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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022099225
(43)【公開日】2022-07-04
(54)【発明の名称】スライドレールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/49 20170101AFI20220627BHJP
   A47B 88/57 20170101ALI20220627BHJP
【FI】
A47B88/49
A47B88/57
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021133272
(22)【出願日】2021-08-18
(31)【優先権主張番号】109145878
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】張 維成
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA01
3B160AB42
3B160EA03
3B160EA14
3B160EA32
3B160EA36
3B160EA52
3B160EA55
3B160EB75
3B160EB76
3B160EB82
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スライドレールアセンブリを提供する。
【解決手段】スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22、第2のレール24、ブロッキング部材58、及び操作部材を包含する。ブロッキング部材は、第2のレールに移動可能に取り付けられている。第2のレールが第1のレールに対して伸長位置に位置決めされている場合、第2のレールが伸長位置から格納方向に移動するのを防ぐように、第1のレールのブロッキングフィーチャは、第1の状態でブロッキング部材をブロックする。操作部材は、ブロッキング部材を第1の状態から、第2の状態に移動させる位置に位置決めされるように操作され、ブロッキングフィーチャが第2の状態でブロッキング部材をブロックできないようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
ブロッキングフィーチャを含む第1のレール;
前記第1のレールに対して移動可能な第2のレール、前記第2のレールは所定の部分を含むこと;
ブロッキング部材であって、前記第2のレールに対して、前記ブロッキング部材が第1の状態及び第2の状態のうちの1つにあるように、前記第2のレールに対して移動可能に取り付けられたブロッキング部材;及び
前記第2のレールに操作可能に取り付けられ、且つ前記ブロッキング部材を操作するように構成された操作部材;
を特徴とするスライドレールアセンブリであって、
ここで、前記第2のレールが前記第1のレールに対して第1の伸長位置に位置決めされるとき、前記第2のレールが前記第1の伸長位置から格納方向に移動するのを防ぐように、前記ブロッキングフィーチャは、前記第1の状態で前記ブロッキング部材をブロックする;
ここで、前記ブロッキング部材は、前記操作部材を第1の操作位置から、前記第2のレールが前記第1の伸長位置から前記格納方向に移動できるように、前記ブロッキングフィーチャが前記第2の状態で前記ブロッキング部材をブロックできないような、第2の操作位置に操作可能に移動させることによって、前記第1の状態から前記第2の状態に移動可能である;
ここで、前記操作部材が前記第2の操作位置に位置決めされるとき、前記操作部材は、前記操作部材が前記第2の操作位置に保持されるような、係合フィーチャを介して前記所定の部分と係合する;
スライドレールアセンブリ。
【請求項2】
前記操作部材が前記第2の操作位置に位置決めされたとき、前記操作部材は、前記第2の状態で前記ブロッキング部材を保持することを特徴とする、請求項1に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項3】
前記第2のレールに移動可能に取り付けられた位置決め部材、前記第2のレールに対して、前記位置決め部材が前記第1の状態及び前記第2の状態のうちの1つにあるようすること、をさらに特徴とする、請求項1又は2に記載のスライドレールアセンブリであって、
ここで、前記操作部材が前記第2の操作位置に位置決めされるとき、前記操作部材は、前記位置決め部材を前記第2の状態に保持するように構成される、スライドレールアセンブリ。
【請求項4】
回復弾性部材、前記係合フィーチャが前記第2のレールの前記所定の部分ともはや係合しなくなったとき、前記操作部材を前記第2の操作位置から前記第1の操作位置に戻すように、前記回復弾性部材によって提供される回復弾性力は、前記操作部材に加えられること、をさらに特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項5】
第1の弾性フィーチャ、前記操作部材が前記第1の操作位置に位置決めされたとき、前記第1の弾性フィーチャによって提供される弾性力に応答して、前記ブロッキング部材が前記第2の状態から前記第1の状態に戻されること、をさらに特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のレールは、位置決めフィーチャをさらに含み;前記第2のレールが第2の伸長位置に位置決めされるとき、前記第2のレールは、前記位置決めフィーチャに係合している前記第1の状態の前記位置決め部材を介して、前記第2の伸長位置から前記格納方向に前記第1のレールに対して移動することが防止されることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載のスライドレールアセンブリ。
【請求項7】
