(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022099302
(43)【公開日】2022-07-04
(54)【発明の名称】ラフ可能な主ジブおよび追加ジブシステムを有する車両クレーン
(51)【国際特許分類】
B66C 23/70 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
B66C23/70 G
B66C23/70 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021206464
(22)【出願日】2021-12-20
(31)【優先権主張番号】10 2020 134 714.6
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】520417377
【氏名又は名称】タダノ デマグ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Tadano Demag GmbH
【住所又は居所原語表記】Europaallee 2, 66482 Zweibruecken, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン モリッツ アーバン
【テーマコード(参考)】
3F205
【Fターム(参考)】
3F205AA06
3F205CA01
3F205CA03
3F205DA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】軽量化及び経済的な製造モードが可能で、ラフ可能な主ジブ及び追加ジブシステムを有する車両クレーンを提供する。
【解決手段】ラフ可能な主ジブ(2)と、主ジブ(2)の自由端部(E)に配置され、第1の追加ジブ部分(T1)及び第2の追加ジブ部分(T2)を備える追加ジブシステム(7)とを有する。追加ジブシステム(7)を有する車両クレーン(1)の重量を低減し、経済的な製造モードを可能にするため、第1の追加ジブ部分(T1)が、横方向支柱又は/及び対角支柱を介して互いに接続された4つの長手方向の弦を有する長方形断面を有し、第2の追加ジブ部分(T2)が、横方向支柱を介して互いに接続された3つの長手方向の弦を有する三角形断面を有し、2つの追加ジブ部分(T1、T2)が、断面変更アダプタ(10)を介して互いに結合される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラフ可能な主ジブ(2)と、前記主ジブ(2)の自由端部(E)に配置され、第1の追加ジブ部分(T1)および第2の追加ジブ部分(T2)を備える追加ジブシステム(7)とを有する車両クレーン(1)であって、
前記第1の追加ジブ部分(T1)が、横方向支柱(Q1a~Q1h)または/および対角支柱(D1)を介して互いに接続された4つの長手方向の弦(G1a~G1d)を有する長方形断面を有し、前記第2の追加ジブ部分(T2)が、横方向支柱(Q2a~Q2h)を介して互いに接続された3つの長手方向の弦(G2a~G2c)を有する三角形断面を有し、前記2つの追加ジブ部分(T1、T2)が、断面変更アダプタ(10)を介して互いに結合されるか、または互いに結合することができることを特徴とする
車両クレーン(1)。
【請求項2】
前記第1の追加ジブ部分(T1)または/および前記第2の追加ジブ部分(T2)が、ヒンジアセンブリ(11)を介して旋回可能であるように前記断面変更アダプタ(10)上に支持される
請求項1に記載の車両クレーン(1)。
【請求項3】
前記第1の追加ジブ部分(T1)または/および前記第2の追加ジブ部分(T2)が、特にヒンジアセンブリ(11)のまわりを前記断面変更アダプタ(10)に対して、それによって能動的に旋回することができる少なくとも1つの線形駆動装置(12)が設けられることを特徴とする
請求項2に記載の車両クレーン(1)。
【請求項4】
前記第1の追加ジブ部分(T1)または/および前記第2の追加ジブ部分(T2)が、各々前記断面変更アダプタ(10)に堅固に固定されることを特徴とする
請求項1に記載の車両クレーン(1)。
【請求項5】
前記追加ジブシステム(7)が、張り綱装置(14)を介して張り綱され、前記張り綱装置(14)が、中間張り綱装置(14d)によって前記第1の追加ジブ部分(T1)または/および前記第2の追加ジブ部分(T2)および/または前記断面変更アダプタ(10)に接続されることを特徴とする
請求項1から4のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項6】
前記第1の追加ジブ部分(T1)の長さ(L)が、4.0m~150.0m、特に5.0m~65.0mであることを特徴とする
請求項1から5のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項7】
前記第1の追加ジブ部分(T1)および前記第2の追加ジブ部分(T2)が、補助ジブ、特に張り綱装置がない、または/およびラフ可能な補助ジブの共通の構成要素であるか、またはそれを形成することを特徴とする
請求項1から6のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項8】
