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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023102938
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】参拝システム
(51)【国際特許分類】
   E04H 13/00 20060101AFI20230719BHJP
   A47G 33/02 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
E04H13/00 Z
A47G33/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003703
(22)【出願日】2022-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】595029107
【氏名又は名称】株式会社ニチリョク
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 真充
(72)【発明者】
【氏名】新井 崇
(57)【要約】
【課題】配電系統における各需要家の負荷の状態の時系列を精度良く推定することが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】納骨堂の参拝スペースに設置され、表示部を有する表示装置と、前記表示装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、参拝に訪れた利用者が参拝を所望する遺骨を特定するための遺骨情報を取得する第1取得部と、前記第1取得部が取得した遺骨情報に係る故人について予め作成された複数の参拝画像を前記表示部に表示させるよう、前記表示装置に指示する表示制御部と、を有し、前記複数の参拝画像は、前記故人及び前記故人と同じ家系に属する人物を含む関連人物の情報である人物情報を含む情報を示す第1画像と、前記故人及び前記関連人物毎の個別情報を示す第2画像と、を含む、参拝システム。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
納骨堂の参拝スペースに設置され、表示部を有する表示装置と、
前記表示装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
参拝に訪れた利用者が参拝を所望する遺骨を特定するための遺骨情報を取得する第1取得部と、
前記第1取得部が取得した遺骨情報に係る故人について予め作成された複数の参拝画像を前記表示部に表示させるよう、前記表示装置に指示する表示制御部と、
を有し、
前記複数の参拝画像は、
前記故人及び前記故人と同じ家系に属する人物を含む関連人物の情報である人物情報を含む情報を示す第1画像と、
前記故人及び前記関連人物毎の個別情報を示す第2画像と、
を含む、
参拝システム。
【請求項2】
前記関連人物は、
前記故人に基づいて予め選択された人物を更に含む、
請求項1に記載の参拝システム。
【請求項3】
前記第1画像は、前記故人を中心とした、関係人物との相関図である、
請求項1又は2に記載の参拝システム。
【請求項4】
前記複数の参拝画像は、
前記関連人物のうち一の人物を中心とした相関図である第3画像を更に含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項5】
前記複数の参拝画像は、
前記故人の家系の歴史を示す第4画像を更に含む、
請求項1~4のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項6】
前記複数の参拝画像は、
前記故人の家族の思い出を示す第5画像を更に含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項7】
前記複数の参拝画像は、
前記故人が作成したメッセージを表示する第6画像を更に含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項8】
前記複数の参拝画像は、
前記故人に対する参拝の履歴を表示する第7画像を更に含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項9】
前記参拝に訪れた利用者から、前記参拝に訪れた利用者を特定するための利用者情報を取得する第2取得部を更に備え、
前記表示制御部は、前記複数の参拝画像のうち、前記第2取得部が取得した利用者情報に応じて予め設定された表示可能な参拝画像を、前記表示部に表示させるよう、前記表示装置に指示する、請求項1~8のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項10】
前記納骨堂の収蔵スペースに収蔵された遺骨を、前記参拝スペースに搬送可能な搬送装置を更に備え、
前記制御装置は、前記搬送装置に、前記第1取得部が取得した遺骨情報に係る遺骨を、前記収納スペースから前記参拝スペースに搬送するよう指示する搬送制御部を更に有する、
請求項1~9のいずれか一項に記載の参拝システム。
【請求項11】
前記遺骨情報が書き込まれ、持ち運びが可能な情報媒体と、
前記納骨堂に設置され、前記情報媒体から前記遺骨情報を読み取り可能な読取装置と、
を更に備え、
前記第1取得部は、前記読取装置を介して前記遺骨情報を取得する、
請求項1~10に記載の参拝システム。
【請求項12】
前記表示部は、タッチセンサを有し、
前記制御装置は、前記参拝に訪れた利用者による前記表示部を介した入力操作に基づいて、前記搬送装置と、前記表示装置とを制御する、
請求項1~11のいずれか一項に記載の参拝システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、参拝システムに関する。
【背景技術】
【0002】
納骨堂等にモニターを設置し、当該モニターに参拝のための所定の画像を表示させることにより参拝をすることが可能なシステムが知られている。例えば特許文献1には、電子式礼拝装置と、移動式情報端末機とを含む礼拝メモリアルシステムが開示されている。
