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特開2022-99715コンテンツ提供システム、コンテンツ管理サーバ、コンテンツ管理方法、会場サーバ、コンテンツ制御方法、チケット販売サーバ、チケット販売方法およびコンテンツ提供方法
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  • 特開-コンテンツ提供システム、コンテンツ管理サーバ、コンテンツ管理方法、会場サーバ、コンテンツ制御方法、チケット販売サーバ、チケット販売方法およびコンテンツ提供方法 図1
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  • 特開-コンテンツ提供システム、コンテンツ管理サーバ、コンテンツ管理方法、会場サーバ、コンテンツ制御方法、チケット販売サーバ、チケット販売方法およびコンテンツ提供方法 図8D
  • 特開-コンテンツ提供システム、コンテンツ管理サーバ、コンテンツ管理方法、会場サーバ、コンテンツ制御方法、チケット販売サーバ、チケット販売方法およびコンテンツ提供方法 図8E
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022099715
(43)【公開日】2022-07-05
(54)【発明の名称】コンテンツ提供システム、コンテンツ管理サーバ、コンテンツ管理方法、会場サーバ、コンテンツ制御方法、チケット販売サーバ、チケット販売方法およびコンテンツ提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220628BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220628BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020213680
(22)【出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】397007505
【氏名又は名称】株式会社AOKIホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】青木 拡憲
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 稔
(72)【発明者】
【氏名】照井 則男
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB25
5L049CC18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】会場でのコンテンツ提供に代わる新たなコンテンツ提供手法を提供する。
【解決手段】コンテンツを会場(カラオケルームや結婚式会場など)で視聴できるコンテンツ供給システムにおいて、複数のコンテンツ供給サーバの夫々は、コンテンツをコンテンツ管理サーバに送信する。チケット販売サーバは、複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちの視聴するコンテンツの指定と、どの会場で視聴するか及び視聴ユーザ数の指定とを受け付け、指定されたコンテンツ及び会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売する。コンテンツ管理サーバは、複数のコンテンツ供給サーバからのコンテンツを、販売されたチケットに紐付けられた会場に対応する会場サーバに送信する。会場サーバは、販売されたチケットに紐付けられた会場における再生装置にて、販売されたチケットに紐付けられたコンテンツを再生する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツ供給サーバと、チケット販売サーバと、コンテンツ管理サーバと、会場サーバと、を備え、
前記複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれは、コンテンツを前記コンテンツ管理サーバに送信し、
前記チケット販売サーバは、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、を受け付け、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売し、
前記コンテンツ管理サーバは、前記複数のコンテンツ供給サーバからのコンテンツを、前記販売されたチケットに紐付けられた会場に対応する前記会場サーバに送信し、
前記会場サーバは、前記販売されたチケットに紐付けられた会場における再生装置に、前記販売されたチケットに紐付けられたコンテンツを再生させる、コンテンツ提供システム。
【請求項2】
前記複数の会場のそれぞれに、1以上の部屋があり、
各部屋に、前記再生装置が設けられ、
前記会場サーバは、ある部屋内をカメラで撮影した映像を、他の部屋に設けられた再生装置に再生させる、請求項1に記載のコンテンツ提供システム。
【請求項3】
前記会場サーバは、特定のコンテンツが再生されている再生装置が設けられた部屋内をカメラで撮影した映像を、前記特定のコンテンツが再生されている他の部屋に設けられた再生装置に再生させる、請求項2に記載のコンテンツ提供システム。
【請求項4】
前記会場サーバは、再生中のコンテンツの供給元への送金要求を受け付け、送金要求に応じた金額を前記コンテンツの供給元へ送金するための処理を行う、請求項1乃至3のいずれかに記載のコンテンツ提供システム。
【請求項5】
前記会場サーバは、前記会場が提供する端末に、前記チケットを特定するIDと、前記IDに関連付けられたパスワードと、が入力されると、前記チケットに紐付けられたコンテンツを前記再生装置に再生させる、請求項1乃至4のいずれかに記載のコンテンツ提供システム。
【請求項6】
前記チケット販売サーバは、前記複数の会場の条件および空き状況をユーザ端末に表示させ、前記ユーザ端末を介して、前記複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定を受け付ける、請求項1乃至5のいずれかに記載のコンテンツ提供システム。
【請求項7】
前記チケット販売サーバは、
前記チケットに加えてグッズを販売し、あるいは、
グッズが付随するチケットを販売し、
前記コンテンツ管理サーバは、前記グッズが前記チケットに紐付けられた会場に配送されるよう管理を行う、請求項1乃至6のいずれかに記載のコンテンツ提供システム。
