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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010165
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ランドセル
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
A45F3/04 400E
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114104
(22)【出願日】2021-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】391043756
【氏名又は名称】株式会社セイバン
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樫谷 一弘
(72)【発明者】
【氏名】神田 静季
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA24
3B045CE07
3B045EB17
3B045FA02
(57)【要約】
【課題】収容部の背部側に配置された第1部と正面部側に配置された第2部との着脱が容易であるランドセルを提供する。
【解決手段】ランドセル100は、収容部1と、蓋部2と、一対の背負いベルト3とを備えている。収容部1は、背部1aと、正面部1bと、第1側部1c1および第2側部1c2と、底部1dとを含んでいる。収容部1は、第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dに連続して設けられたファスナー10と、ファスナー10に対して背部側に配置された第1部11と、ファスナー10に対して正面部側に配置されかつ第1部11と分離可能に構成された第2部12とを有している。第1部11および第2部12はファスナー10によって互いに着脱可能に構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられた収容部と、
前記開口部を開閉可能に前記収容部に接続された蓋部と、
前記収容部に接続された一対の背負いベルトとを備え、
前記収容部は、前記蓋部および前記一対の背負いベルトが接続された背部と、前記背部に向かい合うように配置された正面部と、前記背部から前記正面部まで延在しかつ互いに向かい合うように配置された第1側部および第2側部と、前記背部、前記正面部ならびに前記第1側部および前記第2側部の各々が接続された底部とを含み、
前記収容部は、前記第1側部および前記第2側部ならびに前記底部に連続して設けられたファスナーと、前記ファスナーに対して前記背部側に配置された第1部と、前記ファスナーに対して前記正面部側に配置されかつ前記第1部と分離可能に構成された第2部とを有し、
前記第1部および前記第2部は前記ファスナーによって互いに着脱可能に構成されている、ランドセル。
【請求項2】
前記第1部は、前記収容部内において前記背部に取り付けられたレール部を含み、
前記第2部は、仕切り部を含み、
前記レール部は、前記背部から前記正面部に向けて突出しかつ互いに隙間をあけて向かい合う第1突出部および第2突出部を含み、
前記第1突出部は、前記第2突出部よりも内側に配置されており、
前記第2部は、前記仕切り部が前記レール部の前記第1突出部と前記第2突出部との間の前記隙間に挿入されることで、前記レール部に嵌め込み可能に構成されている、請求項1に記載のランドセル。
【請求項3】
前記レール部は、前記第1側部および前記第2側部ならびに前記底部の各々に沿うように配置されている、請求項2に記載のランドセル。
【請求項4】
前記レール部は、前記第1突出部および前記第2突出部に接続された底板部を含み、
前記底板部は、前記第2突出部から前記第1突出部と反対側に張り出している、請求項2または3に記載のランドセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランドセルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
