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  • 特開-アクチュエータ、および、バルブ 図1
  • 特開-アクチュエータ、および、バルブ 図2
  • 特開-アクチュエータ、および、バルブ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022099974
(43)【公開日】2022-07-05
(54)【発明の名称】アクチュエータ、および、バルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/122 20060101AFI20220628BHJP
【FI】
F16K31/122
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020214076
(22)【出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】390033857
【氏名又は名称】株式会社フジキン
(74)【代理人】
【識別番号】100183380
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 裕司
(72)【発明者】
【氏名】赤本 久敏
(72)【発明者】
【氏名】中田 知宏
【テーマコード(参考)】
3H056
【Fターム(参考)】
3H056AA07
3H056BB02
3H056CA01
3H056CB02
(57)【要約】
【課題】圧力室の容積が小さく、ピストンを駆動させるための流体の消費量を抑制することができるアクチュエータおよびバルブを提供する。
【解決手段】アクチュエータ10は、流体を流入および排出させるための第1配管10Eおよび第2配管10Fが設けられたケーシング部(ケーシング10および上ボンネットクランプ3C)と、ケーシング部内に設けられてケーシング部とともに第1圧力室P1および第2圧力室P2を形成し、第1配管10Eを介して第1圧力室P1へまたは第2配管10Fを介して第2圧力室P2へ供給される流体により駆動されるピストン12と、第1圧力室P1に設けられた第1スペーサ14と、第2圧力室P2に設けられた第2スペーサ15と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を流入および排出させるための配管が設けられたケーシング部と、
前記ケーシング部内に設けられて前記ケーシング部とともに圧力室を形成し、前記配管を介して前記圧力室へ供給される流体により駆動されるピストンと、

前記圧力室に設けられたスペーサと、を備えるアクチュエータ。
【請求項2】
前記配管は、第1配管と第2配管とを有し、
前記圧力室は、前記ピストンにより区画された第1圧力室と第2圧力室とを有し、
前記ピストンは、流体が前記第1配管を介して前記第1圧力室へまたは流体が前記第2配管を介して前記第2圧力室へ供給されることにより駆動され、
前記スペーサは、前記第1圧力室に設けられた第1スペーサと、前記第2圧力室に設けられた第2スペーサとを有する、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記第1スペーサおよび前記第2スペーサは、それぞれ樹脂材料により構成されている、請求項2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記第1スペーサおよび前記第2スペーサは、それぞれ前記ケーシング部に対し着脱可能に設けられている、請求項2または請求項3に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
第1配管および第2配管は、それぞれケーシング部の周面に溶接され、
前記ピストンは、前記ケーシング部内における、前記第1配管と前記第2配管との間に対応する空間を移動するように構成され、
前記第1スペーサの前記ピストン側の端面は、前記ピストンの移動方向において、前記第1配管の前記第2配管側の端部の近傍に位置し、
前記第2スペーサの前記ピストン側の端面は、前記ピストンの移動方向において、前記第2配管の前記第1配管側の端部の近傍に位置している、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
流体通路が形成されたボディと、
前記流体通路を開閉する弁体と、
前記弁体を作動させ前記流体通路を開閉可能な請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のアクチュエータと、を備えるバルブ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サニタリー等の流体管路に使用される、アクチュエータ、および、バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
操作機構のケーシング内に、圧力室を形成するピストンと、バルブが閉状態となるようにピストンを付勢するコイルばねとを設け、圧力室に流体を流入させることにより、ピストンおよびステムを駆動させ、バルブを開状態にするバルブが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-197119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造コストを抑えるために、引用文献1のケーシングを流用して、ピストンの両側(上側および下側)を圧力室とし、各圧力室に流体を流入させまたは排出させることにより、ピストンを駆動させるバルブを提供する場合がある。
