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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010162
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】容器、及び、蓋体
(51)【国際特許分類】
   B65D 6/18 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
B65D6/18 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114095
(22)【出願日】2021-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111095
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 光男
(72)【発明者】
【氏名】高木 俊輔
【テーマコード(参考)】
3E061
【Fターム(参考)】
3E061AA05
3E061AB10
3E061BB05
3E061BB12
3E061CA02
3E061CA15
(57)【要約】
【課題】保冷・保温性の向上を図ることができる容器を提供する。
【解決手段】短辺側側壁部8は、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とを備え、その間には発泡樹脂製の断熱部材10が設けられる。短辺側ベース構成部11は、枠状の短辺側枠壁部19を備え、短辺側枠壁部19は間に短辺側挿入空間23cを形成する短辺側内側先端壁部23a及び短辺側外側先端壁部23bを備える。短辺側内面構成部13は、枠状の短辺側直交壁部28を備え、短辺側直交壁部28は短辺側挿入空間23cに挿入される短辺側挿入先端壁部29を備える。また、短辺側挿入先端壁部29から外方に突出する短辺側周状突部111が設けられ、短辺側挿入先端壁部29の先端部29aには短辺側先端切欠き部112が設けられ、短辺側周状突部111には短辺側直交壁部28の周方向において短辺側先端切欠き部112とは異なる位置に短辺側中間切欠き部113が設けられる。
【選択図】 図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視略矩形状の底壁構成部、及び、前記底壁構成部の各側辺部から上方に突出する側壁部を具備する容器本体を備える容器において、
前記底壁構成部に対して前記各側壁部が相対変位可能に構成される場合に、前記底壁構成部、及び、前記各側壁部のうち少なくとも1つが、第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記底壁構成部と前記側壁部とが一体的に構成される場合に、前記容器本体が、第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は合成樹脂により構成され、
前記内部空間には、発泡樹脂製の断熱部材が設けられ、
前記第1部材は、枠状の第1合わせ壁部を備え、
前記第2部材は、端縁が前記第1合わせ壁部の端縁と係合状態とされる枠状の第2合わせ壁部を備え、
前記第2合わせ壁部は、当該第2合わせ壁部の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部、及び、第2外側先端壁部を備え、
前記第1合わせ壁部は、前記第2内側先端壁部と前記第2外側先端壁部との間に形成される挿入空間に挿入されて前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と嵌合状態とされる第1先端壁部を備え、
前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と、前記第1先端壁部とが前記嵌合状態とされることで、前記第1合わせ壁部と前記第2合わせ壁部とが前記係合状態とされ、前記第1部材と前記第2部材とが組付状態とされる構成であり、
前記第1先端壁部には、前記挿入空間への挿入方向における先端部と基端部との間の位置において前記第1先端壁部から前記第1合わせ壁部の外周側に突出し、前記第1合わせ壁部の周方向の全域にわたって形成される周状突部が設けられ、
前記第1先端壁部の先端部の複数個所には先端切欠き部が設けられるとともに、
前記周状突部には、前記第1合わせ壁部の周方向において前記先端切欠き部の形成位置とは異なる位置に中間切欠き部が設けられていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記第1先端壁部のうち前記周状突部よりも前記第1先端壁部の先端部側の部位と、前記第2外側先端壁部との間には、第1空間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記第1先端壁部のうち前記周状突部よりも前記第1先端壁部の基端部側の部位と、前記第2外側先端壁部との間には、第2空間が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記断熱部材は、ポリウレタン系樹脂により構成され、
前記第1部材のうち前記内部空間を画定する部位の少なくとも一部と、前記第2部材のうち前記内部空間を画定する部位の少なくとも一部とにおいて、前記断熱部材との接合のための反応活性が付与された活性化表面処理済み領域が設けられ、
前記断熱部材が前記活性化表面処理済み領域に接合されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の容器。
【請求項5】
手段5.上方に開口する略箱状の容器に対して着脱自在に被せられる蓋体において、
前記蓋体は、第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は合成樹脂により構成され、
前記内部空間には、発泡樹脂製の断熱部材が設けられ、
前記第1部材は、枠状の第1合わせ壁部を備え、
前記第2部材は、端縁が前記第1合わせ壁部の端縁と係合状態とされる枠状の第2合わせ壁部を備え、
前記第2合わせ壁部は、当該第2合わせ壁部の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部、及び、第2外側先端壁部を備え、
前記第1合わせ壁部は、前記第2内側先端壁部と前記第2外側先端壁部との間に形成される挿入空間に挿入されて前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と嵌合状態とされる第1先端壁部を備え、
前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と、前記第1先端壁部とが前記嵌合状態とされることで、前記第1合わせ壁部と前記第2合わせ壁部とが前記係合状態とされ、前記第1部材と前記第2部材とが組付状態とされる構成であり、
前記第1先端壁部には、前記挿入空間への挿入方向における先端部と基端部との間の位置において前記第1先端壁部から前記第1合わせ壁部の外周側に突出し、前記第1合わせ壁部の周方向の全域にわたって形成される周状突部が設けられ、
前記第1先端壁部の先端部の複数個所には先端切欠き部が設けられるとともに、
前記周状突部には、前記第1合わせ壁部の周方向において前記先端切欠き部の形成位置とは異なる位置に中間切欠き部が設けられていることを特徴とする蓋体。
【請求項6】
平面視略矩形状をなす底壁部、及び、前記底壁部の側辺部に沿って上方に突出する土台部を具備する底壁構成部と、
前記底壁構成部の前記土台部に対して、前記底壁部の各側辺部の上方に立設される起立姿勢と、前記底壁部の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能に連結された側壁部とを備え、
全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器において、
前記各側壁部、及び、前記底壁構成部は、それぞれ第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は合成樹脂により構成され、
前記内部空間には、発泡樹脂製の断熱部材が設けられ、
前記第1部材、及び、前記第2部材のうち前記内部空間を画定する部位の少なくとも一部において、前記断熱部材との接合のための反応活性が付与された活性化表面処理済み領域が設けられ、
前記断熱部材が前記活性化表面処理済み領域に接合されていることを特徴とする容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の運搬等に使用される容器、及び、蓋体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、物品の運搬等に使用される容器として、平面視略矩形状をなす底壁構成部、及び、底壁構成部の各側辺部からそれぞれ上方に延出する側壁部を備える容器本体と、容器本体に対して着脱自在に被せられる蓋体とを備える容器が知られている。また、容器本体、及び、蓋体をそれぞれ容器の外側を構成する外側部材と、容器の内側を構成する内側部材とを組付けて内部空間が形成されるように構成するとともに、当該内部空間に断熱部材を設けて、保冷・保温性を高めるといった技術がある(例えば、特許文献1等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-202365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、外側部材及び内側部材の端部同士を溶接等で接合し、内部空間に断熱部材を形成するための発泡樹脂を充填する場合、発泡樹脂の発泡過程で発生するガスの前記内部空間からの抜けが悪くなるおそれがある。この場合、断熱部材が好適に発泡しなかったり、前記内部空間の端部まで断熱部材が行き届かなかったりして、充填不良が発生することが懸念され、保冷・保温性の低下を招くおそれがある。また、外側部材及び内側部材の端部同士を接合しない場合には、外側部材及び内側部材の端部から発泡樹脂が漏れる可能性がある。
