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  • 特開-デジタルロードセル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023101852
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】デジタルロードセル
(51)【国際特許分類】
   G01G 23/01 20060101AFI20230714BHJP
【FI】
G01G23/01 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002039
(22)【出願日】2022-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水野 順貴
(57)【要約】
【課題】省スペースで設置角度の検出を行うことができるデジタルロードセルを提供する。
【解決手段】デジタルロードセルは、被計量物の荷重を受ける荷重受け部と、荷重受け部を支持する起歪体と、起歪体に設けられ、起歪体の歪み量を電気信号として検出する歪ゲージと、歪ゲージで検出される電気信号に基づいて荷重受け部で受けた荷重の大きさを示すデジタル荷重信号を生成する荷重信号生成回路が形成される基板と、基板に設けられた加速度センサと、を備え、荷重信号生成回路は、加速度センサの計測値を取得し、計測値に基づいて基板の基準位置からの傾斜角度を算出し、当該傾斜角度に基づいて所定の角度処理を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物の荷重を受ける荷重受け部と、
前記荷重受け部を支持する起歪体と、
前記起歪体に設けられ、前記起歪体の歪み量を電気信号として検出する歪ゲージと、
前記歪ゲージで検出される電気信号に基づいて前記荷重受け部で受けた荷重の大きさを示すデジタル荷重信号を生成する荷重信号生成回路が形成される基板と、
前記基板に設けられた加速度センサと、を備え、
前記荷重信号生成回路は、前記加速度センサの計測値を取得し、前記計測値に基づいて前記基板の基準位置からの傾斜角度を算出し、当該傾斜角度に基づいて所定の角度処理を行う、デジタルロードセル。
【請求項2】
前記荷重信号生成回路は、前記角度処理として、前記歪ゲージで検出される電気信号から得られた荷重の大きさを前記傾斜角度に基づいて補正する処理を行う、請求項1に記載のデジタルロードセル。
【請求項3】
前記荷重信号生成回路は、前記角度処理として、前記傾斜角度を所定の基準角度と比較し、前記傾斜角度が前記基準角度以上前記である場合に、デジタルロードセルが傾斜していることを示す報知信号を出力する、請求項1に記載のデジタルロードセル。
【請求項4】
内部を気密状態に保持し、前記内部に前記起歪体を収容する筐体を備え、
前記筐体の内部は、不活性ガスが封入され、
前記基板は、前記筐体の内部に設けられる、請求項1から3の何れかに記載のデジタルロードセル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルロードセルに関する。
【背景技術】
【0002】
塵芥車等に搭載されるロードセルにおいて、荷重受け部で受けた荷重によって起歪体に生じた歪みを歪ゲージにより電気信号として検出し、AD変換して出力するデジタルロードセルが知られている。
【0003】
このような塵芥車に搭載されるデジタルロードセルでは、塵芥車が斜面に停止した状態で計量を行う可能性がある。これにより、デジタルロードセルの設置角度が変わるため、歪ゲージの検出値に基づいて算出される重量は、デジタルロードセルが水平に設置された場合(塵芥車が水平面で停止している場合)とは異なる値となってしまう。
【0004】
このため、デジタルロードセルには、別途磁気センサ等の角度センサを設け、デジタルロードセルの設置角度を検出し、歪ゲージの検出値から得られる重量を設置角度に応じて補正するものがある(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-255216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1の構成では、角度センサを別途設ける必要があるため、コストが高く、構造が複雑化する。また、デジタルロードセルにおいては、歪ゲージにおける検出の精度向上および歪ゲージおよびそれに接続される配線部の錆付着防止等のために、起歪体および歪ゲージを含むロードセル本体部が筐体内等に収容され、筐体内に窒素等の不活性ガスが封入される。一方、角度センサは、10cm角程度の設置スペースが必要となるため、筐体内に角度センサを設けることが難しい。
【0007】
