(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102633
(43)【公開日】2023-07-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230718BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20230718BHJP
【FI】
G06Q50/10
G07G1/12 361E
G07G1/12 321Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】28
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003248
(22)【出願日】2022-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】301063496
【氏名又は名称】東芝デジタルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀田 智之
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA20
3E142DA08
3E142EA02
3E142EA22
3E142EA26
3E142EA30
3E142FA31
3E142FA32
3E142FA33
3E142GA16
3E142JA03
5L049BB72
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、期限取得部と、位置取得部と、情報生成部と、を持つ。期限取得部は、商品の販売に関する商品期限を取得する。位置取得部は、前記商品の販売対象となる利用者の位置を取得する。情報生成部は、前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成する。前記情報生成部は、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の価格が改定された改定価格に関する改定価格情報を生成する改定価格情報生成部を含む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の販売に関する商品期限を取得する期限取得部と、
前記商品の販売対象となる利用者の位置を取得する位置取得部と、
前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成する情報生成部と、を備え、
前記情報生成部は、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の価格が改定された改定価格に関する改定価格情報を生成する改定価格情報生成部を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
前記改定価格は、前記商品の販売を開始した当初の前記商品の当初価格から割引された割引価格である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記改定価格は、前記商品の販売位置と前記利用者の所在位置の関係に基づいて改定された価格である、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記改定価格は、前記商品の販売位置と前記利用者の所在位置が遠いほど安く改定された価格である、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記利用者の数を取得する利用者数取得部を更に備え、
前記改定価格は、前記利用者の数に基づいて改定された価格である、
請求項2から4のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記改定価格は、前記利用者の数が少ないほど安く改定された価格である、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記改定価格は、前記商品の期限に基づいて改定された価格である、
請求項2から6のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記改定価格は、前記商品の期限が近いほど安く改定された価格である、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記利用者の属性を取得する属性取得部を更に備え、
前記改定価格は、前記利用者の属性に更に基づいて改定された価格である、
請求項2から8のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記利用者の属性と前記商品との関係を取得する属性商品関係取得部を更に備え、
前記改定価格は、前記利用者の属性と前記商品との関係に更に基づいて改定された価格である、
請求項2から9のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記商品の販売状況を取得する販売状況取得部を更に備え、
前記改定価格は、前記販売状況に更に基づいて改定された価格である、
請求項2から10のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記改定価格は、前記販売状況に基づいて求められる前記商品の残り数が多いほど安く改定された価格である、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記改定価格は、前記商品期限となる規定時間前に改定された価格である、
請求項2から12のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記情報生成部は、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の広告を提供する対象となる対象利用者に関する対象利用者情報を生成する対象利用者情報生成部を含む、
請求項1から13のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
商品の販売に関する商品期限を取得する期限取得部と、
利用者の位置を取得する位置取得部と、
前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成する情報生成部と、を備え、
前記情報生成部は、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の広告を提供する対象となる対象利用者に関する対象利用者情報を生成する対象利用者情報生成部を含む、
情報処理装置。
【請求項16】
前記対象利用者情報生成部は、前記商品の販売位置と前記利用者の所在位置の関係に基づいて前記対象利用者を特定する、
請求項14または15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記対象利用者情報生成部は、所在位置が前記商品の販売位置に近い前記利用者ほど前記対象利用者と特定されやすくする、
請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記対象利用者情報生成部は、前記商品の期限に基づいて、前記対象利用者の数または前記対象利用者が所在する所在範囲のうち少なくとも一方を特定する、