【0005】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、断熱部材を好適に設けることで保冷・保温性の向上を図ることができる容器、及び、蓋体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0007】
手段1.平面視略矩形状の底壁構成部、及び、前記底壁構成部の各側辺部から上方に突出する側壁部を具備する容器本体を備える容器において、
前記底壁構成部に対して前記各側壁部が相対変位可能に構成される場合に、前記底壁構成部、及び、前記各側壁部のうち少なくとも1つが、第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記底壁構成部と前記側壁部とが一体的に構成される場合に、前記容器本体が、第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は合成樹脂により構成され、
前記内部空間には、発泡樹脂製の断熱部材が設けられ、
前記第1部材は、枠状の第1合わせ壁部を備え、
前記第2部材は、端縁が前記第1合わせ壁部の端縁と係合状態とされる枠状の第2合わせ壁部を備え、
前記第2合わせ壁部は、当該第2合わせ壁部の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部、及び、第2外側先端壁部を備え、
前記第1合わせ壁部は、前記第2内側先端壁部と前記第2外側先端壁部との間に形成される挿入空間に挿入されて前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と嵌合状態とされる第1先端壁部を備え、
前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と、前記第1先端壁部とが前記嵌合状態とされることで、前記第1合わせ壁部と前記第2合わせ壁部とが前記係合状態とされ、前記第1部材と前記第2部材とが組付状態とされる構成であり、
前記第1先端壁部には、前記挿入空間への挿入方向における先端部と基端部との間の位置において前記第1先端壁部から前記第1合わせ壁部の外周側に突出し、前記第1合わせ壁部の周方向の全域にわたって形成される周状突部が設けられ、
前記第1先端壁部の先端部の複数個所には先端切欠き部が設けられるとともに、
前記周状突部には、前記第1合わせ壁部の周方向において前記先端切欠き部の形成位置とは異なる位置に中間切欠き部が設けられていることを特徴とする容器。
【0008】
手段1によれば、第1部材と第2部材との組付状態では、第1部材の第1合わせ壁部の第1先端壁部が、第2部材の第2合わせ壁部の第2内側先端壁部と第2外側先端壁部との間に形成される挿入空間に挿入されて嵌合状態とされることから、互いに端縁部分を突き合わせた(当接又は近接させた)第1合わせ壁部と第2合わせ壁部との「合わせ面」が断面略コ字状に延在することとなる。このため、第1部材と第2部材とにより構成される対象部材の内部空間に対し、断熱部材の原料液を充填して固形化させる際に、第1部材と第2部材との突き合わせ部位から対象部材の外部に原料液が漏れる(漏れたところで固形化する)といった事態を防止することができる。特に、周状突部は第1先端壁部から第1合わせ壁部の外周側に突出するようにして設けられており、第1先端壁部の第1合わせ壁部の内周側の面については、第2内側先端壁部と面で当接(又は近接)させることが可能となる。これにより、第1合わせ壁部と第2合わせ壁部との合わせ面のうち、対象部材の内部空間に連接する部位において、断熱部材の原料液が対象部材の外部へ流出することを効果的に阻止することができる。
【0009】
また、合成樹脂製の第1部材と第2部材との突き合わせ部分が溶接等で接合されているわけではなく嵌合されていることから、断熱部材の原料液が固形化する際に発生するガス(及び、原料液を充填する前に内部空間に存在する空気)に関しては、第1部材と第2部材との突き合わせ部分を介して、対象部材の外部に排出する(抜く)ことが可能となっている。特に、第1先端壁部の先端部の複数箇所に先端切欠き部が設けられ、周状突部に中間切欠き部が設けられていることから、対象部材の内部空間のガスに関しては、先端切欠き部、及び、中間切欠き部を通じて積極的に対象部材の外部に排出することができる。従って、対象部材の内部空間にガスが残存することで断熱部材が好適に充填されない領域が形成されてしまい、当該部位の断熱性が低下するといった事態を回避することができる。結果として、対象部材の内部空間に断熱部材が好適に設けられ、対象部材、ひいては、容器の保冷・保温性の向上を図ることができる。
【0010】
さらに、先端切欠き部、及び、中間切欠き部は、第1合わせ壁部の周方向において互いに異なる位置に設けられていることから、たとえ、第1先端壁部の第1合わせ壁部の内周側の面と、第2内側先端壁部との間を介して原料液が先端切欠き部に到達したとしても、当該原料液が中間切欠き部にまで到達し難くすることができる(原料液が中間切欠き部に到達する前に固形化される)。従って、先端切欠き部、及び、中間切欠き部を設ける構成としても断熱部材の原料液の流出を阻止することができる。
【0011】
尚、「前記第1先端壁部の内周側の面と、前記第2内側先端壁部の外周側の面とが当接、又は、近接すること」、「前記第1先端壁部の先端部と、前記第2合わせ壁部とが当接、又は、近接すること」、「前記周状突部の先端部と、前記第2外側先端壁部の内周側の面とが当接、又は、近接すること」、及び、「前記第2外側先端壁部の先端部と、前記第1合わせ壁部とが当接、又は、近接すること」としてもよい。
【0012】
手段2.前記第1先端壁部のうち前記周状突部よりも前記第1先端壁部の先端部側の部位と、前記第2外側先端壁部との間には、第1空間が設けられていることを特徴とする手段1に記載の容器。
【0013】
手段2によれば、たとえ、第1先端壁部の第1合わせ壁部の内周側の面と、第2内側先端壁部との間を介して原料液が先端切欠き部に到達したとしても、当該原料液を極力第1空間に留め置くことができ、原料液が中間切欠き部にまでより到達し難くすることができる。従って、対象部材の内部空間に充填される断熱部材の原料液が不足になる事態を回避しつつ(十分な量の原料液を充填した上で)、断熱部材の原料液の対象部材の外部への漏れを阻止するといった作用効果がより確実に奏される。
【0014】
手段3.前記第1先端壁部のうち前記周状突部よりも前記第1先端壁部の基端部側の部位と、前記第2外側先端壁部との間には、第2空間が設けられていることを特徴とする手段2に記載の容器。
【0015】
手段3によれば、たとえ、第1空間を介して原料液が中間切欠き部に到達したとしても、当該原料液を極力第2空間に留め置くことができ、原料液が挿入空間の外部(対象部材の外部)にまでより到達し難くすることができる。従って、対象部材の内部空間に充填される断熱部材の原料液が不足になる事態を回避しつつ(十分な量の原料液を充填した上で)、断熱部材の原料液の対象部材の外部への漏れを阻止するといった作用効果がより確実に奏される。
【0016】
手段4.前記断熱部材は、ポリウレタン系樹脂により構成され、
前記第1部材のうち前記内部空間を画定する部位の少なくとも一部と、前記第2部材のうち前記内部空間を画定する部位の少なくとも一部とにおいて、前記断熱部材との接合のための反応活性が付与された活性化表面処理済み領域が設けられ、
前記断熱部材が前記活性化表面処理済み領域に接合されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の容器。
【0017】
手段4によれば、第1部材、及び、第2部材に活性化表面処理済み領域を設けることで、活性化表面処理済み領域において、第1部材、及び、第2部材と、断熱部材とを好適に接合させることができ、ひいては、断熱部材を介して、第1部材と、第2部材とを連結させることができる。従って、第1部材、第2部材、及び、断熱部材が一体化することとなり、対象部材の形状の安定化、及び、対象部材の強度・剛性の向上等を図ることができる。尚、「活性化表面処理」とあるのは、例えば、フレーム処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及び、プライマ処理等が挙げられる。
【0018】
手段5.上方に開口する略箱状の容器に対して着脱自在に被せられる蓋体において、
前記蓋体は、第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は合成樹脂により構成され、
前記内部空間には、発泡樹脂製の断熱部材が設けられ、
前記第1部材は、枠状の第1合わせ壁部を備え、
前記第2部材は、端縁が前記第1合わせ壁部の端縁と係合状態とされる枠状の第2合わせ壁部を備え、
前記第2合わせ壁部は、当該第2合わせ壁部の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部、及び、第2外側先端壁部を備え、
前記第1合わせ壁部は、前記第2内側先端壁部と前記第2外側先端壁部との間に形成される挿入空間に挿入されて前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と嵌合状態とされる第1先端壁部を備え、
