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  • 特開-電源装置および制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102134
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】電源装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/04 20060101AFI20230714BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20230714BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20230714BHJP
   B60R 16/033 20060101ALI20230714BHJP
   G01M 17/007 20060101ALI20230714BHJP
   B60W 30/00 20060101ALI20230714BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20230714BHJP
【FI】
B60W50/04
H02J9/06
H02J7/34 G
B60R16/033 C
G01M17/007 J
B60W30/00
B60W60/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002524
(22)【出願日】2022-01-11
(71)【出願人】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 健
【テーマコード(参考)】
3D241
5G015
5G503
【Fターム(参考)】
3D241BA60
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE01
3D241CE05
3D241DA68Z
3D241DA69Z
5G015GB05
5G015HA02
5G015HA12
5G015JA42
5G015JA53
5G015JA55
5G015JA59
5G015KA12
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503BB02
5G503BB05
5G503GB03
(57)【要約】
【課題】車両の自動運転が可能になる時期をユーザに通知することができる電源装置および制御方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係る電源装置は、バックアップ電源と、制御部とを備える。制御部は、車両の起動時におけるバックアップ電源の充電状態を検出し、車両の自動運転が可能な充電状態になるまでのバックアップ電源の充電時間を起動時における充電状態に基づいて算出し、ユーザに自動運転が可能となる時期を通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップ電源と、
車両の起動時における前記バックアップ電源の充電状態を検出し、前記車両の自動運転が可能な充電状態になるまでの前記バックアップ電源の充電時間を前記起動時における充電状態に基づいて算出し、ユーザに前記自動運転が可能となる時期を通知する制御部と
を備える電源装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記自動運転が開始されるまでの予測時間を算出し、前記予測時間が前記充電時間未満であれば前記時期をユーザに通知し、前記予測時間が前記充電時間以上であれば前記時期の通知を禁止する
請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記車両の走行が開始される毎に計測する前記自動運転が開始されるまでの実測時間に基づいて、前記予測時間を学習する
請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記バックアップ電源の充電中は前記自動運転ができないことを前記ユーザに通知する
請求項1~3のいずれか一つに記載の電源装置。
【請求項5】
バックアップ電源を備える電源装置の制御部が、
車両の起動時における前記バックアップ電源の充電状態を検出し、前記車両の自動運転が可能な充電状態になるまでの前記バックアップ電源の充電時間を前記起動時における充電状態に基づいて算出し、ユーザに前記自動運転が可能となる時期を通知する
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、電源装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
主電源とバックアップ電源とを備え、主電源に異常が発生した場合に、バックアップ電源によって負荷への電力供給をバックアップする冗長電源システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、自動運転機能を備える車両は、バックアップ電源が十分に充電されていない場合、安全性の観点から自動運転が可能な充電状態になるまでバックアップ電源を充電しなければ、自動運転を開始できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-182316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、車両のユーザは、バックアップ電源が充電される場合、いつから自動運転が可能になるのかを知ることができない。
