(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103382
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】フレームレスアイウェア用アイウェアレンズ
(51)【国際特許分類】
G02C 1/02 20060101AFI20230719BHJP
【FI】
G02C1/02
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081105
(22)【出願日】2023-05-16
(62)【分割の表示】P 2021549221の分割
【原出願日】2020-02-20
(31)【優先権主張番号】62/809,267
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500291315
【氏名又は名称】オークリー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムニエ,ベンジャミン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】オキーン,デューガン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュン エイチ
(72)【発明者】
【氏名】ガルフィアス,ニコラス アドルフォ
(72)【発明者】
【氏名】セイラー,ライアン ニール
(57)【要約】 (修正有)
【課題】良好な光学特性及び心地良い美的外観を依然として維持しながら、引張強度、耐衝撃性、及び剛性などの適切な物理的特性を有するフレームレスアイウェアを提供する。
【解決手段】フレームレスアイウェアレンズは、前面及び後面を有するレンズ本体と、レンズ本体の上部に配置され、レンズ本体の上部に沿って延在する補強部材とを含む。補強部材は、レンズの一体部分であってもよく、レンズの上部に沿って延在してもよい。その少なくとも一部分は、レンズの前面上の対応する点の前方に延在してもよい。また、必要とされる補強強化及び美的考慮に基づいて、異なる寸法及び断面を有してもよい。補強部材は、アイウェアレンズの慣性モーメントを所望の値に改善するように設計されてもよい。補強部材によって引き起こされる剛性の増大はまた、アイウェアレンズがアイウェアに組み込まれたときに、ユーザの頭部に目標頭部力を達成するように設計されてもよい。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームレスアイウェアレンズであって、
前面及び後面を有するレンズ本体と、
前記レンズ本体の上部に配置され、前記レンズ本体の前記上部に沿って延在する補強部材と
を備え、
前記補強部材は前記レンズ本体の一体部分であり、
前記補強部材の一部分は、前記前面上の対応する点の前方に延在する、フレームレスアイウェアレンズ。
【請求項2】
前記補強部材の任意の垂直に配向された垂直断面は、前記断面内の対応する前記後面の前方にある、請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項3】
前記補強部材を有する前記レンズは、前記アイウェアの眉部に沿って少なくともアイウェアフレームを有する同一のレンズと比較して、前記レンズの前記後面を横切る空気流が増大するように構成される、請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項4】
前記レンズの回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの前記補強部材による前記アイウェアレンズの慣性モーメントは、前記補強部材を有さない他の同一のフレームレスアイウェアレンズの同じ慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きい、請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項5】
フレームレスアイウェアであって、
請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズと、
前記レンズの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられ、ユーザの頭部に前記レンズを保持するように構成された、第1のテンプル及び第2のテンプルと
を備える、フレームレスアイウェア。
【請求項6】
フレームレスアイウェアレンズであって、
前面及び後面を有するレンズ本体と、
前記レンズ本体の上部に配置され、前記レンズ本体の前記上部に沿って延在する補強部材と
を備え、
前記補強部材は前記レンズ本体の一体部分であり、
