(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102737
(43)【公開日】2023-07-25
(54)【発明の名称】クラウドアルコール検知システム、及びクラウドデータ装置の認証方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230718BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063785
(22)【出願日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】111101352
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ブルートゥース
3.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】522140507
【氏名又は名称】銓勝科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】林文偉
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】飲酒運転をしても会社には連絡が行かずに社会的制裁を受けにくいという問題を解決するクラウドアルコール検知システム及びクラウドデータ装置の認証方法を提供する。
【解決手段】アルコール検知装置1、モバイル装置2、クラウドデータ装置3及びセンシング装置9を含むクラウドアルコール検知システムにおいて、モバイル装置の演算モジュールは、個人識別データとアルコール検知データを利用して演算判断を行うことにより、身元識別データを生成し、モバイルディスプレイモジュールにより身元識別データを表示し、クラウドデータ装置は、ネットワークモジュールがアップロードした身元識別データを受信して、クラウドデータ装置に記録する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルコール検知装置と、モバイル装置と、クラウドデータ装置を含み、生体認証体に用いるためのクラウドアルコール検知システムであって、
前記アルコール検知装置は起動信号を受信して、アルコール検知データを生成し、
前記モバイル装置は、モバイルディスプレイモジュール、キャプチャモジュール、演算モジュール、通信モジュール、ネットワークモジュール、及び起動モジュールを含み、
前記起動モジュールは前記起動信号を生成し、且つ、前記通信モジュールは前記アルコール検知データを受信し、
前記キャプチャモジュールは前記生体認証体に対してキャプチャして、個人識別データを生成し、
前記演算モジュールは前記個人識別データと前記アルコール検知データを利用して演算判断を行うことにより、身元識別データを生成し、前記モバイルディスプレイモジュールにより前記身元識別データを表示し、
前記クラウドデータ装置は、前記ネットワークモジュールがアップロードした前記身元識別データを受信して、前記クラウドデータ装置に記録する
ことを特徴とするクラウドアルコール検知システム。
【請求項2】
前記演算モジュールは顔認識アルゴリズム若しくは指紋識別アルゴリズムを用いる
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項3】
前記キャプチャモジュールは撮影カメラである
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項4】
前記キャプチャモジュールは指紋センサー若しくはタッチパネルである
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項5】
センシング装置を更に含み、
前記センシング装置は、心拍情報、血中酸素情報、体温情報、或いは血圧情報をセンシングするために用いられ、且つ、これらの情報は前記モバイル装置に送信される
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項6】
前記キャプチャモジュールはパンチ情報を取得するために用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項7】
前記クラウドデータ装置は、会社情報モジュール、問い合わせモジュール、及びデータベースモジュールを含み、
前記会社情報モジュールは、前記身元識別データを受信して個人データベース情報を生成し、
前記問い合わせモジュールは、前記個人データベース情報を受信して、問い合わせデータを生成し、
前記データベースモジュールは、前記問い合わせデータを受信してデータベース情報を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項8】
WEBインターフェース装置と、会社背景WEBサイト装置とを更に含み、
