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特開2023-100892エアロゾル生成装置及びその動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023100892
(43)【公開日】2023-07-19
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/53 20200101AFI20230711BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20230711BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20230711BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/51
A24F40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077255
(22)【出願日】2023-05-09
(62)【分割の表示】P 2021532327の分割
【原出願日】2020-12-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0015167
(32)【優先日】2020-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヒョンジン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エアロゾル生成装置及びその動作方法が提供される。
【解決手段】エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品を収容するように構成された加熱チャンバ、加熱チャンバ内のエアロゾル生成物品を加熱するように構成されたヒータ、コイルのインダクタンス値を測定するインダクタンスセンサ、キャパシタのキャパシタンス値を測定するキャパシタンスセンサ、エアロゾル生成物品に含まれたマーカーによって変化するコイルのインダクタンス値及びキャパシタのキャパシタンス値に基づいて、エアロゾル生成物品が挿入されるか否かを感知する制御部を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物品を収容するように構成された加熱チャンバと、
前記加熱チャンバ内の前記エアロゾル生成物品を加熱するように構成されたヒータと、
コイルのインダクタンス値を測定するインダクタンスセンサと、
キャパシタのキャパシタンス値を測定するキャパシタンスセンサと、
前記エアロゾル生成物品に含まれたマーカーによって変化する前記コイルのインダクタ
ンス値及び前記キャパシタのキャパシタンス値に基づいて、前記エアロゾル生成物品が挿
入されるか否かを感知する制御部と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記インダクタンスセンサの感知範囲と、前記キャパシタンスセンサの感知範囲は、互
いに異なって設定された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記インダクタンスセンサの感知範囲は、前記キャパシタンスセンサの感知範囲よりも
広く設定された、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記インダクタンス値が第1基準値以上であり、前記キャパシタンス値
が第2基準値以上であることに基づいて、前記エアロゾル生成物品の前記加熱チャンバへ
の挿入を感知する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記キャパシタンスセンサの一側は、前記加熱チャンバに向かい、
前記エアロゾル生成装置は、前記キャパシタンスセンサの一側の反対である他側に配置
された遮蔽部材をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記マーカーは、前記エアロゾル生成物品の一側に配置され、
前記インダクタンスセンサは、一方向に互いに離隔して配置される第1インダクタンス
センサ及び第2インダクタンスセンサを含み、
前記第2インダクタンスセンサは、前記加熱チャンバに挿入された前記エアロゾル生成
物品の前記マーカーの位置に隣接して配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置
【請求項7】
前記マーカーは、前記コイルのインダクタンスを変化させる透磁率及び前記キャパシタ
のキャパシタンス値を変化させる誘電率を有する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置
【請求項8】
エアロゾル生成装置は、
前記コイル、前記キャパシタ、及び前記コイルからインダクタンス値及び前記キャパシ
タからキャパシタンス値を受信するように構成されたセンサ制御部を含むセンサアセンブ
リーを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ヒータが非活性化されるように制御されるスリープモード及び前記
ヒータが活性化されるように制御される動作モードを運用するように構成されたメイン制
御部を含み、
前記センサアセンブリーは、インダクタンス値に基づいて、前記メイン制御部を前記ス
リープモードから前記動作モードにウェイクアップさせ、
前記メイン制御部は、キャパシタンス値に基づいて前記エアロゾル生成物品の挿入有無
を感知する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記エアロゾル生成物品は、一方向に延びるシガレット状であり、
前記マーカーは、前記エアロゾル生成物品の一端部に配置される、請求項1に記載のエ
アロゾル生成装置。
【請求項11】
前記エアロゾル生成物品は、液状のエアロゾル生成物質を含むカートリッジである、請
求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
コイルを含むインダクタンスセンサによってマーカーを含むエアロゾル生成物品の動き
によって変化するコイルのインダクタンス値を測定する段階と、
キャパシタを含むキャパシタンスセンサによってマーカーを含むエアロゾル生成物品の
動きによって変化するキャパシタのキャパシタンス値を測定する段階と、
前記インダクタンス値及び前記キャパシタンス値に基づいて、加熱チャンバで前記エア
ロゾル生成物品の挿入有無を感知する段階と、
ヒータを用いて前記加熱チャンバに挿入された前記エアロゾル生成物品を加熱する段階
と、を含む、エアロゾル生成装置の動作方法。
【請求項13】
エアロゾル生成物質及びマーカーを含むエアロゾル生成物品と、
エアロゾル生成物品を収容するように構成された加熱チャンバ、前記加熱チャンバ内の
前記エアロゾル生成物品を加熱するように構成されたヒータ、コイルのインダクタンス値
