(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022099615
(43)【公開日】2022-07-05
(54)【発明の名称】3Dデータ表示システム
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20220628BHJP
H04N 5/765 20060101ALI20220628BHJP
H04N 5/93 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
A63B71/06 U
H04N5/765
H04N5/93
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020213470
(22)【出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】395023118
【氏名又は名称】株式会社テクノクラフト
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】特許業務法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】栂坂 昌業
【テーマコード(参考)】
5C053
【Fターム(参考)】
5C053JA21
5C053LA06
5C053LA11
(57)【要約】
【課題】端末への負担を大幅に削減した3Dデータの表現が可能な3Dデータ表示システムを提供する。
【解決手段】本発明の3Dデータ表示システム100は、ゴルフ場の一つのホールについて、各々が異なる特定の視点からの位置移動の3Dデータを、複数の動画ファイルとしてそれぞれ記憶保存する記憶部となる記憶手段11と、ゴルフカート1に据え付けた端末3の操作部14からの指示により、記憶手段11の中から指示された一つの動画ファイルを読み出して、端末3の表示部15に表示再生させる表示報知制御部21と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤーが競技を行なう一つのフィールドについて、各々が異なる特定の視点からの位置移動の3Dデータを、動画ファイルとしてそれぞれ記憶保存する記憶部と、
端末の操作部からの指示により、前記記憶部の中から指示された前記動画ファイルを読み出して、前記端末の表示部に表示再生させる表示制御部と、を備えたことを特徴とする3Dデータ表示システム。
【請求項2】
前記表示部の表面に前記操作部となるタッチ式の操作体が設けられており、
前記表示部に前記複数の視点をそれぞれ表現するボタンを表示させ、一つの前記ボタンの位置上で前記操作体をタッチ操作すると、その位置の前記ボタンに表現される一つの視点に対応した前記動画ファイルの表示再生が、前記表示部で自動的に開始するように、前記表示制御部を構成したことを特徴とする請求項1記載の3Dデータ表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフのような各種スポーツ競技で、プレーヤーが競技を行なうコース地図情報を再現した3Dデータを、端末の表示部に画面表示させる3Dデータ表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフコース内を自力で移動するゴルフカートに通信機能付きの端末を装着し、この端末とセンター装置との間を通信ネットワークで接続して、端末の表示部にコースの地図情報とカートの現在位置とを重ね合わせて画面表示させるカートナビゲーション表示システムが知られている。こうしたシステムでは、例えば特許文献1に示すように、コースのレイアウトを2D(二次元)や3D(三次元)で画面表示できるコース再現データを、コースの地図情報としてセンター装置から端末に適宜配信することで、端末の表示部でコースの臨場感をより的確に表現させる手法が採られている。
【0003】
また、別な引用文献2には、個々のホールごとにゴルフコースのレイアウト情報を示す3Dデータを、端末の記憶部に記憶させておくゴルフプレー支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-102663号公報
【特許文献2】特許第6204635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1,2では、ゴルフコースの地図情報となる3Dデータを、ゴルフカートのナビゲーション用端末に表示させることで、プレー戦略の情報を効率よく、わかりやすく表現することが可能になる。
