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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100221
(43)【公開日】2023-07-18
(54)【発明の名称】検品プログラムおよび検品システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230710BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230710BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20230710BHJP
   G06Q 20/38 20120101ALI20230710BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20230710BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/69
A63F13/35
G06Q20/38 310
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022000761
(22)【出願日】2022-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100155402
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 真
(72)【発明者】
【氏名】津田 真
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 裕一
(72)【発明者】
【氏名】柴田 啓太
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049CC22
5L055AA71
(57)【要約】      (修正有)
【課題】対象物を受け取った者に対し、その対象物が真正品であることを示す証明書を後から発行できるようにする検品プログラム及び検品システムを提供する。
【解決手段】サーバと、複数のユーザ端末とが、インターネットなどの通信ネットワークに通信可能に接続されている検品システムにおいて、サーバ10Cは、画像を取得する画像取得機能101と、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能102と、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能103と、を有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバに、
画像を取得する画像取得機能と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、
を実現させるための検品プログラム。
【請求項2】
前記サーバに、
前記第1の対象物が真正品ではないと判定された場合に通知を行う通知機能を
実現させるための請求項1に記載の検品プログラム。
【請求項3】
前記サーバに、
前記NFT証明書を保持する者に特典を付与する特典付与機能
を実現させるための請求項1または請求項2に記載の検品プログラム。
【請求項4】
前記サーバに、
前記特典付与機能では、前記NFT証明書を保持する者と関係するゲームにおけるゲームオブジェクトに対してバフ効果を発生させる機能を
実現させるための請求項3に記載の検品プログラム。
【請求項5】
前記証明書発行機能では、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を、ユーザが認識可能なコンテンツと対応付けて発行する機能を
実現させるための請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の検品プログラム。
【請求項6】
前記サーバに、
発行された前記NFT証明書が所定の条件を満たすものであるか否かを判定する、第2判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定され、前記第1の対象物に対応する前記NFT証明書が所定の条件を満たすものであると判定された場合、前記第1の対象物に係る情報を登録する、対象物登録機能とを
実現させるための、請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の検品プログラム。
【請求項7】
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備える検品システムであって、
画像を取得する画像取得手段と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定手段と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行手段と、を含む、
検品システム。
【請求項8】
ユーザ端末に、
画像を取得する画像取得機能と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、
を実現させるための検品プログラム。
【請求項9】
コンピュータ装置に、
画像を取得する画像取得機能と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、
を実現させるための、検品プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の少なくとも一つは、検品プログラムおよび検品システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームに関係するフィギュア等のグッズが販売されている。
【0003】
特許文献1には、画像インターフェースとプロセッサとを備える物品特定装置が記載されている。画像インターフェースは撮影画像を取得する。プロセッサは、機械学習によって生成される分類特定辞書に基づいて、前記撮影画像に写る物品の分類を特定する。プロセッサは、複数の分類にそれぞれ対応する複数の物品特定辞書から、前記物品の分類に対応する物品特定辞書を選択する。プロセッサは、選択した前記物品特定辞書に基づいて、前記撮影画像から前記物品を特定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-018470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フィギュア等のグッズを販売する場合、そのグッズが真正品であることを証明する証明書を同梱して販売するという商慣行がある。しかし昨今、発売元からの直販以外の態様として、他の者がグッズをインターネット販売するなどの、他者を介した流通経路が生じている。そのため、グッズすなわち対象品が真正品であることを示す証明書を、ユーザが対象物を受け取った後に発行したいという潜在的なニーズがあった。
【0006】
本発明の少なくとも一つの実施形態の目的は、上記課題を解決し、対象物を受け取った者に対し、その対象物が真正品であることを示す証明書を後から発行できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る検品プログラムは、サーバに、画像を取得する画像取得機能と、前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、を実現させるためのものである。
【0008】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る検品システムは、通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備える検品システムであって、画像を取得する画像取得手段と、前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定手段と、前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行手段と、を含むものである。
【0009】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る検品プログラムは、ユーザ端末に、画像を取得する画像取得機能と、前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、を実現させるためのものである。
【0010】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る検品プログラムは、コンピュータ装置に、画像を取得する画像取得機能と、前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、を実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0011】
本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システムの構成の例を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
図5】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
図7】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
図8】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システムの構成の例を示すブロック図である。