【請求項8】
前記チケット販売サーバが受け付ける視聴ユーザ数は、2以上に限られる、請求項1乃至7のいずれかに記載のコンテンツ提供システム。
【請求項9】
前記会場は、カラオケボックスである、請求項1乃至8のいずれかに記載のコンテンツ提供システム。
【請求項10】
複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場に対応する会場サーバに送信するコンテンツ送信部と、を備えるコンテンツ管理サーバ。
【請求項11】
複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するステップと、
ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場に対応する会場サーバに送信するステップと、を備えるコンテンツ管理方法。
【請求項12】
複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場における再生装置に再生させるコンテンツ再生制御部と、を備える会場サーバ。
【請求項13】
複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するステップと、
ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場における再生装置に再生させるステップと、を備えるコンテンツ制御方法。
【請求項14】
複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、を受け付け、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売するチケット販売制御部を備えるチケット販売サーバ。
【請求項15】
複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、を受け付けるステップと、
指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売するステップと、を備えるチケット販売方法。
【請求項16】
複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、をユーザ端末から受け付けるステップと、
指定されたコンテンツ、指定された会場、および、指定された視聴ユーザ数が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売するステップと、
前記チケットを特定するIDと、これに関連付けられたパスワードと、を前記ユーザ端末に送信するステップと、
前記チケットに紐付けられた会場において、前記IDの提示を受けるステップと、
前記IDによって特定されるチケットに紐付けられた視聴ユーザ数と、来場したユーザ数とが一致している場合に、前記チケットに紐付けられた会場の特定の部屋に来場したユーザを誘導するステップと、
前記IDおよび前記パスワードの入力をチケット情報受付端末が受け付けるステップと、
前記IDおよび前記パスワードが前記チケット情報受付端末に入力された場合に、前記複数のコンテンツのうち前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場の再生装置に再生させるステップと、を備えるコンテンツ提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提供システム、コンテンツ管理サーバ、コンテンツ管理方法、会場サーバ、コンテンツ制御方法、チケット販売サーバ、チケット販売方法およびコンテンツ提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンサートやスポーツといったコンテンツを、それが行われている会場で客が鑑賞することが行われている。鑑賞する客としては、充実した設備を有する会場において、質が高いコンテンツを楽しむことができるというメリットがある。また、コンテンツ提供者としても、来場した客の様子を把握できたり、チケット制にして「もぎり」を行うことで来場者数に応じた収入を確実に確保できたりするというメリットがある。
【0003】
一方で、コンサートやスポーツを行える会場は特定の場所に限られており、客の居住地から遠く離れたところにしかないこともある。また、感染症の流行などにより、会場でのコンテンツ提供が困難になることもある。
なお、出願人は本明細書に記載の発明に関連する文献公知発明を知らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンテンツが行われている会場でのコンテンツ提供に代わる、新たなコンテンツ提供手法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバと、チケット販売サーバと、コンテンツ管理サーバと、会場サーバと、を備え、前記複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれは、コンテンツを前記コンテンツ管理サーバに送信し、前記チケット販売サーバは、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、を受け付け、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売し、前記コンテンツ管理サーバは、前記複数のコンテンツ供給サーバからのコンテンツを、前記販売されたチケットに紐付けられた会場に対応する前記会場サーバに送信し、前記会場サーバは、前記販売されたチケットに紐付けられた会場における再生装置に、前記販売されたチケットに紐付けられたコンテンツを再生させる、コンテンツ提供システムが提供される。
【0006】
前記複数の会場のそれぞれに、1以上の部屋があり、各部屋に、前記再生装置が設けられ、前記会場サーバは、ある部屋内をカメラで撮影した映像を、他の部屋に設けられた再生装置に再生させてもよい。
【0007】
前記会場サーバは、特定のコンテンツが再生されている再生装置が設けられた部屋内を撮影した映像を、前記特定のコンテンツが再生されている他の部屋に設けられた再生装置に再生させてもよい。
【0008】
前記会場サーバは、再生中のコンテンツの供給元への送金要求を受け付け、送金要求に応じた金額を前記コンテンツの供給元へ送金するための処理を行ってもよい。
【0009】