そこで本発明は、省スペースで設置角度の検出を行うことができるデジタルロードセルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るデジタルロードセルは、被計量物の荷重を受ける荷重受け部と、前記荷重受け部を支持する起歪体と、前記起歪体に設けられ、前記起歪体の歪み量を電気信号として検出する歪ゲージと、前記歪ゲージで検出される電気信号に基づいて前記荷重受け部で受けた荷重の大きさを示すデジタル荷重信号を生成する荷重信号生成回路が形成される基板と、前記基板に設けられた加速度センサと、を備え、前記荷重信号生成回路は、前記加速度センサの計測値を取得し、前記計測値に基づいて前記基板の基準位置からの傾斜角度を算出し、当該傾斜角度に基づいて所定の角度処理を行うように構成される。
【0009】
上記構成によれば、歪ゲージで検出される電気信号を処理する基板に設けられた加速度センサの計測値に基づいて基板の基準位置からの傾斜角度が算出される。加速度センサは角度センサより小型化が可能である。これにより、省スペースでデジタルロードセルの設置角度の検出を行うことができる。
【0010】
前記荷重信号生成回路は、前記角度処理として、前記歪ゲージで検出される電気信号から得られた荷重の大きさを前記傾斜角度に基づいて補正する処理を行ってもよい。これにより、デジタルロードセルの設置角度によらず、正確な重量を出力することができる。
【0011】
前記荷重信号生成回路は、前記角度処理として、前記傾斜角度を所定の基準角度と比較し、前記傾斜角度が前記基準角度以上である場合に、前記デジタルロードセルが傾斜していることを示す報知信号を出力してもよい。これにより、デジタルロードセルの設置角度の確認を容易に行うことができる。
【0012】
前記デジタルロードセルは、内部を気密状態に保持し、前記内部に前記起歪体を収容する筐体を備え、前記筐体の内部は、不活性ガスが封入され、前記基板は、前記筐体の内部に設けられてもよい。これにより、デジタルロードセルの筐体の内部に加速度センサが設けられるため、設置角度検出のための構成を保護する構造を別途追加する必要がなくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、デジタルロードセルにおいて省スペースで設置角度の検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るデジタルロードセルの一例を示す側方断面図である。
図2図2は、図1に示すデジタルロードセルの正面図である。
図3図3は、図1に示すデジタルロードセルの基板に形成される荷重信号生成回路の概要を示すブロック図である。
図4図4は、図1に示すデジタルロードセルが備える基板の素子配置例を示す図である。
図5図5は、加速度センサの傾斜状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態に係るデジタルロードセルについて説明する。図1および図2に示すように、本実施の形態におけるデジタルロードセル1は、被計量物の荷重を受ける荷重受け部2と、荷重受け部2を支持する起歪体3と、内部に起歪体3を収容する筐体4と、を備えている。
【0016】
筐体4は、中空の円筒形状を有しており、筐体4の上部に荷重受け部2が設けられる。荷重受け部2は、例えば円柱形状に形成される。起歪体3は、筐体4の内部に設置された状態で一端部が荷重受け部2に接続される。起歪体3は、荷重受け部2が受けた被計量物による荷重の大きさに応じた歪みを発生する。
【0017】
起歪体3には、起歪体3で生じた歪み量を電気信号(アナログ荷重信号)として検出する歪ゲージ5が設けられる。本実施の形態においては、4つの歪ゲージ5が起歪体3の表面に取り付けられる。なお、図1においてはそのうちの2つの歪ゲージ5が示されている。
【0018】
筐体4の側面の一部には、中空の側方延出部6が形成されている。側方延出部6は、図2に示すように、外側が矩形断面を有し、内側が円形断面を有している。側方延出部6には、外部へ後述する重量信号を出力するための信号取り出し部7が設けられている。側方延出部6は、先端部に筐体4の内部と外部とを連通する開口部8を有している。開口部8は、筐体4の内部へのアクセスポートとして機能する。側方延出部6には、開口部8を塞ぐための蓋9が取り付けられる。
【0019】
筐体4の内部は、側方延出部6に蓋9が取り付けられた状態で気密状態が保持される。このとき、筐体4の内部には窒素、アルゴン等の不活性ガスが封入される。
【0020】
筐体4の内部における開口部8の近傍には、後述する荷重信号生成回路13が形成される基板10が取り付けられる。基板10は、側方延出部6内において筐体4に支持される支持体11に固定部材12によって取り付けられる。本実施の形態では、基板10の長手方向一端部に長手方向に直交する方向に並ぶ2つの取付穴20(後述する図4参照)が形成されている。基板10は、長手方向が鉛直方向に沿った状態で、2つの取付穴20が形成される長手方向一端部が他端部に対して下方に位置するように、取り付けられる。
【0021】