前記レンズの回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの前記補強部材による前記アイウェアレンズの慣性モーメントは、前記補強部材を有さない同一のフレームレスアイウェアレンズの同じ慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きい、フレームレスアイウェアレンズ。
【請求項7】
前記補強部材の任意の垂直に配向された垂直断面は、前記断面内の対応する前記後面の前方にある、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項8】
前記補強部材を有する前記レンズは、前記上部にわたって延在するアイウェアフレームを有する同一のレンズと比較して、前記レンズの前記後面を横切る空気流が増大する、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項9】
前記アイウェアレンズは、ナイロン及びポリカーボネートのうちの少なくとも1つから作製される、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項10】
前記補強部材の一部分は、水平レンズ中心厚の2~4倍の延在距離を有し、
前記補強部材の厚さは、レンズ中点厚の95%~105%である、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項11】
前記延在距離は約5mmである、請求項10に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項12】
フレームレスアイウェアであって、
請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズと、
前記レンズの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられ、ユーザの頭部に前記レンズを保持するように構成された、第1のテンプル及び第2のテンプルと
を備える、フレームレスアイウェア。
【請求項13】
前記補強部材は、前記レンズの前記上部の全長の少なくとも60%に沿って延在し、
前記補強部材は、約6mmの延在距離を有し、
前記補強部材は、前記レンズの中点厚とほぼ等しい厚さを有する、請求項12に記載のフレームレスアイウェア。
【請求項14】
前記テンプル片は、前記ユーザによって着用されたときに、前記ユーザの前記頭部に少なくとも0.200lbfの頭部力を作り出す、請求項13に記載のフレームレスアイウェア。
【請求項15】
フレームレスアイウェアレンズであって、
前面及び後面を有するレンズ本体と、
前記レンズ本体の上部に配置され、前記レンズ本体の前記上部に沿って延在する補強部材と
を備え、
前記補強部材の厚さは、前記レンズの中点におけるレンズ厚の90%~110%であり、
前記補強部材の一部分は、前記レンズ厚の少なくとも2倍の前記後面から測定された延在距離を有する、フレームレスアイウェアレンズ。
【請求項16】
前記補強部材の任意の垂直に配向された垂直断面は、前記断面内の対応する前記後面の前方にある、請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項17】
前記補強部材は、前記上部の弧長の少なくとも60%にわたって延在する、請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項18】
前記レンズの回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの前記補強部材による前記アイウェアレンズの慣性モーメントは、前記補強部材を有さない同一のフレームレスアイウェアレンズで得られた同じ慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きい、請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項19】
前記延在距離は少なくとも5mmである、請求項17に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項20】
フレームレスアイウェアであって、
請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズと、
前記レンズの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられ、ユーザの頭部に前記レンズを保持するように構成された、第1のテンプル及び第2のテンプルと
を備える、フレームレスアイウェア。
【請求項21】
前記テンプルは、前記ユーザによって着用されたときに、前記ユーザの前記頭部に少なくとも0.200lbfの頭部力を作り出す、請求項20に記載のフレームレスアイウェア。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
