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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100144
(43)【公開日】2023-07-18
(54)【発明の名称】湯沸かし器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/21 20060101AFI20230710BHJP
【FI】
A47J27/21 101W
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022000609
(22)【出願日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】岡田 真幸
(72)【発明者】
【氏名】奥山 萌恵
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA34
4B055BA09
4B055GB03
4B055GB11
4B055GB18
4B055GD05
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、最大液体量より少ない液体量の液体が液体容器内に入れられた場合に消費電力を抑えることができる湯沸かし器を提供することである。
【解決手段】本発明に係る湯沸かし器100は、液体容器320と、前記液体容器の内部に貯留される液体を加熱する加熱部341と、前記液体から生じる蒸気の温度を測定する蒸気温度測定部SSと、前記蒸気の温度が沸騰判定温度以上になった時に前記液体が沸騰したことを判定する沸騰判定部COと、前記液体の量を判定する液体量判定部COと、を備え、前記沸騰判定部は、前記液体量判定部により判定された前記液体の量に基づいて、前記沸騰判定温度を変化させる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体容器と、
前記液体容器の内部に貯留される液体を加熱する加熱部と、
前記液体から生じる蒸気の温度を測定する蒸気温度測定部と、
前記蒸気の温度が沸騰判定温度以上になった時に前記液体が沸騰したことを判定する沸騰判定部と、
前記液体の量を判定する液体量判定部と、を備え、
前記沸騰判定部は、前記液体量判定部により判定された前記液体の量に基づいて、前記沸騰判定温度を変化させる
湯沸かし器。
【請求項2】
前記液体の温度を測定する液体温度測定部と、
時間を測定する時間測定部と、をさらに備え、
前記液体量判定部は、前記液体温度測定部の測定温度および前記時間測定部の測定時間から計算される温度勾配に基づいて、前記液体の量を判定する
請求項1に記載の湯沸かし器。
【請求項3】
前記時間測定部は、前記液体の温度が第1基準温度以上になった時の第1液体温度を前記液体温度測定部が測定した第1時間を測定する第1時間測定部と、前記液体の温度が前記第1基準温度より高い第2基準温度以上になった時の第2液体温度を前記液体温度測定部が測定した第2時間を測定する第2時間測定部と、を有し、
前記液体量判定部は、(前記第2液体温度-前記第1液体温度)/(前記第2時間-前記第1時間)に基づいて、前記液体の量を判定する
請求項2に記載の湯沸かし器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湯沸かし器に関する。
【背景技術】
【0002】
過去に「容器本体と、注出口と、容器本体内の液体を加熱する加熱手段と、容器本体の上方に設けられる蓋体と、注出口の反対側に設けられる取手を有する液体加熱容器であって、取っ手の内部空間には、容器本体内の液体から生じる蒸気を感知して通電をオフにする沸騰検知手段に相当するバイメタルスイッチが設けられている液体加熱容器」が提案されている(例えば、特開2016-165494号公報等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-165494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のような電気ケトルでは、容器本体内の液体が加熱されて沸騰することで液体から生じる蒸気は、バイメタルスイッチに達してバイメタルスイッチを加熱する。そして、バイメタルスイッチが設定温度まで加熱されて変形すると、加熱手段がオフ状態になる。しかし、最大液体量より少ない液体量の液体が容器本体内に入れられた場合、液体の液面からバイメタルスイッチまでの距離は遠くなり、バイメタルスイッチが設定温度まで加熱されるのに時間がかかる。このため、液体が沸騰しているにも関わらず加熱手段がオン状態を維持し、消費電力が高くなるおそれがある。
【0005】
本発明の課題は、最大液体量より少ない液体量の液体が液体容器内に入れられた場合に消費電力を抑えることができる湯沸かし器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る湯沸かし器は、
液体容器と、
前記液体容器の内部に貯留される液体を加熱する加熱部と、
