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特開2023-102279電子部品の整列配置方法及び電子部品の整列配置システム
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  • 特開-電子部品の整列配置方法及び電子部品の整列配置システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102279
(43)【公開日】2023-07-24
(54)【発明の名称】電子部品の整列配置方法及び電子部品の整列配置システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20230714BHJP
   H01L 21/52 20060101ALI20230714BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20230714BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20230714BHJP
【FI】
H05K13/04 Z
H01L21/52 C
H01L21/60 311T
H01L33/00 H
H01L33/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023001592
(22)【出願日】2023-01-10
(31)【優先権主張番号】22151055.5
(32)【優先日】2022-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】517438583
【氏名又は名称】ネクスペリア ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ロスマレン レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ステンス エリック
(72)【発明者】
【氏名】クニクニー ティス
【テーマコード(参考)】
5E353
5F044
5F047
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5E353BB08
5E353CC03
5E353CC13
5E353EE24
5E353EE25
5E353EE71
5E353EE83
5E353HH61
5E353JJ02
5E353JJ25
5E353KK02
5E353KK03
5E353KK11
5E353KK21
5E353KK24
5E353QQ11
5F044PP17
5F047AA17
5F047FA73
5F047FA83
5F142AA54
5F142BA32
5F142CD02
5F142FA31
5F241AA46
5F241FF16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電子部品の整列配置方法を提供する。
【解決手段】方法は、電子部品10の特徴が第1の側面2から視認でき、第2の側面3から視認できるように、電子部品を透過する光で電子部品10を照射し、第1の側面2から現在視認できる特徴と第2の側面3から視認できる特徴との画像データを含む電子部品10の画像を取得し、電子部品10の第1の側面2に対する電子部品10の第2の側面3の位置を示す補正値を計算し、電子部品10を組立ステーションに移送し、電子部品10の第2の側面3が配置されるべき組立ステーション内の領域である配置領域4を調整する。電子部品10の調整済み配置領域4の位置を、補正値を用いて計算し、電子部品10の第1の側面2と電子部品10を配置するように構造化された組立装置との画像データを含む画像を取得することにより、電子部品10の第1の側面2が調整済み指定領域4内に位置するように電子部品10を配置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品の整列配置方法であって、電子部品(10)は、上面に第1の側面(2)と、前記第1の側面(2)の反対側の底面に第2の側面(3)とを有し、前記方法は、
前記電子部品(10)の少なくとも1つの特徴が前記第1の側面から視認でき、少なくとも1つの特徴(5)が前記第2の側面から視認できるように、光源ユニットを使用して、前記電子部品(10)を透過する光で前記電子部品(10)を照射するステップaと、
前記第1の側面(2)から現在視認できる少なくとも1つの特徴と前記第2の側面から視認できる少なくとも1つの特徴(5)との画像データを含む前記電子部品(10)の画像を、第1のカメラユニットを使用して取得するステップbと、
前記画像データに基づいて、前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)に対する前記電子部品(10)の前記第2の側面(3)の位置を示す補正値を計算するステップcと、
