(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023101958
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】フックユニット
(51)【国際特許分類】
A47G 29/00 20060101AFI20230714BHJP
【FI】
A47G29/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002220
(22)【出願日】2022-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】519047130
【氏名又は名称】株式会社VIZION
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】藤村 俊政
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100AA11
3K100AE01
3K100AF01
3K100AF03
3K100AF04
3K100AG03
3K100AH01
3K100AH02
3K100AH04
3K100AH05
3K100AH15
3K100AJ09
(57)【要約】
【課題】壁面に固定させたい種々の対象物を壁面の所望の位置に容易且つ迅速、確実に固定させることが可能であると共に、取り外しも容易に行うことが可能なフックユニットの提供を課題とする。
【解決手段】壁面Wに固定させたい対象物Bの背面に取り付けるフック部10と、壁面Wに取り付けてフック部10を嵌合固定させるフック受部20とから構成されるフックユニットであって、フック部10は、対象物Bの背面に取り付けるための基台11と、基台11上に設けられる凸片で形成される嵌合部12とを備え、フック受部20は、壁面Wに取り付けるための基台21と、基台21上に設けられる凹所で形成される嵌合部22とを備え、且つフック部10の嵌合部12の正面視における外形形状とフック受部20の嵌合部22の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の下方に位置するような略三角形状で構成してあるフックユニットである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に固定させたい対象物の背面に取り付けるフック部と、壁面に取り付けて前記フック部を嵌合固定させるフック受部とから構成されるフックユニットであって、前記フック部は、対象物の背面に取り付けるための基台と、前記基台上に設けられる凸片又は凹所で形成される嵌合部とを備え、前記フック受部は、壁面に取り付けるための基台と、前記基台上に設けられる共に、前記フック部の嵌合部が凸片で形成される場合は凹所で形成され、前記フック部の嵌合部が凹所で形成される場合は凸片で形成される嵌合部とを備え、且つ前記フック部の嵌合部が凸片で形成される場合は、前記フック部の嵌合部の正面視における外形形状と前記フック受部の嵌合部の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の下方に位置するような略三角形状で構成してあり、前記フック部の嵌合部が凹所で形成される場合は、前記フック部の嵌合部の正面視における外形形状と前記フック受部の嵌合部の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の上方に位置するような略三角形状で構成してあることを特徴とするフックユニット。
【請求項2】
フック部及びフック受部は、ポリプロピレン樹脂で構成されると共に、前記フック部の嵌合部が、基台の一端から前記基台と交差する方向に延びる連結用片と、前記連結用片の一端から前記連結用片と交差する方向に延びることで前記基台と間隔を空けて対向する嵌合用片とで構成されることを特徴とする請求項1に記載のフックユニット。
【請求項3】
フック受部の嵌合部が凹所で形成される場合において、前記嵌合部の先端に、フック部の先端を受け入れる溝を複数個設けてあると共に、前記複数個の溝の配置を、フック部の先端を受け入れる溝の位置によって、前記フック受部に嵌合固定される前記フック部を所定の角度に傾斜させて嵌合固定させることが可能なように配置してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のフックユニット。
【請求項4】
複数個の溝は、中央の溝の左右にそれぞれ2個を配置した合計5個の溝で構成され、所定の角度が左右にそれぞれ5度と10度となるように、前記5個の溝の配置を、中央の溝の右側には、水平方向に対し右斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝を並列配置させてあり、中央の溝の左側には、水平方向に対し左斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝を並列配置させてあり、且つ、フック受部の水平方向の開口縁部に、前記フック受部の開口を外方に向けて拡張してなる開口拡張部を設けてあることを特徴とする請求項3に記載のフックユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面に固定させたい対象物を壁面の所望の位置に容易且つ迅速、確実に固定させることが可能であると共に、取り外しも容易に行うことが可能なフックユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、壁面に固定させたい対象物を壁面に取り付けるためのフックや保持具として、種々のものが開発されている。
