(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103306
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】フード及びドリンクを迅速に冷却する
(51)【国際特許分類】
A23G 9/12 20060101AFI20230719BHJP
A47J 42/54 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
A23G9/12
A47J42/54
【審査請求】有
【請求項の数】38
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075686
(22)【出願日】2023-05-01
(62)【分割の表示】P 2021532284の分割
【原出願日】2019-08-16
(31)【優先権主張番号】16/104,758
(32)【優先日】2018-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/758,110
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/801,587
(32)【優先日】2019-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/831,657
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/831,600
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/831,646
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/831,666
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/459,322
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518445388
【氏名又は名称】コールドスナップ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フォンテ,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】デバニー,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ヘイマンズ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】フォンテ,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】マクギンティー,イアン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フード及びドリンクのための原料を含有するポッドの含有物を迅速に冷却する機械を提供する。
【解決手段】突起を備えるポッド内で原料の温度を下げるための機械であって、突起はポッドの基部の隣接部分に対して外側に延伸し、ポッドの突起は頭部と下部との間を延伸するステムを有し、ステムは頭部及び下部よりも小さい断面を有し、基部はポッドの突起の周囲に延伸する弱体化部を備え、機械は、冷蔵システムであって、ポッドを収容するサイズのレセプタクル110を画定する蒸発器108と、コンプレッサと、コンデンサと、を備える、冷蔵システム109と、蒸発器のレセプタクル内でポッドの突起に力を加えて突起を取り外すように構成されたディスペンサと、を備える、機械である。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
突起を備えるポッド内で原料の温度を下げるための機械であって、前記突起は前記ポッドの基部の隣接部分に対して外側に延伸し、前記ポッドの突起は頭部と下部との間を延伸するステムを有し、前記ステムは前記頭部及び前記下部よりも小さい断面を有し、前記基部は前記ポッドの突起の周囲に延伸する弱体化部を備え、前記機械は、
冷蔵システムであって、
前記ポッドを収容するサイズのレセプタクルを画定する蒸発器と、
コンプレッサと、
コンデンサと、
を備える、冷蔵システムと、
前記蒸発器のレセプタクル内で前記ポッドの突起に力を加えて前記突起を取り外すように構成されたディスペンサと、
を備える、機械。
【請求項2】
前記機械は、前記ディスペンサに機械的に接続されたモータをさらに備え、前記モータは、前記ディスペンサの少なくとも一部を回転させるように動作可能である、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記ディスペンサは、ポッド-機械インターフェースの床面に配列される、請求項1に記載の機械。
【請求項4】
前記ポッドはキャップをさらに備え、前記キャップは、前記キャップが前記ディスペンサによって回転されるときに前記突起を前記基部から分離するべく前記突起のステムと位置を合わせた切断ナイフを備える、請求項1に記載の機械。
【請求項5】
前記ディスペンサは、前記基部の突起に係合して持ち上げて前記弱体化部を破壊し、前記ディスペンサが前記ポッドに係合するときに前記基部の隣接部分から前記突起を分離するサイズ及び位置にある、請求項1に記載の機械。
【請求項6】
前記ポッドは、前記ディスペンサが前記ポッドに係合するときに前記突起を前記基部から分離するべく前記突起のステムと位置を合わせた切断ナイフを備える、請求項1に記載の機械。
【請求項7】
前記ディスペンサは、前記モータが前記ディスペンサを回転させるときに前記ポッドの突起に軸方向の力を加える、請求項2に記載の機械。
【請求項8】
前記軸方向の力は5~75ポンドである、請求項7に記載の機械。
【請求項9】
前記ポッドはキャップをさらに備え、前記キャップは、前記キャップを通り延伸する開口に隣接するランプを有し、前記ランプは、前記突起を持ち上げて前記弱体化部を破壊し、前記キャップが前記ディスペンサによって回転されるときに前記突起を前記基部の隣接部分から分離するサイズ及び位置にある、請求項1に記載の機械。
【請求項10】
前記キャップは前記ポッド上に備え付けられている、請求項9に記載の機械。
【請求項11】
前記ディスペンサは前記キャップに係合する、請求項10に記載の機械。
【請求項12】
前記ディスペンサは、前記ポッドに機械的に係合するための係合表面を備える、請求項1に記載の機械。
【請求項13】
前記ディスペンサは、前記ポッドの基部に平行な平坦なギアを備え、前記ギアの歯は前記係合表面である、請求項12に記載の機械。
【請求項14】
前記ディスペンサは、前記ポッドの基部に対してある角度で設定されたギアホイールを備え、前記ギアホイールの歯は前記係合表面である、請求項12に記載の機械。
【請求項15】
前記ディスペンサは、前記ギアホイールと有歯係合するウォームギアを備える、請求項14に記載の機械。
【請求項16】
前記ポッドの突起は第1のdであり、前記ギアホイールは、環状部材、及び前記環状部材から延伸する第2の突起を有する、請求項15に記載の機械。
【請求項17】
前記第2の突起は前記ディスペンサの係合表面である、請求項16に記載の機械。
【請求項18】
前記第2の突起はダボ形状の突起である、請求項16に記載の機械。
【請求項19】
原料及び混合パドルを包含するポッド内で前記原料の温度を下げるための機械であって、前記機械は、
冷蔵システムの蒸発器であって、前記蒸発器は前記ポッドを収容するサイズのレセプタクルを画定する、蒸発器と、
前記レセプタクル内で前記ポッドと係合するように構成され、かつ前記ポッドを開けるように動作可能なディスペンサと、
前記ディスペンサに機械的に接続されたモータであって、前記モータは、前記ディスペンサを操作して前記ポッドを開けるべく前記ディスペンサに機械的に接続されている、モータと、
を備え、
前記ディスペンサは、前記レセプタクル内で前記ポッド上の突起に力を加えて前記ポッドを開ける、機械。
【請求項20】
前記ポッドの基部は、前記基部の隣接部分に対して外側に延伸する突起を含む、請求項19に記載の機械。
【請求項21】
前記ポッドの基部は、前記突起の周囲に延伸する弱体化部を備える、請求項20に記載の機械。
【請求項22】
前記突起は、頭部と下部との間を延伸するステムを有し、前記ステムは、前記頭部及び前記下部よりも小さい断面を有し、前記基部は、前記突起の周囲に延伸する弱体化部を備える、請求項20に記載の機械。
【請求項23】
前記ポッドはキャップをさらに備え、前記キャップは、前記キャップが前記ディスペンサによって回転されるときに前記突起を前記基部から分離するべく前記突起のステムと位置を合わせた切断ナイフを備える、請求項22に記載の機械。
【請求項24】
前記ディスペンサは、前記基部の突起に係合して持ち上げて前記弱体化部を破壊し、前記ディスペンサが前記ポッドに係合するときに前記基部の隣接部分から前記突起を分離するサイズ及び位置にある、請求項22に記載の機械。
【請求項25】
前記ポッドは、前記ディスペンサが前記ポッドに係合するときに前記突起を前記基部から分離するべく前記突起のステムと位置を合わせた切断ナイフを備える、請求項22に記載の機械。
【請求項26】
前記ポッドはキャップをさらに備え、前記キャップは、前記キャップを通り延伸する開口に隣接するランプを有し、前記ランプは、前記突起を持ち上げて前記弱体化部を破壊し、前記キャップが前記ディスペンサによって回転されるときに前記突起を前記基部の隣接部分から分離するサイズ及び位置にある、請求項22に記載の機械。
【請求項27】
前記キャップは前記ポッド上に備え付けられている、請求項26に記載の機械。
【請求項28】
前記ディスペンサは前記キャップに係合する、請求項26に記載の機械。
【請求項29】
原料を包含するポッド内で前記原料の温度を下げるための機械であって、前記機械は、
冷蔵システムの蒸発器であって、前記蒸発器は前記ポッドを収容するサイズのレセプタクルを画定する、蒸発器と、
前記レセプタクル内で前記ポッドと係合するように構成され、かつ前記ポッドを開けるように動作可能なディスペンサと、
前記ディスペンサに機械的に接続されたモータであって、前記モータは、前記ディスペンサを操作して前記ポッドを開けるべく前記ディスペンサに機械的に接続されている、モータと、
を備え、
前記ディスペンサは、前記レセプタクル内で前記ポッド上の突起に力を加えて前記ポッドを開ける、機械。
【請求項30】
前記ディスペンサは、前記ポッドに機械的に係合するための係合表面を備える、請求項29に記載の機械。
【請求項31】
前記ディスペンサは、ポッド-機械インターフェースの床面に配列される、請求項29に記載の機械。
【請求項32】
前記ポッドはキャップをさらに備え、前記キャップは、前記キャップが前記ディスペンサによって回転されるときに前記突起を前記突起の基部から分離するべく前記突起のステムと位置を合わせた切断ナイフを備える、請求項29に記載の機械。
【請求項33】
前記ディスペンサは、基部から前記突起に係合して持ち上げて前記突起の周囲の弱体化部を破壊し、前記ディスペンサが前記ポッドに係合するときに前記基部の隣接部分から前記突起を分離するサイズ及び位置にある、請求項29に記載の機械。
【請求項34】
前記ディスペンサは、前記モータが前記ディスペンサを回転させるときに前記ポッドの突起に軸方向の力を加える、請求項29に記載の機械。
【請求項35】
前記軸方向の力は5~75ポンドである、請求項34に記載の機械。
【請求項36】
前記ポッドはキャップをさらに備え、前記キャップは、前記キャップを通り延伸する開口に隣接するランプを有し、前記ランプは、前記突起を持ち上げて前記突起の基部の周囲の弱体化部を破壊し、前記キャップが前記ディスペンサによって回転されるときに前記突起を前記基部の隣接部分から分離するサイズ及び位置にある、請求項29に記載の機械。
【請求項37】
前記キャップは前記ポッド上に備え付けられている、請求項36に記載の機械。
【請求項38】
前記ディスペンサは前記キャップに係合する、請求項36に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2018年8月17日に出願された特許出願である米国連続番号16/104,758の一部継続出願であり、2018年11月9日に出願された仮特許出願である米国連続番号62/758,110、2019年2月5日に出願された米国連続番号62/801,587、2019年4月9日に出願された米国連続番号62/831,657、2019年4月9日に出願された米国連続番号62/831,600、2019年4月9日に出願された米国連続番号62/831,646、及び2019年4月9日に出願された米国連続番号62/831,666の恩恵を主張するものであり、それらの開示全体を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は、フード及びドリンクを迅速に冷却するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
飲料製造システムは、熱い飲料の1杯分を迅速に用意するものとして開発された。一部のこれらの製造システムは、製造する前に水を加える使い捨てのポッドを利用する。ポッドを使用して、熱いコーヒ、お茶、ココア、及び乳が主成分の飲料を用意することができる。
【0004】
