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特開2023-100139管楽器用演奏補助具、管楽器用演奏補助システム、管楽器及び管楽器セット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100139
(43)【公開日】2023-07-18
(54)【発明の名称】管楽器用演奏補助具、管楽器用演奏補助システム、管楽器及び管楽器セット
(51)【国際特許分類】
   G10G 5/00 20060101AFI20230710BHJP
【FI】
G10G5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022000601
(22)【出願日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】514203649
【氏名又は名称】株式会社タツミ楽器
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100196313
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】巽 朗
【テーマコード(参考)】
5D182
【Fターム(参考)】
5D182BB02
(57)【要約】
【課題】
サムレストに掛ける親指への負担をより軽減し、管楽器の操作性を向上させる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】
奏者の首に掛ける首掛け部11と、該首掛け部11の両端より延びる2本の第1吊紐部12と、前記2本の第1吊紐部12が合流する合流部13と、前記合流部以遠に設けられた分岐部15と、前記分岐部15より延びて遠位端に第1係合部材161を備える上枝部16と、前記分岐部15より延びて遠位端に第2係合部材171を備える下枝部17と、を備え、管楽器20のサムレスト21よりも上方に設けられた第1被係合部材22に前記第1係合部材161を係合し、前記サムレスト21よりも下方に設けられた第2被係合部材31に前記第2係合部材171を係合して用いるための、管楽器用演奏補助具10。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
奏者の首に掛ける首掛け部と、該首掛け部の両端より延びる2本の第1吊紐部と、前記2本の第1吊紐部が合流する合流部と、前記合流部以遠に設けられた分岐部と、前記分岐部より延びて遠位端に第1係合部材を備える上枝部と、前記分岐部より延びて遠位端に第2係合部材を備える下枝部と、を備え、
管楽器のサムレストよりも上方に設けられた第1被係合部材に前記第1係合部材を係合し、前記サムレストよりも下方に設けられた第2被係合部材に前記第2係合部材を係合して用いるための、管楽器用演奏補助具。
【請求項2】
前記管楽器が、ネックがストレートタイプの管楽器である、請求項1に記載の管楽器用演奏補助具。
【請求項3】
前記第1吊紐部の長さ、前記合流部と分岐部の間の長さ及び前記下枝部の長さから選ばれる一つ又は二つ以上の長さが調整可能である、請求項1又は2に記載の管楽器用演奏補助具。
【請求項4】
使用時において、
前記下枝部の始点から、前記下枝部の延長線と前記管楽器の接点である第2仮想接点までの長さが、
前記上枝部の始点から、前記上枝部の延長線と前記管楽器の接点である第1仮想接点までの長さに比して、
2~7倍である、請求項1~3の何れか一項に記載の管楽器用演奏補助具。
【請求項5】
使用時において、前記上枝部と前記下枝部とがなす角が30°~40°となるように構成されている、請求項1~4の何れか一項に記載の管楽器用演奏補助具。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の管楽器用演奏補助具と、管楽器本体の遠位側に装着するための装着具と、を備え、
前記装着具に前記第2被係合部材が設けられている、管楽器用演奏補助システム。
【請求項7】
請求項6に記載の管楽器用演奏補助システムに用いられる、管楽器本体の遠位側に装着するための装着具であって、前記第2被係合部材が設けられている、装着具。
【請求項8】
請求項1~5の何れか一項に記載の管楽器用演奏補助具を装着可能であり、楽器本体の近位側に前記第1被係合部材が一体的に設けられており、楽器本体の遠位側に前記第2被係合部材が一体的に設けられている、管楽器。
【請求項9】
請求項1~5の何れか一項に記載の管楽器用演奏補助具と、請求項8に記載の管楽器とを含む、管楽器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は管楽器用演奏補助に関する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