【0003】
特許文献1に記載された礼拝メモリアルシステムにおいては、参拝者の移動式情報端末機を、納骨堂等に設置された電子式礼拝装置に接続した状態で所定のプログラムを起動すると、電子式礼拝装置に記録されている画像情報データに基づく画像が移動式情報端末機の画面上に表示される。ここで、画像情報データの一例として、家系図が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-097147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般的な家系図から認識することができる情報は、故人及び故人の家系に属する人物の名前や続柄に限られる。
【0006】
本発明の目的は、参拝のために納骨堂に訪れた利用者に対し、故人に関する様々な情報を提示可能な参拝システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための一の発明は、納骨堂の参拝スペースに設置され、表示部を有する表示装置と、前記表示装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、参拝に訪れた利用者が参拝を所望する遺骨を特定するための遺骨情報を取得する第1取得部と、前記第1取得部が取得した遺骨情報に係る故人について予め作成された複数の参拝画像を前記表示部に表示させるよう、前記表示装置に指示する表示制御部と、を有し、前記複数の参拝画像は、前記故人及び前記故人と同じ家系に属する人物を含む関連人物の情報である人物情報を含む情報を示す第1画像と、前記故人及び前記関連人物毎の個別情報を示す第2画像と、を含む、参拝システムである。本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、故人の家系に属する人物等について多様な側面から再認識しつつ故人に対して思いを馳せることが可能な参拝システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】参拝システムを説明する図である。
図2】納骨堂を説明する図である。
図3】厨子を説明する図である。
図4】参拝スペースを説明する図である。
図5】制御装置のハードウェア構成を示す図である。
図6】記憶装置に保存されているデータを示す図である。
図7】管理データベースを説明する図である。
図8】制御装置の機能ブロックを示す図である。
図9】参拝画像の一例を示す図である。
図10】参拝画像の一例を示す図である。
図11】参拝画像の一例を示す図である。
図12】参拝画像の一例を示す図である。
図13】参拝画像の一例を示す図である。
図14】参拝画像の一例を示す図である。
図15】参拝画像の一例を示す図である。
図16】参拝画像の一例を示す図である。
図17】参拝画像の一例を示す図である。
図18】参拝画像の一例を示す図である。
図19】参拝画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
==実施形態==
<<参拝システム>>
図1は、本実施形態の参拝システム1を説明する図である。参拝システム1は、情報媒体10と、読取装置11と、搬送装置12と、表示装置13と、制御装置14とを備える。
【0011】
本実施形態では、読取装置11と、搬送装置12と、表示装置13とは、納骨堂2に設置され、制御装置14は、参拝システム1の管理者が管理するサーバ室に設置されている。参拝システム1について詳細な説明をする前に、先ず、納骨堂2について説明する。
【0012】
<納骨堂>
図2は、納骨堂2を説明する図である。納骨堂2には、収蔵スペース20と、参拝スペース21とが設けられている。
【0013】
収蔵スペース20は、納骨堂2の利用者(以下、単に「利用者」と呼ぶ)が所有する遺骨を収蔵するためのスペースである。収蔵スペース20には、複数の区画20aが設けられている。複数の区画20aの各々には、一の利用者が所有する遺骨22が収蔵される。
【0014】
遺骨22は、厨子23の内部に収納された状態で、収蔵スペース20の所定の区画20a内に収蔵される。図3は、厨子23を説明する図である。厨子23は、墓碑銘が彫刻された収納容器230及び蓋231を有して構成されている。そして厨子23は、遺骨22を収めた骨壺232を内部に収納する。
【0015】
参拝スペース21は、利用者が参拝するためのスペースである。図4は、参拝スペース21の詳細を説明する図である。参拝スペース21は、納骨堂2に複数設けられているが、図4では、複数の参拝スペース21のうち一の参拝スペース21aが示されている。本実施形態の納骨堂2には、複数の参拝スペース21の各々を仕切る壁211が設置されている。
【0016】
図4に示すように、参拝スペース21には、墓210と、表示装置13とが設けられている。墓210は、複数の遺族で共用される共同墓である。表示装置13は、本実施形態では、壁211に設置されているが、設置される場所は、参拝スペース21の内部であれば特に制限はない。
【0017】
詳細は後述するが、利用者が参拝スペース21に訪れると、遺骨22が収納された厨子23が墓210に搬送され、表示装置13の表示部130(後述)に表示された所定の参拝画像(後述)を視認しながら参拝をすることができる。
【0018】
<情報媒体>
図1に示すように、情報媒体10は、例えば、持ち運びが可能な非接触型ICカードであり、利用者に配布される。また、情報媒体10は、所定の場合には、利用者が参拝に訪れた際に利用者に貸し出されることとしてもよい(後述)。情報媒体10には、各種情報が書き込まれている。ここでの各種情報とは、区画コード(「遺骨情報」に相当)と、顧客コード(「利用者情報」に相当)とを含む。
【0019】
「区画コード」とは、納骨堂2の収蔵スペース20において、利用者が参拝可能な遺骨22が収蔵されている区画20aを特定するための情報である。なお、遺骨22は、収蔵スペース20において、予め定められた区画に収蔵されている。従って、「区画コード」とは、利用者が参拝可能な遺骨22を特定するための情報であるともいえる。「顧客コード」とは、利用者を特定するための情報である。
