(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102270
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】ドア・クローザーの機能を有するパニックバー
(51)【国際特許分類】
E05F 3/02 20060101AFI20230714BHJP
E05B 65/10 20060101ALI20230714BHJP
【FI】
E05F3/02
E05B65/10 Z
E05B65/10 K
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206777
(22)【出願日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0004198
(32)【優先日】2022-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522499818
【氏名又は名称】イェソン グローバル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】YESUNG GLOBAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】206ho, 80 Daehak-ro, Buk-gu, Daegu-si, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム キョンテ
【テーマコード(参考)】
2E050
【Fターム(参考)】
2E050FA01
2E050GA04
2E050HA01
2E050HB03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ドアフレームに設置されるヒンジアセンブリとドア・クローザーの間に一つのリンクまたは複数のリンクを連結してもドアの開放の際に発生される干渉を防止しながらも、防火扉が容易に閉じるようにするドア・クローザーの機能を有するパニックバーを提供する。
【解決手段】パニックバーのケース2の後端部に挿入設置されるドア・クローザーを結合したものであって、このようなドア・クローザーはケース2の内部に空気シリンダー11が設置されて、上記の空気シリンダー11の一側にガイド部材12が設置するとともに他側にシリンダー密閉キャップ13が設置される。ドア1が開放することにより圧出されるスプリング15が上記のピストン14とガイド部材12の間に配置されるとともに上記のピストンロッド14aの上に設置されて弾性力でドア1を閉じるようにする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの先端部にロック装置が設置されるとともにケースの後端部にドア・クローザーが備えられてドアの片面に設置されて、ケースに備えられたプッシュバーを押してロック装置を解除することからなるドア・クローザーの機能を有するパニックバーにおいて、
ケースの内部に空気シリンダーが設置されて、上記の空気シリンダーの一側にガイド部材が設置されるとともに他側にシリンダー密閉キャップが設置されて、空気シリンダーの内の空気を圧縮及び膨張するピストンを備えるピストンロッドの一側が上記のガイド部材を直線的に通過し、上記のピストンとガイド部材の間に配置されるスプリングが上記のピストンロッドの上に設置されて、上記のピストンロッドの一側にヒンジ結合されるメインリンクが上記のガイド部材の内に設置され、上記のメインリンクとヒンジ結合されるメインヒンジ部を備えたヒンジアセンブリがドアのドアフレームの縦軸に挿入設置され、外部の空気を空気シリンダーの内部に一方向に流すようにする流入チェックバルブが上記のシリンダー密閉キャップに設置されて、空気シリンダーの内部の空気圧が一定圧力以上に形成されることにより空気シリンダーの内部の空気を外部に流すようにする圧力調整バルブが上記のシリンダー密閉キャップに設置されることを含めて構成される、
ドア・クローザーの機能を有するパニックバー。
【請求項2】
上記のピストンロッドを中空の形態に形成して、ピストンの中心部位を貫通してピストンロッドの中空部に位置する空気流れ制御部材が上記のシリンダー密閉キャップに固定設置されて、上記の空気流れ制御部材の外部面とピストンの貫通部の間にシーリングが設置されることを含めてなるものの、上記の空気流れ制御部材はドアの開放角度により上記のシーリングの内部面に密着されて空気の流れを遮断することだけでなく上記のシーリングの内部面と隙間を形成して空気を流通したりダンピング力で作用する空気をシリンダー内部からピストンロッドの中空部を経由して外気に流すようにすることを含めて構成されることを特徴とする、
