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特開2023-101防護パネル、防護パネル付き扉、及び防護パネル付きボックス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000101
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】防護パネル、防護パネル付き扉、及び防護パネル付きボックス
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/12 20060101AFI20221222BHJP
   A61G 10/02 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
E04H1/12 A
A61G10/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100721
(22)【出願日】2021-06-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (行為1)製品の配布、令和3年5月20日、株式会社創生会事業団 グッドタイムホーム・日本橋(東京都中央区日本橋箱崎町9-1) (行為2)ウェブサイトへの掲載、令和3年6月5日、https://www.revcellnpr.com/%E7%A7%BB%E5%8B%95%E5%BC%8F-%E9%9D%A2%E4%BC%9A%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%B9/ (行為3)メールの送信、令和3年6月9日、バリュープロデュース(静岡県静岡市葵区東千代田1丁目9番5-8号) (行為4)メールの送信、令和6月6日、株式会社アライブテック(静岡県浜松市南区鼠野町218) メール送信、令和6月6日、株式会社スカイガード(東京都中央区京橋2丁目12番9号55-1京橋ビル701) メールの送信、令和6月7日、国見が丘病院(宮崎県西臼杵郡高千穂町大字押方1130) メールの送信、令和6月7日、日下病院(三重県いなべ市北勢町阿下喜680) メールの送信、令和6月7日、TBS放送(東京都港区赤坂5丁目3番6号) メールの送信、令和6月10日、株式会社ツクイ(東京都港区赤坂5丁目3番6号) メールの送信、令和6月10日、株式会社サンライズジャパン(東京都渋谷区南平台町12-11) メールの送信、令和6月10日、大和ハウス工業株式会社(東京都千代田区飯田橋3-13-1) メールの送信、令和6月11日、LM総合法律事務所(横浜市西区みなとみらい2-2-1横浜ランドマークタワー43階) メールの送信、令和6月16日、社会福祉法人 東京武尊会(東京都青梅市東青梅3丁目22-4) メールの送信、令和6月16日、株式会社 三陽 水戸営業所(茨城県水戸市笠原町1510) (行為5)発明の内容を記載した書面の配布、令和3年6月10日、武田肇(神奈川県横浜市都筑区加賀原1-1-13)
(71)【出願人】
【識別番号】518070618
【氏名又は名称】株式会社レブセル
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】山本 健二
【テーマコード(参考)】
4C341
【Fターム(参考)】
4C341KK10
4C341KL04
(57)【要約】
【課題】板部の表側と裏側とで気圧差が生じていることを容易に確認することが可能な防護パネル、防護パネル付き扉、及び防護パネル付きボックスを提供する。
【解決手段】ボックス100は、貫通孔71を有する第1パネル11と、可撓性部材7とを備える。ボックス100内の気圧は、陰圧又は陽圧にされる。可撓性部材7は、貫通孔71を塞いで配置されている。ボックス100内の気圧が、陰圧又は陽圧の一方にされた場合に、可撓性部材7は、陰圧空間側に撓む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽圧空間と陰圧空間とを隔てる防護パネルであって、
貫通孔を有する板部と、
前記貫通孔を塞いで配置され、前記陰圧空間側に撓む可撓性部材と、を備える、防護パネル。
【請求項2】
前記板部に対して前記可撓性部材を着脱可能に固定する固定部材を、さらに備える、請求項1に記載の防護パネル。
【請求項3】
前記板部は、前記貫通孔内に配置された筒状部材を含み、
前記固定部材は、前記筒状部材の外周に前記可撓性部材の一部を固定する帯部材を含む、請求項2に記載の防護パネル。
【請求項4】
前記板部の表側に配置された表側マイクロフォンと、
前記板部の裏側に配置された裏側スピーカーであって、前記表側マイクロフォンにより検出した音声を出力する裏側スピーカーと、
前記板部の裏側に配置された裏側マイクロフォンと、
前記板部の表側に配置された表側スピーカーであって、前記裏側マイクロフォンにより検出した音声を出力する表側スピーカーと、をさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の防護パネル。
【請求項5】