【0020】
<読取装置>
読取装置11は、納骨堂2に設置されている。読取装置11は、参拝に訪れた利用者が所有する情報媒体10から、各種情報を読み取り可能な装置である。ここでの各種情報とは、前述の通り、区画コードと、顧客コードとを含む情報である。
【0021】
読取装置11は、読み取った区画コードを、制御装置14の第1取得部150(後述)に出力する。読取装置11は、また、読み取った顧客コードを、制御装置14の第2取得部(後述)に出力する。
【0022】
<搬送装置>
搬送装置12は、納骨堂2の収蔵スペース20に収蔵された遺骨22を、参拝スペース21に搬送可能な装置である。搬送装置12は、後述する制御装置14の搬送制御部152からの指示に基づいて、収蔵スペース20に収蔵された所定の遺骨22を、所定の参拝スペース21に搬送する。
【0023】
搬送装置12の構成は特に限定されないが、例えば、収蔵スペース20の所定の位置に収蔵された遺骨22を出し入れするためのロボットアーム、遺骨22を水平方向に搬送するためのコンベア、遺骨22を上下方向に搬送するための昇降装置等を含む。
【0024】
<表示装置>
表示装置13は、納骨堂2の参拝スペース21に設置され、複数の参拝画像を表示するための装置である。表示装置13は、後述する制御装置14の表示制御部153からの指示に基づいて、所定の参拝画像を表示する。
【0025】
表示装置13は、表示部130を有する。表示部130は、ディスプレイと、タッチセンサとを有する。ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスであって、制御装置14による制御によって、後述する複数の参拝画像を表示する。
【0026】
タッチセンサは、利用者からの入力操作を受け付けて、入力操作に応じた信号を出力するデバイスである。利用者からの入力操作は、例えば、スタイラスペン等のポインティングデバイス又は利用者の指等の接触によってタッチセンサに受け付けられる。
【0027】
以下の説明では、表示部130に表示された操作ボタンに対応する位置にユーザの指等を接触させる行為等の入力操作を、単に、操作ボタンを利用者が選択すると表現する。
【0028】
<制御装置>
制御装置14は、搬送装置12と、表示装置13とを制御する装置である。制御装置14は、読取装置11が情報媒体10から読み取った区画コード及び顧客コード又は参拝に訪れた利用者による表示部130を介した操作に基づいて、搬送装置12と、表示装置13とを制御する。以下、制御装置14のハードウェア構成及び機能ブロックについて説明する。
【0029】
・制御装置のハードウェア構成
図5は、本発明の一実施形態である制御装置14のハードウェア構成を示す図である。制御装置14は、CPU(Central Processing Unit)140、メモリ141、通信装置142、記憶装置143、入力装置144、出力装置145、及び記録媒体読取装置146を有するコンピュータである。
【0030】
[CPU]
CPU140は、メモリ141や記憶装置143に記憶された参拝プログラム143aを実行することにより、制御装置14が有する様々な機能を実現する。
【0031】
[メモリ]
メモリ141は、例えばRAM(Random-Access Memory)等であり、様々なプログラムやデータ等の一時的な記憶領域として用いられる。
【0032】
[通信装置]
通信装置142は、ネットワーク3を介して、他のコンピュータと各種プログラムやデータの受け渡しを行う。
【0033】
[記憶装置]
記憶装置143は、CPU140によって、実行または処理される各種データを格納する非一時的な(例えば不揮発性の)記憶装置である。
【0034】
図6に示すように、記憶装置143には、参拝プログラム143aと、管理データベース143bと、画像データ143cが記憶されている。
【0035】
記憶装置143に記憶されている参拝プログラム143aや管理データベース143b等の各種のデータがメモリ141に読み出されてCPU140によって実行あるいは処理されることにより、制御装置14の各種機能が実現される。
【0036】
また、参拝プログラム143aは、本実施形態の制御装置14が有する機能を実現するためのプログラムを総称しており、例えば、制御装置14上で動作するアプリケーションプログラムやOS(Operating System)、種々のライブラリ等を含む。
【0037】
・管理データベース
図7は、管理データベース143bを説明する図である。管理データベース143bは、利用者毎の管理情報を含むデータベースである。管理情報とは、本実施形態では、氏名、顧客コード、区画コード、参拝画像コード、非表示画像コード及び契約者である。
【0038】
「氏名」とは、利用者の氏名である。本実施形態では、利用者U1の氏名は佐藤洋である。本実施形態では、主に利用者U1が参拝システム1を利用した参拝を例示しながら説明する。
【0039】
「顧客コード」とは、前述のように、利用者を特定するための情報であり、本実施形態では8桁の数字である。本実施形態では、利用者U1についての顧客コードは12345678である。
【0040】
「区画コード」とは、前述のように、収蔵スペース20において、利用者が参拝可能な遺骨22が収蔵されている区画20aを特定するための情報であり、本実施形態では10桁の英数字である。本実施形態では、利用者U1についての区画コードはV06YU03005である。
【0041】
なお、本実施形態では、利用者U2についての区画コードはV06YU03005であり、利用者U1と同一である。つまり、利用者U2は、利用者U1と同様に、区画コードV06YU03005で特定される遺骨22を参拝することができる。
【0042】
「参拝画像コード」とは、区画コード毎に紐付けられた情報であり、参拝画像を特定する情報である。「参拝画像」とは、参拝に訪れた利用者が参拝中に、表示部130に表示可能な画像である。参拝画像は、故人及び故人の家系等の情報に基づいて予め作成された画像である(詳細は後述)。
