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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023101849
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】鶏卵品質評価支援システム
(51)【国際特許分類】
   A01K 43/00 20060101AFI20230714BHJP
   G06Q 50/02 20120101ALI20230714BHJP
【FI】
A01K43/00
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002027
(22)【出願日】2022-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(72)【発明者】
【氏名】南部 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】才田 和輝
(72)【発明者】
【氏名】吉田 祐子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】 本発明は、卵の検査装置の操作者とは別の場所にいるデータ利用者に、検査データを有効利用できる卵の鶏卵品質評価支援システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 本件発明の鶏卵品質評価支援システム10は、鶏卵の品質指標のための計測情報4を生成する計測機器1と、前記計測情報4以外の他の情報5,6を生成するユーザ機器2と、情報処理装置3とがネットワークNを介して接続され、前記情報処理装置3は、前記計測情報4と前記他の情報5,6とを処理して品質指標を含む結果情報7を求め、該結果情報7を前記ユーザ機器2に出力するよう構成されている。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鶏卵の品質指標のための計測情報を生成する計測機器と、前記計測情報以外の他の情報を生成するユーザ機器と、情報処理装置とがネットワークを介して接続され、
前記情報処理装置は、前記計測情報と前記他の情報とを処理して品質指標を含む結果情報を求め、該結果情報を前記ユーザ機器に出力するよう構成された鶏卵品質評価支援システム。
【請求項2】
前記他の情報に、飼養方法が含まれている請求項1記載の鶏卵品質評価支援システム。
【請求項3】
前記他の情報に、前記計測情報のうち、通常検査時以外のデータを利用するか否かの「有効/無効」の情報が含まれている請求項1又は2記載の鶏卵品質評価支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鶏卵品質評価支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
鶏卵に対する検査や計測は、生産現場で選別を目的として全ての卵に対して実施するもの、品質管理を目的としてサンプリングした卵に対して行うもの、研究目的で行うもの等があり、検査結果または計測結果から得られる卵の品質を評価するための指標が数多く知られている。
【0003】
例えば、外観や卵全体の状態に着目した品質指標としては、気室の大きさ、比重、卵殻の自家蛍光の有無等が挙げられる。卵殻の品質指標としては、卵殻強度、卵殻の厚さ、卵殻色等が挙げられる。卵白の品質指標としては、ハウ・ユニット、卵白係数、濃厚卵白百分率、卵白評点、卵黄偏心度、卵白pH等が挙げられる。卵黄の品質指標としては、卵黄色、卵黄係数、卵黄膜強度、卵黄の黄斑の有無等が挙げられる。
【0004】
鶏卵の品質を評価するために用いられる計測機器の一例として、特開2008-32678号公報(特許文献1)に記載の卵の品質指標検査装置が知られている。
【0005】
この検査装置は、大略、割卵した検査対象卵を載置する載置台と、前記載置台を挟むように所定間隔をもって対向配置された投光手段および受光手段と、投光手段または受光手段を水平移動させる駆動手段と、主にCPU、記憶装置等からなるハードウエア部分と検査装置の作動プログラム等からなる演算制御手段と、検査対象卵の品質指標を演算する品質指標演算手段と、その演算手段の演算結果を表示手段と、を備えて構成されていた。
【0006】
前記演算制御手段は、検査対象卵における測定対象部位の寸法計測に係る演算処理を実施し、演算処理された寸法計測データをメモリに記憶し、記憶されたデータを加工して品質指標演算手段に出力するよう制御する。前記品質指標演算手段は、前記出力されたデータに基づいて検査対象卵の品質指標であるハウ・ユニットや卵黄係数を演算し、その結果をメモリに記憶すると共に、その演算結果を前記表示手段に表示する。
【0007】
