(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100522
(43)【公開日】2023-07-19
(54)【発明の名称】情報出力システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20230711BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
G09B29/00 F
G01C21/26 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022001256
(22)【出願日】2022-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100137947
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 貴文
(72)【発明者】
【氏名】内田 優雨
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HB05
2C032HB22
2C032HC08
2C032HC14
2C032HC24
2C032HC26
2C032HC27
2F129AA02
2F129BB03
2F129CC13
2F129EE02
2F129EE11
2F129EE90
2F129EE91
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF56
2F129FF60
2F129FF61
2F129HH02
2F129HH12
(57)【要約】
【課題】 表示装置に表示される地図の範囲がユーザによって調整されることなく、地図に所定数のPOIを自動で示すことができる情報出力システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】 情報出力システム3は、表示装置43と、所定数のPOIを示す地
図65を表示装置43に表示させる端末制御装置44とを備え、端末制御装置44は、所定数未満のPOIが含まれる基準範囲66を表現する地
図65の縮尺を、所定数又は所定数を超えてPOIが含まれる基準範囲66を表現する地
図65の縮尺よりも大きくする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を表示する表示装置と、
任意に設定された基準位置の周囲にある2以上のPOI(Point of Interest)を示すPOIデータに基づき、所定数の前記POIを示す前記地図を前記表示装置に表示させる制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記基準位置から所定の大きさに広がる基準範囲内の前記POIの数に基づき、前記表示装置に表示される前記地図の縮尺を変更し、
所定数未満の前記POIが含まれる前記基準範囲を表現する前記地図の前記縮尺を、前記所定数又は前記所定数を超えて前記POIが含まれる前記基準範囲を表現する前記地図の前記縮尺よりも大きくすることを特徴とする情報出力システム。
【請求項2】
コンピュータを、
地図を表示する表示装置と、
任意に設定された基準位置の周囲にある2以上のPOI(Point of Interest)を示すPOIデータに基づき、所定数の前記POIを示す前記地図を前記表示装置に表示させる制御装置として機能させ、
前記制御装置は、
前記基準位置から所定の大きさまで広がる基準範囲内の前記POIの数に基づき、前記表示装置に表示される前記地図の縮尺を変更し、
所定数未満の前記POIが含まれた前記基準範囲を表現する前記地図の前記縮尺を、前記所定数又は前記所定数を超えて前記POIが含まれた前記基準範囲を表現する前記地図の前記縮尺よりも大きくすることを特徴とするプログラム。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記基準範囲内に前記所定数未満の前記POIが含まれる場合、少なくとも、前記基準範囲外にありかつ前記基準位置に最も近い前記POIと前記基準位置とを前記地図に示すことができる前記縮尺で、前記表示装置に前記地図を表示することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記基準範囲内に前記所定数を超えて前記POIが含まれる場合、前記基準位置から近い順に前記所定数の前記POIを前記地図に示すことを特徴とする請求項2又は3に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POI(Point of Interest)を示す地図を表示する情報出力システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、所定地点と施設との位置関係に基づいて、利用者が探している施設の方向に基づく矢印を地図表示画面に重畳して表示させるナビゲーションシステムを開示する。特許文献1によれば、ナビゲーションシステムは、一瞥しただけでどちらの方向に行けば当該施設にアクセスできるのかを把握させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示のナビゲーションシステムは、表示画面外に存在する施設の位置を利用者が確認するために、利用者によって地図表示画面の表示領域が変更される必要があり、利便性に改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、表示装置に表示される地図の範囲がユーザによって調整されることなしに、地図に所定数のPOIを自動で示すことができる情報出力システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第一態様に係る情報出力システムは、表示装置と、制御装置とを備える。表示装置は、地図を表示する。制御装置は、POIデータに基づき、地図を表示装置に表示する。地図は、所定数のPOIを示す。POIデータは、基準位置の周囲にある2以上のPOIを示す。基準位置は、任意に設定される。制御装置は、基準範囲内のPOIの数に基づき、表示装置に表示される地図の縮尺を変更する。基準範囲は、基準位置から所定の大きさに広がる。制御装置は、所定数未満のPOIが含まれる基準範囲を表現する地図の縮尺を、所定数又は所定数を超えてPOIが含まれる基準範囲を表現する地図の縮尺よりも大きくする。
【0007】
第一態様の情報出力システムは、表示装置に表示される地図の範囲がユーザによって調整されることなく、地図に所定数のPOIを自動で示すことができる。
【0008】
また本開示の第一態様に係る情報出力システムにおいて、制御装置は、基準範囲内に所定数未満のPOIが含まれる場合、少なくともPOIと基準位置とを地図に示すことができる縮尺で、表示装置に地図を表示する。このPOIは、基準範囲外にありかつ基準位置に最も近いPOIである。
【0009】
また本開示の第一態様に係る情報出力システムにおいて、制御装置は、基準範囲内に所定数を超えてPOIが含まれる場合、基準位置から近い順に所定数のPOIを地図に示す。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示装置に表示される地図の範囲がユーザによって調整されることなく、地図に所定数のPOIを自動で示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態である情報処理システムのイメージを示す図。
【
図2】本実施形態に係る情報出力システムの構成図。
【
図3】出力された第2のPOIデータの一例を示す図。
【
図4】出力された第2のPOIデータの一例を示す図。
【
図5】出力された第2のPOIデータの一例を示す図。
【
図6】出力された第2のPOIデータの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
≪情報処理システム1の概略構成≫
図1に示す情報処理システム1は、情報収集システム2と情報出力システム3とを含む。情報収集システム2は、所定の方法でPOI(Point of Interest)データを収集する。情報出力システム3は、情報収集システム2が収集したPOIデータを出力する。POIデータは、POIに関するデータである。POIは、地図上の特定の地点である。POIは、例えば行楽スポットである。
【0013】
本実施形態の情報収集システム2は、SNS(Social networking service)を利用してPOIデータを集める。情報収集システム2は、2以上の情報処理端末22と、SNSサーバ23とを有する。情報処理端末22は、2以上のSNSユーザ21によって所有される端末装置である。SNSユーザ21は、SNSの利用者である。端末装置は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。なお、情報収集システム2は、SNS以外の方法でPOIデータを集める構成であってもよい。