前記第2内側先端壁部及び前記第2外側先端壁部と、前記第1先端壁部とが前記嵌合状態とされることで、前記第1合わせ壁部と前記第2合わせ壁部とが前記係合状態とされ、前記第1部材と前記第2部材とが組付状態とされる構成であり、
前記第1先端壁部には、前記挿入空間への挿入方向における先端部と基端部との間の位置において前記第1先端壁部から前記第1合わせ壁部の外周側に突出し、前記第1合わせ壁部の周方向の全域にわたって形成される周状突部が設けられ、
前記第1先端壁部の先端部の複数個所には先端切欠き部が設けられるとともに、
前記周状突部には、前記第1合わせ壁部の周方向において前記先端切欠き部の形成位置とは異なる位置に中間切欠き部が設けられていることを特徴とする蓋体。
【0019】
手段5によれば、蓋体に関し、上記手段1に記載された作用効果と同様の作用効果が奏される。
【0020】
手段6.平面視略矩形状をなす底壁部、及び、前記底壁部の側辺部に沿って上方に突出する土台部を具備する底壁構成部と、
前記底壁構成部の前記土台部に対して、前記底壁部の各側辺部の上方に立設される起立姿勢と、前記底壁部の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能に連結された側壁部とを備え、
全ての前記側壁部が前記起立姿勢とされた組立状態と、全ての前記側壁部が前記折畳姿勢とされた折畳状態とに状態変化可能な容器において、
前記各側壁部、及び、前記底壁構成部は、それぞれ第1部材と、前記第1部材との間に内部空間を形成する第2部材とにより構成され、
前記第1部材、及び、前記第2部材は合成樹脂により構成され、
前記内部空間には、発泡樹脂製の断熱部材が設けられ、
前記第1部材、及び、前記第2部材のうち前記内部空間を画定する部位の少なくとも一部において、前記断熱部材との接合のための反応活性が付与された活性化表面処理済み領域が設けられ、
前記断熱部材が前記活性化表面処理済み領域に接合されていることを特徴とする容器。
【0021】
側壁部や底壁構成部の内部空間に対し断熱部材を好適に設けるべく、内部空間を仕切るようなリブ等を設けない構成とする場合、側壁部や底壁構成部が変形し易く、剛性等が低くなってしまうことが懸念される。
【0022】
この点、手段6によれば、第1部材、及び、第2部材に活性化表面処理済み領域を設けることで、活性化表面処理済み領域において、第1部材、及び、第2部材と、断熱部材とを好適に接合させることができ、ひいては、断熱部材を介して、第1部材と、第2部材とを連結させることができる。従って、第1部材、第2部材、及び、断熱部材が一体化することとなり、各側壁部、及び、底壁構成部、ひいては、容器の形状の安定化、及び、強度・剛性の向上等を図ることができる。結果として、各側壁部、及び、底壁構成部の内部空間に断熱部材が好適に設けられる上、各側壁部、及び、底壁構成部の各連結部位における意図していない隙間等の形成を回避することができ、各側壁部、及び、底壁構成部、ひいては、容器の保冷・保温性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】組立状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す斜視図である。
図2】組立状態にある容器本体の斜視図である。
図3】折畳状態にある容器本体の上面側を示す斜視図である。
図4】折畳状態にある容器本体の下面側を示す斜視図である。
図5】蓋体の下面側を示す斜視図である。
図6】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器を示す斜視図である。
図7】短辺側側壁部を起立姿勢とし、長辺側側壁部を折畳姿勢とした容器本体を示す斜視図である。
図8】短辺側ベース構成部の外表面側(短辺側側壁部の外面側)を示す斜視図である。
図9】短辺側ベース構成部の裏面側(短辺側内部空間側)を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図10】短辺側内面構成部の裏面側(短辺側内部空間側)を示す斜視図である。
図11】短辺側内面構成部の裏面側(短辺側内部空間側)を示す部分拡大斜視図である。
図12】長辺側ベース構成部の外表面側(長辺側側壁部の外面側)を示す斜視図である。
図13】長辺側ベース構成部の裏面側(長辺側内部空間側)を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図14】長辺側ベース構成部の裏面側(長辺側内部空間側)を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図15】長辺側内面構成部の裏面側(長辺側内部空間側)を示す斜視図である。
図16】底壁ベース構成部の上面側を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図17】底壁ベース構成部の下面側を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図18】底壁下面構成部の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図19】底壁下面構成部の一部断面を含む部分拡大斜視図である。
図20】組立状態にある容器本体の短辺側側壁部、及び、短辺側土台部等を示す部分拡大鉛直断面図である。
図21】組立状態にある容器本体の部分拡大水平断面図である。
図22】組立状態にある容器本体の長辺側側壁部、及び、長辺側土台部等を示す部分拡大鉛直断面図である。
図23】短辺側軸突部と、短辺側軸受部との連結部分を示す部分拡大鉛直断面図である。
図24】折畳状態の容器本体に蓋体を被せた状態の容器の部分拡大断面図(図6のA-A線断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1図2等に示すように、容器1は、上方に開口する四角箱状の容器本体2と、容器本体2に対して着脱自在に被せられる蓋体3とを備えている。図3図7図16等に示すように、容器本体2は、平面視略矩形状をなす底壁部5と、底壁部5の各短側辺部に沿って底壁部5からそれぞれ上方に突出する短辺側土台部6と、底壁部5の各長側辺部に沿って底壁部5からそれぞれ上方に突出する長辺側土台部7とを具備する底壁構成部4を備えている。さらに、図2図3等に示すように、容器本体2は、各短辺側土台部6、及び、各長辺側土台部7の上方に立設される起立姿勢と、底壁部5の中央部側に倒される折畳姿勢との間を回動変位可能な短辺側側壁部8、及び、長辺側側壁部9を備えている。このため、容器1に物品を収容する場合には、全ての短辺側側壁部8、及び、長辺側側壁部9が起立姿勢とされた組立状態(図2参照)とし、容器1を保管等する場合には、全ての短辺側側壁部8、及び、長辺側側壁部9が折畳姿勢とされた折畳状態(図3図4参照)とし、省スペース化等を図ることが可能に構成されている。
【0025】
また、図7図16に示すように、短辺側土台部6の底壁部5からの突出長は、長辺側土台部7の底壁部5からの突出長よりも長くなっており、図16に示すように、短辺側側壁部8を回動可能に支持するための短辺側軸受部74の形成位置も、長辺側側壁部9を回動可能に支持するための長辺側軸受部83の形成位置よりも上方に位置している。さらに、図2図7等に示すように、短辺側側壁部8の横幅は、底壁構成部4の短手幅とほぼ同じに構成され、長辺側側壁部9の横幅は、一対の短辺側土台部6間の距離とほぼ同じに構成されている。このため、本実施形態では、組立状態にある容器本体2を折畳状態とする場合には、一対の長辺側側壁部9を底壁部5の上方に重ねるようにして先に折畳姿勢へと変位させてから、短辺側側壁部8を長辺側側壁部9の上方に重ねるようにして折畳姿勢へと変位させる構成となっている。
【0026】
図7図8図10等に示すように、各短辺側側壁部8は、短辺側側壁部8の外側部位を含む大部分を構成する第2部材としての短辺側ベース構成部11と、短辺側ベース構成部11の内側面との間に短辺側内部空間12(図20図21参照)を形成する第1部材としての短辺側内面構成部13とを備えている。本実施形態では、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13は、ポリプロピレンにより構成されている。
【0027】
図8図9等に示すように、短辺側ベース構成部11は、正面視略矩形状をなす上側壁部16と、上側壁部16の下縁部から容器本体2の内方側に延出する延出壁部17と、延出壁部17の先端縁(内側端縁)から下方に延出する下側壁部18とを具備する短辺側外面ベース壁部15と、短辺側外面ベース壁部15の外周縁から容器本体2の内方側に延出する略四角枠状の第2合わせ壁部としての短辺側枠壁部19と、短辺側枠壁部19のうち下側壁部18の左右の側辺部に対応する部位の外面の下部からそれぞれ短辺側ベース構成部11の側方に突出する一対の短辺側軸突部20と、短辺側枠壁部19のうち上側壁部16の左右の側辺部に対応する部位の容器本体2の内方側の端縁からそれぞれ短辺側ベース構成部11の側方に延出する内面調整部21と、各内面調整部21の側縁部からそれぞれ容器本体2の内方側に突出する係止構成部22とを備えている。
【0028】
