(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100750
(43)【公開日】2023-07-19
(54)【発明の名称】モノのインターネットを使用した無線周波数識別スキャン
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20230711BHJP
【FI】
G06Q10/087
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023072056
(22)【出願日】2023-04-26
(62)【分割の表示】P 2021559226の分割
【原出願日】2020-03-18
(31)【優先権主張番号】62/829,892
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/821,696
(32)【優先日】2020-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
2.BLUETOOTH
3.Kotlin
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー フィード
(72)【発明者】
【氏名】フレディ ラスリ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】棚卸しデータを利用して特定の小売り場所で特定の時刻に所望のアイテムが在庫されているかどうかを消費者に通知することで、消費者の買い物体験を改善するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステム300において、第1ユーザデバイス322aは、第1スキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信し、第1複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断し、複数の第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成し、第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成し、第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステムであって、前記システ
ムは、第1ユーザデバイスを備え、前記第1ユーザデバイスは、第1スキャンセッション
用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信し;前記第1複数のRFIDスキャンデー
タをフィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断
し;複数の前記第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形
成し;前記第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成し;第1モノのインター
ネット(IoT)トピックを利用して前記第1メッセージを1つ以上のバックエンドコン
ピューティングデバイスに伝達するように構成される、システム。
【請求項2】
前記第1ユーザデバイスは、前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスか
ら、そして第2IoTトピックを利用して、前記第1スキャンセッションからの前記第1
セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える比較棚卸しリストを
含む棚卸しメッセージを受信するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記棚卸しメッセージは、前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する少なくと
も1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1ユーザデバイスは、前記棚卸しメッセージの少なくとも一部分を前記第1ユーザ
デバイスのユーザインターフェースに表示するようにさらに構成される、請求項2に記載
のシステム。
【請求項5】
第2ユーザデバイスをさらに備え、前記第2ユーザデバイスは、前記第1スキャンセッシ
ョンに参加し;第2複数のRFIDスキャンデータを受信し;前記第2複数のRFIDス
キャンデータをフィルターして第2セットのフィルターされたIICを判断し;複数の前
記第2セットのフィルターされたIICを集約して第2セットのIICを形成し;前記第
2セットのIICに基づいて第2メッセージを生成し;前記第1モノのインターネット(
IoT)トピックを使用して前記第2メッセージを前記1つ以上のバックエンドコンピュ
ーティングデバイスに伝達し;前記第2IoTトピックを利用して前記比較棚卸しリスト
を含む前記棚卸しメッセージを受信するように構成され;前記比較棚卸しリストは、前記
第1スキャンセッションからの前記第1セットのIICの前記第1IICに対応する前記
情報、または前記第2セットのIICからの第2IICに対応する情報をさらに備える、
請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2ユーザデバイスは、前記第2複数のRFIDスキャンデータから前記第2セット
のIICを判断するようにさらに構成され;前記第2複数のRFIDスキャンデータをフ
ィルターすることは、第3IICが前記第1セットのIICまたは前記第2セットのII
Cに含まれるという判断に基づいて、前記第3IICに対応する前記複数のRFIDスキ
ャンデータの一部分を無視することを備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第4IICが前記第1
セットのIICまたは前記第2セットのIICに含まれていないという判断に基づいて、
前記第1ユーザデバイスへの通知が発行されるようにし、それによって前記第4IICに
対応するスキャンアイテムが前記第1スキャンセッション中において以前にスキャンされ
ていなかったことを示すことをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1ユーザデバイスは、前記第1複数のRFIDスキャンデータから前記第1セット
のIICを判断するようにさらに構成され;前記第1複数のRFIDスキャンデータをフ
ィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1II
Cが前記第1セットのIICに含まれるという判断に基づいて、前記第1IICに対応す
る前記第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、請求項1
に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1セットのIICに基づく前記第1メッセージを生成することは、前記第1セット
のIICを前記第1メッセージに含めることを備え、前記第1セットのIIC中の各II
Cは、前記第1スキャンセッションからスキャンされたアイテムに対応する、請求項1に
記載のシステム。
【請求項10】
前記フィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータ中の第1RFIDス
キャンデータアイテムについて、RFIDスキャンデータアイテムに対応する第1製品識
別子を判断することと;以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト中で前記第1製
品識別子を検索することと;前記検索することが、前記第1製品識別子は以前に判断され
た1つ以上の製品識別子の前記リストの中にないと判断した場合に、前記第1製品識別子
を前記第1セットのフィルターされたIICに含めることと;を備える、請求項1に記載
のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスをさらに備え、前記1つ以上の
バックエンドコンピューティングデバイスは、前記第1ユーザデバイスから前記第1メッ
セージを受信し;前記第1メッセージを利用して、前記第1スキャンセッションからの前
記第1セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える少なくとも比
較棚卸しリストを含む棚卸しメッセージを生成し;前記棚卸しメッセージを前記第1ユー
ザデバイスに伝達するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、前記第1セットのIICの
前記第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む
前記棚卸しメッセージを生成するようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム
。
【請求項13】
前記第1メッセージは、前記第1スキャンセッションの場所をさらに備える、請求項1に
記載のシステム。
【請求項14】
前記第1スキャンセッションの前記場所は、前記第1ユーザデバイスの物理的場所に基づ
いて判断され、前記第1ユーザデバイスは、前記第1ユーザデバイスに紐付けられたセン
サーを利用することで、前記物理的場所を判断するようにさらに構成される、請求項13
に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1ユーザデバイスは、前記第1ユーザデバイスのユーザから前記第1スキャンセッ
ションの前記場所の指示を受信するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステ
ム。
【請求項16】
前記RFIDスキャンデータは、GTIN(Global Trade Identif
ication Number)、SGTIN(Serialized GTIN)、ま
たはEPC(Electronic Product Code)を備える、請求項1に
記載のシステム。
【請求項17】
第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して前記第1メッセージを伝達する
ことは、MQTT(Message Queuing Telemetry Trans
port)プロトコルを利用することを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1ユーザデバイスは、第1RFIDスキャナーから前記第1複数のRFIDスキャ
ンデータを受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを追跡する、コンピュータ化された方法で
あって、第1デバイスでスキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャンデータを受
信することと;前記第1デバイスによって前記第1複数のRFIDスキャンデータをフィ
ルターして第1セットのアイテム識別コード(IIC)を判断することと;複数の前記第
1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成することと;前
記第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成することと;第1モノのインター
ネット(IoT)トピックを使用して前記第1デバイスによって前記第1メッセージを第
2デバイスに伝達することと;を備える、コンピュータ化された方法。
【請求項20】
前記第1セットのIICは、前記第1複数のRFIDスキャンデータから判断され;前記
フィルターすることは、前記第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1I
ICが前記第1セットのIICに含まれているという判断に基づいて、前記第1IICに
対応する前記第1複数のRFIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、請
求項19に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項21】
前記方法は、前記第2デバイスから棚卸しメッセージを受信することをさらに備え;前記
棚卸しメッセージは、比較棚卸しリストを含み;前記比較棚卸しリストは、前記第1セッ
トのIICからの少なくとも第1IICを備え;前記棚卸しメッセージは、第2IoTト
ピックを使用して前記第1デバイスに伝達される、請求項19に記載のコンピュータ化さ
れた方法。
【請求項22】
前記方法は、前記第1デバイスによって前記第2デバイスが前記スキャンセッションを開
始することをリクエストすることをさらに備え、前記第1複数のRFIDスキャンデータ
は、前記スキャンセッションの中において受信される、請求項19に記載のコンピュータ
化された方法。
【請求項23】
前記第1メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetr
y Transport)プロトコルを使用して前記第1デバイスから前記第2デバイス
に伝達される、請求項19に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項24】
1つ以上のコンピュータプロセッサと;コンピュータで使用可能な命令が保管されている
コンピュータメモリと;を備え、前記コンピュータで使用可能な命令は、前記1つ以上の
コンピュータプロセッサによって実行された場合に、第1IoTトピックを使用して第1
ユーザデバイスから第1メッセージを受信することであって、前記第1メッセージは、第
1スキャンセッション用の第1セットのアイテム識別コード(IIC)を備える、受信す
ること;前記第1セットのIICに基づいて、前記第1スキャンセッション用の棚卸しリ
ストを作成すること;第2IoTトピックを使用して、少なくとも前記第1スキャンセッ
ション用の前記棚卸しリストが、第2メッセージで前記第1ユーザデバイスに伝達される
ようにすること;を備える操作を、前記1つ以上のコンピュータプロセッサに実施させる
、コンピュータ化されたシステム。
【請求項25】
前記操作は、前記第2メッセージの伝達後に、前記第1IoTトピックを使用して前記第
1ユーザデバイスから第3メッセージを受信することであって、前記第3メッセージは、
第2セットのIICを備え、前記第2セットのIICは、前記第1セットのIICとは区
別される、受信することと;前記第1セットのIICおよび前記第2セットのIICに基
づいて棚卸しレコードを作成することと;前記第2IoTトピックを使用して、第4メッ
セージで前記棚卸しレコードが前記第1ユーザデバイスに伝達されるようにすることと;
をさらに備える、請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項26】
前記操作は、前記第2IoTトピックを使用して前記棚卸しレコードが第2ユーザデバイ
スに伝達されるようにすることをさらに備え、前記第2ユーザデバイスは、前記第1スキ
ャンセッションに参加していた、請求項25に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項27】
前記操作は、前記第1ユーザデバイスからリクエストを受信すると、前記第1スキャンセ
ッションを開始することをさらに備える、請求項24に記載のコンピュータ化されたシス
テム。
【請求項28】
前記第2メッセージは、MQTT(Message Queuing Telemetr
y Transport)プロトコルを使用して前記第1ユーザデバイスに伝達される、
請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項29】
前記操作は、前記第1セットのIICに基づいて、前記第1セットのIICのIICに対
応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データセットを判断することと;前記第
2メッセージで前記強化データセットが伝達されるようにすることと;をさらに備える、
請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項30】
前記操作は、前記第1セットのIICを利用して、前記第1セットのIICのIICに対
応するアイテムに紐付けられた分散型台帳上のレコードを更新することをさらに備える、
請求項24に記載のコンピュータ化されたシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線周波数識別(RFID)を使用した棚卸しの追跡に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者はしばしば、特定の小売り場所に訪れる前にその場所で特定のアイテムが在庫され
ているかどうかを知ろうとする。製造業者がこの質問に解答し得る能力は、そのサプライ
チェーン全域での最新の正確な棚卸しデータに依存している。棚卸しデータが不正確また
は古い場合、消費者は、所望のアイテムを見つけるため多数の小売り場所を巡回すること
を余儀なくされ得る。これは、消費者の体験に悪影響を及ぼす。不正確かつ古い棚卸しデ
ータはまた、製造業者によるサプライチェーンネットワーク全体の運用に悪影響を及ぼす
。
【発明の概要】
【0003】
この概要は、発明を実施するための形態で以下にさらに説明される概念の選択を簡潔な形
で案内するために提供されている。この概要は、請求の主題について主要なフィーチャ(
feature)または本質的なフィーチャを識別することを意図するものでもなく、請
求の主題の範囲を決定する際の補助として単独で使用されることを意図するものでもない
。
【0004】
ここに記載された技術は、詳細で低遅延の棚卸しデータを利用して特定の小売り場所で特
定の時刻に所望のアイテムが在庫されているかどうかを消費者に通知することで、消費者
の買い物体験を改善する。そのような情報は、高度の正確性をもって提供される。これは