楽器用ストラップは、楽器の荷重による演奏者への体の負担を軽減するものであり、「ネックストラップ」、「ショルダーストラップ」及び「ハーネスストラップ」等の種々の型が存在する。
【0003】
特許文献1には、楽器演奏者の頸部の後側に掛けられる首掛け帯を備える楽器用ストラップが記載されており、この楽器用ストラップは、演奏者の首への負担が軽減され、かつ楽な呼吸を達成することが可能となることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、楽器演奏者の両肩に掛けるためのストラップ本体と、該ストラップ本体の両端にそれぞれ連結された支持具と、その一端が前記ストラップ本体の中間部に連結され、しかもその他端が前記支持具の一方に連結され、前記演奏者の一方の腋の下を通るべくなしてある補助ストラップを備える楽器用ストラップが記載されており、この楽器用ストラップは、演奏者の首への負担が軽減され、かつ楽な呼吸を達成することが可能となることが記載されている。
【0005】
特許文献3には、サムレストにストラップのフックを係止する手段を設けることによって、ストラップと左手親指の間隔を広げ、ストラップ装着時の吹奏感、演奏時の安定性を向上させる技術が開示されている。
【0006】
特許文献4には、吊り紐の左手親指に対応する部分に凹状屈曲部材を介挿させることによって、ストラップが左手に干渉することを防ぐ技術が開示されている。
【0007】
右手親指を掛けるためのサムレストが管楽器(例えばサックソフォーン、クラリネットやオーボエなど)の本体に設けられているものがある。楽器に重量がある場合、サムレストに掛ける右手親指にかかる負荷が大きく、演奏に支障が生じることがある。この場合、上述したストラップを用いることによって、右手親指にかかる負担を軽減することができる。
【0008】
また、近年、電子管楽器が広く普及している。電子管楽器においてはサムレストの近傍に親指にて操作するコントローラー(サムコントローラーなどと呼ばれることがある。)が設けられているタイプのものが市販されている。演奏中に当該コントローラーを操作することで音色等を変更することができ、演奏の幅を広げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008-304935号公報
【特許文献2】特開2007-114713号公報
【特許文献3】特表2015-104864号公報
【特許文献4】実用新案登録第3170623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来、首から掛けるタイプのストラップにおいては、管楽器への係合部分が1か所のものが多い。この場合、演奏時においては1か所の係合部分を支点として縦方向及び横方向に八の字を描くようなブレが生じる。これを抑えるために奏者は、左手及び右手の親指で管楽器のブレを制御する必要があった。
また、係合部分が1か所のストラップを電子管楽器に適用する場合、上述した管楽器のブレを抑えるために右手親指の自由度が制限され、その結果、サムコントローラーの操作に困難が生じるという問題があった。
以上の問題に鑑み、本発明は、演奏時における管楽器のブレを抑制する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決する本発明は、奏者の首に掛ける首掛け部と、該首掛け部の両端より延びる2本の第1吊紐部と、前記2本の第1吊紐部が合流する合流部と、前記合流部以遠に設けられた分岐部と、前記分岐部より延びて遠位端に第1係合部材を備える上枝部と、前記分岐部より延びて遠位端に第2係合部材を備える下枝部と、を備え、
管楽器のサムレストよりも上方に設けられた第1被係合部材に前記第1係合部材を係合し、前記サムレストよりも下方に設けられた第2被係合部材に前記第2係合部材を係合して用いるための、管楽器用演奏補助具である。
【0012】
本発明の管楽器用演奏補助具を使用した場合、上枝部で楽器の近位、下枝部で楽器の遠位を支持する。これにより演奏中の楽器の縦方向及び横方向のブレを抑えることができ、極めて快適な操作性を実現することができる。
特に本発明を電子管楽器に適用した場合、管楽器のブレを親指で制御する必要がなくなるため、サムレストに掛ける右手親指の自由度が向上し、結果としてサムコントローラーの操作が極めて容易となる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記管楽器が、ネックがストレートタイプの管楽器である。ネックがカーブドタイプである管楽器と比較して、ネックがストレートタイプの管楽器は、演奏時において楽器本体の近位側が奏者の体により近接する。本発明の管楽器用演奏補助具は、ネックがストレートタイプの管楽器を演奏する際の楽器と奏者の体との位置関係に極めて良好に適合し、高い操作性を発揮する。