前記会場サーバは、前記会場が提供する端末に、前記チケットを特定するIDと、前記IDに関連付けられたパスワードと、が入力されると、前記チケットに紐付けられたコンテンツを前記再生装置に再生させてもよい。
【0010】
前記チケット販売サーバは、前記複数の会場の条件および空き状況をユーザ端末に表示させ、前記ユーザ端末を介して、前記複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定を受け付けてもよい。
【0011】
前記チケット販売サーバは、前記チケットに加えてグッズを販売し、あるいは、グッズが付随するチケットを販売し、前記コンテンツ管理サーバは、前記グッズが前記チケットに紐付けられた会場に配送されるよう管理を行ってもよい。
【0012】
前記チケット販売サーバが受け付ける視聴ユーザ数は、2以上に限られてもよい。前記会場は、カラオケボックスであってもよい。
【0013】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場に対応する会場サーバに送信するコンテンツ送信部と、を備えるコンテンツ管理サーバが提供される。
【0014】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するステップと、ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場に対応する会場サーバに送信するステップと、を備えるコンテンツ管理方法が提供される。
【0015】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場における再生装置に再生させるコンテンツ再生制御部と、を備える会場サーバが提供される。
【0016】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバのそれぞれからコンテンツを受信するステップと、ユーザ端末からの、前記複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、に応じて、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売された、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットに基づき、前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場における再生装置に再生させるステップと、を備えるコンテンツ制御方法が提供される。
【0017】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、を受け付け、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売するチケット販売制御部を備えるチケット販売サーバが提供される。
【0018】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、を受け付けるステップと、指定されたコンテンツおよび指定された会場が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売するステップと、を備えるチケット販売方法が提供される。
【0019】
本発明の別の態様によれば、複数のコンテンツ供給サーバから供給される複数のコンテンツのうちのどのコンテンツを視聴するのかの指定と、複数の会場のうちのどの会場で視聴するかの指定と、視聴ユーザ数の指定と、をユーザ端末から受け付けるステップと、指定されたコンテンツ、指定された会場、および、指定された視聴ユーザ数が紐付けられたチケットを、指定された視聴ユーザ数に応じた金額で販売するステップと、前記チケットを特定するIDと、これに関連付けられたパスワードと、を前記ユーザ端末に送信するステップと、前記チケットに紐付けられた会場において、前記IDの提示を受けるステップと、前記IDによって特定されるチケットに紐付けられた視聴ユーザ数と、来場したユーザ数とが一致している場合に、前記チケットに紐付けられた会場の特定の部屋に来場したユーザを誘導するステップと、前記IDおよび前記パスワードの入力をチケット情報受付端末が受け付けるステップと、前記IDおよび前記パスワードが前記チケット情報受付端末に入力された場合に、前記複数のコンテンツのうち前記チケットに紐付けられたコンテンツを、前記チケットに紐付けられた会場の再生装置に再生させるステップと、を備えるコンテンツ提供方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係るコンテンツ供給システムの概略構成を示すブロック図。
図2図1のコンテンツ供給システムの処理動作の概略を示すシーケンス図。
図3】ユーザ端末6の内部構成の一例を示すブロック図。
図4】チケット販売サーバ2の内部構成の一例を示すブロック図。
図5】コンテンツ管理サーバ3の内部構成の一例を示すブロック図。
図6A】予約情報管理部33によって予約情報記憶部32に記憶される予約状況を例示する図。
図6B】予約情報管理部33によって予約情報記憶部32に記憶される予約状況を例示する図。
図7】会場サーバ4を含む会場システムの内部構成の一例を示すブロック図。
図8A】ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される視聴ユーザ数指定画面を模式的に示す図。
図8B】ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示されるコンテンツ指定画面を模式的に示す図。
図8C】ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される地域選択画面を模式的に示す図。
図8D】ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される会場選択画面を模式的に示す図。
図8E】ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される予約通知画面を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0022】
図1は、一実施形態に係るコンテンツ供給システムの概略構成を示すブロック図である。コンテンツ供給システムは、複数のコンテンツ供給サーバ1と、チケット販売サーバ2と、コンテンツ管理サーバ3と、複数の会場サーバ4と、ユーザ端末6とを備えており、これらはネットワークを介して互いに通信可能となっている。