前記板部は、表側又は裏側からユーザの手及び腕部が挿入される少なくとも1つの腕部挿入口を含み、
前記可撓性部材は、前記腕部挿入口よりも上方に配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の防護パネル。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の防護パネルと、
前記防護パネルを回動可能に構造物に接続するヒンジと、を備えた、防護パネル付き扉。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載の防護パネルが一壁部として構成されたボックス本体部を備える、防護パネル付きボックス。
【請求項8】
前記ボックス本体部内に配置された座席部を、さらに備え、
前記可撓性部材は、前記座席部の座面よりも上方に配置されている、請求項7に記載の防護パネル付きボックス。
【請求項9】
前記ボックス本体部内の気圧を変化させる気圧調整装置を、さらに備える、請求項7または8に記載の防護パネル付きボックス。
【請求項10】
前記ボックス本体部の底部に配置された少なくとも1つの車輪を、さらに備える、請求項7~9のいずれか1項に記載の防護パネル付きボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防護パネル、防護パネル付き扉、及び防護パネル付きボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検体を採取するためのボックスが知られている。例えば、特許文献1には、側面部材を有する検体採取ボックスが開示されている。この側面部材には、検体採取者の腕部が挿入される開口部が設けられている。検体採取者は、検体採取ボックス内に入った状態で、開口部を介して腕部を検体採取ボックスの外に出し、検体採取ボックスの外に居る被検者から検体を採取する。これにより、被検者の検体を採取する作業中に、被検者がくしゃみや咳を行った場合でも、検体採取ボックス内の検体採取者に飛沫が付くのを防止することが可能となる。すなわち、側面部材は、検体採取者を飛沫から防護する防護パネルとして機能する。その結果、被検者が感染症を患っている場合でも、検体採取者が二次感染することが防止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3228999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されているような装置を用いる場合、側面部材の表側と裏側とで気圧差を生じさせることにより、空気の流れを制御する場合がある。例えば、側面部材の表側に非感染者が位置し、側面部材の裏側に感染者が位置した状態で、側面部材の裏側が表側に対して陰圧になるようにすれば、側面部材の裏側から表側に汚染された空気が流れないので、感染を防止することができる。
【0005】
しかしながら、気圧を調整する装置が意図せず停止していたり、側面部材に隙間が空いていたり、上記のボックスの扉が開いている場合など、側面部材の表側と裏側と(陰圧空間側と陽圧空間側と)で気圧差が小さくなる場合がある。この場合、側面部材(板部)の裏側から表側(又は表側から裏側)に汚染された空気が流れてしまうという問題点がある。
【0006】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、板部の陰圧空間側と陽圧空間側とで気圧差が生じていることを容易に確認することが可能な防護パネル、防護パネル付き扉、及び防護パネル付きボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、以下に開示する、本開示の第1の態様に係る防護パネルは、陽圧空間と陰圧空間とを隔てる防護パネルであって、貫通孔を有する板部と、前記貫通孔を塞いで配置され、前記陰圧空間側に撓む可撓性部材と、を備える。
【0008】
本開示の第2の態様に係る防護パネル付き扉は、第1の態様に係る防護パネルと、前記防護パネルを回動可能に構造物に接続するヒンジと、を備える。
【0009】
本開示の第3の態様に係る防護パネル付きボックスは、第1の態様に係る防護パネルが一壁部として構成されたボックス本体部を備える。
【発明の効果】
【0010】
上記の第1~第3の態様の構成によれば、板部の陰圧空間側と陽圧空間側とで気圧差が生じていることを容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態における防護パネル付きボックス100の構成を示す斜視図である。
図2図2は、防護パネル付きボックス100及びリモートコントローラー50のブロック図である。
図3図3は、防護パネル付きボックス100の排気装置4aが配置された位置における断面図である。
図4図4は、防護パネル付きボックス100の給気装置4bが配置された位置における断面図である。
図5図5は、バッテリー3と排気装置4aと給気装置4bとの配置位置を説明するための図である。
図6図6は、防護パネル付きボックス100の音声制御に関するブロック図である。
図7図7は、防護パネル付きボックス100内の気圧と外部の気圧との気圧差がない場合の可撓性部材7の状態を示す図である。
