(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102746
(43)【公開日】2023-07-25
(54)【発明の名称】ストリーミング動画を通じた広告提供システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230718BHJP
G06Q 30/0273 20230101ALI20230718BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20230718BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q30/02 438
G06Q30/02 446
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139431
(22)【出願日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0004776
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0025423
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.YouTube
2.TWITCH
(71)【出願人】
【識別番号】521216407
【氏名又は名称】トゥースライフ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チュ ヨンソン
(72)【発明者】
【氏名】ホン ウォンピョ
(72)【発明者】
【氏名】キム ジュウォン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ストリーマー及びストリーミングプラットフォームにより送出されるストリーミング動画を通じた広告提供システム及び方法の提供。
【解決手段】本発明によるストリーミング動画を通じた広告提供システムは、広告主がストリーミングサーバに広告を登録すると、登録されている広告のいずれかをストリーマーが選択し、ストリーマーが広告機能を活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーが選択した広告の広告動画に切り替えることができる。ストリーマーが、広告主が登録した広告のいずれかを選択し、ストリーマーが送出するストリーミング動画に広告商品情報リンクなどの広告コンテンツ提供オブジェクトを含めて視聴者に広告コンテンツを提供する。広告主が、広告サーバに広告主及び広告の登録を行い、広告するストリーマーの放送コンテンツ、フォロワー、視聴者数等の条件を制限することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリーミング動画を通じた広告提供システムであって、
広告コンテンツを広告プールに登録し、前記広告コンテンツを広告するストリーマーの条件を設定する、広告主端末と、
登録されている広告プールから広告したい広告コンテンツを選択し、ストリーミングコンテンツを生成してストリーミングサーバに伝送する、ストリーマー端末と、
前記設定されているストリーマーの条件と、広告を選択したストリーマー情報とを比較して広告コンテンツとストリーマーとをマッチングし、ストリーマーとマッチした広告コンテンツを、ストリーマーの放送動画に含めて出力する、ストリーミングサーバと、を含む、
ストリーミング動画を通じた広告提供システム。
【請求項2】
前記ストリーミングサーバは、
広告主が登録する広告コンテンツ、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件、及びストリーマー情報を収集する広告情報収集モジュールと、
ストリーマーが、広告したい広告コンテンツを選択すると、選択された広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件とストリーマー情報とを比較して、前記広告コンテンツの広告を行うストリーマーとのマッチングの可否を判定するマッチング判定モジュールと、
ストリーミング動画に出力される広告商品情報リンクと連動した広告コンテンツ提供オブジェクトである広告ウィジェットを生成する広告ウィジェット生成モジュールと、
ストリーマー端末により広告機能が活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーが選択した広告の広告動画に切り替える広告切替モジュールと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載のストリーミング動画を通じた広告提供システム。
【請求項3】
前記広告ウィジェット生成モジュールは、
