(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022009986
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220106BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20220106BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20220106BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/533
A63F13/792
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180046
(22)【出願日】2021-11-04
(62)【分割の表示】P 2018180447の分割
【原出願日】2017-09-11
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】園山 勝太
(72)【発明者】
【氏名】関口 悦昭
(57)【要約】
【課題】プレイヤが直接又は間接的に購入したキャラクタから別のキャラクタを生成できる情報処理装置を提供すること。
【解決手段】ゲーム内でプレイヤが所有しているキャラクタからプレイヤにより選択された第1のキャラクタ及び第2のキャラクタを合成して、第1のキャラクタ及び第2のキャラクタと異なる第3のキャラクタを生成する情報処理装置であって、プレイヤが直接又は間接的に購入したキャラクタを第1のキャラクタとして指定し、プレイヤが購入以外の方法で取得したキャラクタを第2のキャラクタとして指定した合成指示を受け付ける合成指示受付手段と、第1のキャラクタ及び第2のキャラクタの種類の組み合わせに基づいて第3のキャラクタの種類を特定し、該種類の第3のキャラクタを生成する合成処理手段と、を有する情報処理装置で上記課題を解決する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム内でプレイヤが所有しているキャラクタから前記プレイヤにより選択された第1のキャラクタ及び第2のキャラクタを合成して、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタと異なる第3のキャラクタを生成する情報処理装置であって、
前記プレイヤが直接又は間接的に購入した前記キャラクタを前記第1のキャラクタとして指定し、前記プレイヤが購入以外の方法で取得した前記キャラクタを前記第2のキャラクタとして指定した合成指示を受け付ける合成指示受付手段と、
前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタの種類の組み合わせに基づいて前記第3のキャラクタの種類を特定し、該種類の前記第3のキャラクタを生成する合成処理手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記合成処理手段は、前記第3のキャラクタの属性として前記第1のキャラクタの属性を設定すること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記合成処理手段は、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタのランクから前記第3のキャラクタを特定すること
を特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記合成処理手段は、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタのランクから前記第3のキャラクタを一意に特定すること
を特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記合成指示を受け付ける前に、前記プレイヤが所有している前記第1のキャラクタ及び第2のキャラクタの組み合わせから生成可能な前記第3のキャラクタを特定して表示する表示処理手段、
を更に有する請求項3又は4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記合成指示受付手段は、前記合成処理手段により生成された前記第3のキャラクタは前記合成指示受付手段において、前記第1のキャラクタとして指定可能であること
を特徴とする請求項1乃至5何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項7】
ゲーム内でプレイヤが所有しているキャラクタから前記プレイヤにより選択された第1のキャラクタ及び第2のキャラクタを合成して、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタと異なる第3のキャラクタを生成する情報処理装置を、