前記操作部材に取り付けられた弾性コンポーネント、前記弾性コンポーネントは、前記係合フィーチャを含むこと、をさらに特徴とする、請求項6に記載のスライドレールアセンブリであって;ここで、前記第1のレールは、第1のリリースされたフィーチャをさらに含む;ここで、前記第2のレールは、前記格納方向の前記第1の伸長位置から前記第2の伸長位置に移動するとき、前記係合フィーチャは、前記第1のレールの前記第1のリリースされたフィーチャによって移動される前記弾性コンポーネントを介して、前記第2のレールの前記所定の部分から係合解除される;スライドレールアセンブリ。
【請求項8】
前記操作部材に取り付けられた弾性コンポーネント、前記弾性コンポーネントは、前記係合フィーチャを含むこと、をさらに特徴とする、請求項6に記載のスライドレールアセンブリであって;ここで、前記第1のレールは、第2のリリースされたフィーチャをさらに含む;ここで、前記第2のレールは、前記第2の伸長位置から前記格納方向の格納位置に移動するとき、前記係合フィーチャは、前記第1のレールの前記第2のリリースされたフィーチャによって移動される前記弾性コンポーネントを介して、前記第2のレールの前記所定の部分から係合解除される;スライドレールアセンブリ。
【請求項9】
第3のレール、前記第2のレールは、前記第1のレールと前記第3のレールとの間に移動可能に取り付けられていること、をさらに特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載のスライドレールアセンブリであって;ここで、前記第2のレールが前記第2の伸長位置に位置決めされているとき、前記位置決め部材が前記位置決めフィーチャから位置ずれするように、前記位置決め部材は、前記第2のレールに対して、前記格納方向の開位置から移動される前記第3のレールを介して、もはや前記第1の状態ではないように移動され、これにより、前記第2のレールを前記第2の伸長位置から前記格納方向に前記第1のレールに対して移動させることができる;スライドレールアセンブリ。
【請求項10】
前記第2のレールが前記第2の伸長位置に位置決めされているとき、前記位置決め部材は、前記第1の操作位置から前記第2の操作位置に操作可能に移動される前記操作部材を介して、前記位置決めフィーチャから係合解除され、これは、前記第2のレールが前記第2の伸長位置から前記格納方向に前記第1のレールに対して移動することを可能にするように、前記第1の状態から位置ずれするように前記位置決め部材を移動させること;及び前記係合フィーチャは、前記操作部材が前記第2の操作位置に保持されるように、前記第2のレールの前記所定の部分と係合することを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載のスライドレールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドレールアセンブリに、より具体的には、スライドレールを包含するスライドレールアセンブリに関する。ここで、スライドレールを開くと、操作部材は、中央レールと外側レールとの間の係合関係を事前にリリースするために利用され、その後、限られたスペースでの当該スライドレールアセンブリの使用を容易にするように、内側レールを独立して引き出すことができるように、前記中央レールは、所定の位置に格納する(retracted)ことができ、且つ所定の位置に位置決めすることができる。
【背景技術】
【0002】
米国特許第10,041,535 B2号は、第1のレール、第2のレール、第3のレール、ロック部材、及び操作部材を包含するスライドレールアセンブリを開示している。第2のレールは、第1の位置と第2の位置との間で第1のレールに対して移動可能である。第3のレールは、第2のレールに対して移動可能である。ロック部材は第2のレールに取り付けられている。第2のレールが第2の位置に位置決めされると、第2のレールが第2の位置から第1の位置に向かって第1のレールに対して移動できないように、ロック部材は、第1のレールの一部をロックするように構成されている。操作部材は、第1のレールの一部をロック部材からロック解除するようにユーザが操作するように構成されている。動作部材が、ユーザによって加えられた力によって第1の所定の位置から第2の所定の位置に移動されるとき、ロック部材は、第1のレールの一部のロック解除するために使用できるが、第3のレールの第2のレールからの係合解除動作は、第1のレールに押し込まれる第2のレールの動きとの協調に依存している。つまり、このような操作方法は、一人での操作には適しておらず、限られたスペースで、第3のレールが配置されたシャーシを第2のレールから係合解除するには、トロリーが必要である。
【0003】
米国特許第9,681,749 B2号は、限られたスペースに適合させることができるスライドレールアセンブリを開示している。米国特許第9,681,749 B2号は、操作部材が回復弾性部材を介して所定の位置から初期位置に戻ることができることを開示している。言い換えれば、ユーザが操作部材に力を加えることをブロックすると、操作部材は、回復する弾性部材によって提供される弾性力に応答して、所定の位置から初期位置に強制的に戻される。ただし、シャーシの片側に2セットのスライドレールを設置すると、シャーシの両側に4つのスライドレールがあるであろう。したがって、片手での操作にはさらに不十分である。したがって、回復弾性部材によって提供される弾性力によって、操作部材を所定の位置から初期位置に強制的に戻す回復弾性部材のメカニズムは、業界の市場の要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを念頭に置いて、本発明は、スライドレールアセンブリを提供することを目的としている。これを念頭に置いて、本発明は、スライドレールアセンブリを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これは、請求項1に記載のスライドレールアセンブリによって達成される。従属請求項は、対応するさらなる開発及び改善に関係する。
【0006】