フレームレスアイウェアは、アイウェアレンズを囲む全軌道フレーム要素を含まないタイプのアイウェアである。このタイプのアイウェアは、実用的な理由(例えば、フレームの取り外しは、レンズを介する視野を増加させるか、又はレンズの通気を改善し、レンズの曇りを低減することができる)と美的な理由(例えば、結果として得られるアイウェアは、より清潔で最小限主義的な外観を有してもよい)の両方のために望ましいことが多い。フレームレスアイウェアを用いると、フレームによって提供される支持が少ないか又はないため、アイウェアレンズは、アイウェアに必要な構造支持体の一部又は全部のいずれかを適切に機能させる。引張強度、耐衝撃性、及び剛性などのアイウェアレンズの構造特性は、いくつかの方法で達成することができる。例えば、アイウェアレンズ自体は、単純に、均一に厚く作製されてもよい。このアプローチは、所望の物理的特性を達成することができるが、レンズの重量、潜在的な美的問題、及び生産コストの増加をもたらす。
【発明の概要】
【0002】
本開示の実施形態は、前面及び後面を有するレンズ本体と、レンズ本体の上部に配置され、レンズ本体の上部に沿って延在する補強部材とを含む、フレームレスアイウェアレンズを含む。補強部材は、レンズ本体の一体部分である。一実施形態では、補強部材の少なくとも一部分は、前面上の対応する点の前方に延在する。
【0003】
別の実施形態では、レンズの回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの補強部材によるアイウェアレンズの慣性モーメントは、補強部材を有さない同一のフレームレスアイウェアレンズによる同じ慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きい。
【0004】
別の実施形態では、補強部材の厚さは、レンズの中点におけるレンズ厚の90%~110%であり、補強部材の一部分は、レンズ厚の少なくとも2倍の後面から測定された延在距離を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】実施形態によるフレームレスアイウェアレンズの斜視図である。
【
図2】実施形態によるアイウェアの一部分としてのフレームレスアイウェアレンズの斜視図である。
【
図3】実施形態によるアイウェアの一部分としてのフレームレスアイウェアレンズの斜視図である。
【
図4】実施形態によるアイウェアの一部分としてのフレームレスアイウェアレンズの斜視図である。
【
図5】実施形態によるフレームレスアイウェアレンズの断面図である。
【
図6】実施形態によるフレームレスアイウェアレンズの断面図である。
【
図7】実施形態によるフレームレスアイウェアレンズの断面図の一部分である。
【
図8】実施形態によるフレームレスアイウェアレンズの断面図の一部分である。
【
図9】実施形態によるフレームレスアイウェアレンズの断面図の一部分である。
【
図10】実施形態による更なる物理的パラメータを示す、フレームレスアイウェアレンズの断面図である。
【
図11】実施形態による更なる物理的パラメータを示す、フレームレスアイウェアレンズの斜視図である。
【
図12】実施形態による更なる物理的パラメータを示す、ユーザの頭部上のフレームレスアイウェアの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここで、本発明の実施形態を添付図面に詳細に説明する。「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的な実施形態」などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は、必ずしも同じ実施形態を言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が実施形態と関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施形態と関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0007】
フレームレスアイウェアレンズは、それ自体が、フレームレスアイウェアが適切に機能することを可能にする構造的支持を提供してもよい。本発明の実施形態によるフレームレスアイウェアレンズは、良好な光学特性及び心地良い美的外観を依然として維持しながら、引張強度、耐衝撃性、及び剛性などの適切な物理的特性を有する。剛性は、特に、フレームレスアイウェアレンズを設計する際に重要な懸念事項である。典型的なフレームレスアイウェアでは、ユーザの頭部にアイウェアを保持する保持力は、レンズの横方向又は外側端部で、フレームレスアイウェアレンズに印加される。これにより、十分に剛性でない場合、フレームレスアイウェアレンズは、レンズの中点付近で外側に、湾曲する結果となり得る。フレームレスアイウェアレンズはまた、アイウェアフレームによって提供される追加の支持を必要とせずに、レンズに対する衝撃の場合に、ユーザの眼を保護することができるべきである。
