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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102575
(43)【公開日】2023-07-25
(54)【発明の名称】回転繰出化粧具
(51)【国際特許分類】
   A45D 40/12 20060101AFI20230718BHJP
   A45D 40/10 20060101ALI20230718BHJP
   A45D 40/24 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
A45D40/12
A45D40/10
A45D40/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003144
(22)【出願日】2022-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101878
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100187506
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 優子
(72)【発明者】
【氏名】植村 友貴
(57)【要約】
【課題】リフィルの先端から突出する棒状化粧料が真っ直ぐな状態(直線状態)かつ本体の軸中心線と平行した状態を保持可能な回転繰出化粧具を提供する。
【解決手段】本発明にかかる回転繰出化粧具は、軸筒2内に2本以上のリフィル9が収容された回転繰出化粧具1であって、固形芯9bが装填されたリフィル9がガイド筒11によって軸筒2の軸方向に移動可能に支持されるとともに、軸筒2に対するガイド筒11の相対回転操作によって選択された一つのリフィル9の先端部9aが、軸筒2内に固定された円筒カム15によって、軸筒2の口先部材6に設けた先端開口部6aまで前進する構成とし、口先部材6の先端開口部6aを軸筒2の軸中心線から偏心した位置に形成することで、先端開口部6aまで先端部9aが前進した状態のリフィル9が直線状態を維持することとした。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒内に2本以上のリフィルが収容された回転繰出化粧具であって、
棒状化粧料が装填されたリフィルがガイド筒によって前記軸筒の軸方向に移動可能に支持されるとともに、
前記軸筒に対する前記ガイド筒の相対回転操作によって選択された一つのリフィルの先端が、前記軸筒内に固定された円筒カムによって、前記軸筒の口先部材に設けた先端開口部まで前進する構成とし、
前記口先部材の先端開口部を前記軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成することで、前記先端開口部まで先端が前進した状態のリフィルが直線状態を維持する、
ことを特徴とする回転繰出化粧具。
【請求項2】
前記口先部材は、
保持体に前記先端開口部に向かって徐々に縮径する回転体が取り付けられ、前記保持体が前記回転体を軸回転可能に保持する構成とし、さらに、前記回転体の内周面が前記リフィルの先端を軸方向に進退可能に案内するガイド部として機能するとともに、前記ガイド部には軸方向に平行する第1のリブが形成され、
前記リフィルは、
有底筒状に形成された後軸に対して筒状に形成された先軸が軸回転可能に取り付けられる構成とし、
さらに、前記リフィルには、先端にピストンが設けられたネジ棒が収容され、前記先軸には、棒状化粧料が装填されるとともに、前部の外周面に軸方向に平行する第2のリブが形成され、
前記回転体の回転に応じて前記第1のリブと前記第2のリブとが当接して前記先軸が回転し、当該先軸の回転に応じて前記ネジ棒のピストンが前進および後退するように作用し、前進するピストンに押されて、前記先軸内に装填された棒状化粧料が前記リフィルの先端から繰り出す、
ことを特徴とする請求項1に記載の回転繰出化粧具。
【請求項3】
前記リフィルの後端には、前記円筒カムに摺接して当該リフィルを前記軸筒の軸方向に移動させる摺動コマが連結され、
前記軸筒内に固定された円筒カムは、
周方向に沿って円弧状に形成されたカム平坦部と、
前記カム平坦部の両端側から前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面と、
前記一対のカム斜面の先端が繋がる所定幅のカム頂部と、
を有し、
前記リフィルに連結された摺動コマが前記カム頂部に当接することにより、当該リフィルの先端が前記口先部材の先端開口部まで前進し、この状態において、他のリフィルに連結された摺動コマは前記カム平坦部に位置する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転繰出化粧具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸筒内に複数の棒状化粧料を収容し、必要量の棒状化粧料を軸筒の先端から選択的に突出させる回転繰出化粧具に関する。
【背景技術】
【0002】
回転繰出容器内に棒状化粧料を収容し、必要量の棒状化粧料を容器の先端から繰り出して利用するようにした、各種の化粧具が提供されている。このうち、眉毛などに化粧料を塗布するアイブロウにおいては、複数の棒状化粧料の中から1本を選択的に容器の先端から突出させるペンシルタイプのものが提案されている。
【0003】
上記のように複数の棒状化粧料の中から1本を容器の先端から選択的に突出させる回転繰出化粧具は、下記特許文献1に開示されている。具体的には、下記特許文献1に開示された回転繰出化粧具(多種ペンシル)は、筒状の本体と、この本体に係合される筒状の先筒と、この先筒の内部で保持される4種の描画材(棒状化粧料)のそれぞれに連結されて本体に対して一定量摺動可能に設けられる4つのスライド部と、を備える。そして、本体に対して任意の一のスライド部が一定量前進することによって任意の一のスライド部に連結された描画材が先筒から露出し、この状態で先筒と本体とを一方向に相対回転させることによって描画材が前進する構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-228883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示された回転繰出化粧具によれば、筒状の本体内に収容される4種の棒状化粧料をそれぞれ装填した4本のカートリッジは、個別に各スライド部によって軸方向に移動可能に支持される。そして、これら4本のカートリッジは、本体の軸中心線を避けて、軸中心線の周囲に互いに平行状態に配置される。一方、棒状化粧料が選択的に突出する本体先端の開口部は、円錐形状の先端かつ本体の軸中心線上に形成された構成が採用されている。
【0006】