【0043】
なお、遺骨22は、収蔵スペース20において、予め定められた区画20aに収蔵されている。従って、「参拝画像コード」とは、遺骨22毎に紐付けられた情報であるともいえる。
【0044】
参拝画像コードによって特定される参拝画像は、利用者が参拝をする際に、表示部130に表示される画像の候補となる画像である。つまり、参拝画像コードによって特定された画像の全部又は一部が、利用者が参拝をする際に、表示部130に表示される。本実施形態では、利用者U1についての参拝画像コードは、P100、P101、・・・、P109であり、10の参拝画像が特定されている。
【0045】
なお、本実施形態では、利用者U2についての参拝画像コードは、P100、P101、・・・、P109であり、10の参拝画像が特定されている。つまり、利用者U2についての参拝画像コードは、利用者U1についての参拝画像コードと同一である。これは、上述の通り、参拝画像は区画コード毎に紐付けられた情報であり、利用者U2の区画コードは、利用者U1の区画コードと同一であるためである。
【0046】
「非表示画像コード」とは、利用者が参拝をする際に、参拝画像コードで特定された参拝画像のうち、表示部130への表示が制限される参拝画像を指定する情報である(非表示画像コードは、「表示制限情報」に相当)。非表示画像コードは、例えば、契約者(後述)によって設定される。
【0047】
本実施形態では、利用者U1についての非表示画像コードは、該当するものがない。つまり、利用者U1が参拝をする際に、参拝画像コードP100、P101、・・・、P109のいずれで特定される参拝画像も、表示部130への表示は制限されない。
【0048】
一方、本実施形態では、利用者U2の非表示画像コードは、P106、P107、P108である。つまり、利用者U2が参拝をする際に、参拝画像コードP106、P107、P108で特定される3の参拝画像については、表示部130への表示が制限される。
【0049】
「契約者」とは、納骨堂2の管理者と、納骨堂2を利用するための契約を締結した者の氏名である。本実施形態では、利用者U1についての契約者の氏名は佐藤洋であり、利用者U1と同一の人物である。
【0050】
なお、本実施形態は、利用者U2についての契約者の氏名は佐藤洋であり、利用者U1についての契約者と同一の人物である。つまり、本実施形態では、利用者U1が、本人(利用者U1)と、利用者U2とが、区画コードV06YU03005で特定される遺骨22に参拝することが可能な契約を締結した例を示している。
【0051】
前述のように、本実施形態において、利用者U1は、10の参拝画像の全てを、表示部130を介した閲覧が可能である。一方、利用者U2は、10の参拝画像のうち3の参拝画像については、表示部130を介した閲覧が不可能である。このような閲覧制限は、利用者U1が契約の際に設定されればよい。
【0052】
・画像データ
画像データ143cは、利用者が参拝する際に、表示部130に表示される参拝画像の元となるデータである。参拝画像は、収蔵スペース20の区画20a毎(つまり、遺骨22毎)に紐付けられて記憶されている。
【0053】
参拝画像としては、人物情報を示す画像(第1画像に相当)と、個別情報を示す画像(第2画像に相当)と、家系の歴史を示す画像(第4画像に相当)と、家族の思い出を示す画像(第5画像に相当)と、メッセージを示す画像(第6画像に相当)と、参拝の履歴を示す画像(第7画像に相当)とを含む。以下、それぞれの概要について説明する。
【0054】
[人物情報を表示する画像]
「人物情報」とは、遺骨22に係る故人と、関連人物との情報である。「関連人物」とは、故人と関連する人物である。関連人物の一例としては、遺骨22に係る故人と同じ家系に属する人物を含む一又は複数の人物である。関連人物は、存命の人物であっても、故人であっても構わない。
【0055】
人物情報を表示する画像は、人物情報を、遺骨22に係る故人を中心とした相関図を用いて表示する画像であってもよい。相関図の態様としては、例えば家系図が挙げられる。
【0056】
また、関連人物の他の例として、遺骨22に係る故人に基づいて予め選択された人物を含む一又は複数の人物でもよい。故人に基づいて予め選択された人物としては、例えば、故人の恩師、同級生、職場の同僚、友人等が挙げられるが、遺骨22に係る故人が生前に繋がりのあった人物であれば特に制限は無い。
【0057】
また、人物情報を表示する画像として、関連人物のうち一の人物を中心とした相関図を表示する画像(第3画像に相当)を更に含んでもよい。ここでの相関図とは、納骨堂2に遺骨22が収蔵されている故人以外の人物(例えば、故人の子の配偶者等)を中心とした相関図である。
【0058】
[個別情報を示す画像]
「個別情報」とは、故人と、関連人物との人物毎の情報である。人物毎の情報とは、例えば、生年月日、顔写真、人物に関する文字情報等、故人であれば、没年月日、戒名等が挙げられるが、各々の人物に関連する情報であれば特に制限は無い。
【0059】
[家系の歴史を示す画像]
「家系の歴史」とは、例えば、家系の発祥に関する情報、著名な先祖に関する情報、住居を移動した履歴に関する情報等が含まれるが、家系について現存する記録に基づく情報であれば特に制限はない。
【0060】
[家族の思い出を示す画像]
「家族の思い出」とは、例えば、遺骨22に係る故人を含む家族の写真等が含まれるが、遺骨22に係る故人を含む家族が実際に経験した出来事の記録であれば特に制限はない。
【0061】
[メッセージを表示する画像]
この画像における「メッセージ」とは、家系における存命の人物が作成したコンテンツであって、作成した人物が他界した後を想定して、存命の家族に宛てて作成されたコンテンツである。コンテンツとは、例えば、文章、写真、絵画等を含むものである。
【0062】
[参拝の履歴を表示する画像]
「参拝の履歴」とは、遺骨22に係る故人に対する参拝の履歴である。参拝の履歴として、参拝した人物の名前、参拝の日時等が含まれる。参拝の履歴を示す画像は、更に、参拝に訪れた人物が作成したメッセージを表示してもよい。この画像における「メッセージ」とは、遺骨22に係る故人に参拝可能な人物に宛てて作成された文章である。