前記液体から生じる蒸気の温度を測定する蒸気温度測定部と、
前記蒸気の温度が沸騰判定温度以上になった時に前記液体が沸騰したことを判定する沸騰判定部と、
前記液体の量を判定する液体量判定部と、を備え、
前記沸騰判定部は、前記液体量判定部により判定された前記液体の量に基づいて、前記沸騰判定温度を変化させる。
【0007】
上記構成によれば、液体の量が少ないほど沸騰判定温度を低くすることができる。このため、この湯沸かし器では、最大液体量より少ない液体量の液体が液体容器内に入れられた場合に消費電力を抑えることができる。
【0008】
本発明では、
前記液体の温度を測定する液体温度測定部と、
時間を測定する時間測定部と、がさらに備えられ、
前記液体量判定部は、前記液体温度測定部の測定温度および前記時間測定部の測定時間から計算される温度勾配に基づいて、前記液体の量を判定すると好適である。
【0009】
上記構成によれば、熱電対やサーミスタなどの液体温度測定部よりも比較的高価である液面センサを用いることなく、液体の量を判定することができる。このため、この湯沸かし器では、製造コストをできるだけ抑えることができる。
【0010】
本発明では、
前記時間測定部は、前記液体の温度が第1基準温度以上になった時の第1液体温度を前記液体温度測定部が測定した第1時間を測定する第1時間測定部と、前記液体の温度が前記第1基準温度より高い第2基準温度以上になった時の第2液体温度を前記液体温度測定部が測定した第2時間を測定する第2時間測定部と、を有し、
前記液体量判定部は、(前記第2液体温度-前記第1液体温度)/(前記第2時間-前記第1時間)に基づいて、前記液体の量を判定すると好適である。
【0011】
液体容器内の液体が加熱されると、液体容器内で対流が起き始める。このため、液体の温度が低めである低温度領域では、液体温度測定部で測定される液体の温度が安定しなくなるおそれがある。上記構成によれば、液体の温度が安定する温度領域を考慮して第1液体温度および第2液体温度を設定することができる。このため、この湯沸かし器では、温度勾配をできるだけ精度よく求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る電気ケトルの斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る電気ケトルの平面図である。
図3図2のA-A断面図である。
図4図2のB-B断面図である。なお、本図では、蓋ユニット部分が拡大表示されている。
図5図3に示される蓋ユニット部分の拡大図である。
図6】本発明の実施形態に係る電気ケトルの制御ブロック図である。
図7】本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける液体量判定に用いられる温度勾配を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルの構成>
本発明の実施形態に係る電気ケトル100は、図1および図3に示されるように、主に、ケトル本体200および電源台600などから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0014】
1.ケトル本体
ケトル本体200は、電源台600に着脱自在に載置される。電気ケトル100の使用者は、お湯を沸かしたいときにケトル本体200を電源台600上に載置し、カップや湯飲みなどの容器にお湯を注ぐためにケトル本体200を電源台600から取り外すことができる。そして、このケトル本体200は、図1図3に示されるように、主に、本体ユニット300、取っ手ユニット400および蓋ユニット500から構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。なお、図1図3に示されるように、ケトル本体200の前上方部にお湯などの液体の注ぎ口(吐出口)301が形成されている
【0015】
(1)本体ユニット
本体ユニット300は、図1図3に示されるように、主に、側壁部材310、液体容器320、底部材330、ヒータユニット340、吐出口形成部350および底センサBSなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0016】
(1-1)側壁部材
側壁部材310は、樹脂やステンレスなどの金属などで形成された部材であって、図1および図3に示されるように、略円筒状を呈しており、本体ユニット300の外周面を形成している。そして、図3に示されるように、この側壁部材310は、液体容器320および吐出口形成部350などを収容している。また、図3に示されるように、この側壁部材310は、底部材330と共にヒータユニット340を収容している。なお、ここで、側壁部材310の上端部は、図1図3および図4に示されるように、吐出口形成部350の上端部を支持している。また、側壁部材310の後部の上端部には切欠き部が形成されており、図3に示されるように、この切欠き部に取っ手ユニット400の本体接続部402が嵌め込まれている。また、側壁部材310の前部の上部には、前側に向かって傾斜する前側突出部311が形成されている。
