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  • 特開-デマンド制御装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102630
(43)【公開日】2023-07-25
(54)【発明の名称】デマンド制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/14 20060101AFI20230718BHJP
   F24F 11/47 20180101ALI20230718BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20230718BHJP
   F24F 11/65 20180101ALI20230718BHJP
【FI】
H02J3/14 130
H02J3/14 160
F24F11/47
F24F11/64
F24F11/65
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003241
(22)【出願日】2022-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(74)【代理人】
【識別番号】100124420
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 清隆
(72)【発明者】
【氏名】山中 滉輝
【テーマコード(参考)】
3L260
5G066
【Fターム(参考)】
3L260BA42
3L260CB02
3L260CB78
3L260FB02
3L260FC38
5G066KA01
5G066KA12
5G066KB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】必要以上に機器の稼働を停止させことなく、従来よりも合理的なデマンド制御を実施するデマンド制御装置を提供する。
【解決手段】受電する商用電力を監視して、コンプレッサ搭載機器を含む複数種類の機器について電力抑制制御を実施することにより、受電電力の削減を実施するデマンド制御装置1において、デマンド制御装置の制御部18は、デマンド時限内でのデマンド値が所定の目標値を超えると判断すると、現時刻がデマンド時限内でのタイミングに係る特定条件を満たしているか否かを判断し、特定条件が満たされている間は電力抑制制御を実施しない一方、特定条件が満たされないと、電力抑制制御を実施する対象となる機器を決定すると共に、当該機器について電力抑制制御を実施する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受電する商用電力を監視して、コンプレッサ搭載機器を含む複数種類の機器について電力抑制制御を実施することにより、受電電力の削減を実施するデマンド制御装置であって、
前記デマンド制御装置の制御部は、デマンド時限内でのデマンド値が所定の目標値を超えると判断すると、現時刻が前記デマンド時限内でのタイミングに係る特定条件を満たしているか否かを判断し、前記特定条件が満たされている間は前記電力抑制制御を実施しない一方、前記特定条件が満たされないと、前記電力抑制制御を実施する対象となる機器を決定すると共に、当該機器について前記電力抑制制御を実施することを特徴とするデマンド制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記デマンド値が前記目標値を超えないものの、所定の予備制御条件を満たしていると判断すると、前記コンプレッサ搭載機器のコンプレッサが起動しているか否かを判断し、前記コンプレッサが起動していないと、前記デマンド時限内において以降の起動を禁止する起動禁止フラグをONする一方、前記予備制御条件が満たされていないと判断すると、前記起動禁止フラグがONであるか否かを確認し、前記起動禁止フラグがONであるとOFFとして、前記デマンド時限内において前記コンプレッサの以降の起動を許容することを特徴とする請求項1に記載のデマンド制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記電力抑制制御を実施する対象となる機器が前記コンプレッサ搭載機器であると決定すると、前記コンプレッサが起動してから一定時間が経過しているか否かを判断し、前記一定時間が経過していないと、前記コンプレッサ搭載機器に代えて他の前記機器について前記電力抑制制御を実施する一方、前記コンプレッサの起動から一定時間が経過すると、他の前記機器を元の運転状態に戻すと共に、前記コンプレッサ搭載機器について前記電力抑制制御を実施することを特徴とする請求項1又は2に記載のデマンド制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受電電力を監視し、デマンド制御を実施するデマンド制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば店舗やショッピングセンターにおいて、最大デマンド値或いは予め設定された目標値を超えないように電力を抑制するデマンド制御を実施するデマンド制御装置では、空調機や保冷機等の電力消費量の大きいコンプレッサを備えた機器の動作を制御するようになっている。たとえば、特許文献1に記載のデマンド制御装置では、電力の抑制制御に係り空調機器の動作を制御するようになっており、各空調機器で冷蔵/暖房、送風を切り替えたり、各空調機器の電源をオン/オフしたりする。