例えば、額縁を壁面に固定する方法においては、壁面に固定した紐によって額縁本体を吊るす方法や、壁面に固定したL字型フックに額縁本体の上部を引っ掛ける方法などがあったが、これらの方法では額縁本体が振動などで動いてしまうという問題があったことから、このような問題を解決可能な技術が種々開発されている。このような従来技術として、例えば、下記特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、額縁の吊り具に関する技術で、額縁のフレームに簡単に取付け取外しができ、しかも、取付けが強固となり、支持棒の取付けによりスタンド脚にも不安なく使用し得るばかりか、額縁の裏側に仕舞うのに適し、また、吊り紐としてのボールチェーンを安定して掛け止めることができるというメリットがある。
しかしながら、上記特許文献1に示す額縁の吊り具は、額縁の側に取り付けるフレームが特殊な形状をしているため、額縁はフレームを有する専用の額縁とするか、又はフレームの取り付けが可能となるように額縁を加工する必要があり、手軽に使用することができないという問題があった。また、あくまで額縁だけに対して使用できるもので、他の対象物には使用できず、汎用性に欠けるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記従来における問題点を解決し、壁面に固定させたい種々の対象物を壁面の所望の位置に容易且つ迅速、確実に固定させることが可能であると共に、取り外しも容易に行うことが可能なフックユニットの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するため、本発明のフックユニットは、壁面に固定させたい対象物の背面に取り付けるフック部と、壁面に取り付けて前記フック部を嵌合固定させるフック受部とから構成されるフックユニットであって、前記フック部は、対象物の背面に取り付けるための基台と、前記基台上に設けられる凸片又は凹所で形成される嵌合部とを備え、前記フック受部は、壁面に取り付けるための基台と、前記基台上に設けられる共に、前記フック部の嵌合部が凸片で形成される場合は凹所で形成され、前記フック部の嵌合部が凹所で形成される場合は凸片で形成される嵌合部とを備え、且つ前記フック部の嵌合部が凸片で形成される場合は、前記フック部の嵌合部の正面視における外形形状と前記フック受部の嵌合部の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の下方に位置するような略三角形状で構成してあり、前記フック部の嵌合部が凹所で形成される場合は、前記フック部の嵌合部の正面視における外形形状と前記フック受部の嵌合部の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の上方に位置するような略三角形状で構成してあることを第1の特徴としている。
また、本発明のフックユニットは、上記第1の特徴に加えて、フック部及びフック受部は、ポリプロピレン樹脂で構成されると共に、前記フック部の嵌合部が、基台の一端から前記基台と交差する方向に延びる連結用片と、前記連結用片の一端から前記連結用片と交差する方向に延びることで前記基台と間隔を空けて対向する嵌合用片とで構成されることを第2の特徴としている。
また、本発明のフックユニットは、上記第1又は第2の特徴に加えて、フック受部の嵌合部が凹所で形成される場合において、前記嵌合部の先端に、フック部の先端を受け入れる溝を複数個設けてあると共に、前記複数個の溝の配置を、フック部の先端を受け入れる溝の位置によって、前記フック受部に嵌合固定される前記フック部を所定の角度に傾斜させて嵌合固定させることが可能なように配置してあることを第3の特徴としている。
また、本発明のフックユニットは、上記第3の特徴に加えて、複数個の溝は、中央の溝の左右にそれぞれ2個を配置した合計5個の溝で構成され、所定の角度が左右にそれぞれ5度と10度となるように、前記5個の溝の配置を、中央の溝の右側には、水平方向に対し右斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝を並列配置させてあり、中央の溝の左側には、水平方向に対し左斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝を並列配置させてあり、且つ、フック受部の水平方向の開口縁部に、前記フック受部の開口を外方に向けて拡張してなる開口拡張部を設けてあることを第4の特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