【0017】
(1-2)液体容器
液体容器320は、その内部に液体を溜めることができる部材であって、上述したように、側壁部材310の内部に収容されている。また、液体容器320は、図3に示されるように、内側壁部材321およびヒータプレート322から形成されている。内側壁部材321は、樹脂やステンレスなどの金属などで形成された部材であって、略円筒状を呈しており、図3に示されるように、液体容器320の側壁を構成している。また、図3および図4に示されるように、内側壁部材321の上端部には、吐出口形成部350の下端部が取り付けられている。なお、内側壁部材321の内周面には、フッ素樹脂等の耐蝕性樹脂(図示せず)が塗装されていてもよい。ヒータプレート322は、金属製の板材であって、図3に示されるように、内側壁部材321の下側の開口を閉塞するように覆っている。すなわち、ヒータプレート322は、液体容器320の底部を構成している。また、図3に示されるように、このヒータプレート322の下面にはヒータユニット340の一構成部品であるプリントヒータ341が配設され、ヒータプレート322の後部から液体容器320の内部空間に底センサBSの検知部が突出している。
【0018】
(1-3)底部材
底部材330は、図1および図3に示されるように、本体ユニット300の底部を構成しており、側壁部材310の下側に取り付けられ、液体容器320やヒータユニット340などを下から覆っている。なお、底部材330には、給電端子342の下端を露出させる開口が形成されている。
【0019】
(1-4)ヒータユニット
ヒータユニット340は、図3に示されるように、液体容器320のヒータプレート322に取り付けられており、主に、プリントヒータ341および給電端子342から構成される。プリントヒータ341は、液体容器320のヒータプレート322を加熱することで液体容器320内の液体を加熱する役目を担っている。ケトル本体200が電源台600に載置された状態で、電気ケトル100の電源がオンにされ、電源台600に設けられた接続端子602と電気的に給電端子342が接続されると、接続端子602からプリントヒータ341へと給電が行われる。そして、プリントヒータ341は、制御装置COによって出力制御され(図6参照)、液体容器320内の液体を加熱することが可能になる。なお、このヒータユニット340としては、従来公知の電気ケトルのヒータユニットを適用することができる。
【0020】
(1-5)吐出口形成部
吐出口形成部350は、略円筒状を呈する部材であって、図1図3に示されるように、本体ユニット300に取り付けられている。上述したように、吐出口形成部350の上端部は、側壁部材310の上端部に支持され、吐出口形成部350の下端部は、液体容器320の内側壁部材321の上端部に取り付けられている。また、図1図3に示されるように、吐出口形成部350の前部の上部には、前側に向かうに従って上方に傾斜する前側突出部351が形成されている。前側突出部351は、図1および図3に示されるように、側壁部材310の前側突出部311に支持されている。このように、本発明の実施形態に係る電気ケトル100では、注ぎ口301は、吐出口形成部350の一部(すなわち、前側突出部351)で形成されている。また、図4に示されるように、吐出口形成部350の左右部の中間部には、外方に凹む爪受け部352が形成されている。この爪受け部352に蓋ユニット500の係止機構LMの係止レバーRLが係止される(図4参照)。また、図4に示されるように、爪受け部352の上側には外側に向かって傾斜する傾斜部353が形成されている。傾斜部353は、本体ユニット300に蓋ユニット500が装着される際や本体ユニット300から蓋ユニット500が取り外される際に蓋ユニット500の係止機構LMの係止レバーRLと当接する。
【0021】
(1-6)底センサ
底センサBSは、本体ユニット300の液体容器320内の液体の温度を測定するための一般的な温度センサ(例えば、熱電対やサーミスタなど)である。底センサBSの検知部は、上述の通り、液体容器320のヒータプレート322の後部から液体容器320の内部空間に突出している。
【0022】
(2)取っ手ユニット
取っ手ユニット400は、図1図3に示されるように、主に、把持部401、本体接続部402、ダイヤル機構403、制御装置COおよび蒸気センサSSなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0023】
(2-1)把持部
把持部401は、樹脂などで形成された部材であって、使用者がケトル本体200を持ち運ぶ際の持ち手としての役目を担う。把持部401は、図1図3に示されるように、本体接続部402の後部から下方に向かって延びている。
【0024】
(2-2)本体接続部