実開昭61-31115号公報(特許文献1)には、大マチを構成するための背板とその背板を取り付ける本体部分とをボルトおよびナットのような取外し可能な固定手段で固定するランドセルが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61-31115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記公報に記載されたランドセルでは、背板と本体部分とがボルトおよびナットのような取り外し可能な固定手段で固定される。このため、背板と本体部分との着脱が容易ではない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、収容部の背部側に配置された第1部と正面部側に配置された第2部との着脱が容易であるランドセルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のランドセルは、収容部と、蓋部と、一対の背負いベルトとを備えている。収容部に開口部が設けられている。蓋部は開口部を開閉可能に収容部に接続されている。一対の背負いベルトは収容部に接続されている。収容部は、背部と、正面部と、第1側部および第2側部と、底部とを含んでいる。背部に蓋部および一対の背負いベルトが接続されている。正面部は背部に向かい合うように配置されている。第1側部および第2側部は、背部から正面部まで延在しかつ互いに向かい合うように配置されている。底部に背部、正面部ならびに第1側部および第2側部の各々が接続されている。収容部は、第1側部および第2側部ならびに底部に連続して設けられたファスナーと、ファスナーに対して背部側に配置された第1部と、ファスナーに対して正面部側に配置されかつ第1部と分離可能に構成された第2部とを有している。第1部および第2部はファスナーによって互いに着脱可能に構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のランドセルによれば、ファスナーに対して背部側に配置された第1部とファスナーに対して正面部側に配置された第2部との着脱が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態におけるランドセルの構成を概略的に示す斜視図である。
図2】実施の形態におけるランドセルの構成を概略的に示す右側面図である。
図3】実施の形態におけるランドセルの構成を概略的に示す左側面図である。
図4】実施の形態におけるランドセルの構成を概略的に示す底面図である。
図5】実施の形態におけるランドセルの構成を概略的に示す背面図である。
図6】実施の形態におけるランドセルのファスナーを概略的に示す斜視図である。
図7】実施の形態におけるランドセルの収容部の内側を概略的に示す斜視図である。
図8】実施の形態におけるランドセルの収容部の内側を概略的に示す分解斜視図である。
図9】実施の形態におけるランドセルの収容部が第1部と第2部とに分離された状態での収容部の内側を概略的に示す平面図である。
図10図7のX-X線に沿う端面図である。
図11】実施の形態におけるランドセルの蓋部の差し込みとかぶせとが分離された状態を概略的に示す斜視図である。
図12】実施の形態におけるランドセルの蓋部を差し込みとかぶせとを概略的に示す部分分解斜視図である。
図13】実施の形態におけるランドセルの第2部が交換されることにより側部の幅が狭くなった状態を示す右側面図である。
図14】実施の形態におけるランドセルの第2部が交換されることにより側部の幅が広くなった状態を示す右側面図である。
図15】実施の形態におけるランドセルの元の差し込みとは別の差し込みを概略的に示す平面図である。
図16】実施の形態におけるランドセルの変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下においては、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
【0010】
図1図12を参照して、本実施の形態におけるランドセル100の構成について説明する。
【0011】
図1図5に示されるように、本実施の形態におけるランドセル100は、収容部1と、蓋部2と、一対の背負いベルト3と、副収容部4と、ポケット部5と、ベルト取付具6と、連結部材7とを主に備えている。
【0012】
収容部1は、背部1aと、正面部1bと、一対の側部1cと、底部1dとを含んでいる。背部1aは、使用者がランドセル100を背負ったときに使用者の背中に向かい合う部分である。背部1aに蓋部2および一対の背負いベルト3が接続されている。正面部1bは、背部1aに向かい合うように配置されている。一対の側部1cは、第1側部1c1および第2側部1c2を含んでいる。第1側部1c1および第2側部1c2は、背部1aから正面部1bまで延在しかつ互いに向かい合うように配置されている。一対の側部1cは、背部1aおよび正面部1bの各々の左右両側に配置されている。第1側部1c1は右側に配置されている。第2側部1c2は左側に配置されている。底部1dに背部1a、正面部1bならびに第1側部1c1および第2側部1c2の各々が接続されている。底部1dは、収容部1の底を構成する部分である。