【0063】
なお、以上説明した参拝の履歴は一例であって、例えば、参拝した人物の名前及びメッセージは含まれなくてもよい。
【0064】
以上説明した複数の参拝画像は、納骨堂2を利用するための契約を締結した契約者が所有する素材に基づいて作成される。ここでの素材とは、例えば、上述の人物情報、故人の家系について現存する記録、故人又は関連人物の写真等である。
【0065】
また、複数の参拝画像は、契約者が、契約者以外の者に素材を提供して作成させてもよいし、契約者自身が作成してもよい。ここで、契約者以外の者とは、参拝システム1の運用者、運用者から委託を受けたグラフィックデザイナー、人工知能(AI)等である。
【0066】
[入力装置]
入力装置144は、ユーザによるコマンドやデータの入力を受け付ける装置であり、キーボード、タッチパネルディスプレイ上でのタッチ位置を検出するタッチセンサなどの入力インタフェースを含む。
【0067】
[出力装置]
出力装置145は、例えばディスプレイやプリンタなどの装置である。
【0068】
記録媒体読取装置146は、SDカードやDVD、CDROM等の記録媒体4に記録された参拝プログラム143a等の様々なデータを読み取り、記憶装置143に格納する。
【0069】
・制御装置の機能ブロック
図8は、制御装置14の機能ブロックを示す図である。制御装置14は、第1取得部150と、第2取得部151と、搬送制御部152と、表示制御部153とを備える。これらの各機能は、制御装置14のハードウェアによって本実施形態に係る参拝プログラム143aが実行されることにより実現される。
【0070】
[第1取得部]
第1取得部150は、参拝に訪れた利用者から、参拝を所望する遺骨22が収蔵されている区画20aを特定するための区画コードを取得する。具体的には、第1取得部150は、読取装置11を介して区画コードを取得する。
【0071】
[第2取得部]
第2取得部151は、参拝に訪れた利用者から、参拝に訪れた利用者を特定するための顧客コードを取得する。具体的には、第2取得部151は、読取装置11を介して顧客コードを取得する。
【0072】
[搬送制御部]
搬送制御部152は、搬送装置12に、第1取得部150が取得した区画コードで特定される区画20aに収蔵された遺骨22を、収蔵スペース20から参拝スペース21に搬送するよう指示する。
【0073】
[表示制御部]
表示制御部153は、表示装置13に、複数の参拝画像を、表示部130に表示させるよう指示する。ここで、複数の参拝画像は、第1取得部150が取得した区画コードで特定される区画20aに収蔵された遺骨22に係る故人に基づいて予め作成された複数の画像である。
【0074】
表示制御部153は、第1取得部150が取得した区画コードと、第2取得部151が取得した顧客コードとに応じて予め設定された非表示画像コードに基づいて、表示装置13に、複数の参拝画像のうち少なくとも一部を表示させるよう指示する。
【0075】
以上説明した参拝システム1の構成によれば、参拝のために納骨堂2に訪れた利用者に対し、故人に関する様々な情報を提示することが可能となる。
【0076】
<<参拝の例1>>
以下では、参拝システム1を利用した参拝の例について説明する。なお、以下では、図7に示した利用者U1(佐藤洋)が参拝する場合を例示して説明する。
【0077】
この例では、契約者と、参拝に訪れる利用者とが同一人物である。本実施形態では、このような場合、情報媒体10は、利用者に配布されているものとする。
<入館処理>
【0078】
先ず、納骨堂2を訪れた利用者U1は、参拝スペース21に設置された読取装置11に、持参した情報媒体10をかざす。
【0079】
これに応じて、読取装置11は、利用者U1が所有する情報媒体10から、顧客コード(この例では、12345678)と、区画コード(この例では、V06YU03005)とを読み取る。読取装置11は、読み取った顧客コードと、区画コードとを制御装置14に出力する。
【0080】
<遺骨の搬送>
制御装置14の第1取得部150は、読取装置11からの出力に応じて、利用者の区画コードを取得する。
【0081】
次いで、制御装置14の搬送制御部152は、搬送装置12に対し、収蔵スペース20の区画コードV06YU03005で特定される区画20aに収蔵された遺骨22を、参拝スペース21aに搬送するよう指示する。
【0082】
搬送装置12は、搬送制御部152の指示に応じて、収蔵スペース20から参拝スペース21aへ遺骨22を搬送する。
【0083】
<参拝画像の表示>
一方、制御装置14の第2取得部151は、読取装置11からの出力に応じて、利用者U1の顧客コードを取得する。
【0084】
制御装置14の表示制御部153は、第2取得部151が利用者U1の顧客コードを取得した後、第2取得部151に問い合わせ、利用者U1の顧客コードを特定する。
【0085】
そして、表示制御部153は、管理データベース143bを参照し、顧客コード12345678の利用者である利用者U1を特定する。そして、表示制御部153は、利用者U1についての参拝画像コード(P100、P101、・・・、P109)と、非表示画像コード(該当なし)とを特定する。
【0086】
表示制御部153は、特定された参拝画像コード(P100、P101、・・・、P109)で特定される参拝画像のうち、予め設定された一の画像を初期の参拝画像として、表示部130に表示するよう表示装置13に指示する。
【0087】
[人物情報を示す画像]
図9は、初期の参拝画像の一例であり、人物情報を表示する参拝画像P100である。この例では、故人(昭雄及び陽子)を中心とした家系図の一部が示されている。
【0088】
なお、参拝画像P100に限られず、後述する他の参拝画像の各々には、参拝画像の左側にメニュー欄Mが設けられている。利用者U1は、メニュー欄Mに配列された複数の文字列のいずれかを選択することによって、表示される参拝画像を選択することもできる。
【0089】