そのため、選択された棒状化粧料を装填するカードリッジは、その先端部のみが、本体の軸中心線を避けた位置から、本体の軸中心線に向かって曲げられ、非直線状に変形した状態(撓み、弾性変形など)となる。すなわち、本体先端の開口部から突出する棒状化粧料を装填するカードリッジは、本体の軸中心線に対して僅かに曲がった姿勢となり、これが見た目において違和感を感ずることは、誰しもが経験しているところである。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本体先端の開口部から突出する棒状化粧料が、真っ直ぐな状態(直線状態)かつ本体の軸中心線と平行した状態を保持可能な回転繰出化粧具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる回転繰出化粧具は、軸筒内に2本以上のリフィルが収容された回転繰出化粧具であって、棒状化粧料が装填されたリフィルがガイド筒によって前記軸筒の軸方向に移動可能に支持されるとともに、前記軸筒に対する前記ガイド筒の相対回転操作によって選択された一つのリフィルの先端が、前記軸筒内に固定された円筒カムによって、前記軸筒の口先部材に設けた先端開口部まで前進する構成とし、前記口先部材の先端開口部を前記軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成することで、前記先端開口部まで先端が前進した状態のリフィルが直線状態を維持することを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる回転繰出化粧具において、前記口先部材は、保持体に前記先端開口部に向かって徐々に縮径する回転体が取り付けられ、前記保持体が前記回転体を軸回転可能に保持する構成とし、さらに、前記回転体の内周面が前記リフィルの先端を軸方向に進退可能に案内するガイド部として機能するとともに、前記ガイド部には軸方向に平行する第1のリブが形成されることとした。
【0010】
また、本発明にかかる回転繰出化粧具において、前記リフィルは、有底筒状に形成された後軸に対して筒状に形成された先軸が軸回転可能に取り付けられる構成とした。さらに、前記リフィルには、先端にピストンが設けられたネジ棒が収容され、前記先軸には、棒状化粧料が装填されるとともに、前部の外周面に軸方向に平行する第2のリブが形成されることとした。
【0011】
そして、前記回転体の回転に応じて前記第1のリブと前記第2のリブとが当接して前記先軸が回転し、当該先軸の回転に応じて前記ネジ棒のピストンが前進および後退するように作用し、前進するピストンに押されて、前記先軸内に装填された棒状化粧料が前記リフィルの先端から繰り出す。
【0012】
また、本発明にかかる回転繰出化粧具において、前記リフィルの後端には、前記円筒カムに摺接して当該リフィルを前記軸筒の軸方向に移動させる摺動コマが連結されることとした。さらに、前記軸筒内に固定された円筒カムは、周方向に沿って円弧状に形成されたカム平坦部と、前記カム平坦部の両端側から前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面と、前記一対のカム斜面の先端が繋がる所定幅のカム頂部と、を有し、前記リフィルに連結された摺動コマが前記カム頂部に当接することにより、当該リフィルの先端が前記口先部材の先端開口部まで前進し、この状態において、他のリフィルに連結された摺動コマは前記カム平坦部に位置することとした。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかる回転繰出化粧具によれば、軸筒内に収容された複数本のリフィルは、手動により回転操作を受けるガイド筒によって、それぞれ軸方向に移動可能に支持される。そして、ガイド筒が回転運動を受けることで、軸筒内に固定された円筒カムとの相互作用により、一つのリフィルの先端が、軸筒の口先部材に設けた先端開口部まで順次選択的に前進する。
【0014】
この場合、口先部材の先端開口部は軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成されており、これにより、先端開口部まで前進したリフィルは、軸筒内でほぼ直線状態(真っ直ぐな状態)を維持することができる。したがって、リフィル(従来のカートリッジに相当)が軸筒の軸心に対して曲がった姿勢で突出する従来の回転繰出化粧具の問題点を解消することができる。
【0015】
また、本発明によれば、上述したとおり、リフィルが軸筒内で直線状態を維持できていることから、棒状化粧料を、曲がり、撓み、弾性変形および衝撃等がない状態で、リフィルの先端から繰り出すことができる。
【0016】
加えて、リフィルの先端を前進させる円筒カムには、前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面が施されているので、ガイド筒の回転操作が左右いずれの方向であっても、リフィルの選択操作を行うことができる。そのため、軸筒内に3本以上のリフィルが収容されたこの種の回転繰出化粧具において、必要とするリフィルの選択を迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明にかかる回転繰出化粧具の外観構成を示した斜視図である。
図2図2は、本発明にかかる回転繰出化粧具の全体構成を示す図であり、(A)は正面図であり、(B)は中央断面図であり、(C)はb-b’線より矢印方向に見た拡大断面図である。
図3図3は、図2におけるa-a’線より矢印方向に見た拡大断面図である。
図4図4は、前軸を取り外してリフィルが交換可能な状態を示した斜視図である。
図5図5は、軸筒を取り除き棒状化粧料を繰り出した状態を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は(A)の逆側から見た斜視図である。
図6図6は、軸筒を取り除きリフィル(棒状化粧料)を収納した状態を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は(A)の逆側から見た斜視図である。
図7図7は、図1に示す回転繰出化粧具を一部分解した展開図である。
図8図8は、前軸の単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図である。
図9A図9Aは、口先部材の単品構成を示す図であり、(A)は上面図であり、(B)は正面図であり、(C)は底面図であり、(D)は中央断面図である。
図9B図9Bは、口先部材の単品構成を示す図であり、(E)は先端部側から見た斜視図であり、(F)は後端部側から見た斜視図であり、(G)は左側面図であり、(H)は右側面図である。
図10図10は、保持体6fの中央断面図である。
図11図11は、回転体6gの単品構成を示す図であり、(A)は正面図であり、(B)は中央断面図であり、(C)は左側面図であり、(D)は右側面図であり、(E)は先端部側から見た斜視図であり、(F)は後端部側から見た斜視図である。
図12図12は、後軸の単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図であり、(D)は右側面図である。
図13A図13Aは、円筒カムの単品構成を示す図であり、(A)は上面図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図であり、(D)は底面図である。
図13B図13Bは、円筒カムの単品構成を示す図であり、(E)は斜視図であり、(F)は左側面図であり、(G)は右側面図である。
