(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010226
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ロフト構造
(51)【国際特許分類】
E04H 1/02 20060101AFI20230113BHJP
A47B 83/00 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
E04H1/02
A47B83/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114211
(22)【出願日】2021-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】510138763
【氏名又は名称】株式会社シノケンプロデュース
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100098523
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 恵
(72)【発明者】
【氏名】北野 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】百田 淳也
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 和哉
(72)【発明者】
【氏名】金子 友梨奈
【テーマコード(参考)】
2E025
3B260
【Fターム(参考)】
2E025AA01
2E025AA12
2E025AA26
3B260AB00
3B260AB02
3B260AB04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来のロフトは、その占有空間が床部の側縁部に設けられた手摺により仕切られているため、ロフトにおいて、物置や机を置こうとする場合、手摺の内側に物置や机を置かなければならず、手摺の幅寸法と物置等の手摺側に位置する壁の厚さ寸法とが累積することにより、ロフトの占有面積が小さくなっていた。本発明はロフトにより形成される空間をより有効に利用することができるロフト構造を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、部屋の床6と天井5との間に位置する中間床7を設けて形成したロフト3の、前記中間床7の縁部に、当該縁部に沿う方向に間隔を空けて設けた複数の脚部9と、前記複数の脚部9の上に架け渡されて手摺をなす天板11と、を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋の床と天井との間に位置する中間床を設けて形成したロフトの、前記中間床の縁部に、当該縁部に沿う方向に間隔を空けて設けた複数の脚部と、
前記複数の脚部の上に架け渡され、ロフトの手摺をなすとともに机または物置として機能する天板と、
を有することを特徴とするロフト構造。
【請求項2】
前記天板と、前記中間床との間は、前記ロフトの内外を貫通していることを特徴とする請求項1に記載のロフト構造。
【請求項3】
前記脚部は、前記中間床の縁部に、当該縁部に沿う方向に間隔を空けて設けられた複数の脚部からなることを特徴とする請求項1または2に記載のロフト構造。
【請求項4】
前記脚部の下端またはその近傍の間から水平方向に張り出し、または掛け渡された中間板を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のロフト構造。
【請求項5】
前記天板は、前記中間床の縁よりも部屋側に張り出した張出部を有していることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のロフト構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロフト構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、収納スペース、就寝スペース、子供の遊び場等、多目的な空間として利用され、部屋の一部をその床よりも高い中間床を有する上部空間としたロフトが知られている(例えば、特許文献1参照)。ロフトは、三方が部屋を囲む壁によって閉じられており、部屋に望む一辺の側縁部には、その高い床からの落下を防止するため、床の側縁部に沿って所定高さの手摺が立設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のロフトは、その占有空間が床部の側縁部に設けられた手摺により仕切られているため、ロフトにおいて、物置や机を置こうとする場合、手摺の内側に物置や机を置かなければならず、手摺の幅寸法と物置等の手摺側に位置する壁の厚さ寸法とが累積することにより、ロフトの占有面積が小さくなっていた。