【0008】
この問題に対する1つの可能な解決策は、フレームレスアイウェアレンズをより厚くすることである。しかしながら、これにより、レンズの重量、美的問題、及び製造コストが増大する。
【0009】
本開示の一実施形態は、前面及び後面を有するレンズ本体と、補強部材が前部の上部に沿って延在するように、レンズ本体の上部に配置された補強部材とを有するレンズ本体を含む、フレームレスアイウェアレンズである。補強部材は、前部の一体部分であり、補強部材の一部分は、レンズの前面上の対応する点の前方に延在する。
【0010】
この実施形態及び他の実施形態の利点としては、例えば、過度に厚いアイウェアレンズを必要としない十分なレンズ剛性が挙げられる。以下で論じられるように、補強部材はまた、補強部材を有さない同様のレンズの空気流と比較して、フレームレスアイウェアレンズの後面を横切る空気流を強化し、レンズに対する美的魅力を向上させてもよい。
【0011】
実施形態によるフレームレスアイウェア用レンズ1が
図1に示されており、これは、分離されたレンズ1の斜視図を示す。
図1に示すように、レンズ1の実施形態は、レンズ本体3を含んでもよい。第1の端部5及び第2の端部6は、レンズ1の外側端部に位置する。補強部材20もまた、レンズ1の上部4上に示されている。補強部材20は、補強部材20を有さない同一のアイウェアレンズと比較して、レンズ1の剛性を増大させるように構成されている。補強部材20については、以下で更に詳細に説明する。
【0012】
「フレームレス」という用語は、レンズ1を実質的に取り囲むアイウェアフレーム又は軌道、特にレンズ1の頂部又は眉部にわたって延在しないアイウェアフレームを含まないタイプのアイウェアとして規定される。むしろ、フレームレスレンズの軌道は部分的であってもよく(例えば、
図3を参照)、又は、レンズがイヤステムによってのみ着用者に対して適所に保持されるように、完全に不在であってもよい。(例えば
図2を参照。)例えば、
図2に示されるレンズ1の実施形態は、眼鏡タイプのフレームレスアイウェアと共に機能するように適合されてもよい。例えば、
図2は、眼鏡タイプのフレームレスアイウェ
ア2に組み込まれたレンズ1の一実施形態を示す。
図2に示されるように、一対のテンプル9(イヤステムとも呼ばれる)は、取り付け部分7において第1の端部5及び第2の端部6にそれぞれ取り付けられる。いくつかの実施形態では、取り付け部分7は必要ではなく、一対のテンプル9の各々は、第1の端部5及び第2の端部6でそれぞれレンズ1に直接取り付けられる。既知のように、テンプル9は、着用者の頭部にフレームレスアイウェア2を保持するために、エンドユーザの耳の上に配置され得る。本明細書に記載されるものと同様のレンズ1の実施形態はまた、ノーズピースによって分離された2つの別個のレンズ1(各眼に対して1つのレンズ)を有するフレームレスアイウェア2の実施形態において機能するように適合されてもよい。これらの実施形態では、各レンズ1は、それ自体の補強部材20を有する。二重レンズの実施形態の機能性は、
図2に示されるように、フレームレスアイウェア2と同一である。
【0013】
レンズ1の更なる実施形態は、例えば、
図3に示されている。
図3に示されるようなフレームレスアイウェア2の実施形態は、レンズ1の下部に沿って第1の端部5から第2の端部6まで延在する部分的アイウェアフレーム13(部分的軌道又は部分的軌道フレームとも呼ばれる)を含む。テンプル9は、レンズ1の第1の端部5及び第2の端部6の近くでアイウェアフレーム13に取り付けられる。
図3に示されるように、補強部材20は、レンズ1の下部に沿ったアイウェアフレーム13の位置とほぼ反対に、レンズ1の上部4にわたって延在してもよい。
【0014】
レンズ1の他の実施形態は、ゴーグルタイプのフレームレスアイウェアと共に機能するように適合されてもよい。
図4は、レンズ1の実施形態が、フレームレスアイウェア2に組み込まれてもよい方法の一例を示す。
図4には、ゴーグルタイプのフレームレスアイウェア2が示されており、ストラップ8が、第1の端部5及び第2の端部6に位置する取り付け部分7でレンズ1に取り付けられて、ユーザの頭部を取り囲むように構成されたループを形成する。取り付け部分7は、レンズ1と一体であってもよく、又は
図4に示すように、レンズ1の第1の端部5及び第2の端部6に取り付けられる別個の要素であってもよい。
図4に示されるように、取り付け部分7は、レンズ1の周辺部の周りに完全に延在しておらず、レンズ1の頂部又は眉部全体には存在せず、したがって、
図4は、本開示の範囲内のフレームレスアイウェアの一例を示す。