図14図14は、後軸に円筒カムを装着しようとする状態を示す図であり、(A)は正面図であり、(B)は中央断面図であり、(C)は斜視図であり、(D)は軸方向から見た拡大した側面図である。
図15図15は、ガイド筒の単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は上面図であり、(C)は正面図であり、(D)は中央断面図である。
図16図16は、軸継手の単品構成を示す図であり、(A)は上面図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図であり、(D)は斜視図である。
図17図17は、ダイヤルつまみの単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図である。
図18図18は、固形芯が収納されたリフィルの外観を示す図であり、(A)は正面図であり、(B)は中央断面図であり、(C)は斜視図であり、(D)は(C)の点線部の拡大図であり、(E)は拡大した左側面図であり、(F)は右側面図である。
図19図19は、固形芯が繰り出されたリフィルの外観を示す図であり、(A)は正面図であり、(B)は中央断面図であり、(C)は斜視図であり、(D)は(C)の点線部の拡大図である。
図20図20は、リフィルの先軸の単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図であり、(D)は左側面図であり、(E)は右側面図である。
図21図21は、ネジ棒の単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図である。
図22図22は、リフィルの後軸の単品構成を示す図であり、(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は中央断面図であり、(D)は左側面図であり、(E)は右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明にかかる回転繰出化粧具の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0019】
本発明にかかる回転繰出化粧具について、棒状化粧料(固形芯)を装填したリフィルを用いた実施形態に基づいて説明する。なお、棒状化粧料としては、たとえば、アイライナー、アイブロウ、アイシャドウなどを始めとした種々の棒状化粧料を用いることが可能である。また、以下に示す各図においては、同一部分を同一符号で示しているが、一部の図面においては、説明の便宜上、代表的な部分に符号を付けて、その詳細については、各部品単位で示したそれぞれの図面に付けた符号を引用して説明する場合もある。
【0020】
<回転繰出化粧具>
本実施形態の回転繰出化粧具1は、図1および図2に全体構成で示したとおり、外郭を構成する軸筒2が前軸3および後軸4により構成され、前軸3と後軸4が軸継手5を介して直線状に連結されている。そして、前軸3の前端には、先端が開口する口先部材6が装着され、固形芯9bが装填されたリフィル9の先端部9aが、この口先部材6の先端開口部6aまで前進するように構成されている。
【0021】
また、後軸4の後端には、ダイヤルつまみ7が後軸4に対して回動可能に取り付けられており、このダイヤルつまみ7を回動操作することにより、先端開口部6aまで前進するリフィル9を選択することができる。そして、後軸4とダイヤルつまみ7の境界部分において、ワイヤークリップ8の基端部が後軸4の後端に取り付けられている。
【0022】
また、軸筒2内には、たとえば、図4にも示されているように、3本のリフィル9が軸筒2の軸線に平行となるように収容されている。これら3本のリフィル9は、後軸4の後端側に軸回転が可能に配置されたガイド筒11において、それぞれ軸方向に移動可能に保持されている。すなわち、ガイド筒11には、上記3本のリフィル9の後部がそれぞれ挿入されるガイド孔11aが形成され、このガイド孔11a内には、図2(B)、図5および図6にも示されているように、摺動コマ12が収容されている。
【0023】
この摺動コマ12は、ガイド筒11の前端部に装着されたスプリング受け14との間に配置されたそれぞれのコイルスプリング13によって、上記ガイド孔11aの内底部に向かって付勢されている。そして、摺動コマ12の前端部に突出するようにして形成された小突起12aがリフィル9の後端の穴に嵌め込まれることで、リフィル9が摺動コマ12によって保持されている(図2参照)。
【0024】
したがって、リフィル9を交換しようとするときには、図4に示すように、前軸3を軸継手5から引き抜いて、前軸ユニットU1を後軸ユニットU2から分離し、この状態で、交換しようとするリフィル9を手前に引く操作を行う。これにより、摺動コマ12がガイド筒11内を前進し、コイルスプリング13が最も圧縮された状態で、リフィル9の後端の穴から摺動コマ12の小突起12aが外れる。また、新たなリフィル9を取り付けるときには、ガイド筒11内に新たなリフィル9を挿入し、リフィル9の後端の穴と摺動コマ12の小突起12aとを嵌合させる。これにより、新たなリフィル9が摺動コマ12によって保持される。
【0025】
本実施形態においては、リフィル9を交換しようとするときには、図4に基づいて説明したように、後軸ユニットU2から前軸ユニットU1を、軸方向に沿って引き抜く。また、前軸ユニットU1を後軸ユニットU2に装着する場合には、前軸ユニットU1を後軸ユニットU2に向かって軸方向に押し込む。これにより、前軸ユニットU1は後軸ユニットU2側の軸継手5に対して軸方向に嵌合(いわゆるグズ嵌合)されて取り付けられる。
【0026】
図2に示すように、ガイド筒11の後端側には、後述する軸体11cが形成されており、この軸体11cの端部に上記ダイヤルつまみ7が装着される。したがって、ダイヤルつまみ7を回動操作することによって、上記ガイド筒11は、3本のリフィル9を装着したままの状態で軸回転される。
【0027】
図2図5図6に示すように、上記ガイド筒11の後半部を取り囲むようにして、円筒カム15が後軸4内に取り付けられている。円筒カム15の詳細な構成については、円筒カム15を単品構成で示した図13Aおよび図13Bに基づいて後述するが、上記ダイヤルつまみ7を回動操作することでガイド筒11が回動し、これに伴い、摺動コマ12に形成された凸部12b(図2図5図6参照)が、円筒カム15のカム斜面15bに沿ってせり上がり、これにより、摺動コマ12は前進する。そして、前進する摺動コマ12が取り付けられたリフィル9の先端部9aは、図1および図2に示すように、口先部材6の先端開口部6aまで前進する。
【0028】
<回転繰出化粧具を構成する各部材>
つづいて、上記回転繰出化粧具1を構成する各部材について、部品単位で示した図面に基づいて個々に説明する。
【0029】
<前軸>
図8は、前軸3の単品構成を示している。この前軸3は、好ましくはアルミニウムなどの金属素材により円筒状に形成され、前端は斜めにカットされて斜めカット部3aを形成し、後端は軸に直交した状態でカット仕上げされている。そして、前軸3の外側の円筒面には軸方向に沿った浅い切り込み溝3bが、軸回りの数か所において、それぞれ集中するようにして施されている。この前軸3は回転繰出化粧具1を把持したときに、グリップとして機能する。