【0023】
本コンテンツ供給システムは、コンテンツ供給サーバ1から供給されるコンテンツを会場で視聴できるようにするものである。本実施形態における会場とは、実際にコンテンツが行われるコンサート会場やスタジアムではなく、例えば複数のカラオケルームRを有するカラオケボックスであり、各カラオケルームRにコンテンツ再生用の再生装置51が設けられるものとする。その他、会場は、例えば結婚式会場などであってもよい。以下では、1つの会場サーバ4が1つの会場と対応して設けられ、その会場を管理・制御するものとするが、1つの会場サーバ4が複数の会場を管理・制御してもよい。
【0024】
各コンテンツ供給サーバ1はコンテンツをコンテンツ管理サーバ3に供給する。コンテンツに特段の制限はなく、例えば芸能事務所等が制作するコンサート、お笑い、歌劇団等による舞台、野球などのスポーツであってよい。本実施形態では、コンテンツ供給サーバ1はコンテンツのライブ配信を行うものとするが、過去に収録したコンテンツをアーカイブ配信してもよい。
【0025】
チケット販売サーバ2は、コンテンツ提供者および各会場の運営者からの委託を受け、各コンテンツを視聴するためのチケットを販売する。チケット販売サーバ2は1台でもよいし、コンテンツ提供者ごと、あるいは、各会場の運営者ごとに設けられてもよい。
【0026】
チケット販売サーバ2は、何人のユーザで、どのコンテンツを、どの会場で視聴するか、の指定(以下「チケット購入要求」と呼ぶことがある)をユーザ端末6から受け付ける。そして、チケット販売サーバ2は、指定されたコンテンツを、指定された人数のユーザが、指定された会場で視聴するためのチケットを、指定されたユーザ数に応じた金額で販売する。チケットには、指定されたコンテンツ、指定されたユーザ数および指定された会場が紐付けられているともいえる。
【0027】
チケットは電子データであり、チケットを特定するチケットIDと、これに関連付けられたパスワードとが設定されている。チケットIDおよびパスワードはコンテンツを再生させるための情報ともいえる。そのようなチケットがチケット購入要求を行ったユーザ端末6に送信される。ただし、チケットはコンテンツを再生させるための情報が記載された紙のチケットであってもよい。
【0028】
チケット販売サーバ2は、1人のユーザを対象としてチケット販売を行ってもよいが、販売総数拡大のために2以上のユーザから構成されるユーザグループに対してのみチケットを販売するのが望ましい。この場合、例えば、チケット販売サーバ2は、ユーザ数に比例した金額で、1つのユーザグループに対して1つのチケットを販売する。これにより、実質的に、1人のユーザに1つのチケットを販売する(1人1チケット制)のと同等の売り上げを確保できる。なお、チケットの金額は必ずしもユーザ数に比例する必要はなく、大人数の場合に割引があってもよい。
【0029】
チケット販売によって得られた金額の一部は、チケット販売サーバ2の運営者、指定されたコンテンツの供給元、指定された会場の運営者およびコンテンツ管理サーバ3の運営者に分配される。分配の割合は適宜定めればよい。
【0030】
コンテンツ管理サーバ3は複数のコンテンツ供給サーバ1のそれぞれからコンテンツを受信する。本実施形態のコンテンツ供給システムはコンテンツ管理サーバ3を設けるため、様々なコンテンツを一元管理できる。
【0031】
コンテンツ管理サーバ3は、チケット販売サーバ2と協働して、各会場のチケット販売状況を把握する。すなわち、コンテンツ管理サーバ3は、チケット販売サーバ2によって販売されたチケットに基づき、どのコンテンツをどの会場で再生すべきかを把握する。そして、コンテンツ管理サーバ3は、コンテンツ供給サーバ1から供給されるコンテンツのうち、チケットに紐付けられたコンテンツを、チケットに紐付けられた会場に対応する会場サーバ4に送信する。
【0032】
なお、コンテンツ供給元とコンテンツ管理サーバ3の運営者の間には、適宜の契約や協力関係がなされていてよい。例えば、両者で独占配信契約を結び、コンテンツ配信先となる会場をコンテンツ管理サーバ3の運営者が指定できるようにしてもよい。また、コンテンツ管理サーバ3の運営者が、コンテンツ供給元を支援する協賛企業の獲得営業を行い、協賛企業からの広告がコンテンツに含まれるようにしてもよい。これにより、チケット費用を抑えることができ、ユーザ数の増加、それに伴うコンテンツ供給元のファンクラブへの入会者増加等が見込める。
【0033】
会場サーバ4は各会場に対応して設けられる。そして、会場サーバ4はコンテンツ供給サーバ1から供給されるコンテンツをコンテンツ管理サーバ3から受信する。そして、ユーザグループからチケットの提示に基づき、会場サーバ4は、そのチケットに紐付けられた会場における再生装置51に、チケットに紐付けられたコンテンツを再生させる。なお、各会場は、同一系列の店舗でもよいし、複数の運営会社による会場が含まれていてもよい。
【0034】
ユーザ端末6は、各ユーザが用いるスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータなどである。そして、ユーザはユーザ端末6を用いてチケット販売サーバ2からチケットを購入したり、会場にてチケットを提示したりする。
図2は、図1のコンテンツ供給システムの処理動作の概略を示すシーケンス図である。
【0035】
ユーザ端末6に対するユーザの操作に応じて、ユーザ端末6、チケット販売サーバ2およびコンテンツ管理サーバ3が協働してチケットを販売する(ステップS1)。これにより、特定のコンテンツを、特定の数のユーザが、特定の会場で視聴するためのチケットがユーザを含むユーザグループに付与される。
【0036】
ユーザグループは会場に向かい、ユーザ端末6にチケット(より詳細には、チケットID)を表示させる。すなわち、ユーザが所定の操作を行うことにより、ユーザ端末6が会場のスタッフにチケットを提示する(ステップS2)。これに応じて、会場スタッフの操作に基づき、会場サーバ4はチケットIDの照合を行う(ステップS3)。これにより、チケットIDに紐付けられた人数と、会場に来たユーザグループに含まれるユーザ数との一致が照合される。
【0037】
さらに、会場サーバ4はコンテンツを再生させるためのチケットIDおよびパスワードの入力をユーザから受け付ける(ステップS4)。チケットIDおよびパスワードが適正であることが確認されると、コンテンツの再生が可能となる。