図9図20図21に示すように、本実施形態では、短辺側枠壁部19は、容器本体2の内方側の部位が短辺側枠壁部19の内外周方向において2重壁構造となっている。より具体的には、短辺側枠壁部19は、当該短辺側枠壁部19の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部としての短辺側内側先端壁部23a、及び、第2外側先端壁部としての短辺側外側先端壁部23bを備えており、短辺側内側先端壁部23aと短辺側外側先端壁部23bとの間には、容器本体2の内方側に開口する短辺側挿入空間23cが形成されている。さらに、短辺側内側先端壁部23aについては、容器本体2の内方側の端縁が全周にわたって短辺側側壁部8の厚み方向において同じ位置で連続して延在している。図9図21に示すように、短辺側外側先端壁部23bのうち短辺側枠壁部19の側辺部に対応する部位は、短辺側外側先端壁部23bのその他の部位よりも容器本体2の内方側に大きく突出しているものの、容器本体2の内方側の部位が短辺側ベース構成部11の横幅方向の側方側に張り出すようにして段差部を有しており、当該段差部が、短辺側外側先端壁部23bのその他の部位の容器本体2の内方側の端縁と短辺側側壁部8の厚み方向において同じ位置に設けられている。
【0029】
また、図8図9等に示すように、係止構成部22は、各内面調整部21の側縁部からそれぞれ容器本体2の内方側に突出し、短辺側側壁部8の高さ方向に延在する略矩形板状の係止壁部24と、係止壁部24のうち短辺側側壁部8の横幅方向中央部側に開口する係止孔部25とを備えている。
【0030】
図10に示すように、短辺側内面構成部13は、正面視略矩形状をなす短辺側内面ベース壁部27と、短辺側内面ベース壁部27の外周縁から容器本体2の外方側に延出する略四角枠状の第1合わせ壁部としての短辺側直交壁部28とを備えている。図11に示すように、短辺側直交壁部28のうち先端側(容器本体2の外方側)の部位には、短辺側直交壁部28の外周側の厚みを減少させるようにして形成された第1先端壁部としての短辺側挿入先端壁部29が設けられている。そして、図20図21に示すように、短辺側内面構成部13の短辺側挿入先端壁部29を、短辺側ベース構成部11の短辺側挿入空間23cに挿入(圧入)することで、短辺側内側先端壁部23a、及び、短辺側外側先端壁部23bと、短辺側挿入先端壁部29とが嵌合状態とされる。短辺側内側先端壁部23a、及び、短辺側外側先端壁部23bと、短辺側挿入先端壁部29とが嵌合状態とされることで、短辺側枠壁部19と短辺側直交壁部28とが係合状態とされ、ひいては、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とが組付状態とされる。さらに、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13との間に形成される短辺側内部空間12には、発泡ポリウレタンにより構成される断熱部材10が設けられている。
【0031】
また、本実施形態では、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13のうち短辺側内部空間12を画定する面の全域に対し、断熱部材10との接合のための反応活性を付与する活性化表面処理が行われる。活性化表面処理としては、例えば、フレーム処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及び、プライマ処理等を挙げることができる。これらの処理を施すことで、もともと活性度の低いポリオレフィン系樹脂の表面を、活性基やダングリングボンド(原子における未結合手)が露出している高活性面とすることができる。活性化表面処理の行われた短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13を組付けて、短辺側内部空間12に断熱部材10の原料液(本例では、未硬化のポリウレタン系樹脂)を注入し、固形化させて断熱部材10とする。また、発泡ポリウレタンの発泡に伴う短辺側ベース構成部11及び短辺側内面構成部13の変形を防止するべく、組付状態の短辺側ベース構成部11及び短辺側内面構成部13を金型にセットしてから、短辺側内側空間12に原料液を注入する。さらに、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とは、短辺側枠壁部19と短辺側直交壁部28とにおいて当接するのみであり、比較的スムースに短辺側内部空間12の全域に原料液が注入される。また、短辺側内部空間12を画定する面に上記活性化表面処理が施されていることによって、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13と、断熱部材10とが強く接合されることとなる。本実施形態では、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13のうち短辺側内部空間12を画定する面の全域が、活性化表面処理済み領域に相当する。尚、後述する長辺側側壁部9、及び、底壁構成部4に関しても同様にして断熱部材10が設けられる。蓋体3に関しては、活性化表面処理は行われないものの、断熱部材10の原料液が注入され、固形化される点は同じである。加えて、短辺側側壁部8、長辺側側壁部9、底壁構成部4、及び、蓋体3に対してそれぞれ断熱部材10の原料液を注入するための注入口30aは、注入口30aに装着される栓30bが取付面から突出しないように、取付面に形成された凹状部に設けられる。図1図8に示すように、短辺側側壁部8の注入口30aは、短辺側枠壁部19の一方の側辺部に設けられている。
【0032】
図12図15に示すように、各長辺側側壁部9は、長辺側側壁部9の外側部位を含む大部分を構成する第2部材としての長辺側ベース構成部31と、長辺側ベース構成部31の内側面との間に長辺側内部空間32(図21図22参照)を形成する第1部材としての長辺側内面構成部33とを備えている。長辺側ベース構成部31、及び、長辺側内面構成部33は、ポリプロピレンにより構成されている。
【0033】
図12図13等に示すように、長辺側ベース構成部31は、正面視略矩形状をなす長辺側外面ベース壁部35と、長辺側外面ベース壁部35の外周縁から容器本体2の内方側に延出する長辺側枠壁部36と、長辺側枠壁部36の下辺部の複数個所から下方に突出し、長辺側ベース構成部31を側方(側辺部側)から視認した場合に下側が湾曲した略半円状の湾曲突部37と、湾曲突部37のうち長辺側枠壁部36の下辺部の両側部に設けられた湾曲突部37からそれぞれ長辺側ベース構成部31の側方に突出する一対の長辺側軸突部38とを備えている。
【0034】
図13に示すように、長辺側枠壁部36の上辺部は、長辺側枠壁部36の側辺部に比べ、長辺側外面ベース壁部35からの延出長が短く構成されている。さらに、長辺側枠壁部36の上辺部の容器本体2の内方側の端縁(内側端縁)から下方に延出する折返し壁部39と、折返し壁部39の下縁部から容器本体2の内方側に延出する代替壁部40とが設けられ、代替壁部40の内側端縁は、長辺側枠壁部36の側辺部の内側端縁と連続して延在している。本実施形態では、長辺側枠壁部36の両側辺部、及び、下辺部、並びに、代替壁部40によって、略四角枠状の第2合わせ壁部(以下、「長辺ベース側合わせ壁部41」と称する)を構成している。
【0035】
図13図14図21図22に示すように、本実施形態では、長辺ベース側合わせ壁部41のうち、容器本体2の内方側の部位が長辺側枠壁部36の内外周方向において2重壁構造となっている。より具体的には、長辺ベース側合わせ壁部41は、当該長辺ベース側合わせ壁部41の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部としての長辺側内側先端壁部42a、及び、第2外側先端壁部としての長辺側外側先端壁部42bを備えており、長辺側内側先端壁部42aと長辺側外側先端壁部42bとの間には、容器本体2の内方側に開口する長辺側挿入空間42cが形成されている。
【0036】
さらに、図13図14図22に示すように、長辺側枠壁部36の下辺部は、長辺側外面ベース壁部35から容器本体2の内方側に延出する長辺側枠下延出壁部43と、長辺側枠下延出壁部43の先端縁から下方に延出する長辺側枠下縦壁部44とを備え、長辺側枠下縦壁部44の下部から前記長辺側内側先端壁部42a、及び、長辺側外側先端壁部42bが容器本体2の内方側に延出している。さらに、図13に示すように、長辺側内側先端壁部42aについては、容器本体2の内方側の端縁が長辺ベース側合わせ壁部41の全周にわたって長辺側側壁部9の厚み方向において同じ位置で連続して延在している。これに対し、長辺側外側先端壁部42bについては、長辺側枠壁部36の下辺部に対応する部位が、長辺側外側先端壁部42bのその他の部位よりも容器本体2の内方側に大きく突出している上、長辺側内側先端壁部42aよりも容器本体2の内方側に大きく突出している(長辺側外側先端壁部42bのその他の部位に関しては、長辺側内側先端壁部42aの方が容器本体2の内方側に大きく突出している)。湾曲突部37は、長辺側外側先端壁部42bから下方に突出して設けられている。
【0037】
図7図12に示すように、長辺側外面ベース壁部35の外面側の両側部には、容器本体2の組立状態において、短辺側側壁部8の係止構成部22と略当接して係止される被係止構成部45が設けられている。被係止構成部45は、長辺側外面ベース壁部35の対応部位を容器本体2の内方側に凹ませるようにして構成された被係止壁部46と、被係止壁部46から容器本体2の外方側に突出する係止突起47とを備えている。
【0038】
容器本体2の組立状態においては、長辺側側壁部9の被係止構成部45の外面側が、短辺側側壁部8の係止構成部22に略当接し、これにより、長辺側側壁部9の容器本体2の外方側への変位が規制される。また、長辺側側壁部9の両側部(被係止構成部45の側部)が、短辺側側壁部8の内面に略当接し、これにより、短辺側側壁部8の容器本体2の内方側への変位が規制される。さらに、長辺側側壁部9の被係止構成部45の係止突起47が、短辺側側壁部8の係止構成部22の係止孔部25に挿入されて係止状態とされ、これにより、短辺側側壁部8の容器本体2の外方側への変位、及び、上下方向における短辺側側壁部8と長辺側側壁部9との間の相対変位が規制される。
