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  • 特開-X線画像撮影装置 図1
  • 特開-X線画像撮影装置 図2
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  • 特開-X線画像撮影装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102795
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】X線画像撮影装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20230719BHJP
【FI】
A61B6/00 300Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020100188
(22)【出願日】2020-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】593090204
【氏名又は名称】岸上 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100166958
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 喜代造
(72)【発明者】
【氏名】岸上 義弘
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA07
4C093CA01
4C093EB16
4C093EB21
4C093EC29
4C093FA15
4C093FA22
4C093FA53
4C093FA60
(57)【要約】
【課題】X線検出部の曲率を変更して、撮影対象の姿勢に応じてX線画像を撮影することにより、センサの湾曲形状を撮影対象の弯曲形状に沿わせて、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができ、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となる、X線画像撮影装置を提供する。
【解決手段】本実施形態に係るX線画像撮影装置10は、撮影対象に向けてX線を放射するX線管球12と、X線管球12から放射されて撮影対象を透過したX線を検出するX線検出部13と、を備え、X線検出部13は、X線管球12を通る少なくとも一の断面形状が円形状の一部となるように形成されるとともに円形状の曲率半径が変更可能とされ、X線管球12は、X線検出部13における円形状の曲率半径が変更された際に、X線検出部12からの距離を変更することにより円形状の中心に配置可能とされる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影対象に向けてX線を放射するX線管球と、前記X線管球から放射されて前記撮影対象を透過したX線を検出するX線検出部と、を備えるX線画像撮影装置であって、
前記X線検出部は、多数のX線検出素子が面状に並べられて構成され、
前記X線検出部は、前記X線管球を通る少なくとも一の断面形状が円形状の一部となるように形成されるとともに、前記円形状の曲率半径が変更可能とされ、
前記X線管球は、前記X線検出部における前記円形状の曲率半径が変更された際に、前記X線検出部からの距離を変更することにより前記円形状の中心に配置可能とされる、X線画像撮影装置。
【請求項2】
前記X線検出部は、前記X線管球を通る複数の断面形状が円形状の一部となる球面形状に形成されるとともに、前記球面形状の曲率半径が変更可能とされる、請求項1に記載のX線画像撮影装置。
【請求項3】
前記X線検出部における前記円形状の曲率半径の変更に伴って、前記X線管球が前記円形状の中心に変位する、請求項1又は請求項2に記載のX線画像撮影装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線画像撮影装置に関し、詳細にはX線画像撮影装置で撮影するX線画像の精度を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人又は動物を治療する医療現場において、X線を用いて骨などの状態を撮影するX線画像撮影装置が用いられている。X線画像撮影装置において、X線はX線管球から放射状に照射される。このため、X線検出部(X線フィルム及び撮影台)を平面状にした場合、X線管球からX線検出部に対してX線が斜めに入射する場合があった。また、X線検出部においてX線管球との距離が最短となる点(X線管球からX線検出部への垂線とX線検出部との交点)から離れるほど、X線検出部に対するX線の入射角が大きくなっていた。X線検出部に対してX線が斜めに入射した場合、X線画像に歪みが生じたり、X線画像が不明瞭になったりするため、画像精度の低下の要因となっていた。
【0003】