図3に示すように、荷重信号生成回路13は、歪ゲージ5で検出される電気信号に基づいて荷重受け部2で受けた荷重の大きさを示すデジタル荷重信号を生成する。このために、荷重信号生成回路13は、アンプ14、AD変換器15、および演算器16を備えている。4つの歪ゲージ5は、ブリッジ回路17を構成している。ブリッジ回路17の入力端および出力端は、基板10に設けられる第1コネクタ21に接続される。第1コネクタ21は、電源回路18およびアンプ14に接続されている。これにより、ブリッジ回路17の入力端は電源回路18に接続され、ブリッジ回路17の出力端はアンプ14に接続される。歪ゲージ5には、基板10に設けられた電源回路18を介して、所定の電圧が印加される。なお、電源回路18は、基板10の荷重信号生成回路13を動作させるための電源としても用いられる。
【0022】
アンプ14は、ブリッジ回路17の出力端子に接続され、ブリッジ回路17の出力であるアナログ荷重信号を増幅する。AD変換器15は、アンプ14で増幅されたアナログ荷重信号をデジタル荷重信号に変換する。演算器16は、例えばマイクロコントローラ(MPU)として構成される。演算器16は、デジタル荷重信号を読み込み、所定のプログラムに従って重量値を演算し、その演算結果に基づく重量信号を出力する。
【0023】
演算器16の出力端子には第2コネクタ22が接続されている。さらに、第2コネクタ22には、電源回路18が接続されている。電源回路18に第2コネクタ22を介して接続される配線は、電源電圧を定める電源配線Vおよび基準電圧を定めるコモン配線CMを有する。コモン配線CMは、図3においては図示を省略しているが第2コネクタ22と電源回路18との間で分岐し、第1コネクタ21を介してブリッジ回路17の基準電圧を定める配線に接続される。
【0024】
第2コネクタ22に外部からの電源線および通信線を接続することにより、基板10およびブリッジ回路17に電源電力が供給されるとともに、演算器16から出力される信号(重量信号等)が外部(デジタルロードセル1が属するシステムの制御器等)に出力される。演算器16から出力される信号は、信号取り出し部7から筐体4の外部へ出力される。なお、図1および図2においては、歪ゲージ5間の配線、歪ゲージ5と第1コネクタ21との間の配線および外部と第2コネクタ22との間の配線は、図示を省略している。
【0025】
図4(a)に示すように、基板10の第1面(図1に示すIVA面)側には、第1コネクタ21、第2コネクタ22およびAD変換チップ24が取り付けられている。第2コネクタ22は、基板10の長手方向に関して、第1コネクタ21より取付穴20に近い側に位置する。AD変換チップ24は、アンプ14およびAD変換器15を備えている。また、図4(b)に示すように、基板10の第2面(図1に示すIVB面)側には、ICチップとして構成される演算器16および電源回路18が取り付けられている。各素子16,18,24は、何れも基板10の長手方向に関して第1コネクタ21と第2コネクタ22との間に設けられる。基板10は、第1面(IVA面)が外側を向くように支持体11に取り付けられている。
【0026】
ここで、本実施の形態において、デジタルロードセル1は、加速度センサ19を備えている。加速度センサ19は、基板10のIVB面側(図4(b))に取り付けられている。すなわち、加速度センサ19は、基板10の起歪体3に対向する側の面に設けられる。加速度センサ19も基板10の長手方向に関して第1コネクタ21と第2コネクタ22との間に設けられる。さらに、加速度センサ19は、基板10の長手方向に関して演算器16と第2コネクタ22との間に設けられる。加速度センサ19は、荷重信号生成回路13の演算器16に接続され、演算器16は、加速度センサ19の計測値を取得する。演算器16は、その計測値に基づいて基板10の基準位置からの傾斜角度(θ,ψ,φ)を算出する。
【0027】
本実施の形態において、図1および図4(b)に示すように、基板10は、水平面に対して垂直な向きに配置される。本実施の形態における加速度センサ19は、基板10の面内にX軸およびY軸を有し、基板10に垂直な方向にZ軸を有する3軸の加速度センサとして構成される。
【0028】
図5に示すように、加速度センサ19は、基板10に取り付けられた状態でX軸が鉛直方向を向いている。X軸は上向きを正とする。図4(b)における紙面上向きがX軸の正の方向である。したがって、デジタルロードセル1が傾斜していない場合(図5の破線で示す状態の場合)、加速度センサ19のX軸方向の出力Xoutは、-g(gは重力加速度)であり、Y軸方向の出力YoutおよびZ軸方向の出力Zoutは、何れも0である。なお、このときのX軸方向の出力Xoutは、-gである必要はなく、所定の単位数量(例えば-1等)であればよい。
【0029】
加速度センサ19のY-Z平面に対するX軸の傾きをθとし、X-Z平面に対するY軸の傾きをψとし、X-Y平面に対するZ軸の傾きをφとすると、各傾斜角度(θ,ψ,φ)は、加速度センサ19の各軸の出力Xout,Yout,Zoutを用いて、以下のように表せる。
【0030】
【数1】
【0031】
このようにして求められた傾斜角度(θ,ψ,φ)は、デジタルロードセル1の設置角度(水平状態からの傾斜角度)と同一視できる。本実施の形態における加速度センサ19は、複数の3つの検出軸を有している。これにより、加速度センサ19の計測値により三次元的な傾斜の計測が可能である。なお、加速度センサ19の検出軸は3軸より少なくてもよいし、3軸より多くてもよい。