請求項15から17のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記対象利用者情報生成部は、前記商品の期限が近いほど、前記対象利用者の数を多く特定し、または前記所在範囲を広く特定する、のうち少なくとも一方を実行する、
請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記利用者の属性を取得する属性取得部を更に備え、
前記対象利用者情報生成部は、前記利用者の属性に更に基づいて前記対象利用者を特定する、
請求項15から19のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記利用者の属性と前記商品との関係を取得する属性商品関係取得部を更に備え、
前記対象利用者情報生成部は、前記利用者の属性と前記商品との関係に更に基づいて前記対象利用者を特定する、
請求項15から20のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項22】
前記対象利用者情報生成部は、前記商品期限となる規定時間前に前記対象利用者を特定する、
請求項15から21のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記対象利用者の前記商品の購入に関する購入情報を取得する購入情報取得部を更に備え、
前記購入情報に基づいて、前記広告の広告効果を判定する判定部を更に備える、
請求項15から22のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項24】
前記商品の売り切れに関する売切情報を取得する売切情報取得部を更に備え、
前記対象利用者情報生成部は、前記売切情報を提供する前記対象利用者を特定する、
請求項15から23のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項25】
前記商品期限は、前記商品の販売期限、消費期限、賞味期限、または前記商品を販売する店舗の営業終了時間のうち少なくともいずれか1つを含む、
請求項1から24のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項26】
請求項1から25のうちいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記利用者が携帯する利用者端末と、を備え、
前記情報処理装置は、前記商品の販売に関する情報を前記利用者端末に配信する配信部を備え、
前記利用者端末は、前記情報処理装置により提供された前記商品の販売に関する情報を前記利用者に提示する提示部を備える、
情報処理システム。
【請求項27】
情報処理装置のコンピュータが、
商品の販売に関する商品期限を取得し、
前記商品の販売対象となる利用者の位置を取得し、
前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成し、
前記コンピュータは、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の価格を決定する、
情報処理方法。
【請求項28】
情報処理装置のコンピュータに、
商品の販売に関する商品期限を取得させ、
前記商品の販売対象となる利用者の位置を取得させ、
前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成させ、
前記コンピュータに、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の価格を決定させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、商店で販売される食料品の商品などには、賞味期限が設定されており、賞味期限を過ぎた商品は販売されることなく廃棄され、いわゆるフードロスが発生することがある。商品が廃棄されると、資源の無駄となるとともに、余剰在庫による損失を被ることになるため、廃棄の対象となる商品を削減することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、期限取得部と、位置取得部と、情報生成部と、を持つ。期限取得部は、商品の販売に関する商品期限を取得する。位置取得部は、前記商品の販売対象となる利用者の位置を取得する。情報生成部は、前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成する。前記情報生成部は、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の価格が改定された改定価格に関する改定価格情報を生成する改定価格情報生成部を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1の実施形態の情報処理システム1の一例を示す図。
【
図2】情報処理装置100により提供される情報提供サービスの内容を説明する図。
【
図3】第1の実施形態の利用者端末20のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図4】第1の実施形態の店舗端末30のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図5】第1の実施形態の情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図6】第1の実施形態の利用者端末20の機能的な構成を含む一例を示す図。
【
図7】第1の実施形態の店舗端末30の機能的な構成を含む一例を示す図。
【
図9】第1の実施形態の情報処理装置100の機能的な構成を含む一例を示す図。
【
図12】第1の実施形態の情報処理装置100における処理の一例を示すフローチャート。
【
図13】第1の実施形態の情報処理装置100における処理の一例を示すフローチャート。
【
図14】第1の実施形態の情報処理装置100における処理の一例を示すフローチャート。
【
図15】第2の実施形態の情報処理装置100の機能的な構成を含む一例を示す図。
【
図16】第3の実施形態の情報処理装置100の機能的な構成を含む一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態の情報処理システム1の全体的な構成について説明する。
図1は、第1の実施形態の情報処理システム1の一例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、利用者端末20と、店舗端末30と、情報処理装置100と、を備える。利用者端末20は、複数の利用者Pがそれぞれ所有し、携帯して使用する端末、例えばスマートフォンである。店舗端末30は、例えば、商業施設に含まれる店舗Mに設置される端末である。商業施設としては、例えば、デパート、ショッピングモール、スーパー、小売店が挙げられる。
【0009】
利用者端末20、店舗端末30、及び情報処理装置100は、それぞれネットワークNWにより互いに通信可能な態様で接続されている。イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、無線LANなどであり、一定水準以上の情報セキュリティが施されていることが好ましい。
【0010】