前記WEBインターフェース装置は前記データベース情報を受信して、アプリケーションインターフェースデータを生成し、
前記会社背景WEBサイト装置は前記アプリケーションインターフェースデータを受信して、閲覧可能な情報を生成する
ことを特徴とする請求項7に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項9】
WEBサイト変換データ装置と、会社WEBサイト装置とを更に含み、
前記WEBサイト変換データ装置は前記データベース情報を受信して、WEBサイト表示情報を生成し、
前記会社WEBサイト装置は前記WEBサイト表示情報を受信して、WEBサイト情報を表示する
ことを特徴とする請求項7に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項10】
リアルタイムの前記データベース情報を受信すると共に、アプリケーションユーザーデータを前記クラウドデータ装置に返信する管理ソフトウェアを更に含み、
前記クラウドデータ装置は前記クラウドデータ装置に記録されている試験対象スケジューリングデータにおけるドライバー名を置き換えるために用いられる、
ことを特徴とする請求項7に記載のクラウドアルコール検知システム。
【請求項11】
モバイル装置とクラウドデータ装置を含んだクラウドデータ装置の認証方法であって、
前記モバイル装置は、操作コマンドを受信し、前記モバイル装置にログインし、アルコール検知プログラムを起動し、
前記モバイル装置の前記アルコール検知プログラムは起動信号を送信してアルコール検知装置を起動し、
前記アルコール検知装置はアルコール検知データを測定し、
前記モバイル装置は生体認証と前記アルコール検知データをキャプチャすることにより、身元識別データを生成し、
前記クラウドデータ装置は前記身元識別データを受信して記憶する
ことを特徴とするクラウドデータ装置の認証方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクラウドアルコール検知システム、及びクラウドデータ装置の認証方法に関し、特に、飲酒運転をしても会社には連絡が行かずに社会的制裁を受けにくいという問題を解決するクラウドアルコール検知システム、及びクラウドデータ装置の認証方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲酒運転事故が多発している関係で、世界各国では飲酒運転を厳しく禁じている。また、各国で販売されているアルコール検知装置は一般的にはインターネットアクセス機能を備えておらず、このようなアルコール検知装置の場合には単に検出された酒気の量に基づいて運転を続けても良いかどうか判断するに留まる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、問題点の一つとして、飲酒運転又は酒気帯び運転で捕まった者が個人である場合、その者が所属する会社の評判には影響を与えることがない、ことが挙げられる。
【0004】
しかし、運送業者や会社の運転手等の車両を運転することを職業とする者が、会社に隠れてアルコールを飲んで運転したり、アルコール検知の結果を記録しなかったりすると、実際には警察に捕まって点数が減点され免停等を食らっていても、会社としてはそれを知る術がないため飲酒運転をしたドライバーを規制できず、また、職種によっては職務を遂行できなくなってしまうというリスクがある。また、後にそれが発覚すると、社員の飲酒運転によって、その社員を抱える会社も評判と信用を失う可能性があり、各会社のみならず、世界中の政府までもが問題視している。
【0005】
しかし、既存のアルコール検知装置は一般的にネットワーク機能がなく、管理手順が複雑で、どうしても手作業が多くなりがちであり、会社側の管理や飲酒運転の予防、抑制の目的を果たせない場合があり、抜け穴が多く存在し、既存のアルコール検知装置は例えば以下の多くの問題を抱えているといえる。
【0006】
第1の問題点としては、アルコール検知装置にはインターネットアクセスの機能がないか、インターネットに接続できたとしてもアルコール検知の結果をクラウドデータベースに記録しているにすぎないため、サブステーションの集中管理の目的を達成することができない。
【0007】
第2の問題点としては、会社はアルコール検知の結果を直ぐに確認することができず、或いは、リアルタイムの監視システムを持っていないので、飲酒運転を犯した者が所属する会社の管理者による怠慢によって、飲酒運転を見逃した場合には、後に責任を明確にするのが困難である。
【0008】
第3の問題点としては、管理の抜け穴が多く、機会に乗じて射倖的な行為をするドライバーは飲酒運転をし易い傾向にあるため、会社の評判に影響を与えたり、罰則が科せられたりするような行為をする場合がある。
【0009】