前記電子部品を組立ステーションに移送するステップdと、
前記電子部品(10)の前記第2の側面(3)が配置されるべき前記組立ステーション内の領域である配置領域(4)を調整することにより、前記電子部品(10)の調整済み配置領域(4)の位置を、前記補正値を用いて計算するステップeと、
前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)と前記電子部品(10)を配置するように構造化された組立装置との画像データを含む画像を、第2のカメラユニットを使用して取得することにより、前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)が調整済み指定領域内に位置するように前記電子部品(10)を配置するステップfとを含む、方法。
【請求項2】
前記光源ユニットは、赤外又は可視波長スペクトル内の光を発する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップa及びステップbでは、前記電子部品(10)は、前記光源ユニットと前記第1のカメラユニットとの間に位置決めされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ステップa及びステップbでは、前記光源ユニット及び前記第1のカメラユニットは、同じ方向に向けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ステップcでは、テンプレートマッチングアルゴリズム又は1つ以上の機械学習アルゴリズムが使用される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のカメラユニット及び/又は前記第2のカメラユニットの軸は、前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)及び/又は前記第2の側面(3)と垂直である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記電子部品(10)は、集積回路基板に配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記電子部品(10)は、サファイア部品又は他のいずれかのタイプの半導体部品であり、好ましくは、シリコン半導体部品である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
光源ユニットと、
第1の測定位置で電子部品(10)の画像を取得するように構成された第1のカメラユニットであって、前記電子部品(10)は、上面に第1の側面(2)と、前記第1の側面の反対側の底面に第2の側面(3)とを有し、前記画像は、前記第1の側面から視認できる少なくとも1つの特徴と、前記第2の側面から視認できる少なくとも1つの特徴(5)との画像データを含む、第1のカメラユニットと、
第2の測定位置で前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)の画像を取得するように構成された第2のカメラユニットと、
前記電子部品(10)を前記第1の測定位置から前記第2の測定位置に搬送するように構成された搬送ユニットと、
前記画像データに基づいて、前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)に対する前記電子部品(10)の前記第2の側面(3)の位置を示す補正値を計算し、前記電子部品の前記第2の側面(3)が配置されるべき前記第2の測定位置内の領域である配置領域(4)を調整することにより、前記電子部品(10)の調整済み配置領域の位置を、前記補正値を用いて計算するように構成された処理システムとを含む、電子部品の整列配置システム。
【請求項10】
前記電子部品(10)を前記第1の測定位置に保持するように構成された測定ユニットを更に含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記電子部品(10)を前記第2の測定位置に保持するように構成された保持ユニットを更に含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記電子部品(10)を前記配置領域(4)に配置するように構成された組立装置を更に含む、請求項9~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記測定ユニットは、前記電子部品(10)を前記光源ユニットと前記第1のカメラユニットとの間に保持するように構成される、請求項9~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記光源ユニット及び前記第1のカメラユニットは、同じ方向に向けられる、請求項9~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1のカメラユニット及び/又は前記第2のカメラユニットの軸は、前記電子部品(10)の前記第1の側面(2)及び/又は前記第2の側面(3)と垂直である、請求項9~11のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、製造中に電子部品、特に不規則な形状を有する半導体部品を整列させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体のピックアンドプレースアプリケーションで電子部品を整列(aligning)させる場合、通常、部品の外側の物理的エッジに基づいて底側面の整列を行う。