前記第1の追加ジブ部分(T1)が主ジブ延長部であることを特徴とする
請求項1から7のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項9】
前記第2の追加ジブ部分(T2)が補助ジブであることを特徴とする
請求項1から8のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項10】
前記断面変更アダプタ(10)が、前記第1の追加ジブ部分(T1)に結合するために形成された第1の接続側面(S1)と、前記第2の追加ジブ部分(T2)に結合するために形成された第2の接続側面(S2)とを含み、その前記第1の接続側面(S1)が、それらの間の長方形または二次平面に広がる4つの角領域(E1a~E1d)を有し、その前記第2の接続側面(S2)が、それらの間の三角形平面に広がる3つの角領域(E2a~E2c)を有し、前記第1の追加ジブ部分(T1)の上側(O1)の領域に配置するために設けられた前記第1の接続側面(S1)の2つの上部角領域(E1b、E1c)が、各々の場合に上弦(Ga、Gb)を介して、前記第2の追加ジブ部分(T2)の上側(O2)の領域に配置するために設けられた前記第2の接続側面(S2)の上部角領域(E2b)に接続され、その上側(O1)とは反対側の前記第1の追加ジブ部分(T1)の下側(U1)の領域に配置するために設けられた前記第1の接続側面(S1)の2つの下部角領域(E1a、E1d)が、各々の場合に下弦(Ua、Ub)を介して、その上側(O2)とは反対側の前記第2の追加ジブ部分(T2)の下側(U2)の領域に配置するために設けられた前記第2の接続側面(S2)の2つの下部角領域(E2a、E2c)のうちの1つに接続され、前記第1の接続側面(S1)の前記下部角領域(E1a、E1d)のうちの1つが、第1の横方向支柱(Qa)によって前記第2の接続側面(S2)の前記上部角領域(E2b)に接続され、前記第1の横方向支柱(Qa)に接続された前記第1の接続側面(S1)の前記下部角領域(E1d)と対角線上に対向する前記第2の接続側面(S2)の1つの下部角領域(E2a)が、第2の横方向支柱(Qb)によって前記第1の接続側面(S1)の前記上部角領域(E1b、E1c)のうちの1つに接続され、前記第1の接続側面(S1)および前記第2の接続側面(S2)の前記対角線上に対向する下部角領域(E1d、E2a)のうちの2つが、第3の横方向支柱(Qc)によって互いに接続されることを特徴とする
請求項1から9のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項11】
前記第1の接続側面(S1)に関して、前記第1の横方向支柱(Qa)に接続されたその下部角領域(E1d)、および前記第2の横方向支柱(Qb)に接続されたその上部角領域(E1b)、または前記第1の横方向支柱(Qa)に直接接続されていないその下部角領域(E1a)、および前記第2の横方向支柱(Qb)に直接接続されていないその上部角領域(E1c)が、対角支柱(Da)によって互いに接続されることを特徴とする
請求項10に記載の車両クレーン(1)。
【請求項12】
前記主ジブ(2)が伸縮ジブまたは格子マストジブであることを特徴とする
請求項1から11のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【請求項13】
リフトケーブル(15)が前記追加ジブシステム(7)の上に張り綱されることを特徴とする
請求項1から12のいずれか一項に記載の車両クレーン(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラフ可能な主ジブと、主ジブの自由端部に配置され、第1の追加ジブ部分および第2の追加ジブ部分を備える追加ジブシステムとを有する車両クレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
それらの固有の可動性のために、車両クレーンは、定置クレーンと比較してはるかに迅速な使用オプションを提供する。履帯を取り付けられた車両クレーンに加えて、主にゴムタイヤ車輪付き走行ギアユニットを備えた車両クレーンは、公共道路網上での即時使用を可能にする。車輪付き走行ギアユニットに応じて、これらは未舗装領域での走行も可能にし、それはそのような車両クレーンの非常に柔軟な使いやすさをもたらす。垂直面内にラフ可能であり、水平軸のまわりに回転可能であり、しばしば長さが伸縮可能でもあるそのジブは、そのような車両クレーンのそれぞれの設置場所のまわりの作業領域がカバーされることが可能になり、作業領域の表面積はジブの寸法および可動性に依存する。
【0003】
詳細には、車両クレーンの非常に大きな構造は、時々、道路交通のための許容寸法および道路構造上の最大荷重に準拠することができるように、移動する前に部分的に分解されなければならない。それとは無関係に、自重の低減は、環境保護および純粋に経済的な観点からさらなる開発のための不変のインセンティブである。ジブの長さが増加するにつれてその荷重が増加するジブの部分の荷重に関して、これは最適化のための対応する可能性を提供する。これは、通常の分解向けに設けられていないそのセクションの設計、ならびにジブを延長するために使用される追加の構成要素に関する。