第4の問題点としては、一部のアルコール検知装置にはBluetooth機能があるが、たとえBluetooth機能があったとしても、そのほとんどのアルコール検知装置はモバイルAPPのみにログインできるものであり、クラウドデータベース、アルコール検知装置、クラウドリアルタイム管理機能は備わっていない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の問題を解決すべく本発明は以下の構成を備える。即ち、
アルコール検知装置と、モバイル装置と、クラウドデータ装置を含み、生体認証体に用いるためのクラウドアルコール検知システムであって、
前記アルコール検知装置は起動信号を受信して、アルコール検知データを生成し、
前記モバイル装置は、モバイルディスプレイモジュール、キャプチャモジュール、演算モジュール、通信モジュール、ネットワークモジュール、及び起動モジュールを含み、
前記起動モジュールは前記起動信号を生成し、且つ、前記通信モジュールは前記アルコール検知データを受信し、
前記キャプチャモジュールは前記生体認証体に対してキャプチャして、個人識別データを生成し、
前記演算モジュールは前記個人識別データと前記アルコール検知データを利用して演算判断を行うことにより、身元識別データを生成し、前記モバイルディスプレイモジュールにより前記身元識別データを表示し、
前記クラウドデータ装置は、前記ネットワークモジュールがアップロードした前記身元識別データを受信して、前記クラウドデータ装置に記録する
ことを特徴とするクラウドアルコール検知システム。
【0011】
前記演算モジュールは顔認識アルゴリズム若しくは指紋識別アルゴリズムを用いる
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0012】
前記キャプチャモジュールは撮影カメラである
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0013】
前記キャプチャモジュールは指紋センサー若しくはタッチパネルである
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0014】
センシング装置を更に含み、
前記センシング装置は、心拍情報、血中酸素情報、体温情報、或いは血圧情報をセンシングするために用いられ、且つ、これらの情報は前記モバイル装置に送信される
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0015】
前記キャプチャモジュールはパンチ情報を取得するために用いられる
ことを特徴とする請求項1に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0016】
前記クラウドデータ装置は、会社情報モジュール、問い合わせモジュール、及びデータベースモジュールを含み、
前記会社情報モジュールは、前記身元識別データを受信して個人データベース情報を生成し、
前記問い合わせモジュールは、前記個人データベース情報を受信して、問い合わせデータを生成し、
前記データベースモジュールは、前記問い合わせデータを受信してデータベース情報を生成する
ことを特徴とするクラウドアルコール検知システム。
【0017】
WEBインターフェース装置と、会社背景WEBサイト装置とを更に含み、
前記WEBインターフェース装置は前記データベース情報を受信して、アプリケーションインターフェースデータを生成し、
前記会社背景WEBサイト装置は前記アプリケーションインターフェースデータを受信して、閲覧可能な情報を生成する
ことを特徴とする請求項7に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0018】
WEBサイト変換データ装置と、会社WEBサイト装置とを更に含み、
前記WEBサイト変換データ装置は前記データベース情報を受信して、WEBサイト表示情報を生成し、
前記会社WEBサイト装置は前記WEBサイト表示情報を受信して、WEBサイト情報を表示する
ことを特徴とする請求項7に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0019】
リアルタイムの前記データベース情報を受信すると共に、アプリケーションユーザーデータを前記クラウドデータ装置に返信する管理ソフトウェアを更に含み、
前記クラウドデータ装置は前記クラウドデータ装置に記録されている試験対象スケジューリングデータにおけるドライバー名を置き換えるために用いられる、
ことを特徴とする請求項7に記載のクラウドアルコール検知システム。
【0020】
モバイル装置とクラウドデータ装置を含んだクラウドデータ装置の認証方法であって、
前記モバイル装置は、操作コマンドを受信し、前記モバイル装置にログインし、アルコール検知プログラムを起動し、
前記モバイル装置の前記アルコール検知プログラムは起動信号を送信してアルコール検知装置を起動し、
前記アルコール検知装置はアルコール検知データを測定し、
前記モバイル装置は生体認証と前記アルコール検知データをキャプチャすることにより、身元識別データを生成し、