上記第1の特徴によるフックユニットによれば、フック部の嵌合部が凸片で形成される場合は、フック部の嵌合部の正面視における外形形状とフック受部の嵌合部の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が一辺の下方に位置するような略三角形状で構成してあり、フック部の嵌合部が凹所で形成される場合は、フック部の嵌合部の正面視における外形形状とフック受部の嵌合部の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が一辺の上方に位置するような略三角形状で構成してあることで、フック部の嵌合部が凸片で形成される場合においては、フック受部の嵌合部が有する広い開口部に対してフック部の嵌合部の略三角形状の頂点を嵌合させていくことができる。一方、フック部の嵌合部が凹所で形成される場合においては、フック受部の嵌合部の略三角形状の頂点に対してフック部の広い開口部を嵌合させていくことができる。よって、フック部とフック受部とを嵌合させる際に、たとえフック部が左右に少しずれた場合でも、フック受部又はフック部の広い開口部により確実に嵌合相手を受け入れることができる為、フック部とフック受部とを容易且つ迅速、確実に嵌合させることができる。
また、フック受部にフック部を嵌合固定させるだけの構成であるため、対象物を壁面から取り外す際においても容易且つ迅速に対象物を取り外すことができる。
従って、対象物を壁面に固定する際及び固定を解除する際の作業負担を著しく軽減させることが可能なフックユニットとすることができる。
更に、フック部を取り付け可能な対象物であれば、種々の物品に対して使用できることで、汎用性に富んだフックユニットとすることができる。
【0008】
また、上記第2の特徴によるフックユニットによれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、フック部及びフック受部は、ポリプロピレン樹脂で構成されると共に、フック部の嵌合部が、基台の一端から前記基台と交差する方向と延びる連結用片と、連結用片の一端から連結用片と交差する方向に延びることで間隔を空けて基台と対向する嵌合用片とで構成されることで、フックユニットの軽量化、省コスト化を図ることができると共に、耐久性の高いフックユニットとすることができる。
また、連結用片を備える構成とすることで、フック部をフック受部に嵌合させた際に、対象物の自重によって、連結用片と基台とが一直線状に延びるように垂下すると共に、フック受部の嵌合部と密着するまで連結用片と基台とを嵌合用片の側(フック受部の側)へと移動させることが可能となる。これによって、特に、対象物の背面が凹んでいる額縁などを壁面に固定する際、フック部とフック受部との嵌合前においては、連結用片によって凹み分の長さを相殺できることで、フック部がフック受部に届かないという事態を防止できると共に、容易且つ確実にフック部をフック受部に嵌合させることができる。また、フック部とフック受部とを嵌合させた後においては、フック受部の嵌合部と密着するまで連結用片と基台とを嵌合用片の側(フック受部の側)へと移動させることが可能なことで、額縁と壁面との間に余分な隙間が空き壁面から額縁などの対象物が浮き出たような違和感が生じることを確実に防止できる。加えて、対象物の背面が凹んでいない場合においても、対象物の背面と嵌合用片との間に連結用片分の距離も設けることができることで、嵌合用片の位置が把握し易くなり、フック部とフック受部との嵌合を容易且つ迅速に行うことが可能となる。従って、対象物を壁面に固定する際の作業負担を一段と軽減させることが可能なフックユニットとすることができる。
【0009】
また、上記第3の特徴によるフックユニットによれば、上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、フック受部の嵌合部が凹所で形成される場合において、嵌合部の先端に、フック部の先端を受け入れる溝を複数個設けてあると共に、複数個の溝の配置を、フック部の先端を受け入れる溝の位置によって、フック受部に嵌合固定されるフック部を所定の角度に傾斜させて嵌合固定させることが可能なように配置してあることで、フック部を所定の角度に容易に傾斜させてフック受部に嵌合固定させることができる。従って、壁面に対象物を固定させた際に誤って傾いた場合や、意図的に傾けたい場合に、壁面に対する対象物の角度を簡単に変更、修正することができ、対象物を壁面に固定する際の作業負担を一段と軽減させることが可能なフックユニットとすることができる。
【0010】
また、上記第4の特徴によるフックユニットによれば、上記第3の特徴による作用効果に加えて、複数個の溝は、中央の溝の左右にそれぞれ2個を配置した合計5個の溝で構成され、所定の角度が左右にそれぞれ5度と10度となるように、5個の溝の配置を、中央の溝の右側には、水平方向に対し右斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝を並列配置させてあり、中央の左側には、水平方向に対し左斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝を並列配置させてあり、且つ、フック受部の水平方向の開口縁部に、フック受部の開口を外方に向けて拡張してなる開口拡張部を設けてあることで、フック部を傾斜させる際にフック受部の開口縁でフック部の移動が規制されて傾斜できなくなることを確実に防止できる。