(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010163
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】過電圧保護回路および過電圧保護回路を備えるモジュール
(51)【国際特許分類】
H03K 17/08 20060101AFI20230113BHJP
H02M 1/00 20070101ALI20230113BHJP
H02M 1/08 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
H03K17/08 B
H02M1/00 E
H02M1/08 341B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114096
(22)【出願日】2021-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】特許業務法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 恭彦
【テーマコード(参考)】
5H740
5J055
【Fターム(参考)】
5H740BA11
5H740BB02
5H740BB04
5H740BB07
5H740BB08
5H740BC01
5H740BC02
5H740HH01
5H740JA01
5H740JB01
5H740MM02
5H740NN17
5J055AX32
5J055BX16
5J055CX20
5J055DX09
5J055DX61
5J055EY13
5J055EZ62
5J055GX01
5J055GX02
5J055GX04
(57)【要約】
【課題】マルチゲート半導体素子の過電圧保護回路を提供する。
【解決手段】一対の主端子対を備え当該主端子対に流れる電流を制御する複数の制御端子を並列に接続したマルチゲート半導体素子に接続される過電圧保護回路として、複数の第1のダイオードを同方向に直列接続したダイオード群を1つまたは複数の制御端子それぞれに対応した複数分備え、当該1つのダイオード群のカソード端子または当該複数分のダイオード群のカソード端子それぞれが、主端子対の高圧側端子に接続され、複数の制御端子それぞれに対応した複数分の第2のダイオードを備え、当該第2のダイオードのカソード端子それぞれが、複数の制御端子それぞれに接続され、当該第2のダイオードのアノード端子それぞれが、1つのダイオード群のアノード端子に共通して接続されるかまたは複数分のダイオード群のアノード端子それぞれに接続される構成を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の主端子対を備え当該主端子対に流れる電流を制御する複数の制御端子を並列に接続したマルチゲート半導体素子に接続される過電圧保護回路であって、
複数の第1のダイオードを同方向に直列接続したダイオード群を1つまたは前記複数の制御端子それぞれに対応した複数分備え、当該1つのダイオード群のカソード端子または当該複数分のダイオード群のカソード端子それぞれが、前記主端子対の高圧側端子に接続され、
前記複数の制御端子それぞれに対応した複数分の第2のダイオードを備え、当該第2のダイオードのカソード端子それぞれが、前記複数の制御端子それぞれに接続され、当該第2のダイオードのアノード端子それぞれが、前記1つのダイオード群のアノード端子に共通して接続されるかまたは前記複数分のダイオード群のアノード端子それぞれに接続される
構成を有する過電圧保護回路。
【請求項2】
請求項1に記載の過電圧保護回路であって、
前記ダイオード群を前記複数分備える場合に、当該ダイオード群それぞれは前記複数個の第1のダイオードの直列数が異なる
ことを特徴とする過電圧保護回路。
【請求項3】
請求項2に記載の過電圧保護回路であって、
前記複数の第1のダイオードの直列数が多い方の前記ダイオード群が、前記第2のダイオードを介して前記マルチゲート半導体素子の閾値の高い方の制御端子に接続される
ことを特徴とする過電圧保護回路。
【請求項4】
請求項1に記載の過電圧保護回路であって、
前記複数分の第2のダイオードそれぞれの直列数が異なり、前記マルチゲート半導体素子の閾値の低い方の制御素子に接続される前記第2のダイオードの直列数を多くする
ことを特徴とする過電圧保護回路。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の過電圧保護回路であって、
前記第1のダイオードは、クランプダイオードであり、
前記第2のダイオードは、逆阻止ダイオードである
ことを特徴とする過電圧保護回路。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の過電圧保護回路であって、
前記複数の制御端子それぞれの電圧を検知するクランプ検知回路を備え、
前記クランプ検知回路は、前記複数の制御端子の内の一つの制御端子がオン状態からオフ状態に反転後、所定時間以内に、前記一つの制御端子とは別の制御端子のオフ状態がオン状態に転じたことを検知し、上位のコントローラに伝達する