を測定するインダクタンスセンサ、キャパシタのキャパシタンス値を測定するように構成
されたキャパシタンスセンサ及び前記コイルのインダクタンス値及び前記キャパシタのキ
ャパシタンス値に基づいて、前記エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するように構成さ
れた制御部と、を含むエアロゾル生成装置を含む、エアロゾル生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例
えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではないシガレット内のエア
ロゾル生成物質が加熱されることで、エアロゾルを生成する方法に係わる需要が増加して
いる。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に対する研究が活
発に進められている。
【0003】
従来にインダクタンス変化量に基づいて、エアロゾル生成装置にシガレットの挿入が感
知された。しかし、そのようなシガレット感知方法は、インダクタンス変化量にのみ依存
するので、エアロゾル生成装置外部に存在する強磁性体によって発生するインダクタンス
変化によって、外部強磁性体をシガレットと誤認してしまう限界点を有している。これに
より、誤探知及び誤作動によって意図せぬ加熱動作が招かれ、誤探知による事故の発生可
能性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、透磁率と誘電率とを同時に有する素材をシガレット
に配置することで、インダクタンス変化量及びキャパシタンス変化量の組合わせに基づい
て、エアロゾル生成装置にシガレットの挿入有無を感知するエアロゾル生成装置及びその
動作方法を提供することである。
【0005】
本発明が解決しようとする課題が前述した課題に制限されるものではなく、言及されて
いないと課題は、本開示から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理
解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例によれば、エアロゾル生成物品が挿入される加熱チャンバ、加熱チャンバ内の
エアロゾル生成物品を加熱するように構成されたヒータ、コイルのインダクタンス値を測
定するように構成されたインダクタンスセンサ、キャパシタのキャパシタンス値を測定す
るように構成されたキャパシタンスセンサ及びエアロゾル生成物品に含まれたマーカーに
よって変化するコイルのインダクタンス値及びキャパシタのキャパシタンス値に基づいて
、エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するように構成された制御部を含むエアロゾル生
成装置が提供されうる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従来のインダクタンス変化量にのみ依存したシガレット感知方法が改
良されて、エアロゾル生成装置は、外部強磁性体が付近にあることと、シガレットの挿入
を区分して感知することができる。
【0008】
本開示の効果は、前述した効果に制限されるものではなく、言及されていない効果は、
本開示から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施例によるエアロゾル生成システムに係わる構成図である。
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置のインダクタンスセンサの感知範囲及びキャパシタンスセンサの感知範囲に係わる概念図である。
図3】一実施例によって複数のインダクタンスセンサを具備するエアロゾル生成装置の図面である。
図4】一実施例によって遮蔽部材を含むエアロゾル生成装置の図面である。
図5】一実施例によるインダクタンスセンサ及びキャパシタンスセンサが統合されたセンサアセンブリーを含むエアロゾル生成装置の構成図である。
図6】エアロゾル生成装置の動作方法に係わるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一実施例によれば、エアロゾル生成物品を収容するように構成された加熱チャンバ、加
熱チャンバ内のエアロゾル生成物品を加熱するように構成されたヒータ、コイルのインダ
クタンス値を測定するように構成されたインダクタンスセンサ、キャパシタのキャパシタ
ンス値を測定するキャパシタンスセンサ及びエアロゾル生成物品に含まれたマーカーによ
って変化するコイルのインダクタンス値及びキャパシタのキャパシタンス値に基づいて、
エアロゾル生成物品の挿入有無を感知するように構成された制御部を含むエアロゾル生成
装置が提供されうる。
【0011】
インダクタンスセンサの感知範囲と、キャパシタンスセンサの感知範囲と、が互いに異
なって設定されうる。
【0012】
インダクタンスセンサの感知範囲は、キャパシタンスセンサの感知範囲よりも広く設定
されうる。
【0013】
制御部は、インダクタンス値が第1基準値以上であり、キャパシタンス値が第2基準値
以上であることに基づいて、エアロゾル生成物品の加熱チャンバへの挿入を感知すること
ができる。
【0014】
キャパシタンスセンサの一側は、加熱チャンバに向かい、エアロゾル生成装置は、キャ
パシタンスセンサの一側の反対である他側に配置された遮蔽部材をさらに含んでもよい。
【0015】
マーカーは、エアロゾル生成物品の一側に配置され、第2インダクタンスセンサは、加
熱チャンバに挿入されたエアロゾル生成物品のマーカーの位置に隣接して配置されうる。
【0016】
マーカーは、コイルのインダクタンスを変化させる透磁率及びキャパシタのキャパシタ
ンス値を変化させる誘電率を有することができる。
【0017】
エアロゾル生成装置は、コイル、キャパシタ、及びコイルからインダクタンス値及びキ
ャパシタからキャパシタンス値を受信するように構成されたセンサ制御部を含むセンサア
センブリーを含んでもよい。
【0018】
制御部は、ヒータが非活性化されるように制御されるスリープモード及びヒータが活性
化されるように制御される動作モードを運用するように構成されたメイン制御部を含み、
センサアセンブリーは、インダクタンス値に基づいて、メイン制御部をスリープモードか
ら動作モードにウェイクアップさせ、メイン制御部は、キャパシタンス値に基づいてエア
ロゾル生成物品の挿入有無を感知することができる。
【0019】
エアロゾル生成物品は、一方向に延びるシガレット状であり、マーカーは、エアロゾル
生成物品の一端部に配置されうる。
【0020】
エアロゾル生成物品は、液状のエアロゾル生成物質を含むカートリッジでもある。
【0021】
他の一実施例によれば、コイルを含むインダクタンスセンサによってマーカーを含むエ
アロゾル生成物品の動きによって変化するコイルのインダクタンス値を測定する段階、キ
ャパシタを含むキャパシタンスセンサによってマーカーを含むエアロゾル生成物品の動き