【0013】
収容部1は、ファスナー10と、第1部11と、第2部12とを有している。ファスナー10は、第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dに連続して設けられている。ファスナー10は、線ファスナーである。ファスナー10は、エレメント10aと、スライダー10bと、引き手10cとを含んでいる。収容部1は、ファスナー10を境として第1部11と第2部12とに分けられている。第1部11は、ファスナー10に対して背部側に配置されている。第2部12は、ファスナー10に対して正面部側に配置されている。第2部12は、第1部11と分離可能に構成されている。
【0014】
収容部1に開口部OPが設けられている。収容部1は上端に開口部OPを有している。収容部1は、開口部OPに連通する内部空間を有している。内部空間は、背部1a、正面部1b、一対の側部1cおよび底部1dのそれぞれの内側面によって取り囲まれた空間である。収容部1は、開口部OPを通して内部空間に教科書等を収納可能に構成されている。
【0015】
蓋部2は、開口部OPを開閉可能に収容部1に接続されている。蓋部2は、収容部1の背部1aの上端に接続されている。蓋部2は、背部1aの上端を基端にして開口部OPを開閉可能に構成されている。蓋部2は、差し込み2aと、かぶせ2bとを含んでいる。差し込み2aは、かぶせ2bに接続されている。差し込み2aは、かぶせ2bの先端に配置されている。
【0016】
一対の背負いベルト3は、使用者がランドセル100を背負ったときに少なくとも使用者の肩に装着されるように構成されている。一対の背負いベルト3は、収容部1に接続されている。一対の背負いベルト3はそれぞれベルト取付具6を介して収容部1の背部1aに接続されている。一対の背負いベルト3はそれぞれ連結部材7を介して収容部1の底部1dに接続されている。
【0017】
正面部1bの外側に副収容部4が配置されている。副収容部4の外側にポケット部5が配置されている。副収容部4およびポケット部5は文房具などを収容可能に構成されている。副収容部4およびポケット部5は蓋部2が閉じられた状態において蓋部2と正面部1bとの間に配置されている。
【0018】
ベルト取付具6は、背負いベルト3を収容部1に取り付けるためのものである。ベルト取付具6は、収容部1に取り付けられている。ベルト取付具6は、収容部1の背部1aの上端部に取り付けられている。ベルト取付具6に一対の背負いベルト3の各々の上端が取り付けられている。
【0019】
連結部材7は、ベルト取付具6とともに背負いベルト3を収容部1に取り付けるためのものである。連結部材7は、収容部1の底部1dに取り付けられている。連結部材7に一対の背負いベルト3の各々の下端が取り付けられている。
【0020】
連結部材7は、支持部7aと、ダルマカン7bと、ピン7cと、固定部7dと、操作部7eとを主に備えている。支持部7aは、収容部1の底部1dに取り付けられている。支持部7aにダルマカン7bがピン7cにより固定されている。具体的には、2つのダルマカン7bの各々が2つのピン7cの各々により支持部7aの両端部にそれぞれ固定されている。2つのダルマカン7bの各々に一対の背負いベルト3の各々がそれぞれ接続されている。
【0021】
固定部7dは、操作部7eによって支持部7aの中央部に固定されるように構成されている。固定部7dは、蓋部2の差し込み2aの先端に取り付けられている。固定部7dには2つの長孔Hが設けられている。長孔Hは、略長方形状に構成されている。
【0022】
操作部7eは、支持部7aの中央に取り付けられている。操作部7eは略直方体形状のつまみ部と、つまみ部に接続された回動軸とを有している。操作部7eは、支持部7aに対して回動可能に構成されている。操作部7eは、固定部7dに設けられた長孔Hに挿通可能に構成されている。操作部7eのつまみ部が長孔Hに挿通された状態で操作部7eが回動軸を中心として回動することにより、固定部7dが支持部7aに固定される。
【0023】
図2図5に示されるように、一対の背負いベルト3の各々は、上ベルト31と、下ベルト32とを主に有している。上ベルト31と下ベルト32とは互いに着脱可能に構成されている。上ベルト31には複数のベルト穴31aが設けられている。上ベルト31の上端はベルト取付具6に取り付けられている。下ベルト32の下端は連結部材7に取り付けられている。下ベルト32は、バックル32aを有している。
【0024】
上ベルト31と下ベルト32とはバックル32aによって連結されている。バックル32aによって背負いベルト3の長さ調整が可能となる。バックル32aは、ピンと、バックル本体とを有している。バックル32aは、下ベルト32の上端に設けられている。バックル32aは、バックル本体に上ベルト31を挿通させた状態でピンを上ベルト31の複数のベルト穴31aのいずれかに係止させるように構成されている。