家庭用アイスクリーム製造機を使用して、個人消費用のより多いアイスクリームの一食分(例として、1.5クォート以上)を作ることができる。これらのアイスクリーム製造機である電化製品は、一般的に、手動クランクの方法、または立ち代わってその電化製品内の原料の撹拌を援助するように使用される電気モータを用いることによって、混合物を用意する。結果用意されたものは、多くの場合、その機械内に挿入された予め冷却された容器を使用して冷やされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、フード及びドリンクを迅速に冷却するためのシステム及び方法を記述する。一部のこれらのシステム及び方法は、カウンタートップ上のまたは据え付けられた機械内に挿入されたコンテナ内部において、2分未満で、フード及びドリンクを室温から冷凍するまで冷却することができる。例えば、本明細書に記述したアプローチは、首尾よく、室温のポッドからおおよそ90秒でソフトクリームを作る能力を立証した。このアプローチは、フローズンドリンクを作り出すことを含む、カクテル及び他のドリンクを冷やすためにも使用されてきた。これらのシステム及び方法は、起動回数が少ない冷蔵サイクル、及び使用が容易で、極めて効率的な熱伝達をもたらすポッド-機械インターフェースに基づく。記述した一部のポッドは、製造ラインにおいて原料を満たされ、殺菌プロセス(例として、レトルト殺菌、無菌包装、超高温加熱処理(UHT)、超熱処理、超高温殺菌、または高圧処理(HPP))を受ける。HPPは、その最終パッケージ内に既に密封された生産物を、容器内に導き入れて、水によって伝えられた高レベルの均衡圧力(300~600メガパスカル(MPa)(43500~87000ポンド/平方インチ(psi))を受けさせる低温殺菌法である。ポッドを使用して、例えば、乳製品を含む原料を、殺菌後、長期間(例として、9~12ヶ月間)室温において保存することができる。
【0006】
冷却は、例えば、ポッドに含有されている原料の温度を下げるような熱エネルギ伝達を示すように使用される。一部の例では、冷却は、例えば、ポッドに含有されている原料の温度を氷点下まで下げるような熱エネルギ伝達を示す。
【0007】
冷たいフードまたはドリンクを作るための少なくとも1つの原料を含有している一部のポッドは、閉鎖端部、閉鎖端部と反対側の開口端部、及び閉鎖端部から延伸して本体の内部空洞を画定する側面壁をもつ金属本体と、本体の内部空洞内に配置されており、本体に対して回転可能な少なくとも1つのパドルと、本体の開口端部の全体にわたって延伸し、本体の側面壁において密封され、頭部と下部との間を延伸するステムをもつ突起を含む基部であって、ステムが頭部及び下部よりも小さい断面を有し、突起周囲に延伸する弱体化部を備えた基部と、を含む。
【0008】
冷たいフードまたはドリンクを作るための少なくとも1つの原料を含有している一部の缶は、軸、閉鎖端部、閉鎖端部と反対側の開口端部、及び閉鎖端部から延伸して本体の内部空洞を画定する側面壁をもつ金属本体であって、本体の開口端部が本体の平均半径未満の半径を有する金属本体と、本体の開口端部の半径よりも、本体の軸からさらに先に横方向に延伸する少なくとも1つのパドルであって、本体の内部空洞内に配置されており、本体に対して回転可能な少なくとも1つのパドルと、本体の開口端部の全体にわたって延伸し、本体の側面壁において密封された基部であって、そこを通り延伸する開口を画定する基部と、を含む。
【0009】
冷たいフードまたはドリンクを作るための一部のポッドは、軸、第1の端部、第1の端部と反対側の第2の端部、及び第1の端部から延伸し、第2の端部において本体開口の内部空洞を画定する側面壁をもつ本体であって、本体の第2の端部が本体の平均半径未満の半径を有する本体と、本体の開口端部の半径よりも大きく、本体の軸からさらに先への距離に延伸する少なくとも1つのパドルであって、スクレーパが本体の内部空洞内に配置されている少なくとも1つのパドルと、本体の開口端部の全体にわたって延伸し、本体の側面壁において密封された基部であって、そこを通り延伸する開口を画定する基部と、を含む。
【0010】
冷たいフードまたはドリンクを作るための少なくとも1つの原料を含有している一部のポッドは、第1の端部、第1の端部と反対側の第2の端部、及び第1の端部から延伸し、第2の端部において本体開口の内部空洞を画定する側面壁をもつ本体であって、本体の第2の端部が本体の平均半径未満の半径を有する本体と、少なくとも1つのブレードを有する混合パドルと、本体の開口端部の全体にわたって延伸し、本体の側面壁において密封された基部であって、そこを通り延伸する開口を画定する基部と、本体に取り付けられており、基部の少なくとも一部の上方を延伸し、混合パドルの軸周囲を基部に対して回転可能なキャップであって、そこを通り延伸する開口を画定するキャップと、を含む。
【0011】
ポッド及び缶は、1つ以上の以下の特徴を含むことができる。
【0012】
一部の実施形態において、ポッドの本体及び基部が缶を形成する。一部の例では、基部は、基部の隣接部分に対して外側に延伸し、頭部と下部との間を延伸するステムを有する突起を含み、ステムが頭部及び下部よりも小さい断面を有し、基部は突起周囲に延伸する弱体化部を備えている。
【0013】
一部の実施形態において、ポッド及び缶は、本体に取り付けられており、基部の少なくとも一部の上方を延伸し、基部に対してそれごとに回転可能なキャップであって、そこを通り延伸する開口を画定するキャップを含む。一部の例では、キャップは、本体の軸周囲を回転可能である。一部の例では、缶及びポッドは、基部を通り延伸する開口を閉じる栓も含む。一部の例では、栓は、キャップと基部との間に配置されたスライドであって、基部に対して回転可能なスライドを備える。一部の例では、栓は、ホイルシールを備えており、キャップは、キャップの回転時に、ホイルシールと係合し、そして基部を通り延伸して画定される開口からホイルシールを取り外すように位置する。
【0014】
一部の実施形態において、ポッド及び缶は、キャップの上方を延伸する剥離式の蓋を含む。一部の例では、少なくとも1つのブレードは、複数個のブレードである。一部の例では、各々のブレードは、本体の軸と垂直な面に対して2つ以上の異なる傾斜角度を有する。一部の例では、複数個のパドルは、本体の開口端部を通るように圧縮された後に元の形状に戻るのに十分な弾性があるように構成される。一部の例では、少なくとも1つのパドルは、本体の開口端部のへりを収容するサイズの溝を外縁に有し、溝におけるへりと一体のスクレーパの回転によって、本体の内部空洞内へのスクレーパの挿入を可能にする。
【0015】
一部の実施形態において、ポッド及び缶は、本体の内部空洞内に配置された、加圧ガスを含有する容器を含む。一部の例では、ポッドは、内部を少なくとも20psiまで加圧される。
【0016】
一部の実施形態において、ポッド及び缶は、3~10オンスの少なくとも1つの原料を含む。
【0017】
本明細書に記述するシステム及び方法は、多くの利点を付与することができる。これらのシステム及び方法の一部の実施形態は、冷却されたフードまたはドリンクを1杯分提供することができる。このアプローチは、消費者の食事量の制限を支援することができる。これらのシステム及び方法の一部の実施形態は、例えば、ソフトクリームの1杯分の味わいを選ぶ能力を消費者に与えることができる。これらのシステム及び方法の一部の実施形態は、予冷、予冷凍または他の用意をする必要がない常温保存可能なポッドを組み込む。これらのシステム及び方法の一部の実施形態は、2分未満(一部の例では、1分未満)で、室温のポッドから冷凍されたフードまたはドリンクを生成することができる。これらのシステム及び方法の一部の実施形態は、冷却または冷凍されたフードまたはドリンクがひとたび生成されれば、後処理である後片付けをする必要がない。これらのシステム及び方法の一部の実施形態は、リサイクル可能なアルミニウムポッドを利用する。
【0018】
1つ以上のこれらのシステムの実施形態及び方法の詳細を、添付の図面及び以下の記述において説明する。これらのシステム及び方法の他の特徴、目的及び利点は、記述及び図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】フード及びドリンクを迅速に冷却するための機械の斜視図である。
【
図2A】より詳細な蒸発器の概略が視認可能なように透明に図示したポッド-機械インターフェースのカバーをもつ、
図1Aの機械の斜視図である。
【
図2B】ハウジングのない機械の一部及び蓋のないポッド-機械インターフェースの平面図である。
【
図3A】蒸発器におけるポッドを開閉して、作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェースの構成部材を示す。
【
図3B】蒸発器におけるポッドを開閉して、作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェースの構成部材を示す。
【
図3C】蒸発器におけるポッドを開閉して、作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェースの構成部材を示す。
【
図3D】蒸発器におけるポッドを開閉して、作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェースの構成部材を示す。
【
図3E】蒸発器におけるポッドを開閉して、作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェースの構成部材を示す。
【
図3F】蒸発器におけるポッドを開閉して、作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェースの構成部材を示す。
【
図6B】ポッド及びポッドに配置された混合パドルの概略側平面図である。
【
図7A】ポッド及び関連するドライブシャフトの斜視図である。
【
図7B】ポッド及び関連するドライブシャフトの斜視図である。
【
図7C】ポッド内で混合パドルと係合するドライブシャフトをもつポッドの一部の断面である。
【
図8】視認を容易にするために、その基部から間隙を介したそのキャップをもつポッドの第1の端部を示す。
【
図9A】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図9B】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図9C】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図9D】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図9E】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図9F】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図9G】基部を貫通して延伸するアパーチャを開けるような、ポッドの第1の端部周囲のキャップの回転を図示する。
【
図11】冷却されたフードまたはドリンクを作り出すように機械を動作させる方法のフローチャートである。
【
図12A】12液量オンスの容積を有するポッドの正面図である。
【
図12C】8液量オンスの容積を有するポッドの正面図である。
【
図14】取り外し可能なパドルインターフェースをもつポッドの第1の端部の斜視図である。
【
図16】混合パドルの中心ステム内に画定されたネジ込み栓及び無料のネジ込みリセスを図示する概略図である。
【
図17A】ポッドの第1の端部に備え付けられたプレートの斜視図である。
【
図17B】ポッドの第1の端部に備え付けられたプレートの斜視図である。
【
図17C】ポッドの第1の端部に備え付けられたプレートの斜視図である。
【
図18A】ポッドの第1の端部における回転可能な基部の斜視図である。
【
図19A】ポッドの第1の端部に回転可能に接続されたプレートを示す。
【
図19B】ポッドの第1の端部に回転可能に接続されたプレートを示す。
【
図20A】ポッドの第1の端部に配置されたプレートの図面である。
【
図20B】ポッドの第1の端部に配置されたプレートの図面である。
【
図21A】キャップに接続された第2の端部、及びポッドとキャップとの間に配置されたスライダをもつポッドの斜視図である。
【
図21B】それらの閉鎖位置に位置を合わせたポッド、キャップ及びスライダの分解図である。
【
図21C】それらの閉鎖位置に位置を合わせたポッド、キャップ及びスライダの分解図である。
【
図21D】分配ポートにおけるスライダの栓部分を示す。
【
図21E】分配ポートにおけるスライダの栓部分を示す。
【
図21F】それらの開放位置におけるキャップ及びスライダの分解図である。
【
図21G】それらの開放位置におけるキャップ及びスライダの底面図である。
【
図22A】回転子と係合するポッドの概略図である。
【
図22B】回転子と係合するポッドの概略図である。
【
図23A】回転子と係合するポッドの概略図である。
【
図23B】回転子と係合するポッドの概略図である。
【
図24A】ポッドの端部を覆う着脱可能な蓋の斜視図である。
【
図24B】ポッドの端部を覆う着脱可能な蓋の斜視図である。
【
図25A】蒸発器をもつポッド-機械インターフェースの斜視図である。
【
図25B】蒸発器をもつポッド-機械インターフェースの断面図である。
【
図25C】蒸発器をもつポッド-機械インターフェースのトップダウン図である。
【
図43A】着脱可能な内部パドルをもつポッドを示す。
【
図43B】着脱可能な内部パドルをもつポッドを示す。
【
図44A】トッピングを保存するための上部ケーシングをもつポッドを示す。
【
図44B】トッピングを保存するための上部ケーシングをもつポッドを示す。
【
図45A】パドル内に収納されたガス放出ディスクを示す。
【
図45B】ポッド内に収納されたガス放出ディスクを示す。
【
図46A】基部のスタックの斜視切り欠き図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
さまざまな図面における同様の参照記号は、同様の要素を指す。
【0021】