によって変化するキャパシタのキャパシタンス値を測定する段階、インダクタンス値及び
キャパシタンス値に基づいて、加熱チャンバでエアロゾル生成物品の挿入有無を感知する
段階、及びヒータを用いて加熱チャンバに挿入されたエアロゾル生成物品を加熱する段階
を含むエアロゾル生成装置の動作方法が提供されうる。
【0022】
さらに他の一実施例によれば、メイン制御部をスリープモードで運用する段階、マーカ
ーを含むエアロゾル生成物品が接近することにより、センサアセンブリーからの変化する
コイルのインダクタンス値に基づいて、メイン制御部を動作モードで運用する段階、及び
センサアセンブリーを通じて測定したキャパシタのキャパシタンス値に基づいて、エアロ
ゾル生成物品が加熱チャンバに挿入有無をメイン制御部によって感知する段階を含むエア
ロゾル生成装置の動作方法が提供されうる。
【0023】
さらに他の一実施例によれば、エアロゾル生成物質及びマーカーを含むエアロゾル生成
物品及びエアロゾル生成物品が挿入される加熱チャンバ、加熱チャンバ内のエアロゾル生
成物品を加熱するように構成されたヒータ、コイルのインダクタンス値を測定するインダ
クタンスセンサ、キャパシタのキャパシタンス値を測定するキャパシタンスセンサ、及び
コイルのインダクタンス値及びキャパシタのキャパシタンス値に基づいて、エアロゾル生
成物品の挿入有無を感知するように構成された制御部を含む、エアロゾル生成装置を含む
エアロゾル生成システムが提供されうる。
【0024】
本明細書で使用されたように、「少なくともいずれか1つの」のような表現が配列され
た構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではない全体構成要素を修飾する
。例えば、「a、b、及びcのうち、少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、
c、またはaとb、aとc、bとc、またはaとbとcを含むと解釈せねばならない。
【0025】
構成要素またはレイヤが他の構成要素またはレイヤの「上部の」、「上の」、「連結さ
れた」、または「結合された」と言及されるとき、構成要素またはレイヤは、他の構成要
素またはレイヤの直接に上にあるか、上部にあるか、連結されるか、結合されるか、また
は間の構成要素またはレイヤが存在してもよい。対照的に、構成要素が他の構成要素また
はレイヤの「直接上の」、「直上の」、「直接的に連結された」、または「直接的に結合
された」と言及されるとき、その間の構成要素またはレイヤが存在しない。同じ参照番号
は、全体にわたって同じ構成要素を指称する。
【0026】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使
用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に係わる技術者の意図、判例、また
は新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定し
た用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。し
たがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意
味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0027】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、他の記
載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができること
を意味する。また、「-部」、「-モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や
動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現さ
れるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0028】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の
知識を有する者が理解して容易に実施するように詳細に説明する。しかし、本発明は、多
様な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0029】
本開示全体においてエアロゾル生成装置は、ユーザの口を介してユーザの肺に直接吸入
可能なエアロゾルを発生させるために、エアロゾル生成物質を用いてエアロゾルを生成す
る装置でもある。例えば、エアロゾル生成装置は、ホルダー(holder)でもある。
【0030】
本開示全体において、「パフ」とは、ユーザによるエアロゾルの吸入を意味し、吸入と
は、ユーザの口腔、鼻腔、または肺を通じてユーザが呼吸する行為を意味することができ
る。
【0031】
以下では、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0032】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成システムの構成図である。
【0033】
図1を参照すれば、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成装置100及びエアロ
ゾル生成物品200を含んでもよい。図1に図示されたエアロゾル生成システムには、本
実施例に係わる構成要素だけが図示されている。しかし、図1に図示された構成要素以外
に、構成要素がエアロゾル生成システムにさらに含まれるということを、本実施例に係わ
る技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0034】
エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200を加熱することで、エアロゾ
ル生成物品200に含まれたエアロゾル生成物質を気化させ、エアロゾルを生成すること
ができる。生成されたエアロゾルは、ユーザによって吸入されうる。エアロゾル生成装置
100は、加熱チャンバ110、ヒータ140、インダクタンスセンサ122、キャパシ
タンスセンサ124、制御部150、及びバッテリなどを含んでもよい。
【0035】
加熱チャンバ110は、エアロゾル生成物品200が挿入され、挿入されたエアロゾル
生成物品200がヒータ140によって加熱される空間でもある。加熱チャンバ110は
、エアロゾル生成装置100の外観を構成するハウジング内に形成された空き空間でもあ
る。ハウジングに形成された開口を介してエアロゾル生成物質が加熱チャンバ110内部
に挿入されるか、加熱チャンバ110から脱去されうる。
【0036】
加熱チャンバ110は、エアロゾル生成物品200の形状に対応する形状にも作製され
る。例えば、エアロゾル生成物品200が一方向に延びる細長形である場合、加熱チャン
バ110は、一方向に延びた空き空間が形成された円筒状でもある。他の例えば、エアロ