以下の詳細な説明からより明確にわかるように、クレームされるスライドレールアセンブリは、第1のレール、第2のレール、ブロッキング部材、及び前記第2のレールに操作可能に取り付けられ、且つ前記ブロッキング部材を操作するように構成された操作部材を包含する。第1のレールはブロッキングフィーチャを包含する。第2のレールは、第1のレールに対して移動可能であり、第2のレールは、所定の部分を有する。第2のレールに対して、ブロッキング部材が第1の状態及び第2の状態のうちの1つにあるように、ブロッキング部材は、第2のレールに移動可能に取り付けられている。操作部材は、ブロッキング部材を操作させるように構成されている。第2のレールが第1のレールに対して第1の伸長(extending)位置に位置決めされるとき、第2のレールが第1の伸長位置から格納(retracting)方向に移動するのを防ぐように、ブロッキングフィーチャは、第1の状態でブロッキング部材をブロックする。第2のレールが第1の伸長位置から格納方向に移動できるようにするため、ブロッキングフィーチャが第2の状態でブロッキング部材をブロックできないように、操作部材を第1の操作位置から第2の操作位置に操作可能に移動させることにより、ブロッキング部材は、第1の状態から第2の状態に移動可能である。操作部材が第2の操作位置に位置決めされるとき、操作部材が第2の操作位置に保持されるように、操作部材は、係合フィーチャを介して所定の部分と係合する。
【0007】
以下では、本発明は、その添付の図面を参照して、例としてさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態による、伸長状態での第1のレール、第2のレール、及び第3のレールを包含するスライドレールアセンブリの概略組立斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリの概略分解斜視図である。
図3図3は、図2の部分Aの拡大概略図である。
図4図4は、本発明の一実施形態による、第1の操作位置にあるスライドレールアセンブリの第2のレール及びスライドレールアセンブリの操作部材の概略斜視図である。
図5図5は、本発明の一実施形態による、第1の操作位置におけるスライドレールアセンブリの第2のレール及びスライドレールアセンブリの操作部材の別の概略斜視図である。
図6図6は、本発明の一実施形態による、スライドレールアセンブリの第2のレール及び第2の操作位置にあるスライドレールアセンブリの操作部材の概略斜視図である。
図7図7は、本発明の一実施形態による、スライドレールアセンブリの第2のレール及び第2の操作位置にあるスライドレールアセンブリの操作部材の別の概略斜視図である。
図8図8は、本発明の一実施形態による、ラックに適合され、キャリアを運ぶスライドレールアセンブリを示す概略斜視図である。
図9図9は、本発明の一実施形態による、第1の長さを有する伸長状態のスライドレールアセンブリと、第1の操作位置に位置決めされた操作部材とを示す概略図である。
図10図10は、本発明の一実施形態による、伸長状態のスライドレールアセンブリと、第2の操作位置に位置決めされた操作部材とを示す概略図である。
図11図11は、本発明の一実施形態による、第1のレールに対して格納(retracting)方向に移動することができるスライドレールアセンブリの第2のレールを示す概略図である。
図12図12は、本発明の一実施形態による、第1のレールに対して格納方向に連続的に移動するスライドレールアセンブリの第2のレールを示す概略図である。
図13図13は、図12の部分Aの拡大概略図である。
図14図14は、本発明の一実施形態による、第1のレールに対してさらに格納方向に移動するスライドレールアセンブリの第2のレールを示す概略図である。
図15図15は、本発明の一実施形態による、第1のレールに対して第2の伸長位置に位置決めされたスライドレールアセンブリの第2のレールの概略図である。
図16図16は、本発明の一実施形態による第2の長さを有する別の伸長状態でのスライドレールアセンブリを示す概略図である。
図17図17は、別の伸長状態でのスライドレールアセンブリを示す概略図であり、本発明の一実施形態による、第3のレールは、第2のレールから係合解除することができる。
図18図18は、本発明の一実施形態による、第2のレールに対して格納方向に移動するスライドレールアセンブリの第3のレールを示す概略図である。
図19図19は、本発明の一実施形態による、第2のレールに対して格納方向に連続的に移動するスライドレールアセンブリの第3のレールを示す概略図である。
図20図20は、本発明の一実施形態による、完全に格納された状態でのスライドレールアセンブリの概略図である。
図21図21は、本発明の一実施形態による、第2のレールに対して伸長方向に移動するスライドレールアセンブリの第3のレールを示す概略図である。
図22図22は、本発明の一実施形態による、第2のレールに対して伸長方向に連続的に移動するスライドレールアセンブリの第3のレールを示す概略図である。
図23図23は、本発明の一実施形態による、第2のレールに対して伸長方向にさらに移動するスライドレールアセンブリの第3のレールを示す概略図である。
図24図24は、本発明の一実施形態による、第1のレールに対して第2の伸長位置に位置決めされたスライドレールアセンブリの第2のレールと、第1の操作位置に位置決めされた操作部材とを示す概略図である。