生成された広告ウィジェットに連動した広告商品を販売し、前記広告商品の購入回数が増加すると、前記広告ウィジェットのディスプレイ効果を追加することを特徴とする、請求項2に記載のストリーミング動画を通じた広告提供システム。
【請求項4】
前記ストリーミングサーバは、
放送動画に出力される広告ウィジェットを通じて広告コンテンツにアクセスしたトラフィック、前記広告コンテンツを通じて販売する広告商品販売数及び販売金額を確認し、広告コンテンツとマッチしたストリーマーによる広告成果を把握し、把握した広告結果に応じた追加手数料を算出する手数料算出モジュールをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のストリーミング動画を通じた広告提供システム。
【請求項5】
前記マッチング判定モジュールは、
ストリーミング動画を通じた広告の進行が完了した後、ストリーマーの広告成果及び追加手数料に応じて、前記ストリーマーと広告コンテンツとのマッチング適合度をアップデートする、請求項2に記載のストリーミング動画を通じた広告提供システム。
【請求項6】
ストリーミング動画を通じた広告提供方法であって、
(A)広告主端末で広告コンテンツを広告プールに登録し、前記広告コンテンツを広告するストリーマーの条件を設定するステップと、
(B)登録されている広告プールから広告したい広告コンテンツを選択し、ストリーミングコンテンツを生成してストリーミングサーバに伝送するステップと、
(C)ストリーミングサーバで前記設定されているストリーマーの条件と広告を選択したストリーマー情報とを比較して、広告コンテンツとストリーマーとをマッチングし、ストリーマーとマッチした広告コンテンツを、前記ストリーマーのストリーミング動画に含めて出力するステップと、を含む、
ストリーミング動画を通じた広告提供方法。
【請求項7】
前記(C)のステップは、
(C-1)広告主が登録する広告コンテンツ、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件、及びストリーマー情報を収集するステップと、
(C-2)ストリーマーが、広告したい広告コンテンツを選択すると、選ばれた広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件とストリーマー情報とを比較して、前記広告コンテンツの広告を行うストリーマーとのマッチングの可否を判定するステップと、
(C-3)ストリーミング動画に出力される広告商品情報リンクと連動した広告コンテンツ提供オブジェクトである広告ウィジェットを生成するステップと、
(C-4)ストリーマー端末により広告機能が活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーが選択した広告の広告動画に切り替えるステップと、を含むことを特徴とする、請求項6に記載のストリーミング動画を通じた広告提供方法。
【請求項8】
前記(C-3)のステップは、
生成された広告ウィジェットに連動する広告商品を販売し、前記広告商品の購入回数が増加する場合、前記広告ウィジェットのディスプレイ効果を追加することを特徴とする、請求項7に記載のストリーミング動画を通じた広告提供方法。
【請求項9】
前記(C)のステップは、
放送動画に出力される広告ウィジェットを通じて広告コンテンツにアクセスしたトラフィック、前記広告コンテンツを通じて販売する広告商品販売数及び販売金額を確認し、広告コンテンツとマッチしたストリーマーを通じた広告成果を把握し、把握した広告結果に応じた追加手数料を算出するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載のストリーミング動画を通じた広告提供方法。
【請求項10】
前記(C)のステップは、
ストリーミング動画を通じた広告の進行が完了した後、ストリーマーの広告成果及び追加手数料に応じて、前記ストリーマーと広告コンテンツとのマッチング適合度をアップデートするステップを含むことを特徴とする、請求項9に記載のストリーミング動画を通じた広告提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広告提供システム及び方法に関し、特に、ストリーマー及びストリーミングプラットフォームにより送出されるストリーミング動画を通じた広告提供システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で他に表示されない限り、この項目で開示される内容は、本願の請求項に対する従来の技術ではなく、また、この項目に含まれるといえども従来の技術であると認められるものではない。
【0003】
近年、ユーチューブ(Youtube)、アフリカ(Afreeca)、ツイッチ(Twitch)などの韓国国内外のストリーミングプラットフォームを利用して個人放送を行うストリーマー、及び、これを視聴する視聴者が増加しつつある。既存のストリーミングプラットフォームは、