【0006】
しかし現在、ナビゲーション用端末として使用される装置(専用器、タブレットなど)のCPUでは、処理能力の関係で3Dデータの描写が限界を超えており、表示部に画面表示させることが不可能である。また、ゴルフコースの全18ホール分の3Dデータは、その容量が膨大で、ナビゲーション用端末で表現するには現実的ではない。その一方で、センター装置となるWebサーバにより、クラウド上でナビゲーション用端末に静止画を連続通信して表示部を動作させる方法もあるが、通信料の負担が大きすぎる問題もあった。
【0007】
本発明は上記の問題を解決するもので、その目的は、端末への負担を大幅に削減した3Dデータの表現が可能な3Dデータ表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願出願人は、上記目的を達成するために、従来には存在しない新規な3Dデータ表示システムを発明した。
【0009】
すなわち、本発明の3Dデータ表示システムは、プレーヤーが競技を行なう一つのフィールドについて、各々が異なる特定の視点からの位置移動の3Dデータを、動画ファイルとしてそれぞれ記憶保存する記憶部と、端末の操作部からの指示により、前記記憶部の中から指示された前記動画ファイルを読み出して、前記端末の表示部に表示再生させる表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記表示部の表面に前記操作部となるタッチ式の操作体が設けられており、前記表示部に前記複数の視点をそれぞれ表現するボタンを表示させ、一つの前記ボタンの位置上で前記操作体をタッチ操作すると、その位置の前記ボタンに表現される一つの視点に対応した前記動画ファイルの表示再生が、前記表示部で自動的に開始するように、前記表示制御部を構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、一つのフィールドについて、事前に条件に合った特定の視点からの位置移動の3Dデータだけを、記憶部に動画ファイルとして記憶保存させておくことで、3Dデータ容量の大幅な低減を実現して、端末への負担を大幅に削減した3Dデータの表現が可能になる。
【0012】
請求項2の発明によれば、表示部に表示される複数のボタンの中で、所望するボタンの位置上で操作体をタッチ操作するだけで、そのボタンで表現される一つの視点に対応した動画ファイルの表示再生を、表示部で自動的に開始させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態のゴルファー向け広告表示システムを含むゴルフカート運行管理システムの全体概要図である。
【
図2】本発明の一実施形態について、端末の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】同、基地局の電気的構成を示すブロック図である。
【
図4】同、「通常表示」画面が表示された端末の表示部の平面図である。
【
図5】同、「3Dモードの俯瞰図」画面が再生表示された端末の表示部の平面図である。
【
図6】同、「目線ビュー」画面が再生表示された端末の表示部の平面図である。
【
図7】同、「左側面」画面が再生表示された端末の表示部の平面図である。
【
図8】同、「ボールビュー」画面が再生表示された端末の表示部の平面図である。
【
図9】同、「右側面」画面が表示された再生端末の表示部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【0015】
図1~
図9は、本発明の好ましい一実施形態のゴルファー向け3Dデータ表示システムを示している。先ず、
図1に基づいて、本実施形態の3Dデータ表示システム100が組み込まれるゴルフカート運行管理システム200の全体概要を説明する。
【0016】
ゴルフカート運行管理システム200は周知のように、ゴルフ場のコース内を移動する複数台のゴルフカート1の各位置を基地局2が無線でリアルタイムに把握し、全てのゴルフカート1の運行を基地局2で集中自動管理するもので、ナビゲーション用の端末3を搭載した移動可能なゴルフカート1と、ゴルフ場内の例えばクラブハウスに設置された固定の基地局2と、インターネット網4を介して各種サービスと接続する情報提供用のサーバ5と、を基本的な構成要素とする。本実施形態のゴルファー向け3Dデータ表示システム100は、ゴルフカート1に装着された端末3に組み込まれる。
【0017】