【0015】
図2~
図4に示されるフレームレスアイウェア2の実施形態は、レンズ1が使用されてもよい可能なタイプのアイウェアのいくつかの例に過ぎない。例示として、限定するものではないが、レンズ1は、汎用アイウェア、専用アイウェア、サングラス、運転用眼鏡、スポーツ用眼鏡、ゴーグル、バイザ、シールド、屋内用アイウェア、屋外用アイウェア、視覚補正用アイウェア、コントラスト向上アイウェア、別の目的(例えば、ヘルメットバイザ)のために設計されたアイウェア、又は目的の組み合わせのために設計されたアイウェアを含む様々な種類のアイウェアに組み込むことができる。
【0016】
補強部材20は、レンズ1への構造的補強を提供する。補強部材20は、レンズ1の一体部分である。したがって、補強部材20は、レンズ1を有する単一のモノリシック部品を形成し、レンズ1と同じ材料で作製することができる。いくつかの実施形態では、補強部材20とレンズ1の上部4との間に継ぎ目のない移行部があり、レンズ本体3から補強部材20に移動するときにレンズ1の材料の検出可能な構造変化はない。いくつかの実施形態では、補強部材20は、最小限の光学歪みを有する光を伝送するように構成されてもよい。例えば、補強部材20は、レンズ本体3のものと同様の透明又は半透明の材料から作製されてもよく、補強部材20を通過する光の光学歪みを最小限に抑える、補強部材20とレンズ本体3との間の滑らかな移行部を含んでもよい。
【0017】
実施形態では、補強部材20は、
図1及び
図2に示されるように、レンズ1の上部4に
全部又は部分的に沿って延在してもよい。上部4は、レンズ1の頂端部15を含む。上部4は、レンズ1の頂端部15から、レンズ1にわたって一定の距離だけ下方に延在してもよい。いくつかの実施形態では、上部4は、頂端部15から5~15mm下方に延在してもよい。いくつかの実施形態では、上部4は、頂端部15から着用者の視野の上端部まで下方に延在してもよい。実施形態では、補強部材20は、上部4の頂部に(すなわち、頂端部15に沿って)位置する。しかしながら、他の実施形態では、補強部材20はまた、頂端部15の下のある距離で上部4内に配置されてもよい。
【0018】
例えば、
図4に示されるように、長さLは、頂端部15の全長として規定される。長さLは、レンズ本体3の弦長又は弧長としても知られている。また、
図4に示すように、補強部材20が上部4に沿って延在する全長は、長さL
smとして規定される。L
smは、長さLのパーセンテージとして表されてもよい。補強部材20の実施形態は、上部4に沿って任意の所望の範囲まで延在してもよい。例えば、補強部材20の実施形態は、長さLの40%~60%に沿って延在してもよい。補強部材20の他の実施形態は、長さLの60%~80%に沿って延在してもよい。補強部材20の他の実施形態は、長さLの80%~100%に沿って延在してもよい。補強部材20の他の実施形態は、長さLの50%~90%に沿って延在してもよい。補強部材20の他の実施形態は、頂端部15の長さLの約100%に沿って延在してもよい。補強部材20の他の実施形態は、頂端部15の長さLの少なくとも50%、60%、70%、80%又は90%に沿って延在してもよい。一般に、他より高い割合の上部4に沿って延在する補強部材20の実施形態は、より剛性の高いレンズ1をもたらす。
図1では、補強部材20は、上部4の中心にあるものとして示されており、すなわち、例えば、補強部材20は、レンズ1の中点に対して第1の端部5及び第2の端部6に向かって等しい距離だけ延在する。しかしながら、補強部材20は、必ずしも中心にある必要はなく、レンズ1の一方の側に他方の側よりも更に延びることができる。
【0019】
図5は、フレームレスアイウェアレンズの一実施形態の断面図を示す。
図5に示すように、レンズ本体3は、後面11及び前面12を有する。
図5の断面は、
図2に示されるように線A-Aに沿って得られる。断面は、断面の頂部にレンズ1の頂端部15を位置付けるように配向されている(すなわち、レンズ1は、直立している着用者の頭部に配置されるように配向されている)。レンズ本体3は、光を透過するように構成されている。実施形態では、レンズ本体3は、任意の望ましい色合いで着色されてもよく、又は着色されていなくてもよい(例えば、レンズ本体3は透明であってもよい)。補強部材20は、レンズ1の上部4において、
図5の断面の頂部に見える。
図5に示すように、補強部材20の実施形態は、後面11の完全に前方、すなわち前又は外側に配置される。この関係は、
図5の断面について説明したのと同じ方法で得られた補強部材20の任意の断面に当てはまる場合がある。したがって、例えば、
図5に示されるような補強部材20の実施形態は、レンズ1の前に配置される。
