(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023101759
(43)【公開日】2023-07-21
(54)【発明の名称】サーバ装置、座席、テーブル、注文コードシート、配送支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230713BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090911
(22)【出願日】2023-06-01
(62)【分割の表示】P 2022159993の分割
【原出願日】2018-10-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成30年3月16日 http://okagekk.com/index.php/news-detail/?newsid=301を通じて発表、平成30年3月19日 http://okagekk.com/index.php/news-detail/?newsid=317を通じて発表、平成30年3月19日 プレスリリース、平成30年3月19日 https://www.royal-holdings.co.jp/release/backnumber/2018/3740.php https://www.royal-holdings.co.jp/release/56026f4bc8c0b510566e6761ab22f9be.pdfを通じて発表、平成30年8月2日 http://okagekk.com/index.php/news-detail/?newsid=333を通じて発表、平成30年8月2日 プレスリリース、平成30年9月12日 https://www.dennys.jp/pdf/180912.pdfを通じて発表、平成30年9月19日 http://okagekk.com/index.php/news-detail/?newsid=352を通じて発表、平成30年9月19日 プレスリリース、平成30年8月23日 パンフレットを発行、平成30年3月27日、平成30年7月1日、平成30年9月1日、平成30年9月12日、平成30年10月1日 販売
(71)【出願人】
【識別番号】512182441
【氏名又は名称】Okage株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】内田 善久
(57)【要約】
【課題】ユーザが容易に商品の配送を受けられるように支援する従来技術は存在しなかった。
【解決手段】ユーザを特定する特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートのコードを読み取った端末装置から特定情報を受信する特定情報受信部と、コードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を端末装置に送信する画面情報送信部と、画面情報の送信に応じて、1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を端末装置から受信する注文情報受信部と、特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得する個人情報取得部と、受信された注文情報と取得された個人情報とを用いて、注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行う配送処理部とを具備するサーバ装置により、ユーザが容易に商品の配送を受けられるようになる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの所在を示す所在情報を含む特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートの前記コードを読み取った端末装置から前記特定情報を受信する特定情報受信部と、
前記コードに対応する画面情報であり、商品の注文を入力する画面の画面情報を前記端末装置に送信する画面情報送信部と、
前記画面情報の送信に応じて、前記商品の注文に関する注文情報を前記端末装置から受信する注文情報受信部と、
前記所在情報を取得する個人情報取得部と、
前記注文情報受信部が受信した注文情報と前記個人情報取得部が取得した前記所在情報とを用いて、当該注文情報に対応する商品を前記所在情報が示すユーザの所在の場所に配送するための配送処理を行う配送処理部とを具備するサーバ装置。
【請求項2】
前記所在情報は、ユーザが居る施設を示す施設情報を含む請求項1記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記配送処理部は、
前記注文情報受信部が受信した前記注文情報から、商品識別子と数量情報との組を取得し、格納部に格納されている供給者情報が示す供給者に、前記商品識別子で識別される商品を前記数量情報が示す数量だけ発注する発注処理を行う、請求項1または請求項2記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記配送処理部は、
前記注文情報受信部が受信した前記注文情報および前記所在情報を含む配送依頼を送信する請求項1または請求項2記載のサーバ装置。
【請求項5】
特定情報受信部、画面情報送信部、注文情報受信部、個人情報取得部、および配送処理部によって実現される配送支援方法であって、
前記特定情報受信部が、ユーザの所在を示す所在情報を含む特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートの前記コードを読み取った端末装置から前記特定情報を受信する特定情報受信ステップと、
前記画面情報送信部が、前記コードに対応する画面情報であり、商品の注文を入力する画面の画面情報を前記端末装置に送信する画面情報送信ステップと、
前記注文情報受信部が、前記画面情報の送信に応じて、前記商品の注文に関する注文情報を前記端末装置から受信する注文情報受信ステップと、
前記個人情報取得部が、前記所在情報を含む個人情報を取得する個人情報取得ステップと、
前記配送処理部が、前記注文情報受信部が受信した注文情報と前記個人情報取得部が取得した前記所在情報とを用いて、当該注文情報に対応する商品を前記所在情報が示すユーザの所在の場所に配送するための配送処理を行う配送処理ステップとを含む配送支援方法。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザの所在を示す所在情報を含む特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートの前記コードを読み取った端末装置から前記特定情報を受信する特定情報受信部と、
前記コードに対応する画面情報であり、商品の注文を入力する画面の画面情報を前記端末装置に送信する画面情報送信部と、
前記画面情報の送信に応じて、前記商品の注文に関する注文情報を前記端末装置から受信する注文情報受信部と、
前記所在情報を取得する個人情報取得部と、
前記注文情報受信部が受信した注文情報と前記個人情報取得部が取得した前記所在情報とを用いて、当該注文情報に対応する商品を前記所在情報が示すユーザの所在の場所に配送するための配送処理を行う配送処理部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の配送に関する処理を行うサーバ装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、受取者が匿名でかつ居場所を問わず荷物を受け取ることができる配送支援装置が存在した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、例えば、在宅の要介護者や独居老人、あるいは、新幹線等の列車の乗客や球場の観客といった、移動に制約があるユーザが、容易に商品の配送を受けられるように支援する従来技術は存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明のサーバ装置は、ユーザを特定する特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートのコードを読み取った端末装置から特定情報を受信する特定情報受信部と、コードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を端末装置に送信する画面情報送信部と、画面情報の送信に応じて、1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を端末装置から受信する注文情報受信部と、特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得する個人情報取得部と、注文情報受信部が受信した注文情報と個人情報取得部が取得した個人情報とを用いて、注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行う配送処理部とを具備するサーバ装置である。
【0006】
かかる構成により、移動に制約があるユーザが容易に商品の配送を受けられるように支援するサーバ装置が実現される。
【0007】
また、本第二の発明のサーバ装置は、第一の発明に対して、特定情報は、ユーザの個人情報を含むサーバ装置である。
【0008】
かかる構成により、ユーザは、個人情報の入力なしで商品の配送を受けることができる。
【0009】
また、本第三の発明のサーバ装置は、第一または第二の発明に対して、個人情報は、ユーザの住所情報と氏名情報とを含むサーバ装置である。
【0010】
かかる構成により、ユーザは、住所と氏名を含む個人情報の入力なしで商品の配送を受けることができる。
【0011】
また、本第四の発明のサーバ装置は、第三の発明に対して、端末装置の位置を示す位置情報を受信する位置情報受信部と、位置情報と住所情報とが予め決められた条件を満たすほど近いか否かを判断する判断部とをさらに具備し、配送処理部は、判断部が予め決められた条件を満たすほど近いと判断した場合のみ、配送処理を行うサーバ装置である。
【0012】
かかる構成により、住所から離れた場所に位置する端末装置での注文に対しては配送を行わないので、ユーザは、住所と氏名を含む個人情報の入力なしでも安全に商品の配送を受けることができる。
【0013】
また、本第五の発明のサーバ装置は、第一または第二の発明に対して、個人情報は、座席またはテーブルを特定する席特定情報であり、配送処理部は、席特定情報を用いて、座席またはテーブルに1以上の商品の配送するための配送処理を行うサーバ装置である。
【0014】
かかる構成により、特定の座席または特定のテーブルに就いたユーザが容易に商品の配送を受けることができる。
【0015】
また、本第六の発明の座席は、第五の発明に対して、サーバ装置により受信される特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートが貼られた座席である。
【0016】
かかる構成により、その座席に就いたユーザが容易に商品の配送を受けられる。
【0017】