一つのゴルフコース内で、各ゴルフカート1の端末3と基地局2とは無線の通信手段6で双方向通信が可能なように接続される。また、各ゴルフカート1でその現在位置をリアルタイムで高精度に測定するために、それぞれの端末3にはGPS(Global Positioning System)衛星Sからの電波を捕捉する測位装置13(
図2を参照)が装備される。好ましくは、基地局2にも同様の測位装置を備えることで、測位装置13による測位誤差を補正して、各ゴルフカート1の現在位置を基地局2側でより高精度に取得することができる。また測位装置13は、GPS衛星Sのみならず、4機以上のGNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からの電波を捕捉することで、基地局2に測位装置を備えることなく、ゴルフカート1の現在位置をより高精度に取得できる構成としてもよい。
【0018】
図2は、端末3の電気的構成を示したものである。同図において、端末3は、周知のCPU(中央演算装置)、計時カウンタ、入出力装置などのマイクロコンピュータで構成される端末制御手段10や、マイクロコンピュータの一部を構成する記録媒体としての記憶手段11の他に、GPSアンテナ12付きの測位装置13と、操作部14と、表示部15と、報知部16と、基地局送受信部17とを備えて構成される。端末制御手段10の入力側ポートには、測位装置13と、操作部14と、基地局送受信部17がそれぞれ接続され、端末制御手段11の出力側ポートには、表示部15と、報知部16と、基地局送受信部17がそれぞれ接続される。また端末制御手段10は、記憶手段11との間で各種データの読み出しや書き込みを行なえる構成となっている。
【0019】
測位装置13は、端末3が搭載されたゴルフカート1の現在位置を時々刻々と測定し、その結果を測位データとして端末制御手段10に出力するもので、ゴルフカート1の現在位置をリアルタイムで検出する位置検出部に相当する。したがって、同様の機能を有する測位装置13以外の様々な位置検出部を用いても構わない。
【0020】
操作部14は、少なくともゴルフカート1に搭乗するゴルフのプレーヤー、すなわちゴルファーが手動で操作可能なあらゆる操作体を含む。これは例えば、一乃至複数の押動式の操作体(ボタン、キー)であってもよいし、回転式の操作体(ロータリースイッチ)や、タッチ式の操作体(タッチパネル)や、その他の方式の操作体であってもよい。また、それらの組み合わせであっても何等構わない。
【0021】
表示部15は、端末制御手段10からの表示制御信号を受けて、静止画や動画の画面表示が可能であり、且つゴルファーがその画面を視認できるあらゆる表示器を含む。これは例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイなどの表示部15で構成することができ、表示部15の表面に操作部14として、前述の透明なタッチ式の操作体を配設してもよい。表示部15における画面表示の遷移に関しては、後ほど詳しく説明する。
【0022】
報知部16は、端末制御手段10からの音声制御信号を受けて、主に表示部15が動画を表示しているときに、その動画の進行に合わせて音声を報知するものである。
【0023】
なお、操作部14、表示部15および報知部16は、例えばゴルファーが普段携帯するスマートフォンや、ゴルファーに提供される専用器や、タブレット端末で構成してもよい。つまり操作部14、表示部15および報知部16は、有線または無線で端末制御手段10と電気的に接続されていればよい。
【0024】
基地局送受信部17は、通信手段6を経由して、基地局2との間で各種のデータや情報をやり取りするためのもので、端末制御手段10に組み込まれた後述する送受信制御手段22と連携して動作する。
【0025】
端末制御手段10は、記憶媒体に予め記録されたプログラムを読み取ることで、表示部15の表示動作と報知部16の報知動作をそれぞれ制御する表示報知制御部21と、基地局送受信部17の送受信動作を制御する送受信制御手段22として、主に機能する構成となっている。
【0026】
表示報知制御部21は、測位装置13からの測位データを受けて、また操作部14への操作入力に伴い、当該操作部14からの操作信号を受けて、記憶手段11から読み出した各種データに基づき、表示部15に表示制御信号を送出するように、表示部15の主に表示機能を制御する表示制御部と、報知部16に音声制御信号を送出するように、報知部16の主に報知機能を制御する報知制御部とを備えたものである。
【0027】