これにより、検査対象卵の品質指標であるハウ・ユニット並びに卵黄係数を非接触で自動的に検査することができるとともに、当該品質指標の検査を短時間で高精度に行なうことができるという効果を奏するものであった。
【0008】
また、特開2012-237706号公報(特許文献2)に記載の卵質自動検査装置は、装置のハウジングに、重量測定センサと、ハウジングに対し出入可能な移動台と、この移動台に載置した検査トレー上の割卵体の卵白高さを非接触で測定する卵白高測定装置と、卵の重量と卵白高さに基づいて卵の鮮度を演算する鮮度演算部と、卵黄色を判定する卵黄色判定部と、を備えて構成されていた。この計測機器は、割卵前の卵重、割卵後の卵白高、及び卵黄色等を計測し、計測が終了した後、計測結果をプリントアウトするものであった。
【0009】
これらの計測結果は、鶏卵の品質を評価する際の指標となり、計測結果を見た現場の検査員等の経験と勘に頼って鶏卵の品質評価が行われてきた。農畜産物の一つである鶏卵は、工業製品と異なり、個体差が大きく、鶏種や日齢によってもとり得る値の分布が大きく異なるため、鶏卵の品質評価は難しいものの、鶏卵を扱う現場に従事する者にとって、品質評価する際の判断材料となる計測結果に対する関心は非常に高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008-32678号公報
【特許文献2】特開2012-237706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記特許文献1や特許文献2に記載の卵の計測機器においては、検査データはその検査装置においてのみ利用できるものであった。
【0012】
しかし、検査データは、検査装置を操作する者以外にも利用したい場合がある。そのような場合、そのデータ利用者は、検査装置まで足を運び、そのデータを取得する必要があった。
【0013】
そこで、本発明は、卵の検査装置の操作者とは別の場所にいるデータ利用者に、検査データを有効利用できる卵の鶏卵品質評価支援システムを提供することを目的とする。
【0014】
また、検査装置は、GPセンターの原卵受け入れ部、GPセンターの品質検査室、養鶏場、生協などの卵の小売店・販売者、高校・大学・教育機関、餌会社、又は、飼料添加物の会社など、に設置されており、検査装置の操作者とは別のデータ利用者は、多くの検査装置からのデータを利用したい場合がある。例えば、販売者は、多くのデータを知ればその中から優良卵の生産者(又は卵名等)を選定して仕入れることができる。そのような場合、データ利用者は、各検査装置からのデータを入手しなければならないが、多くの検査装置からのデータの取得は困難であった。
【0015】
そこで、本発明は、従来は、その検査装置のみの検査データしか利用できなかったものを、特定の地域内の複数の場所で測られた計測値を統計値として共有できるようにした鶏卵品質評価支援システムを提供することを目的とする。
【0016】
また、卵の品質は、飼育方法や餌の種類、餌のやり方等に左右されるものであることは知られている。
【0017】
しかし、前記従来の検査装置は、卵の品質を検査することはできても、その品質と飼育方法や餌の種類、餌のやり方等との関連性を知るには十分なものではなかった。
【0018】
餌会社、飼料添加物の会社など、又は、研究機関などにおいては、前記検査装置を用いて、餌や環境を変えると卵にどのような変化が表れるかを計測・検査している。このような研究機関などでは、多くの計測情報と飼育に関する情報が必要となるが、多くの情報の収集が困難であった。
【0019】
そこで、本発明は、計測情報と飼育などに関するロット情報の両方を収集できるようにし、また、多くの検査装置からのデータを収集分析して卵の品質と飼育方法や餌の種類、餌のやり方等との関連性をより良く調べることができる鶏卵品質評価支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するため、本発明は、次の手段を講じた。すなわち、本発明の鶏卵品質評価支援システムは、鶏卵の品質指標のための計測情報を生成する計測機器と、前記計測情報以外の他の情報を生成するユーザ機器と、情報処理装置とがネットワークを介して接続され、前記情報処理装置は、前記計測情報と前記他の情報とを処理して品質指標を含む結果情報を求め、該結果情報を前記ユーザ機器に出力するよう構成されている。
【発明の効果】
【0021】
本件発明においては、従来のものに比べて、計測機器の操作者以外の者が計測情報を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態(第1実施例)の鶏卵品質評価支援システムの構成例を概略的に示す模式図である。
図2】同実施形態の鶏卵品質評価支援システムのブロック図である。
図3】同実施形態の鶏卵品質評価支援システムの事業モデルを示す図である。