前記プレイヤが直接又は間接的に購入した前記キャラクタを前記第1のキャラクタとして指定し、前記プレイヤが購入以外の方法で取得した前記キャラクタを前記第2のキャラクタとして指定した合成指示を受け付ける合成指示受付手段、
前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタの種類の組み合わせに基づいて前記第3のキャラクタの種類を特定し、該種類の前記第3のキャラクタを生成する合成処理手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば支払い額に応じてプレイヤに付与される仮想通貨(有料石)又はゲーム進行に応じてプレイヤに付与される仮想通貨(抽選券)を消費することで、キャラクタを獲得可能な抽選を実行できるゲームシステムがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来のゲームシステムでは、支払い額に応じてプレイヤに付与される仮想通貨(有料石)を消費して抽選を実行した場合に、獲得したキャラクタがプレイヤの期待に添うものでないと、プレイヤのがっかり感が大きいという問題があった。
【0005】
本発明は、プレイヤが直接又は間接的に購入したキャラクタから別のキャラクタを生成できる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するため、本願請求項1の情報処理装置は、ゲーム内でプレイヤが所有しているキャラクタから前記プレイヤにより選択された第1のキャラクタ及び第2のキャラクタを合成して、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタと異なる第3のキャラクタを生成する情報処理装置であって、前記プレイヤが直接又は間接的に購入した前記キャラクタを前記第1のキャラクタとして指定し、前記プレイヤが購入以外の方法で取得した前記キャラクタを前記第2のキャラクタとして指定した合成指示を受け付ける合成指示受付手段と、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタの種類の組み合わせに基づいて前記第3のキャラクタの種類を特定し、該種類の前記第3のキャラクタを生成する合成処理手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プレイヤが直接又は間接的に購入したキャラクタから別のキャラクタを生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る情報処理システムの他の例の処理ブロック図である。
【
図7】キャラクタ種類特定情報の一例の構成図である。
【
図10】キャラクタの合成処理の一例のフローチャートである。
【
図11】属性有りの合成処理の一例のフローチャートである。
【
図14】キャラクタ特定情報へのキャラクタ追加の処理の一例のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
図1の情報処理システム1は1台以上のクライアント端末2とゲームサーバ装置3とがインターネット等のネットワーク4を介して接続されている。
【0010】
クライアント端末2はプレイヤが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。ゲームサーバ装置3はクライアント端末2でプレイヤにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内で使用するアイテムやキャラクタをプレイヤが直接又は間接的に購入する支払い処理等を行う。
【0011】
図1の情報処理システム1では、クライアント端末2を操作するプレイヤがゲーム内でキャラクタを所有する。プレイヤが所有するキャラクタには、プレイヤが直接又は間接的に購入したキャラクタ(以下、有料キャラクタと呼ぶ)と、購入以外で取得したキャラクタ(以下、無料キャラクタと呼ぶ)とが含まれる。
【0012】
有料キャラクタは、例えばゲーム内のショップでの購入(直接購入)又はゲーム内で購入可能な仮想通貨の一例としての有料石を使ったガチャなどの抽選(間接的な購入)などにより入手できる。また、無料キャラクタはゲーム進行に応じた付与、ログインボーナスによる付与、クエストやミッションなどの達成報酬としての付与などにより入手できる。
また、無料キャラクタはゲーム進行、ログインボーナス、クエストやミッションなどの達成報酬に応じて付与される仮想通貨の一例としての無料石を使ったガチャなどの抽選やショップでの購入などにより入手できる。
【0013】