送受信制御部22は、測位装置13からの測位データや、操作部14からの操作信号に対応した指令データを基地局2に送出するように、基地局送受信部17の主に送信機能を制御し、また基地局2からの表示制御信号や音声制御信号を受けて、これらの表示制御信号や音声制御信号を表示報知制御部21に送出するように、基地局送受信部17の主に受信機能を制御するものである。したがって、表示報知制御部21は、送受信制御部22からの表示制御信号を表示部15に送出して、表示部15の表示機能を制御し、また送受信制御部22からの音声制御信号を報知部16に送出して、報知部16の報知機能を制御するような構成も備えている。また送受信制御部22は、基地局2から送出された各種データを、必要に応じて記憶手段11に記憶保存させる機能も備えている。
【0028】
本実施形態の3Dデータ表示システム100は、基地局2から送出された各種データとして、プレーヤーが競技を行なうゴルフコース内のホールごとに、各々が異なる特定の視点からの位置移動の3Dデータを、動画ファイルとして取り込んで記憶保存する記憶部としての記憶手段11と、端末3の操作部14からの指示により、記憶手段11に保存される全ての動画ファイルの中から、操作部14で指示された動画ファイルを読み出して、端末3の表示部15に表示再生させる表示制御部としての表示報知制御部21と、により主に構成される。ここでは、事前に各ホールで条件に合った複数の視点からの位置移動の3Dデータが、それぞれ動画ファイルとして基地局2の後述する記憶手段32に記録され、基地局2から基地局送受信部17を通して動画ファイルを転送することで、端末3の記憶手段11にゴルフ場の全ホールにおける動画ファイルが記憶保存される。
【0029】
図3は、基地局2の電気的構成を示したものである。同図において、基地局2は、CPU(中央演算装置)、計時カウンタ、入出力装置などのマイクロコンピュータで構成される基地局制御手段31や、マイクロコンピュータの一部を構成する記録媒体としての記憶手段32の他に、端末送受信部33と、サーバ送受信部34と、操作部35と、表示部36とを備えて構成される。基地局制御手段31の入力側ポートには、端末送受信部33と、サーバ送受信部34と、操作部35がそれぞれ接続され、基地局制御手段31の出力側ポートには、端末送受信部33と、サーバ送受信部34と、表示部36がそれぞれ接続される。
【0030】
端末送受信部33は、通信手段6を経由して、端末3との間で各種のデータや情報をやり取りするためのものである。またサーバ送受信部34は、端末3の間とは別な通信手段であるインターネット網4を経由して、サーバ5との間で各種のデータや情報をやり取りするためのものである。
【0031】
操作部35は、ゴルフ場のクラブハウス内において、例えば管理者が手動で操作可能な例えばキーボードやマウスなどで構成される。表示部36は、基地局制御手段31からの表示制御信号を受けて、静止画や動画の画面表示が可能な、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示器で構成される。
【0032】
基地局制御手段31は、記憶手段32に予め記録されたプログラムを読み取ることで、位置情報取得部41と、メッセージ通知部42と、表示制御部43として主に機能する構成となっている。
【0033】
位置情報取得部41は、端末送受信部33の主に受信機能を制御して、ゴルフ場内を移動する各ゴルフカート1に備えた端末3からの測位データを受け取る毎に、そのゴルフカート1の現在位置を算出して、カート位置情報としてリアルタイムで取得するものである。なお、前述のように基地局2にも端末の測位装置13と同等の測位装置を備える場合は、端末送受信部33で受信した端末3からの測位データに、同時刻で測定された基地局2の測位データを加味して、より高精度なゴルフカート1の現在位置であるカート位置情報を算出取得する構成としてもよい。これにより、ゴルフ場内で稼働する全てのゴルフカート1に関する最新のカート位置情報が、位置情報取得部41により記憶手段32に記憶保存される。
【0034】
メッセージ通知部42は、記憶手段32に記憶される各ゴルフカート1のカート位置情報から、プレー順で一のゴルフカート1の前方に位置する他のゴルフカート1の距離間隔が所定値以下に近づいた場合に、基地局2の端末送受信部33から一のゴルフカート1に装着される端末3に対して、表示部15に警告メッセージを表示させる表示制御信号や、報知部16に警告メッセージを報知させる音声制御信号を送出する。またメッセージ通知部42は、全てのゴルフカート1の端末3に対して、表示部15にカミナリ警報などの退避メッセージを表示させる表示制御信号や、報知部16に退避メッセージを報知させる音声制御信号を一斉に送出する構成となっている。