また、本第七の発明の座席は、第六の発明に対して、特定情報は、後ろの席を識別する情報であり、背もたれの後面に注文コードシートが貼られた座席である。
【0018】
かかる構成により、その座席に就いたユーザが、前の席のコードを用いて容易に商品の配送を受けることができる。
【0019】
また、本第八の発明のテーブルは、第五の発明に対して、サーバ装置により受信される特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートが貼られたテーブルである。
【0020】
かかる構成により、そのテーブルに就いたユーザが容易に商品の配送を受けることができる。
【0021】
また、本第九の発明の注文コードシートは、第一から第四いずれか1つの発明に対して、サーバ装置で受信される特定情報が埋め込まれたコードがマグネット上に表出した注文コードシートである。
【0022】
かかる構成により、注文コードシートを冷蔵庫等に貼り付けておくことで、ユーザが容易に食品等の商品の配送を受けられる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、移動に制約があるユーザが容易に商品の配送を受けられるように支援するサーバ装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施の形態1における情報システムのブロック図
【
図2】同サーバ装置の動作を説明するフローチャート
【
図6】実施の形態2における情報システムのブロック図
【
図11】コンピュータシステムの内部構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、サーバ装置等の2つの実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、各実施の形態において同じ名称を有し、かつ異なる符号を付した構成要素は、一部を除き同様の動作を行うので、異なる動作のみ説明し、同様の動作については再度の説明を省略する場合がある。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における情報システム100のブロック図である。情報システム100は、サーバ装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。サーバ装置1は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1以上の端末装置2の各々と通信可能に接続される。
【0027】
サーバ装置1は、例えば、情報システム100を運営する運営企業のサーバであるが、クラウドサーバやASPサーバ等でもよく、そのタイプや所在は問わない。
【0028】
端末装置2は、例えば、情報システム100を利用するユーザの端末である。ユーザは、例えば、自宅や施設等の決まった場所に居住していて、年齢や健康上の理由等で外出することが容易でない人である。つまり、本実施の形態のユーザは、例えば、自宅等の住居からの移動に制約があるため、食品や日用品といった日常生活に必要な品物(以下、生活必需品)の買い物が困難となっている買い物困難者である、といってもよい。この種のユーザは、例えば、要介護者、要支援者、在宅療養者、独居老人等であるが、誰でもよい。
【0029】
端末は、例えば、携帯端末であるが、据え置き型のPC等でもよく、そのタイプは問わない。携帯端末とは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、ノートPC等であるが、その種類は問わない。
【0030】
または、端末装置2は、ユーザの買い物を代行する代行者の端末でもよい。代行者は、例えば、ヘルパー、家族などであるが、誰でもよい。
【0031】
サーバ装置1は、格納部11、受信部12、送信部13、および処理部14を備える。受信部12は、特定情報受信部121、注文情報受信部122、および位置情報受信部123を備える。送信部13は、画面情報送信部131を備える。処理部14は、個人情報取得部141、配送処理部142、および判断部143を備える。
【0032】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0033】
サーバ装置1を構成する格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、後述するID、後述する個人情報、後述する画面情報などである。
【0034】
受信部12は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、後述する特定情報、後述する画面識別子、後述する注文情報、および後述する位置情報などである。
【0035】
特定情報受信部121は、特定情報を受信する。特定情報とは、個人を特定する情報である。個人とは、情報システム100を構成する1以上の端末装置2に対応する1以上のユーザの各々である。特定情報は、例えば、ユーザの個人情報を含む。個人情報とは、個人に関する情報である。個人情報は、例えば、ユーザの住所情報と、ユーザの氏名情報とを含む。住所情報とは、ユーザの住所を示す情報である。氏名情報とは、ユーザの氏名を示す情報である。
【0036】
または、個人情報は、所在情報を含んでもよい。所在情報とは、ユーザの所在を示す情報である。所在情報は、例えば、住所情報であるが、施設情報でもよい。施設情報とは、ユーザが居る施設を示す情報である。施設情報は、例えば、施設名、固定電話番号等であるが、施設を特定可能な情報であれば何でもよい。所在情報が施設情報である場合、格納部11には、施設情報と住所情報との対の集合が格納されてもよい。なお、対の集合は、通常、2以上の対で構成されるが、一の対のみで構成される場合も含む(以下同様)。
【0037】
または、特定情報は、IDでもよい。この場合、格納部11には、IDと、上記のような個人情報との対の集合が格納される。
【0038】
特定情報受信部121は、例えば、注文コードシートのコードを読み取った端末装置2から、端末識別子と対に、上記のような特定情報を受信する。端末識別子とは、端末装置2を識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレス、IPアドレス等であるが、携帯電話番号でもよく、端末装置2を識別し得る情報であれば何でもよい。
【0039】
なお、端末装置2が1つしかない場合は、特定情報の送受信のみを行い、端末識別子の送受信を行わなくてもよい。かかる事項は、後述する位置情報の送受信にも当てはまる。
【0040】
注文コードシートとは、ユーザが商品の注文を行うための、コードが表出したシートである。コードとは、情報が埋め込まれた図形である、といってもよい。注文コードシートのコードには、当該ユーザを特定する特定情報が埋め込まれている。
【0041】
また、コードには、通常、画面識別子も埋め込まれている。画面識別子とは、画面を識別する情報である。画面とは、1以上の各商品の注文を入力する画面である。画面識別子は、例えば、URLであるが、URLに対応付いたIDでもよいし、画面を識別し得る情報であれば何でもよい。
【0042】
この場合、格納部11には、画面識別子と対に、1または2以上の画面情報が格納される。本実施の形態における画面情報とは、上記のような、1以上の各商品の注文を入力する画面の情報である。画面情報は、例えば、ウェブページであるが、PDFや専用アプリの画面等でもよく、そのデータ形式は問わない。
【0043】
なお、ウェブページとは、ワールドワイドウェブ上で提供される、ページ単位の文書である。ウェブページは、文字または画像のうち1種類以上の情報で構成され、ブラウザで閲覧可能である。ウェブページは、URLで識別される。本実施の形態におけるウェブページには、例えば、商品識別子に対応する商品名と、数量が入力される入力欄との対が、1対以上、ページ内に配置されている。
【0044】
注文コードシートCS1のコードは、ユーザが商品の注文を行う際に、端末装置2によって読み取られる。特定情報受信部121は、注文コードシートCS1の上記コードを読み取った端末装置2から特定情報を受信する。また、特定情報受信部121は、コードを読み取った端末装置2から、例えば、特定情報と共に、画面識別子も受信する。または、特定情報受信部121は、画面識別子を含む特定情報を受信してもよい。
【0045】
ただし、画面識別子は必須ではない。例えば、1以上の各商品の注文を入力する画面がただ1つしかない場合は、コードに画面識別子が埋め込まれていなくてもよい。また、格納部11に画面識別子と画面情報との対の集合が格納される必要もないし、特定情報受信部121は、画面識別子を受信しなくてもよい。
【0046】
なお、コードは、例えば、QRコード(登録商標:以下同様)であるが、QRコード以外の二次元コードでもよいし、バーコード等の一次元コードでも構わない。QRコード以外の二次元コードとは、例えば、SPコードやCPコード等であるが、その種類は問わない。
【0047】
表出とは、シートの表面にコードが出現している状態をいう。表出は、例えば、シートの表面への印刷により実現されるが、シートに対するレーザ彫刻でも実現可能である。または、例えば、シールにコードを印刷し、そのシールをシートに貼っても構わない。
【0048】
注文コードシートは、コードがマグネット上に表出したマグネットシートであることは好適である。この種の注文コードシートは、磁石に着く鉄等の素材を含む物品に貼り付けられる。この種の注文コードシートが貼り付けられる物品は、例えば、冷蔵庫であるが、冷蔵庫以外の家電製品(例えば、洗濯機、電子レンジ等)でもよいし、スチール製の食器棚やホワイトボード等でもよく、その種類は問わない。
【0049】
または、注文コードシートは、コードが表出したシールでもよい。この種の注文コードシートは、磁石に着かない木材や樹脂等できた物品にも貼り付け可能である。または、注文コードシートは、コードが表出した単なる紙片でも構わない。この種の注文コードシートは、例えば、粘着テープや画鋲等を用いて、各種の物品や壁面など、適宜な場所に貼り付けられる。
【0050】
このように、注文コードシートの素材や作成方法は問わない。また、注文コードシートが貼り付けられる場所も問わない。
【0051】
具体的には、例えば、ユーザ宅の冷蔵庫等に貼られた注文コードシートのコードは、ユーザ宅を訪問したヘルパーの操作により、端末装置2のカメラで読み取られる。そして、当該コードから抽出された特定情報が、端末装置2からサーバ装置1に送信される。
【0052】
注文情報受信部122は、注文情報を受信する。注文情報とは、商品の注文に関する情報である。注文情報は、商品識別子または数量情報のうち1種類以上の情報を含む。
【0053】
商品識別子とは、商品を識別する情報である。商品識別子は、例えば、商品名、品番等であるが、商品を識別可能な情報であれば何でもよい。数量情報とは、商品の数または量を示す情報である。数量情報は、例えば、2個、1ダース、3リットル等であるが、その数値や単位は問わない。
【0054】