図2は、情報処理装置100により提供される情報提供サービスの内容を説明する図である。情報処理装置100は、店舗Mにおいて販売される商品、例えば食料品Fに関する情報を店舗端末30から収集するとともに、店舗M内または店舗M外における利用者Pのリアルタイム位置の位置情報を利用者端末20から取得する。
【0011】
情報処理装置100は、収集した情報に基づいて食料品の価格(割引商品の割引価格)に関する割引商品情報(以下、価格情報)や利用者Pが興味を持つと推定される商品の販売に関する広告の情報である広告情報を生成して利用者端末20に配信する。利用者端末20の表示制御部213は、配信された広告情報をタッチパネル202に表示させる。
【0012】
情報処理装置100により利用者端末20に送信される情報を見た利用者Pは、例えば、店舗M(または店舗M内における食料品売り場)に出向いて食料品を購入する。あるいは、利用者Pは、利用者端末20が受信した広告情報で広告された商品を販売する店舗に移動し、その商品を購入する。
【0013】
利用者端末20には、例えば、買物アプリがインストールされている。買物アプリは、例えば、店舗Mで買い物をする利用者Pに価格情報提供サービスや広告提供サービスを含む情報提供サービスを提供するためのアプリケーションプログラムである。利用者端末20は、買物アプリが起動することにより、情報処理システム1の一部として機能する。
【0014】
次に、第1の実施形態の情報処理システム1における各装置のハードウェア構成について説明する。まず、利用者端末20のハードウェア構成について説明する。
図3は、第1の実施形態の利用者端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。利用者端末20は、例えば、プロセッサ21と、主記憶装置22と、通信インターフェース23と、補助記憶装置24と、入出力装置25と、位置検出器26と、バス27とを備える。
【0015】
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、端末制御プログラム、例えば買物アプリを読み出して実行し、利用者端末20が有する各機能を実現させる。また、プロセッサ21は、端末制御プログラム以外のプログラムを読み出して実行し、利用者端末20が有する各機能を実現させる上で必要な機能を実現させてもよい。主記憶装置22は、例えば、RAMで(Random Access Memory)あり、プロセッサ21により読み出されて実行される端末制御プログラムその他プログラムを予め記憶している。
【0016】
通信インターフェース23は、情報処理装置100や店舗端末30等と通信を実行するためのインターフェース回路である。補助記憶装置24は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ROM(Read Only Memory)である。
【0017】
入出力装置25は、例えば、タッチパネルディスプレイである。入出力装置25は、例えば、利用者Pの操作に応じて、買物アプリにより提供される情報提供サービスの利用に関する情報の入力を受け付ける。入出力装置25には、買物アプリにより利用者Pに提供される情報や利用者Pが買い物をしたことに関する情報が表示される。入出力装置25は、入力装置と出力装置とが独立して構成されていてもよい。
【0018】
位置検出器26は、例えば、GPS(Global Positioning System)に代表されるGNSS(Global Navigation Satellite System)装置である。位置検出器26は、利用者端末20の位置を検出することにより、利用者端末20を携帯(所持)する利用者Pの位置を合わせて検出する。
【0019】
バス27は、プロセッサ21、主記憶装置22、通信インターフェース23、補助記憶装置24、入出力装置25、及び位置検出器26を互いにデータの送受信が可能なように接続している。
【0020】
次に、店舗端末30のハードウェア構成について説明する。
図4は、第1の実施形態の店舗端末30のハードウェア構成の一例を示す図である。店舗端末30は、例えば、プロセッサ31と、主記憶装置32と、通信インターフェース33と、補助記憶装置34と、入出力装置35と、バス36とを備える。
【0021】
プロセッサ31は、例えば、CPUであり、店舗用プログラムを読み出して実行し、店舗端末30が有する各機能を実現させる。また、プロセッサ31は、店舗用プログラム以外のプログラムを読み出して実行し、店舗端末30が有する各機能を実現させる上で必要な機能を実現させてもよい。主記憶装置32は、例えば、RAMであり、プロセッサ31により読み出されて実行される店舗状況提供プログラムその他プログラムを予め記憶している。
【0022】
通信インターフェース33は、ネットワークNWを介して利用者端末20及び情報処理装置100等と通信を実行するためのインターフェース回路である。補助記憶装置34は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、ROMである。
【0023】
入出力装置35は、例えば、タッチパネルディスプレイである。バス36は、プロセッサ31、主記憶装置32、通信インターフェース33、補助記憶装置34及び入出力装置35を互いにデータの送受信が可能なように接続している。
【0024】
次に、情報処理装置100のハードウェア構成について説明する。
図5は、第1の実施形態の情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置100は、例えば、プロセッサ11と、主記憶装置12と、通信インターフェース13と、補助記憶装置14と、入出力装置15と、バス16とを備える。
【0025】
プロセッサ11は、例えば、CPUであり、情報提供プログラムを読み出して実行し、情報処理装置100が有する各機能を実現させる。また、プロセッサ11は、情報提供プログラム以外のプログラムを読み出して実行し、情報処理装置100が有する各機能を実現させる上で必要な機能を実現させてもよい。主記憶装置12は、例えば、RAMであり、プロセッサ11により読み出されて実行される情報提供プログラムその他プログラムを予め記憶している。
【0026】
通信インターフェース13は、ネットワークNWを介して利用者端末20及び店舗端末30等と通信を実行するためのインターフェース回路である。補助記憶装置14は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、ROMである。
【0027】
入出力装置15は、例えば、タッチパネルディスプレイである。バス16は、プロセッサ11、主記憶装置12、通信インターフェース13、補助記憶装置14及び入出力装置15を互いにデータの送受信が可能なように接続している。
【0028】
次に、情報処理システム1における処理装置の機能的な構成について説明する。まず、利用者端末20について説明する。
図6は、第1の実施形態の利用者端末20の機能的な構成を含む一例を示す図である。利用者端末20は、例えば、送受信器201と、タッチパネル202と、GNSS装置203と、処理装置210と、記憶装置220と、を備える。
【0029】
送受信器201は、通信インターフェース23の一例である。送受信器201は、店舗端末30や情報処理装置100に情報を送信したり、店舗端末30や情報処理装置100により送信される情報を受信したりする。タッチパネル202は、入出力装置25の一例である。入出力装置25は、例えば、テンキーや操作ボタンなどの入力装置と、ディスプレイなどの出力装置とが分かれて設けられていてもよい。出力装置は、ディスプレイなどの表示装置のほか、音声を出力するスピーカや振動付与するバイブレータでもよい。GNSS装置203は、位置検出器26の一例である。
