(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102104
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】搬送装置および搬送方法、並びに、シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20230714BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20230714BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002467
(22)【出願日】2022-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 健
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA11
5F131AA12
5F131AA21
5F131AA22
5F131AA23
5F131BA53
5F131CA38
5F131CA39
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA42
5F131DB12
5F131DB22
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5F131DD03
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5F131EA07
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5F131EB81
5F131EC32
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5F131KA12
5F131KA14
5F131KA33
5F131KA72
5F131KB12
5F131KB32
5F131KB33
5F131KB52
5F131KB58
(57)【要約】
【課題】装置が大型化することを防止できる搬送装置およびシート貼付装置を提供する。
【解決手段】搬送装置EAは、収容手段SCに収容されている搬送対象物WKの位置を検知する第1検知手段10と、搬送対象物WKを保持する保持手段20と、第1検知手段10と保持手段20とを選択的に保持可能な保持部31Aを有し、保持部31Aで保持された第1検知手段10または保持手段20を移動可能な移動手段30と、制御手段40とを備え、制御手段40は、移動手段30を介して、第1検知手段保持位置HP1に保持部31A移動させて第1検知手段10を保持た後、第1検知手段を移動させて搬送対象物WKの位置を検知させるとともに、移動手段30を介して、保持手段保持位置HP2に保持部31A移動させて保持手段20を保持させた後、第1検知手段10の検知結果に基づいて保持手段20を移動させて搬送対象物WKを保持して搬送するように各部材を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送対象物を搬送する搬送装置であって、
前記搬送対象物を収容可能な収容手段に収容されている前記搬送対象物の位置を検知する第1検知手段と、
前記搬送対象物を保持する保持手段と、
前記第1検知手段と前記保持手段とを選択的に保持可能な保持部を有し、当該保持部で保持された前記第1検知手段または前記保持手段を移動可能な移動手段と、
当該搬送装置を構成する各部材の動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記移動手段を介して、前記第1検知手段を保持する第1検知手段保持位置に前記保持部を移動させて当該第1検知手段を保持させた後、当該第1検知手段を移動させて前記搬送対象物の位置を検知させるとともに、前記移動手段を介して、前記保持手段を保持する保持手段保持位置に前記保持部を移動させて当該保持手段を保持させた後、前記第1検知手段の検知結果に基づいて当該保持手段を移動させて前記搬送対象物を保持して搬送するように各部材を制御することを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記移動手段によって移動されることなく、前記収容手段に収容されている前記搬送対象物の位置を検知する第2検知手段を備え、
前記制御手段は、前記第1検知手段または前記第2検知手段の検知結果に基づいて、前記移動手段を介して、前記保持手段を移動させて前記搬送対象物を保持して搬送することを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
搬送対象物に接着シートを貼付するシート貼付装置であって、
請求項1または請求項2に記載の搬送装置と、
前記搬送対象物に接着シート基材を貼付する貼付手段と、
前記接着シート基材を所定の形状に切断して前記接着シートを形成する切断手段とを備え、
前記移動手段は、前記切断手段をも前記保持部で選択的に保持可能に設けられ、
前記制御手段は、前記移動手段を介して、前記切断手段を保持する切断手段保持位置に前記保持部を移動させて当該切断手段を保持させた後、当該切断手段を移動させて前記接着シートを形成することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項4】
搬送対象物を搬送する搬送方法であって、
前記搬送対象物を収容可能な収容手段に収容されている前記搬送対象物の位置を第1検知手段で検知する第1検知工程と、
前記搬送対象物を保持手段で保持する保持工程と、
前記第1検知手段と前記保持手段とを選択的に保持可能な保持部を有する移動手段で、当該保持部で保持された前記第1検知手段または前記保持手段を移動させる移動工程と、
当該搬送方法を実施する各部材の動作を制御する制御工程とを実施し、