上記の課題を解決するために、X線検出部に対するX線の入射角を小さくする(X線検出部の各所に対してX線を垂直に近い角度で入射させる)技術が公知となっている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、X線管球との距離が曲率半径となるようにセンサを球面状に湾曲したX線画像撮影装置が記載されている。このように構成することにより、球面の中心点に配置されたX線管球からセンサに対してX線を垂直に入射させることを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-210274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載の技術では、センサの曲率を変更することができない。このため、撮影対象の病態(骨格の弯曲度)や体形等に起因した姿勢に応じてX線画像を撮影することは困難であった。例えば、脊椎側弯症や脊椎後弯症など、弯曲した形状を撮影対象とする際に、センサの湾曲形状が撮影対象の弯曲形状に沿っていない場合、X線はセンサに対して垂直に入射するものの、撮影対象には垂直に入射しない。このように、従来技術に係るX線画像撮影装置においては、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができないために、充分なX線画像の画像精度を得ることが困難な場合があった。
【0006】
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、X線検出部の曲率を変更することにより、センサの湾曲形状を撮影対象の弯曲形状に沿わせて、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができ、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となる、X線画像撮影装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下では、上記課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
本発明に係るX線画像撮影装置は、撮影対象に向けてX線を放射するX線管球と、前記X線管球から放射されて前記撮影対象を透過したX線を検出するX線検出部と、を備えるX線画像撮影装置であって、前記X線検出部は、多数のX線検出素子が面状に並べられて構成され、前記X線検出部は、前記X線管球を通る少なくとも一の断面形状が円形状の一部となるように形成されるとともに、前記円形状の曲率半径が変更可能とされ、前記X線管球は、前記X線検出部における前記円形状の曲率半径が変更された際に、前記X線検出部からの距離を変更することにより前記円形状の中心に配置可能とされる。
【0009】
本構成により、センサの湾曲形状を撮影対象の弯曲形状に沿わせて、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができ、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となる。
【0010】
また、前記X線検出部は、前記X線管球を通る複数の断面形状が円形状の一部となる球面形状に形成されるとともに、前記球面形状の曲率半径が変更可能とされることが好ましい。
【0011】
本構成により、撮影対象が二次元的に弯曲している場合でも、センサの湾曲形状を撮影対象の弯曲形状に沿わせて、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができ、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となる。
【0012】
また、前記X線検出部における前記円形状の曲率半径の変更に伴って、前記X線管球が前記円形状の中心に変位することが好ましい。
【0013】
本構成により、X線検出部の曲率半径を設定するだけで、X線管球を適切な位置に配置することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るX線画像撮影装置によれば、X線検出部の曲率を変更して、病態(骨格の弯曲度)や体形等に起因した撮影対象の姿勢に応じてX線画像を撮影することにより、センサの湾曲形状を撮影対象の弯曲形状に沿わせて、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができ、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】X線画像撮影装置の全体的な構成を示す斜視図。
図2】X線画像撮影装置における撮影台及びX線管球を示す平面図。
図3】第一実施例における図2中のX-X線断面図。
図4】第二実施例における図2中のX-X線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1から図4を用いて、本発明の一実施形態に係るX線画像撮影装置10について説明する。X線画像撮影装置10は、X線管球12から撮影対象に向けてX線を照射し、透過したX線をX線検出部13で検出し、X線画像を可視化するものである。本実施形態に係るX線画像撮影装置10においては、下方に向けてX線を照射する構成としているが、側方に向けてX線を照射する構成とすることも可能である。
【0017】
図1に示す如く、X線画像撮影装置10は、図示しない撮影対象を載置する撮影台11と、撮影台11の上方に設けられるとともに撮影台11に向けてX線を放射する(図3及び図4中の矢印R1~R4を参照)X線管球12と、X線画像撮影装置10の動作を制御する制御部100と、X線画像を表示する表示部200と、を備える。本実施形態に係るX線画像撮影装置10においては、人間又は動物を撮影対象とすることができる。
【0018】
撮影台11は、撮影対象の大きさに応じて形成される。即ち、撮影対象が人間の場合、X線検出部13は直径1~2m程度に形成される。一方、撮影対象が犬や猫などの動物の場合、X線検出部13は直径0.5~1m程度に形成される。