、複数の小売店を訪問するか、複数の小売店に電話して、所望のアイテムが在庫されてい
るかどうかを問い合わせる不便を緩和する。
【0005】
たとえば消費者は、新しいシューズ1足を買いものし得る。消費者は、様々な理由でシュ
ーズを(オンラインではなく)小売店で直接購入することを希望し得る。消費者はたとえ
ば、新しいスタイルのシューズに興味を持ち得、購入前にシューズを直接見て、履いてみ
ようとし得る。または、消費者は、日常活動の経過中に見たものに興味を触発され得る。
消費者は、好みのシューズを履いている、街頭を歩く人に気づき得るか、通勤時に看板の
広告または雑誌中の広告を見ることがあり、すぐにシューズを直接見ることを希望し得る
。いずれにしても消費者は、特定の時刻に地元のどの販売店が所望のカラーおよびサイズ
のスタイルを持っているか知りたいと所望し得る。特定のアイテムを在庫している地元の
販売店のリストは、モバイルアプリ、たとえばシューズ製造業者によって提供されるモバ
イルアプリを通して消費者に伝達され得る。モバイルアプリは、任意の数の追加操作、た
とえばアイテムを取り置きすること、受取り時刻の予定を決めること、または他の販売店
の1つに移動することなどを容易にし得る。街頭を歩いていたときまたは通勤中に興味を
そそられた消費者の例において、アプリは、近くのストア(現在地の近くのストアまたは
目的地への経路上にあるストア)でシューズを取り置きし、遅滞なくシューズを眺めるこ
とができ、可能性として購入できるよう、消費者にそのストアへの経路を教え得る。
【0006】
この消費者体験の向上は、詳細で低遅延の棚卸しデータによって促進される。データは、
特定の場所にある特定アイテム(たとえばスタイル、カラー、サイズ)に関するものであ
るため詳細であり、特定の場所の棚卸しをリアルタイムまたはほぼリアルタイムで反映し
ているため低遅延である。またデータは、実際には特定の場所に特定のアイテムの在庫が
ない場合に、在庫していると消費者に誤って告げないよう、正確でなければならない。
【0007】
詳細で最新の正確な棚卸しデータを取得するため、例示的システムは、RFID技術およ
びモノのインターネット(IoT)アーキテクチャの態様を利用する。とりわけシステム
は、小売り場所のネットワーク全域でより高速かつより頻繁な棚卸しを可能にして、任意
の所与の時点での包括的な棚卸しの画像を提供し得る。棚卸しは、1つ以上の販売店従業
員によって小売り場所でRFIDスキャナーを利用して高レベルで実施され得、このスキ
ャナーは、従業員のデバイス(たとえばスマートフォン)に通信可能に連結されている。
小売店の場所の従業員は、スキャナーを利用してRFIDタグをスキャンすることでスキ
ャンセッションを開始し得、このタグは、ストア中の各アイテムに取り付けられている。
RFIDスキャナーは、スキャナーから約20フィート内に位置する多くのタグから信号
を高速に読み取り得、そのためこのタスクは、特に複数の従業員が一緒に作業している場
合短時間で達成され得る。従業員デバイスは、スキャナーからスキャンデータを受信し得
、スキャナーにより収集された大量のデータからアイテム識別コードをフィルターし得、
次いでコードをグループメッセージにバンドルし得、このメッセージは、IoTプロトコ
ルを使用して棚卸し管理機能を実施する1つ以上のバックエンドサーバ(たとえば製造業
者によって制御されるサーバ)に送信される。場所データはまた、特定の小売店の場所、
ならびに特定の棚卸しアイテムが売り場または保管庫にあるかどうかを反映するために、
メッセージの中に含められ得る。他の従業員は、スキャンセッションに参加し得、同様に
スキャナーデバイスおよび従業員デバイスを使用してアイテム識別コードをスキャンおよ
びフィルターし得、コードをメッセージにバンドルし得、このメッセージは、IoTプロ
トコルによりバックエンドサーバに送信される。以下に詳細に論じられるように、このコ
ンテキストにおけるIoTプロトコルの使用は、複数の従業員デバイスと複数のバックエ
ンドサーバとの間で高速かつ効率的な通信を容易にする。
【0008】
バックエンドサーバは、従業員デバイスから受信したデータを調整し得(たとえば複数の
従業員によって実施された重複スキャンを除外する)、ストア棚卸し中の各アイテムにつ
いての最新の包括的リストを集め得る。アイテム識別コードデータにはまた、ストアの棚
卸しのユーザフレンドリな画像を提供するため、各アイテムのスタイル、サイズ、および
カラーなどの、強化された製品情報が補足され得る。バックエンドサーバは、各従業員デ
バイスに戻された包括的棚卸しリスト(強化された製品情報を含み得る)を共有し得、そ
の結果各従業員デバイスは、従業員のすべてによって実施されたスキャンを反映する最新
の棚卸しリストを備える。従業員デバイスとバックエンドサーバとの間の通信はほぼリア
ルタイムに発生し得、その結果従業員デバイスはスキャンセッションの間、更新された棚
卸しデータを継続的に受け取る。
【0009】
従来技術を使用すると、ただ1つのストアの完全な棚卸しは数百労働時間かかり得、而し
てストアが年に1~2回以上棚卸しを実施することは非現実的となる。本適用例において
棚卸しデータは、製品ロス、窃盗、または計算エラーにより不正確になり得る。これと対
照的にここに記載された技術は、ストアが10労働時間未満に完全棚卸しを実施すること
を可能にし得、而して毎週(またはさらに頻繁に)の棚卸しを可能にし、棚卸しデータが
最新であること保証する。
【0010】
上述の例示的方法で収集された詳細で最新および正確な棚卸しデータは、多数の方法で消
費者体験を改善させる。たとえば本概要の冒頭に記載されたシナリオのように、この棚卸
しデータは、特定の小売り場所で特定の時刻に所望のアイテムの在庫があるかどうかを消
費者に告げるために使用され得る。すでに特定の小売り場所にいる消費者の体験も改善さ
れる。たとえば販売店従業員は、従業員が最新で包括的な棚卸しデータを備える場合、顧
客をより良く支援し得る。このため従業員は、特定のスタイル、サイズおよびカラーの在
庫が売り場または保管庫にあるかどうかを顧客に素早く告げることができる。加えて、棚
卸しデータは特定の場所情報(たとえば売り場対保管庫)を含むため、現在売り場に展示
されていない製品が保管庫にあると判断され得、是正処置が取られ得る。
【0011】
ここに記載された改良された棚卸しデータは、製造業者によって収集されおよび保守され
得、製造業者は、前述のように顧客体験を改善するためばかりでなく製造業者の棚卸し管
理および運用全般を改善するために、データを利用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本申請に記載された技術の諸態様は、添付図を参照して以下に詳細に記載される。
【
図1】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティング環境のブロック図である。
【
図2】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャを描いた図である。
【
図3】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャを描いた図である。
【
図4】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティングアーキテクチャを描いた図である。
【
図5】ここに記載された技術の態様に従ってチームスキャンセッションを実行するための例示的方法のフロー図を示す。
【
図6】ここに記載された技術の態様に従って棚卸し情報を伝達するための方法のフロー図を示す。
【
図7A】ここに記載された技術の態様に従ってユーザデバイスによって表示され得る例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図7B】ここに記載された技術の態様に従ってユーザデバイスによって表示され得る例示的ユーザインターフェースを図示する。
【
図8】ここに記載された技術の態様に従って小売りコンテキストにおける一連の例示的対話式操作を図示する。
【
図9】ここに記載された技術の態様を実装するために好適な例示的コンピューティング環境のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の技術は、法定要件を満たすために、本発明の特異性をもって記載される。しかし
、記載そのものは、本特許の範囲を制限する意図はない。むしろ本発明者は、請求の主題
も他の方式で実装されて、他の現在または将来の技術と関連して、異なるステップ、また
は本文書に記載されたステップに類似するステップの組み合わせを含み得ると考慮してい
る。さらに、用語「ステップ」および/または「ブロック」は、採用された方法の異なる
要素を含意するために本発明において使用され得るにも拘わらず、個々のステップの順序
が明示的に記載される場合でない限り、かつその場合を除いて、該用語は、本発明におい
て開示された様々なステップ間の任意の特定の順序という意味を含蓄すると解釈すべきで
はない。
【0014】
ここに記載された技術は、サプライチェーンネットワーク全体を通して、詳細で低遅延の
棚卸しデータの収集し、メンテナンスする。そのようなデータは、消費者の買い物体験を
向上させ、棚卸し管理およびサプライチェーン全体を通しての運用全般を改善するために
利用され得る。
【0015】
例示的システムはRFID技術およびIoTアーキテクチャの態様を利用して、小売り場
所のネットワーク全域でより早くおよびより頻繁な棚卸しを可能にする。そのようなシス
テムにおいて、RFIDタグは、各々の棚卸しアイテムに連結され得る(たとえばタグは
製品が小売り場所に出荷される前にサプライチェーン中で製造業者または別の実体によっ
て取り付けられ得る)。従業員は、ハンドヘルドRFIDスキャンデバイスを使用してR
FIDタグをスキャンし得、このデバイスは従業員が操作するユーザデバイス(たとえば
スマートフォン)に通信可能に連結される。RFIDタグは読み取るために厳密な指向性
を必要としないため、従業員はアイテムをスキャンするために場所を入れ替える必要はな
い(たとえば従業員は1つのアイテムの背後にある別のアイテムにアクセスするためにそ
のアイテムを移動する必要はない)。代わりに、従業員はスキャナーから一定の近傍内に
位置するすべてのアイテムを迅速にスキャンし得る(たとえば20フィート)。複数のR
FIDタグから受信したスキャンデータは、1つ以上のバックエンドコンピューティング
システム(たとえば製造業者によって制御されており、棚卸し管理機能を実施するサーバ
)に伝達される前に、ユーザデバイスによってフィルターされ得る。スキャンデータは、
様々な棚卸し結果を達成するために様々なレベルの粒度でフィルターされ得る。たとえば
第1態様において、事業者はバイナリ棚卸し情報、つまり製品が存在するかどうかの判断
を持つことを所望し得る。場所情報を使用すると、その製品アイテムの存在は、在庫あり
ステータス(たとえばアイテムが保管室にあるかどうか)または展示ステータス(たとえ
ばアイテムが展示されているかどうか)と同じであり得る。そのようなバイナリ棚卸し態
様において、システムは以前にスキャンしたアイテムと同じ製品タイプでおよび同じ場所
にあるアイテムをフィルターし得る。大きな量の情報が除外される結果として、システム
はユーザデバイスと1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムとの間の通信に
おいて、より少ない帯域幅を消費し得る。第2態様において、事業者は完全な棚卸し情報
、つまりいくつの識別されたアイテムがある場所に存在するかの判断を持つことを所望し
得る。この適用例においてシステムは、以前にスキャンしたアイテムと同じ製品タイプの
アイテムは除外しない。しかしシステムは同じアイテムの重複したコードを除外して、同
じ識別されたアイテムが2回以上カウントされないことを確保し得る。
【0016】
フィルターされたおよび集約されたスキャンデータは、メッセージクエリーテレメトリト
ランスポート(MQTT)などのIoTプロトコルを使用して、1つ以上のバックエンド
コンピューティングシステムに送信され得る。これは数多くの利益をもたらす。まず、M
QTTプロトコルなどのIoTプロトコルは、低帯域幅アプリケーションにおいて限定的
情報を伝達する効率的な手段である。ここに記載されたシステムはそのようなプロトコル
の使用から利益を得る、なぜならそのプロトコルは帯域幅を大量に消費する通信に伴う困
難を回避し、棚卸しデータをスムーズに高速かつ効率的に処理および伝達するからである
。さらにIoTプロトコルに基づいて、第1IoTトピックはユーザデバイスからバック
エンドコンピューティングシステムへの通信(たとえば「サブスクライブ情報」)に使用
され得、第2IoTトピックはバックエンドコンピューティングシステムからユーザデバ
イスへの通信(たとえば「パブリッシュ情報」)に使用され得る。集約されたスキャンデ
ータをバックエンドコンピューティングシステムの1つのIoTトピックに送信すること
は、とりわけ棚卸しを完了するために2つ以上のユーザデバイスが使用されている場合に
、ユーザデバイスとバックエンドコンピューティングシステムとの間の通信における複雑
さを回避する。さらにサブスクライブ情報およびパブリッシュ情報として2つの異なるI
oTトピックを使用することは、ユーザデバイスからバックエンドコンピューティングシ
ステムに流れる情報とその逆方向に流れる情報との間の混同を回避する。
【0017】
バックエンドコンピューティングシステムに伝達された集約されたデータはまた、スキャ
ンされたアイテムの場所に関する場所情報を含み得る。そのような情報はたとえば、アイ
テムがショウルームにあるかまたは在庫/ストレージエリアにあるかどうかを判断するこ
とにおいて使用され得る。他の態様において、場所情報はアイテムが当該エリアのどこに
あるか判断するために使用され得る。スキャンされたアイテムの場所情報は、アイテムが
スキャンされた時のユーザデバイスの場所に基づいて判断され得る。ユーザデバイスの場
所は、手動入力されたり(たとえばユーザによるユーザデバイスのユーザインターフェー
スを用いての対話式操作)、ユーザデバイスの1つ以上のコンポーネント(たとえばGP
S)を使用して自動的に取得されたり、またはスキャンされた場所タグに基づいて判断さ
れ得る。ユーザデバイスの場所が既知になると、アイテムの大まかな場所はユーザデバイ
スの場所(たとえばショウルームまたは保管庫の中)であると判断され得るか、アイテム
の詳細な場所はユーザデバイスの知りえた情報に基づいて判断され得る(たとえばユーザ
デバイスの場所、方位線、およびRFIDタグの信号強度)。
【0018】
スキャンデータを1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムに伝達することに
続いて、強化された製品情報は、バックエンドコンピューティングシステムによって第2
IoTトピックを使用してユーザデバイスにパブリッシュされ得る。棚卸しを完了するた
めに使用されたユーザデバイスにフィードバックを提供することで、ユーザデバイスを使
用する従業員は、どのアイテムがスキャン済みであるか、どのアイテムがまだスキャンさ
れていないかに関するほぼリアルタイムの情報を与えられよう。
【0019】
棚卸しの実施に必要な時間をさらに減少させるため、チームスキャンシステムが使用され
得る。そのようなシステムにおいて、スキャンセッションは第1ユーザデバイスによって
開始され得、スキャンセッションの作成は第2ユーザデバイスにブロードキャストされ得
、第2ユーザデバイスはスキャンセッションに参加することを許可され得る。第1セッシ
ョン開始の一部として、第1IoTトピックが、すべてのスキャンデータに割り当てられ
て、スキャンセッションの中において1つ以上のバックエンドコンピューティングシステ
ムに渡され得る。つまり、第1ユーザデバイスが第1識別されたRFIDタグ用のスキャ
ンデータを受信した後、および第2ユーザデバイスが第2識別されたRFIDタグ用のス
キャンデータを受信した後、第1ユーザデバイスおよび第2ユーザデバイスの各々は、第
1IoTトピックを使用してそれぞれのスキャンに対応するアイテム識別コード(IIC
)を1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムに伝達し得る。棚卸しリストま
たは棚卸しレコードは、1つ以上のバックエンドコンピューティングシステムによって作
成されおよび保守され得、スキャンセッションに参加しているすべてのユーザデバイスに
伝達され得、その結果各ユーザデバイスはどのアイテムがスキャン済みで、どのアイテム
がまだスキャンされていないかに関して可視性を備える。伝達されたIISはセッション
棚卸しリストに付与され得、このリストは第1従業員および第2従業員の各々のユーザデ
バイスに戻され得る。いずれかの従業員が第1セッションでスキャンされていないRFI
Dタグをスキャンすると、セッション棚卸しリストに従ってユーザに知覚可能なフィード
バック(たとえば聴覚または触覚による指示)が与えられ得、新しいアイテムおよび而し
て新しいIICがさらに検出されていることをユーザデバイスのユーザに信号で伝える。
このように複数の従業員は、1つの棚卸しセッションの完了に同時に寄与し得る。
【0020】
事業者および顧客によって所望される情報の粒度を提供するため、各々のRFIDタグは
、特定の情報を伝達するように構成され得る。たとえば事業者が各々のシリアル化製品を
個別に追跡することを希望する場合、RFIDは、SGTIN(Serialized
Global Trade Identification Number)またはEP
C(Electronic Product Code)をスキャンデバイスに伝達する
ように構成され得る。諸態様において事業者が特定タイプの製品の在庫数量などの低粒度
の棚卸しデータを所望する場合、RFIDはGTIN(Global Trade Id
entification Number)または統一商品コード(UPC)を伝達する
ように構成され得る。事業者は、たとえばGTINを使用することで、クォーターバック
のショルダーパッド一対の在庫があることを判断し得る(その状態は問わず)。顧客は、