【0025】
図6は、ファスナー10のスライダー10bおよび引き手10cの周辺の構成を図示している。図6に示されるように、収容部1は、第1表生地13および第2表生地14を含んでいる。ファスナー10の引き手10cは、第1表生地13および第2表生地14の間の隙間から外側に引き出され得るように構成されている。ファスナー10の引き手10cは、使用されるときに、第1表生地13および第2表生地14の間の隙間から外側に引き出される。また、ファスナー10の引き手10cは、第1表生地13および第2表生地14に覆われ得るように構成されている。ファスナー10の引き手10cは、使用されないときに、第1表生地13および第2表生地14に覆われる。
【0026】
図7図9は、説明の便宜のため、主に収容部1、副収容部4およびポケット部5のみを図示している。図7図9に示されるように、第1部11および第2部12はファスナー10によって互いに着脱可能に構成されている。ファスナー10は、第1側部1c1の上端から底部1dを通って第2側部1c2の上端まで連続して設けられている。第1部11および第2部12は、ファスナー10によって互いに連結および分離することが可能に構成されている。ファスナー10の引き手10cが操作されると引き手10cに接続されたスライダー10bが移動する。スライダー10bがエレメント10aを噛み合わせることにより第1部11と第2部12とが連結される。また、スライダー10bがエレメント10aを離れさせることにより第1部11と第2部12とが分離される。
【0027】
第1部11は、レール部11aを含んでいる。レール部11aは、収容部1内において背部1aに取り付けられている。レール部11aは、背部1aの内側面に取り付けられている。本実施の形態では、レール部11aは、ファスナー10よりも背部側に配置されている。レール部11aは、側部1cよりも高い剛性を有している。つまり、レール部11aは、加圧に対して側部1cよりも変形し難い。レール部11aの材料は、例えば樹脂である。
【0028】
レール部11aは、第1突出部P1および第2突出部P2を含んでいる。第1突出部P1および第2突出部P2は背部1aから正面部1bに向けて突出している。第1突出部P1および第2突出部P2は互いに隙間をあけて向かい合っている。第1突出部P1および第2突出部P2の高さは互いに同じであってもよい。第1突出部P1および第2突出部P2の長さは互いに同じであってもよい。第1突出部P1と第2突出部P2との間の隙間の幅は一定であってもよい。
【0029】
第2部12は、仕切り部12aを含んでいる。仕切り部12aは、第2部12の背部側の端を有している。本実施の形態では、仕切り部12aは、ファスナー10よりも背部側に突き出している。仕切り部12aは、平板状に構成されていてもよい。また、仕切り部12aの厚みは一定であってもよい。
【0030】
第1突出部P1は、第2突出部P2よりも内側に配置されている。第2部12は、仕切り部12aがレール部11aの第1突出部P1と第2突出部P2との間の隙間に挿入されることで、レール部11aに嵌め込み可能に構成されている。第1突出部P1と第2突出部P2との間の隙間の幅は、隙間に仕切り部12aが挿入された状態で仕切り部12aの幅と同じであることが好ましい。
【0031】
レール部11aは、第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dの各々に沿うように配置されている。本実施の形態では、レール部11aは、第1側部1c1と底部1dとの角および第2側部1c2と底部1dとの角に配置されていない。つまり、レール部11aは、第1側部1c1、第2側部1c2、底部1dの各々に沿うように3箇所に分かれて配置されている。
【0032】
具体的には、レール部11aは、互いに分離された第1レール11a1、第2レール11a2および第3レール11a3を含んでいる。第1レール11a1、第2レール11a2および第3レール11a3の各々は直線状に構成されている。第1レール11a1は、第1側部1c1に沿うように配置されている。第2レール11a2は、第2側部1c2に沿うように配置されている。第3レール11a3は、底部1dに沿うように配置されている。第1レール11a1および第2レール11a2は、互いに向かい合うように配置されている。第1レール11a1および第2レール11a2の各々が延在する方向は、第3レール11a3が延在する方向と直交している。
【0033】