ダイシングプロセスの違いにより、この整列は、部品の上面に存在する構造と直接的な相関関係がない。これらの外側面の物理的エッジは、適用されたダイシングプロセスにより引き起こされる高粗度を示す場合があり、該高粗度は、整列精度に大きな影響を与える。また、製品の側壁が製品によって異なる有意な傾斜面を示す場合があるため、上面と底面は、整列しない。
【0003】
典型的に、半導体ピックアンドプレース組立装置は、半導体装置の表面の視覚構造に基づいて製品を整列させる。これらの装置の上部と下部を整列させる必要がある場合、整列構造が製品の両側に視認できることが必要である。実際には、これは、多くの場合、製品の外側のエッジに沿って整列することを意味し、その原因は、大部分の装置がまっすぐなエッジ(カメラの視軸に平行である)を有することである。
【0004】
従来技術では、整列のために外部構造が使用され、主に製品の外側の物理的エッジが使用されている。これらの特徴が必ずしも半導体製品の両側に存在するとは限らないため、製品の撮像側とは反対側の構造に沿う整列が必ずしも可能であるとは限らない。
【0005】
特許文献1には、半導体装置の検査整列点選択を実行する方法が開示されており、該方法は、コンピュータ装置を用いて、半導体ダイの1つの領域に対応する1つ以上の半導体設計ファイルをインポートすることと、1つ以上の半導体設計ファイルから取得した設計を、半導体ウエハーのダイから取得した画像と整列させることと、整列点を選択し、該整列点に対応する設計ファイルの部分をマスター参照画像として記録することとを含む。
【0006】
特許文献2には、可動ピックアンドプレース装置と可動光学制御装置とを整列させることにより、半導体ワークピースを取り扱うシステムが開示されている。このシステム及び方法は、ピックアンドプレース装置がインプリントを形成するために提供される。そして、光学制御装置を該インプリントに整列させることにより、ピックアンドプレース装置と光学制御装置を整列させることができる。整列が完了すると、インプリントされた材料が1つ以上の半導体ワークピースに置き換えられる。
【0007】
したがって、本開示は、プロセスの制限により半導体部品又は装置の上面の特徴が十分でない場合と、底面が上面との整列の相関関係を示さない場合とに使用できる、改良された整列方法を提供することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第8750597号明細書
【特許文献2】米国特許第6185816号明細書
【発明の概要】
【0009】
本開示の第1の例によれば、電子部品の整列配置方法が提案される。電子部品は、上面に第1の側面と、第1の側面の反対側の底面に第2の側面とを有する。方法は、電子部品の少なくとも1つの特徴が第1の側面から視認でき、少なくとも1つの特徴が第2の側面から視認できるように、光源ユニットを使用して、電子部品を透過する光で電子部品を照射するステップと、第1の側面から現在視認できる少なくとも1つの特徴と第2の側面から視認できる少なくとも1つの特徴との画像データを含む電子部品の画像を、第1のカメラユニットを使用して取得するステップと、画像データに基づいて、電子部品の第1の側面に対する電子部品の第2の側面の位置を示す補正値を計算するステップと、電子部品を組立ステーションに移送するステップと、電子部品の第2の側面が配置されるべき組立ステーション内の領域である配置領域を調整することにより、電子部品の調整済み配置領域の位置を、補正値を用いて計算するステップと、電子部品の第1の側面と電子部品を配置するように構造化された組立装置との画像データを含む画像を、第2のカメラユニットを使用して取得することにより、電子部品の第1の側面が調整済み指定領域内に位置するように電子部品を配置するステップとを含む。
【0010】
好ましくは、光源ユニットは、赤外又は可視波長スペクトル内の光を発する。
【0011】
好ましくは、ステップa及びステップbでは、電子部品は、光源ユニットと第1のカメラユニットとの間に位置決めされる。
【0012】
好ましくは、ステップa及びステップbでは、光源ユニット及び第1のカメラユニットは、同じ方向に向けられる。
【0013】
好ましくは、ステップcでは、テンプレートマッチングアルゴリズム又は1つ以上の機械学習アルゴリズムが使用される。
【0014】
好ましくは、第1のカメラユニット及び/又は第2のカメラユニットの軸は、電子部品の第1の側面及び/又は第2の側面と垂直である。