図1のように放送を行う主体が、カメラ、マイクなどの入力装置を用いて自身の放送画面をリアルタイムで送出し、且つ、視聴者は一方的にそれを受信して視聴するといった、一方向サービスを提供している。
【0004】
従来のストリーマーは、リアルタイムの放送動画を通じて後援金による収益を得るか、または、広告主の要請に応じて広告を行うことにより、収益を得ることができた。しかし、広告中に、ストリーマーの意思に関係なく、所属しているMCN(Multi Channel Network)により行われたり、ストリーマーは広告を通じて収益を実現したいが、連携している広告主がいないため、広告を行うことができないという問題があった。また、広告主においても、広告単価が不明に決められており、且つ、広告主自身が希望するストリーマーとの連携が難しいという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2005112号公報(2019年07月23日)
【特許文献2】韓国登録特許第10-1383904号公報(2014年04月03日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示によるストリーミング動画を通じた広告提供システムは、広告主が、ストリーミングサーバに広告を登録すると、登録されている広告のうちのいずれか一つをストリーマーが選択し、ストリーマーが広告機能を活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーが選択した広告の広告動画に切り替えることができる。
【0007】
これにより、ストリーマーが、広告主により登録されている広告のうちのいずれか一つを選択し、ストリーマーが送出するストリーミング動画に広告商品情報リンクなどの広告コンテンツ提供オブジェクトを含めて視聴者に広告コンテンツを提供する。
【0008】
実施形態では、広告主が、実施形態に係る広告サーバに広告主及び広告の登録を行うと共に、広告するストリーマーの放送コンテンツ、フォロワー、視聴者数等の条件を制限することができる。
【0009】
実施形態では、広告主により登録されている広告プール内から、ストリーマーが、広告コンテンツ及び広告単価を確認し、広告したい広告コンテンツを選択する。その後、ストリーマーの放送の統合ウィジェットで広告が露出されることができ、また、ストリーマーが、放送中、コントロールプログラムを通じて広告の再生を制御できるようにする。
【0010】
また、実施形態では、ストリーマーが、動画で挿入した広告コンテンツ提供オブジェクトにブックマーク、または、お気に入りなどの機能を提供し、視聴者による広告商品購入を可能にする。実施形態では、広告商品の購入回数が増加する場合、広告コンテンツ提供オブジェクトがストリーミング画面に表示されるとき、オブジェクトのサイズを拡大したり、オブジェクトのアウトラインをハイライト表示しても良い。また、実施形態における広告コンテンツ提供オブジェクトのハイライトの線の太さ及び色は、商品の購入回数や商品の販売金額などに比例してさらに強調するように設定しても良い。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の実施形態によるストリーミング動画を通じた広告提供システムは、広告コンテンツを広告プールに登録し、広告コンテンツを広告するストリーマーの条件を設定する広告主端末と、登録されている広告プールから広告したい広告コンテンツを選択し、ストリーミングコンテンツを生成してストリーミングサーバに伝送するストリーマー端末と、設定されているストリーマーの条件と広告を選択したストリーマーの情報とを比較して広告コンテンツとストリーマーとをマッチングし、ストリーマーとマッチした広告コンテンツをストリーマーの放送動画に含めて出力するストリーミングサーバと、を含む。
【0012】
一実施形態で、ストリーミングサーバは、広告主により登録される広告コンテンツ、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件及びストリーマー情報を収集する広告情報収集モジュールと、ストリーマーが、広告したい広告コンテンツを選択すると、選択された広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件及びストリーマー情報を比較して、前記広告コンテンツの広告を進めるストリーマーとのマッチングの可否を判定するマッチング判定モジュールと、ストリーミング動画に出力される広告商品情報リンクと連動する広告コンテンツ提供オブジェクトである広告ウィジェットを生成する広告ウィジェット生成モジュールと、ストリーマー端末により広告機能が活性化される場合、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーが選択した広告の広告動画に切り替える広告切替モジュールと、放送動画に出力される広告ウィジェットを通じて広告コンテンツにアクセスするトラフィック、広告コンテンツを通じて販売する広告商品の販売数量及び販売金額を確認し、広告コンテンツとマッチしたストリーマーによる広告の成果を把握し、把握した広告成果に応じた追加手数料を算出する手数料計算モジュールと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のようなストリーミング動画を通じた広告提供システム及び方法により、ストリーマーは、広告したい広告コンテンツを選択し、広告による収益を得ることができる一方、広告主は、広告コンテンツに適したストリーマーを介して広告コンテンツを提供することにより、広告効果を向上させることができる。