有料キャラクタは、キャラクタ名、キャラクタの種類、キャラクタのランク、キャラクタの属性及びキャラクタの能力などの情報を有する。無料キャラクタは有料キャラクタと同様な情報を有するが、無料キャラクタであることを識別できるように情報が構成されている。例えば無料キャラクタはキャラクタの属性が無いことで無料キャラクタであることを表したり、無料キャラクタに特有の属性が設定されることで無料キャラクタであることを表したり、してもよい。
【0014】
キャラクタ名はキャラクタを識別する情報の一例である。キャラクタの種類は、キャラクタを分類する情報の一例であって、キャラクタの種族、キャラクタの系統などの情報であり、キャラクタをグループ化する。本実施形態では、キャラクタの種類の例として天使、精霊及び魔神を利用する。キャラクタのランクはキャラクタの強さを表す指標である。本実施形態では、キャラクタのランクの例としてランク1~100を利用する。
【0015】
また、キャラクタの属性は、攻撃タイプ、防御タイプ、魔法タイプなどのキャラクタの能力的な特徴や、戦士、武道家、僧侶などのキャラクタの職業的な特徴など、キャラクタの種類により分類されるキャラクタを更に分類するキャラクタのタイプを示す情報の一例である。本実施形態では有料キャラクタの属性の例として戦士、武道家、僧侶を利用する。また、本実施形態では、無料キャラクタの属性が無い例を説明する。
【0016】
ゲームサーバ装置3は、プレイヤが所有するキャラクタの情報など、プレイヤが行うゲームに関する情報を管理する。また、ゲームサーバ装置3は、プレイヤからキャラクタの合成指示を受け付け、キャラクタの合成処理を後述のように行う。なお、
図1に示した情報処理システム1は一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば
図1のゲームサーバ装置3は、複数のコンピュータに分散して構成するようにしてもよい。
【0017】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びゲームサーバ装置》
図1のクライアント端末2及びゲームサーバ装置3は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータにより実現される。
図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0018】
図2のコンピュータは、入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507、及びHDD508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0019】
入力装置501はプレイヤが各種信号を入力するのに用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどである。表示装置502は画面を表示する液晶や有機ELなどのディスプレイである。通信I/F507はコンピュータをネットワーク4に接続するインタフェースである。これによりコンピュータは通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0020】
また、HDD508はプログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータにはコンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0021】
なお、コンピュータはHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
【0022】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0023】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータの起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0024】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0025】
本実施形態に係るクライアント端末2及びゲームサーバ装置3は上記したハードウェア構成のコンピュータにおいてプログラムを実行することにより後述するような各種処理を実現できる。
【0026】
<ソフトウェア構成>
本実施形態に係る情報処理システム1のソフトウェア構成について説明する。
図1の情報処理システム1は例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
図3は本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能ブロック図である。
【0027】