【0014】
情報収集システム2は、情報処理端末22から集めたPOIデータをSNSサーバ23に蓄積できる。以下、情報処理端末22とSNSサーバ23との間で送信又は受信されるPOIデータを「第1のPOIデータ」とも呼ぶ。第1のPOIデータは、例えば、行楽スポットに関するデータである。第1のPOIデータは、SNSユーザ21によって生成される。第1のPOIデータは、POIの位置データと、POIの画像データと、POIに関するテキストデータとを含む。情報処理端末22は、いずれも
図1に図示されないGPS(Global Positioning System)、カメラ、入力装置を介して、これらのデータを取得する。GPSは、POIの位置データを取得する。カメラは、POIの画像データを取得する。入力装置は、POIに関するテキストデータを取得する。テキストデータは、単語、単語の組合せ、または、主語と述語とを含んだ成文でもよい。本実施形態において、テキストデータは、POIの名称、及び、POIに対するSNSユーザ21の感想を示す。
【0015】
本実施形態において、SNSは、拡散機能と評価機能とを有する。拡散機能は、情報処理端末22で受信した第1のPOIデータを、SNSサーバ23を介して、他のSNSユーザ21が所有する情報処理端末22に拡散できる機能である。拡散機能は、例えば、twitter(登録商標)のリツイート(RETWEET(登録商標))機能が挙げられる。他のSNSユーザ21は、拡散機能により自身の情報処理端末22に送信された第1のPOIデータを閲覧できる。評価機能は、情報処理端末22で受信した第1のPOIデータを評価できる機能である。評価機能は、例えば、twitter(登録商標)の「いいね」機能が挙げられる。SNSの利用中、情報処理端末22は、第1のPOIデータとともに「いいね」ボタンを表示できる。SNSユーザ21は、好ましい第1のPOIデータに対して、「いいね」ボタンを押下できる。
【0016】
SNSサーバ23は、蓄積したPOIデータを情報出力システム3に提供する。具体的に、SNSサーバ23は、POIデータをデータベースサーバ5に提供する。本実施形態において、SNSサーバ23は、蓄積した第1属性データを情報出力システム3に提供する。データベースサーバ5は、POIデータを情報処理端末4に提供する。以下、データベースサーバ5が情報処理端末4に送信するためのPOIデータを「第2のPOIデータ」とも呼ぶ。
【0017】
図2に示す情報出力システム3は、情報処理端末4と、データベースサーバ5とを備える。情報処理端末4は、端末装置である。情報処理端末4は、
図1に示す2以上の第1ユーザ31及び第2ユーザ34によってそれぞれ所有される。第1ユーザ31及び第2ユーザ34は、情報出力システム3の利用者である。第1ユーザ31は、情報出力システム3を利用して過去にPOIを探したことがある者である。第1ユーザ31は、情報出力システム3を利用して、情報処理端末4で第2のPOIデータを閲覧又は記録した者である。本実施形態において、閲覧は、
図7に示す第2のPOIデータの詳細情報83aが表示装置43に表示されることである。すなわち、閲覧された第2のPOIデータは、2以上のPOIの中から第1ユーザ31が興味を持ったPOIを示す。記録は、例えば、第2のPOIデータをブックマークすることである。ブックマークは、頻繁にアクセスする予定の第2のPOIデータを情報処理端末4に記録する機能である。第2ユーザ34は、情報出力システム3を利用して訪問するPOIを探す者である。第2ユーザ34は、これからPOIを訪れる者である。情報処理端末4とデータベースサーバ5とは、例えば、公衆通信網を介して、無線通信により接続される。
【0018】
本実施形態において、情報処理端末4は、入力装置41と、端末通信装置42と、表示装置43と、端末制御装置44と、端末記憶装置49とを備える。端末制御装置44は、端末通信制御部45と、基準決定部46と、縮尺決定部47と、表示制御部48とを備える。端末制御装置44は、プログラムに従った処理を実行する。プログラムは、データベースサーバ5から取得された第2のPOIデータを情報処理端末4で出力させるためのアプリケーションを含む。第2のPOIデータは、基準位置の周囲にある1又は2以上のPOIに関する情報である。基準位置は、例えば第2ユーザ34の現在地である。第2のPOIデータは、POIの位置データと、POIの画像データと、POIに関するテキストデータとを含む。第2のPOIデータは、表示順位情報をさらに含む場合もある。表示順位情報は、表示順位を示す。表示順位は、2以上のPOIをそれぞれ示す第2のPOIデータを表示装置43に表示させる順位である。
【0019】
本実施形態において、情報出力システム3は、利用者の同行者の属性をそれぞれ設定できるように構成されている。具体的に、情報出力システム3は、第1同行者32の属性を設定できる。第1同行者32の属性は、第1ユーザ31に対して設定されている属性である。第1同行者32の属性は、第1ユーザ31の同行者の属性である。また情報出力システム3は、第2同行者35の属性を設定できる。第2同行者35の属性は、第2ユーザ34に対して設定される属性である。これらの属性は、例えば第1同行者32又は第2同行者35の種類である。属性は、例えば、第1ユーザ31又は第2ユーザ34の家族又は恋人である。属性は、例えば、なしであってもよい。すなわち、属性は、第1同行者32ひとり又は第2ユーザ34ひとりであってもよい。以下、第1同行者32の属性は「第1属性」と記載される。第1属性を示すデータは「第1属性データ」と記載される。第2同行者35の属性は「第2属性」と記載される。第2属性を示すデータは「第2属性データ」と記載される。本実施形態において、第1属性データ及び第2属性データは、各情報処理端末22からデータベースサーバ5にそれぞれ送信される。
【0020】
データベースサーバ5は、サーバ通信装置51と、サーバ制御装置52と、サーバ記憶装置56と、データベース57とを備える。サーバ制御装置52は、サーバ通信制御部53と、検索部54と、順位決定部55とを備える。データベースサーバ5は、第2ユーザ34の操作によって情報処理端末4から第2のPOIデータのリクエストがあると、データベース57から第2のPOIデータを取得し、取得した第2のPOIデータを、第2ユーザ34が所有する情報処理端末4に送信する。
【0021】
本実施形態の情報処理端末4は、第2のPOIデータを表示装置43に表示させるための3つの機能を有する。
【0022】
1つ目は、
図3及び
図4に示すように、所定数のPOIを示す地
図65を表示装置43に表示させる機能である。
図3は、POIの数が比較的多い地域を表現した地
図65の一例を示す。一方、
図4は、POIの数が比較的少ない地域を表現した地
図65の一例を示す。地
図65は、POIをピンアイコン64で示す。本実施形態において、
図3の地
図65によって示されるPOIの数と、
図4の地
図65によって示されるPOIの数とは等しい。これは、縮尺決定部47が地
図65の縮尺を調整することで実現できる。縮尺決定部47は、基準位置の周囲にあるPOIの数によらず、POIの表示件数が所定数になるように地
図65の縮尺を調整する。具体的に、縮尺決定部47は、
図4に示すように、POIが比較的少ない地域を表現する地
図65の縮尺を、POIが比較的多い地域を表現する地
図65の縮尺よりも大きくする。地
図65の縮尺を大きくすることで、表示装置43に表示された地
図65で表現される領域が広くなる。これによって、地
図65の縮尺が小さい場合よりも多くのPOIを地
図65に示すことができる。地
図65に示されるPOIが少なすぎると、第2ユーザ34が訪問を希望するPOIを見つけにくくなる。これに対して、地
図65に示されるPOIが多すぎると、ピンアイコン64によって地
図65の視認性が低下する。そのため、表示制御部48は、POIの数が比較的多い地域を地
図65で表現する場合、地
図65に示すPOIを所定の方法で選別できるように構成されている。このような情報処理端末4は、例えば周辺の行楽スポットを示す地
図65の縮尺を縮尺決定部47で自動的に変更して提示するPOIを選別することで、ユーザの閲覧性を向上させることができる。以下、地
図65を表示装置43に表示させる処理を「地図表示処理」と呼ぶ。地図表示処理は、特定の地理的範囲内の地
図65を示す画像である地
図65を表示装置43に表示させる処理である。
【0023】
2つ目は、