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記第1吊紐部の長さ、前記合流部と分岐部の間の長さ及び前記下枝部の長さから選ばれる一つ又は二つ以上の長さが調整可能である。このような実施形態とすることによって、奏者の体格に適合するように管楽器用補助具の形態を調整することができ、より高い操作性を実現することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、使用時において、前記下枝部の始点から、前記下枝部の延長線と前記管楽器の接点である第2仮想接点までの長さが、前記上枝部の始点から、前記上枝部の延長線と前記管楽器の接点である第1仮想接点までの長さに比して、2~7倍である。下枝部と上枝部の長さの比率をこのような数値範囲とすることによって、演奏時における管楽器のブレをより効果的に制御することができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、演奏時において、前記上枝部と前記下枝部とがなす角が30°~40°となるように構成されている。下枝部と上枝部のなす角をこのような数値範囲とすることによって、演奏時における管楽器のブレをより効果的に制御することができる。
【0017】
また、本発明は、上述した管楽器用演奏補助具と、管楽器本体の遠位側に装着するための装着具と、を備え、前記装着具に前記第2被係合部材が設けられている、管楽器用演奏補助システムにも関する。
一般的な管楽器には、楽器の遠位側に本発明でいうところの第2被係合部材が設けられていない。しかし、本発明の管楽器用演奏補助システムに含まれる、第2被係合部材が設けられた装着具を一般的な管楽器の遠位側に装着することで、上述した本発明の管楽器用演奏補助具を装着することができる。
【0018】
また、本発明は上述の管楽器用演奏補助システムに用いられる、管楽器本体の遠位側に装着するための装着具であって、前記第2被係合部材が設けられている、装着具にも関する。
本発明の装着具によれば、第2被係合部材が一体的に設けられていない一般的な管楽器にも上述の管楽器用演奏補助具を適用することができる。
【0019】
また、本発明は上述した管楽器用演奏補助具を装着可能であり、楽器本体の近位側に前記第1被係合部材が一体的に設けられており、楽器本体の遠位側に前記第2被係合部材が一体的に設けられている、管楽器にも関する。
上述の通り一般的な管楽器には遠位側に第2被係合部材が備わっていない。これに対し本発明の管楽器は楽器自体に第2被係合部材が一体的に設けられているため、上述した装着具を後付けしなくとも、本発明の管楽器用演奏補助具を装着することができる。
【0020】
また、本発明は、上述の管楽器用演奏補助具と上述の管楽器とを含む、管楽器セットにも関する。
本発明の管楽器セットによれば、管楽器用演奏補助具を使用しての快適な管楽器演奏が可能となる。
【発明の効果】
【0021】
従来の1点支持型の管楽器用ストラップでは、支持点を中心に縦方向及び横方向、360°に管楽器が揺れるため、これを抑えるために楽器に添える左手親指及びサムレストに掛ける右手親指での制御が必要であった。本発明の管楽器用演奏補助具によれば、左手及び右手の親指での制御が不要になるほど、演奏時における管楽器の縦方向及び横方向のブレを抑制することができる。特に本発明を電子管楽器に適用した場合、管楽器のブレを親指で制御する必要がなくなる結果、サムレストに掛けた右手親指の自由度が向上し、サムコントローラーの操作が容易となる。
本発明の管楽器用演奏補助システムによれば、第2被係合部材を備えていない一般的な管楽器に対して上述した管楽器用演奏補助具を適用することができる。
本発明の装着具によれば、第2被係合部材が一体的に設けられていない一般的な管楽器に対して上述の管楽器用演奏補助具を適用することができる。
本発明の管楽器は、管楽器用演奏補助具を直接装着することができる点で優れている。
本発明の管楽器セットによれば、管楽器用演奏補助具を使用しての快適な管楽器演奏が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施例1の管楽器用演奏補助具の斜視図である。
図2】実施例1の管楽器用演奏補助具における合流部をスライドさせることで第1吊紐部及び第2吊紐部の長さを調整する様子を表す模式図である。白抜き矢印は合流部をスライドさせる方向を示す。黒塗り矢印の左側は合流部を上方にスライドさせる前、右側は合流部を上方にスライドさせた後における管楽器用演奏補助具を示す。
図3】実施例1の管楽器用演奏補助具を装着して電子管楽器を演奏している様子を表す図である。
図4】実施例1の管楽器用演奏補助具を装着して電子管楽器を演奏する際の管楽器用演奏補助具と奏者の体の位置関係を示す図である。
図5】実施例1の管楽器用演奏補助具を管楽器に装着した際の模式図である。
図6】実施例2の装着具を示す図である。
図7】実施例2の装着具を管楽器の遠位端に装着した様子を示す図である。
