(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001010
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】駆動装置
(51)【国際特許分類】
B62M 6/60 20100101AFI20221222BHJP
B62M 9/00 20060101ALI20221222BHJP
B62M 11/16 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
B62M6/60
B62M9/00 B
B62M11/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022038113
(22)【出願日】2022-03-11
(31)【優先権主張番号】110122135
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】508226687
【氏名又は名称】和碩聯合科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】PEGATRON CORPORATION
【住所又は居所原語表記】5F.,No.76,Ligong St., Beitou Dist., Taipei City 112, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王文宏
(72)【発明者】
【氏名】王炳欽
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自転車に適し且つ双方向回転が可能な駆動装置を提供し、自転車の加減速を補助する効果を提供する。
【解決手段】ギア、ベアリング及びモーターロータを備える駆動装置を提供する。ギアは取付孔を有する。ベアリングはギアの取付孔に設けられ、且つ回転孔、シュート及び駆動アセンブリを備え、シュートは回転孔に連通し駆動アセンブリに移動可能にシュートに設けられる。モーターロータは回動可能にベアリングの回転孔を貫通し、駆動アセンブリは、モーターロータの回動に基づき、ベアリングをロックするまで移動して、モーターロータのトルクをベアリングを介してギアに伝達する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車に適した駆動装置であって、
取付孔を有するギアと、
前記ギアの前記取付孔に設けられ、且つ回転孔と、前記回転孔に連通するシュートと、前記シュートに設けられる移動可能に駆動アセンブリと、を備えたベアリングと、
前記ベアリングの前記回転孔を回動可能に貫通し、前記駆動アセンブリはモーターロータの回動に基づき、前記ベアリングをロックするまで移動して、前記ベアリングを介して前記モーターロータのトルクを前記ギアに伝達するモーターロータと、を備える駆動装置。
【請求項2】
前記駆動アセンブリは、第1の弾性部材と、第2の弾性部材と、鋼球と、を備え、前記シュートは対向する第1の端部と第2の端部を備え、前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材はそれぞれ前記第1の端部と前記第2の端部に設けられ、前記鋼球は前記シュートに滑動可能に設けられ、且つ前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材の間に位置し、前記鋼球は前記モーターロータに接触する、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記モーターロータが第1の方向に回転するとき、前記モーターロータは前記鋼球を駆動して前記第1の弾性部材を圧迫し、前記シュートの前記第1の端部を固定して、前記ベアリングをロックし、且つ前記ベアリングを介して前記モーターロータの前記トルクを前記ギアに伝達し、前記ギアを前記第1の方向に回動する、請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記モーターロータが第2の方向に回転するとき、前記モーターロータは前記鋼球を駆動して前記第2の弾性部材を圧迫し、前記シュートの前記第2の端部を固定して、前記ベアリングをロックし、且つ前記ベアリングを介して前記モーターロータの前記トルクを前記ギアに伝達し、前記ギアを前記第2の方向に回動する、請求項2又は3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記モーターロータが静止して不動のとき、前記鋼球は、前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材により制限されて、前記シュートの中央部に位置する、請求項2至4のいずれかに記載の駆動装置。