【0035】
表示制御手段44は、記憶手段32に記憶される各ゴルフカート1のカート位置情報から、ゴルフ場の全ホールにおけるゴルフカート1の位置をリアルタイムで画面表示させるように、基地局2の表示部36に対して表示制御信号を送出するものである。これにより、ゴルフコース内で遅延するゴルフカート1の自動確認とホール毎の混雑状況を、基地局2側で的確に把握することができる。
【0036】
次に上記構成の特にゴルファー向け3Dデータ表示システム100に関係する動作について、
図4~
図9を参照しながら詳しく説明する。これらの各図に共通して、本発明の好ましい実施形態では、端末3の表示部15の表面に、操作部14として透明なタッチ式の操作体が配設される。表示部15には後述する個々の画面G1~G6に対応して、様々なボタンB1~B15が表示されるが、その何れかのボタンの位置上で操作体をタッチ(タップ)操作すると、タッチされた位置のボタンに対応した固有の操作信号が、操作部14から端末制御手段10に与えられる構成となっている。
【0037】
図4は、ゴルフ場内を移動する1台の運行中のゴルフカート1について、そのゴルフカート1に備えた端末3が、制御対象となる表示部15に「通常表示」画面G1を表示させた状態を示している。端末3の表示報知制御部21は、ゴルフカート1の稼働中に表示部15の画面上で何らかのタッチ操作を行なわない限り、測位装置13からの測位データを時々刻々と取り込んで、2Dで表現されるコース図(コースレイアウト図)S1に、ゴルフカート1の現在位置をリアルタイムに示す矢印状のマークMを重ね合わせた「通常表示」の画面G1を、デフォルトの初期画面として表示部15に表示させ続ける。「通常表示」画面G1にはその他に、コース名、ホール番号、パー数、ピンまでの距離を示す文字ラベルL1や、クラブハウスとの間で通話を行なう際に、その上でタッチ操作される「連絡」ボタンB1や、表示部15による表示を後述する「3Dモードの俯瞰図」画面G2へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が角丸四角形の「3D表示」ボタンB2や、表示部15による表示を各プレーヤーのスコア入力画面へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が丸形の「スコア」ボタンB3や、表示部15による表示を各プレーヤーの順位を示すリーダーズボード画面へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が丸形の「順位」ボタンB3や、端末制御手段10で計時される現在時刻を示す時刻ラベルL2や、表示部15による表示を端末3の使用方法を示す画面へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が丸形の「?」ボタンB5や、表示部15による表示をプレーヤーへの攻略アドバイスを写真でピンポイントに示す画面へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が丸形の「攻略&グリーン」ボタンB6などが配置される。
【0038】
図4に示す「通常表示」画面G1で、「3D表示」ボタンB2上の操作部14がタッチ操作されると、端末3の表示報知制御部21は、表示部15の画面表示をそれまでの「通常表示」画面G1から、
図5に示す「3Dモードの俯瞰図」画面G2に切り替える。この「3Dモードの俯瞰図」画面G2には、表示報知制御部21が記憶手段11から読み出した3Dデータの初期動画ファイルとなる俯瞰ビュー動画ファイルとして、ゴルフカート1が存在する一つのホールについて、最初にティーイングエリアからグリーンに向けて水平に見た視線方向から、コース全体を上空から見下した視線方向に変化させるまでの景観を、連続動画像で再生した3D俯瞰コース
図S2が配置される。また表示報知制御部21は、前述した3Dコース