図4】同実施形態の計測部の一例である平行光センサの概略平面図である。
図5】同実施形態の計測部の一例である平行光センサの計測状態を示す概略正面図である。
図6】同実施形態の鶏卵品質評価支援システムの記憶部に記憶されるデータの構造である。
図7】同実施形態の鶏卵品質評価支援システムの動作例を示すフローチャートである。
図8】本発明の他の実施形態(第2実施例)の鶏卵品質評価支援システムの構成例を概略的に示す模式図である。
図9】同実施例の鶏卵品質評価支援システムのブロック図である。
図10図6対応の第2実施例におけるデータの構造である。
図11】農場情報の構造である。
図12】製品情報の構造である。
図13】結果情報の構造である。
図14】結果情報の詳細説明図である。
図15】同実施例の鶏卵品質評価支援システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の鶏卵品質評価支援システムは、鶏卵の品質指標のための計測情報を生成する計測機器と、前記計測情報以外の他の情報を生成するユーザ機器と、情報処理装置とがネットワークを介して接続されている。前記情報処理装置は、前記計測情報と前記他の情報とを処理して品質指標を含む結果情報を求め、該結果情報を前記ユーザ機器に出力するよう構成されている。
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0025】
『第1実施例』
図1図3に示すように、鶏卵品質評価支援システム10は、クラウドコンピューティングによる、鶏卵Eの品質評価を支援するための情報処理装置3を備えるシステムである。
【0026】
情報処理装置3は、ネットワークNを介して、割卵前または割卵後の鶏卵Eについて計測を行う計測機器1から得られる計測情報4と、計測された鶏卵Eを含むロットごとに固有のロット情報5と作業者が観察した鶏卵Eごとの所見情報6を取得する入出力部31と、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5及び所見情報6に基づいて解析された結果情報7を生成する演算部32と、演算部32で生成された結果情報7を、ネットワークNを介して、計測機器1またはユーザ機器2に出力する入出力部31とを有する。
【0027】
入出力部31は、ロット情報5及び所見情報6をユーザ機器2から取得し、演算部32は、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5及び所見情報6に基づいて解析された結果情報7を生成する。
【0028】
演算部32は、同じカテゴリに属する他の鶏卵Eとの比較を行い、鶏卵Eごとの評価を行った結果情報7を生成する。
【0029】
なお、前記「ロット情報5」と「所見情報6」は、本発明の「他の情報」である。
【0030】
以下、さらに詳しく説明する。
【0031】
[情報処理装置3]
図1図3に示すように、情報処理装置3は、入出力部31と、演算部32と、記憶部33とを備える。入出力部31、演算部32、記憶部33は、物理的に一体のコンピュータにより構成されたものであってもよいし、それぞれ物理的に別体をなすコンピュータにより構成されたものであってもよい。情報処理装置3は、ネットワークNを介して、複数の計測機器1及びユーザ機器2と通信可能に接続される。
【0032】
入出力部31は、ネットワークNを介して、計測情報4と、ロット情報5を取得する。
計測情報4は、割卵前または割卵後の鶏卵Eについて計測を行う計測機器1から得られる。計測情報4には、例えば、鶏卵Eの重量、サイズ、卵殻強度、卵白高さ、ハウ・ユニット、卵黄係数、卵黄色、卵殻の厚み等のうち少なくとも一つが含まれる。
【0033】
ロット情報5は、計測された鶏卵Eを含むロットごとに固有のものである。ロット情報5は、例えば、ユーザ機器2から取得する。ロット情報5は、例えば、作業者によって入力される。ロット情報には、例えば、地域名、農場名、飼養方法、飼料会社名、飼料名、卵殻色、鶏種、日齢、サンプル数、採卵日、経過日数、気温、製品名等のうち少なくとも一つが含まれる。
【0034】
また、入出力部31は、ネットワークNを介して、所見情報6を取得してもよい。所見情報6は、作業者が観察した鶏卵Eごとのものである。所見情報6は、例えば、ユーザ機器2から取得する。所見情報6には、例えば、ひびの有無、肉斑の有無、二黄卵、卵殻の形状、卵殻のきめ、卵殻の色調、卵殻の模様、卵殻の汚れ、卵殻強度、卵殻の厚み、卵黄の位置、卵黄色、卵白と卵黄の比率、卵黄のみだれ、卵重、気室の位置または大きさ、割卵後の卵黄の盛り上がりまたは卵白の盛り上がり、内部の腐敗、卵殻外への液漏れ、血液の混入の有無、悪臭の有無等のうち少なくとも一つが含まれる。なお、これらの各情報は、計測機器1から得られる計測結果や計測機器1以外の検査装置から得られる検査結果に基づいて入力されるものであってもよい。