【0015】
非限定的な一例では、電子部品は、集積回路基板に配置される。代替的に、移送基板は、特にLED用途に使用できる。
【0016】
更に、非限定的な一例では、電子部品は、サファイア部品である。しかしながら、他のいずれかのタイプの半導体部品、例えば、シリコン半導体部品は、使用されてもよい。両方の例では、いずれも可視光源と近赤外光源に使用できる。
【0017】
本開示の更なる例によれば、電子部品の整列配置システムが開示される。システムは、光源ユニットと、第1の測定位置で電子部品の画像を取得するように構成された第1のカメラユニットであって、電子部品は、上面に第1の側面と、第1の側面の反対側の底面に第2の側面とを有し、画像は、第1の側面から視認できる少なくとも1つの特徴と、第2の側面から視認できる少なくとも1つの特徴との画像データを含む、第1のカメラユニットと、第2の測定位置で電子部品の第1の側面の画像を取得するように構成された第2のカメラユニットと、電子部品を第1の測定位置から第2の測定位置に搬送するように構成された搬送ユニットと、画像データに基づいて、電子部品の第1の側面に対する電子部品の第2の側面の位置を示す補正値を計算し、電子部品の第2の側面が配置されるべき第2の測定位置内の領域である配置領域を調整することにより、電子部品の調整済み配置領域の位置を、補正値を用いて計算するように構成された処理システムとを含む。
【0018】
第2の測定位置の測定は、電子部品の基板への配置前又は配置後に実行され、すなわち、電子部品が依然として搬送ユニットによって保持されている間又は電子部品が既に基板に配置されたときに実行されることに留意されたい。両方の状況は、いずれも特定の用途の整列要件に依存する。
【0019】
第1の状況では、電子部品が搬送ユニットによって保持されている間に、基板に配置される前に、電子部品の電子機器側を検査することができる。したがって、配置前に取得された第2の測定位置と補正値とを用いて、電子部品を基板に適切に整列させることを達成することができる。
【0020】
第2の状況では、電子部品が基板に配置された後、配置を検証する必要がある。したがって、基板に対する電子部品の反対側の電子機器の実際の配置位置を決定するために、補正値は、上側の(整列しない)特徴に関連付けられる。
【0021】
好ましくは、システムは、電子部品を第1の測定位置に保持するように構成された測定ユニットを更に含む。
【0022】
好ましくは、システムは、また、電子部品を第2の測定位置に保持するように構成された保持ユニットを含む。
【0023】
好ましくは、システムは、また、電子部品を配置領域に配置するように構成された組立装置を含む。
【0024】
好ましくは、光源は、赤外光又は可視光を発する。
【0025】
好ましくは、測定ユニットは、電子部品を光源ユニットと第1のカメラユニットとの間に保持するように構成される。
【0026】
好ましくは、光源ユニット及び第1のカメラユニットは、同じ方向に向けられる。
【0027】
好ましくは、第1のカメラユニット及び/又は第2のカメラユニットの軸は、電子部品の第1の側面及び/又は第2の側面と垂直である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
以下、図面を参照しながら本開示を説明する。
【0029】
図1】ミニLED装置の一例を示し、特に基板パッドと整列したミニLED装置のサファイア部分の概略図を示す。
図2】基板パッドと整列したミニLED装置の電子機器部分の概略図である。
図3】サファイアの上層から撮像された3つのミニLED製品を示す。
図4】可視光で裏側からキャプチャされた製品画像である。
図5】赤外光で裏側からキャプチャされた製品画像である。
図6】電子部品の整列配置システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示を適切に理解するために、以下の詳細な説明において、本開示の対応する要素又は部分は、図面において同じ参照番号で示される。
【0031】
図1は、ミニLED装置10の一例を示す。製品の第1の(上)側面2(first (top) surface side 2)には、配置時に基板パッド11と整列されるべきパッドがある。しかしながら、製品10の第2の(底)側面3(second (bottom) surface side 3)は、傾斜特性により上側面2と底側面3とで異なる1枚のサファイアで「覆い隠される」。したがって、底側面3を測定することにより上側面2のパッドを整列させることができない。
【0032】
特に、非限定的な一例では、図1は、基板パッド11(又は配置領域4)と整列したサファイア1の概略図を示す。上側面2は、基板パッド11の真上にないことが分かる。上側面2が基板パッド11の真上にある整列状況を図2に示すが、この場合、底側面3が配置領域4に基板パッド11と整列しないため、誤組立が生じる。代替的に、他のいずれかのタイプの半導体部品10は、使用されてもよく、好ましくは、シリコン半導体部品は、使用される。両方の例は、いずれも可視光源と近赤外光源に使用できる。