【0038】
ライブコンテンツの配信時刻になると、コンテンツ供給サーバ1はコンテンツ管理サーバ3にコンテンツを送信する(ステップS5)。そして、コンテンツ管理サーバ3はコンテンツを受信し(ステップS6)、販売されたチケットに基づいて、各コンテンツを再生すべき会場に対応する会場サーバ4にコンテンツを送信する(ステップS7)。そして、会場サーバ4はコンテンツを受信して(ステップS8)、再生装置51に再生させる(ステップS9)。
【0039】
カラオケボックスにおけるカラオケルームR内でコンテンツを再生するため、カラオケボックスから提供される飲食物を楽しんだり、ユーザグループで気兼ねなく声を出してコンテンツを視聴したりすることができる。
【0040】
続いて、図1のユーザ端末6および各サーバの内部構成を詳細に説明する。
【0041】
図3は、ユーザ端末6の内部構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末6は、チケット販売サーバ2等との間で情報の送受信を行う通信部61と、ユーザからのタッチ操作を受け付けるとともに種々の画面を表示するタッチパネルディスプレイ62と、Webブラウザ制御部63とを有する。
【0042】
Webブラウザ制御部63は、チケット販売サーバ2から送信されるデータに基づき、チケット購入用の画面をWebブラウザに表示させる。そして、Webブラウザ制御部63は、タッチパネルディスプレイ62を介したユーザ操作に基づき、どのコンテンツを、何人のユーザで、どの会場で視聴するか、の指定を含むチケット購入要求をチケット販売サーバ2に送信する。このようにして、ユーザはチケットを購入できる。また、ユーザは、タッチパネルディスプレイ62を介した操作により、チケットIDやパスワードをタッチパネルディスプレイ62に表示させることができる。
【0043】
図4は、チケット販売サーバ2の内部構成の一例を示すブロック図である。チケット販売サーバ2は、ユーザ端末6およびコンテンツ管理サーバ3等との間で情報の送受信を行う通信部21と、予約情報取得部22と、チケット販売制御部23と、予約情報送信部24とを有する。予約情報取得部22、チケット販売制御部23および予約情報送信部24の一部または全部は、チケット販売サーバ2が有するプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。また、各部が2以上の装置に分散して設けられてもよい。
【0044】
予約情報取得部22は各会場の空き状況(どの会場が予約可能であるか)をコンテンツ管理サーバ3から取得する。また、予約情報取得部22は各会場の条件(会場名、場所、値段等)を取得していてもよい。
【0045】
チケット販売制御部23はチケット購入用の画面を表示させるためのデータをユーザ端末6に送信する。また、チケット販売制御部23はユーザ端末6からのチケット購入要求を受け付ける。そして、チケット購入制御部は、チケット購入要求に応じたチケットIDと、チケットIDに関連付けられたパスワードとを設定し、これをユーザ端末6に送信する。
【0046】
チケット販売制御部23は、チケットの販売に加え、指定されたコンテンツに関するグッズの販売を行ってもよい。また、チケットには、例えばコンテンツの供給元から配布される非売品限定グッズが付随していてもよい。これらのグッズはチケット購入要求によって指定された会場に配送され、当該会場でユーザグループがまとめて受け取ることができる。
【0047】
チケットIDには、チケット購入要求によって指定されたコンテンツ、会場および日時、ユーザグループを構成するユーザ数、会場でユーザが受け取るべきグッズの情報(以下では、これらの情報を「チケットの情報」と呼ぶことがある)が紐づけられている。
【0048】
予約情報送信部24は、チケット販売制御部23によってチケットが販売される度に、販売されたチケットの情報をコンテンツ管理サーバ3に送信する。
【0049】
図5は、コンテンツ管理サーバ3の内部構成の一例を示すブロック図である。コンテンツ管理サーバ3は、コンテンツ供給サーバ1、チケット販売サーバ2および会場サーバ4等との間で情報の送受信を行う通信部31と、ハードディスクなどの予約情報記憶部32とを有する。また、コンテンツ管理サーバ3は、予約情報管理部33と、グッズ配送管理部34と、コンテンツ受信部35と、コンテンツ送信部36とを有し、これら各部の一部または全部は、コンテンツ管理サーバ3が有するプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。また、各部が2以上の装置に分散して設けられてもよい。
【0050】
予約情報管理部33は、チケット販売サーバ2の予約情報送信部24から送信されるチケットの情報に基づき、各会場での予約状況を管理する。また、予約情報管理部33は各会場の予約状況をチケット販売サーバ2の予約情報取得部22に送信する。予約状況は予約情報管理部33によって予約情報記憶部32に記憶される。さらに、予約情報管理部33は、会場サーバ4からの問い合わせに応じて、予約状況をコンテンツ管理サーバ3に通知する。
【0051】
図6Aは、予約情報管理部33によって予約情報記憶部32に記憶される予約状況を例示する図である。図示のように、各会場について、その会場名、その会場に含まれる部屋名、各部屋の各時間における予約状況(空いているか、予約済であるか)、予約済である場合のチケットID、そのチケットIDに対応するチケット販売先のユーザグループを構成する人数および指定されたコンテンツが関連付けられている。なお、会場名は、その名称に代えて会場を特定するIDであってもよい。部屋やコンテンツについても同様である。
【0052】
図5に戻り、コンテンツ管理サーバ3のグッズ配送管理部34は、チケット販売サーバ2から送信されるチケットの情報に基づき、どの会場にどのグッズを配送すべきかを管理する。すなわち、グッズ配送管理部34は、あるチケットに紐付けられたグッズが、そのチケットに紐付けられた会場に配送されるよう管理する。グッズを各ユーザの自宅等に配送するのでなく、まとめて会場に配送するため、配送コストを抑えられる。また、ユーザグループを構成する複数のユーザがまとめてグッズを受け取れるため、一体感が醸成される。
【0053】
コンテンツ受信部35は各コンテンツ供給サーバ1からコンテンツを受信する。
【0054】