前記制御工程では、前記移動手段を介して、前記第1検知手段を保持する第1検知手段保持位置に前記保持部を移動させて当該第1検知手段を保持させた後、当該第1検知手段を移動させて前記第1検知工程を実施するとともに、前記移動手段を介して、前記保持手段を保持する保持手段保持位置に前記保持部を移動させて当該保持手段を保持させた後、前記第1検知工程の検知結果に基づいて当該保持手段を移動させて前記保持工程を実施し、前記搬送対象物を保持して搬送するように各部材を制御することを特徴とする搬送方法。
【請求項5】
搬送対象物に接着シートを貼付するシート貼付方法であって、
請求項4に記載の搬送方法と、
前記搬送対象物に接着シート基材を貼付する貼付工程と、
前記接着シート基材を切断手段で所定の形状に切断して前記接着シートを形成する切断工程とを実施し、
前記移動手段は、前記切断手段をも前記保持部で選択的に保持可能に設けられ、
前記制御工程では、前記移動手段を介して、前記切断手段を保持する切断手段保持位置に前記保持部を移動させて当該切断手段を保持させた後、前記切断工程を実施することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置および搬送方法、並びに、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
収容手段に収容されている搬送対象物の位置を検知手段で検知し、検知結果に基づいて、搬送対象物を保持する保持手段を移動させて当該搬送対象物を保持して搬送する搬送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたプロセス装置(搬送装置)では、ウエハ2(搬送対象物)を認識するウエハ認識装置60(第1検知手段)と、搬送対象物を保持するハンド5(保持手段)とが一体に形成されてウエハ搬送ロボット4(移動手段)に保持されるため、装置が大型化するという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、装置が大型化することを防止することができる搬送装置および搬送方法、並びに、シート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、移動手段が第1検知手段と保持手段とを選択的に保持可能な保持部を有しているため、装置が大型化することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】(A)、(B)は、本発明の一実施形態に係る搬送装置およびシート貼付装置の説明図。(C)は、本発明の変形例に係る搬送装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を
図1に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1(A)の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1(A)中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
搬送装置EAは、搬送対象物WKを搬送する装置であって、搬送対象物WKを収容可能な収容手段SCに収容されている搬送対象物WKの位置を検知する第1検知工程を実施する第1検知手段10と、搬送対象物WKを保持する保持工程を実施する保持手段20と、第1検知手段10と保持手段20とを選択的に保持可能な保持部としての先端アーム31Aを有し、当該先端アーム31Aで保持された第1検知手段10または保持手段20を移動可能な移動工程を実施する移動手段30と、搬送装置EAおよびシート貼付装置EA1を構成する各部材の動作を制御する制御工程を実施する制御手段40とを備えている。
シート貼付装置EA1は、搬送対象物WKに接着シートASを貼付する装置であって、搬送装置EAと、搬送対象物WKに接着シート基材ABを貼付する貼付工程を実施する貼付手段50と、接着シート基材ABを所定の形状に切断して接着シートASを形成する切断工程を実施する切断手段60とを備え、収容手段SCを支持する支持手段としての支持台70と、搬送対象物WKを支持する搬送対象物支持手段80の近傍に配置されている。
【0011】
第1検知手段10は、移動手段30による保持が可能なブラケット11と、ブラケット11に支持され、カメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等で構成された検知機器12を備えている。本実施形態の検知機器12は、発光素子12Aおよび受光素子12Bを有する光センサで構成されている。
【0012】
保持手段20は、移動手段30による保持が可能とされ、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持機構)によって吸着保持が可能な保持面21Aを有する保持部材21を備えている。
【0013】
移動手段30は、先端アーム31Aを含む複数のアームによって構成され、その作業範囲内において、先端アーム31Aで支持したものを何れの位置、何れの角度にでも変位可能な移動機器であって駆動機器としての所謂多関節ロボット31を備えている。本実施形態の移動手段30は、切断手段60をも先端アーム31Aで選択的に保持可能に設けられている。
【0014】
制御手段40は、パーソナルコンピュータやシーケンサ等の制御機器41を備え、移動手段30を介して、第1検知手段10を保持する第1検知手段保持位置HP1に先端アーム31Aを移動させて当該第1検知手段10を保持させた後、当該第1検知手段10を移動させて搬送対象物WKの位置を検知させるとともに、移動手段30を介して、保持手段20を保持する保持手段保持位置HP2に先端アーム31Aを移動させて当該保持手段20を保持させた後、第1検知手段10の検知結果に基づいて当該保持手段20を移動させて搬送対象物WKを保持して搬送するように各部材を制御する構成となっている。
また、本実施形態の制御手段40は、移動手段30を介して、切断手段60を保持する切断手段保持位置HP3に先端アーム31Aを移動させて当該切断手段60を保持させた後、当該切断手段60を移動させて接着シートASを形成する構成となっている。
【0015】