【0014】
また、ストリーマーは、広告主が登録した広告のうち、いずれか一つを選択して広告を行うことにより、広告収益を得ることができるだけでなく、放送中に強制広告形式で広告の集中度を向上させることができることから、自発的な広告選択及び再生方式で放送に邪魔されないようにする効果を奏する。
【0015】
また、ストリーマーの広告成果に応じた追加広告費用を算出し、ストリーマーの収益を増大させ、広告効果を最大化できるようにする。
【0016】
本発明の効果は、前記した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論できるすべての効果を含むものと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】従来のストリーミングプラットフォームの構成を示す図である。
【
図2】実施形態に係るストリーミング動画を通じた広告提供システムの構成を示す図である。
【
図3】実施形態に係るストリーミングサーバのデータ処理構成を示す図である。
【
図4】実施形態によるストリーミング動画を通じた広告提供システムのフローチャートである。
【
図5】実施形態に係るストリーミングサーバのデータ処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付される図面と共に詳しく後述する実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、相異なる多様な形態で具現されることができ、ただこれらの実施形態は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。全明細書に亘って同じ構成要素には同一の符号を付する。
【0019】
本発明の実施形態を説明するにあたり、公知の機能または構成に関する具体的な説明が、本発明の要旨を無駄に曖昧にする恐れがあると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は、本発明の実施形態での機能を考慮して定義された用語であって、これはユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わることがある。したがって、本明細書の全般にわたる内容に基づいてその定義が下されるべきである。
【0020】
図2は、実施形態に係るストリーミング動画を通じた広告提供システムの構成を示す図である。
【0021】
図2を参照すると、実施形態によるストリーミング動画による広告提供システムは、広告主端末200、ストリーミングサーバ100、及びストリーマー端末300を含むことができる。ここで、少なくとも1つの端末は、ネットワークを介して遠隔地のサーバまたは端末に接続することができるコンピュータによって実現することができる。ここで、コンピュータとは、例えば、ナビゲーション、ウェブブラウザ(WEBブラウザ)が搭載されたノートブック、デスクトップ(Desktop)、ラップトップ(Laptop)などを含むことができる。このとき、少なくとも1つの端末は、ネットワークを介して遠隔地のサーバや端末に接続することができる端末として実現することができる。少なくとも1つの端末は、例えば、携帯性と移動性とが確保できる無線通信装置であり、ナビゲーション、PCS(Personal Communication System)、GSM(Global System for Mobile Communications)、PDC(Personal Digital Cellular)、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、IMT(International Mobile Telecommunication)-2000、CDMA(Code Division Multiple Access)-2000、W-CDMA (W-Code Division Multiple Access)、Wibro(Wireless Broadband Internet)端末、スマートフォン(Smartphone)、スマートパッド(Smartpad)、タブレットPC(Tablet PC)などのような、あらゆる種類のハンドヘルド(Handheld)ベースの無線通信装置を含むことができる。