図9】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システムの構成を示すブロック図である。
図10】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システムが実行する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
図11】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図12】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
図13】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
図14】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
図15】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示す第2のフローチャートである。
図16】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する、第1の対象物の検品処理を例示する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローやシーケンスを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0014】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の概要について説明をする。以下では、第1の実施形態として、コンピュータの一例であるサーバにおいて実行される検品プログラムを例示して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システム100の構成の例を示すブロック図である。検品システムの一例である検品システム100は、サーバ10と、ユーザが使用するユーザ端末20とを備える。ユーザ端末20A、20B、および20Cはそれぞれ、ユーザ端末20の一例である。検品システム100の構成はこれに限定されない。例えば、検品システム100は、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成であってよい。検品システム100が複数のサーバを備えてもよい。
【0016】
サーバ10とユーザ端末20は、コンピュータの一例である。サーバ10とユーザ端末20は、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に通信可能に接続されている。通信ネットワーク30とサーバ10との間の接続、および通信ネットワーク30とユーザ端末20との間の接続は有線接続であっても無線接続であってもよい。例えば、ユーザ端末20は、通信事業者が管理する基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことにより、通信ネットワーク30と接続してよい。
【0017】
検品システム100は、サーバ10とユーザ端末20とを備えることにより、ユーザの操作に応じて各種処理を実行するための各種機能を実現する。
【0018】
検品システム100は、ゲーム処理システムを兼ねてもよい。ゲーム処理システムが処理するゲームはビデオゲームであってよく、XR技術等を用いたあるいは用いない、現実空間を活用するゲームなどであってもよい。検品システム100がゲーム処理システムを兼ねる場合、サーバ10はゲームの進行を制御する。サーバ10はプレイヤの操作に応じてゲームの進行を制御してよい。サーバ10は、検品システム100の管理者によって管理され、複数のユーザ端末20に対して各種処理に関する情報を提供するための各種機能を有する。サーバ10は、ゲーム画像をレンダリング可能なゲームサーバなどの情報処理装置によって構成されてよい。なお、検品システムとゲーム処理システムが複数のサーバによって構成されてもよい。
【0019】
サーバ10は、プロセッサ11と、メモリ12と、記憶装置13とを備える。プロセッサ11は、例えば、各種の演算および制御を行うCPU(Central Processing Unit)等の中央処理装置である。また、サーバ10がGPU(Graphics Processing Unit)を備える場合には、各種の演算および制御の一部をGPUによって行うようにしてもよい。サーバ10は、メモリ12に読み出したデータを用いて各種の情報処理をプロセッサ11にて実行し、得られた処理結果を必要に応じて記憶装置13に記憶させる。
【0020】
記憶装置13は、各種情報を格納する記憶媒体としての機能を有する。記憶装置13の構成は特に限定されないが、ユーザ端末20にかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、検品システム100にて行われる制御に必要な各種情報を全て記憶可能な構成であることが好ましい。このような例には、HDDやSSDがある。ただし、各種情報を記憶する記憶装置は、サーバ10がアクセス可能な状態で記憶領域を備えていればよく、例えば専用の記憶領域をサーバ10の外部に有する構成とされていてもよい。
【0021】
ユーザ端末20は、通信ネットワーク30に接続し、サーバ10との通信を行うことにより各種処理を実行するためのハードウェア(例えば、座標に応じたブラウザ画面やゲーム画面を表示する表示装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末20のそれぞれは、サーバ10を介さずに互いに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
【0022】
ユーザ端末20はユーザによって管理され、ネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な通信端末によって構成されていてもよい。通信端末の例として、例えば携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム装置、VRゴーグル、ARグラス、スマートグラス、ARコンタクト、所謂ウェアラブルデバイスなどがある。検品システム100が含み得るユーザ端末の構成はこれらに限定されない。ユーザ端末の構成の他の例には、各種通信端末を組み合わせたものやパーソナルコンピュータ、据置型ゲーム装置がある。
【0023】
ユーザ端末20には表示装置が内蔵されていてよい。また、ユーザ端末20に対して、表示装置が無線接続あるいは有線接続されていてもよい。なお、表示装置は極めて一般的な構成であるため、ここでは図示を省略している。
【0024】
ユーザ端末がゲーム用途で用いられる場合、ゲーム画面は例えば、合成画像として表示装置によって表示され、ユーザがこの合成画像を認識する。ゲーム画面は例えば、ユーザ端末が備える表示装置の一例であるディスプレイや、ユーザ端末と接続された表示装置の一例であるディスプレイに表示される。表示装置には、例えば、ホログラム表示が可能なホログラムディスプレイ装置や、画像(ゲーム画面を含む)をスクリーン等に映写する映写装置、XR表示を行う装置なども含まれる。XRには、VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)、およびSR(Substitutional Reality)などが含まれる。
【0025】
ユーザ端末20は、プロセッサ21と、メモリ22と、記憶装置23とを備える。プロセッサ21は、例えば、各種の演算および制御を行うCPU(Central Processing Unit)等の中央処理装置である。また、ユーザ端末20がGPU(Graphics Processing Unit)を備える場合には、各種の演算および制御の一部をGPUによって行うようにしてもよい。ユーザ端末20は、メモリ22に読み出したデータを用いて各種の情報処理をプロセッサ21にて実行し、得られた処理結果を必要に応じて記憶装置23に記憶させる。記憶装置23は、各種情報を格納する記憶媒体としての機能を有する。
【0026】
ユーザ端末20には入力装置が内蔵されていてよい。また、ユーザ端末20に対して入力装置が無線接続あるいは有線接続されていてもよい。入力装置はユーザによる操作入力を受け付ける。ユーザによる操作入力に応じて、サーバ10が備えるプロセッサまたはユーザ端末20が備えるプロセッサが、各種の制御処理を実行する。入力装置の例として、携帯電話端末が備えるタッチパネル画面、キーボード、マウス、ゲームパッド、ジョイスティック、その他のコントローラなどがある。また、ユーザ端末20に内蔵またはこれと接続されたカメラも入力装置に相当し得る。ユーザはカメラの前で手を動かす等のジェスチャーにより、操作入力を行う(ジェスチャー入力)。
【0027】
その他、ユーザ端末20はスピーカ等の他の出力装置を備えていてよい。他の出力装置は、ユーザに対して音声、振動、その他の各種の情報を出力する。
【0028】
図2は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。サーバ10の構成の例であるサーバ10Aは、画像取得部101と、判定部102と、証明書発行部103とを少なくとも備える。サーバ10Aが備えるプロセッサは、記憶装置に保持された検品プログラムを参照し、そのプログラムを実行することにより、画像取得部101と、判定部102と、証明書発行部103とを機能的に実現する。
【0029】