【0032】
演算器16は、算出された傾斜角度に基づいて所定の角度処理を行う。例えば、演算器16は、角度処理として、歪ゲージ5で検出される電気信号から得られた荷重の大きさを傾斜角度(θ,ψ,φ)に基づいて補正する処理を行う。演算器16は、傾斜角度(θ,ψ,φ)に応じた感度誤差を演算し、または図示しないメモリから読み出し、AD変換器15から出力されるデジタル荷重信号から重量値を演算する際に、感度誤差分を補正する。演算器16は、補正後の重量値を重量信号として出力する。なお、すべての傾斜角度(θ,ψ,φ)について感度誤差を演算してもよいが、傾斜角度(θ,ψ,φ)のうちの一部の傾斜角度については感度誤差を演算しないようにしてもよい。すなわち、傾斜角度(θ,ψ,φ)のうちの少なくとも1つの角度を、感度誤差を演算する着目角度として設定可能としてもよい。
【0033】
上記構成によれば、歪ゲージ5で検出される電気信号を処理する基板10に設けられた加速度センサ19の計測値に基づいて基板10の基準位置からの傾斜角度(θ,ψ,φ)が算出される。加速度センサ19は、角度センサより小型化が可能である。図4(b)の例では、加速度センサ19は、演算器16を構成するICチップより小さい外形を有する。これにより、省スペースでデジタルロードセル1の設置角度の検出を行うことができる。
【0034】
また、上記構成によれば、デジタルロードセル1の角度の零点を、基板10(加速度センサ19)の基準位置とし、零点に対応する基準位置からの傾斜角度を検出すれば、デジタルロードセル1の設置角度を得ることができる。すなわち、基板10に対する加速度センサ19の取り付け角度またはデジタルロードセル1に対する基板10の取り付け角度に誤差が生じていても、当該誤差にかかわらず、デジタルロードセル1の零点からの設置角度を、加速度センサ19を用いて正確に検出することができる。したがって、デジタルロードセル1における基板10の組み付け等の設置作業における調整の手間を省くことができる。
【0035】
また、本実施の形態では、歪ゲージ5の検出信号に応じた荷重の大きさが傾斜角度(θ,ψ,φ)に応じて補正されるため、デジタルロードセル1の設置角度によらず、正確な重量を出力することができる。
【0036】
また、本実施の形態では、デジタルロードセル1の筐体4の内部に加速度センサ19が設けられるため、設置角度検出のための構成を保護する構造を別途追加する必要がなくなる。
【0037】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、または削除することができる。
【0038】
例えば、上記実施の形態では、所定の角度処理として、歪ゲージ5で検出される電気信号から得られた荷重の大きさを傾斜角度(θ,ψ,φ)に基づいて補正する処理を行う態様を例示したが、角度処理は、これに限られない。
【0039】
例えば、荷重信号生成回路13の演算器16は、所定の角度処理として、デジタルロードセル1が傾斜していることを示す報知信号を出力してもよい。この場合も、演算器16は、加速度センサ19の計測値に基づいて基板10の基準位置からの傾斜角度(θ,ψ,φ)を算出する。演算器16は、算出された傾斜角度(θ,ψ,φ)を所定の基準角度と比較し、何れかの傾斜角度(θ,ψ,φの何れか)が基準角度以上である場合に、報知信号を出力する。報知信号は、外部(デジタルロードセル1が属するシステムの制御器等)に出力されてもよいし、デジタルロードセル1が警告ランプ等の報知器を備えている場合には、報知信号に基づいて報知器による報知(例えば警告ランプを点灯させる等)を行ってもよい。これにより、デジタルロードセル1の設置角度の確認(水平設置できているかどうかの確認)を目視により容易に行うことができる。なお、報知信号には、傾斜角度(θ,ψ,φ)の情報が含まれていてもよい。また、演算器16は、角度処理として、算出された傾斜角度(θ,ψ,φ)を単に外部に出力してもよい。
【0040】
このように、本発明の構成は、塵芥車等に設置されるデジタルロードセルのような傾斜面で計量を行う必要がある計量システムだけでなく、デジタルロードセルが水平に設置されて使用するトラックスケール等の任意の計量システムに適用可能である。
【0041】
また、上記実施の形態では、1つの起歪体3に4つの歪ゲージ5が設けられる態様を例示したが、歪ゲージ5の数は4つ未満でもよいし、5つ以上でもよい。
【0042】
また、加速度センサ19の配置位置は、基板10上であれば特に限定されない。
【0043】
また、上記実施の形態では、基板10が、ロードセル1の長手方向(鉛直方向)に沿った状態で、ロードセル1に取り付けられる態様を例示したが、これに限られず、基板10の取り付け方向は、ロードセル1に応じて適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 デジタルロードセル
2 荷重受け部
3 起歪体
4 筐体
5 歪ゲージ
10 基板
13 荷重信号生成回路
19 加速度センサ
図1
図2
図3
図4
図5