【0019】
撮影台11は合成樹脂や軽金属等により、上下方向に底面を向けた円柱状に構成される。図1に示す如く、撮影台11は床面に載置されて使用される。撮影台11の上面には、X線管球12から放射されて撮影対象を透過したX線を検出する、円盤状のX線検出部13が設けられている。X線検出部13はX線管球12との距離(例えば、図3中に示す距離D1又は図4に示す距離D2等)を曲率半径とする球面状に湾曲して形成されている。X線検出部13は湾曲した凹面を上方に向けて配置される。
【0020】
本実施形態に係るX線画像撮影装置10においては、X線管球12は図示しないアクチュエータに設けられて、図2に示す如く平面視でX線検出部13の中央部に配置される。また、X線管球12は図3及び図4に示す如く、X線検出部13からの距離が変更可能とされる。具体的には、後述する制御部100の制御により、X線管球12とX線検出部13との距離が設定される。この際、X線管球12に距離センサを設け、X線検出部13までの測定距離が設定値となるようにX線管球12を変位させる構成とすることが可能である。または、X線管球12とX線検出部13との距離に対応して予めアクチュエータの出力値を設定しておき、X線管球12とX線検出部13との距離が設定値となるようにアクチュエータの出力を制御する構成とすることも可能である。
【0021】
本実施形態においてX線検出部13にはフラットパネルディテクターの技術が応用される。具体的には図2から図4に示す如く、X線検出部13は、多数のX線検出素子13a・13a・・・を面状に並べることにより構成される。X線検出素子13a・13a・・・は、入射したX線を検出し、検出したX線の信号を電気信号に変換する。X線検出部13は、X線検出素子13a・13a・・・で検出したX線量に相当する電気信号を、制御部100に出力する。
【0022】
本実施形態に係るX線画像撮影装置10において、X線検出部13は図3及び図4に示す如く、X線管球12を通る少なくとも一の断面形状(図2におけるX-X線断面形状)が円形状の一部となるように形成される。詳細には、X線検出部13はX線管球12を通る複数の断面形状が円形状の一部となる球面形状に形成される。
【0023】
また、X線検出部13は、断面形状である円形状の曲率半径が変更可能とされる。具体的には図3に示す如く、X線検出部13を構成するX線検出素子13a・13a・・・の位置及び姿勢を変位させることにより、円形状の曲率半径を大きくすることができる。そして、図4に示す如く、X線検出素子13a・13a・・・の位置及び姿勢を変位させることにより、X線検出部13における円形状の曲率半径を小さくすることができる。本実施形態においては、それぞれのX線検出素子13aをアクチュエータに設け、各アクチュエータの出力を制御部100で制御することにより、X線検出素子13a・13a・・・の位置及び姿勢を変位させる構成としている。
【0024】
制御部100はCPU(中央処理装置)、メモリ等を含むコンピュータシステムとして構築され、X線画像撮影装置10の動作を全体的に制御する。X線画像撮影装置10の動作を制御するためのプログラム等は、CPUがメモリにロードすることにより実行される。図1に示す如く、制御部100はX線管球12、X線検出部13、及び、表示部200と有線又は無線により電気的に接続されている。
【0025】
制御部100は、画像処理部101を備えている。画像処理部101は、X線検出部13から出力される電気信号に基づいて画像データを生成し、画像データに平面補正等の必要な画像処理を行い、画像データを一時的に記憶する。画像処理部101は、画像データを部分ごとに分割して保存可能とされる。画像処理部101で生成又は保存された画像データは、モニター等で構成された表示部200に送信されて表示される。
【0026】
制御部100は、曲率変更部102を備えている。曲率変更部102は、予め設定された設定値に基づいてX線検出素子13aが設けられたアクチュエータを駆動させることにより、X線検出素子13a・13a・・・の位置及び姿勢を変位させる。これにより、図3及び図4に示す如くX線検出部13の断面形状である円形状の曲率半径が変更される。
【0027】
制御部100は、距離変更部103を備えている。距離変更部103は、X線管球12とX線検出部13との距離(図3中に示す距離D1又は図4に示す距離D2等)を制御する。本実施形態に係るX線画像撮影装置10においては、X線管球12がX線検出部13の断面形状である円形状の中心に配置され、X線管球12とX線検出部13との距離が円形状の曲率半径となるように、X線管球12とX線検出部13との距離が自動的に制御される。
【0028】
このように、X線画像撮影装置10においては、X線検出部13における円形状の曲率半径の変更に伴って、X線管球12が円形状の中心に変位するように構成されている。これにより、X線検出部13における円形状の曲率半径の大きさに関わらず、円形状の中心点に配置されたX線管球12からX線検出部13に対してX線を垂直に入射させることが可能となる。
【0029】
なお、本実施形態において、X線管球12とX線検出部13との距離は距離変更部103により自動的に制御される構成としたが、X線検出素子13aが設けられたアクチュエータと、X線管球12が設けられたアクチュエータとが連動するように構成することにより、X線管球12がX線検出部13の断面形状である円形状の中心に配置されるようにすることもできる。
【0030】