【0035】
演算部32は、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5及び所見情報6に基づいて、鶏卵Eごとの結果情報7を生成する。演算部32は、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5及び所見情報6に基づいて、鶏卵Eごとの結果情報7を生成する。また、演算部32は、同じカテゴリに属する他の鶏卵Eとの比較を行い、鶏卵Eごとの評価を行った結果情報7を生成する。
【0036】
入出力部31は、演算部32で生成された結果情報7を、ネットワークNを介してユーザ機器2に出力する。入出力部31は、結果情報7を、ネットワークを介して計測機器1に出力してもよい。
【0037】
記憶部33は、例えば、CPUにより実行されるプログラムが格納されたROMと、CPUが処理を実行する際のワークメモリ等として利用されるRAMとを備える。記憶部33は、計測機器1やユーザ機器2から入力された入力情報、及び演算部32の解析結果等を記憶する。
【0038】
[計測機器1]
図1図5に示すように、計測機器1は、少なくとも計測部12と、計測されたデータ等を情報処理装置3に向けて送信する通信部13とを備える。本実施形態の計測機器1は、計測部12と、通信部13と、演算部14と、表示部15とを備える。なお、計測機器1は、ロット情報5または所見情報6を入力するための入出力部16を備えていてもよい。
【0039】
計測部12は、割卵前または割卵後の鶏卵Eの計測を行う。計測部12は、例えば、計量器、平行光センサ、卵殻厚み計、カメラなどである。計測部12は、例えば、割卵前の鶏卵Eの重量を計測する。計測部12は、例えば、割卵後の卵白高さを計測する。計測部12は、例えば、鶏卵Eの重量、サイズ、卵殻強度、卵白高さ、卵黄色、卵殻の厚み等のうち少なくとも一つを計測する。図4及び図5では、計測部12の一例である平行光センサ121を示している。
【0040】
通信部13は、計測部12で計測された情報、演算部14で算出された情報、入出力部16を介して入力された情報の少なくとも一つを、ネットワークNを介して情報処理装置3に送信する送信機能を有する。また、通信部13は、情報処理装置3から出力された情報を、ネットワークNを介して受信する受信機能を有してもよい。
【0041】
演算部14は、例えば、平行光センサ121での計測結果に基づいてハウ・ユニットまたは卵黄係数の少なくとも一つを計算する。表示部15は、計測情報4、ロット情報5、所見情報6、結果情報7の少なくとも一つを表示する。
【0042】
[ユーザ機器2]
図1図3に示すように、ユーザ機器2は、例えば、ノート型のパソコン、デスクトップ型のパソコン、スマートデバイスやタブレット端末等である。ユーザ機器2は、入出力部27と、通信部28と、表示部29とを備える。入出力部27は、作業者によるロット情報5または所見情報6の入力を受け付ける。通信部28は、入出力部27を介して入力された情報を、ネットワークNを介して情報処理装置3に送信する送信機能を有する。また、通信部28は、情報処理装置3から出力された情報を、ネットワークNを介して受信する受信機能を有する。表示部29は、計測情報4、ロット情報5、所見情報6、結果情報7の少なくとも一つを表示する。
【0043】
[鶏卵品質評価支援システム10]
次に、鶏卵品質評価支援システム10の鶏卵Eの品質評価支援を行う方法について説明する。
【0044】
まず、計測機器1の入出力部16またはユーザ機器2の入出力部27を介して、ロット情報5が入力されると、入出力部31はネットワークNを介してロット情報5を取得する。図6に示すように、例えば、卵番号が「1」の卵について、ロット情報5は、農場名が「A農場」、卵殻色が「白」、鶏種が「ジュリアライト」、日齢が「345日齢」等である。
【0045】
また、計測部12により鶏卵Eが計測されると、計測機器1からネットワークNを介して入出力部31が計測情報4を取得する。図6に示すように、例えば、卵番号が「1」の卵について、計測情報4は、割卵前の卵を計量した卵重が「62.8g」、割卵した卵白の高さが「8.0mm」、算出されたハウ・ユニット(HU)が「89」等である。
【0046】
また、計測機器1の入出力部16またはユーザ機器2の入出力部27を介して、所見情報6が入力されると、入出力部31はネットワークNを介して所見情報6を取得する。図6に示すように、例えば、卵番号が「1」の卵について、所見情報6は、卵殻の状態が「良好」、卵内の状態が「良好」、コメントが「・・・・・・」等である。
【0047】
入出力部31が取得した計測情報4、ロット情報5、所見情報6は、鶏卵Eごとに記憶部33に記憶される。
【0048】