よって、壁面に対する対象物の固定角度を、確実に左右ともに5度若しくは10度傾斜させることができるフックユニットとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るフックユニットを示す図で、(a)はフック部とフック受部とを嵌合させる前の状態を示す斜視図、(b)はフック部とフック受部とを嵌合させた後の状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係るフックユニットを示す図で、(a)はフック部とフック受部とを示す正面図、(b)はフック部とフック受部とを示す側面図、(c)はフック受部の平面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係るフックユニットを示す図で、(a)はフック部とフック受部とを嵌合させる前の状態を示す側面図、(b)はフック部とフック受部とを嵌合させた後の状態を示す側面図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るフックユニットの変形例を示す図で、(a)はフック部とフック受部とを嵌合させる前の状態を示す要部の正面図、(b)はフック部をフック受部の第1の角度調節用溝に嵌合させた後の状態を示す要部の正面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係るフックユニットの変形例を示す図で、(a)はフック部をフック受部の第4の角度調節用溝に嵌合させた後の状態を示す要部の正面図、(b)はフック部をフック受部の第5の角度調節用溝に嵌合させた後の状態を示す要部の正面図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係るフックユニットを示す図で、(a)はフック部とフック受部とを示す正面図、(b)はフック部とフック受部とを嵌合させる前の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、各図面を参照して、本発明の実施形態に係るフックユニットを説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は特許請求の範囲に記載の本発明を限定するものではない。
【0013】
本発明の実施形態に係るフックユニット1は、壁面Wに固定させたい対象物Bを壁面Wの所望の位置に固定させる際に使用するものである。
なお、壁面Wとしては、住宅や事務所、店舗の壁、美術館や博物館など公共施設の壁、区役所などの官公庁の壁、屋外掲示板など、屋内、屋外の如何なる壁であってもよい。また、対象物Bとしては、額縁、写真、ポスター、時計、チラシ、カレンダー、調理道具、植木鉢など、壁面に固定させたい物であれば、如何なる物であってもよい。
【0014】
まず、
図1~
図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係るフックユニット1を説明する。
【0015】
このフックユニット1は、
図1に示すように、フック部10とフック受部20とで構成される。
【0016】
前記フック部10は、壁面Wに固定させたい対象物Bの背面に取り付けてフック受部20に引っ掛けるための部分を構成するものである。
このフック部10は、
図1、
図2に示すように、基台11と、嵌合部12とで構成される。
前記基台11は、フック10の土台を構成すると共に、対象物Bへの取り付け部分を構成するものである。
本実施形態においては、
図1、
図2に示すように、基台11として、長方形の薄板部材を用いる構成としてある。勿論、基台11の形状、大きさ、厚みは本実施形態のものに限るものではなく、対象物Bの大きさ、形状、素材、重さなどによって適宜変更可能である。
【0017】
前記嵌合部12は、基台11上に設けられてフック受部20に嵌合させるための部分を構成するものである。
この嵌合部は
図1、
図2に示すように、嵌合用片12aと、連結用片12bとで構成される。
前記嵌合用片12aは、フック受部20に嵌合固定される部分を構成するものである。
本実施形態においては
図1、
図2に示すように、嵌合用片12aの正面視における外形形状を一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の下方に位置するような略三角形状(下向きの略三角形状)で構成してある。また、詳しくは図示していないが、
図2(a)に示す嵌合用片12aの先端S1を円弧形状で構成してある。更に、嵌合用片12の厚みを基台10の厚みと同じ厚みに構成してある。
【0018】
前記連結用片12bは、基台10と嵌合用片12aとを連結させる部分を構成すると共に、対象物Bの背面と嵌合用片12aとの間に所定の距離も設けるために配置されるものである。
本実施形態においては
図1、
図2に示すように、連結用片12として、基台10と同じ厚みの長方形の薄板部材を用いる構成としてある。また、基台10の一端から基台10と交差する方向(より具体的には直交する方向)に延びるように連結用片12を設けると共に、連結用片12bの一端から連結用片12bと交差する方向(より具体的には直交する方向)に延びるように嵌合用片12aを設けてある。これによって、