図8】実施例3の装着具を管楽器のベルに装着した様子を表す図である。左側に全体図、左側に遠位端の拡大図を示す。管楽器に設けられるキーなどの部品は省略して示している。
図9】実施例4の管楽器を表す図である。左側に全体図、右側に拡大図を示す。管楽器に設けられるキーなどの部品は省略して示している。
図10】実施例5の管楽器を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書において「管楽器」との用語には、少なくとも1ヶ所の開口部を有する空洞に向かって吹き付けられた気体の流れによって生ずる振動を利用して音を出す楽器が限定なく含まれる。電子管楽器も「管楽器」の用語に含まれる。
【0024】
本明細書において管楽器の「近位」とは管楽器の吹き口に近い側のことを指す。また、管楽器の「遠位」とは吹き口から遠い側のことを指す。
【0025】
管楽器用演奏補助具の「近位」とは、首掛け部材に近い側のことを指す。また、管楽器用演奏補助具の「遠位」とは、首掛け部材から遠い側のことを指す。
【0026】
本発明は、「管楽器用演奏補助具」、管楽器用演奏補助具の使用に適合する「装着具」、管楽器用演奏補助具の使用に適合する「管楽器」、少なくとも管楽器用演奏補助具と装着具を備える「管楽器用演奏補助システム」、及び少なくとも管楽器用演奏補助具と管楽器を備える「管楽器セット」に関する。
【0027】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の範囲は後述の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0028】
<実施例1>
実施例1について図1図5を参照しながら説明する。実施例1の管楽器用演奏補助具10は、首掛け部11、第1吊紐部12、合流部13、第2吊紐部14、分岐部15、上枝部16、第1係合部材161、下枝部17、第2係合部材171を備える(図1)。
【0029】
首掛け部材11は奏者の首にかける部材である(図1)。実施例1における首掛け部材11はいわゆるネックパッドである。首にかかる負担軽減のために、首掛け部材11は柔らかくクッション性のある素材で構成することが好ましい。
【0030】
首掛け部材11の両端には孔が設けられており、そこに吊紐が通されている。首掛け部材11の両端より延びる吊紐により構成される要素が第1吊紐部12である。第1吊紐部12はスライダ121に設けられた孔に通されており、その長さを調整可能に構成されている(図1)。第1吊紐部12を構成する吊紐の端部は玉結びされており、スライダ121の孔から抜け落ちないように構成されている(図1)。実施例1におけるスライダ121のような第1吊紐部12の長さを調整する調整手段を設けることで、奏者の体格に合うように管楽器用演奏補助具10の形態を変更することができる。なお、実施例1においては第1吊紐部12の長さ調整手段としてスライダ121を示したが、第1吊紐部12の長さを調整可能であれば、その具体的態様は限定されない。
【0031】
実施例1においては首掛け部材11と第1吊紐部12は別部材として構成されているが、本発明は当該実施形態に限定されない。首掛け部材11と第1吊紐部が同一素材で一体的に構成されている形態であっても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0032】
首掛け部材11の両端より延びる2本の第1吊紐部12は、合流部13において合流する(図1)。実施例1において合流部13は、図1に図示したような幅広のT字形のウイング状をなしたプレートであり、アルミニウム板が使用されている。合流部13には複数個の孔が対称に形成されており、所定長さの吊紐を中央部から振り分けるようにして各孔に挿通することにより、首掛け部11の各端部に連結され、奏者の胸前に位置する第1吊紐部12と、合流部13の中央部の下側に一束に束ねられた紐群からなる第2吊紐部14とを構成する。
【0033】
図1に示すように、合流部13を幅広の形態とし、2本の第1吊紐部12との接点が所定の間隔をもって離れる形態を採用することが好ましい。
前記所定の間隔としては、好ましくは3cm以上、より好ましくは5cm以上、より好ましくは7cm以上、さらに好ましくは9cm以上、さらに好ましくは10cm以上、さらに好ましくは11cm以上、さらに好ましくは12cm以上が例示できる。
また、前記所定の間隔としては、好ましくは20cm以下、より好ましくは17cm以下、より好ましくは14cm以下、さらに好ましくは13cm以下とすることができる。
このように2本の第1吊紐部12との接点が所定の間隔をもって離れる形態を採用することにより、首掛け部材11の両端から延びる2本の第1吊紐部12の下端が狭まらないため、楽器を吊した状態で奏者の首元を圧迫することがなく、吹奏時の気道が十分に確保でき、楽器に息を吹き込む動作がきわめて楽になる。
【0034】