本明細書は、フード及びドリンクを迅速に冷却するためのシステム及び方法を記述する。一部のこれらのシステム及び方法は、カウンタートップ上のまたは据え付けられた機械を使用して、コンテナ内のフード及びドリンクを、2分未満で、室温から冷凍するまで冷却する。例えば、本明細書に記述したアプローチは、首尾よく、室温のポッドからおおよそ90秒で、ソフトクリーム、フローズンコーヒ、フローズンスムージ、及びフローズンカクテルを作る能力を立証した。このアプローチは、カクテルを冷やす、フローズンスムージ、冷凍タンパク及び他の機能性飲料であるシェイク(例として、コラーゲンベースの、エナジーの、植物ベースの、乳成分を含まない、及びCBDのシェイク)、その中に窒素を含む及び含まないフローズンコーヒドリンク及び冷やしたコーヒドリンクを作り出す、硬いアイスクリームを作り出す、ミルクシェイクを作り出す、フローズンヨーグルト及び冷やしたプロバイオティックのドリンクを作り出すのにも使用することができる。これらのシステム及び方法は、起動回数が少ない冷蔵サイクル、及び使用が容易で、極めて効率的な熱伝達をもたらすポッド-機械インターフェースに基づく。記述した一部のポッドは(例として、レトルト殺菌を使用して)殺菌し、例えば、乳製品を含む原料を、室温において最長18ヶ月間保存して使用することができる。
【0022】
図1Aは、フードまたはドリンクを冷却するための機械100の斜視図である。
図1Bは、ハウジングのない機械を示す。機械100は、原料を含有しているポッド内の原料の温度を下げる。大抵のポッドは、冷却または冷凍された生産物を分配する前に原料を混合するのに使用する混合パドルを含む。機械100は、ハウジング104及びポッド-機械インターフェース106とともに、本体102を含む。本体102は、コンプレッサ、コンデンサ、ファン、蒸発器、毛細管、制御システム、蓋システム、及び分配システムを含む。ポッド-機械インターフェース106は、他の構成部材がハウジング104内側に配置された冷蔵システム109の蒸発器108を含む。
図1Bに示すように、蒸発器108は、ポッドを収容するサイズのレセプタクル110を画定する。
【0023】
蓋112は、ヒンジ114によってハウジング104に取り付けられる。蓋112は、レセプタクル110を覆う閉鎖位置(
図1A)と、レセプタクル110を表出する開放位置(
図1B)との間を回転することができる。蓋112は、閉鎖位置において、レセプタクル110を覆い、適所にロックされる。機械100において、蓋112におけるラッチ116が、ポッド-機械インターフェース106におけるラッチリセス118に係合する。ラッチセンサ120が、ラッチリセス118に配置されており、ラッチ116がラッチリセス118に係合しているか否かを確定する。プロセッサ122が、ラッチセンサ120に電子的に接続されており、ラッチ116とラッチリセス118とが係合していることをラッチセンサ120が確定したときに、蓋112が閉じられていることを認識する。
【0024】
蓋112がその閉鎖位置から開放位置に動くときに、補助カバー115が上方に回転する。この動作の間に、補助カバー115におけるスロットが、蓋112のハンドルを収容する。一部の補助カバーは、蓋が開放位置に動いたときに、ハウジング内にスライドする。
【0025】
機械100において、蒸発器108は、機械100の本体102に対して適所に固定されており、蓋112の動作によってレセプタクル110内へのアクセスが付与される。一部の機械では、蒸発器108は、本体102に対して動かすことが可能であり、蒸発器108の移動によってレセプタクル110内へのアクセスが付与される。
【0026】
ハウジング104に配置されたモータ124が、蓋112から延伸するドライブシャフト126に機械的に接続される。蓋112がその閉鎖位置にあるときには、ドライブシャフト126は、レセプタクル110内に延伸し、ポッドが存在する場合には、ポッドに係合してポッド内の1つ以上のパドルを動かす。プロセッサ122は、モータ124と電子通信してモータ124の動作を制御する。一部の機械では、ポッドのパドル(複数可)に関連するシャフトが、ポッドから外側に延伸し、蓋112は、モータ124に機械的に接続された回転レセプタクルを(ドライブシャフト126の代わりに)有する。
【0027】
図1Cは、蓋112の斜視図であり、独立して示している為、モータ124からドライブシャフト126に延伸するベルト125が視認できる。再度
図1B参照するように、モータ124は、レール127に沿って伸びるプレートに備え付けられている。プレートは、ベルトの張りを調整するように、おおよそ0.25インチ動かすことができる。組み立て中、プレートは、レールに沿ってスライドする。プレートと蓋112との間に配置されたばねが、プレートから離れるように蓋112を付勢し、ベルトにおける張りを維持する。
【0028】
図2Aは、より詳細な蒸発器108の外観を視認可能なように透明に図示したポッド-機械インターフェース106のカバーをもつ機械100の斜視図である。
図2Bは、ハウジング104のない機械100の一部、及び蓋112のないポッド-機械インターフェース106の平面図である。
図2C及び
図2Dは、それぞれ、蒸発器108の斜視図及び側平面図である。蒸発器108は、この出願と同時に出願され、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願番号______(代理人整理番号47354-0006001)により詳細が記述されている。本願は、ポッド内のフード及びドリンクを冷却するために機械に使用することができる他の蒸発器及び熱交換システムも記述する。これとともに使用できる他のポッド-機械インターフェース、及び他の機械は、この出願と同時に出願され、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願番号______(代理人整理番号47354-0009001)に記述されている。
【0029】
蒸発器108は、片側においてリビングヒンジ132によって第2の部分130に取り付けられており、他方の側においてギャップ134によって分離された第1の部分128をもつクラムシェル構成を有する。冷媒が、冷蔵システムの他の構成部材から流体チャネル136を通って蒸発器108まで流れる(
図2Bによって最もよくわかる)。冷媒は、第1の部分128、リビングヒンジ132及び第2の部分130を通って、内部チャネル内において蒸発器108を通って流れる。
【0030】
蒸発器108の外壁とポッド-機械インターフェース106のケーシングの内壁との間のスペース137(
図2Bに最もよく参照する)には絶縁体が満たされ、周囲環境と蒸発器108との間の熱交換を低減する。機械100において、スペース137にはエアロゲルが満たされる(図示せず)。一部の機械は、他の絶縁体、例えば、アニュラス(空気スペースなど)、さまざまなポリマまたは繊維ガラスウールから作られた断熱フォーム材を使用する。
【0031】
蒸発器108は、開放位置及び閉鎖位置を有する。開放位置では、ギャップ134が、第1の部分128と第2の部分130との間に空隙を付与する。機械100において、第1の部分128と第2の部分130とは、共に閉鎖位置に押圧される。一部の機械では、閉鎖位置において、第1の部分と第2の部分とは互いの方に押圧され、ギャップは減少するが、それでもなお、第1の部分と第2の部分との間のスペースによって画定される。
【0032】
蒸発器108の内径IDは、閉鎖位置よりも開放位置のときの方が僅かに大きい。ポッドは、蒸発器が開放位置にある間、蒸発器108内に挿入する、かつ取り外すことができる。ポッドが挿入された後の、蒸発器108のその開放位置からその閉鎖位置までの移行によって、ポッドの外径周囲において蒸発器108が堅く締められる。例えば、機械100は、外径が2.085インチのポッドを使用するように構成される。蒸発器108は、開放位置では内径が2.115インチであり、閉鎖位置では内径が2.085インチである。一部の機械は、他のポッドを冷却するサイズのそのように構成された蒸発器を有する。ポッドは、市販の缶サイズから形成できる。例えば、直径が2.080インチ~2.090インチ、そして容積が180ミリリットル(ml)~300mlの範囲の「スリム」缶、直径が2.250インチ~2.400インチ、そして容積が180ml~400mlの範囲の「スリーク」カン、及び直径が2.500インチ~2.600インチ、そして容積が200ml~500mlの範囲の「スタンダード」サイズの缶から形成できる。機械100は、外径が2.085インチのポッドを使用するように構成される。蒸発器108は、その開放位置では内径が2.115インチであり、その閉鎖位置では内径が2.085インチである。一部の機械は、他のポッドを冷却するサイズのそのように構成された蒸発器を有する。スタンダード缶は、一般的に、一体構造の金属から作られた閉鎖端部及び側面壁を有する本体で作られる。一般的に、缶は満たされ、その後、別に形成された基部が本体の開口端部の全体にわたって取り付けられる。
【0033】
蒸発器108の閉鎖位置では、ポッド150と蒸発器108との間の接触域を増大する、及びポッド150の壁と蒸発器108との間の空隙を減少または排除することによって、挿入されたポッド150と蒸発器108との間の熱伝達を改善する。一部のポッドでは、蒸発器108によってポッドに加えられる圧力に、混合パドル、ポッド内の加圧ガス、またはその両方が対抗し、ポッドのケーシング形状を維持する。
【0034】
蒸発器108では、第1の部分128と第2の部分130との相対位置、及びそれらの間のギャップ134のサイズは、ボルト140及び2つのばね142によって接続された2本の棒138によって制御される。棒138の各々は、ボルト140がそこを通って延伸する中心ネジ穴、及びピン144と係合する2つの端部穴を有する。2つのばね142の各々は、棒138の間を延伸するピン144周囲に配置されている。一部の機械は、他のシステム、例えば、蒸発器108の外径周囲に延伸するケーブルをもつ周囲ケーブルシステムを使用して、ギャップ134のサイズを制御する。ケーブルを堅く締めると蒸発器108が閉じて、緩めると蒸発器108が開く。他の蒸発器は、複数個のボルト及び端部穴、1つまたは3つ以上のばね、及び1つ以上の係合ピンを有する。
【0035】
1本の棒138が、蒸発器108の第1の部分128に備え付けられ、他方の棒138が、蒸発器108の第2の部分130に備え付けられる。一部の蒸発器では、棒138は、蒸発器の本体に備え付けられているのではなく、蒸発器108の本体と一体である。ばね142が、互いから離れるように棒138を押圧する。ばねは、蒸発器108の第1の部分128と第2の部分130とをギャップ134において互いから離れるように付勢する。一方向へのボルト140の回転は、棒138を各々の方に押す力を増大させ、反対方向へのボルトの回転は、この力を減少させる。ボルト140によって加えられる力がばねの力よりも大きいときには、棒138は、蒸発器の第1の部分128と第2の部分130とを近づかせる。
【0036】
機械100は、ボルト140を回転させてギャップ134のサイズを制御するように動作可能な電気モータ146(
図2Bに示す)を含む。一部の機械は、他の機構を使用してボルト140を回転させる。例えば、一部の機械は、例えば、蓋112とボルト140との間に機械的リンク機構を使用して、蓋112が開放及び閉鎖しているときにボルト140を回転させる。一部の機械は、ボルトに取り付けることができるハンドルを含み、手動でボルトを締めるまたは緩める。一部の機械は、機械の蓋が閉じられているときに、棒を閉鎖位置に押し進めるウェッジシステムを有する。このアプローチは、電気モータ146の代わりに使用してもよいし、モータが故障したときに備えて、バックアップとして提供することもできる。
【0037】
電気モータ146は、機械100のプロセッサ122と通信し、それによって制御される。一部の電気ドライブは、トルク測定値をプロセッサ122に送信するトルクセンサを含む。プロセッサ122は、例えば、ポッドがレセプタクル110に配置されたことをポッドセンサが示したとき、または蓋112とポッド-機械インターフェース106とが係合したことをラッチセンサ120が示したときに、モータに信号を送り、ボルト140を第1の方向に回転させて棒138を共に押圧する。蓋が閉じられ、そしてシャフトがポッドを貫通し混合パドルに係合する前に、クラムシェルの蒸発器を閉じて、ポッドを堅く固定された位置に保持することが望ましい。この位置決めは、ドライブシャフトと混合パドルとの係合のために重要であり得る。プロセッサ122は、例えば、作り出されているフードまたはドリンクが冷却または冷凍され、機械100から分配された後、電気ドライブに信号を送り、ボルト140を第2の方向に回転させることによって、蒸発器のギャップ134を開いて、蒸発器108からのポッド150の取り外しを容易にできる。
【0038】
蒸発器108の基部は、蒸発器108をポッド-機械インターフェース106の床面に備え付けるのに使用される3つの穴部148(
図2C参照)を有する。3つの穴部148すべてが、蒸発器108の基部の第2の部分130を通って延伸する。蒸発器108の第1の部分128は、ポッド-機械インターフェース106の床面に直接には取り付けられない。この構成は、前述した開放及び閉鎖運動を可能にする。蒸発器108による開放及び閉鎖運動が可能になる他の構成も使用できる。一部の機械は、3つよりも多いまたは少ない穴部148を有する。一部の蒸発器は、ポッド-機械インターフェースの床面以外の構成部材、例えば、分配機構に備え付けられる。
【0039】
図3A~
図3Fは、蒸発器108におけるポッドを開けて、機械100によって作り出されたフードまたはドリンクを分配するように動作可能な、ポッド-機械インターフェース106の構成部材を示す。これは、ポッドを開ける1つのアプローチの実施例であるが、一部の機械及び関連するポッドは他のアプローチを使用する。
【0040】
図3Aは、蒸発器108内に設置されたポッド150をもつポッド-機械インターフェース106の部分的に切り取られた概略図である。
図3Bは、ポッド-機械インターフェース106のポッド150の端部と床面152との間の関連を示す、上方が見える概略平面図である。ポッド-機械インターフェース106の床面152は、ディスペンサ153によって形成される。
図3C及び
図3Dは、ディスペンサ153の斜視図である。
図3E及び