図5で示すように、表示順位情報に基づき、第2のPOIデータをリストで表示装置43に表示させる機能である。第2のPOIデータの表示順位は、第1属性と第2属性とに基づいて決定される。例えば、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって閲覧された回数が比較的多い第2のPOIデータの表示順位は、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって閲覧された回数が比較的少ない第2のPOIデータの表示順位よりも上位になる。例えば、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって比較的高く評価された第2のPOIデータの表示順位は、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって比較的低く評価された第2のPOIデータの表示順位よりも上位になる。例えば、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって記録された回数が比較的多い第2のPOIデータの表示順位は、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって記録された回数が比較的少ない第2のPOIデータの表示順位よりも上位になる。例えば、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によって閲覧又は記録された第2のPOIデータの表示順位は、第2属性と異なる第1属性が設定された第1ユーザ31によって閲覧又は記憶された第2のPOIデータの表示順位よりも上位になる。
【0024】
このように情報処理端末4は、第1属性と第2属性とに基づいてPOIの重みづけを行い、例えば行楽スポットに関する情報を並べ替えて第2ユーザ34に提示することで、第2ユーザ34の興味を引き立て、第2ユーザ34に外出行動を促すことができる。以下、第1属性と第2属性とに基づく表示順位で第2のPOIデータのリストを表示させる処理を「リスト表示処理」と呼ぶ。すなわち、リスト表示処理は、特定の地理的範囲内に存在する周辺情報の一覧表を表示装置43に表示させる処理である。
【0025】
3つ目は、
図6に示すように、第2のPOIデータを、トレンドに基づく表示順位で表示装置43に表示させる機能である。3つ目の機能は、第2属性の代わりにトレンドに基づいて表示順位が決まること以外は、2つ目の機能と同様である。
【0026】
本実施形態において、これら3つの機能は、3つの切替ボタン78,79,80によって互いに切り替えられる。切替ボタン78は1つ目の機能に対応する。切替ボタン79は2つ目の機能に対応する。切替ボタン80は3つ目の機能に対応する。なお、本発明の他の実施形態では、情報処理端末4は、これらの3つの機能の少なくともいずれか1つを備える構成であればよい。
【0027】
情報処理端末4は、第2のPOIデータを第2同行者35に共有できる。情報処理端末4は、第2ユーザ34によって選択された第2のPOIデータを第2同行者35に共有できる。情報処理端末4は、第2ユーザ34からの操作によって、
図1に示す情報処理端末33に第2のPOIデータを送信する。情報処理端末33は、第2同行者35が所有する端末装置である。情報処理端末4は、例えば
図8に示すPOI共有画面90が第2ユーザ34によって操作されることで、第2のPOIデータを情報処理端末33に送信できる。
【0028】
≪情報処理端末4の構成の詳細≫
図2に示す入力装置41は、例えば、表示装置43と一体的に構成されたタッチパネル、音声でテキストデータを入力できる音声入力装置、又は、物理キーである。本実施形態において、入力装置41は、タッチパネルである。入力装置41は、第1ユーザ31又は第2ユーザ34によって操作される。
【0029】
端末通信装置42は、外部装置とデータ通信を行う。端末通信装置42は、データベースサーバ5と通信する。本実施形態において端末通信装置42は、情報処理端末33と通信する。端末通信装置42は、基準データをデータベースサーバ5に送信する。基準データは、基準位置を示す。本実施形態において、基準データは、緯度情報及び経度情報を含む。本実施形態において端末通信装置42は、データベースサーバ5から第2のPOIデータを受信する。
【0030】
端末通信装置42は、リスト表示処理が実行される場合、第2属性データをデータベースサーバ5に送信する。第2属性データは、第2ユーザ34の操作により入力装置41に入力される。
【0031】
表示装置43は、各種の情報を表示できるように構成されている。第2属性データは、例えば、図示しない属性入力画面が表示装置43に表示されている場合に、第2ユーザ34によって入力される。属性入力画面は、第2属性として、例えば、友人、家族、恋人又は一人のいずれか1つを選択できるように構成される。属性入力画面は、POIのイメージから第2属性を選択できる構成であってもよい。具体的に、属性入力画面は、「友達とワイワイ」、「家族でワクワク」、「カップルでドキドキ」、「夫婦でノンビリ」又は「ひとりでマッタリ」というイメージのいずれか1つを選択できる構成であってもよい。属性入力画面は、第2ユーザ34によりアプリケーションが利用されるシーンを設定できる構成であってもよい。利用シーンは、例えば、日帰り旅行又は日帰り温泉等である。なお、第1属性データ、例えば第2属性データと同様の方法で情報処理端末4に入力される。
【0032】
本実施形態において、表示装置43は、上記3つの機能ごとに異なった方法で、第2のPOIデータを可視化できる。
【0033】
地図表示処理に関する地
図65は、
図3及び
図4に示すように、ピンアイコン64と基準マーク63aとを含む。ピンアイコン64は、POIを差し示す。ピンアイコン64は、POIの種類を表す。POIの種類は、POIの種類ごとにデザインの異なる図形で表される。POIの種類は、例えば、飲食店、観光施設、店舗又は公共施設である。基準マーク63aは、基準位置を示す。なお、基準位置は、地
図65がスクロールされていない状態では、表示装置43に地
図65が表示されている表示範囲65aの中心点63bでもある。
【0034】
本実施形態において、表示装置43は、中心点63bにあわせて表示されている地
図65の表示範囲65a内のPOIが検出されると、簡易情報エリア62に第2のPOIデータのリストを表示する。簡易情報エリア62は、地
図65の下の領域である。表示装置43は、地
図65と簡易情報エリア62とを1つの画面61に表示する。簡易情報エリア62は、POIに関する簡易的な情報を示す。簡易情報エリア62は、写真画像データ68及びテキストデータを表示する。写真画像データ68は、例えば、POIにある建物の外観を表す。写真画像データ68は、例えば、POIにある店舗で提供された料理を表す。本実施形態において、写真画像データ68は、第1のPOIデータに含まれる画像データに対応する。テキストデータは、POIの名称を示すテキストデータ69を含む。本実施形態において、テキストデータは、POIの感想を示すテキストデータをさらに含む。POIの感想を示すテキストデータは、例えば二点鎖線で囲まれた範囲70に表示される。テキストデータは、第1のPOIデータに含まれるテキストデータに対応する。
【0035】
本実施形態において、簡易情報エリア62は、種別アイコン64aを表示する。種別アイコン64aは、ピンアイコン64と同じ種類のPOIを表す。種別アイコン64aは、地
図65が示すPOIに対応する。種別アイコン64aは、図形によってピンアイコン64が示すPOIと対応付けられる。本実施形態において、種別アイコン64aは、POIの名称を示すテキストデータ69の隣に配置される。
【0036】
本実施形態において、表示装置43は、地
図65にプロットされているPOIを示す第2のPOIデータを簡易情報エリア62に表示する。表示装置43は、第2のPOIデータを中心点63bから近い順に簡易情報エリア62に表示する。そのため、表示装置43は、基準位置から比較的近いPOIを示す第2のPOIデータを、基準位置から比較的遠いPOIを示す第2のPOIデータよりもリストの上位に表示する。本実施形態において、簡易情報エリア62は、縦3列及び横3列で第2のPOIデータを表示する。リストの上位の第2のPOIデータは、リストの下位の第2のPOIデータよりも、地
図65に近い位置に表示される。
【0037】
なお、表示装置43が簡易情報エリア62に第2のPOIデータを表示する順番は、中心点63bから近い順に限定されない。順番は、第2ユーザ34が中心点63bからPOIに行くための交通手段に応じた所要時間に基づいて決定されてもよい。交通手段は、例えば徒歩や自動車等が挙げられる。この場合、順番は、例えば、交通手段に応じた所要時間が短い順である。また順番は、POIの属性に基づいて決定されてもよい。POIの属性は、POIの特徴やジャンル等である。また表示装置43は、PR(Public Relations)依頼を受けたPOIに対応する第2のPOIデータを、リストの上位に表示する構成であってもよい。PR依頼は、POIにある企業や店舗等からの広告掲載の依頼である。この場合、PR依頼を受けていない残りの第2のPOIデータの順番は、例えば、中心点63bから近い順、交通手段に応じた所要時間に基づく順、POIの属性に基づく順である。
【0038】
表示装置43は、簡易情報エリア62に表示された第2のPOIデータのうち、第2ユーザ34に選択されたピンアイコン64に対応する第2のPOIデータをフォーカスして表示できる。本実施形態において、表示装置43は、第2ユーザ34によって押下されたピンアイコン64に対応する第2のPOIデータをハイライトで表示できる。これによって、地