図9において、故人(昭雄及び陽子)の名前の近傍に付されたマークM1及びM2は、故人であって、収蔵スペース20に遺骨22が収蔵されている故人である旨を示すマークである。また、図9において、人物(洋)の名前の近傍に付されたマークM3は、契約者である旨を示すマークである。
【0090】
図10は、図9に一部が示された家系図の他の部分を表示する参拝画像である。図10の参拝画像P100は、図9の参拝画像P100が表示された状態で、利用者U1が表示部130に指等を接触させ、上方に画面をスライドさせることによって表示される。
【0091】
図10の例では、家系図には、猫(みぃ)示されている。この例のように、家系図には、人間以外の動物が含まれてもよい。
【0092】
図11は、図9及び図10に一部が示された家系図に示された人物(弓子)を中心とした家系図の一部を表示する参拝画像P101である。図11の参拝画像P101は、図9の参拝画像P100が表示された状態で、利用者U1が人物(弓子)の近傍に「母系」と示されたマークM4を選択することによって表示される。
【0093】
図11の例では、弓子の両親、叔父、叔母、兄弟姉妹、配偶者の名前等が示されている。なお、図9又は図10の参拝画像P100と同様に、図11の参拝画像P101が表示された状態で、利用者U1が表示部130に指等を接触させ、上下又は左右に画面をスライドさせることによって、家系図の他の部分が表示される。
【0094】
図11の参拝画像P101が表示された状態で、利用者U1が人物(洋)の近傍に「直系」と示されたマークM6を選択すると、図9の参拝画像P100が再度表示される。
【0095】
図12は、図9及び図10に一部が示された家系図の全体を表示する参拝画像P102である。図12の参拝画像P102は、図9又は図10の参拝画像P100が表示された状態で、利用者U1が右下の「全体表示」と示されたボタンB3を選択することによって表示される。
【0096】
図12の参拝画像P102が表示された状態で、利用者U1が右下の「元に戻す」と示されたボタンB4を選択すると、図9の参拝画像P100が再度表示される。
【0097】
[個別情報を示す画像]
図13は、個別情報を示す参拝画像の一例である。この例では、故人(昭雄)の個別情報が表示されている。図13の参拝画像P103は、図9又は図10の画像P100が表示された状態で、故人(昭雄)の名前を選択することによって表示される。図13の参拝画像P103には、故人(昭雄)の氏名N1、戒名N2、4枚の故人に関連する写真P1~P4及び生前の人となりを表す文章S1が表示されている。なお、参拝画像P103に表示される故人に関連する写真の枚数は任意であり、この例のように4枚に限定されない。
【0098】
図14は、個別情報を表示する参拝画像の他の例である。この例では、図9又は図10又の参拝画像P100又は図12の参拝画像P102に示された家系図のうちの6人の人物毎の情報が表示されている。図14の参拝画像P104は、図9又は図10の参拝画像P100が表示された状態で、右下の「タイル表示」と示されたボタンB2を選択することによって表示される。図14の参拝画像P104には、6人の人物毎に、写真(存在する場合のみ)、名前、生年月日、没年月日(故人である場合に限る)及び戒名(故人である場合に限る)が表示されている。
【0099】
図15は、個別情報を表示する参拝画像の他の例である。この例では、収蔵スペース20に遺骨22が収蔵されている2人の故人(昭雄及び陽子)毎の情報が表示されている。図15の参拝画像P105は、図9又は図10の参拝画像P100が表示された状態で、右下の「収蔵御霊」と示されたボタンB1を選択することによって表示される。図15の画像には、2人の故人毎に、戒名、没年月日、名前及び享年が表示されている。図15の画像は、野外の墓地における墓碑と同様の役割を果たす画像である。
【0100】
[家系の歴史を示す画像]
図16は、故人の家系の歴史を示す画像の例である。図16の参拝画像P106は、各参拝画像のメニュー欄Mから、利用者U1が「佐藤家史」と示された文字列を選択することによって表示される。
【0101】
図16の参拝画像P106には、故人の家系における江戸時代の先祖の一人、過去に住んでいた頃の家、現在の家に引っ越してきた頃の情報が表示されている。この例では、「千葉に住んでいた頃」と表示された文字列の範囲を選択されたことによって、過去に住んでいた頃の家の写真が表示されている。
【0102】
[家族の思い出を表示する画像]
図17は、家族の思い出を表示する画像の例である。図17の参拝画像P107は、各参拝画像のメニュー欄Mから、利用者U1が「我が家の思い出」と示された文字列を選択することによって表示される。図17の参拝画像P107には、故人の生前の家族の集合写真が表示されている。なお、他の例として、家族旅行の写真、冠婚葬祭の写真、故人の若かりし頃の写真等が表示されてもよい。
【0103】
[メッセージを示す画像]
図18は、故人の家系に属する人物によるメッセージを示す画像の例である。図18の参拝画像P108は、各参拝画像のメニュー欄Mから、利用者U1が「タイムカプセル」と示された文字列を選択することによって表示される。
【0104】
故人の家系に属する人物は、存命中に作成したメッセージと、予め設定した解禁日とを、例えば参拝システム1の管理者に記憶装置143に保存するよう指示しておく。解禁日が到達すると、利用者は、参拝画像P108からメッセージを閲覧することができるように設定される。なお、解禁日において、メッセージを作成した人物が存命中であった場合はこの限りでない。
【0105】
図18の例では、故人(昭雄)が存命中に作成した2通のメッセージに設定された解禁日が到達し、過去の解禁日を示す日付の右隣に「解禁済」と表示され、これらのメッセージを閲覧可能であることを示している。また、図18の例では、これらのメッセージのうち、2020年8月13日に閲覧可能となったメッセージMS1が表示されている。
【0106】