図3Fは、ディスペンサ153に配置された挿入部154の斜視図である。挿入部154は、ポッド-機械インターフェース106のウォームギア157床面152を駆動するように動作可能な電気モータ146を含む。ウォームギア157は、環状構成をもつギア159に係合する。ギア159に備え付けられた環状部材161が、ギア159からポッド-機械インターフェース106の内部領域内に延伸する。環状部材161は、ポッド-機械インターフェース106内に挿入されたポッドと係合してポッドを開けるように構成された突起163を有する。環状部材161の突起163は、4つのダボ形状の突起である。一部の環状ギアは、より多いまたはより少ない突起を有し、他の形状、例えば、「歯形状」を有することもできる。
【0041】
ポッド150は、混合パドル160を含有している本体158を含む(
図3A参照)。ポッド150は、アパーチャ164を画定する基部162及び基部162全体を延伸するキャップ166も有する(
図3B参照)。基部162は、ポッド150の本体158に継ぎ合わされるまたは固定される。基部162は、突起165を含む。基部162の上に備え付けられたキャップ166は、ポッド150の外周または軸の周囲を回転可能である。使用中、ポッド150からの生産物の分配が準備されると、機械のディスペンサ153が、キャップ166に係合して、それを第1のポッド150の端部周囲を回転させる。キャップ166は、係合する位置まで回転し、次に、突起165を基部162の残部から分離する。ポッド150及びその構成部材を、
図6A~
図10に関してより詳細に記述する。
【0042】
基部162におけるアパーチャ164は、キャップ166の回転によって開けられる。ポッド-機械インターフェース106は、ギア168の外周に係合するネジ切りをもつ電気モータ146を含む。電気モータ146の動作によってギア168を回転させる。ギア168は、環状部材161に取り付けられ、ギア168の回転によって環状部材161を回転させる。ギア168と環状部材161とは、共に環状であり、ギア168または環状部材161と接触することなくアパーチャ164を通し、そしてそこを通してフードまたはドリンクをポッド150から分配できる中心穴部を画定する。ポッド150が蒸発器108内に設置されると、環状部材161がキャップ166に係合し、環状部材161の回転によってキャップ166を回転させる。
【0043】
図4は、蒸発器108を含む冷蔵システム109の回路図である。冷蔵システムは、コンデンサ180、吸引ライン熱交換器182、膨脹弁184、及びコンプレッサ186も含む。高圧の液体冷媒が、コンデンサ180から吸引ライン熱交換器182及び膨脹弁184を通り、蒸発器108まで流れる。膨脹弁184は、液体冷媒流体の流れを制限し、膨脹弁184から出るときの液体冷媒の圧力を低下させる。低圧の液体は、次に、蒸発器108に移動し、そこで、ポッド150から吸収された熱及び蒸発器108内の含有物が、冷媒を液体から気体に変える。気相冷媒が、蒸発器108から吸引ライン熱交換器182を通ってコンプレッサ186まで流れる。吸引ライン熱交換器182において、液体冷媒が、コンプレッサ186に入る前に気相冷媒を冷却する。冷媒は、低圧気体としてコンプレッサ186に入り、高圧気体としてコンプレッサ186から出る。気体は、次に、コンデンサ180に流れ、そこで熱交換が冷媒を冷却して液化して液体にする。
【0044】
冷蔵システム109は、第1のバイパスライン188及び第2のバイパスライン190を含む。第1のバイパスライン188は、コンプレッサ186の排出口とコンプレッサ186の入口とを直接に接続する。コンプレッサ排出口から入口に冷媒を直接に迂回させることによって、蒸発器への流れを減少させ、蒸発器内の圧力を増大させ、立ち代わって、蒸発器の温度を氷点より高く上昇させ得るような高温気体が蒸発器に注入されることなく、蒸発器の除霜及び温度を制御することができる。第1のバイパスライン188は、コンプレッサ186全体にわたる迅速な均圧のための手段も付与し、迅速な再始動を可能にする(すなわち、1つのポッドの後に素早く次のポッドを冷凍する)。第2のバイパスライン190は、蒸発器108を解凍するための暖かい気体の蒸発器108への適用を可能にする。
【0045】
図5A及び
図5Bは、コンデンサ180のプロトタイプの図面である。コンデンサは、内部チャネル192を有する。内部チャネル192は、冷媒を素早く冷却する冷媒と相互作用する面積を増大する。これらのイメージは、マイクロチャネル管類を示し、これが使用される。なぜならば、これは冷却剤の速度を維持する小さいチャネルを有し、良好な熱伝達のために薄壁であり、そしてコンデンサが放熱板になることを防止するように質量がより小さい。
【0046】
図6A及び
図6Bは、
図1A~
図3Fに関して記述した機械100とともに使用するためのポッド150の実施例を示す。
図6Aは、ポッド150の側平面図である。
図6Bは、ポッド150及びポッド150の本体158内に配置された混合パドル160の概略側平面図である。
【0047】
ポッド150は、機械100のレセプタクル110に適合するサイズである。ポッドは、作り出されたフードまたはドリンクの1杯分を提供するサイズにすることができる。一般的に、ポッドは、6~18液量オンスの容積を有する。ポッド150は、おおよそ8.5液量オンスの容積を有する。
【0048】
ポッド150の本体158は、混合パドル160を含有する缶である。本体158は、基部における第1の端部210から第2の端部212まで延伸し、円形断面を有する。第1の端部210は、第2の端部212の直径DLEよりも僅かに大きい直径DUEを有する。この構成は、1つのポッドの第1の端部210が別のポッドの第2の端部212を収容
し、互いの上部において複数のポッド200を積み重ねることを容易にする。
【0049】
壁214が、第1の端部210と第2の端部212とを接続する。壁214は、第1の首部216、第2の首部218、及び第1の首部216と第2の首部218との間の円筒部220を有する。円筒部220は、直径DBの円形断面を有する。直径DBは、第1の端部210の直径DUE及び第2の端部212の直径DLEの両方よりも大きい。第1の首部216は、円筒部220と第1の端部210とを接続し、より小さい直径DUEから円筒部220のより大きい直径DBまで延伸するにつれて傾斜する。第2の首部218は、円筒部220と第2の端部212とを接続し、円筒部220のより大きい直径DBからより小さい第2の端部212の直径DLEまで延伸するにつれて傾斜する。第2の端部212が第1の端部210よりも直径が小さいために、第2の首部218は、第1の首部216よりも急に傾斜する。
【0050】
ポッド150のこの構成は、物質の使用法を拡大し、すなわち、ポッドごとにより多い基礎となる物質(例として、アルミニウム)を使用する能力を付与する。この構成は、さらに、ポッドの円柱強度に貢献する。
【0051】
ポッド150は、蒸発器からポッドの含有物への熱伝達が良好になるように設計される。ポッド150の本体158は、アルミニウムで作られており、5~50マイクロンの厚さである。一部のポッドの本体は、他の物質、例えば、スズ、ステンレス鋼、及びポリエチレンテレフタレート(PTE)などのさまざまなポリマで作られる。
【0052】
ポッド150は、ポッドの製造可能性及び性能に貢献するようなさまざまな物質の組み合わせから作ってもよい。一実施形態では、ポッドの壁及び第2の端部212は、3104アルミニウムで作ってもよいし、基部は、5182アルミニウムで作ってもよい。
【0053】
一部のポッドでは、ポッドの内部構成部材は、ポッド内に含有されている原料と接触するときのポッドの腐食を防止するために、ラッカでコーティングされる。このラッカは、ポッド内に含有されているフード及び飲料の原料内の金属の「オフノート」の可能性も減少する。例えば、アルミニウムで作られたポッドは、Sherwin Williams/Valspar V70Q11、V70Q05、32SO2AD、40Q60AJ、PPG Innovel2012-823、2012-820C、及び/またはAkzo Nobel Aqualure G1 50の1つまたは組み合わせで内部をコーティングしてもよい。同じまたは他のコーティング製造業者によって作られた他のコーティングを使用してもよい。
【0054】
一部の混合パドルは、類似のアルミニウム合金で作られており、類似のラッカまたはコーティング材でコーティングされる。例えば、混合パドルのコーティングとして、Whitford/PPGコーティング8870を使用してもよい。混合パドルのラッカは、混合パドルにとって汚れがつかない及び硬化するという追加の恩恵を有し得る。
【0055】
図7A~
図7Cは、機械100のドライブシャフト126と機械100に挿入されたポッド150の混合パドル160との間の係合を図示する。
図7A及び
図7Bは、ポッド150及びドライブシャフト126の斜視図である。使用中、ポッド150は、ポッド150の第1の端部210が下方になるように、蒸発器108のレセプタクル110内に挿入される。
図7Aに示すように、この位置付けは、ポッド150の第2の端部212をドライブシャフト126に表出する。蓋112が閉じられると(
図1A参照)、ドライブシャフト126がポッド150の第2の端部212を貫通するのに十分な力で、ドライブシャフト126がポッド150の第2の端部212に対して押圧される。
図7Bは、視認を容易にするために補正した、ドライブシャフト126とともに、混合パドル160を表出する結果生じた穴を示す。
図7Cは、蓋が閉じられた後の、混合パドル160と係合するドライブシャフト126をもつポッド150の一部の断面である。一般的に、ポッド150の他の端部から冷凍菓子が排出または分配されるときに空気がそこに流れることができるように、ドライブシャフト126とポッド150との間は堅く密封していない。代替的な実施形態では、ポッド150が圧力を維持して、ポッド150と蒸発器108との間の接触を向上するように堅く密封している。
【0056】
一部の混合パドルは、ドライブシャフトによって第2の端部に穴が開けられたときに、ポッドの第2の端部の穴の開いた端部を収容する漏斗またはレセプタクル構成を含有する。
【0057】
図8は、視認を容易にするために、基部162から間隙を介したキャップ166とともに、ポッド150の第1の端部210を示す。
図9A~
図9Gは、基部162の突起165を切断して運び去り、基部162を貫通して延伸するアパーチャ164を表出する、ポッド150の第1の端部210周囲のキャップ166の回転を図示する。
【0058】
基部162は、ポッド150の本体158とは独立して製造され、次に、本体158の開口端部を覆うようにポッド150の本体158に(例えば、圧着または継ぎ合わせによって)取り付けられる。基部162の突起165は、例えば、基部の形成に使用されているアルミニウム板をスタンピング、深絞りまたはヘッディングすることによって形成できる。突起165は、例えば、弱体化させたスコアライン173によって基部162の残りの部分に取り付けられる。スコアリングは、アルミニウム板の基部内への垂直スコアでもよいし、突起165の壁内への水平スコアでもよい。例えば、物質は、初期厚さが0.008インチ~0.010インチであり、スコアリング後の厚さが0.001インチ~0.008インチとなるスコアリングであってもよい。代替的な実施形態では、スタンピング後にスコアリングをせず、破断を容易にするために壁を意図的に薄くする。別の変形例では、壁の厚さが変化せず、機械の分配機構との係合の力と組み合わさったキャップ166が、突起165における壁の厚さを0.008インチ~0.010インチに切断するのに十分となる。スコアリングによって、5~75ポンドの力、例えば、15~40ポンドの力で、突起165を持ち上げて基部162から剪断することができる。
【0059】
キャップ166は、第1のアパーチャ222及び第2のアパーチャ224を有する。第1のアパーチャは、アパーチャ164の形状とおおよそ一致する。アパーチャ164は、突起165が取り外されたときに表出し、基部162を通り延伸する。第2のアパーチャ224は、2つの重複する円形に対応する形状を有する。重複する円形のうちの1つは、突起165の形状に対応する形状を有し、重複する円形のもう1つは、僅かにより小さい。ランプ226が、2つの重複する円形の外縁の間を延伸する。ランプが移行する上面において、追加の0.020インチの材料厚が存在する。
図9A~
図9Gを参照してより詳述するように、この追加的な高さは、キャップの回転中に、突起の頭部を持ち上げて破断し、アパーチャを開けることを支援する。
【0060】
図9A及び
図9Bに示すように、キャップ166は、初期には、突起165と位置を合わせて基部162に取り付けられており、第2のアパーチャ224の重複する円形の大きい方を通り延伸する。
図9C及び
図9Dに示すように、機械のプロセッサ122が電気モータ146を作動させてギア168及び環状部材161を回転させると、キャップ166の回転によって、ランプ226が突起165のへりの下にスライドする。キャップ166の継続的な回転によって突起165を基部162の残りの部分から分離する持ち上げる力が加えられて(
図9E~
図9G参照)、次に、キャップ166の第1のアパーチャ222が、突起165を取り外した結果生じた基部162におけるアパーチャ164と位置を合わせる。
【0061】
一部のポッドは、突起165を基部162から分離した後に突起165を維持するための構造を含む。ポッド150において、突起165は、頭部167、ステム169及び下部171を有する(
図9Gに最もよく参照する)。ステム169は、頭部167と下部171との間を延伸し、頭部167及び下部171よりも小さい断面を有する。キャップ166の回転によって突起165が基部162の残りの部分から分離すると、キャップ166は、第2のアパーチャ224の重複する円形のうちの1つの縁に沿ってステム169を横方向に押圧し、頭部167及び下部171がキャップ166をブラケッティングする。この構成は、突起165が基部166から分離するときに突起165を維持する。そのような構成は、突起165が基部から取り外されたときに、待機しているレセプタクル内に突起が落下する可能性を減少する。
【0062】