実施例1においては、合流部13を上下させることで、第1吊紐部12と第2吊紐部14の長さを調整することが可能である(図2参照)。第2吊紐部14の長さを短くしたい場合には、合流部13を下方向にスライドさせる。合流部13を下方向にスライドすると、これに応じて第1吊紐部12の長さが長くなるので、これを短くしたい場合には、上述のスライダ121によって調整する。
【0035】
図1に示すように第2吊紐部14の下端には分岐部15が設けられている。実施例1において分岐部15は、第2吊紐部14及び下枝部17を構成する紐材を挿通して係止するためにリング形状をとっている。そして、分岐部15は上枝部16と一体形成された構造をとっている。
なお、本発明において分岐部14は、上枝部16と下枝部の分岐点であれば、その具体的な実施形態は限定されない。もちろん分岐部15と上枝部16とが別部材で構成されている形態としても構わない。
【0036】
図1に示すように、分岐部15を起点として、上枝部16と下枝部17に分岐している。上枝部16は第1被係合部材22と係合するためのものであり、下枝部17は第2被係合部材31と係合するためのものである。
【0037】
上枝部16の遠位端には第1係合部材161が設けられている。実施例1における上枝部16は一つのフックとして形成されている(図1)。このように上枝部16は第1係合部材のみからなる形態としても構わない。
【0038】
第1係合部材は実施例1のようにフックの形態とすることが好ましい。図1に示すように第1被係合部材22の脱離防止のためにストッパーが設けられたフックを第1係合部材として採用することが好ましい。
【0039】
下枝部17の遠位端には第2係合部材161が設けられている。実施例1において、下枝部17の近位端と第2係合部材161との間に位置する部分(第3吊紐部と呼ぶ)は紐材で構成されている。
本発明において第3吊紐部の形態は図1に図示した断面円形の紐材に限定されない。例えば扁平の紐材を採用しても構わない。
【0040】
実施例1において第3吊紐部には、その長さを調整可能とするためにスライダ173が設けられている。このように第3吊紐部の長さを調整可能な形態とすることによって、奏者の体格に合わせた最適の形状に管楽器用演奏補助具10の形態を変更することができる。
【0041】
実施例1において、第1係合部材161はフックの形態をとる。図1に示すように第2被係合部材31の脱離防止のためにストッパーが設けられたフックを第2係合部材として採用することが好ましい。
【0042】
実施例1において上枝部16の長さは29mmである。上枝部16の長さはこれに限定されず、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上、さらに好ましくは20mm以上、さらに好ましくは25mm以上である。また、上枝部16の長さは、好ましくは50mm以下、より好ましくは45mm以下、さらに好ましくは40mm以下、さらに好ましくは35mm以下である。
【0043】
実施例1において下枝部17の長さは214mmである。下枝部17の長さはこれに限定されず、好ましくは180mm以上、より好ましくは190mm以上、さらに好ましくは200mm以上、さらに好ましくは205mm以上、さらに好ましくは210mm以上である。また、下枝部17の長さは、好ましくは240mm以下、より好ましくは230mm以下、さらに好ましくは220mm以下である。
【0044】
下枝部17の長さは、上枝部16の長さに対して、好ましくは2倍以上、より好ましくは3倍以上、さらに好ましくは5倍以上、より好ましくは6倍以上、さらに好ましくは7倍以上、さらに好ましくは7.5倍以上、さらに好ましくは8倍以上であることが好ましい。
下枝部17の長さは、上枝部16の長さに対して、好ましくは13倍以下、より好ましくは12倍以下、さらに好ましくは11倍以下、さらに好ましくは10倍以下、さらに好ましくは9倍以下であることが好ましい。
上枝部16と下枝部17との長さの比率を上記範囲とすることによって、特にストレートタイプの管楽器を演奏する際、楽器がなす角度が良好となる。
【0045】
なお、上枝部16と下枝部17の何れか又は両方の長さが調整可能であり、上枝部16と下枝部17の長さ及びその比率を上記数値範囲に含まれるように調整可能な実施形態であれば、上記数値範囲を特定した本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【0046】
使用時においては第1吊紐部12、上枝部16及び下枝部17のそれぞれに張力がかかり、それぞれ直線状となる(図3図5)。
このときの上枝部16の延長線と管楽器20の接点を第1仮想接点P1という。下枝部17の延長線と管楽器20の接点を第2仮想接点P2という。また、第1吊紐部12の延長線と管楽器20の接点を第3仮想接点P3という(図5)。
【0047】