図25図25は、本発明の一実施形態による、第1のレールに対して第2の伸長位置に位置決めされたスライドレールアセンブリの第2のレールと、第2の操作位置に位置決めされた操作部材とを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び図2に示されるように、本発明の一実施形態によるスライドレールアセンブリ20は、第1のレール22及び第2のレール24を包含し、好ましくは、第3のレール26をさらに包含する。第1のレール22と第3のレール26との間に取り付けられる。第2のレール24は、第1のレール22と第3のレール26との間に移動可能に取り付けられている。第1のレール22(例えば、外側レール)、第2のレール24(例えば、中間レール)、及び第3のレール26(例えば、内側レール)は、互いに対して長手方向に移動することができる。スライドレールアセンブリ20が完全に伸ばされた状態にあるとき、第2のレール24は、第1のレール22に対して第1の伸長位置E1にあり、第3のレール26は、第2のレール24に対して開位置Kにある。この実施形態では、X軸方向は、長手方向(又は各スライドレールの長さ方向又はスライドレールの移動方向)であり、Y軸方向は横方向(又は各スライドレールの横方向)であり、且つZ軸方向は垂直方向(又は各スライドレールの高さ方向)であることは、言及する価値がある。
【0010】
第1のレール22は、第1の壁28a、第2の壁28b、及び第1のレール22の第1の壁28aと第2の壁28bとの間に接続された長手方向壁30とを包含する。第1のレール22の第1の壁28a、第2の壁28b、及び長手方向壁30は、共同で第1のチャネルを規定し、第1のチャネルは、第2のレール24を収容するために使用される。第1のレール22は、(図2に示されるように)ブロッキングフィーチャ32を包含する。好ましくは、第1のレール22は、第1のリリースされたフィーチャ34、位置決めフィーチャ36、及び第2のリリースされたフィーチャ38をさらに包含する。ブロッキングフィーチャ32、第1のリリースされたフィーチャ34、位置決めフィーチャ36、及び第2のリリースされたフィーチャ38は、第1のレール22の長手方向壁30上に前から後ろに順番に配置される。
【0011】
好ましくは、スライドレールアセンブリ20は、第1のレール22に取り付けられた弾性シート33をさらに包含し、そして、弾性シート33は、第1の接続部分40a、第2の接続部分40b、及び支持構造42(図2に示される)を包含し、第1の接続部分40a及び第2の接続部分40bは両方とも、第1のレール22の長手方向壁30に接続され、そして、支持構造42は、第1の接続部分40aと第2の接続部分40bとの間に位置決めされる。支持構造42は、ブロッキングフィーチャ32、長手方向部分25、及びガイド部分27を包含する。加えて、ブロッキングフィーチャ32は、擁壁(又は立ち壁(standing wall))として例示することができるが、本発明はそれに限定されない。さらに、長手方向部分25は、ブロッキングフィーチャ32とガイド部分27との間に配置され、ガイド部分27は、例えば、傾斜面又は円弧面である。
【0012】
好ましくは、第1のリリースされたフィーチャ34及び第2のリリースされたフィーチャ38は、実質的に同一である構造構成を有する。説明を容易にするために、最初にリリースされたフィーチャ34のみが本明細書で説明されている。例えば、第1のリリースされたフィーチャ34は、第1のレール22の長手方向壁30に対して側方に(又は横断して)突出する突起であり、第1のリリースされたフィーチャ34の前部及び後部は、それぞれ、第1のガイドセクション44a及び第2のガイドセクション44bを有する。第1のガイドセクション44a及び第2のガイドセクション44bは傾斜面(又は曲面)であるが、本発明はそれに限定されない。
【0013】
好ましくは、スライドレールアセンブリ20は、第1の補助部分46及び第2の補助部分48をさらに包含し、そして、位置決めフィーチャ36は、第1の補助部分46と第2の補助部分48との間に規定される。第1の補助部分46及び第2の補助部分48は、ある距離にわたって互いに対称であり、且つ互いに分離している。第1の補助部分46及び第2の補助部分48は、実質的に同一である構造構成を有する。説明を容易にするために、第1の補助部分46のみが本明細書で説明されている。例えば、第1の補助部分46は、第1のレール22の長手方向壁30に対して側方に(又は横断して)突出する突起である。
【0014】
好ましくは、第1の補助部分46及び第2の補助部分48は、それぞれ、第1のガイド構造50及び第2のガイド構造52を有し、そして、第1のガイド構造50及び第2のガイド構造52は傾斜面(又は曲面)であるが、本発明はそれに限定されない。
【0015】
第2のレール24は、第1の壁54a、第2の壁54b、及び第2のレール24の第1の壁54aと第2の壁54bとの間に接続された長手方向壁56とを包含する。第2のレール24の第1の壁54a、第2の壁54b、及び長手方向壁56は、共同で第2のチャネルを規定し、そして、第2のチャネルは、第3のレール26を収容するために使用される。第2のレール24は、位置が互いに反対である第1のサイドL1及び第2のサイドL2を有する。第1のサイドL1は、第1のレール22に隣接し、そして、第2のサイドL2は、第3のレール26に隣接している。
【0016】
スライドレールアセンブリ20は、ブロッキング部材58及び操作部材60を包含し、及び好ましくは、スライドレールアセンブリ20は、位置決め部材62及び回復弾性部材64をさらに包含する。第2のレール24、ブロッキング部材58、操作部材60、及び回復弾性部材64は、スライドレールキットを形成することができる。ブロッキング部材58及び位置決め部材62は両方とも、第2のレール24に移動可能に取り付けられている。実装の1つでは、ブロッキング部材58及び位置決め部材62は、それぞれ、第1のシャフト66及び第2のシャフト68を介して、第2のレール24の長手方向壁56の第2の側L2に枢動可能に接続されるものとして例示されるが、本発明はそれに限定されない。
【0017】
好ましくは、第2のレール24は、第2のレール24の長手方向壁56の第1の側L1及び第2の側L2と連通する少なくとも1つの穴を包含する。また、本明細書では、少なくとも1つの穴を第1の穴H1及び第2の穴H2として例示している。さらに、ブロッキング部材58は、第1の穴H1に貫通するブロッキング部分55を包含し、ブロッキング部分55は、第1のレール22の長手方向壁30に面しており、ブロッキング部分55は、第1のレール22のブロッキング32と併せて使用されるべきである。一方、位置決め部材62は、第2の穴H2に貫通する位置決め部分63を包含し、位置決め部分63は、第1のレール22の長手方向壁30に面しており、位置決め部分63は、第1のレール22の位置決めフィーチャ36と併せて使用されるべきである。また、位置決め部分63はカラムとして例示されているが、本発明はこれに限定されない。