なお、レール部11aは、第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dの各々に沿うように連続して配置されていてよい。つまり、第1レール11a1、第2レール11a2、第3レール11a3の各々は互いに連結されていてもよい。
【0034】
また、第2部12の仕切り部12aは、互いに分離された第1仕切り12a1、第2仕切り12a2、第3仕切り12a3を含んでいる。第1仕切り12a1は、第1側部1c1に設けられている。第1仕切り12a1は、第1レール11a1に嵌め込まれるように構成されている。第2仕切り12a2は、第2側部1c2に設けられている。第2仕切り12a2は、第2レール11a2に嵌め込まれるように構成されている。第3仕切り12a3は、底部1dに設けられている。第3仕切り12a3は、第3レール11a3に嵌め込まれるように構成されている。なお、底部1dの内側には補強板1d1が設けられている。
【0035】
図10は、背部側のみを図示している。図7および図10に示されるように、レール部11aは、底板部P3を含んでいる。底板部P3は、背部1aの内側面に配置されている。底板部P3は、背部1aの内側面に沿うように構成されている。底板部P3は、第1突出部P1および第2突出部P2に接続されている。底板部P3は、第2突出部P2から第1突出部P1と反対側に張り出している。底板部P3は、第1突出部P1と第2突出部P2とをつなぐ部分と第2突出部P2から外側に張り出す部分とを有している。
【0036】
収容部1は、第1表生地13、第2表生地14、第1裏生地15、第2裏生地16、縁テープ17および糸18を含んでいる。第1部11は、第1表生地13、第1裏生地15、縁テープ17および糸18を含んでいる。第2部12は、第2表生地14および第2裏生地16を含んでいる。第1裏生地15は、第1表生地13の裏側に配置されている。第2裏生地16は、第2表生地14の裏側に配置されている。第2裏生地16は、仕切り部12aを構成している。第1裏生地15は、第2突出部P2から外側に張り出した底板部P3に重ねられている。第1表生地13、第1裏生地15、底板部P3、背部1aは、この順に重ねられている。縁テープ17は、第1表生地13、第1裏生地15、底板部P3、背部1aを挟んでいる。縁テープ17は、第1表生地13から背部1aを覆うように配置されている。この状態で第1表生地13、第1裏生地15、底板部P3、背部1a、縁テープ17は糸18で一緒に縫われている。
【0037】
図11および図12は、差し込み2aとかぶせ2bの先端のみを図示している。図11および図12に示されるように、差し込み2aは、かぶせ2bに取付部材2cで着脱可能に構成されている。本実施の形態では、取付部材2cは、係合部2c1と、被係合部2c2とを含んでいる。係合部2c1は、差し込み2aに取り付けられている。被係合部2c2は、かぶせ2bに取り付けられている。係合部2c1は凹部RPを有している。被係合部2c2は凸部CPを有している。係合部2c1の凹部RPに被係合部2c2の凸部CPが挿入されることにより係合部2c1と被係合部2c2とが係合される。これにより、差し込み2aはかぶせ2bに取り付けられる。係合部2c1の凹部RPから被係合部2c2の凸部CPが挿抜されることにより係合部2c1と被係合部2c2との係合が解除される。これにより、差し込み2aはかぶせ2bから取り外される。取付部材2cは、例えばマグネットホックであってもよい。
【0038】
図13および図14を参照して、収容部1の第1部11から元の第2部12が取り外されてから別の第2部12が取り付けられることが可能である。図13に示されるように、元の第2部12に対して側部1cの幅が狭い別の第2部12が第1部11に取り付けられることにより収容部1の側部1cの幅を狭くすることが可能である。図14に示されるように、元の第2部12に対して側部1cの幅が広い別の第2部12が第1部11に取り付けられることにより収容部1の側部1cの幅を広くすることが可能である。このように、元の第2部12とは別の側部1cの幅が異なる第2部12に交換することにより収容部1の側部1cの幅を変更することが可能である。
【0039】
図15を参照して、元の差し込み2aがかぶせ2bから取り外されてから別の差し込み2aが取り付けられることが可能である。図15に示されるように、元の差し込み2aに対して差し込み2aの長さが短い別の差し込み2aがかぶせ2bに取り付けられることにより蓋部2の長さを短くすることが可能である。このように、元の差し込み2aとは別の長さが異なる差し込み2aに交換することにより蓋部2の長さを変更することが可能である。これにより、蓋部2の長さを収容部1の側部1cの幅にあわせて調整することができる。
【0040】
次に、本実施の形態におけるランドセル100の作用効果について説明する。