【0030】
また、前軸3の後部内周は、図8(C)に示すように、僅かに肉厚状に形成された肉厚部3cが設けられている。この肉厚部3cは、前軸3の内周面に沿って配置される、たとえば、真鍮などにより形成される薄肉状のパイプ部材21(図7参照)のストッパとして機能する。すなわち、パイプ部材21は、前軸3の前端側の斜めカット部3a側から挿入されて前軸3内に配置され、ストッパとして機能する肉厚部3cによって位置決めされる。
【0031】
<口先部材>
図9Aおよび図9Bは、口先部材6の単品構成を示している。この口先部材6は、たとえば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)などの樹脂素材により形成され、前軸3の前端に取り付けられる。口先部材6の前端には、リフィル9に装填された固形芯9bが突出する先端開口部6aが円形に形成されている(図9B(G)参照)。また、口先部材6の後端側には円筒部6bが形成され、この円筒部6bが前軸3内に配置されたパイプ部材21に嵌合した状態で、前軸3に取り付けられる。また、口先部材6には前軸3の斜めカット部3aに沿って当接する当接部6cが斜めに形成されており、この斜めの当接部6cを境にした口先部材6の後半部が、前軸3内に収容されて取り付けられることになる。
【0032】
さらに、この口先部材6は、図9Aの(D)に示すように、口先部材6の先端に形成された先端開口部6aが、軸筒2の軸中心線から偏心した位置に形成されている。すなわち、軸筒2の軸中心線L1は、口先部材6に形成した円筒部6bの軸線に相当し、口先部材6の先端開口部6aの軸線は、符号L2で示した位置となる。これは、口先部材6の先端開口部6aまで前進するリフィル9が軸筒2の軸中心線L1から若干離れた位置(リフィル9が円筒カム15の形状に従って移動し最も前進したときの位置)に存在するために、これに合わせて先端開口部6aの位置を敢えて偏心させたことに起因する。
【0033】
これにより、先端部9aが先端開口部6aまで前進するリフィル9を、軸筒2内において、真っ直ぐな状態(直線状態)に保つことができる。したがって、本実施形態における口先部材6は、一般的に用いられる円錐型の口先部材は採用せずに、口先部材6における軸筒2の軸方向に直交する断面形状は、非正円形状を構成する。
【0034】
また、口先部材6には、円筒部6bからさらに後端側に向かって、円弧状に湾曲した凸状部6dが円筒部6bと一体に形成されている。そして、凸状部6dの円弧状の内周面には、軸方向に沿って3本のリブ6eが形成されている。凸状部6dは、後述する軸継手5に形成した位置合わせ開口5bとの間で、軸回転方向の位置合わせ機構を形成するものである。また、3本のリブ6eは、軸回転方向の位置合わせがなされていないまま口先部材6に軸継手5を当接させた場合に、軸継手5の一部が、口先部材6に形成した凸状部6dの円弧状内周面に乗り上げた状態で組み付けられるのを阻止する作用を果たすものである。
【0035】
また、口先部材6は、図9Aの(A)に示すように、保持体6fの先端に回転体6gの後端が取り付けられた構成とし、保持体6fは、回転体6gを、先端開口部6aの軸線L2(図9A(D)参照)を回転軸として回転可能に保持する。
【0036】
図10は保持体6fの中央断面図を示し、図11は回転体6gの単品構成を示している。図10において、貫通孔を有する保持体6fの先端付近の内周面には、先端周縁部の内径よりも緩やかに拡径されたリング状の凹部6hが設けられている。また、図11において、回転体6gは、先端開口部6aに向かって徐々に縮径する円錐状のテーパー部6iと、保持体6fの貫通孔の先端側と連結する円筒状の縮径部6jとから構成され、縮径部6jの外周面には、上記凹部6hに嵌合するリング状の凸部6kが設けられている。本実施形態においては、保持体6fの先端に対して回転体6gの後端(縮径部6j)を圧入し、凹部6hに凸部6kを嵌め込むことによって位置決めが行われ、保持体6fが回転体6gを回転可能に保持した状態で口先部材6が形成されている。すなわち、凹部6hと凸部6kが嵌合した状態で摺接することによって、回転体6gは、先軸線L2(図9A(D)参照)を回転軸として回転することができる。
【0037】
また、図11において、回転体6g先端付近の内周面は、先端開口部6aまで前進するリフィル9の先端部9aを摺動方向(軸方向)に進退可能に案内するガイド部6lとして機能する。さらに、回転体6g内周面のガイド部6lには、軸方向に平行する4本のリブ6mが周方向に等間隔となるように形成されている。詳細については後述するが、これらのリブ6mは、リフィル9の先端部9aが先端開口部6aまで前進しリフィル9がガイド部6lに摺接した状態において、リフィル9を軸回転させるために用いられる。
【0038】
<後軸>
図12は、後軸4の単品構成を示している。この後軸4は、たとえば、アルミニウムを素材として、プレス成形により正六角筒状に成形されている。その前端は開口され、後端には折り曲げ加工により、端面4aが形成されている。そして、端面4aから軸方向に沿って一対の切欠き部4bが形成されており、この一対の切欠き部4bがワイヤークリップ8の一対の基端部の挿通孔として利用される。
【0039】
また、端面4aの中央部は開口され、後述する尾栓継手16に施された雄ねじ16aなどの挿通孔4cを構成している。この後軸4の前端開口側からは、後述する円筒カム15、ガイド筒11、軸継手5が順次挿入されることによって、図4に示した後軸ユニットU2が構成される。以下、これらの各部材について順に説明する。
【0040】
<円筒カム>
図13Aおよび図13Bは、円筒カム15の単品構成を示している。この円筒カム15は、POM(ポリアセタール)などの樹脂素材により構成されており、図13Aの(A)に示すように、前半部15Aは円筒状に形成されてカム形成部を構成し、後半部15Bは小径に形成されて円筒カムの取り付けおよび軸受け孔などを構成している。
【0041】
前半部15Aには、周方向に沿って円弧状に形成されたカム平坦部15aが形成されている。また、カム平坦部15aの両端側から前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面15bを有する。この一対のカム斜面15bは、それぞれ軸方向に沿って左右が対称となる円弧状に形成されており、その先端は、所定幅を有するカム頂部15cの両端にそれぞれ繋がっている。
【0042】
なお、カム頂部15cは、選択されたリフィル9に連結された摺動コマ12の凸部12b(図5図6参照)が当接する部位であるため、安定性向上のために緩やかな凹状に形成されている。また、本実施形態においては、カム平坦部15aとカム斜面15bとの境界部分に、一対の凹み部15dが形成されており、この凹み部15dには、選択されない他の2本のリフィル9に連結された摺動コマ12の凸部12bが、それぞれ位置するように構成される。したがって、一対の凹み部15dにそれぞれ摺動コマ12の凸部12bが嵌る際に、程よいクリック感を得ることができる。
【0043】
円筒カム15の後半部15Bは、小径部15eを構成しており、この小径部15eには、上下に向かって一対の係止凸部15fが形成されている。この小径部15eと係止凸部15fを利用して、円環状に形成された金属製の尾栓継手16(図14参照)が取り付けられる。この尾栓継手16は、円筒カム15およびワイヤークリップ8の基端部を後軸4の後部内に機械的に取り付けるために利用される。