本体接続部402は、取っ手ユニット400を本体ユニット300と結合させるためのものである。本体接続部402は、上述の通り、側壁部材310の後部の上端部の切欠き部に嵌め込まれている。なお、図3に示されるように、本体接続部402の前部にはセンサ配設空間402aが形成されている。図3に示されるように、センサ配設空間402aには蒸気センサSSが配設される。また、センサ配設空間402aは、図3に示されるように、蓋ユニット500の底板部材520の側壁部521の蒸気誘導孔OPを介して蒸気流通空間SP1(後述)と連通する。
【0025】
(2-3)ダイヤル機構
ダイヤル機構403は、ヒータユニット340のプリントヒータ341の温度(すなわち、液体容器320内の液体の水温)を調節するためのものである。ダイヤル機構403は、図1図3に示されるように、本体接続部402の後部に配設されている。なお、ダイヤル機構403は、ケトル本体200が電源台600に載置された状態において、電気ケトル100の電源のオン/オフを切り換えるスイッチとしても機能する。
【0026】
(2-4)制御装置
制御装置COは、マイクロコンピュータなどの電子部品を有しており、図6に示されるように、本体ユニット300の底センサBS、本体ユニット300のヒータユニット340、蒸気センサSS、ダイヤル機構403などに接続される。なお、マイクロコンピュータにはメモリが搭載されており、各種プログラムやデータなどが格納される。また、電気ケトル100の電源がオンにされると、制御装置COは、ヒータユニット340のプリントヒータ341をオン状態にしたり、時間を測定したり、本体ユニット300の底センサBSが測定した液体容器320内の液体の温度およびその温度の測定時間を基に温度勾配を計算したり、計算した温度勾配に応じて沸騰判定温度を変更したり、蒸気センサSSが測定した蒸気の温度が沸騰判定温度以上になった時に液体容器320内の液体が沸騰したことを判定したりする。
【0027】
(2-5)蒸気センサ
蒸気センサSSは、本体ユニット300の液体容器320内の液体から生じた蒸気の温度を測定するための一般的な温度センサ(例えば、熱電対やサーミスタなど)であり、上述の通り、本体接続部402のセンサ配設空間402aに配設されている。
【0028】
(3)蓋ユニット
蓋ユニット500は、図1図4に示されるように、本体ユニット300の上方を覆う着脱自在の略円柱形の蓋体である。使用者は、蓋ユニット500に設けられる操作レバー560を介してロック部材550(後述)を操作することで、本体ユニット300から蓋ユニット500を取り外すことが可能になる。これにより、使用者は、本体ユニット300から蓋ユニット500を取り外した後、液体容器320内に液体を入れることが可能になる。そして、使用者は、液体容器320内に入れた液体を加熱するとき、蓋ユニット500を本体ユニット300に装着して液体容器320内を閉空間とする。蓋ユニット500は、図1図5に示されるように、主に、上面部材510、底板部材520、開閉ボタン530、開閉弁540、ロック部材550、係止機構LM、操作レバー560、シール部材590およびパッキンPKなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0029】
(3-1)上面部材
上面部材510は、図1図5に示されるように、略円環形状を呈する部材であって、蓋ユニット500の上面を構成している。すなわち、この上面部材510の中央部には開口が形成されている。図3図5に示されるように、上面部材510の開口には、開閉ボタン530、ロック部材550の円筒壁部、操作レバー560の基体部561などが嵌め込まれている。また、図4に示されるように、上面部材510の下面の左右端部にはバネ設置部512が形成されている。図4に示されるように、ロック部材550を下方に向かって付勢するコイルバネCS2の一端がバネ設置部512に嵌め込まれている。
【0030】
(3-2)底板部材
底板部材520は、図3図5に示されるように、蓋ユニット500の下側部分を主に構成しており、側壁部521および底壁部522から形成されている。側壁部521は、略円筒形状を呈している。図3図5に示されるように、側壁部521の上側には上面部材510(後述)が載置されている。これにより、上面部材510および底板部材520によって囲まれる蒸気流通空間SP1が形成される(図3および図5参照)。蒸気流通空間SP1には、液体容器320内で発生した蒸気の流通経路(図5の太線矢印参照)が形成されている。そして、図3および図5に示されるように、側壁部521の前部には流路形成部523が形成されている。流路形成部523は、ケトル本体200の注ぎ口301へ向かって延びる流路すなわち吐出経路DPを形成する部位である。この流路形成部523によって、液体容器320内の液体が注ぎ口301へと導かれる。また、図4に示されるように、側壁部521の左右部の下側には開口521aが形成されており、係止機構LMの先端部がこの開口521aから突出可能となる。また、図3および図5に示されるように、側壁部521の後部には蒸気誘導孔OPが形成されている。図3に示されるように、この蒸気誘導孔OPは、蓋ユニット500が本体ユニット300に装着されている状態において、取っ手ユニット400の本体接続部402のセンサ配設空間402aおよび蒸気流通空間SP1を連通させる。