【0004】
例えば、独国実用新案DE202013003309U1は、固定塔およびジブを有する移動式タワークレーンを開示し、ジブは、張り綱装置を介してその自由端で制限された程度までラフ可能であるように配置され、トロリーおよび同伴のリフトケーブルは、リフトケーブルに結合された荷重ピックアップ手段をタワークレーンの作業領域内に位置決めするためにジブの下側で移動することができる。特にその自由端に向かって格子梁として形成されるジブの重量を低減するために、各々が一体に形成され、この点において溶接なしの、ジブの長手方向に延在するジブの弦は、自由端に向かって先細になる断面を備える。ジブは、横方向支柱および/または対角支柱を介して互いに接続された合計3つの弦、すなわち、1つの上弦および2つの下弦を有し、こうしてジブ用の三角形断面を生成する。3つの弦に基づく構造に加えて、許容耐荷重能力に適合されたその断面変更も、ジブ重量の低減に寄与する。
【0005】
さらに、水平ジブを有するさらなるタワークレーンが、中国実用新案CN202924635Uからすでに知られている。ジブは、長方形の断面を有する第1のジブ部分からなり、三角形の断面を有する第2のジブ部分は、ヒンジを介してそれぞれの下弦の領域内で第1のジブ部分に直接接続される。第1のジブ部分および第2のジブ部分は、張り綱装置を介して水平位置に保たれる。この目的のために、垂直張り綱マストは、ヒンジから張り綱装置の張り綱ケーブルまで延在する。
【0006】
車輪付き走行ギアユニットを有する車両クレーンが、独国特許出願公開DE102005049606A1に開示されており、その主ジブは、ラフ可能であり、回転可能であり、伸縮可能であり、2つの部分の追加ジブシステムによって延在することができる。これは、アダプタを介して主ジブのジブヘッドに結合された第1の追加ジブ部分と、先端ジブの意味でそれに接続された第2の追加ジブ部分とを含む。両方の追加ジブ部分は、弦、ならびに弦を互いに接続する横方向支柱および対角支柱から構成される格子梁として形成される。自由な追加ジブ部分は、線形駆動装置によって能動的に第1の追加ジブ部分に対して旋回することができるように、ヒンジアセンブリを介して第1の追加ジブ部分上で支持される。
【0007】
中国特許出願公開CN111137796Aは、クレーン走行ギアユニットと、下端部でクレーン走行ギアユニット上の回転可能な上部構造に固定され、上端部でラフ可能なジブによって延在する伸縮ジブとを備える地形クレーンを開示している。同様にラフ可能なクロスビームアームがラフ可能なジブ上に配置される。ジブおよびクロスビームアームは、各々、関連付けられた長手方向の弦、対角支柱、および横方向支柱を有する長方形の格子マスト構造として形成される。
【0008】
欧州特許EP1634846B1は、複数のジブピースから構成することができるクレーンジブを備えるタワークレーンを開示している。ジブピースは、異なる断面形状のためにコンテナ貨物として輸送中に互いに内側にスライドすることができ、その下弦は、一緒に組み立てられた後に、タワークレーンのトロリーのための連続的にオフセットフリーおよびギャップフリーの走行トラックを形成するように設計される。ジブピースは、その端部でピンプラグ接続の形態で端部側結合ピースによって互いに接続される。
【0009】
独国実用新案DE202017107301U1は、直立タワー、ジブ、およびカウンタジブを有するさらなるタワークレーンを記載している。ジブ張り綱装置は、タワー先端からジブおよびカウンタジブまで誘導される。より小さい内側ジブ部分は、比較的低いタワー先端を介して張り綱される。より大きい外側ジブ部分は、張り綱されず、ビームジブとして形成され、その場所で生じる荷重に対してジブの高さで適合される。ジブは、トラスジブおよび3弦ジブとして形成することができ、複数の長手方向の弦は、横方向筋交いによって互いに堅固に接続される。
【0010】
独国特許出願公開DE102018122349A1は、直立タワー、ジブ、およびカウンタジブから構成されたさらなるタワークレーンを開示している。ジブは、内側ジブ部分および外側ジブ部分を含み、内側ジブ部分は梁として形成され、外側ジブ部分は、ヒンジのように内側ジブ部分に関節接合され、張り綱装置によって保持される。ジブは、異なる断面を有する複数の長手方向の弦から組み立てることができ、その結果、内側ジブ部分は長方形の輪郭を有し、外側ジブ部分は三角形の輪郭を有する。
【0011】
さらなる重量最適化およびそれに関連付けられた材料節約の観点から、そのような追加ジブシステムの以前から知られている構造が改善される余地が依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、全体的なさらなる軽量化および全体的なより経済的な製造モードが可能である限りにおいて、ラフ可能な主ジブおよび追加ジブシステムを有する車両クレーンを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、請求項1の特徴を有する車両クレーンによって達成される。従属請求項2から13は、各々本発明による車両クレーンの有利な実施形態を記載する。
【0014】