実施例1のように、第3仮想接点は第1仮想接点と第2仮想接点の間に位置することが好ましい(図5)。第1~第3仮想接点の位置関係がこのようになるように管楽器用演奏補助具10の形状を設定することにより、使用時における管楽器20のブレを低減することができる。
【0048】
上枝部16の始点から第1仮想接点P1までの長さをL1といい、下枝部17の始点から第2仮想接点P2までの長さをL2とする(図5)。実施例1においてL1は57mmであり、L2は240mmであるが、本発明はこれに限定されない。
【0049】
L1は好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm以上、より好ましくは40mm以上、さらに好ましくは50mm以上とすることができる。
L1は好ましくは80mm以下、より好ましくは70mm以下、さらに好ましくは60mm以下とすることができる。
【0050】
L2は好ましくは200mm以上、より好ましくは210mm以上、さらに好ましくは220mm以上、さらに好ましくは230mm以上とすることができる。
また、L2は好ましくは270mm以下、より好ましくは260mm以下、さらに好ましくは250mm以下とすることができる。
【0051】
L2はL1に比して、好ましくは2倍以上、より好ましくは2.5倍以上、さらに好ましくは3倍以上、さらに好ましくは3.5倍以上であることが好ましい。
また、L2はL1に比して、好ましくは7倍以下、より好ましくは6倍以下、さらに好ましくは5倍以下、さらに好ましくは4.5倍以下であることが好ましい。
上記範囲とすることによって、特にストレートタイプの管楽器を演奏する際、演奏時における管楽器20のブレの抑制効果を向上させることができる。
【0052】
なお、L1は上枝部16の長さだけではなく、当然、第1被係合部材の長さも含む。また、L2は上枝部17の長さだけではなく、当然、第2被係合部材の長さも含む(図5)。
【0053】
実施例1では、使用時における上枝部16と下枝部17とがなす角θ1は34°である(図5)。本発明はこれに限定されず、θ1は好ましくは20°以上、より好ましくは25°以上、さらに好ましくは30°以上である。
また、θ1は好ましくは50°以下、より好ましくは45°以下、さらに好ましくは40°以下である。
θ1をこのような数値範囲とすることによって、演奏時における管楽器20のブレの抑制効果を向上させることができる。
【0054】
実施例1において管楽器用演奏補助具10を適用する管楽器20は、ネックがストレートタイプの電子管楽器である(図3)。本発明が適用な管楽器は実施例1に示したものに限られない。
【0055】
本発明は木管楽器と金管楽器のいずれにも適用可能である。本発明の管楽器用演奏補助具10は、クラリネット、オーボエ、ファゴット、サクソフォンなどの木管楽器に使用すること好適である。特にネックが極端にカーブしているカーブドタイプの管楽器ではなく、ネックがストレートタイプの管楽器に適用することが好ましい。
【0056】
ネックがストレートタイプの管楽器は、演奏時において楽器本体の近位側が奏者の体により近接する。本発明の管楽器用演奏補助具10は、演奏時における楽器本体と奏者の体の位置関係にフィットする。
【0057】
本発明の管楽器用演奏補助具10の使用方法について、図3及び図4を参照しながら説明を加える。
管楽器用演奏補助具10の上枝部16の第1係合部材161は、右手親指を掛けるために楽器本体に設けられたサムレスト21の上方に位置する第1被係合部材22に係合する。一方の下枝部17の第2係合部材171は、楽器本体の遠位側に設けられた第2被係合部材31に係合する(図3及び図4)。
上枝部16と下枝部17によって管楽器20を支持することで、演奏時における管楽器20のブレを抑制することができる。
【0058】
図3及び図4に示す電子管楽器は、サムレスト21の近傍にサムコントローラーが設けられている。本発明の管楽器用演奏補助具10の使用により右手親指の自由度が格段に向上するためサムコントローラーの操作が極めて容易になるという優れた効果を発揮する。
【0059】
通常の管楽器には、第2被係合部材31に該当する被係合部材が一体的に設けられていないことが一般的である。実施例1においても第2被係合部材31は管楽器20に一体的に設けられていない。そのため、実施例1においては、管楽器20の遠位側に装着具30が装着されている(図3及び図4)。
【0060】
実施例1において、装着具30は第2被係合部材31と締結バンド32を備える。締結バンド32を管楽器20の遠位側に周設して固定することで、装着具30を管楽器20に装着することができる(図3及び図4)。
実施例1の装着具30は、遠位側から近位側に向けて太くなっている管楽器20に適用することが好ましい。締結バンド32を管楽器20の遠位端から通して上方に移動させると、締結バンド32の内周の距離と管楽器20の太さが等しくなるところで締結バンド32が止まり、しっかりと固定できるからである。