【請求項6】
前記モーターロータの幅に対して、前記シュートは、中央部から前記第1の端部と前記第2の端部に向けて先細りになり、前記中央部の前記幅は前記鋼球の外径より大きく、前記第1の端部の前記幅と前記第2の端部の前記幅は前記鋼球の外径より小さい、請求項2至5のいずれかに記載の駆動装置。
【請求項7】
前記モーターロータに結合され、前記モーターロータをオンにして、正回転モード又は反回転モードに切り替えるか、前記モーターロータをオフにして、遊休モードに切り替えるコントローラを更に備える、請求項1乃至6のいずれかに記載の駆動装置。
【請求項8】
前記正回転モードにおいて、前記モーターロータは第1の方向に連続的に回転して、前記ギアの加速を補助する、請求項7に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記反回転モードにおいて、前記モーターロータは断続的に第2の方向に回転して、前記ギアの減速を補助し、且つ前記モーターロータの回転周波数は、毎秒複数回である、請求項7又は8に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記ベアリングは、前記ギアの外側面と同一面上にある、請求項1乃至9のいずれかに記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関し、特に、自転車に適した駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自転車では、騎乗者は走行中にハンドルバーを押圧してブレーキシステムを起動し、前輪と後輪のリムを挟み摩擦し、減速又は回動停止の目的を達成することしかできなかった。しかしながら、自転車に取り付けられた従来のブレーキシステムは、下り坂で急なブレーキをかけた際、過度な摩擦により、ブレーキシステムが発熱して故障したり、長時間の使用によりブレーキシステムが著しく摩耗して、そのブレーキ効果が低下しやすくなることがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、自転車に適し且つ双方向回転が可能な駆動装置を提供し、自転車の加減速を補助する効果を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の自転車に適した駆動装置は、ギアと、ベアリングと、モーターロータと、を備える。ギアは取付孔を有する。ベアリングはギアの取付孔に設けられ、且つ回転孔と、回転孔に連通するシュートと、移動可能にシュートに設けられる駆動アセンブリと、を備える。モーターロータはベアリングの回転孔を回動可能に貫通し、駆動アセンブリは、モーターロータの回動に基づき、ベアリングをロックするまで移動して、ベアリングを介してモーターロータのトルクをギアに伝達する。
【0005】
本発明の実施例において、前記駆動アセンブリは、第1の弾性部材と、第2の弾性部材と鋼球と、を有し、シュートは、対向する第1の端部と第2の端部を有し、第1の弾性部材と第2の弾性部材はそれぞれシュートの第1の端部と第2の端部に設けられ、鋼球は滑動可能にシュートに設けられ、且つ第1の弾性部材と第2の弾性部材の間に位置し、鋼球はモーターロータに接触する。
【0006】
本発明の実施例において、モーターロータが第1の方向に回転するとき、モーターロータは鋼球(ball)を駆動して第1の弾性部材を圧迫し、シュートの第1の端部を固定して、ベアリングをロックし、且つベアリングを介してモーターロータのトルクをギアに伝達し、ギアを第1の方向へ回動させる。
【0007】
本発明の実施例において、モーターロータが第2の方向に回転するとき、モーターロータは、鋼球を駆動して第2の弾性部材を圧迫し、シュートの第2の端部を固定して、ベアリングをロックし、且つベアリングを介してモーターロータのトルクをギアに伝達し、ギアを第2の方向へ回動させる。
【0008】
本発明の実施例において、モーターロータが静止して不動のとき、鋼球は第1の弾性部材と第2の弾性部材によって制限されて、シュートの中央部に位置する。
【0009】