任意の当該ショルダーパッド一対を探し求め得、既知の可用性に基づいてストアに訪問し
得る。事業者は、SGTINなどのより高粒度の情報を使用することで、完全な棚卸しを
実施し得、クォーターバックの中古のショルダーパッド一対の在庫があるがしかし「箱入
りの新品」はないことを判断し得る。この例において、顧客は新しい状態のパッドのみ探
し求め得、ストアに訪問しないを選択し得る。いずれかの例において、ショルダーパッド
の在庫は補充する必要があると判断され得る。このように顧客にはより最新かつ情報に基
づく買い物体験が与えられ、およびサプライチェーン中の様々な実体はより早くかつ十分
な情報に基づく物流の意思決定が可能になる。
【0021】
従来の解決法は、数多くの欠点を持つ。たとえば従来、販売店は、特定の場所においてア
イテムの棚卸しを完了するために、光学的(たとえば2Dバーコードタグ)棚卸しシステ
ムを使用し得る。光学的棚卸しシステムは、リーダーと光学タグとの間で正確な指向性が
必要である(たとえば不透明なバリアがリーダーと光学タグを分離し得ないこと)。スキ
ャン機器は清潔である必要があり、マーキングは明確かつ清潔である必要があり、スキャ
ナーは正面に配置される必要がある。アイテムが積み重ねられ、かつ/または対面する場
所(たとえばアイテムのいくつかの棚卸しが顧客と対面するアイテムの背後に配置され得
る場合)において、光学系を使用した完全な棚卸しは、従業員は顧客と対面するアイテム
の背後にアイテムが1つもないように、各各すべてのアイテムを移動させる必要があるで
あろう。アイテムは個別にスキャン(しばしば移動)される必要があるため、光学ベース
の棚卸しは完了するために有意の数の労働時間がかかる。したがって光学ベースの棚卸し
は、棚卸し中のアイテムの数によって月ごと、半年ごと、または毎年ごとにのみ完了され
得る。さらにチーム棚卸しは、チームの従業員が以前にスキャンしたアイテムはどれか気
づかない場合、非効率であり得る。したがってそのような光学ベースの棚卸しは高遅延で
あり得、それは仕入れの決断を阻害し、顧客体験を損ない得る。たとえば顧客は、潜在棚
卸し、およびそれ以降の販売時点(POS)トランザクションに基づいて、アイテムがな
い場合に、特定のアイテムがある小売り場所で在庫されているという情報を伝えられ得る
。たとえば顧客は、サイズ10の特定のランニングシューズ1足を探し求め得る。販売店
は潜在棚卸し、およびそれ以降のPOSトランザクションに基づいて、シューズ1足の在
庫があると信じ得る;ただし販売店は一週間前、当該のシューズ1足が盗難にあったこと
に気付いていない。顧客は販売店に到着し、所望のシューズ1足が実際には在庫されてな
いことを発見すると、否定的な体験をし得る。
【0022】
従来型のRFID棚卸しシステムの使用は、光学的棚卸しシステムに紐付けられる困難の
一部を解決し得る。たとえばRFIDスキャナーは、明確な指向性を必要としない。ただ
しRFIDの使用は、結果として問題を増加させ得る。RFIDは多数のRFIDタグを
瞬時にスキャンし得、これは人的操作の能率を向上させ得るが、しかし結果として大量の
データを得るため、これは様々なコンピューティングシステムによる伝達および処理を行
うために長時間かかる。さらにチーム棚卸しは、チームメートはどのRFIDタグがスキ
ャン済みか知り得ないために、困難があり得る。チームスキャンの結果であろうと、また
は複数のRFIDタグのスキャンによって生み出された情報の洪水の結果であろうと、R
FID棚卸しシステムは、顕著な複製を経験し得、これにより不正確であり得る。つまり
従来型のRFID技術は人の操作を促進し得るのではあるが、関連するコンピュータ操作
はなお非効率および高遅延に苦しみ得(たとえば有意な量のデータおよび通信に必要な高
帯域幅による)、データは不正確であり得る。
【0023】
ここに記載された技術の態様は、スムーズに詳細で低遅延の棚卸しデータを収集および保
守することで、前述の問題を解決する。棚卸しデータの遅延は、多数の方法で低減され得
る。まず、RFID技術は、数時間ですべての棚卸しアイテムを高速にスキャンするため
に利用され得る(光学的スキャン技術を使用した場合に要する数百時間とは対照的)。次
に、RFIDタグによって与えられる大量のデータは、バックエンドコンピューティング
システムに伝達される前に、特定の棚卸しアプリケーションに必要な特定データに絞り込
まれ得る。このフィルタリングは、ユーザデバイスとバックエンドシステムとの間で伝達
されるデータ量を減少させ、これにより少ない帯域幅しか必要とせずおよび伝達をより高
速かつより効率的にする。および前述のように、伝達されるデータタイプおよびデータ量
は、特定の棚卸しアプリケーションに即して調整され得る。たとえば「在庫/欠品」を評
価するためには小量のデータしか必要とされ得ないが、他方各棚卸しアイテムを個別に追
跡するためには多量のデータが必要とされ得る。このためその諸態様は特定の棚卸しアプ
リケーションに必要とされる量の情報のみ伝達し、それによって伝達効率を最適化する。
【0024】
ここに記載された技術はまた、IoTアーキテクチャの諸態様を利用することで高効率お
よび効率的通信を提供する。前述のようにMQTTプロトコルなどのIoTプロトコルは
、低帯域幅アプリケーションにおいて限定的情報を伝達する効率的な手段である。加えて
ユーザデバイスによって収集されたすべての集約されたスキャンデータをバックエンドコ
ンピューティングシステム用の1つのIoTトピックに送信することは、とりわけ複数の
ユーザデバイスが1スキャンセッションに参加している場合に、通信を効率化する。さら
にサブスクライブ情報およびパブリッシュ情報用に2つの異なるIoTトピックを利用す
ることは、ユーザデバイスからバックエンドコンピューティングシステムに流れる情報と
その逆方向に流れる情報との間の混同を回避する。
【0025】
ここに記載された技術の諸態様はまた、チームの棚卸し作業をスムーズにし、これにより
棚卸しをさらに早くかつ効率的にする。たとえばIoTアーキテクチャは、複数のユーザ
デバイスとバックエンドコンピューティングシステムとの間の通信を効率化するために利
用される。加えてバックエンドコンピューティングシステムは複数のユーザデバイスから
受信したデータを調整し、包括的棚卸しデータを各ユーザデバイスに戻し、これにより各
ユーザデバイスが、すべてのユーザデバイスによって収集されたデータから導かれた最新
の棚卸し像を持つことを確保する。ユーザデバイスは、どのアイテムがまだスキャンされ
ていないかに関してほぼリアルタイムのフィードバックを与えられ、これにより複数の従
業員が棚卸しを協業することが容易となる。
【0026】
加えてここに記載された技術はサプライチェーン全体に詳細で低遅延の棚卸しデータの収
集および保守を提供するばかりでなく、消費者の買い物体験を向上させるためにそのよう
なデータの利用を提供する。前記の例で説明されたように、このデータは製造業者などの
実体が、特定の小売り場所に特定の時刻に所望のアイテムの在庫があるかどうかの情報を
正確に消費者に伝えることを可能にする。データはまた、小売店がより素早くかつ効率的
に顧客にサービス提供することを可能にし(たとえば、特定のスタイル、サイズ、および
カラーの在庫が売り場または保管庫にあるかどうかを顧客に素早く告げる)、これにより
顧客の来店体験を向上させる。たとえば従業員デバイスに伝達された棚卸しデータは、ユ
ーザフレンドリなストアの棚卸し像を提供するため強化された製品データ(たとえばスタ
イル、サイズ、カラー)で補足され得る。詳細で低遅延の棚卸しデータはまた、製造業者
が棚卸し管理および運用全般を改善することを可能にし、これは最終的に結果として顧客
体験の改善になる。
【0027】
したがってここに記載された技術の諸態様は、RFIDを使用した棚卸し追跡システムを
改善させる。棚卸しを完了する効率および正確性は、間違ったおよび/または重複したデ
ータをフィルターすることによって有意に増加し得る。さらに効率向上は、1つのスキャ
ンセッションに参加し、共通のIoTトピックを使用してスキャンデータを伝達する複数
のユーザデバイスの能力を通して達成され得る。ユーザデバイスのユーザは、強化された
製品フィードバックを提供され得、このフィードバックはスキャンセッションの中におい
てGUIを介して状況認識能力を向上させる。棚卸し追跡に対する数多くの改善は、低遅
延の棚卸しソリューションを提供する必要を満足させ得、このソリューションは事業者お
よび消費者にとって有益である。
【0028】
ここに記載された技術の諸態様の概要を簡潔に記述してきたが、ここでは技術の実装にお
いて使用に好適な例示的動作環境が記載される。
図1に関して、例示的動作環境100を
示すブロック図が提供され、この動作環境では本開示のいくつかの態様が採用され得る。
ここに記載されたこの編成および他の編成は、例としてのみ示されていると理解すべきで
ある。他の編成および要素(たとえばマシン、インターフェース、機能、順序、および機
能のグループ化など)は、このように示された編成および要素に加えてまたはそれらの代
わりに使用され得、いくつかの要素は、明瞭を期すためにまったく除外され得る。さらに
ここに記述された要素の多くは機能的実体であり、その実体は別個のコンポーネントまた
は分散コンポーネントとして、または他のコンポーネントと関連して、および任意の好適
な組み合わせおよび場所において実装され得る。1つ以上の実体によって実施されるここ
に記述された様々な機能は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェ
アによって実施され得る。たとえばいくつかの機能は、メモリ中に保管されている指示を
実行するプロセッサによって実施され得る。
【0029】
例示的動作環境100は、図示されていない他のコンポーネントのうち、ユーザデバイス
102aおよびユーザデバイス102b~102nなどの多数のユーザデバイス;データ
ソース104aおよびデータソース104b~104nなどの多数のデータソース;サー
バ106;センサー103aおよび107、およびネットワーク110を含む。
図1に示
された動作環境100は1つの好適な動作環境の例であることを理解すべきである。
図1
に示されたコンポーネントの各々は、たとえば
図9に関連して記載されたコンピューティ
ングデバイス900などの任意のタイプのコンピューティングデバイスを介して実装され
得る。このようなコンポーネントは、ネットワーク110を介して相互に通信し得、この
ネットワークは制限なしで、1つ以上のローカルエリアネットワーク(LAN)および/
またはワイドエリアネットワーク(WAN)が含まれ得る。例示的実施形態において、ネ
ットワーク110は多様な考え得るパブリックネットワークおよび/またはプライベート
ネットワークのうち任意のものの中でもインターネットおよび/またはセルラーネットワ
ークを備える。
【0030】
任意の数のユーザデバイス、サーバ、およびデータソースが、本開示の範囲内の動作環境
100内で採用され得ると理解すべきである。各々は、分散環境において協同する1つの
デバイスまたは複数のデバイスを備え得る。たとえばサーバ106は、分散環境において
配置された複数のデバイスを介して設けられ得、そのデバイスは全体でここに記述された
機能を提供する。加えて示されていない他のコンポーネントはまた、分散環境の中に含ま
れ得る。
【0031】
ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102nは、動作環境100の
クライアントサイドのクライアントデバイスであり得、一方サーバ106は動作環境10
0のサーバサイドにあり得る。サーバ106は、本開示において論じられたフィーチャお
よび機能の任意の組み合わせを実装するため、ユーザデバイス102aおよびユーザデバ
イス102b~102n上のクライアントサイドソフトウェアと連動して稼動するように
設計されたサーバサイドソフトウェアを備え得る。動作環境100のこの部門は、好適な
環境の一例を示すために設けられ、および各実装について、サーバ106およびユーザデ
バイス102b~102nの任意の組み合わせが別々の実体として残る必要はない。
【0032】
ユーザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102nは、任意のタイプのユ
ーザによって利用可能なコンピューティングデバイスを備え得る。たとえば一態様におい
て、ユーザデバイス102a~102nは、ここで
図10に関して記述されたコンピュー
ティングデバイスのタイプであり得る。一例を示すがそれに限定されないが、ユーザデバ
イスは、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、モバイルまたは
モバイルデバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ウェ
アラブルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、MP3プレイヤー、全地球測位システ
ム(GPS)またはデバイス、ビデオプレイヤー、ハンドヘルド通信デバイス、ゲームデ
バイスまたはシステム、エンターテイメントシステム、車両コンピュータシステム、埋め
込みシステムコントローラー、カメラ、リモコン、バーコードスキャナー、コンピュータ
化測定装置、電気器具、家庭用電子機器、ワークステーション、またはこのように例示さ
れたデバイスまたは他の任意の好適なデバイスの任意の組み合わせとして実装され得る。
【0033】
データソース104aおよびデータソース~104nは、データソースおよび/またはデ
ータシステムを備え得、このデータシステムは、動作環境100または
図2に関連して記
述されたシステム200の様々な構成成分のうち任意のものにデータを利用可能にするよ
うに構成される。データソース104aおよびデータソース104b~104nは、ユー
ザデバイス102aおよびユーザデバイス102b~102n、およびサーバ106とは
別個であり得るか、このようなコンポーネントの少なくとも1つに一体化および/または
統合され得る。一実施形態において1つ以上のデータソース104a~104nは、1つ
以上のセンサーを備え、このは、1つ以上のユーザデバイス102aおよびユーザデバイ
ス(複数可)102a、102b、または102nまたはサーバ106に統合されまたは
紐付けられ得る。
【0034】
動作環境100は、ユーザデバイス222a、IOT通信マネージャ230、スキャンセ
ッションマネージャ240、分析エンジン250、更新メッセージジェネレータ270、
および顧客デバイス280に紐付けられるコンポーネントを含む、
図2に記述されたシス
テム200の1つ以上のコンポーネントを実装するために利用され得る。ここで
図1と図
2を参照すると、一態様を実装するために好適であり、概してシステム200として示さ
れている例示的コンピューティングシステムアーキテクチャの態様を示すブロック図が与
えられる。システム200は、好適なコンピューティングシステムアーキテクチャのうち
の1つの例のみ表す。他の編成および要素は、このように示された編成および要素に加え
てまたはそれらの代わりに使用され得、いくつかの要素は、明瞭を期すためにまったく除
外され得る。さらに動作環境100について、ここに記載された要素の多くは機能的実体
であり、その実体は別個のコンポーネントまたは分散コンポーネントとして、または他の
コンポーネントと関連して、および任意の好適な組み合わせおよび場所において実装され
得る。さらに各要素はここで別個の機能的実体として記載されるが、任意の1つ以上の当
該実体は、複数プロセスを実行する共有プロセッサによって配置および/または実行され
得る。
【0035】
例示的システム200は、ユーザデバイス222a、IoT通信マネージャ230、スキ
ャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、更新メッセージジェネレータ2
70、および顧客デバイス280を含み、これらデバイスの各々は、
図9に関連して記載
されたコンピューティングデバイス900、または
図1に関連して記載されたユーザデバ
イス102a~102nまたはサーバ106など、任意のタイプまたは任意の数のコンピ
ューティングデバイスを介して実装され得る。たとえばユーザデバイス222a~222
nおよび顧客デバイス280は各々、1つ以上のユーザデバイス102a~102nに応
答し得る。本開示において用語「バックエンドコンピューティングデバイス(複数可)」
は、任意の1つ以上のIoT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ24
0、分析エンジン250、更新メッセージジェネレータ270を一括して言うために使用
され得る。従って任意の1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、1つ以
上のユーザデバイス102a~102nまたはサーバ106に応答し得る。ストレージ2
60は、コンピュータデータストア、データベース、クラウド/分散ストレージ、または
同種のものを備え得、データソース104aなどの1つ以上のデータソースに対応し得る
。一態様において、ストレージ260またはそれの一部分は、ブロックチェーンなどの分
散型台帳を使用して実装され得る。前述のように任意の1つ以上のユーザデバイス222
a、IoT通信マネージャ230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン
250、および更新メッセージジェネレータ270は、同じコンピューティングデバイス
またはコンピューティングシステムの一部であり得る。言い換えると、
図1に関して記述
されたように
図2に示された各コンポーネントは、分散環境において協同する1つのデバ
イスまたは複数のデバイスを備え得る。ユーザデバイス222a、IoT通信マネージャ
230、スキャンセッションマネージャ240、分析エンジン250、および更新メッセ
ージジェネレータ270の各々は、そこで動作する1つ以上のコンピューティングソフト
ウェアアプリケーション、つまりアプリを含み得、このアプリはこのようなデバイスに関
連してここに記述された操作をスムーズに実行する。
図2に示されたコンポーネントは、