【0006】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、車両の自動運転が可能になる時期をユーザに通知することができる電源装置および制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の一態様に係る電源装置は、バックアップ電源と、制御部とを備える。制御部は、車両の起動時における前記バックアップ電源の充電状態を検出し、前記車両の自動運転が可能な充電状態になるまでの前記バックアップ電源の充電時間を前記起動時における充電状態に基づいて算出し、ユーザに前記自動運転が可能となる時期を通知する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様に係る電源装置および制御方法は、車両の自動運転が可能になる時期をユーザに通知することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る電源装置の構成例を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係る電源装置の動作例を示す説明図である。
図3図3は、実施形態に係る電源装置の動作例を示す説明図である。
図4図4は、実施形態に係る制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、電源装置および制御方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。以下では、自動運転機能を備える車両に搭載されて負荷へ電力を供給する電源装置を例に挙げて説明するが、実施形態に係る電源装置は、自動運転機能を備えていない車両に搭載されてもよい。
【0011】
実施形態に係る電源装置は、電気自動車、ハイブリット自動車、または、内燃機関によって走行するエンジン自動車に搭載される。なお、実施形態に係る電源装置は、主電源とバックアップ電源とを備え、主電源に電源失陥が発生した場合に、バックアップ電源によって主電源をバックアップしてFOP(フェイルオペレーション)を実施する任意の装置に搭載されてもよい。
【0012】
[1.実施形態に係る電源装置の構成および動作]
図1は、実施形態に係る電源装置1の構成例を示す説明図である。図2は、実施形態に係る電源装置1の動作例を示す説明図である。
【0013】
図1に示すように、電源装置1は、主電源10と、FOP負荷101と、一般負荷102と、自動運転制御装置110と、通知装置111とに接続される。主電源10は、例えば電源装置1がエンジン自動車に搭載される場合、発電機と、鉛バッテリとを含む。なお、主電源10の電池は、鉛バッテリ以外の任意の2次電池であってもよい。
【0014】
発電機は、例えば、走行する車両の運動エネルギーを電気に変換して発電するオルタネータである。発電機は、発電した電力による鉛バッテリおよび後述するバックアップ電源の充電、FOP負荷101、および一般負荷102への電力供給を行う。
【0015】
主電源10は、電源装置1が電気自動車またはハイブリッド自動車に搭載される場合、DC/DCコンバータと、鉛バッテリとを含む。この場合、DC/DCコンバータは、発電機と、鉛バッテリよりも電圧が高い高圧バッテリとに接続され、発電機および高圧バッテリの電圧を降圧して電源装置1に出力する。高圧バッテリは、例えば、電気自動車やハイブリット自動車に搭載される車両駆動用のバッテリである。
【0016】
FOP負荷101は、自動運転中に動作する負荷であり、ステアリングモータ、電動ブレーキ装置、車載カメラ、およびレーダ等である。一般負荷102は、例えば、ディスプレイ、エアコン、オーディオ、ビデオ、および各種ライト等を含む。自動運転制御装置110は、FOP負荷101を動作させて、車両を自動運転制御する装置である。
【0017】
通知装置111は、例えば、車両のインストルメントパネルなどに設けられる液晶表示装置である。通知装置111は、車両の状態に関する情報を表示してユーザに通知する。通知装置111は、液晶表示装置に限定されるものではなく、ユーザに通知すべき情報を色などによって通知する通知ランプであってもよく、ユーザに通知すべき情報を音声などによって通知するスピーカであってもよい。
【0018】
電源装置1は、バックアップ電源20を備える。バックアップ電源20は、例えば、リチウムイオンバッテリを備える。なお、バックアップ電源20が備える電池は、リチウムイオンバッテリ以外の2次電池であってもよい。バックアップ電源20は、主電源10による電力供給ができなくなった場合のバックアップ用電源である。
【0019】
電源装置1は、主電源10の電力をFOP負荷101および一般負荷102に供給する第1系統11と、バックアップ電源20の電力をFOP負荷101および一般負荷102に供給する第2系統21とを備える。
【0020】
さらに、電源装置1は、接続部2と、制御部3と、電池用スイッチ4と、第1電圧センサ51と、第2電圧センサ52と、DC/DCコンバータ(以下、「DC/DC6」と記載する)とを備える。第1電圧センサ51は、第1系統11の電圧を検出し、検出結果を制御部3に出力する。第2電圧センサ52は、第2系統21の電圧を検出し、検出結果を制御部3に出力する。
【0021】
接続部31は、第1系統11と第2系統21とを導通および遮断可能に接続する。接続部2は、例えば、第1系統11と第2系統21とを接続する系統間スイッチである。接続部2は、制御部3による制御によって導通と遮断とが切り替えられる。
【0022】