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その主な目的は、ロフトにより形成される空間をより有効に利用することができるロフト構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、部屋の床と天井との間に位置する中間床を設けて形成したロフトの、前記中間床の縁部に、当該縁部に沿う方向に間隔を空けて設けた複数の脚部と、前記複数の脚部の上に架け渡されて手摺をなす天板と、を有することを特徴とするロフト構造である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、ロフトにより形成される空間をより有効に利用することができるロフト構造を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るロフト構造を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るロフト構造における手摺構造体の構造を示す正面図である。
【
図5A】
図2におけるA-A断面図の一例を示す図である。
【
図5B】
図2におけるA-A断面図の他の例を示す図である。
【
図6】手摺構造体をテーブルとして使用する例を示す図である。
【
図7】手摺構造体を収容空間として使用する例を示す図である。
【
図8】手摺構造体を展示空間として使用する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。すなわち、上記目的を達成するための主たる発明は、部屋の床と天井との間に位置する中間床を設けて形成したロフトの、前記中間床の縁部に、当該縁部に沿う方向に間隔を空けて設けた複数の脚部と、前記複数の脚部の上に架け渡され、ロフトの手摺をなすとともにテーブルとして機能する天板と、を有することを特徴とするロフト構造である。
【0010】
このようなロフト構造によれば、ロフトの中間床の縁部において、複数の脚部に架け渡された天板により、ロフトから部屋への落下を防止することができる。そして、複数の脚部に架け渡されている天板はテーブルとして機能するので、天板の上に物を載置したり、或いは、学習机として使用することができる。従来は、ロフトにおいて、物置や机を置こうとする場合、手摺の内側に物置や机を置かなければならず、手摺の幅寸法と物置等の側壁の厚さ寸法とが累積することにより、ロフトの占有面積が小さくなっていた。これに対し、本発明によれば、天板が手摺を兼ねているので、ロフトの占有空間の占有空間を広くすることができる。ここで、本発明では、ロフトの占有空間を広くしつつも、それによって部屋の占有空間を狭めているわけではないので、部屋全体の占有空間も広くできることも意味する。
【0011】
本発明では、かかるロフト構造において、前記天板と、前記中間床との間は、前記ロフトの内外を貫通していることを特徴とする。
【0012】
このようなロフト構造によれば、天板と中間床との間が、ロフトの内外を貫通しているので、天板に向かい、中間床から部屋側に足を投げ出して中間床の縁部に座ることができるので、ロフト及び部屋全体の有効空間を広くすることができる。天板を机のテーブルや物置として機能させた場合であっても、安定した姿勢で長時間での利用が可能となり、ロフトを学習や作業の場とすることもできる。
【0013】
かかるロフト構造において、前記脚部は、前記中間床の縁部に、当該縁部に沿う方向に間隔を空けて設けられた複数の脚部からなることを特徴とする。
【0014】
このようなロフト構造によれば、天板を安定的に支持することができるとともに、天板と中間床との間がロフトの内外を貫通している場合には、そのような構造を脚部の間に容易に形成することができる。
【0015】
かかるロフト構造において、前記脚部の下端またはその近傍の間から水平方向に張り出し、または掛け渡された中間板を有することを特徴とする。
【0016】
このようなロフト構造によれば、中間床の縁よりも張り出している天板の張出部の上も利用することができるので、ロフトにより形成される空間をさらに広く使用することが可能である。天板を机や作業場として利用する場合は、ロフトの縁部に座って部屋側に投げ出した足を乗せることができるので、姿勢が楽になり、さらに長時間の学習や作業をすることができる。脚部が複数の脚部からなる場合は、両者間に掛け渡されていることが好ましい。一つの脚部から一方向または複数方向に片持ち状に張り出していてもよい。
【0017】
かかるロフト構造において、前記天板は、前記中間床の縁よりも部屋側に張り出した張出部を有していることを特徴とする。
【0018】