【0018】
好ましくは、スライドレールアセンブリ20は、第2のレール24の長手方向壁56に接続された所定のオブジェクト69をさらに包含し、所定のオブジェクト69は、第1の弾性フィーチャ70及び第2の弾性フィーチャ72を有し、それぞれ、ブロッキング部材58及び位置決め部材62に弾性力を提供する。
【0019】
好ましくは、第2のレール24及び位置決め部材62は、位置決め部材62が限定された範囲内で第2のレール24に対して移動することができるように、互いに適合された制限構造を包含する。実装の1つでは、制限構造は、位置決め部材62の制限空間76の一部を貫通する対応部分74(例えば、凸体)を包含する第2のレール24の長手方向壁56として例示されるが、本発明はそれに限定されない。
【0020】
操作部材60は、第2のレール24に操作可能に取り付けられ、操作部材60は、ブロッキング部材58及び位置決め部材62を操作させるため、又はブロッキング部材58及び位置決め部材62のうちの1つを操作させるために使用される。
【0021】
好ましくは、操作部材60は、第2のレール24の長手方向壁56の第1の側L1に位置決めされ、操作部材60は、操作部分78、駆動部分80、及び操作部分78と駆動部分80との間に接続されたエクステンション部分82とを含む。操作部分78は、第2のレール24の前端部分24aに隣接して位置決めされる;他方、ブロッキング部材58及び位置決め部材62は、第2のレール24の後端部分24bに隣接して位置決めされる。
【0022】
好ましくは、第2のレール24は、第3の穴H3をさらに包含し、これにより、操作部材60の駆動部分80は、第3の穴H3を通って、第2のレール24の第1の側L1から第2の側L2まで貫通することができ、そして、駆動部分80は、ブロッキング部材58に隣接して位置決めされる。
【0023】
好ましくは、第2のレール24及び操作部材60は、操作部材60が限定された範囲内で第2のレール24に対して長手方向に移動することができるように、互いに適合される制限フィーチャを包含する。実装の1つでは、動作部材60のエクステンション部分82は、少なくとも1つの細長い穴84を包含するように例示され、少なくとも1つの接続部材86は、少なくとも1つの細長い穴84の一部を貫通し、その結果、少なくとも1つの接続部材86は、第2のレール24の長手方向壁56に接続されるが、本発明はそれに限定されない。
【0024】
回復弾性部材64は、操作部材60に回復弾性力を提供するために使用される。実装の1つでは、回復弾性部材64の両端は、それぞれ、操作部材60及び第2のレール24(長手方向壁56)に接続されているものとして例示されているが、本発明はそれに限定されない。
【0025】
好ましくは、操作部材60は、係合フィーチャ88を包含する(図3に示されるように)。スライドレールアセンブリ20は、操作部材60に接続された弾性コンポーネント90をさらに包含するものとして例示され、弾性コンポーネント90は、接続セクション92及び弾性セクション94を包含し、接続セクション92は、操作部材60のエクステンション部分82に接続されており、弾性セクション94は、接続セクション92に接続され、弾性セクション94は、係合フィーチャ88を包含する。
【0026】
好ましくは、係合フィーチャ88は、例えば、フックであり、係合フィーチャ88は、傾斜面又は曲面などのガイド面96を有する(図3に示されるように)。
【0027】
好ましくは、弾性コンポーネント90の弾性セクション94は、リリースフィーチャ98をさらに包含し、リリースフィーチャ98は、例えば、突起である。リリースフィーチャ98の前部及び後部はそれぞれ、第1の案内特徴100a及び第2の案内特徴100bを有し、これらはそれぞれ、例えば、傾斜面又は曲面(図3に示される)であり得る。リリースフィーチャ98の前部及び後部はそれぞれ、第1のガイドフィーチャ100a及び第2のガイドフィーチャ100bを有し、これらは、それぞれ、例えば、傾斜面又は曲面(図3に示されるように)であり得る。
【0028】
図4及び図5に示されるように、ブロッキング部材58及び位置決め部材62の両方は、(図4に示されるように)第2のレール24に対して第1の状態S1にあることができる。他方、操作部材60は、(図4及び図5に示されるように)第2のレール24に対して第1の操作位置P1に位置決めすることができる。
【0029】
好ましくは、 ブロッキング部材58は、接触部分102及び作動部分104をさらに包含し、第1のシャフト66は、接触部分102と作動部分104との間に位置決めされる。さらに、接触部分102は、(図4に示されるように)操作部材60の駆動部分80に対応し(又は接触する)、ブロッキング部分55は、作動部分104に隣接しており(図4に示されているように)、ブロッキング部分55は、(図5に示されるように)第2のレール24の第1の側L1まで延在する。第1の弾性フィーチャ70は、ブロッキング部材58に弾性力を提供し、ブロッキング部材58は、第1の状態S1に保持される(図4に示されるように)。
【0030】
好ましくは、位置決め部材62は、接触セクション106及び作動セクション108を包含し、第2のシャフト68は、接触セクション106と作動セクション108との間に位置決めされる。また、位置決め部分63は、接触セクション106(図4に示す)に隣接しており、位置決め部分63は、(図5に示されるように)第2のレール24の第1の側L1まで延在する。第2の弾性フィーチャ72は、位置決め部材62に弾性力を提供し、位置決め部材62は、(図4に示されるように)第1の状態S1に保持される。
【0031】