【0022】
広告主端末200は、広告コンテンツを広告プールに登録し、登録した広告コンテンツを広告するストリーマーの条件を設定する。実施形態で、ストリーマーの条件としては、放送コンテンツの種類、フォロワー数、リアルタイムストリーミング時の接続者数、視聴者数などを含むことができる。
【0023】
ストリーマー端末300は、登録されている広告プールから広告したい広告コンテンツを選択し、ストリーミングコンテンツを生成してストリーミングサーバ100に伝送する。実施形態で、ストリーマーは、システムの広告プールに登録されている広告コンテンツ、ストリーマーの条件、及び広告費用を確認し、ストリーミング動画を通じた広告の実行を希望する広告コンテンツを選択することができる。
【0024】
ストリーミングサーバ100は、広告コンテンツに対して広告主が設定したストリーマーの条件と広告を選択したストリーマー情報とを比較して広告コンテンツとストリーマーとをマッチングし、ストリーマーとマッチした広告コンテンツをストリーミング動画に含めて出力する。
【0025】
また、実施形態に係るストリーミング動画を通じた広告提供システムは、広告主が広告を登録すると、登録されている広告のうちのいずれか一つをストリーマーが選択し、ストリーマーが広告機能を活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーにより選択された広告の広告動画に切り替えることができる。
【0026】
実施形態で、ストリーマーが、広告主が登録した広告のうちのいずれか一つを選択し、ストリーマーが送出するストリーミング動画に広告商品情報リンクなどの広告コンテンツ提供オブジェクトを含めて視聴者に広告コンテンツを提供することができる。
【0027】
実施形態で、広告主が登録した広告プール内から、ストリーマーが、広告コンテンツ及び広告単価を確認し、広告したい広告コンテンツを選択する。その後、ストリーマーの放送の統合ウィジェットで広告を露出することができ、ストリーマーが放送中にコントロールプログラムを介して広告の再生を制御できるようにする。
【0028】
また、実施形態で、ストリーマーが動画で挿入した広告コンテンツ提供オブジェクトにブックマーク、お気に入りなどの広告商品購入における便利機能を提供し、視聴者の広告商品購入を可能にする。実施形態で、広告商品の購入回数が増加した場合、広告コンテンツ提供オブジェクトがストリーミング画面に表示されるとき、オブジェクトのサイズを拡大したり、オブジェクトのアウトラインをハイライト表示しても良い。また、広告コンテンツ提供オブジェクトのハイライトの線の太さ及び色は、商品の購入回数や商品の販売金額などに比例してさらに強調できるように設定しても良い。
【0029】
図3は、実施形態に係るストリーミングサーバのデータ処理構成を示す図である。
図3を参照すると、実施形態によるストリーミングサーバ100は、広告情報収集モジュール110、マッチング判定モジュール120、広告ウィジェット生成モジュール130、広告切替モジュール140、及び手数料算出モジュール150を含むことができる。本明細書で用いられる「モジュール」という用語は、用語が使用される文脈に応じて、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを含むものと解釈されなければならない。例えば、ソフトウェアは、機械語、ファームウェア(firmware)、埋め込みコード(embedded code)、及びアプリケーションソフトウェアなどが挙げられる。また、ハードウェアは、回路、プロセッサ、コンピュータ、集積回路、集積回路コア、センサ、MEMS(Micro-Electro-Mechanical System)、受動デバイス、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0030】
広告情報収集モジュール110は、広告主が登録する広告コンテンツ、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件、及びストリーマー情報を収集する。実施形態において、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件とは、広告するためのストリーマーの資格要件に対する情報のことをいい、放送コンテンツ、フォロワー数、視聴者数などの広告効果につながるストリーマーの資格要件情報及び詳細情報を含めることができる。実施形態で、広告主は、広告コンテンツにストリーマーの条件を設定することによって、当該条件を満たさないストリーマーは広告実行候補から除外して広告コンテンツへのアクセスを制限することができる。実施形態で、広告主は、広告コンテンツを登録するに際し、広告しようとする商品と広告コンテンツの構成及び広告費用情報を共に登録する。
【0031】