図1に関して記述されたネットワーク110などの1つ以上のネットワークを介して通信
可能に連結される。たとえばコンポーネントは、インターネット、セルラーまたはワイヤ
レス通信ネットワーク、プライベートネットワーク、仮想プライベートネットワーク(V
PN)、仮想プライベートクラウド(VPC)ネットワーク、および任意の他のネットワ
ーク、または前述のものの任意の組み合わせを介して連結され得る。さらに
図2中のライ
ンは、一部のコンポーネントが相互に通信可能に連結されていることを示すが、このよう
なラインは制限されないことが理解される。たとえばIoT通信マネージャ230は、ス
キャンセッションマネージャ240と通信可能に連結され得る。
【0036】
システム200は、RFIDを使用して棚卸し追跡に紐付けられる。一態様において、シ
ステム200は、シューズの販売店などの販売店によって実装され得る。販売店は、小売
り場所で潜在的顧客のために展示可能な、たとえばサイズおよびカラーの異なる数多くの
タイプの異なるシューズを備え得る。販売店は、保管庫に様々なシューズの在庫をさらに
持ち得、この在庫は販売店の従業員にアクセスされるまで、潜在的顧客によって容易には
入手でき得ない。前述のように一態様において、販売店にとってどのシューズが展示され
ているかを知ることが重要である;第2態様において、販売店にとってどれだけの数の各
シューズが在庫されていることを知ることが重要である。さらに潜在的顧客にとって、試
行錯誤のアプローチを回避するために特定のシューズが特定の小売り場所で入手可能であ
ると知ることが重要であり、そのことは潜在的顧客に現実世界の小売り場所に懇請するこ
とを断念させ得る。したがってシステム200は、販売店のためにより効率的な小売り物
流を促進する改善された低遅延棚卸し追跡システムを提供し、顧客のために買い物体験を
改善させる。
【0037】
システム200は、ユーザデバイス222aを備えると言われ得る。ユーザデバイス22
2aは、
図1のユーザデバイス102aなどのユーザデバイスに対応し得る。一態様にお
いて、ユーザデバイス222aは、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュ
ータ、または同種のもの、などのモバイルデバイスであり得、その上で1つ以上のアプリ
ケーションつまりアプリを実行する。システム200の使用を開始するため、ユーザデバ
イス222aは、第1スキャンセッションをローカルに開始し得る。他の諸態様において
、ユーザデバイス222aは、スキャンセッションマネージャ240などの1つ以上のバ
ックエンドコンピューティングデバイスに、ユーザデバイス222aは第1スキャンセッ
ションが開始されることを希望するという指示を与え得る。第1スキャンセッションがユ
ーザデバイス222aまたは1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスのいず
れによって開始されたにしろ、スキャンセッションの作成と同時に、第1IoTトピック
は、スキャンセッションの中において伝達されたサブスクライブメッセージ(ユーザデバ
イスから1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスへのメッセージ)に割り当
てられ、および第2IoTトピックはパブリッシュメッセージ(1つ以上のバックエンド
コンピューティングコンポーネントからスキャンセッション中のユーザデバイスへのメッ
セージ)に割り当てられ、そこにおいて第1IoTトピックは第2IoTトピックとは異
なる。
【0038】
ユーザデバイス222aは、スキャナー224aに連結され得る。いくつかの態様におい
てユーザデバイス222aは、スキャナー224aに通信可能に連結され得る;他の諸態
様において、ユーザデバイス222aはスキャナー224aに物理的に連結され得るか、
ユーザデバイス222aおよびスキャナー224aは1つのデバイスであり得る。スキャ
ナー224aは、RFIDスキャンデータをユーザデバイス222aに提供することの可
能な任意のデバイスであり得る。つまりスキャナー224aはRF信号を伝播し得、この
信号はパッシブRFIDタグを起動するために使用されて、そこからのRFIDスキャン
データの戻りをトリガーする。他の諸態様において、スキャナー224aは、アクティブ
RFIDタグから伝送されたRFIDスキャンデータを受信するように構成された1つ以
上の受信要素を備え得る。スキャナー224aは、1つ以上のアンテナを備え得、このア
ンテナはスキャナー224aによって、リードRFIDタグとスキャナー224aとの間
の方位線を判断するために使用され得る。スキャナー224aはまた、RFIDスキャン
データの信号強度を判断するために、1つ以上のアンテナを使用し得、その強度は、スキ
ャナー224aまたはユーザデバイス222aによってスキャナー224aとリードRF
IDタグとの間の距離を推定するために使用され得る。
図2に示されるように、システム
200は、1つのユーザデバイス222aおよび1つのスキャナー224a、または複数
のユーザデバイス222a~222nおよび相当数のスキャナー224a~224nを備
え得る。
【0039】
ユーザデバイス222aは、場所情報を判断し、場所情報を1つ以上のバックエンドコン
ピューティングデバイスに伝達されるアイテムについての情報に紐付けるように構成され
得る。一態様において、デバイスの場所は、ユーザデバイス222のユーザインターフェ
ース上にプロンプトまたは選択可能オプションを与えることで手作業で判断され得る。別
の態様においてデバイスの場所情報は、ユーザデバイス222aおよび/またはスキャナ
ー224aのコンポーネントまたは機能を使用して自動的に判断され得る(たとえばGP
Sコンポーネントまたは既知の場所から受信した信号に基づく三角測量によって与えられ
る場所)。さらに他の諸態様において、デバイスの場所は、ロケーションRFIDタグを
スキャンするスキャナー224aを使用して半自動的に判断され得、そこにおいてロケー
ションRFIDタグはシステム200またはユーザデバイス222aにとって既知の場所
に紐付けられる。デバイスの場所情報は、コースまたは細かさについての任意の程度であ
り得る。たとえば粗い場所とは、保管庫対ショウルームまたは倉庫対運送中などの高レベ
ルの場所であり得る。細かいまたはより細かい場所とは、「ナイキメンズ、バスケットボ
ールシューズ(Nike Men’s Basketball Shoes)」または「
レディース、ランニングシューズ(Women’s Running Shoes)」な
どのより特定の場所であり得る。
【0040】
デバイスの場所が判断されると、それはIoT通信マネージャ230などの1つ以上のバ
ックエンドコンピューティングデバイスに、RFIDスキャンデータに基づいてアイテム
を識別する情報と共に伝達され得る。いくつかの態様においてアイテムの場所は、ロケー
ションRFIDタグとアイテムRFIDタグとの間の任意の1つ以上の関係に基づいて判
断され得る。関係は位置的であり得、つまりスキャナー224aは、ユーザデバイス22
2aにロケーションRFIDタグがアイテムRFIDタグに一しきい値内に近接して検出
されていることを伝達し得る。たとえばロケーションRFIDタグは019度の相対方位
および+10度の仰角があるとして検出され得、アイテムRFIDタグは020度の相対
方位および+12度の仰角があるとして検出され得る。方位の1度の差および仰角の2度
の差が、所定のしきい値内であれば、アイテムRFIDタグに紐付けられたアイテムは、
ロケーションRFIDタグの場所にあると判断され得る。関係は一時的であり得る。つま
り場所は、アイテムRFIDタグがスキャンされたロケーションRFIDタグの所定しき
い値時間内でスキャンされた場合に、アイテムRFIDタグに紐付けられたアイテムに割
り当てられ得る。たとえばロケーションRFIDタグは、アイテムRFIDタグがスキャ
ンされる4秒前にスキャンされ得る。所定しきい値未満のその時間量に基づいて、アイテ
ムRFIDタグに紐付けられたアイテムはロケーションRFIDタグに紐付けられた場所
に位置すると判断され得る。関係はまた、少なくとも部分的にロケーションRFIDタグ
とアイテムRFIDタグの各々からの返信の1つ以上の特徴に基づき得る。たとえばそれ
ぞれの返信の信号強度は、ロケーションRFIDタグとアイテムRFIDタグはスキャナ
ー224aから同じ様な範囲にあることを示し得る(返信信号強度は所定のしきい値内、
たとえば10%または5dbm内にあることに基づく)。
【0041】
ユーザデバイス222aは、スキャナー224aによって与えられたRFIDスキャンデ
ータをIICのセットに変換し得、そこにおいてIICのセットは、1つ以上のIICを
備え得る。本開示においてRFIDスキャンデータは、1つのRFIDタグによって与え
られるように構成された任意のコード、数値、シーケンス、または同種のものを指し得る
(スキャナー224aによって起動されたことに応答したパッシブRFIDタグから、ま
たはアクティブRFIDタグから)。RFIDスキャンデータの非限定的な例としてGT
IN(Global Trade Identification Number)、S
GTIN(Serialized GTIN)、EPC(Electronic Pro
duct Code)、または同種のものが含まれる。IICは、所定のレベルの粒度で
確実に特定のアイテムを識別するための、任意のコード、数値、シーケンス、または同種
のもの、であり得る。シューズ販売店の例を使用すると、一意のIICは、エアージョー
ダン(Air Jordan)一般、サイズ10のエアージョーダン、またはレッド、サ
イズ10のエアージョーダンに対応し得る。一例において、スキャナー224aはRFI
Dタグをスキャンし得、12桁GTINであり得るシーケンス123456654321
を備えるRFIDスキャンデータを備えるRFIDタグから応答を受信し得る。スキャナ
ー224aは、RFIDスキャンデータをユーザデバイス222aに伝達し得、この時点
でユーザデバイス222aは当該RFIDスキャンデータを使用してフィルター操作を実
施し得る。
【0042】
ユーザデバイス222aは、実行されている棚卸し操作のタイプによって異なるフィルタ
ー操作を実施し得る。前述のように棚卸しシステム200は、たとえばバイナリ棚卸しま
たは完全棚卸しを実行するために使用され得る。完全棚卸しを実行するために使用された
場合、システム200は、いくつの特定のアイテムが特定の場所に存在するか知ろうと試
し得る。完全棚卸しは、販売店が保管庫で同じ特定のIICをいくつ入手可能かを判断す
るために有益であり得る。この情報は、発注/購入の決断を行う場合に、特に価値があり
得る。バイナリ棚卸しを実行するために使用された場合、システム200は、特定のアイ
テムが特定の場所に存在するか否かを知ることのみ気にかける。バイナリ棚卸しは、販売
店が効率的にショウルームスペースを利用するために有益であり得る。言い換えると、販
売店は同じアイテムが複数個ショウルームの限られたスペースを占めることを所望しない
場合がある。バイナリ棚卸しはまた、特定のアイテムが小売り場所に在庫としてあるかど
うかを判断しようとしている顧客にとって有益であり得、これは、当該特定のアイテムを
購入するため当該小売り場所を訪れた方がよいかどうか決断する手掛かりになり得る。
【0043】
システム200が完全棚卸し操作を実施するのに使用される場合、ユーザデバイス222
aは受信した第1複数のRFIDスキャンデータを重複除外することによってRFIDス
キャンデータをフィルターし得る。重複除外(デデュープとも言う)は、1つのRFID
タグが2回カウントされないために使用される。完全棚卸しが所望される諸態様において
、各個別アイテムに連結されたRFIDタグは、一意のRFIDスキャンデータを用いて
スキャナー224aに返信すべきである。これを行うために、各アイテムRFIDタグは
、十分な詳細を提供するように構成されるべきである。諸態様において、これは、スキャ
ナー224aによって問い合わせされた場合にSGTINまたはEPCを返信するように
各アイテムRFIDタグを構成することで達成され得る。一態様において、スキャナー2
24aは、1スキャンセッションにつき1回第1RFIDスキャンデータのみユーザデバ
イス222aに伝達することでデデュープフィルタリングを提供し得、そこにおいて第1
RFIDスキャンデータは第1アイテムRFIDタグに紐付けられる。たとえばスキャナ
ー224aが1秒ごとに1回問い合わせを伝播すれば、スキャナー224aからの問い合
わせは第1アイテムRFIDタグからの返信を複数回誘発する可能性が非常に高い(たと
えば第1アイテムRFIDタグが、スキャナー224aの送信アンテナ(複数可)および
/または受信アンテナ(複数可)の伝播パターンの中にいなくなる前)。RFIDスキャ
ンデータをデデュープすることで、第1アイテムRFIDタグは、当該タグからの返信が
スキャナー224aによって受信されるたびに1回カウントされる代わりに、1回のみカ
ウントされる。別の態様においてスキャナー224aは、受信したすべてのRFIDスキ
ャンデータをユーザデバイス222aに伝達し得る(つまり、第1RFIDスキャンデー
タは1つのスキャンセッションにおいて複数回、ユーザデバイス222aに伝達され得る
)。そのような一態様において、ユーザデバイス222aは、前述の同じ方法で伝達され
たRFIDスキャンデータのデデュープを実施し得る。
【0044】
システム200がバイナリ棚卸し操作の実施に使用される場合、ユーザデバイス222a
は、デデュープを実施することに加えて、異なるアイテムRFIDタグからの同様なRF
IDスキャンデータを除外することで、RFIDスキャンデータをフィルターし得る。そ
のような一態様において、第2アイテムRFIDスキャンデータは、第2アイテムRFI
Dスキャンデータに相関する第2アイテムが、第1アイテムRFIDスキャンデータに相
関する第1アイテムと同じアイテムIICを持つと判断される場合に、除外され得る。ア
イテムコードは1回のみカウントされ得るため、いかに多くのコピーがスキャンされよう
とも、アイテムRFIDタグはGTIN、SGTIN、EPC、SKU、UPC、または
同種のものを備えるように構成され得る。たとえばバイナリ棚卸しスキャンセッションの
中において、ユーザデバイス222aはレッドペア、サイズ10ナイキエアジョーダンに
対する第1RFIDスキャンデータ、およびブラックペア、サイズ10ナイキエアジョー
ダンに対する第2RFIDスキャンデータを受信し得る。本例において販売店は、一意の
IICについての所望の粒度が、製造業者、モデル、およびサイズであると指定し得る。
したがってユーザデバイス222aは、レッドペア、エアジョーダンおよびブラックペア
、エアジョーダンが同じIICを備えると判断し得、ユーザデバイス222aは第2RF
IDスキャンデータを除外し得、少なくとも1足のサイズ10、ナイキエアジョーダンが
特定の場所にあるという情報が販売店に与えられる結果になる。
【0045】
ユーザデバイス222aは、RFIDスキャンデータのフィルタリングに加えて、集約機
能を提供し得る。第1アイテムに対する第1IICを受信すると、ユーザデバイス222
aは第1IICに対応する製品識別子を判断し得る。たとえばIICは、コード、シーケ
ンス、または数値であり得、ユーザデバイス222aは、IICが製品名に等しいことを
判断し得る(たとえばIIC 1234554321はサイズ10、ナイキエアジョーダ
ンに等しくあり得る)。次にユーザデバイス222aは、製品識別子および第1IICを
備える集約製品識別子を作成し得、この集約製品識別子は第1メッセージにおいて第1I
oTトピックを使用して1つ以上のバックエンドサーバに伝達され得る。
【0046】
受信された複数のRFIDスキャンデータのフィルタリングに続いて、またはフィルタリ
ングおよび集約に続いて、ユーザデバイス222aは、1つ以上のIICの第1グループ
を備える第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達し
得る。第1メッセージは前のメッセージのある期間の後にまたは第2メッセージのある期
間の前に送信され得るため、第1メッセージは複数のIICを備え得、そのIICは最後
のメッセージ以降、ユーザデバイス222aによってフィルターされている。第1メッセ
ージが生成されると、メッセージはMQTTなどのIoTプロトコルに従って第1IoT
トピックを使用して、IoT通信マネージャ230に送信され得る。
【0047】
IoT通信マネージャ230は、第1メッセージを分析エンジン250に伝達し得る。分
析エンジン250は、1つ以上の機能コンポーネントを備え得、そのコンポーネントはス
キャンアイテムリストを受信および/または生成し、スキャンアイテムリストを棚卸しレ
コード262と比較し、スキャンアイテムリストおよび棚卸しレコード262を調整して
、棚卸しレコード262を更新する。諸態様において棚卸しレコード262は1つ以上の
レコードであり得、そのレコードは1つ以上のセッションにおよび/または1つ以上の場
所で対応する。一態様において、分析エンジンは、第1ユーザデバイスによって伝達され
た第1セットのIICおよび第1ユーザデバイスまたは第2ユーザデバイスによって伝達
された第2セットのIICを組み合わせることで、スキャンアイテムリストを作成し得、
この第2ユーザデバイスはスキャンセッションに参加している。たとえば第1ユーザデバ
イスが第1セットのIICの第1IICを伝達し、第2ユーザデバイスが第2セットのI
ICの第2IICを伝達すれば、分析エンジン250はスキャンアイテムリストを作成し
得、このリストは第1IICと第2IICを備える。分析エンジン250はまた、スキャ
ンアイテムリストを作成するために、第1グループのIICおよび/または第2グループ
のIICをフィルター/デデュープする操作を実施し得る。たとえば第1ユーザデバイス
が第1セットのIICの第1IICを伝達し、第2ユーザデバイスも第2セットのIIC
の第1IICを伝達する場合(これは、第1ユーザデバイスから1つ以上のバックエンド
コンピューティングデバイスに第1IICが伝達される前、および/または棚卸しレコー
ドが第1IICを備える第2ユーザデバイスに伝達される前に、第1IICが第2ユーザ