図65に示されているPOIと、簡易情報エリア62に示されているPOIとが互いに対応付けられる。
【0039】
端末制御装置44は、各種の情報処理動作を制御する。端末制御装置44は、入力装置41と、端末通信装置42と、表示装置43と、端末記憶装置49とに電気的に接続されている。端末制御装置44は、端末記憶装置49に記憶されているプログラムに基づいて、入力装置41と端末通信装置42と表示装置43とを制御できるように構成されている。端末制御装置44は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)で構成される。
【0040】
端末通信制御部45は、端末通信装置42を制御して、データベースサーバ5と通信する。端末通信制御部45は、基準決定部46によって基準位置が決定されると、基準データをデータベースサーバ5に送信する。また端末通信制御部45は、端末通信装置42を制御して、情報処理端末33と通信できる。
【0041】
基準決定部46は、基準位置を決定する。基準位置は、基準範囲66及び検索範囲を決める基準となる。基準位置は、例えば、経度及び緯度で表される。基準位置は、経度と緯度と高度で表されてもよい。基準位置を示す文字は、住所ボックス67に表示される。住所ボックス67には、例えば第2ユーザ34の現在地の場所を示す文字が表示される。本実施形態において、住所ボックス67は、地
図65と簡易情報エリア62との間に表示される。
【0042】
基準決定部46は、例えば、第2ユーザ34の現在地に基づき、基準位置を決定する。この場合、基準決定部46は、図示しない現在地検出装置によって、第2ユーザ34の現在地を特定する。基準決定部46は、特定した現在地を基準位置に決定する。本実施形態において、現在地検出装置は、GPSである。基準決定部46は、前回アプリケーションが使用されたときの第2ユーザ34の位置に基づき、基準位置を決定してもよい。
【0043】
基準決定部46は、第2ユーザ34によって指示された位置を、基準位置に決定してもよい。例えば、表示装置43は、第2ユーザ34の操作によって表示された地
図65をスクロールすることができる。この場合、基準決定部46は、地
図65がスクロールされたことによる中心点63bの移動により、基準位置を決定する。すなわち、基準決定部46は、スクロール後の地
図65の表示範囲65aの中心点63bを基準位置に決定する。
【0044】
基準決定部46は、第2ユーザ34によるキーワード検索によって基準位置を決定してもよい。この場合、基準決定部46は、例えば、入力装置41を介して入力された特定の場所の住所もしくはその一部、駅名、施設名又は地名を示すテキストデータに基づき、基準位置を決定する。テキストデータの入力には、例えば
図3及び
図4に示す住所ボックス67が利用される。基準決定部46は、このように第2ユーザ34によって指定された地点を基準位置に決定する場合、特定の場所をもとにした座標データを利用できる。
【0045】
このようにして、基準決定部46は、第2ユーザ34に合わせて基準位置を設定する。基準範囲66は、基準位置を基準に所定の大きさに広がる。基準範囲66は、地
図65の縮尺の決定に利用される。本実施形態において、基準範囲66は、基準位置を中心とする円形である。基準範囲66は、基準位置から半径300m以上1200m以下の範囲が好ましい。基準範囲66は、基準位置から半径500m以上900m以下の範囲が好ましい。本実施形態において、基準範囲66は、基準位置から半径700mの範囲である。なお、
図3及び
図4に二点鎖線で示す基準範囲66はイメージであり、基準範囲66は地
図65に示されない。なお、基準範囲66は、基準位置を中心とする円形に限定されない。基準範囲66は、三角形や四角形、台形などの多角形であってもよい。基準範囲66は、基準位置を基準に設定されれば、基準位置を中心としなくてもよい。
【0046】
検索範囲は、基準位置を基準に所定の大きさに広がる。検索範囲は、第2のPOIデータの取得に利用される。検索部54は、検索範囲に基づき、データベース57から第2のPOIデータを取得する。具体的に、検索部54は、検索範囲内の2以上のPOIを示す第2のPOIデータをデータベース57から取得する。検索範囲は、基準範囲66よりも大きい範囲である。検索範囲は、基準範囲66に含まれるPOIが所定数未満の場合、基準範囲66外にあり、かつ基準位置から最も近いPOIが少なくとも含まれる範囲であればよい。この場合、検索範囲は、例えば、基準範囲66内及び基準範囲66外で合わせて所定数のPOIが含まれる範囲である。又は、この場合、検索範囲は、例えば、基準範囲66外にありかつ基準位置から最も近いPOIが含まれる範囲である。検索範囲は、基準範囲66外にあるPOIの数や位置に応じて適宜変更されてもよい。
【0047】
縮尺決定部47は、地図表示処理において、基準範囲66に含まれるPOIの数とPOIの表示件数とに基づき、地
図65の縮尺を決定する。縮尺決定部47は、縮尺を決定するため、基準範囲66内のPOIを示す第2のPOIデータを取得する。また縮尺決定部47は、POIの表示件数を決定する。POIの表示件数は、第2ユーザ34による地
図65の閲覧が阻害されない所定数に設定される。所定数は、4以上16以下が好ましい。所定数は、画面61全体に占める地
図65と簡易情報エリア62との面積の割合に基づいて決定されてもよい。画面61に対する簡易情報エリア62の面積比率は、例えば30%以上60%以下である。所定数は、簡易情報エリア62に表示される1つ分の第2のPOIデータの大きさに基づいて決定されてもよい。所定数は、画面61に対する簡易情報エリア62の面積比率と、簡易情報エリア62に表示される1つ分の第2のPOIデータの大きさとに基づき、決定されてもよい。この場合、所定数は、簡易情報エリア62の面積比率が大きくなるほど、又は、簡易情報エリア62に表示される第2のPOIデータの大きさが小さくなるほど多くなる。本実施形態において所定数は9である。本実施形態において、地
図65が示すPOIの数は、地域によらず一定である。なお、この構成に限定されず、本実施形態の情報出力システム3は、地図表示処理を行うたびに所定数を調整する構成であってもよい。
【0048】
縮尺決定部47は、第2のPOIデータに基づき、基準範囲66内のPOIの数を検知する。縮尺決定部47は、基準範囲66内のPOIが所定数又は所定数を超える地域を表現する地
図65の縮尺を、予め定める縮尺に決定する。予め定める縮尺は、基準範囲66よりも一回り大きい範囲が地
図65の表示範囲65aとなる縮尺である。本実施形態において、予め定める縮尺の地
図65は、高速道路や国道などの比較的幅の広い道路だけでなく、比較的幅の狭い道路も示すことができる。
【0049】
縮尺決定部47は、基準範囲66に含まれるPOIが所定数未満の地域を表現する地
図65の縮尺を、予め定める縮尺よりも大きくする。具体的に、縮尺決定部47は、基準範囲66に含まれるPOIの数が所定数未満の場合、基準範囲66外にありかつ基準位置から最も近いPOIを示すことができるように縮尺を決定する。すなわち、地
図65は、基準範囲66に含まれるPOIの数が所定数未満の場合、POIとして、基準範囲66外にありかつ基準位置から最も近いPOIを少なくとも示す。なお、縮尺決定の基準とするPOIは、基準位置から最も近いPOIに限定されず、基準範囲66外にありかつ基準位置からの近さが所定の順位のPOIであればよい。所定の順位は、所定数よりも小さい値である。このような地
図65は、基準範囲66外にある所定の順位のPOIを、表示範囲65aの端部に示す。
【0050】
例えば、縮尺決定部47は、中心点63bから半径700m以内に8か所未満しかPOIが存在しない場合、表示範囲65aに9か所以上のPOIが含まれるように、地
図65の縮尺を決定する。一方、縮尺決定部47は、例えば、中心点63bから半径700m以内に9個以上のPOIが存在する場合、地
図65の高さ又は幅の短い辺が予め指定された距離に対応する予め定める縮尺となるように地
図65の縮尺を決定する。予め指定された距離は、例えば、1400mである。これによって、地
図65においてPOIに対応するそれぞれの場所に9個のピンが立ち、簡易情報エリア62に9か所のPOIにそれぞれ対応する第2のPOIデータがリストで表示される。なお、近似値の場合、予め指定された距離は、1400m以上となってもよい。この場合、地
図65においてPOIに対応するそれぞれの場所に9個を超えるピンが立つ可能性がある。このように縮尺決定部47は、指定された地点からの特定の範囲に存在するPOIの件数によって地
図65の縮尺を判定する。縮尺決定部47は、基準範囲66内に所定数未満しかPOIが存在しない場合は、地
図65上に所定数となるPOIが表示される縮尺で地
図65を表示する。縮尺決定部47は、基準範囲66内に所定数以上のPOIが存在する場合は、地
図65の高さ又は幅の短い辺が指定した距離に対応する縮尺に設定する。
【0051】
表示制御部48は、地