次に、図7のフローチャートを用いて、記憶部33で記憶された情報を参照する場合の動きの一例について説明する。まず、ユーザ機器2を介して、鶏卵Eごとの結果情報7の要求を受信すると(ステップS1)、演算部32は、記憶部33に記憶された計測情報4、ロット情報5、所見情報6を取得し、計測情報4、ロット情報5、所見情報6に基づいて、データの集計、加工、及び分析の少なくとも一つを行う(ステップS2)。ステップS2で行う処理の例としては、鶏種別の集計、日齢別/週齢別の集計、卵殻厚と卵殻強度との関連性把握のための分析、所定期間内の卵殻強度の推移等のデータの傾向把握のための分析、過去のデータとの比較によるデータの整合性の確認、予測モデル作成等が挙げられる。
【0049】
その後、演算部32は、集計、加工、分析等がなされた解析結果に基づいて表示データを生成し、ユーザ機器2へ送信する(ステップS3)。
【0050】
なお、上述したステップS2において、演算部32は、複数の計測機器1またはユーザ機器2から得られる情報に基づいて、同じカテゴリに属する他の鶏卵Eとの比較を行い、鶏卵Eごとの評価を行った結果情報7を生成してもよい。例えば、鶏種及び日齢等が近い他社の鶏卵Eとのハウ・ユニットの比較を行う。比較された結果を卵の品質偏差値としてユーザ機器2に送信する。
【0051】
以上説明したように、本実施形態の鶏卵品質評価支援システム10は、クラウドコンピューティングによる、鶏卵Eの品質評価を支援するための情報処理装置3を備える鶏卵品質評価支援システム10である。情報処理装置3は、入出力部31と、演算部32とを備える。入出力部31は、計測情報4と、ロット情報5とを取得する。計測情報4は、ネットワークNを介して、割卵前及び割卵後の鶏卵Eについて計測を行う計測機器1から得られる。ロット情報5は、計測された鶏卵Eを含むロットごとに付与された固有のものであり、ネットワークNを介して得られる。演算部32は、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5、所見情報6に基づく結果情報7を生成する。入出力部31は、演算部32で生成された結果情報7を、ネットワークNを介して、ユーザ機器2に出力する。そのため、従来、現場の検査員等の経験と勘に頼ってきた作業を自動化することができ、鶏卵Eの品質評価のばらつきをなくすことができる。
【0052】
入出力部31は、ロット情報5及び所見情報6をユーザ機器2から取得する。なお、ユーザ機器2以外の他の装置や計測機器1から取得してもよい。演算部32は、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5及び所見情報6に基づく結果情報7を生成する。そのため、計測情報4以外の情報を品質評価の一要素として用いることができる。
【0053】
演算部32は、同じカテゴリに属する他の鶏卵Eとの比較を行い、鶏卵Eごとの評価を行った結果情報7を生成する。そのため、自社の鶏卵Eの品質に関する立ち位置を把握することが可能となり、品質改良の方向性を決めたり、他社との差別化をうたった鶏卵Eの販売に繋げたりすることができる。
【0054】
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
【0055】
入出力部31は、計測情報4、ロット情報5、所見情報6をそれぞれ取得するタイミングは一括であってもよいし、バラバラであってもよい。入出力部31は、所見情報6の取得を必須としない。また、入出力部31は、計測機器1に備えられたカメラ等の撮像部が撮影する割卵前または割卵後の卵の画像情報を取得するものであってもよい。
【0056】
計測機器1は計測のみを行い、演算をクラウド上で行ってもよい。計測機器1は、ロット情報5や所見情報6等の入力や、解析結果の受け取り機能を備えていなくてもよい。逆に、ユーザ機器2を備えることなく計測機器1と情報処理装置3とからなる鶏卵品質評価支援システム10であってもよい。
【0057】
前記特許文献1や特許文献2に記載の卵の計測機器においては、検査データはその計測機器においてのみ利用できるものであった。
【0058】
しかし、検査データは、計測機器を操作する者以外にも利用したい場合がある。そのような場合、そのデータ利用者は、計測機器まで足を運び、そのデータを取得する必要があった。
【0059】
上記第1実施例によれば、計測機器1の操作者とは別の場所にいるデータ利用者は、計測機器1まで足を運ばずとも、検査データを有効利用することができる。
【0060】
また、計測機器1は、GPセンターの原卵受け入れ部、GPセンターの品質検査室、養鶏場、生協などの卵の小売店・販売者、高校・大学・教育機関、餌会社、又は、飼料添加物の会社など、に設置されており、計測機器1の操作者とは別のデータ利用者は、多くの計測機器1からのデータを利用したい場合がある。例えば、販売者は、多くのデータを知ればその中から優良卵の生産者(又は卵名等)を選定して仕入れることができる。そのような場合、データ利用者は、各計測機器1からのデータを入手しなければならないが、多くの計測機器1からのデータの取得は困難であった。
