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  • 特開-補修推定装置、補修推定方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103096
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】補修推定装置、補修推定方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20230719BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003962
(22)【出願日】2022-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003333
【氏名又は名称】ボッシュ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中里 研一
【テーマコード(参考)】
2G024
【Fターム(参考)】
2G024AD16
2G024BA27
2G024CA13
2G024DA12
2G024FA06
2G024FA15
(57)【要約】
【課題】
補修のための点検工数を減らすとともに、補修が必要な劣化を見落とすことなく推定できる補修推定装置、補修推定方法を提供する
【解決手段】
複数の監視装置(30)が配置された監視対象物(90)の補修時における、前記監視装置(30)からの情報と、前記監視対象物の性能を測定する性能測定装置(40)からの情報とを含む訓練データセットに従って学習する学習部(16)を備え、前記監視装置(30)からの情報が、前記補修の前および後において前記監視装置(30)により取得されるデータに基づいて作成される情報である、補修推定装置。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の監視装置(30)が配置された監視対象物(90)の補修時における、前記監視装置(30)からの情報と、前記監視対象物の性能を測定する性能測定装置(40)からの情報とを含む訓練データセットに従って学習する学習部(16)を備え、
前記監視装置(30)からの情報が、前記補修の前および後において前記監視装置(30)により取得されるデータに基づいて作成される情報である、
補修推定装置。
【請求項2】
前記性能測定装置(40)からの情報が、前記補修による性能改善量(δPS)である、
請求項1に記載の補修推定装置。
【請求項3】
前記訓練データセットは、補修箇所の情報を含む、
請求項1または2に記載の補修推定装置(10)。
【請求項4】
前記学習部(16)によって得られた学習モデルを有し、補修すべき箇所を推定する補修推定部(18)をさらに備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の補修推定装置(10)。
【請求項5】
前記補修推定部(18)の推定に基づいて外部に通知する通知部をさらに備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の補修推定装置(10)。
【請求項6】
複数の監視装置(30)が配置された監視対象物(90)の補修時における、前記監視装置(30)からの情報と、前記監視対象物の性能を測定する性能測定装置(40)からの情報とを含む訓練データセットに従って学習するステップを備え、
前記監視装置(30)からの情報が、前記補修の前および後において前記監視装置(30)により取得されるデータに基づいて作成される情報である、
補修推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視対象物の補修について推定する補修推定装置、補修推定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサを用いて監視対象物に異常が発生しているか否かを検出する異常検出装置が提案されている。特許文献1には、加速度センサの信号に基づいてエスカレーターに異常が発生しているか否かを検出し、異常が発生したときにエスカレーターの管理者に異常を知らせるすることが記載されている。異常の通知を受けた場合、エスカレーターの点検を行い、劣化の具合によっては補修を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-76729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、劣化の程度によっては補修が必要ではない場合もある。点検において補修の必要が無い場合が多ければ、点検の工数が増えてしまい管理コストがアップしてしまう。一方、センサによる異常判定の頻度を下げた場合には、補修が必要な劣化を見落としてしまうおそれがある。
【0005】
本願発明は監視対象物の補修について推定する補修推定装置、補修推定方法であって、補修のための点検工数を減らすとともに、補修が必要な劣化を見落とすことなく推定できる補修推定装置、補修推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明のある観点によれば、複数の監視装置(30)が配置された監視対象物(90)の補修時における、前記監視装置(30)からの情報と、前記監視対象物の性能を測定する性能測定装置(40)からの情報とを含む訓練データセットに従って学習する学習部(16)を備え、