ことを特徴とする過電圧保護回路。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の過電圧保護回路を実装した第1の基板が複数の前記マルチゲート半導体素子を1つのパッケージに収納したモジュールに搭載され、前記複数のマルチゲート半導体素子それぞれに対する駆動信号を出力するゲートドライバを実装した第2の基板が前記モジュール外に配置され、前記第1の基板と前記第2の基板とが配線で接続される
構成を有する過電圧保護回路を備えるモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電圧保護回路および過電圧保護回路を備えるモジュールに関し、電力変換装置で使用する複数のゲートを有するマルチゲート半導体素子の保護技術として好適である。
【背景技術】
【0002】
近年、パワーエレクトロニクス機器には、高電圧・大電流の制御が可能なパワーデバイスと呼ばれる半導体素子が使われている。特に、高電圧の電力変換器には、主にIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ:Inslated Gate Bipolar Transistor)と呼ばれるパワーデバイスが使われている。
【0003】
IGBTは、高速にスイッチングが可能であるMOSゲートデバイスの特性と、導通抵抗が小さいと言うバイポーラデバイスの特長を併せ持つ半導体素子で、直流電圧1.2kV以上の用途では主流となっている。
【0004】
電力変換器に使われているIGBTは、モータ等の負荷に供給する電流をスイッチングする(オン・オフする)ことで、負荷に供給する電力を制御する。負荷に大きな電力を供給する場合には、大電流をスイッチングする必要がある。特に、大電流を遮断する際には、急激な電流の減少により電力変換回路の配線に存在する寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギーによって、過電圧(サージ電圧)が発生する。このサージ電圧が、IGBTのコレクタ・エミッタ間に印加されIGBTを破壊する場合がある。この防止策としては、コレクタ電圧の増加を抑制するコレクタクランプ回路が知られている。
【0005】
図9は、従来技術として、コレクタクランプ回路を搭載したIGBTの回路構成を示す図である。
図9において、IGBTモジュール501は、IGBT502とフリーホイールダイオード503とから構成され、端子として、一対の主端子対に対応するコレクタ504およびエミッタ506と、制御端子に対応するゲート505とを有する。
【0006】
また、コレクタ504とゲート505との間に、複数のクランプダイオード507と逆阻止ダイオード508との直列回路であるコレクタクランプ回路は接続され、ゲート505にはゲートドライバ509からゲート信号が入力される。ここで、複数のクランプダイオード507と逆阻止ダイオード508との直列回路は、互いに自らのアノードを接続してコレクタクランプ回路を形成している。
【0007】
次に、動作態様を説明する。
図9では、図示しない負荷に供給される電流は、コレクタ504とエミッタ506トの間を流れる。この電流は、ゲート505に印加する電圧で制御される。具体的には、ゲート505に、素子をオンさせるために必要な閾値電圧以上の電圧、例えば+15Vが印加されると電流が流れ、ゲート505に、この閾値電圧以下の電圧、例えば-15Vが印加されると電流が遮断される。
【0008】
大電流を負荷に供給している状態からこの電流を遮断する場合、ゲートドライバ509によりゲート505に印加されている電圧を+15Vから-15Vに低下させる。ゲート505の電圧が上述した閾値電圧より低くなると、IGBTの電流が遮断される。図示しないが、IGBTにつながる配線に存在する寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギーにより、IGBTのコレクタに過電圧が発生する。この過電圧がクランプダイオード507の降伏電圧を超えると、コレクタ端子からゲート端子に電流が流れる。この電流がIGBTのゲート・エミッタ間容量、すなわち入力容量を充電することで、ゲート505の電圧が閾値以上に再び増加する。ゲート505の電圧が閾値電圧を超えると、IGBTに再度電流が流れ始め、急峻な電流の低下を抑制することでコレクタ電圧の増加を抑制することにより、過電圧によるIGBTの破壊を防止する。
上述した技術は、従来からIGBTでは広く使われている公知の技術である。
【0009】
また近年、IGBTの損失を低減する様々な技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、複数のゲート電極を設けそれらに所定のシーケンスで電圧を印加することによりIGBTのスイッチング損失を低減する技術が開示されている。これらの素子は、複数のゲートを有することからマルチゲート半導体素子とも呼ばれている。マルチゲート半導体素子は、従来のIGBTでは達成できなかった低損失化を実現できることから、実用化に向けた開発が盛んに行われている。
【0010】
図10は、マルチゲートIGBTの回路例を示す図である。