【0044】
そして、図13Aの(C)に示されているように、小径部15e内には軸孔15gが形成されており、この軸孔15gには、ガイド筒11の軸体11cが挿通され、ガイド筒11を回動可能に支持する機能を果たす。
【0045】
さらに、カム平坦部15aと小径部15eとの間の円筒面には、軸方向に沿って4本のリブ15hが平行状態に形成されている。これら各リブ15hは、円筒カム15を後軸4内に挿入固定するに際して、正六角筒状に形成された後軸4の内角部の4か所にそれぞれ接することで、後軸4に対する円筒カム15の軸回転方向の動き(遊び)を規制するものである。
【0046】
図14は、円筒カム15を後軸4内に挿入固定する状態を示している。円筒カム15を後軸4内に挿入するにあたって、円筒カム15の小径部15eには、尾栓継手16が挿入される。円筒カム15の小径部15eには、一対の係止凸部15fが形成されている。尾栓継手16は、一対の係止凸部15fによって回り止めされた状態で、小径部15eに装着される。そして、正六角筒状に形成された後軸4に形成された一対の切欠き部4bに挟まれた面4d(図14(C)参照)の裏面側に、円筒カム15のカム頂部15cが内接するようにして、後軸4内に円筒カム15を挿入する。なお、図14(B)に示すように尾栓継手16には、雄ねじ16aが施されている。
【0047】
図14に示した状態で、後軸4に形成された一対の切欠き部4bに対して、U字状に成形されたワイヤークリップ8の左右の基端部を挿入し、そのまま円筒カム15を後軸4内の後部に向かって押し込むと、円筒カム15の小径部15e、尾栓継手16の雄ねじ16aが、後軸4の雄ねじ挿通孔4cから突出される。
【0048】
この状態で、後軸4の後部に突出した尾栓継手16の雄ねじ16aに対して、端面に鍔が付いたリング状の尾栓17(図2参照)をねじ込むことによって、円筒カム15とワイヤークリップ8が後軸4の後部に取り付けられる。なお、図3は、図2におけるa-a’線より矢印方向に見た拡大断面図であり、後軸4の後部に取り付けられた円筒カム15とワイヤークリップ8を含む主要部について、その取り付け状態を示している。
【0049】
<ガイド筒>
図15は、ガイド筒11の単品構成を示している。このガイド筒11については、先にその一部について説明をしているが、このガイド筒11は全体がPC(ポリカーボネート)などの透明樹脂素材により構成されている。そして、前半部には3本のリフィル9のそれぞれの後端が挿入されるガイド孔11aが、軸回りに等間隔にかつ互いに平行に形成されている。
【0050】
そして、各ガイド孔11aの長手方向に沿ってガイド筒11の側面に連通するように、スリット11bがガイド孔11aごとに形成されている。このスリット11bには、ガイド孔11a内に収容された摺動コマ12の凸部12b(図2図5図6参照)が外側に向かって位置している。そして、摺動コマ12の凸部12bは、円筒カム15のカム斜面15bなどに接して、ガイド孔11a内を移動できるように構成されている。これにより、リフィル9を前進移動させるように作用する。
【0051】
ガイド筒11の各ガイド孔11a内において、摺動コマ12の前側には、コイルスプリング13が収容され、ガイド筒11の前端に装着されたスプリング受け14によって、各コイルスプリング13の前端が係止される。これにより、摺動コマ12の前端に突出するようにして形成された小突起12a(図2参照)がリフィル9の後端に嵌合されることによって、リフィル9が摺動コマ12によって保持され、各リフィル9をコイルスプリング13によって後退する方向に付勢している。
【0052】
ガイド筒11の後半部には、円柱状を構成する小径の軸体11cが形成されており、軸体11cの後端には、軸方向に沿って短小な溝部11dが形成されている。加えて、溝部11dに沿うようにして、外径が軸方向に沿って凹凸状態にされた嵌合部11eが形成されている。軸体11cは、後軸4の後端内部に取り付けられた円筒カム15の軸孔15gに内接して、ガイド筒11を軸回転可能に支持するものであり、また、溝部11dと嵌合部11eは、回転繰出化粧具1を組み上げた状態において、後軸4から突出してダイヤルつまみ7を取り付けるために用いられる。
【0053】
<軸継手>
図16は、軸継手5の単品構成を示している。この軸継手5も上記口先部材6と同様にABSなどの樹脂素材により形成され、後軸4の前端に取り付けられる。すなわち、円筒カム15、ガイド筒11を後軸4内に挿入した後に、最後に軸継手5が後軸4の前端に取り付けられる。
【0054】
この軸継手5は、全体が円筒形を構成し、その長手方向のほぼ中央部には、大径部5aが形成されている。この大径部5aから前半(図16の左側)が、前軸3の後端に挿入され、前軸3の前端に挿入された口先部材6との間で、軸回転方向の位置合わせが行われる。このため、軸継手5の前端には、円筒体の側面の一部を切り欠いた形状の比較的幅の広い位置合わせ開口5bが形成されている。この位置合わせ開口5bに対して、前軸3の前端に装着された口先部材6の凸状部6dが入り込むようにして、互いに位置合わせすることによって、口先部材6と軸継手5との間の軸回転方向の位置合わせがなされる。
【0055】
軸継手5における幅の広い位置合わせ開口5bと大径部5aとの間には、円筒部5cが形成されており、円筒部5cの一部には、幅の広い位置合わせ開口5bに連続して幅の狭いスリット5dが形成されている。
【0056】
円筒部5cには、薄肉状の金属素材により円筒状に形成された嵌合スリーブ22(図4図7参照)が取り付けられ、この嵌合スリーブ22を介して、図4に示すように、前軸ユニットU1を構成する前軸3の後端がグズ嵌合される。このため、嵌合スリーブ22は損傷し易く、交換が必要となる場合が生ずる。そこで、円筒部5cに形成されたスリット5dは、嵌合スリーブ22の交換時に、円筒部5cの外径を縮小し易くするために設けられている。
【0057】
軸継手5における後半側は、後軸4への嵌合部5eが形成されており、これは外面が正六角柱状に構成されている。この嵌合部5eは正六角筒状に形成された後軸4の前端開口内に挿入嵌合されることによって、後軸4の前端に軸継手5が取り付けられる。後軸4への軸継手5の嵌合の際には、軸継手5に形成された位置合わせ開口5bの位置が、後軸4に先に取り付けたワイヤークリップ8の反対側になるように位置合わせした上で、嵌合させることが必要である。
【0058】
上記位置合わせをして後軸4に軸継手5を取り付けることによって、軸継手5に形成された位置合わせ開口5bに対して、前軸3の前端に装着された口先部材6の凸状部6dが入り込み、これにより、口先部材6と軸継手5との間の軸回転方向の位置合わせを行うことができる。この位置合わせは、図4に示したように、前軸ユニットU1を後軸ユニットU2に装着する際にも行なわれ、これにより、選択されたリフィル9を、軸筒の軸中心線から偏心した位置に形成された口先部材6の先端開口部6aまで、真っ直ぐな状態を維持しつつ前進させることができる。
【0059】