図8図8は、可撓性部材7の第1パネル11への着脱について説明するための図である。
図9図9は、防護パネル付きボックス100内が陽圧の場合の可撓性部材7の状態を示す図である。
図10図10は、防護パネル付きボックス100内が陰圧の場合の可撓性部材7の状態を示す図である。
図11図11は、第2実施形態における防護パネル付き扉200の斜視図である。
図12図12は、腕部挿入口201の構成を示す断面図である。
図13図13は、第3実施形態における防護パネル310の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。また、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における防護パネル付きボックス100(以下、「ボックス100」という)の構成を示す斜視図である。図2は、ボックス100及びリモートコントローラー50(以下、「リモコン50」という)のブロック図である。図3は、ボックス100の排気装置4aが配置された位置における断面図である。図4は、ボックス100の給気装置4bが配置された位置における断面図である。図5は、バッテリー3と排気装置4aと給気装置4bとの配置位置を説明するための図である。
【0014】
(ボックスの全体構成)
ボックス100は、これに限られないが、例えば、医療施設の待合室に配置され、感染症(例えば、新型コロナウイルス:COVID-19)の感染者と、当該感染者に面会する者とが、二次感染を防止しながら、コミュニケーションをとるための装置である。ボックス100の内部に入る者は、感染者及び非感染者のいずれであっても良い。すなわち、患者がボックス100の内部に入っても良いし、患者に付き添って医療施設に訪れた者、又は患者に面会に訪れた者が、ボックス100の内部に入っても良い。また、医療機関において、医療スタッフがボックス100の内部に入り、外部の患者と対話する際に、当該ボックス100が用いられてもよい。
【0015】
図1に示すように、ボックス100は、ボックス本体部1と、複数の車輪2とを備える。ボックス本体部1は、例えば、直方体形状を有する。そして、ボックス本体部1は、フレーム体10と、第1パネル11と、第2パネル12と、第3パネル13(図2参照)と、扉14と、天板15と、ハンドルバー16とを含む。フレーム体10は、例えば、複数の柱状の部材が組み合わされて形成されている。この柱状の部材は、これに限られないが、木材、又はアルミフレーム材を用いることができる。ハンドルバー16は、第1パネル11に固定されており、Y軸に沿った方向に延びる棒である。ハンドルバー16が利用者により把持された状態で、ボックス100が複数の車輪2を用いて移動される。すなわち、第1実施形態によるボックス100は、移動式ボックス(移動式待合室)である。
【0016】
第1パネル11、第2パネル12、及び第3パネル13は、それぞれ、可視光を透過する材料(透明な材料)により構成された透明パネル11a、12a、及び13aを含む。また、第1パネル11、第2パネル12、及び第3パネル13は、それぞれ、遮光性を有する材料により構成された遮光パネル11b、12b、及び13bを含む。また、透明パネル11a、12a、及び13aは、それぞれ、遮光パネル11b、12b、及び13bの上方に配置されている。上記の可視光を透過する材料としては、これに限られないが、透明のアクリル樹脂を用いることができる。また、遮光性を有する材料としては、これに限られないが、木材、又は金属板を用いることができる。これらの構成によれば、ボックス本体部1内の状態を外部から視認することができる。また、ボックス本体部1内に位置する利用者がボックス本体部1の外部を視認することができる。
【0017】
また、第1パネル11、第2パネル12、及び第3パネル13は、それぞれ、ボックス100内の利用者またはボックス100外の利用者を防護する防護パネルとして機能する第1パネル11は、ボックス本体部1の一壁部(X1側の壁部)として構成されている。天板15は、ボックス本体部1の上面(Z1側の壁部)を構成する。図3に示すように、第2パネル12は、ボックス本体部1の壁部(Y1側の壁部)として構成されている。第3パネル13は、ボックス本体部1の壁部(Y2側の壁部)として構成されている。なお、X1方向は、第1パネル11の表側の方向を意味し、X2方向は、第1パネル11の裏側の方向を意味する。第1パネル11の表側とは、ボックス本体部1の外部を意味し、第1パネル11の裏側とは、ボックス本体部1の内部を意味する。
【0018】
また、図1に示すように、扉14は、例えば、ボックス本体部1の側面(X2側の壁部)を構成し、ヒンジ14aを介して、ボックス本体部1に対して開閉可能に固定されている。扉14は、利用者がボックス本体部1への出入りするための出入り口である。例えば、扉14は、第1パネル11に対向する位置に配置されている。また、扉14は、ヒンジ14aを介してボックス本体部1に対して、例えば、外開きに回動して開閉する。また、ボックス本体部1は、底板17を含む。底板17は、ボックス本体部1の底面を構成し、フレーム体10に固定されている。
【0019】
