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特開2023-101361スキーストック、スキー板及びスキーセット
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  • 特開-スキーストック、スキー板及びスキーセット 図1
  • 特開-スキーストック、スキー板及びスキーセット 図2
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  • 特開-スキーストック、スキー板及びスキーセット 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023101361
(43)【公開日】2023-07-20
(54)【発明の名称】スキーストック、スキー板及びスキーセット
(51)【国際特許分類】
   A63C 11/22 20060101AFI20230712BHJP
   A63C 7/10 20060101ALI20230712BHJP
【FI】
A63C11/22 C
A63C7/10 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022009731
(22)【出願日】2022-01-07
(71)【出願人】
【識別番号】507328106
【氏名又は名称】株式会社セフティーアングル
(72)【発明者】
【氏名】糸井 正幸
(57)【要約】
【課題】転倒した人間が足からスキー板を外さずに立ち上がることができるスキーストック並びにスキー板を提供する。
【解決手段】ポールシャフトの中間に、人間が捕まることが可能に構成された部材である捕まり用部材(例えば、ストラップ又は突起)が備えられる。捕まり用部材を手で掴み力を入れることにより、腹筋や腕の力が弱くても、シャフトを通じて雪面に力を伝えて、スキー板を外さずに立ち上がることができる。又、その際にスキー板が滑らないように、スキー板に滑り止め部材を取り付ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトの中間部分に備えられた捕まり用部材を有し、
前記中間部分は、グリップとリングの間の少なくとも一部であり、
前記捕まり用部材は、人間が捕まることが可能に構成された部材である、
スキーシャフト。
【請求項2】
雪面上をスキー板が滑ることを防止する滑り止め用部材を備えたスキー板。
【請求項3】
請求項1に記載のスキーシャフトを備えたスキーストックと、請求項2に記載のスキー板とを備えたスキーセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキーストック並びにスキー板の改良に関し、例えば、スキーで転倒した人間が元の滑降準備姿勢に簡単に戻ることを支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
初心者がスキーを始めた場合に、どうしても、うまく対応できず、転んでしまうことが多発する。その為、何回も立ち上がらなければならないが、女性やシニアの様に腕や腹筋の力が弱い場合、ポールのストラップ(手革)が高い位置にある為に力が入らず、簡単に立ち上がれないケースが多々ある。又、その際に、スキー板が滑ってしまい、より、難しくなる。最近は、就学旅行にスキー研修をされる場合があり、特に、雪に慣れていない女子高校生の場合は、簡単に立ち上がることが難しいことが多い。
【0003】
その場合、従来は、スキー板からスキー靴を一旦外して、再度、スキー板に靴を装着し直すことを行っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ただ、靴をスキー板から外すと靴の底に雪が付着してしまう為、雪を取り除く作業が必要となる。スキー研修等の場合は、他の人の関係もあり、転倒した人にだけに時間がとられ、講習スケジュールに影響する場合がある。
【0005】
初心者以外でも転倒することはある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
スキーストックのポールシャフトの中間に、人間が捕まることが可能に構成された部材である捕まり用部材(例えば、ストラップ又は突起)を取り付ける。また、立ち上がる際にスキー板が滑らないように、スキー板に滑り止め用部材(例えば、ストックが差し込まれる部材、又は、雪面に対してスキー板が固定される部材)を取り付ける。
【発明の効果】
【0007】
これにより、転倒した人間が足からスキー板を外さずに立ち上がることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ポールシャフトの中間部分に捕まり用部材を備えたスキーストックの第1の例を示す。
図2】ポールシャフトの中間部分に捕まり用部材を備えたスキーストックの第2の例を示す。
図3】滑り止めの用部材を備えたスキー板の第1の例を示す。
図4】滑り止めの用部材を備えたスキー板の第2の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、ポールシャフトの中間部分に捕まり用部材を備えたスキーストックの第1の例を示す。図2は、ポールシャフトの中間部分に捕まり用部材を備えたスキーストックの第2の例を示す。図3は、滑り止めの用部材を備えたスキー板の第1の例を示す。図4は、滑り止めの用部材を備えたスキー板の第2の例を示す。
【0010】
スキーシャフトの上部にあるストラップに力を入れて立ち上がる場合に腕が伸びた状態となり、どうしても腕に力が入りにくい。又、途中のシャフトを掴んでも、雪でグローブが濡れている場合は、滑ってしまい、力が伝わり難い。その為、シャフトの中間部分にストラップや取手を取り付けることにより、腕を少し曲げることが可能となり、又、引っ掛かりができることにより手が滑らず、力を雪面に伝えることができる。力の支点が、雪面に近くなるので、身体を起こしやすい。なお、「中間部分」とは、スキーストックのグリップとリングの間の少なくとも一部である。捕まり用部材は、典型的には、取手である。
【0011】
図1が示すように、捕まり用部材の第1の例は、アーチ状の突起である。シャフトとアーチの間は中空になっており、アーチを手で掴むことができる。
【0012】
図2が示すように、捕まり用部材の第2の例は、環状(例えば円環状)の部材である。手で環を掴むことができる。
【0013】
立ち上がる際にスキー板が滑らないように、スキー板に滑り止め用部材が備えられることで、立ち上がり易さが向上する。
【0014】
図3が示すように、スキー板32に備えられた滑り止め用部材は、ストックの少なくとも先端部分が通ることが可能な環状部材33である。手操作により、環状部材33にストックを差し込めるようにすることができる。なお、図3が示す例では、環状部材33は、長手方向において足場31よりも後方に設けられているが、長手方向において足場31と同じ位置に設けられてもよいし足場31よりも前方に設けられてもよい。
【0015】
図4が示すように、スキー板42に備えられた滑り止め用部材は、雪面に挿されるピン状部材43である。ピン状部材43は、スキー板に固定された軸を中心に回転可能(例えば360度回転可能)である。ピン状部材43は、滑走時は、スキー板42上に退避され、立ち上がり時は、手動又は自動で、雪面に刺される。ピンの少なくとも先端の外周面全体に突起(例えば針)が設けられていてよい。これにより、摩擦力が高まり、スキー板43の滑りを一層防止できる。また、滑り止め用部材は、図4が示す部材に代えて、滑走時はスキー板上又はスキー板内に退避し立ち上がり時に雪面に刺さる部材が設けられてもよい。
【0016】
シャフトに備えられる(例えば取り付けられる)捕まり用部材(例えば、ストラップや突起)は、形状や場所を選ばない。捕まり用部材の形状は、シャフトよりも掴みやすい形状であればよい。捕まり用部材が備えられる場所(シャフトにおける位置)は、スキーヤーの身体的特徴(例えば、身長、腕の長さ、足の長さ、体力等)に基づき決定されてよい。また、捕まり用部材は、磁石又はその他の手段により着脱可能であってもよく、シャフトにおける人間任意の位置に取り付けられてもよい。又、シャフトの複数場所に取り付けてもよい。又、上下に動かせてもよい。
【0017】
スキー板の滑り止め用部材は、スキー板のどこに取り付けてもよい。又、複数取り付けてもよい。スキー滑走時は、滑り止めは、折りたたんで、機能しないようにする。
【0018】
以上の実施形態は、本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
図1
図2
図3
図4