【0061】
実施例1における第2被係合部材31は、締結バンド32から延びるスペーサー部材311を介して締結バンド32と連結されている(図4)。実施例1においては、下枝部17の始点から第2仮想接点P2までの長さL2は、下枝部17の長さ、スペーサー部材311の長さ及び第2被係合部材31の長さの合計で表すことができる(図5)。
【0062】
実施例1ではスペーサー部材311を備える形態を示したが、本発明はこれに限定されない。締結バンド32に直接、第2被係合部材31が設けられていても構わない。
【0063】
実施例1においては、装着具30を管楽器20に装着するための固定手段として締結バンド32を備える形態をとる。装着具30が備える固定手段は図4に示す締結バンド32のように管楽器20に巻き付けて固定するものに限定されない。固定手段は管楽器20に固定可能であればよい。例えば、固定手段としてネジやボルトなどを用いて、第2被係合部材31を管楽器20に固定する実施形態であってもよい。
また、装着具30はバネやボルトによって挟力を生じる挟持部材を備える実施形態としてもよい。挟持部材を管楽器20の遠位側に挟設して固定することで、装着具30を管楽器20に装着することができる。
【0064】
管楽器用演奏補助具10と装着具30は、それぞれを単独で製品として提供してもよいし、管楽器用演奏補助具10と装着具30を組み合わせて管楽器用演奏補助システムとして提供してもよい。
【0065】
<実施例2>
実施例2について図6及び図7を参照しながら説明する。実施例2の装着具30は、第2被係合部材31と締結バンド32を備え、さらに締結バンド32の開口に遊架された下方支持バンド33を備える(図6)。締結バンド32を管楽器20の遠位端から通し、管楽器20の遠位端を下方支持バンド33によって支持することによって、装着具30を管楽器20に装着することができる(図7)。
【0066】
使用時においては、第1被係合部材22と第1係合部材161を係合し、第2被係合部材31を第2係合部材171に係合することで、管楽器20を支持する。このとき、管楽器20の遠位端は下方支持バンド33によって支持される。
【0067】
遠位側において太さに実質的な変位が無い管楽器20に実施例1の装着具30を装着しようとしても、締結バンド32が止まるポイントが無く、管楽器20の一定の位置に装着具30をしっかり固定することができない。実施例2の装着具30は、このような太さに実質的な変位が無い管楽器20に適用した場合であっても、必ず下方支持バンド33によって管楽器20の遠位端が支持されるため、有利である。
【0068】
図6及び7に示すように実施例2の下方支持バンド33には、その底部を上下方向に貫通する孔331が設けられている。電子管楽器にはその遠位端につば抜きが設けられているタイプのものがある。下方支持バンド33に孔331を設けることによって、つば抜きが下方支持バンド33によってふさがれることを防ぐことができる。
【0069】
実施例2の装着具30と管楽器用演奏補助具10を含む管楽器用演奏補助システムの実施形態は、上述の実施例1の記載内容をそのまま適用することができる。
【0070】
<実施例3>
実施例3について図8を参照しながら説明する。実施例3の装着具30は、第2被係合部材31とベル24に挟設するための挟持部材34を備える(図8)。具体的には、ベル24の縁を挟むために湾曲した構造を有する本体に、リング状の第2被係合部材31と、ボルト式の挟持手段34が設けられている。
装着具30の湾曲内部にベル24の縁を挿入し、挟持手段34であるボルトで締めることによって、装着具30を管楽器20に固定することができる。
【0071】
使用時においては、第1被係合部材22と第1係合部材161を係合し、装着具30に設けられた第2被係合部材31を第2係合部材171に係合することで、管楽器20を支持する。
【0072】
実施例3の装着具30はベル34を備える管楽器20に管楽器用演奏補助具10を適用する場合に有利である。管楽器20それ自体に第2被係合部材23が一体的に設けられていない場合であっても、実施例3の装着具30を装着することで、管楽器用演奏補助具10の第2係合部材171を係合するための第2被係合部材31を管楽器20に備え付けることができる。
【0073】
実施例3の装着具30と管楽器用演奏補助具10を含む管楽器用演奏補助システムの実施形態は、上述の実施例1の記載内容をそのまま適用することができる。
【0074】
<実施例4>
実施例4について図9を参照しながら説明する。実施例4は、楽器本体の近位側に第1被係合部材22が一体的に設けられており、楽器本体の遠位側に第2被係合部材23が一体的に設けられている、管楽器用演奏補助具10を適用可能な管楽器20に関する。