前記監視装置(30)からの情報が、前記補修の前および後において前記監視装置(30)により取得されるデータに基づいて作成される情報である、補修推定装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、監視対象物の補修について推定する補修推定装置、補修推定方法であって、補修のための点検工数を減らすとともに、補修が必要な劣化を見落とすことなく推定できる補修推定装置、補修推定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る補修推定装置が適用される補修推定システム全体構成の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る補修推定装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る補修推定装置により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態に係る補修推定装置により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。ただし、本実施形態は本願発明の一態様を示すものであり、本願発明を限定するものではなく、本願発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
【0010】
<補修推定システム>
以下では、本実施形態の補修推定装置10が適用された補修推定システム1について説明する。補修推定システム1は図1に示すように、監視対象物90に設置された複数の監視装置30(MS1~MS7)と、監視対象物90の性能を測定可能な性能測定装置40(PS)と、監視装置30および性能測定装置40と通信可能に設けられた補修推定装置10とを備える。さらに、補修推定装置10から出力可能な表示装置50や音響装置60が接続されていてもよい。
【0011】
<監視対象物>
図1に示す監視対象物90はベルトコンベアである。ベルトコンベアには監視装置30が取り付けられている。監視対象物90はベルトコンベアに限られるものではない。クレーンや掘削機等の建設機械や、工場で使われる加工機械や組み立て機械などの作動する機械全般が、補修推定装置10を適用可能な監視対象物である。
【0012】
<監視装置>
図1には、監視対象物90に7台の監視装置30(MS1~MS7)が取り付けられているが、この台数に限られるものではない。1つの監視対象物90に2台以上の監視装置30が取り付けられていればよい。監視装置30は例えば、加速度センサである。加速度センサは監視対象物90の振動を検知できるように取り付けられている。また、別の例で監視装置30は温度センサでもよい。温度センサは監視対象物90の温度を検知できるように取り付けられている。また、監視装置30は加速度センサや温度センサ以外の検出装置であってもよい。
【0013】
監視対象物90において劣化が進んだ場合に発生する振動が大きくなる場合には、加速度センサを監視装置30として選択してもよい。監視対象物90において劣化が進んだ場合に発生する温度が高くなる場合には、温度センサを監視装置30として選択してもよい。このように、監視対象物90における劣化の出現具合に応じて、監視装置30を選択するのがよい。
【0014】
監視装置30の信号(監視データ)は、補修推定装置10に送られる。
【0015】
<性能測定装置>
性能測定装置40(PS)は監視対象物90の性能を測定可能に構成された測定装置である。例えば、性能測定装置40は発生する音の音圧を測定可能な音センサである。作動する機械である監視対象物90において摺動部等で劣化が進んだ場合には、当該摺動部から発生する音が大きくなる(音圧が高くなる)。したがって、音センサが検出する音が大きくなっている場合には、音が大きくなる前に比べて監視対象物90の性能が劣化していると判断できる。逆に補修を行い、補修前に比べ補修後における音センサが検出する音が小さくなっている場合には、補修前に比べ、補修後の監視対象物90の性能が改善していると判断できる。
【0016】
監視対象物90を補修する際に、補修する場所(補修箇所)において補修の前後で性能測定装置40を用いて監視対象物90の性能測定が行われる。この性能測定の結果から補修による改善量を把握することができる。性能測定装置40として音センサを用いた場合を例に具体例を説明する。例えば補修前の音圧が60dB(デジベル)であり、補修後の音圧が40dBであれば、この補修による改善量は20dBと算出される。
【0017】
性能測定装置40の信号(性能データ)は、補修推定装置10に送られる。
【0018】
<補修推定装置>
補修推定装置10は、図2に示すように、監視データ取得部11と、監視データ処理部12と、性能データ取得部13と、性能データ処理部14と、訓練データセット作成部15と、学習部16と、補修推定部18と、通知部20と、保存部22とを有する。補修推定装置10は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、及びRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶素子等を備えて構成される。
【0019】
監視データ取得部11は監視装置30(MS1~MS7)からの信号(監視データ)を取得し、監視データ処理部12に送る。
【0020】