好ましくは、弾性コンポーネント90の弾性セクション94のリリースフィーチャ98は、(図5に示されるように)操作部材60のエクステンション部分82の対応する穴110を貫通し、リリースフィーチャ98は、第1のレール22の第1のリリースされたフィーチャ34(又は第2のリリースされたフィーチャ38)と併せて使用されるべきである。
【0032】
好ましくは、第2のレール24の長手方向壁56は、第1の対応する空間M1、第2の対応する空間M2、及び第1の対応する空間M1と第2の対応する空間M2との間に位置決めされる所定の壁112とを有し、そして、所定の壁112は、第1の対応する空間M1を第2の対応する空間M2から分離する。操作部材60が第2のレール24に対して第1の操作位置P1に位置決めされるとき、弾性コンポーネント90の係合フィーチャ88は、(図5に示されるように)第1の対応する空間M1に対応し、弾性コンポーネント90の係合フィーチャ88は、所定の壁112の第1の壁部分112aに隣接している。
【0033】
図6及び図7に示されるように、ユーザは、力Fを操作部材60(操作部分78)に加えることができ、その結果、操作部材60は、第2のレール24に対して、第1の操作位置P1から第2の操作位置P2に移動することができる;このプロセス中に、操作動作部材60は、(図6に示されるように)第1の状態S1にある状態から第2の状態S2にある状態から移動される(例えば、枢動回転する)ようにブロッキング部材58を駆動するため、駆動部分80を介してブロッキング部材58の接触部分102と接触する。好ましくは、位置決め部材62を駆動するため、ブロッキング部材58は、作動部分104を介して位置決め部材62の位置決め部分63に接触し、その結果、(図6に示すように)、位置決め部材62が、上記の第1の状態S1から第2の状態S2に移動する(例えば、枢動回転する)ようにする。
【0034】
操作部材60が第2の操作位置P2に位置決めされるとき、回復弾性部材64は、回復弾性力F’(図7に示される)を蓄積して、第1の操作位置P1に戻すことができ、そして、弾性コンポーネント90の係合フィーチャ88は、第2の対応する空間M2に対応し、そして、操作部材60は、係合フィーチャ88を介して第2のレール24の所定の部分と係合し(例えば、係合フィーチャ88は、第2のレール24の所定の壁112の第2の壁部分112bと係合する)、その結果、操作部材60が第2の操作位置P2に位置決めされるようにする(図7に示されるように)。
【0035】
好ましくは、操作部材60が第1の操作位置P1(図5に示されるように)から第2の操作位置P2(図7に示されるように)に移動されるとき、係合フィーチャ88は、ガイド面96を介して(図5に示されるように)第1の壁部分112aと接触することができ、これは、係合フィーチャ88が第2の対応する空間M2に対応するまで(図7に示されるように)、係合フィーチャ88が所定の壁112を横切ることを容易にし、その結果、係合フィーチャ88が、第2のレール24の所定の壁112の第2の壁部分112bと係合することができるようにする(図7に示されるように)。例えば、実装の1つでは、係合フィーチャ88は、第1の壁部分112aに隣接し、次いで、ガイド面96によって案内される所定の壁112の下に移動することができ、その結果、係合フィーチャ88が、所定の壁112から完全に出現すると、第2の壁部分112bと係合することができるようにする。したがって、係合フィーチャ88は、所定の壁112の一方の側から他方の側に(すなわち、第1の壁部分112aから第2の壁部分112bに)効率的に移動し、位置ずれしたり(dislocated)係合解除したりすることなく、第2の壁部分112bとよりしっかりと係合することができる。
【0036】
好ましくは、操作部材60が第2の操作位置P2に位置決めされるとき、操作部材60は、第2の状態S2(図6に示されるように)でブロッキング部材58及び位置決め部材62を保持するために使用される。操作部材60は、第2の状態S2でブロッキング部材58を介して位置決め部材62に接触し、その結果、位置決め部材62も第2の状態S2に保持される(図6に示すように)。
【0037】
図8に示すように、キャリア114は、スライドレールアセンブリ20を介してラック116に取り付けることができる。スライドレールアセンブリ20は、完全に伸ばされた状態にある。さらに、第1のレール22は、ラック116に取り付けられ(又は固定され)(第1のレール22は、視野角のために図8には示されていない)、及び、第3のレール26は、キャリア114を運ぶために使用され、その結果、キャリア114は、第3のレール26を介してラック116の内側とラック116の外側との間で移動することができる。
【0038】
図9に示すように、スライドレールアセンブリ20は完全に伸ばされた状態にある。第2のレール24は、第1のレール22に対して第1の伸長位置E1に配置され、第3のレール26は、第2のレール24に対して開位置Kにある。好ましくは、少なくとも1つの補助スライドデバイスは、2つのスライドレールのそれぞれの相対的な動きの滑らかさを容易にするために、スライドレールの2つごとの間に移動可能に配置される。例えば、第1の補助スライドデバイス118は、第1のレール22と第2のレール24との間に配置され、第2の補助スライドデバイス120は、第2のレール24と第3のレール26との間に配置され、補助スライドデバイス118、120のそれぞれは、複数のボールBを包含する。第2のレール24が第1のレール22に対して第1の伸長位置E1に位置決めされている場合、第1の距離X1が、第3のレール26の前端26aとオブジェクト122(例えば、ドア又は障害物)との間にあるように、スライドレールアセンブリ20は、第1の長さJ1を有することは、言及する価値がある。さらに、第1の距離X1が狭すぎるので、第3のレール26は、伸長方向D1に移動することができず、第2のレール24の第2のチャネルから係合解除することができない。第2のレール24が第1のレール22に対して第1の伸長位置E1に位置決めされている場合、第2のレール24が第1の伸長位置E1から格納方向D2に移動するのを防ぐため、ブロッキングフィーチャ32は、第1の状態S1においてブロッキング部材58のブロッキング部分55をブロックすることができる。他方、位置決め部材62は、位置決め部分63を介して第1のレール22の弾性シート33のガイド部分27に接触する。加えて、操作部材60は、第1の操作位置P1にあり、回復弾性部材64は、回復弾性力が蓄積されていない状態であり、弾性コンポーネント90の弾性セクション94の係合フィーチャ88は、(図5に示されるように)所定の壁112の第1の壁部分112aに隣接している。