図S2や、文字ラベルL1や、「連絡」ボタンB1や、「スコア」ボタンB3や、時刻ラベルL2や、「?」ボタンB5の他に、表示部15による表示を後述する「左側面」画面G4へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が角丸四角形の「左側面」ボタンB11や、表示部15による表示を後述する「ボールビュー」画面G5へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が角丸四角形の「ボールビュー」ボタンB12や、表示部15による表示を後述する「目線ビュー」画面G3へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が角丸四角形の「目線ビュー」ボタンB13や、表示部15による表示を後述する「右側面」画面G6へ切り替える場合に、その上でタッチ操作される外形が角丸四角形の「右側面」ボタンB14や、表示部15による3Dデータの表示を終了して、
図4で示した「通常表示」画面G1へ戻す場合に、その上でタッチ操作される外形が丸形の「3D終了」ボタンB15を、「3Dモードの俯瞰図」画面G2にそれぞれ配置させる。
【0039】
図5に示す「3Dモードの俯瞰図」画面G2で、「目線ビュー」ボタンB13上の操作部14がタッチ操作されると、端末3の表示報知制御部21は、表示部15の画面表示を
図6に示す「目線ビュー」画面G3に切り替える。この「目線ビュー」画面G3には、表示報知制御部21が記憶手段11から読み出した3Dデータの目線ビュー動画ファイルとして、ゴルフカート1が存在する一つのホールについて、プレーヤーの目線で一つのホールの正面方向におけるティーイングエリアからグリーンに到達するまでの景観を、連続動画像で再生した3D目線ビューコース
図S3が、3D俯瞰コース
図S2に代わって配置される。それ以外の文字ラベルL1や、「連絡」ボタンB1や、「スコア」ボタンB3や、時刻ラベルL2や、「?」ボタンB5や、「左側面」ボタンB11や、「ボールビュー」ボタンB12や、「目線ビュー」ボタンB13や、「右側面」ボタンB14や、「3D終了」ボタンB15は、表示部15の画面表示画面が「3Dモードの俯瞰図」画面G2から「目線ビュー」画面G3に切り替わっても、引き続き共通して配置される。
【0040】
図5に示す「3Dモードの俯瞰図」画面G2や、
図6に示す「目線ビュー」画面G3で、「左側面」ボタンB11上の操作部14がタッチ操作されると、端末3の表示報知制御部21は、表示部15の画面表示を
図7に示す「左側面」画面G4に切り替える。この「左側面」画面G4には、表示報知制御部21が記憶手段11から読み出した3Dデータの左側面ビュー動画ファイルとして、ゴルフカート1が存在する一つのホールについて、特定の地点である例えばティーイングエリアを起点として、一つのホールの正面方向から左側面方向に目線視点を移動させたときの景観を、連続動画像で再生した3D左側面コース
図S4が、3D俯瞰コース
図S2や3D目線ビューコース
図S3に代わって配置される。それ以外の文字ラベルL1や、「連絡」ボタンB1や、「スコア」ボタンB3や、時刻ラベルL2や、「?」ボタンB5や、「左側面」ボタンB11や、「ボールビュー」ボタンB12や、「目線ビュー」ボタンB13や、「右側面」ボタンB14や、「3D終了」ボタンB15は、表示部15の画面表示画面が前述の画面G2,G3から「左側面」画面G4に切り替わっても、引き続き共通して配置される。
【0041】
図5に示す「3Dモードの俯瞰図」画面G2や、
図6に示す「目線ビュー」画面G3や、
図7に示す「左側面」画面G4で、「ボールビュー」ボタンB12上の操作部14がタッチ操作されると、端末3の表示報知制御部21は、表示部15の画面表示を
図8に示す「ボールビュー」画面G5に切り替える。この「ボールビュー」画面G5には、表示報知制御部21が記憶手段11から読み出した3Dデータのボールビュー動画ファイルとして、ゴルフカート1が存在する一つのホールについて、ゴルフカート1が存在する一つのホールについて、クラブに当たって飛ばされたボールの目線で、一つのホールの正面方向におけるティーイングエリアからグリーンに到達するまでの景観を、連続動画像で再生した3Dボールビューコース
図S5が、3D俯瞰コース
図S2や3D目線ビューコース
図S3や3D左側面コース
図S4に代わって配置される。それ以外の文字ラベルL1や、「連絡」ボタンB1や、「スコア」ボタンB3や、時刻ラベルL2や、「?」ボタンB5や、「左側面」ボタンB11や、「ボールビュー」ボタンB12や、「目線ビュー」ボタンB13や、「右側面」ボタンB14や、「3D終了」ボタンB15は、表示部15の画面表示画面が前述の画面G2,G3,G4から「ボールビュー」画面G5に切り替わっても、引き続き共通して配置される。
【0042】
図5に示す「3Dモードの俯瞰図」画面G2や、