【0030】
処理装置210は、例えばプロセッサ21の一例である。記憶装置220は、例えば主記憶装置22及び補助記憶装置24の一例である。処理装置210は、例えば、送受信部211と、利用者位置算出部212と、表示制御部213と、を備える。送受信部211は、送受信器201に各種データの送受信を実行させる。
【0031】
利用者位置算出部212は、GNSS装置203により検出された利用者端末20の位置を、利用者位置として算出する。利用者位置は、例えば、緯度経度の情報により構成される。利用者位置算出部212は、算出した利用者Pの位置を示す利用者位置情報を生成する。
【0032】
表示制御部213は、タッチパネル202の表示制御をする。表示制御部213は、例えば、情報処理装置100により配信されて提供された商品の販売に関する情報(広告情報)をタッチパネル202に表示することにより利用者に提示する。表示制御部213は、提示部の一例である。
【0033】
記憶装置220には、利用者ID221が記憶されている。利用者ID221は、利用者端末20を所有する利用者に付与されたIDである。送受信部211は、利用者位置算出部212により生成された利用者位置情報に利用者ID221を付与する。送受信部211は、利用者ID221を付与した利用者位置情報を、送受信器201を用いて、情報処理装置100に送信する。送受信部211は、情報処理装置100に送信した情報を記憶装置220に格納してもよい。
【0034】
次に、店舗端末30について説明する。
図7は、第1の実施形態の店舗端末30の機能的な構成を含む一例を示す図である。店舗端末30は、例えば、送受信器301と、入力装置302と、処理装置310と、記憶装置320と、を備える。記憶装置320には、販売状況情報321が記憶されている。
【0035】
図8は、販売状況情報321の内容を示す図である。販売状況情報321には、商品の売場、賞味期限、総販売数、残り数の情報が含まれる。売場は、商品に応じて定められている。例えば、弁当、総菜などの売場は総菜売り場、パンの売場はパン売場、野菜や果物類の売場は生鮮品売場などである。
【0036】
賞味期限は、例えば、商品ごとに定められている。賞味期限は、商品期限の一例である。商品期限は、商品の販売することができる期限であり、賞味期限以外の期限でもよい。商品期限は、例えば、販売期限、消費期限、店舗Mの営業終了時間でもよい。総販売数は、例えば、賞味期限が設定された商品の一定期間の総販売数ある。総販売数は、例えば、店舗Mの開店時間前に設定される。残り数は、賞味期限が設定された商品のうち、いまだ販売されていない数である。
【0037】
店舗Mの店員は、店舗M内における商品の販売状況を監視する。店舗Mの店員は、商品の監視結果に応じて入力装置302を入力操作し、商品の販売状況を入力する。商品の販売状況を監視する店舗Mの店員が入力装置302を入力操作することにより、販売状況情報321が作成されたり更新されたりする。
【0038】
送受信器301は、通信インターフェース33の一例である。送受信器301は、利用者端末20や情報処理装置100に情報を送信したり、利用者端末20や情報処理装置100により送信される情報を受信したりする。入力装置302は、例えば、入出力装置35における入力機能を発揮する。入力装置302は、例えば、キーボードやマウスなどである。入力装置302は、出力装置も兼ねた入出力装置、例えばタッチパネルであってもよい。店舗端末30は、入出力装置25の機能を発揮させるためのディスプレイなどの出力装置を備えてもよい。
【0039】
処理装置310は、プロセッサ31の一例である。記憶装置320は、主記憶装置32及び補助記憶装置34の一例である。処理装置310は、例えば、送受信部311と、販売状況監視部312と、データ収集部313と、を備える。送受信部311は、送受信器301に各種データの送受信を実行させる。
【0040】
販売状況監視部312は、売場における商品の売れ行きを確認する。販売状況監視部312は、従業員等により入力操作された入力装置302により出力される情報に基づいて、商品の販売状況を監視し、販売状況情報321を更新する。販売状況監視部312は、売り切れとなった商品が発生した場合に、売切情報を生成する。送受信部311は、更新した販売状況情報及び売切情報を、送受信器301を利用して情報処理装置100に送信する。
【0041】
データ収集部313は、買物アプリを利用して商品を購入した利用者Pの購入情報を収集する。データ収集部313は、利用者Pが商品を購入するごとに購入情報を収集する。購入情報には、利用者Pの利用者ID、利用者が購入した商品の種類及び数量、利用者が商品を購入した時刻等の情報が含まれる。送受信部311は、データ収集部313が収集した購入情報を情報処理装置100に送信する。
【0042】
次に、情報処理装置100の機能的な構成について説明する。
図9は、第1の実施形態の情報処理装置100の機能的な構成を含む一例を示す図である。情報処理装置100は、例えば、送受信器101と、入力装置102と、ディスプレイ103と、処理装置104と、記憶装置105と、を備える。
【0043】
送受信器101は、通信インターフェース13の一例である。送受信器101は、利用者端末20や店舗端末30に情報を送信したり、利用者端末20や店舗端末30により送信される情報を受信したりする。入力装置102は、例えば、入出力装置15における入力機能を発揮する。入力装置102は、例えば、キーボードやマウスなどである。入力装置102は、出力装置も兼ねた入出力装置、例えばタッチパネルであってもよい。ディスプレイ103は、入出力装置15が有する出力機能を発揮する。
【0044】
処理装置104は、プロセッサ11の一例である。記憶装置105は、主記憶装置12及び補助記憶装置14の一例である。記憶装置105は、利用者情報DB151と、販売情報DB152と、を記憶している。利用者情報DB151には、複数の利用者の利用者情報が含まれる。販売情報DB152には、複数の店舗Mの販売情報が含まれる。
【0045】
図10は、利用者情報DB151の内容を示す図である。利用者情報DB151は、利用者Pごとに情報処理装置100に登録された利用者情報の集合であり、記憶装置105に記憶されている。利用者情報DB151に含まれる利用者情報には、例えば、利用者基本情報と、利用者位置情報と、購入履歴情報と、が含まれる。利用者基本情報には、例えば、利用者ID、利用者Pの性別、年齢、住所、婚姻(未婚又は既婚)、職業などの情報が含まれる。利用者基本情報は、利用者端末20により送信された情報である。
【0046】
利用者位置情報は、利用者端末20により送信された情報である。利用者位置情報は、利用者端末20を携帯する利用者のリアルタイムの位置情報であり、例えば緯度経度で示される。購入履歴情報には、例えば、利用者ID、店舗Mで利用者Pが商品を購入した日付、購入店舗(店舗M)の店舗ID(購入店舗ID)、で利用者Pが購入した購入商品、購入した数量などの情報が含まれる。
【0047】
図11は、販売情報DB152の内容を示す図である。販売情報DB152は、店舗Mごとに情報処理装置100に登録された店舗情報をもとに生成される販売情報の集合であり、記憶装置105に記憶されている。店舗情報には、例えば店舗基本情報、売場情報、販売状況情報、及び価格情報が含まれる。