デバイスによって識別される場合に起き得る)。別の態様において分析エンジン250は
、ストレージ260上でアクセスされた1つ以上のルール268に従って、第1グループ
のIICおよび/または第2グループのIICにフィルターを適用して、特定の情報を目
標とし得る(たとえばバスケットボールに係る製品の棚卸しのみ実施することが望ましく
あり得る場合)。任意の態様において、スキャンアイテムリストは次に、ストレージ26
0から得られた棚卸しレコード262と比較され得る。前述のように一態様において、ス
トレージ260の少なくともいくつかの部分は、ブロックチェーンなどの分散型台帳に実
装され得る。したがって棚卸しレコード262は、分散型台帳に保管され得、この台帳は
パブリックまたはプライベートのブロックチェーンシステムを備え得る。スキャンアイテ
ムリストが1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達されたIICのま
さしく第1グループを備える場合、スキャンアイテムリストは新規棚卸しレコード262
を作成するために使用され得、棚卸しレコード262は、1つ以上のバックエンドコンピ
ューティングデバイスに伝達された、フィルターおよび/または集約されたIICの動作
中の表である。スキャンアイテムリストを棚卸しレコード262と比較することで、分析
エンジン250はスキャンセッション中に初めて伝達されたIICを識別し得、2つを調
整し得、棚卸しレコード262を更新し得る。
【0048】
分析エンジン250は、追加としてまたは代替として1つ以上の比較棚卸しレポートを作
成し得る。分析エンジン250は、第1場所にある第1棚卸しを第2場所にある第2棚卸
しと比較するために、1つ以上のストレージ260の場所から棚卸しレコード262を取
得し得、そこにおいて第1場所は第2場所とは異なる。比較棚卸しレポートは、以降のア
クセスのためストレージ260に保管され得、かつ/またはユーザデバイス222aなど
のユーザデバイスに伝達され得る。たとえば第1棚卸しは第1スキャンセッション中に実
施され得、そこにおいてスキャンセッションは、保管室/保管庫/店舗裏に特有である。
別の第2棚卸しは、第2スキャンセッションで実施され得、そこにおいてスキャンセッシ
ョンはショウルーム/展示エリア/店頭に特有である。比較棚卸しレポートは、第1棚卸
しおよび第2棚卸しを使用して生成され得、このレポートは在庫としてある(つまり店舗
裏で入手可能)が展示されていない(つまり店頭で入手可能でない)アイテムを識別する
。当該比較棚卸しレポートは、ユーザデバイス222aなどのユーザデバイスに伝達され
得るか、通知がユーザデバイスに提供され得、この通知は比較棚卸しレポートに基づいて
、店頭に在庫する必要のある1つ以上のアイテムのリストを具体的に識別する。
【0049】
分析エンジン250によって棚卸しレコード262が作成または更新されると、更新メッ
セージジェネレータ270は、スキャンセッションにおいてIoT通信マネージャ230
を介して、棚卸しレコード262を充実させ、かつ/または棚卸しレコード262をユー
ザデバイスに伝達し得る。更新メッセージジェネレータ270は、強化コンポーネントを
含み得、このコンポーネントは、ストレージ260から得られた追加アイテム情報266
の付いた棚卸しレコード262を付加することで、スキャンセッション中のユーザデバイ
ス(複数可)に提供されるフィードバックを充実させ得る。たとえば強化コンポーネント
は、棚卸しレコード262のアイテムに特化したアイテム情報266を取得し得、このレ
コードは画像/像、説明、またはアイテム名およびIICを超えるアイテムに関する他の
情報を備える。更新メッセージジェネレータ270が強化機能を実施する場合、強化アイ
テム情報は、メッセージジェネレータコンポーネントを介してスキャンセッションのユー
ザデバイス(複数可)に伝達され得る。強化アイテム情報コンポーネントが利用されない
場合、更新メッセージジェネレータ270は、MQTTなどのIoTプロトコルに従って
、第2IoTトピックを使用してIoT通信マネージャ230を介して、棚卸しレコード
262をスキャンセッションのユーザデバイス(複数可)に伝達し得る。たとえば、第1
ユーザデバイスおよび第2ユーザデバイスの各々が同じ第1セッションにおいて棚卸しス
キャンを実施しているチームスキャンセッションにおいて、IoT通信マネージャ230
は、棚卸しレコード262への個々のエントリが第1ユーザデバイスまたは第2ユーザデ
バイスのどちらに由来するかにかかわらず、棚卸しレコード全体を第2IoTトピックを
使用して第1ユーザデバイスおよび第2ユーザデバイスの各々に伝達する。
【0050】
ユーザデバイス222aおよびスキャンセッションに参加した任意の他のユーザデバイス
は棚卸しレコード262を受信し、このレコードをスキャンセッション中および/または
後続のスキャンセッション中に利用して、ここで論じられた任意のフィルター操作を含む
フィルター操作を実施する(たとえば新規RFIDスキャンデータおよび/または新規I
ICを棚卸しレコード262と比較して、特定のアイテム/IICが新規かまたは以前に
スキャンされているかどうかを判断する)。一例において、ユーザデバイス222aは、
第1ユーザデバイスであると言い得、第2ユーザデバイス222nはスキャンセッション
に参加し得る。第2ユーザデバイス222nは、ユーザデバイス222aに関して前述し
た機能を実施することに加えて、第2複数のRFIDスキャンデータから第2セットのI
ICを判断し、第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターして、第1ユーザデバイ
スによって以前にスキャンされ、棚卸しレコード262において第2ユーザデバイスに伝
達された任意のIICを除外するように、構成され得る。たとえば第2ユーザデバイスは
、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスによって、スキャンセッションの
異なるユーザデバイスによって処理されたまたはスキャンセッションにおいて同じユーザ
デバイスによって以前に処理されたRFIDスキャンデータに基づいて、第1IICが識
別されたことを通知され得る。第2ユーザデバイスが、第2セットのIICは第1IIC
を備えることを識別すると、第2ユーザデバイスは、第1IICおよび/または第1II
Cに対応する第2複数のRFIDスキャンデータの一部分を無視し(つまり除外する、含
めない、または使用しない)得る。いくつかの態様においてユーザデバイス222aは、
RFIDスキャンデータが棚卸しレコード262と比較して新しい場合、つまりIICは
前述のように無視/フィルターされるべきではないとユーザデバイス222aが判断する
場合、ユーザデバイス222aに紐付けられたユーザにかなりのフィードバックを提供し
得る。フィードバックは、聴覚的(たとえばビープ音)、視覚的(たとえば新らしくスキ
ャンされたIICがユーザインターフェースに表示される)、触覚的(たとえばバイブレ
ーション)、または同種のものであり得る。このようにして、棚卸しを実施するユーザは
、スキャンする新規RFIDタグが続くかどうか、またはRFIDタグはすべて既に伝達
され、棚卸しレコード262に追加されたかを判断し得る。
【0051】
いくつかの態様においてシステム200は、少なくとも1つの顧客デバイス280をさら
に備え得る。顧客デバイス280は、見込み客または実際の客に紐付けられ得、その客は
特定のアイテムが特定の場所で入手可能(つまり展示または在庫として)かどうか判断す
ることを希望するあろう。一態様において、顧客デバイス280は、ストレージ260に
問い合わせし得、応答中に棚卸しレコード262を受信し得る。別の態様において顧客デ
バイスは、ストレージ260に問い合わせして特定の場所で特定のアイテムが入手可能か
判断し得る。応答において、ストレージ260は棚卸しレコード262を問い合わせして
特定のアイテムを検索し得、それに該当する棚卸し結果を返し得る。場所情報は、多様な
レベルの顧客デバイス280に伝達され得る;たとえば場所情報は顧客に所望のアイテム
がメインストリート123に位置するShoe Worldで入手可能であることを通知
し得、場所情報は所望のアイテムが展示されているかそれとも在庫としてあるか(購入を
決断するに先立ってアイテムの展示と対話することを顧客が所望する場合に有益)を顧客
に通知し得るか、通り5のベイ2に位置する棚の場所A21で入手可能な在庫としてある
ことを顧客に通知し得る。顧客デバイスに提供された場所情報の粒度にかかわらず、顧客
は改善された低遅延棚卸しステータスを与えられ、このステータスは顧客を勇気づけ得る
か、顧客体験を改善し得る。一例が
図8に示され、そこでは見込み客がモバイルデバイス
(たとえば顧客デバイス280)を使用して特定のアイテム(レッド、ナイキエアジョー
ダン、サイズ10)が得られ得る場所を判断するところが目撃され得る。モバイルデバイ
スは、製造業者または販売店系列のアプリなどのアプリを使用して、ストレージ260上
の棚卸しレコード262などのシステム200の任意の1つ以上のコンポーネントを問い
合わせ得、特定のアイテムが特定の場所にあるか判断し得るか、入手可能な最も近い場所
を判断し得る。例において、モバイルデバイスは、特定のアイテムが地元の小売り場所S
hoe Worldで入手可能であるという指示を受信し得、製造業者アプリを使用して
デバイスのユーザインターフェースを介して対応する指示をユーザに表示し得る。見込み
客は、改善された低遅延棚卸し情報を確信してShoe Worldの場所を訪問し得、
説明されたように特定アイテムを眺め/購入し得る。改善された低遅延棚卸し情報を持っ
ていることは、顧客体験を有意に改善し得、見込み客を実際の顧客に切り替えさせ得る。
【0052】
例およびこれまでの議論によって説明されたように、RFID追跡の方法を実施するため
に、様々なコンポーネントが利用され得、この方法は従来の棚卸し管理活動を改善する。
図2の例示的アーキテクチャに加えて、
図3は例示的コンピューティングアーキテクチャ
を示し、そのアーキテクチャにおいてコンポーネントは、以前の図に関連して前に論じら
れた一部のコンポーネントと同様であり得る。
【0053】
第一に、RFID追跡を実施するシステムの例示的諸態様は、
図3の例示的アーキテクチ
ャ300に関連して説明されよう。システム300は、グループ化アーキテクチャに構成
されると理解され得、そこにおいてシステムは、ストアグループ320、RFIDマネー
ジドクラウド330、RFIDサービスグループ340、ストア棚卸しサービスグループ
350、製品情報サービスグループ360、分析クラウドグループ370、およびイベン
トサブスクリプションサービスグループ380を備えると言われ得る。「グループ」と名
付けられているが、各「グループ」は、コンピューティングデバイス、それにモジュール
が付属する1つのコンピューティングデバイス、または1つ以上のバックエンドコンピュ
ーティングデバイスのモジュール、または任意のそれらの組み合わせ、の集合であり得る
。一態様において、グループメンバーは、クラウドモノのインターネット(IoT)アー
キテクチャ内部でクライアントまたはサーバの機能を適宜実施するクラウドアーキテクチ
ャ中のクラウド実体である。IoTアーキテクチャとして、たとえばAmazon We
b Services IoTサービスまたはGoogle Cloud IoTが含ま
れ得る。
【0054】
ストアグループ320はたとえば、物理的な小売り場所に対応し得、第1ユーザデバイス
322a~第Nユーザデバイス322nなどの1つ以上のユーザデバイスを備え得、そこ
においてユーザデバイス322の各々は、
図2のユーザデバイス222aの任意の1つ以
上のフィーチャを備える。フレーズ「ストアグループ」で使用された用語「ストア」は制
限的であることを意図するものではなく、製造業者によって採用されたユーザまたは製造
業者と契約したユーザ、アイテムを販売する販売店および販売店の従業員または契約者の
うち任意のもの、または他の任意のサードパーティおよびサードパーティの従業員または
契約者のうち任意のものを含むと理解され得る。ストアグループ320は、1つ以上のス
キャナー324a~324nを備え得、そこにおいて各スキャナーは
図2のスキャナー2
24aの任意の1つ以上のフィーチャをさらに備える。諸態様において、ユーザデバイス
322aは、スキャンセッションコンポーネント346に通信することでスキャンセッシ
ョンが開始されることをリクエストし得る。スキャンセッションを作成するため、スキャ
ンセッションコンポーネント346は、イベントサブスクリプションコンピューティング
デバイス382と通信してスキャンセッションを開始し、サブスクリプション情報に第1
IoTトピックをおよびパブリケーション情報に第2IoTトピックを割り当てる。一態
様において、マネージドクラウドサービス330中のメッセージブローカーは、MQTT
over WebSocketプロトコルをサポートし、MQTTを採用するクライア
ントもWebSocketプロトコルを使用する。一態様において、トピックハイアラー
キーは、単純にStore#¥SessionID¥を備える。イベントサブスクリプシ
ョンストリーム384はイベントサブスクリプションコンピューティングデバイス382
からセッション開始情報を受信し、ストア棚卸しサービスグループ350の補充コンポー
ネント354などの1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスを介して、この
情報をユーザデバイス322aに伝達する。
【0055】
スキャンセッションが開始されると、ユーザデバイス322aは、
図2のユーザデバイス
222aおよびスキャナー224aに関して論じられたように、第1スキャナー324a
から第1複数のRFIDスキャンデータを受信し得る。ユーザデバイスは、
図2に関して
記述されたように任意の1つ以上のフィルタリング機能または集約機能を実施し得、第1
グループの1つ以上のIICを備える第1メッセージを生成し得る。ユーザデバイス32
2aは、MQTTなどのIoTプロトコルに従っておよび第1IoTトピックを使用して
、第1メッセージをパブリッシュトピックコンポーネント332に伝達し得る。パブリッ
シュトピックコンポーネント332は、第1メッセージをビジネスルールエンジン336
に伝達し得、このエンジンはアクティブの場合、
図2の分析エンジン250に関して論じ
られたプロセスなどの任意の1つ以上のバックエンドフィルタリングプロセスを適用し得
る。たとえば、特定の業務上の利害(たとえば、大学のバスケットボールトーナメントが
ストアの近くで開かれる)に特に関係し得る製品棚卸しを具体的に判断するために、特定
の棚卸しが特定のトピック(たとえばメンズ、バスケットボール)に限定されていること
が好まれ得る。そのような例において、特定のカテゴリに結びつく製品の指示は、スキャ
ンセッションで処理され得、他の製品の指示は無視され得る。特に一態様において、バッ
クエンドサービスは、GTINの分類法としてまたは興味のあるGTINのリストとして
カテゴリ説明を受信し得、サービスは分類法のサブセット内でまたは製品カテゴリに結び
つくリスト内でこのようなGTINを考慮する。アクティブでかつ伝達中のバックエンド
絞り込みIICか、またはパブリッシュトピックコンポーネント332から受信した非ア
クティブでかつ伝達中のすべてのIICかを問わず、ビジネスルールエンジン336は、
IICのグループを保管するか、またはこのIICのグループを分析クラウドグループ3
70およびRFIDサービスグループ340のスキャンゲートウェイコンポーネント34
2の1つ以上に直接伝達し得る。ビジネスルールエンジン336からのデータはまた、店
内レポート用のデータストリーム372中に存続され得る。たとえばデータストリームは
、KinesisストリームまたはKafkaストリームを備え得る。
【0056】
スキャンゲートウェイコンポーネント342は、即時フィードバックをユーザデバイス(
複数可)322a~322nに提供し得るか、IICグループ中の1つのIICに紐付い
た1つ以上のストレージコンポーネント362a~362nからアイテム情報をさらに受
信し得る。第1態様において、スキャンゲートウェイコンポーネント342は、
図2の分
析エンジン250の任意の1つ以上のフィーチャまたはコンポーネントに関して記述され
たように、スキャンアイテムリストを判断し得、スキャンアイテムリストを現行棚卸しと
比較し得、調整棚卸しレコードを作成し得る。調整棚卸しレコードは、サブスクライブト
ピックコンポーネント334に伝達され得、このコンポーネントは、MQTTプロトコル
に従っておよび第2IoTトピックを使用して、調整棚卸しレコードをストアグループ3
20の任意の1つ以上のユーザデバイス322a~322nに伝達し得る。追加としてま
たは代替として、スキャンゲートウェイコンポーネント342は、アイテム情報および/
またはIICのグループを強化スキャンデータコンポーネント344に伝達し得、このデ
ータコンポーネントは、
図2の更新メッセージジェネレータ270に関して論じられたよ
うに、アイテム情報およびIICを組み合わせて強化アイテム情報を作成し得る。強化ア
イテム情報は、第2IoTトピックを使用して、ストアグループ320またはその中の任
意の1つ以上のユーザデバイス322a~322nに伝達され得るか、非IoTフォーマ
ットメッセージ中において、ストア棚卸しサービスグループ350のレポートコンポーネ
ント352を介して、ストア棚卸しサービスのレポートコンポーネント352に伝達され
得る。
【0057】
分析クラウドグループ370は、棚卸しレポートを保管し得、そのような保管された棚卸
しレポートへのアクセスをシステム300外部のデバイスに提供し得る。たとえば企業の
オフィスは、特定のアイテムについての在庫分析の実施を所望し得る。分析ストレージ3
74中にある保管された棚卸しレコードは問い合わせされ得、関連情報が識別され、外部
デバイスに伝達され得る。
【0058】
システム300の様々なグループが別々に示されたが、任意の1つ以上のグループまたは
それのコンポーネントは任意の他のグループまたはそれのコンポーネントとリモートにあ