ゾル生成物品200が直方体のカートリッジである場合、加熱チャンバ110は、カート
リッジを収容するように直方体の空き空間でもある。
【0037】
一実施例によれば、加熱チャンバ110は、ヒータ140から伝達された熱が外部に放
出されることを防止するための断熱材を含んでもよい。
【0038】
ヒータ140は、加熱チャンバ110内の挿入されたエアロゾル生成物品200を加熱
することができる。ヒータ140は、バッテリから供給された電力によって加熱され、こ
れにより、エアロゾル生成物質を加熱及び気化させうる。
【0039】
一実施例によってエアロゾル生成物品200がシガレット型である場合、エアロゾル生
成物質を含むシガレットの少なくとも一部は、エアロゾル生成装置100に挿入されうる
。ヒータ140は、シガレットの内部または外部に位置してエアロゾル生成物質を加熱す
ることができる。
【0040】
一実施例によれば、エアロゾル生成物品200がカートリッジ状である場合、エアロゾ
ル生成物質は、カートリッジ(図示せず)の保存部(図示せず)に保存されうる。保存部
は、保存されたエアロゾル生成物質を表面張力を用いて毛細管芯に沿って霧化器(図示せ
ず)に伝達することができる。ヒータ140は、霧化器に備えられてエアロゾル生成物質
を加熱することができる。
【0041】
ヒータ140は、エアロゾルを気化させるための希望温度まで加熱されるものであれば
、制限なしに該当しうる。希望温度は、エアロゾル生成装置100に予め設定されていて
もよく、ユーザによって所望の温度に設定されていてもよい。
【0042】
一実施例によれば、ヒータ140は、電気抵抗性ヒータ140でもある。例えば、ヒー
タ140には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることによ
り、ヒータ140が加熱されうる。
【0043】
一実施例によれば、ヒータ140は、誘導加熱式ヒータ140でもある。具体的に、ヒ
ータ140には、エアロゾル生成物質を誘導加熱方式で加熱するための導電性コイル26
0を含み、シガレットまたは液状カートリッジは、誘導加熱式ヒータ140によって加熱
されるサセプタ320を含んでもよい。
【0044】
インダクタンスセンサ122は、コイル及びコイルのインダクタンス値を測定すること
ができるセンサ制御部126を含んでもよい。ファラデーの電磁気誘導法則(Faraday’s
law)によって、電流が流れるコイルの周辺で磁場が変化すれば、コイルに流れる電流の特
性が変化されうる。
【0045】
エアロゾル生成物品200が加熱チャンバ110に挿入されるか、脱去されることで、
コイルに流れる電流は、エアロゾル生成物品200のマーカー220に渦電流を誘導する
ことができる。マーカー220に流れる渦電流は、コイルとの相互誘導を通じてコイルに
流れる電流の周波数及びコイルのインダクタンス値など電流の特性を変化させうる。
【0046】
インダクタンスセンサ122は、変化する電流の特性値を測定することができる。例え
ば、コイルに流れる電流の特性は、交流電流の周波数値、電流値、電圧値、インダクタン
ス値、有効抵抗、インピーダンス値などを含んでもよい。インダクタンスセンサ122は
、周波数測定素子、整流器、増幅器、電気振動を発生させる発振回路などをさらに含んで
もよい。
【0047】
インダクタンスセンサ122がコイルのインダクタンス値を測定することは、コイルに
流れる電流の特性のうち、いずれか1つの値を測定し、測定した電流の特性値から演算を
通じてインダクタンス値を獲得することを含む意味である。
【0048】
コイルのインダクタンスLは、例えば、数式1を通じて獲得されうる。
【数1】
【0049】


ここで、Fsenは、コイルに流れる電流の周波数を示し、Cは、コイルの静電容量を
示す。コイルの静電容量Cは、コイル自体の静電容量及び寄生静電容量を考慮した値でも
ある。
【0050】
インダクタンスセンサ122は、測定したインダクタンス値を制御部150に伝達し、
制御部150は、インダクタンス値に基づいて、エアロゾル生成物質が挿入されたか否か
を判断することができる。
【0051】
キャパシタンスセンサ124は、キャパシタ(蓄電器;capacitor)及びキャパシタの
キャパシタンス(静電容量;capacitance)値を測定するセンサ制御部126を含んでも
よい。
【0052】
キャパシタンスセンサ124は、互いに対向する2つの電極を含んでもよい。2つの電
極の間には、誘電体が配置されうる。加熱チャンバ110内にエアロゾル生成物質が挿入
及び脱去されることによるマーカー220の動きは、2電極間の電場に影響を及ぼすこと
ができ、2つの電極間のキャパシタンス値が変化することができる。キャパシタンスセン
サ124は、キャパシタンス値を測定し、制御部150に伝達することができる。制御部
150は、キャパシタンス値に基づいて、エアロゾル生成物質が挿入されたか否かを判断
することができる。
【0053】
制御部150は、エアロゾル生成装置100の動作を全般的に制御する。具体的に、制
御部150は、バッテリ、ヒータ140、インダクタンスセンサ122、及びキャパシタ
ンスセンサ124だけではなく、エアロゾル生成装置100に含まれた他の構成の動作を
制御する。
【0054】
制御部150は、インダクタンスセンサ122からコイルのインダクタンス値を受信し
、インダクタンス値に基づいてエアロゾル生成物品200の挿入有無を感知することがで
きる。例えば、制御部150は、感知されたインダクタンス値が所定のしきい値以上であ
れば、加熱チャンバ110内のエアロゾル生成物品200が挿入されたと判断することが
できる。制御部150は、メモリを通じてエアロゾル生成物品200が挿入された状態で
のインダクタンス値と、エアロゾル生成物品200が脱去された状態でのインダクタンス
値を予め保存することができる。
【0055】
制御部150は、キャパシタンスセンサ124からキャパシタのキャパシタンス値を受
信し、キャパシタンス値に基づいてエアロゾル生成物品200の挿入有無を感知すること
ができる。例えば、制御部150は、感知されたキャパシタンス値が所定のしきい値以上
であれば、加熱チャンバ110内のエアロゾル生成物品200が挿入されたと判断するこ
とができる。制御部150は、メモリを通じてエアロゾル生成物品200が挿入された状
態でのキャパシタンス値と、エアロゾル生成物品200が脱去された状態でのキャパシタ
ンス値を予め保存することができる。
【0056】
一実施例によれば、制御部150は、インダクタンスセンサ122から測定したインダ
クタンス値と、キャパシタンスセンサ124から測定したキャパシタンス値の組合わせに
よってエアロゾル生成物品200が挿入されたと判断することができる。例えば、制御部
150は、インダクタンス値に係わる第1条件及びキャパシタンス値に係わる第2条件が
いずれも満たされた場合、エアロゾル生成物品200が挿入されたと判断することができ
る。これについて、図2を通じてさらに詳細に後述する。
【0057】