前記クラウド装置は前記身元識別データを受信して記憶する
ことを特徴とするクラウドデータ装置。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、既存のアルコール検知装置には多くの問題があるので、本出願は生体認証の機能を備えたクラウドアルコール検知システムを提供する。そして、このクラウドアルコール検知システムは、テストID(身元を識別できる身元識別データ)をリアルタイムに監視する。
【0022】
つまり、ドライバーがアルコール検知テストを受けると、モバイル装置が生体認証を実行する。ここで、当該身元識別データには、指紋識別、顔識別、呼気圧力モデル、入力パスワード等が含まれ、アルコール検知テストを受ける者を正しく識別し、アルコール検査の管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明のクラウドアルコール検知システムの第1の機能ブロック図である。
【
図2】本発明のクラウドアルコール検知システムの第2の機能ブロック図である。
【
図3】本発明のクラウドアルコール検知システムの第3の機能ブロック図である。
【
図4】本発明のクラウドアルコール検知システムの第4の機能ブロック図である。
【
図5】本発明のクラウドアルコール検知システムのシグナルフローである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は本発明のクラウドアルコール検知システムの第1の機能ブロック図であり、生体認証を行うべき対象(以下、「被験者」、若しくは「生体認証体」ともいう。)に対して生体認証を行うために用いられ、アルコール検知装置1、モバイル装置2、クラウドデータ装置3、センシング装置9を含む。
【0025】
本発明のプロセスは、被験者がアルコール検知装置1に対して息を吐き出し、次にアルコール検知装置1が、この吐き出された息に含まれるアルコールの量(要するに、呼気に含まれるアルコール濃度の量)がどの程度であるかを示すアルコール検知データを生成する。
【0026】
アルコール検知装置1は、呼気の状態と結果を表示することができる表示ユニット(図示せず)と、アルコール検知データをモバイル装置2に送信するための通信ユニット(図示せず)とを有する。
【0027】
モバイル装置2は、スマートフォン若しくはタブレットPC、又は通信機能を備えた他のスマートディスプレイである。モバイル装置2は、モバイルディスプレイモジュール21、通信モジュール22、演算モジュール23、キャプチャモジュール24、ネットワークモジュール25、及び起動モジュール26を含む。ここで、通信モジュール22は、有線若しくは無線の通信機能を有する。
【0028】
起動モジュール26は人と機械間の相互インターフェースを有し、この人と機械間の相互インターフェースは被験者のコマンド(指示)を受信して起動信号を生成する。なお、当該人と機械間の相互インターフェースはハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの両方の組み合わせで実装できる。アルコール検知装置1は、起動信号に基づいてアルコール検知テストを行う。
【0029】
キャプチャモジュール24は、生体認証体をキャプチャして、個人識別データを生成する。演算モジュール23は、個人識別データとアルコール検知データを用いて演算判断を行い、身元識別データを生成する。ここで、身元識別データとは、具体的には、個人を特定できるデータに対して身元を識別し、アルコール検知データの内容を統合し、身元識別データを生成する。
【0030】
身元識別データは、クラウドデータ装置3によって受信され、パーソナライズされたデータベースとして格納(記録)され、そのデータを数字的根拠とデータに変換する。また、これらの数字的根拠とデータは体内のアルコールが抜けるまでの時間を計算するために用いられるので、被験者は休憩してアルコールが所定量以下に減るまで待機し、或いは、代行運転を頼むことができる。
【0031】
本実施形態では、キャプチャモジュール24は、生体認証の特徴をキャプチャする機能を備えているので、被験者は識別の工程を経てログインするときに、迅速に識別の工程を済ませてログインすることができ、それによって、被験者の利便性が向上する。センシング装置9は、心拍情報、体温情報、血圧情報等の生理学的特性を感知し、それらをモバイル装置2に送信するために使用される。
【0032】
アルコール検知装置1、センシング装置9、及びモバイル装置2は、高度に統合された演算モジュール23によって、センシング、データ取得、データ識別、通信機能、及び演算モジュール23を統合することができ、データを、ネットワークモジュール25を介してクラウドデータ装置3に直接アップロードする。ネットワークモジュール25は、モバイル通信、イーサネット、ワイヤレスネットワークの少なくとも何れかをサポートする。
【0033】