請求項1に記載のドア・クローザーの機能を有するパニックバー。
【請求項3】
上記の空気流れ制御部材の先端部には空気排出部が形成されドアが完全開放される際に上記のシーリングの内部面と上記の空気排出部の間を通じて、上記の空気シリンダーの内部の間に空気を流通するようにし、上記の空気流れ制御部材の中央部には上記のシーリングの内部面と密着される空気圧縮部が形成され、ドアが閉じられる直前まで上記のピストンロッドの中空部に通じる空気の流れを遮断して、上記の空気流れ制御部材の後端部にはダンピング部が形成されドアが閉じられる前に上記のシーリングとダンピング部の間を通じて流れながら空気によるダンピング力を有するようにすることを特徴とする、
請求項2に記載のドア・クローザーの機能を有するパニックバー。
【請求項4】
上記のメインリンクとピストンロッドの間に一つまたは複数の補助リンクが連結され、上記の補助リンクの両側に位置したヒンジの上端または下端にヒンジ突出部が形成されて、上記のヒンジ突出部が挿入される直進性のガイド溝が上記のガイド部材に形成され、上記のヒンジアセンブリのメインヒンジとメインリンクの間はもちろん上記のメインリンクと補助リンクの間と上記の補助リンクの間の回転角度が制限されることを含めてなることを特徴とする、
請求項1に記載のドア・クローザーの機能を有するパニックバー。
【請求項5】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドア・クローザーの機能を有するパニックデバイス(別名「パニックバー」と称し、以下では「パニックバー」と称する)に関するものであり、より詳しくはユーザーがドアを開放する際により簡単に押して出ることができるパニックバーの後端部に設置されドアが容易に閉じるようにする空圧式のドア・クローザーの機能を有するパニックバーに関するものでる。
【背景技術】
【0002】
一般的に病院、ビル、官公庁、学校、ホテル、公演場などの建築物には避難階段や避難層、または外部と直接通じるロビーなどを区画しており、このような防火区画のすべての場所には防火扉が設置されている。
【0003】
そして、このような建築物に設置された防火扉にはドアの自動閉鎖装置(別名「ドア・クローザー」という)とパニックバーが別に備えられており、防火扉の一側面にパニックバーを設置することによって一側で防火扉を開いて出ることができ、退避者の退避方向を案内することであって、これにより災害や火事などの緊急事態が発生した時、火事の現場である室内にいる人が防火扉を開いて建築物の内の避難階段などで迅速に退避するようにする。
【0004】
例えば、パニックバーは特許出願第10-2007-0082715号などで出願される技術が多くあり、このようなパニックバーは一般的にスプリング作用を通じて圧入・復元されるタッチバーを備えて、ドアの内側に設置されるベースバーと;上記のベースバーの一端にタッチバーと連結された状態で結束され内部に扉枠のストライクと対応されるラッチボルトが供えられたドアロック装置と;上記のドアロック装置と連結された状態でドアの外側に設置されるドアハンドルで構成されており、パニックバーにドア・クローザーが付設されていなくドア・クローザーを別に設置するようになる。
【0005】
すなわち、別に設置されたドア・クローザーはドアフレームの横軸と防火扉の一側面の間に設置されるだけでなく、人体の腰と胸の高さの防火扉の平面上にパニックバーが設置されるため、パニックバーとドア・クローザーを人体の腰と胸の高さの防火扉の平面上に並んだり、一直線の上に設置したりすることができなかった。
【0006】
それて、従来の他の例として、特許出願第10-2018-0153500号で出願された発明が開発されたが、これはハウジングの内部に二つのスプリングプッシャーがお互いに向かい合ってハウジングの長さ方向に移動可能に設置され、二つのスプリングプッシャーの間にスプリングが設置されて二つのスプリングプッシャーを弾性支持し、チェーンの一部を支持するチェーン支持体が二つのスプリングプッシャーに回転可能にそれぞれ設置され、お互いに離隔された二つのスプリング支持体をジグザグに包む上記のチェーンの一側端部が上記のハウジングの内の一側に設置されるともに上記のチェーンの他側が扉枠に設置されたヒンジ部材に設置されてドアの開放により上記のチェーンと二つのスプリング支持体とスプリングプッシャーが移動する構造であり、このような構造を用いるとパニックバーの後端部にドア・クローザーを設置することができる。
【0007】