【0033】
電子部品10は、集積回路基板11に配置できる。代替的に、移送基板11は、特にLED用途に使用できる。本開示は、電子部品の第1の上側面2のみが視認できる間に組立を実行するときに、電子部品10を位置決めしながら正確な組立を提供する方法を提供する。
【0034】
方法は、第1の上側面2と、第1の側面2の反対側の第2の底側面3とを有する電子部品10に対して実行される。第1のステップ(ステップa)では、電子部品10の少なくとも1つの特徴が第1の側面2から視認でき、少なくとも1つの特徴5が第2の側面3から視認できるように、光源ユニットを使用して、電子部品10を透過する光で電子部品10を照射する。
【0035】
第2のステップ(ステップb)では、電子部品10の画像を、第1のカメラユニットを用いて取得する。画像は、現在、第1の側面2から視認できる少なくとも1つの特徴5と、第2の側面3から視認できる少なくとも1つの特徴5との画像データを含む。
【0036】
第3のステップ(ステップc)では、補正値を計算する。この計算は、第2のステップで取得された画像の画像データに基づいて行われる。補正値は、電子部品10の第1の側面2に対する電子部品10の第2の側面3の位置を示す。言い換えれば、補正値は、オフセットであり、第2の底側面3が指定された配置領域4に配置されるように電子部品10の第1の上側面2がずれている程度を報知する。
【0037】
第4のステップ(ステップd)では、電子部品10を組立ステーションに移送する。撮影し、計算し、組み立てることができる1つのステーションで全てのステップを実行できることに留意されたい。このような場合、第4のステップは、最終組立の前に行われる。
【0038】
次のステップ(ステップe)では、電子部品10の調整済み配置領域4の位置を計算する。これは、電子部品10の第2の側面3が配置されるべき組立ステーション内の領域である配置領域4を調整することにより、補正値を用いて行われる。このステップは、ステップdで実行されてもよい。
【0039】
最後のステップ(ステップf)では、電子部品10を指定された配置領域4に配置する。第2のカメラユニットを使用して、第1の上側面2を追跡する。電子部品10の第1の側面2と電子部品10を配置するように構造化された組立装置との画像データを含む画像を取得することにより、電子部品10の第1の側面2が調整済み指定領域内に位置する。
【0040】
画像から取得された位置情報は、製品の上側面と直接的に関連付けられる。
【0041】
外部(表面)構造の代わりに、半導体製品の内部構造5に基づいて整列を実行する。これは、安定する整列に使用できない、極端に粗い表面のエッジと有意な傾斜した側壁のエッジにより、特にミニLED及びマイクロLED製品の整列に役立つ。
【0042】
一例では、光源ユニットは、赤外又は可視波長スペクトル内の光を発する。図3は、サファイアの上層から撮像された3つのミニLED製品を示す。サファイアは、可視光に対する透過率が高いため、可視光(この場合、波長が457nmの青色光)で製品を照射し、撮像すると、装置のパッドと画像の残りの部分との間に最高のコントラストを生じる。図4は、可視光で裏側面からキャプチャされた製品画像を示す。ここで、電子部品のシリアル番号を含む製品の粗い外側面エッジ以外の構造は可視ではないことに留意されたい。図5は、図4と同じ製品から近赤外照射によりキャプチャされた画像である。内部特徴5は、検出可能になり、製品の整列に使用できる。
【0043】
別の例では、ステップa及びステップbでは、電子部品10は、光源ユニットと第1のカメラユニットとの間に位置決めされる。第1のカメラユニットは、電子部品10を通過した光をキャプチャする。別の例では、ステップa及びステップbでは、光源ユニットと第1のカメラユニットは、同じ方向に向けられる。この場合、第1のカメラユニットは、第2の側面3から視認できる少なくとも1つの特徴5の特徴から反射された光を受ける。カメラ、光学素子及び特定の波長の照射ユニットで構成された視覚システムは、使用され、該視覚システムに対して、半導体製品の覆い隠された部分が高透過性であると同時に、光が内部(金属)構造で反射される。これにより、内部構造は、キャプチャされた画像において視認でき、基板での整列に使用できる。
【0044】
好ましくは、ステップcでは、テンプレートマッチングにより、位置を見つけることができ、テンプレートマッチングでは、予測される特徴の参照画像をテンプレートとして定義し、かつ全てのランタイムにキャプチャされた画像とマッチングさせる。整列のために特徴として使用される内部構造は、典型的に、コントラストが低く、部分的にしか視認できない。整列の安定性を最適化するために、ニューラルネットワークに基づくより進歩した整列技術を使用することができ、該技術は、テンプレート参照で定義された様々な部分の低いコントラストとオクルージョンに対して感度が低い。