なお、接続部2は、例えば、DC/DCであってもよい。この場合、制御部3は、DC/DC動作させて第1系統11と第2系統21とを導通させ、DC/DCの動作を停止させることによって、第1系統11と第2系統21とを遮断する。
【0023】
電池用スイッチ4は、バックアップ電源20と第2系統21とを導通および遮断可能に接続するスイッチである。電池用スイッチ4は、制御部3による制御によって導通と遮断とが切り替えられる。DC/DC6は、電池用スイッチ4と並列に接続される。DC/DC6は、例えば、バックアップ電源20の充電が行われる場合に、第1系統11の電圧を昇圧または降圧してバックアップ電源20に供給する。
【0024】
制御部3は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。なお、制御部3は、一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
【0025】
制御部3は、CPUがROMに記憶されたプログラムを、RAMを作業領域として使用して実行することによって、接続部2、電池用スイッチ4、およびDC/DC6を制御する。制御部3は、例えば、地絡などの電源失陥が発生していない通常時には、DC/DC6を停止させ、電池用スイッチ4を遮断し、接続部2を導通する。これにより、電源装置1は、図1に示すように、主電源10からFOP負荷101および一般負荷102に電力を供給する。
【0026】
また、図2に示すように、制御部3は、第1電圧センサ51または第2電圧センサ52の検出結果に基づいて、第1系統11における地絡200の発生を検出すると、接続部2を遮断し、電池用スイッチ4を導通する。
【0027】
そして、電源装置1は、バックアップ電源20からFOP負荷101および一般負荷102に電力を供給する。これにより、自動運転制御装置110は、自動運転中に第1系統11に地絡200が発生しても、バックアップ電源20からFOP負荷101に供給される電力によりFOP負荷101を動作させ、車両を退避走行させて安全な場所に停車させることができる。
【0028】
なお、電源装置1は、バックアップ電源20の電力を一般負荷102に供給せず、FOP負荷101のみに供給してもよい。それにより、バックアップ電源20による退避走行時間を長くすることができる。
【0029】
ただし、自動運転制御装置110は、バックアップ電源20が十分に充電されていない場合、安全性の観点から自動運転を行うことができない。このため、制御部3は、バックアップ電源20から充電状態を示す情報を取得し、バックアップ電源20が十分に充電されているか否かを判定する。
【0030】
例えば、制御部3は、バックアップ電源20から充電状態を示す情報としてバックアップ電源20のSOC(State OF Charge)を取得し、SOCが80%以上であれば、十分に充電されていると判定し、SOCが80%未満であれば充電が不十分と判定する。
【0031】
制御部3は、充電状態を示す情報としてバックアップ電源20の電圧を取得し、バックアップ電源20の電圧が所定電圧以上であれば十分に充電されていると判定し、所定電圧未満であれば充電が不十分と判定する構成であってもよい。
【0032】
制御部3は、バックアップ電源20の充電が不十分であると判定した場合、バックアップ電源20を充電する。具体的には、図3に示すように、制御部3は、接続部2を接続状態に、電池用スイッチ4を遮断状態にしたままDC/DC6を動作させ、第1電源からDC/DC6を介してバックアップ電源20に電力を供給し、バックアップ電源20を充電する。
【0033】
自動運転制御装置110は、この期間、つまり、バックアップ電源20の充電が完了するまでの期間、自動運転を開始することができない。しかしながら、ユーザは、いつから自動運転が可能になるのかを知ることができない。そこで、電源装置1は、車両の自動運転が可能になる時期をユーザに通知するように構成される。
【0034】
制御部3は、車両の起動時におけるバックアップ電源20の充電状態を検出し、車両の自動運転が可能な充電状態になるまでのバックアップ電源20の充電時間を起動時における充電状態に基づいて算出する。
【0035】
そして、制御部3は、算出した充電時間に基づいて、ユーザに自動運転が可能となる時期を通知する。これにより、電源装置1は、車両の自動運転が可能になる時期をユーザに通知することができる。したがって、ユーザは、起動時にいつ自動運転が可能になるかを知ることができる。
【0036】
具体的には、制御部3は、例えば、車両のイグニッションスイッチ(以下、「IG」と記載する)がオンされると、バックアップ電源20の充電状態を検出する。そして、制御部3は、現在の充電状態が自動運転可能な充電状態か否かを判定する。
【0037】
制御部3は、自動運転可能な充電状態でないと判定した場合、バックアップ電源20の充電を開始する。制御部3は、バックアップ電源20の充電中は、自動運転ができないことをユーザに通知する。
【0038】
例えば、制御部3は、「充電中のため自動運転を開始できません。」などのメッセージを通知装置111によって表示させてユーザに通知する。また、制御部3は、通知装置111のタッチパネルに表示させる自動運転開始ボタンの背景を赤色にするなどして、自動運転ができない状態であることをユーザに通知してもよい。これにより、電源装置1は、現在自動運転が開始できない状態であることを、的確にユーザに認識させることができる。
【0039】
そして、制御部3は、起動時のバックアップ電源20の充電状態に基づいて、自動運転が可能な充電状態になるまでのバックアップ電源20の充電時間を算出する。さらに、制御部3は、自動運転が開始されるまでの予測時間を算出する。