後軸4に軸継手5を取り付けると、後軸4内に収容されたガイド筒11は軸継手5に押されて、軸体11cに形成された溝部11dと嵌合部11eが、後軸4の後部に突出する。この軸体11cに形成された溝部11dと嵌合部11eを利用して、ダイヤルつまみ7が後軸4の後端に取り付けられる。
【0060】
<ダイヤルつまみ>
図17は、ダイヤルつまみ7の単品構成を示している。このダイヤルつまみ7には、後端側に向かって外径を小さくするつまみ部7aが形成され、その後端には、周に沿った3か所に塗色が施された凹部、すなわちマーカー凹部7bが施されている。このマーカー凹部7bには、好ましくはリフィル9に装填される固形芯9bの色に対応した塗色が施される。
【0061】
一方、ダイヤルつまみ7の軸心には、内径を段状に狭くした装着穴7cが形成され、この装着穴7cの最奥には、軸方向に沿って内径が凹凸状にされた嵌合部7dと、軸方向に突出するリブ7eが施されている。
【0062】
ダイヤルつまみ7は、後軸4の後部に突出したガイド筒11の軸体11cに、その装着穴7cを押し込むことで取り付けられる。このとき、後軸4の後部に突出している円筒カム15の小径部15eには、好ましくはOリング18(図2参照)が装着され、ダイヤルつまみ7の装着穴7c内にはボール19(図2参照)が挿入される。
【0063】
そして、ガイド筒11の軸体11cに形成された溝部11dに、ダイヤルつまみ7の装着穴7cに施されたリブ7eを一致させて、この状態でダイヤルつまみ7を軸体11cに向かって押し込む操作を行う。この押し込み操作により、ダイヤルつまみ7の凹凸状の嵌合部7dが、軸体11c側の凹凸状の嵌合部11eに嵌合して結合される。これにより、ダイヤルつまみ7の回動操作に伴い、後軸4内のガイド筒11に回動動作を与えることができる。
【0064】
また、軸体11cの溝部11dに対してダイヤルつまみ7の装着穴7cに施されたリブ7eが一致するように装着されるので、ワイヤークリップ8側に位置するマーカー凹部7dに対応したリフィル9の先端部9aが、口先部材6の先端開口部6aまで前進するように連係させることができる。
【0065】
<リフィル>
つづいて、リフィル9の先端部9aが口先部材6の先端開口部6aまで前進した状態において、リフィル9の先端部9aから固形芯9bを繰り出す動作およびその構造について説明する。
【0066】
たとえば、図18は固形芯が収納されたリフィルの外観を示す図であり、図19は固形芯が繰り出されたリフィルの外観を示す図である。本実施形態においては、図18および図19に示すように、有底筒状に形成された後軸9dに対して、筒状に形成された先軸9cが相対回転可能に取り付けられて、リフィル9を構成している。
【0067】
また、リフィル9内には、先端にピストン9eが設けられたネジ棒9fが収容され、先軸9c内には、固形芯9bが内周面に摺接した状態で装填されている。ピストン9eは、固形芯9bがリフィル9の先端部9aから突出していない状態において、先軸9c後部の内周面に接して摺動可能に収容されており(図18(B)参照)、先軸9cの軸回転動作に応じて前進および後退するように作用する。そして、先軸9c内に装填された固形芯9bは、前進するピストン9eに押されて、先端部9aから繰り出すように作用する(図19(B)参照)。
【0068】
また、ネジ棒9fは、後軸9dに対する先軸9cの相対回転により、リフィル9内を前進または後退する。具体的には、先軸9cが回転動作を行うことによって、螺合する先軸9cとネジ棒9fとが作用し、すなわち、先軸9cの後端内周面に形成された雌ネジ9g(図20(c)参照)とネジ棒9fの長手方向の大半(図21参照)に形成された雄ネジ9hとが作用し、ネジ棒9fに形成された雄ネジ9hのネジ山の範囲内においてネジ棒9fが前進または後退する。なお、本実施形態においては、雄ネジ9hのネジ山の先端部分と雌ネジ9gが螺合する状態のとき、ネジ棒9fの後端が後軸9dの底部分に当接する(図18(B)参照)。
【0069】
図20図21および図22は、図18および図19に示したリフィル9に用いられる各部材の単品ごとの構成をそれぞれ示している。以下、図20図22にしたがって、個々の構成について説明する。
【0070】
図20は、リフィル9の先軸9cの単品構成を示しており、全体としてほぼ円筒形状に設けられている。先軸9cの後部には、後軸9dの先端開口と連通する円筒状の縮径部9iが設けられ、さらに、この縮径部9iには、先端周縁部よりも緩やかに拡径されたリング状の凸部9jが形成されている。この凸部9jは、後軸9dを取り付けるときの軸方向の位置合わせに利用される。また、先軸9c後部の内周面には、前述したように、ネジ棒9fに形成された雄ネジ9hと螺合する雌ネジ9gが形成されている。
【0071】
また、先軸9c前部の外周面には、軸方向に平行でかつ長手方向先端が縮径する、4本のリブ9kが周方向に等間隔となるように形成されている。これら4本のリブ9kは、リフィル9の先端部9aが先端開口部6aまで前進する過程において、それぞれが、回転体6g内周面のガイド部6lに形成された4本のリブ6mの間に進入する(図2(C)参照)。この状態において、たとえば、図18および図19に示す後軸9dを固定し、先端開口部6aの軸線L2(図9A(D)参照)を回転軸として回転体6gを回転させると、リフィル9の先軸9cに形成されたリブ9kと回転体6gのリブ6mとが当接し、先軸9cが回転する。そして、先軸9cの回転に応じてネジ棒9fのピストン9eが前進および後退するように作用する。なお、リブ9kとリブ6mの本数は4本に限定されるものではなく、回転体6gの回転に応じてリフィル9の先軸9cが連動して回転可能な、十分な本数のリブが設けられていればよい。
【0072】
図21は、ネジ棒9fの単品構成を示している。このネジ棒9fには、先軸9c後部の内周面に形成された雌ネジ9gに対して螺合する雄ネジ9hが形成されるとともに、両側面に沿って長手方向に平面部9lが形成されている。また、ネジ棒9fの先端には、先軸9c内に装填された固形芯9bを押し出すためのピストン9eが設けられている。
【0073】
図22は、リフィル9の後軸9dの単品構成を示しており、この後軸9dは有底かつ円筒状に形成され、後軸9d後端に形成された矩形状の開口には、摺動コマ12の前端に突出するようにして形成された矩形状の小突起12a(図2参照)が嵌め込まれる。小突起12aが後軸9dの後端開口に嵌め込まれることにより、リフィル9の後軸9dが摺動コマ12によって保持され、固定される。すなわち、後軸9dの軸回転方向の動作が規制される。
【0074】
また、後軸9dの先端には、先軸9cの後部に設けられた円筒状の縮径部9iと連通する拡径開口部9mが設けられ、この拡径開口部9mの内表面には、上記先軸9cの凸部9jに嵌合する嵌合部9nが設けられている。本実施形態においては、後軸9d先端の拡径開口部9mに対して先軸9c後端の縮径部9iを圧入し、嵌合部9nに凸部9jを嵌め込むことによって軸方向の位置合わせが行われ、この位置で後軸9dに対して先軸9cが回転可能に連結される。すなわち、嵌合部9nと凸部9jが嵌合した状態で摺接することによって、先軸9cは、先軸線L2(図9A(D)参照)を回転軸として回転することができる。
【0075】