通信モジュール22は、アルコール検知装置1が返信するデータとパラメータを受信する。ここで、当該データはアルコール検知データであり、パラメータは、外部較正システムから送信されたアルコール検知装置のパラメータである。演算モジュール23は、アルコール検知のパラメータとアルコール検知装置1のデータに基づいて遠隔操作にて更新することができるアルゴリズムを使用することによって、正確なアルコール検知の結果を計算することができる。
【0034】
演算モジュール23は識別するための機能をも果たし、例えば、アルコール検知装置1のランプによる信号又は被験者の挙動を特定することにより、動作中の被験者とアルコール検知装置1を特定して、不正行為がないことを確認する。
【0035】
または、携帯電話の指紋識別や顔識別等の生体認証を、アルコール検知装置1の空気圧呼気モデル(呼気のアルコール濃度の検出モデル)と組み合わせて使用して、被験者の身元が正しく、正規の者であるかどうかを判断するのに役立てることができる。
【0036】
ここで、アルコール検知装置1は、空気圧呼気モデルのアルゴリズムを内蔵しており、アルコール検知装置1は、被験者の呼気を取得すると、アルコール検知装置1に組み込まれている空気圧呼気モデルのアルゴリズムを使用して、空気圧呼気の特性(すなわち、呼気のアルコール濃度)を識別し、アルコール検知データを生成し、モバイル装置2の通信モジュール22に送信する。
【0037】
キャプチャモジュール24は、生体認証体をキャプチャして、個人識別データを生成し、そして、通信モジュール22はアルコール検知データを受信する。
【0038】
演算モジュール23は、個人識別データとアルコール検知データを用いて演算判断を行って身元識別データを生成し、モバイルディスプレイモジュール21は身元識別データを表示する。クラウドデータ装置3は当該身元識別データを受信してクラウドデータ装置3に記録する。
【0039】
ここで、キャプチャモジュール24は、被験者の顔をキャプチャするためのカメラを備えることができ、又は、キャプチャモジュール24はタッチパネル若しくは指紋センサーを含んでいても良い。ここで、指紋センサーは指紋識別データの装置として使用できる。タッチパネルは、手動でキーを押すことにより、被験者がモバイル装置2にログインできる。
【0040】
演算モジュール23は、顔認識アルゴリズム、若しくは指紋認識アルゴリズムを採用している。ここで、顔認識アルゴリズム、若しくは指紋認識アルゴリズムは、画像データをモバイル装置2のキャプチャモジュール24によってキャプチャする。
【0041】
その後、顔認識アルゴリズム、若しくは指紋認識アルゴリズムは、再び演算モジュール23によって処理されるが、これについては、サードパーティのデータベース若しくは外部コンピューティングモジュールによって処理しても良い。
【0042】
その後に得られた顔認識若しくは指紋認識の特徴値は、本発明のクラウドデータ装置3のデータベースモジュール33(以下、単に「データベース」ともいう。)に送信されて記録され、又は、当該被験者の特徴値と対比され、当該被験者が対応するコード(個人識別データ)を確立する。
【0043】
ここで、ネットワークシステムの通信品質が良くない場合、演算モジュール23は通信品質を計算して、データをクラウドデータ装置3に送信するかどうかを決定する。
【0044】
モバイル装置2は、WiFi又はブルートゥースビーコンポジショニング等の地域通信デバイスを介してより正確なポジショニングと区域標示を達成する。また、モバイル装置2は、より正確なポジショニングと識別機能を発揮すべくカメラでQRコードをスキャンしても差し支えない。
【0045】
QRコードは特定の識別コードを携え、クラウド内のデータベースモジュール33が特定の識別コードと対応する位置情報を格納することにより、モバイル装置2が特定の識別コードに基づいてデータベースモジュール33を参照して位置情報を取得できるようにする。
【0046】
あるいは、QRコードは直接位置情報を内蔵していても差し支えなく、モバイル装置2が、QRコードを読み取ることによって位置情報を取得する。
【0047】
本発明のキャプチャモジュール24は、GPSチェックイン、体温、血圧、心拍、血中酸素等の生理学的信号の測定に適用することができる。また、キャプチャモジュール24は、モバイル装置2とセンシング装置9と連携する。パンチインするときは、モバイル装置2のキャプチャモジュール24を使用して、パンチ情報をキャプチャする。
【0048】
キャプチャモジュール24は、写真、位置情報、時間情報等のパンチイン情報を取得するため、カメラレンズ、GPSモジュール、及びシステムクロックを含む。温度計は、呼気温度を測定して体温を測定するために、アルコール検知装置1に組み込むことができる。あるいは、センシング装置9は、体温情報を取得するための温度計(例えば、ブルートゥース温度計)を備えていても良い。通信モジュール22は、センシング装置9によって送信された体温情報を取得する。
