(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001025
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】組み合わせ滑り止めタイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 11/16 20060101AFI20221222BHJP
B60C 3/00 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
B60C11/16 Z
B60C3/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022067929
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】505030395
【氏名又は名称】浮田 隆郎
(72)【発明者】
【氏名】浮田 隆郎
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131BB11
3D131BC07
3D131BC12
3D131BC18
3D131CA01
3D131CB20
3D131ED03U
(57)【要約】 (修正有)
【課題】凍結道路等の滑りやすい道路を走行するときは、タイヤのスリップを防止し、凍結していない道路等の滑りにくい道路を走行するときは、スパイクピンのアスファルト切削を防止するタイヤを提供する。
【解決手段】スパイクタイヤ以外のタイヤである主タイヤ(1)とスパイクタイヤである副タイヤ(2)を合わせた組み合わせ滑り止めタイヤを提供する。そして、副タイヤ(2)の空気圧を変えて、スパイクピンの働きをコントロールすることによって課題を解決する。すなわち、滑りやすい道路を走行するときは、副タイヤ(2)の空気圧を主タイヤ(1)より高く設定し、副タイヤ(2)と道路面の接触圧を高めスパイクピンのグリップ力を強くしてスリップを防止する。滑りにくい道路を走行するときは、副タイヤ(2)の空気圧を主タイヤ(1)より低く設定し、副タイヤ(2)と道路面の接触圧を下げスパイクピンの働きを弱めアスファルト切削を防止する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパイクタイヤ以外のタイヤと、スパイクタイヤを合わせた、組み合わせ滑り止めタイヤ。
【請求項2】
組み合わせタイヤのうち、スパイクタイヤの空気圧を変えることにより、スパイクピンの働きをコントロールする機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、走行中の自動車のタイヤスリップ防止を目的に、主タイヤ(1)と副タイヤ(2)を合わせた、自動車用組み合わせタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車には走行道路の状態に応じて、同じ種類のタイヤが4輪に使用されてきた。
【先行技術】
【0003】
スリップ対応の自動車用タイヤの種類。
(イ) スノータイヤ・・・積雪道路でのグリップ力を高めるため軟らかい質のゴムを使用し、ブロック型のトレッドパターンを採用したタイヤ。
(ロ) スパイクタイヤ・・・スノータイヤのトレッドに金属製のスパイクピンを打ち込み、タイヤのグリップ力を高めた凍結道路・圧雪道路で滑りにくいタイヤ。
(ハ) スタッドレスタイヤ・・・タイヤに質の軟らかいゴムを使用し、タイヤのトレッドに細かい溝を刻んでグリップ力を高めた凍結道路・圧雪道路で滑りにくいタイヤ。
※ ノーマルタイヤ・・・滑り止め対策をしていない、普通に使われているタイヤ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それぞれの自動車用タイヤには、次のような長所や欠点がある。
(イ)スノータイヤは、積雪道路での走行には適しているが、凍結道路の走行では滑りやすい。
(ロ)スパイクタイヤは、凍結道路や圧雪道路等を走行するときは、強い滑り止め効果を発揮するが、アスファルト道路を走行するときは、路面を削り粉塵公害をおこす。
(ハ)スタットレスタイヤは、ノーマルタイヤに比べ凍結道路・圧雪道路走行での滑り止め効果は高いが十分ではない。
※ ノーマルタイヤは、凍結道路・積雪道路の走行では滑りやすいが、その他の道路状態での走行には適している。
本発明は、以上それぞれのタイヤの欠点を克服するためになされたものである。
また、走行する自動車のより確実なスリップ防止効果を得るため、強力なスリップ防止力を持つが、法規制を受けたスパイクタイヤの機能を活かし、法規制の原因となった問題点を解決する。
そして、自動車が凍結道路・積雪道路等の滑りやすい道路を走行するときは、タイヤのスリップを防止し、凍結していない道路・積雪していない道路等滑りにくい道路を走行するときは、スパイクピンがアスファルトを切削しないようにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のタイヤは、次のような形状とする。
主タイヤ(1)・・・自動車のタイヤとして主要な働きをするタイヤである主タイヤ(1)をスパイクタイヤを除くいく種類かのタイヤの中から一つを選ぶ。
副タイヤ(2)・・・主タイヤ(1)の働きを補うタイヤである副タイヤ(2)としてスパイクタイヤをあてる。
課題を解決するため、主タイヤ(1)と副タイヤ(2)を合わせた、組み合わせ滑り止めタイヤを提供する。
自動車走行の際は、道路の状態に応じて副タイヤ(2)の空気圧を変えることにより、副タイヤ(2)のスパイクピンの働きをコントロールして、課題解決を図る。
副タイヤ(2)の空気圧を変えるには、市販の自動車用圧力計付き電動小型空気入れを使い、タイヤのエアバルブより空気を出し入れして空気圧を調節する。
【発明の効果】
【0006】
自動車の凍結道路・積雪道路等の滑りやすい道路の走行時は、副タイヤ(2)の空気圧を主タイヤ(1)より高く設定すると副タイヤ(2)がよりふくらみ、道路面と副タイヤ(2)の接触圧が高くなり、副タイヤ(2)のスパイクピンのグリップ力が強くなりスリップを防止できる。
自動車の凍結していない道路・積雪していない道路等滑りにくい道路走行時は、副タイヤ(2)の空気圧を主タイヤ(1)より低く設定すると副タイヤ(2)がしぼみ、道路面と副タイヤ(2)の接触圧が下がり、副タイヤ(2)のスパイクピンの働きが弱まりアスファルトの切削を防止できる。
自動車の走行道路の状態に応じた、スパイクピンの働きの強弱のコントロールが、副タイヤ(2)の空気を出し入れして副タイヤ(2)の空気圧を設定することにより簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】主タイヤ(1)1本と副タイヤ(2)1本で構成した、組み合わせ滑り止めタイヤの斜視図である。
【
図4】主タイヤ(1)2本と副タイヤ(2)1本で構成した、組み合わせ滑り止めタイヤの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
主タイヤ(1)を1本と副タイヤ(2)を1本[
図3]のように組み合わせる。
又は、主タイヤ(1)を2本と副主タイヤ(2)を1本[
図4]のように組み合わせる。本発明は、以上のような形態である。
【符号の説明】
【0009】
(1)主タイヤ
(2)副タイヤ