底壁部522は、平面視において略円環形状を呈しており、図3図5に示されるように、縦断面視において段構造を形成している。図3図5に示されるように、底壁部522の下側には開閉弁540が配設されている。なお、ここで、底壁部522は、図3図5に示されるように、開閉弁540が閉状態のとき開閉弁540のパッキン543と当接する。そして、底壁部522は、開閉弁540が開状態のとき開閉弁540のパッキン543と当接しない。これにより、開閉弁540が開状態のとき、液体容器320内の液体を吐出経路DPへ導くことが可能となる。また、図3図5に示されるように、底壁部522の中央部には中央開口が形成されており、この中央開口には開閉弁540の軸部542が嵌め込まれている。また、図3および図5に示されるように、底壁部522の後部(すなわち、中央開口よりやや後側)には後側連通穴522aが形成されている。後側連通穴522aは、開閉弁540が閉状態のとき開閉弁540のパッキン543と当接して閉じられた状態となり、開閉弁540が開状態のとき開かれた状態となって液体容器320の内部空間と蒸気流通空間SP1とを連通させる。また、図3および5に示されるように、底壁部522の後側連通穴522aより後側の部位には蒸気口522cが形成されている。蒸気口522cは、後側連通穴522aとは異なり常に開かれた状態となっており、液体容器320の内部空間と蒸気流通空間SP1とを連通させる。また、図3および図5に示されるように、底壁部522の中央開口より前側、且つ、流路形成部523より後側の部位には前側連通穴522bが形成されている。前側連通穴522bは、図3および図5に示されるように、蒸気流通空間SP1と吐出経路DPとを連通させる。
【0031】
(3-3)開閉ボタン
開閉ボタン530は、図3図5に示されるように、上面部材510の開口に嵌め込まれており、開閉弁540の軸部542の先端と連結されている。図2図5に示されるように、開閉ボタン530の側壁部の周囲にはロック部材550の円筒壁部が配置されている。また、開閉ボタン530は、開閉弁540の軸部542を取り囲むように配置されたコイルバネCS1(図3図5参照)によって上方に向かって付勢されている。そして、使用者によってコイルバネCS1の付勢力に逆らって開閉ボタン530が下方に向かって押圧されると、その押圧動作に連動して開閉弁540が下方に移動する。これにより、開閉弁540が開状態となる。
【0032】
(3-4)開閉弁
開閉弁540は、図3図5に示されるように、弁本体部541、軸部542およびパッキン543から構成されている。弁本体部541は、略円盤形状を呈しており、図3図5に示されるように、蓋ユニット500の底板部材520の下側に配置されている。軸部542は、図3図5に示されるように、弁本体部541の上面の後部から上方に向かって延びる棒状部材である。上述したように、軸部542は底板部材520の底壁部522の中央開口に嵌め込まれ、軸部542の先端は開閉ボタン530と連結されている。パッキン543は、略円環形状を呈しており、図3図5に示されるように、弁本体部541の外縁部に取り付けられている。
【0033】
(3-5)ロック部材
ロック部材550は、本体ユニット300に蓋ユニット500が装着された状態において本体ユニット300に対して蓋ユニット500をロック(図4参照)させるためのものである。なお、本体ユニット300に対して蓋ユニット500がロックされている状態(以下、「ロック状態」という。)において、ロック部材550は、コイルバネCS2によって下方に向かって付勢され、係止機構LMの係止レバーRLと嵌合している。また、ロック部材550の中心部から上方に延びる円筒壁部は、図3図5に示されるように、開閉ボタン530と操作レバー560との間に挟まれており、操作レバー560とのみ連結されている。このため、操作レバー560およびロック部材550は互いに連動するが、開閉ボタン530およびロック部材550は互いに連動しない。
【0034】
(3-6)係止機構
係止機構LMは、主に、係止レバーRL(図4参照)およびトーションバネ(図示せず)から構成される。係止レバーRLは、蓋ユニット500内において固定される軸AX(図4参照)を中心として回動可能であり、本体ユニット300の吐出口形成部350の爪受け部352に対して係止することができる(図4参照)。なお、ロック状態では、係止レバーRLは、ロック部材550と嵌合するため、本体ユニット300の吐出口形成部350の爪受け部352に対して係止している状態から回動することができない。トーションバネは、係止レバーRLを本体ユニット300の吐出口形成部350の爪受け部352に係止させる方向に付勢するためのものであり、軸AXの外周に配設されている。
【0035】