また、故人(陽子)が存命中に作成した1通のメッセージに設定された解禁日が到達せず、将来の解禁日を示す日付の右隣に「解禁」と表示され、このメッセージは閲覧不可能であることを示している。また、図9の家系図における故人(陽子)の名前に近傍には、解禁日が到達しないために閲覧不可能なメッセージが存在していることを示すマークM5が表示されている。
【0107】
[参拝の履歴を示す画像]
図19は、参拝の履歴を示す画像の例である。図19の参拝画像P109は、各参拝画像のメニュー欄Mから「お参り履歴」と示された文字列を選択することによって表示される。図19に示すように、参拝の履歴として、参拝のあった日時に加え、参拝時に参拝者が作成したメッセージMS2及びMS3が表示される。
【0108】
[その他の画像]
参拝画像は、上述の例に限られるものではない。参拝画像の他の例として、納骨堂2の利用に関する情報を表示する画像を含んでもよい。納骨堂2の利用に関する情報とは、例えば、納骨堂2の利用料の支払期限、納骨堂2の休館日等である。参拝画像の他の例として、納骨堂2の参拝の予約を利用者から受け付けるための画像を含んでもよい。
【0109】
<<参拝の例2>>
以下では、参拝システム1を利用した参拝の他の例について説明する。以下では、図7に示した利用者U2(鈴木一郎)が参拝する場合を例示して説明する。なお、利用者U2は、故人(昭雄)の生前に繋がりのあった人物であり、契約者である利用者U1(佐藤洋)及び故人(昭雄)との間に血縁関係はないものとする。
【0110】
この例では、契約者と、参拝に訪れる利用者とが異なる人物である。本実施形態では、このような場合、情報媒体10は、利用者が納骨堂2に参拝に訪れた際に、利用者に貸し出されるものとする。このような場合、情報媒体10には有効期限を示す情報、例えば、利用者が参拝に訪れた日のみにおいて有効である旨の情報が書き込まれていてもよい。
【0111】
なお、情報媒体10が利用者に配布されるとするか、利用者が参拝に訪れた際に利用者に貸し出されるとするかは、契約者が任意に設定してもよい。
【0112】
以下、上述した利用者U1(佐藤洋)が参拝する場合との相違点を説明する。
【0113】
<参拝画像の表示>
先ず、納骨堂2を訪れた利用者U2は、参拝スペース21に設置された読取装置11に、貸し出された情報媒体10をかざす。
【0114】
これに応じて、読取装置11は、利用者が所有する情報媒体10から、顧客コード(この例では、13572468)と、区画コード(この例では、V06YU03005)とを読み取る。読取装置11は、読み取った顧客コードと、区画コードとを制御装置14に出力する。
【0115】
制御装置14の表示制御部153は、管理データベース143bを参照し、顧客コード13572468の利用者である利用者U2(鈴木一郎)を特定する。そして、表示制御部153は、利用者U2についての参拝画像コード(P100、P101、・・・、P109)と、非表示画像コード(P106、P107、P108)とを特定する。
【0116】
表示制御部153は、参拝画像として特定された参拝画像P100、P101、・・・、P109のうち、参拝画像P101(図11)、参拝画像P107(図17)、参拝画像P108(図18)については表示を制限し、これらの他の参拝画像のみを表示するよう、表示装置13を制御する。
【0117】
つまり、参拝システム1によれば、利用者に応じて参拝画像の表示を制限することができる。例えば、複数の参拝画像に、契約者の家族や先祖の個人情報を含む参拝画像が含まれる場合、契約者は、そのような参拝画像を家族以外の利用者に対しては表示を制限するよう、管理情報(図7)を設定することができる。
【0118】
==変形例1==
上記実施形態では、制御装置14を1台の端末とする態様を示したが、これに限られない。変形例として、複数台の端末や記憶装置から構成される制御装置としてもよい。
【0119】
例えば、上記実施形態の制御装置14に代えて、第1の制御装置と、第2の制御装置と、第1の記憶装置と、第2の記憶装置とを有し、これらがネットワークで互いに接続された制御装置としてもよい。
【0120】
この場合、第1の制御装置は、読取装置11が情報媒体10から読み取った区画コードに基づいて搬送装置12を制御する装置であり、第1取得部150と、第2取得部151と、搬送制御部152とを有する。
【0121】
また、第2の制御装置は、読取装置11が情報媒体10から読み取った区画コード又は顧客コードに基づいて表示装置13を制御する装置であり、表示制御部153を有する。
【0122】
第1の記憶装置には、管理データベース143bが記憶されている。第2の記憶装置には、画像データ143cが記憶されている。
【0123】
本変形例において、第1取得部150は、読取装置11からの出力に応じて、利用者の区画コードを取得する。また、第2取得部151は、読取装置11からの出力に応じて、利用者の顧客コードを取得する。
【0124】
次いで、搬送制御部152は、搬送装置12に、第1取得部150が取得した区画コードで特定される区画20aに収蔵された遺骨22を、収蔵スペース20から参拝スペース21に搬送するよう指示する。
【0125】
表示制御部153は、例えばポーリング通信にて、第2取得部151に問い合わせを行い、第2取得部151が取得した顧客コードを特定する。そして、表示制御部153は、第1の記憶装置の管理データベース143bを参照し、第2取得部151が取得した顧客コードについての、利用者と、参拝画像コードと、非表示画像コードとを特定する。
【0126】
表示制御部153は、特定された参拝画像コードで特定される参拝画像を、第2の記憶装置の画像データ143cから取得し、表示部130に表示するよう表示装置13に指示する。
【0127】
==変形例2==
上記実施形態では、管理データベース143bの管理情報に含まれる非表示画像コードに基づいて参拝画像の表示制限を課すこととしたが、これに限られない。変形例として、情報媒体10に書き込まれた情報に基づいて参拝画像の表示制限を課すこととしてもよい。
【0128】