【0049】
センシング装置9は、血圧計(例えば、ブルートゥース血圧計)を含む。通信モジュール22は、センシング装置9によって送信された血圧情報を取得する。センシング装置9は心拍と血中酸素情報を取得することができる心拍血中酸素取得装置を含むことができる。通信モジュール22は、センシング装置9によって送信された心拍と血中酸素情報を取得する。
【0050】
なお、上述した実施形態はブルートゥースを使用しているが、本発明は通信タイプを限定するものではなく、WiFi等の他の無線通信技術や、他の有線通信技術を用いて実現しても良い。
【0051】
クラウドデータ装置3は、会社データモジュール31(会社情報モジュール31)、問い合わせモジュール32、及びデータベースモジュール33を含む。会社データモジュール31は、管理会社データ、管理者データおよび権限、試験対象データおよびスケジューリングデータを含み、個人データベースデータを生成するための識別データを受信する。会社データモジュール31は、管理会社データ、管理者データ、管理者権限、試験対象データ、及び試験対象スケジューリングデータを含む。また、会社データモジュール31は、個人データベースデータを生成するための身元識別データを受信する。
【0052】
問い合わせモジュール32は、個人データベースのデータを受け取り、データ問い合わせ指標を生成する。データベースモジュール33は、会社、被験者、管理者、試験データ、及び様々なパラメータデータをカテゴリ別に記録し、照会データを受信し、個人識別データを一覧表示することもできる。
【0053】
ここで、会社概要モジュール31には、会社リスト、サイトリスト、アルコール検知装置リスト、アルコール検知管理、管理権限テーブル、被験者リスト、問い合わせの記録等のWebページが含まれる。
【0054】
会社リストには代理店、販売代理店情報があり、サイトリストにはアルコール検知装置1が使用されている場所がある。アルコール検知装置は、使用される携帯電話又はスマート接続装置を表す。管理ソフトウェアプログラム8は、アルコール検知装置1を使用している人の数を見ることができる。
【0055】
次に、管理権限テーブルは、会社の管理レベルと会社が持つ権限を表す。この権限は、管理可能なサイトや管理可能なドライバーリスト等の管理者が表示若しくは制御できる範囲を制限する。
【0056】
たとえば、管理可能なサイト、管理可能なドライバーリスト、及び被験者リストはドライバーの情報を表す。問い合わせの記録は、アルコール検知装置1又は他のセンシング装置9を使用した結果データがデータベースモジュール33に格納されることを意味する。
【0057】
複数のデータがある場合、問い合わせモジュール32を使用して、データベースモジュール33内のデータを問い合わせ又は照会することができる。クラウドアルコール検知システムは、データ標示によってデータ問い合わせとの比較の目的を達成することもできる。
【0058】
図2を参照して説明する。ここで、クラウドアルコール検知システムは、WEBインターフェース装置4と会社背景WEBサイト装置5(会社バックグラウンドWEBサイト装置5)を更に含む。WEBインターフェース装置4は、データベース情報を受信して、アプリケーションインターフェースデータを生成する。
【0059】
会社背景WEBサイト装置は、アプリケーションインターフェースデータを受信し、閲覧可能なデータを生成する。本発明のWEBインターフェース装置4は、APIとデータ変換インターフェースを提供し、当該データ変換インターフェイスは、各バックエンドプラットフォームが相互に接続できるようにするAPIインターフェイスプログラムである。
【0060】
APIインターフェイスプログラムにはデータフォーマットを変換する機能があり、他社の会社背景WEBサイト装置(図示せず)は、このWEBインターフェース装置4に直接接続できる。このため、このデータフォーマットを変換する機能により、アルコール検知の値、時間、面積、カード、生体認証、ログ、その他の情報を表示することができる。
【0061】
図3を参照して説明する。ここで、クラウドアルコール検知システムは、WEBサイト変換データ装置6と会社WEBサイト装置7(第1の会社WEBサイト装置71と第2の会社WEBサイト装置72)を更に含む。
【0062】
本発明のクラウドアルコール検知システムは、多くのアルコール検知装置1を管理することができ、一部のバス会社は、アルコール検知ウェブページを設定するのを支援する必要がある。
【0063】
したがって、クラウドデータ装置3は、WEBサイト変換データ装置6へのデータベースデータを生成することができ、WEBサイト変換データ装置6は、データベースデータを受信し、WEBサイト表示情報を生成する。
【0064】
1個又は複数個の会社WEBサイト装置7(この例では、第1の会社WEBサイト装置71と第2の会社WEBサイト装置72)は、WEBサイト表示情報を受信し、WEBサイト表示情報を表示する。