コンテンツ送信部36は、予約情報記憶部32に記憶された予約状況に基づき、各会場に対応する会場サーバ4にコンテンツを送信する。例えば、図6Aのような予約状況である場合、コンテンツ送信部36は、コンテンツ「野球」および「コンサートX」をカラオケボックス○○店に対応する会場サーバ4に送信し、コンテンツ「舞台Y」をカラオケボックスXX店に対応する会場サーバ4に送信する。
【0055】
図7は、会場サーバ4を含む会場システムの内部構成の一例を示すブロック図である。本実施形態における会場はカラオケボックスであり、1以上の(通常は複数の)カラオケルームRが設けられる。
【0056】
各カラオケルームRに対応して、カラオケ装置52と、チケット情報受付端末53と、再生装置51と、送金要求部54と、カメラ55とが設けられる。会場システムがこれらを有しているともいえる。
【0057】
カラオケ装置52は、曲指定端末(不図示)を介してユーザが所望する曲の指定を受け付け、カラオケを再生装置51に再生させる。カラオケ装置52が、チケット情報受付端末53、再生装置51、送金要求部54の一部または全部の機能を兼ね備えていてもよい。
【0058】
チケット情報受付端末53は、例えば会場から提供される端末(専用端末でもよいし、上記曲指定端末でもよい)であり、コンテンツを再生するための情報として、チケットIDおよびパスワードの入力をユーザから受け付ける。受け付けた情報は会場サーバ4に送信される。適正なチケットIDおよびパスワード(すなわち、チケットIDと、これに関連付けられたパスワード)が入力されると、そのチケットIDに紐付けられたコンテンツを再生装置51で再生可能な状態となる。チケット情報受付端末53でチケットID等を入力することにより、ユーザ端末6を使用する必要がなくなり(例えば、ユーザ端末6と再生装置51とを接続するといった煩雑な作業が不要となり)、ユーザ操作が簡単になる。
【0059】
ただし、ユーザ端末6とカラオケ装置52とを接続し、ユーザ端末6にチケットIDおよびパスワードを入力するようにしてもよい。入力されたチケットIDおよびパスワードが、チケットIDに紐付けられた会場に対応する会場サーバ4に送信される。カラオケ装置52の機種に依存せずに接続可能であれば、このような態様でも問題ない。
【0060】
再生装置51は、例えばディスプレイおよびスピーカから構成され、会場サーバ4からの制御に応じてコンテンツ供給サーバ1から供給されるコンテンツを再生する。その他、再生装置51は、カラオケや、他会場の様子(後述)を再生することもできる。カラオケボックスなどの会場では、再生装置51のディスプレイを大画面とし、スピーカを大音量とすることができ、ユーザ端末6上での再生に比べて迫力あるコンテンツ再生が可能となる。また、充実した音響設備を備えた再生装置51を用いることで、リアルライブに近い環境でのコンテンツ再生が可能となる。
【0061】
送金要求部54は、いわゆる「投げ銭」機能を実現するためのものであり、再生中のコンテンツの供給元への送金要求をユーザグループ(あるいは、ユーザグループにおけるあるユーザ)から受け付ける。送金要求部54は、例えばカラオケ装置52に設けられたボタンであってよく、ボタンが押された回数に応じた金額の送金要求がなされてもよい。送金要求は会場サーバ4に送信され、ユーザが会場から退店する際に送金要求に応じた金額の精算が行われる。本実施形態では、各再生装置51で再生されるコンテンツを会場サーバ4が把握可能である。そのため、会場サーバ4は確実にコンテンツ供給元へ送金できる。
【0062】
カメラ55はカラオケボックス内でユーザグループを撮影可能である。撮影された映像は会場サーバ4に送信される。カメラ55がマイクを内蔵しており(あるいはマイクがさらに設けられ)、映像とともに音声が会場サーバ4に送信されてもよい。別の例として、会場にカメラ55を設置するのに代えて、ユーザ端末6のカメラでカラオケボックス内を撮影してもよい。この場合も、撮影して得られた映像は(必要に応じて、音声も)、チケットIDに紐付けられた会場に対応する会場サーバ4に送信される。
【0063】
一方、会場サーバ4はコンテンツ管理サーバ3や他の会場サーバ4等との間で情報の送受信を行う通信部41を有する。また、会場サーバ4は、チケット照合部42と、コンテンツ受信部43と、コンテンツ再生制御部44と、送金処理部45と、会場共有制御部46とを有し、これら各部の一部または全部は、会場サーバ4が有するプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。また、各部が2以上の装置に分散して設けられてもよい。
【0064】
チケット照合部42は、コンテンツ管理サーバ3に問い合わせを行うことにより、ユーザグループから提示されるチケットIDに紐付けられた人数の情報(図6A参照)を取得し、例えば不図示のディスプレイに表示する。これにより、会場スタッフは、チケットIDに紐付けられた人数と、来場したユーザグループにおけるユーザ数が一致するか否かを確認できる。
【0065】
コンテンツ受信部43は各コンテンツ供給サーバ1から供給されるコンテンツをコンテンツ管理サーバ3から受信する。
【0066】
コンテンツ再生制御部44は、チケット情報受付端末53が受け付けた情報に基づいて、受信されたコンテンツを再生装置51に再生させる。すなわち、あるカラオケルームRのチケット情報受付端末53に適正なチケットIDおよびパスワードが入力されると、そのチケットIDに紐付けられたコンテンツを、そのカラオケルームRの再生装置51に再生させる。チケットIDおよびパスワードが適正か否か、および、チケットIDにどのコンテンツが紐付けられているかは、コンテンツ管理サーバ3に問い合わせることによって確認できる(図6A参照)。
【0067】
送金処理部45は、送金要求部54を介して、再生中のコンテンツの供給元への送金要求をユーザグループから受け付ける。そして、送金処理部45は、送金要求に応じた金額をコンテンツの提供元へ送金するための処理を行う。送金先は、送金要求が行われた時に、その送金要求が行われたカラオケルームRにおける再生装置51で再生されていたコンテンツの供給元であり、必要に応じてコンテンツ管理サーバ3に問い合わせることによって確認できる(図6A参照)。
【0068】
あるいは、「投げ銭」機能(送金要求部54の機能)をユーザ端末6に設け、送金処理部45はユーザ端末6を介して送金要求を受け付けてもよい。ユーザ端末6がチケットIDを把握していれば、ユーザ端末6がチケットIDに紐付けられた会場に対応する会場サーバに送金要求を送信できる。
【0069】