一部のポッドは、突起165を基部162の残りの部分から分離するための他のアプローチを含む。例えば、一部のポッドでは、基部は、基部にリベットで留められた回転可能な切断機構を有する。回転可能な切断機構は、キャップ166に関して記述したものに類似する形状を有するが、この二次的な構成要素は、基部162の上及び周囲に備え付けられるのではなく、基部162の直ぐ周辺にリベットで留められて位置付けられる。冷蔵サイクルが完了すると、機械のプロセッサ122が機械の腕部を作動させて、リベットで留められた切断機構をリベット周囲において回転させる。回転中、切断機構は、突起165に係合して、切断し、そして運び去り、基部162のアパーチャ164をその位置に残す。
【0063】
別の実施例では、一部のポッドは、基部全体にわたって動いて突起を取り外すスライディングナイフをもつキャップを有する。スライディングナイフは、機械によって作動し、制御装置によってトリガされると、基部全体にわたってスライドし、突起165を分離し、取り外し、そして収集する。キャップ166は、ギロチン特徴を有し、これは機械によって作動されると、基部162全体にわたって及び上方に直線的にスライドすることができる。キャップ166は、突起165に係合して、切断し、そして運び去る。別の実施形態では、このギロチン特徴は、ポッド150のキャップ166ではなく、機械の中心に位置してもよい。別の実施形態では、このギロチン特徴は、キャップ166がもつ例のような二次的な備え付けられた構成要素ではなく、基部162内の二次的な構成要素として備え付けてもよい。
【0064】
一部のポッドは、機械によって係合及び解除できる引き上げ式を含む分配機構を有する。冷蔵サイクルが完了すると、機械の腕部がポッドのタブに係合してそれを持ちあげることによって、押圧して基部に穴を開けて、基部にアパーチャを作り出す。冷やされたまたは冷凍された生産物が、そのアパーチャを通して分配される。分配中、基部の穴が開けられた面は、基部にヒンジで連結されたままであり、ポッドの内側に維持される。混合体は、穴が開けられた面を回避またはその上方を回転する、または別の実施形態では、混合パドルは、障害とならないように回転を続ける。一部の引き上げ式では、機械の腕部が、穴が開けられた面を基部から分離する。
【0065】
図10は、ポッド150の拡大された概略側平面図である。混合パドル160は、中心ステム228及び中心ステム228から延伸する2つのブレード230を含む。ブレード230は、ポッド150の含有物を撹拌する形状の螺旋ブレードであり、ポッド150の本体158の内面に付着する原料を取り除く。一部の混合パドルは、単独のブレードを有し、一部の混合パドルは、3つ以上の混合パドルを有する。
【0066】
流体(例えば、液体原料、空気または冷凍菓子)は、混合パドル160が回転しているときに、ブレード230における開口232を通って流れる。これらの開口は、混合パドル160を回転させるのに必要な力を減少する。この減少は、原料の粘度が増大するとき(例として、アイスクリームを形成するとき)に有意義となり得る。開口232は、さらに、ポッド内の原料の混合及び通気を援助する。
【0067】
ブレード230の外側縁は、スロット234を画定する。スロット234は互いに位置をずらし、これによって、混合パドル160が回転しているときに、ブレード230の1つによって本体の内面に付着する原料を本体158の内面の大部分から除去する。混合パドルは、ポッド150の本体158の第1の端部210よりも160幅広であるが、スロット234は、挿入中に混合パドル160を回転させることによってスロット234が第1の端部210と位置を合わせるような、ポッド150の本体158内への混合パドル160の挿入を容易にする交互スロットである。別の実施形態では、混合パドルの外径は、ポッド150の開口の直径未満であり、ポッド150内への(回転しない)直線的な挿入が可能になる。別の実施形態では、混合パドルにおけるブレードの1つは、もう1つのブレードの直径よりも幅広の外径を有し、それ故に、ポッド150内への(回転しない)直線的な挿入が可能になる。この混合パドル構成では、1つのブレードは、側面壁から原料を取り除く(例として、擦る)ように意図され、一方で直径がより短いもう1つのブレードは、よい一層の撹拌動作を実行するように意図される。
【0068】
一部の混合パドルは、中心ステムにヒンジで連結された1つ以上のブレードを有する。挿入中、ブレードは、ヒンジで連結されて縮小形状になり、挿入されるとすぐに拡大形状に解放できる。一部のヒンジで連結されたブレードは、第1の方向に回転している間は開放固定され、第1の方向と反対の第2の方向に回転するときには折り畳むことができる。一部のヒンジで連結されたブレードは、回転方向にかかわらず、ポッドの内側に入ると、固定される、外側の位置にロックされる。一部のヒンジで連結されたブレードは、手動で縮小、拡大及びロックされる。
【0069】
混合パドル160は、時計回りに回転し、ポッドの壁214から蓄積した冷凍菓子を取り除く。重力が、ポッドの壁から第1の端部210に落下する菓子の取り除きを推し進める。混合パドル160は、反時計回り方向に回転すると、第2の端部212の方に原料を持ち上げて撹拌する。パドルが方向を変えて時計回りに回転すると、原料は第1の端部210の方に押される。
図9Dに関して示し、記述したように、基部162の突起165が取り外されると、混合パドルの時計回りの回転によって、作り出されたフードまたはドリンクがポッド150からアパーチャ164を通って分配される。一部のパドルは、第1の方向に回転することによって、ポッドの含有物を混合して分配する。一部のパドルは、第1の方向及び第2の方向に動くことによって混合し、ポッドを開けたときに、第2の方向に動くことによって分配する。
【0070】
中心ステム228は、機械100の駆動シャフト126を収容するサイズのリセス236を画定する。駆動シャフト126及び混合パドル160が回転可能に制約されるように、リセス及び駆動シャフト126は、正方形断面を有する。モータが駆動シャフト126を回転させると、駆動シャフトは、混合パドル160を回転させる。一部の実施形態において、駆動シャフトの断面はさまざまな形状であり、リセスの断面は、適合するように形成される。一部の例では、駆動シャフト及びリセスは、ネジ込み接続される。一部のポッドでは、リセスは、駆動シャフトを把持して駆動シャフトとパドルとを回転連結するような嵌め合い構造を含有する。
【0071】
図11は、機械100を動作させるためにプロセッサ122において実施される方法250のフローチャートである。方法250は、冷蔵システム109及び機械100を参照して記述する。方法250は、他の冷蔵システム及び機械を用いて使用してもよい。方法250は、ソフトクリームを作り出すものとして記述するが、他の冷却またはフローズンドリンク及びフードを作り出すのにも使用できる。
【0072】
方法250の第1のステップは、機械100を起動し(ステップ260)、コンプレッサ186及びコンデンサ180に関連するファンを起動する(ステップ262)。冷蔵システム109を、次に、調節された温度においてアイドリングする(ステップ264)。方法250において、蒸発器108の温度は、およそ0.75°Cに留まるように制御されるが、±0.25°Cだけ変動してもよい。一部の機械は、他のアイドル温度、例えば、0.75°Cから室温(22.0°C)において動作される。蒸発器の温度が0.5°C未満である場合には、プロセッサ122が、バイパス弁190を開きシステムの熱を増大する(ステップ266)。蒸発器の温度が1°Cを上回ると、バイパス弁190が閉じられて蒸発器を冷却する(ステップ268)。アイドル状態から、機械100を動作させてアイスクリームを作り出す(ステップ270)、または電源を切る(ステップ272)ことができる。
【0073】
ポッドの挿入後、ユーザは、スタートボタンを押す。ユーザがスタートボタンを押すと、バイパス弁190が閉じて、蒸発器108がその閉鎖位置に動き、モータ124が起動する(ステップ274)。一部の機械では、蒸発器は、モータを使用して電子的に閉じられる。一部の機械では、蒸発器は、例えば、蓋が開放位置から閉鎖位置に動くことによって機械的に閉じられる。一部のシステムでは、これらの動作を取る前に、ポッド150が蒸発器108に存在することをセンサが認識する。
【0074】
一部のシステムは、無線ICタグ(RFID)、またはUPCバーもしくはQRコード(登録商標)などの他のインテリジェントなバーコードを含む。ポッドにおける識別情報を使用して、特定のポッドのための特定の冷却及び混合アルゴリズムをトリガすることができる。これらのシステムは、RFID、QRコード(登録商標)またはバーコードを選択的に読み込み、混合モータの速度プロファイル及び混合モータのトルク閾値を識別することができる(ステップ273)。
【0075】
識別情報は、(例として、インターネット上でまたはサブスクリプションモデルを使用して)消費者市場を直接促進するのにも使用することができる。本明細書に記述するこのアプローチ及びシステムは、ポッドが棚に安定する為、電子商取引を通じたアイスクリームの販売を可能にする。サブスクリプション方式では、顧客は、各々の月に配送された所定の数のポッドに対する月額を支払う。顧客は、さまざまなカテゴリ(例として、アイスクリーム、ヘルシースムージ、フローズンコーヒ、またはフローズンカクテル)からパーソナライズされたポッドを選択し、その上、パーソナライズされた味わい(例として、チョコレートまたはバニラ)も選択することができる。
【0076】
識別は、使用される各々のポッドの追跡にも使用することができる。一部のシステムでは、機械は、ネットワークにリンクされ、どのポッドが使用されているかと、どのポッドを(例として、週に一度の配送のときに)取り換える必要があるかについて、ベンダに通知するように構成できる。この方法は、消費者を食料雑貨品店に行かせてポッドを購入させるよりも効率的である。
【0077】
これらの動作は、混合パドル160を回転させている間に、蒸発器108内のポッド150を冷却する。アイスクリームを形成するときには、ポッド150の含有物の粘度が増大する。機械のトルクセンサが、ポッド150内の混合パドル160を回転させるのに必要なモータ124のトルクを測定する。トルクセンサによって測定されたモータ124のトルクが所定の閾値を満たすと、機械100は、分配モード(276)に動作する。分配ポートが開き、モータ124は方向を逆にし(ステップ278)、冷凍菓子をポッド150から押し出す。これはおおよそ1~10秒継続してポッド150の含有物を分配する(ステップ280)。機械100は、次に、解凍モードに切り替わる(ステップ282)。蒸発器108に蓄積した霜が、蒸発器108の熱伝達効率を下げることがある。加えて、蒸発器108がポッド150を冷凍し、蒸発器の第1の部分128及び第2の部分130が共に冷凍し、かつ/またはポッドが蒸発器を冷凍することがある。バイパス弁170を開けて、蒸発器108を開けて、そしてモータ124を停止することによって、これらの課題を回避するようにサイクル間に蒸発器を解凍することができる(ステップ282)。機械は、次に、バイパス弁を通して約1~10秒間気体を迂回させて、蒸発器を解凍する(ステップ284)。機械は、蒸発器108が既に氷点より高いことをサーモカップが伝えてこない限り、各サイクル後に解凍するようにプログラムされる。その後、ポッドを取り出すことができる。機械100は、次に、アイドルモードに戻る(ステップ264)。一部の機械では、サーモメータは、ポッド150の含有物の温度を測定し、ポッドの含有物を分配する時刻を特定する。一部の機械では、所定の時刻に達したときに分配モードを開始する。一部の機械では、混合パドルを回転するのに必要なトルク、ポッドの温度、及び/または時刻の組み合わせによって、ポッドの含有物を分配する時刻が確定される。
【0078】
アイドル時間を満了した場合には、機械100は、自動的に電源を切る(ステップ272)。電力ボタンを押下することによってユーザも電源を切ることができる(286)。電源を切ると、プロセッサはバイパス弁190を開き、弁全体にかかる圧力を均一にする(ステップ288)。機械100は、10秒間待機し(ステップ290)、次に、コンプレッサ186及びファンを停止する(ステップ292)。次に、機械が停止する。
【0079】
図12Aは、8液量オンスの容積を有するポッド150の正面図である。
図12Bは、その詳述が表1に示されているさまざまな特徴を示すポッド150の断面図である。
【表1】
【0080】
一部のポッドは、さまざまな容積及び/または形状を有する。例えば、
図12Cに示すポッド300は、8液量オンスの容積を有する。他のポッドは、16液量オンスの容積を有する。表2は、様々なポッド容積及び直径を含む。
【表2】
【0081】
図13Aは、蒸発器108内に挿入する前のポッド300を示し、
図13Bは、ポッド300の含有物の冷却後かつ分配前のポッド300を示す。
図13Aにおいて、ポッド300は、4液量オンスの液体原料を含む。ポッド300は、蒸発器108内に挿入する前に、室温において保存または冷蔵しておくことができる。ポッド300を蒸発器108内に挿入し、内部の混合パドル160を使用して混合し、含有物を冷却して冷凍させた後に、原料の通気に関連する「ロフト」が、ポッド含有物の総容積を5~8液量オンスに至らせる。
【0082】
図14は、ポッド301の第2の端部302の斜視図である。ポッド301は、ポッド150と実質的に同様である。しかしながら、ポッド301の第2の端部302は、本体158から取り外し可能なパドルインターフェース304を含む。ポッド301は、その後、プラスチック製の混合パドル(図示せず)をポッドのアルミニウム本体から分離することによって、リサイクルすることができる。パドルインターフェース304は、混合パドルの中心ステムに接続されたフランジ306を回転させることによって、取り外される。フランジ306と中心ステムとは、並進的に連結されるが、回転連結はされていない。フランジ306を回転させて、パドルをポッド301との係合からロック解除する。ユーザは、次に、ポッド301の第2の端部302によって画定された中心アパーチャ308を通してパドルを引き出すことができる。