画像取得部101は画像を取得する機能を有する。判定部102は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する機能を有する。証明書発行部103は、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する機能を有する。
【0030】
次に、本発明の第1の実施形態におけるプログラム実行処理について説明する。図3は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
【0031】
画像取得部101は、画像を取得する(St11)。判定部102は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St12)。証明書発行部103は、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St13:YES)に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する(St14)。
【0032】
画像は、例えばユーザ端末が備える撮像装置によって撮像された画像であってよい。画像は静止画であっても動画であってもよい。サーバ10Aは、撮像装置から直接または通信ネットワーク30を介して撮像画像を取得してよい。
【0033】
なお、画像は、ユーザ端末以外の装置によって撮像または生成された画像であってもよい。例えば、ユーザが来店可能な店舗に設置された撮像装置によって撮像された画像であってもよい。ユーザが来店可能な店舗は、現実世界の店舗であっても、仮想空間上に配置された仮想的な店舗であってもよい。画像は、仮想空間上で撮像または生成された画像であってもよい。
【0034】
画像に含まれる第1の対象物とは、真正品であるか否か(真贋)の判定を行いたい対象のことを言う。例えば、販売されたフィギュアやなどのグッズが第1の対象物に該当する。
【0035】
第1の対象物に係る第2の対象物とは、第1の対象物と関係する他の対象物のことを言う。関係とは、例えば一方が他方に付属することや、一方が他方によって梱包されることなどを意味する。一例を挙げると、第2の対象物は、フィギュアを梱包する箱や、フィギュアに付属するカードなどである。ただし、第2の対象物は、箱やカードには限られない。
【0036】
対象物の一部分とは、例えば対象物がフィギュアである場合に、顔、手足等のパーツのことを意味していてよい。一部分は、フィギュアの顔のうち目の部分のみ等であってもよい。一部分は、真贋の判定が可能な部分であればよく、上述の顔、手足、目などには限定されない。
【0037】
対象物は、無体物であってもよい。例えば、対象物はフィギュア等の有体物に対応する3Dオブジェクト等であってもよい。
【0038】
真正品とは、偽物ではないものを意味する。例えば、正規に販売されたグッズなどが真正品に該当する。
【0039】
第1の対象物に対応するNFT証明書とは、第1の対象物と紐づけられたトークンに係る情報を含むデータを意味する。前記トークンは、ブロックチェーン上に登録されるNFT(Non-Fungible Token)である。
【0040】
第1の実施形態の一側面として、対象物を受け取った者に対し、その対象物が真正品であることを示す証明書を後から発行することができる。
【0041】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の概要について説明をする。以下では、第2の実施形態として、コンピュータの一例であるサーバにおいて実行される検品プログラムを例示して説明する。なお、サーバは、図1に記載の検品システム100が備えるサーバ10であってよい。
【0042】
図4は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。サーバ10の構成の例であるサーバ10Bは、画像取得部101と、判定部102と、証明書発行部103と、通知部104とを少なくとも備える。サーバ10Bが備えるプロセッサは、記憶装置に保持された検品プログラムを参照し、そのプログラムを実行することにより、画像取得部101と、判定部102と、証明書発行部103と、通知部104とを機能的に実現する。
【0043】
画像取得部101は画像を取得する機能を有する。判定部102は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する機能を有する。証明書発行部103は、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する機能を有する。通知部104は、第1の対象物が真正品ではないと判定された場合に通知を行う機能を有する。
【0044】
次に、本発明の第2の実施形態におけるプログラム実行処理について説明する。図5は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
【0045】
画像取得部101は、画像を取得する(St21)。判定部102は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St22)。証明書発行部103は、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St23:YES)に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する(St24)。通知部104は、第1の対象物が真正品ではないと判定された場合(St23:NO)に通知を行う(St25)。
【0046】
画像、画像に含まれる第1の対象物、第1の対象物に係る第2の対象物、対象物の一部分、真正品、および第1の対象物に対応するNFT証明書等については、第1の実施形態と同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0047】
通知部104は、第1の対象物が真正品であるか否かを確認したい主体に係る装置に対して通知を行ってよい。第1の対象物が真正品であるか否かを確認したい主体とは、例えば検品システム100もしくはサーバ10Bの管理者、または、ユーザ等を指す。主体に係る装置とは、主体がアクセス可能な装置を意味する。例えば、主体がユーザである場合、主体に係る装置はユーザ端末20等である。
【0048】
第2の実施形態の一側面として、管理者やユーザ等に、第1の対象物が真正品ではなかった旨を伝えることができる。
【0049】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態の概要について説明をする。以下では、第3の実施形態として、コンピュータの一例であるサーバにおいて実行される検品プログラムを例示して説明する。なお、サーバは、図1に記載の検品システム100が備えるサーバ10であってよい。
【0050】
図6は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。サーバ10の構成の例であるサーバ10Cは、画像取得部101と、判定部102と、証明書発行部103と、特典付与部105とを少なくとも備える。サーバ10Cが備えるプロセッサは、記憶装置に保持された検品プログラムを参照し、そのプログラムを実行することにより、画像取得部101と、判定部102と、証明書発行部103と、特典付与部105とを機能的に実現する。
【0051】
画像取得部101は画像を取得する機能を有する。判定部102は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する機能を有する。証明書発行部103は、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する機能を有する。特典付与部105は、NFT証明書を保持する者に特典を付与する機能を有する。
【0052】
次に、本発明の第3の実施形態におけるプログラム実行処理について説明する。図7は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
【0053】
画像取得部101は、画像を取得する(St31)。判定部102は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St32)。証明書発行部103は、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St33:YES)に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する(St34)。特典付与部105は、NFT証明書を保持する者に特典を付与する(St35)。
【0054】
画像、画像に含まれる第1の対象物、第1の対象物に係る第2の対象物、対象物の一部分、真正品、および第1の対象物に対応するNFT証明書については、第1の実施形態と同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0055】
NFT証明書を保持する者とは、NFT証明書と紐づけられた者のことを言う。この紐づけは、ブロックチェーン上で行われてよい。すなわち、サーバ10Cまたはその他の装置は、ブロックチェーン上で管理された取引情報に基づいて、発行されたNFTの保有者を、NFT証明書を保持する者であると判定してよい。なお、矛盾が生じないかぎり、保持する者は、仮想空間上の者であってもよい。NFT証明書を保持する者は、典型的にはユーザである。
【0056】
NFTの移転等を考慮しない場合、NFT証明書を保持する者は、NFT証明書に係るデータを取得したユーザ端末20等の装置を保持する者であってもよい。
【0057】