具体的には、例えば、特定情報受信部121が、注文コードシートのコードを読み取った端末装置2から、端末識別子と対に特定情報を受信する。そして、当該特定情報の受信に応じて、後述する画面情報送信部131が、読み取られたコードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を、当該端末識別子で識別される端末装置2に送信する。
【0055】
なお、読み取られたコードとは、コードの読み取りの結果である。コードの読み取りの結果は、例えば、コードの画像でもよいし、文字列でもよいし、コードから抽出された1または2以上の特徴情報でもよい。特徴情報とは、コードの図形的な特徴を量的に示す情報である、といってもよい。特徴情報は、例えば、コードを構成する1以上の図形要素の配列、各図形要素のサイズといった情報であるが、抽出される特徴量の種類や数は問わない。また、QRコード等のコードの読み取り、読み取られたコードからの情報の抽出の処理は公知であり、詳しい説明を省略する。
【0056】
注文情報受信部122は、例えば、画面情報の端末装置2への送信に応じて、当該端末装置2から、当該画面情報による画面の1以上の商品のうちの、1以上の商品の注文に関する注文情報を受信する。
【0057】
こうして受信される注文情報は、通常、商品識別子と数量情報との組を、1または2組以上含む。ただし、例えば、一の商品しかない場合、注文情報は、商品識別子を有さなくてもよい。また、例えば、数量が“1”である場合、注文情報は、数量情報を有さなくてもよい。
【0058】
位置情報受信部123は、位置情報を受信する。位置情報とは、端末装置2の位置を示す情報である。位置情報は、例えば、緯度および経度の組で表現される。この種の位置情報は、例えば、端末装置2が有するGPS受信機を用いて取得され、当該端末装置2から、端末識別子と対にサーバ装置1に送信される。
【0059】
または、位置情報は、アクセスポイント識別子で表現されてもよい。アクセスポイント識別子とは、端末装置2のネットワークへのアクセスポイントを識別する情報である。この種の位置情報は、例えば、ネットワークへのアクセスを管理する外部のサーバから取得可能である。端末装置2は、例えば、こうして外部サーバから取得した位置情報を、端末識別子と対にサーバ装置1に送信してもよい。
【0060】
位置情報受信部123は、例えば、上記のようにして端末装置2から送信される位置情報を、端末識別子と対に受信する。
【0061】
送信部13は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、画面情報である。
【0062】
画面情報送信部131は、画面情報を送信する。画面情報とは、前述したように、1以上の各商品の注文を入力する画面の情報である。
【0063】
画面情報送信部131は、例えば、端末装置2で読み取られたコードに対応する画面情報を、当該端末装置2に送信する。なお、コードに対応する画面情報とは、コードから抽出された情報に対応する画面情報でもよい。コードから抽出された情報とは、例えば、特定情報であるが、画面識別子でもよく、コート抽出可能な情報あれば何でもよい。
【0064】
詳しくは、例えば、格納部11に、特定情報と画面情報との対の集合が格納されており、画面情報送信部131は、特定情報受信部121が受信した特定情報に対応する画面情報を格納部11から取得する。そして、画面情報送信部131は、取得した画面情報を、当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置2に送信する。
【0065】
または、格納部11に、画面識別子と画面情報との対の集合が格納されており、画面情報送信部131は、特定情報受信部121が特定情報と共に受信した画面識別子に対応する画面情報を、格納部11から取得してもよい。そして、画面情報送信部131は、取得した画面情報を、当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置2に送信する。
【0066】
なお、送信される画面情報は、格納されている画面情報と同じでなくてもよい。例えば、画面情報送信部131は、特定情報受信部121が特定情報と共に受信した画面識別子に対応する画面情報を格納部11から取得し、その取得した画面情報と、当該特定情報の少なくとも一部とを用いて、送信用の画面情報を構成してもよい。
【0067】
ここで、特定情報の少なくとも一部とは、例えば、氏名情報であるが、住所情報でもよいし、住所情報および氏名情報でも構わない。また、送信用の画面情報を構成することは、例えば、取得した画面情報を、当該画面情報に対応する画面が、特定情報の少なくとも一部に対応する文字列を含むように、変更することでもよい。
【0068】
画面情報送信部131は、こうして構成した画面情報を、当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置2に送信してもよい。
【0069】
端末装置2には、例えば、ブラウザがインストールされており、コードから抽出された画面識別子で特定されるウェブページが、例えば、前述したヘルパーによって、端末装置2のブラウザで閲覧される。ただし、ブラウザは必須ではない。端末装置2には、例えば、PDFビューアやその他の専用アプリがインストールされていてもよい。
【0070】
ヘルパーは、ウェブページを閲覧しつつ、端末装置2が有するタッチパネル等の入力デバイスを利用して、ウェブページ内の1以上の商品名のうち、注文する1以上の各商品の商品名と対になる入力欄に、数量を入力した後、確定操作を行う。
【0071】
確定操作に応じて、端末装置2において、数量が入力された1以上の入力欄ごとに、当該入力欄と対になる商品名に対応する商品識別子と、当該該入力欄に入力された数量を示す数量情報との組が構成される。端末装置2には、ユーザを特定する特定情報が格納されており、端末装置2からは、こうして構成された1以上の組を含む注文情報が、特定情報と対にサーバ装置1に送信される。
【0072】
処理部14は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、個人情報取得部141、配送処理部142、および判断部143などの処理である。なお、各種の処理には、フローチャートで説明する各種の判別なども含まれる。
【0073】
個人情報取得部141は、個人情報を取得する。個人情報取得部141が取得する個人情報は、所在情報を含む。所在情報とは、前述したように、ユーザの所在を示す情報である。個人情報取得部141に示されているが取得する個人情報に含まれる所在情報は、特定情報受信部121が受信した特定情報に対応するユーザの所在を示す情報である。
【0074】
例えば、特定情報と、所在情報を含む個人情報との対の集合が格納部11に格納されており、個人情報取得部141は、特定情報受信部121が受信した特定情報にと対になる個人情報を格納部11から取得する。
【0075】
または、特定情報受信部121が受信した特定情報に個人情報が含まれていてもよく、その場合、個人情報取得部141は、受信された特定情報から個人情報を取得すればよい。
【0076】
配送処理部142は、配送処理を行う。配送処理とは、商品の配送に関する処理である。本実施の形態における配送は、ユーザの住所への配送であり、例えば、宅配や配達や郵送などであるが、その形態は問わない。かかる配送に関する配送処理は、例えば、発注の処理、住所と氏名を含む送り状の印刷などであるが、ユーザが注文した商品を当該ユーザの住所に届けるための処理であれば何でもよい。
【0077】
配送処理部142は、注文情報受信部122が受信した注文情報と、個人情報取得部141が取得した個人情報とを用いて、受信された注文情報に対応する1以上の商品の配送処理を行う。
【0078】
詳しくは、例えば、格納部11に、商品識別子と供給者情報との対の集合が格納されている。供給者情報とは、供給者に関する情報である。供給者とは、商品を供給する者である。供給者は、例えば、メーカであるが、販売店や問屋等でもよい。供給者情報は、例えば、供給者のメールアドレスを含む。または、供給者情報は、メールアドレスに代えて、またはこれに加えて、供給者のウェブアドレス、または供給者の電話番号のうち1以上を含んでもよい。
【0079】
なお、商品識別子と供給者情報とは、1対1に対応していなくてもよい。例えば、一の供給者が2以上の商品を供給する場合は、2以上の商品識別子が一の供給者情報に対応付いていても構わない。
【0080】
配送処理部142は、注文情報受信部122が受信した注文情報から、商品識別子と数量情報との組を、1または2組以上、取得する。次に、配送処理部142は、取得した1以上の各商品識別子ごとに、当該商品識別子と対になる供給者情報を格納部11から取得し、取得した供給者情報を用いて、当該商品識別子で識別される商品を、当該商品識別子と組になる数量情報が示す数量だけ、発注する発注処理を行う。
【0081】
発注処理は、例えば、取得された供給者情報に含まれるメールアドレスへのメールの送信により行われる。メールには、取得された供給者情報に対応する発注情報が記載または添付される。発注情報とは、一の供給者に対する、1または2以上の商品の発注に関する情報である。発注情報は、例えば、商品識別子と数量情報との組を、1または2組以上含む。
【0082】
配送処理部142は、受信した1以上の注文情報を用いて、取得した1以上の供給者情報ごとに、上記のような発注情報を構成する。
【0083】
例えば、格納部11に、発注を行うタイミングを示すタイミング情報が格納されており、配送処理部142は、MPUの内蔵時計またはNTPサーバから取得される時刻情報が、格納されているタイミング情報の示すタイミングである場合に、1以上の各供給者情報ごとに、当該供給者情報に対応する発注情報を構成し、当該供給者情報に含まれるメールアドレス宛に、メールで送信してもよい。
【0084】
または、発注処理は、供給者情報に含まれるウェブアドレスに対応するウェブページ上で行われてもよいし、供給者情報に含まれる電話番号へファクシミリまたはショートメッセージの送信により行われても構わない。
【0085】
なお、発注処理は、例えば、発注の管理を行う管理者の端末(図示しない)への発注情報の送信を含むと考えてもよい。管理者の端末は、発注情報を受信し、ディスプレイに表示する。管理者は、表示されている発注情報を確認し、発注情報が記載または添付されたメール等の送信の操作を行う。または、管理者は、表示されている発注情報を用いて、電話等で発注を行うことも可能である。ただし、管理者等による人為的な操作自体は、通常、発注処理から除外される。
【0086】
また、配送処理部142は、取得した1以上の各商品識別子ごとに、取得した個人情報に含まれる住所情報と氏名情報とを用いて、住所と氏名を含む送り状の印刷を行う。なお、印刷は、通常、プリンタによるプリントアウトであるが、例えば、送り状の画像を構成して、格納部11等に蓄積したり、外部の装置(例えば、印刷サーバなど)に送信したりする処理でもよい。
【0087】
なお、配送処理部142は、位置情報受信部123が受信した位置情報と、個人情報取得部141が取得した個人情報に含まれる住所情報とが、予め決められた条件を満たすほど近い場合のみ、配送処理を行うことは好適である。予め決められた条件を満たすほど近いか否かは、例えば、判断部143が判断してもよい。
【0088】