図10において、マルチゲートIGBTは、コレクタ111とエミッタ112との間に、第一のフリーホイールダイオード102を有する第一のIGBT101と、第二のフリーホイールダイオード104を有する第二のIGBT103との並列回路が接続された構成を呈する。ゲートドライバユニット113を構成する、第一のゲートドライバ回路105および第二のゲートドライバ回路106から、第一のIGBT101のゲートおよび第二のIGBT103のゲートにゲート信号が入力される。
【0011】
次に、マルチゲートIGBTの動作態様を説明する。
図11は、マルチゲートIGBTの動作時の各部の電圧・電流波形を示す図である。
時刻t1において、図示しない上位のコントローラから、第一のゲートドライバ回路105および第二のゲートドライバ回路106にオンの指令が来ると、双方のゲートドライバ回路105および106は、ローからハイに信号が反転する。その結果として、第一のゲートドライバ回路105および第二のゲートドライバ回路106の出力電圧が増加する。
【0012】
各々の出力電圧がIGBTをオンする閾値電圧を超えると、第一のIGBT105および第二のIGBT106は、共にオンして電流が流れ始める。同時に、コレクタ111の電圧は下がり始め、数Vまで低下する。
【0013】
時刻t2になると、時刻t3で電流を遮断する準備として、第二のIGBT106のゲートをオフする。
【0014】
次に、本来電流を遮断したい時刻t3において、第一のゲートドライバ回路105の入力をオフして第一のゲートドライバ回路105の出力をオフさせ、電流を遮断する。この際、電流を短時間で遮断するため、急激な負の電流変化が発生する。コレクタ111に接続された配線にある寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギーにより、コレクタ111に過電圧が発生し、
図11に示すように、コレクタ111の電圧にスパイク状の過電圧が発生する。
【0015】
このように、マルチゲートIGBTは、時間差をつけて複数のゲートを制御する素子である。以上の例では、第二のIGBT106が時刻t2で遮断されてから第一のIGBT105が遮断される時刻t3までの期間に、IGBT内部に蓄積された過剰電荷を排出して、時刻t3での電流遮断時の損失を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
マルチゲートIGBTでも、上述したように、電流遮断時にはスパイク電圧が発生し、遮断する電流や配線の寄生インダクタンスが大きい場合には、スパイク電圧が増大し、IGBTの定格電圧を超過するとなると過電圧でIGBTが破壊する。
【0018】
この事態を防止するためには、上述したコレクタクランプ回路を、マルチゲートIGBTに適用する方法が考えられる。しかし、このコレクタクランプ回路は、電流を遮断するゲートとコレクタとの間にクランプダイオードを接続する手段である。
図10に示す構成では、第二のゲートドライバ回路106はすでにオフしているために、コレクタクランプ回路は、第一のゲートドライバ回路105とコレクタ111との間に接続することとなる。
【0019】
しかし、マルチゲートIGBTに対して第一のゲートドライバ回路105にだけコレクタクランプ回路を取り付けると、電流遮断時の破壊耐量が低下するという問題がある。
上述したように、コレクタクランプ回路は、電流遮断時に再度ゲートをオンさせて電流の遮断速度を落とし過電圧を抑制する技術であるが、高い電圧が掛かった状態でゆっくりと電流を遮断するために大きな損失が発生する。
【0020】
マルチゲートIGBTでは、複数のゲートが時間差を持って順次遮断される。このため、コレクタクランプ回路を最後に遮断されるゲートにだけ接続すれば、コレクタ電圧を抑制する機能は実現できる。しかし、クランプ時に発生する大きな損失をクランプ動作している一部の素子でのみ負担することとなるため、従来のシングルゲートIGBTにコレクタクランプ回路を適用した場合よりも破壊耐量が落ちるという問題が明らかとなった。
【0021】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するものであり、マルチゲート半導体素子にコレクタクランプ回路を適用する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上述した課題を解決するために、代表的な本発明の過電圧保護回路の一つは、一対の主端子対を備え当該主端子対に流れる電流を制御する複数の制御端子を並列に接続したマルチゲート半導体素子に接続される過電圧保護回路であって、複数の第1のダイオードを同方向に直列接続したダイオード群を1つまたは複数の制御端子それぞれに対応した複数分備え、当該1つのダイオード群のカソード端子または当該複数分のダイオード群のカソード端子それぞれが、主端子対の高圧側端子に接続され、複数の制御端子それぞれに対応した複数分の第2のダイオードを備え、当該第2のダイオードのカソード端子それぞれが、複数の制御端子それぞれに接続され、当該第2のダイオードのアノード端子それぞれが、1つのダイオード群のアノード端子に共通して接続されるかまたは複数分のダイオード群のアノード端子それぞれに接続される構成を有するものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、マルチゲートIGBTにコレクタクランプ回路を設ける際に、マルチゲートIGBT特有の問題である破壊耐量の低下を防止でき、過電圧保護を可能とすることで、システムの信頼性を向上させることができる。