情報処理システム1のゲームサーバ装置3はプログラムを実行することにより、通信部10、制御部12、記憶部14を実現する。制御部12はキャラクタ購入処理部21、キャラクタ付与処理部22、合成処理部23、情報更新部24、ヒント情報作成部25を有する構成である。記憶部14は、プレイヤ情報記憶部31、所有キャラクタ情報記憶部32、キャラクタ種類特定情報記憶部33、キャラクタ特定情報記憶部34、キャラクタ情報記憶部35を有する構成である。
【0028】
また、情報処理システム1のクライアント端末2はプログラムを実行することにより操作受付部50、制御部52、記憶部54、通信部56、画面表示部58を実現する。制御部52はキャラクタ購入指示部61、キャラクタ取得指示部62、合成指示部63、ヒント表示指示部64、ゲーム進行部65、表示制御部66を有する構成である。
【0029】
ゲームサーバ装置3の通信部10はクライアント端末2との通信を行う。制御部12はゲームに関する処理を行う。制御部12はクライアント端末2がプレイヤから受け付けた指示に基づき、ゲームに関する処理を行う。また、記憶部14はゲームに関する情報を記憶する。
【0030】
制御部12のキャラクタ購入処理部21はクライアント端末2から受信したプレイヤによるキャラクタ購入指示に基づき、有料キャラクタの直接又は間接的な購入処理を行う。
また、キャラクタ付与処理部22はクライアント端末2から受信したキャラクタ取得指示に基づき、無料キャラクタの付与処理を行う。合成処理部23はクライアント端末2から受信したプレイヤによる合成指示に基づき、第1のキャラクタ及び第2のキャラクタから第1のキャラクタ及び第2のキャラクタと異なる第3のキャラクタを生成する後述の合成処理を行う。情報更新部24は記憶部14に記憶されている情報の更新を行う。また、ヒント情報作成部25はクライアント端末2から受信したプレイヤによるヒント表示指示に基づき、ヒント情報の作成を行う。
【0031】
また、記憶部14のプレイヤ情報記憶部31はプレイヤに関するプレイヤ情報を後述のように記憶している。所有キャラクタ情報記憶部32はプレイヤが所有しているキャラクタを表す所有キャラクタ情報を後述のように記憶している。キャラクタ種類特定情報記憶部33は、合成処理時に第3のキャラクタの種類を特定するために利用されるキャラクタ種類特定情報を後述のように記憶している。キャラクタ特定情報記憶部34は合成処理時に第3のキャラクタを特定するために利用されるキャラクタ特定情報を後述のように記憶している。キャラクタ情報記憶部35は合成処理時に第3のキャラクタの能力情報を特定するために利用されるキャラクタ情報を後述のように記憶している。
【0032】
クライアント端末2の操作受付部50はクライアント端末2を操作するプレイヤからの操作を受け付ける。また、制御部52はクライアント端末2におけるゲームに関する処理を行う。
【0033】
制御部52のキャラクタ購入指示部61は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、ゲームサーバ装置3に対してキャラクタ購入指示を送信する。キャラクタ取得指示部62は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、ゲームサーバ装置3に対してキャラクタ取得指示を送信する。合成指示部63は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、ゲームサーバ装置3に対して合成指示を送信する。
【0034】
ヒント表示指示部64は、操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づいてゲームサーバ装置3に対してヒント表示指示を送信し、ゲームサーバ装置3で作成されたヒント情報を画面表示部58に表示させる。ゲーム進行部65はゲームに関する処理を行い、プレイヤから受け付けた操作に基づき、ゲームを進行させる。表示制御部66は制御部52によるゲームの進行に従い、クライアント端末2の画面表示を制御する。
【0035】
また、記憶部54はクライアント端末2において必要となる情報を記憶する。通信部56はゲームサーバ装置3との通信を行う。画面表示部58は表示制御部66からの制御に従い、クライアント端末2の画面表示を行う。
【0036】
図1の情報処理システム1は例えば
図4に示す処理ブロックにより実現してもよい。
図4は本実施形態に係る情報処理システムの他の例の処理ブロック図である。
図4の情報処理システム1は、
図3の情報処理システム1においてゲームサーバ装置3の合成処理部23とヒント情報作成部25とが行っていた処理をクライアント端末2で行うようにした構成である。
【0037】
図4の情報処理システム1は
図3のゲームサーバ装置3の制御部12から合成処理部23及びヒント情報作成部25が削除されると共に、制御部12に情報提供部26が追加されている。情報提供部26はクライアント端末2からの要求に応じて記憶部14に記憶されている各種情報をクライアント端末2に提供する。
【0038】
また、
図4の情報処理システム1は