【0039】
図10に示すように、ユーザは、力Fを操作部材60の操作部分78に加えることにより、操作部材60を第1の操作位置P1から第2の操作位置P2に移動させることができ、そして、駆動部分80は、ブロッキング部材58を駆動して、前述の第1の状態S1から第2の状態S2に移動させることができ、その結果、第2のレール24が第1の伸長位置E1から第1のレール22に対して格納方向D2に移動することを可能にするように、ブロッキング機能32は、第2の状態S2において、ブロッキング部材58のブロッキング部分55をブロックすることができない。他方、ブロッキング部材58は、位置決め部材62が第2の状態S2にあるように、位置決め部材62を動機付ける。ブロッキング部材58及び位置決め部材62が第2の状態S2にあるとき、第1の弾性フィーチャ70及び第2の弾性フィーチャ72は、それぞれ、弾性を蓄積する状態にある(図6に示すように)。加えて、操作部材60が第2の操作位置P2に位置決めされるとき、回復弾性部材64は、回復弾性力F’で蓄積された状態にあり、そして、弾性コンポーネント90の弾性セクション94の係合フィーチャ88は、第2のレール24の所定の壁112の第2の壁部分112bと係合し、そして、(図7に示されるように)第2の操作位置P2に操作部材60を保持するために使用される。
【0040】
図11に示すように、第2のレール24が第1の伸長位置E1から第1のレール22に対して格納方向D2に移動したとき、弾性コンポーネント90の弾性セクション94が、第2のレール24の所定の壁112の第2の壁部分112bから係合フィーチャ88を係合解除するように駆動され得るように、操作部材60の弾性コンポーネント90のリリースフィーチャ98(の第2のガイドフィーチャ100b)と、第1のレール22の第1のリリースされたフィーチャ34(の第1のガイドセクション44a)とは、互いに接触する。
【0041】
図12及び図13に示すように、第2のレール24は、第1のレール22に対して格納方向D2に連続的に移動することができる。係合フィーチャ88が、第2のレール24の所定の壁112の第2の壁部分112bともはや係合しないと、回復弾性部材64は、回復弾性力F’を操作部材60にリリースし、その結果、操作部材60は、第2の操作位置P2から第1の操作位置P1に戻ることができ、且つ、係合フィーチャ88が、第2のレール24に隣接する所定の壁112の第1の壁部分112aの位置に戻り(図13に示されるように、これは、図5と併せて読むことができる)、そして、ブロッキング部材58及び位置決め部材62は、それぞれ、第1の弾性フィーチャ70及び第2の弾性フィーチャ72によって提供される弾性力に応答し、第2の状態S2から第1の状態S1に戻る。
【0042】
図14及び図15に示すように、第2のレール24は、第1のレール22に対して、格納方向D2でさらに第2の伸長位置E2に移動されるとき、位置決め部材62は、第1の補助部分46の第1のガイド構造50(例えば、傾斜面又は円弧面)に沿って位置決め部分63によって案内されることにより、特定の角度で枢動可能に回転し、その結果、第2の弾性フィーチャ72は、弾性とともに蓄積された状態にある(図14に示されるように);(図16に示されるように)第2の伸長位置E2に位置決めされる第2のレール24まで、位置決め部材62は、第2の弾性フィーチャ72の弾性力に応答して、第1の状態S1にあり、その結果、位置決め部材62の位置決め部分63は、第1のレール22の位置決めフィーチャ36と係合する。例えば、第2のレール24が第1のレール22に対して第2の伸長位置E2から格納方向D2又は伸長方向D1に移動するのを防ぐため、位置決め部材62の位置決め部63は、第1の補助部分46と第2の補助部分48との間に配置されている。
【0043】
図16及び図17に示すように、第2のレール24が第1のレール22に対して第2の伸長位置E2にあるとき、スライドレールアセンブリ20は、前述の第1の長さJ1よりも小さい第2の長さJ2を有し、その結果、第3のレール26の前端部26aとオブジェクト122との間に定義される距離X2は、上記の第1の距離X1よりも大きい。したがって、第3のレール26が伸長方向D1に移動され、第2のレール24の第2のチャネルから係合解除されることが有利である(図17に示されるように)。
【0044】
図18から図20に示されるように、第3のレール26は、第1の壁29a、第2の壁29b、及び第3のレール26の第1の壁29aと第2の壁29bとの間に接続された長手方向壁31を包含する。さらに、第2のレール24が、第2の伸長位置E2から格納方向D2に、第1のレール22に対して格納位置R(例えば、完全に格納された位置)に移動される場合、第2のレール24は、格納位置Rに移動することができる。第3のレール26は、第3のレール26(の後端26b)がブロッキング部材58の補助セクション124に接触するまで、開位置Kから格納方向D2に移動する(補助セクション124は、図18に示すように、ブロッキング部材58の作動部分104に接続されている)、それにより、ブロッキング部材58がもはや第1の状態S1になく、且つブロッキング部材58によって動機付けられた位置決め部材62もまた第1の状態S1にもはやないように、及び、スライドレールアセンブリ20が完全に格納された状態になるまで(図20に示されるように)、第2のレール24を第2の伸長位置E2から第1のレール22に対して格納方向D2に移動させることができるようにするため、位置決め部材62の位置決め部分63が位置決めフィーチャ36からリリースされるようにする(図19に示されるように)。