【0039】
図15に示すように、長辺側内面構成部33は、正面視略矩形状をなす長辺側内面ベース壁部49と、長辺側内面ベース壁部49の外周縁から容器本体2の外方側に延出する略四角枠状の第1合わせ壁部としての長辺側直交壁部50とを備えている。長辺側直交壁部50のうち容器本体2の外方側の部位には、長辺側直交壁部50の外周側の厚みを減少させるようにして形成された第1先端壁部としての長辺側挿入先端壁部51が設けられている。そして、図21図22に示すように、長辺側内面構成部33の長辺側挿入先端壁部51を、長辺側ベース構成部31の長辺側挿入空間42cに挿入(圧入)することで、長辺側内側先端壁部42a、及び、長辺側外側先端壁部42bと、長辺側挿入先端壁部51とが嵌合状態とされる。長辺側内側先端壁部42a、及び、長辺側外側先端壁部42bと、長辺側挿入先端壁部51とが嵌合状態とされることで、長辺ベース側合わせ壁部41と長辺側直交壁部50とが係合状態とされ、ひいては、長辺側ベース構成部31と長辺側内面構成部33とが組付状態とされる。さらに、長辺側ベース構成部31と長辺側内面構成部33との間に形成される長辺側内部空間32には、発泡ポリウレタンにより構成される断熱部材10が設けられている。加えて、図2図15に示すように、長辺側側壁部9の注入口30aは、長辺側内面構成部33(長辺側内面ベース壁部49)の横幅方向中央部の下部に設けられている。
【0040】
図16図18等に示すように、底壁構成部4は、底壁構成部4の上側部位を含む大部分を構成する第2部材としての底壁ベース構成部61と、底壁部5の下面側を構成するとともに、底壁ベース構成部61の下側面との間に底壁内部空間62(図20図22参照)を形成する第1部材としての底壁下面構成部63とを備えている。底壁ベース構成部61、及び、底壁下面構成部63は、ポリプロピレンにより構成されている。図16等に示すように、底壁ベース構成部61は、平面視略矩形状をなす底壁部5の上面を構成する底壁上面ベース壁部64と、底壁上面ベース壁部64の短側縁部から上方に突出する前記短辺側土台部6と、前記底壁上面ベース壁部64の長側縁部から上方に突出する前記長辺側土台部7とを備えている。
【0041】
短辺側土台部6は、底壁上面ベース壁部64の短側縁部から上方に延出する短辺土台内下縦壁部66と、短辺土台内下縦壁部66の上縁部から容器本体2の外方側に延出する短辺土台中段壁部67と、短辺土台中段壁部67の容器本体2の外方側の縁部から上方に延出する短辺土台内上縦壁部68と、短辺土台中段壁部67の両側縁部からそれぞれ上方に延出する短辺土台軸壁部69と、短辺土台内上縦壁部68、及び、短辺土台軸壁部69の上縁部から容器本体2の外方側に延出する短辺土台上段壁部70と、短辺土台上段壁部70の容器本体2の外方側の縁部から下方に延出する短辺土台外縦壁部71と、短辺土台軸壁部69の容器本体2の内方側の端縁から容器本体2の外方側(短辺側側壁部8の横幅方向の側方側)に延出する軸壁面調整部72と、軸壁面調整部72から長辺側土台部7の長手方向中央部側に突出する係止壁支持壁部73とを備えている。
【0042】
本実施形態の短辺側軸受部74は、各短辺土台軸壁部69の下部に設けられている。図23に示すように、短辺側軸受部74には、短辺側軸突部20が挿入され、短辺側軸突部20の回動が許容される程度に略嵌合されている。これにより、短辺側側壁部8が短辺側土台部6に対して回動変位可能に連結(軸支)されている。また、図16図23に示すように、短辺土台軸壁部69のうち短辺側軸受部74から若干上方に離間した位置から短辺土台軸壁部69の上縁部にかけて略鉛直方向に延在する短辺側軸案内溝部75が設けられている。
【0043】
図16等に示すように、長辺側土台部7は、底壁上面ベース壁部64の長側縁部から上方に延出する長辺土台内下縦壁部77と、長辺土台内下縦壁部77の上縁部から容器本体2の外方側に延出する長辺土台中段壁部78と、長辺土台中段壁部78の容器本体2の外方側の縁部から上方に延出する長辺土台内上縦壁部79と、長辺土台内上縦壁部79の上縁部から容器本体2の外方側に延出する長辺土台上段壁部80と、長辺土台上段壁部80の容器本体2の外方側の縁部から下方に延出する長辺土台外縦壁部81とを備えている。長辺土台上段壁部80の両側部は、側方に向けて上方に傾斜し、短辺側土台部6と連結されるとともに、長辺土台上段壁部80の両側部の上面側には、短辺側土台部6の係止壁支持壁部73が連結されている。
【0044】
また、図16に示すように、長辺側土台部7には、長辺土台中段壁部78と、長辺土台内下縦壁部77とにかけて、長辺側側壁部9の湾曲突部37を挿入可能とする回動許容凹部82が設けられている(図22参照)。回動許容凹部82は、長辺側土台部7の両端部に設けられるとともに、長辺側土台部7の長手方向中間位置にも湾曲突部37に対応して複数箇所に設けられている。本実施形態の長辺側軸受部83は、短辺側土台部6の短辺土台内下縦壁部66において長辺側土台部7の両端部に設けられた回動許容凹部82にそれぞれ対向する部位に設けられている。長辺側軸受部83には、長辺側軸突部38が挿入され、長辺側軸突部38の回動が許容される程度に略嵌合されている。これにより、長辺側側壁部9が短辺側土台部6に回動可能に連結(軸支)されている。特に、本実施形態では、長辺側軸受部83は、短辺土台内下縦壁部66の下縁部から上縁部にかけて設けられている。つまり、長辺側側壁部9が折畳姿勢とされた(短辺側側壁部8は起立姿勢のまま)場合に、長辺側軸突部38が長辺側軸受部83に挿入されている範囲で、折畳姿勢とされた長辺側側壁部9同士を上下に重ねることが許容されるように(図7参照)、長辺側側壁部9を底壁構成部4に対して上下に相対変位可能に構成されている。尚、図16に示すように、上下方向に延びる溝状の長辺側軸受部83の上部には、長辺側軸受部83の内面から容器本体2の内方側(長辺側土台部7側)に突出するストッパー83aが設けられている。ストッパー83aの上面は、長辺側軸受部83への長辺側軸突部38の挿入を比較的スムースにするべく傾斜しており、ストッパー83aの下面は、長辺側軸受部83の内面(短辺側土台内下縦壁部66)に対して略垂直方向に近い角度をなしている。ストッパー83aが設けられることにより、長辺側側壁部9を折畳姿勢とした状態において、長辺側側壁部9の下辺部が右側又は左側に傾き過ぎることで、長辺側軸突部38が長辺側軸受部83から脱落してしまうといった事態が防止される。尚、ストッパー83aは、長辺側軸受部83の外側には突出しない(短辺側土台内下縦壁部66よりも容器本体2の内方側に突出しない)構成となっている。
【0045】
また、図17等に示すように、本実施形態では、短辺土台外縦壁部71、及び、長辺土台外縦壁部81の下側部位が、短辺側土台部6及び長辺側土台部7の内外周方向において2重壁構造となっている。より具体的には、短辺土台外縦壁部71、及び、長辺土台外縦壁部81は、当該短辺土台外縦壁部71、及び、長辺土台外縦壁部81の内外周方向において互いに離間して対向する第2内側先端壁部としての底壁内側先端壁部84a、及び、第2外側先端壁部としての底壁外側先端壁部84bを備えており、底壁内側先端壁部84aと底壁外側先端壁部84bとの間には、下方に開口する底壁挿入空間84cが形成されている。本実施形態では、短辺土台外縦壁部71と長辺土台外縦壁部81とによって、略四角枠状の第2合わせ壁部を構成している。
【0046】
図18図19に示すように、底壁下面構成部63は、下面視略矩形状をなす底壁下面ベース壁部86と、底壁下面ベース壁部86の外周縁から上方に突出する第1合わせ壁部としての底壁直交壁部87とを備えている。尚、図4図18に示すように、底壁下面ベース壁部86の外周部は下方に突出する凸形状とされている上、底壁下面ベース壁部86の下面側において底壁下面ベース壁部86の外周部の内周側には、下方に突出するリブが格子状に設けられている。底壁直交壁部87は、底壁下面ベース壁部86から上方に向けて略垂直方向に延び、さらにその先端縁から容器本体2の外方側に向けて延び、さらに湾曲部位を挟んで上方に向けて略鉛直に延びる段差形状をなしている。
【0047】
図18図19等に示すように、底壁直交壁部87のうち上側の部位には、底壁直交壁部87の外周側の厚みを減少させるようにして形成された第1先端壁部としての底壁挿入先端壁部88が設けられている。そして、図20図22等に示すように、底壁下面構成部63の底壁挿入先端壁部88を、底壁ベース構成部61の底壁挿入空間84cに挿入(圧入)することで、底壁内側先端壁部84a、及び、底壁外側先端壁部84bと、底壁挿入先端壁部88とが嵌合状態とされる。底壁内側先端壁部84a、及び、底壁外側先端壁部84bと、底壁挿入先端壁部88とが嵌合状態とされることで、短辺土台外縦壁部71、及び、長辺土台外縦壁部81と、底壁直交壁部87とが係合状態とされ、ひいては、底壁ベース構成部61と、底壁下面構成部63とが組付状態とされる。さらに、底壁ベース構成部61と底壁下面構成部63との間に形成される底壁内部空間62には、発泡ポリウレタンにより構成される断熱部材10が設けられている。加えて、図1に示すように、底壁構成部4の注入口30aは、底壁下面構成部63の底壁直交壁部87の一方の長側辺部の長手方向中央部に設けられている。
【0048】
図1図5に示すように、蓋体3は、組立状態にある容器本体2の上面開口部91(図2参照)を閉塞可能に構成されている。本実施形態の蓋体3の外形状を構成する蓋本体92は、ブロー(中空)成形によって蓋体内部空間93(図24参照)が形成されるようにして、ポリプロピレンにより一体的に形成されている。また、本実施形態では、蓋体内部空間93には、発泡ポリウレタンにより構成される断熱部材10が設けられている。加えて、図5に示すように、蓋体3の注入口30aは、下面側の短手幅方向中央部、かつ、長手幅方向の中央部よりも一方の短側辺部側の部位に設けられている。