【0005】
しかし、引用文献1のケーシングを流用した場合、圧力室の容積が大きくなってしまい、流体の消費量が多くなってしまう。
【0006】
そこで本発明は、圧力室の容積が小さく、ピストンを駆動させるための流体の消費量を抑制することができるアクチュエータおよびバルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を解決するために、本発明の一態様であるアクチュエータは、流体を流入および排出させるための配管が設けられたケーシング部と、前記ケーシング部内に設けられて前記ケーシング部とともに圧力室を形成し、前記配管を介して前記圧力室へ供給される流体により駆動されるピストンと、前記圧力室に設けられたスペーサと、を備える。
【0008】
前記配管は、第1配管と第2配管とを有し、前記圧力室は、前記ピストンにより区画された第1圧力室と第2圧力室とを有し、前記ピストンは、流体が前記第1配管を介して前記第1圧力室へまたは流体が前記第2配管を介して前記第2圧力室へ供給されることにより駆動され、前記スペーサは、前記第1圧力室に設けられた第1スペーサと、前記第2圧力室に設けられた第2スペーサとを有してもよい。
【0009】
前記第1スペーサおよび前記第2スペーサは、それぞれ樹脂材料により構成されていてもよい。
【0010】
前記第1スペーサおよび前記第2スペーサは、それぞれ前記ケーシング部に対し着脱可能に設けられていてもよい。
【0011】
第1配管および第2配管は、それぞれケーシング部の周面に溶接され、前記ピストンは、前記ケーシング部内における、前記第1配管と前記第2配管との間に対応する空間を移動するように構成され、前記第1スペーサの前記ピストン側の端面は、前記ピストンの移動方向において、前記第1配管の前記第2配管側の端部の近傍に位置し、前記第2スペーサの前記ピストン側の端面は、前記ピストンの移動方向において、前記第2配管の前記第1配管側の端部の近傍に位置していてもよい。
【0012】
本発明の一態様であるバルブは、流体通路が形成されたボディと、前記流体通路を開閉する弁体と、前記弁体を作動させ前記流体通路を開閉可能な請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアクチュエータと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、圧力室の容積が小さく、ピストンを駆動させるための流体の消費量を抑制することができるアクチュエータおよびバルブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係るバルブの外観斜視図を示す。
図2】閉状態にあるバルブ1の断面図である。
図3】開状態にあるバルブ1の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態によるバルブについて、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係るバルブ1の外観斜視図である。
図2は、閉状態にあるバルブ1の断面図である。
【0017】
図1、2に示すように、バルブ1は、ボディ2と、ダイヤフラム4と、アクチュエータ5と、第1クランプ6と、第2クランプ7とを備える。アクチュエータ5は、ボンネット3と、駆動部8とを備える。
【0018】
図1、2に示すように、ボディ2は、例えばステンレス鋼により構成され、流体の入口となる流入路部2Aと、流体の出口となる流出路部2Bと、ダイヤフラム4が装着されるダイヤフラム装着部2Cとを有する。ダイヤフラム装着部2Cは、流入路部2Aと流出路部2Bとの間に位置し、その上側は開口している。
【0019】
ボンネット3は、例えばステンレス鋼により構成され、有蓋の略円筒状をなし、ボディ2に対し第1クランプ6により固定されている。ボンネット3は、下ボンネットクランプ3Aと、ボンネット本体3Bと、上ボンネットクランプ3Cとを主に備える。
【0020】
下ボンネットクランプ3Aは、環状をなし、第1クランプ6によりボディ2の開口部に固定されている。ボンネット本体3Bは、略筒状をなし、その下端部は下ボンネットクランプ3Aに固定されている。ボンネット本体3Bの周面には、その内部の空気を排出およびその内部に空気を流入させるためのボンネット配管3Dが溶接されている。
【0021】
上ボンネットクランプ3Cは、略円盤状をなし、ボンネット本体3Bの上端に固定されている。上ボンネットクランプ3Cの中央部には、貫通孔3eが形成されている。ボンネット3を構成する下ボンネットクランプ3A、ボンネット本体3B、および、上ボンネットクランプ3Cは、互いに溶接されており一体化されている。
【0022】
図2に示すように、弁体であるダイヤフラム4は、ダイヤフラム本体4Aと、吊り具4Bと、バックアップ部4Cを備える。
【0023】
ダイヤフラム本体4Aは、吊り具4Bにより後述のコンプレッサ13Cに対し結合されている。ダイヤフラム本体4Aの外周縁は、ボディ2のダイヤフラム装着部2Cの開口部およびボンネット3により狭圧され保持されている。