本発明の実施例において、モーターロータの幅に対して、前記シュートは中央部から第1の端部と第2の端部に向けて先細になり、中央部の幅は鋼球の外径より大きく、第1の端部と第2の端部の幅は鋼球の外径より小さい。
【0010】
本発明の実施例において、モーターロータに結合され、モーターロータをオンにして、正回転モード又は反回転モードに切り替えるか、モーターロータをオフにして、遊休モードに切り替えるコントローラを更に含む。
【0011】
本発明の実施例において、正回転モードにおいて、モーターロータは第1の方向に連続的に回転して、ギアの加速を補助する。
【0012】
本発明の実施例において、反回転モードにおいて、モーターロータは第2の方向に断続的に回転して、ギアの減速を補助し、且つモーターロータの回転周波数は、毎秒複数回である。
【0013】
本発明の実施例において、前記ベアリングはギアの外側面と同一面上にある。
【発明の効果】
【0014】
以上により、本発明の駆動装置は自転車に適し、ここで、モーターロータは、駆動アセンブリを駆動してベアリングをロックし、ギアを駆動することにより、ベアリングを介してモーターロータのトルクをギアに伝達し、減速又は加速の効果を達成することができ、減速に用いられる場合、本発明の駆動装置は、従来の自転車のブレーキシステムの使用頻度を減らすことができ、ブレーキシステムの使用寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は本発明の実施例に基づく駆動装置の立体概略図である。
【
図3】
図3は
図1の駆動装置を遊休モード又は静止状態に切り替えた側面平面図である。
【
図4】
図4は
図3の駆動装置を正回転モードに切り替えた側面平面図である。
【
図5】
図5は
図3の駆動装置を反回転モードに切り替えた側面平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明の実施例に基づく駆動装置の立体概略図である。
図2は
図1の駆動装置の制御ブロック図である。
図3は
図1の駆動装置を遊休モード又は静止状態に切り替えた側面平面図である。
図4は
図3の駆動装置を正回転モードに切り替えた側面平面図である。
図5は
図3の駆動装置を反回転モードに切り替えた側面平面図である。
【0017】
図1及び
図2を参照すると、本実施例における駆動装置100は、自転車(図示せず)に適し、且つ自転車のトランスミッション構造の接続に用いられる。駆動装置100は、ギア110と、ベアリング120と、モーターロータ130と、を備える。
【0018】
自転車は、人力により駆動可能なキャリアを指す。一般的に、自転車の車輪数は制限されず、例えば、一輪車や車輪が三以上のキャリアを含んでも良い。人力により駆動されるキャリアは、例えば、マウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク及びリカンベントバイク等、各種類型の自転車を含む。
【0019】
ギア110は、ギア110の二つの外側面OSを貫通する取付孔IHを備える。ベアリング120はギア110の取付孔IH内に設けられ、ベアリング120は取付孔IHの内縁面に固定接続され、ベアリング120とギア110を一体に接続し、同期回転とトルクの伝達に適している。より詳細に言えば、ベアリング120は、ベアリング120の両側を貫通する回転孔RHと、回転孔RHに連通されるシュートSGと、移動可能にシュートに設けられる駆動アセンブリと、を備える。
【0020】
モーターロータ130はベアリング120の回転孔RHを回動可能に貫通し、駆動アセンブリは、モーターロータ130の回動に基づき、ベアリング120をロックするまで移動し、ベアリング120を介して、モーターロータ130のトルクをギア110に伝達する。補足すると、モーターロータ130は、回動中、トルクを生成して駆動アセンブリを駆動し、ベアリング120をロックして、ベアリング120からギア110にトルクを伝達するのに適している。
【0021】
図1及び
図3を参照すると、更に、ベアリング120の駆動アセンブリは、第1の弾性部材121と、第2の弾性部材122と、鋼球123と、を備える。シュートSGは中央部C及び対向する第1の端部E1と第2の端部E2を有する。中央部Cは第1の端部E1と第2の端部E2の間に位置する。第1の弾性部材121と第2の弾性部材122は、それぞれシュートSGの第1の端部E1と第2の端部E2に設けられ、且つ第1の弾性部材121と第2の弾性部材122はシュートSGの中央部Cに延伸する。鋼球123は滑動可能にシュートSGに設けられ、且つ第1の弾性部材121と第2の弾性部材122の間に位置する。