このようなロフト構造によれば、天板が中間床の縁よりも部屋側に張り出しているので、ロフトの利用空間を部屋側に延ばすことができる結果、ロフトの占有空間を広くすることが可能である。
【0019】
===実施形態===
以下、本発明の一実施形態に係るロフト構造について図面を参照して説明する。
本発明に係るロフト構造は、部屋の床と天井との間に位置する中間床を設けて形成されているロフトの構造である。
【0020】
本実施形態では、
図1に示すように、例えば、建物内の互いに対面する2つの側壁1の間に位置し、各側壁1の面外方向に沿って設けられた間仕切り壁2により仕切られた2つの空間S1、S2のうち、手前側に位置する第一空間S1側と繋がり、当該第一空間S1の奥側に位置する第二空間S2の上部に設けられ、当該第二空間S2とは区画された空間でなるロフト3を例に挙げて説明する。ここで、第一空間S1としては、例えば、居室、納戸、廊下などが挙げられ、第二空間S2としては、居室、納戸、廊下などのほか収納空間なども含まれる。
【0021】
間仕切り壁2は、第一空間S1と第二空間S2との往来を可能とする出入り口4を有しており、出入り口よりも高い位置となる間仕切り壁2の上端は、天井5と上下方向に間隔が空けられている。間仕切り壁2の上端には、第二空間S2側に延出され、対向する側壁1の間に架け渡された中間床7が設けられている。中間床7は、天井5と床6との間に位置してロフト3の床をなしている。中間床7の奥側の端と天井5とは、ロフト3と第二空間S2とを区画する壁(不図示)により繋がっている。尚、部屋の天井5と中間床7とは、少なくとも中間床7に人が座ることができる程度の高さが確保されている。
【0022】
以下の説明においては、第一空間S1側から間仕切り壁2に向かって見ている状態で、左右となる方向を左右方向、出入り口4を出入りする方向を奥行方向とし、第一空間S1側を手前側、第二空間S2側を奥側として説明する。また、ロフト3を構成する部材及びロフト3に設けられる部材については、建物に設けられている状態で左右方向及び奥行方向となる方向にて方向を特定して説明する。
【0023】
本実施形態では、
図1、
図2に示すように、間仕切り壁2には、2つの側壁1の間のほぼ中央に出入り口4が設けられており、出入り口4の左側にロフト3に昇降するための階段8が設けられている。
【0024】
ロフト3の手前側の縁部をなす、中間床7の手前側の縁部7aには、階段8からロフト3に上がる空間を確保すべき階段8の正面を除き、その右側に3つの脚部9、10と、3つの脚部9、10の上に架け渡され、ロフトの手摺をなすとともに机のテーブルまたは物置のテーブル(台)として機能する天板11と、を備えた手摺構造体12が設けられている。本実施例において、天板11は、後述する脚部9,9、張出脚部9b、9b及び中間板15からなるボックス状部分から一方向(
図1,2では左方向)にのみ延びているが、他方向に延びていてもよいし、両方向に延びていてもよい。両方向に延びている場合は、左右の延び量が均等であっても、不均等であってもよい。
【0025】
3つの脚部9、10は、板状をなす一対の板状脚部9と、直方体状をなす1つの箱状脚部10と、を有している。一対の板状脚部9は、左右方向に間隔を空けて対向するように配置されている。一対の板状脚部9のうちの右側に位置する板状脚部(以下、右板状脚部ともいう)9は、右側の側壁1の近傍に配置されており、左側に位置する板状脚部(以下、左板状脚部ともいう)9は、間仕切り壁2に設けられている出入り口4よりも右側に配置されている。一対の板状脚部9の間隔は、少なくとも一対の板状脚部9の間に人が足を投げ出して座ることが可能な幅が確保されている。
【0026】
一対の板状脚部9及び天板11は、同一の部材であり、例えば、表面に化粧が施され、厚みが約30mmのメラミン樹脂製の板材で形成されている。各板状脚部9は、各板面の面内方向が、中間床7の縁7bと直交するように配置され、
図3に示すように、中間床7の上から手前側に張り出して設けられている。すなわち、各板状脚部9は、中間床7の上に位置する床上載置部9aと、床上載置部9aから手前側に張り出す張出脚部9bと、を有している。なお、
図3に示されるように、中間床7の縁7bは手前側に若干張り出しているので、各板状脚部9はその取り合い部分に円弧状ないしはコ字状の切欠が形成されている。
【0027】
中間床7に対する脚部9、10及び天板11の取付方法は、公知の方法をいずれも採用することができる。以下、数例について述べる。各板状脚部9の奥行方向の幅は、天板11の奥行方向の幅とほぼ一致しており、例えば300mmで形成されており、床上載置部9a及び張出脚部9bの奥行方向の幅は、天板11の幅のほぼ半分となる150mm程度に形成されている。すなわち天板11は、奥行方向における半分が、張出脚部9b上に載置され、中間床7よりも手前側に張り出した張出部11aをなしている。