貼付手段50は、接着シート基材ABを支持する支持ローラ51と、接着シート基材ABを案内するガイドローラ52と、接着シート基材ABを搬送対象物WKに押圧して貼付する押圧手段53と、駆動機器としてのリニアモータ54のスライダ54Aに支持されたフレーム55と、フレーム55に支持された駆動機器としての回動モータ56Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ56Bとで接着シート基材ABを挟み込む駆動ローラ56と、フレーム55に支持された図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EA1の自動運転が行われている間、駆動ローラ56との間に存在する不要シートUSに常に所定の張力を付与し、当該不要シートUSを回収する回収手段としての回収ローラ57とを備えている。なお、不要シートUSは、切断手段60による接着シート基材ABの切断によって、接着シート基材ABから所定形状の接着シートASが切り抜かれたものである。
押圧手段53は、リニアモータ54のスライダ54Bにブラケット54Cを介して支持された駆動機器としての直動モータ53Aと、直動モータ53Aの出力軸53Bに回転可能に支持された押圧ローラ53Cとを備えている。
【0016】
切断手段60は、移動手段30による保持が可能な切断部材としての切断刃61を備えている。
【0017】
搬送対象物支持手段80は、駆動機器としての直動モータ81と、直動モータ81の出力軸81Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持機構)によって吸着保持が可能な搬送対象物支持面82Aと接着シート基材ABを支持可能なシート支持面82Bとを有するテーブル82とを備えている。
【0018】
収容手段SCは、上下方向に並設された複数の棚SC1を備え、複数の搬送対象物WKを相互に当接させずに多段に収容する構成となっている。
【0019】
以上の搬送装置EAを備えたシート貼付装置EA1の動作を説明する。
先ず、
図1(A)で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EA1に対し、当該シート貼付装置EA1の使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように接着シート基材ABをセットした後、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。次いで、使用者または、多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない移送手段が、
図1(A)に示すように、搬送対象物WKが収容された収容手段SCを支持台70上の所定の位置に載置すると、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、第1検知手段保持位置HP1に先端アーム31Aを移動させて当該先端アーム31Aで検知機器12が支持されたブラケット11を保持する。その後、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、
図1(A)中二点鎖線および
図1(B)に示すように、検知機器12を移動させて発光素子12Aと受光素子12Bとを収容手段SC内に位置させた後、検知機器12を昇降させ、収容手段SCに収容されている搬送対象物WKの位置を検知機器12に検知させる。
【0020】
次に、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、検知機器12を初期位置に復帰させ、先端アーム31Aでのブラケット11の保持を解除した後、保持手段保持位置HP2に先端アーム31Aを移動させて当該先端アーム31Aで保持部材21を保持する。そして、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動するとともに、保持手段20を介して図示しない減圧手段を駆動し、検知機器12の検知結果に基づいて保持部材21を移動させ、保持面21Aでの搬送対象物WKの保持を開始した後、当該保持部材21を移動させて搬送対象物WKを搬送し、搬送対象物支持面82A上の所定の位置に載置する。次いで、制御手段40が保持手段20を介して図示しない減圧手段の駆動を停止し、保持面21Aでの搬送対象物WKの保持を解除した後、移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、保持部材21を初期位置に復帰させる。その後、制御手段40が搬送対象物支持手段80を介して図示しない減圧手段および直動モータ81を駆動し、搬送対象物支持面82Aでの搬送対象物WKの吸着保持を開始するとともに、
図1(A)中二点鎖線で示すように、テーブル82を上昇させる。次に、制御手段40が貼付手段50を介して直動モータ53Aおよびリニアモータ54を駆動し、押圧ローラ53Cを下降させて接着シート基材ABをシート支持面82Bに所定の押圧力で押圧した後、
図1(A)中二点鎖線で示すように、押圧ローラ53Cを右方に移動させ、搬送対象物WKおよびシート支持面82Bに接着シート基材ABを押圧して貼付する。この間に、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、先端アーム31Aでの保持部材21の保持を解除した後、切断刃61を保持する切断手段保持位置HP3に先端アーム31Aを移動させて当該先端アーム31Aで切断刃61を保持する。
【0021】
そして、搬送対象物WKへの接着シート基材ABの貼付が完了すると、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、
図1(A)中二点鎖線で示すように、接着シート基材ABを切断する位置に切断刃61を移動させて当該接着シート基材ABに突き刺し、当該切断刃61を搬送対象物WKの外周に沿って移動させる。これにより、搬送対象物WKの外周形状と同形状の接着シートASが形成され、搬送対象物WK上に接着シートASが貼付された状態で残り、当該接着シートASの外周に不要シートUSが形成される。次いで、制御手段40が貼付手段50を介してリニアモータ54および回動モータ56Aを駆動し、