【0040】
予測時間は、例えば、車両が新車で納車されて最初にIGがオンされる場合、デフォルト(初期値)として、5秒が設定される。ただし、ユーザによっては、IGをオンした後に直に自動運転を開始させない場合がある。
【0041】
例えば、車両の駐車場の周囲が自動運転に適していないエリアである場合、ユーザは、そのエリアを出た後に、自動運転に切り替える場合がある。また、ユーザによっては、手動運転によって走行を開始させた後、自動車専用道路に入った後に自動運転に切り替える場合もある。このように、IGがオンされてから自動運転が開始されるまでの時間は、ユーザによって様々である。
【0042】
そこで、制御部3は、車両の走行が開始される毎に計測する自動運転が開始されるまでの実測時間に基づいて、起動から自動運転が開始されるまでの予測時間を、例えば、AI(人工知能)等によって機械学習する。これにより、制御部3は、IGがオンされてから自動運転が開始されるまでの各ユーザに応じた信頼性が高い予測時間を算出することができる。
【0043】
そして、制御部3は、自動運転開始までの予測時間を算出し、算出した予測時間と、算出した自動運転可能になるまでの充電時間とを比較する。制御部3は、予測時間が充電時間未満であれば、自動運転が可能になる時期をユーザに通知する。これにより、電源装置1は、自動運転が可能になる時期をユーザに通知することができる。
【0044】
例えば、制御部3は、「○○分後に、自動運転の開始が可能になります。」などのメッセージを通知装置111によって表示させてユーザに通知する。また、制御部3は、例えば、自動運転が可能になるまでの時間をカウントダウン形式で通知装置111に表示させてもよい。
【0045】
また、制御部3は、例えば、自動運転が可能になるまでの充電時間が10分以上である場合に自動運転開始ボタンの背景を赤色にし、充電時間が10分未満である場合に背景を黄色にし、自動運転が可能になると背景を緑色にしてもよい。
【0046】
また、制御部3は、自動運転が開始される予測時間が充電時間以上であれば自動運転が可能になる時期の通知を禁止する。これにより、電源装置1は、自動運転に切り替えようとしてないユーザに対して、毎回不必要な通知を行うことでユーザに煩わしさを感じさせることを防止することができる。
【0047】
[2.実施形態に係るの制御部が実行する処理]
次に、図4を参照して、実施形態に係る制御部3が実行する処理の一例を示すフローチャートである。制御部3は、車両のIGがオンされると、図4に示す処理を実行する。
【0048】
図4に示すように、制御部3は、IGがオンされると、まず、バックアップ電源20の充電状態を検出する(ステップS101)。そして、制御部3は、取得した充電状態が車両の自動運転が可能な充電状態か否かを判定する(ステップS102)。
【0049】
制御部3は、充電状態が車両の自動運転が可能な充電状態であると判定した場合(ステップS102,Yes)、処理をステップS110に移す。制御部3は、充電状態が車両の自動運転が可能な充電状態でないと判定した場合(ステップS102,No)、バックアップ電源20を充電する(ステップS103)。
【0050】
その後、制御部3は、自動運転が不可能であることをユーザに通知し(ステップS104)、自動運転が可能な充電状態になるまでのバックアップ電源20の充電時間を起動(IGオン)時における充電状態に基づいて算出する(ステップS105)。
【0051】
そして、制御部3は、自動運転開始までの予測時間がステップS105で算出した充電時間未満か否かを判定する(ステップS106)。制御部3は、予測時間が充電時間未満であると判定した場合(ステップS106,Yes)、自動運転可能となる時期をユーザに通知し(ステップS107)、処理をステップS109へ移す。
【0052】
また、制御部3は、予測時間が充電時間未満でないと判定した場合(ステップS106,No)、自動運転可能となる時期の通知を禁止し(ステップS108)、処理をステップS109へ移す。ステップS109において、制御部3は、自動運転が可能な充電状態になるまでの充電が完了したか否かを判定する。
【0053】
制御部3は、充電が完了していないと判定した場合(ステップS109,No)、処理をステップS103に移す。制御部3は、充電が完了したと判定した場合(ステップS109,Yes)、自動運転が開始されたか否かを判定する(ステップS110)。制御部3は、自動運転が開始されていないと判定した場合(ステップS110,No)、自動運転が開始されるまでステップS110の判定処理を繰り返す。
【0054】
そして、制御部3は、自動運転が開始されたと判定した場合(ステップS110,Yes)、起動から自動運転が開始されるまでの予測時間を学習し(ステップS111)、処理を終了する。その後、制御部3は、再度ステップS101から処理を開始する。
【0055】
なお、図4において、S106とS108を削除し、S107にて自動運転可能となる時期を毎回通知するようにしてもよい。その場合、自動運転可能となる時期までは自動運転が不可能であることを示しているため、S104の通知をなくしてもよい。
【0056】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0057】
1 電源装置
2 接続部
3 制御部
4 電池用スイッチ
51 第1電圧センサ
52 第2電圧センサ
6 DC/DC
10 主電源
20 バックアップ電源
11 第1系統
21 第2系統
110 自動運転制御装置
111 通知装置
図1
図2
図3
図4