図3のクライアント端末2の制御部52の合成指示部63及びヒント表示指示部64に替えて、合成処理部67及びヒント表示処理部68が設けられている。合成処理部67はプレイヤによる合成指示に基づき、第1のキャラクタ及び第2のキャラクタから第3のキャラクタを生成する後述の合成処理を行う。ヒント表示処理部68はプレイヤによるヒント表示指示に基づき、ヒント情報の作成を行い、ヒント情報を画面表示部58に表示させる。
【0039】
図3又は
図4に示したように、本実施形態に係る情報処理システム1はゲームサーバ装置3で行う処理の少なくとも一部を、ゲームサーバ装置3以外のクライアント端末2で行う構成であってもよいし、ゲームサーバ装置3以外の他のサーバ装置で行う構成であってもよい。
【0040】
なお、クライアント端末2の制御部52はHTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータや、ページデータ内に含まれるスクリプトなどをゲームサーバ装置3から受信してゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末2の制御部52はインストールされたアプリケーションに基づいてゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0041】
記憶部14のプレイヤ情報記憶部31は、例えば
図5に示すようなプレイヤ情報を記憶している。
図5はプレイヤ情報の一例の構成図である。
図5のプレイヤ情報は、プレイヤID、所有有料石、所有無料石、所有キャラクタ情報IDを項目として有している。
【0042】
プレイヤIDはプレイヤを一意に識別するための識別情報の一例である。所有有料石はプレイヤが所有する有料石の数を表している。なお、有料石は有料キャラクタを直接又は間接的に購入する際に対価として支払うものであれば、宝石やコインなど、他の名称であってもよい。所有無料石はプレイヤが所有する無料石の数を表している。なお、無料石は無料キャラクタを直接又は間接的に取得する際に対価として支払うものであれば、宝石やコインなど、他の名称であってもよい。所有キャラクタ情報IDは、所有キャラクタ情報記憶部32が記憶している所有キャラクタ情報と、プレイヤ情報記憶部31が記憶しているプレイヤ情報とを紐付ける情報である。
【0043】
記憶部14の所有キャラクタ情報記憶部32は、例えば
図6に示すような所有キャラクタ情報IDで一意に識別される所有キャラクタ情報を記憶している。
図6は所有キャラクタ情報の一例の構成図である。
図6の所有キャラクタ情報は、キャラクタID、ランク、属性、種類を項目として有している。
【0044】
キャラクタIDは、キャラクタを一意に識別するための識別情報の一例である。ランクはキャラクタのランクを表している。属性はキャラクタの属性を表している。種類はキャラクタの種類を表している。なお、
図6では属性が「戦士」のキャラクタID「c001」のキャラクタが有料キャラクタの例であり、属性が「無し」のキャラクタID「c002」のキャラクタが無料キャラクタの例である。
【0045】
ゲームサーバ装置3はプレイヤ情報の所有キャラクタ情報IDと紐付けられた所有キャラクタ情報を参照することで、プレイヤが所有している有料キャラクタ及び無料キャラクタを判断することができる。
【0046】
記憶部14のキャラクタ種類特定情報記憶部33は、例えば
図7に示すようなキャラクタ種類特定情報を記憶している。
図7はキャラクタ種類特定情報の一例の構成図である。
図7のキャラクタ種類特定情報は、合成元(素材キャラクタ)となる第1のキャラクタ及び第2のキャラクタの種類の組み合わせから合成により生成される第3のキャラクタの種類を示す情報である。
【0047】
例えば
図7の例では種類が「天使」及び「精霊」のキャラクタの組み合わせから合成により生成される第3のキャラクタの種類が「魔神」となり、種類が「精霊」及び「魔神」のキャラクタの組み合わせから合成により生成される第3のキャラクタの種類が「天使」となる。このように
図7のキャラクタ種類特定情報を利用することで、第1及び第2のキャラクタの種類の組み合わせから合成により生成される第3のキャラクタの種類を特定できる。
【0048】
記憶部14のキャラクタ特定情報記憶部34は、例えば
図8に示すようなキャラクタ特定情報を記憶している。
図8はキャラクタ特定情報の一例の構成図である。
図8のキャラクタ特定情報は合成元(素材キャラクタ)となる第1のキャラクタ及び第2のキャラクタのランクの平均(素材キャラクタランク平均)から合成により生成される第3のキャラクタを、第3のキャラクタの種類ごとに示す情報である。
【0049】
例えば
図8の例では「素材キャラクタランク平均」と「第3のキャラクタの種類」とに対応する位置に記載されている数字が第3のキャラクタのランクを示している。なお、キャラクタは種類とランクとにより一意に特定される。