図2(b)に示すように、嵌合用片12aが基台10と間隔Kを空けて対向配置されるような構成としてある。つまり、本実施形態においては、嵌合部12を基台10上に設けられる凸片で形成する構成としてある。
【0019】
また、本実施形態においては、無色透明のポリプロピレン樹脂のいわゆるヒンジグレードと呼ばれる素材でフック部10を形成する構成としてある。また、既述した基台11、嵌合用片12a、連結用片12bの形状に加工したポリプロピレン樹脂からなる一枚のシートに、基台11、嵌合用片12a、連結用片12bのそれぞれの部分で折り目加工を施すことで、
図1(a)、
図2(b)に示すように略コの字状のフック部10を形成する構成としてある。なお、フック部10の形成方法は既述した方法に限るものではなく、適宜変更可能である。例えば、型を用いて射出成型するような構成としてもよい。また、フック部10の色も透明に限るものではなく、半透明や有色とする構成としてもよい。
【0020】
また、対象物Bの背面にフック部10を取り付ける方法は、例えば、両面テープ、接着剤、ボルト、釘、磁石など、対象物Bの素材、大きさ、形状、重さ、厚みなどによって適宜変更可能である。
【0021】
前記フック受部20は、壁面Wに取り付けてフック部10を嵌合固定させるための部分を構成するものである。
このフック受部20は、
図1、
図2に示すように、基台21と、嵌合部22とで構成される。
前記基台21は、フック受部20の土台を構成すると共に、壁面Wへの取り付け部分を構成するものである。
本実施形態においては、
図1、
図2に示すように、基台21として、長方形の薄板部材を用いる構成としてある。勿論、基台21の形状、大きさ、厚みは本実施形態のものに限るものではなく、壁面Wの大きさ、形状、素材などによって適宜変更可能である。
【0022】
前記嵌合部22は、基台21上に設けられてフック部10の嵌合用片12aを嵌合させるための部分を構成するものである。
本実施形態においては、
図1、
図2に示すように、嵌合部22を凹所で形成してある。また、嵌合部22の正面視における外形形状を、一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の下方に位置するような略三角形状(下向きの略三角形状)で構成してある。更に、嵌合部22の三つの角度を嵌合用片12aの三つの角度と同じ角度で構成し、大きさを嵌合用片12aの大きさより一回り大きくしてある。つまり、嵌合部22と嵌合用片12aとを相似である略三角形状としてある。また、詳しくは図示していないが、
図2(a)に示す嵌合部22の先端S2をフック部10の先端S1と同じ円弧形状で構成してある。
【0023】
なお、本実施形態においては、フック部10と同じ無色透明のポリプロピレン樹脂のいわゆるヒンジグレードと呼ばれる素材でフック受部20を形成する構成としてある。また、型を用いて射出成型することでフック受部20を形成する構成としてある。勿論、フック受部20の形成方法はこのような方法に限るものではなく、適宜変更可能である。
更に、フック部10の色も透明に限るものではなく、半透明や有色とする構成としてもよい。
【0024】
また、壁面Wにフック受部20を取り付ける方法は、例えば、両面テープ、接着剤、ボルト、釘、磁石など、壁面Wの素材、大きさ、形状、厚みなどによって適宜変更可能である。
【0025】
次に、
図3も参照して、このような構成からなるフック部10、フック受部20を使用して壁面Wに対象物Bを固定する方法を説明する。
まず、フック部10を対象物Bの背面に両面テープなどを用いて取り付けると共に、フック受部20を壁面Wの所望の位置に両面テープなどを用いて固定する。
次に、
図1(b)、
図3に示すように、フック受部20の嵌合部22にフック部10の嵌合用片12aを差し入れて嵌合させる。
この際、
図1(b)、
図3(b)の黒塗り矢印で示す対象物Bの自重が働き、連結用片12bと基台11とが一直線状に延びるように垂下すると共に、フック受部20の嵌合部22と密着するまで連結用片12bと基台11とが嵌合用片12aの側(フック受部20の側)へと移動する。よって、フック部10をフック受部20に嵌合固定させた状態においては、
図3(a)に示す基台11と嵌合用片12aとの間にある間隔Kが嵌合部22の厚みを除き消失することになる。
以上により、フック部10及びフック受部20を介して、壁面Wの所望の位置に対象物Bが固定される。
【0026】
以上の構成からなる本発明の第1の実施形態に係るフックユニット1は、以下の効果を奏する。
【0027】
フック部10の嵌合部12が凸片で形成される場合は、フック部10の嵌合部12の正面視における外形形状と凹所で形成されるフック受部20の嵌合部22の正面視における外形形状とをともに一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が一辺の下方に位置するような略三角形状で構成してあることで、フック受部20の嵌合部22が有する広い開口部に対してフック部10の嵌合部12の嵌合用片12aの略三角形状の頂点を嵌合させていくことができる。よって、フック部10とフック受部20とを嵌合させる際に、たとえフック部10が左右に少しずれた場合でも、フック受部20の広い開口部により確実に嵌合相手を受け入れることができる為、フック部10とフック受部20とを容易且つ迅速、確実に嵌合させることができる。また、フック受部20にフック部10を嵌合固定させるだけの構成であるため、対象物Bを壁面Wから取り外す際においても容易且つ迅速に対象物を取り外すことができる。従って、壁面Wに対する対象物Bの着脱が容易で、対象物Bを壁面Wに固定する際及び固定を解除する際の作業負担を著しく軽減させることが可能なフックユニット1とすることができる。