【0049】
図20図21に示すように、本実施形態では、容器本体2の組立状態において、短辺側側壁部8のうち当該短辺側側壁部8の厚みが短辺側ベース構成部11の下側壁部18と短辺側内面構成部13とで画定される部位の外面側と、短辺側土台部6のうち当該短辺側土台部6の厚みが短辺土台内上縦壁部68と短辺土台外縦壁部71とで画定される部位の内面側とが、水平方向(容器本体2の内外方向)に対向するように構成されている。加えて、図21に示すように、容器本体2の組立状態において、短辺側軸突部20、及び、短辺側軸受部74の容器本体2の内方側には、短辺側側壁部8の断熱部材10、及び、長辺側側壁部9の断熱部材10が配置され、上方には、蓋体3の断熱部材10が配置され、下方には、底壁構成部4の断熱部材10が配置される(図23参照)。その上、図21に示すように、長辺側側壁部9の横幅方向において、長辺側側壁部9のうち断熱部材10が内在する部位(側面)と、短辺側側壁部8のうち断熱部材10が内在する部位(内面)とが近接(又は当接)する(ほぼ隙間がない)ように構成されている。
【0050】
また、図22に示すように、長辺側側壁部9に関しては、容器本体2の組立状態において、長辺側枠下縦壁部44の外面側が、長辺側土台部7の長辺土台内上縦壁部79の内面側と対向している。さらに、長辺側側壁部9の湾曲突部37の容器本体2の外方側には、長辺側土台部7の断熱部材10が内在する部位が配置される。加えて、図16に示すように、長辺側軸突部38、及び、長辺側軸受部83の容器本体2の外方側には、断熱部材10を内在させる底壁構成部4(短辺側土台部6)が配置され、さらに、上方、及び、下方についても、短辺側側壁部8の断熱部材10、及び、底壁構成部4の断熱部材10が配置される。
【0051】
また、図3図16図20等に示すように、各短辺側土台部6の内面側には、短辺土台内上縦壁部68から容器本体2の内方側に突出する土台側係合部103が設けられている。各短辺側土台部6に設けられる土台側係合部103は、短辺側土台部6の横幅方向において、左右一対の2つを1組として2箇所に設けられている。さらに、土台側係合部103は、上下方向が長手方向となる突片状をなし、その上辺部(上面)は、短辺土台上段壁部70の上面と同一平面となっており、その下辺部は、短辺土台中段壁部67よりも上方に離間している。
【0052】
これに対し、図3図8図20等に示すように、短辺側側壁部8の外面側の下側壁部18には、左右一対の土台側係合部103を挿入可能とする凹状の側壁側係合部104が、2箇所に設けられた2つで1組の土台側係合部103に対応して2箇所に設けられている。また、下側壁部18のうち側壁側係合部104が設けられた部位においても、短辺側内面構成部13との間に短辺側内部空間12が形成され、断熱部材10が設けられている。さらに、側壁側係合部104の上縁部は、延出壁部17の下面と同一平面となっている。
【0053】
そして、図20図21に示すように、短辺側側壁部8を起立姿勢(容器本体2を組立状態)とすることで、各側壁側係合部104に対し2つで1組の土台側係合部103が挿入され、水平方向において側壁側係合部104と土台側係合部103とが凹凸係合するようになっている。また、容器本体2の組立状態においては、側壁側係合部104、及び、土台側係合部103が、水平方向、及び、鉛直方向で断熱部材10に挟まれるように構成されている。すなわち、側壁側係合部104、及び、土台側係合部103は、容器本体2の組立状態において、容器本体2の内外方向(短辺側側壁部8の厚み方向)においては、短辺側側壁部8の断熱部材10と、短辺側土台部6の断熱部材10とによって挟まれ、短辺側側壁部8の横幅方向においては、短辺側側壁部8の断熱部材10によって挟まれ、鉛直方向においては、短辺側側壁部8の断熱部材10(及び、短辺側土台部6の断熱部材10)によって挟まれている。
【0054】
また、容器本体2の組立状態では、土台側係合部103の(ほぼ)全体が、側壁側係合部104の内側に収容され、短辺側側壁部8の下側壁部18と、短辺側土台部6の短辺土台内上縦壁部68とが当接、又は、近接するようになっている。
【0055】
加えて、折畳状態の容器本体2を組立状態とする過程で、短辺側側壁部8のみを起立姿勢とした(図7の状態とした)場合に、延出壁部17の下面、及び、側壁側係合部104の上縁部が、短辺側土台部6の短辺土台上段壁部70の上面、及び、土台側係合部103の上辺部(上面)に当接して支持されるようになっている(図16図20参照)。これにより、作業者が起立姿勢とされた短辺側側壁部8を保持していなくても、短辺側側壁部8が起立姿勢を維持する(自立する)ようになっている。
【0056】
また、図6に示すように、蓋体3は、折畳状態とされた容器本体2に対し、短辺側土台部6(短辺土台上段壁部70)の上面に載置される格好で被せることが可能に構成されている。このとき、図24に示すように、蓋体3の下面側は、短辺土台上段壁部70の上面だけでなく、当該短辺土台上段壁部70の上面と同一平面上に設けられる土台側係合部103の上辺部(上面)にも当接して支持されるようになっている。
【0057】
加えて、図1等に示すように、各短辺側側壁部8の上側壁部16には、上側壁部16の上縁部よりも下方位置において、作業者が組立状態の容器本体2(容器1)を持ち上げる際に手を掛け易くする持ち手部107が設けられている。さらに、図1図2に示すように、各短辺側側壁部8の上側壁部16には、組立状態にある容器本体2に蓋体3が被せられた状態において、蓋体3の外周面の下縁部よりも若干下方となる位置から短辺側側壁部8の上辺部にかけて凹状に形成された手掛け部108が設けられている。これにより、蓋体3を容器本体2から取外す際に、手掛け部108を介して蓋体3の下面側に指先を掛けて蓋体3を持ち上げることが可能となる。
【0058】
さて、図10図11に示すように、短辺側側壁部8の短辺側内面構成部13の短辺側直交壁部28の短辺側挿入先端壁部29には、短辺側挿入空間23cへの挿入方向における先端部29aと基端部29bとの間(短辺側側壁部8の厚み方向における短辺側挿入先端壁部29の中間位置)の位置において短辺側挿入先端壁部29から短辺側直交壁部28の外周側に突出し、短辺側直交壁部28の周方向の全域にわたって形成される短辺側周状突部111が設けられている。また、短辺側挿入先端壁部29の先端部29aの複数個所には短辺側先端切欠き部112が設けられるとともに、短辺側周状突部111には、短辺側直交壁部28の周方向において前記短辺側先端切欠き部112の形成位置とは異なる位置に短辺側中間切欠き部113が設けられている。
【0059】
図20図21に示すように、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13との組付状態では、短辺側挿入先端壁部29の内周側の面と、短辺側内側先端壁部23aの外周側の面とが当接(又は、近接)し、短辺側挿入先端壁部29の先端部29aと、短辺側枠壁部19(短辺側内側先端壁部23aと短辺側外側先端壁部23bとを連結する部位)とが当接(又は、近接)する。さらに、短辺側周状突部111の先端部と、短辺側外側先端壁部23bの内周側の面とが近接(又は、当接)し、短辺側外側先端壁部23bの先端部と、短辺側直交壁部28(短辺側挿入先端壁部29と連接している薄肉化されていない部位の容器本体2の外方側の面)とが当接(又は、近接)する。
【0060】
また、短辺側挿入先端壁部29、短辺側内側先端壁部23a、及び、短辺側外側先端壁部23bは、基本的に直線状に延在しており、短辺側挿入先端壁部29のうち短辺側周状突部111よりも短辺側挿入先端壁部29の先端部29a側の部位と、短辺側外側先端壁部23bとの間には、短辺側第1空間114が設けられている。さらに、短辺側挿入先端壁部29のうち短辺側周状突部111よりも短辺側挿入先端壁部29の基端部29b側の部位と、短辺側外側先端壁部23bとの間には、短辺側第2空間115が設けられている。
【0061】
図15等に示すように、長辺側挿入先端壁部51についても、長辺側側壁部9の厚み方向における長辺側挿入先端壁部51の中間位置において長辺側挿入先端壁部51から長辺側直交壁部50の外周側に突出し、長辺側直交壁部50の周方向の全域にわたって形成される長辺側周状突部117が設けられている。また、長辺側挿入先端壁部51の先端部の複数個所には長辺側先端切欠き部118が設けられるとともに、長辺側周状突部117には、長辺側直交壁部50の周方向において長辺側先端切欠き部118の形成位置とは異なる位置に長辺側中間切欠き部119が設けられている。
【0062】
さらに、図21図22に示すように、長辺側ベース構成部31と長辺側内面構成部33との組付状態では、長辺側挿入先端壁部51の内周側の面と、長辺側内側先端壁部42aの外周側の面とが当接(又は、近接)し、長辺側挿入先端壁部51の先端部と、長辺ベース側合わせ壁部41(長辺側内側先端壁部42aと長辺側外側先端壁部42bとを連結する部位)とが当接(又は、近接)する。加えて、長辺側周状突部117の先端部と、長辺側外側先端壁部42bの内周側の面とが近接(又は、当接)し、長辺側外側先端壁部42bの先端部と、長辺側直交壁部50(長辺側挿入先端壁部51と連接している薄肉化されていない部位の容器本体2の外方側の面)とが当接(又は、近接)する。
【0063】
また、長辺側挿入先端壁部51のうち長辺側周状突部117よりも長辺側挿入先端壁部51の先端部側の部位と、長辺側外側先端壁部42bとの間には、長辺側第1空間120が設けられている。さらに、長辺側挿入先端壁部51のうち長辺側周状突部117よりも長辺側挿入先端壁部51の基端部側の部位と、長辺側外側先端壁部42bとの間には、長辺側第2空間121が設けられている。