会場共有制御部46は各カラオケルームRにおけるカメラ55(あるいは、ユーザ端末6のカメラ、以下同じ)で撮影された映像(場合によって、音声も。以下同様。)を受信する。そして、会場共有制御部46は、あるカラオケルームRのカメラ55で撮影された映像を、他のカラオケルームRの再生装置51に再生させる。また、会場共有制御部46は、他会場のカラオケルームRにおけるカメラ55で撮影された映像を受信し、自会場の再生装置51に再生させてもよい。
【0070】
いずれの場合でも、会場共有制御部46は、あるコンテンツが再生されている再生装置51と同じカラオケルームRにあるカメラ55で撮影された映像を、同一コンテンツが再生されている再生装置51に再生させるのがよい。このようにすることで、物理的な距離を超えて他のカラオケルームRや他の会場の様子を共有・連携でき、リアルライブと同様、同一コンテンツを視聴するユーザ間で一体感が得られる。各カラオケルームRでどのコンテンツが再生されているかは、必要に応じて会場共有制御部46がコンテンツ管理サーバ3に問い合わせることによって把握できる。
【0071】
表示の一例として、コンテンツ再生制御部44が再生装置51のディスプレイの全体にコンテンツを表示させつつ、会場共有制御部46が再生装置51のディスプレイにおけるコンテンツ視聴の妨げにならない大きさおよび位置に他のカラオケルームRのカメラ55で撮影された映像を重畳表示させることができる。いずれのカラオケルームRの映像を表示させるかを、カラオケ装置52等のカラオケルームRに設けられた機器を介して、ユーザが指定できてもよい。
【0072】
なお、図3図5および図7に示す各サーバの構成は例示にすぎない。例えば、あるサーバに設けられるとして説明した機能部が、別のサーバに設けられてもよい。
【0073】
続いて、ユーザ端末6、チケット販売サーバ2およびコンテンツ管理サーバ3によるチケット販売(図2のステップS1)について詳しく説明する。
【0074】
本実施形態では、ユーザグループを構成する複数のうち、代表ユーザがユーザ数に対応するチケットを購入する。よって、チケットを購入するためには、視聴するコンテンツの指定、視聴する会場の指定に加え、視聴するユーザの数(コンテンツを視聴するユーザグループを構成するユーザ数)の指定が必要である。
【0075】
図8Aは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される視聴ユーザ数指定画面を模式的に示す図である。このような画面は、ユーザがユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62を操作して視聴ユーザ数指定画面に対応するURLを特定し、Webブラウザ制御部63が視聴ユーザ数指定画面を表示させるためのデータをチケット販売サーバ2から受信することによって表示される。他の各画面も同様であるが、以降は説明を省略する。
【0076】
図8Aに例示する視聴ユーザ数指定画面では、ユーザグループを構成するユーザ数の選択肢が2名以上に限られる。そして、ユーザは選択肢のうちの1つをタッチパネルディスプレイ62を介して選択する。これにより、選択された人数を示す情報がチケット販売サーバ2のチケット販売制御部23に送信される。選択肢を2名以上に限定することで、1回の販売における単価を高くすることができる一方で、1名あたりの単価を抑え、かつ、販売総数の拡大を図ることができる。
【0077】
なお、1名だけ(自分だけ)でコンテンツを視聴したいユーザもいる可能性がある。そのため、1名だけでコンテンツを視聴するためにチケットを購入することを排除する必要はなく、その場合、1名が2名分の料金を支払ってチケットを購入できてよい。
【0078】
図8Bは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示されるコンテンツ指定画面を模式的に示す図である。視聴ユーザ数の選択後に、このようなコンテンツ指定画面が表示され得る。図8Bに例示するコンテンツ指定画面では、チケット販売制御部23からの情報に基づき、選択可能なコンテンツが列挙される。ユーザが指定した条件(例えば、コンテンツが配信される日時やチケット代)に応じて、Webブラウザ制御部63およびチケット販売制御部23がコンテンツをフィルタリングしたりソートしたりしてもよい。コンテンツ管理サーバ3が複数のコンテンツ供給サーバ1からのコンテンツを一括管理することにより、ユーザによる選択が容易となる。
【0079】
ユーザは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62を操作し、列挙されたコンテンツのうち所望のコンテンツを選択する。これにより、選択されたコンテンツを示す情報がチケット販売サーバ2のチケット販売制御部23に送信される。なお、選択可能なコンテンツの数に特に制限はなく、例えば所定期間内であれば無制限に一定金額でコンテンツを制限なく視聴可能であってもよい(サブスクリプション型)。また、選択可能なコンテンツとして、カラオケ会場での視聴のみならず、コンサート会場やスタジアムのようにコンテンツが行われている会場での視聴や、自身のユーザ端末6を用いたオンライン個人視聴があってもよい。
【0080】
図8Cは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される地域選択画面を模式的に示す図である。コンテンツの選択後に、このような地域選択画面が表示され得る。図8Cに例示する地域選択画面は、個別の会場を選択する前に、まず地域を選択するものである。ユーザは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62を操作し、列挙された地域のうち所望の地域を選択する。これにより、選択された地域を示す情報がチケット販売サーバ2のチケット販売制御部23に送信される。
【0081】
チケット販売制御部23は、図8Bで選択されたコンテンツを視聴可能であり、図8Cで選択された地域にある会場を確認する。具体的には、予約情報取得部22がコンテンツ管理サーバ3から予約状況(図6A参照)を取得することにより、チケット販売制御部23は選択されたコンテンツの配信日時に「空き」状態となっている会場を選択する。そして、チケット販売制御部23は空いている会場を示す会場選択画面を表示させるためのデータをユーザ端末6に送信する。
【0082】