【0083】
図15Aは、蒸発器108内のポッド150の斜視図及び断面図である。
図15Aにおいて、カバー315が、蒸発器108に配置されている。カバー315は、第1の流体入口312、第1の流体出口314、第2の流体入口316、及び第2の流体出口318を含む。第1の流体入口312と第1の流体出口314とは、第1の部分128内部のチャネルによって画定された第1の流路によって流体的に接続されている。第2の流体入口316と第2の流体出口318とは、第2の部分130内部のチャネルによって画定された第2の流路によって流体的に接続されている。第1の流路と第2の流路とは、互いから独立している。
【0084】
図15Bは、混合パドル160をもつ蒸発器108及びポッド150の断面図である。ドライブシャフト126が、ポッド150の第2の端部212を貫通し、蒸発器108が閉鎖位置にあるときにパドル160と係合する。
【0085】
図16~
図21Gは、ポッド及び/または混合パドルに備え付けるまたは一体化することができるさまざまな分配機構及びアセンブリを示す。記述した分配機構は、開口(例として、分配ポートまたはアパーチャ)を表出して、周囲環境とポッドの内部とを流体的に接続する。
【0086】
図16は、混合パドルの中心ステム228内に画定されたネジ込み栓330及び無料のネジ込みリセス332を含むシステムの概略図である。ネジ込み栓330とネジ込みリセス332とは、互いに対して回転及び平行移動して、ポッドの第1の端部210に画定されるアパーチャ334を開ける。栓330は、反時計回り方向に回転することによって栓330におけるネジとネジ込みリセス332とが係合するように、ステム228に接する。さらに、中心ステム228の回転によって、栓330がリセス332内に引き込まれ、最終的に、ポッドの第1の端部210に画定されたアパーチャ334が表出する。パドル160の反時計回りの回転によって、ポッドの含有物がアパーチャ334を通って下方に撹拌される。混合パドル160の時計回りの回転によって、ポッドの含有物がアパーチャ334から離れる上方に撹拌される。初期には、パドル160が時計回りに回転すると、栓330とリセス332とはそのような様式で接し、ネジ込み栓330とネジ込みリセス332とは互いに係合しない。
【0087】
図17A~
図17Cは、ポッドの第1の端部210に回転可能に備え付けられたキャップ336の斜視図である。ホイルシール338が、ポッドの第1の端部210に画定された分配ポート340を覆う。キャップ336は、分配ポート340と同様のサイズの開口342を画定する。ポッドの含有物を分配する時には、スクレーパを使用してホイルを取り外す。キャップ336は、スクレーパのように機能するナイフエッジ344を有する。
【0088】
キャップ336及びホイル338は、初期には
図17Aに示す位置にある。ポッドの含有物の分配が準備されると、機械100は、キャップ336を反時計回り方向に回転させる。キャップ336が回転するときに、ナイフエッジ344が、ホイルシール338を擦って第1の端部210から取り外し、
図17Bに示すように分配ポート340を表出する。腕部346が、キャップ336から突き出て、取り外されたシール338と係合し、それが分配されているフードまたはドリンクに落下しないように保持する。キャップ336は、分配ポート340と開口342とが
図17Cに示すように位置を合わせるまで、反時計回り方向の回転を継続する。この時に、パドル160が回転して、ポッドの含有物を分配ポート340から外に下方方向に撹拌する。
【0089】
図17D及び
図17Eは、キャップ336がないポッドの第1の端部210を示す。
図17Dは、分配ポート340を覆うホイルシール338を示す。
図17Eは、ホイルシール338がない第1の端部210の斜視図である。ホイルシール338は、殺菌、移行及び保存中、液体、半固体及び/または固体であるポッドの含有物を密封する。分配ポート340の直径は、約5/8インチである。一部の分配ポートは、他のサイズ(例として、直径が0.2~1インチ)である。
【0090】
図18A~
図18Dは、回転可能なキャップ350をもつポッドの第1の端部210の斜視図である。
図18B~
図18Dは、
図18Aに示すキャップ350の斜視図である。これらの図面において、キャップ350は、内部構成部材の記述を容易にするために、透明に図示し、視認できる。一般的に、キャップは不透明である。
【0091】
キャップ350は、リベット352を使用してポッドの第1の端部210に取り付けられる。キャップ350は、ポッドの第1の端部210を覆い、ホイルシール338が、初期にはポッドの分配ポート340を覆うように配置される。
【0092】
図18Bは、ナイフエッジ356、ノズル358及び支持プレート360をもつキャップ350の上面斜視図を示す。ナイフエッジ356と支持プレート360とノズル358とは、キャップ350に回転可能に連結されており、閉鎖位置と分配位置との間を動く。キャップ350の閉鎖位置を
図18A及び
図18Bに示す。分配位置を
図18Cに示す。閉鎖位置では、支持プレート360は、分配ポート340及びホイルシールを覆う。分配位置では、ノズル358が分配ポート340と位置を合わせて、ホイルシール338は、ナイフエッジ356の上面に配置される。
【0093】
キャップ350を回転させて、ノズル358、ナイフエッジ356及び支持プレート360を初期位置から分配位置に動かす。プレートが回転するときに、ナイフは、ホイルシールを擦って分配ポート340を覆うその位置から取り外す。キャップ350は回転を継続し、ナイフエッジ356が分配ポートを覆う。シール338は、ナイフエッジ356を支持プレート360によってガイドして上方に動かし、
図18Dに示すようにナイフエッジ356と係合する。キャップ350はさらに回転し、ノズル358が分配ポート340と位置を合わせる。パドル160は、ポッドの含有物を分配ポート340の方に下方に撹拌する方向に回転する。支持プレート360は、内圧及び外圧がさもなければ端部を損ない得る殺菌プロセス(例として、レトルト殺菌またはHPP)中に、第1の端部210全体を補強及び支持するように働く。
【0094】
図19A及び
図19Bは、プレート390及びスライダ392を含むキャップ389を示す。キャップ389は、ポッドの第1の端部210に回転可能に接続されている。スライダ392は、プレート390とポッドの第1の端部210との間に配置されている。ヒンジ396が、スライダ392の第1の端部398をポッドの第1の端部210に固定する。隆起部400が、スライダ392の第2の端部402から延伸する。プレート390は、アパーチャ403、弧状ガイドトラック404及び線形ガイドトラック406を画定する。弧状ガイドトラック404は、ポッド150の第1の端部210のヒンジ396と係合する。線形ガイドトラック406は、スライダ392の隆起部400と係合する。
【0095】
図19Aは、アパーチャ403が分配ポート340と位置を合わせ、それと流体的に接続する開放位置におけるプレート390及びスライダ392を示す。開放位置では、隆起部400は、線形ガイドトラック406の第1の端部408にあり、ヒンジ396は、弧状ガイドトラック404の第1の端部410にある。閉鎖位置では、スライダ392の第2の端部402は、分配ポート340を覆う。ヒンジ396は、弧状ガイドトラック404の第2の端部412に接し、隆起部400は、線形ガイドトラック406の第2の端部414に接する。
【0096】
開放位置から閉鎖位置に動かすために、プレート390を反時計回りに回転させる。ヒンジ396が、弧状ガイドトラック404を第1の端部410から第2の端部412まで辿る。隆起部400も、線形ガイドトラック406に沿って第1の端部408から第2の端部414まで動く。プレート390の回転によってスライダ392の第2の端部402が動いて分配ポート340を覆う。ヒンジ396が弧状ガイドトラック404の第2の端部412にあるときには、スライダ392は分配ポート340を完全に覆う。
【0097】
閉鎖位置から開放位置に動かすために、プレート390を時計回りに回転させる。ヒンジ396が、弧状ガイドトラック404を第2の端部412から第1の端部410まで辿る。隆起部400も、線形ガイドトラック406に沿って第2の端部414から第1の端部408まで動く。時計回りのプレート390の回転によってスライダ392の第2の端部402が動いて分配ポート340を表出する。
図19Aに示すように、ヒンジ396が弧状ガイドトラック404の第1の端部410にあるときには、アパーチャ403が分配ポート340と位置を合わせ、それと流体通信する。
【0098】
図20A及び
図20Bは、ポッドの第1の端部210に配置されたプレート420の図面である。プレートは、アパーチャ422及び弧状ガイドトラック424を画定する。スライダ392が、プレート420とポッド150の第1の端部210との間に配置されている。リンク腕部426が、スライダ392とプレート420との間に配置されている。
図19Aを参照して記述したように、スライダ392は、ヒンジ396によってポッド150の第1の端部210に接続されている。隆起部400が、スライダ392から延伸し、スライダ392の第2の端部402とリンク腕部426とのヒンジの機能を果たし、それらを回転可能及び並進可能に接続する。リンク腕部426は、プレート420とリンク腕部426とのヒンジの機能を果たし、それらを回転するように及び並進可能に接続する突出部427を含む。
【0099】
図20Aは、閉鎖位置におけるプレート420、スライダ392及びリンク腕部426を示す。スライダ392の第2の端部402が、分配ポート340を覆う。
図20Bは、アパーチャ422が分配ポート340と位置を合わせ、それと流体的に接続する開放位置におけるプレート420を示す。
【0100】
プレート420は、プレート390と同様に動作する。開放位置では、ヒンジ396は、弧状ガイドトラック424の第1の端部428に位置する。閉鎖位置では、ヒンジ396は、弧状ガイドトラック424の第2の端部430に位置する。プレート420を回転させて、ヒンジ396に対して弧状ガイドトラック424を動かす。
【0101】
図20Aに示す閉鎖位置から
図20Bに示す開放位置に動かすために、プレート420を時計回りに回転させる。突出部427をプレート420とともに回転させて、リンク腕部426を時計回りに引く。リンク腕部426とスライダ392とを接続する隆起部400が、スライダ392の第2の端部402を時計回りに引いて分配ポート340を表出する。アパーチャ422を時計回りに回転させて、分配ポート340と位置を合わせる。ヒンジ396が弧状ガイドトラック424の第1の端部428に接すると、アパーチャ422が分配ポート340と位置を合わせる。
【0102】
図20Bに示す開放位置から
図20Aに示す閉鎖位置に動かすために、プレート420を反時計回りに回転させる。突出部427をプレート420とともに回転させて、リンク腕部426を反時計回りに押す。リンク腕部426とスライダ392とを接続する隆起部400が、スライダ392の第2の端部402を反時計回りに押して、スライダ392の第2の端部402で分配ポート340を覆う。アパーチャ422を反時計回りに回転させて、分配ポート340と位置を合わせた位置から動かす。ヒンジ396が弧状ガイドトラック424の第2の端部430に接すると、スライダ392の第2の端部402が分配ポート340を覆う
【0103】
図21Aは、キャップ432に接続された第1の端部210、及びポッド150とキャップ432との間に配置されたスライダ434をもつポッド150の斜視図である。スライダ434は、平坦部436及び栓部分438を有する。栓部分438は、閉鎖位置において分配ポート340に栓をする。キャップ432は、開放位置において分配ポート340と位置を合わせるアパーチャ440を画定する。
【0104】
図21B及び
図21Cは、閉鎖位置に位置を合わせたポッド150、キャップ432及びスライダ434の分解図である。キャップ432は、スライダ434を保持するリセス442を含む。キャップ432及びスライダ434は、ボルト444を使用してポッド150の第2の端部第1の端部210に取り付けられる。スライダ434及びキャップ432は、互いに対してかつボルト444に対して回転可能である。
【0105】
図21D及び
図21Eは、分配ポート340にスライダ434の栓部分438がある閉鎖位置を示す。キャップ432は、視認を容易にするために、ポッド150と離れて示される。
【0106】
図21F及び
図21Gは、開放位置におけるキャップ432及びスライダ434の分解図及び底面図を示す。キャップ432を回転させて開放位置と閉鎖位置との間でスライダ434を動かす。キャップ432が回転を継続すると、スライダ434がキャップ432のリセス442内に押し込まれ、スライディング栓438が分配ポート340から取り外され、そしてキャップ432のアパーチャ440が分配ポート340と位置を合わせる。この構成は、キャップ432を反対方向に回転させることによって、反対に閉鎖位置にすることもできる。スライディング栓438を上げて分配ポート340に入れることによってポート340を再び密封する。
【0107】
図22A及び
図22Bは、ギアホイール450と係合するポッド150の概略図である。ギアホイール452は、ポッド150が機械内に挿入されると、ポッド150のプレートまたはキャップ(例として、
図17A、
図18A、
図19A、
図20Aのプレートまたは
図21Aのキャップ)と係合する。ギアホイール452は、ギアホイール452を駆動するモータ(図示せず)に取り付けられる。ギアホイール452の回転によってポッド150のプレートまたはキャップを回転させる。冷却されたフードまたはドリンクをポッド150から分配する時には、モータを作動させてギアホイールを回転させてプレートまたはキャップを回転し、ポッド150のカバーを開けてその含有物を分配する。
【0108】