【0061】
上記第1実施例によれば、特定の地域内の複数の場所で測られた計測値、一例としては、日本全国で測られた計測値を統計値として共有できるようになる。特定の地域は、日本国外であってもよいし、国の中の一部の地域であってもよい。
【0062】
また、卵の品質は、飼育方法や餌の種類、餌のやり方等に左右されるものであることは知られている。しかし、前記従来の計測機器1は、卵の品質を検査することはできても、その品質と飼育方法や餌の種類、餌のやり方等との関連性を知るには十分なものではなかった。
【0063】
餌会社、飼料添加物の会社など、又は、研究機関などにおいては、前記計測機器1を用いて、餌や環境を変えると卵にどのような変化が表れるかを計測・検査している。このような研究機関などでは、多くの計測情報4と飼育などに関連するロット情報5が必要となるが、多くの情報の収集が困難であった。
【0064】
上記第1実施例では、計測情報4と飼育などに関連するロット情報5の両方を収集できるようにし、また、多くの計測機器1からのデータを収集分析して卵の品質と飼育方法や餌の種類、餌のやり方(地域名、農場名、飼養方法、飼料会社名、飼料名)等との関連性をより良く調べることができる。
【0065】
さらに、本実施形態の卵の鶏卵品質評価支援システムは、鶏の健康管理を目的として用いることもできる。卵の品質は、鶏の体調等にも左右されるものであることが知られている。そのため、農場などで計測された情報を、獣医師や育種会社などの別のデータ利用者が入手できれば、鶏の健康管理のための相談を行うことが可能となり、病気や体調不良の早期発見にもつなげられる。
【0066】
『第2実施例』
図8図9及び図3に示すものは、本発明の第2実施例である。本実施例では、第1実施例と同一(またはこれに準ずる)の部分は同じ符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
【0067】
第2実施例は、計測情報4の有効/無効を処理できるシステムである。
【0068】
従来の計測機器は、テストなどの時の計測データも収集するようになっていた。テスト時のデータは、ノイズデータであるので、データ処理において無効として除外する必要があるが、従来のものはテスト時のデータの無効/有効処理が行われていなかった。
【0069】
また、計測情報4の中には、無効にしたいデータが存在する。無効にしたいデータの例として、ひびが入っているもの(卵殻強度が正確にはかれない)、二黄卵(ハウ・ユニット、卵黄係数が正確にはかれない)、割ったときに卵黄膜をやぶってしまったもの(ハウ・ユニット、卵黄係数、卵黄色が正確にはかれない)、血卵(卵黄色が正確にはかれない)がある。
【0070】
また、模擬卵(テスト用のにせもの)を使った場合や、高さエラーが生じるなどして特定の項目だけ同じ卵を2回測る場合もある。
【0071】
このようなとき、計測データを無効にして棄却したい場合や、有効として残しておきたい場合があるが、データの無効/有効の処理ができないという問題があった。
【0072】
また、割卵を失敗した場合や、たまたまダメな卵を計測することになった場合に、外れ値として計測値を除いて、結果情報の精度を上げたい。しかし、外れ値の計測データを無効にして除外する処理が困難であった。
【0073】
そこで、第2実施例では、計測データの無効/有効の処理ができる鶏卵品質評価支援システムを提供することを目的とする。
【0074】
[処理装置3]
図8図9及び図3に示すように、処理装置3は、入出力部31と、演算部32と、記憶部33とを備える。入出力部31と演算部32は、CPUに存在する。記憶部33には、農場情報記憶部、ロット情報記憶部、製品情報記憶部、計測情報記憶部、計測者情報記憶部、所見情報記憶部を有する。処理装置3は、ネットワークNを介して、複数の計測機器1及びユーザ機器2と通信可能に接続される。
【0075】
入出力部31は、ネットワークNを介して、計測情報4と、ロット情報5と、所見情報6を取得する。
【0076】
計測情報4は、割卵前または割卵後の鶏卵Eについて計測を行う計測機器1から得られる。計測情報4は、計測機器1で計測した、例えば、鶏卵Eの重量、サイズ、卵殻強度、卵白高さ、卵黄色、卵殻の厚み等のうち少なくとも一つが含まれる。計測情報4は、計測情報記憶部に記憶される。
【0077】
ロット情報5は、計測された鶏卵Eを含むロットごとに固有のものである。ロット情報5は、ユーザ機器2から取得する。ロット情報5は、少なくとも農場情報と、製品情報を含む。農場情報は、農場情報記憶部に記憶される。製品情報は、製品情報記憶部に記憶される。それ以外のロット情報は、ロット情報記憶部に記憶される。ロット情報5には、例えば、地域名、農場名、飼養方法、飼料会社名、飼料名、卵殻色、鶏種、日齢、サンプル数、採卵日、経過日数、気温、製品名等のうち少なくとも一つが含まれる。