具体的には、情報媒体10には、利用者に配布される情報媒体10であるか、納骨堂2から貸し出される情報媒体10であるかを区別する情報が書き込まれているとする。そして、利用者に配布される情報媒体10を用いた参拝の場合には、表示制御部153は、表示制限を課さないこととする。一方、納骨堂2から貸し出される情報媒体10を用いた参拝の場合には、表示制御部153は、所定の表示制限を課すこととしてもよい。
【0129】
==変形例3==
上記実施形態では、参拝画像コードは、区画コード毎に紐付けられた情報であるとしたが、これに限られない。変形例として、参拝画像コードは、顧客コードに紐付けられた情報としてもよい。この場合、参拝画像は、顧客コードで特定される利用者の家系等の情報に基づく画像として予め作成される。
【0130】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
【0131】
==まとめ==
以上、本実施形態の参拝システム1は、納骨堂2の参拝スペース21に設置され、表示部130を有する表示装置13と、表示装置13を制御する制御装置14と、を備え、制御装置14は、参拝に訪れた利用者が参拝を所望する遺骨22を特定するための遺骨情報を取得する第1取得部150と、第1取得部150が取得した遺骨情報に係る故人に基づいて予め作成された複数の参拝画像を、表示部130に表示させるよう、表示装置13に指示する表示制御部153と、を有する制御装置14と、を有し、複数の参拝画像は、故人、及び故人と同じ家系に属する人物を含む関連人物の情報である人物情報を含む情報を示す第1画像と、故人及び、関連人物毎の個別情報を示す第2画像とを含む。
【0132】
このような構成によれば、故人と、関連人物との人物毎の情報が表示されるため、一般的な家系図から想起又は連想できる情報よりも多くの情報を想起又は連想することができる。従って、故人の家系に属する人物等について多様な側面から再認識しつつ、故人に思いを馳せることが可能となる。
【0133】
参拝システム1において、関連人物は、故人に基づいて予め選択された人物を更に含んでもよい。このような構成によれば、一般的な家系図には含まれない人物の人物情報及び個別情報が表示される。従って、故人の家系に属する人物等について更に多様な側面から再認識しつつ、故人に思いを馳せることが可能となる。
【0134】
参拝システム1において、第1画像は、故人を中心とした、関連人物との相関図である。このような構成によれば、視覚的にわかりやすく人物情報が表示される。
【0135】
参拝システム1において、複数の参拝画像は、関連人物のうち一の人物を中心とした相関図である第3画像を更に含んでもよい。このような構成によれば、視覚的にわかりやすく人物情報が表示される。
【0136】
参拝システム1において、複数の参拝画像は、故人の家系の歴史を示す第4画像を更に含んでもよい。このような構成によれば、故人の家系に属する人物等について歴史的な記録から再認識しつつ、故人に思いを馳せることが可能となる。
【0137】
参拝システム1において、複数の参拝画像は、故人の家族の思い出を示す第5画像を更に含んでもよい。このような構成によれば、故人の家系に属する人物等について実際に経験した記憶から再認識しつつ、故人に思いを馳せることが可能となる。
【0138】
参拝システム1において、複数の参拝画像は、故人が作成したメッセージを表示する第6画像を更に含んでもよい。このような構成によれば、故人の存命中には知り得なかった情報から故人を再認識しつつ、故人に思いを馳せることが可能となる。
【0139】
参拝システム1において、複数の参拝画像は、故人に対する参拝の履歴を表示する第7画像を含んでもよい。このような構成によれば、野外の墓地で参拝の履歴を管理する場合に比べて、容易に管理することが可能となる。
【0140】
参拝システム1は、参拝に訪れた利用者から、参拝に訪れた利用者を特定するための利用者情報を取得する第2取得部151を更に備え、表示制御部153は、複数の参拝画像のうち、第2取得部151が取得した利用者情報に応じて予め設定された表示可能な参拝画像を、表示部130に表示させるよう、表示装置13に指示する。このような構成によれば、故人の家族以外の利用者が参拝に訪れた場合に、故人の家族以外には表示したくないと考える参拝画像の表示を制限することができる。
【0141】
参拝システム1は、納骨堂2の収蔵スペース20に収蔵された遺骨22を、参拝スペース21に搬送可能な搬送装置12を更に備え、制御装置14は、搬送装置12に、第1取得部150が取得した遺骨情報に係る遺骨22を、収納スペースから参拝スペース21に搬送するよう指示する搬送制御部152を更に有する。このような構成によれば、参拝システム1の運用者の、遺骨22の搬送に要する負担が軽減する。
【0142】
参拝システム1は、遺骨情報が書き込まれ、持ち運びが可能な情報媒体10と、納骨堂2に設置され、情報媒体10から遺骨情報を読み取り可能な読取装置11と、を更に備え、第1取得部150は、読取装置11を介して遺骨情報を取得する。このような構成によれば、参拝システム1の運用者の、参拝に訪れた利用者の入館処理に要する負担が軽減する。
【0143】
参拝システム1において、表示部130は、タッチセンサを有し、制御装置14は、参拝に訪れた利用者による表示部130を介した入力操作に基づいて、搬送装置12と、表示装置13とを制御する。このような構成によれば、利用者は、表示部130を介した入力操作を容易にすることができる。
【符号の説明】
【0144】
1:参拝システム
10:情報媒体
11:読取装置
12:搬送装置
13:表示装置
130:表示部
14:制御装置
140:CPU
141:メモリ
142:通信装置
143:記憶装置
143a:参拝プログラム
143b:管理データベース
143c:画像データ
144:入力装置
145:出力装置
146:記録媒体読取装置
150:第1取得部
151:第2取得部
152:搬送制御部
153:表示制御部
2:納骨堂
20:収蔵スペース
20a:区画
21:参拝スペース
210:墓
211:壁
22:遺骨
23:厨子
230:収納容器
231:蓋
232:骨壺
3:ネットワーク
4:記録媒体

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19