【0003】
尚、デマンド制御とは、30分等のデマンド時限内での平均電力量(デマンド値)を予測し、予測したデマンド値が最大デマンド値或いは目標値を超えることが予測される場合に、予め決められた省エネ制御を実施するという制御である。具体的に説明すると、たとえば停止しても問題ない機器、できれば停止させたくない機器、停止できない機器というように各機器にレベルを設定しておき、デマンド値が目標値を超えると予測された場合、その目標値を超える予測電力量に応じて、レベルの低い機器から順に電力の消費量を削減したり、機器の稼働を停止したりする。また、最大デマンド値とは、過去1年間(その月と過去11か月)の最大需要電力であり、これが基本料金の計算に使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-77008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のデマンド制御装置によれば、必要以上に機器の稼働を停止させる場合があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、必要以上に機器の稼働を停止させことなく、従来よりも合理的なデマンド制御を実施することができるデマンド制御装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、受電する商用電力を監視して、コンプレッサ搭載機器を含む複数種類の機器について電力抑制制御を実施することにより、受電電力の削減を実施するデマンド制御装置であって、前記デマンド制御装置の制御部は、デマンド時限内でのデマンド値が所定の目標値を超えると判断すると、現時刻が前記デマンド時限内でのタイミングに係る特定条件を満たしているか否かを判断し、前記特定条件が満たされている間は前記電力抑制制御を実施しない一方、前記特定条件が満たされないと、前記電力抑制制御を実施する対象となる機器を決定すると共に、当該機器について前記電力抑制制御を実施することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、前記デマンド値が前記目標値を超えないものの、所定の予備制御条件を満たしていると判断すると、前記コンプレッサ搭載機器のコンプレッサが起動しているか否かを判断し、前記コンプレッサが起動していないと、前記デマンド時限内において以降の起動を禁止する起動禁止フラグをONする一方、前記予備制御条件が満たされていないと判断すると、前記起動禁止フラグがONであるか否かを確認し、前記起動禁止フラグがONであるとOFFとして、前記デマンド時限内において前記コンプレッサの以降の起動を許容することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記制御部は、前記電力抑制制御を実施する対象となる機器が前記コンプレッサ搭載機器であると決定すると、前記コンプレッサが起動してから一定時間が経過しているか否かを判断し、前記一定時間が経過していないと、前記コンプレッサ搭載機器に代えて他の前記機器について前記電力抑制制御を実施する一方、前記コンプレッサの起動から一定時間が経過すると、他の前記機器を元の運転状態に戻すと共に、前記コンプレッサ搭載機器について前記電力抑制制御を実施することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、たとえデマンド時限内でのデマンド値が所定の目標値を超えると判断したとしても、現時刻がデマンド時限内でのタイミングに係る特定条件を満たしていると電力抑制制御を実施しない。すなわち、たとえば現時刻がデマンド時限の序盤であると電力抑制制御を実施しないというような制御が可能となる。そのため、従来では同デマンド時限内において今後使用電力量が低下し、デマンド値が目標値を超えない状況へ復帰する可能性があるにも拘わらず、所定の機器の動作を停止させる等していたところ、本発明ではそのような事態が発生しない。したがって、必要以上に機器の稼働を停止させことなく、合理的なデマンド制御を実施可能なデマンド制御装置とすることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、デマンド値が目標値を超えないものの、所定の予備制御条件を満たしていると判断すると、コンプレッサ搭載機器のコンプレッサが起動しているか否かを判断し、コンプレッサが起動していないと、デマンド時限内において以降の起動を禁止する起動禁止フラグをONする一方、予備制御条件が満たされていないと判断すると、起動禁止フラグがONであるか否かを確認し、起動禁止フラグがONであるとOFFとして、デマンド時限内においてコンプレッサの以降の起動を許容する。すなわち、コンプレッサ搭載機器のコンプレッサの起動を予め許容/禁止するという制御を実行するため、一層合理的なデマンド制御を実施可能なデマンド制御装置とすることができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、制御部は、電力抑制制御を実施する対象となる機器がコンプレッサ搭載機器であると決定すると、コンプレッサが起動してから一定時間が経過しているか否かを判断し、一定時間が経過していないと、コンプレッサ搭載機器に代えて他の機器について電力抑制制御を実施する一方、コンプレッサの起動から一定時間が経過すると、他の機器を元の運転状態に戻すと共に、コンプレッサ搭載機器について電力抑制制御を実施する。したがって、コンプレッサ搭載機器が故障しにくいデマンド制御を実施可能なデマンド制御装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】デマンド制御装置のブロック構成図である。