特典は有体物であっても無体物であってもよい。有体物である特典の例として、いわゆるおまけ商品がある。この場合の特典の付与とは、NFT証明書を保持する者に対しておまけ商品を送付するための情報処理を行うことなどであってよい。例えば、サーバ10Cが、商品の配送を管理する配送システムに対しておまけ商品の発送指示を送信するなどの情報処理が、上述の情報処理に該当する。ただし、情報処理の態様はこれには限られない。
【0058】
無体物である特典の例として、NFT証明書を保持する者がプレイ可能なゲームにおいて使用可能なゲームデータが挙げられる。例えば、攻撃力の高い武器アイテムのデータや、能力値の高いキャラクタのデータなどが、上述のゲームデータに該当する。ゲームデータの種類は上述のものには限られない。この場合の特典の付与とは、NFT証明書を保持する者に対して上述のゲームデータを送信することなどであってよい。その他、特典は、NFT証明書を保持する者がプレイ可能なゲームにおいて、何らかの有利な効果を発生させることであってもよい。
【0059】
第3の実施形態の一側面として、NFT証明書は第1の対象物が真正品であったことを証明するものであるため、NFT証明書の保持の有無に基づいて、真正品の保有者に特典を付与することができる。
【0060】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態の概要について説明をする。以下では、第4の実施形態として、検品システムを例示して説明する。
【0061】
図8は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システム100Aの構成の例を示すブロック図である。検品システムの一例である検品システム100Aは、サーバ10と、ユーザが使用するユーザ端末20とを備える。ユーザ端末20A、20B、および20Cはそれぞれ、ユーザ端末20の一例である。検品システム100の構成はこれに限定されない。例えば、検品システム100Aは、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成であってよい。検品システム100Aが複数のサーバを備えてもよい。
【0062】
サーバ10とユーザ端末20は、コンピュータの一例である。サーバ10とユーザ端末20は、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に通信可能に接続されている。通信ネットワーク30とサーバ10との間の接続、および通信ネットワーク30とユーザ端末20との間の接続は有線接続であっても無線接続であってもよい。例えば、ユーザ端末20は、通信事業者が管理する基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことにより、通信ネットワーク30と接続してよい。
【0063】
検品システム100Aは、サーバ10とユーザ端末20とを備えることにより、ユーザの操作に応じて各種処理を実行するための各種機能を実現する。
【0064】
検品システム100Aは、ゲーム処理システムを兼ねてもよい。ゲーム処理システムが処理するゲームはビデオゲームであってよく、XR技術等を用いたあるいは用いない、現実空間を活用するゲームなどであってもよい。検品システム100Aがゲーム処理システムを兼ねる場合、サーバ10はゲームの進行を制御する。サーバ10はプレイヤの操作に応じてゲームの進行を制御してよい。サーバ10は、検品システム100Aの管理者によって管理され、複数のユーザ端末20に対して各種処理に関する情報を提供するための各種機能を有する。サーバ10は、ゲーム画像をレンダリング可能なゲームサーバなどの情報処理装置によって構成されてよい。なお、検品システムとゲーム処理システムが複数のサーバによって構成されてもよい。
【0065】
サーバ10は、プロセッサ11と、メモリ12と、記憶装置13とを備える。プロセッサ11は、例えば、各種の演算および制御を行うCPU(Central Processing Unit)等の中央処理装置である。また、サーバ10がGPU(Graphics Processing Unit)を備える場合には、各種の演算および制御の一部をGPUによって行うようにしてもよい。サーバ10は、メモリ12に読み出したデータを用いて各種の情報処理をプロセッサ11にて実行し、得られた処理結果を必要に応じて記憶装置13に記憶させる。
【0066】
記憶装置13は、各種情報を格納する記憶媒体としての機能を有する。記憶装置13の構成は特に限定されないが、ユーザ端末20にかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、検品システム100Aにて行われる制御に必要な各種情報を全て記憶可能な構成であることが好ましい。このような例には、HDDやSSDがある。ただし、各種情報を記憶する記憶装置は、サーバ10がアクセス可能な状態で記憶領域を備えていればよく、例えば専用の記憶領域をサーバ10の外部に有する構成とされていてもよい。
【0067】
ユーザ端末20は、通信ネットワーク30に接続し、サーバ10との通信を行うことにより各種処理を実行するためのハードウェア(例えば、座標に応じたブラウザ画面やゲーム画面を表示する表示装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末20のそれぞれは、サーバ10を介さずに互いに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
【0068】
ユーザ端末20はユーザによって管理され、ネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な通信端末によって構成されていてもよい。通信端末の例として、例えば携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム装置、VRゴーグル、ARグラス、スマートグラス、ARコンタクト、所謂ウェアラブルデバイスなどがある。検品システム100が含み得るユーザ端末の構成はこれらに限定されない。ユーザ端末の構成の他の例には、各種通信端末を組み合わせたものやパーソナルコンピュータ、据置型ゲーム装置がある。
【0069】
ユーザ端末20には表示装置が内蔵されていてよい。また、ユーザ端末20に対して、表示装置が無線接続あるいは有線接続されていてもよい。なお、表示装置は極めて一般的な構成であるため、ここでは図示を省略している。
【0070】
ユーザ端末がゲーム用途で用いられる場合、ゲーム画面は例えば、合成画像として表示装置によって表示され、ユーザがこの合成画像を認識する。ゲーム画面は例えば、ユーザ端末が備える表示装置の一例であるディスプレイや、ユーザ端末と接続された表示装置の一例であるディスプレイに表示される。表示装置には、例えば、ホログラム表示が可能なホログラムディスプレイ装置や、画像(ゲーム画面を含む)をスクリーン等に映写する映写装置、XR表示を行う装置なども含まれる。XRには、VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)、およびSR(Substitutional Reality)などが含まれる。
【0071】
ユーザ端末20は、プロセッサ21と、メモリ22と、記憶装置23とを備える。プロセッサ21は、例えば、各種の演算および制御を行うCPU(Central Processing Unit)等の中央処理装置である。また、ユーザ端末20がGPU(Graphics Processing Unit)を備える場合には、各種の演算および制御の一部をGPUによって行うようにしてもよい。ユーザ端末20は、メモリ22に読み出したデータを用いて各種の情報処理をプロセッサ21にて実行し、得られた処理結果を必要に応じて記憶装置23に記憶させる。記憶装置23は、各種情報を格納する記憶媒体としての機能を有する。
【0072】
ユーザ端末20には入力装置が内蔵されていてよい。また、ユーザ端末20に対して入力装置が無線接続あるいは有線接続されていてもよい。入力装置はユーザによる操作入力を受け付ける。ユーザによる操作入力に応じて、サーバ10が備えるプロセッサまたはユーザ端末20が備えるプロセッサが、各種の制御処理を実行する。入力装置の例として、携帯電話端末が備えるタッチパネル画面、キーボード、マウス、ゲームパッド、ジョイスティック、その他のコントローラなどがある。また、ユーザ端末20に内蔵またはこれと接続されたカメラも入力装置に相当し得る。ユーザはカメラの前で手を動かす等のジェスチャーにより、操作入力を行う(ジェスチャー入力)。
【0073】
その他、ユーザ端末20はスピーカ等の他の出力装置を備えていてよい。他の出力装置は、ユーザに対して音声、振動、その他の各種の情報を出力する。
【0074】
図9は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システムの構成を示すブロック図である。検品システムの一例である検品システム100Aは、画像取得部501と、判定部502と、証明書発行部503とを少なくとも備える。検品システム100Aが備える一つ以上のプロセッサは、検品システム100Aが備える一つ以上の記憶装置に保持された検品プログラムを参照し、そのプログラムを実行することにより、画像取得部501と、判定部502と、証明書発行部503とを機能的に実現する。
【0075】
画像取得部501は画像を取得する機能を有する。判定部502は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する機能を有する。証明書発行部503は、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する機能を有する。