【0048】
店舗基本情報には、例えば、店舗Mに付与された店舗ID及び店舗Mの所在地の情報が含まれる。売場情報には、例えば、売り場ごとに付与された売場ID、売場の種別、売場の店舗内位置の情報が含まれる。店舗内位置には、店舗M内における売場が設置されたフロアと、フロア内で設定されたエリアの情報が含まれる。店舗M内のエリアの位置は、別途緯度経度をもって示されている。
【0049】
販売状況情報は、店舗端末30により送信される販売状況情報321が含まれる(
図8参照)。販売情報DB152に含まれる販売状況情報は、店舗端末30により販売状況情報が送信されるごとに更新される。
【0050】
価格情報は、商品の種類、商品ごとの賞味期限、割引開始時刻になったときの時刻ごとの商品の割引率の情報が含まれている。商品の種類及び商品ごとの賞味期限は、店舗端末30により送信される販売状況情報に基づいて更新される。商品の価格は、改定価格情報生成部121により算出される改定価格に更新される。改定価格は、例えば、商品の販売を開始した当初の商品の価格である当初価格から割引された割引価格である。
【0051】
処理装置104は、例えば、取得部110と、情報生成部120と、配信部130と、を備える。取得部110は、例えば、利用者情報取得部111と、期限取得部112と、販売状況取得部113と、位置取得部114と、利用者数取得部115と、属性取得部116と、属性商品関係取得部117と、を備える。情報生成部120は、例えば、改定価格情報生成部121、広告情報生成部122、及び対象利用者情報生成部123を備える。
【0052】
取得部110における利用者情報取得部111は、買物アプリが利用者端末20にインストールされた後、例えば、利用者端末20により送信される利用者基本情報を取得して、記憶装置105に格納する。利用者基本情報が記憶装置105に格納されることにより、利用者基本情報が登録され、買物アプリが利用可能となる。利用者基本情報が登録された状態にあるときに利用者基本情報が利用者端末20により再度送信された場合には、利用者基本情報を更新するようにしてもよい。
【0053】
利用者情報取得部111は、利用者端末20により送信される利用者情報を取得する。利用者情報取得部111は、取得した利用者情報に基づいて、記憶装置105に記憶された利用者情報DB151の中から利用者IDが一致する利用者情報を探索し、探索した利用者情報を更新する。
【0054】
期限取得部112は、店舗端末30により送信された販売状況情報321に基づいて、商品の賞味期限を取得する。販売状況取得部113は、店舗端末30により送信される販売状況情報321を取得する。販売状況取得部113は、販売状況情報を取得した場合に、販売情報DB152を更新する。
【0055】
位置取得部114は、利用者端末20により送信され送受信器101により受信された利用者位置情報に基づいて、利用者の位置を取得する。利用者数取得部115は、位置取得部114により取得された利用者位置情報に基づいて、店舗Mから所定に範囲内存在する利用者の数を計数して取得する。属性取得部116は、利用者情報を送信した利用者端末20を携帯する利用者の利用者情報に基づいて、利用者の属性を取得する。
【0056】
属性商品関係取得部117は、属性取得部116により取得された利用者の属性と、商品との関係(以下、属性商品関係)を取得する。属性商品関係は、例えば、利用者の属性に応じた嗜好と、商品との関係である。例えば、利用者が女性である場合には、総菜や軽食を好む関係があり、利用者が男性である場合には、量が多い弁当を好む関係がある。
【0057】
情報生成部120における改定価格情報生成部121は、取得部110により取得された各種情報に基づいて、店舗Mで販売される商品の価格を改定する改定時刻を設定する。改定時刻は、例えば、閉店時刻の規定時間前に設定される。改定価格情報生成部121は、設定した改定時刻における商品の改定価格を算出し、改定価格に応じた改定価格情報を生成する。改定価格情報生成部121は、生成した改定価格情報を、送受信器101を利用して店舗Mに送信する。
【0058】
広告情報生成部122は、取得部110により取得された各種情報に基づいて、店舗M、店舗Mにおける売場、売場で販売される商品、及び販売される商品の価格を広告する広告情報を生成する。広告情報生成部122は、改定価格情報生成部121により改定価格情報が生成された場合に、商品の価格が改定された広告情報を生成する。
【0059】
対象利用者情報生成部123は、取得部110により取得された各種情報に基づいて、広告情報を配信して商品の広告を配信する対象となる利用者(以下、対象利用者)を特定する。対象利用者情報生成部123は、決定した対象利用者に関する情報(以下、対象利用者情報)を生成する。対象利用者情報は、対象利用者を示す情報である。対象利用者情報は、対象利用者以外を示す情報でもよい。対象利用者情報は、例えば、利用者がグループを組んでいる場合に、対象利用者を含むグループの構成員の全員の利用者を示す情報でもよいし、対象利用者と共通する属性を有する利用者を示す情報でもよい。
【0060】
配信部130は、広告情報を対象利用者情報が示す対象利用者に向けて配信する。広告情報は、広告情報生成部122により生成された情報である。対象利用者情報は、対象利用者情報生成部123により生成された情報である。配信部130は、送受信器101を利用して広告情報を配信する。配信部130は、広告情報を配信した利用者端末20の利用者の利用者IDを記憶部に格納する。
【0061】
次に、情報処理システム1における処理について説明する。
図12から
図14は、いずれも第1の実施形態の情報処理装置100における処理の一例を示すフローチャートである。
図12では、処理装置104における全体的な処理を示している。情報処理装置100において、利用者情報取得部111は、利用者端末20により送信された利用者情報を取得する(ステップS101)。続いて、販売状況取得部113は、店舗端末30により送信された販売状況情報を取得する(ステップS103)。
【0062】
続いて、改定価格情報生成部121は、改定価格情報を生成する改定時刻を設定する(ステップS105)。改定時刻は、閉店時刻の規定時間前を基準とし、例えば商品ごとに予め設定された基準改定時刻を調整して設定する。基準改定時刻は、商品ごとに例えば閉店時刻の規定時間前と定められている。改定価格情報生成部121は、商品の販売状況や利用者の数などに応じて予め設定された基準改定時刻を調整する。
【0063】
例えば、商品の販売状況としての売れ残り量や売場の周囲の利用者数が多い商品の改定時刻を早くする。改定時刻を変更不能であるようにしてもよい。あるいは、店舗端末30が入力装置302の操作により改定時刻を設定するための改定時刻リクエスト情報を送信可能とし、店舗端末30により送信された改定時刻リクエスト情報を取得した改定価格情報生成部121が改定時刻リクエスト情報に応じた改定時刻に調整してもよい。
【0064】
改定価格情報生成部121は、改定時刻を設定した後、改定時刻となったか否かを判定する(ステップS107)。改定時刻となっていないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、処理をステップS110に戻す。改定時刻となったと判定した場合、改定価格情報生成部121は、商品の改定価格を算出して改定価格情報を生成する(ステップS109)。改定価格を算出して改定価格情報の生成手順については後に説明する。