このとき、第2のレール24は第1のレール22に対して格納位置Rにあり、第3のレール26は第2のレール24に対して所定の格納位置にある。図19及び図20に示すように、ブロッキング部材58及び位置決め部材62を第1の状態S1にないように保持するため(すなわち、ブロッキング部材58及び位置決め部材62は、もはや第1の状態S1にない)、第3のレール26の第2の壁29b及び第1の壁29aは、それぞれ、ブロッキング部材58及び位置決め部材62を支持すること、及び第1の弾性フィーチャ70及び第2の弾性フィーチャ72は、弾性を伴って蓄積された状態にあることは、言及する価値がある。第3のレール26の第1壁29aは、位置決め部材62の移動経路(枢動回転経路)上にあるので、位置決め部材62は、第1状態S1以外の状態に保持することができることは、言及する価値がある。
【0045】
図20から図23に示されるように、第3のレール26は、第3のレール26の第2の壁29bに取り付けられた同期フィーチャ126(例えば、穴壁、しかし本発明はそれに限定されない)を包含する。さらに、第3のレール26が第2のレール24に対して格納位置(図20に示す)から伸長方向D1に所定のストロークで移動すると、第3のレール26の同期フィーチャ126は、ブロッキング部材58の補助セクション124に対応し、その結果、ブロッキング部材58は、第1の弾性フィーチャ70によって提供される弾性力に応答し、そして、第2のレール24が第3のレール26と同時に伸長方向D1に移動することを可能にするため(図21に示されるように)、補助セクション124を介して第3のレール26の同期フィーチャ126と係合している。ブロッキング部材58が所定のストロークで伸長方向D1に移動すると、ブロッキング部材58のブロッキング部分55は、第1のレール22の弾性シート33のガイド部分27に沿って伸長方向D1に移動され、且つ弾性シート33の長手方向部分25に到達し、その結果、ブロッキング部材58がある角度だけ回転し、及びブロッキング部材58の補助セクション124が第3のレール26の同期フィーチャ126から係合解除され、それによって第2のレール24と第3のレール26との間の同時移動を排除する(図22に示されるように)。第3のレール26が第2のレール24に対して伸長方向D1に移動すると、その結果、第3のレール26の第2の壁29b及び第1の壁29aは、それぞれ、ブロッキング部材58及び位置決め部材62をそれぞれもはや支持せず、第2のレール24は、第1のレール22に対して第1の伸長位置E1に移動し、ブロッキング部材58は、第1の状態S1にあり、そして、第2のレール24が第1の伸長位置E1から格納方向D2に移動するのを防ぐため(図23に示され、図9と併せて読むことができる)、ブロッキング部材58のブロッキング部分55は、第1のレール22のブロッキングフィーチャ32によってブロックされる。
【0046】
図24及び図25に示されるように、第2のレール24が第1のレール22に対して第2の伸長位置E2にあるとき、第2のレール24と第1のレール22との間の係合関係(すなわち、同時移動)を緩和する第3のレール26の上記の方法に加えて(例えば、図18及び図19に示されるように)、実装の1つでは、ユーザはまた、操作部材60を介して、第2のレール24と第1のレール22との間の係合関係を直接解放することができる。さらに、第2のレール24が第1のレール22に対して第2の伸長位置E2にあるとき、ユーザは、操作部材60を第1の操作位置P1から第2の操作位置P2に移動させるように、力Fを操作部材60に加えることができ、その結果、ブロッキング部材58は、駆動部分80によって、第1の状態S1から第2の状態S2に駆動されることができ、且つブロッキング部材58は、位置決め部材62を第1の状態S1から第2の状態S2に駆動することができ、そして位置決め部材62の位置決め部分63は、第1のレール22の位置決めフィーチャ36から係合解除され、これにより、第2のレール24を第2の伸長位置E2から第1のレール22に対して格納方向D2(又は伸長方向D1)に移動させることができる。操作部材60が第2の操作位置P2に位置決めされるとき、(図7に示されるように)第2の操作位置P2に操作部材60を保持するため、操作部材60は、係合フィーチャ88を介して第2のレール24の所定の部分と係合されている。
【0047】
第2のレール24が格納方向D2の第2の伸長位置E2から格納位置Rに移動しているとき、係合フィーチャ88を第2のレール24の所定の部分から係合解除するために、第1のレール22の第2のリリースされたフィーチャ38は、弾性コンポーネント90を駆動することができ、その結果、操作部材60は、回復弾性部材64の回復弾性力F’を介して、第2の操作位置P2から第1の操作位置P1に戻ることができる。さらに、本明細書に記載されている技術原理は、図11のものと実質的に同一であり、繰り返されない。
【0048】
要約すると、操作部材60は、第2のレール24の所定の部分と係合している係合フィーチャ88を介して、第2の操作位置P2に保持することができ、且つ、係合フィーチャ88が第2のレール24の所定の部分ともはや係合しなくなると、回復弾性部材64によって提供される回復弾性力は、操作部材60が第2の操作位置P2から第1の操作位置P1に戻ることを可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】米国特許第10,041,535 B2号
【特許文献2】米国特許第9,681,749 B2号
【符号の説明】
【0050】
20 スライドレールアセンブリ
22 第1のレール
24 第2のレール
36 位置決めフィーチャ
58 ブロッキング部材
60 操作部材
62 位置決め部材
S1 第1の状態
S2 第2の状態
88 係合フィーチャ
E1、E2 伸長位置
D1 伸長方向
D2 格納方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25