【0028】
各板状脚部9の床上載置部9aには、鉛直方向に貫通する貫通孔が設けられている。床上載置部9aの貫通孔には、
図2、
図4に示すように、中間床7に設けられているアンカー7cに螺合されて立設する寸切りボルト13が挿通され、寸切りボルト13の上端からナット14が螺合されて板状脚部9が中間床7に固定されている。板状脚部9の上端には、若干大径の凹部9cが設けられており、ナット14は、凹部9c内に収容され、寸切りボルト13の上端は、板状脚部9の上端よりも上方には突出していない。
【0029】
凹部9cは、奥行方向に長い平坦な部位を有しており、板状脚部9の互いに対向する側が開放されている。各板状脚部9の平坦な部位には、板状のスペーサ9dが架け渡されており、スペーサ9dは、例えば鋼板製であり、寸切りボルト13に挿通されて、ナット14により板状脚部9に固定されている。また、スペーサ9dには、板状脚部9上に載置される天板11が下方から進入するビスにより固定されている。
【0030】
床上載置部9aよりも張り出した張出脚部9bは、中間床7よりも下方に延出されている。張出脚部9bにおける中間床7よりも下側の部位の奥側の端は、間仕切り壁2に沿うとともに当接している。左右方向に対向する2つの張出脚部9bの下端同士は、水平な中間板15により連結されている。各板状脚部9の間にはその上端において板状のスペーサ9dが配置され、その下端において中間板15が配置されることにより、板状脚部9、9の左右方向の間隔が維持されている。板状脚部9、スペーサ9d、中間板15は、ねじ結合してもよいし、接着剤により結合してもよく、両者を併用してもよい。また、板状部材同士を結合する際には、両者の間に雄雌継手を形成してもよいことは勿論である。
【0031】
本実施形態において、中間板15は、天板11の張出部11aと対向して同じ奥行寸法を有しているが、両者の寸法は異なっていてもよく、位置関係がオフセットしていてもよい。また、中間板15は、典型的には水平であるが、傾斜していてもよいし、傾斜角度を任意に調整可能なように回動可能となっていてもよい。本発明において、水平方向に張り出しているとは、張出方向が水平方向であることを意味し、板面が水平であることに限定されるものではない。
【0032】
箱状脚部10は、
図5Aに示すように、天板11の奥行き方向に対向する前後板部16、16と、前後板部の間を左右方向から各々塞ぐ側板部18(
図2)とを有している。前後板部16、16及び側板部18は同じ高さを有している。奥側に位置する板部16には、ほぼ中央にコンセントユニット20が、奥側から使用可能に設けられており、コンセントユニット20のケーブル20aが箱状脚部10の外に引き出されている。奥側に位置する板部16の手前側には補助材19が奥側からねじ結合され、さらにこの補助材19が中間床7に対し、例えばコーチボルト22により固定されている。
【0033】
箱状脚部10は、
図5Bに示すようなものであってもよい。同図においては、天板11の奥側の端に沿って設けられロフト3の奥側に臨む奥板部16(
図5Aの実施形態における奥側に位置する板部16と同じであってもよいし、板厚は自由に設定してよい)と、奥板部16と奥行方向に間隔を空けて対向する対向壁部17aを有する金属フレーム17と、奥板部16と金属フレーム17との間を左右方向から各々塞ぐ側板部18(
図2)と、金属フレーム17上に固定される鋼製の補強板21と、を有している。
【0034】
奥板部16は、金属フレーム17と同じ高さを有しており、その高さは、板状脚部9に支持された天板11と中間床7との間隔よりも補強板21の厚みの分だけ低く形成されている。
【0035】
本実施形態の奥板部16には、ほぼ中央にコンセントユニット20が、奥側から使用可能に設けられており、コンセントユニット20のケーブル20aが箱状脚部10の外に引き出されている。奥板部16の下端は、断面がL字状をなす鋼製のアングル材23を介し、奥板部16の手前側にて中間床7に、例えばコーチボルト22により固定されている。
【0036】
金属フレーム17は、化粧が施された鋼板が折り曲げて形成されており、下端が中間床7に当接される対向壁部17aの上端から奥側に延出され水平面を形成する上板部17bと、上板部17bの奥側の端から下方に延出されて奥板部16の上端に固定される固定板部17cと、を有している。
【0037】
このため、箱状脚部10は、奥板部16が金属フレーム17に取り付けられ、左右に側板部18が取り付けられて箱状をなしている。また、上板部17bの上に載置された補強板19は、天板11とともに上板部17bに下方から進入するビスにより固定されており、補強板19の上板部17bよりも張り出している部位は、天板11の張出部11aが下方から進入するビスにより固定されている。なお、本発明において、箱状脚部10に代えて、箱状ではない一又は複数の脚部からなっていてもよい。