判断部143は、位置情報受信部123が受信した位置情報と、個人情報取得部141が取得した個人情報に含まれる住所情報とが、予め決められた条件を満たすか否かを判断する。
【0089】
例えば、格納部11に、住所情報が格納されている。住所情報は、位置情報と対に格納されていてもよい。住所情報と対になる位置情報は、当該住所情報で特定される地点または範囲を代表する代表点の位置情報である。代表点は、例えば、当該範囲の中心点であるが、当該範囲内の地点であれば、どの地点でもよい。
【0090】
予め決められた条件は、位置情報受信部123が受信した位置情報と、個人情報取得部141が取得した個人情報に含まれる住所情報との関係に関する条件である。
【0091】
予め決められた条件は、例えば、位置情報受信部123が受信した位置情報が示す位置(以下、端末位置と記す場合がある)と、個人情報取得部141が取得した個人情報に含まれる住所情報と対になる位置情報が示す位置(以下、ユーザ所在位置と記す場合がある)との間の距離に関する条件であってもよい。かかる条件は、例えば、端末位置とユーザ所在位置と間の距離が閾値以下である、という旨の条件である。この場合の閾値は、例えば、100m、20m、1km等であるが、その数値は問わない。
【0092】
または、予め決められた条件は、端末位置からユーザ所在位置への移動に要する時間が閾値以下である、という条件でもよい。この場合の閾値は、1分、20秒、15分等であるが、その数値は問わない。
【0093】
配送処理部142は、例えば、判断部143が、上記のような予め決められた条件を満たすほど近いと判断した場合のみ、配送処理を行う。
【0094】
ただし、判断部143は必須ではなく、配送処理部142は、端末位置とユーザ所在位置との関係によらず、配送処理を行ってもよい。
【0095】
端末装置2を構成する端末格納部21は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、端末識別子などである。
【0096】
端末受付部22は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、コード、注文情報などである。
【0097】
端末受付部22は、例えば、カメラやスキャナ等の光学読取手段を介して注文コードシートから読み取られたコードを受け付ける。
【0098】
また、端末受付部22は、例えば、後述する端末出力部26によってディスプレイに表示されている画面に対し、タッチパネルやキーボード等の入力デバイスを介して入力された注文情報を受け付ける。
【0099】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、読み取られたコードからの情報の抽出などである。抽出される情報は、例えば、特定情報、画面識別子等であるが、コードに埋め込まれている情報であれば何でもよい。
【0100】
端末送信部24は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、特定情報、画面識別子、注文情報などである。
【0101】
端末送信部24は、例えば、端末受付部22が受け付けたコードから抽出された特定情報を、端末格納部21に格納されている端末識別子と対に、サーバ装置1に送信する。また、端末送信部24は、例えば、端末受付部22が受け付けたコードから抽出された特定情報と共に、当該コードから抽出された画面識別子をも、端末識別子と対にサーバ装置1に送信してもよい。
【0102】
また、端末送信部24は、例えば、端末受付部22が受け付けた注文情報を、端末識別子と対にサーバ装置1に送信する。
【0103】
端末受信部25は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、画面情報である。
【0104】
端末受信部25は、例えば、端末送信部24が、注文コードシートから読み取られたコードから抽出された特定情報をサーバ装置1に送信したことに応じて、サーバ装置1から当該コードに対応する画面情報を受信する。端末受信部25は、例えば、端末送信部24が、注文コードシートから読み取られたコードから抽出された特定情報と共に画面識別子をもサーバ装置1に送信したことに応じて、サーバ装置1から当該画面識別子で識別される画面情報を受信することは好適である。受信される画面情報は、サーバ装置1において、格納されている画面情報と、コードから抽出された特定情報の一部または全部とを用いて構成された、送信用の画面情報であることは、より好適である。
【0105】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、画面情報である。出力とは、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタでのプリントアウト、スピーカからの音出力、記録媒体への蓄積、他のプログラムへの処理結果の引渡し、外部の装置への送信などを含む概念である。
【0106】
端末出力部26は、例えば、端末受信部25が受信した画面情報を、ディスプレイを介して出力する。それによって、ディスプレイに、1以上の各商品の注文を入力する画面が表示される。表示される画面は、コードから抽出された特定情報の一部である氏名情報等に対応する文字列を含むことは好適である。
【0107】
なお、端末出力部26は、受信された画面情報を、プリンタでプリントアウトしたり、記録媒体に蓄積したりしてもよい。
【0108】
格納部11、および端末格納部21は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。後述する実施の形態2に記載の、格納部51、および端末格納部61も同様である。
【0109】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
【0110】
受信部12、特定情報受信部121、注文情報受信部122、および位置情報受信部123、および端末受信部25は、通常、有線または無線の通信手段(例えば、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。実施の形態2に記載の、受信部52、特定情報受信部521、注文情報受信部522、端末受信部65、および配送者受信部71も同様である。
【0111】
送信部13、画面情報送信部131、および端末送信部24は、通常、有線または無線の通信手段で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。実施の形態2に記載の、送信部53、画面情報送信部531、および端末送信部64も同様である。
【0112】
処理部14、個人情報取得部141、配送処理部142、判断部143、および端末処理部23は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部14等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。実施の形態2に記載の、処理部54、個人情報取得部541、配送処理部542、および端末処理部63も同様である。
【0113】
端末受付部22は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。端末受付部22は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。実施の形態2に記載の端末受付部62も同様である。
【0114】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。実施の形態2に記載の、端末出力部66、および配送者出力部72も同様である。
【0115】
次に、情報システム100の動作について
図2のフローチャートを用いて説明する。
図2は、サーバ装置1の動作を説明するフローチャートである。
【0116】
(ステップS201)処理部14は、特定情報受信部121が、コードを読み取った端末装置2から特定情報を受信したか否かを判断する。
【0117】
例えば、特定情報は、IDであり、格納部11に、IDと個人情報との対の集合が格納されている。受信された特定情報が、格納部11に格納されている1以上のIDのいずれか1つと一致する場合に、処理部14は、特定情報受信部121が、コードを読み取った端末装置2から特定情報を受信したと判断する。特定情報受信部121が、コードを読み取った端末装置2から特定情報を受信した場合はステップS202に進み、受信していない場合はステップS201に戻る。
【0118】
(ステップS202)画面情報送信部131は、当該端末装置2に、当該コードに対応する画面情報を送信する。例えば、格納部11に、特定情報と画面情報との対の集合が格納されており、画面情報送信部131は、当該特定情報に対応する画面情報を格納部11から取得して、ステップS201で当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置2に送信する。
【0119】
(ステップS203)処理部14は、注文情報受信部122が、当該端末装置2から注文情報を受信したか否かを判断する。注文情報受信部122が、当該端末装置2から注文情報を受信した場合はステップS204に進み、受信していない場合はステップS203に戻る。
【0120】
(ステップS204)個人情報取得部141は、当該特定情報に対応するユーザの個人情報を取得する。例えば、特定情報と、所在情報を含む個人情報との対の集合が格納部11に格納されており、個人情報取得部141は、ステップS201で受信された特定情報にと対になる個人情報を格納部11から取得する。
【0121】
(ステップS205)配送処理部142は、ステップS203で受信された注文情報と、ステップS204で取得された個人情報とを用いて、当該注文情報に対応する1以上の商品の配送処理を行う。なお、本実施の形態における配送は、ユーザの住所への配送であり、配送処理は、例えば、発注の処理、住所と氏名を含む送り状の印刷などである。その後、ステップS201に戻る。
【0122】
なお、
図2のフローチャートにおいては、格納部11に特定情報と画面情報との対の集合が格納されている場合の処理例を説明したが、格納部11には、画面識別子と画面情報との対の集合が格納されていてもよい。この場合、ステップS202で、画面情報送信部131は、当該コードから抽出された画面識別子に対応する画面情報を格納部11から取得し、ステップS201で当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置2に送信する。
【0123】
また、
図2のフローチャートにおいては、ステップS201で特定情報を受信したことに応じて、ステップS202で画面情報を送信した後、ステップS203で当該画面情報に対する注文情報を受信したことに応じて、ステップS204で個人情報を取得しているが、ステップS204の個人情報取得は、例えば、ステップ202の画面情報送信の直後でもよいし、ステップS201の特定情報受信の直後でもよい。
【0124】
つまり、