一般的な管楽器20には、その遠位側に管楽器用演奏補助具10の第2係合部材171を係合可能な第2被係合部材23が一体的に設けられていない。実施例4の管楽器20の最大の特徴は、その遠位側に第2被係合部材23が一体的に設けられている点にある(図9)。実施例4の管楽器20は上述の装着具30を使用せずとも、管楽器用演奏補助具10を適用することができる点で有利である。
【0075】
実施例4の管楽器20の遠位端にはベル24が設けられている(図9)。実施例4の管楽器20は近位端から遠位端まで略ストレートに延びる形状をとるストレートタイプの電子管楽器である。
【0076】
実施例4において第2被係合部材23がベル24に設けられている(図9)。遠位側に設ける第2被係合部材23の位置は図9に図示するものに限定されず自由に設計することができる。
【0077】
実施例4における第1被係合部材22と第2被係合部材23との間の距離は210mmである。当該距離はこれに限定されず、好ましくは170mm以上、より好ましくは180mm以上、さらに好ましくは190mm以上、さらに好ましくは200mm以上とすることができる。
また、当該距離は、好ましくは250mm以下、より好ましくは240mm以下、さらに好ましくは230mm以下、さらに好ましくは220mm以下とすることができる。
【0078】
第1被係合部材22はサムレスト21よりも上方に位置する。第2被係合部材23はサムレスト21よりも下方に位置する。
【0079】
実施例4においてサムレスト21と第1被係合部材22との間の距離は15mmであるが、これに限定されず、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上とすることができる。
また、当該距離は、好ましくは50mm以下、より好ましくは40mm以下、さらに好ましくは30mm以下、さらに好ましくは20mm以下とすることができる。
【0080】
実施例4においてサムレスト21と第2被係合部材23との間の距離は175mmであるが、これに限定されず、好ましくは130mm以上、より好ましくは140mm以上、さらに好ましくは150mm以上、さらに好ましくは160mm以上、さらに好ましくは170mm以上とすることができる。
また、当該距離は、好ましくは210mm以下、より好ましくは200mm以下、さらに好ましくは190mm以下、さらに好ましくは180mm以下とすることができる。
【0081】
実施例4において第1被係合部材22と第2被係合部材23はリング状の形態をとる。本発明においては、第1被係合部材22と第2被係合部材23は、それぞれ第1係合部材161と第2係合部材171を係合可能であれば、その具体的な形態に限定は無い。例えば、第1被係合部材22と第2被係合部材23はフック状であっても構わない。
【0082】
実施例4の管楽器20は、これを単独の製品として提供してもよい。また、管楽器20と上述の管楽器用演奏補助具10とを組み合わせて、管楽器セットとして提供してもよい。
【0083】
<実施例5>
実施例5について図10を参照しながら説明する。実施例5は、楽器本体の近位側に第1被係合部材22が一体的に設けられており、楽器本体の遠位側に第2被係合部材23が一体的に設けられている、管楽器用演奏補助具10を適用可能な管楽器20に関する。
実施例5の管楽器20の最大の特徴は、その遠位側に第2被係合部材23が一体的に設けられている点にある(図10)。実施例5の管楽器20は上述の装着具30を使用せずとも、管楽器用演奏補助具10を適用することができる点で有利である。
【0084】
実施例5の管楽器20は、近位端から遠位端まで略ストレートに延びる形状をとるストレートタイプの電子管楽器である。実施例5において第1被係合部材22と第2被係合部材23はリング状の形態をとる。本発明においては、第1被係合部材22と第2被係合部材23は、それぞれ第1係合部材161と第2係合部材171を係合可能であれば、その具体的な形態に限定は無い。例えば、第1被係合部材22と第2被係合部材23はフック状であっても構わない。
【0085】
第1被係合部材22、第2被係合部材23及びサムレスト21の位置関係については、実施例4の説明がそのまま妥当する。
【0086】
実施例5の管楽器20は、これを単独の製品として提供してもよい。また、管楽器20と上述の管楽器用演奏補助具10とを組み合わせて、管楽器セットとして提供してもよい。
【符号の説明】
【0087】
10 管楽器用演奏補助具
11 首掛け部
12 第1吊紐部
121 スライダ
13 合流部
14 第2吊紐部
15 分岐部
16 上枝部
161 第1係合部材
17 下枝部
171 第2係合部材
172 第3吊紐部
173 スライダ
20 管楽器
21 サムレスト
22 第1被係合部材
23 第2被係合部材
24 ベル
30 装着具
31 第2被係合部材
311 スペーサー部材
32 締結バンド
33 下方支持バンド
331 孔
34 挟持部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10