実施形態による広告情報収集モジュール110で収集されるストリーマー情報は、ストリーマーの条件に含まれる詳細情報である。例えば、広告情報収集モジュール110は、システムに登録されている各ストリーマーの放送コンテンツ、フォロワー数、視聴者数、広告遂行履歴、広告費用、ストリーマーの性別、年齢、主要視聴者性別、年齢などの情報を収集することができる。
【0032】
マッチング判定モジュール120は、ストリーマーが、広告したい広告コンテンツを選択すると、選択した広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件とストリーマー情報とを比較し、比較結果に応じて広告コンテンツの広告を行うストリーマーとのマッチングの可否を判定する。例えば、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件が、フォロワー数十万以上、平均視聴者数800人以上、ストリーマーの年齢二十代、主要視聴者の性別女性、ストリーマーの性別は男性である場合、該当広告コンテンツを選択したストリーマー情報が広告コンテンツに設定されている全ての条件を満たしているか否かを判定する。具体的には、該当広告コンテンツを選択したストリーマー1の情報が、フォロワー数12万、平均視聴者数850人、ストリーマー年齢26、主要視聴者の性別女性、ストリーマーの性別は男性である場合、ストリーマー1は広告コンテンツにアクセスすることができる。また、該当広告コンテンツを選択したストリーマー2の情報が、フォロワー数9万、平均視聴者数950人、ストリーマー年齢26、主要視聴者の性別女性、ストリーマーの性別は男性である場合、ストリーマー2は広告コンテンツにアクセスすることができない。
【0033】
実施形態で、マッチング判定モジュール120は、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件とストリーマー情報との比較を通じて、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件を全て満たすストリーマーを抽出し、抽出されたストリーマーと広告コンテンツとのマッチング適合度を算出する。実施形態におけるマッチング適合度は、設定されているストリーマーの条件とストリーマー情報との一致率とフォロワー数とによって算出することができる。例えば、マッチング判定モジュール120は、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件全てを満たす場合、フォロワー数が多いストリーマーのマッチング適合度をより高く算出する。つまり、実施形態で、ストリーマーのフォロワー数及び平均視聴者数を含むストリーマーの影響力の指標に比例するマッチング適合度を算出することができる。例えば、フォロワー数を含むストリーマーの条件がすべて同じであるストリーマーのマッチング適合度は、平均視聴者数に比例するようにマッチング適合度を算出することができる。実施形態では、ストリーマーの条件とストリーマー情報比較結果によるマッチング適合度に基づいた広告ストリーマーの優先順位を生成して広告主端末に伝送することができる。広告主端末は、広告ストリーマー優先順位情報を確認したうえで、ストリーマーを選択してストリーミングサーバに伝送する。また、ストリーミングサーバとして選ばれたストリーマーとの広告契約書及び広告進行要請メッセージを伝送することができる。
【0034】
広告ウィジェット生成モジュール130は、ストリーミング動画に出力される広告リンクと連動した広告コンテンツ提供オブジェクトである広告ウィジェットを生成する。実施形態で、広告リンクは、商品購入リンク、商品詳細説明リンク、商品広告動画ストリーミングリンクなどを含むことができる。実施形態で、広告ウィジェット生成モジュール130は、生成された広告ウィジェットに連動する広告商品を販売し、広告商品の購入回数が増加する場合、広告ウィジェットのディスプレイ効果を追加する。実施形態に係る広告ウィジェット生成モジュール130は、広告商品の購入回数が増加すると、広告コンテンツ提供オブジェクトがストリーミング画面に表示されるとき、オブジェクトのサイズを拡大するか、オブジェクトのアウトラインをハイライト表示することができる。また、実施形態で、広告コンテンツ提供オブジェクトのハイライトの線の太さ及び色は、商品の購入回数や商品の販売金額などに比例してさらに強調して設定することができる。また、実施形態で、生成された広告ウィジェットをストリーミング画面に出力した後に視聴者の購買イベントが発生する場合、広告ウィジェットのディスプレイ効果を変えることによって、購買イベントの発生を視聴者及びストリーマーに知らせる。例えば、広告ウィジェットがストリーミング画面に出力され、広告商品が購入されると、ウィジェットの色が変わったり、光ったり、視覚オブジェクトが切り替わるなどの視覚的な効果を生成することができる。
【0035】