しかし、上記のような従来の技術はドアを開放する際、ドアとチェーンの間の接触が発生されることを防止するため人、ドアを開放する際発生される接触を防止するためチェーンとドアの間にチェーン離隔支持体を含めてあるが、ユーザーの不注意によりドアを開放した状態を長い間放置する場合、外部に露出されたチェーンとチェーン離隔支持体の間の接触部位の腐食によりチェーンとチェーン離隔支持体の摩擦力がドアの閉鎖力を著しく低下させるといる短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記のような従来技術の問題点を解決するために発明されたものであって、本発明の目的はドアフレームに設置されるヒンジアセンブリとドア・クローザーの間に一つのリンクまたは複数のリンクを連結してもドアの開放の際に発生される干渉を防止しながらも、防火扉が容易に閉じるようにするドア・クローザーの機能を有するパニックバーを提供することにある。
【0009】
さらに、棒の形状の空気流れ制御部材を用いることによって、空気シリンダーの内部のピストンの一により、空気シリンダーの内部面とピストンの先端面の間の空間に形成される空気の圧縮および膨張、ダンピング力などで空気式ドア・クローザーの機能を容易に向上することができるパニックバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するために、本発明はケースの先端部にロック装置が設置されるとともにケースの後端部にドア・クローザーが備えられてドアの片面に設置されて、ケースに備えられたプッシュバーを押してロック装置を解除することからなるドア・クローザーの機能を有するパニックバーにおいて、ケースの内部に空気シリンダーが設置されて、上記の空気シリンダーの一側にガイド部材が設置されるとともに他側にシリンダー密閉キャップが設置されて、空気シリンダーの内の空気を圧縮及び膨張するピストンを備えるピストンロッドの一側が上記のガイド部材を直線的に通過し、上記のピストンとガイド部材の間に配置されるスプリングが上記のピストンロッドの上に設置されて、上記のピストンロッドの一側にヒンジ結合されるメインリンクが上記のガイド部材の内に設置され、上記のメインリンクとヒンジ結合されるヒンジ部材を備えたヒンジアセンブリがドアのドアフレームの縦軸に挿入設置され、外部の空気を空気シリンダーの内部に一方向に流すようにする流入チェックバルブが上記のシリンダー密閉キャップに設置されて、空気シリンダーの内部の空気圧が一定圧力以上に形成されることにより空気シリンダーの内部の空気を外部に流すようにする圧力調整バルブが上記のシリンダー密閉キャップに設置されることを含めてなるドア・クローザーの機能を有するパニックバーを提供する。
【0011】
さらに上記のピストンロッドを中空の形態に形成して、ピストンの中心部位を貫通しピストンロッドの中空部に位置する棒の形状の空気流れ制御部材が上記のシリンダー密閉キャップに固定設置されて、上記の空気流れ制御部材の外部面とピストンの貫通部の間にシーリングが設置されることを含めてなるものの、上記の空気流れ制御部材はドアの開放角度により上記のシーリングの内部面に密着されて空気の流れを遮断することだけでなく上記のシーリングの内部面と隙間を形成して空気を流通したりダンピング力で作用する空気をシリンダー内部からピストンロッドの中空部を経由して外気に流すようにすることを含む。
【0012】
【発明の効果】
【0013】
このように構成されある本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーはピストンロッドに連結される一つのメインリンクを用いる場合には、ドアを90度に円滑に開放することができるだけでなく、ドアが開放される際にメインリンクが回転されながらドアの各部分に近接することになり、ドアの開放の過程でメインリンクの突出による安全事故を容易に防止することができるメリットがある。
【0014】
また、補助リンクの先端部がガイド部材の内で直進することともにガイド部材で突出される直後に補助リンクが回転される構造であるため、メインリンクの回転角度を制限しながら一つの補助リンクを追加しながらもドアを180度回転することができ、メインリンクと補助リンクの回転角度を制限して複数のリンクがドアの回転の中心に近接することができる。
【0015】
【0016】
特に、単純な構造である棒の形状の空気流れ制御部材を適用することによって、シリンダーの内部とピストンの先端面の間の空間に空気の流入、空気の圧縮、空気圧を用いたダンピングの機能を実現することができるメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーが提供されるドアを示す正面図である。