図2のフローチャートを構成する5つのステップS201~S205は、例えば、S201,S202,S204,S203,S205の順序で実行されてもよいし、または、S201,S204,S202,S203,S205の順序で実行されても構わない。
【0125】
そして、後者の場合、ステップS202で、画面情報送信部131は、取得した画面情報と、当該特定情報の少なくとも一部(例えば、氏名情報)とを用いて、送信用の画面情報を構成し、その構成した画面情報を、当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置2に送信してもよい。
【0126】
また、
図2のフローチャートの処理は、例えば、特定情報受信部121が特定情報と対に受信した2以上の各端末識別子ごとに実行される。従って、2以上の端末識別子に対応する2以上の処理が、並列に実行される場合がある。
【0127】
さらに、
図2のフローチャートにおいて、サーバ装置1の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0128】
なお、
図2のフローチャートにおいて、例えば、ステップS204とステップS205の間に、次の2つのステップS204aおよびS204bが追加されてもよい。この変形例において、ステップS204で取得される個人情報には、住所情報が含まれる。
【0129】
(ステップS204a)処理部14は、位置情報受信部123が当該端末装置2の位置情報を受信したか否かを判断する。位置情報受信部123が当該端末装置2の位置情報を受信した場合はステップS204bに進み、受信していない場合はステップS204aに戻る。
【0130】
(ステップS204b)判断部143は、ステップS204bで受信された位置情報と、ステップS204で取得された個人情報に含まれる住所情報とが条件を満たす程近いか否かを判断する。当該位置情報と当該住所情報とが条件を満たす程近い場合はステップS205に進み、そうでない場合はステップS201に戻る。
【0131】
以下、情報システム100の具体的な動作例について説明する。なお、以下の説明は、種々の変更が可能であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0132】
本例における情報システム100は、サーバ装置1、および2以上の端末装置2を備える。サーバ装置1は、ネットワーク等を介して、2以上の端末装置2の各々と通信可能に接続される。サーバ装置1は、例えば、情報システム100を運営する運営企業のサーバである。
【0133】
2以上の端末装置2のうち一の端末装置2(以下、端末装置2Aと記す場合がある)は、情報システム100を利用するユーザの一人である田中さんの世話をするヘルパーの端末である。田中さんは、自宅からの移動に制約があり、例えば、食品等の生活必需品の買い物が困難な買い物困難者である、といってもよい。ヘルパーは、田中さんの自宅を訪問し、田中さんに代わって、生活必需品の注文を行う。
【0134】
田中さんの自宅の冷蔵庫には、例えば、
図3に示すような、マグネットの注文コードシートCS1が貼り付けられている。
図3は、本実施の形態における注文コードシートの配置図である。この注文コードシートCS1には、QRコードが表出している。QRコードには、田中さんを特定する特定情報が埋め込まれている。本例における特定情報は、IDである。田中さんを特定する特定情報は、ID“1”である。なお、注文コードシートCS1には、田中さんの氏名情報“田中・・・”も記されているが、氏名情報の表記は無くてもよい。
【0135】
2以上の端末装置2のうち他の一の端末装置2(以下、端末装置2B)は、情報システム100を利用するユーザの他の一人である鈴木さんの端末である。鈴木さんも、買い物困難者であるが、自分で端末装置2Bを利用して商品の注文を行う。鈴木さん宅のホワイトボードには、鈴木さんを特定するID“2”が埋め込まれたQRコードを表出した注文コードシートが貼り付けられている。
【0136】
サーバ装置1の格納部11には、例えば、
図4に示すような、IDと個人情報との対の集合が格納されている。
図4は、個人情報のデータ構造図である。個人情報は、例えば、住所情報、および氏名情報などを有する。IDは、例えば、“1”,“2”等の番号である。ID“1”と対になる個人情報は、住所情報“大阪市中央区・・・”、および氏名情報“田中・・・”などを有する。ID“2”と対になる個人情報は、住所情報“兵庫県西宮市・・・”、および氏名情報“鈴木”などを有する。
【0137】
また、格納部11には、IDとウェブページとの対の集合が格納されている。ID“1”に対応するウェブページは、田中さんのページである。格納されるウェブページは、例えば、HTMLファイルであるが、XMLでもよく、そのデータ形式は問わない。
【0138】
なお、ID“2”に対応するウェブページは、鈴木さんのページである。田中さんのページは、例えば、「歯みがき」と数量入力欄との対、「ディッシュペーパー」と数量入力欄との対などを含む。
【0139】
端末装置2Aの端末格納部21には、端末識別子“A”が格納されている。端末装置2Bの端末格納部21には、端末識別子“B”が格納されている。
【0140】
田中さん宅を訪問したヘルパーは、冷蔵庫の中を確認し、必要な食料品があれば、端末装置2Aを利用して、次の要領で注文を行う。すなわち、ヘルパーは、端末装置2Aのカメラ機能を起動し、冷蔵庫に貼り付けられている注文コードシートからQRコードを読み取る。
【0141】
端末装置2Aにおいて、端末処理部23は、読み取られたコードからID“1”を抽出し、端末送信部24は、抽出されたID“1”を端末識別子“A”と対にサーバ装置1に送信する。
【0142】
サーバ装置1において、特定情報受信部121が上記ID“1”を端末識別子“A”と対に受信し、画面情報送信部131は、当該端末識別子“A”で識別される端末装置2Aに、当該ID“1”に対応するウェブページを送信する。
【0143】
端末装置2Aにおいて、端末受信部25が上記ウェブページを受信し、端末出力部26は、受信されたウェブページをディスプレイを介して出力する。これにより、端末装置2Aのディスプレイに、例えば、
図5に示すような、田中さんの個人ページの画面が表示される。
図5は、端末装置2Aにおける画面の例を示す図である。
【0144】
田中さんの個人ページは、「牛乳」と数量入力欄(本)との対、および「にんじん」と数量入力欄(kg)との対などを含む。ヘルパーは、端末装置2Aが有するタッチパネル等の入力デバイスを介して、「牛乳」に対応する数量入力欄(本)に“2”を入力し、また、「にんじん」に対応する数量入力欄(kg)に“1”を入力する。
【0145】
端末装置2Aにおいて、端末受付部22は、「牛乳」に対応する数量入力欄(本)に“2”が入力されたことに応じて、商品識別子“牛乳”と数量情報“2本”との対を受け付け、また、「にんじん」に対応する数量入力欄(kg)に“1”が入力されたことに応じて、商品識別子“にんじん”と数量情報“1kg”との対を受け付ける。端末送信部24は、こうして受け付けられた2つの対を含む注文情報を、ID“1”と対に、サーバ装置1に送信する。
【0146】
サーバ装置1において、注文情報受信部122が上記注文情報をID“1”と対に受信し、個人情報取得部141は、格納部11から、当該ID“1”と対になる個人情報“大阪市中央区・・・,田中・・・”を取得する。
【0147】
配送処理部142は、受信された注文情報および取得された個人情報を用いて、牛乳2本およびにんじん1kg等の発注、および住所「大阪市中央区・・・」と氏名「田中・・・様」を含む送り状の印刷を行う。発注した牛乳2本およびにんじん1kg等が入荷すると、担当者は、それらの商品を箱詰めし、印刷した送り状を添付して配送業者に引き渡す。牛乳2本およびにんじん1kg等を納めた箱は、送り状に記された住所「大阪市中央区・・・」まで配送され、送り状の宛名である田中さんに引き渡される。
【0148】
なお、鈴木さん宅への配送は、次のように行われる。例えば、歯磨きおよびティッシュペーパー等の商品の配送を受けたい場合、鈴木さんは、端末装置2Bのカメラで、ホワイトボードに貼り付けられている注文コードシートCS1からQRコードを読み取る。
【0149】
端末装置2Bにおいて、端末処理部23は、読み取られたコードからID“2”を抽出し、端末送信部24は、抽出されたID“2”を端末識別子“B”と対にサーバ装置1に送信する。
【0150】
サーバ装置1において、特定情報受信部121が上記ID“2”を端末識別子“B”と対に受信し、画面情報送信部131は、当該端末識別子“B”で識別される端末装置2Bに、当該ID“2”に対応するウェブページを送信する。
【0151】
端末装置2Bにおいて、端末受信部25が上記画面情報を受信し、端末出力部26は、受信されたウェブページをディスプレイを介して出力する。これにより、端末装置2Bのディスプレイに、鈴木さんの個人ページの画面が表示される。鈴木さんの個人ページは、「歯磨き」と数量入力欄(本)との対、および「ティッシュペーパー」と数量入力欄(箱)との対などを含む。鈴木さんは、端末装置2Bの入力デバイスを介して、「歯磨き」に対応する数量入力欄(個)に“1”を、「ティッシュペーパー」に対応する数量入力欄(箱)に“5”を、それぞれ入力する。
【0152】
なお、
図5の画面には、文字列“田中様のページ”も含まれている。この文字列は、例えば、ID“2”に対応するウェブページに、予め記述されている。または、かかる文字列は、格納されているウェブページには記述されておらず、画面情報送信部131が、特定情報受信部121が受信した氏名情報を用いて、かかる文字列をも含むウェブページを構成してもよい。
【0153】
端末装置2Bにおいて、端末受付部22は、商品識別子“歯磨き”と数量情報“1個”との対、および商品識別子“ティッシュペーパー”と数量情報“5箱”との対を受け付ける。端末送信部24は、受け付けられた2つの対を含む注文情報を、ID“2”と対に、サーバ装置1に送信する。
【0154】
サーバ装置1において、注文情報受信部122が上記注文情報をID“2”と対に受信し、個人情報取得部141は、格納部11から、当該ID“2”と対になる個人情報“兵庫県西宮市・・・,鈴木・・・”を取得する。配送処理部142は、受信された注文情報および取得された個人情報を含む配送依頼を、日用雑貨を取り扱う事業者のサーバに送信する。
【0155】
事業者のサーバにおいて、上記配送依頼が受信され、鈴木さんからの注文情報および個人情報がプリンタ等で出力される。事業者は、歯磨き1個とティッシュペーパー5箱を袋詰めし、住所「兵庫県西宮市・・・」と氏名「鈴木・・・」を印刷したラベルを添付して出荷する。歯磨き1個とティッシュペーパー5箱を納めた袋は、「兵庫県西宮市・・・」の鈴木さん宅に配送される。
【0156】