図65上にプロットするPOIを決定する。表示制御部48は、基準範囲66内に所定数を超えるPOIがある場合、地
図65に示すPOIを選択できる。本実施形態において、表示制御部48は、縮尺決定部47によって決定された縮尺で、指定した地点に近い順に所定数のピンアイコン64をプロットした地
図65を表示装置43に表示する。
【0052】
本実施形態において、表示制御部48は、上記の縮尺判定の際に所定数を超えるPOIが存在している場合、第2ユーザ34による簡易情報エリア62のスクロールにあわせて、簡易情報エリア62に表示されている第2のPOIデータに対応するピンアイコン64のみを示す構成である。すなわち、簡易情報エリア62に表示されているリストに対応するピンアイコン64のみが示され、リストのスクロールにあわせて地
図65に含まれるピンアイコン64も別のPOIを示すピンアイコン64に変わるように構成される。リストがスクロールされる場合、地
図65及び住所ボックス67は、スクロールされない固定表示である。
【0053】
表示制御部48は、例えば、基準範囲66内にPOIが9か所以上ある場合、リストをスクロールして最大39件のPOIを提示できるように構成される。また例えば、簡易情報エリア62に9件のPOIに対応する第2のPOIデータが表示される場合、簡易情報エリア62がスクロールされて10件目以降の第2のPOIデータが表示されると、10件目以降のPOIデータに対応するピンアイコン64が地
図65に表れる。このように表示制御部48は、地
図65のスクロールや拡縮にあわせて、更新されたPOIのリストを表示装置43に表示するように構成される。このような表示制御部48は、基準範囲66に所定数を超えてPOIが含まれる場合、中心点63bとPOIとの距離に基づいて基準範囲66に含まれるPOIの順位をそれぞれ求める。順位は、中心点63bに近いPOIほど上位になる。表示制御部48は、基準位置又は中心点63bから近い順に所定数のPOIを地
図65に示す。
【0054】
端末制御装置44は、表示装置43に表示されている地
図65の縮尺のみが第2ユーザ34によって変更された場合、取得済みの第2のPOIデータに対応するピンアイコン64及びPOIのリストの表示を維持する。これに対して、端末制御装置44は、第2ユーザ34によって中心点63bが変更された場合、再度第2のPOIデータの取得を行う。なお、端末制御装置44は、地
図65の縮尺の変更後に中心点63bが変更された場合は、地
図65の縮尺は維持したまま上記のロジックに基づいた第2のPOIデータの取得とリストの表示を行う。
【0055】
表示制御部48は、第2のPOIデータの読み込みや表示に時間がかかる場合、ウェイト中であることを示す文字を表示装置43に表示させてもよい。
【0056】
表示制御部48は、図示しない基準ボタンを表示する構成であってもよい。基準ボタンは、表示範囲65aの中心点63bを基準位置に戻すためのボタンである。表示制御部48は、地
図65とともに基準ボタンを画面61に表示する。表示制御部48は、例えば、地
図65がスクロールされた状態で基準ボタンが押下されることで、第2ユーザ34の現在地を中心点63bとして示す地
図65をショートカットで表示装置43に表示させることができる。なお、表示制御部48は、GPSで取得されるGPSデータをアプリケーションで使用することが第2ユーザ34によって許可されていない場合、基準ボタンをグレーアウトして画面61に表示してもよい。
【0057】
端末制御装置44は、地
図65がピンチやスクロールされても次の動作が連続しないと判断した場合、第2のPOIデータの再読み込みを開始する。読み込みが再開される時間は、例えば0.5秒である。
【0058】
本実施形態において、表示制御部48は、アプリケーションの起動時、地
図65をデフォルトで表示装置43に表示する。画面表示時の表示範囲65aの中心点63bは、例えば画面表示開始時の第2ユーザ34の現在地に対応する。基準決定部46は、アプリケーションの初回起動時にGPSの使用が未許可の場合、例えば東京駅などの所定の地点を基準位置に設定してもよい。基準決定部46は、GPSの利用が未許可の場合、前回アプリケーションを利用したときの地
図65の中心点63bを基準位置に設定してもよい。表示制御部48は、アプリケーションの初回起動時は、地
図65をデフォルトとしない構成であってもよい。
【0059】
本実施形態において、
図5に示すリスト画面71は、ヘッダエリア72と、リストエリア73と、フッダエリア74とを含む。ヘッダエリア72は、基準位置ボックス75と属性ボックス76とを含む。フッダエリア74は、3つの切替ボタン78,79,80を含む。リストエリア73は、第2ユーザ34の操作によってスクロールされる。スクロールの方向は、例えば上下方向である。ヘッダエリア72及びフッダエリア74は、スクロースされずに固定である。
【0060】
リスト表示処理が実行される場合、第2のPOIデータは、表示順位情報を含む。表示順位情報は、基準範囲66内にある2以上のPOIをそれぞれ示す第2のPOIデータの表示順位を示す。表示順位は、少なくとも第1属性と第2属性とに基づいて決定される。表示制御部48は、第2のPOIデータを受信すると、第2のPOIデータを得点の高い順にリストで出力する。リストエリア73は、写真画像データ68及びテキストデータを表示する。テキストデータは、POIの名称を示すテキストデータ69を写真画像データ68に対応付けて表示させる。本実施形態において、テキストデータは、POIの感想を示す文字を、二点鎖線で囲まれた範囲70に表示させる。本実施形態において、テキストデータは、各POIのブレイク度を示す。ブレイク度は、例えば星形の図形81で示される。本実施形態において、テキストデータは、POIの所在地などを示す文字を二点鎖線で示す範囲77に示す。本実施形態において、POIのリストは縦方向に第2のPOIデータを並べる。本実施形態において、写真画像データ68は、POIごとに横並びで複数表示される。
【0061】
端末制御装置44は、リスト画面71の表示開始時に、例えば5か所のPOIを示す第2のPOIデータを読み込む。表示制御部48は、リスト画面71が第2ユーザ34によってスクロールされるごとに、表示順位順に次の5か所のPOIを示す第2のPOIデータを順次読み込んで表示装置43に表示させる。本実施形態において、表示開始時のリストは、第2ユーザ34の現在地から出発した場合のリストである。すなわち、第2ユーザ34の現在地から近い順に第2のPOIデータが並べられたリストである。表示開始時のリストは、第2ユーザ34によってGPSの使用が許可されていない場合、前回アプリケーションが利用されたときの地
図65の最終の中心点63bから出発した場合のリストであってもよい。表示開始時のリストは、特定の地点から出発する場合のリストであってもよい。出発地点が変更された場合、基準位置ボックス75に変更後の市町村名又は区名等が表示される。例えば、基準位置ボックス75内の文字が、「現在地から出発」が「千代田区から出発」に変わる。この場合、利用シーンは、前回の設定が引き継がれてもよい。
【0062】
図7に示す詳細画面83は、第2ユーザ34によって選択されたPOIの詳細情報83aを示す。詳細画面83は、
図3及び
図4に示す画面61、
図5に示すリスト画面71、又は、
図8に示すリスト画面71から遷移する。画面61、リスト画面71又はリスト画面71は、各リストの第2のPOIデータが第2ユーザ34によって押下されると、詳細画面83に遷移する。詳細画面83は、画面61、リスト画面71又はリスト画面71において第2ユーザ34によって押下された写真画像データ68又は範囲70内のテキストデータが中心を表示して開かれてもよい。
【0063】
詳細画面83において、表示装置43は、地
図65と写真画像データ68とテキストデータとシェアアイコン84とを表示する。詳細画面83は、周辺情報欄86をさらに含んでもよい。周辺情報欄86は、第2ユーザ34によって選択されたPOIの周辺にある別のPOIを示す第2のPOIデータを表示する。すなわち、本実施形態において、詳細情報83aは、第2ユーザ34によって選択されたPOIを示す地
図65と、写真画像データ68と、テキストデータと、シェアアイコン84の画像データと、周辺情報欄86に関する情報とを含む。なお、詳細情報83aは、第2ユーザ34が選択したPOIを訪問できる程度の情報を含んでいれば上記に限定されない。
【0064】
表示装置43は、シェアアイコン84が押下されることによって、
図8に示すPOI共有画面90を表示する。POI共有画面90は、シェア実行ボタン89を表示する。本実施形態において、POI共有画面90は、天気予測のデータ87を表示する。天気予測のデータ87は、例えばこの先1週間の天気予報を示す。本実施形態において、POI共有画面90は、POIの写真画像データ68とテキストデータとを表示する。端末通信装置42は、シェア実行ボタン89が押下されることによって、POI共有画面90に表示されている第2のPOIデータを第2同行者35の情報処理端末33に送信する。
【0065】