図3及び図4に示すように、ボックス100の内部には、利用者が座る座席部6が配置されている。座席部6は、座板61と、背板62と、脚部63とを含む。座板61の上面である座面61aに利用者が座る。また、背板62は座面61aに座った利用者を背面から支える(利用者が背板62にもたれる)。脚部63は、底板17に固定されている。脚部63は、座板61及び背板62を支持する。また、座席部6は、第3パネル13のY1側の面に固定された手すり64を含む。手すり64は、座面61aに利用者が座る際、及び座面61aから利用者が立ち上がる際に、利用者により把持される。
【0020】
(気圧調整に関する構成)
図2に示すように、ボックス100は、気圧調整装置4を含む。また、気圧調整装置4は、排気装置4a及び給気装置4bを含む。排気装置4a及び給気装置4bの少なくとも一方が動作することにより、ボックス100の内部の気圧が調整可能に構成されている。ボックス100の内部に汚染された空気が入っている可能性がある場合に、ボックス100内が陰圧にされる。例えば、ボックス100の内部に感染者が入る場合に、ボックス100内が陰圧にされる。また、感染者が入っていない場合でもボックス100を医療施設の外から医療施設内に移動させたり、医療施設内で移動させる際には、ボックス100の内部の空気が外部に漏れ出すのを抑制するために、ボックス100内が陰圧にされる。これにより、ボックス100内から外部に汚染された空気が漏れ出すのを防止することができる。また、ボックス100の内部に医療スタッフや面会者等の非感染者が入る場合や、ボックス100を医療施設内の感染者の居室又は病室に配置する場合には、ボックス100内が陽圧にされる。これにより、ボックス100内に外部から汚染された空気が侵入するのを防止することができる。なお、本願明細書では、ボックス100内が「陰圧空間」である場合、ボックス100の外部はボックス100内に対して「陽圧空間」であるものとして記載している。また、ボックス100内が「陽圧空間」である場合、ボックス100の外部はボックス100内に対して「陰圧空間」であるものとして記載している。
【0021】
また、図2に示すように、送信部51及び運転操作部52を有するリモコン50が設けられている。運転操作部52は、例えば、気圧調整装置4が運転する状態と停止した状態とを切り替える操作を受け付ける操作ボタンである。送信部51は、切り替える操作の信号である運転信号を送信する回路を含む。例えば、送信部51は、運転信号を伝達するための赤外光を発する光源を含む。ボックス100は、運転制御部5a、切替操作部5b及び受信部5cを含む。受信部5cは、送信部51からの運転信号を受信する。例えば、受信部5cは、光センサである。受信部5cは、受信した運転信号を運転制御部5aに送信する。この構成によれば、ボックス本体部1から離れた位置から、リモコン50によって気圧調整装置4の動作を制御することができる。
【0022】
また、ボックス100は、バッテリー3を含む。バッテリー3は、スイッチを介して、排気装置4a及び給気装置4bに接続されている。この構成によれば、商用電源が設けられていない位置(例えば、屋外)においても、気圧調整装置4を動作させることができる。運転制御部5aは、運転信号に応じて、スイッチを切り替えて、バッテリー3と排気装置4a及び給気装置4bのいずれか一方とを接続する状態と、遮断された状態とを切り替える回路を含む。また、切替操作部5bは、気圧調整装置4によりボックス本体部1内を陰圧する状態と陽圧にする状態とを切り替える操作を受け付ける操作ボタンである。すなわち、切替操作部5bは、利用者(ボックス100の管理者)の操作に応じて、バッテリー3と排気装置4aとが接続されて排気装置4aにより排気が行われる状態と、バッテリー3と給気装置4bとが接続されて給気装置4bにより給気が行われる状態とを切り替える。この構成によれば、切替操作部5bを操作することにより、ボックス本体部1内を陰圧する状態と陽圧にする状態とを容易に切り替えることができる。また、図3に示すように、切替操作部5bは、ボックス本体部1の外側(例えば、第2パネル12の外表面)に配置されている。これにより、ボックス本体部1の内部に入った患者または面会者が誤って切替操作部5bを操作してしまうのを防止することができる。
【0023】
また、図5に示すように、脚部63内に、バッテリー3、排気装置4a、及び給気装置4bが配置されている。また、図1に示すように、第2パネル12には、排気口12c及び給気口12dが設けられている。例えば、排気口12c及び給気口12dは、それぞれ、円形状に形成されている。また、排気口12c及び給気口12dは、図示しないが、例えば、矩形状に形成されていてもよい。また、図3に示すように、排気口12cは、排気装置4aのY1方向側に配置されており、図4に示すように、給気口12dは、給気装置4bのY1方向側に配置されている。また、図5に示すようにY軸に沿った方向において、バッテリー3は、排気装置4aと給気装置4bとの間に配置されている。また、バッテリー3と排気装置4aと給気装置4bとは、座面61aよりも下方に配置されている。この構成によれば、座席部6の座面61aよりも下方の空間(デッドスペース)を、気圧調整装置4及びバッテリー3の配置位置として活用することができる。また、排気口12c及び給気口12dは、座面61aよりも下方に配置されている。この構成によれば、気圧調整装置4と排気口12c及び給気口12dとの通気経路を、座面61aよりも下方の空間(デッドスペース)に形成することができる。これらの結果、ボックス100を小型化することができる。