【0076】
次に、本発明の第4の実施形態におけるプログラム実行処理について説明する。図10は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品システムが実行する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
【0077】
画像取得部501は、画像を取得する(St41)。判定部502は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St42)。証明書発行部503は、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St43:YES)に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する(St44)。
【0078】
画像は、例えばユーザ端末が備える撮像装置によって撮像された画像であってよい。画像は静止画であっても動画であってもよい。検品システム100Aは、撮像装置から直接または通信ネットワーク30を介して撮像画像を取得してよい。
【0079】
なお、画像は、ユーザ端末以外の装置によって撮像または生成された画像であってもよい。例えば、ユーザが来店可能な店舗に設置された撮像装置によって撮像された画像であってもよい。ユーザが来店可能な店舗は、現実世界の店舗であっても、仮想空間上に配置された仮想的な店舗であってもよい。画像は、仮想空間上で撮像または生成された画像であってもよい。
【0080】
画像に含まれる第1の対象物とは、真正品であるか否か(真贋)の判定を行いたい対象のことを言う。例えば、販売されたフィギュアやなどのグッズが第1の対象物に該当する。
【0081】
第1の対象物に係る第2の対象物とは、第1の対象物と関係する他の対象物のことを言う。関係とは、例えば一方が他方に付属することや、一方が他方によって梱包されることなどを意味する。一例を挙げると、第2の対象物は、フィギュアを梱包する箱や、フィギュアに付属するカードなどである。ただし、第2の対象物は、箱やカードには限られない。
【0082】
対象物の一部分とは、例えば対象物がフィギュアである場合に、顔、手足等のパーツのことを意味していてよい。一部分は、フィギュアの顔のうち目の部分のみ等であってもよい。一部分は、真贋の判定が可能な部分であればよく、上述の顔、手足、目などには限定されない。
【0083】
対象物は、無体物であってもよい。例えば、対象物はフィギュア等の有体物に対応する3Dオブジェクト等であってもよい。
【0084】
真正品とは、偽物ではないものを意味する。例えば、正規に販売されたグッズなどが真正品に該当する。
【0085】
第1の対象物に対応するNFT証明書とは、第1の対象物と紐づけられたトークンに係る情報を含むデータを意味する。前記トークンは、ブロックチェーン上に登録されるNFT(Non-Fungible Token)である。
【0086】
第4の実施形態の一側面として、対象物を受け取った者に対し、その対象物が真正品であることを示す証明書を後から発行することができる。
【0087】
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態の概要について説明をする。以下では、第5の実施形態として、ユーザ端末において実行される検品プログラムを例示して説明する。なお、ユーザ端末20Xは、図1または図8に示された複数のユーザ端末20、20A~20Cのうちのいずれかであってよい。
【0088】
図11は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ端末20Xの構成を示すブロック図である。ユーザ端末20Xは、画像取得部201と、判定部202と、証明書発行部203とを少なくとも備える。ユーザ端末20Xが備えるプロセッサは、記憶装置に保持された検品プログラムを参照し、そのプログラムを実行することにより、画像取得部201と、判定部202と、証明書発行部203とを機能的に実現する。
【0089】
画像取得部201は画像を取得する機能を有する。判定部202は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する機能を有する。証明書発行部203は、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する機能を有する。
【0090】
次に、本発明の第5の実施形態におけるプログラム実行処理について説明する。図12は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。
【0091】
画像取得部201は、画像を取得する(St51)。判定部202は、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St52)。証明書発行部203は、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St53:YES)に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する(St54)。
【0092】
画像は、例えばユーザ端末20Xが備える撮像装置によって撮像された画像であってよい。画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0093】
なお、画像は、ユーザ端末20X以外の装置によって撮像または生成された画像であってもよい。例えば、ユーザが来店可能な店舗に設置された撮像装置によって撮像された画像であってもよい。ユーザが来店可能な店舗は、現実世界の店舗であっても、仮想空間上に配置された仮想的な店舗であってもよい。画像は、仮想空間上で撮像または生成された画像であってもよい。
【0094】
画像に含まれる第1の対象物とは、真正品であるか否か(真贋)の判定を行いたい対象のことを言う。例えば、販売されたフィギュアやなどのグッズが第1の対象物に該当する。
【0095】
第1の対象物に係る第2の対象物とは、第1の対象物と関係する他の対象物のことを言う。関係とは、例えば一方が他方に付属することや、一方が他方によって梱包されることなどを意味する。一例を挙げると、第2の対象物は、フィギュアを梱包する箱や、フィギュアに付属するカードなどである。ただし、第2の対象物は、箱やカードには限られない。
【0096】
対象物の一部分とは、例えば対象物がフィギュアである場合に、顔、手足等のパーツのことを意味していてよい。一部分は、フィギュアの顔のうち目の部分のみ等であってもよい。一部分は、真贋の判定が可能な部分であればよく、上述の顔、手足、目などには限定されない。
【0097】
対象物は、無体物であってもよい。例えば、対象物はフィギュア等の有体物に対応する3Dオブジェクト等であってもよい。
【0098】
真正品とは、偽物ではないものを意味する。例えば、正規に販売されたグッズなどが真正品に該当する。
【0099】
第1の対象物に対応するNFT証明書とは、第1の対象物と紐づけられたトークンに係る情報を含むデータを意味する。前記トークンは、ブロックチェーン上に登録されるNFT(Non-Fungible Token)である。NFT証明書を発行するとは、ユーザ端末以外の装置、例えばサーバ10にNFT証明書の発行を依頼することを意味していていよい。
【0100】
第5の実施形態の一側面として、対象物を受け取った者に対し、その対象物が真正品であることを示す証明書を後から発行することができる。
【0101】
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態の概要について説明をする。以下では、第6の実施形態として、サーバにおいて実行される検品プログラムを例示して説明する。なお、サーバは、図1または図8に記載のサーバ10であってよい。
【0102】
図13は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。サーバ10の構成の例であるサーバ10Zは、画像取得部101Zと、判定部102Zと、証明書発行部103Zと、通知部104Zと、特典付与部105Zと、進行制御部106Zと、証明書送信部107Zと、撮像ガイド部108Zと、第2判定部109Zと、対象物登録部110Zとを少なくとも備える。サーバ10Zが備えるプロセッサは、記憶装置に保持された検品プログラムを参照し、そのプログラムを実行することにより、画像取得部101Zと、判定部102Zと、証明書発行部103Zと、通知部104Zと、特典付与部105Zと、進行制御部106Zと、証明書送信部107Zと、撮像ガイド部108Zと、第2判定部109Zと、対象物登録部110Zとを機能的に実現する。
【0103】
画像取得部101Zは画像を取得する機能を有する。判定部102Zは、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する機能を有する。証明書発行部103Zは、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する機能を有する。
【0104】
通知部104Zは、第1の対象物が真正品ではないと判定された場合に通知を行う機能を有する。特典付与部105Zは、NFT証明書を保持する者に特典を付与する機能を有する。進行制御部106Zは、ゲームの進行を制御する機能を有する。証明書送信部107Zは、第1の対象物が真正品であると判定された場合に、発行されたNFT証明書を送信する機能を有する。
【0105】
撮像ガイド部108Zは、撮像対象の姿勢および角度のうち少なくともいずれか一つを示す撮像ガイド情報を出力する機能を有する。