【0064】
図18図19に示すように、底壁挿入先端壁部88についても、上下方向における底壁挿入先端壁部88の中間位置において底壁挿入先端壁部88から底壁直交壁部87の外周側に突出し、底壁直交壁部87の周方向の全域にわたって形成される底壁周状突部123が設けられている。また、底壁挿入先端壁部88の先端部の複数個所には底壁先端切欠き部124が設けられるとともに、底壁周状突部123には、底壁直交壁部87の周方向において底壁先端切欠き部124の形成位置とは異なる位置に底壁中間切欠き部125が設けられている。
【0065】
さらに、図20図22に示すように、底壁ベース構成部61と底壁下面構成部63との組付状態では、底壁挿入先端壁部88の内周側の面と、底壁内側先端壁部84aの外周側の面とが当接(又は、近接)し、底壁挿入先端壁部88の先端部と、短辺土台外縦壁部71、及び、長辺土台外縦壁部81(底壁内側先端壁部84aと底壁外側先端壁部84bとを連結する部位)とが当接(又は、近接)する。加えて、底壁周状突部123の先端部と、底壁外側先端壁部84bの内周側の面とが近接(又は、当接)し、底壁外側先端壁部84bの先端部と、底壁直交壁部87(底壁挿入先端壁部88と連接している薄肉化されていない部位の上面)とが当接(又は、近接)する。
【0066】
また、底壁挿入先端壁部88のうち底壁周状突部123よりも底壁挿入先端壁部88の先端部側(本例では上側)の部位と、底壁外側先端壁部84bとの間には、底壁第1空間126が設けられている。さらに、底壁挿入先端壁部88のうち底壁周状突部123よりも底壁挿入先端壁部88の基端部側(本例では下側)の部位と、底壁外側先端壁部84bとの間には、底壁第2空間127が設けられている。
【0067】
加えて、図13に示すように、長辺側側壁部9の長辺側ベース構成部31の折返し壁部39のうち長辺側枠壁部36の上辺部の近傍部位には、ガスを通す一方で、断熱部材10の原料液は通過しない(通過し難い)大きさのガス抜き孔129が複数箇所に形成されている。さらに、図16に示すように、底壁構成部4の底壁ベース構成部61の短辺土台上段壁部70にも、ガス抜き孔129が複数箇所に形成されている。つまり、長辺側ベース構成部31、及び、底壁ベース構成部61において断面略コ字状に形成された部位であって、長辺側内面構成部33、及び、底壁下面構成部63との突き合わせ部位から比較的離間した位置において、当該部位の内側にガスが残存して断熱部材10が形成されないといった事態を解消するべく、ガス抜き孔129が形成されている。
【0068】
以上詳述したように、本実施形態によれば、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13との組付状態では、短辺側内面構成部13の短辺側直交壁部28の短辺側挿入先端壁部29が、短辺側ベース構成部11の短辺側枠壁部19の短辺側内側先端壁部23aと短辺側外側先端壁部23bとの間に形成される短辺側挿入空間23cに挿入されて嵌合状態とされることから、互いに端縁部分を突き合わせた(当接又は近接させた)短辺側直交壁部28と短辺側枠壁部19との「合わせ面」が断面略コ字状に延在することとなる。このため、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とにより構成される短辺側側壁部8の短辺側内部空間12に対し、断熱部材10の原料液を充填して固形化させる際に、短辺側直交壁部28と短辺側枠壁部19との突き合わせ部位から短辺側側壁部8の外部に原料液が漏れる(漏れたところで固形化する)といった事態を防止することができる。特に、短辺側挿入先端壁部29に設けられた短辺側周状突部111は、短辺側挿入先端壁部29から短辺側直交壁部28の外周側に突出するようにして設けられており、短辺側挿入先端壁部29の短辺側直交壁部28の内周側の面については、短辺側内側先端壁部23aと面で当接(又は近接)させることが可能となる。これにより、短辺側直交壁部28と短辺側枠壁部19との合わせ面のうち、短辺側側壁部8の短辺側内部空間12に連接する部位において、断熱部材10の原料液が短辺側側壁部8の外部へ流出することを効果的に阻止することができる。
【0069】
また、ポリプロピレン製の短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13との突き合わせ部分が溶接等で接合されているわけではなく嵌合されていることから、断熱部材10の原料液が固形化する際に発生するガス(及び、原料液を充填する前に短辺側内部空間12に存在する空気)に関しては、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13との突き合わせ部分を介して、短辺側側壁部8の外部に排出する(抜く)ことが可能となっている。特に、短辺側挿入先端壁部29の先端部29aの複数箇所に短辺側先端切欠き部112が設けられ、短辺側周状突部111に短辺側中間切欠き部113が設けられていることから、短辺側側壁部8の短辺側内部空間12のガスに関しては、短辺側先端切欠き部112、及び、短辺側中間切欠き部113を通じて積極的に短辺側側壁部8の外部に排出することができる。従って、短辺側側壁部8の短辺側内部空間12にガスが残存することで短辺側断熱部材10が好適に充填されない領域が形成されてしまい、当該部位の断熱性が低下するといった事態を回避することができる。結果として、短辺側側壁部8の短辺側内部空間12に断熱部材10が好適に設けられ、短辺側側壁部8、ひいては、容器1の保冷・保温性の向上を図ることができる。
【0070】
さらに、短辺側先端切欠き部112、及び、短辺側中間切欠き部113は、短辺側直交壁部28の周方向において互いに異なる位置に設けられていることから、たとえ、短辺側挿入先端壁部29の短辺側直交壁部28の内周側の面と、短辺側内側先端壁部23aとの間を介して原料液が短辺側先端切欠き部112に到達したとしても、当該原料液が短辺側中間切欠き部113にまで到達し難くすることができる(原料液が短辺側中間切欠き部113に到達する前に固形化される)。従って、短辺側先端切欠き部112、及び、短辺側中間切欠き部113を設ける構成としても断熱部材10の原料液の流出を阻止することができる。
【0071】
尚、長辺側側壁部9の長辺側ベース構成部31と長辺側内面構成部33との突き合わせ部位、及び、底壁構成部4の底壁ベース構成部61と底壁下面構成部63との突き合わせ部位についても、上記した短辺側側壁部8のものと同様の構成を具備しており、長辺側側壁部9、及び、底壁構成部4についても、同様の作用効果が奏される。従って、容器本体2の断熱性を飛躍的に向上させることができ、容器1の保冷・保温性の向上をより一層図ることができる。
【0072】
また、短辺側挿入先端壁部29のうち短辺側周状突部111よりも短辺側挿入先端壁部29の先端部29a側の部位と、短辺側外側先端壁部23bとの間には、短辺側第1空間114が設けられている。このため、たとえ、短辺側挿入先端壁部29の短辺側直交壁部28の内周側の面と、短辺側内側先端壁部23aとの間を介して原料液が短辺側先端切欠き部112に到達したとしても、当該原料液を極力短辺側第1空間114に留め置くことができ、原料液が短辺側中間切欠き部113にまでより到達し難くすることができる。従って、短辺側側壁部8の短辺側内部空間12に充填される断熱部材10の原料液が不足になる事態を回避しつつ(十分な量の原料液を充填した上で)、断熱部材10の原料液の短辺側側壁部8の外部への漏れを阻止するといった作用効果がより確実に奏される。
【0073】
さらに、短辺側挿入先端壁部29のうち短辺側周状突部111よりも短辺側挿入先端壁部29の基端部29b側の部位と、短辺側外側先端壁部23bとの間には、短辺側第2空間115が設けられている。このため、たとえ、短辺側第1空間114を介して原料液が短辺側中間切欠き部113に到達したとしても、当該原料液を極力短辺側第2空間115に留め置くことができ、原料液が短辺側挿入空間23cの外部(短辺側側壁部8の外部)にまでより到達し難くすることができる。従って、短辺側側壁部8の短辺側内部空間12に充填される断熱部材10の原料液が不足になる事態を回避しつつ(十分な量の原料液を充填した上で)、断熱部材10の原料液の短辺側側壁部8の外部への漏れを阻止するといった作用効果がより確実に奏される。
【0074】
尚、長辺側側壁部9の長辺側ベース構成部31と長辺側内面構成部33との突き合わせ部位、及び、底壁構成部4の底壁ベース構成部61と底壁下面構成部63との突き合わせ部位についても、長辺側第1空間120、長辺側第2空間121、底壁第1空間126、及び、底壁第2空間127を具備しており、同様の作用効果が奏される。
【0075】
加えて、本実施形態では、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13のうち短辺側内部空間12を画定する部位の全域が、断熱部材10との接合のための反応活性を付与する活性化表面処理が行われた活性化表面処理済み領域とされている。これにより、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13と、断熱部材10とを好適に接合させることができ、ひいては、断熱部材10を介して、短辺側ベース構成部11と、短辺側内面構成部13とを連結させることができる。従って、短辺側ベース構成部11、短辺側内面構成部13、及び、断熱部材10が一体化することとなり、短辺側側壁部8の形状の安定化、及び、短辺側側壁部8の強度・剛性の向上等を図ることができる。尚、長辺側側壁部9の長辺側内部空間32を画定する部位の全域、及び、底壁構成部4の底壁内部空間62を画定する部位の全域についても、活性化表面処理済み領域とされており、同様の作用効果が奏される。従って、容器本体2の形状の安定化、及び、容器本体2の強度・剛性の向上等を図ることができる。結果として、各側壁部8、9、及び、底壁構成部4の内部空間12、32、62に断熱部材10が好適に設けられる上、各側壁部8、9、及び、底壁構成部4の各連結部位における意図していない隙間等の形成を回避することができ、各側壁部8、9、及び、底壁構成部4、ひいては、容器1の保冷・保温性の向上を図ることができる。