【0024】
また、図3に示すように、排気装置4aは、フィルタ41aとファン42aとを含む。ファン42aが駆動することにより、フィルタ41aを介してボックス本体部1から排気が行われる。また、図4に示すように、給気装置4bは、フィルタ41bとファン42bとを含む。ファン42bが駆動することにより、フィルタ41bを介してボックス本体部1に給気が行われる。フィルタ41a及び41bは、例えば、HEPAフィルタである。これにより、汚染された空気がボックス本体部1の内外で通過するのを防止することができる。
【0025】
(マイク及びスピーカーに関する構成)
図3に示すように、ボックス100は、マイクロフォン81a及び81bと、スピーカー82a及び82bとを含む。マイクロフォン81a及びスピーカー82aは、ボックス本体部1の内側(第2パネル12の裏側)に配置されている。また、マイクロフォン81b及びスピーカー82bは、ボックス本体部1の外側(第2パネル12の表側)に配置されている。スピーカー82a及び82bは、周囲に音声を発する装置であってもよいし、装着した者へ音声を出力する受話器、ヘッドホン、又はイヤホンであってもよい。
【0026】
図6は、ボックス100の音声制御に関するブロック図である。ボックス100は、音声制御部83を含む。音声制御部83は、マイクロフォン81a及び81bと、スピーカー82a及び82bとに接続されている。そして、マイクロフォン81aは、ボックス本体部1内に位置する利用者からの音声を検出する。マイクロフォン81bは、ボックス本体部1の外に位置する利用者からの音声を検出する。音声制御部83は、マイクロフォン81aにより検出された音声を、スピーカー82bから音声出力させる。また、音声制御部83は、マイクロフォン81bにより検出された音声を、スピーカー82aから音声出力させる。この構成によれば、ボックス本体部1の内側と外側とが、第1パネル11、第2パネル12、及び第3パネル13により遮られている場合でも、ボックス本体部1の内側と外側とで音声のやり取りを行うことができる(コミュニケーションを取ることができる)。
【0027】
(可撓性部材の構成)
図1に示すように、ボックス100は、可撓性部材7を備える。可撓性部材7は、例えば、第1パネル11の透明パネル11aに配置されている。可撓性部材7が透明パネル11aに配置されることにより、ボックス100内の利用者及びボックス100よりも外側に居る利用者のいずれも、可撓性部材7を視認することができる。また、可撓性部材7は、座席部6の座面61aよりも上方に配置されている。また、可撓性部材7は、座席部6の背板62よりも前方(Y2方向側)に配置されている。この構成によれば、座席部6に座った利用者が、可撓性部材7の状態を容易に確認することができる。
【0028】
また、図7は、ボックス100内の気圧と外部の気圧との気圧差がない場合の可撓性部材7の状態を示す図である。図8は、可撓性部材7の第1パネル11への着脱について説明するための図である。図9は、ボックス100内が陽圧の場合の可撓性部材7の状態を示す図である。図10は、ボックス100内が陰圧の場合の可撓性部材7の状態を示す図である。
【0029】
図7に示すように、第1パネル11には、面11d(表側)から面11e(裏側)に亘る貫通孔71が形成されている。貫通孔71には、筒状部材72が配置されている。筒状部材72は、第1パネル11から表側及び裏側の各々に突出する突出部72aを含む。可撓性部材7は、袋状に構成されている。可撓性部材7としては、容易に撓み、かつ、空気を通さない材料を用いることが好ましく、例えば、これに限られないが、ビニール製のシート、シリコン製のシート、又はゴム製のシートを用いることができる。可撓性部材7は、貫通孔71(筒状部材72)を塞ぐように配置されているとともに、たるませた状態で配置されている。また、可撓性部材7は、筒状部材72の突出部72aの外周に固定部材73により固定されている。固定部材73は、例えば、可撓性部材7の一部を筒状部材72の突出部72aの外周との間に挟む帯部材である。この構成によれば、帯部材を、筒状部材72に巻くことで、可撓性部材7の一部を筒状部材72に容易に固定することができる。図7では、可撓性部材7がX2方向側(裏側)の突出部72aに固定される例を示しているが、可撓性部材7がX1方向側(表側)の突出部72aに固定されてもよい。また、図7では、突出部72aを、X1方向側(表側)とX2方向側(裏側)との両方に設ける例を示したが、少なくとも一方に設けられていればよい。
【0030】
図8に示すように、固定部材73は、可撓性部材7を着脱可能に固定する。例えば、固定部材73は、面ファスナー、ゴム等の弾性部材、又は固定金具を含む。そして、可撓性部材7を交換する場合、固定部材73を一旦筒状部材72から外して、使用済の可撓性部材7を取り外し、新たな可撓性部材7を取り付ける。そして、新たな可撓性部材7を固定部材73により固定する。この構成によれば、可撓性部材7を交換することができるので、飛沫等により可撓性部材7が汚染された場合でも、可撓性部材7を交換することにより、ボックス100を清潔な状態を確保することができる。