また、嵌合部22と嵌合用片12aとを相似である三角形状とすることで、嵌合用片12aを嵌合部22に嵌合させた後においては、略三角形状の二辺同士が密着した位置において嵌合用片12aが嵌合部22に嵌合固定される。よって、嵌合用片12aを嵌合部22に嵌合させる際には嵌合用片12aと嵌合部22との位置決めが容易であると共に、嵌合用片12aを嵌合部22に嵌合させた後においてはフック受部20内でフック部10がずれ動くことを確実に防止することができる。従って、対象物Bを壁面Wに固定する際の作業負担を著しく軽減させることが可能であると共に、嵌合用片12aと嵌合部22との嵌合固定状態を強固に保持可能なフックユニット1とすることができる。
また、フック部10を取り付けることが可能な対象物Bであれば、例えば、額縁、写真、ポスター、時計、チラシ、カレンダー、調理道具、植木鉢など、種々の対象物Bに利用可能であると共に、フック受部20を取り付けることが可能な壁面Wであれば、住宅や事務所、店舗の壁、美術館や博物館など公共施設の壁、区役所などの官公庁の壁、屋外掲示板など、屋内、屋外の如何なる壁面Wに利用可能なフックユニット1とすることができる。従って、汎用性が非常に高く、利用用途に富んだフックユニット1とすることができる。
【0028】
また、フック部10及びフック受部20を、無色透明のポリプロピレン樹脂で形成すると共に、フック部10の嵌合部12を、基台11の一端から基台11と交差する方向と延びる連結用片12bと、連結用片12bの一端から連結用片12bと交差する方向に延びることで間隔Kを空けて基台10と対向する嵌合用片12aとで形成することで、フックユニット1の軽量化、省コスト化を図ることができると共に、耐久性が高く、仮に対象物Bを取り外した状態でも無色透明なので違和感の少ないフックユニット1とすることができる。
また、連結用片12bを備える構成とすることで、フック部10をフック受部20に嵌合させた際に、対象物Bの自重によって、連結用片12aと基台10とが一直線状に延びるように垂下すると共に、フック受部20の嵌合部22と密着するまで連結用片12aと基台11とを嵌合用片12aの側(フック受部20の側)へと移動させることが可能となる。これによって、特に、対象物Bの背面が凹んでいる額縁などを壁面Wに固定する際、フック部10とフック受部20との嵌合前においては、連結用片12bによって凹み分の長さを相殺できることで、フック部10がフック受部20に届かないという事態を防止できると共に、容易且つ確実にフック部10をフック受部20に嵌合させることができる。また、フック部10とフック受部20とを嵌合させた後においては、フック受部20の嵌合部22と密着するまで連結用片12aと基台11とを嵌合用片12aの側(フック受部20の側)へと移動させることが可能なことで、額縁と壁面Wとの間に余分な隙間が空き壁面Wから額縁などの対象物Bが浮き出たような違和感が生じることを確実に防止できる。加えて、対象物Bの背面が凹んでいない場合においても、対象物Bの背面と嵌合用片12aとの間に連結用片12b分の距離も設けることができることで、嵌合用片12aの位置が把握し易くなり、フック部10とフック受部20との嵌合を容易且つ迅速に行うことが可能となる。従って、対象物Bを壁面に固定する際の作業負担を一段と軽減させることが可能なフックユニット1とすることができる。
【0029】
次に、
図4、
図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係るフックユニット1の変形例を説明する。
本変形例は、既述した本発明の第1の実施形態に係るフックユニット1に対して、フック受部20の形状を変更したもので、その他の構成は既述したフックユニット1と同様である。よって、フックユニット1と同一部材、同一機能を果たすものには同一記号、同一符号を付し、以下では既述したフックユニット1とは異なる部分のみを説明することとする。
なお、
図4、
図5においては、説明の便宜上、フック部10の嵌合用片12aとフック受部20の嵌合部22のみを図示するものとする。
【0030】
本変形例は、
図4(a)に示すように、嵌合部22の先端S2に、フック部10の嵌合用片12aの先端S1を受け入れる湾曲形状の溝を複数個設けてあると共に、複数個の溝の配置を、フック部10の嵌合用片12aの先端を受け入れる溝の位置によって、フック受部20の嵌合部22に嵌合固定されるフック部10を所定の角度に傾斜させて嵌合固定させることが可能なように配置してある。
つまり、複数個の溝(波型の溝)をフック部10の角度調節用溝23として設けてある。
より具体的には、
図4(a)に示すように、角度調節用溝として、中央の溝の左右にそれぞれ2個を配置した合計5個の溝を配置してある。また、