【
図2】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの一例を示す
図1のA-A線の断面図である。
【
図4】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの一例が適用されるドア90度開放された状態を示す断面図である。
【
図5】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーに提供される空気流れ制御部材を示す正面図である。
【
図6】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの他の例を示す断面図である。
【
図8-11】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの他の例を説明する断面図である。
【
図12-13】本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下本発明の望ましい実施例を添付した図面に依拠してさらに詳しく説明する。
【0019】
図1ないし
図14は本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーを示す図面であり、
図2ないし
図5は本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの一例を示す図面であり、
図6ないし
図11は本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの他の例を示す図面であって、
図12と
図13は本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーのまたの他の例を示す図面である。
【0020】
言い換えると、本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーの一例は90度開放することができるドアに適用することができ、本発明の他の例は180度開放することができるドアに適用することである。
【0021】
一実施例で
図1ないし
図3に図示するように、本発明によるパニックバーはドア1の一側面に人体の腰と胸程度の高さに設置されることであり、ケース2の先端部にロック装置3が設置されるとともにケース2の後端部にドア・クローザーの機能が備えられドア1の片面に設置されて、上記のケース2に備えられたプッシュバー4を押してロック装置3を解除することなので、パニックバーのプッシュバー4を押してロック装置3を解除すると同時にドア1を開放することができる構造であり、このようなパニックバーは特許出願第10-2019-0125469号と第10-2018-0115945号などで出願および登録された技術が多くあるだけでなく、公知共用の技術を適用することができるので、パニックバーの機能の詳しい説明は省略する。
【0022】
そして、本発明ではパニックバーのケース2の後端部に挿入設置されるドア・クローザーを結合したものであって、このようなドア・クローザーはケース2の内部に空気シリンダー11が設置されて、上記の空気シリンダー11の一側にガイド部材12が設置するとともに他側にシリンダー密閉キャップ13が設置される。
【0023】
上記の空気シリンダー11にはピストン14が挿入設置されて、ピストン14の一側面にはピストンロッド14aが突出形成されるところ、上記の空気シリンダー11内の空気を圧縮および膨張するピストン14を備えるピストンロッド14aの一側が上記のガイド部材12を直線的に通過する。
【0024】
ドア1が開放することにより圧出されるスプリング15が上記のピストン14とガイド部材12の間に配置されるとともに上記のピストンロッド14aの上に設置されて弾性力でドア1を閉じるようにするものである。
【0025】
そして、上記のピストンロッド14aの一側にヒンジ結合されるメインリンク16が上記のガイド部材12の内に設置されて、上記のメインリンク16とヒンジ結合されるメインヒンジ部17aを備えたヒンジアセンブリ17がドア1のドアフレーム1aの縦軸1aaに挿入設置される。
【0026】
外部の空気を空気シリンダー11の内部で一方向に流すようにする空気流入用の流入チェックバルブ18が上記のシリンダー密閉キャップ13に設置されて、空気シリンダー11の内部の空気圧が一定の圧力以上に形成されることにより空気シリンダー11の内部の空気を外部に流すようにする圧力調整バルブ19が上記のシリンダー密閉キャップ13に設置される構造である。