【0106】
第2判定部109Zは、発行されたNFT証明書が所定の条件を満たすものであるか否かを判定する機能を有する。対象物登録部110Zは、第1の対象物が真正品であると判定され、第1の対象物に対応するNFT証明書が所定の条件を満たすものであると判定された場合、第1の対象物に係る情報を登録する機能を有する。
【0107】
特典付与部105Zは、NFT証明書を保持する者と関係するゲームにおいてバフ効果を発生させる機能をさらに有していてよい。
【0108】
証明書発行部103Zは、第1の対象物に対応するNFT証明書を、ユーザが認識可能なコンテンツと対応付けて発行する機能をさらに有していてよい。
【0109】
証明書発行部103Zは、複数の第1の対象物に対応する複数のNFT証明書を、複数のNFT証明書に対応する複数の認識可能なコンテンツを組み合わせると前記ユーザが観賞可能なコンテンツになるように発行する機能をさらに有していてよい。
【0110】
次に、本発明の第6の実施形態におけるプログラム実行処理について説明する。図14は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示すフローチャートである。なお、当該処理例において、ユーザはユーザ端末20の撮像装置を用いて、第1の対象物または第2の対象物を撮像する。
【0111】
撮像ガイド部108Zは、撮像対象の姿勢および角度のうち少なくともいずれか一つを示す撮像ガイド情報を出力する(St61)。ユーザは、撮像ガイド情報に従って、第1の対象物または第2の対象物を撮像する。なおユーザは、撮像ガイド情報を用いずに第1の対象物または第2の対象物を撮像してもよい。
【0112】
画像取得部101Zは画像を取得する(St62)。この画像とは、当該処理例においてはユーザが撮像した撮像画像である。
【0113】
判定部102Zは、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St63)。証明書発行部103Zは、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St64:YES)に、第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する(St65)。通知部104Zは、第1の対象物が真正品ではないと判定された場合(St64:NO)に通知を行う(St69)。
【0114】
証明書送信部107Zは、第1の対象物が真正品であると判定された場合(St64:YES)に、発行されたNFT証明書を送信する(St66)。
【0115】
進行制御部106Zは、ゲームの進行を制御する(St67)。特典付与部105Zは、NFT証明書を保持する者に特典を付与する(St68)。
【0116】
ステップSt61における撮像ガイド情報は、撮像対象の姿勢および角度のうち少なくともいずれか一つを示す情報である。撮像対象とは、第1の対象物または第2の対象物を指す。撮像ガイド情報は、第1の対象物の真贋判定を行うのに適した、撮像対象の角度や姿勢を示す情報である。撮像ガイド情報は、画像に基づく真贋判定に用いられる判定アルゴリズムに応じた情報であってよい。撮像ガイド情報は、例えば「対象物をカメラの正面に向けてください」「対象物の顔の部分を撮影してください」などのテキスト情報であってよい。撮像ガイド情報は、対象物の角度または姿勢を示す枠線や対象物のモデルなどの画像情報であってよい。ここでいうモデルは、3Dモデルの他、2Dモデルを含む。撮像ガイド情報は、その他の形式の情報、例えば音声情報などであってもよい。
【0117】
第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者は、出力された撮像ガイド情報に従って、第1の対象物または第2の対象物を撮像する。第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者とは、例えばユーザ端末を有するユーザであるが、ユーザ以外の者であってもよい。第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者は、例えば、検品システム100もしくはサーバ10Zの管理者等であってもよい。以下、説明の便宜上、第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者はユーザであるとして説明する。
【0118】
ステップSt62で画像取得部101Zが取得する画像は、例えばユーザ端末が備える撮像装置によって撮像された画像であってよい。
【0119】
画像取得部101Zが取得する画像は静止画であっても動画であってもよい。サーバ10Zは、撮像装置から直接または通信ネットワーク30を介して撮像画像を取得してよい。
【0120】
なお、画像取得部101Zが取得する画像は、ユーザ端末以外の装置によって撮像または生成された画像であってもよい。例えば、ユーザが来店可能な店舗に設置された撮像装置によって撮像された画像であってもよい。ユーザが来店可能な店舗は、現実世界の店舗であっても、仮想空間上に配置された仮想的な店舗であってもよい。画像は、仮想空間上で撮像または生成された画像であってもよい。
【0121】
画像に含まれる第1の対象物とは、真正品であるか否か(真贋)の判定を行いたい対象のことを言う。例えば、販売されたフィギュアやなどのグッズが第1の対象物に該当する。
【0122】
第1の対象物に係る第2の対象物とは、第1の対象物と関係する他の対象物のことを言う。関係とは、例えば一方が他方に付属することや、一方が他方によって梱包されることなどを意味する。一例を挙げると、第2の対象物は、フィギュアを梱包する箱や、フィギュアに付属するカードなどである。ただし、第2の対象物は、箱やカードには限られない。
【0123】
対象物の一部分とは、例えば対象物がフィギュアである場合に、顔、手足等のパーツのことを意味していてよい。一部分は、フィギュアの顔のうち目の部分のみ等であってもよい。一部分は、真贋の判定が可能な部分であればよく、上述の顔、手足、目などには限定されない。
【0124】
対象物は、無体物であってもよい。例えば、対象物はフィギュア等の有体物に対応する3Dオブジェクト等であってもよい。
【0125】
真正品とは、偽物ではないものを意味する。例えば、正規に販売されたグッズなどが真正品に該当する。
【0126】
ステップSt65における、第1の対象物に対応するNFT証明書とは、第1の対象物と紐づけられたトークンに係る情報を含むデータを意味する。前記トークンは、ブロックチェーン上に登録されるNFT(Non-Fungible Token)である。
【0127】
ステップSt69において通知部104Zは、第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者に係る装置に対して通知を行ってよい。第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者に係る装置とは、例えばその者がユーザである場合のユーザ端末などのように、その者がアクセス可能な装置を意味する。
【0128】
ステップSt66において証明書送信部107Zは、第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者に係る装置に対してNFT証明書を送信してよい。
【0129】
ステップSt67におけるゲームは、典型的にはビデオゲームであるが、それ以外のゲームであってもよい。例えばユーザがスマートフォンなどのユーザ端末を持ち、現実世界を移動しながら行われる、いわゆる街歩きゲーム等であってもよい。ゲームの制御主体はサーバ10Zであってよいが、サーバ10Zとは別のゲームサーバを設置し、サーバ10Zとゲームサーバとを通信ネットワーク30等を介して通信可能に接続してもよい。この場合に進行制御部106Zは、前記別のゲームサーバにゲームの進行制御を委任してよい。
【0130】
ステップSt68におけるNFT証明書を保持する者とは、NFT証明書と紐づけられた者のことを言う。この紐づけは、ブロックチェーン上で行われてよい。すなわち、サーバ10Zまたはその他の装置は、ブロックチェーン上で管理された取引情報に基づいて、発行されたNFTの保有者を、NFT証明書を保持する者であると判定してよい。なお、矛盾が生じないかぎり、保持する者は、仮想空間上の者であってもよい。NFT証明書を保持する者は、典型的にはユーザである。
【0131】
NFTの移転等を考慮しない場合、NFT証明書を保持する者は、NFT証明書に係るデータを取得したユーザ端末20等の装置を保持する者であってもよい。
【0132】
ステップSt68における特典は有体物であっても無体物であってもよい。有体物である特典の例として、いわゆるおまけ商品がある。この場合の特典の付与とは、NFT証明書を保持する者に対しておまけ商品を送付するための情報処理を行うことなどであってよい。例えば、サーバ10Zが、商品の配送を管理する配送システムに対しておまけ商品の発送指示を送信するなどの情報処理が、上述の情報処理に該当する。ただし、情報処理の態様はこれには限られない。
【0133】
無体物である特典の例として、NFT証明書を保持する者がプレイ可能なゲームにおいて使用可能なゲームデータが挙げられる。例えば、攻撃力の高い武器アイテムのデータや、能力値の高いキャラクタのデータなどが、上述のゲームデータに該当する。ゲームデータの種類は上述のものには限られない。この場合の特典の付与とは、NFT証明書を保持する者に対して上述のゲームデータを送信することなどであってよい。その他、特典は、NFT証明書を保持する者がプレイ可能なゲームにおいて、何らかの有利な効果を発生させることであってもよい。