【0065】
続いて、広告情報生成部122は、改定価格情報生成部121により生成された改定価格情報を含む広告情報を生成する(ステップS111)。続いて、対象利用者情報生成部123は、対象両者を特定して対象利用者情報を生成する(ステップS113)。対象利用者を特定して対象利用者情報を生成する手順については後に説明する。
【0066】
続いて、配信部130は、広告情報生成部122により生成された広告情報を、対象利用者情報生成部123により生成された対象利用者情報に示される対象利用者に配信する(ステップS115)。続いて、改定価格情報生成部121は、店舗Mの閉店時刻となったか否かを判定する(ステップS117)。閉店時刻となっていないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、処理をステップS101に戻す。改定価格情報生成部121が、閉店時刻となっていないと判定した場合、情報処理装置100は、
図12に示す処理を終了する。
【0067】
続いて、改定価格情報を生成する処理について
図13を参照して説明する。
図13では、改定価格情報生成部121における改定価格情報を生成する処理を示している。改定価格情報生成部121は、改定価格情報を生成するにあたり、まず、割引基準価格を設定する(ステップS201)。割引基準価格は、例えば、改定時刻に対して商品ごとに定められている。割引基準価格は、割引金額でもよいし割引率でもよい。例えば、商品が野菜であれば50円引き、おにぎりであれば割引率が20%などである。
【0068】
続いて、改定価格情報生成部121は、位置取得部114により取得された利用者位置情報に基づいて、利用者が売場から遠い位置にいるか否かを判定する(ステップS203)。利用者が売場から遠い位置にいるか否かの判定基準は、どのように設定されていてもよい。利用者が売場から遠い位置にいるか否かの判定基準は、例えば、売場の利用履歴があり、利用者位置を特定できるすべての利用者(以下、判定対象利用者)の売場から平均距離が閾値以上であるか否かを利用者が売場から遠い位置にいるか否かとしてよい。
【0069】
利用者が売場から遠い位置にいると判定した場合、改定価格情報生成部121は、改定価格を割引基準価格から引き下げる(ステップS205)。改定価格を引き下げる割合は、一定でもよいし、利用者の数に応じて調整し、例えば利用者が売場から遠い位置にいるほど引き下げる割合を高くしてもよい。利用者が売場から遠い位置にいないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、ステップS205をスキップして改定価格を維持する。
【0070】
続いて、改定価格情報生成部121は、利用者数取得部115により取得された利用者の数に基づいて、利用者が少ないか否かを判定する(ステップS207)。利用者が少ないか否かの判定基準は、どのように設定されていてもよい。利用者が少ないか否かの判定基準は、例えば、判定対象利用者の数が閾値以下であるか否かとしてよい。
【0071】
利用者の数が少ないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、改定価格を割引基準価格から引き下げる(ステップS209)。改定価格を引き下げる割合は、一定でもよいし、利用者の数に応じて調整し、例えば利用者の数が少ないほど引き下げる割合を高くしてもよい。利用者の数が少なくないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、ステップS209をスキップして改定価格を維持する。
【0072】
続いて、改定価格情報生成部121は、属性商品関係取得部117により取得された属性商品関係に基づいて、商品と利用者の属性との関係が小さいか否かを判定する(ステップS211)。商品と利用者の属性との関係が小さいか否かの判定基準は、どのように設定されていてもよい。例えば、判定基準を定めるにあたり、情報処理装置100は、例えば、商品とその商品を購入する割合が高い利用者の属性との関係(以下、嗜好関係)を予め取得しておく。商品と利用者の属性との関係が小さいか否かの判定基準は、例えば、商品との間が嗜好関係にある判定対象利用者の割合が閾値以上であるか否かを商品と利用者の属性との関係が小さいか否かとしてよい。
【0073】
商品と利用者の属性との関係が小さいと判定した場合、改定価格情報生成部121は、改定価格を割引基準価格から引き下げる(ステップS213)。改定価格を引き下げる割合は、一定でもよいし、利用者の数に応じて調整し、例えば商品と利用者の属性との関係が小さいほど引き下げる割合を高くしてもよい。商品と利用者の属性との関係が小さくないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、ステップS213をスキップして改定価格を維持する。
【0074】
続いて、改定価格情報生成部121は、販売状況取得部113により取得された商品の販売状況に基づいて、商品の売れ残り数が多いか否かを判定する(ステップS215)。商品の売れ残り数が多いか否かの判定基準は、どのように設定されていてもよい。商品の売れ残り数が多いか否かの判定基準は、例えば、商品の売れ残り数が閾値以上であるか否かとしてよい。
【0075】
商品の売れ残り数が多いと判定した場合、改定価格情報生成部121は、改定価格を割引基準価格から引き下げる(ステップS217)。改定価格を引き下げる割合は、一定でもよいし、商品の売れ残り数に応じて調整し、例えば商品の売れ残り数が多いほど引き下げる割合を高くしてもよい。商品の売れ残り数が多くないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、ステップS217をスキップして改定価格を維持する。
【0076】
続いて、改定価格情報生成部121は、期限取得部112により取得された商品の賞味期限に基づいて、賞味期限が近いか否かを判定する(ステップS219)。賞味期限が近いか否かの判定基準は、どのように設定されてもよい。賞味期限が近いか否かの判定基準は、例えば、賞味期限から設定された時間分前の時間になったか否かとしてよい。
【0077】
賞味期限が近いと判定した場合、改定価格情報生成部121は、改定価格を割引基準価格から引き下げる(ステップS221)。改定価格を引き下げる割合は、一定でもよいし、賞味期限の近さに応じて調整し、例えば賞味期限が近いほど引き下げる割合を高くしてもよい。賞味期限が近くないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、ステップS221をスキップして改定価格を維持する。
【0078】
続いて、改定価格情報生成部121は、閉店時刻が近いか否かを判定する(ステップS223)。閉店時刻が近いか否かの判定基準は、どのように設定されてもよい。閉店時刻が近いか否かの判定基準は、例えば、閉店時刻から設定された時間分前の時間になったか否かとしてよい。改定時刻を複数設定する場合には、ステップS223の処理は省略してもよい。
【0079】
閉店時刻が近いと判定した場合、改定価格情報生成部121は、改定価格を割引基準価格から引き下げる(ステップS225)。改定価格を引き下げる割合は、一定でもよいし、閉店時刻の近さに応じて調整し、例えば閉店時刻が近いほど引き下げる割合を高くしてもよい。閉店時刻が近くないと判定した場合、改定価格情報生成部121は、ステップS225をスキップして改定価格を維持する。こうして、情報処理装置100は、