ポッド150が機械100の蒸発器108内に挿入されると、ポッドの第1の端部210に取り付けられたプレートまたはキャップが、ギアホイール452に寄りかかる。一部の回転子では、ギアホイールは、円形ドーナツまたはローラとして成形される。冷却されたフードまたはドリンクを分配するために、制御装置によってモータ454を作動させて、ロッド456を通じてギアホイール452を回転させる。ギアホイール452は、プレートまたはキャップに係合して、プレートまたはキャップを閉鎖位置から開放位置に動かす。モータ454を逆回転にすることによって、ギアホイール452が、プレートまたはキャップを開放位置から閉鎖位置に動かすことができる。一部のギアホイールは、機械ユーザによって手動で作動させることができる。
【0109】
図23A及び
図23Bは、ギアホイール452と係合するポッド150の概略図である。プレートまたはキャップと係合するギアホイール452は、ロッド456を通じてギアホイール452を駆動するモータ454に連結される。ギアホイール452の回転によってポッド150のプレートまたはキャップを回転させる。冷却されたフードまたはドリンクをポッド150から分配する時には、モータを作動させてギアホイールを回転させてプレートまたはキャップを回転させ、ポッド150のカバーを開けてその含有物を分配する。
【0110】
図24A及び
図24Bは、ポッド150の端部を覆う着脱可能な蓋464の斜視図である。着脱可能な蓋462は、ポッド150と一体的に形成されており、着脱可能な蓋462が第1の首部216に接触するところであるアルミニウムの弱体化させた部分を画定する縁465を有する。着脱可能な蓋462は、さらに、穴開け表面468をもち、縁465と位置を合わせるタブ466、及び穴開け表面468と反対側の側面におけるリング470を含む。着脱可能な蓋462は、リング470を持ち上げることによって取り外され、それによって穴開け表面468を弱体化させた部分に押す。穴開け表面468は、弱体化させた部分に穴を開け、ユーザは、リング470を使用して着脱可能な蓋462をポッド150から離れるように引く。着脱可能な蓋462は、分配アセンブリを覆う。着脱可能な蓋462は、殺菌プロセス中、ポッドが完全性を維持することを支援し、殺菌プロセス後、ポッド150がその含有物の無菌状態を維持することを支援する。
【0111】
弱体化部は、着脱可能な蓋464の縁465をスコアリングすることによって、製造中に作り出される。縁465は、レーザまたはパンチ及び金型を用いたスタンピングによって作り出してもよい。一部の実施形態において、弱体化部は、ポッドの壁よりも薄い部分である。一部の実施形態において、着脱可能な蓋は、ポッドに接着接合でまたは機械的に取り付けられる。分配アセンブリは、
図17A~
図21Gに関して記述した構成のいずれかであってもよい。
【0112】
図25A~
図25Cは、
図15Aに関して記述したような蒸発器108をもつポッド-機械インターフェース480の斜視図、断面図及びトップダウン図である。ポッド-機械インターフェース480は、フードまたはドリンクを迅速に冷却するための機械の本体に、ポッド-機械インターフェース480をヒンジで動くように取り付けるための穴部486を有する。ドライブシャフト126は、示した機械100の唯一の構成部材である。
【0113】
蒸発器108は、その閉鎖位置においてポッド150を保持する。ドライブシャフト126は、混合パドル486を回転させるようにポッド150に係合する。混合パドル486は、パドル486のステム488に隣接する大きな開口を有するブレードを3つもつパドルである。ポッド484の軸に沿って延伸する面に対するブレード490の傾斜角度は、ポッド150の端部からの距離に応じて変化する。ブレード490の外縁が、組み立て中にポッド484のへりを収容できるスロットを画定する。
【0114】
ポッド-機械インターフェース480は、水平出っ張り部492をもつハウジング491及び水平出っ張り部492から上方に延伸する壁494を含む。水平出っ張り部492及び壁494は、蒸発器108に取り付けられた冷媒流体ライン(図示せず)を導いて支持する。流体ラインは、壁494に画定されたリセス496から、リセス496と反対側の蒸発器108の側面における蒸発器108の第1の流体入口ポート312及び第2の流体出口ポート318まで延伸する。蒸発器108は、蒸発器108の第1の部分128と蒸発器108の第2の部分130とが2つの分離した流路を画定する為、2つの入口ポート及び2つの出口ポートを有する。
【0115】
蒸発器108は、蒸発器108の外壁とポッド-機械インターフェース480のケーシングの内壁との間に環状スペース495が画定されるように、ポッド-機械インターフェース480内に配置される。環状スペース495には絶縁体が満たされ、周囲環境と蒸発器108との間の熱交換を低減する。ポッド-機械インターフェース480では、環状スペース495にはエアロゲルが満たされる(図示せず)。一部の機械は、他の絶縁体、例えば、アニュラス(空気スペースなど)、さまざまなポリマまたは繊維ガラスウールから作られた断熱フォーム材を使用する。
【0116】
図26A及び
図26Bは、ポッド502の斜視図である。ポッド502は、
図6A及び
図7Aに示したポッド150と実質的に同様である。しかしながら、ポッド502は、機械100のドライブシャフト126と係合し、機械における製造プロセス中または冷却プロセス中のいずれかに気体をポッド502内に流すことを容易にする栓504を含む。気体(例えば、窒素、亜酸化窒素、二酸化炭素、アルゴン、またはこれらの気体の組み合わせ)は、製造中、栓504を通してポッド502内に注入することができる。レトルト殺菌プロセス中にポッドが受ける標準的な圧力は、20~100psiである。内圧が100psiを超える場合には、栓504がポッド502から外へ飛び出す。栓504に使われるポッド502を用意するために、ポッド502の製造中、ポッド502の第2の端部212は、(例として、成形金型を用いて中央から穴をパンチングするまたは絞り加工をする間の製造中に、缶の基部ドームを伸長または成形もすることによって)深絞りされる。
【0117】
栓504は、機械100の蓋112からのドライブシャフトを収容する中心開口またはリセス506を画定する。リセス506は、グロメットをドライブシャフト126に回転ロックするように成形される。栓504は、混合パドル(図示せず)の中心開口またはリセスと一致する平面を有する。中心開口またはリセスは、同一の平面構成を有する。栓504は、モータ及びドライブシャフト126が栓504に係合すると、ポッド502に対して回転する。一部のグロメットでは、ドライブシャフトがグロメットを貫通してパドルに係合する。栓504は、ドライブシャフトを受け入れて、混合パドルに係合する。冷蔵サイクル中のポッド150内の圧力を維持し、冷蔵サイクル中にポッドの含有物の質感を制御するために、グロメットを通してポッド150内に気体を注入することができる。
【0118】
様々な混合パドルを、本明細書に記述するポッドとともに使用することができる。以下の図面に関して記述した混合パドルは、本明細書に記述するいずれのポッドにも使用することができる。一般に、ポッドの口は、ポッドの外径よりも小さい。内部の混合パドルは、缶の口を通って入るためにより小さく絞り、そして缶の中に入ったときに大きく拡大して壁を擦ることができるように柔軟性があるか、またはブレードを組み込む必要がある。一部の例では、混合パドルのブレードは包装及び配送中に薄壁のポッドに剛性を付与し、クラムシェルの蒸発器がポッドに対して閉じると外側構造がポッドに付与される。
【0119】
図27は、中心ステム514の全長に沿って延伸する3つのブレード512をもつ混合パドル510の斜視図である。ブレード512は、混合中にポッド150の含有物がそこを通って流れる大きな開口516を画定する。パドル510は、ポッド150の第2の端部212から外に延伸する突出部518も含む。ポッド150の第2の端部212が凹面であるときには、突出部518は、ポッド150の上部へりよりも短い。一部の実施形態において、突出部は、ポッドから外に突出するのではなく、ポッド内に挿入された雌型のドライブシャフトと一致する。
【0120】
図28は、パドルの軸に沿う距離とともにピッチが変化する、中心ステム524の全長に沿って巻き付く3つのブレード522をもつ混合パドル520の斜視図である。ブレード522は、ブレード522の第1の端部526からブレード522の第2の端部528に延伸する大きな開口525を画定する。ブレードのピッチは、ポッド150の第1の端部526からの距離とともに増大する。浅いピッチをもつブレード522の一部分は、冷凍中にさもなければポッド150の壁の内面に蓄積する冷凍菓子を取り除く。より急なピッチをもつブレード522の一部分は、ポッド150の床面から冷凍菓子を持ち上げつつ冷凍菓子を撹拌する。急なピッチをもつブレード522の一部分は、反対方向に回転しかつポッド150の第1の端部210が開いているときに、冷凍菓子をポッドの端部210から外にも押し出す。
【0121】
図29Aは、混合パドル486の斜視図である。パドル486は、パドル486のステム488に隣接する大きな開口532を有する3つの螺旋ブレード490を有する。ポッド484の軸に沿って延伸する面に対するブレード490の傾斜角度は、パドルの端部からの距離に応じて変化する。ブレード490の外縁は、組み立て中、ポッド484のへりを収容できるスロット534を画定する。スロット534は、ブレード490内に延伸し、柔軟性があるブレード490を作り出す。通常ではポッドの首部の直径がパドルの直径よりも小さいので、ポッドの組み立て中、柔軟性があるブレードは有益である。
【0122】
図29Bは、混合パドル486のポッド150内への挿入を図示する概略図である。スロット532は、製造中スレッドの機能を果たし、第1の首部216よりも幅広の直径をもつパドルをポッド150に入れることを可能にする。
図6A及び
図6Bを参照して前述したように、ポッド150は、口よりも幅広の円筒部220を有する。パドル486の幅は、円筒部220の側面に接してまたはほぼ接して、増加したまたは冷凍された原料を取り除く。
【0123】
図30Aは、3つの螺旋ブレード542を有する混合パドル540の斜視図である。ブレード542の第1の端部454が第1のユニット556と接続し、ブレード542の第2の端部548が第2のユニット558と接続する。第1のユニット546及び第2のユニット550は、開口に適合するように成形された中心ロッドを収容する鍵型の開口を有する。ロッドが開口に収容されると、パドル540がロッドに回転連結される。
【0124】
パドル540は柔軟性があり、弾性材で作られる。パドル540は時計回りに捻じれて、パドル540の直径を減少することができる。パドル540は反時計回りに捻じれて、パドル540の直径を増大することができる。パドルは、捻じる力が取り除かれると元の直径に戻る。パドル540の直径は、一般的に、ポッド150の上端の直径DUEよりも大きい。
【0125】
図30Bは、混合パドル540及び無料のロッド652のポッド内への挿入を図示する概略図である。パドル540は、柔軟性もあり、弾性パドル540である。パドル540は、第2の首部218だけれども適合するように操作され、次に、ロッド652が、第2の首部218及び開口552、554を通って挿入される。開口552、554を通してロッド652を挿入すると、ブレードが拡大し、ポッドの壁と同一平面に位置する。ロッド652は、ポッド150の第1の端部210に接する。リセス653が、第1の端部210に接するロッド652の端部内に画定される。リセス653は、ドライブシャフト126を収容してそれと回転連結するサイズに形成される。
【0126】
図31は、中心ステム564の全長に沿って延伸する3つの螺旋ブレード562を有する混合パドル560の斜視図である。各々のブレード566は、上部開口566及び下部開口568を画定する。ブレード562は、ブレード562がパドル560の上端部570からパドル560の下端部572まで延伸するにつれて、ピッチを増大する。ブレード562は、ブレード562の縁に突起574を有する。突起574は、互い違いに位置し、ポッド150の内部から増加した原料を取り除く。突起574は、3つのブレード562の突起574によって円筒部220の全面積が拭き取られるまたは掃除されるように配列される。
【0127】
図32Aは、中心ステム581の全長に沿って延伸する2つの螺旋ブレード580を有する混合パドル578の斜視図である。パドル578は、パドル560と実質的に同様である。しかしながら、パドル578は、3つのブレード562ではなく2つのブレードを有する。ブレード580は、ポッド150の円筒部の全内部面積をカバーする互い違いのノッチ582を含む。ノッチ582は、ブレード580の縁から垂直に突き出る。一部の混合パドルでは、混合パドルの外径が1つの端部においてより狭く、組み立て中のポッド内への挿入の容易さを増大させ、冷蔵サイクル中にポッド内の同心位置にパドルが維持される。
【0128】
図32B及び
図32Cは、混合パドル578のポッド内への挿入を図示する概略図である。パドル578は、第1の首部216だけれどもパドル578を小刻みに動かすことによって、または第1の首部216を通してパドルを回転させることによって、ポッド150内に動かされる。
図30Bは、ポッド150内に完全に挿入されたパドル578を示す。プレート390が、ポッド150の第1の端部210に取り付けられる。
【0129】
図33は、中心ステム588の全長に沿って延伸する2つの螺旋ブレード586を有する混合パドル584の斜視図である。パドル584は、パドル578と実質的に同様である。しかしながら、パドル584は、角度の付いたノッチ589及び角度の付いたノッチ582を有する。これらのノッチは、角のあるノッチに引っかかることなくポッド内へパドル584を挿入するのを容易にすることを支援する。
【0130】
一部の混合パドルでは、構成部材が、平坦なアルミニウム板から2つ以上の構成要素にスタンピングされ、混合ブレードとともに中心ステムをもつ混合パドルを達成するように固定可能に入れ子となる。一部の混合パドルは、最初にスタンピングされ、次に、溶接されて中心ステムが作り出される。