図2】デマンド制御装置によるデマンド制御を示したフローチャートである。
図3】デマンド制御装置によるデマンド制御を示したフローチャートである。
図4】デマンド制御装置によるデマンド制御を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態となるデマンド制御装置について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0011】
図1は、デマンド制御装置1のブロック構成図であり、電力抑制制御の対象となる機器と共に示している。
デマンド制御装置1は、商用電力Pからの受電電力を計測するスマートメータ2と通信して使用電力情報を入手する第1計測部11、全ての負荷3、4、5に供給される電流(電力)を計測する第2計測部12、コンプレッサ搭載機器である空調機4の駆動電流を計測する第3計測部13、空調機4を制御する第1制御通信部14、照明5を制御する第2制御通信部15、車両7を充電する充電器6を制御する複数の充電制御通信部16、16・・、各機器の電力削減のレベル分け及び代替負荷を記憶する記憶部17、及びデマンド制御を実施すると共にデマンド制御装置1を制御するデマンド制御装置CPU18等を備えている。なお、12a、12b、13aは、それぞれの電路電流を計測する変流器である。
【0012】
ここで、デマンド制御装置1によるデマンド制御について、図2図4のフローチャートに沿って説明する。
まずデマンド制御装置1は、デマンド制御に拘わる目標電力量(目標値)を含む各種設定値を読み込む(S1)と共に、スマートメータ2から使用電力情報(電力量情報)を入手する(S2)。それから、デマンド制御装置1は、後述するような制御のもと空調機4に代えて代替機器による電力抑制制御を実施しているか否かを判断し(S3)、代替機器による電力抑制制御を実施している(S3でYESと判断する)と、空調機4のコンプレッサを起動してから一定時間(たとえば3分間)が経過したか否かを判断する(S4)。そして、コンプレッサの起動から一定時間以上経過している(S4でYES)と判断すると、空調機4をオフ制御(S5)して、電力削減制御の対象を空調機4に移行すると共に、代替機器に関する設定値を読み込んで(S6)、代替制御していた機器を元の運転状態に戻す(S7)。一方、まだコンプレッサの起動から一定時間が経過していない(S4でNO)と判断した場合には、現時点でコンプレッサの運転を停止すると、コンプレッサに焼き付けが発生する等、コンプレッサが故障しかねないため、空調機4をオフ制御したりすることなくS11へ進む。また、代替機器による電力抑制制御を実施していない(S3でNOと判断する)場合にもS11へ進む。
【0013】
尚、空調機4の動作状態の判断は、第3計測部13が計測している空調機4の駆動電流で判断している。予め設定された電流値以下であれば、コンプレッサが停止していると判断する一方、設定された電流値を超えた値であると、コンプレッサが動作中であると判断する。そして、デマンド制御装置CPU18は、コンプレッサが起動したと判断すると時間のカウントを開始し、上述したように一定時間の経過の有無にもとづいて、コンプレッサが起動直後であるか否かを判断する。また、空調機4に代えて代替制御する代替機器は例えば充電器6であり、代替機器による電力抑制制御としては、空調機4のコンプレッサが停止可能となるまでの数分間充電電流を抑制するという制御を実施する。
【0014】
また、デマンド制御装置1は、S2で入手したデータにもとづきデマンド値(所定のデマンド時限(たとえば30分間)での平均電力)を算出し、該デマンド値が目標値を超えるか否かを判断する(S11)。さらに、デマンド値が目標値を超える(S11でYES)と判断すると、現時刻がデマンド時限の序盤であるか否か(たとえばデマンド時限のスタートから6分間であるか否かであって、現時刻がデマンド時限内でのタイミングに係る特定条件を満たしているか否か)を判断する(S12)。そして、現時刻がデマンド時限の序盤である(S12でYES)と判断すると、同デマンド時限内において今後使用電力量が低下し、デマンド値が目標値を超えない状況へ復帰する可能性があることから、空調機4や他の機器についての電力抑制制御を実施することなくS1へと戻る。一方、現時刻がデマンド時限の序盤ではない(S12でNO)と判断すると、目標値を超えないための削減値を算出して電力抑制制御の対象とする機器が空調機4であるか否かを決定し(S13)、空調機4でない(S13でNOと判断する)場合には、空調機4ではない代替機器(厳密に言えば代替する訳ではないものの、同機器であるため代替機器と記載する)に関する設定値を読み込み(S15)、代替機器について電力抑制制御を実施する(S16)。また、目標値を超えないためには空調機4について電力抑制制御を実施しなければならない(S13でYESと判断する)場合には、空調機4のコンプレッサを起動してから一定時間(上記同様に3分間)が経過しているか否かを判断する(S14)。そして、コンプレッサの起動から一定時間以上経過している(S14でYES)と判断すると、空調機4をオフ制御する等、空調機4について電力抑制制御を実施する(S17)。また、コンプレッサの起動から一定時間が経過していない(S14でNO)と判断した場合には、上記同様の理由により空調機4をオフ制御等することなく、S15、S16へ進んで代替機器について電力抑制制御を実施する。