【0022】
補足すると、初期状態において、鋼球123はシュートSGの中央部Cに位置決めされ、且つ第1の弾性部材121と第2の弾性部材122の間に位置する。シュートSGは回転孔RHに連通されるので、モーターロータ130は回転孔RHを貫通し、したがって、シュートSG1の鋼球123はモーターロータ130に接触することができる。
【0023】
更に、ベアリング120はギア110の外側面OSと同一面にあり、これにより駆動装置100の体積を減少させることができる。
【0024】
図3を参照すると、シュートSGの中央部Cの幅は中央部Cから第1の端部E1と第2の端部E2に向けて先細りになり、これはモーターロータ130に対するシュートSGの幅が一致しないことを説明している。シュートSGの中央部Cの幅W1は鋼球123の外径より大きく、シュートSGの第1の端部E1の幅W2と第2の端部E2の幅W3は鋼球123の外径より小さい。
【0025】
図3から
図5を参照すると、本実施例におけるシュートSGは鋼球123が前後左右に滑動することを許容し、鋼球123がモーターロータ130によって駆動され、第1の端部E1又は第2の端部E2に向けて滑動する場合、シュートSGの幅は中央部Cから第1の端部E1又は第2の端部E2に向けて先細りになるので、シュートSGの幅が鋼球123の外径に等しい場合、鋼球123はシュートSG内に固定される。
【0026】
図3から
図5を参照すると、モーターロータ130はベアリング120の回転孔RHを貫通し、且つ鋼球123はモーターロータ130に接触する。モーターロータ130は、使用者の要求に応じて、正回転モードR1、反回転モードR2又は遊休モードR3に切り替えることができる。正回転モードR1において、モーターロータ130は第1の方向D1に回転し、ギア110を駆動して第1の方向D1に回動させる。反回転モードR2において、モーターロータ130は第1の方向D1とは反対の第2の方向D2に回転し、ギア110を駆動して第2の方向D2に回動させる。遊休モードR3において、モーターロータ130は静止して不動である。
【0027】
図3及び
図4を参照すると、詳細には、ベアリング120に対してモーターロータ130は第1の方向D1に回転し、且つ速度が臨界値に達した場合、鋼球123を駆動して第1の方向D1に移動させて第1の弾性部材121を圧迫し、第1の弾性部材121に弾力を蓄積させる。また、シュートSGの幅は中央部Cから第1の端部E1に向けて先細りになり、第1の端部E1の幅W2は鋼球123の外径より小さいので、鋼球123はシュートSGの第1の端部E1よりの位置に固定され、これにより、モーターロータ130はベアリング120にロックされる。この場合、ベアリング120を介してモーターロータ130のトルクをギア110に伝達し、ギア110を第1の方向D1に回動し、即ち、正回転モードR1に切り替えることができる。
【0028】
図3及び
図5を参照すると、モーターロータ130がベアリング120に対して第2の方向D2に回転し、且つ速度が臨界値に達した場合、鋼球123は第2の方向D2に移動して第2の弾性部材122を圧迫し、第2の弾性部材122に弾力を蓄積させる。また、シュートSGの幅は中央部Cから第2の端部E2に向けて先細りになり、第2の端部E2の幅W3は鋼球123の外径より小さいので、鋼球123はシュートSGの第2の端部E2よりの位置に固定され、これにより、モーターロータ130はベアリング120にロックされる。この場合、ベアリング120を介してモーターロータ130のトルクをギア110に伝達し、ギア110は第2の方向D2に回動し、即ち、反回転モードR2に切り替えることができる。
【0029】
図3を参照すると、具体的には、モーターロータ130が回転しない場合、鋼球123を移動させることのできるトルクがないため、鋼球123は第1の弾性部材121と第2の弾性部材122によって制限されて、シュートSGの中央部Cに位置する。モーターロータ130はトルクを出力しないので、鋼球123によりベアリング120にロックされることができず、したがって、ギア110は回動せず、静止を維持する。別の状況において、ギア110は騎乗者が加えた力を受けて駆動し、ギア110は、モーターロータ130に対して回転するのに適しており、モーターロータ130は静止しているので、鋼球123とモーターロータ130の間に相対的な移動が発生し、ギア110の回転に影響しない。
【0030】