監視データ処理部12は、各信号(監視データ)について正常範囲にあるか否かを判定する。正常範囲の閾値は、監視対象物90が新品時の値に所定のマージンを考慮して設定してもよい。例えば、この閾値以下の値の場合、正常と判定し、この閾値を上回る場合、正常範囲にない(異常)と判定してもよい。
【0021】
監視データ処理部12は、監視装置30からのデータを入力することによりその発生確率を出力可能な機械学習による学習済みモデルを有していてもよい。監視装置30からのデータは多くの場合正常で、異常となる頻度は低い。そこで、監視データ処理部12は発生確率が所定値以上の場合に異常なしと判定し、逆に発生確率が所定値より低い場合に異常と判定してもよい。
【0022】
監視データ処理部12は、監視装置30からの監視データが正常の場合“0”を、異常の場合“1”を監視判定データとして出力し、保存部22に保存する。例えば、MS1の監視判定データは時系列X1(t)で(1)式のように保存される。
(1) X1(t)=[000001000・・・]
ここで、カッコ[]内の数字は時間経過とともに監視データ処理部12から出力された監視判定データである。このX1(t)は、MS1において、1番目から5番目までに取得されたデータが正常であり、6番目に取得されたデータが異常であり、7番目から9番目までのデータは再び正常なデータに戻っていることを示している。同様に、MS2からMS7の監視判定データも時系列X2(t)~X7(t)として保存される。監視データ処理部12はその出力を補修推定部18に送る。
【0023】
性能データ取得部13は、性能測定装置40(PS)からの信号(データ)を取得し、性能データ処理部14に送る。性能測定装置40からの信号(データ)は、補修箇所の情報、補修前の性能データPS1、補修後の性能データPS2およびそれぞれのデータの取得時刻(t1、t2)を含む。また、補修箇所の情報は、性能測定装置40からではなく、別途補修をする作業者により、性能データ取得部13に送信されてもよい。補修箇所の情報は、例えば、図1に示すベルトコンベア90の一端部から補修箇所までの長さLである。
【0024】
性能データ処理部14は、補修前性能データPS1と補修後性能データPS2との差分を性能改善量δPSとして算出する。性能データ処理部14は、補修箇所の情報、補修前の性能データPS1、補修後の性能データPS2およびそれぞれのデータの取得時刻(t1、t2)に加えて性能改善量δPSを保存部22に保存する。また、性能データ処理部14は、訓練データセット作成部に補修前の性能データPS1の取得時刻t1、補修後の性能データPS2の取得時刻t2、補修箇所の情報および性能改善量δPSを訓練データセット作成部15に送る。
【0025】
訓練データセット作成部15は、補修前性能データの取得時刻t1および補修後性能データの取得時刻t2に相当する時刻に取得された監視判定データを補修前監視判定データおよび補修後監視判定データとして保存部22からそれぞれ取得する。訓練データセット作成部15は、補修前監視判定データ、補修後監視判定データ、に加え、性能データ処理部14から取得した補修箇所および性能改善量δPSを1つの訓練データセットとして学習部16に送る。尚、ここで、補修前性能データの取得時刻t1に相当する時刻に取得された監視判定データが無い場合には、取得時刻t1の直前に取得された監視判定データを補修前監視判定データとしてもよい。また、取得時刻t2に相当する時刻に取得された監視判定データが無い場合には、取得時刻t2の直後に取得された監視判定データを補修後監視判定データとしてもよい。
【0026】
学習部16はニューラルネットワークを使って学習する。このニューラルネットワークは、入力層と、中間層と、出力層と、から構成されている。
【0027】
ニューラルネットワークは、訓練データセット作成部15から受け取った訓練データセットに従って学習する。
【0028】
ニューラルネットワークは、補修前監視判定データと、補修後監視判定データ、補修箇所情報および性能改善量δPSとの関係性を学習する。大量の訓練データセットで学習することにより、監視判定データX1(t)~X7(t)を入力することにより、補修すべき箇所と補修した場合の性能改善量δPSと補修後監視判定データX1(t´)~X7(t´)を推定するモデルを帰納的に獲得することができる。ここで、補修すべき箇所は、入力データにおける補修箇所情報に対応する。補修すべき箇所は、例えば、図1に示すベルトコンベア90の一端部から補修箇所までの長さLで表される。
【0029】
学習部16は、学習においてニューラルネットワーク内で使われている変数(重み、バイアス)を更新し、更新した変数を保存部22に保存する。
【0030】
補修推定部18は、学習部16で十分な回数の学習がなされた学習済みモデルを有している。監視判定データX1(t)~X7(t)を入力することにより、補修箇所と補修した場合の性能改善量δPSと監視判定データX1(t´)~X7(t´)を推定する。補修推定部18は推定結果に加え、その推定の妥当性を確率で表示する。また、推定結果は一つとは言えず、複数の推定結果があってもよい。補修推定部18は、推定したすべての推定結果とその推定結果の妥当性(確率)を通知部20に送る。
【0031】
補修推定部18は、学習部16でさらなる学習がなされ、変数(重み、バイアス)が更新された場合には、保存部22から更新された変数を読み込み、学習済みモデル内の変数をこれに置き換えても良い。
【0032】
補修推定部18は、推定したすべての推定結果とその推定結果の妥当性(確率)を通知部20に送る。