図5に示すように所定の角度が、左右にそれぞれ5度と10度となるように、5個の溝の配置を、中央の溝(第1の角度調節用溝23a)の右側には、水平方向に対し右斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝(第2の角度調節用溝23b、第3の角度調節用溝23c)を並列配置させてあり、中央の溝(第1の角度調節用溝23a)の左側には、水平方向に対し左斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝(第4の角度調節用溝23d、第5の角度調節用溝23e)を並列配置させてある。
更に、
図4(a)に示すように、フック受部20の嵌合部22の水平方向の開口縁部に、フック受部20の嵌合部22の開口を外方に向けて拡張してなる開口拡張部24を設けてある。
【0031】
よって、
図4(b)に示すように、嵌合用片12aの先端S1を第1の角度調節用溝23aに嵌合させた場合においては、フック受部20の嵌合部22に嵌合固定されるフック部10は傾斜されることなく、傾斜角度が0度の状態となる。
次に、
図5(a)に示すように、嵌合用片12aの先端S1を第4の角度調節用溝23dに嵌合させた場合においては、フック受部20の嵌合部22に嵌合固定されるフック部10は、1点鎖線で示す垂線と破線とで示す上記傾斜角度が0度の状態に対して右側に角度L1が5度傾斜された状態となる。この際、
図5(a)に黒丸で示すように、嵌合用片12aは、第4の角度調節用溝23dと開口拡張部24の右側の上端部とに接して位置決めがなされている。
更に、
図5(b)に示すように、嵌合用片12aの先端S1を第5の角度調節用溝23eに嵌合させた場合においては、フック受部20の嵌合部22に嵌合固定されるフック部10は、1点鎖線で示す垂線と破線とで示す上記傾斜角度が0度の状態に対して右側に角度L1が10度傾斜された状態となる。この際、
図5(b)に黒丸で示すように、嵌合用片12aは、第5の角度調節用溝23eと開口拡張部24の右側の上端部とに接して位置決めがなされている。
これらの際、
図5に示すように、開口拡張部24を設けてあることで、フック部10を傾斜させる際にフック受部20の嵌合部22の開口縁でフック部10の嵌合用片12aの移動が規制されず、確実に所望の角度に傾斜させることができる。つまり、開口拡張部24は、フック部10の傾斜移動を可能にするためのスペースを確保するための役割を果たすものである。
【0032】
このような構成とすることで、フック部10を所定の角度に容易に傾斜させてフック受部20に嵌合固定させることができる。従って、壁面Wに対象物Bを固定させた際に誤って傾いた場合や、意図的に傾けたい場合に、壁面Wに対する対象物Bの角度を簡単に変更、修正することができ、対象物Bを壁面に固定する際の作業負担を一段と軽減させることが可能なフックユニット1とすることができる。
【0033】
また、複数個の溝を、中央の溝の左右にそれぞれ2個を配置した合計5個の溝で構成し、所定の角度が左右にそれぞれ5度と10度となるように、5個の溝の配置を、中央の溝(第1の角度調節用溝23a)の右側には、水平方向に対し右斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝(第2の角度調節用溝23b、第3の角度調節用溝23c)を並列配置させてあり、中央の左側には、水平方向に対し左斜め上方に傾斜させた位置に2個の溝(第4の角度調節用溝23d、第5の角度調節用溝23e)を並列配置させてあり、且つ、フック受部20の水平方向の開口縁部に、フック受部20の開口を外方に向けて拡張してなる開口拡張部24を設ける構成とすることで、複数個の溝が斜めに傾斜されて配置されることで、対象物Bを傾斜させる際に、複数の溝が見えない状況であっても、対象物Bを複数個の溝に沿わせて斜め上方にスライド移動させるだけで嵌合用片12aの先端S1を所望の溝に容易に嵌合させることができる。加えて、フック部10を傾斜させる際にフック受部20の嵌合部22の開口縁でフック部10の嵌合用片12aの移動が規制されて傾斜できなくなることを確実に防止できる。よって、壁面Wに対する対象物Bの固定角度を、容易且つ確実に左右ともに5度若しくは10度傾斜させることができるフックユニット1とすることができる。
【0034】
次に
図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係るフックユニット2を説明する。
本第2の実施形態に係るフックユニット2は、既述した第1の実施形態に係るフックユニット1に対して、フック部の嵌合部及びフック受部の嵌合部の構成のみを異なる構成としたものである。よって、既述した第1の実施形態に係るフックユニット1と同一部材、同一機能を果たすものには同一番及び同一符号を付し、以下においては異なる部分のみを説明することとする。
本第2の実施形態に係るフックユニット2は、フック部10の嵌合部13を凹所で形成すると共に、フック受部20の嵌合部25を凸片で形成するものである。
【0035】
具体的には
図6に示すように、フック部10の基台11上に設ける嵌合部13の形状を、正面視における外形形状が、一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の上方に位置するような略三角形状(上向きの略三角形状)で構成してある。このようなフック部10は、型を用いて射出成型することで形成することができる。勿論、フック部10の形成方法はこのような方法に限るものではなく、適宜変更可能である。