以上、本実施の形態によれば、サーバ装置1は、ユーザを特定する特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートCS1のコードを読み取った端末装置2から特定情報を受信し、コードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を端末装置2に送信し、画面情報の送信に応じて、1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を端末装置2から受信し、特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得し、受信した注文情報と取得した個人情報とを用いて、注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行うことにより、移動に制約があるユーザが容易に商品の配送を受けられるようになる。なお、本実施の形態におけるユーザは、例えば、在宅の要介護者や高齢者等であり、注文コードシートCS1は、例えば、ユーザ宅内の冷蔵庫等に貼り付けられている。端末装置2は、例えば、ユーザの端末でもよいし、ユーザの家族やヘルパー等の端末でもよい。つまり、ユーザ宅内の注文コードシートCS1のコードを読み取ることができる者の端末であれば、誰の端末であっても、画面情報を受信して、商品の注文を行うことが可能である。
【0157】
また、上記構成において、特定情報は、ユーザの個人情報を含むことにより、ユーザは、個人情報の入力なしで商品の配送を受けることができる。
【0158】
また、上記構成において、個人情報は、ユーザの住所情報と氏名情報とを含むことにより、ユーザは、住所と氏名を含む個人情報の入力なしで商品の配送を受けることができる。
【0159】
また、サーバ装置1は、端末装置2の位置を示す位置情報を受信し、位置情報と住所情報とが予め決められた条件を満たすほど近いか否かを判断し、予め決められた条件を満たすほど近いと判断した場合のみ、配送処理を行うことにより、住所から離れた場所に位置する端末装置2での注文に対しては配送を行わないので、ユーザは、住所と氏名を含む個人情報の入力なしでも安全に商品の配送を受けることができる。
【0160】
また、注文コードシートCS1は、サーバ装置1で受信される特定情報が埋め込まれたコードがマグネット上に表出した注文コードシートである。従って、注文コードシートCS1を冷蔵庫等に貼り付けておくことで、ユーザは、容易に食品等の商品の配送を受けられる。
【0161】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。
【0162】
なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、ユーザを特定する特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートCS1の前記コードを読み取った端末装置2から特定情報を受信する特定情報受信部121と、前記コードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を前記端末装置2に送信する画面情報送信部131と、前記画面情報の送信に応じて、前記1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を前記端末装置2から受信する注文情報受信部122と、前記特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得する個人情報取得部141と、前記注文情報受信部122が受信した注文情報と前記個人情報取得部141が取得した個人情報とを用いて、当該注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行う配送処理部142として機能させるためのプログラムである。
【0163】
(実施の形態2)
前述した実施の形態1における配送が、例えば、ユーザが暮らす自宅や施設等の住所への配送であったのに対し、本実施の形態2における配送は、例えば、列車や球場といった特定の場所で座席またはテーブルに着いているユーザの席への配送である。
【0164】
図6は、本実施の形態における情報システム200のブロック図である。情報システム200は、サーバ装置5、1または2以上の端末装置6、および1または2以上の配送者端末7を備える。サーバ装置5は、ネットワーク等を介して、1以上の端末装置6および1以上の配送者端末7の各々と通信可能に接続される。
【0165】
サーバ装置5は、情報システム200を運営する運営企業のサーバであり、例えば、新幹線等の列車や球場などの特定の場所に設置される。ただし、サーバ装置5は、クラウドサーバやASPサーバ等でもよく、そのタイプや所在は問わない。なお、運営企業は、例えば、列車を運行する鉄道会社、球場を運営する運営会社等であるが、車内や球場内で弁当や飲み物、各種グッズなどの品物を販売する販売会社でもよい。ただし、品物の種類、品物を販売する場所や主体等は問わない。
【0166】
端末装置6は、情報システム200を利用するユーザの端末である。ユーザは、例えば、列車の乗客、球場の観客などであり、座席やテーブル等の席に着いている。ユーザが席で飲食する弁当やお茶、読む雑誌といった商品(以下、非日用品と記す場合がある)は、例えば、販売員が席の間を巡りながら販売する。ユーザは、席を離れて商品を購入することも可能ではあるが、通常は席を離れず、販売員が巡回して来るのを待つ。従って、本実施の形態におけるユーザは、席からの移動に制約がある、ということもできる。なお、席が設けられている場所は、列車や球場に限らず、例えば、航空機、バス、船、レストラン、宴会場、ホテル、カラオケ等、どこでもよい。
【0167】
配送者端末7は、ユーザに品物を配送する配送者の端末である。配送者は、例えば、車内や球場内で販売を行う販売員であるが、販売員とは別の人員でもよい。
【0168】
サーバ装置5は、格納部51、受信部52、送信部53、および処理部54を備える。受信部52は、特定情報受信部521、および注文情報受信部522を備える。送信部53は、画面情報送信部531を備える。処理部54は、個人情報取得部541、および配送処理部542を備える。
【0169】
端末装置6は、端末格納部61、端末受付部62、端末送信部64、端末受信部65、および端末出力部66を備える。
【0170】
配送者端末7は、配送者受信部71、および配送者出力部72を備える。
【0171】
サーバ装置5を構成する各要素(すなわち、格納部51、受信部52、送信部53、処理部54、特定情報受信部521、注文情報受信部522、画面情報送信部531、個人情報取得部541、および配送処理部542)は、基本的には、実施の形態1の対応する構成要素(すなわち、格納部21、受信部22、送信部23、処理部24、特定情報受信部221、注文情報受信部222、画面情報送信部231、個人情報取得部241、および配送処理部242)と同様の動作を行う。以下では、各構成要素の動作の概要と、実施の形態1に対する差異のみを説明する。
【0172】
格納部51には、例えば、IDと個人情報との対の集合が格納される。ただし、実施の形態1における個人情報が、通常、住所情報および氏名情報であったのに対し、本実施の形態における個人情報は、通常、席特定情報である。席特定情報とは、席を特定する情報である。席は、通常、座席であるが、テーブルの席でもよい。席特定情報は、例えば、列車の座席を特定する情報である。
【0173】
この種の席特定情報は、例えば、号車番号と座席番号とで構成される。号車番号とは、一の列車を構成する1以上の車両(例えば、16両や8両等)の番号である。号車番号は、例えば、“1”,“2”,・・・“8”等であるが、その表現形式は問わない。座席番号とは、一の車両内の1または2以上の座席(例えば、100席)の番号である。座席番号は、例えば、“1A”,“1B”,・・・“12D”等であるが、その表現形式は問わない。なお、この種の席特定情報は、号車番号を有さなくてもよく、例えば、座席番号のみで構成されてもよい。
【0174】
または、席特定情報は、例えば、夜行列車の寝台、航空機の座席、バスの座席、船の船室または寝台といった、各種の乗り物の各種の席を特定する情報でもよい。
【0175】
または、席特定情報は、例えば、球場の席を特定する情報でもよい。この種の席特定情報は、例えば、エリア識別子と座席番号とで構成される。エリア識別子とは、球場内のエリアを識別する情報である。エリア識別子は、例えば、“ネット裏”や“一塁側内野席”等であるが、その表現形式は問わない。座席番号は、例えば、“第10列-第41番”等で表現されるが、その表現形式は問わない。
【0176】
または、席特定情報は、例えば、レストランや宴会場といった、2以上のテーブルが配置された場所において、テーブルを特定する情報(例えば、テーブル番号)でもよい。または、席特特定情報は、例えば、ホテルやカラオケといった、2以上の部屋を有する場所において、部屋を特定する情報(例えば、部屋番号)でも構わない。
【0177】
なお、席特定情報は、席属性情報に対応付いていてもよい。言い換えると、本実施の形態における個人情報は、席特定情報と席属性情報とを有していてもよい。席属性情報とは、席の属性を示す情報である。席属性情報は、例えば、“自由席”,“指定席”,“グリーン車”,“B寝台”,“ビジネスクラス”,“禁煙席”,“喫煙席”等であるが、その種類は問わない。なお、席属性情報は、例えば、その席に着いているユーザの個人情報の一種と考えることもできる。
【0178】
また、席特定情報は、通常、ユーザが着いている席を識別する情報であるが、例えば、列車や球場のように、2以上の座席が少なくとも前後方向に配列されている場所にあっては、ユーザの後ろの席を識別する情報であってもよい。つまり、列車等では、ユーザの席の背もたれに、後ろの席の番号が表記され、ユーザの席の番号は、前の席の背もたれに表記されている場合がある。
【0179】
なお、少なくとも前後方向に配列されている場所とは、通常、4以上の座席が前後および左右の2方向に配列されている場所であるが、2以上の座席が前後方向に一列に配置されている場所も含む。
【0180】
受信部52は、例えば、特定情報、注文情報等の各種の情報を受信する。なお、受信部52は、例えば、特定情報と共に、席属性情報をも受信してもよい。
【0181】
特定情報受信部521は、注文コードシートCS2のコードを読み取った端末装置6から、端末識別子と対に、特定情報を受信する。特定情報は、例えば、席特定情報であるが、IDでもよい。後者の場合、格納部51には、IDと席特定情報との対の集合が格納される。
【0182】
ユーザが注文を行うための注文コードシートは、実施の形態1では、例えば、そのユーザの自宅等に設置された冷蔵庫等の家電製品やホワイトボード等に貼られたが、本実施の形態では、例えば、列車や球場等に設けられた座席またはテーブルに貼られる。特に、列車等において、ある席に着いているユーザが注文を行うための注文コードシートCS2が、そのユーザの前の座席の背もたれの後面に貼られることは好適である。なお、当該ユーザの座席の背もたれの後面には、後ろの座席のユーザが注文を行うための注文コードシートが貼られる。注文コードシートCS2は、例えば、樹脂製のプレートであるが、シールやマグネットシート等でもよく、その素材は問わない。
【0183】
注文情報受信部522は、画面情報送信部531による画面情報の送信に応じて、当該画面情報に対応する1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を端末装置6から受信する。
【0184】