図8の例では、素材キャラクタランク平均が「1~9」であり、第3のキャラクタの種類が「天使」である場合、第3のキャラクタのランク「3」を特定できるため、合成で生成される第3のキャラクタとして種類が「天使」でランク「3」のキャラクタを特定できる。
【0050】
また、
図8の例では、第3のキャラクタを合成により生成する第1及び第2のキャラクタのランクの組み合わせが1パターンではない。例えば種類が「魔神」でランク「39」の第3のキャラクタを合成により生成する第1及び第2のキャラクタのランクの組み合わせは例えば以下がある。
【0051】
【表1】
このように、第3のキャラクタを合成により生成する第1及び第2のキャラクタのランクの組み合わせが1パターンでないため、本実施形態ではプレイヤが所望の第3のキャラクタを合成により生成し易い。また、ランク39の魔神を1キャラクタとすることで、プレイヤは更に所望の第3のキャラクタを生成し易くなる。なお、ランク39の魔神を複数キャラクタとしてランダム性を追加してもよい。
【0052】
記憶部14のキャラクタ情報記憶部35は、例えば
図9に示すようなキャラクタ情報を記憶している。
図9はキャラクタ情報の一例の構成図である。
図9のキャラクタ情報はキャラクタの属性ごとにキャラクタの能力情報を示す情報である。
図9のキャラクタ情報は属性毎に、購入価格、無料入手方法、HP、スキルの使用可否を項目として有している。
【0053】
購入価格は有料キャラクタを購入する場合の対価(例えば有料石の数)を表す。属性が「無し」の無料キャラクタは購入により入手するものではないため、購入価格が「-」となっている。無料入手方法は無料キャラクタの購入以外での入手方法を表す。有料キャラクタは直接又は間接的な購入以外で入手できないため、無料入手方法が「-」となっている。
【0054】
HP、スキルの使用可否はキャラクタの能力情報の一例である。
図9ではスキルの一例として身代わり、身かわし、回復魔法、攻撃魔法を示している。
図9に示すように、キャラクタは属性により、HPや使用可能なスキルが異なっている。したがって、プレイヤは直接又は間接的に有料キャラクタを購入する場合に、種類と属性とが所望の組み合わせの有料キャラクタの獲得を期待するため、種類と属性とが所望した組み合わせの有料キャラクタを獲得できなければ、大きながっかり感を感じる可能性がある。
【0055】
本実施形態では、獲得した有料キャラクタの種類と属性との組み合わせが所望した組み合わせで無かったとしても、他のキャラクタとの合成により種類と属性との組み合わせを変更できる仕組みを提供する。したがって、プレイヤは種類と属性とが所望の組み合わせの有料キャラクタを生成して所有できる。
【0056】
<処理>
《合成処理》
本実施形態に係る情報処理システム1では、例えば
図10の手順でキャラクタの合成処理が実行される。
図10はキャラクタの合成処理の一例のフローチャートである。プレイヤは操作受付部50を操作して、2つの素材キャラクタを選択する。ステップS11に進み、クライアント端末2の合成指示部63は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、2つの素材キャラクタの選択を受け付ける。合成指示部63はプレイヤから受け付けた2つの素材キャラクタの合成指示をゲームサーバ装置3に送信する。
【0057】
ゲームサーバ装置3の合成処理部23は、クライアント端末2から受信したプレイヤによる2つの素材キャラクタの合成指示に基づき、その2つの素材キャラクタに有料キャラクタが含まれるか否かを判定する。有料キャラクタが含まれていれば、合成処理部23はステップS13に進み、属性有りの合成処理により有料キャラクタと無料キャラクタとの合成処理を行う。一方、有料キャラクタが含まれていなければ、合成処理部23はステップS14に進み、属性無しの合成処理により無料キャラクタ同士の合成処理を行う。
【0058】
ステップS13の属性有りの合成処理は例えば
図11に示す手順で行う。
図11は属性有りの合成処理の一例のフローチャートである。ステップS21に進み、合成処理部23は
図7のキャラクタ種類特定情報を参照し、2つの素材キャラクタ(第1及び第2のキャラクタ)の種類の組み合わせから、合成により生成するキャラクタ(第3のキャラクタ)の種類を特定する。
【0059】
ステップS22に進み、合成処理部23は2つの素材キャラクタのランクから素材キャラクタのランクの平均値(素材キャラクタランク平均)を算出する。ステップS23に進み、合成処理部23は
図8のキャラクタ特定情報を参照し、ステップS22で算出した素材キャラクタランク平均が
図8のキャラクタ特定情報のどの素材キャラクタランク平均の範囲(行)に当てはまるか判定する。例えばステップS22で算出した素材キャラクタランク平均が「36」であれば素材キャラクタランク平均の範囲「ランク30~39」の行に当てはまると判定する。
【0060】