本実施の形態におけるランドセル100によれば、収容部1の第1部11および第2部12はファスナー10によって互いに着脱可能に構成されている。このため、収容部1の背部側に配置された第1部11と正面部側に配置された第2部12との着脱が容易である。
【0041】
また、収容部1の第1部11から元の第2部12が取り外されてから別の第2部12が取り付けられることが可能である。このため、元の第2部12とは別の側部1cの幅が異なる第2部12に交換することにより収容部1の側部1cの幅を変更することができる。
【0042】
また、収容部1の第1部11から元の第2部12が取り外されてから別の第2部12が取り付けられることが可能である。このため、元の第2部12とは別のデザインの第2部12に交換することにより収容部1の第2部12のデザインを変更することができる。
【0043】
本実施の形態におけるランドセル100によれば、第2部12は、仕切り部12aがレール部11aの第1突出部P1と第2突出部P2との間の隙間に挿入されることで、レール部11aに嵌め込み可能に構成されている。このため、収容部1の背部1aと正面部1bとが向かい合う方向への加圧に対して収容部1の強度を向上させることができる。また、第2部12をレール部11aでしっかりと支持することができる。
【0044】
本実施の形態におけるランドセル100によれば、レール部11aは、第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dの各々に沿うように配置されている。このため、第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dの各々に沿って第2部12をレール部11aで支持することができる。したがって、第2部12をレール部11aでさらにしっかりと支持することができる。
【0045】
また、レール部11aが第1側部1c1と底部1dとの角および第2側部1c2と底部1dとの角に配置されていないことにより、ファスナー10が第1側部1c1と底部1dとの角および第2側部1c2と底部1dとの角を移動することが容易である。
【0046】
また、レール部11aが第1側部1c1および第2側部1c2ならびに底部1dの各々に沿うように連続して配置されることにより、レール部11aの強度を向上させることができる。さらに、レール部11aの外側から内側に雨水および埃などが侵入することを抑制することができる。
【0047】
本実施の形態におけるランドセル100によれば、底板部P3は、第2突出部P2から第1突出部P1と反対側に張り出している。このため、レール部11aが倒れにくいのでレール部11aを背部1aに安定した状態で取り付けることができる。
【0048】
また、底板部P3が第2突出部P2から第1突出部P1と反対側に張り出しているため、縁テープ17等と糸18で一緒に縫うことができる。したがって、収容部1の強度を向上させることができる。さらに、収容部1の生産性を向上させることができる。
【0049】
本実施の形態におけるランドセル100では、元の差し込み2aがかぶせ2bから取り外されてから別の差し込み2aが取り付けられることが可能である。このため、元の差し込み2aとは別の長さが異なる差し込み2aに交換することにより蓋部2の長さを変更することができる。したがって、元の第2部12とは別の側部1cの幅が異なる第2部12に交換することにより収容部1の側部1cの幅が変更された場合に、蓋部2の長さを収容部1の側部1cの幅にあわせて調整することができる。
【0050】
続いて、図16を参照して、本実施の形態におけるランドセル100の変形例について説明する。図16に示されるように、本実施の形態におけるランドセル100の変形例では、蓋部2は差し込みを備えていない。本実施の形態におけるランドセル100の変形例は、保持部材8を備えている。保持部材8は、保持部8aと、被保持部8bとを主に備えている。保持部8aは、蓋部2をポケット部5に取り付けるためにものである。保持部8aは、ポケット部5の前面に配置されている。保持部8aは、環状部8a1を含んでいる。被保持部8bは、かぶせ2bの先端に取り付けられている。被保持部8bは、環状部8a1に挿入可能に構成されている。被保持部8bが環状部8a1に挿入された状態で被保持部8bは保持部8aに取り付けられる。
【0051】
元の第2部12に対して側部1cの幅が狭い別の第2部12が第1部11に取り付けられる場合、別の第2部12に取り付けられた保持部8aの位置を下側に変更することが可能である。元の第2部12に対して側部1cの幅が広い別の第2部12が第1部11に取り付けられる場合、別の第2部12に取り付けられた保持部8aの位置を上側に変更することが可能である。このように、元の第2部12とは別の側部1cの幅が異なる第2部12に交換する場合、元の第2部12と別の第2部12とで保持部8aの位置を変更することが可能である。