制御部150は、加熱チャンバ110内にエアロゾル生成物品200が挿入されたと判
断すれば、バッテリからヒータ140に電力を供給し、ヒータ140を用いてエアロゾル
生成物品200を加熱することができる。制御部150は、加熱チャンバ110からエア
ロゾル生成物品200が脱去されたと判断すれば、バッテリからヒータ140に電力供給
を中断することができる。
【0058】
制御部150は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲー
トのアレイとして具現され、汎用的なマイクロプロセッサと該マイクロプロセッサで実行
可能なプログラムが保存されたメモリの組合わせによって具現される。また、他の形態の
ハードウェアとしても具現可能であるということを、本実施例が属する技術分野で通常の
知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0059】
バッテリは、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給する。例えば、
バッテリは、ヒータ140が加熱されるように電力を供給し、制御部150の動作に必要
な電力を供給することができる。バッテリは、インダクタンスセンサ122及びキャパシ
タンスセンサ124に電力を供給することができる。また、バッテリは、エアロゾル生成
装置100に含まれたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給する
ことができる。
【0060】
一実施例によれば、バッテリは、アダプダと電気的に連結され、アダプダには、バッテ
リで出力される直流を交流電流に変換して出力することができる。
【0061】
また、エアロゾル生成装置100は、バッテリ、ヒータ140、インダクタンスセンサ
122、及びキャパシタンスセンサ124以外の構成をさらに含んでもよい。例えば、エ
アロゾル生成装置100は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報
の出力のためのモータ、バッテリを充電するための充電端子などを含んでもよい。モータ
は、例えば、ヒータ140の加熱が完了されたことを振動を通じて知らせることができる
。例えば、エアロゾル生成装置100は、LEDを含み、LEDを通じてヒータ140の
動作状態を表示することができる。
【0062】
また、エアロゾル生成装置100は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度
感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。制御部150は、パフ感
知センサを通じてユーザのパフ(puff)の有無及びパフの強度を確認し、パフの数をカウン
ティングすることができる。
【0063】
また、エアロゾル生成装置100は、入力部(図示せず)を含んでもよい。入力部を通
じてユーザ入力が受信されることで、エアロゾル生成装置100の動作が制御されうる。
【0064】
エアロゾル生成物品200は、エアロゾル生成物質及びマーカー220を含んでもよい。
エアロゾル生成物質は、エアロゾル生成装置100のヒータ140によって加熱され、気
化されることでエアロゾルを生成することができる。
【0065】
エアロゾル生成物質は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが
、それらに限定されない。また、エアロゾル生成物質は、風味剤、湿潤剤及び/または有
機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、エアロゾル生成物質に
は、メントールまたは保湿剤などの加香液が、添加されうる。
【0066】
マーカー220は、磁性及び導電性を有する物質であって、固有の透磁率及び固有の誘
電率を特性として有する。したがって、マーカー220の存在及びマーカー220の動き
によってコイルのインダクタンス値及びキャパシタのキャパシタンス値が変化されうる。
マーカー220は、例えば、マーカー220は、アルミニウム、ニッケル及び鉄などを含
む金属物質でもある。マーカー220は、インク、テープ、バンド及び紙などの形態にも
作製される。
【0067】
エアロゾル生成物品200は、一実施例によれば、一方向に延びるシガレット状でもあ
る。その場合、エアロゾル生成物品200は、エアロゾル生成物質が含まれたタバコロッ
ド、エアロゾルを冷却させるための冷却ロッド及び不純物をフィルタリングするためのフ
ィルタロッドなどを含んでもよい。エアロゾル生成物品200がシガレット型である場合
、マーカー220は、エアロゾル生成物品200の一端部に配置されうる。マーカー22
0が配置されたエアロゾル生成物品200の一端部は、加熱チャンバ110内部に挿入さ
れうる。
【0068】
他の一実施例によれば、エアロゾル生成物品200は、液状のエアロゾル生成物質を含
むカートリッジ型でもある。エアロゾル生成物品200は、液状のエアロゾル生成物質が
保存される保存所、保存所からエアロゾル生成物質を運搬する芯、芯を取り囲んで芯に吸
収されたエアロゾル生成物質を加熱するヒータ140、ヒータ140とバッテリを連結す
る接触端子などを含んでもよい。
【0069】
一実施例によれば、エアロゾル生成物品200の種類は、様々であり、各エアロゾル生
成物品200は、予め指定された種類のマーカー220を含んでもよい。マーカー220
の種類によって、マーカー220によって変化するインダクタンス値及びキャパシタンス
値は、互いに異なってもいる。エアロゾル生成装置100は、マーカー220の種類及び
エアロゾル生成物品200の種類をマッチングするテーブル情報をメモリに保存し、エア
ロゾル生成装置100は、マーカー220によって変化するインダクタンス値及びキャパ
シタンス値に基づいて、挿入されたエアロゾル生成物品200の種類を判断することがで
きる。
【0070】
図2は、一実施例によるエアロゾル生成装置100のインダクタンスセンサ122の感
知範囲及びキャパシタンスセンサ124の感知範囲に係わる概念図である。
【0071】
図2を参照すれば、インダクタンスセンサ122のコイルに形成される磁場の大きさに
よってインダクタンスセンサ122のマーカー220に対する感知範囲が互いに異なって
設定される。すなわち、インダクタンスセンサ122のコイルに印加される電流の大きさ
によって、インダクタンスセンサ122のマーカー220に対する感知範囲が設定される
。インダクタンスセンサ122のセンサ制御部126またはエアロゾル生成装置100の
制御部150は、マーカー220が所定距離以内に存在すると認識するためのインダクタ
ンス値の基準値を設定し、インダクタンス値の基準値によってインダクタンスセンサ12
2のマーカー220に対する感知範囲が設定されうる。
【0072】
キャパシタに形成された電場の大きさによってキャパシタスセンサのマーカー220に
対する感知範囲が互いに異なって設定されうる。すなわち、キャパシタンスセンサ124