図2に示されるように、本発明の実施例において、駆動装置100はコントローラ140を備える。コントローラ140はモーターロータ130に結合され、モーターロータ130を起動するとともに、使用者の要求に応じて、正回転モードR1又は反回転モードR2に切り替える。コントローラはモーターロータ130をオフにして、遊休モードR3に切り替えることもできる。一実施例において、コントローラ140は実体的なスイッチ、タッチハンドル、ボタン又はタッチパネル等であって良く、使用者は走行の切り換えを行うことができる。
【0031】
本発明の実施例において、
図2及び
図4を参照すると、ここでは自転車を例として、使用者がペダルを踏み、自転車に接続されたギア110を駆動して前進するとき、ギア110の回転方向は第1の方向D1と同一である。使用者がコントローラ140を起動し、正回転モードR1を選択すると、モーターロータ130は第1の方向D1に継続して回転するとともに、ベアリング120を介してトルクをギア110に伝達し、ギア110を第1の方向D1に回動し加速させるので、自転車の加速を補助する効果を達成することができ、自転車の走行速度を向上させることができる。
【0032】
図2及び
図5を参照すると、自転車が下り坂にあるか車速が早すぎる場合、使用者はコントローラ140を起動し、駆動装置100を反回転モードR2に切り替え、モーターロータ130を第2の方向D2に回転させ、これは自転車に接続されたギア110が回転する第1の方向D1と反対であり、ベアリング120を介してトルクをギア110に伝達し、ギア110を第2の方向D2に回転させ、ギア110に停滞の効果を生じさせ、減速ブレーキの効果を達成することにより、自転車を減速させる。
【0033】
更に、反回転モードR2において、モーターロータ130は第2の方向D2に断続的に回転することができ、周波数は毎秒約3回であり、使用者は状況に応じてモーターロータ130の反回転の断続的な周波数を上げることもできる。モーターロータ130が断続的に第2の方向D2に回転する場合、ギア110が断続的に駆動されて、第2の方向D2に断続的に回転するため、ギア110を断続的な停滞させる効果を奏する。
【0034】
より詳細に言えば、使用者がコントローラ140を起動してブレーキをかけ減速する場合、コントローラ140はモーターロータ130を第2の方向D2に断続的に回動させ、駆動ギア110も第2の方向D2に断続的に回動し、更に自転車のタイヤチェーンを駆動して、タイヤに断続的な停滞を生じさせるので、ブレーキの目的を達成することができる。本発明の駆動装置は、断続的なブレーキの効果を有し、且つ断続的な反回転の時間が短いので、タイヤのロックやスリップの現象が発生せず、走行中の自転車の安全性が向上する。
【0035】
以上をまとめ、本発明の駆動装置は自転車に適し、モーターロータは駆動アセンブリを駆動してベアリングをロックし、ギアを駆動することにより、ベアリングを介してモーターロータのトルクをギアに伝達し、減速又は加速の効果を達成することができ、減速に用いる場合、本発明の駆動装置従来の自転車のブレーキシステムの使用頻度を減らすことができる。
【0036】
更に、駆動装置を正回転モードに切り替えた場合、モーターロータはベアリングをロックし、ギアを第1の方向へ回動させ、自転車の走行速度の向上を補助することができる。駆動装置を反回転モードに切り替えた場合、モーターロータはベアリングをロックし、ギアを第2の方向へ回動させ、自転車の走行速度の低減を補助することができる。駆動装置を遊休モードに切り替えた場合、モーターロータとギアは相対的に回動し、モーターロータは自転車の走行速度に影響しない。
【0037】
更に、反回転モードにおいて、モーターロータはベアリングをロックしてギアを駆動し、減速の効果を達成し、摩擦熱によりブレーキシステムが故障する状況を回避することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の駆動装置は、自転車分野に応用することができ、更に従来の自転車のブレーキシステムの使用頻度を減らすことができる。
【符号の説明】
【0039】
100 駆動装置
110 ギア
120 ベアリング
121 第1の弾性部材
122 第2の弾性部材
123 鋼球
130 モーターロータ
140 コントローラ
C 中央部
D1 第1の方向
D2 第2の方向
E1 第1の端部
E2 第2の端部
R1 正回転モード
R2 反回転モード
R3 遊休モード
RH 回転孔
IH 取付孔
OS 外側面
SG シュート
W1、W2、W3 幅