また、X線管球12を手動で円形状の中心に配置する構成とすることも可能である。例えば、それぞれのX線検出素子13a・13a・・・のX線検出面の法線方向に可視光を照射し、この可視光が集まる部分にX線管球12を配置する構成とすることもできる。
【0031】
上記の如く、本実施形態に係るX線画像撮影装置10において、X線検出部13は、X線管球12を通る少なくとも一の断面形状が円形状の一部となるように形成されるとともに、当該円形状の曲率半径が変更可能とされる。そして、X線管球12は、X線検出部13における円形状の曲率半径が変更された際に、X線検出部13からの距離を変更することにより円形状の中心に配置可能とされる。
【0032】
これにより、撮影対象の病態(骨格の弯曲度)や体形等に起因した姿勢に応じてX線画像を容易に撮影することが可能となる。例えば、脊椎側弯症や脊椎後弯症など、弯曲した形状を撮影対象とした場合でも、X線検出部13を撮影対象の弯曲形状に沿った形状として撮影することができる。これにより、X線検出部13の形状が撮影対象の弯曲形状に沿って配置されるため、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させることができる。このため、弯曲した脊椎の形状を正確に撮影することができ、X線画像の画像精度を向上させることができる。
【0033】
即ち、X線画像撮影装置10によれば、X線検出部13の曲率を変更した場合でも、X線管球12からX線検出部13に対してX線を垂直に入射させることができる。このため、X線を撮影対象の弯曲形状に対して垂直に入射させて、撮影対象の姿勢に応じてX線画像を撮影することにより、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となるのである。
【0034】
また、X線画像撮影装置10において、X線検出部13はX線管球12を通る複数の断面形状が円形状の一部となる球面形状に形成される。これにより、X線管球12から放射状に照射されたX線を、X線検出部13における全ての箇所に対して垂直に入射させることができる。このため、画像処理部101で画像データを生成する際に、X線画像を全体的に明瞭として、画像精度を向上させることができる。即ち、X線画像撮影装置10では、X線検出部13の全面において、概ね垂直にX線を照射することができるため、正確で歪みの少ないX線画像を撮影することが可能となる。
【0035】
なお、X線検出部13は、X線管球12を通る一の断面形状が円形状の一部となるように形成することもできる。換言すれば、X線検出部13を円筒形状と一部となるように形成することも可能である。この場合でも、撮影対象の姿勢に応じてX線画像を容易に撮影することが可能となる。即ち、円筒形状のX線検出部13の曲率を変更して、撮影対象の姿勢に応じてX線画像を撮影することにより、X線画像を明瞭として画像精度を向上させることが可能となる。
【0036】
また、X線画像撮影装置10において、X線検出部13はX線検出素子13a・13a・・・を球面状に並べたフラットパネルディテクターにより構成される。これにより、X線検出部13を立体的に構成した場合でも、X線画像を容易に撮影することができる。詳細には、例えばX線フィルム又はイメージングプレートでX線検出部を構成した場合、X線フィルム又はイメージングプレートを球面状に湾曲させることは困難である。しかし、本実施形態においてはX線検出素子13a・13a・・・を球面状に並べることにより立体的なX線検出部13を構成できる。即ち、本実施形態においては、X線フィルム又はイメージングプレートでX線検出部を構成した場合と比較して、X線画像を容易に撮影することが可能となるのである。
【0037】
また、本実施形態に係るX線画像撮影装置10においては、X線管球12がX線検出部13の断面形状である円形状の中心に配置され、X線管球12とX線検出部13との距離が円形状の曲率半径となるように、X線管球12とX線検出部13との距離が自動的に制御される。これにより、X線検出部13の曲率半径を設定するだけで、X線管球12を適切な位置に配置することができる。
【0038】
また、X線画像撮影装置10においては、X線管球12とX線検出部13との距離を小さくした場合でも、X線管球12から放射状に照射されたX線を、X線検出部13に対して垂直に入射させることができる。即ち、X線検出部13へのX線の入射角度を小さくするためにX線管球12とX線検出部13との距離を大きく確保する必要がない。X線画像の撮影において、必要な放射線量は距離の二乗に比例するため、本実施形態の如くX線管球12とX線検出部13とを近づけることにより、放出するX線の放射線量を小さくすることができる。即ち、X線画像撮影装置10においては、撮影対象の放射線被曝量を小さくして、高精度のX線画像を撮影することが可能となる。
【0039】
また、X線画像撮影装置10において、画像処理部101は画像データを部分ごとに分割して保存可能とされる。これにより、三次元的な画像データを局部的に分割することにより、二次元データに補正した際の歪みを小さくすることができる。即ち、三次元の画像データを活用が容易となるのである。また、X線画像撮影装置10は一回で撮影対象の全身を撮影できるため、撮影対象の放射線被ばく量、撮影にかかる時間、及び、費用等を抑制することが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
10 X線画像撮影装置 11 撮影台
12 X線管球 13 X線検出部
13a X線検出素子 100 制御部
101 画像処理部 102 曲率変更
103 距離変更部 200 表示部
D 距離 R1~R4 矢印
図1
図2
図3
図4