図6に示す「目線ビュー」画面G3や、
図7に示す「左側面」画面G4や、
図8に示す「ボールビュー」画面G5で、「右側面」ボタンB14上の操作部14がタッチ操作されると、端末3の表示報知制御部21は、表示部15の画面表示を
図9に示す「右側面」画面G6に切り替える。この「右側面」画面G6には、表示報知制御部21が記憶手段11から読み出した3Dデータの右側面ビュー動画ファイルとして、ゴルフカート1が存在する一つのホールについて、特定の地点である例えばティーイングエリアを起点として、一つのホールの正面方向から右側面方向に目線視点を移動させたときの景観を、連続動画像で再生した3D右側面コース
図S6が、3D俯瞰コース
図S2や3D目線ビューコース
図S3や3D左側面コース
図S4や3Dボールビューコース
図S5に代わって配置される。それ以外の文字ラベルL1や、「連絡」ボタンB1や、「スコア」ボタンB3や、時刻ラベルL2や、「?」ボタンB5や、「左側面」ボタンB11や、「ボールビュー」ボタンB12や、「目線ビュー」ボタンB13や、「右側面」ボタンB14や、「3D終了」ボタンB15は、表示部15の画面表示画面が前述の画面G2,G3,G4,G5から「右側面」画面G6に切り替わっても、引き続き共通して配置される。
【0043】
本実施形態では、ゴルフ場の一つのホールについて、事前に条件が適合した各々が異なる特定の視点からの位置移動の3Dデータが、上述した俯瞰ビューと、目線ビューと、左側面ビューと、ボールビューと、右側面ビューによる5方向の動画ファイルとして、それぞれ記憶手段11に記憶保存されている。例として、一つのホールにつき全方向で3Dの動画ファイルを書き出した場合、18ホールのゴルフ場で約9GBの動画ファイルが必要となる。一方、本実施形態のように、一つのホールにつき5方向で3Dの動画ファイルを書き出した場合、18ホールのゴルフ場で必要となる動画ファイルの容量は約600MBに抑制できる。そのため、端末3の操作部14を利用して、5方向の動画ファイルの中でどの動画ファイルを読み出すのかを、表示部15に表示されるボタンB2,B11~B14上へのタッチ操作により指示すれば、後は表示報知制御部21が記憶手段11の中から指示された一つの方向の動画ファイルを読み出して、端末3の表示部15に表示再生させることができ、ナビゲーション用の端末3への負担を大幅に削減した特定方向の動画ファイルの位置移動を含めた表現が可能となる。
【0044】
また本実施形態では、上述のように動画ファイルの容量を抑制した分、端末3の記憶手段11に5方向の全ての動画ファイルを無理なく記憶保存できるため、センター装置であるサーバ5から動画ファイルを連続的に取り込む必要がなく、インターネット網4を介しての通信料の余計な負担増加も解消できる。
【0045】
本実施形態のように、操作部14は表示部15の表面に設けられる透明電極などのタッチ式の操作体とすることが好ましい。この場合、表示報知制御部21は、表示部15で同一の例えば「3Dモードの俯瞰図」画面G2に、複数の視点をそれぞれ表現する「左側面」ボタンB11や、「ボールビュー」ボタンB12や、「目線ビュー」ボタンB13や、「右側面」ボタンB14を表示させ、その中の一つのボタンとして、例えば「左側面」ボタンB11の位置上で操作体をタッチ操作すると、その位置のボタンB11に表現される一つの視点に対応した左側面ビュー動画ファイルの表示再生が自動的に開始するように、表示部15の動作を制御する。これにより、表示部15上の操作体へのタッチ操作だけで、左側面ビュー動画ファイルの表示再生が表示部15で自動的に開始される。
【0046】
また表示報知制御部21は、目線ビューと、左側面ビューと、ボールビューと、右側面ビューの動画ファイルを個々に選択するためのボタンB11~B14を、「3Dモードの俯瞰図」画面G2以外にも、「目線ビュー」画面G3や、「左側面」画面G4や、「ボールビュー」画面G5や、「右側面」画面G6に共通して、表示部15の同じ位置に表示させる。そのため、動画ファイルを表示再生するどの画面G2~G6であっても、ボタンB11~B14が表示される同じ位置にタッチ操作を行なえば、所望の動画ファイルを表示再生する別な画面G2~G6に迷いなく切り替えることが可能である。さらに表示報知制御部21は、最初に「3Dモードの俯瞰図」画面G2で、ティーイングエリアからグリーンに向けて水平に見た視線方向から、コース全体を上空から見下した視線方向に変化させる俯瞰ビューの動画ファイルを表示部15に表示再生させ、次に上述したボタンB11~B14上へのタッチ操作により、タッチされたボタンに対応する動画ファイルを表示部15に表示再生させるので、プレーヤーはホール全体の立体的なレイアウトの様子を、表示部15上の操作部14への簡単なタッチ操作により、俯瞰ビューの動画ファイルとそれ以外の動画ファイルの何れかで、的確に把握することが可能になる。