り得る、またはそれらと同じ場所にあり得ることに注意すべきである一態様において、R
FIDマネージドクラウドサービス330は、Amazon Web Services
IoTによって提供されるものなどのコンポーネント、デバイス、およびまたはモジュ
ールのベンダー提供グループであることが考えられる。
【0059】
さて
図4に目を向けると、本諸態様に従ってRFID追跡を実施するように構成されたシ
ステム400向けの例示的アーキテクチャが示される。システム400は、
図2のネット
ワーク210の1つ以上のフィーチャを備えるネットワーク410、
図3のRFIDマネ
ージドクラウドサービス(またはグループ)330の1つ以上のコンポーネントまたはフ
ィーチャを備えるRFIDクラウドサービスグループ430、
図3のRFIDサービスグ
ループ340中の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備える強化コンポーネン
ト440、
図3のストア棚卸しサービスグループ350中の任意の1つ以上のフィーチャ
を備える棚卸しサーバコンポーネント450、
図3の製品情報サービスグループ360中
の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備える製品情報コンポーネント4
60、
図3の分析グループ370中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャ
を備える分析コンポーネント470、
図3のビジネスルールエンジン336の1つ以上の
フィーチャを備えるビジネスルールエンジンコンポーネント436、および
図3のイベン
トサブスクリプションサービスグループ380中の任意の1つ以上のコンポーネントまた
はフィーチャを備えるイベントサブスクリプションコンポーネント480を備え得る。
【0060】
システム400は、第1ユーザデバイス422aおよび第2ユーザデバイス422bなど
の複数のユーザデバイス422a~422nをさらに備え得る。第1ユーザデバイス42
4aなどの各ユーザデバイスは、プロセッサ425、入力センサー426、ディスプレイ
427、およびスキャンリンク428を備え得、そこにおいてユーザデバイス422aは
チームスキャンアプリ(つまりアプリケーション)423をさらに備え得る。一態様にお
いて、チームスキャンアプリ423は1つ以上のダイナミックフレームワークまたはライ
ブラリの付属した依存関係マネージャを使用して開発される。たとえばiOSデバイスは
、スイフト開発言語用のCocoapod依存関係マネージャを採用し得る。第2実施例
として、AndroidデバイスはKotlinプログラミング言語を採用し得る。プロ
セッサ425は、
図2のシステム200に関して記述されたリソースなど、請求項の技術
のフィーチャを実施するための処理リソースを提供する。入力センサー426は、スキャ
ンセッションの開始リクエスト、既存スキャンセッションへの参加リクエスト、または場
所情報の入力などのユーザから情報を受信するための手段を提供し得る。入力センサー4
26は、音声入力用のマイク、テキストベース入力受信用のバーチャルキーボード、また
はタッチ入力受信用のタッチスクリーンを備え得る。ディスプレイ427は、ユーザデバ
イス422aからユーザに情報を伝達する手段を提供する。そのような情報は、スキャン
アイテムに関する情報、強化アイテム情報、または新しいRFIDスキャンデータがモバ
イルデバイス422aに伝達されたという聴覚的、視覚的、または触覚的な指示を含み得
る。スキャンリンク428は、スキャナー424a~424nを連繋するブリッジまたは
手段を提供する;たとえば第1ユーザデバイス422aは第1スキャナー424aに接続
され得、第2ユーザデバイス422bは第2スキャナー424bに接続され得る。いくつ
かの態様において、スキャンリンク428は、USB接続などの有線接続を備え得る;他
の諸態様においてスキャンリンクは、NFC、Bluetooth、または携帯接続、ま
たは同種のもの、経由などのワイヤレスであり得る。
【0061】
チームスキャンアプリ423は、現在説明されているRFID追跡プロシージャを実施す
るための1つ以上のコンポーネント、フィーチャ、またはモジュールを備え得る。特にチ
ームスキャンアプリ423は、モードセレクターを備え得、この新しいセレクターでは、
スキャンセッションの開始を所望するか、既に存在するスキャンセッションへの参加を所
望するか、またはどんなタイプの棚卸しの実行を希望するか(たとえばバイナリ棚卸しま
たは完全棚卸し)をユーザが選択し得る。チームスキャンアプリ423は、ロケーション
セレクターを備え得、このセレクターはプロンプトまたは入力を介して場所を手動で選択
し得る。チームスキャンアプリ423は、スキャンフィルターおよびバンドラーをさらに
備え得、そのフィルターは受信したスキャンデータをフィルターし、そのバンドラーはた
とえば
図2のユーザデバイス222aに関してここに記述された集約操作を実施する。メ
ッセージングコンポーネントは、1つ以上のIICの第1グループを備えるメッセージを
生成し、そのメッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達す
る手段を提供し得る。一態様において、メッセージングコンポーネントはMQTTプロト
コルのフィーチャを実装する。一態様において、メッセージングコンポーネントはWeb
Stream WebSocketクライアントの操作を実施する。チームスキャンアプ
リ423のセキュリティモジュールは、認証承認サービスおよび会計サービス、ならびに
暗号化サービスを特にメッセージングコンポーネントに提供し得、その結果傍受されたメ
ッセージは、意図的でない受信者によってメッセージが理解されることから保護され得る
。一態様において、認証、承認、および会計のライブラリは、セキュリティモジュールに
Jotを提供する。セキュリティモジュールは、MQTTトピックにJotを提供し得、
MQTTトピックはそのトピックに関連するカスタムオーソライザーを備え得る。Lam
bdaサーバは、MQTTトピックの呼出しであるJotを検証し得る。
【0062】
さて
図5に目を向けると、ここに記述されたチームスキャンフィーチャを実施するための
方法500を図示するフローチャートが与えられる。方法500は、複数のユーザデバイ
スと、管理サーバ580と、棚卸しサーバ590との間の対話式操作を備える。方法50
0に関して使用されるように、第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522
b、および/または第3ユーザデバイス522cのうちの任意の1つ以上は、
図2のユー
ザデバイス222aの任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを備え得る。管
理サーバ580は、
図2のシステム200に関して論じられた任意の1つ以上のバックエ
ンドコンピューティングデバイスと共に記述された任意の1つ以上のコンポーネントまた
はフィーチャを備え得、具体的には管理サーバ580は、
図2のスキャンセッションマネ
ージャ240であり得る。
【0063】
方法500の第1ステップ530は、管理サーバ580に対する第1ユーザデバイス52
2aの指示を備え、この指示では、第1ユーザデバイス522aはチームスキャンセッシ
ョンの作成を所望している。第1ステップ530に応えて、管理サーバ580は、チーム
スキャンセッション532を作成すること、およびセッションが作成されたと第1ユーザ
デバイス522aに伝達するによって、応え得る。その後ステップ534、536におい
て、管理サーバ580は、第2ユーザデバイス522bおよび第3ユーザデバイス522
cそれぞれの各々に、チームスキャンセッションが作成されたことを通知し得る。第2ユ
ーザデバイス522bは、当該セッションへの参加リクエストを管理サーバ580に伝達
することで、ステップ538でチームスキャンセッションに参加し得る。応答において管
理サーバ580は、ステップ540で第2ユーザデバイスの参加リクエストを受け入れる
ことで応じ得る。第3ユーザデバイス522cは、管理サーバ580へのリクエストを介
して、ステップ542でチームスキャンセッションへの参加をリクエストし得る。第3ユ
ーザデバイス522cへの応答において、管理サーバ580はステップ544で、第3ユ
ーザデバイスの参加リクエストを受け入れ得る。この時点で、第1ユーザデバイス522
a、第2ユーザデバイス522b、および第3ユーザデバイス522cの各々は、すべて
チームスキャンセッションに参加している。
【0064】
ステップ546で、第1ユーザデバイス522aはRFIDスキャンデータの最初のレポ
ートをこの管理サーバ580に伝達する。管理サーバ580はステップ548で、最初の
RFIDスキャンデータレポートを棚卸しサーバ590に転送する。ステップ550で、
最初のレポートの内容は棚卸しサーバ590から管理サーバ580に与えられ、およびス
テップ552、554、556で最初のレポートの内容は第3ユーザデバイス522c、
第2ユーザデバイス522b、および第1ユーザデバイス522aそれぞれの各々に与え
られる。
【0065】
いくつかの態様において、最初のレポートの内容は、特定のチームスキャンセッション用
の棚卸しレコードを備え得、
図2のシステム200のユーザデバイス222a~222n
に与えられたフィードバックの任意の1つ以上のファセットを備える。最初のレポートの
内容の受信の後、および
図5に示されていないが、第1ユーザデバイス522a、第2ユ
ーザデバイス522b、および/または第3ユーザデバイス522cのうちの任意の1つ
以上は、追加のRFIDスキャンデータを管理サーバ580におよび棚卸しサーバ590
に伝達し得る。追加して受信されたRFIDスキャンデータへの応答において、棚卸しサ
ーバ590は、
図2のシステム200の分析エンジン250に関して記載された方法で棚
卸しレコードを準備し得る。
【0066】
一態様において、棚卸しサーバ590は、Auroraリレーショナルデータベースなど
のデータベースを使用してデータの集約の実施する。たとえばバイナリ態様において店頭
の製品IDリストは第1リストに集約され、店舗裏の製品IDリストは第2リストに集約
される。データベースは、第1リストと第2リストとの間の差分演算を実施し、店頭リス
ト中になく店舗裏にある製品IDの結果リストを求める。この結果リストは、各製品ID
ごとの製品説明情報を用いて強化され、得られたデータは比較レポートの一部を形成する
。
【0067】
ステップ558、560、562、および564で、比較レポートは棚卸しサーバ590
から管理サーバ580に伝達され、次いで第1ユーザデバイス522a、第2ユーザデバ
イス522b、および第3ユーザデバイス522cの各々に伝達される。このように第1
ユーザデバイス522a、第2ユーザデバイス522b、および第3ユーザデバイス52
2cの各々は、他のユーザデバイスのうち任意の1つ以上のユーザデバイスから得られた
任意のRFIDスキャンデータを知らされ得る。
【0068】
さて
図6に目を向けると、ここに記載されたRFID追跡を実施する方法600が与えら
れる。方法600は、スキャナー624aと、ユーザデバイス622とa、イベントサブ
スクリプションコンポーネント680と、ビジネスエンジンコンポーネント636と、強
化コンポーネント640と、分析コンポーネント670と、製品情報コンポーネント66
0と、棚卸しコンポーネント650との間の1つ以上の対話式操作を含む。ハンドスキャ
ナー624aは、
図2のスキャナー224aの任意の1つ以上のコンポーネントまたはフ
ィーチャを有し得る。ユーザデバイス622aは、
図2のユーザデバイス222aの任意
の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。イベントサブスクリプション
コンポーネント680は、
図3のイベントサブスクリプションサービスグループ380中
の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。ビジネスエンジンコン
ポーネント636は、
図3のビジネスルールエンジン336の任意の1つ以上のコンポー
ネントまたはフィーチャを有し得る。強化コンポーネント640は、
図3のRFIDサー
ビスグループ340中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。
分析コンポーネント670は、
図3の分析クラウドグループ370中の任意の1つ以上の
コンポーネントまたはフィーチャを有し得る。製品情報コンポーネント660は、
図3の
製品情報サービスグループ360中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャ
を有し得る。最後に、棚卸しコンポーネント650は、
図3のストア棚卸しサービスグル
ープ350中の任意の1つ以上のコンポーネントまたはフィーチャを有し得る。
【0069】
第1ステップ602で、ユーザデバイス622aは、強化コンポーネント640にスキャ
ンセッションの開始をリクエストし得る。応答において強化コンポーネント640は、ス
テップ604でイベントサブスクリプションコンポーネント680との通信において、ス
キャンセッションリクエストが有効かどうかを判断し得る。セッションリクエストが有効
な場合、イベントサブスクリプションコンポーネント680はステップ606で、スキャ
ンセッションを生成し得、スキャンセッションが生成されたことを棚卸しコンポーネント
650に伝達し得る。応答において棚卸しコンポーネント650は、ステップ608でス
キャンセッションが作成されたことをユーザデバイス622aに伝達し得る。スキャンセ
ッションが作成されると、スキャナー624aはステップ610で、RFIDスキャンデ
ータを第1ユーザデバイス622aに提供し得る。ユーザデバイス622aは、任意の1
つ以上のフィルタリングおよび/または集約機能を実施し得、ステップ612でMQTT
などのIoTプロトコルに従って第1IoTトピックを使用して、第1グループのIIC
を備える第1メッセージをビジネスエンジンコンポーネント636に伝達し得る。ビジネ
スエンジンコンポーネント636は第1グループのIICを、ステップ614で分析コン
ポーネント670に、およびステップ616で強化コンポーネント640に渡し得る。強
化コンポーネント640はステップ617で、第1グループのIICから特定のアイテム
を識別し得、識別されたアイテムを製品情報コンポーネント660に伝達し得る。識別さ
れたアイテムが製品情報コンポーネント660に渡された後、製品情報コンポーネント6
60は強化アイテム情報を棚卸しコンポーネント650に伝達し得る。棚卸しコンポーネ
ント650は、強化アイテム情報を棚卸しレコードと組み合わせ得、ステップ619で第
2IoTトピックを使用してそのような情報をビジネスエンジンコンポーネント636に
伝達し得る。ステップ620でビジネスエンジンコンポーネント636は、第2IoTト
ピックを使用して棚卸しレコードをユーザデバイス622aに送信することで、フィード
バックループを完了する。
【0070】
さてに
図7Aおよび
図7Bに目を向けると、例示的ユーザデバイス722のユーザインタ
ーフェースの表示が与えられる。
図7Aに関して、第1ユーザインターフェース710は
、現在スキャンセッションが実施されていない場合にユーザに表示され得る内容を示す。
第1ユーザインターフェース710は、スキャナーなどの連繋デバイスが当該ユーザデバ
イス722とペアリングされたという指示718を備える。ユーザインターフェース71
0は、新しいセッション712を開始するという指示をさらに備える。ユーザデバイスは
、新しいセッションの開始オプション712と対話することで、
図2のシステム200の
第1ユーザデバイス222aおよびスキャンセッションマネージャ240に関して記述さ
れたように、スキャンセッションの開始をリクエストするよう指示され、または独自にス
キャンセッションを開始するよう指示される。第1ユーザインターフェース710は、場
所を入力するプロンプト716をさらに備え得る。ここで論じられたように、場所情報は
プロンプト716などのプロンプトまたはフィールドの表示に対する応答において手動で
入力され得る。さて
図7Bに目を向けると、第2ユーザインターフェース720が与えら
れ、そこにおいて第2ユーザインターフェース720は、現在第1スキャンセッションは
異なるユーザデバイスによる作成に応答して進行中であることが検出されると、表示され
得る。したがって第2ユーザインターフェース720は、ジョイントスキャンセッション
プロンプト714の追加指示を伴う、第1ユーザインターフェース710の任意の1つ以
上のフィーチャを備え得る。ユーザデバイス722は、ジョイントスキャンセッションプ
ロンプト714と対話することで、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイス
と通信して、ユーザデバイス722が既に進行中のスキャンセッションに参加を所望する
ことを伝達し得る。
【0071】
さて
図8に目を向けると、小売りという設定での一連の例示的対話式操作800が図示さ
れている。このような対話式操作は、様々なコンポーネントを含み得、かつ/または前述
の様々な方法を実装し得る。
【0072】
対象技術はしばしば、事業者、販売店、および消費者に関連して記述されているが、この
ようなシナリオはあくまで例示であることが理解される。ここで記述されている技術は任
意の文脈に適用され得、その文脈では1実体が、複数の異なる物理的資産を追跡すること
を所望する。その技術は、どのような物理的資産が存在しおよび存在していないか知るこ
とが望ましい、任意の数の他のシナリオに適用され得る。たとえばエアラインは1つのR
FIDタグを複数の手荷物引換えタグにつないで、必要なすべての荷物が貨物室に積み込
まれたか、または正しい手荷物受取所に送られているかどうかを判断し得る。したがって
本技術は、棚卸しの文脈を越えた類似した問題の解決策を提供する。ここに記載された技
術は、棚卸しに似たプロシージャを完了する効率および精度の向上によって、RFIDタ