の2つの電極間電位差及び静電容量の大きさによって、キャパシタンスセンサ124のマ
ーカー220に対する感知範囲が設定される。キャパシタンスセンサ124のセンサ制御
部126またはエアロゾル生成装置100の制御部150は、マーカー220が所定距離
以内に存在すると認識するためのキャパシタンス値の基準値を設定し、キャパシタンス値
の基準値によって、キャパシタンスセンサ124のマーカー220に対する感知範囲が設
定される。
【0073】
キャパシタンスセンサ124の2つの電極は、第1方向に沿って離隔されうる。第1方
向は、エアロゾル生成物品200及び加熱チャンバ110が延びる方向でもある。第1方
向に沿ってキャパシタに電場が形成されうる。
【0074】
マーカー220を感知するためのインダクタンスセンサ122の感知範囲と、マーカー
220を感知するためのキャパシタンスセンサ124の感知範囲は、互いに異なってもい
る。これにより、インダクタンスセンサ122の感知範囲とキャパシタンスセンサ124
の感知範囲が互いに重畳する領域が存在しうる。また、インダクタンスセンサ1220の
感知範囲とキャパシタンスセンサ124の感知範囲が重畳しない領域が存在しうる。
【0075】
エアロゾル生成装置100は、インダクタンスセンサ122の感知範囲及びキャパシタ
ンスセンサ124の感知範囲が互いに重畳する領域に加熱チャンバ110を配置し、各セ
ンサから獲得したインダクタンス値及びキャパシタンス値に基づいて、エアロゾル生成物
品200の挿入有無を感知することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、イ
ンダクタンス値に係わる第1条件及びキャパシタンス値に係わる第2条件がいずれも満た
された場合、エアロゾル生成物品200が挿入されたと判断することができる。エアロゾ
ル生成装置100は、インダクタンス値が第1基準値以上であり、キャパシタンス値が第
2基準値以上であるとき、エアロゾル生成物品200が挿入したと感知することができる
。これにより、エアロゾル生成装置100は、高い正確度でエアロゾル生成物品200の
挿入有無を判断することができる。
【0076】
マーカー220を感知するためのインダクタンスセンサ122の感知範囲は、マーカー
220を感知するためのキャパシタンスセンサ124の感知範囲よりも広く設定されうる
。例えば、マーカー200のためのインダクタンスセンサ122の感知範囲は、加熱チャ
ンバ110だけではなく、エアロゾル生成装置100のハウジング外観まで含む領域に設
定されうる。マーカー220のためのキャパシタンスセンサ124の感知範囲は、加熱チ
ャンバ110内部の一領域に設定されうる。
【0077】
例えば、エアロゾル生成装置100がインダクタンスセンサ122から受信したインダ
クタンス値にのみ依存してエアロゾル生成物品200の挿入有無を判断する場合、エアロ
ゾル生成装置100に近接した強磁性体によるインダクタンス値の変化を感知し、外部強
磁性体をエアロゾル生成物品200と誤って判断してしまう。
【0078】
したがって、エアロゾル生成装置100は、インダクタンスセンサ122が測定したイ
ンダクタンス値に基づいてエアロゾル生成物品200が所定距離以内であると感知し、キ
ャパシタンスセンサ124が測定したキャパシタンス値に基づいてエアロゾル生成物品2
00が加熱チャンバ110内部に挿入されたことを感知することで、エアロゾル生成物品
200を感知する正確度を向上させうる。
【0079】
また、インダクタンスセンサ122がマーカー220を感知する敏感度と、キャパシタ
ンスセンサ124がマーカー220を感知する敏感度は、互いに異なって設定されうる。
一般的にキャパシタンスセンサ124は、フェムトファラド (fF)の単位でキャパシ
タンス値を測定するために高い敏感度を有し、これにより、キャパシタンスセンサ124
は、高いノイズの比率を有することができる。
【0080】
したがって、エアロゾル生成装置100は、まず、インダクタンスセンサ122が測定
したインダクタンス値に係わる第1条件を満足するか否かを優先的に判断し、キャパシタ
ンスセンサ124が測定したキャパシタンス値に係わる第2条件を満足するか否かを後順
位で判断する。すなわち、エアロゾル生成装置は、第1条件が満たされた場合にのみ、キ
ャパシタンス値に係わる第2条件が満たされたか否かを判断する。これにより、エアロゾ
ル生成装置100は、前述したキャパシタンスセンサ124の高いノイズの比率による問
題点を解決し、正確度を向上させうる。
【0081】
図3は、一実施例によって複数のインダクタンスセンサ122を備えるエアロゾル生成
装置100の構成図である。
【0082】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、複数のインダクタンスセンサ122
を備えることができる。複数のインダクタンスセンサ122は、第1方向に離隔配置され
うる。ここで、第1方向は、エアロゾル生成物品200が延びる方向でもある。また、第
1方向は、エアロゾル生成物品200がエアロゾル生成装置100に挿入される方向でも
ある。
【0083】
例えば、エアロゾル生成装置100が1つのインダクタンスセンサ122が測定したイ
ンダクタンス値に基づいてエアロゾル生成物品200が挿入されたか否かを判断する場合
、周辺に近接した磁性体など外部環境の影響によってインダクタンス値が変化する。した
がって、その場合、エアロゾル生成物品200の挿入有無を判断するためのインダクタン
ス値の基準値をリアルタイムで補正せねばならない問題点がある。
【0084】
このような問題点を解決するために、エアロゾル生成装置100は、複数のインダクタ
ンスセンサ122が測定したインダクタンス値に基づいて、エアロゾル生成物品200こ
の挿入されたか否かを判断することができる。
【0085】
さらに具体的に、エアロゾル生成物品200が加熱チャンバ110内に挿入されるとき
、マーカー220の位置によって複数のインダクタンスセンサ122が測定するインダク
タンス値は、互いに異なってもいる。エアロゾル生成装置100は、各インダクタンスセ
ンサ122が測定したインダクタンス値の差値に基づいてエアロゾル生成物品200が挿
入されたと判断する。これにより、エアロゾル生成装置100は、外部環境の影響による
ノイズを除去し、正確度を向上させうる。
【0086】
一実施例によれば、インダクタンスセンサ122は、第1インダクタンスセンサ122
-1、及び第1インダクタンスセンサ122-1よりも下側に離隔配置された第2インダ
クタンスセンサ122-2を含んでもよい。エアロゾル生成物品200が加熱チャンバ1
10に挿入されれば、マーカー220は、第2インダクタンスセンサ122-2の位置に
隣接して位置する。第1インダクタンスセンサ122-1及び第2インダクタンスセンサ
122-2は、マーカー220によって変化するインダクタンス値を測定することができ
る。マーカー220によって第2インダクタンスセンサ122-2においてインダクタン
ス値の変化量は、第1インダクタンスセンサ122-1においてインダクタンス値の変化