【0052】
本実施の形態におけるランドセル100の変形例によれば、元の第2部12とは別の側部1cの幅が異なる第2部12に変更する場合、元の第2部12と別の第2部12とで保持部8aの位置を変更することができる。したがって、元の第2部12とは別の側部1cの幅が異なる第2部12に交換することにより収容部1の側部1cの幅が変更された場合に、保持部8aの位置を蓋部2の長さにあわせて調整することができる。
【0053】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【符号の説明】
【0054】
1 収容部、1a 背部、1b 正面部、1c 側部、1c1 第1側部、1c2 第2側部、1d 底部、2 蓋部、2a 差し込み、2b かぶせ、2c 取付部材、3 背負いベルト、4 副収容部、5 ポケット部、6 ベルト取付具、7 連結部材、8 保持部材、10 ファスナー、11 第1部、11a レール部、12 第2部、12a 仕切り部、100 ランドセル、OP 開口部、P1 第1突出部、P2 第2突出部、P3 底板部。
図1
図2
図3
図4
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図9
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図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-09-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられた収容部と、
前記開口部を開閉可能に前記収容部に接続された蓋部と、
前記収容部に接続された一対の背負いベルトとを備え、
前記収容部は、前記蓋部および前記一対の背負いベルトが接続された背部と、前記背部に向かい合うように配置された正面部と、前記背部から前記正面部まで延在しかつ互いに向かい合うように配置された第1側部および第2側部と、前記背部、前記正面部ならびに前記第1側部および前記第2側部の各々が接続された底部とを含み、
前記収容部は、前記第1側部および前記第2側部ならびに前記底部に連続して設けられたファスナーと、前記ファスナーに対して前記背部側に配置された第1部と、前記ファスナーに対して前記正面部側に配置されかつ前記第1部と分離可能に構成された第2部とを有し、
前記第1部および前記第2部は前記ファスナーによって互いに着脱可能に構成されており、
前記第2部の前記底部の内側に補強板が設けられている、ランドセル。
【請求項2】
前記第1部は、前記収容部内において前記背部に取り付けられたレール部を含み、
前記第2部は、仕切り部を含み、
前記レール部は、前記背部から前記正面部に向けて突出しかつ互いに隙間をあけて向かい合う第1突出部および第2突出部を含み、
前記第1突出部は、前記第2突出部よりも内側に配置されており、
前記第2部は、前記仕切り部が前記レール部の前記第1突出部と前記第2突出部との間の前記隙間に挿入されることで、前記レール部に嵌め込み可能に構成されている、請求項1に記載のランドセル。
【請求項3】
前記レール部は、前記第1側部および前記第2側部ならびに前記底部の各々に沿うように配置されている、請求項2に記載のランドセル。
【請求項4】
前記レール部は、前記第1突出部および前記第2突出部に接続された底板部を含み、
前記底板部は、前記第2突出部から前記第1突出部と反対側に張り出している、請求項2または3に記載のランドセル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明のランドセルは、収容部と、蓋部と、一対の背負いベルトとを備えている。収容部に開口部が設けられている。蓋部は開口部を開閉可能に収容部に接続されている。一対の背負いベルトは収容部に接続されている。収容部は、背部と、正面部と、第1側部および第2側部と、底部とを含んでいる。背部に蓋部および一対の背負いベルトが接続されている。正面部は背部に向かい合うように配置されている。第1側部および第2側部は、背部から正面部まで延在しかつ互いに向かい合うように配置されている。底部に背部、正面部ならびに第1側部および第2側部の各々が接続されている。収容部は、第1側部および第2側部ならびに底部に連続して設けられたファスナーと、ファスナーに対して背部側に配置された第1部と、ファスナーに対して正面部側に配置されかつ第1部と分離可能に構成された第2部とを有している。第1部および第2部はファスナーによって互いに着脱可能に構成されている。第2部の底部の内側に補強板が設けられている。