【0036】
また、基台21上に設ける嵌合部25の形状を、正面視における外形形状が、一辺が水平辺で且つ三角形の一頂点が前記一辺の上方に位置するような略三角形状(上向きの略三角形状)で構成してある。また、基台21の下方から基台21と交差する方向(より具体的には直交する方向)に延びるように連結用片25bを設けると共に、連結用片25bの一端から連結用片25bと交差する方向(より具体的には直交する方向)に延びるように嵌合用片25aを設けてある。これによって、
図6(b)に示すように、嵌合用片25aが基台21と間隔Kを空けて対向配置されるような構成としてある。また、基台21と嵌合部25とを同じ厚みとしてある。
更に、嵌合用片25aの三つの角度を嵌合部13の三つの角度と同じ角度で構成し、嵌合用片25aの大きさを嵌合部13の大きさより一回り小さくしてある。つまり、嵌合部13と嵌合用片25aとを相似である略三角形状としてある。
このようなフック受部20は、型を用いて射出成型することで形成することができる。勿論、フック受部20の形成方法はこのような方法に限るものではなく、適宜変更可能である。
このように、フック部10の嵌合部13を凹所で形成すると共に、フック受部20の嵌合部25を凸片で形成する構成も本発明の範囲内に入るものである。
なお、この第2の実施形態に係るフックユニット2の場合においては、対象物Bの背面と嵌合部13との間に間隔がない構成ではあるが、フック受部20の側に連結用片25bがあることで、既述した背面に凹みがある額縁などを壁面Wに固定する際でも、フックユニット1と同様な機能を発揮することができ、額縁などを壁面Wに問題なく固定することが可能となる。
また、フック部10の嵌合部を凹所で形成する構成は、既述した第2の実施形態に係る構成に限るものではなく、適宜変更可能である。例えば、既述した第1の実施形態に係るフック部10と同様な基台11、連結用片12bを用い、連結用片12bの端部に嵌合用凹所を設ける構成としてもよい。このようなフック部10も型を用いて射出成型することで形成することができるが、このような形成方法に限るものではなく、如何なる形成方法を用いてもよい。
【0037】
なお、フック部10及びフック受部20をともに無色透明のポリプロピレン樹脂で形成し、フック部10の嵌合用片12aを凸片で形成すると共に、フック受部20の嵌合部22を凹所で形成する場合において、嵌合部22の先端S2を円弧形状に形成する場合は、嵌合部22の先端S2に複数個の溝を設けずに、嵌合用片12aの先端S1を尖った形状に形成する構成としてもよい。このような構成にした場合においても、滑り難いというポリプロピレン樹脂の素材の性質上、複数の溝がなくても嵌合用片12aの尖った先端S1が嵌合部22の円弧形状の先端S2の内面に対象物Bの自重によって刺さったような状態で引っ掛かり、フック部10をフック受部20に嵌合固定させることが可能である為、フック部10を20度程度以下の範囲内で傾斜させてフック受部20に嵌合固定することが可能となる。
或いは、上記と同様の構成の場合において、円弧形状の嵌合部22の内面に細かなギザギザ(例えば、鋸の歯のような細かなギザギザ)などの凹凸加工を施すような構成としてもよい。このような構成とすることで、嵌合用片12aの尖った先端S1を嵌合部22の内面に一段と係止させて留め置くことができ、複数の溝がなくてもフック部10を傾斜させてフック受部20に嵌合固定させることが可能となる。
【0038】
また、本発明の実施形態及び変形例においては、フック部10とフック受部20とをともに無色透明のポリプロピレン樹脂で形成する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、フック部10とフック受部20との少なくとも何れか一方を他の素材(他の樹脂素材や樹脂素材とは異なる素材)で形成する構成としてもよい。例えば、フック受部20を金属で形成する構成としてもよい。
また、本発明の実施形態及び変形例においては、フック部10の先端S1とフック受部20の先端S2、先端S2に設ける複数個の溝を全て円弧形状とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、他の形状にしてもよいが、好適には円弧形状とすることが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、壁面に固定させたい種々の対象物を壁面の所望の位置に容易且つ迅速、確実に固定させることが可能であると共に、取り外しも容易に行うことが可能なフックユニットを実現できるため、フックユニットの分野における産業上の利用性が高い。
【符号の説明】
【0040】
1 フックユニット
2 フックユニット
10 フック部
11 基台
12 嵌合部
12a 嵌合用片
12b 連結用片
13 嵌合部
20 フック受部
21 基台
22 嵌合部
23 角度調節用溝
23a 第1の角度調節用溝
23b 第2の角度調節用溝
23c 第3の角度調節用溝
23d 第4の角度調節用溝
23e 第5の角度調節用溝
24 開口拡張部
25 嵌合部
25a 嵌合用片
25b 連結用片
B 対象物
K 間隔
L1 角度
L2 角度
S1 先端
S2 先端
W 壁面