量よりも大きくなる。
【0087】
制御部150またはインダクタンスセンサ122のセンサ制御部126は、第1インダ
クタンスセンサ122-1及び第2インダクタンスセンサ122-2が測定したインダク
タンス値の差値が所定の基準値よりも大きい場合、エアロゾル生成物品200が挿入され
たと判断することができる。
【0088】
図3を通じて図示していないが、エアロゾル生成装置100は、複数のキャパシタンス
センサ124を備え、複数のキャパシタンスセンサ124は、第1方向に沿って離隔配置
されうる。制御部150は、複数のキャパシタンスセンサ124らから測定したキャパシ
タンス値に基づいてエアロゾル生成物品200の挿入有無を感知することができる。
【0089】
図4は、一実施例によって遮蔽部材を含むエアロゾル生成装置100の構成図である。
【0090】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、電子機器のような外部環境がキャパ
シタンスセンサ124に与える影響を最小化するために、遮蔽部材を備えることができる
【0091】
キャパシタンスセンサ124は、一側124aが加熱チャンバ110に向かって配置さ
れることで、加熱チャンバ110に挿入されるエアロゾル生成物品200を感知すること
ができる。
【0092】
キャパシタンスセンサ124の他側124bには、遮蔽部材が配置される。キャパシタ
ンスセンサ124の他側124bには、メモリ、バッテリ及び制御部150などを含む各
種電子機器が配置され、遮蔽部材は、他側124bでキャパシタンスセンサ124と各種
電子機器との間に配置される。遮蔽部材は、キャパシタンスセンサ124の他側124b
を電子機器を含めた外部電場の影響から遮蔽することができる。これにより、キャパシタ
ンスセンサ124の感知範囲は、加熱チャンバ110内部に限定され、正確度が向上しう
る。
【0093】
遮蔽部材は、例えば、アルミニウム及び銅のような導電性物質でもある。または、遮蔽
部材は、炭素繊維(Carbon Fiber)、炭素ナノチューブ(Carbon Nanotube, CNT)、カーボン
ブラック(Carbon Black)及びグラフェン(Graphene)のような炭素素材でもある。または、
遮蔽部材は、高分子複合素材または高分子複合素材に、炭素、セラミック、または金属が
添加された素材でもある。
【0094】
遮蔽部材は、例えば、板金(sheet metal)、メッシュ(mesh)またはイオン化気体を塗布
した形態でもある。遮蔽部材は、例えば、スパッタリング、メッキまたはスプレイコーテ
ィング方式によっても製造される。
【0095】
図4を通じて図示していないが、エアロゾル生成装置100は、加熱チャンバ110に
向かうインダクタンスセンサ122の一側と反対であるインダクタンスセンサ122の他
側に配置された遮蔽部材を含んでもよい。これにより、インダクタンスセンサ122は、
他側に配置された電子機器など外部磁場による影響から遮蔽され、インダクタンスセンサ
122の感知範囲は、加熱チャンバ110内部に限定されうる。
【0096】
図5は、一実施例によるインダクタンスセンサ122及びキャパシタンスセンサ124
が統合されたセンサアセンブリーを含むエアロゾル生成装置100の構成図である。
【0097】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、インダクタンス値を測定するための
コイル、キャパシタンス値を測定するためのキャパシタンス及びインダクタンス値とキャ
パシタンス値とを伝達されて処理して、エアロゾル生成装置100のメイン制御部155
に伝達するように構成されたセンサ制御部126を含むセンサアセンブリーを含んでもよ
い。
【0098】
センサアセンブリーのセンサ制御部126は、コイル及びキャパシタと連結され、セン
サ制御部126は、インダクタンス値とキャパシタンス値とをいずれも受信することがで
きる。
【0099】
センサアセンブリーが1つのセンサ制御部126を備えることにより、コイル及びキャ
パシタのためのセンサ制御部126が別途に複数個備えられる場合よりも、電力を節約す
ることができる。
【0100】
また、コイルのためのセンサ制御部126及びキャパシタのためのセンサ制御部126
が別途に複数個備えられる場合には、各センサ制御部126がメイン制御部155に連結
される経路も複数設計されねばならず、パッケージングが複雑になり、センサの大きさが
多くもなる。
【0101】
一方、センサアセンブリーが1つのセンサ制御部126を用いることにより、加熱チャ
ンバ110付近に近接して位置するコイル及びキャパシタが連結されることで、単純かつ
コンパクトなパッケージングが可能である。
【0102】
実施例によってセンサ制御部126は、コイルと連結されるポート及びキャパシタと連
結されるポートを別途に具備することができる。センサ制御部126は、ポートを通じて
コイル及びキャパシタをそれぞれ制御することができる。センサ制御部126は、コイル
と連結されるポート及びキャパシタと連結されるポートのうち、いずれか1つを介した情
報伝達を遮断したり、無視したりする。
【0103】
センサ制御部126は、メイン制御部155と連結され、コイルを通じて測定したイン
ダクタンス値とキャパシタを通じて測定したキャパシタンス値をメイン制御部155に伝
達することができる。1以上の実施例によれば、センサ制御部126は、インダクタンス
値またはキャパシタンス値が所定の条件を満足するか否かを判断し、条件を満足するか否
かをメイン制御部155に知らせることができる。例えば、センサ制御部126は、イン
ダクタンス値が所定の基準値以上であるとき、メイン制御部155にインダクタンス値が
所定の基準値以上であることを知らせることができる。
【0104】
メイン制御部155は、エアロゾル生成装置100の構成要素を全般的に制御すること
ができる。メイン制御部155は、低電力で駆動するスリープモード及びヒータ140を
作動させる動作モードなどを運用することができる。
【0105】
メイン制御部155は、スリープモードで電力消耗を最小化するために、各種電子機器
と連結されるポートの一部を非活性化し、ポートを通じて発生する電力消耗を防止するこ
とができる。例えば、メイン制御部155は、スリープモードでヒータ140と連結され
るポートを非活性化してヒータ140の動作を制限することで、ヒータ140の制御に消
耗される電力を最小化することができる。
【0106】
メイン制御部155は、動作モードにおいて各種電子機器と連結されるポートを活性化
し、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御する。例えば、メイン制御部155
は、動作モードにおいてヒータ140と連結されるポートを活性化し、ヒータ140の加
熱動作を制御する。
メイン制御部155は、スリープモードにおいてヒータ140と連結されるポートは、
非活性化するが、センサ制御部126と連結されるポートは、活性化状態を保持すること