【0047】
表示報知制御部21は、ゴルフ場の各ホールの景観を表現した3Dデータによる動画ファイルを再生表示する各画面G2~G6で、何れも同じ位置に「3D終了」ボタンB15が配置されるように、表示部15の動作を制御している。そのため、この「3D終了」ボタンB15上で操作部14へのタッチ操作を行なうだけで、表示部15の表示が
図4で示した2Dのコース
図S1を含んだ「通常表示」画面3Gに切り替わり、別な視点からの3Dによる動画ファイルの再生表示だけでなく、3Dから2Dへの表示の切り替えも簡単に行なうことが可能になる。
【0048】
以上のように、本実施形態の3Dデータ表示システム100は、プレーヤーが競技を行なうゴルフ場の一つのフィールドであるホールについて、各々が異なる特定の視点からの位置移動の3Dデータを、例えば俯瞰ビューと、目線ビューと、左側面ビューと、ボールビューと、右側面ビューの動画ファイルとしてそれぞれ記憶保存する記憶部となる記憶手段11と、ゴルフカート1に据え付けた端末3の操作部14からの指示により、記憶手段11の中から指示された一つの動画ファイルを読み出して、端末3の表示部15に表示再生させる表示制御部としての表示報知制御部21と、を備えて構成される。
【0049】
これにより本実施形態では、ゴルフ場の一つのホールについて、事前に条件に合った特定の視点からの位置移動の3Dデータだけを、記憶手段11に動画ファイルとして記憶保存させておくことで、3Dデータ容量の大幅な低減を実現して、端末3への負担を大幅に削減した表示部15による3Dデータの表現が可能になる。
【0050】
また、本実施形態の3Dデータ表示システム100は、表示部15の表面に操作部14となるタッチ式の操作体が設けられており、表示部15に複数の視点をそれぞれ表現するボタンとして、「左側面」ボタンB11や、「ボールビュー」ボタンB12や、「目線ビュー」ボタンB13や、「右側面」ボタンB14を表示させ、その中の一つのボタンとして、例えば「左側面」ボタンB11の位置上で操作体をタッチ操作すると、その位置のボタンB11に表現される一つの視点に対応した左側面ビュー動画ファイルの表示再生が、表示部15で自動的に開始するように、端末3に組込まれた端末制御手段10の表示報知制御部21を構成している。
【0051】
これにより本実施形態では、表示部15に表示される複数のボタンB11~B14の中で、所望する例えばボタンB11の位置上で操作体をタッチ操作するだけで、そのボタンB11で表現される一つの視点に対応した左側面ビューの動画ファイルの表示再生を、表示部15で自動的に開始させることが可能になる。
【0052】
その他に、本実施形態の表示報知制御部21は、動画ファイルを表示再生する「3Dモードの俯瞰図」画面G2や、「目線ビュー」画面G3や、「左側面」画面G4や、「ボールビュー」画面G5や、「右側面」画面G6に共通して、目線ビューと、左側面ビューと、ボールビューと、右側面ビューの動画ファイルを個々に選択して再生表示させるためのボタンB11~B14を配置するのが好ましい。この場合、各ボタンB11~B14は、表示部15に表示されるそれぞれの画面G2~G6で同じ位置に配置するのが好ましい。それにより、動画ファイルを表示再生するどの画面G2~G6であっても、ボタンB11~B14が表示される同じ位置にタッチ操作を行なえば、所望の動画ファイルを表示再生する別な画面G2~G6に迷いなく切り替えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本実施形態の3Dデータ表示システム100は、上述したゴルフに限らず、走り高跳び、野球、水泳、テニス、フィギアスケート、ランニング、弓道、その他のあらゆるスポーツ競技を対象として、様々なスポーツ競技に応用が可能である。
また、表示部15に表示される各画面G1~G6はあくまでも一例であり、各画面G1~G6の中で、ボタンB1~B15や、ゴルフカート1の位置を示すマークMや、ラベルL1,L2などの表示要素が、どのような形状でどのように配置されていても構わない。
【符号の説明】
【0054】
3 端末
11 記憶手段(記憶部)
14 操作部
15 表示部
21 表示報知制御部(表示制御部)
100 3Dデータ表示システム