ここで、本発明の実施形態に係る電気ケトル100におけるロック状態を解除する操作について説明する。まず、使用者は、操作レバー560の鍔部562に片方の手の指を引っ掛け、もう片方の手で本体ユニット300を押さえながら、操作レバー560を上方向に持ち上げる。なお、このとき、操作レバー560の動きに連動して、ロック部材550もコイルバネCS2の付勢力に逆らって上方向に持ち上げられる。これにより、ロック部材550および係止機構LMの係止レバーRLの嵌合状態が解除され、係止機構LMの係止レバーRLが軸AXを中心として回動可能となり、ロック状態が解除される。そして、使用者は、操作レバー560の鍔部562に指を引っ掛けたまま、操作レバー560をさらに上方向に持ち上げることで蓋ユニット500全体を上方向に持ち上げることで、蓋ユニット500を本体ユニット300から取り外すことができる。
【0036】
(3-7)操作レバー
操作レバー560は、ロック状態を解除する際に使用者に操作されるものであり、上述したように、ロック部材550と連結される。操作レバー560は、図3図5に示されるように、基体部561および鍔部562から形成される。基体部561は、略円筒状を呈しており、図3図5に示されるように、上面部材510の開口に嵌め込まれている。鍔部562は、使用者が操作レバー560を指で支えるための略円盤形状部位であって、図3図5に示されるように、基体部561の上端部から外方に向かって延びている。図3図5に示されるように、この鍔部562の中央部には開口が形成されており、この開口を通じて開閉ボタン530が露出している。また、鍔部562の下面には溝部が形成されている。この溝部は、使用者の指の滑り止めとして機能する。
【0037】
(3-8)シール部材
シール部材590は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から形成される円環状の部材であって、図3図5に示されるように、底板部材520の底壁部522の下面の外周部に取り付けられている。そして、シール部材590は、図3および図4に示されるように、本体ユニット300に蓋ユニット500が装着されている場合に、液体容器320と底板部材520との間の隙間を塞ぐ(言い換えれば、液体容器320と底板部材520とを密に保つ)役目を担っている。
【0038】
(3-9)パッキン
パッキンPKは、可撓性を有する材料から形成される部材であって、底板部材520の前側連通穴522bを下側から塞ぐ逆止弁としての役目を担っている(図3および図5参照)。なお、液体容器320内で発生した蒸気が、底板部材520の蒸気口522cを通じて蒸気流通空間SP1に流入し、蒸気流通空間SP1の前方側へ流れた場合(図5の太線矢印参照)、パッキンPKは、蒸気に押されて下側に撓垂れ、底板部材520の前側連通穴522bを開状態とする。
【0039】
2.電源台
電源台600は、ケトル本体200へ電気を供給する給電部の役割を果たすともに、ケトル本体200の台座の役割を果たす。電源台600は、図1および図3に示されるように、主に、電源コード601、電源プラグ(図示せず)、接続端子602から構成される。ケトル本体200が電源台600に載置され、ヒータユニット340の給電端子342および接続端子602が接続されると、電源供給回路が形成される。そして、電気ケトル100の電源がオンにされると、ヒータユニット340および制御装置COに通電することができる。なお、電源台600については、従来公知の電気ケトルの電源台と同様の構成が適用できる。
【0040】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルにおける制御装置の処理について>
ここで、本発明の実施形態に係る電気ケトル100の制御装置COにおける、本体ユニット300の底センサBSが測定した液体容器320内の液体の温度およびその温度の測定時間を基に温度勾配を計算する処理、および、計算した温度勾配に応じて沸騰判定温度を変更する処理について説明する。なお、温度勾配は、液体容器320内に入れられた液体の量に応じて変化するため、温度勾配を計算することは、液体容器320内に入れられた液体の量を判定していることになる。まず、使用者は、蓋ユニット500を本体ユニット300から取り外し、液体容器320内に最大液体量以下の液体を入れる。そして、使用者は、本体ユニット300に蓋ユニット500を装着してロック状態にし、ケトル本体200を電源台600に載置し、ダイヤル機構403を回して電気ケトル100の電源をオンにする。これにより、ヒータユニット340および制御装置COは電源台600と通電され、ヒータユニット340のプリントヒータ341は、制御装置COによって制御されてオン状態にされ、液体容器320内の液体を加熱し始める。なお、液体の温度は、底センサBSによって測定されており、制御装置COは、液体の温度情報を受け取ると共に、底センサBSが液体のその温度を測定した時間を測定する(図7参照)。そして、制御装置COは、液体の温度が60℃以上になった時の第1液体温度を底センサBSが測定した第1時間、および、液体の温度が80℃以上になった時の第2液体温度を底センサBSが測定した第2時間を測定した後(図7参照)、(第2液体温度-第1液体温度)/(第2時間-第1時間)で温度勾配(温度上昇率)を計算する。なお、基準温度勾配は、液体容器320内に最大液体量の液体が入れられた時の(第2液体温度-第1液体温度)/(第2時間-第1時間)で計算される温度勾配であり、制御装置COのメモリにあらかじめ格納されている。