図1(A)中二点鎖線で示すように、フレーム55を右方に移動させ、シート支持面82Bから不要シートUSを剥離しながら当該不要シートUSを回収ローラ57で回収する。この間に、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、切断刃61を初期位置に復帰させ、先端アーム31Aでの切断刃61の保持を解除した後、先端アーム31Aで保持部材21を保持する。
【0022】
その後、シート支持面82B全体から不要シートUSが剥離されると、制御手段40が搬送対象物支持手段80を介して直動モータ81を駆動し、テーブル82を初期位置に復帰させた後、図示しない減圧手段の駆動を停止し、搬送対象物支持面82Aでの搬送対象物WKの吸着保持を解除する。次に、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動するとともに、保持手段20を介して図示しない減圧手段を駆動し、接着シートASが貼付された搬送対象物WK上に保持部材21を移動させ、保持面21Aでの搬送対象物WKの保持を開始した後、検知機器12の検知結果に基づいて保持部材21を移動させて搬送対象物WKを搬送し、収容手段SC内の元に位置に収容する。そして、制御手段40が貼付手段50を介して直動モータ53Aおよびリニアモータ54を駆動し、押圧ローラ53Cを上昇させた後、回動モータ56Aの駆動を停止させた状態でリニアモータ54を駆動し、押圧ローラ53Cおよびフレーム55を初期位置に復帰させ、接着シート基材ABを搬送対象物支持手段80上に繰り出す。次いで、制御手段40が移動手段30を介して多関節ロボット31を駆動し、保持部材21を初期位置に復帰させ、先端アーム31Aでの保持部材21の保持を解除し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0023】
以上のような実施形態によれば、移動手段30が第1検知手段10と保持手段20とを選択的に保持可能な先端アーム31Aを有しているため、装置が大型化することを防止することができる。
【0024】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0025】
例えば、第1検知手段10は、検知機器12のうちの一方が発光素子12Aで他方が受光素子12Bでもよいし、検知機器12が1体の部材で構成されでもよいし、検知機器12が3体以上の部材で構成されてもよいし、収容手段SCの外側から当該収容手段SC内の搬送対象物WKの位置を検知してもよい。
第1検知手段10は、複数の検知機器12を備え、搬送対象物WKや収容手段SCの大きさ、形状または種類等によってそれら複数の検知機器12のうちの1つを選択的に保持して搬送対象物WKの位置検知を行ってもよい。これにより、多種多様の搬送対象物WKや収容手段SCに対応した位置検知ができるようになり、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1の汎用性を向上させることができる。
【0026】
保持手段20は、保持部材21に代えてまたは併用して、例えば、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段で搬送対象物WKを保持してもよい。
保持手段20は、複数の保持部材21を備え、搬送対象物WKや収容手段SCの大きさ、形状または種類等によってそれら複数の保持部材21のうちの1つを選択的に保持して搬送対象物WKを保持してもよい。これにより、多種多様の搬送対象物WKや収容手段SCに対応した保持ができるようになり、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1の汎用性を向上させることができる。
【0027】
移動手段30は、切断手段60を先端アーム31Aで選択的に保持可能に設けられなくてもよい。
移動手段30は、複数の移動機器を備え、検知機器12、保持部材21または切断刃61の大きさ、形状または種類等によってそれら複数の移動機器のうちの1つを選択的に使用して検知機器12、保持部材21または切断刃61を保持してもよい。これにより、多種多様の検知機器12、保持部材21または切断刃61に対応した搬送ができるようになり、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1の汎用性を向上させることができる。
【0028】
貼付手段50は、帯状の剥離シートに接着シート基材ABが仮着された原反を繰り出し、剥離板や剥離ローラ等の剥離部材で接着シート基材ABを剥離シートから剥離して搬送対象物WKに貼付してもよいし、帯状の剥離シートに接着シートASが仮着された原反を繰り出し、剥離板や剥離ローラ等の剥離部材で接着シートASを剥離シートから剥離して搬送対象物WKに貼付してもよいし、剥離シートに仮着されていない接着シートASを繰り出して搬送対象物WKに貼付してもよいし、支持ローラ51やガイドローラ52等の各ローラの代わりに板状部材やシャフト部材等で接着シート基材ABや不要シートUSを支持したり案内したりしてもよいし、接着シート基材ABを巻回することなく例えばファンフォールド折りにして支持してもよいし、不要シートUSを巻回することなく例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりして不要シートUSを回収する回収手段を採用してもよいし、回収手段を採用しなくてもよいし、天地反転して配置したり横置きに配置したりして、搬送対象物WKの下面や側面等に接着シート基材ABを貼付してもよいし、本発明の搬送装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0029】