【0033】
通知部20は、補修推定部18から受け取った推定結果のうち、妥当性の高いものを選択し、表示装置50または音響装置60を介して外部に通知する。妥当性の判断閾値Nthは、通知を受ける被通知者が適当に選択できるようにしてもよい。
【0034】
本実施形態に係る補修推定装置10により実行される処理であって、ニューラルネットワークにより監視判定データX1(t)~X7(t)を入力することにより、補修すべき箇所と補修した場合の性能改善量δPSと監視判定データX1(t´)~X7(t´)を推定するモデルを獲得するために実行される処理の一例を図3に示すフローチャートで説明する。
【0035】
性能データ取得部13は、性能測定装置40(PS)から補修箇所の情報、補修前性能データPS1および補修後性能データPS2を取得し、性能データ処理部14に送る(ステップS10)。その後、ステップS12に進む。
【0036】
性能データ処理部14は、補修前性能データPS1と補修後性能データPS2との差分を性能改善量δPSとして算出するとともに、補修箇所の情報、補修前の性能データPS1、補修後の性能データPS2およびそれぞれのデータの取得時刻(t1、t2)に加えて性能改善量δPSを保存部22に保存する(ステップS12)。その後ステップS14に進む。
【0037】
性能データ処理部14は、補修前の性能データPS1の取得時刻t1、補修後の性能データPS2の取得時刻t2、補修箇所の情報および性能改善量δPSを訓練データセット作成部15に送る(ステップS14)。その後ステップS16に進む。
【0038】
訓練データセット作成部15は、補修前性能データの取得時刻t1および補修後性能データの取得時刻t2に相当する時刻に取得された監視判定データを補修前監視判定データおよび補修後監視判定データとして保存部22から取得するとともに、これらに、補修箇所および性能改善量δPSを1つの訓練データセットとして学習部16に送る(ステップS16)。その後ステップS18に進む。
【0039】
学習部16が有するニューラルネットワークは、訓練データセット作成部15から受け取った訓練データセットに従って学習する。すなわち、学習部16が有するニューラルネットワークは、補修前監視判定データと、補修後監視判定データ、補修箇所情報および性能改善量δPSとの関係性を学習し、ニューラルネットワーク内で使われている変数(重み、バイアス)を更新する。更新した変数は保存部22に保存される(ステップS18)。その後ステップS20に進む。
【0040】
学習部16は学習が収束したか否かを判断し、学習が収束したと判断できる場合には、ステップS22に進み、学習がまだ収束していないと判断される場合には、ステップS10に戻る(ステップS20)。学習が収束したか否かの判断は、例えば変数(重み、バイアス)が所定の幅に収束したか否かにより判断してもよい。
【0041】
学習部16は学習が収束した旨を保存部22に保存し(ステップS22)、フローチャートを終了する。
【0042】
本実施形態に係る補修推定装置10により実行される処理であって、監視判定データX1(t)~X7(t)を入力することにより、補修すべき箇所、補修した場合の性能改善量δPSおよび補修後監視判定データX1(t´)~X7(t´)を含む補修についての推定を実行する処理の一例を図4に示すフローチャートで説明する。
【0043】
監視データ取得部11は監視装置30(MS1~MS7)からの信号データを取得し、監視データ処理部12に送る(ステップS30)。その後ステップS32に進む。
【0044】
監視データ処理部12は、各信号データについて正常範囲にあるか否かを判定し、データが正常の場合“0”を、異常の場合“1”を監視判定データ(X1(t)~X7(t))として出力し、その出力を保存部22に保存するとともに、補修推定部18に送る(ステップS32)。その後ステップS34に進む。
【0045】
補修推定部18は、保存部22から学習部16における学習が収束したか否かを判断し、学習が収束している場合には、ステップS36に進み、学習が収束していない場合にはステップS30に戻る(ステップS34)。
【0046】
監視判定データ(X1(t)~X7(t))の入力に対して、補修推定部18は、補修についての推定結果を出力し、通知部20に送る(ステップS36)。補修についての推定結果は、補修すべき箇所と補修した場合の性能改善量δPSと補修後監視判定データX1(t´)~X7(t´)およびその妥当性(確率)である。その後ステップS38に進む。
【0047】
通知部20は、補修推定部18から受け取った推定結果のうち、妥当性の高いものを選択し、表示装置50または音響装置60を介して外部に通知する(ステップS38)。その後、ステップS30に戻る。
【0048】
本願発明によれば、監視対象物の補修について推定する補修推定装置、補修推定方法であって、補修のための点検工数を減らすとともに、補修が必要な劣化を見落とすことなく推定できる補修推定装置、補修推定方法を提供することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 補修推定システム、10 補修推定装置、11 監視データ取得部、12 監視データ処理部、13 性能データ取得部、14 性能データ処理部、15 訓練データセット作成部、16 学習部、18 補修推定部、20 通知部 30 監視装置、40 性能測定装置、50 表示装置、60 音響装置、90 監視対象物
図1
図2
図3
図4