【0038】
ロフト3に設けられた手摺構造体12は、板状脚部9、箱状脚部10の奥板部16及び側板部18、及び、天板11の表面に、同一の化粧が施されて一体をなす家具としての意匠性を備えている。また、天板11の上面における手前側の端の近傍には、天板11の端に沿って、アルミニウム製のフラットバー23が、上方に突出させて設けられている。フラットバー23の高さは、例えば10mmであり、天板11上に載置した物品が天板11から落下することを抑制する。なお、フラットバー23は、アングル材その他とすることもできるし、材質もアルミニウム製以外のものとすることができる。
【0039】
手摺構造体12は、例えば
図1、
図6に示すように、天板11と中間床7との間は、ロフト3の内外を貫通、より具体的には、中間床7の縁7bを境とするロフト側の空間S3と第一空間S1とを貫通している。このため、ロフト3から第一空間S1側に足を投げ出して中間床7の縁部7aに座る人が、使用可能なテーブルとして天板11を使用することができる。この場合には、中間板15が、座る人の足よりも下に位置するように配置される。このとき、天板11の下の空間であって、左板状脚部9と箱状脚部10との間は、書籍、ファイルやその他の様々な物品24の収容空間として使用することが可能である。
【0040】
また、
図7に示すように、一対の板状脚部9の間をテーブルとすることなく、天板11の下側の空間全体も物品24の収容空間として使用することが可能である。
【0041】
さらに、
図8に示すように、張出脚部9bの内側を、収集している物品24や、好みの置物等を配置して、第一空間S1側から見上げる展示空間とすることも可能である。この時、張出脚部9bの内側に位置する間仕切り壁2に、棚板25を設け、棚板25の上に物品24を配置して展示することも可能である。このように展示空間として使用する場合には、張出脚部9bの手前側の端側に、天板11、張出脚部9b及び中間板15で囲まれる領域を覆うガラス等の透明な面材を備えても構わない。
【0042】
本実施形態のロフト構造によれば、ロフト3の中間床7の縁部7aにおいて、右板状脚部9と箱状脚部10との上に架け渡された天板11の下には、空間が形成されるので、例えばロフトの床の縁部に手摺壁が設けられて仕切られている場合よりも、ロフト3により形成される空間を広く使用することが可能である。また、右板状脚部9と箱状脚部10との上に架け渡されているのは天板11なので、天板11の上も、例えば、物品24を載置置く、或いは、テーブルとして使用するなど、単に手摺が設けられている場合よりもロフト3を有効に利用することが可能である。
【0043】
また、中間床7の縁7bよりも張り出した張出部11aの上も利用することができるので、ロフト3により形成される空間をさらに広く使用することが可能である。
また、張出部11aと中間板15とが板状脚部9により連結されることにより、張出部11a、中間板15および板状脚部9により囲まれた空間が形成される。このため、天板11の下方において、中間床7よりも外側にも利用可能な空間を確保することが可能である。
【0044】
上記実施形態においては、天板11及び板状脚部9が中間床7よりも張り出している例について説明したが、天板及び板状脚部必ずしも張り出していなくとも構わない。
また、上述した板状脚部9及び天板11等の寸法は、一例を示すものであって、これに限るものではない。
【0045】
また、上記実施形態においては、第一空間S1側と繋がり、当該第一空間S1の奥側に位置する第二空間S2の上部に設けられるロフト3を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。例えば、一つの部屋の中に、当該部屋の一部の、天井と床との間に位置する中間床を設けて形成したロフトであっても構わない。
【0046】
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、ロフトを有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 側壁
2 間仕切り壁
3 ロフト
4 出入り口
5 天井
6 床
7 中間床
7a 中間床の縁部
7b 中間床の縁
7c アンカー
8 階段
9 板状脚部(左板状脚部、右板状脚部)
9a 床上載置部
9b 張出脚部
9c 凹部
9d スペーサ
10 箱状脚部
11 天板
11a 張出部
12 手摺構造体
13 ボルト
14 ナット
15 中間板
16 奥板部
17 金属フレーム
17a 対向壁部
17b 上板部
17c 固定板部
18 側板部
19 補強板
20 コンセントユニット
20a ケーブル
21 アングル材
22 コーチボルト
23 フラットバー
24 物品
25 棚板
S1 第一空間
S2 第二空間
S3 ロフトの空間