【0078】
また、入出力部31は、ネットワークNを介して、所見情報6をユーザ機器2から取得する。所見情報6は、計測機器1の操作者が観察した鶏卵Eごとのものである。所見情報6には、例えば、ひびの有無、肉斑の有無、二黄卵、卵殻の形状、卵殻のきめ、卵殻の色調、卵殻の汚れ、卵黄の位置、卵黄のみだれ、気室の位置または大きさ、割卵後の卵黄の盛り上がりまたは卵白の盛り上がり、内部の腐敗、卵殻外への液漏れ、血液の混入の有無、悪臭の有無等のうち少なくとも一つが含まれる。所見情報6は、所見情報記憶部に記憶される。
【0079】
演算部32は、計測情報4に基づき、ハウ・ユニットを演算する。また、演算部32は、鶏卵Eごとの計測情報4に紐付けられたロット情報5及び所見情報6に基づいて、鶏卵Eごとの結果情報7を生成する。ユーザ機器2のデータ利用者は、この結果情報7を見て、同じカテゴリに属する他の鶏卵Eとの比較を行い、鶏卵Eごとの評価を行うことができる。
【0080】
入出力部31は、演算部32で生成された結果情報7を、ネットワークNを介してユーザ機器2に出力する。
【0081】
記憶部33は、例えば、CPUにより実行されるプログラムが格納されたROMと、CPUが処理を実行する際のワークメモリ等として利用されるRAMとを備える。記憶部33は、計測機器1から入力された計測情報4や、ユーザ機器2から入力された計測情報4以外の他の情報(ロット情報5、所見情報6)、及び演算部32の結果情報7等を記憶する。
【0082】
[計測機器1]
図8図9及び図3に示すように、計測機器1は、計測部12と、計測されたデータを処理装置3に向けて送信する通信部13と、演算部14と、表示部15とを備え、入出力部16を備えてもよい。
【0083】
[ユーザ機器2]
図8図9及び図3に示すように、ユーザ機器2は、入出力部27、通信部28と、表示部29とを備える。入出力部27は、作業者によるロット情報5または所見情報6の入力を受け付ける。通信部28は、入力された情報を、ネットワークNを介して処理装置3に送信し、また、処理装置3から出力された情報を、ネットワークNを介して受信する。表示部29は、結果情報7を表示する。
【0084】
ここで、図9に示す記憶部33に記憶されるデータ構造について説明する。
【0085】
「計測情報4」、「ロット情報5」及び「所見情報6」は、図10に示すものである。これらは、前記図6に示すものに対応するものであるが、前記第1実施例と相違する点は、「所見情報6」における「有効/無効」のデータが、第2実施例において存在することである。
【0086】
この「有効/無効」の入力は、計測機器1が設置されている場所のユーザ機器2、又はその他のユーザ機器2から行われる。結果情報7に計測情報4を反映させる場合は「有効」、反映させない場合は「無効」を入力する。なお、これらの入力は、計測機器1から行われてもよい。
【0087】
本実施形態における「農場情報」は、図11に示されるものであり、農場ごとまたは鶏舎ごとに予め定められた各項目の正常範囲の値を含む。例えば、農場情報は、卵重の正常範囲、卵白高の正常範囲等の値を含む。農場情報は、農場などに設置されたユーザ機器2から入力されてもよいし、ユーザ機器2以外の他の装置や計測機器1から入力されるものであってもよい。
【0088】
本実施形態における「製品情報」は、図12に示されるものであり、製品ごとまたは客先ごとに予め定められた各項目の正常範囲の値を含む。例えば、製品情報は、各GPセンターにおいて、製品名(名前:aたまご等)が付され、その製品名に対応して定められた卵重の正常範囲、卵白高の正常範囲等の値を含む。製品情報は、GPセンター等に設置されたユーザ機器2から入力されてもよいし、ユーザ機器2以外の他の装置や計測機器1から入力されるものであってもよい。
【0089】
「結果情報」は、図13に示すものである。処理装置3の演算部32で求められたものである。この結果情報7がユーザ機器2の表示部29に表示される。
【0090】
図14に示すものは、結果情報7のさらに詳細な表示である。同図に示されるものは、「ロット番号:yyyyy1、A農場、第2鶏舎、Lパック10個白、保管0日、ジュリアライト、345日齢、サンプル数10」のものである。結果情報7の表示において、「HU最小値」「卵殻強度最小値」「卵殻厚最小値」の欄に黒丸が表示されている。この表示は、農場情報又は製品情報の項目で設定された「正常範囲」から外れているという表示である。グラフでは、ロット平均値(実線)は正常範囲(点線)を上回るが、表では、最小値において下回るものが存在することを黒丸が示している。
【0091】
[鶏卵品質評価支援システム10]