また、実施形態に係る広告ウィジェット生成モジュール130は、一定時間内で所定の回数を超える広告商品購入イベントが発生したり、購入イベントが一定時間内で連続発生する場合、購入イベントが発生するたびに広告ウィジェットに加わる視覚及び音響の効果を追加することができる。例えば、広告ウィジェット生成モジュール130は、広告商品の購入回数が増加するにつれて広告ウィジェットのサイズを上向調整するか、または、目標購入回数が達成されると該当広告ウィジェットに花火などの視覚的効果が得られるように設定しても良い。
【0036】
広告切替モジュール140は、ストリーマー端末により広告機能が活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーにより選択された広告の広告動画に切り替える。実施形態で、ストリーマーは、ストリーミングサーバから提供するストリーミング制御プログラムにより、ストリーマーが放送中に希望するときにストリーミング動画を広告動画に切り替えることができる。
【0037】
手数料算出モジュール150は、ストリーミング動画に出力された広告ウィジェットを介して広告コンテンツにアクセスしたトラフィック、広告コンテンツを通じて販売する広告商品の販売数及び販売金額を確認し、ストリーマーによる広告成果を把握し、把握した広告成果に応じて、インセンティブといった追加手数料を算出する。実施形態では、算出された追加手数料をストリーマーとストリーミングプラットフォームとに分けて提供することができる。実施形態で、手数料算出モジュール150は、広告ウィジェットが露出されたストリーミング動画の送出時間の間に販売された広告商品の数、ストリーミング動画を通じた広告が完了してから、一定期間の間に販売された広告商品の数、ストリーミング動画を通じた広告完了後の売上高及び販売増加量を数値を通じて、ストリーマーの広告成果を判断することができる。実施形態で、追加手数料は、下記の数式(1)及び数式(2)で算出することができる。
【数1】
【数2】
【0038】
また、実施形態で、手数料算出モジュール150は、ストリーマーを通じた広告成果を広告商品販売回数と広告商品露出回数とに分けて把握することができる。実施形態で、手数料算出モジュール150は、広告時間前後及び広告時間中に発生した購入イベントの発生回数を測定して広告商品の販売回数を把握することができ、広告商品の露出回数は、ストリーミングコンテンツに含まれる広告ウィジェットを通じた広告動画視聴回数、広告動画再生回数、広告ページへの接続回数をカウントして把握することができる。また、手数料算出モジュール150は、広告動画出力時間中のストリーミング放送視聴者数をカウントして広告商品露出回数を把握することができる。
【0039】
実施形態に係る手数料算出モジュール150は、広告商品販売回数と広告商品露出回数とに分ける広告成果指標に応じて追加手数料を算出することができる。実施形態では、広告商品露出回数に対する追加手数料率を予め設定し、設定されている追加手数料率に基づいて広告商品露出回数が反映された追加手数料を算出することができる。実施形態で、広告商品露出回数は、広告ウィジェットに連動する広告リンクの推薦数、共有回数などを含めて算出することができる。
【0040】
また、実施形態で、手数料算出モジュール150は、広告商品を購入した後援者に提供するリワードを算出することができる。実施形態で、後援者端末で広告商品購入後、当該商品に対するレビュー、写真を含めた広告商品レビュー情報を、ストリーミング放送のチャットウィンドウに入力する場合、アップロードされた広告商品レビュー情報の適合性を確認し、確認結果に応じて後援者端末にリワードを提供することができる。例えば、手数料算出モジュール150は、後援者端末から広告商品の購入写真をアップロードする場合、イメージ検出過程を通じてイメージに含まれているオブジェクトが広告商品であるか否かを確認するか、広告商品に含まれている商品コード等を確認して、アップロードされたイメージに広告商品が含まれていると確認される場合、後援者端末に所定のリワードを提供する。また、後援者端末から広告商品のレビュー情報をテキストとして入力する場合、テキスト形式及び意味の検出を行い、実行結果に応じて後援者端末にリワードを提供することができる。実施形態では、後援者端末を通じたテキスト広告フォーマットを予め設定しておき、設定されている広告フォーマットに合致するテキストを伝送した後援者端末にリワードを提供することができる。また、実施形態で、後援者端末から広告商品購入後に、推奨者コードをチャットウィンドウにメッセージで入力し、他の後援者が当該推奨者コードを用いて広告商品を購入すると、推奨者コードを提供した後援者端末にリワードを提供することができる。
【0041】