ができる。メイン制御部155は、センサ制御部126を通じてエアロゾル生成物品20
0が挿入されることを感知すれば、動作モードを運用し始め、これにより、ヒータ140
と連結されるポートを活性化し、ヒータ140の加熱動作を制御することができる。
【0107】
図6は、エアロゾル生成装置100の動作方法に係わるフローチャートである。
【0108】
図6を参照すれば、エアロゾル生成装置100は、センサアセンブリーが測定したイン
ダクタンス値及びキャパシタンス値に基づいてスリープモード及び動作モードを運用する
ことができる。
【0109】
まず、エアロゾル生成装置100のメイン制御部155は、スリープモードで動作する
(S1100)。図5を通じて前述したように、メイン制御部155は、スリープモード
で低電力のために電子機器と連結されるポートを非活性化することができる。但し、メイ
ン制御部155は、センサアセンブリーと連結されるポートは、活性化することができる
【0110】
センサアセンブリーのセンサ制御部126は、インダクタンス値が所定の基準範囲以内
であるか否かを判断する(S1200)。センサ制御部126は、マーカー220を含む
エアロゾル生成物品200が加熱チャンバ110に接近することにより変化するコイルの
インダクタンス値が所定の基準範囲以内であるか否かを判断する。インダクタンス値の所
定の基準範囲は、エアロゾル生成物品200が加熱チャンバ110に接近したり、または
加熱チャンバ110内部に挿入されたりするとき、測定されるインダクタンス値の範囲で
あって、センサ制御部126に予め保存されうる。
【0111】
センサ制御部126は、インダクタンス値が所定の基準範囲以内である場合、メイン制
御部155にお知らせ信号を伝達する。センサアセンブリーは、インダクタンス値が所定
の基準範囲に存在しない場合、メイン制御部155にお知らせ信号を伝達せず、メイン制
御部155は、スリープモードを保持することができる。
【0112】
メイン制御部155は、センサアセンブリーからお知らせ信号を受信すれば、スリープ
モードを解除し、動作モードを運用することができる(S1300)。メイン制御部15
5は、動作モードで電子機器に連結されるポートを活性化し、ポートを介して受信した情
報を用いて演算及び情報処理を行う。
【0113】
以後、エアロゾル生成装置100は、キャパシタンス値が所定の基準範囲以内であるか
否かを判断する(S1400)。一実施例によれば、動作モードで運用されるメイン制御
部155がセンサ制御部126を通じてキャパシタンス値を受信し、キャパシタンス値が
所定の基準範囲以内であるか否かを判断する。または、他の一実施例によれば、センサ制
御部126が、キャパシタンス値が所定の基準範囲以内であるか否かを判断することもで
きる。
【0114】
キャパシタンス値の所定の基準範囲は、エアロゾル生成物品200が加熱チャンバ11
0内部に挿入されるとき、測定されるキャパシタンス値の範囲であって、センサ制御部1
26またはメイン制御部155に予め保存されうる。
【0115】
キャパシタンス値が所定の基準範囲に存在しない場合、メイン制御部155は、外部磁
性体によってインダクタンス値の変化が発生しており、エアロゾル生成物品200は、挿
入されていないと判断し、動作モードを解除した後、スリープモードを運用する。
【0116】
キャパシタンス値が所定の基準範囲以内である場合、メイン制御部155は、エアロゾ
ル生成物品が加熱チャンバ110内に挿入されたと判断し、ヒータ140の加熱動作を許
容する。これにより、エアロゾル生成装置100は、インダクタンス値及びキャパシタン
ス値の組合わせに基づいて、エアロゾル生成物品200の挿入有無を感知する正確度を高
めうる。
【0117】
また、エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物品200の挿入時にだけヒータ
140を加熱することで、ヒータ140の誤作動を防止し、安全性を確保することができ
る。また、エアロゾル生成装置100は、測定されたインダクタンス値が基準範囲以内に
なるまで、メイン制御部155をスリープモードで運用することで、メイン制御部155
を通じて消耗する大気電力を節約することができる。
【0118】
また、エアロゾル生成装置100は、感知範囲が広いインダクタンスセンサ122のイ
ンダクタンス測定値を優先して用いることで、エアロゾル生成物品200の接近を速かに
判断し、敏感度の高いキャパシタンスセンサ124のキャパシタンス値を後順位で用いる
ことで、ノイズの比率を低め、正確性を向上させうる。
【0119】
図5の制御部155のようにブロックで表現される構成、構成要素、モジュール、また
はユニット(この段落で総称して「構成」)のうち、少なくとも1つは、例示的な実施例
によって前述したそれぞれの機能を行う多様な個数のハードウェア、ソフトウェア、及び
/またはファームウェアストラクチャとしても具現される。例えば、これら構成のうち、
少なくとも1つは、メモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような1つ
以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置の制御を通じてそれぞれの機能を行う直接
回路構造を使用することができる。また、これら構成のうち、少なくとも1つは、特定論
理機能を遂行するための1つ以上の実行可能な命令を含み、1つ以上のマイクロプロセッ
サまたは他の制御装置によって実行されるモジュール、プログラム、またはコードの一部
によって具体的に具現されうる。また、これら構成のうち、少なくとも1つは、それぞれ
の機能を遂行する中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサなどのプロセッサを含む
か、これにより、具現されうる。これら構成のうち、2以上は、1以上の単一構成に結合
され、結合された2以上の構成の全ての動作または機能を行うことができる。また、これ
ら構成のうち、少なくとも1つの機能の少なくとも一部は、これら構成のうち、他の構成
によっても行われる。また、バス(bus)は、ブロック図に図示されていないが、そのよう
な構成の通信は、バスを通じて遂行されうる。前記例示的な実施例の機能的側面は、1以
上のプロセッサで実行されるアルゴリズムによっても具現される。また、ブロックまたは
プロセッシング段階で表現された構成は、電子構成、信号プロセッシング、及び/または
制御、データプロセッシングのための任意の関連技術を用いることができる。
【0120】
前記で説明された実施例において、本開示の実施例を基準に発明の構成と特徴を説明し
たが、本開示の実施例は、それに限定されない。本開示の内容は、本開示の内容の範囲を
外れず、多様な変更または修正が可能であるということは、当業者に自明である。本開示
の範囲は、特許請求の範囲によって定義され、任意の修正、代替、改善、及びそれと同等
なものなどは、開示の範囲内にあると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6