本発明によれば、ラフ可能な主ジブと、主ジブの自由端部に少なくとも間接的に配置され、第1の追加ジブ部および第2の追加ジブ部を含む追加ジブシステムとを有する車両クレーンの場合、第1の追加ジブ部分が、横方向支柱または/および対角支柱を介して互いに接続された4つの長手方向の弦を有する長方形断面を有し、第2の追加ジブ部分が、横方向支柱を介して互いに接続された3つの長手方向の弦を有する三角形断面を有し、2つの追加ジブ部分が、断面変更アダプタを介して互いに結合されるか、または互いに結合することができるという事実によって、軽量化および全体的により経済的な製造モードが実現される。
【0015】
それによってもたらされる利点は、同時にその必要な強度に適合される構造を有する追加ジブシステムの自重が大幅に低減されることにある。詳細には、このように分解して組み立てることができる、ジブの自由端部を形成する第2の追加ジブ部分は、追加ジブシステム全体として、より軽量の長手方向の弦が4つではなく3つに低減されるため、実際の荷重が低くなる。ジブの残部と比較して第2の追加ジブ部分の長さが短いため、その曲げ荷重およびその長手方向の弦の少なくとも1つにおいてそれに関連付けられた引張荷重はいずれにしても低く、その結果、3つの長手方向の弦で実現することができるその強度もまた、その耐荷重要件を依然として満たす。それによって実現することができる重量の節約は、少なくともほぼ同一の耐荷重能力を伴い、この点で、追加ジブシステムおよびそれを取り付けられた車両クレーンの荷重能力の増加を完全にもたらすことができる。4つの長手方向の弦を有する構造とは対照的に、このように構成された第2の追加ジブ部分の製造は、より少ない材料の使用をさらに必要とし、それにより、この第2の追加ジブ部分、したがって追加ジブシステム全体のためのより経済的な製造モードが生み出される。
【0016】
本発明の基本概念の好ましい発展形態によれば、第1の追加ジブ部分または/および第2の追加ジブ部分は、ヒンジアセンブリを介して旋回可能であるように断面変更アダプタ上に支持することができる。詳細には、このように可能な第2の追加ジブ部分の自由なラフ可能性により、このように少なくとも部分的に組み立てられたジブのそれぞれの向きまたは/および要件に対する追加ジブシステムの幾何形状の理想的な適合を実現することができる。これも必要に応じてそのように変更することができる。
【0017】
有利な方式では、本発明による車両クレーンに少なくとも1つの線形駆動装置を設けることができ、それにより、第1の追加ジブ部分または/および第2の追加ジブ部分は、ロッカーの意味で断面アダプタに対して能動的に旋回させることができる。好ましくは、前記旋回可能性は、前述されたヒンジアセンブリのまわりで生じる可能性がある。そのような構造は、当然ながら、追加ジブ部分のうちの1つを旋回させるために代替または補足として使用することができる、いかなる張り綱装置もなしに使用することができる。
【0018】
あるいは、第1の追加ジブ部分および第2の追加ジブ部分が各々断面変更アダプタに堅固に固定されているという準備を行うことができる。「堅固に固定される」は、第1の追加ジブ部分および第2の追加ジブ部分が互いに対してラフ可能ではないように接続されていることを意味すると理解される。
【0019】
本発明は、基本的に、追加ジブシステムが少なくとも1つの適切な張り綱装置を介して張り綱され得るための準備を行う。そのような張り綱装置は、張り綱装置または/および追加ジブシステムの内部力に対する有利な比を得るために、第1の追加ジブ部分または/および第2の追加ジブ部分および/または断面変更アダプタに接続された圧力支持体または追加の引張要素などの少なくとも1つの中間張り綱装置を介在することによって生成することができる。好ましくは、この圧力支持体またはこの引張要素は、次いで、断面変更アダプタに接続することができ、当然ながら、代替または追加として、格子マストジブまたは伸縮ジブ上での位置決め、各々が追加ジブシステムに結合されること、または前記ジブに結合された延長部をもたらすことができる。
【0020】
追加ジブシステムの好都合かつ経済的な構造のために、4.0m~150.0mの第1の追加ジブ部分の長さが考慮される。好ましくは、この長さは5.0m~65.0mであり得る。このオーダーの大きさは、第1の追加ジブ部分が、時々使用され、ジブヘッドに直接結合することができるアダプタと明確に区別されるべき構成要素であることをさらに明確に示す。実際、そのようなアダプタは、追加ジブシステムの第1の追加ジブ部分とそれを取り付けられたジブとの間にさらに配置することができる。
【0021】
構造に応じて、第1の追加ジブ部分および第2の追加ジブ部分は、補助ジブの共通の構成要素である。それに対する代替として、これら2つの追加ジブ部分は、一緒にそのような補助ジブを形成することができる。このように構成された補助ジブは、張り綱装置がなくてもよく、または/かつラフ可能であってもよく、これは、その上に置かれた要件に依存する。
【0022】
それに対する代替または追加として、第1の追加ジブ部分自体を主ジブ延長部とすることができる。これは、この追加ジブ部分が、ジブに結合することができる主ジブ延長部を形成することを意味するが、別の構造は、例えば、直接ではなく、代わりに主ジブ延長部を介在することによってのみ、追加ジブシステムをジブに結合することができるように準備することができる。