【0031】
そして、図9に示すように、ボックス本体部1内が陽圧(陽圧空間)となった場合に、可撓性部材7は、ボックス本体部1の表側(X1側)に向かって窪む。利用者は、可撓性部材7がボックス本体部1の表側(陰圧空間側)に向かって窪んだことを視認することにより、ボックス本体部1内が陽圧となったことを確認する。
【0032】
また、図10に示すように、ボックス本体部1内が陰圧(陰圧空間)となった場合に、可撓性部材7は、ボックス本体部1の裏側(X2側)に向かって窪む。利用者は、可撓性部材7がボックス本体部1の裏側(陰圧空間側)に向かって窪んだことを視認することにより、ボックス本体部1内が陰圧となったことを確認する。これにより、可撓性部材7が撓む方向を視認することで、ボックス本体部1の内側と外側と(第1パネル11の表側と裏側と)で気圧差が生じていることを容易に確認することができる。
【0033】
[第2実施形態]
図11を参照して、第2実施形態における防護パネル付き扉200の構成について説明する。図11は、第2実施形態における防護パネル付き扉200の斜視図である。なお、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0034】
防護パネル付き扉200は、例えば、これに限られないが、医療施設の居室(陰圧室又は陽圧室)の出入り口、又は介護施設の居室又は待合室(陰圧室又は陽圧室)の出入り口に配置される。図11に示すように、防護パネル付き扉200は、第1パネル211と、第1パネル211を回動可能に壁220に接続するヒンジ202と、第1パネル211に配置されたドアノブ203とを含む。ドアノブ203が把持されることにより、防護パネル付き扉200が開き、病室又は居室に被検者又は検体採取者は出入りすることが可能となる。
【0035】
また、第1パネル211には、ユーザの手及び腕部が挿入される2つの腕部挿入口201が配置されている。また、可撓性部材7は、2つの腕部挿入口201の上方に配置されている。腕部挿入口201は、円形状を有する。
【0036】
図12は、腕部挿入口201の構成を示す断面図である。図12に示すように、腕部挿入口201には、筒状部材201aが配置されている。また、筒状部材201aには、固定部材201cにより固定されたグローブ201bが配置されている。グローブ201bは、ゴム又は樹脂製の液体を通過させない材料から構成されている。固定部材201cは、例えば、筒状部材201aの外周にグローブ201bの一部を固定する帯部材である。固定部材201cは、グローブ201bの一部を筒状部材201aの外周との間に挟んでいる。
【0037】
第2実施形態の構成によれば、第1パネル211の表側の作業者が第1パネル211の裏側に移動することなく、腕部挿入口201から挿入しグローブ201bが装着された手により、作業を行うことができる。例えば、第1パネル211の裏側に位置する患者に処置を施すことや、患者から検体を採取することを、患者からの飛沫が作業者に付着するのを防止しながら行うことができる。そして、腕部挿入口201よりも上方に可撓性部材7が配置されるので、可撓性部材7が作業者の目の高さに近い位置に位置する。この結果、作業者は、防護パネル付き扉200の表側と裏側との気圧差を確認しながら、作業を行うことができる。また、防護パネル付き扉200は、病室や居室の扉としての機能と、可撓性部材7による、気圧を示す機能と、を兼ね備えることができる。その他の構成及び効果は、第1実施形態による構成及び効果と同様である。
【0038】
[第3実施形態]
図13を参照して、第3実施形態における防護パネル310の構成について説明する。図13は、第3実施形態における防護パネル310の斜視図である。なお、第1又は第2実施形態と同様の構成には、第1又は第2実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0039】
防護パネル310は、例えば、これに限られないが、医療施設等の陰圧室又は陽圧室の出入り口、又は、陰圧又は陽圧にされたテント等の出入り口に配置される。図13に示すように、防護パネル310は、2つの脚部301を備える。脚部301は、フレーム体301aの下端に接続されており、例えば、裏側に延びている。また、2つの脚部301には、2つずつ(計4つの)車輪302が設けられている。これにより、防護パネル310は、移動可能に構成されている。また、第1パネル211の下端から床面に亘って、シート部材303が配置されている。シート部材303は、可撓性を有する部材から構成されており、これに限られないが、例えば、ビニール製のシートである。これにより、第1パネル211よりも下方側において、防護パネル310の裏側から表側に空気が移動するのを防止することができる。また、フレーム体301aには、2つの把持部304(移動用ハンドル)が設けられている。これにより、ユーザは、把持部304を持って、車輪302を転がすことにより、防護パネル310を容易に移動させることができる。また、防護パネル310には、可撓性部材7が設けられており、防護パネル310の表側と裏側との気圧差を視認することが可能である。その他の構成及び効果は、第1実施形態による構成及び効果と同様である。