【0015】
また、デマンド制御装置1は、デマンド値が目標値を超えていない(S11でNO)と判断すると、デマンド値が目標値の9割を超えているか否か(デマンド値が予備制御条件を満たしているか否か)を判断する(S21)。そして、デマンド値が目標値の9割を超えている(S21でYES)と判断すると、空調機4のコンプレッサの電流計測に係るデータを取得して(S23)コンプレッサが起動しているか否かを判断する(S24)。そして、コンプレッサが起動していない(S24でNOと判断する)場合には、現状況において空調機4を起動するとデマンド値が目標値を超えるおそれが高いことから、空調機4の起動を禁止する起動禁止フラグをONとして(S25)、以降の空調機4の起動を禁止する。一方、デマンド値が目標値の9割を超えていない(S21でNO)と判断すると、起動禁止フラグがONであるか否かを確認する(S22)とともに、起動禁止フラグがONである(S22でYESと判断する)と、現状況において空調機4を起動してもデマンド値が目標値を超えるおそれが低いことから、空調機4の起動を禁止する起動禁止フラグをOFFとして(S26)、以降の空調機4の起動を許容する。
【0016】
以上のような構成を有するデマンド制御装置1によれば、デマンド値が目標値を超える(S11でYES)と判断すると、現時刻がデマンド時限の序盤であるか否かを判断し(S12)、現時刻がデマンド時限の序盤である(S12でYES)と判断すると、同デマンド時限内において今後使用電力量が低下し、デマンド値が目標値を超えない状況へ復帰する可能性があることから、空調機4や他の機器についての電力抑制制御を実施しないという制御を実行する。そのため、従来では上述したような状況であるにも拘わらず、所定の機器の動作を停止させる等していたところ、本発明ではそのような事態が発生しない。したがって、必要以上に機器の稼働を停止させことなく、合理的なデマンド制御を実施可能なデマンド制御装置1とすることができる。
【0017】
また、デマンド値が目標値を超えていないものの、目標値の9割を超えている(S21でYES)と判断すると、空調機4のコンプレッサの電流計測に係るデータを取得して(S23)コンプレッサが起動しているか否かを判断し(S24)、コンプレッサが起動していない(S24でNOと判断する)場合には、現状況において空調機4を起動するとデマンド値が目標値を超えるおそれが高いことから、空調機4の起動を禁止する起動禁止フラグをONとして(S25)、以降の空調機4の起動を禁止する。一方、デマンド値が目標値の9割を超えていない(S21でNO)と判断すると、起動禁止フラグがONであるか否かを確認する(S22)とともに、起動禁止フラグがONである(S22でYESと判断する)と、現状況において空調機4を起動してもデマンド値が目標値を超えるおそれが低いことから、空調機4の起動を禁止する起動禁止フラグをOFFとして(S26)、以降の空調機4の起動を許容する。すなわち、空調機4のコンプレッサの起動を予め許容/禁止するという制御を実行するため、一層合理的なデマンド制御を実施可能なデマンド制御装置1とすることができる。
【0018】
さらに、空調機4に係る電力抑制制御については、コンプレッサが起動してから一定時間が経過しているか否かを判断し(S4及びS14)、一定時間が経過していない(S4及びS14でNOと判断する)と、空調機4に代えて他の機器について電力抑制制御を実施する(S16)一方、コンプレッサの起動から一定時間が経過する(S4及びS14でYESと判断する)と、他の機器を元の運転状態に戻す(S7)と共に、空調機4をオフ制御する等して空調機4について電力抑制制御を実施する(S5及びS17)。したがって、空調機4が故障しにくいデマンド制御を実施可能なデマンド制御装置1とすることができる。
【0019】
なお、本発明に係るデマンド制御装置は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、デマンド制御装置の全体的な構成は勿論、デマンド制御に係る構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【0020】
たとえば、上記実施形態では、コンプレッサ搭載機器を空調機4としているが、コンプレッサを搭載した機器であれば保冷器や冷凍機等の他の機器を適用しても何ら問題はない。
また、上記実施形態では、コンプレッサ搭載機器が1台であるが、複数台であっても良く、その場合コンプレッサ搭載機器毎に異なる代替機器を設定しても良い。
【0021】
さらに、上記実施形態では、デマンド時限のスタートから6分間以内であることを特定条件としているが、どのような特定条件とするかは適宜変更可能であり、現時刻が少なくともデマンド時限の後半でなければ良い。
加えて、予備制御条件についても同様で、上記実施形態では目標値の9割としているが、コンプレッサ搭載機器の種類や最大デマンド値等に応じて適宜変更可能であるし、予備制御条件を設定するスイッチ等を設けるとしてもよい。
【符号の説明】
【0022】
1・・デマンド制御装置、2・・スマートメータ、3・・負荷(代替機器)、4・・空調機(コンプレッサ搭載機器)、5・・照明(代替機器)、6・・充電器(代替機器)、18・・デマンド制御装置CPU(制御部)。
図1
図2
図3
図4