グに連結された物理的資産の改善された低遅延の追跡を提供するために使用され得る。
【0073】
様々な実施形態を記載してきたが、ここで開示の諸態様を実装するために好適な例示的コ
ンピューティング環境が記述される。
図9に関して、例示的コンピューティングデバイス
が提供され、概してコンピューティングデバイス900と呼ばれる。コンピューティング
デバイス900は好適なコンピューティング環境の1つ実施例にすぎず、および開示の諸
態様の使用範囲または機能に関して、任意の制限を示唆することを意図しない。またコン
ピューティングデバイス900は、示されたコンポーネントの任意の1つまたはその組み
合わせに関する任意の依存関係または要件を備えると解釈されるべきでもない。
【0074】
開示の諸態様は、個人データアシスタント、スマートフォン、タブレットPC、または他
のハンドヘルドデバイスなどのコンピュータまたは他のマシンで実行されるプログラムモ
ジュールなどの、コンピュータで使用可能なまたはコンピュータで実行可能な命令を含む
コンピュータコードまたはマシンで使用可能な命令の一般的な文脈中で記述され得る。概
して、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、および同種
のものを含むプログラムモジュールは、コードを指し、このコードは特定のタスクを実施
し、または特定の抽象的なデータタイプを実装する。開示の諸態様は、ハンドヘルドデバ
イス、家庭電化製品、汎用コンピュータ、より専門的なコンピューティングデバイスなど
を含む多様なシステム構成において実践され得る。開示の諸態様はまた、分散コンピュー
ティング環境において実践され得、そこではタスクはリモート処理デバイスによって実施
され、そのデバイスは通信ネットワークを通してリンクされる。分散コンピューティング
環境において、プログラムモジュールは、メモリストレージデバイスを含むローカルおよ
びリモート両方のコンピュータストレージメディア内に位置し得る。
【0075】
図9に関して、コンピューティングデバイス900は、バス910を含み、このバスは直
接または間接に以下のデバイスを連結する:メモリ912、1つ以上のプロセッサ914
、1つ以上のプレゼンテーションコンポーネント916、1つ以上の入出力(I/O)ポ
ート918、1つ以上のI/Oコンポーネント920、および例示的電源922。バス9
10は、1つ以上のバスであり得るもの(アドレスバス、データバス、またはそれらの組
み合わせなど)を表す。
図9の様々なブロックは明瞭を期すためラインを用いて表示され
ているが、実際にはこのようなブロックは論理的な必ずしも現実に存在しているのでない
コンポーネントを表す。たとえば、I/Oコンポーネントであるディスプレイデバイスな
どのプレゼンテーションコンポーネントが考えられ得る。また、プロセッサはメモリを備
える。本発明者は、それが当技術分野の性質であると認識しており、
図9の図はただ単に
例示的コンピューティングデバイスの例示であり、そのデバイスは本開示の1つ以上の態
様に関連して使用され得ることを改めて承認する。「ワークステーション」、「サーバ」
、「ラップトップ」、「ハンドヘルドデバイス」などなどのカテゴリーの間で区別はなさ
れておらず、すべては
図9の範囲内でおよび「コンピューティングデバイス」に関連して
意図されている。
【0076】
コンピューティングデバイス900は一般に、多様なコンピュータ可読メディアを含む。
コンピュータ可読メディアは任意の使用可能メディアであり得、そのメディアは、コンピ
ューティングデバイス900によってアクセスされ得、揮発性および不揮発性メディア、
取外し可能および取外し不能メディアの両方を含み得る。コンピュータ可読メディアは一
例として、コンピュータストレージメディアおよび通信メディアを備え得るが、それだけ
に限定されない。コンピュータストレージメディアは、コンピュータ可読命令、データ構
造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報の記憶のため任意の方法または
技術で実装された、揮発性および不揮発性、取外し可能および取外し不能両方のメディア
を含む。コンピュータストレージメディアは、RAM、ROM、EEPROM、フラッシ
ュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD
)または他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレー
ジまたは他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を記憶するために使用され得、
コンピューティングデバイス900によってアクセスされ得る他の任意のメディアを含む
が、これだけに限定されない。コンピュータストレージメディアは信号それ自体は備えな
い。通信メディアは一般に、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール
、または搬送波または他の搬送メカニズムなどのデータ変調信号中の他のデータを具体化
し、任意の情報配信メディアを含む。用語「データ変調信号」は、情報を信号中にエンコ
ードする方法で設定または変更された1つ以上の特徴を持つ信号を意味する。通信メディ
アは一例として、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線メディア、および音響
、RF、赤外線、および他のワイヤレスメディアなどのワイヤレスメディアを含むが、そ
れだけに限定されない。前記のものの任意のものの組み合わせはまた、コンピュータ可読
メディアの範囲内に含まれるべきである。
【0077】
メモリ912は、揮発性および/または不揮発性メモリの形状のコンピュータストレージ
メディアを含む。メモリは、取外し可能、取外し不能、またはそれらの組み合わせ、であ
り得る。例示的ハードウェアデバイスとして、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ
、光学ディスクドライブなどが含まれる。コンピューティングデバイス900は、1つ以
上のプロセッサ914を含み、このプロセッサはメモリ912またはI/Oコンポーネン
ト920などの様々な実体からデータを読み込む。プレゼンテーションコンポーネント(
複数可)916は、ユーザまたは他のデバイスへのデータ指示を表す。プレゼンテーショ
ンコンポーネントの実施例として、ディスプレイデバイス、スピーカー、印刷コンポーネ
ント、バイブレーションコンポーネント、および同種のものが含まれ得る。
【0078】
I/Oポート918は、コンピューティングデバイス900がI/Oコンポーネント92
0を含む他のデバイスに論理的に連結されることを可能にし、そのポートの一部は組み込
まれ得る。例示的コンポーネントとして、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、サ
テライトディッシュ、スキャナー、プリンター、ワイヤレスデバイスなどが含まれる。I
/Oコンポーネント920は、ナチュラルユーザインターフェース(NUI)を提供し得
、このインターフェースは、エアジェスチャー、音声、またはユーザによって生成された
他の生理学的入力を処理する。いくつかの適用例において、それ以上の処理のため、入力
は適切なネットワーク要素に伝送され得る。NUIは、音声認識、タッチおよびスタイラ
ス認識、顔認識、生体認識、画面上および画面近接の両方のジェスチャー認識、エアジェ
スチャー、ヘッドおよびアイトラッツキング、およびコンピューティングデバイス900
上の表示に紐付けられたタッチ認識、の任意の組み合わせを実装し得る。コンピューティ
ングデバイス900は、ジェスチャーの検知および認識のため、立体カメラシステムなど
の深度カメラ、赤外線カメラシステム、RGBカメラシステム、およびこれらの組み合わ
せを装備され得る。加えて、コンピューティングデバイス900は、加速度計またはジャ
イロスコープを装備され得、これらは動作の検知を可能にする。加速度計またはジャイロ
スコープの出力は、コンピューティングデバイス900のディスプレイに提供されて、実
体験に似た拡張現実つまりバーチャルリアリティを描画し得る。
【0079】
コンピューティングデバイス900のいくつかの実施形態は、1つ以上の無線(複数可)
924(または同様なワイヤレス通信コンポーネント)を含み得る。ラジオ924は、ラ
ジオつまりワイヤレス通信を送信および受信する。コンピューティングデバイス900は
、通信を受信することに適したワイヤレスターミナルおよび様々なワイヤレスネットワー
ク上のメディアであり得る。コンピューティングデバイス900は、符号分割多重アクセ
ス(「CDMA」)、モバイル用グローバルシステム(「GSM」)、または時間分割多
重アクセス(「TDMA」)、ならびにその他など、のワイヤレスプロトコルを介して通
信して、他のデバイスと通信し得る。無線通信は、近距離接続、長距離接続、または短距
離と長距離両方のワイヤレス通信接続の組み合わせ、であり得る。「近」および「長」タ
イプの接続を言う場合、2つのデバイス間の空間的関係について言っているのではない。
むしろ短距離および遠距離は概して、接続の異なるカテゴリーつまりタイプ(つまりプラ
イマリ接続およびセカンダリ接続)を指す。短距離接続の一例として、デバイス(たとえ
ばモバイルホットスポット)へのWi-Fi(登録商標)接続を含み得るが、それだけに
限定されず、このWi-Fi接続は802.11プロトコルを使用するWLAN接続など
のワイヤレス通信ネットワークへのアクセスを提供する;別のコンピューティングデバイ
スへのBluetooth接続は、短距離接続、つまり近距離通信接続の第2実施例であ
る。長距離接続の一例として、CDMA、GPRS、GCM、TDMA、および802.
16プロトコルの1つ以上を使用する接続を含み得るが、それだけに限定されない。
【0080】
先行する議論は、任意の1つ以上の様々な制限されないユースケース実施例に実際に適用
され得る。第1ユースケースにおいて、見込み客は、特定のアイテムをどこで購入し得る
か、またはそのアイテムが展示されているか知ろうと所望し得る。ここに記載された技術
は、モバイルデバイスのユーザインターフェースを介して、関連する棚卸しおよび場所の
情報が取得され、見込み客に表示されるように使用され得る。低遅延の棚卸しおよび場所
の情報は、見込み客を顧客に変え得、かつ/または見込み客の買い物体験を改善し得る。
【0081】
別のユースケースにおいて、特定のアイテムが大量に必要とされ得、複数の場所での棚卸
し更新が、ニーズに先立って追加的棚卸しを計画すべきかどうかを判断するために所望さ
れ得る。1実施例においてバスケットボールトーナメントの開催が数週間内に期待され得
、5万個のレギュラーサイズのバスケットボールがトーナメントの需要を満たすために必
要とされるであろう。トーナメントの場所の近隣にある販売店は、何個のバスケットボー
ルがそこで入手可能かを判断するため特別に問い合わせされ得る。その個数が500未満
の場合、想定される需要を満たすため、任意の1つ以上のそのエリアの販売店に、バスケ
ットボールが追加提供され得る。さらに別のユースケースにおいて、ここに記載された技
術は、特定のアイテムの在庫がある場合にそれがショウルームに展示されているかどうか
に関する情報を販売店に提供し得る。たとえば保管庫の棚卸しは、少なくともエアフォー
スワン1足の在庫があることを示し得、ショウルームの棚卸しは、現在エアフォースワン
の展示はないことを示し得、エアフォースワンが見込み客によって眺められ得、かつ/ま
たは購入され得るように、少なくともエアフォースワン1足を保管庫からショウルームに
移動すべきことを示し得る。
【0082】
別のユースケースにおいて、販売店は、ショウルームおよび/または保管庫の棚卸しを行
うことで、サイズ10、エアズームシューズなどの特定のアイテムの在庫が少なくあり得
る、またはまったくあり得ないことを判断し得る。販売店は、ここに記載された技術によ
って提供された改善された低遅延システムを使用することで、シューズが見込み客によっ
てより早くまたはシームレスに購入可能であるように、追加のシューズを先行的(在庫少
)または反射的(在庫なし)に発注し得る。
【0083】
次に続く条項では、本発明で考慮されているコンセプトについて例示的態様を示す。以下
の条項のうちいずれか1つは、複数の依存し合う方式で組み合わされて1つ以上の他の条
項に従属し得る。さらに、依存し合う条項(前の条項に明示的に従属する条項)の任意の
組み合わせは、本開示で考慮されている態様の範囲内にとどまりながら、組み合わされ得
る。以下の条項は例であり、制限的ではない。
【0084】
条項1.無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステムであって、シ
ステムは、第1ユーザデバイスを備え、第1ユーザデバイスは、第1スキャンセッション
用に第1複数のRFIDスキャンデータを受信し、第1複数のRFIDスキャンデータを
フィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断し、
複数の第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成し、第
1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成し;第1モノのインターネット(Io
T)トピックを利用して第1メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデ
バイスに伝達するように構成される、システム。
【0085】
条項2.第1デバイスは、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから、そ
して第2IoTトピックを利用して、第1スキャンセッションからの少なくとも第1II
Cに対応する情報を備える棚卸しリストを含む比較棚卸しメッセージを受信するようにさ
らに構成される、条項1に記載のシステム。
【0086】
条項3.棚卸しメッセージは、第1セットのIICの第1IICに対応する少なくとも1
つのアイテムを記述する強化データをさらに含む、条項1または条項2に記載のシステム
。
【0087】
条項4.第1ユーザデバイスは、第2メッセージの少なくとも一部分を第1ユーザデバイ
スのユーザインターフェースに表示するようにさらに構成される、条項1~条項3のうち
いずれか1つに記載のシステム。
【0088】
条項5.システムは、第1スキャンセッションに参加し、第2複数のRFIDスキャンデ
ータを受信し、第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターして第2セットのフィル
ターされたIICを判断し;複数の第2セットのフィルターされたIICを集約して第2
セットのIICを形成し;第2セットのIICに基づいて第2メッセージを生成し、第1
モノのインターネット(IoT)トピックを使用して第2メッセージを1つ以上のバック
エンドコンピューティングデバイスに伝達し、第2IoTトピックを利用して棚卸しリス
トを含む比較棚卸しメッセージを受信するように構成される第2ユーザデバイスをさらに
備え、比較棚卸しリストは、第1スキャンセッションからの第1セットのIICの第1I
ICに対応する情報、または第2セットのIICからの第2IICに対応する情報をさら
に備える、条項1~条項4のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0089】
条項6.第2ユーザデバイスは、第2複数のRFIDスキャンデータから第2セットのI
ICを判断するようにさらに構成され;第2複数のRFIDスキャンデータをフィルター
することは、第3IICが第1セットのIICまたは第2セットのIICに含まれるとい
う判断に基づいて、第3IICに対応する複数のRFIDスキャンデータの一部分を無視
することを備える、条項5に記載のシステム。
【0090】
条項7.第2複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第4IICが第1
セットのIICまたは第2セットのIICに含まれていないという判断に基づいて、第1
ユーザデバイスへの通知が発行されるようにし、それによって第4IICに対応するスキ
ャンアイテムが第1スキャンセッション中において以前にスキャンされていなかったこと
を示すことをさらに備える、条項6に記載のシステム。
【0091】
条項8.第1ユーザデバイスは、第1複数のRFIDスキャンデータから第1セットのI
ICを判断するようにさらに構成され;第1複数のRFIDスキャンデータをフィルター
することは、第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが第1セッ
トのIICに含まれるという判断に基づいて、第1IICに対応する第1複数のRFID
スキャンデータの第2部分を無視することを備える、条項1~条項7のうちいずれか1つ
に記載のシステム。
【0092】
条項9.第1セットのIICに基づく第1メッセージの生成は、第1セットのIICを第
1メッセージに含めることを備え、第1セットのIIC中の各IICは、第1スキャンセ
ッションからスキャンされたアイテムに対応する、条項1~条項8のうちいずれか1つに
記載のシステム。
【0093】
条項10.集約は、第1セットのフィルターされたIIC中の第1IICについて、第1
IICに対応する製品識別子を判断することと、製品識別子および第1IICを備える集
約製品識別子を生成することと、を備え、第1メッセージは、集約製品識別子を含む、条
項1~条項9のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0094】
条項11.システムは、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスをさらに備
え、1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、第1ユーザデバイスから第
1メッセージを受信し、第1メッセージを利用して、第1スキャンセッションからの第1