図8Dは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される会場選択画面を模式的に示す図である。図8Dに例示する会場選択画面には、ユーザが図8Bで選択したコンサートを視聴可能であり、図8Cで選択した地域にある会場が列挙される。すなわち、予約可能な会場のみが列挙されるため、ユーザがスムーズに予約をできる。ユーザは、ユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62を操作し、列挙された会場のうち所望の地域を選択する。これにより、選択された会場を示す情報がチケット販売サーバ2のチケット販売制御部23に送信される。
【0083】
以上により、何人のユーザが、どのコンテンツを、どの会場で視聴するかが確定する。そして、チケット販売制御部23はユーザ数に応じた金額のオンライン決済処理を行う。これにより、選択されたユーザ数、コンテンツおよび会場が紐付けられたチケットの販売が完了する。次いで、チケット販売制御部23は販売されたチケットを特定するチケットIDおよびパスワードをユーザ端末6に送信する。このチケットIDおよびパスワードがユーザ端末6のタッチパネルディスプレイ62に表示される(図8E)。
【0084】
また、チケット販売が完了すると、チケット販売サーバ2の予約情報送信部24は販売されたチケットの情報をコンテンツ管理サーバ3に送信する。そして、コンテンツ管理サーバ3の予約情報管理部33は予約情報記憶部32における予約状況を更新する。例えば、チケット販売時に指定されたコンテンツが19時~21時に配信される「サッカー」であり、指定された会場が「カラオケボックス○○店」であり、視聴ユーザ数が2人の場合、予約情報管理部33は図6Aの予約状況を図6Bのように更新する。
【0085】
なお、図8A図8Eの画面は例示にすぎず、種々の変形が可能である。例えば、図8Cおよび図8Dでは、選択された地域に存在する会場を提示するものであった。その他、ユーザ操作に応じて、会場の費用が安い順に所定数の会場を提示したり、所望の音響設備を有する会場を提示したりしてもよい。いずれにしても、チケット販売制御部23は、各会場の条件(地域、費用、音響設備等)および空き状況をユーザ端末6に表示させ、会場の指定を受け付けるのが望ましい。
【0086】
また、Webブラウザ上で各処理を行う例を示したが、いわゆる「アプリ」で同等の機能を実行してもよい。この場合、当該アプリに対応するプログラムがユーザ端末6のプロセッサにより実行されることによって、上述した各機能が実現される。
続いて、コンテンツ視聴の流れ(図2のステップS2以降)を詳しく説明する。
【0087】
チケットを購入したユーザを含むユーザグループは、指定した会場(すなわち、チケットに紐付けられた会場)に向かう。そして、会場において、会場スタッフに対してチケットIDを提示する。具体的には、ユーザグループにおけるチケット購入を行ったユーザがユーザ端末6を操作し、チケットIDをタッチパネルディスプレイ62に表示させる。
【0088】
そして、会場スタッフは、会場サーバ4のチケット照合部42を利用し、チケットIDに紐付けられた人数を把握する。そして、会場スタッフは、チケットIDに紐付けられた人数と、来場したユーザグループにおける人数とを比較することを確認する。両者が一致している場合(あるいは、来場したユーザグループにおける人数の方が少ない場合)、会場スタッフは特定のカラオケルームRにユーザグループを誘導する。もちろん、会場スタッフは、チケットIDに紐付けられた会場と、自会場とが一致していることも確認する。このようにすることで、物理的なチケットの「もぎり」を仮想的に実現できる。
【0089】
なお、上述したように、1名だけでコンテンツを視聴したいユーザもいるし、当日になってユーザグループのうちの一部のユーザが会場に来場できないこともあり得るので、チケットIDに紐付けられた人数より、来場したユーザグループにおけるに人数が少ない場合でも、会場スタッフは特定のカラオケルームRにユーザを誘導するようにするのがよい。
【0090】
この際、会場スタッフは、誘導先のカラオケルームRに対応するチケット情報受付端末53をユーザグループに渡す。あるいは、チケット情報受付端末53がカラオケルームRに用意されている。
【0091】
ユーザグループはチケットIDおよびパスワードをチケット情報受付端末53に入力する。入力された情報は会場サーバ4のコンテンツ再生制御部44に送信される。コンテンツ再生制御部44は、コンテンツ管理サーバ3から予約状況(図6A参照)を取得することにより、入力されたチケットIDおよびパスワードが適正であるか否かを確認する。適正でない場合、チケット情報受付端末53は、正しいチケットIDおよびパスワードを入力することを促す画面を表示したり、音声を発したりしてもよい。
【0092】
適正である場合、コンテンツ再生制御部44は、チケットIDに紐付けられたコンテンツを、ユーザグループが誘導されたカラオケボックスに設置された再生装置51に再生させる。
以上により、ユーザグループはコンテンツをカラオケボックスで視聴することができる。
【0093】
このように、本実施形態では、カラオケボックス等の会場でのコンテンツ視聴が可能になり、ユーザにとって、リアルライブおよび個人のユーザ端末6での視聴に匹敵する選択肢となる。また、チケットの金額をユーザ数に応じたものとすることで、実質的に1ユーザ1チケット制を実現できる。さらに、必ず2名以上のユーザグループに対してチケットを販売するようにすることで、1名あたりの単価を抑えられるというユーザにとってのメリットと、1回の販売における単価を高くできるという販売側のメリットとを両立させることができる。
【0094】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
【符号の説明】
【0095】
1 コンテンツ供給サーバ
2 チケット販売サーバ
21 通信部
22 予約情報取得部
23 チケット販売制御部
24 予約情報送信部
3 コンテンツ管理サーバ
31 通信部
32 予約情報記憶部
33 予約情報管理部
34 グッズ配送管理部
35 コンテンツ受信部
36 コンテンツ送信部
4 会場サーバ
41 通信部
42 チケット照合部
43 コンテンツ受信部
44 コンテンツ再生制御部
45 送金処理部
46 会場共有制御部
51 再生装置
52 カラオケ装置
53 チケット情報受付端末
54 送金要求部
55 カメラ
R カラオケルーム
6 ユーザ端末
61 通信部
62 タッチパネルディスプレイ
63 Webブラウザ制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E