そして、制御装置COは、基準温度勾配に対する計算した温度勾配の大きさに応じて、沸騰判定温度を変更する。より詳細には、制御装置COは、計算した温度勾配が基準温度勾配に比べて大きくなるほど(すなわち、液体の量が少なくなるほど)沸騰判定温度が基準沸騰判定温度に比べて低くなるように、沸騰判定温度を変更する。なお、基準沸騰判定温度は、液体容器320内の最大液体量の液体がヒータユニット340のプリントヒータ341により加熱されて蒸気が生じた時に蒸気センサSSによって測定される蒸気の温度であり、制御装置COのメモリにあらかじめ格納されている。そして、液体容器320内の液体がヒータユニット340のプリントヒータ341により加熱され続けて液体から蒸気が生じると、この蒸気が、蓋ユニット500の底板部材520の蒸気口522cを通じて蒸気流通空間SP1に流入し、さらに蓋ユニット500の底板部材520の蒸気誘導孔OPを通じてセンサ配設空間402aに流入する。そして、蒸気の温度が、蒸気センサSSによって測定される。そして、制御装置COは、蒸気の温度情報を受け取り、蒸気の温度が沸騰判定温度以上になった時に液体が沸騰したことを判定する。制御装置COは、液体が沸騰したことを判定した後、ヒータユニット340のプリントヒータ341を制御してオフ状態にする。
【0041】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルにおいて沸騰判定温度の変更処理が機能していることを確認する方法>
ここで、本発明の実施形態に係る電気ケトル100において、液体容器320内に入れられた液体の量に応じて沸騰判定温度が変更されていることを確認する方法について説明する。まず、液体容器320内に入れられた最大液体量の液体が沸騰したことを制御装置COが判定した時に、抵抗計により測定された蒸気センサSSの抵抗値を基準抵抗値とする。そして、液体容器320内に最大液体量より少ない量の液体を入れ、この液体が沸騰したことを制御装置COが判定した時に、蒸気センサSSの抵抗値を抵抗計により測定する。測定した結果、蒸気センサSSの抵抗値が基準抵抗値から変化していれば(より詳細には、液体の量が最大液体量より少なくなるほど、蒸気センサSSの抵抗値が基準抵抗値から大きく変化していれば)、それは制御装置COが沸騰判定温度を変更していることを意味する。このように、制御装置COが液体容器320内の液体が沸騰したことを検知した時に液体量に応じて変化する蒸気センサSSの抵抗値を測定することで、制御装置COが沸騰判定温度を変更していることを確認することができる。
【0042】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルの特徴>
(1)
本発明の実施形態にかかる電気ケトル100では、制御装置COは、計算した温度勾配が大きくなるほど沸騰判定温度が基準沸騰判定温度に比べて低くなるように、沸騰判定温度を変更する。このため、この電気ケトル100では、液体容器320内に入れられた液体の量が最大液体量より少ない場合、液体が実際には沸騰しているにも関わらず、液体から生じる蒸気が基準沸騰温度に達していないことを以ってプリントヒータ341のオン状態が維持されることを防止することができる。したがって、この電気ケトル100では、液体容器320内に入れられた最大液体量より少ない量の液体を沸騰させる場合に、従来の電気ケトルに比べて消費電力を抑えることができる。
【0043】
(2)
本発明の実施形態にかかる電気ケトル100では、制御装置COは、液体の温度が60℃以上になった時の第1液体温度が測定された第1時間、および、液体の温度が80℃以上になった時の第2液体温度が測定された第2時間を測定する。そして、制御装置COは、(第2液体温度-第1液体温度)/(第2時間-第1時間)で温度勾配を計算する。このため、この電気ケトル100では、温度勾配をできるだけ精度よく求めることができる。また、この電気ケトル100では、第1液体温度および第2液体温度は、熱電対やサーミスタなどの一般的な温度センサである底センサBSによって測定される。このため、この電気ケトル100では、底センサBSよりも比較的高価である液面センサを用いないようにすることで製造コストをできるだけ抑えることができる。
【0044】
<変形例>
(A)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、液体の温度が60℃以上になった時の第1液体温度を底センサBSが測定した第1時間、および、液体の温度が80℃以上になった時の第2液体温度を底センサBSが測定した第2時間を測定した後、(第2液体温度-第1液体温度)/(第2時間-第1時間)で温度勾配を計算し、基準温度勾配に対する計算した温度勾配の大きさに応じて、沸騰判定温度を変更していた。しかし、制御装置COは、これ以外の方法で沸騰判定温度を変更してもよい。例えば、電気ケトル100に液面センサが構成され、液体容器320内に入れられた液体の量が液面センサによって測定され、制御装置COは、液面センサが測定した液体容器320内の液体の量に応じて、沸騰判定温度を変更してもよい。