図13に示す処理を終了する。
【0080】
続いて、対象利用者を特定する処理について説明する。
図14では、対象利用者情報生成部123における対象利用者情報を生成する処理を示している。対象利用者情報生成部123は、まず、対象利用者の数及び対象利用者の所在位置を特定する(ステップS301)。対象利用者情報生成部123は、対象利用者の数及び対象利用者の所在位置は商品ごとにあらかじめ定められていてもよいし、商品とは無関係に一律的に定められていてもよい。
【0081】
続いて、対象利用者情報生成部123は、期限取得部112により取得された商品の賞味期限に基づいて、売場で販売される商品の賞味期限が近いか否かを判定する(ステップS303)。売場で販売される商品の賞味期限が近いか否かの判定基準は、どのように設定されてもよい。売場で販売される商品の賞味期限が近いか否かの判定基準は、例えば、売場で販売される商品のそれぞれの賞味期限の平均値や中央値などの代表値が所定の閾値以下であるか否かとしてもよい。
【0082】
売場で販売される商品の賞味期限が近いと判定した場合、対象利用者情報生成部123は、対象利用者を拡大する(ステップS305)。対象利用者情報生成部123は、対象利用者をどのように拡大してもよい。対象利用者情報生成部123は、例えば、対象利用者の数を増やしたり、対象利用者の所在位置が含まれる売場からの範囲を拡大したりして対象利用者を拡大してよい。
【0083】
続いて、対象利用者情報生成部123は、属性商品関係取得部117により取得された属性商品関係に基づいて、対象利用者の候補となる対象利用者候補の属性が、商品を購入しやすい属性であるか否かを対象利用者候補ごとに判定する(ステップS307)。対象利用者候補は、例えば、利用者IDを有するすべての利用者である。対象利用者候補は、他の態様で定められてもよい。対象利用者候補は、例えば、利用者IDを有する利用者のうち、売場の利用した履歴や売場が属する店舗Mの利用した履歴がある利用者としてもよい。
【0084】
商品を購入しやすいか否かは、属性によりあらかじめ定められている。例えば、対象利用者候補の属性が独身男性であれば商品を購入しやすく、既婚女性であれば商品を購入しにくいなどがある。商品を購入しやすい属性か否かは、例えば、販売時刻ごとに定められていてもよい。
【0085】
対象利用者候補の属性が商品を購入しやすい属性であると判定した場合、対象利用者情報生成部123は、対象利用者候補を対象利用者として特定されやすくする(ステップS309)。対象利用者候補の属性が商品を購入しやすい属性でないと判定した場合、対象利用者情報生成部123は、ステップS309の処理をスキップして対象利用者候補の対象利用者としての特定されやすさを維持する。
【0086】
続いて、対象利用者情報生成部123は、属性商品関係取得部117により取得された属性商品関係に基づいて、対象利用者候補の属性が売場で販売されている商品を購入しやすい属性であるか否かを判定する(ステップS311)。対象利用者候補の属性が売場で販売されている商品を購入しやすい属性であるか否かはあらかじめ定められている。例えば、総菜であれば既婚女性が購入しやすく、おにぎりであれば独身男性が購入しやすい。対象利用者候補の属性が売場で販売されている商品を購入しやすい属性であるか否かは、例えば、販売時刻ごとに定められていてもよい。
【0087】
対象利用者候補の属性が売場で販売されている商品を購入しやすい属性であると判定した場合、対象利用者情報生成部123は、対象利用者候補を対象利用者として特定されやすくする(ステップS313)。対象利用者候補の属性が売場で販売されている商品を購入しやすい属性でないと判定した場合、対象利用者情報生成部123は、ステップS313の処理をスキップして対象利用者候補の対象利用者としての特定されやすさを維持する。
【0088】
続いて、対象利用者情報生成部123は、位置取得部114により取得された利用者位置情報に基づいて、対象利用者候補の所在位置が売場に近い位置であるか否かを判定する(ステップS315)。対象利用者候補の所在位置が売場に近い位置であるか否かはどのように判定されてもよい。例えば、売場からの距離が閾値以内であるときには対象利用者候補の所在位置が売場に近い位置であると判定してよい。
【0089】
対象利用者候補の所在位置が売場に近い位置であると判定した場合、対象利用者情報生成部123は、対象利用者候補を対象利用者として特定されやすくする(ステップS317)。対象利用者候補の所在位置が売場に近い位置でないと判定した場合、対象利用者情報生成部123は、ステップS317の処理をスキップして対象利用者候補の対象利用者としての特定されやすさを維持する。
【0090】
続いて、対象利用者情報生成部123は、対象利用者を特定し(ステップS319)、
図14に示す処理を終了する。
【0091】
第1の実施形態の情報処理装置100は、店舗Mで販売される商品の販売に関する情報として、改定価格情報を生成する。このため、例えば閉店時刻が近くなり、商消費品期限が迫った商品の価格を適正に改定することができるので、店舗Mの利益を大きく損なうことなく商品の販売を促進することができる。したがって、廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる。
【0092】
また、第1の実施形態の情報処理装置100において、改定価格は、商品の販売を開始した当初の前記商品の当初価格から割引された割引価格である。このため、廃棄の対象となる前の商品の販売を促進することができる。また、改定価格は、商品の販売位置と利用者の所在位置が遠いほど安く、利用者の数が少ないほど安く、賞味期限が近いほど安く、売れ残りの数が多いほど安く改定された価格である。
【0093】
さらに、改定価格は、利用者の属性に基づいて改定された価格であり、利用者の属性と商品との関係に基づいて改定された価格である。このため、店舗Mの利益を大きく損なうことなく商品の販売を更に好適に促進することができ、廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる。
【0094】
また、第1の実施形態の情報処理装置100において、広告情報が配信される対象利用者は、商品の販売位置と利用者の所在位置の関係に基づいて特定される。このため、商品を購入する割合が高いと考えられる利用者に広告情報を配信できるので、店舗Mの利益を大きく損なうことなく商品の販売を促進して、廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる。
【0095】
また、対象利用者情報生成部は、商品の期限が近いほど対象利用者の数を多く、所在範囲を広く特定し、所在位置が商品の販売位置に近い利用者ほど対象利用者と特定しやすくし、利用者の属性や利用者の属性と商品の関係に基づいて対象利用者を特定する。このため、店舗Mの利益を大きく損なうことなく商品の販売を更に好適に促進することができ、廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる。