【0045】
更なる例では、第1のカメラユニット及び/又は第2のカメラユニットの軸は、電子部品10の第1の側面2及び/又は第2の側面3と垂直である。この場合、第1の側面2の平面が第1のカメラユニットの軸と垂直であるため、必要な画像処理動作が少なくなる。
【0046】
好ましくは、この方法は、電子部品10を集積回路基板に配置するために使用されてもよい。
【0047】
前述のように、電子部品10は、サファイア部品1であってもよい。電子部品10は、また、他のいずれかのタイプの半導体部品であってもよく、好ましくは、シリコン半導体部品である。代替的に、移送基板11は、特にLED用途に使用できる。両方の例は、いずれも可視光源と近赤外光源に使用できる。
【0048】
また、電子部品の整列配置システムは、図6に開示される。システム100は、光源ユニット101、第1のカメラユニット102、第2のカメラユニット103、搬送ユニット104及び処理システム(図示せず)を含む。第1のカメラユニット102は、第1の測定位置Xで電子部品10の第2の側面3の画像を取得するように構成される。第2のカメラユニット103は、第2の測定位置Yで電子部品10の第1の側面2の画像を取得するように構成される。搬送ユニット104は、電子部品10を第1の測定位置Xから第2の測定位置Yに搬送するように構成される。処理システムは、画像データに基づいて、電子部品10の第1の側面2に対する電子部品10の第2の側面3の位置を示す補正値を計算し、電子部品10の第2の側面3が配置されるべき第2の測定位置Y内の領域である配置領域4を調整することにより、電子部品10の調整済み配置領域の位置を、補正値を用いて計算するように構成される。
【0049】
システム100の一例では、(ステップa、bを実行するための)第1の測定位置と(ステップfを実行するための)第2の測定位置との測定は、1カ所に全てのタスクを実行するように構成された1つの空間(例えば、1つの装置)で行われる。
【0050】
一例では、システム100は、また、電子部品10を第1の測定位置Xに保持するように構成された測定ユニット106を含んでもよい。
【0051】
別の例では、システム100は、電子部品10を第2の測定位置Yに保持するように構成された保持ユニット107を含む。
【0052】
更に別の例では、システム100は、電子部品10を配置領域4に配置するように構成された組立装置108を含む。組立装置108は、例えば、ロボットアーム108aであってもよい。
【0053】
光源ユニット102は、赤外光又は可視光を発することに留意されたい。光のタイプは、配置される特定の電子部品10の特性に依存する。
【0054】
別の例では、測定ユニット106は、電子部品10を光源ユニット102と第1のカメラユニット103との間に保持するように構成される。第1のカメラユニット102は、電子部品10を通過した光をキャプチャする。別の例では、光源ユニット102と第1のカメラユニット103は、同じ方向に向けられる。この場合、第1のカメラユニット102は、第2の側面3から視認できる少なくとも1つの特徴5の特徴から反射された光を受ける。
【0055】
一例では、第1のカメラユニット102の軸102z及び/又は第2のカメラユニット103の軸103zは、電子部品10の第1の側面2及び/又は第2の側面3と垂直である。
【0056】
第2の測定位置の測定は、電子部品10が配置領域4の基板に配置される前に実行されてもよく、配置された後に実行されてもよい。したがって、第2の測定位置は、電子部品10が依然として搬送ユニット104によって保持されている間に決定されてもよく、電子部品10が既に基板に配置されたときに決定されてもよい。前述のとおり、両方の状況は、いずれも特定の用途の整列要件に依存する。第1に、電子部品が搬送ユニット104によって保持されている間に、基板に配置される前に、電子部品10の電子機器側2を検査することができる。したがって、配置前に取得された第2の測定位置Yと補正値とを用いて、電子部品10の第2の側面3が配置領域4の基板にあるように電子部品10を適切に整列させることを達成することができる。
【0057】
第2の状況では、電子部品10が配置領域4の基板に配置された後、配置を検証する必要がある。したがって、基板11に対する電子部品の反対側の電子機器の実際の配置位置を決定するために、補正値は、上側面2の(整列しない)特徴に関連付けられる。
【符号の説明】
【0058】
1 サファイア本体
2 第1の面
3 第2の面
4 配置領域
5 第2の面の特徴
10 電子部品
11 基板
100 システム
101 光源ユニット
102 第1のカメラユニット
102z 第1のカメラユニットの軸
103 第2のカメラユニット
103z 第2のカメラユニットの軸
104 搬送ユニット
105 処理システム
106 測定ユニット
107 保持ユニット
108 組立装置
108a ロボットアーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】