【0040】
[変形例]
以上、上述した実施形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。よって、本開示は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0041】
(1)上記第1~第3実施形態では、可撓性部材を袋状に形成する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、可撓性部材を板状に形成し、板の撓む方向によってボックスの内部と外部の気圧差を視認できるようにしてもよい。
【0042】
(2)上記第1~第3実施形態では、固定部材を着脱可能に構成する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、固定部材が着脱できないように構成されていてもよい。
【0043】
(3)上記第1~第3実施形態では、可撓性部材を筒状部材に固定する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、可撓性部材を第1パネルの表面に固定してもよい。
【0044】
(4)上記第1~第3実施形態では、ボックス本体部の内部と外部との両方にマイクロフォン及びスピーカーを配置する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、ボックス本体部の内部と外部との一方にマイクロフォン及びスピーカーのいずれかが配置されてもよい。例えば、ボックス本体部の内部に、スピーカーを設けて、外部に配置されたボタンが操作されることにより、当該スピーカーが音声出力することにより、当該スピーカーがインターホンとして構成されていてもよい。
【0045】
(5)上記第1実施形態では、腕部挿入口を設けない例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、第1実施形態のボックスに、第2実施形態の腕部挿入口が設けられていても良い。
【0046】
(6)上記第1実施形態では、ボックスに車輪を設けて、ボックスを移動式として構成する例を示したが、本開示はこれに限られない。ボックスに車輪を設けずに、ボックスを設置式(固定式)として構成してもよい。
【0047】
(7)上記第1実施形態では、ボックスに排気装置及び給気装置の両方を設ける例を示したが、本開示はこれに限られない。ボックスに排気装置及び給気装置の一方のみが設けられていても良い。
【0048】
また、上述した防護パネル、防護パネル付き扉、及び防護パネル付きボックスは、以下のように説明することができる。
【0049】
第1の構成に係る防護パネルは、陽圧空間と陰圧空間とを隔てる防護パネルであって、貫通孔を有する板部と、貫通孔を塞いで配置され、陰圧空間側に撓む可撓性部材と、を備える(第1の構成)。
【0050】
ここで、防護パネルの表側と裏側とに気圧計を配置するか、差圧計を防護パネルに配置した場合であっても、利用者が気圧計又は差圧計の読み取り方を知らない場合は、利用者は、板部の一方側と他方側との気圧差が適切な状態であるかを確認することはできない。これに対して、上記第1の構成によれば、可撓性部材が撓む方向を視認することで、板部の一方側と他方側とで気圧差が生じていることを容易に確認することができる。
【0051】
第1の構成において、板部に対して可撓性部材を着脱可能に固定する固定部材をさらに備えてもよい(第2の構成)。
【0052】
上記第2の構成によれば、可撓性部材を交換することができるので、飛沫等により可撓性部材が汚染した場合でも、可撓性部材を交換することにより、防護パネルを清潔な状態を確保することができる。
【0053】
第2の構成において、板部は、貫通孔内に配置された筒状部材を含んでもよく、固定部材は、筒状部材の外周に可撓性部材の一部を固定する帯部材を含んでもよい(第3の構成)。
【0054】
上記第3の構成によれば、帯部材を、筒状部材に巻くことで、可撓性部材の一部を筒状部材に容易に固定することができる。
【0055】
第1~第3のいずれか1つの構成において、板部の表側に配置された表側マイクロフォンと、板部の裏側に配置された裏側スピーカーであって、表側マイクロフォンにより検出した音声を出力する裏側スピーカーと、板部の裏側に配置された裏側マイクロフォンと、板部の表側に配置された表側スピーカーであって、裏側マイクロフォンにより検出した音声を出力する表側スピーカーと、をさらに備えてもよい(第4の構成)。
【0056】
上記第4の構成によれば、板部の表側と裏側とが、板部により遮られている場合でも、板部の表側と裏側とで音声のやり取りを行うことができる(コミュニケーションを取ることができる)。
【0057】
第1~第4のいずれか1つの構成において、板部は、表側又は裏側からユーザの手及び腕部が挿入される少なくとも1つの腕部挿入口を含んでもよく、可撓性部材は、腕部挿入口よりも上方に配置されていてもよい(第5の構成)。