【0131】
図34Aは、中心ステム594の全長に沿って延伸する2つの螺旋ブレード592を有する混合パドル590の斜視図である。パドル590は、他の点ではパドル578と実質的に同様である。パドル578は、一体構造のシートメタルから作ることができる。中心ステムは、ドライブシャフト126を収容するためのスタンピングされたリセス596である。
【0132】
図34B~
図34Dは、混合パドル590のポッド内への挿入を図示する概略図である。ブレード592は、第1の首部216を通るポッド150内への挿入を支援するようにノッチが設けられる。ブレード592は、互い違いのノッチを有する。これは、製造中にパドル578が第1の首部216を通り抜けて、円筒部220の内壁との接触を維持することを可能にする。一部のパドル578は、円筒部の内壁と接触しないが、凍結して円筒部220の内壁に付着するポッドの原料を取り除くのに十分なだけ円筒部220の内壁に近接する。パドルは、円筒部220の内壁から5~500ミクロン離れていてもよい。
【0133】
図35は、中心軸604に沿って延伸する2つの螺旋ブレード602を含む混合パドル600の斜視図である。螺旋ブレード602は、均一のピッチを有する。パドル600は、
図28Aに示したパドル510と実質的に同様である。しかしながら、パドル600は、ポッド150の第2の端部210と一体的に形成される。パドル600は、ノッチがないなだらかなブレードを有する。突出部518が、パドル510の主ステムから延伸する。一部のパドルは、機械のドライブシャフト126を収容する中心開口またはリセスを有する。
【0134】
図36Aは、3つの螺旋ブレード608を有する混合パドル606の斜視図である。ブレード608の第1の端部610が第1のユニット612と接続し、ブレード608の第2の端部614が第2のユニット616と接続する。第1のユニット612及び第2のユニット616は、鍵型の開口620、622を有する。鍵型の開口620、622は、開口620、622に適合するように成形された中心ロッド(図示せず)を収容する。ロッドが開口620、622に収容されると、パドル606がロッドに回転連結される。
【0135】
パドル606は柔軟性があり、弾性材で作られる。パドル606は時計回りに捻じれて、パドル606の直径を減少させることができる。パドル606は反時計回りに捻じれて、パドル606の直径を増大させることができる。パドルは、捻じる力が取り除かれると元の直径に戻る。パドル606の直径は、おおよそ、ポッド150の上端の直径DUEよりも大きく、ポッド150の円筒部の直径DBよりも小さい。
【0136】
一部のパドルでは、中心ロッドの直径が開口の直径よりも大きい。開口は、弾性材で作られるか、かつ/または拡大するように設計される。中心ロッドが開口内に挿入されると、パドルの直径が増大する。
【0137】
図36B~
図36Dは、混合パドル606のポッド内への挿入を図示する概略図である。開口620、622は、無料のロッド650を収容するサイズに形成される。ロッド650及び開口620、622は、ロッド650が開口622、620に係合したときにロッド650とパドル606とが回転連結するように成形される。
図36Aでは、ロッド650及びパドル606の両方が、ポッド150の外部にある。パドル606は、まず、ポッド105の第1の端部210内に挿入される。パドルは柔軟性があり、第2の首部218を通るように操作する(例として、捻じるまたは圧縮する)ことができる。パドル606がポッド150の内側に入ると、
図36Bに示すように、ロッド650が開口620、622を通って挿入される。
図36Cは、ポッドの内部のパドル606及びロッド650を示す。ロッド650は、ポッド150の第1の端部210に接する。第1の端部210に接するロッド650の端部にはリセス651が画定される。リセス651は、ドライブシャフト126を収容してそれと回転連結するサイズに形成される。
【0138】
図37Aは、第1の端部630において中心ステム632に取り付く3つの螺旋ブレード628を含む混合パドル626の斜視図である。ブレード628の第2の端部634は、自由端である。製造中に横方向の機械的力の自由端が第2の端部634に加えられると、ブレード628の第2の端部634は容易に圧縮される。
【0139】
図37Bは、混合パドル626のポッド内への挿入を図示する概略図である。パドル626を挿入するために、第2の端部634ブレード628が、中心ステム632の方に押圧される。パドル626は、ポッド150の第2の首部218内に挿入される。ポッド150内に入ると、ブレード628は、解放されて、円筒部の直径D
Bと等しいまたはそれよりも僅かに小さいそれらの元の直径に戻る。
【0140】
図38は、第1の端部642を第1のハブ644と接続し、第2の端部646において第2のハブ648と接続する4つの湾曲したブレード638を含む混合パドル636の斜視図である。ブレード638は、弾性材で作られており、パドルの上部及び底部に力が加えられると変形する。パドルの端部が共に押圧されたときに、ブレード638の湾曲は増大することができる。未展開位置では、ブレード638は僅かに湾曲する。展開位置では、ブレード638は外側に湾曲する。パドル636は、未展開位置においてポッド150内に挿入される。パドル636がポッド150の内部にあるときには、パドル363の第1のハブ644に圧縮力が加えられて、ブレード638は外側に湾曲する。一部のパドルは、未展開の構成に戻ることを防止するロックを含む。一部のパドルでは、圧縮力が、ブレード638を恒久的に展開位置に変形する。
【0141】
図39は、ポッドの側壁に延伸する頭部635をもつ混合パドル633の斜視図である。頭部635は、円板形状であり、パドル633をポッドと同心位置に維持することを支援する。パドル633は、
図28Iに示したパドル600と実質的に同様であるが、雄型の突起ではなく雌型の接続637を有する。使用中、ポッドを収容する機械のドライブシャフトが雌型の接続637内に挿入される。頭部635が回転すると、ブレード639が回転してポッドの含有物を撹拌する。この構成は、ドライブシャフトの無菌性を維持し、ポッドの含有物と接触しない可能性を増大させる。
【0142】
図40は、中心ステムの全長に沿って延伸する2つの螺旋ブレード657を有する混合パドル655の斜視図である。パドル655は、一体構造のシートメタルから作ることができる。中心ステムは、ドライブシャフト126を収容するためのスタンピングされたリセス661である。スタンピングされたリセス661は、第1の方向にスタンピングされた上部663及び下部665を有する。スタンピングされたリセスは、第1の方向と反対の第2の方向にスタンピングされた中央部667も有する。スタンピングアプローチは、溶接ベースのアプローチと比較して製造費を減少させることができる。
【0143】
図41は、ポッド150内の混合パドル675の斜視図である。パドル675は、中心ステム677及びステム677から延伸するブレード679を有する。ブレード679は、開口681、及びブレード679の分配端部685にノッチ683を有する。パドル675が回転してポッド150の含有物を混合するときに、ノッチ783は底部からポッドの含有物を掬い取り、ポッド150の底部において含有物が凍結して氷になることを防止する。
【0144】
充填プロセス中に混合パドルと一致するまたはそれを完全に回避するような特別注文の「充填頭部」が使用される。このアプローチは、充填頭部がポッド内に入り、はね散らすことなく液体含有物をポッド内に分配することを可能にする。加えて、超過した菓子類に必要となる追加の容積を計上するために、ポッドの上部により大きい「頭部スペース」(すなわち、開放スペース)を残し、その結果従来の充填された缶とともに使用される。充填プロセスは、加圧プロセス中にこの追加の頭部スペースに適応する。
【0145】
図42A及び
図42Bは、ポッド150に原料を満たすアプローチを図示する。製造機械装置664は、第1の頭部668、第2の頭部670及び第3の頭部672を有する注ぎ口666を含む。頭部668、670、672は、パドルのブレード230間に適合するサイズに形成される。
図36Aは、ポッド150に係合された注ぎ口666を示す。頭部668、670、672は、液体原料をポッド150内に流す。注ぎ口666は、ポッド内に挿入されることなくポッドを満たす逆向きの漏斗である。ポッド150の第1の首部216から注ぎ口666が取り外されると、ポッド150は閉じられる。ポッド150は、ポッド150の内部の構成要素674とともに殺菌される。一部のポッドは、ホースを使用した逆圧充填システムを使用して満たされる。
【0146】
一部のポッドは、リサイクルすることができる。例えば、一部のポッドは、完全に着脱可能な缶端部を有する。冷凍サイクルの完了後、ユーザは、機械からポッドを取り出し、缶端部全体(缶端部は、サブコンポーネントである出口ポート機構を含む)を取り出し、ポッドからプラスチック製の混合パドルを取り出し、そしてリサイクルを容易にするためにプラスチックの構成部材と金属の構成部材とを分離する。
【0147】
図43A及び
図43Bは、着脱可能な内部パドル680をもつポッドを示す。着脱可能なパドル680は、
図37Aに示したパドル626と実質的に同様である。しかしながら、着脱可能なパドル680は、ポッド150から着脱可能である。ユーザは、ポッド150の第2の端部212の蓋682を取り外す。蓋682は、例えば、
図43A及び
図43Bに示す手法及び構成によって取り外すことができる。ポッド150の第1の端部210を開けて、着脱可能なパドル680を表出させる。ユーザは、次に、パドル680の第1の端部684においてパドル680を掴む。パドル680の第2の端部686が圧縮されて、第2の首部218を通って出る。パドルは、異なるポッドにまたは同一のポッド内でリユースすることができる。
【0148】
図44A及び
図44Bは、トッピング692を保存するための上部ケーシング690をもつポッドを示す。上部ケーシング690は、ポッド150の内部とケーシング690の内部698との間の導管を提供する第1の開口694及び第2の開口696を含む。回転可能なプレート700が開口694、696を覆い、トッピング692がポッド150の含有物と混合されることを防止する。冷凍の最終局面では、例えば、分配前に10秒間、プレート700を回転させて、プレート700の第1のアパーチャ702を第1の開口694に位置を合わせる。プレート700の第2のアパーチャ704は、第2の開口696と位置を合わせる。トッピング692がポッド150の含有物内に落下して、それと混合され、そしてポッド150の含有物とともに分配される。
図38Aは、トッピングとしてチョコレートチップスを示す。いくつかの他のトッピングは、チョコレート粒、クッキークランペット、シロップ、ゼリー、フルーツピース、凍結乾燥させたフルーツピース、菓子生地、クリーム、または小さいもしくは潰されたキャンディを含む。プレート700は、ドライブシャフトが混合パドルの回転を開始したときにプレートがその開放位置に回転するように、蓋から延伸したドライブシャフトに連結することができる。
【0149】
図45A及び
図45Bは、それぞれ、パドル及びポッド内に収納されたガス放出ディスク710を示す。
図45Aは、中空中心ステム712を有する
図28Aのパドル510を示す。中心ステム712は、気体透過性材料で作られる。ガス放出ディスク710は、ポッド150が開けられたときに気体を放出する。ポッド150を開けると、初期には、ポッド150内に保存されている加圧ガスが放出される。ポッド150を減圧すると圧力差が生成される。この圧力差の故に、ガス放出ディスク710からの気体は、ディスクから外に流れ、ポッド150の含有物内に流れる。
図45Bは、ポッド150の第1の端部210に配置されたポッド150ガス放出ディスク710を示す。
【0150】
両方の構成において、ガス放出ディスク710は、パドル510が回転して蒸発器108が原料を冷やしている間に、ポッド150の原料内に徐々に気体を放出する。冷凍しながら徐々に原料内に気体を放出すると、望ましい増量とともに、柔らかな、上品な、滑らかな食感をもつ飲料または食品が作り出される。ガス放出ディスク710は、窒素、亜酸化窒素、二酸化炭素、アルゴン、またはこれらの気体の組み合わせを放出するものであってもよい。
【0151】
一部の機械では、冷蔵プロセス中に、窒素、亜酸化窒素、アルゴンまたはこれらの気体の組み合わせが、ドライブシャフト及び/または混合パドルを通してポッド内に送り込まれる。この気体の一部(例として、窒素)は、冷やす及び/または冷凍する目的のために、機械の冷蔵システム(例として、蒸発器)に迂回させることができる。
【0152】
図46A、
図46B及び
図46Cは、それぞれ、製造中の基部162のスタック720の斜視切り欠き図、側平面図及び分解図である。基部162は、
図8を参照して前述したものである。基部162は、外側棚722、内側棚724、周囲谷部726、突起165、及び平坦領域728を含む。基部162は、積み重なるときに、基部162の外側棚722が別の基部162の外側棚722に接し、基部162の内側棚724が別の基部162の内側棚724に接するように釣り合わされる。突起165は、平坦部128から高さH
Aだけ高い。H
Bは、基部162の平坦領域728と、初めの基部162に積み重ねられた別の基部162の平坦アール128との間の高さである。高さH
Aは、高さH
B以下である。この構成は、製造中の基部162のスタック720の傾きまたは傾転を防止することを支援する。基部162のスタックは、缶本体が満たされた後に缶本体の開口端部を閉じる製造ラインにおいて使用される。
【0153】
本明細書に記述したポッド及びそれに伴う構成部材は、1回使用の使い捨てシステムであってもよいし、再使用可能なシステムであってもよいように作ることができる。
【0154】
これらのシステム及び方法の多くの実施形態を記述した。それにもかかわらず、本開示の真意及び意図から逸脱することなく、さまざまな変更を為せることが理解される。従って、他の実施形態も以下の特許請求の範囲の範囲内にある。