【0023】
さらに、それに対する代替または追加として、第2の追加ジブ部分を補助ジブとすることができる。この場合、追加ジブシステム自体は補助ジブを形成せず、その第2の追加ジブ部分のみを形成する。第1の追加ジブ部分は、次いで、主ジブ延長部を表す。別のポイントですでに述べられたように、これは、次いで、第1の追加ジブ部分に堅固にまたはヒンジ式に接続することができる。
【0024】
次に提示される本発明による車両クレーンは、その重量の非常に有利なさらなる低減を提供すると同時に、より経済的な製造モードを提供する。この点において、本発明は、2つの部分から構成された追加ジブシステムの断面の他の典型的な保持から逸脱しており、これは、特に第2の追加ジブ部分を3つの長手方向の弦に低減し、したがって、より少ない横方向支柱または/および対角支柱に低減する際に所望の利点を実現することができるためであり、その低減は断面の変化に関連付けられる。
【0025】
本発明による断面変更アダプタは、断面が長方形である第1の追加ジブ部分を断面が三角形である第2の追加ジブ部分に結合するために使用される。互いに結合されるべき追加ジブ部分は、好ましくは、本発明による以前に指定された追加ジブシステムのものであり得、その結果、以下により詳細に記載される断面変更アダプタは、追加ジブシステムの構成要素であり得る。
【0026】
本発明による断面変更アダプタは、第1の追加ジブ部分に結合するために形成された第1の接続側面と、第2の追加ジブ部分に結合するために形成された第2の接続側面とを含む。断面変更アダプタの接続側面は、例えば、互いに平行に、かつ互いに離間して配置することができる。当然ながら、これらは、それに応じて2つの追加ジブ部分の向きに影響を及ぼすために、必要に応じてそれらの間に角度を形成することもできる。いずれの場合も、2つの接続側面のうちの第1の接続側面は、それらの間の長方形または二次平面に広がる4つの角領域を有する。対照的に、第2の接続側面は、それらの間のそれに応じて三角形の平面に広がる3つの角領域のみを有する。
【0027】
第1の接続側面の合計4つの角領域のうちの2つ-以下、第1の接続側面の上部角領域と呼ばれる-は、通常の使用時に第1の追加ジブ部分の上側の領域に配置するために設けられる。対照的に、第2の接続側面の合計3つの角領域のうちのただ1つ-以下、第2の接続側面の上部角領域と呼ばれる-は、通常の使用時に第2の追加ジブ部分の上側の領域に配置するために設けられる。第1の接続側面の2つの上部角領域は、各々の場合に上弦によって第2の接続側面の上部角領域に接続される。これら2つの上弦は、自然にそれらの間に角度を形成する。
【0028】
第1の接続側面の他の2つの角領域-以下、第1の接続側面の下部角領域と呼ばれる-は、通常の使用時に、その上側に対向する第1の追加ジブ部分の下側の領域に配置するために設けられる。対照的に、第2の接続側面の他の2つの角領域-以下、第2の接続側面の下部角領域と呼ばれる-は、通常の使用時に、その上側に対向する第2の追加ジブ部分の下側の領域に配置するために設けられる。第1の接続側面の2つの下部角領域は、各々の場合に下弦によって第2の接続側面の下部角領域のうちの1つに接続される。好ましくは、2つの下弦は、実質的に互いに隣接して延在することができ、その結果、それらは互いに交差しない。その配置は、この場合「クロスフリー」と呼ぶことができる。
【0029】
第1の接続側面の下部角領域のうちの1つは、第1の横方向支柱によって第2の接続側面の単一の上部角領域に接続され、一方、前記第1の横方向支柱に接続された第1の接続側面の下部角領域の対角線上に対向する他の第2の接続側面の下部角領域は、第2の横方向支柱によって第1の接続側面の上部角領域のうちの1つに接続される。
【0030】
最後に、第1の接続側面および第2の接続側面の対角線上に対向する下部角領域のうちの2つは、第3の横方向支柱によって互いに接続される。好ましくは、前記第3の横方向支柱は、すでに第1の横方向支柱に接続されている第1の接続側面の下部角領域を、すでに第2の横方向支柱に接続されている第2の接続側面の下部角領域に接続することができる。あるいは、第3の横方向支柱は、第1の横方向支柱および第2の横方向支柱に直接接続していない第1の接続側面および第2の接続側面の2つの個々の下部角領域を接続するように配置することもできる。
【0031】
使用される用語に関して、本発明は、横方向支柱が常に、各々の場合に2つの弦の間に広がる格子梁の外側面内に、または外側面と平行に延在する一方で、対角支柱は、各々の場合にこれらの外側面のうちの2つ、または2つの隣接する外側面の間に位置するその角領域を互いに接続し、したがって、格子梁の外側面によって囲まれた空間を疑似的に通って延在すると仮定する。
【0032】
断面変更アダプタから得られる利点は、本発明による追加ジブシステムとともにすでにより詳細に説明されているので、繰り返しを避けるために、この時点では、最初にそれに関連する対応する記述を参照する。
【0033】