【0024】
ダイヤフラム本体4Aは、屈曲性、耐食性、および耐熱性に優れた弾性材料により構成される。弾性材料としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)等の合成樹脂、および、天然ゴム等のゴムが挙げられる。
【0025】
バックアップ部4Cは、ダイヤフラム本体4Aの裏面側に装着され、ダイヤフラム本体4Aのシール性能を補強する役目とダイヤフラム本体4Aが劣化することを抑制する緩衝部材の役目を果たす部材である。バックアップ部4Cにはゴム系の素材が好適に用いられ、例えば、耐熱性、耐寒性、屈曲性及び腐食性に優れた公知の天然ゴム等を好適に用いることができる。
【0026】
アクチュエータ5の駆動部8は、ケーシング10と、ピストン12と、ステム13と、第1スペーサ14と、第2スペーサ15とを備える。
【0027】
ケーシング10は、例えばステンレス鋼により構成され、有蓋の略円筒状をなし、ボンネット3に対し第2クランプ7により固定されている。ケーシング10は、ケースクランプ10Aと、ケーシング本体10Bと、上蓋部材11とを主に備える。
【0028】
ケースクランプ10Aは、環状をなし、第2クランプ7によりボンネット3の上ボンネットクランプ3Cに固定されている。
【0029】
ケーシング本体10Bは、絞り加工により形成され、有蓋の略円筒状をなし、その下端部10Cはケースクランプ10Aに溶接されている。下端部10Cは、その上側の部分より拡径するように構成されている。ケーシング本体10Bの上端部には、その中央部に貫通孔10dが形成されている。ケーシング本体10Bの周面には、その内部の空気を排出およびその内部に空気を流入させるための第1配管10Eおよび第2配管10Fが溶接されている。第1配管10Eおよび第2配管10Fは、上下方向に互いに離間してケーシング本体10Bの周面に設けられている。第1配管10Eおよび第2配管10Fには、それぞれ図示せぬ三方弁および図示せぬ流体供給源が接続される。
【0030】
上蓋部材11は、有蓋の略円筒状をなし、貫通孔10dを塞ぐようにケーシング本体10Bに溶接されている。上蓋部材11の上端部11Aは、貫通孔10dを介してケーシング本体10Bの上側に突出している。
【0031】
ピストン12は、略円盤状をなし、中央部にステム13が貫通する貫通孔12aが形成されている。ピストン12の外周端部には、環状の溝12bが形成され、当該溝12bにはOリング12Cが装着されている。Oリング12Cは、ケーシング本体10Bの内周面に当接している。ケーシング本体10B内において、ピストン12よりも下側の部分に第1圧力室P1が形成され、ピストン12よりも上側の部分に第2圧力室P2が形成される。第1圧力室P1は、ケーシング本体10B、上ボンネットクランプ3C、およびピストン12により形成される。第2圧力室P2は、ケーシング本体10B、上蓋部材11、およびピストン12により形成される。ケーシング10と、上ボンネットクランプ3Cとによりケーシング部が構成される。
【0032】
ステム13は、略円柱状をなし、上下方向に移動可能に設けられ、ボンネット3の下端から、上ボンネットクランプ3Cの貫通孔3eおよびピストン12の貫通孔12aを通って、上蓋部材11まで延びている。ステム13には、2分割の装着リング13Aおよび円筒部材13Dによりピストン12が固定されている。これにより、ピストン12が上下動すると、ステム13も上下動する。
【0033】
ステム13の下端には、コンプレッサカバー13Bおよびコンプレッサ13Cが装着されている。ステム13の上端は、上蓋部材11の挿入孔11bに挿入され、挿入孔11b内を移動可能である。
【0034】
第1スペーサ14および第2スペーサ15は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン等)により構成され、略円筒状をなしている。第1スペーサ14は、第1圧力室P1に設けられ、Cリング14Aにより着脱可能に上ボンネットクランプ3Cに固定されている。第2スペーサ15は、第2圧力室P2に設けられ、Cリング15Aにより着脱可能に上蓋部材11に固定されている。
【0035】
第1スペーサ14および第2スペーサ15は、それぞれ第1圧力室P1および第2圧力室P2の容積を減少させるために設けられている。第1スペーサ14および第2スペーサ15は、ピストン12の移動領域から外れた位置にそれぞれ配置されている。すなわち、第1スペーサ14は、下死点に位置するピストン12よりも、下側の空間を埋めるように構成されている。第2スペーサ15は、上死点に位置するピストン12よりも、上側の空間を埋めるように構成されている。
【0036】
ピストン12、ステム13、および第1スペーサ14は、ケーシング10内に挿入されている。第2クランプ7を外すことにより、ピストン12、ステム13、および第1スペーサ14は、ケーシング10から抜き出すことが可能である。これにより、駆動部8を構成する部品のメンテナンスが可能となり、例えばOリング12Cの交換が可能となる。
【0037】
次に、本実施形態に係るバルブ1の開閉動作について説明する。
【0038】
図3は、開状態にあるバルブ1の断面図である。図3では、ボディ2およびダイヤフラム4等の図示を省略している。
【0039】