切断手段60は、搬送対象物WKの外縁形状と同形状または異なる形状の接着シートASを形成したり、搬送対象物WKの外縁形状よりも小さなまたは大きな接着シートASを形成したりしてもよいし、貼付手段50が帯状の剥離シートに接着シート基材ABが仮着された原反を繰り出し、剥離板や剥離ローラ等の剥離部材で接着シート基材ABを剥離シートから剥離して搬送対象物WKに貼付する場合、搬送対象物WKに接着シート基材ABを貼付する前に接着シート基材ABを切断してもよいし、搬送対象物WKに接着シート基材ABを貼付した後に接着シート基材ABを切断してもよいし、搬送対象物WKを切断してもよいし、切断刃61が先端アーム31Aで保持可能に設けられなくてもよく、この場合、他の駆動機器で切断刃61を保持し、当該切断刃61を移動させて接着シート基材ABを切断すればよいし、本発明の搬送装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
切断手段60は、複数の切断刃61を備え、接着シート基材ABや搬送対象物WKの大きさ、形状または種類等によってそれら複数の切断刃61のうちの1つを選択的に保持して接着シート基材ABや搬送対象物WKを切断してもよい。これにより、多種多様の接着シート基材ABや搬送対象物WKに対応した切断ができるようになり、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1の汎用性を向上させることができる。
【0030】
収容手段SCは、1体でもよいし、複数体でもよいし、棚SC1がなくてもよいし、複数の搬送対象物WKを相互に当接させて段済み収容する構成とされてもよいし、実施形態のように複数の搬送対象物WKを横置きで収容するものに代えて、複数の搬送対象物WKを縦置きで収容するものであってもよいし、1体または複数体の搬送対象物WKを収容するものであってもよいし、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0031】
支持手段は、収容手段SCを支持した支持台70が駆動機器やキャスター等によって移動可能な構成でもよいし、複数の収容手段SCを支持する構成でもよいし、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0032】
搬送対象物支持手段80は、搬送対象物支持面82Aでの吸着保持ができなくてもよいし、シート支持面82Bでの吸着保持が可能でもよいし、不可能でもよいし、本発明の搬送装置EAやシート貼付装置EA1に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0033】
搬送装置EAは、
図1(C)に示すように、移動手段30によって移動されることなく、収容手段SCに収容されている搬送対象物WKの位置を検知する第2検知手段90を備え、制御手段40は、第1検知手段10または第2検知手段90の検知結果に基づいて、移動手段30を介して、保持手段20を移動させて搬送対象物WKを保持して搬送するようにしてもよい。
第2検知手段90は、支持台70に支持された駆動機器としての直動モータ91と、直動モータ91の出力軸91Aに支持された駆動機器としての直動モータ92と、直動モータ92の出力軸92Aに支持され、カメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等で構成された検知機器93とを備え、制御手段40が第2検知手段90を介して直動モータ91、92を駆動し、
図1(C)中二点鎖線で示すように、検知機器93を移動させることで、収容手段SCに収容されている搬送対象物WKの位置を検知する構成となっている。この場合、例えば搬送対象物WKの大きさ、形状または種類等によって第1検知手段10または第2検知手段90を選択することができる。
【0034】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、保持手段は、搬送対象物を保持するものであればどのようなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0035】
接着シート基材AB、接着シートASおよび搬送対象物WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シート基材AB、接着シートASおよび搬送対象物WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シート基材ABは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性のものが採用された場合は、当該接着シート基材ABを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプ等の加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、接着シート基材ABは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、搬送対象物WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シート基材ABは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0036】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによるものを採用してもよいし、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や樹脂等の変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段、支持(保持)機構、支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
EA…搬送装置
EA1…シート貼付装置
10…第1検知手段
20…保持手段
30…移動手段
31A…先端アーム(保持部)
40…制御手段
50…貼付手段
60…切断手段
90…第2検知手段
AB…接着シート基材
HP1…第1検知手段保持位置
HP2…保持手段保持位置
HP3…切断手段保持位置
WK…搬送対象物
SC…収容手段