また、コレクタクランプによる過電圧保護が可能となると、電流を増やすことができるために、システムの高出力化を図ることもできる。
更に、配線の寄生インダクタンスが増えても過電圧保護が可能となるため、配線の長さを長くするなどしてレイアウトの自由道が高まり、装置の設計の容易化を図ることができる。
上述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施をするための形態における説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の過電圧保護回路の実施例1に係るコレクタクランプ回路の構成を示す図である。
【
図2】本発明の過電圧保護回路の実施例2に係るコレクタクランプ回路の構成を示す図である。
【
図3】本発明の過電圧保護回路の実施例3に係るコレクタクランプ回路の構成を示す図である。
【
図4】本発明の過電圧保護回路の実施例4に係るコレクタクランプ回路の構成を示す図である。
【
図5】本発明の過電圧保護回路の実施例5として、コレクタクランプ回路およびゲートドライバユニットの2in1モジュールへの実装を示す図である。
【
図6】実施例5の実装時の接続態様を示す図である。
【
図7】本発明の過電圧保護回路の実施例6に係る回路構成を示す図である。
【
図9】従来技術として、コレクタクランプ回路を搭載したIGBTの回路構成を示す図である。
【
図10】マルチゲートIGBTの回路例を示す図である。
【
図11】マルチゲートIGBTの動作時の各部の電圧・電流波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態として実施例1から6について説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
【実施例0026】
図1は、本発明の過電圧保護回路の実施例1に係るコレクタクランプ回路の構成を示す図である。
図1において、マルチゲートIGBTは、第一のフリーホイールダイオード102を有する第一のIGBT101と、第二のフリーホイールダイオード104を有する第二のIGBT103とから構成される。
【0027】
第一のIGBT101に対して、第一のゲートドライバ回路105がゲートに接続され、ゲートとコレクタ111との間に第一のコレクタクランプダイオード107と第一の逆阻止ダイオード109との直列回路が接続される。具体的には、第一のコレクタクランプダイオード107のカソードが第一のIGBT101のコレクタ111に接続され、第一の逆阻止ダイオード109のカソードが第一のIGBT101のゲートに接続される。
【0028】
同様に、第二のIGBT103に対して、第二のゲートドライバ回路106がゲートに接続され、ゲートとコレクタ111との間に第二のコレクタクランプダイオード108と第二の逆阻止ダイオード110との直列回路が接続される。具体的には、第二のコレクタクランプダイオード108のカソードが第二のIGBT103のコレクタ111に接続され、第二の逆阻止ダイオード110のカソードが第二のIGBT103のゲートに接続される。
【0029】
また、第一のゲートドライバ回路105と第二のゲートドライバ回路106とにより、ゲートドライバユニット113を構成する。
【0030】
実施例1の特徴は、マルチゲートIGBTの複数のゲート各々に対して、コレクタクランプダイオードを個別に設けた点にある。
【0031】
上述したように、マルチゲートIGBTでは、実際に電流を遮断するゲートにだけコレクタクランプ回路を設けると、破壊耐量が低下する問題があった。これに対して、実施例1のように、マルチゲートの全てのゲートに対してそれぞれコレクタクランプ回路を設け、オフしているIGBTにも電流を流すことにより、過電圧印加時のエネルギーを全てのIGBTで分担することが可能となる。これにより、破壊耐量の低下を防止できる。
【0032】
なお、
図1では、クランプダイオード107および108が3直列のツェナーダイオードの場合を図示したが、このツェナーダイオードの段数は、適用するダイオードの種類とIGBTの耐圧に合わせて適宜に変更することが可能である。例えば、ダイオードがショットキーダイオードの場合には、ダイオードの降伏電圧が低くなるのでダイオードの直列数を増やす必要がある。一方、IGBTの耐圧が低い場合には、この段数を減らすこととなる。
実施例2の特徴は、直列の段数の異なるコレクタクランプダイオードまたは逆阻止ダイオードを複数のIGBTに各々接続した点にある。これらのダイオードの直列の段数を変えると、過電圧が印加された際の過電圧保護の開始電圧を変えることができる。これにより、閾値の異なるIGBTを組み合わせてマルチゲートIGBTを構成している場合にも、適切なタイミングで過電圧保護を動作させることが可能となり、破壊耐量の低下を防止できる。