【0045】
また、例えば、制御装置COは、(第2時間-第1時間)/(第2液体温度-第1液体温度)で勾配を計算してもよい。かかる場合、制御装置COは、計算した勾配が基準勾配(液体容器320内に最大液体量の液体が入れられた時にこの計算式で計算される勾配)に比べて小さくなるほど沸騰判定温度が基準沸騰判定温度に比べて低くなるようにするとよい。
【0046】
また、例えば、制御装置COは、電気ケトル100の電源がオンにされてから第1基準時間以上経過した時の第A時間および第2基準時間以上経過した時の第B時間を測定してもよい。そして、制御装置COは、第A時間において底センサBSが測定した第A液体温度および第B時間において底センサBSが測定した第B液体温度を基に、勾配を計算してもよい。
【0047】
また、第1液体温度は、液体の温度が60℃以上になった時の温度に限定されず、第2液体温度は、液体の温度が80℃以上になった時の温度に限定されない。例えば、第1液体温度は、液体の温度が50℃以上になった時の温度であってもよいし、第2液体温度は、液体の温度が60℃以上になった時の温度であってもよい。
【0048】
(B)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、底センサBSの検知部は、液体容器320のヒータプレート322から液体容器320の内部空間に突出していた。しかし、底センサBSの検知部は、液体容器320に入れられた液体の液面より下側に位置するのであれば、液体容器320の内側壁部材321から液体容器320の内部空間に突出してもよい。
【0049】
(C)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、底センサBSは、液体容器320内の液体の温度を測定していた。しかし、底センサBSは、液体容器320のヒータプレート322に接触するように液体容器320のヒータプレート322の下側に配設され、液体容器320のヒータプレート322の温度を測定してもよい。そして、液体容器320内の液体の温度の代わりに液体容器320のヒータプレート322の温度を用いて温度勾配が計算されてもよい。
【0050】
(D)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、ダイヤル機構403は、電気ケトル100の電源のオン/オフを切り換えるスイッチとして機能していた。しかし、電気ケトル100の電源のオン/オフを切り換えるスイッチは、電源台600に配設されてもよい。
【0051】
(E)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、制御装置COは、計算した温度勾配が基準温度勾配に比べて大きくなるほど沸騰判定温度が基準沸騰判定温度に比べて低くなるように、沸騰判定温度を変更していた。そして、基準温度勾配は、液体容器320内に最大液体量の液体が入れられた場合における温度勾配であり、基準沸騰判定温度は、最大液体量の液体が加熱されて蒸気が生じた時に蒸気センサSSによって測定される蒸気の温度であった。しかし、制御装置COは、液体容器320内に最大液体量以外の量の液体が入れられた場合における温度勾配を基準温度勾配とし、その液体量の液体が加熱されて蒸気が生じた時に蒸気センサSSによって測定される蒸気の温度を基準沸騰判定温度としてもよい。そして、この基準温度勾配に対する計算した温度勾配の大きさに応じて、沸騰判定温度を変更してもよい。例えば、制御装置COは、最大液体量よりある程度少ない量の液体を基準として基準温度勾配および基準沸騰判定温度を設定した場合、基準温度勾配に比べて計算した温度勾配が大きくなるほど沸騰判定温度が基準沸騰判定温度に比べて低くなるようにし、基準温度勾配に比べて計算した温度勾配が小さくなるほど沸騰判定温度が沸騰判定温度に比べて高くなるようにしてもよい。
【0052】
また、温度勾配の数値範囲と沸騰判定温度とを関連付けたテーブルが制御装置COのメモリにあらかじめ格納され、制御装置COは、温度勾配を計算した後にこのテーブルを基に沸騰判定温度を変更してもよい。例えば、テーブルが「温度勾配の数値範囲:x以上2x未満→沸騰判定温度:S℃、温度勾配の数値範囲:2x以上3x未満→沸騰判定温度:T℃、・・・」であることを示している場合、制御装置COは、計算した温度勾配が1.5xであれば、沸騰判定温度をS℃に変更することになる。
【0053】
なお、上記変形例は、単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【符号の説明】
【0054】
100 電気ケトル(湯沸かし器)
320 液体容器
341 プリントヒータ(加熱部)
BS 底センサ(液体温度測定部)
CO 制御装置(沸騰判定部、液体量判定部、時間測定部)
SS 蒸気センサ(蒸気温度測定部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7