【0027】
すると、ドア1の開放の際、メインリンク16の回転されながらガイド部材12から突出されながらピストン14およびピストンロッド14aが直線移動しながら、スプリング15が圧縮されて、ピストン14の移動によってピストン14の先端面とシリンダー11の内部面の間の空間が膨張するようになり、この空間で真空圧が発生することによって流入チェックバルブ18を通じて外部の空気が流入され、ドア1の開放の後にドアをそのままに置くと圧縮されたスプリング15が弾性力によりピストン14およびピストンロッド14aが移動することによって、メインリンク16が初期の状態に移動してドアが閉じる。
【0028】
ここで、流入チェックバルブ18の開閉に必要な圧力の差により、ドア完全開放の際にピストンの先端面と空気シリンダーの内部面の間の空間に真空圧が発生されあることができ、圧力調節バルブ19そのものの弾性力によりドア1を開放の後に閉じる際、ピストンの先端面と空気シリンダーの内部面の間の空間に一定な圧力が形成されるので、ドアの完全密閉の際より大きいスプリングの弾性力が必要になることがある。
【0029】
それて、本発明では、ドア完全開放と密閉の際に、ドアピストンの先端面と空気シリンダーの内部面の間の空間を大気圧に形成する必要があるので、本発明では上記のピストンロッド14aを中空の形態に形成して外気と連通するようにして、ピストン14の中心部位を貫通してピストンロッド14aの中空部に位置する空気流れ制御部材20が上記のシリンダー密閉キャップ13に固定設置されて、上記の空気流れ制御部材20の外部面とピストン14の貫通部の間にシーリング21が設置される構造を含む。
【0030】
すなわち、上記の空気流れ制御部材はドア1の開放角度により上記のシーリング21の内部面に密着されて空気の流れを遮断するだけでなく、上記のシーリング21の内部面と隙間を形成して空気を流通したりダンピング力で作用する空気を空気シリンダー11の内部からピストン14aの中空部を経由して外気に流すようにする。
【0031】
言い換えると、上記の空気流れ制御部材20の先端部には空気流入部20aが形成されてドア1が完全開放される際に、上記のシーリング21の内部面と上記の空気流入部20aの間を通じて、上記の空気シリンダー11の内部の間に空気を流通するようにし、上記の空気流れ制御部材20の中央部には上記のシーリング21の内部面と密着される空気圧縮部20bが形成されてドアが閉じる直前まで上記のピストンロッド14aの中空部を通じる空気の流れを遮断して、上記の空気流れ制御部材20の後端部にはダンピング部20cが形成されてドア1が閉じる前に上記のシーリング21とダンピング部20cの間を通じて空気を微細に流すようにして空気のダンピング力を有するようにすることである。
【0032】
すると、
図4のようにドアが完全に開放された状態では、空気流れ制御部材20の空気流入部20aの周囲を通じて空気が流れるため、空気シリンダー11の内部空間が大気圧になり、
図4のようにドアが完全に閉じた状態では空気流れ制御部材20のダンピング部20cの周囲を通じて空気が引き続き空気シリンダー11の内部の空気が外部に排出されるので、空気シリンダー11の内部の空間が大気圧になるのである。
【0033】
もちろん上記の圧力調節バルブ19はドアが閉じる過程でピストンの先端面と空気シリンダーの内部面の間の空気圧がスプリングの弾性力より大きくなればピストンの移動が停止できるので、ドアが閉じないようになることを防止するため、ピストンの先端面と空気シリンダーの内部面の間の空気圧がスプリングの弾性力より大きく前に開放されるよう設定することが望ましい。
【0034】
一方、上述したような実施例ではドアを90度開放することができる構造であるが、ドアを180度開放する場合を考慮しなければならない。
【0035】
すると、
図6ないし
図13に図示するように、上記のメインリンク16とピストンロッド14aの間に
図6ないし
図11のように一つまたは
図12と
図13のように二つの補助リンク16aを連結することができ、図示していないが二つを超過した複数の補助リンク16aが連結されることができる。
【0036】
そして、
図6と
図7に図示するように、上記の補助リンクの両側に位置したヒンジ22の上段または下段にヒンジ突出部22aが形成されて、上記のヒンジ突出部22aが挿入される直進性のガイド溝12aが上記のガイド部材12に形成され、上記のヒンジアセンブリ17のメインヒンジ17aとメインリンク16の間はもちろん上記のメインリンク16と補助リンク16aの間と上記の補助リンクの間の回転角度が制限される構造を含む。
【0037】