【0076】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0077】
(a)上記実施形態では、蓋体3はブロー成形によって全体が一体的に構成されているが、蓋体3についても、複数の部材を接続すること(例えば、蓋体3の上面側を構成する上構成部と、蓋体3の下面側を構成する下構成部とを組付けて、蓋体内部空間93に断熱部材10を設けること)で構成してもよい。さらに、上記実施形態では、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とが組付けられるとともに、短辺側内部空間12に設けられた断熱部材10を介して短辺側ベース構成部11と、短辺側内面構成部13とが連結されるように構成されているが、例えば、短辺側側壁部8の全体を一体的に形成することとしてもよいし、短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とを溶着することとしてもよい(長辺側側壁部9、及び、底壁構成部4に関しても同様)。但し、各短辺側側壁部8、各長辺側側壁部9、底壁構成部4、及び、蓋体3のうち少なくとも1つは、2つの構成部を組付けるとともに、その内側に形成される内部空間に断熱部材を設けることで構成されることとする。
【0078】
加えて、上記実施形態では、底壁構成部4に対して短辺側側壁部8、及び、長辺側側壁部9が回動変位可能に連結されているが、底壁構成部と、短辺側側壁部と、長辺側側壁部とが一体的に構成される容器本体に具体化することも可能である。この場合、例えば、底壁部の上面と、短辺側側壁部及び長辺側側壁部の内面と、短辺側側壁部及び長辺側側壁部の上面と、短辺側側壁部、及び、長辺側側壁部の外面の上部を含む部位とを構成する第2部材と、底壁部の下面と、短辺側側壁部、及び、長辺側側壁部の外面の下部を含む部位とを構成する第1部材とを組付けて、その内部空間に断熱部材を設けることで、容器本体を構成することとしてもよい。尚、容器本体として、底壁構成部と側壁部とが一体タイプ、側壁部が底壁構成部に対して回動可能なタイプ、又は、側壁部の高さが異なる複数タイプ等が設けられる場合であっても、容器本体の上辺部の構造を共通化することで、共通の蓋体3を装着することが可能となる。
【0079】
加えて、上記実施形態では、折畳状態の容器本体2を組立状態とする際に短辺側側壁部8を先に起立姿勢としてから長辺側側壁部9を起立姿勢とする構成となっているが、長辺側側壁部9を先に起立姿勢とする構成としてもよい。さらに、折畳姿勢とされた短辺側側壁部8同士が上下に重なる構成としてもよいし、折畳姿勢とされた長辺側側壁部9同士が上下に重ならない構成としてもよい。
【0080】
また、上記実施形態では、蓋体3を具備する容器1に具体化されているが、蓋体3のない容器(例えば、容器本体2同士を積み重ねて、上側の容器本体2を蓋体の代わりにするような構成)に適用することも可能である。蓋体3を省略する構成においては、各短辺側側壁部8、各長辺側側壁部9、及び、底壁構成部4のうち少なくとも1つは、2つの構成部を組付けるとともに、その内側に形成される内部空間に断熱部材を設けることで構成されることとする。
【0081】
(b)上記実施形態では、短辺側側壁部8の短辺側ベース構成部11において短辺側内側先端壁部23aと短辺側外側先端壁部23bとが設けられ、短辺側内面構成部13において短辺側挿入先端壁部29が設けられる構成とされているが、短辺側内面構成部13に対し短辺側直交壁部28の内外周方向において互いに離間して対向する短辺側内側先端壁部(第2内側先端壁部)、及び、短辺側外側先端壁部(第2外側先端壁部)を設け、短辺側ベース構成部11に対し短辺側内側先端壁部と短辺側外側先端壁部との間に形成される短辺側挿入空間に挿入される短辺側挿入先端壁部(第1先端壁部)を設ける構成としてもよい(長辺側側壁部9の長辺側ベース構成部31と長辺側内面構成部33との関係、及び、底壁構成部4の底壁ベース構成部61と底壁下面構成部63との関係についても同様)。当該構成を採用する場合、短辺側ベース構成部11が第1部材に相当し、短辺側内面構成部13が第2部材に相当することとなる。
【0082】
尚、上記実施形態では、短辺側直交壁部28の先端部側の外周側の厚みを減らすようにして短辺側挿入先端壁部29を形成しているが、例えば、短辺側挿入先端壁部29を同じ厚みで突出させてもよい。当該構成を採用する場合、短辺側外側先端壁部23bの先端部を短辺側直交壁部28に当接(又は、近接)させるべく、短辺側直交壁部28から外方に突出するリブを設けてもよいし、短辺側直交壁部28をクランク状に屈曲させた形状としてもよい。
【0083】
(c)上記実施形態において、短辺側先端切欠き部112、及び、短辺側中間切欠き部113の形成位置等については特に限定されるものではなく、容器1の大きさ等に応じて適宜変更可能である。但し、短辺側直交壁部28の周方向において短辺側先端切欠き部112の形成位置と、短辺側中間切欠き部113の形成位置とが異なることとする(長辺側先端切欠き部118、及び、長辺側中間切欠き部119、並びに、底壁先端切欠き部124、及び、底壁中間切欠き部125についても同様)。また、上記実施形態において、短辺側中間切欠き部113は、短辺側周状突部111を分断させるようにして設けてもよいし、一部を残すようにして設ける(短辺側挿入先端壁部29との連結部位については全周にわたって連続している)ように構成してもよい(長辺側中間切欠き部119、及び、底壁中間切欠き部125についても同様)。
【0084】
(d)上記実施形態では、短辺側ベース構成部11、及び、短辺側内面構成部13のうち短辺側内部空間12を画定する部位の全域に対し、断熱部材10との接合のための反応活性を付与する活性化表面処理が行われるように構成されているが、活性化表面処理の範囲を、短辺側内部空間12を画定する面の一部としてもよいし、活性化表面処理を行わない構成としてもよい(長辺側側壁部9、及び、底壁構成部4に関しても同様)。尚、短辺側ベース構成部11のうち短辺側内部空間12を画定する部位の一部(例えば、短辺側外面ベース壁部15の短辺側内部空間12側の面の所定領域)と、短辺側内面構成部13のうち短辺側内部空間12を画定する部位の一部(例えば、短辺側外面ベース壁部15と対向配置される短辺側内面ベース壁部27の短辺側内部空間12側の面の所定領域)とに対し、前記活性化表面処理を行うことで、断熱部材10を介して短辺側ベース構成部11と短辺側内面構成部13とを連結することができ、短辺側側壁部8の形状の安定化、及び、短辺側側壁部8の強度・剛性の向上等を図ることができる(長辺側側壁部9、底壁構成部4についても同様)。尚、長辺側ベース構成部31、及び、底壁ベース構成部61において断面略コ字状に形成された部位の裏面にも活性化表面処理が行われることとしてもよい。
【0085】
さらに、蓋体3を複数の部材を接続することで構成した場合、蓋体3の上面側を構成する上構成部と、蓋体3の下面側を構成する下構成部とを組付けて蓋体内部空間93を画定する部位の全域、又は、蓋体内部空間93を画定する面の一部についても、断熱部材10との接合のための反応活性を付与する活性化表面処理が行われるように構成してもよい。
【0086】
(e)上記実施形態では、短辺側ベース構成部11、短辺側内面構成部13、長辺側ベース構成部31、長辺側内面構成部33、底壁ベース構成部61、底壁下面構成部63、及び、蓋本体92は、ポリプロピレンにより構成されているが、その他のポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン等)により構成してもよいし、ポリオレフィン系以外の合成樹脂(例えばABS樹脂、AES樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート等)により構成してもよい。また、短辺側ベース構成部11(長辺側ベース構成部31、底壁ベース構成部61)と、短辺側内面構成部13(長辺側内面構成部33、底壁下面構成部63)とで構成材料を異ならせることとしてもよい。当該構成を採用する場合、短辺側ベース構成部11及び短辺側内面構成部13のうち両方がポリオレフィン系樹脂でもよいし、一方のみがポリオレフィン系樹脂でもよいし、両方がポリオレフィン系以外の合成樹脂でもよい。
【符号の説明】
【0087】
1…容器、2…容器本体、3…蓋体、4…底壁構成部、5…底壁部、8…短辺側側壁部、9…長辺側側壁部、10…断熱部材、11…短辺側ベース構成部、12…短辺側内部空間、13…短辺側内面構成部、23a…短辺側内側先端壁部、23b…短辺側外側先端壁部、23c…短辺側挿入空間、29…短辺側挿入先端壁部、31…長辺側ベース構成部、32…長辺側内部空間、33…長辺側内面構成部、61…底壁ベース構成部、62…底壁内部空間、63…底壁下面構成部、111…短辺側周状突部、112…短辺側先端切欠き部、113…短辺側中間切欠き部、114…短辺側第1空間、115…短辺側第2空間。
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