また、実施形態で、マッチング判定モジュール120は、ストリーミング動画を通じた広告の進行が完了した後、ストリーマーの広告成果及び追加手数料によって、ストリーマーと広告コンテンツとのマッチング適合度をアップデートする。実施形態で、ストリーマーの広告成果及び追加手数料の履歴をストリーマー別に保存し、ストリーマーの広告成果及び追加手数料に応じてマッチング適合度を向上する、加算点という概念の成果指標を算出し、ストリーマーの成果指標が広告コンテンツマッチング適合度の算出時に自動でマッチング適合度に合算できるようにする。
【0042】
以下に、ストリーミング動画を通じた広告提供方法について順に説明する。実施形態に係るストリーミング動画を通じた広告提供方法の作用(機能)は、ストリーミング動画を通じた広告提供システムの機能と本質的に同様であるため、
図2及び
図3と重複する説明は省略する。
【0043】
図4は、実施形態に係るストリーミング動画を通じた広告提供システムのフローチャートである。
【0044】
図4を参照すると、ステップS410では、広告主端末から広告コンテンツを広告プールに登録し、前記広告コンテンツを広告するストリーマーの条件を設定してストリーミングサーバに伝送する。
【0045】
ステップS420では、ストリーミングサーバで、広告コンテンツ及びストリーマーの条件を登録する。
【0046】
ステップS430では、ストリーマー端末で、登録されている広告プールから広告したい広告コンテンツを選択し、ストリーミングコンテンツを生成して、ストリーミングサーバに伝送する。
【0047】
ステップS440では、ストリーミングサーバで上記設定されているストリーマーの条件と、広告を選択したストリーマー情報とを比較し、広告コンテンツとストリーマーとをマッチングする。ステップS450では、ストリーマーとマッチした広告コンテンツを当該ストリーマーのストリーミング動画に含めて出力する。ステップS450では、放送動画に出力された広告ウィジェットを通じて広告コンテンツにアクセスしたトラフィック、広告コンテンツを通じて販売する広告商品販売数及び販売金額を確認し、広告コンテンツとマッチしたストリーマーを通じた広告成果を把握し、把握された広告成果に応じて追加手数料を算出することができる。また、ストリーミング動画を通じた広告進行完了後、ストリーマーの広告成果及び追加手数料によって、ストリーマーと広告コンテンツとのマッチング適合度をアップデートすることができる。
【0048】
図5は、実施形態に係るストリーミングサーバのデータ処理フローを示す図である。
図5を参照すると、ステップS510では、広告主が登録する広告コンテンツ、広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件及びストリーマー情報を収集する。
【0049】
ステップS520において、ストリーマーが、広告したい広告コンテンツを選択すると、選択された広告コンテンツに設定されているストリーマーの条件及びストリーマー情報を比較して、広告コンテンツの広告を行うストリーマーとのマッチングの可否を判定する。
【0050】
ステップS530で、ストリーミング動画に出力される広告商品情報リンクに連動する広告コンテンツ提供オブジェクトである広告ウィジェットを生成する。実施形態では、生成された広告ウィジェットを通じてウィジェットに連動している広告商品を販売し、広告商品の購入回数が増加すると、広告ウィジェットのディスプレイ効果を追加することができる。例えば、広告商品の購入回数が増加した場合、広告コンテンツ提供オブジェクトがストリーミング画面に表示されるとき、オブジェクトのサイズを拡大したり、オブジェクトのアウトラインをハイライト表示することができる。また、実施形態で、広告コンテンツ提供オブジェクトのハイライトの線の太さ及び色は、商品の購入回数や販売金額などに比例してさらに強調するように設定することができる。
【0051】
ステップS540で、ストリーマー端末により広告機能が活性化すると、ストリーマーのリアルタイム放送動画を、ストリーマーが選択した広告の広告動画に切り替える。
【0052】
前述したようなストリーミング動画を通じた広告提供システム及び方法により、ストリーマーは、ストリーマー自身が広告したい広告コンテンツを選択して広告による収益を得ることができ、また、広告主は、広告コンテンツに適したストリーマーを通じて広告コンテンツを提供することによって、広告効果を向上することができる。
【0053】
また、ストリーマーは、広告主により登録されている広告のうちのいずれか一つを選択して広告を行えることで、広告収益を得ることができるだけでなく、放送中の強制広告形式で広告の集中度を高めることができ、自発的な広告選択及び再生方式で放送に邪魔されないようにする効果を奏する。
【0054】
また、ストリーマーの広告成果に応じた追加広告費用を算出し、ストリーマーの収益を増大すると共に、広告効果を最大限に発揮することができるようにする。
【0055】
本開示内容は、例示に過ぎず、特許請求の範囲で請求する請求の要旨を離脱しない範囲内で、当該技術分野における通常の知識を有する者によって多様に変更実施されることができるので、開示内容の保護範囲は、前述した特定の実施形態に限定されない。