もちろんメインリンクと補助リンクの回転角度を制限するためには、回転中心部に係止顎または突出顎を形成して一定な角度でこれ以上回転できないようにするものである。
【0038】
【0039】
このように構成される本発明によるドア・クローザーの機能を有するパニックバーは
図6と
図8ないし
図11に図示するように作用し、他の実施例もこれと同様に作用することなので、一つの実施例でドアの180度回転を説明する。
【0040】
図6はドア1が完全閉じた状態を示すものであり、
図8はドア1が180度完全開放された状態を示し、ドア1が完全開放された状態ではスプリング15がガイド部材12とピストン14の間で圧縮されことにより、ドア1を外力で掴まないとスプリング15の弾性力によりピストン14を移動させる。
【0041】
すると、ピストン14が移動することによって、ピストンロッド14aと補助リンク16aおよびメインリンク16が移動されて
図9のようにドアが閉じる方向に回転されて、補助リンク16aとメインリンク16の間の角度が増加しながら補助リンク16aがガイド部材12に挿入される。
【0042】
この際、空気流れ制御部材20の圧縮部20bにシーリング21が位置しながら移動するので、ピストン14の先端面と空気シリンダーの内部面の間の空間に空気が圧縮される。
【0043】
そして、ドア1が引き続き閉じながら、
図10のように90度開放の角度に到達すると、補助リンク16aがガイド部材12の内に位置しながら、メインリンク16と補助リンク16aの間のヒンジ22のヒンジ突出部22aがガイド部材12のガイド溝12aに挿入されて、引き続きドア1が閉じながら補助リンク16aはガイド部材12内で直線移動する。
【0044】
もちろんこの場合でも空気流れ制御部材20の圧縮部20bにシーリング21が位置しながら移動するので、ピストン14の先端面と空気シリンダーの内部面の間の空間に空気が圧縮されながら、ドア1の閉鎖力を落として、ドア1の閉鎖速度を低下させることになる。
【0045】
補助リンク16aがガイド部材12内で直線移動するとともにドア1が引き続き閉じながら
図11のようにメインリンク16がガイド部材12の内に挿入されてドア1がスプリング15の弾性力により引き続き閉じながら
図6のように完全に閉じることができるものである。
【0046】
もちろんドア1が完全に閉じる直前、すなわちドア1の開放角度30度内外でピストン14に設置されたシーリング21が空気流れ制御部材20のダンピング部20cに位置しながらピストン14の先端面と空気シリンダー11の内部面の間の空間内の圧縮空気が徐々に外気に出てドア1をゆっくり閉じる。
【0047】
さらに、ドアが閉じながらシーリング21が空気流れ制御部材20のダンピング部20cに到達する前にピストン14の先端面と空気シリンダーの内部面の間の空間内の圧縮空気の圧力によるピストン14に作用する力がスプリング15が弾性力より大きい場合を備えて圧力調節バルブ19を調整して一定な空気圧力以上で開放されるようにすることが望ましい。
【0048】
ユーザーがパニックバーのプッシュバー4を押すとロック装置3が解除されてドア1が開放されることができ、上述するように閉じる過程の逆順で円滑にドア1が開放されることができる。
【0049】
ここで一つのメインリンク16と一つの補助リンク16aを用いてドアを180度開放するようになると、二つのリンク16、16aの突出程度がおおきくなることがあるので、
図12と
図13に図示するように、二つの補助リンク16aと一つのメインリンク16と用いることになれば、ドアが180度完全開放の際にリンクによる突出程度を減らすことができ、メインリンクと複数の補助リンクの作用は上述した作用説明と同一なので、
図12と
図13の実施例の作用説明を省略する。
【0050】
このように本発明はパニックバーが設置された位置にドア・クローザーを結合することができ、ドアをより便利に開閉できるだけでなく、ドア・クローザーが結合されたパニックバーの位置が人体の腰と胸の間に位置してメンテナンスの便利さを増大させることができる。
【符号の説明】
【0051】
1:ドア
1a:ドアフレーム
1aa:縦軸
2:ケース
3:ロック装置
4:プッシュバー
11:空気シリンダー
12:ガイド部材
12a:ガイド溝
13:シリンダー密閉キャップ
14:ピストン
14a:ピストンロッド
15:スプリング
16:メインリンク
16a:補助リンク
17:ヒンジアセンブリ
17a:メインヒンジ部
18:流入チェックバルブ
19:圧力調節バルブ
20:空気流れ制御部材
20a:空気流入部
20b:空気圧縮部
20c:ダンピング部
21:シーリング
22:ヒンジ
22a:ヒンジ突出部