【0058】
上記第5の構成によれば、板部の一方側に位置する作業者が、他方側に腕部を入れた状態で作業を行うことができる。そして、腕部挿入口よりも上方に可撓性部材が配置されるので、可撓性部材が作業者の目の高さに近い位置に位置する。この結果、作業者は、板部の表側と裏側との気圧差を確認しながら、作業を行うことができる。
【0059】
第6の構成に係る防護パネル付き扉は、第1~第5のいずれか1つの防護パネルと、防護パネルを回動可能に構造物に接続するヒンジと、を備える(第6の構成)。
【0060】
上記第6の構成によれば、扉の表側と裏側とで気圧差が生じていることを容易に確認することができる。
【0061】
第7の構成に係る防護パネル付きボックスは、第1~第5のいずれか1つの防護パネルが一壁部として構成されたボックス本体部を備える(第7の構成)。
【0062】
上記第7の構成によれば、ボックス本体部の内部と外部とで気圧差が生じていることを容易に確認することができる。
【0063】
第7の構成において、ボックス本体部内に配置された座席部を、さらに備えてもよく、可撓性部材は、座席部の座面よりも上方に配置されていてもよい(第8の構成)。
【0064】
上記第8の構成によれば、座席部に座った利用者が、可撓性部材を容易に確認することができる。
【0065】
第7または第8の構成において、ボックス本体部内の気圧を変化させる気圧調整装置を、さらに備えてもよい(第9の構成)。
【0066】
上記第9の構成によれば、ボックス本体部内の気圧を調整することができる。
【0067】
第7~第9のいずれか1つの構成において、ボックス本体部の底部に配置された少なくとも1つの車輪を、さらに備える(第10の構成)。
【0068】
上記第10の構成によれば、ボックス本体部を容易に移動させることができる。
【符号の説明】
【0069】
1…ボックス本体部、2,302…車輪、4…気圧調整装置、6…座席部、7…可撓性部材、11,211…第1パネル、61a…座面、71…貫通孔、72…筒状部材、73…固定部材、81a…マイクロフォン、81b…マイクロフォン、82a…スピーカー、82b…スピーカー、100…防護パネル付きボックス、200…防護パネル付き扉、201…腕部挿入口、202…ヒンジ、310…防護パネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2021-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽圧空間と陰圧空間とを隔てる防護パネルであって、
貫通孔を有する板部と、
前記貫通孔を塞いで配置され、前記陰圧空間側に撓む可撓性部材と、を備え、
前記可撓性部材は、前記板部の表側が陽圧空間となり前記板部の裏側が陰圧空間となった場合に、前記板部の裏側に向かって窪み、前記板部の表側が陰圧空間となり前記板部の裏側が陽圧空間となった場合に、前記板部の表側に向かって窪む、防護パネル。
【請求項2】
前記板部に対して前記可撓性部材を着脱可能に固定する固定部材を、さらに備える、請求項1に記載の防護パネル。
【請求項3】
前記板部は、前記貫通孔内に配置された筒状部材を含み、
前記固定部材は、前記筒状部材の外周に前記可撓性部材の一部を固定する帯部材を含む、請求項2に記載の防護パネル。
【請求項4】
前記板部の表側に配置された表側マイクロフォンと、
前記板部の裏側に配置された裏側スピーカーであって、前記表側マイクロフォンにより検出した音声を出力する裏側スピーカーと、
前記板部の裏側に配置された裏側マイクロフォンと、
前記板部の表側に配置された表側スピーカーであって、前記裏側マイクロフォンにより検出した音声を出力する表側スピーカーと、をさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の防護パネル。
【請求項5】
前記板部は、表側又は裏側からユーザの手及び腕部が挿入される少なくとも1つの腕部挿入口を含み、
前記可撓性部材は、前記腕部挿入口よりも上方に配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の防護パネル。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の防護パネルと、
前記防護パネルを回動可能に構造物に接続するヒンジと、を備えた、防護パネル付き扉。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載の防護パネルが一壁部として構成されたボックス本体部を備える、防護パネル付きボックス。
【請求項8】
前記ボックス本体部内に配置された座席部を、さらに備え、
前記可撓性部材は、前記座席部の座面よりも上方に配置されている、請求項7に記載の防護パネル付きボックス。
【請求項9】
前記ボックス本体部内の気圧を変化させる気圧調整装置を、さらに備える、請求項7または8に記載の防護パネル付きボックス。
【請求項10】
前記ボックス本体部の底部に配置された少なくとも1つの車輪を、さらに備える、請求項7~9のいずれか1項に記載の防護パネル付きボックス。