(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100432
(43)【公開日】2023-07-19
(54)【発明の名称】ハサミ
(51)【国際特許分類】
B26B 13/22 20060101AFI20230711BHJP
【FI】
B26B13/22
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022001115
(22)【出願日】2022-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】710013424
【氏名又は名称】吉村 高明
(72)【発明者】
【氏名】吉村 高明
【テーマコード(参考)】
3C065
【Fターム(参考)】
3C065AA03
3C065BA01
3C065GA13
(57)【要約】
【課題】 用紙などの切断対象を、ハサミの開閉に連動して固定する押え具を装着することによって、任意の箇所をぶれることなく自在に直線に切断できるハサミを提供する。
【解決手段】 本発明はハサミの片方の刃に固定した押え具をもう片方の刃に、ハサミの開閉に連動して動く弾性を持った押え具を装着することによって、用紙などの対象物を任意の個所で挟み、固定するので容易に直線を切ることができる。上下の押え具は、刃線(エッジ)に沿って用紙などを押えることができ、かつ平行に押さえられるように調整してあるので、対象物が動くことなく、しかも切断する個所が視認できるように装着している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般的なハサミに、切断する対象物を固定するための押え部材、つまり第1押え部材と第2押え部材を有しており、第1押え部材は、ハサミの片方の切断部分に直角に固定されており、第2押え部材はもう片方のハサミの刃部に装着した第2押え部材固定基板に固定されていることを特徴とするハサミ。
【請求項2】
第2押え部材は第1押え部材と平行に密着する直線部分と、ハサミの開閉に連動して平行に密着する直線部分を調整支持するための弾性を有した湾曲部分から成る請求項1のハサミ。
【請求項3】
第2押え部材固定基板は、対象物を切断するときに、切断したい部分を第2押え部材が視界を遮ることがないようにつまり視認性を良くするためにネジに近い上方に設置されている請求項1のハサミ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断対象物を固定し、任意の個所を直線に切断できるハサミに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ハサミを使用する時に、切断対象を任意の個所で直線に切断したいケースは少なからずある。しかし、既存のハサミでは切断対象に直線などを描いていても正確に直線に切断するには手間がかかる。まして、直線などが描かれていない場合は、思うように直線に切断することはできない。これを解決する工夫として、ハサミに装着した上下の押え部で固定して切断する構造をもつものがあったが、その構造上ハサミの途中までしか切ることができないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、ハサミにおいて、切断対象を直線に切断しようとするときに切断対象が固定していないために、切断の時に不安定になり意図する直線を切断できない点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、通常のハサミに第1押え部材(8)、第2押え部材(9)、第2押え部材固定基板(10)を設置し対象物(用紙など)を押さえながら任意の直線にぶれることなく切断することを可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のハサミは、対象物を切断する時に対象物を固定できるだけでなく、第2押え部材(9)の第1押え部材(8)と重なる部分に透明な部材を使用することによって、対象物の切断したい部位をはっきり見ることができる。また、第2押え部材(9)の第2押え部材固定基板(10)をできるだけネジ(7)に近づけることによって切断する部位の視認性がよくなり、切断したいと意図する直線を確認しながら切断できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】上下の押さえ部材が密着して対象物を挟む状態を示す図
【
図3】ハサミが完全に閉じて対象物を切断した状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、ハサミに切断対象を押さえるための押え部材(第1押え部材)を一方のハサミの切断部に装着し、またもう一方の刃部の上部に押え部材(第2押え部材)を固定するための基板を設置しその基板に弾性を備えた押え部材(第2押え部材)を装着したものである。(
図1、
図4参照)
【0009】
図2は第2切断部(4)・第2刃部(3)が閉じるのにリンクして、第2押え部材(9)も第1押え部材(8)に近づきやがて密着して対象物を挟んで閉じることになる。
【0010】
図3は、
図2から、さらに第2切断部(4)・第2刃部(3)が閉じて第1切断部(2)・第1刃部(1)と重なっている状態を示している。この時、第2押え部材(9)の直線部分は第1押え部材と密着する時に平行になるように調整されている。併せて第2押え部材の湾曲部分は弾性を持っているので、ハサミが閉じるときの圧力を吸収し押え部材(9)が損傷することはない。
【0011】
本発明のハサミによって対象物を切断するには、
図5(A)にあるように、ハサミを大きく開いて、連動している第2押え部材を第1押え部材から離し、離れた二つの押え部材の間に対象物である用紙などを奥まで入れる。次に、
図5(B)にあるように対象物を固定する。その際、切断したい任意の箇所をしっかりと見定めるためには、その個所の視認性を高める必要がある。その工夫として、第2押え部材を装着する基板(10)をできるだけネジ(7)に近い方に設置することや、第2押え部材の直線部分に透明な部材を用いて切断対象を見えるようにすることや、更にその部材にハサミの刃線(エッジ)に平行な直線を描写することが有用である。切断対象を正確に挟むと、
図5(C)にあるように、対象物を切断する。さらに、
図5(D)にあるように再びハサミを大きく開いて、第1押え部材と第2押え部材を離して、対象物を奥まで入れて、切断したい個所にハサミを閉じながら第2押え部材をセットして、切断を続ける。
【産業上の利用可能性】
【0012】
ハサミに切断対象物を固定して任意の箇所を直線に切断できることによって、ハサミの利便性が向上する。
【符号の説明】
【0013】
1 第1刃部
2 第1切断部
3 第2刃部
4 第2切断部
5 第2把持部
6 第1把持部
7 ネジ
8 第1押え部材
9 第2押え部材
10 第2押え部材固定基板