また、合成処理部23はステップS22で算出した素材キャラクタランク平均に当てはまる素材キャラクタランク平均の範囲(行)と、ステップS21で特定したキャラクタの種類とに対応する第3のキャラクタのランクを
図8のキャラクタ特定情報から特定する。
そして、合成処理部23は特定した第3のキャラクタのランクと、ステップS21で特定したキャラクタの種類とに対応する第3のキャラクタを生成する。
【0061】
そして、ステップS24に進み、合成処理部23は素材キャラクタのうち、有料キャラクタの属性を引き継ぐように第3のキャラクタの属性を選択する。例えば属性が「戦士」の「ランク39の魔神」の第3のキャラクタを合成により生成する第1及び第2のキャラクタの組み合わせは例えば以下のように複数のバリエーションがある。
【0062】
【表2】
このように、属性が「戦士」の第3のキャラクタを合成により生成したければ、本実施形態では属性が「戦士」の有料キャラクタと属性が「無し」の無料キャラクタとの組み合わせで合成を行えばよい。なお、本実施形態では、合成処理部23が素材キャラクタのうち、有料キャラクタの属性を引き継ぐように第3のキャラクタの属性を選択する例を説明したが、無料キャラクタの属性を引き継ぐように第3のキャラクタの属性を選択してもよいし、有料キャラクタ及び無料キャラクタの属性のどちらを引き継ぐかをプレイヤに選択させてもよい。
【0063】
また、合成処理部23は例えば
図12に示すような属性特定情報に基づき、第1及び第2の素材キャラクタの属性の組み合わせから、第3のキャラクタの属性を選択してもよい。
図12は属性特定情報の一例の構成図である。
図12の属性特定情報は、素材キャラクタの属性の組み合わせから、合成により生成される第3のキャラクタの属性を示す情報である。
【0064】
《ヒント表示処理》
本実施形態に係る情報処理システム1では、例えば
図13に示すような素材キャラクタの合成により生成されるキャラクタのヒント表示を行う。
図13はヒント表示の一例のイメージ図である。
【0065】
例えば、合成処理部23が合成処理を開始する前に、プレイヤからの指示に基づき、ゲームサーバ装置3のヒント情報作成部25は
図13のヒント表示を行うためのヒント情報を生成する。
図13のヒント表示では、大きな四角で囲まれたアルファベットがキャラクタを表し、その大きな四角の下にある小さな四角で囲まれた記号がキャラクタの属性を表し、大きな四角の下にある丸で囲まれた記号がキャラクタの種類を表している。
【0066】
また、
図13のヒント表示では、大きな四角が実線であるキャラクタがプレイヤの所有しているキャラクタであり、大きな四角が点線であるキャラクタがプレイヤの所有していないキャラクタである。また、大きな四角が太線であるキャラクタが有料キャラクタであり、大きな四角が細線であるキャラクタが無料キャラクタである。さらに、
図13のヒント表示は有料キャラクタの属性を引き継ぐように第3のキャラクタの属性を選択する例である。
【0067】
図13のヒント表示は、ゲームサーバ装置3のヒント情報作成部25が前述したプレイヤ情報、所有キャラクタ情報、キャラクタ種類特定情報及びキャラクタ特定情報からヒント情報を作成することで実現できる。
図13のヒント表示によれば、プレイヤが所有する有料キャラクタ及び無料キャラクタに基づき、合成により生成し易い第3のキャラクタをヒントとしてプレイヤに示すことができる。
【0068】
図13のヒント表示は例えば最終的に生成したい属性が「戦士」で種類が「天使」であるキャラクタ「Z」を合成により生成するために必要な有料キャラクタ及び無料キャラクタを複数世代に渡って樹形図で示してもよい。
【0069】
例えば
図13のヒント表示を確認したプレイヤは所有していない有料キャラクタ「A」を購入しなくても、無料キャラクタ「R」及び「S」の合成により生成される無料キャラクタ「P」を生成すれば、最終的に生成したい属性が「戦士」で種類が「天使」であるキャラクタ「Z」を合成により生成できることを容易に確認できる。このように、
図13のヒント表示によりプレイヤは所望の第3のキャラクタを合成により生成し易くなる。
【0070】
《キャラクタ特定情報へのキャラクタ追加処理》
例えばサービス開始後にキャラクタが追加されるゲームにおいては、
図8のキャラクタ特定情報へのキャラクタの追加が必要となる。
図14はキャラクタ特定情報へのキャラクタ追加の処理の一例のイメージ図である。
図14は
図14(A)がキャラクタ追加前のキャラクタ特定情報の一例を示しており、
図14(B)がキャラクタ追加後のキャラクタ特定情報の一例を示している。例えばランク29の魔神を追加すると、
図14(A)のキャラクタ特定情報は
図14(B)のキャラクタ特定情報となる。
【0071】
図14(B)では
図14(A)の素材キャラクタランク平均の範囲「ランク20~29及びランク30~39」が「ランク20~25、ランク26~29、ランク30~35及びランク36~39」に変更されている。また、