図2に示す端末記憶装置49は、電源を切れば情報が消える揮発性記憶装置と、電源を切っても情報が消えない不揮発性記憶装置とを有している。揮発性記憶装置は、端末制御装置44により処理される情報を一時的に記憶する。揮発性記憶装置は、例えば、地
図65を示す地図データと、地図データに付加する地点情報とを記憶する。揮発性記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)が挙げられる。不揮発性記憶装置は、各種の情報処理プログラム及び各種の情報が記憶可能なストレージである。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)が挙げられる。ROMは、例えば、フラッシュメモリ又はHDD(Hard Disk Drive)が用いられる。
【0066】
上記のような情報処理端末4は、コンピュータに相当する。上記実施形態の各構成要素は、例えば、端末記憶装置49に記憶されたソフトウェアのプログラムをCPUが実行することによって実現される。プログラムは、図示しないサーバからダウンロードされることによって実行されてもよい。
【0067】
≪データベースサーバ5の構成≫
本実施形態において、
図2に示すサーバ通信装置51は、外部装置とデータ通信を行う。本実施形態においてサーバ通信装置51は、SNSサーバ23と通信し、SNSサーバ23からPOIデータを受信する。サーバ通信装置51は、情報処理端末4と通信する。サーバ通信装置51は、情報処理端末4から基準データを受信する。サーバ通信装置51は、第2のPOIデータを情報処理端末4に送信する。サーバ通信装置51は、リスト表示処理が実行される場合、表示順位情報を含む第2のPOIデータを情報処理端末4に送信する。サーバ通信装置51は、サーバ通信制御部53により制御される。
【0068】
サーバ制御装置52は、サーバ通信装置51と、サーバ記憶装置56と、データベース57にそれぞれ電気的に接続されている。サーバ制御装置52は、例えば、サーバ記憶装置56に記憶された各種のプログラムを動作させるように駆動する。サーバ制御装置52は、例えば、CPU又はMPUで構成される。
【0069】
検索部54は、データベース57からPOIデータを検索する。具体的に、検索部54は、検索範囲に含まれるPOIをそれぞれ示す第2のPOIデータをデータベース57から取得する。すなわち、検索部54は、複数のPOIの中から、指定した地点からの一定の距離の範囲内にあるPOIを検索する。検索範囲は、例えば、基準位置から半径100km以上200km以下の範囲である。検索範囲は、基準位置から半径130km以上170km以下の範囲がより好ましい。検索範囲は、基準範囲66内にあるPOIが所定数未満の場合、基準位置から近い順に所定数のPOIが含まれる範囲であってもよい。検索範囲は、地図表示処理において、基準範囲66に含まれるPOIが所定数未満の場合、基準範囲66外にありかつ基準位置から最も近いPOIが含まれる範囲であってもよい。
【0070】
順位決定部55は、検索部54によって検索されたPOIデータに基づき、表示順位を決定する。順位決定部55は、少なくとも第1属性と第2属性とに基づき、表示順序を決定する。本実施形態において、順位決定部55は、特定の地域に存在する複数のPOIに対して、下記3つの要素に基づいて得点化を行う。
【0071】
(a)各POIの話題性
(b)中心点63bから各POIまでの距離
(c)各POIの好ましさ
【0072】
(a)各POIの話題性は、近日中にいくべき価値が高いPOIかどうかによって得点化される。本実施形態において、順位決定部55は、この得点化のためにSNSサーバ23を利用する。本実施形態において、順位決定部55は、第2のPOIデータに対応する第1のPOIデータの新しさと、第2のPOIデータに対応する第1のPOIデータに対する評価とに基づき、第2のPOIデータを得点化する。
【0073】
具体的に、順位決定部55は、例えば、リスト表示処理が実行されている日の前日にSNSで投稿された第1のPOIデータに対応する第2のPOIデータが最大値となるように得点を付ける。順位決定部55は、POIデータが古くなるほど最大値から徐々に減少するように得点を付ける。第2のPOIデータに付けられる得点は、毎日更新される。得点化のため、順位決定部55は、第2のPOIデータに対応する第1のPOIデータが情報処理端末22からSNSサーバ23に送信された日、すなわち投稿日を示す情報を取得する。又は、順位決定部55は、投稿日から経過した日数を示す情報を取得する。又は、順位決定部55は、投稿日から経過した日数の短さを示す情報を取得する。本実施形態において、順位決定部55は、SNSやサービスへの投稿日から取得日までの日数の短さを示す情報を取得する。取得日は、順位決定部55によって当該情報が取得された日である。
【0074】
また順位決定部55は、一日ごとのリツイート数又は「いいね」数の少なくともいずれか一方に基づいて得点化を行う。具体的に、順位決定部55は、例えば、一日ごとのリツイート数及び「いいね」数に期間を掛け合わせて得点化する。すなわち、順位決定部55は、第1のPOIデータが他のSNSユーザ21に拡散された程度に基づいて第2のPOIデータに得点を付ける。順位決定部55は、多くのSNSユーザ21に拡散された第1のPOIデータに対応する第2のPOIデータほど、高い得点を付ける。得点化のため、順位決定部55は、第2のPOIデータに対応する第1のPOIデータがリツイートされたユーザ数を示す情報を取得する。また順位決定部55は、第2のPOIデータに対応する第1のPOIデータが「いいね」された数を示す情報を取得する。これによって、順位決定部55は、第2のPOIデータに対応する第1のPOIデータに良い評価を行ったSNSユーザ21の人数を示す情報を取得できる。本実施形態において、データベースサーバ5は、SNSサーバ23から取得したPOIデータが示す全てのPOIに対して、これらの情報を事前に取得する。このように本実施形態の順位決定部55は、POIデータの新しさに関する得点と、POIデータが他のSNSユーザ21に拡散された程度に関する得点とを掛け合わせることで、各POIの得点化を行う。
【0075】
検索部54は、例えば、基準位置から半径150km以内に存在するPOIを示す第2のPOIデータをデータベース57より取得し、全国で20万件あるPOIのうち、スポットAからスポットEの5件を取得したとする。この場合、順位決定部55は、例えば表1に一例を示すように、スポットAからスポットEに対して話題性を得点化する。
【0076】
【0077】
表1に示すように、スポットEの得点は、スポットA、スポットB、スポットC及びスポットDの得点よりも高い。スポットEは、対応する第1のPOIデータの投稿日が最も新しいPOIである。このように順位決定部55によって付与される得点は、投稿日の比較的新しいPOIデータに対応するPOIが、投稿日の比較的古いPOIデータに対応するPOIよりも高い。順位決定部55によって付与される得点は、リツイート数の比較的多いPOIデータに対応するPOIが、リツイート数の比較的少ないPOIデータに対応するPOIよりも高い。順位決定部55は、投稿日に基づく得点とリツイート数に基づく得点を掛け合わせて、POIの話題性に得点を付ける。
【0078】
(b)中心点63bから各POIまでの距離は、本当に出かけられる距離にあるかどうか、すなわちアクセスの手軽さによって得点化される。得点は、第2ユーザ34の利用シーンに基づき、利用シーンごとに適した距離にあるPOIの得点が最大値となる。利用シーンは、例えば、前述の属性入力画面で第2属性とともに選択される。例えば、順位決定部55は、第2ユーザ34の現在地から日帰りドライブに行きやすい距離を最大値に得点化する。日帰りドライブに適した距離は、例えば30km以上50km以下である。
【0079】
(b)各POIまでの距離を得点化するため、順位決定部55は、中心点63bから各POIまでの距離に基づいてPOIに得点を付ける。順位決定部55は、距離が短いPOIほど、高い得点を付ける。得点化のため、順位決定部55は、出発地点として指定した座標から、各POIの座標までの距離を算出する。本実施形態において、座標を示す座標情報は、緯度情報及び経度情報を含む。順位決定部55は、例えば、サーバ記憶装置56に記憶された地図データに基づき、距離を算出する。順位決定部55は、第2ユーザ34がどのようなスポットを探しているのかに応じて、最も適切な距離が最大値になるように、各POIの得点化を行ってもよい。第2ユーザ34が探しているPOIとしては、例えば、日帰りの行楽地や宿泊を伴う旅行などが挙げられる。第2ユーザ34によって選択されている利用シーンが日帰りの場合、スポットAからスポットEには、例えば表2に示すような得点が付与される。利用シーンが日帰りの場合に適した距離は、例えば20km以上40km以下である。
【0080】
【0081】
表2に示すように、スポットC及びスポットDの得点は、スポットA、スポットB及びスポットEの得点よりも高い。スポットA及びスポットDは、利用シーンに合致する距離にあるPOIである。スポットA、スポットB及びスポットEは、利用シーンに合致しない距離にあるPOIである。