上述した図18および図19においては、リフィル9内に固形芯9bが完全に収容された状態、およびリフィル9の先端部9aから固形芯9bが繰り出された状態、をそれぞれ示したが、たとえば、リフィル9の先端部9aが口先部材6の先端開口部6aまで前進した状態において、図5に示すように、回転繰出化粧具1の先端から固形芯9bを繰り出すには、回転体6gを左回転(または右回転)させる。たとえば、回転体6gを左回転させると、リフィル9の先軸9cに形成されたリブ9kと回転体6gのリブ6mとが当接し(図2(C)、図11図18図20参照)、先軸9cも左回転する。このとき、後軸9dは摺動コマ12によって保持(軸回転方向の動作が規制)されているため(図2(B)参照)、先軸9cの左回転に応じて、先軸9cに螺合するネジ棒9fが前進するように作用する。これにより、先軸9c内に装填された固形芯9bは、前進するネジ棒9fのピストン9eに押されて、先端部9aから繰り出される(図5図18(B)および図19(B)参照)。
【0076】
<固形芯>
つづいて、本実施形態において使用される固形芯9bの詳細について説明する。本実施形態の固形芯9b(固形棒状化粧芯と呼ぶ場合もある)は、肌への塗布性を損なわずに、より曲げ強度、落下衝撃耐性に優れた効果を発揮することができるものとして、多孔質芯体の細孔内に樹脂を含むことを特徴とし、たとえば、アイライナー、アイブロウ、アイシャドウなどの用途とするものである。
【0077】
本実施形態の固形棒状化粧芯は、多孔質芯体の細孔内に樹脂を含むものであれば、その製法などは特に限定されず、たとえば、1)体質材、バインダー成分、有機溶剤などの各成分を配合して成形後、非焼成処理(乾燥)して有機溶剤などを除去することにより、多孔質体の棒状化粧芯体を得、この多孔質芯体の細孔内に樹脂を含浸させることにより得ることができ(以下、この形態を「非焼成形型固形棒状化粧芯体」という)、また、2)少なくとも、体質材、バインダー成分、有機溶剤などの各成分を適宜選択した配合組成物を用いて不活性ガス雰囲気下などで焼成処理して多孔質体の棒状化粧芯体を得、この多孔質芯体の細孔内に樹脂を含浸させることにより得ることができる(以下、この形態を「焼成型固形棒状化粧芯体」という)。
【0078】
用いることができる上記非焼成型や焼成型の体質材としては、窒化ホウ素、カオリン(カオリナイト、ハロイサイト)、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどの白色系体質材や有色系の体質材も使用することができ、当然これら数種類の混合物も使用できる。特に、好ましくは、その物性、形状から窒化ホウ素、カオリン、タルクが挙げられる。
【0079】
また、用いることができる上記非焼成型や焼成型のバインダー成分としては、カルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)縮合体などの無機高分子、モンモリロナイト、ベントナイト、パイロフィライトなどの粘土、セラミックガラスなどのセラミック結合材などが挙げられる。これらは、単独で、または2種以上混合して用いることができる。
【0080】
セラミック結合材としては、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化アルミニウム、層状ケイ酸塩鉱物およびその焼成物などが挙げられる。
【0081】
焼成型では、たとえば、1)少なくとも窒化ホウ素とセラミック結合材を配合して焼成した焼成セラミック芯体、2)少なくとも黒鉛を配合して焼成した焼成芯体、3)少なくとも窒化ホウ素と層状ケイ酸塩鉱物を配合して焼成した焼成芯体、4)少なくともタルクと層状ケイ酸塩鉱物を配合して焼成した焼成芯体などの多孔質芯体が挙げられる。
【0082】
非焼成型では、たとえば、a)少なくともセラミック結合材を配合して成形されたセラミック非焼成芯体、b)少なくともタルクとカルボキシメチルセルロースなどを配合して成形された非焼成芯体、c)少なくとも窒化ホウ素と酸化ホウ素を配合して成形されたセラミックス非焼成芯体、d)少なくとも窒化ホウ素と酸化ケイ素を配合して成形されたセラミックス非焼成芯体などの多孔質芯体が挙げられる。また、上記体質材50~80質量%、バインダー成分1~10質量%、有機溶剤(水を含む)などの各成分を配合、各成分(体質材、バインダー成分、有機溶剤など)を混練、成型、乾燥および非焼成処理(50~120℃で低温乾燥)して有機溶剤などを除去して多孔質芯体を得、該多孔質芯体の細孔内に後述する樹脂を、アルコールなどを用いて含浸させ、含浸させたアルコールなどを除去などし、さらに、潤滑油を充填することにより製造することができる。
【0083】
また、焼成型では、上記1)~4)などの非焼成芯体となるように、上記体質材50~80質量%、バインダー成分1~10質量%、有機溶剤(水を含む)などの各成分を配合、具体的には、用いる材料種により、たとえば、鉛筆型、ホルダー用、繰り出し用の焼成の化粧芯体に用いる各成分(体質材、バインダー成分、有機溶剤、水など)をミキサーなどで混練、成型、乾燥、非酸化性雰囲気下で焼成処理、および/または大気下で焼成処理して、各多孔質芯体を得、該多孔質芯体の細孔内に後述する樹脂を、アルコールなどを用いて含浸させ、含浸させたアルコールなどを除去などし、好ましくは、さらに潤滑油を充填することにより製造することができる。
【0084】
上記非焼成型や焼成型に用いることができる樹脂としては、アルコールなどに可溶かつ溶液粘度が低い樹脂であることが好ましく、たとえば、アクリル系樹脂、多糖類、シリコーン樹脂、シリコーンアクリル樹脂などの少なくとも1種が挙げられる。
【0085】
用いることができるアクリル系樹脂としては、たとえば、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン、アクリル-スチレン共重合体エマルジョン、アクリル-スチレン共重合体溶液などの少なくとも1種が挙げられる。具体的には、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョンであるヨドゾール GH800(ガラス転移点:-15℃、固形分45%、アクゾノーベル社製)、ヨドゾール GH810F(ガラス転移点:10℃、固形分46%、アクゾノーベル社製)、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョンであるCOVACRYL MS11(ガラス転移点:0℃、固形分57%、SENSIENT社製)などが使用できる。
【0086】
多糖類としては、たとえば、トラガントガム、グアーガム、プルラン樹脂、サイクロデキストリン、水溶性セルロース誘導体などが挙げられる。これら多糖類のシリコーン変性材料も使用できる。
【0087】
シリコーン樹脂としては、たとえば、トリメチルシロキシケイ酸(たとえば、商品名:KF7312J,KF7312T,X-21-5250、いずれも信越化学工業社製)などを用いることができる。
【0088】
また、前記アクリル樹脂とシリコーン樹脂との「組合せ」、すなわち、シリコーンアクリル樹脂としては、たとえば、(アクリレーツ/アクリル酸ベヘニル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー、アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマーなどを少なくとも1種を挙げることができる。