図14(B)では、素材キャラクタランク平均の範囲「ランク26~ランク35」に対応する「ランク29の魔神」のキャラクタが追加されている。例えば、ゲームサーバ装置3の合成処理部23が、クライアント端末2から受信したプレイヤによる合成指示に基づき、「ランク12の天使」と「ランク55の精霊」を合成する場合、
図14(A)では「ランク39の魔神」を生成するが、
図14(B)では「ランク29の魔神」を生成する。従って、同じ素材キャラクタであってもキャラクタの追加によって、合成処理部23が生成するキャラクタが変わる。なお、ゲーム運営者は、キャラクタの追加だけでなくキャラクタを削除する場合であっても、キャラクタ特定情報を適宜変更してもよい。
【0072】
(まとめ)
以上、本実施形態によれば、プレイヤは、ある属性及び種類の組み合わせの有料キャラクタから、属性及び種類の組み合わせが異なる別の有料キャラクタを、無料キャラクタとの合成により生成できる。したがって、プレイヤは獲得した有料キャラクタの属性及び種類の組み合わせが期待に添う内容でなくても、無料キャラクタとの合成により期待に添う内容の有料キャラクタを獲得することが可能となる。
【0073】
なお、有料キャラクタと無料キャラクタとの合成により生成できるキャラクタは、無料キャラクタ同士の合成により生成できないキャラクタとし、合成の価値を高めてもよい。また、有料キャラクタと無料キャラクタとの合成により生成できるキャラクタは、プレイヤがショップでの購入やガチャなどの抽選により直接又は間接的に購入できるキャラクタであってもよい。また、合成処理部23が生成するキャラクタ(第3のキャラクタ)は、合成元である第1のキャラクタおよび第2のキャラクタと、属性、種類、ランク、名称、デザインなどのキャラクタ固有の情報の少なくともいずれかが異なるキャラクタであればよい。
【0074】
また、プレイヤは、合成により生成された有料キャラクタ(第3のキャラクタ)は、無料キャラクタとの合成を何度も行えるようにしてもよい。これにより、プレイヤは、本実施形態では所望の有料キャラクタを合成により生成するために、1つの有料キャラクタを所有していればよく、別の有料キャラクタが必要とならず、プレイヤの負担を減らすことができる。さらに、本実施形態では合成処理に無料キャラクタが必要となるため、無料キャラクタや無料石を獲得するためのプレイヤのゲームプレイを促進できる。結果として、本実施形態によれば、有料キャラクタ及び無料キャラクタをプレイヤに幅広く使用させることができ、ゲーム性を向上できる。また、合成処理部23は、2つの素材キャラクタがどちらも有料キャラクタであった場合に合成処理を行わなくてもよい。
【0075】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。本実施形態に係るキャラクタは一例であり、ゲーム内でプレイヤが所有している武器、防具やアイテムなどにも適用可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 情報処理システム
2 クライアント端末
3 ゲームサーバ装置
4 ネットワーク
10、56 通信部
12、52 制御部
14、54 記憶部
21 キャラクタ購入処理部
22 キャラクタ付与処理部
23、67 合成処理部
24 情報更新部
25 ヒント情報作成部
26 情報提供部
31 プレイヤ情報記憶部
32 所有キャラクタ情報記憶部
33 キャラクタ種類特定情報記憶部
34 キャラクタ特定情報記憶部
35 キャラクタ情報記憶部
50 操作受付部
58 画面表示部
61 キャラクタ購入指示部
62 キャラクタ取得指示部
63 合成指示部
64 ヒント表示指示部
65 ゲーム進行部
66 表示制御部
68 ヒント表示処理部
501 入力装置
502 表示装置
503 外部I/F
503a 記録媒体
504 RAM
505 ROM
506 CPU
507 通信I/F
508 HDD
B バス
【手続補正書】
【提出日】2021-12-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム内でプレイヤが所有しているキャラクタから前記プレイヤにより選択された第1のキャラクタ及び第2のキャラクタを合成して、前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタと異なる第3のキャラクタを生成する情報処理装置であって、
前記プレイヤが直接又は間接的に購入した前記キャラクタを前記第1のキャラクタとして指定し、前記プレイヤが購入以外の方法で取得した前記キャラクタを前記第2のキャラクタとして指定した合成指示を受け付ける合成指示受付手段と、
前記第1のキャラクタ及び前記第2のキャラクタの種類の組み合わせに基づいて前記第3のキャラクタの種類を特定し、該種類の前記第3のキャラクタを生成する合成処理手段と、
を有する情報処理装置。