【0082】
(c)各POIの好ましさは、同じ同行者属性の人が興味を持ったPOIかどうかによって得点化される。各POIの好ましさは、POIの文脈に相当する。同じ同行者属性の人とは、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31である。本実施形態において、順位決定部55は、第2のPOIデータそれぞれに対して、第1ユーザ31による詳細情報83aの閲覧回数及びブックマーク数を属性ごとに得点化する。得点は毎日更新される。順位決定部55は、これらの各パラメータを掛け合わせて重み付けを行い、第2のPOIデータの表示順位を決定する。なお、各パラメータ間の重要度は適宜調整されてもよい。また順位決定部55は、各POIの好ましさに基づき、第2ユーザ34にPOIをレコメンドできる構成であってもよい。
【0083】
例えば、順位決定部55は、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31による詳細情報83aの閲覧回数が比較的多い第2のPOIデータに、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31による詳細情報83aの閲覧回数が比較的少ない第2のPOIデータよりも高い得点を付ける。順位決定部55は、例えば、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によってブックマークされた回数が比較的多い第2のPOIデータに、第2属性と同じ第1属性が設定された第1ユーザ31によってブックマークされた回数が比較的少ない第2のPOIデータよりも高い得点を付ける。このように順位決定部55は、第2属性と同じ第1属性の第1ユーザ31が閲覧やブックマークを多数しているPOIか少ないPOIなのかによって、各POIの得点化を行う。順位決定部55は、得点化の際、閲覧のみ、ブックマークのみ、又は、両方のアクション等の種別に応じて係数を掛け合わせる。順位決定部55は、第2ユーザ34によって設定された第2属性が「家族」の場合、例えば表3に示すように、スポットAからスポットEに対して第2同行者35の第2属性ごとの得点を参照する。
【0084】
【0085】
表3に示すように、スポットAの得点は、スポットB~Eの得点よりも高い。スポットAは、第1属性が「家族」の第1ユーザ31によって閲覧又はブックマークされたPOIである。スポットB~Eは、第1属性が「家族」以外の第1ユーザ31によって閲覧又はブックマークされたPOIである。
【0086】
なお、各POIの好ましさの得点化には、AI(artificial intelligence)での学習が用いられてもよい。なお、順位決定部55は、第1属性を利用せず、例えばアプリケーションのサービス提供者側により予め設定されたPOIの属性に基づいて各POIを得点化する構成であってもよい。すなわち、順位決定部55は、POIの属性と第2属性とに基づいて各POIを得点化する。例えば、順位決定部55は、属性が公園のPOIに対して、第2属性が家族、恋人、第2ユーザ34ひとりの順で高い得点を付ける。この場合、順位決定部55は、第2属性が家族の場合のPOIの得点を、第2属性が恋人の場合のPOIの得点よりも高くする。順位決定部55は、第2属性が恋人の場合のPOIの得点を、第2属性がひとりの場合のPOIの得点よりも高くする。
【0087】
本実施形態において、順位決定部55は、2以上のPOIに対して上記(a)、(b)、(c)の各得点から総合順位を定める。本実施形態において、表示順位情報は総合順位を示す。
【0088】
【0089】
表4に示すように、表示順位は、スポットD、スポットE、スポットC、スポットA、スポットBとなる。
【0090】
このようにして算出された得点は、抽象化されて第2のPOIデータとともに表示装置43に表示されてもよい。
【0091】
サーバ記憶装置56は、電源を切れば情報が消える揮発性記憶装置と、電源を切っても情報が消えない不揮発性記憶装置とを有している。揮発性記憶装置は、サーバ制御装置52により処理される情報を一時的に記憶する。揮発性記憶装置の一例としては、例えば、RAMが挙げられる。サーバ記憶装置56は、地図データを記憶する。
【0092】
データベース57は、POIデータを第1属性に対応付けて記憶している。データベース57は、カテゴリごとにPOIデータを分類して記憶している。本実施形態において、データベース57は、SNSで発信された情報やSNSユーザ21が投稿した第1のPOIデータをもとに、スポットの名称や位置情報を付与して変換された複数のPOIを示すPOIデータを登録している。
【0093】
本実施形態において、データベースサーバ5は、入力装置41を介して第1ユーザ31によって入力された第1属性データを記憶する。具体的に、データベースサーバ5は、データベース57に記憶されている第2のPOIデータがそれぞれ示す全てのPOIに対して、詳細情報83aの閲覧や第2のPOIデータをブックマークした第1ユーザ31の第1属性を記録できるように構成されている。
【0094】
上記のようなアルゴリズムで表示順位を決定するデータベースサーバ5は、コンピュータに相当する。上記実施形態の各構成要素は、例えば、サーバ記憶装置56に記憶されたソフトウェアのプログラムをCPUが実行することによって実現される。
【0095】
≪地図表示処理≫
図9に示す地図表示処理は、例えばアプリケーションが起動すると開始される。地図表示処理は、例えば
図5及び
図6に示す切替ボタン78が第2ユーザ34によって押下されると開始される。
【0096】
ステップS1で、基準決定部46は、基準位置を決定する。
【0097】
ステップS2で、縮尺決定部47は、データベースサーバ5に第2のPOIデータをリクエストする。この場合、端末通信装置42は、基準データをデータベースサーバ5に送信する。基準データは、ステップS1で決定された基準位置を示す。
【0098】
ステップS3で、検索部54は、データベース57から、検索範囲内のPOIを示すPOIデータを取得する。
【0099】
ステップS4で、サーバ通信制御部53は、第2のPOIデータを情報処理端末4に送信する。第2のPOIデータは、ステップS3で検索部54によって取得されたPOIデータを含む。
【0100】
ステップS5で、縮尺決定部47は、ステップS4で送信された第2のPOIデータに基づき、基準範囲66に存在するPOIの数を検知する。
【0101】
ステップS6で、縮尺決定部47は、地
図65の縮尺を決定する。縮尺決定部47は、ステップS5で検知されたPOIの数に基づき、地
図65の縮尺を決定する。縮尺決定部47は、基準範囲66内に所定数又は所定数を超えるPOIがある場合、地
図65の縮尺を、予め定める縮尺に決定する。縮尺決定部47は、基準範囲66内に所定未満のPOIがある場合、地
図65の縮尺を、基準範囲66外にありかつ基準位置から最も近いPOIを示すことができる縮尺に決定する。
【0102】
ステップS7で、表示制御部48は、ステップS6で決定された縮尺で表示装置43に地
図65を表示する。表示制御部48は、基準範囲66内に所定数を超えるPOIが存在する場合、地
図65に示すPOIを選択する。これにより、所定数のPOIを示す地
図65が表示装置43に表示される。また表示制御部48は、簡易情報エリア62に第2のPOIデータを表示する。これによって情報出力システム3は、地図表示処理を終了する。
【0103】
≪リスト表示処理≫
図10に示すリスト表示処理は、例えば
図3、
図4及び
図6に示す切替ボタン79が第2ユーザ34によってタップされると開始される。
【0104】
ステップS11で、基準決定部46は、基準位置を決定する。
【0105】
ステップS12で、端末制御装置44は、データベースサーバ5に第2のPOIデータをリクエストする。この場合、端末通信装置42は、基準データをデータベースサーバ5に送信する。基準データは、ステップS11で決定された基準位置を示す。端末通信装置42は、第2属性データをデータベースサーバ5に送信する。
【0106】
ステップS13で、検索部54は、検索範囲に存在するPOIを示す第2のPOIデータをデータベース57から取得する。検索範囲は、ステップS11で決定された基準位置に基づいて設定される。
【0107】
ステップS14で、順位決定部55は、ステップS13で検索部54によって取得された第2のPOIデータに基づき、POIの話題性を得点化する。
【0108】
ステップS15で、順位決定部55は、ステップS13で検索部54によって取得された第2のPOIデータに基づき、基準位置からPOIまでの距離を得点化する。
【0109】
ステップS16で、順位決定部55は、ステップS13で検索部54によって取得された第2のPOIデータに基づき、POIの好ましさを得点化する。
【0110】
ステップS15で、順位決定部55は、表示順位に基づいて表示順位情報を生成する。順位決定部55は、ステップS14で決定されたPOIの話題性の得点と、ステップS15で決定されたPOIまでの距離の得点と、ステップS16で決定されたPOIの好ましさの得点とを合計して、第2のPOIデータの表示順位を求める。