図2に示すバルブ1では、第2圧力室P2に対し、図示せぬ流体供給源から第2配管10Fを介して流体が供給されており、ピストン12およびステム13は下死点に位置し、ダイヤフラム4は、流入路部2Aと流出路部2Bとの連通を遮断して、バルブ1は閉状態にある。
【0040】
第2配管10Fと図示せぬ流体供給源との間の図示せぬ三方弁を、流体が第2圧力室P2から外部へ排出する流れに切り替え、かつ、第1配管10Eと図示せぬ流体供給源との間の図示せぬ三方弁を、流体が第1圧力室P1へ流入する流れに切り替える。これにより、流体が第1圧力室P1へ流入するとともに、第2圧力室P2から流体が排出され、ピストン12およびステム13は上側へ移動する。この結果、図3に示すように、ダイヤフラム4も上側に移動し、流入路部2Aと流出路部2Bとが連通して、バルブ1は開状態となる。
【0041】
バルブ1を開状態から閉状態にするには、第1配管10Eと図示せぬ流体供給源との間の図示せぬ三方弁を、流体が第1圧力室P1から外部へ排出する流れに切り替え、かつ、第2配管10Fと図示せぬ流体供給源との間の図示せぬ三方弁を、流体が第2圧力室P2へ流入する流れに切り替える。これにより、流体が第2圧力室P2へ流入するとともに、第1圧力室P1から流体が排出され、ピストン12およびステム13は下側へ移動する。この結果、図2に示すように、ダイヤフラム4も下側に移動し、流入路部2Aと流出路部2Bとの連通を遮断して、バルブ1は閉状態となる。
【0042】
以上のように、本実施形態のアクチュエータ5は、流体を流入および排出させるための第1配管10Eおよび第2配管10Fが設けられたケーシング部(ケーシング10および上ボンネットクランプ3C)と、ケーシング部内に設けられてケーシング部とともに第1圧力室P1および第2圧力室P2を形成し、第1配管10Eを介して第1圧力室P1へまたは第2配管10Fを介して第2圧力室P2へ供給される流体により駆動されるピストン12と、第1圧力室P1に設けられた第1スペーサ14と、第2圧力室P2に設けられた第2スペーサ15とを備える。
【0043】
かかる構成によれば、第1圧力室P1に第1スペーサ14が設けられ、第2圧力室P2に第2スペーサ15が設けられているので、第1圧力室P1および第2圧力室P2の容積が小さくなり、ピストン12を駆動させるための流体の消費量を抑制することができる。このため、圧力室およびコイルばねによりピストンの駆動を制御するアクチュエータのケーシングを流用することができ、バルブ1の製造コストを抑えることができる。
【0044】
第1スペーサ14および第2スペーサ15は、それぞれ樹脂材料により構成されているので、樹脂材料の断熱効果により、ボディ2の流路に高温流体を流す場合に、ケーシング10内の温度上昇を抑制することができ、例えば、ピストン12に装着したOリング12Cの劣化を抑制することができる。
【0045】
第1スペーサ14および第2スペーサ15は、それぞれケーシング部に対し着脱可能に設けられている。このため、第1スペーサ14および第2スペーサ15の大きさを適宜変更することにより、第1圧力室P1および第2圧力室P2の容積を変更することができる。これにより、バルブ1の開閉の応答速度を変更することができる。
【0046】
第1配管および第2配管は、それぞれケーシング部の周面に溶接され、ピストン12は、ケーシング部内における、第1配管と第2配管との間に対応する空間を移動するように構成され、第1スペーサ14のピストン12側の端面14Bは、ピストン12の移動方向において、第1配管10Eの第2配管10F側の端部の近傍に位置し、第2スペーサ15のピストン12側の端面15Bは、ピストン12の移動方向において、第2配管10Fの第1配管10E側の端部の近傍に位置している。
【0047】
これにより、ケーシング部内の空間の内、ピストン12の移動に使用しない領域を 第1スペーサ14および第2スペーサ15により満たすことができ、第1圧力室P1および第2圧力室P2の容積を極力小さくすることができ、ピストン12を駆動させるための流体の消費量をより抑制することができる。
【0048】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
【0049】
例えば、上記の実施形態において、バルブ1のケーシング本体10Bの上端部は、上蓋部材11により塞がれていたが、上蓋部材11により塞ぐ構成でなくてもよい。第1スペーサ14および第2スペーサ15は、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン等)により構成されていたが、バルブ1が常に常温で使用されるならば、金属等により構成されていてもよい。
【0050】
上記の実施形態では、第1圧力室P1に第1スペーサ14および第2圧力室P2に第2スペーサ15が設けられていたが、第2圧力室P2に第2スペーサ15を設けず、第1圧力室P1にのみ第1スペーサ14を設ける構成であってもよいし、第1圧力室P1に第1スペーサ14を設けず、第2圧力室P2にのみ第2スペーサ15を設ける構成であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
1:バルブ
2:ボディ
3C:上ボンネットクランプ
4:ダイヤフラム
5:アクチュエータ
10:ケーシング
10E:第1配管
10F:第2配管
12:ピストン
14:第1スペーサ
14B:端面
15:第2スペーサ
15B:端面
P1:第1圧力室
P2:第2圧力室

図1
図2
図3