【0096】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図15は、第2の実施形態の情報処理装置400の一例を示す図である。第2の実施形態の情報処理システムは、第1の実施形態の情報処理システム1と比較して、情報処理装置100に代えて情報処理装置400が用いられている点が主に異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第2の実施形態の情報処理システムについて説明する。
【0097】
第2の実施形態の情報処理装置400の処理装置404における取得部410は、第1の実施形態の処理装置104の取得部110の構成に加えて、購入情報取得部118を備える。第2の実施形態の情報処理装置400の処理装置404は、第1の実施形態の処理装置104の構成に加えて、判定部140と、提供部150と、を備える。
【0098】
処理装置404における送受信器101は、店舗端末30におけるデータ収集部313により収集され、店舗端末30により送信された購入情報を受信する。取得部410における購入情報取得部118は、送受信器101により受信された購入情報を取得する。
【0099】
判定部140は、購入情報取得部118により取得された購入情報に含まれる利用者IDと、配信部130により広告情報を配信した利用者の利用者IDを比較する。判定部140は、利用者IDの比較結果に基づいて、利用者は、配信された広告情報を見て商品を購入したか否かの商品の購入結果を判定する。判定部140は、商品の購入結果の判定に基づいて、広告効果を判定する。判定部140は、例えば、配信された広告情報を見て商品を購入した割合が高いほど、広告効果が高いと判定する。
【0100】
提供部150は、判定部140により判定された広告効果の情報を、送受信器101を利用して店舗端末30に送信することにより、広告効果を店舗Mに提供する。提供部150は、情報処理装置400内において、広告効果をディスプレイ103に表示することにより広告効果を提供してもよい。
【0101】
第2の実施形態の情報処理装置400は、上記第1の実施形態の情報処理装置100と同様の作用効果を奏する。さらに、第2の実施形態の情報処理装置400は、判定部140において、広告情報を配信したことにより広告効果を判定する。広告効果を判定することにより、売れ残りの商品があるときに広告を配信することで、商品の販売を促進した効果を測定できるので、広告効果を利用して廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる。
【0102】
さらに、提供部150は、広告効果を店舗端末30に送信することにより、広告効果を店舗Mに提供する。このため、店舗Mでは、商品の売れ残りが生じた場合に、商品の広告をするか否かの判断するための材料を提供することができる。したがって、店舗Mに広告を効果的に利用させることができる。さらには、広告効果を測定することで、広告の内容を改善に役立てることができる。
【0103】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
図16は、第3の実施形態の情報処理装置500の一例を示す図である。第3の実施形態の情報処理システムは、第1の実施形態の情報処理システム1と比較して、情報処理装置100に代えて情報処理装置500が用いられている点が主に異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第3の実施形態の情報処理システムについて説明する。
【0104】
第3の実施形態の情報処理装置500の処理装置504における取得部510は、第1の実施形態の処理装置104の取得部110の構成に加えて、売切情報取得部119を備える。売切情報取得部119は、店舗端末30により送信される売切情報を取得する。売切情報取得部119は、販売状況取得部113により取得された販売状況に基づいて、売り切れた商品(「残り数」0の商品)を確認して売切情報として取得してもよい。
【0105】
配信部130は、売切情報取得部119により売切情報が取得された場合に、取得された売切情報に応じた販売終了情報を生成する。配信部130は、広告情報を配信した利用者端末20に対して、生成した販売終了情報を配信する。配信部130は、広告情報を配信した利用者端末20以外の利用者端末20に対して販売終了情報を配信してもよい。配信部130は、売場に向かうまたは売場に接近する利用者端末20に売切情報を配信してもよい。
【0106】
第3の実施形態の情報処理装置500は、上記第1の実施形態の情報処理装置100と同様の作用効果を奏する。さらに、第3の実施形態の情報処理装置500は、商品が売り切れた場合には売切情報を利用者端末20に配信する。このため、広告情報を配信した利用者に無駄足を踏ませないようにすることができ、消費者の顧客満足度(CS:customer satisfaction)の低下を抑制することができる。
【0107】
上記の各実施形態における各装置の機能は、他の装置が備えてもよい。例えば、上記の各実施形態では、価格の改定は、情報処理装置100において行われているが、店舗端末30において価格の改定が行われてもよい。この場合、店舗端末30が情報処理装置と機能して改定価格情報を利用者端末20に送信してもよい。
【0108】
また、改定価格を算出するにあたり、改定価格を算出するための要素を入力データとした機械学習により、学習済モデルを生成し、生成した学習済モデルを用いて改定価格を算出してもよい。あるいは、対象利用者を特定するにあたり、対象利用者を特定するための各要素を入力データとした機械学習により、学習済モデルを生成し、生成した学習済モデルを用いて対象利用者を特定してもよい。
【0109】
実施形態の情報処理装置は、商品の販売に関する商品期限を取得する期限取得部と、前記商品の販売対象となる利用者の位置を取得する位置取得部と、前記商品期限及び前記利用者の位置に基づいて、前記商品の販売に関する情報を生成する情報生成部と、を備え、前記情報生成部は、前記商品の販売に関する情報として、前記商品の価格が改定された改定価格に関する改定価格情報を生成する改定価格情報生成部を含むことにより、廃棄の対象となる商品の削減を図ることができる。
【0110】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0111】
1…情報処理システム、11,21,31…プロセッサ、12,22,32…主記憶装置、13,23,33…通信インターフェース、14,24,34…補助記憶装置、15,25,35…入出力装置、16,27,36…バス、20…利用者端末、26…位置検出器、30…店舗端末、100,400,500…情報処理装置、101,201,301…送受信器、102,302…入力装置、103…ディスプレイ、104,210,310,404,504…処理装置、105,220,320…記憶装置、110,410,510…取得部、111…利用者情報取得部、112…期限取得部、113…販売状況取得部、114…位置取得部、115…利用者数取得部、116…属性取得部、117…属性商品関係取得部、118…購入情報取得部、119…売切情報取得部、120…情報生成部、121…改定価格情報生成部、122…広告情報生成部、123…対象利用者情報生成部、130…配信部、140…判定部、150…提供部、202…タッチパネル、203…GNSS装置、211,311…送受信部、212…利用者位置算出部、213…表示制御部、312…販売状況監視部、313…データ収集部、321…販売状況情報、151…利用者情報DB、152…販売情報DB、F…食料品、M…店舗、NW…ネットワーク、P…利用者