【0111】
ステップS18で、サーバ通信制御部53は、表示順位情報を含む第2のPOIデータを情報処理端末4に送信する。
【0112】
ステップS19で、表示制御部48は、第2のPOIデータを表示装置43に表示する。これによって情報出力システム3は、リスト表示処理を終了する。
【0113】
以上のように本実施形態の情報処理端末4は、表示装置43と、端末制御装置44とを備える。表示装置43は、地
図65を表示する。端末制御装置44は、第2のPOIデータに基づき、地
図65を表示する。第2のPOIデータは、基準位置の周囲にある2以上のPOIを示す。基準位置は任意に設定される。地
図65は、所定数のPOIを示す。端末制御装置44は、基準範囲66内のPOIの数に基づき、表示装置43に表示される地
図65の縮尺を変更する。基準範囲66は、基準位置から所定の大きさに広がる。端末制御装置44は、所定数未満のPOIが含まれた基準範囲66を表現する地
図65の縮尺を、所定数又は所定数を超えてPOIが含まれた基準範囲66を表現する地
図65の縮尺よりも大きくする。
【0114】
そのため、本実施形態の情報処理端末4は、表示装置43に表示される地
図65の表示範囲65aが第2ユーザ34によって変更されることなく、所定数のPOIを示す地
図65を表示装置43に表示させることができる。
【0115】
このように本実施形態の情報処理端末4は、特定の地域に存在する複数のPOIをプロットした地
図65を表示する際に、周辺に存在するPOIの件数によって、地
図65の縮尺と地
図65の閲覧を阻害しないPOIの表示件数とを決定し、地
図65を出力するための周辺情報を提供できる。もし地
図65の縮尺を起点とした場合は、その範囲内に存在するPOIが多い場合にピンアイコン64だらけになる。これは、第2ユーザ34にとって地
図65が読みにくくなる。また表示件数を起点とした場合は、多くの場合で地
図65として読み取りやすい最適な縮尺にはならない。これに対して、本実施形態の情報処理端末4は、例えば周辺の行楽スポット情報を表示する地
図65の縮尺を自動的に変更し、提示するPOIを選別できる。そのため、第2ユーザ34にとって地
図65の閲覧性が向上し、第2ユーザ34の閲覧行動が促進される。また、第2ユーザ34の興味を引き立て、第2ユーザ34の外出行動を促すことが可能となる。
【0116】
また本実施形態において、端末制御装置44は、基準範囲66内に所定数未満のPOIが含まれる場合、少なくともPOIと基準位置とを地
図65に示すことができる縮尺で地
図65を表示装置43に表示する。このPOIは、基準範囲66外にありかつ基準位置に最も近いPOIである。そのため、端末制御装置44は、第2ユーザ34に確実にPOIを提示できる。
【0117】
また本実施形態において、端末制御装置44は、基準範囲66内に所定数を超えてPOIが含まれる場合、基準位置から近い順に所定数のPOIを地
図65に示すので、第2ユーザ34が訪問しやすいPOIを提示できる。
【0118】
また本実施形態の情報処理端末4は、端末通信装置42と入力装置41と端末制御装置44と表示装置43とを備える。端末通信装置42は、データベースサーバ5と通信する。データベースサーバ5は、第2のPOIデータが第1属性と対応付いて記憶されている。第2のPOIデータは、2以上のPOIをそれぞれ示す。第1属性は、第1同行者32の属性である。第1属性は、第1ユーザ31に対して設定される。第1ユーザ31は、情報処理端末4で第2のPOIデータを閲覧又は記録した者である。入力装置41は、第2ユーザ34によって操作される。第2ユーザ34は、POIを訪問する者である。入力装置41は、第2属性データが入力される。第2属性データは、第2属性を示す。第2属性は、第2同行者35の属性である。第2同行者35は、第2ユーザ34に同行する者である。端末制御装置44は、第2のPOIデータをデータベースサーバ5より端末通信装置42を介して取得する。第2のPOIデータは、基準位置の周囲にある2以上のPOIをそれぞれ示す。基準位置は、第2ユーザ34に合わせて任意に設定される。表示装置43は、端末制御装置44によって取得された第2のPOIデータを表示する。第2のPOIデータは、第1属性と第2属性とに基づいて決定される表示順位で表示される。第2属性は、入力装置41に入力された第2属性データによって示される。
【0119】
本実施形態の情報処理端末4は、第1属性と第2属性とに基づいて決定された表示順位で第2のPOIデータを表示装置43に表示するので、第2ユーザ34の心情に合致しやすいPOIを提示できる。また従来の技術では、距離の近い順やジャンル順、ユーザ評価のスコアが高い順など、単一指標によるソートが一般的である。そのため、外出行動特有の文脈を複合的に加味して決めている心情に合致していない。外出行動特有の文脈は、例えば、誰と出かける外出先を探しているか、訪問しやすいと感じる距離にある場所なのか、である。これに対して本実施形態の情報処理端末4は、第2ユーザ34の興味を引き立て、第2ユーザ34に外出行動を促すことができる。
【0120】
本実施形態のデータベースサーバ5は、2以上の情報処理端末4とそれぞれ通信する。データベースサーバ5は、データベース57と、サーバ制御装置52とを備える。データベース57は、第2のPOIデータが第1属性と対応付けて記憶されている。第2のPOIデータは、2以上のPOIをそれぞれ示す。第1属性は、第1同行者32の属性である。第1属性は、第1ユーザ31に対して設定される。第1ユーザ31は、第2のPOIデータを情報処理端末4で閲覧又は記録した者である。サーバ制御装置52は、データベース57より、第2のPOIデータを取得する。第2のPOIデータは、基準位置の周囲にある2以上のPOIをそれぞれ示す。基準位置は、第2ユーザ34に合わせて任意に設定される。第2ユーザ34は、POIを訪れる者である。サーバ制御装置52は、第1属性と第2属性とに基づき、表示順位を決定する。第2属性は、第2同行者35の属性である。第2同行者35は、第2ユーザ34に同行する者である。表示順位は、取得した第2のPOIデータを情報処理端末4に表示させる順位である。
【0121】
また本実施形態において、サーバ制御装置52は、表示順位を決定する場合、POIごとに得点を付ける。サーバ制御装置52は、第2属性と同じ第1属性に対応する第1ユーザ31によって閲覧又は記録された回数が比較的多い第2のPOIデータに、第2属性と同じ第1属性に対応する第1ユーザ31によって閲覧又は記録された回数が比較的少ない第2のPOIデータよりも高い得点を付ける。これによって、データベースサーバ5は、第2のPOIデータの表示順位を適切に決定できる。
【0122】
以上、本発明の実施形態について説明したが、装置構成や制御方法等は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0123】
例えば、上記実施形態において、情報出力システム3は、地
図65の縮尺を情報処理端末4の代わりにデータベースサーバ5で決定する構成であってもよい。この場合、第2のPOIデータは、決定された地
図65の縮尺を示す情報を含む。
【0124】
また情報出力システム3は、第2のPOIデータの表示順位をデータベースサーバ5ではなく情報処理端末4で決定する構成であってもよい。この場合、第2のPOIデータは、第1属性データを含む。
【0125】
また上記実施形態において縮尺決定部47は基準範囲66内のPOIの数に基づいて地
図65の縮尺を決定するが、さらに表示装置43の画面サイズに基づいて地
図65の縮尺を決定する構成であってもよい。これによって、より最適な縮尺を抽出する仕組みを実現できる。
【0126】
また上記実施形態において、表示装置43は画面61に地
図65及び簡易情報エリア62を表示するが、簡易情報エリア62を表示しない構成であってもよい。
【0127】
また上記実施形態において縮尺決定部47は基準範囲66内のPOIの数に基づいて地
図65の縮尺を大きくするが、POIを適切に地
図65に示すことができればこの構成に限定されない。縮尺決定部47は、基準範囲66内のPOIの数に基づいて地
図65の縮尺を小さくする構成であってもよい。
【0128】
また本実施形態において縮尺決定部47は基準位置の周囲にあるPOIの数によらずPOIの表示件数が所定数になるように地
図65の縮尺を調整するが、POIを適切に地
図65に示すことができればこの構成に限定されない。縮尺決定部47は、表示件数が所定数を超えた数のPOIを示すことができるように、地
図65の縮尺を調整する構成であってもよい。
【0129】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。また上記実施形態および変形例の構成がそれぞれ組み合わせられてもよい。
【符号の説明】
【0130】
4 情報処理端末
43 表示装置
44 端末制御装置
65 地図
66 基準範囲