その上、このように構成された本発明による断面変更アダプタは、断面が長方形である追加ジブ部分を断面が三角形である追加ジブ部分に結合するために、より少ない材料を使用して特に有利な方式で製造することを可能にする。したがって、第2の追加ジブ部分の、例えば断面が三角形である第2の追加ジブ部分の上側に位置する単一の長手方向の上弦において使用時に生成される引張力は、断面変更アダプタの2つの上弦を介して、第1の追加ジブ部分の、断面が長方形である第1の追加ジブ部分の上側に位置する2つの長手方向の上弦に実質的に五分五分で導入することができる。同時に、第2の追加ジブ部分の下側に位置し、全体的に圧縮力で荷重される、第2の追加ジブ部分の2つの長手方向の下弦は、各々、第1の追加ジブ部分の、同様に第1の追加ジブ部分の下側に位置する2つの長手方向の下弦上の断面変更アダプタの下弦のうちの1つを介して支持することができる。最初に少なくともその右側および左側ならびにその下側に台形構造を有する断面変更アダプタの実際の安定化は、3つの横方向支柱がこれらの側面を擬似交差状にこの点で三角形に分割することによって生じ、その結果、断面変更アダプタの全体的な固定構造が生成される。
【0034】
その第1の接続側面に関する断面変更アダプタの好ましい発展形態によれば、第1の横方向支柱に接続されたその下部角領域および第2の横方向支柱に接続されたその上部角領域は、対角支柱によって互いに接続することができる。それに対する代替として、第1の横方向支柱に直接接続されていないその下部角領域、および第2の横方向支柱に直接接続されていないその上部角領域は、対角支柱によって互いに接続することができる。両方の実施形態において、第1の接続側面の領域内の断面変更アダプタの長方形断面平面の有利な補強は、対角支柱によってもたらされる。
【0035】
最後に、本発明は、伸縮式または/および水平軸のまわりにラフ可能であり、伸縮式ジブまたは格子マストジブとして形成された主ジブを有する車両クレーンに関する。
【0036】
水平に向けられたジブシステムを有し、その下側でトロリーおよび同伴リフトケーブルが移動することができる、既知であると前述されたタワークレーンとは対照的に、ケーブルは、追加ジブシステムの上方の補助ガイドによって本発明による追加ジブシステム内で誘導される。補助ガイドは、単純な補助ブラケットと固定して設置または取り付けられたローラとの間で異なることができる。
【0037】
図に見ることができる本発明の例示的な実施形態は、以下の記述を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明による追加ジブシステムを有する本発明による車両クレーンの側面図である。
【
図2】追加ジブシステムの第1の代替案を有する第1の代替構造における本発明による車両クレーンを他の方法で同一の図に示す図である。
【
図3】ラフ可能な脚部を有する追加ジブシステムを有する第2の代替構造における本発明による車両クレーンを他の方法で同一の図に示す図である。
【
図4】追加ジブシステムの代替の張り綱装置を有する第3の代替構造における本発明による車両クレーンを他の方法で同一の図に示す図である。
【
図5】本発明によるその断面変更アダプタを示す本発明による追加ジブシステムのセクションを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、地面U上に駐車され、本明細書に示された例示的な実施形態において伸縮式主ジブ2を備え、この点において、ボックス2a~2cが互いに内側に配置され、互いに対して長手方向に動かすことが可能な伸縮式ジブを備える、本発明による車両クレーン1の構造を示す。純粋に例として、この場合、1つの基本ボックス2aならびに2つの内側ボックス2bおよび2cが示されている。あるいは、主ジブ2は、当然ながら、(本明細書には図示されていない)格子マストジブとして設計することもできる。車両クレーン1は、この場合は水平方向Xと平行に向けられた下部キャリッジ3を有し、運転室3aは、ここでは一例として4つの車軸4a~4dを有する車輪付き走行ギアユニット4を有し、その各々に横方向Yと平行に互いに離間した少なくとも2つのゴムタイヤ付き車輪5が回転可能に配置されている。下部キャリッジ3上には、主ジブ2を支持する上部構造6が据え付けられ、主ジブ2は、上部方向Zと平行に延在する回転軸Z1のまわりを下部キャリッジ3に対して回転することができる。その長手方向X1に延在する伸縮ジブ2は、上部構造6上で、典型的には-4°~87°の角度範囲で水平旋回軸Y1を介してラフ可能であるように関節接合されている。したがって、伸縮ジブ2は、タワークレーンと比較して垂直ではない。
【0040】
図から分かるように、主ジブ2は、本発明による追加ジブシステム7によって延長される。この場合、純粋に例として、これはアダプタ8の介在によって主ジブ2のジブヘッド9に結合される。構造に応じて、追加ジブシステム7は、ここではより詳細に示されていない方式でジブヘッド9に直接結合することもできる。この場合、純粋に例として、アダプタ8は、その長手方向X2に延在する追加ジブシステム7が主ジブ2の長手方向X1に対して曲げられるように構成される。この点で主ジブ2の自由端部Eに配置された追加ジブシステム7は、第1の追加ジブ部分T1および第2の追加ジブ部分T2を含み、第1の追加ジブ部分T1は、ここではより詳細に見ることができない長方形断面を有し、第2の追加ジブ部分T2は、同様にここではより詳細に見ることができない三角形断面を有する。2つの追加ジブ部分T1およびT2は、本発明による断面変更アダプタ10を介して互いに結合され、その詳細は