セットのIICからの少なくとも第1IICに対応する情報を備える少なくとも比較棚卸
しリストを含む棚卸しメッセージを生成し、棚卸しメッセージを第1ユーザデバイスに伝
達するように構成される、条項1~条項10のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0095】
条項12.1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、第1セットのIIC
の第1IICに対応する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データをさらに含む棚
卸しメッセージを生成するようにさらに構成される、条項11に記載のシステム。
【0096】
条項13.第1メッセージは、第1スキャンセッションの場所をさらに備える、条項1~
条項12のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0097】
条項14.第1スキャンセッションの場所は、第1ユーザデバイスの物理的場所に基づい
て判断され、第1ユーザデバイスは、第1ユーザデバイスに紐付けられたセンサーを利用
することで、物理的場所を判断するようにさらに構成される、条項13に記載のシステム
。
【0098】
条項15.第1ユーザデバイスは、第1ユーザデバイスのユーザから第1スキャンセッシ
ョンの場所の指示を受信するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【0099】
条項16.RFIDスキャンデータは、GTIN(Global Trade Iden
tification Number)、SGTIN(Serialized GTIN
)、またはEPC(Electronic Product Code)を備える、条項
1~条項15のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0100】
条項17.第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して第1メッセージを伝
達することは、MQTT(Message Queuing Telemetry Tr
ansport)プロトコルを利用することを備える、条項1~条項16のうちいずれか
1つに記載のシステム。
【0101】
条項18.第1ユーザデバイスは、第1RFIDスキャナーから第1複数のRFIDスキ
ャンデータを受信する、条項1~条項17のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0102】
条項19.無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを追跡する、コンピュータ化さ
れた方法であって、第1デバイスでスキャンセッション用に第1複数のRFIDスキャン
データを受信することと、第1デバイスによって第1複数のRFIDスキャンデータをフ
ィルターして第1セットのフィルターされたアイテム識別コード(IIC)を判断するこ
とと、複数の第1セットのフィルターされたIICを集約して第1セットのIICを形成
することと;第1セットのIICに基づいて第1メッセージを生成することと、第1モノ
のインターネット(IoT)トピックを使用して第1デバイスによって第1メッセージを
第2デバイスに伝達することと、を備える、方法。
【0103】
条項20.第1セットのIICは、第1複数のRFIDスキャンから判断され;フィルタ
ーすることは、第1複数のRFIDスキャンデータの第1部分から、第1IICが第1セ
ットのIICに含まれているという判断に基づいて、第1IICに対応する第1複数のR
FIDスキャンデータの第2部分を無視することを備える、条項19に記載の方法。
【0104】
条項21.方法は、第2デバイスから棚卸しメッセージを受信することをさらに備え;棚
卸しメッセージは、比較棚卸しリストを含み;比較棚卸しリストは、第1セットのIIC
からの少なくとも第1IICを備え;棚卸しメッセージは、第2IoTトピックを使用し
て第1ユーザデバイスに伝達される、条項19または条項20に記載の方法。
【0105】
条項22.方法は、第1デバイスによって第2デバイスがスキャンセッションを開始する
ことをリクエストすることをさらに備え、第1複数のRFIDスキャンデータは、スキャ
ンセッションの中において受信される、条項19~条項21のうちいずれか1つに記載の
方法。
【0106】
条項23.第1メッセージは、MQTT(Message Queuing Telem
etry Transport)プロトコルを使用して第1デバイスから第2デバイスに
伝達される、条項19~条項22のうちいずれか1つに記載の方法。
【0107】
条項24.コンピュータで使用可能な命令が保管されている1つ以上のコンピュータプロ
セッサを備え、コンピュータで使用可能な命令は、1つ以上のコンピュータプロセッサに
よって実行された場合に、第1IoTトピックを使用して第1ユーザデバイスから第1メ
ッセージを受信することであって、第1メッセージは、第1スキャンセッション用の第1
セットのアイテム識別コード(IIC)を備える、受信すること、第1セットのIICに
基づいて、第1スキャンセッション用の棚卸しリストを作成すること、第2IoTトピッ
クを使用して、第1スキャンセッション用の少なくとも棚卸しリストが、第2メッセージ
で第1ユーザデバイスに伝達されるようにすること、を備える操作を、1つ以上のコンピ
ュータプロセッサに実施させる、コンピュータ化されたシステム。
【0108】
条項25.操作は、第2メッセージの伝達後に、第1IoTトピックを使用して第1ユー
ザデバイスから第3メッセージを受信することであって、第3メッセージは、第2セット
のIICを備え、第2セットのIICは、第1セットのIICとは区別される、受信する
ことと、第1セットのIICおよび第2セットのIICに基づいて棚卸しレコードを作成
することと、第2IoTトピックを使用して、第4メッセージで更新された棚卸しリスト
が第1ユーザデバイスに伝達されるようにすることと、をさらに備える、条項24に記載
のシステム。
【0109】
条項26.操作は、第2IoTトピックを使用して更新された棚卸しリストが第2ユーザ
デバイスに伝達されるようにすることをさらに備え、第2ユーザデバイスは、第1スキャ
ンセッションに参加していた、条項24または条項25に記載のシステム。
【0110】
条項27.操作は、第1ユーザデバイスからリクエストを受信すると、第1スキャンセッ
ションを開始することをさらに備える、条項24~条項26のうちいずれか1つに記載の
システム。
【0111】
条項28.第2メッセージは、MQTT(Message Queuing Telem
etry Transport)プロトコルを使用して第1ユーザデバイスに伝達される
、条項24~条項27のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0112】
条項29.操作は、第1セットのIICに基づいて、第1セットのIICのIICに対応
する少なくとも1つのアイテムを記述する強化データセットを判断することと;第2メッ
セージで強化データセットが伝達されるようにすることと;をさらに備える、条項24~
条項28うちいずれか1つに記載のシステム。
【0113】
条項30.操作は、第1セットのIICを利用して、第1セットのIICのIICに対応
するアイテムに紐付けられた分散型台帳上のレコードを更新することをさらに備える、条
項24~条項29のうちいずれか1つに記載のシステム。
【0114】
条項31.1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから受信されたメッセー
ジは、更新された棚卸しリストおよび/または強化アイテム情報に加えて、店頭(ショウ
ルーム)対店舗裏(保管室)の比較レポートなどの1つ以上の棚卸しレポートを含み得る
、条項1~条項30のうちいずれか1つに記載のシステムまたは方法。
【0115】
条項32.1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスから受信されたメッセー
ジは、更新された棚卸しリストおよび/または強化アイテム情報に加えて、比較棚卸しレ
ポートを含み得、このレポートは、第1場所での第1棚卸しと第2場所での第2棚卸しと
の比較を提供し、第1場所は、第2場所とは異なる場所にある、条項1~条項31のうち
いずれか1つに記載の方法のシステム。
【0116】
条項33.複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、第1複数のRFID
スキャンデータ中の第1RFIDスキャンデータアイテムについて、RFIDスキャンデ
ータアイテムに対応する第1製品識別子を判断することと;以前に判断された1つ以上の
製品識別子のリスト中で第1製品識別子を検索することと;検索することが、第1製品識
別子は以前に判断された1つ以上の製品識別子のリストの中にないと判断した場合に、第
1製品識別子を第1セットのフィルターされたIICに含めることと;を備える、条項1
~条項32のうちいずれか1つに記載のシステムまたは方法。
【0117】
示された様々なコンポーネントの多くの異なる編成および図示されていないコンポーネン
トは、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく可能である。本開示の実施形態は、限
定的ではなく例示的であるという意図の元に記述されている。代替の実施形態は、本開示
を読んだ後および本開示を読むことで、本開示の閲覧者にとって明らかであろう。前述の
形態を実施することの代替手段は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく完了され
得る。特定のフィーチャおよび下位組み合わせは実用的であり、他のフィーチャおよび下
位組み合わせに関係なく採用され得、特許請求の範囲内で考慮される。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを管理するシステムであって、
前記システムは、ユーザデバイスを備え、
前記ユーザデバイスは、
前記ユーザデバイスの物理的場所を判断し;
スキャンセッション用に複数のRFIDスキャンデータを受信し;
前記複数のRFIDスキャンデータをフィルターして、フィルターされたアイテム識別コード(IIC)のセットを判断し、ここで前記フィルターされたIICのセットの各IICは一意であり;
前記ユーザデバイスの前記物理的場所に少なくとも部分的に基づいて、前記フィルターされたIICのセットの各IICの場所を判断し;
前記フィルターされたIICのセットと前記フィルターされたIICのセットの各IICの前記場所とを含むメッセージを生成し;
第1モノのインターネット(IoT)トピックを利用して、前記メッセージを1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスに伝達するように構成される、システム。
【請求項2】
前記ユーザデバイスの前記物理的場所を判断することは、前記ユーザデバイスのユーザから前記スキャンセッションの前記場所の指示を受信することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ユーザデバイスの前記物理的場所を判断することは、前記ユーザデバイスの1つ以上のコンポーネントから場所情報を自動的に取得することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ユーザデバイスの前記物理的場所を判断することは、ロケーションRFIDタグを含む前記複数のRFIDスキャンデータを判断することを含み、前記ロケーションRFIDタグは既知の場所に紐付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記フィルターされたIICのセットの第1のIICに紐付けられた第1のRFIDタグの場所は、前記ロケーションRFIDタグに対する近接のしきい値内にある前記第1のRFIDタグのRFIDスキャンデータに基づいて判断される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記フィルターされたIICのセットの第1のIICに紐付けられた第1のRFIDタグの場所は、前記ロケーションRFIDタグのRFIDスキャンデータの受信から所定しきい値時間内に前記第1のRFIDタグのRFIDスキャンデータを受信することに基づいて判断される、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記フィルターされたIICのセットの第1のIICに紐付けられた第1のRFIDタグの場所は、前記ロケーションRFIDタグに紐付けられた第2のRFID受信信号の特徴に対して所定の閾値内にある前記第1のRFIDタグに紐付けられた第1のRFID受信信号の特徴に基づいて判断される、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のRFID受信信号の特徴及び前記第2のRFID受信信号の特徴のそれぞれは、信号強度を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記フィルターされたIICのセットの各IICの前記場所は、各IICが小売り場所のストレージ部分または前記小売り場所のショウルーム部分に位置するという指示を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つ以上のバックエンドコンピューティングデバイスは、前記IICのセットのIICの場所を顧客に紐付けられたユーザデバイスに伝達するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数のRFIDスキャンデータをフィルターすることは、前記複数のRFIDスキャンデータ内の第1のRFIDスキャンデータアイテムに対応する第1の製品識別子を判断することと、以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト内で前記第1の製品識別子を検索することとを含み、前記フィルターされたIICのセットは、前記第1の製品識別子が前記以前に判断された1つ以上の製品識別子のリスト内にないという判断に基づいて、前記第1の製品識別子を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
無線周波数識別(RFID)を使用して棚卸しを追跡する方法であって、
第1のデバイスから、第1のRFIDスキャンセッションに紐付けられたアイテム識別コード(IIC)の第1のセットを含む第1のメッセージを受信することと;
第2のデバイスから、第2のRFIDスキャンセッションに紐付けられたIICの第2のセットを含む第2のメッセージを受信することと;
前記IICの第1のセット及び前記IICの第2のセットを含む、集約されたIICセットを生成することと;
前記集約されたIICのセットを重複除外して、IICの第3のセットを形成することであって、前記IICの第3のセットの各IICは一意である、形成することと;
前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのそれぞれに、前記IICの第3のセットを含む第3のメッセージを伝達することと;を含む、方法。
【請求項13】
前記第1のRFIDスキャンセッションの場所及び前記第2のRFIDスキャンセッションの場所は、共通の場所に紐付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のメッセージ及び前記第2のメッセージのそれぞれは、第1のモノのインターネット(IoT)トピックを使用して受信され、前記第3のメッセージは、第2のIoTトピックを使用して伝達され、前記第1のIoTトピックは、前記第2のIoTトピックとは異なる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第3のメッセージを前記第1のデバイスに伝達することに続いて、前記第1のRFIDスキャンセッションに紐付けられたIICの第4のセットを含む、第4のメッセージを前記第1のデバイスから受信することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
コンピュータ化されたシステムであって、
1つ以上のコンピュータプロセッサと;
コンピュータで使用可能な命令が保管されているコンピュータメモリと;を備え、
前記コンピュータで使用可能な命令は、前記1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行された場合に、前記1つ以上のコンピュータプロセッサに、
ユーザデバイスから、スキャンセッションに紐付けられたアイテム識別コード(IIC)のセットを含むメッセージを受信することと;
前記IICのセットに基づいて、前記スキャンセッション用の棚卸しリストを作成することと;
顧客デバイスから棚卸し問い合わせを受信することと;
前記棚卸しリストの少なくとも一部を前記顧客デバイスに伝達して、前記顧客デバイスのユーザインターフェース上に表示することと;を含む操作を実施させる、コンピュータ化されたシステム。
【請求項17】
前記操作は、アイテムの場所を前記顧客デバイスの前記ユーザインターフェース上に表示させることをさらに含む、請求項16に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項18】
前記顧客デバイスからの前記棚卸し問い合わせは、前記IICのセットのうちのIICを有するアイテムに紐付けられる、請求項16に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項19】
前記メッセージは、第1のIoTトピックを使用して前記ユーザデバイスから受信される、請求項16に記載のコンピュータ化されたシステム。
【請求項20】
前記IICのセットは、前記ユーザデバイスによってフィルターされており、前記IICのセットの各IICは一意である、請求項16に記載のコンピュータ化されたシステム。
【外国語明細書】