図15において、鶏卵品質評価支援システム10の計測情報4等の有効/無効処理について説明する。
【0092】
計測機器1で計測された計測情報4を処理装置3が受信する(S11)。ユーザ機器2から入力されたロット情報5を処理装置3が受信する(S12)。ユーザ機器2から入力された所見情報6を処理装置3が受信する(S13)。この所見情報7に「有効/無効」のデータが含まれている。演算部32は一部の設定が「無効」か否かを判断する(S14)。
【0093】
演算部32は、「無効」が設定されている計測情報4は結果情報7に反映させずに集計する(S15)。「無効」が設定されていない計測情報4は結果情報7にそのまま反映させて集計する(S16)。
【0094】
さらに、演算部32は、計測情報4の値が農場情報や製品情報において設定された正常範囲内か否かを判断する(S17)。正常範囲内に在る場合、通常通り表示し(S18)、範囲外の場合、図14の黒丸に示すような項目ごとにエラー表示する(S19)。このような結果情報7をユーザ機器2に出力する(S20)。
【0095】
上記の処理において、図10に示すように、所見情報として、「有効/無効」がユーザ機器2の入出力部27から、例えば計測機器1の操作者などによって入力される。なお、入力する者は、操作者に限られない。
【0096】
すなわち、従来の検査装置は、テストなどの時の計測データも収集するようになっていた。テスト時のデータは、ノイズデータであるので、データ処理において無効として除外する必要があるが、従来のものはテスト時のデータの無効/有効処理が行われていなかった。
【0097】
また、計測情報4の中には、無効にしたいデータが存在する。無効にしたいデータの例として、ひびが入っているもの(卵殻強度が正確にはかれない)、二黄卵(ハウ・ユニット、卵黄係数が正確にはかれない)、割ったときに卵黄膜をやぶってしまったもの(ハウ・ユニット、卵黄係数、卵黄色が正確にはかれない)、血卵(卵黄色が正確にはかれない)がある。また、模擬卵(テスト用のにせもの)を使った場合や、高さエラーが生じるなどして特定の項目だけ同じ卵を2回測る場合もある。このようなとき、計測データを無効にして棄却したい場合や、有効として残しておきたい場合がある。なお、無効にする計測データは、卵ごとであってもよいし、計測項目ごとであってもよい。すなわち、正確にはかれない項目が1項目のみあった場合に、該当する卵の他の項目の計測データも無効にしてしまってもよいし、卵の該当する項目の計測データのみ無効にしてもよい。
【0098】
また、割卵を失敗した場合や、たまたまダメな卵を計測することになった場合に、外れ値として計測値を除いて、結果情報の精度を上げたい。
【0099】
そこで、この第2実施例では、計測データの無効/有効の処理ができるようにしたのである。上記第2実施例によれば、テストなどの時の計測データも収集するようになっているが、テスト時のデータは、ノイズデータであるので、データ処理において無効として除外することができる。
【0100】
また、ひびが入っているもの(卵殻強度が正確にはかれない)、二黄卵(ハウ・ユニット、卵黄係数が正確にはかれない)、割ったときに卵黄膜をやぶってしまったもの(ハウ・ユニット、卵黄係数、卵黄色が正確にはかれない)、血卵(卵黄色が正確にはかれない)等の検査データ、模擬卵(テスト用のにせもの)を使った場合のデータや、高さエラーが生じるなどして特定の項目だけ同じ卵を2回計測したデータなどもデータの無効/有効の処理ができ、結果情報の精度があげられる。
【0101】
また、割卵を失敗した場合や、たまたまダメな卵を計測することになった場合に、外れ値として計測値を除いて、結果情報の精度を上げることができる(S15のステップ)。
【0102】
なお、上記第2実施例の機能は、第1実施例においても備えることができる。
【0103】
他の変形例として、作業者等が計測機器から取り出した計測情報をユーザ機器に取り込んだ後、計測情報をユーザ機器から情報処理装置に出力してもよい。すなわち、計測機器で生成された計測情報を、ユーザ機器を経由して情報処理装置にアップロードするものであってもよい。
【0104】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明は、クラウドコンピューティングによる、鶏卵の品質評価を支援するための情報処理装置を備える鶏卵品質評価支援システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0106】
10…鶏卵品質評価支援システム
1…計測機器
2…ユーザ機器
3…情報処理装置
31…入出力部
32…演算部
33…記憶部
4…計測情報
5…ロット情報
6…所見情報
7…結果情報
N…ネットワーク
E…鶏卵

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15