図5により詳細に示されている。2つの追加ジブ部分T1およびT2は、補助ジブの共通の構成要素を形成する。
【0041】
典型的な方式では、リフトケーブルは、上部構造6上の図示されていないリフト機構ウインチから始まり、主ジブ2の上方および追加ジブシステム7の上方を追加ジブシステム7のヘッドまで延在し、その自由端にフック16を受け入れるためにその位置で曲げられる。
図2~
図4についても同様である。
【0042】
図2は、代替の方式で同様に構成された追加ジブシステム7を有する車両クレーン1の代替実施形態を示す。追加ジブシステム7は、その第1の追加ジブ部分T1を介して主ジブ2のジブヘッド9に直接結合される。アダプタ8がなければ、第1の追加ジブ部分T1は、主ジブ2の長手方向X1に対して平行または同軸に延在し、第2の追加ジブ部分T2は、第1の追加ジブ部分T1に対して長手方向X3に曲げられる。この点において、第2の追加ジブ部分T2は、ヒンジアセンブリ11を介して断面変更アダプタ10上で旋回可能に支持される。断面変更アダプタ10と第2の追加ジブ部分T2との間で作動する線形駆動装置12は、断面変更アダプタ10に対して能動的に、必要に応じて、第2の追加ジブ部分T2をヒンジアセンブリ11のまわりを旋回させるために使用される。これにより、第1の追加ジブ部分T1は主ジブ延長部を形成し、第2の追加ジブ部分T2は、それに対して旋回することができる補助ジブである。
【0043】
図3は、車両クレーン1のさらなる第2の代替実施形態を示し、その追加ジブシステム7は、上記の説明に実質的に対応する。主ジブ2のさらなる延長部を実現するために、追加ジブシステム7は、ラフ可能な脚部13を組み込んで主ジブ2に接続される。次に、ラフ可能な脚部13は、アダプタ8を介してジブヘッド9に結合される。安定化およびラフィングのために、ここに示された車両クレーン1は、張り綱装置14をさらに有する。この場合、純粋に例として、これは、引張手段14aと、2つの支持体14bおよび14cとを含み、それらを介して引張手段14aは、アダプタ8上およびラフ可能な脚部13上で支持される。引張手段14aは、一方では上部構造6に接続され、他方では追加ジブシステム7に接続され、それは、純粋に例として、断面変更アダプタ10に接続される。
【0044】
図4は、
図3に示された実施形態に実質的に対応する車両クレーン1の最後の代替実施形態を示す。それとは対照的に、張り綱装置14は、その引張手段14aがアダプタ8上に配置された支持体14cを介してさらに支持され、そのさらなる横方向張り綱装置14bが引張部材として断面変更アダプタ10に接続されるという点で異なるように構成される。当然ながら、支持体の形態のこの横方向張り綱装置14bは、他の構成要素に設けることもできる。
【0045】
本明細書に示された実施形態のすべてにおいて、第1の追加ジブ部分T1は、例えば、4.0m~150.0mの長さLを有することができる。好ましくは、その長さLは5.0m~65.0mであり得る。
【0046】
図5は、その断面変更アダプタ10が位置する追加ジブシステム7のセクションを示し、このアダプタは、2つの追加ジブ部分T1とT2を接続し、ここでは太線で明確に示されている。図は、各々が長手方向の弦G1a~G1dを有する格子梁として形成された、第1の追加ジブ部分T1、および同様に第2の追加ジブ部分T2を示し、G2a~G2cは、それぞれの長手方向X2およびX3ならびに横方向支柱Q1a~Q1hと平行に延在し、Q2a~Q2hは長手方向弦を互いに接続し、対角支柱D1aも接続し、この場合、例として、第1の追加ジブ部分T1の1つの対角支柱D1aのみを見ることができる。図は、第1の追加ジブ部分T1の長方形断面および第2の追加ジブ部分T2の三角形断面を示す。
【0047】
断面変更アダプタ10は、第1の追加ジブ部分T1に結合された第1の接続側面S1と、第2の追加ジブ部分T2に結合された第2の接続側面S2とを有する。
図5の例示を参照すると、その第1の接続側面S1は左側に位置し、第2の接続側面S2は右側に位置する。この場合、断面変更アダプタ10の2つの接続側面S1およびS2は、互いに平行に延在する。当然ながら、これらは、追加ジブ部分T1およびT2を互いに対して傾斜させるために、より詳細には示されていない方式で互いに対して傾斜させることもできる。第1の追加ジブ部分T1に結合する目的のために、第1の接続側面S1は、それらの間の対応する長方形表面に広がる合計4つの角領域E1a~E1dを有する。これらの角領域のうち、2つの上部角領域E1bおよびE1cは、第1の追加ジブ部分T1の上側O1に位置し、他の2つの下部角領域E1aおよびE1dは、上側O1とは反対側の第1の追加ジブ部分T1の下側U1に位置する。対照的に、第2の追加ジブ部分T2に結合するために設けられた第2の接続側面S2は、それらの間の対応する三角形平面に広がる合計3つの角領域E2a~E2cを有する。これらの角領域E2a~E2cのうち、ただ1つの上部角領域E2bは、第2の追加ジブ部分T2の上側O2に位置し、残りの2つの下部角領域E2aおよびE2dは、上側O2とは反対側の第2の追加ジブ部分T2の下側U2に位置する。
【0048】