【0134】
無体物である特典の例として、特典付与部105Zは、NFT証明書を保持する者と関係するゲームにおいてバフ効果を発生させてよい。特典付与部105Zは、NFT証明書を保持する者と関係するゲームにおけるゲームオブジェクトに対してバフ効果を発生させてよい。ゲームオブジェクトとは、例えばプレイヤキャラクタ(PC)、アイテム、魔法、またはスキルを発動させるカード等であってよいが、これらには限られない。ゲームオブジェクトは、第1の対象物と関係するオブジェクトであってもよい。例えば第1の対象物がフィギュアである場合、ゲームオブジェクトはそのフィギュアに対応するプレイヤキャラクタや、プレイヤキャラクタに装備させる武器などであってよい。バフ効果を発生させる対象はゲームオブジェクトに限られず、ゲームにおける種々の要素に対してバフ効果を発生させてよい。
【0135】
なお、特典付与部105Zは、所定の条件に基づいてNFT証明書を保持する者に特典を付与してもよい。所定の条件は、例えばNFT証明書を一定期間持ち続けていること等であってよい。所定の条件は、複数の第1の対象物に対応する複数のNFT証明書を保持していることであってもよい。これら以外の所定の条件が、特典を付与するための条件として課されていてもよい。
【0136】
特典の内容は、前記所定の条件に応じたものであってもよい。例えば、NFT証明書を1年間保持し続けている場合には、ゲームオブジェクトである剣の攻撃力を1.5倍にするバフ効果を発生させ、NFT証明書を2年間保持し続けている場合には、ゲームオブジェクトである剣の攻撃力を1.8倍にするバフ効果を発生させるようにしてもよい。
【0137】
図15は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する検品プログラムの処理例を示す第2のフローチャートである。なお、当該処理例において、ユーザはユーザ端末20の撮像装置を用いて、第1の対象物または第2の対象物を撮像する。
【0138】
図15のフローチャートに示した処理は、例えば、NFT証明書に係るデータを既に受信済みであるユーザが、NFT証明書による証明の対象物を他者に譲渡または貸与するような場合に行われる。
【0139】
撮像ガイド部108Zは、撮像対象の姿勢および角度のうち少なくともいずれか一つを示す撮像ガイド情報を出力する(St71)。ユーザは、撮像ガイド情報に従って、第1の対象物または第2の対象物を撮像する。なおユーザは、撮像ガイド情報を用いずに第1の対象物または第2の対象物を撮像してもよい。
【0140】
画像取得部101Zは画像を取得する(St72)。この画像とは、当該処理例においてはユーザが撮像した撮像画像である。
【0141】
判定部102Zは、画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、第1の対象物が真正品であるか否かを判定する(St73)。第1の対象物が真正品であると判定された場合(St74:YES)に、第2判定部109Zは、発行されたNFT証明書を取得し(St75)、前記NFT証明書が所定の条件を満たすものであるか否かを判定する(St76)。第1の対象物が真正品であると判定され(St74:YES)、かつ、第1の対象物に対応するNFT証明書が所定の条件を満たすものであると判定された場合(St77:YES)、対象物登録部110Zは、第1の対象物に係る情報を登録する(St78)。
【0142】
通知部104Zは、第1の対象物が真正品ではないと判定された場合(St74:NO)、または、第1の対象物に対応するNFT証明書が所定の条件を満たすものではないと判定された場合(St77:NO)に通知を行う(St79)。
【0143】
ステップSt71~St73における各処理は、ステップSt61~St63と同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0144】
ステップSt75におけるNFT証明書は、ステップSt65で発行されたもの、またはステップSt66で送信されたものであってよい。
【0145】
ステップSt76およびステップSt77においてNFT証明書が満たすべき所定の条件は、当該証明書が正規の証明書であるか否かを判定できるような条件であれば、当業者が適宜設定してよい。
【0146】
ステップSt78において、対象物登録部110Zが第1の対象物に係る情報を登録することにより、対象物の取引プラットフォーム等を介して、ユーザが第1の対象物を他者に移転または貸与するための処理(例えば、販売または貸与の申出の登録)を行うことができるようになる。なお、前記処理は、第1の対象物の移転または貸与以外の行為を目的とする処理であってもよい。また、対象物登録部110Zが第1の対象物に係る情報を登録した後、対象物登録部110Zは、その対象物についてのNFTを発行してもよい。
【0147】
ステップSt79において通知部104Zは、第1の対象物を保有する者に係る装置に対して通知を行ってよい。第1の対象物を保有する者とは、例えばユーザである。第1の対象物を保有する者に係る装置とは、例えばその者がユーザである場合のユーザ端末などのように、その者がアクセス可能な装置を意味する。
【0148】
図16は、本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する、第1の対象物の検品処理を例示する概念図である。図16の概念図は、第1の対象物が真正品であるか否かを確認する者がユーザである場合の、図14に示したフローチャートに対応している。
【0149】
ユーザは第1の対象物OBJ1を、購入などの手段によって取得する。ユーザは、ユーザ端末20が備えるカメラ等の撮像装置を用いて、第1の対象物OBJ1を撮像する。本例における第1の対象物OBJ1はフィギュアである。なおユーザは、第1の対象物OBJ1の代わりに、第1の対象物OBJ1を梱包する箱などの、第2の対象物(図示省略)を撮像してもよい。説明の便宜上、ユーザは第1の対象物OBJ1を撮像したものと仮定して説明する。
【0150】
なお、第1の対象物OBJ1の撮像方向や、撮像する際の第1の対象物OBJ1の姿勢は、1つの態様とは限らない。例えば、フィギュアの姿勢を変えて複数回撮像する、異なる角度から撮像する等して、複数の撮像画像を取得してよい。撮像画像は動画であってもよい。ユーザは、サーバ10Zを介してユーザ端末20から出力される撮像ガイド情報(ステップSt61)に基づいて、第1の対象物OBJ1を撮像してよい。
【0151】
サーバ10Zの画像取得部101Zが撮像画像を取得する(ステップSt62)。判定部102Zは、撮像画像に含まれる第1の対象物OBJ1の少なくとも一部分である、フィギュアの顔の部分に基づいて、第1の対象物OBJ1が真正品であるか否かを判定する(St63)。
【0152】
判定部102Zが用いる判定アルゴリズムとして、例えば、特徴となる距離に基づくものがある。図示した例においては、フィギュアの顔について、特徴となる距離が所定の範囲内である場合に、判定部102Zは第1の対象物OBJ1が真正品であると判定する。特徴となる距離について、以下の4つの距離が図16に示されている。
・目と目の間の距離が1.0cmから1.5cm
・右目の目尻から唇の右端までの距離が2.5cmから3.0cm
・左目の目尻から唇の右端までの距離が2.5cmから3.0cm
・唇の幅が1.5cmから2.0cm
【0153】
判定部102Zが用いる判定アルゴリズムは上記のものには限られず、例えば画像から特徴点を抽出して判定を行うアルゴリズムであってもよい。真正品に係る画像と偽物に係る画像とを教師データとして機械学習を行った学習モデルを用いて判定を行うものであってもよい。これら以外の判定アルゴリズムであってもよい。
【0154】
証明書発行部103Zは、第1の対象物OBJ1が真正品であると判定された場合(St64:YES)に、第1の対象物OBJ1に対応するNFT証明書を発行する(St65)。証明書発行部103Zは、ブロックチェーンに対するトークンの発行処理を行う。証明書送信部107Zは、発行されたNFT証明書をユーザ端末20に送信する(St66)。
【0155】
一方、通知部104Zは、第1の対象物が真正品ではないと判定された場合(St64:NO)に、第1の対象物OBJ1は偽物である旨の通知をユーザ端末20に対して行う(St69)。
【0156】
なお、証明書発行部103Zは、第1の対象物OBJ1に対応するNFT証明書を、ユーザが認識可能なコンテンツと対応付けて発行してもよい。ユーザが認識可能なコンテンツとは、絵(静止画)、動画、音声データ等の、ユーザが五感によって認識可能なコンテンツである。である。第1の対象物OBJ1がフィギュアである場合、そのフィギュアに対応するキャラクタやアイテム等を表現したコンテンツを、NFT証明書と紐づけて扱う。また、そのようなコンテンツをユーザに提供する。これにより、真正品の所有者が追加の利得を得ることができる。
【0157】
また、ユーザが取得する第1の対象物は1つとは限らない。例えば3つのキャラクタで1つのパーティが構成されるようなゲーム作品がある場合、その作品を愛好するユーザは3つのキャラクタに対応する3つのフィギュアを揃えたいと考えることもある。このような場合に、証明書発行部103Zは、複数の第1の対象物に対応する複数のNFT証明書を、複数のNFT証明書に対応する複数の認識可能なコンテンツを組み合わせると前記ユーザが観賞可能なコンテンツになるように発行してよい。例えば、3つのNFT証明書に対応する3つの絵(認識可能なコンテンツ)があるとする。3つの絵はそれぞれ、上記の3つのキャラクタのフィギュアに対応する3つのNFT証明に対応付けられる。そして、上記3つの絵を組み合わせると、1つのパーティのメンバが集まっている絵になる。これにより、複数の真正品を集めた者が追加の利得を得ることができる。なお、複数のNFT証明書に対応する単体では認識不能なコンテンツを複数組み合わせると前記ユーザが観賞可能なコンテンツになるようにしてもよい。