【0065】
ここで、WEBサイト表示情報には、会社一覧、サイト一覧、アルコール検知装置リスト、アルコール検知管理、管理権限テーブル、被験者リスト、問い合わせの記録等のWEBページが含まれる。
【0066】
アルコール検知装置1とバイオメトリック識別システムの検証ステップは以下の通りである。モバイル装置2は、キャプチャモジュール24を起動してバイオメトリック識別データを受信し、演算モジュール23は個人識別データを生成する。
【0067】
アルコール検知装置1は、被験者による呼気入力を受信し、モバイル装置2のワイン検査データを生成する。そして、クラウドデータ装置3は、アルコール検知データとバイオメトリック識別データを受信し、それらをクラウドデータベースに格納する。
【0068】
図4を参照して説明する。管理ソフトウェア8は、管理者の電子デバイス(携帯電話、コンピュータ等)によって実行されて、リアルタイムのデータベースデータを受信することができる。管理ソフトウェア8は、データベースに更新されるアプリケーションユーザーデータをクラウドデータ装置3に返信(応答)する。
【0069】
一般に、管理者はクラウドデータ装置3のコンテンツをリアルタイムで表示することはできない。これに対し、本発明は、管理ソフトウェアプログラム8(APP)を提供することにより、リアルタイムデータ(アルコール検知値等)は、リモート操作で動く管理ソフトウェア8で表示でき、クラウドデータ装置3へのメッセージに適時に応答できる。
【0070】
管理ソフトウェアプログラム(APP)は、管理者の階層管理を採用し、管理者の権限と範囲に応じて管理者が受信する必要のあるメッセージを表示する。そして、もし異常なイベントが発生した場合、関連する全てのレベルの管理者は、ステータスの変化をすぐに確認できるため、マルチ管理者のコラボレーションと管理に即時に介入することができるという目標を達成し得る。
【0071】
管理ソフトウェア8は、ドライバーのアルコール検知値を確認できる。もし、ドライバーのアルコール検知値が基準を超えた場合、会社の管理者はこの管理ソフトウェア8を使用して、飲酒したドライバーが本来担当する運転すべき時間帯について、代役のドライバーを探して飲酒したドライバーに換えて当該代役のドライバーに運転させることができる。つまり、飲酒運転とならないように、シフトをずらして代わりが務まる他のドライバーを探すことができる。
【0072】
図5を参照して説明する。アルコール検知装置1とバイオメトリック識別システムのテスト方法は以下の通りである。モバイル装置2は、操作コマンドを受信して、モバイル装置2にログインし、アルコール検知プログラム(s101)を起動する。
【0073】
モバイル装置2のアルコール検知プログラムが起動信号を送信してアルコール検知装置を起動し(s102)、アルコール検知装置1がアルコール検知値を測定する(s103)。
【0074】
モバイル装置2が生体認証体をキャプチャし(s104)、アルコール検知装置のアルコール検知データ(s105)を受信し、身元識別データを生成する。そして、クラウドデータ装置3は身元識別データを受信して身元識別データを記録する(s106)。
【0075】
以上のように、本発明は、アルコール検知値とバイオメトリック識別データをクラウドデータベースに入力し、クラウドデータベースは、時刻、アルコール値、写真等の所定のデータを記録するので、これらのアルコール検知値は、ドライバーがアルコールを隠れて飲んでいるか否かを確認することができる。
【0076】
また、バックグラウンドのスタッフ(会社背景WEBサイト装置5の担当者)は、アルコール検知データをリアルタイムで確認して、運転手が密かに飲酒しているかどうかを判断できる。
【0077】
また、これらの効果に加えて、本発明の他の機能としては、被験者を区別するために、指紋認識、顔認識、若しくはその他の認証データである生体認証データを有するので、被験者を容易に区別することができる。
【0078】
なお、上記のシステムはクラウドアルコール検知システムに限定されるものではない。例えば、会社の既存のパンチカード、血圧管理、ルート管理、シフト管理、心拍数、血中酸素濃度、体重、体脂肪率等であってもよく、必ずしもアルコール検知システムに限定されない。更に、種々の周辺機器がこのアーキテクチャを最大限に活用して、複数のアプリケーションを管理し得る。
【符号の説明】
【0079】
1 アルコール検知装置
2 モバイル装置
21 モバイルディスプレイモジュール
22 通信モジュール
23 演算モジュール
24 キャプチャモジュール
25 ネットワークモジュール
26 起動モジュール
3 クラウドデータ装置
31 会社データモジュール
32 問い合わせモジュール
33 データベースモジュール
4 WEBインターフェース装置
5 会社背景WEBサイト装置
6 WEBサイト変換データ装置
71 第1の会社WEBサイト装置
72 第2の会社WEBサイト装置
8 管理ソフトウェア
9 センシング装置