断面変更アダプタ10の構造を見ると、その第1の接続側面S1の2つの上部角領域E1bおよびE1cは、各々の場合に上弦OaおよびObによってその反対側の第2の接続側面S2の上部角領域E2bに接続されることが明らかである。したがって、前記上弦OaおよびObは、それらの間に準V字形を形成し、その先端は第2の接続側面S2に向いている。第1の接続側面S1の2つの下部角領域E1a、E1dは、各々の場合に下弦Ua、Ubによって第2の接続側面S2の2つの下部角領域E2a、E2cのうちの1つに接続される。2つの下弦Ua、Ubは、それらが真向かいの下部角領域E1a、E2aを接続するように互いに対して延在し、2つの接続側面S1、S2のE1d、E2cは互いにこの点で交差していない。特に動きに対して断面変更アダプタ10を補強し、さらに安定させるために、第1の接続側面S1の下部角領域のうちの1つE1dは、第1の横方向支柱Qaによって第2の接続側面S2の単一の上部角領域E2bに接続される。さらなる第2の横方向支柱Qbは、第1の横方向支柱Qaに接続された第1の接続側面S1の下部角領域E1dの対角線上に対向する第2の接続側面S2の下部角領域E2aを、第1の接続側面S1の上部角領域E1bに接続するという点で、断面変更アダプタ10の反対側を補強するために使用される。第3の横方向支柱Qcは、第1の接続側面S1および第2の接続側面S2の2つの対角線上に対向する下部角領域E1d、E2aを互いに接続する。第1の接続側面S1に関して、この場合、第1の横方向支柱Qaに直接接続されていない下部角領域E1a、および第2の横方向支柱Qbに直接接続されていない上部角領域E1cも、対角支柱Daによって互いに接続される。当然ながら、横方向支柱QaおよびQbを鏡面対称に配置することもでき、その結果、角領域E2bは2つの角領域E1dおよびE1aに接続される。あるいは、E1a、E1b、E2a、E2b、およびE1c、E1d、E2b、E2cを含む表面は、複数の横方向支柱で補強することができる。
【0049】
断面変更アダプタ10は、
図5に例として示されたように、その第1の接続側面S1にさらなる横方向支柱Qd~Qgを有することができ、その支柱は、各々の場合に2つの角領域E1a、E1b;E1b、E1c;E1c、E1d;E1d、E1aを接続するために使用される。これは、第2の接続側面S2にも存在することができ、その結果、そこに位置する角領域E2a、E2b;E2b、E2c;E2c、E2aは、横方向支柱Qh~Qjを介して各々の場合に互いに接続することもできる。
【0050】
上弦OaおよびObならびに下弦UaおよびUbならびに横方向支柱Qa~Qcの配置または/および構造により、2つの追加ジブ部分T1およびT2の長手方向X2およびX3は、
図5に純粋に例として示されたように、一致して延在することができ、この点において、同軸、非平行、または互いに対してオフセットされて延在することができる。さらに、接続側面S1および接続側面S2の垂直寸法および/または水平寸法は、異なる桁または同一の桁を有することができる。
【0051】
前述された変形形態に代わる一実施形態では、追加ジブシステムは、その長手方向軸のまわりを180度回転させることができる。このようにして、第2の三角形の追加ジブシステムT1は、1つの下弦のみを有するが、2つの上弦を有する。断面変更アダプタ10が、第1の追加ジブ部分T1または第2の追加ジブ部分T2の一体の構成要素であることも実現可能である。第1の追加ジブ部分T1は、箱桁として形成することもできる。
【符号の説明】
【0052】
1 車両クレーン
2 主ジブ
2a 基本ボックス
2b 第1の内側ボックス
2c 第2の内側ボックス
3 下部キャリッジ
3a 運転室
4 車輪付き走行ギアユニット
4a 車軸
4b 車軸
4c 車軸
4d 車軸
5 車輪
6 上部構造
7 追加ジブシステム
8 アダプタ
9 ジブヘッド
10 断面変更アダプタ
11 ヒンジアセンブリ
12 線形駆動装置
13 ラフ可能な脚部
14 張り綱装置
14a 引張手段
14b 横方向張り綱装置
14c 支持体
14d 中間張り綱装置
15 リフトケーブル
16 フック
D1 対角支柱
Da 対角支柱
E 自由端部
E1a 下部角領域
E1b 上部角領域
E1c 上部角領域
E1d 下部角領域
E2a 下部角領域
E2b 上部角領域
E2c 下部角領域
G1a 長手方向の弦
G1b 長手方向の弦
G1c 長手方向の弦
G1d 長手方向の弦
G2a 長手方向の弦
G2b 長手方向の弦
G2c 長手方向の弦
L 第1の追加ジブ部分の長さ
O1 上側
O2 上側
Oa 上弦
Ob 上弦
Q1a 横方向支柱
Q1b 横方向支柱
Q1c 横方向支柱
Q1d 横方向支柱
Q1e 横方向支柱
Q1f 横方向支柱
Q1g 横方向支柱
Q1h 横方向支柱
Q2a 横方向支柱
Q2b 横方向支柱
Q2c 横方向支柱
Q2d 横方向支柱
Q2e 横方向支柱
Q2f 横方向支柱
Q2g 横方向支柱
Q2h 横方向支柱
S1 第1の接続側面
S2 第2の接続側面
T1 第1の追加ジブ部分
T2 第2の追加ジブ部分
U 地面
U1 下側
U2 下側
X 水平方向
X1 長手方向
X2 長手方向
X3 長手方向
Y 横方向
Y1 旋回軸
Z 垂直軸
Z1 回転軸
【外国語明細書】