【0158】
第6の実施形態の一側面として、対象物を受け取った者に対し、その対象物が真正品であることを示す証明書を後から発行することができる。
【0159】
第6の実施形態の一側面として、管理者やユーザ等に、第1の対象物が真正品ではなかった旨を伝えることができる。
【0160】
第6の実施形態の一側面として、NFT証明書は第1の対象物が真正品であったことを証明するものであるため、NFT証明書の保持の有無に基づいて、真正品の保有者に特典を付与することができる。
【0161】
第6の実施形態の一側面として、NFT証明書は第1の対象物が真正品であったことを証明するものであるため、NFT証明書の保持の有無に基づいて、真正品の保有者にゲーム上での有利な効果を与えることができる。
【0162】
第6の実施形態の一側面として、対象物を受け取った者に、その対象物が真正品であることを示す証明書を取得させることができる。
【0163】
第6の実施形態の一側面として、真贋判定のために有効な、撮像対象の姿勢および角度のうち少なくともいずれか一つを、撮像処理を行う者に提示することができる。
【0164】
第6の実施形態の一側面として、真正品の所有者が追加の利得を得ることができる。
【0165】
第6の実施形態の一側面として、複数の真正品を集めた者が追加の利得を得ることができる。
【0166】
第6の実施形態の一側面として、対象物を取得した者が、その対象物が真正品であることを証明した上で、その対象物を他者に譲渡等することができる。
【0167】
以上に説明したように、本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。なお、夫々の実施形態による効果は、非限定的な効果または効果の一例である。
【0168】
なお、矛盾が生じない限り、例えばRFT(Re-Fungible Token)等の種々の形式のトークンによって証明書を発行してもよい。
【0169】
上述した各実施形態では、ユーザ端末20およびサーバ10は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、検品プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。また、ユーザ端末20やサーバ10に限られない他のコンピュータが、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、検品プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行してもよい。
【0170】
また、検品システム100および100Aの構成は、上述した各実施形態の例として説明した構成に限定されない。例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバが実行する構成としてもよいし、サーバが実行する処理として説明した処理の一部または全部をユーザ端末が実行する構成としてもよい。また、サーバが備える記憶部(記憶装置)の一部または全部をユーザ端末が備える構成としてもよい。すなわち、検品システム100および100Aにおける、ユーザ端末とサーバのどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。
【0171】
また、プログラムが、上述した各実施形態の例として説明した機能の一部または全部を、通信ネットワークを含まない装置単体に実現させる構成としてもよい。
【0172】
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
サーバに、
画像を取得する画像取得機能と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、
を実現させるための検品プログラム。
[2]
前記サーバに、
前記第1の対象物が真正品ではないと判定された場合に通知を行う通知機能を
実現させるための[1]に記載の検品プログラム。
[3]
前記サーバに、
前記NFT証明書を保持する者に特典を付与する特典付与機能
を実現させるための[1]または[2]に記載の検品プログラム。
[4]
前記サーバに、
前記特典付与機能では、前記NFT証明書を保持する者と関係するゲームにおいてバフ効果を発生させる機能を
実現させるための[3]に記載の検品プログラム。
[5]
前記サーバに、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、発行された前記NFT証明書を送信する、証明書送信機能
を実現させるための[1]から[4]のうちいずれか一項に記載の検品プログラム。
[6]
前記サーバに、
撮像対象の姿勢および角度のうち少なくともいずれか一つを示す撮像ガイド情報を出力する、撮像ガイド機能を
実現させるための[1]から[5]のうちいずれか一項に記載の検品プログラム。
[7]
前記証明書発行機能では、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を、ユーザが認識可能なコンテンツと対応付けて発行する機能を
実現させるための[1]から[6]のうちいずれか一項に記載の検品プログラム。
[8]
前記証明書発行機能では、複数の前記第1の対象物に対応する複数のNFT証明書を、当該複数のNFT証明書に対応する複数の前記認識可能コンテンツを組み合わせると前記ユーザが観賞可能なコンテンツになるように発行する機能を
実現させるための[7]に記載の検品プログラム。
[9]
前記サーバに、
発行された前記NFT証明書が所定の条件を満たすものであるか否かを判定する、第2判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定され、前記第1の対象物に対応する前記NFT証明書が所定の条件を満たすものであると判定された場合、前記第1の対象物に係る情報を登録する、対象物登録機能とを
実現させるための、[1]から[8]のうちいずれか一項に記載の検品プログラム。
[10]
[1]から[9]のうちいずれか一項に記載の検品プログラムが前記サーバに実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該サーバと通信可能なユーザ端末に実現させるためのプログラム。
[11]
[1]から[9]のうちいずれか一項に記載の検品プログラムがインストールされたサーバ。
[12]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備える検品システムであって、
画像を取得する画像取得手段と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定手段と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行手段と、を含む、
検品システム。
[13]
ユーザ端末に、
画像を取得する画像取得機能と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、
を実現させるための検品プログラム。
[14]
[13]に記載の検品プログラムがインストールされたユーザ端末。
[15]
コンピュータ装置に、
画像を取得する画像取得機能と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定機能と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行機能と、
を実現させるための、検品プログラム。
[16]
コンピュータ装置による検品方法であって、
画像を取得する画像取得処理と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定処理と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行処理と、を含む、
検品方法。
[17]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備えるシステムによる検品方法であって、
画像を取得する画像取得処理と、
前記画像に含まれる第1の対象物の少なくとも一部分または前記第1の対象物に係る第2の対象物の少なくとも一部分に基づいて、前記第1の対象物が真正品であるか否かを判定する判定処理と、
前記第1の対象物が真正品であると判定された場合に、前記第1の対象物に対応するNFT証明書を発行する、証明書発行処理と、を含む、
検品方法。
【産業上の利用可能性】
【0173】
本発明の実施形態の一つによれば、プレイヤがゲームをプレイする際に、ゲーム内オブジェクトが多様な表現を行うような検品プログラムおよび検品システムとして有用である。
【符号の説明】
【0174】
10、10A、10B、10C、10Z サーバ
11、21 プロセッサ
12、22 メモリ
13、23 記憶装置
20、20A、20B、20C、20X ユーザ端末
30 通信ネットワーク
100、100A 検品システム
101、101Z、201、501 画像取得部
102、102Z、202、502 判定部
103、103Z、203、503 証明書発行部
104、104Z 通知部
105、105Z 特典付与部
106Z 進行制御部
107Z 証明書送信部
108Z 撮像ガイド部
109Z 第2判定部
110Z 対象物登録部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16