送信部53は、画面情報等の各種の情報を送信する。なお、本実施の形態においても、画面情報は、通常、ウェブページである。
【0185】
画面情報送信部531は、端末装置6で読み取られたコードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を当該端末装置6に送信する。
【0186】
例えば、格納部51に、一の画面情報が格納されており、画面情報送信部531は、端末装置6で読み取られたコードから抽出されたIDが受信されたことに応じて、当該一の画面情報を当該端末装置6に送信する。
【0187】
または、格納部51に、IDと、席属性情報に対応付いた席特定情報との対の集合が格納され、さらに、席属性情報と画面情報との対の集合も格納されており、画面情報送信部531は、端末装置6で読み取られたコードから抽出されたIDに対応する席特定情報に対応付いた席属性情報と対になる画面情報を、当該端末装置6に送信してもよい。
【0188】
具体的には、例えば、格納部51に、全てのIDに対応付けて、第一のウェブページが格納され、また、属性情報“グリーン車”に対応付けて、第二のウェブページが格納されている。画面情報送信部531は、端末装置6で読み取られたコードから抽出されたIDが受信されたことに応じて、全IDに対応する第一のウェブページを当該端末装置6に送信する。また、受信されたIDに対応する席特定情報が属性情報“グリーン車”に対応付いている場合、画面情報送信部531は、当該属性情報“グリーン車”に対応する第二のウェブページをも、当該端末装置6に送信する。なお、第一のウェブページ、第二のウェブページ等については、具体例で説明する。
【0189】
処理部54は、読み取られたコードからの個人情報の抽出といった、各種の処理を行う。
【0190】
個人情報取得部541は、特定情報受信部521が受信した特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得する。本実施の形態における所在情報は、通常、席特定情報である。
【0191】
配送処理部542は、注文情報受信部522が受信した注文情報と、個人情報取得部541が取得した個人情報とを用いて、当該注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行う。
【0192】
本実施の形態における配送処理は、席特定情報が示す座席またはテーブルに、注文情報が示す1以上の商品の配送するための処理である。配送は、具体的には、例えば、列車の座席またはテーブルに着いているユーザの席への弁当や飲み物等の商品の配送である。配送処理部542は、例えば、弁当や飲み物等の1以上の商品を注文する注文情報と、個人情報である席特定情報とを、1以上の各配送者端末7に送信する。
【0193】
その際、配送処理部542は、例えば、1以上の各配送者端末7の位置情報を取得し、受信された席特定情報が示す座席またはテーブルに最も近い配送者端末7に、注文情報と席特定情報とを送信してもよい。
【0194】
なお、1以上の各配送者端末7の位置情報は、例えば、当該配送者端末7が接続しているアクセスポイントを識別するアクセスポイント識別情報を用いて取得可能である。例えば、格納部51に、アクセスポイント識別子と位置情報との対の集合が格納されており、配送処理部542は、1以上の各配送者端末7から送信されるアクセスポイント識別子を受信し、当該アクセスポイント識別子に対応する位置情報を格納部51から取得する。配送処理部542は、こうして取得した1以上の位置情報のうち、受信された席特定情報で特定される席に最も近い位置情報に対応する配送者端末7に、注文情報と席特定情報とを送信してもよい。
【0195】
端末格納部61には、例えば、端末識別子などの情報が格納される。
【0196】
端末受付部62は、例えば、コード、注文情報などの情報を受け付ける。端末受付部62は、カメラ等の光学読取手段を介して注文コードシートCS1から読み取られたコードを受け付ける。また、端末受付部22は、端末出力部26によってディスプレイに表示されている画面に対し、タッチパネル等の入力デバイスを介して入力された注文情報を受け付ける。
【0197】
端末処理部63は、例えば、読み取られたコードからの特定情報等の情報の抽出などの処理を行う。
【0198】
端末送信部64は、例えば、特定情報、注文情報などの情報を送信する。詳しくは、端末送信部64は、コードから抽出された特定情報等の情報をサーバ装置5に送信する。また、端末送信部64は、端末受付部62が受け付けた注文情報を、1以上の各配送者端末7に送信する。
【0199】
端末受信部65は、例えば、端末送信部64が、コードから抽出された特定情報等の情報をサーバ装置5に送信したことに応じて、サーバ装置5から、当該コードに対応する画面情報を受信する。
【0200】
端末出力部66は、端末受信部65が受信した画面情報等の情報を、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力する。
【0201】
配送者端末7を構成する配送者受信部71は、サーバ装置5から注文情報および席特定情報を受信する。
【0202】
配送者出力部72は、配送者受信部71が受信した注文情報および席特定情報を、ディスプレイまたはプリンタを介して出力する。
【0203】
情報システム200の基本的な動作は、実施の形態1と同様であり、
図2のフローチャートに示されている。本実施の形態における各ステップでの動作は、次のようになる。
【0204】
(ステップS201)処理部54は、特定情報受信部521が、コードを読み取った端末装置6から特定情報を受信したか否かを判断する。
【0205】
例えば、特定情報は、IDであり、格納部51に、IDと、個人情報である席特定情報との対の集合が格納されている。受信された特定情報が、格納部51に格納されている1以上のIDのいずれか1つと一致する場合に、処理部54は、特定情報受信部521が、コードを読み取った端末装置6から特定情報を受信したと判断する。特定情報受信部521が、コードを読み取った端末装置6から特定情報を受信した場合はステップS202に進み、受信していない場合はステップS201に戻る。
【0206】
(ステップS202)画面情報送信部531は、当該端末装置6に、当該コードに対応する画面情報を送信する。例えば、格納部51に、特定情報であるIDと画面情報との対の集合が格納されており、画面情報送信部531は、当該特定情報に対応する画面情報を格納部51から取得して、ステップS201で当該特定情報と対に受信された端末識別子で識別される端末装置6に送信する。
【0207】
(ステップS203)処理部54は、注文情報受信部522が、当該端末装置6から注文情報を受信したか否かを判断する。注文情報受信部522が、当該端末装置6から注文情報を受信した場合はステップS204に進み、受信していない場合はステップS203に戻る。
【0208】
(ステップS204)個人情報取得部541は、当該特定情報に対応するユーザの個人情報を取得する。例えば、特定情報であるIDと、所在情報である席特定情報を含む個人情報との対の集合が、格納部51に格納されており、個人情報取得部541は、ステップS201で受信されたIDと対になる席特定情報を格納部51から取得する。
【0209】
(ステップS205)配送処理部542は、ステップS203で受信された注文情報と、ステップS204で取得された席特定情報とを用いて、当該注文情報に対応する1以上の商品の、ユーザの席への配送処理を行う。その後、ステップS201に戻る。
【0210】
以下、情報システム200の具体的な動作例について説明する。なお、以下の説明は、種々の変更が可能であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0211】
本例における情報システム200は、サーバ装置5、2以上の端末装置6、および2以上の配送者端末7を備える。サーバ装置5は、一の列車の車内ネットワークを介して、2以上の端末装置6および2以上の配送者端末7の各々と通信可能に接続される。なお、この列車を構成する2以上の各車両に、社内ネットワークへのアクセスポイントが設けられている。
【0212】
2以上の端末装置6のうち一の端末装置6(以下、端末装置6Xと記す場合がある)は、この列車の一の乗客であるXさんの携帯端末である。Xさんは、自由席である「1号車2B」に着席している。端末装置6Xの端末格納部61には、端末識別子“Y”が格納されている。
【0213】
2以上の端末装置6のうち他の端末装置6(以下、端末装置6Yと記す場合がある)は、この列車の他の乗客であるYさんの携帯端末である。Yさんは、グリーン車の席である「8号車12D」に着席している。端末装置6Yの端末格納部61には、端末識別子“Y”が格納されている。
【0214】
列車内の2以上の各座席に着いているユーザが注文を行うための注文コードシートは、例えば、
図7に示すように、そのユーザの前の席の背もたれの後面に貼り付けられている。
図7は、本実施の形態における注文コードシートの配置図である。
【0215】
いま、座席「1号車2B」に座っているXさんが、お弁当とお茶の注文を行おうとしている。Xさんは、端末装置6Aのカメラを起動し、前の座席である「1号車1B」の背もたれの後面に貼られた注文コードシートCS2のQRコードを読み取る。この注文コードシートCS2のQRコードには、座席「1号車2B」を特定する特定情報が埋め込まれている。
【0216】
なお、Xさんの座席「1号車2B」の背もたれの後面に貼られた注文コードシートのQRコードには、座席「1号車3B」を特定する特定情報が埋め込まれている。
【0217】
また、最前列の座席「1号車1B」を特定するQRコードが表出した注文コードシートは、その座席「1号車1B」に付随するテーブルに貼られている。
【0218】
本例における特定情報は、IDである。座席「1号車2B」を特定する特定情報は、ID“2”である。なお、注文コードシートCS2には、座席番号を示す文字列「2B」も記されているが、文字列の表記は無くてもよい。
【0219】
サーバ装置5の格納部51には、例えば、
図8に示すような、IDと、個人情報である席特定情報との対の集合が格納されている。
図8は、本実施の形態における個人情報である席特定情報のデータ構造図である。席特定情報は、例えば、号車番号、および座席番号を有する。IDは、例えば、“1”,“2”等の番号である。
【0220】
ID“1”と対になる席特定情報は、列車番号“1”、および座席番号“1A”を有する。ID“2”と対になる席特定情報は、列車番号“1”、および座席番号“1B”を有する。ID“3”と対になる席特定情報は、列車番号“8”、および座席番号“12D”を有する。
【0221】
席特定情報は、席属性情報に対応付いている。本例における席属性情報は、例えば、“自由席”,“指定席”,“グリーン車”等であるが、その種類は問わない。例えば、ID“1”と対になる席特定情報は、“自由席”に対応付き、ID“2”と対になる席特定情報もまた、“自由席”に対応付いている。ID“3”と対になる席特定情報は、“グリーン車”に対応付いている。
【0222】