【0089】
上記樹脂を用いて多孔質芯体の細孔内に含浸させる際に用いることができるアルコールとしては、上記樹脂を溶解できるものが好ましく、たとえば、エタノール、デカン、イソデカン、ジメチルシリコーンオイル、イソドデカン、シクロペンタシロキサンなどが挙げられる
【0090】
また、用いる潤滑油としては、たとえば、パラフィンオイル、α-オレフィンオイル、脂肪酸エステル、アルキレングリコールエーテルなどのエステルオイル、シリコーンオイルなどの合成油、ヒマシオイルなどの植物油、グリース、ワックスなどを挙げることできる。特に、エステルオイル、シリコーンオイルが好ましい。具体的には、市販の信越化学工業社製のKF-96などのジメチコン、日光ケミカルズ社製のエステルオイルであるIPISや、日清オレイオ社製のエステルオイルであるサラコス5418Vやコスモール43Vなどを挙げることができる。
【0091】
得られる上記非焼成型や焼成型の固形棒状化粧芯の多孔質芯体の細孔の全体(合計)の体積量(体積%)は、配合成分種、製法や固形棒状化粧芯の用途などにより変動するものであるが、多孔質芯体全量に対して、10~25体積%程度である。
【0092】
このように構成される本実施形態の固形棒状化粧芯では、非焼成型や焼成型の多孔質芯体の細孔内に樹脂を含浸することによって、多孔質芯体の細孔内に靭性に優れる樹脂が固着した状態となるので、固形棒状化粧芯の曲げ強度が向上し、さらに破断歪の許容量を増加することで、落下衝撃耐性に優れた効果を発揮することができるアイライナー、アイブロウなどに好適な固形棒状化粧芯が得られることとなる。特に、シリコーン樹脂を用いることで、肌への塗布性を損なわずに、さらに、曲げ強度、落下衝撃耐性に優れた効果を発揮することができるものとなる。
【0093】
<効果等>
以上のとおり構成された回転繰出化粧具1によると、ダイヤルつまみ7の回動操作により軸筒2内のガイド筒11が回動し、ガイド筒11の回動に伴って、軸筒2内に固定された円筒カム15のカム斜面15bに沿って摺動コマ12が前進移動する。これにより、摺動コマ12に連結されたリフィル9の先端部9aは、口先部材6の先端開口部6aまで前進する。そして、ダイヤルつまみ7のさらなる回動操作により、リフィル9はスプリング13の付勢力を受けて後退し、新たに選択された隣接するリフィル9が上記同様に前進する。
【0094】
この場合、口先部材6の先端開口部6aは、軸筒2の軸中心線から偏心した位置に形成されているため、これにより、先端部9aが先端開口部6aまで前進するリフィル9は、軸筒2内でほぼ直線状態(真っ直ぐな状態)を維持することができる。したがって、リフィルが軸筒の軸心に対して曲がった姿勢で突出する、従来の回転繰出化粧具の見栄えの悪い問題点を解消することができる。また、口先部材6の先端開口部6aが軸筒2の軸中心線から偏心した位置に形成されているため、リフィル9の先端部9aから繰り出された固形芯9bが見やすく、塗りやすくなる、という効果も得られる。
【0095】
また、本実施形態の口先部材6は、保持体6fに対して先端開口部6aに向かって徐々に縮径する回転体6gが取り付けられ、保持体6fが回転体6gを軸回転可能に保持する構成とした。さらに、回転体6gの内周面がリフィル9の先端部9aを軸方向に進退可能に案内するガイド部6lとして機能するとともに、ガイド部6lには軸方向に平行するリブ6eが形成される。
【0096】
また、リフィル9は、有底筒状に形成された後軸9dに対して筒状に形成された先軸9cが軸回転可能に取り付けられる。さらに、リフィル9には、先端にピストン9eが設けられたネジ棒9fが収容され、先軸9cには、固形芯9bが装填されるとともに、前部の外周面に軸方向に平行するリブ9kが形成される。
【0097】
そして、回転体6gの回転に応じてリブ6eとリブ9kが当接して先軸9cが回転し、先軸9cの回転に応じてネジ棒9fのピストン9eが前進および後退するように作用し、前進するピストン9eに押されて、先軸9c内に装填された固形芯9bがリフィル9の先端部9aから繰り出すようにした。したがって、本実施形態においては、上述したとおり、リフィル9が軸筒2内で直線状態を維持できていることから、固形芯9を、曲がり、撓み、弾性変形および衝撃等がない状態で、リフィル9の先端部9aから繰り出すことができる。
【0098】
加えて、リフィル9を前進させる円筒カム15には前方に尖形するように形成された左右一対のカム斜面15bが施されているので、ダイヤルつまみ7の回転操作が左右いずれの方向であっても、リフィル9の前進操作を行うことができる。そのため、軸筒内に3本以上のリフィル9が収容されたこの種の回転繰出化粧具において、必要とするリフィル9の選択を迅速に行うことが可能となるなど、発明の効果の欄に記載した作用効果を奏する回転繰出化粧具を提供することができる。
【0099】
なお、本実施形態における軸継手5側と口先部材6側との間で構成される軸回転方向の位置合わせ機構は、軸継手5側に位置合わせ開口5bを形成し、口先部材6側に位置合わせ開口5bに挿入される凸状部6dが形成されている。しかしながら、位置合わせ開口5bと凸状部6dとを交互に入れ替えて、口先部材6側に位置合わせ開口5bに相当する機構を設け、軸継手5側に凸状部6dに相当する機構を設ける構成としても、同様の作用効果を奏する位置合わせ機構を実現させることができる。
【0100】
また、本実施形態においては、一例として、軸筒2内に収容するリフィル9が3本の場合について記述したが、これに限るものではなく、2本のリフィル9を軸筒2内に収容し、選択的に前進させることも可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 回転繰出化粧具
2 軸筒
3 前軸
3a 斜めカット部
3b 切り込み溝
3c 肉厚部
4 後軸
4a 端面
4b 切欠き部
4c 挿通孔
4d 面
5 軸継手
5a 大径部
5b 位置合わせ開口
5c 円筒部
5d スリット
5e 嵌合部
6 口先部材
6a 先端開口部
6b 円筒部
6c 当接部
6d 凸状部
6e リブ
6f 保持体
6g 回転体
6h 凹部
6i テーパー部
6j 縮径部
6k 凸部
6l ガイド部
6m リブ
7 ダイヤルつまみ
7a つまみ部
7b マーカー凹部
7c 装着穴
7d 嵌合部
7e リブ
8 ワイヤークリップ
9 リフィル
9a 先端部
9b 固形芯
9c 先軸
9d 後軸
9e ピストン
9f ネジ棒
9g 雌ネジ
9h 雄ネジ
9i 縮径部
9j 凸部
9k リブ
9l 平面部
9m 拡径開口部
9n 嵌合部
11 ガイド筒
11a ガイド孔
11b スリット
11c 軸体
11d 溝部
11e 嵌合部
12 摺動コマ
12a 小突起
12b 凸部
13 コイルスプリング
14 スプリング受け
15 円筒カム
15A 前半部
15B 後半部
15a カム平坦部
15b カム斜面
15c カム頂部
15d 凹み部
15e 小径部
15f 係止凸部
15g 軸孔
15hリブ
16 尾栓継手
16a 雄ねじ
17 尾栓
18 Oリング
19 ボール
21 パイプ部材
22 嵌合スリーブ
L1 軸中心線
L2 軸線
U1 前軸ユニット
U2 後軸ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22