また、格納部51には、2以上のウェブページが格納されている。格納されている2以上の各ウェブページは、IDまたは席属性情報に付いている。例えば、第一のウェブページは、全てのIDに対応付き、第二のウェブページは、属性情報“グリーン車”に対応付いている。
【0223】
第一のウェブページは、全席用の画面の情報であり、例えば、「幕ノ内弁当」と数量入力欄(個)との対、「お茶」と数量入力欄(本)との対などを含む。第二のウェブページは、グリーン車専用の画面の情報であり、例えば、「オードブル」と数量入力欄(個)との対、「赤ワイン」と数量入力欄(本)との対などを含む。
【0224】
端末装置6Xにおいて、端末受付部62が、上記のようにして読み取られたコードを受け付け、端末処理部63は、読み取られたコードからID“2”を抽出し、端末送信部64は、抽出されたID“2”を端末識別子“X”と対にサーバ装置5に送信する。
【0225】
サーバ装置5において、特定情報受信部521が上記ID“2”を端末識別子“X”と対に受信し、画面情報送信部531は、当該端末識別子“X”で識別される端末装置6Xに、当該ID“2”を含む全IDに対応する画面情報である第一のウェブページを送信する。
【0226】
端末装置6Xにおいて、端末受信部65が上記第一のウェブページを受信し、端末出力部66は、受信された第一のウェブページをディスプレイを介して出力する。これにより、端末装置6Xのディスプレイに、全席用のページの画面が表示される。Xさんは、端末装置6Xの入力デバイスを介して、「幕ノ内弁当」に対応する数量入力欄(個)に“1”を入力し、また、「お茶」に対応する数量入力欄(本)に“1”を入力する。
【0227】
端末装置6Xにおいて、端末受付部62は、商品識別子“幕ノ内弁当”と数量情報“1個”との対を受け付け、また、商品識別子“お茶”と数量情報“本”との対を受け付ける。端末送信部64は、こうして受け付けられた2つの対を含む注文情報を、ID“2”と対に、サーバ装置5に送信する。
【0228】
サーバ装置5において、注文情報受信部522が上記注文情報をID“2”と対に受信し、個人情報取得部541は、格納部51から、当該ID“2”と対になる席特定情報“1号車2B”を取得する。
【0229】
配送処理部542は、受信された注文情報および取得された席特定情報を、2以上の各配送者端末7に送信する。
【0230】
2以上の各配送者端末7において、配送者受信部71が上記注文情報および上記席特定情報を受信し、配送者出力部72は、受信された注文情報および受信された席特定情報をディスプレイ等の出力デバイスを介して出力する。これにより、各配送者端末7のディスプレイに、例えば、
図9に示すような画面が表示される。
【0231】
図9は、配送者端末7における画面の例を示す図である。この画面は、注文情報に対応する文字列“幕ノ内弁当:1(個),お茶:1(本)”と、席特定情報に対応する文字列“配送先:1号車1B”とを含む。
【0232】
列車内の2以上の各販売員は、担当する車両が予め決められており、1号車を担当する販売員が、幕ノ内弁当1個とお茶1本を1号車の席1Bまで持参し、ユーザAに引き渡す。
【0233】
なお、座席「8号車12D」に座っているYさんへの配送も、基本的には上記と同様に行われる。ただし、Yさんの端末装置6Yへは、グリーン専用の第二のウェブページも送信される。ユーザBは、第一および第二の2つのウェブページ上で1以上の商品を注文し、配送を受けることができる。
【0234】
以上、本実施の形態によれば、サーバ装置5は、ユーザを特定する特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートCS2のコードを読み取った端末装置6から特定情報を受信する特定情報受信部521と、コードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を端末装置6に送信する画面情報送信部531と、画面情報の送信に応じて、1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を端末装置6から受信する注文情報受信部522と、特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得する個人情報取得部541と、注文情報受信部522が受信した注文情報と個人情報取得部541が取得した個人情報とを用いて、注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行う配送処理部542とを具備することにより、移動に制約があるユーザが容易に商品の配送を受けられるようになる。なお、本実施の形態におけるユーザは、例えば、列車や球場等の座席やテーブルの席に就いている者であり、注文コードシートCS2は、席に貼り付けられている。端末装置6は、席に着いている者の端末であり、席に着いている者が誰でも、自分の端末で、注文コードシートCS2のコードを読み取ることで、画面情報を受信し、商品の注文を行うことが可能である。
【0235】
また、上記構成において、特定情報は、ユーザの個人情報を含むことにより、ユーザは、個人情報の入力なしで商品の配送を受けることができる。
【0236】
また、上記構成において、個人情報は、座席またはテーブルを特定する席特定情報であり、サーバ装置5は、席特定情報を用いて、座席またはテーブルに1以上の商品の配送するための配送処理を行うことにより、特定の座席または特定のテーブルに就いたユーザが容易に商品の配送を受けることができる。
【0237】
また、サーバ装置5により受信される特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートCS2が貼られた座席により、その座席に就いたユーザが容易に商品の配送を受けられる。
【0238】
また、上記座席において、特定情報は、後ろの席を識別する情報であり、背もたれの後面に注文コードシートCS2が貼られていることにより、その座席に就いたユーザが、前の席のコードを用いて容易に商品の配送を受けることができる。
【0239】
また、サーバ装置5により受信される特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートCS2が貼られたテーブルにより、そのテーブルに就いたユーザが容易に商品の配送を受けることができる。
【0240】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。
【0241】
なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、ユーザを特定する特定情報が埋め込まれたコードが表出した注文コードシートCS2の前記コードを読み取った端末装置6から特定情報を受信する特定情報受信部521と、前記コードに対応する画面情報であり、1以上の各商品の注文を入力する画面の画面情報を前記端末装置6に送信する画面情報送信部531と、前記画面情報の送信に応じて、前記1以上の商品のうちの1以上の商品の注文に関する注文情報を前記端末装置6から受信する注文情報受信部522と、前記特定情報に対応するユーザの所在を示す所在情報を含む個人情報を取得する個人情報取得部541と、前記注文情報受信部522が受信した注文情報と前記個人情報取得部541が取得した個人情報とを用いて、当該注文情報に対応する1以上の商品の配送に関する配送処理を行う配送処理部542として機能させるためのプログラムである。
【0242】
図10は、各実施の形態におけるプログラムを実行して、サーバ装置(1,5)等を実現するコンピュータシステム900の外観図である。本実施の形態は、コンピュータハードウェアおよびその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。
図10において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
【0243】
図11は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。
図11において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。
【0244】
コンピュータシステム900に、サーバ装置(1,5)等の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD-ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0245】
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、サーバ装置(1,5)等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0246】
なお、上述したコンピュータシステム900は、サーバまたは据え置き型のPCであるが、端末装置(2,6)等は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やノートPCといった、携帯端末で実現されてもよい。この場合、例えば、キーボード902およびマウス903はタッチパネルに、ディスクドライブ905はメモリカードスロットに、ディスク921はメモリカードに、それぞれ置き換えられてもよい。配送者端末7も、基本的なハードウェア構成は、PCや携帯端末と同様でよい。ただし、以上は例示であり、サーバ装置(1,5)等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
【0247】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0248】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0249】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(受信部12および送信部13など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0250】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0251】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0252】
以上のように、本発明にかかるサーバ装置は、移動に制約があるユーザが容易に商品の配送を受けられるように支援するという効果を有し、サーバ装置等として有用である。
【符号の説明】
【0253】
1、5 サーバ装置
2、6 端末装置
7 配送者端末
11、51 格納部
12、52 受信部
13、53 送信部
14、54 処理部
21、61 端末格納部
22、62 端末受付部
23、63 端末処理部
24、64 端末送信部
25、65 端末受信部
26、66 端末出力部
71 配送者受信部
72 配送者出力部
100、200 情報システム
121、521 特定情報受信部
122、522 注文情報受信部
123 位置情報受信部
131、531 画面情報送信部
141、541 個人情報取得部
142、542 配送処理部
143 判断部
CS1、CS2 注文コードシート