図5に示されるように、補強部材20は、水平面に対してある角度で上向きに延在してもよい。例えば、補強部材20は、水平面に対して約45度の角度で上向きに傾斜していてもよい。別の例では、補強部材20は、水平面に対して30~70度の角度で上向きに傾斜していてもよい。
図5に示される補強部材20の他の実施形態は、補強部材20が水平の上方又は下方のいくつかの他の角度で延在するように傾斜していてもよく、又は補強部材20は、水平面に対してほぼ平行に外側に延在してもよい。
【0020】
図5に示されるような補強部材20の実施形態は、着用者の位置に対して上部4からほぼ外側に延在する平面部材を含んでもよい。しかしながら、補強部材20は、様々な他の形状で形成されてもよい。例えば、
図6は、
図5に記載された同じ方法を使用して得られたレンズ1の断面図を示す。
図6では、補強部材20は、レンズ1の上部4上に配置された丸みを帯びた「玉」として示されている。補強部材20の実施形態はまた、
図7~
図9
に示すように、他の形状で形成されてもよい。
図7~
図9は、
図5~
図6の断面と同様の断面の一部分を示す。
図7~
図9は、補強部材20の異なる可能な幾何学形状を示す。例えば、
図7は、補強部材20の端部に加えられた垂直下向きのフランジを有する「L」字形状に形成されてもよい補強部材20の一実施形態を示す。補強部材の他の可能な実施形態は、湾曲した(
図8)又は「u」字形(
図9)断面を有してもよい。補強部材とレンズの上部との間の境界面は、(例えば、
図5に示されるように)傾斜していてもよく、又は湾曲していてもよい(例えば、
図8)。補強部材20の特定の形状は、補強及び/又は美的外観を改善するために、任意の望ましい形状に変更されてもよい。
【0021】
補強部材20の寸法は、レンズ1の仕様、レンズ1の所望の剛性、美的考慮、及び/又は他の周知の設計要因に従って変更されてもよい。
図10は、
図2のレンズ1の断面図である。
図10に示すように、補強部材20の実施形態は、延在距離23及び厚さ24を有することができる。
図10に示されるように、延在距離23は、後面11に対して補強部材20が移動した距離として規定される。補強部材20の向きに応じて、延在距離23は、水平距離補強部材20が後面11から外側に延在することであってもなくてもよい。例えば、
図10に示されるように、延在距離23は、水平に対してある角度であってもよい。厚さ24は、補強部材20の表面のうちの少なくとも1つに垂直な方向である、局所的な垂直方向における補強部材20の最大厚さとして規定される。補強部材20の角度が変更された場合、すなわち、
図10の補強部材20が水平に対してほぼ平行であった場合、これらの寸法は変更する必要はない。
【0022】
レンズ1の中点厚25に関して、補強部材20の寸法を規定することが便利である。実施形態において、中点厚25は、例えば、約0.025インチ(0.64mm)~約0.125インチ(3.175mm)であってもよい。実施形態において、中点厚25は、例えば、約0.040インチ(1.00mm)~約0.09インチ(2.3mm)であってもよい。実施形態において、中点厚25は、例えば、約0.040インチ(1.00mm)~約0.0625インチ(1.6mm)であってもよい。補強部材20の実施形態は、例えば、中点厚25の約2~4倍の延在距離23を有してもよい。例えば、延在距離23は、中点厚25の2、2.5、3、3.5倍又は4倍であってもよい。例えば、延在距離23は、約0.20インチ(5mm)~約0.40インチ(10mm)であってもよい。補強部材20の実施形態は、中点厚25の約0.5~1.5倍の厚さ24を有してもよい。例えば、厚さ24は、0.40インチ(1.00mm)の中点厚25と考えると、約0.020インチ(0.51mm)~約0.060インチ(1.52mm)であってもよい。例えば、厚さ24は、中点厚25の約0.7~1.3倍であってもよい。更なる実施形態では、厚さ24は、中点厚25の95%~105%であってもよい。これらの寸法は実施例であり、レンズ1の特定の設計に適応するように所望に応じて修正することができることを理解されたい。また、補強部材20の異なる実施形態は、補強部材20の形状又はサイズに応じて異なる又は追加の寸法を有してもよい。
【0023】
上記の寸法を変更することは、補強部材20によって提供される補強特性に影響を及ぼす。例えば、一般に、長さLの値が大きく、補強部材20がレンズ本体3の頂部4に沿ってより遠くに延在する場合、延在距離23及び厚さ24はより小さく作製されて、レンズ本体3の剛性の所与の増加を達成してもよい。補強部材20によって提供される剛性は、延在距離23、厚さ24、及び長さLsmの関数であり、厚さ24が一定である場合、比較的長い長さLsmを有する補強部材20の実施形態は、所与の剛性を維持するために、比較的短い延在距離23を有することができ、又はその逆も可能である。したがって、例えば、より高い剛性が望まれる場合、補強部材20は、レンズ1の特定の設計目的に基づいて、必要に応じて、より長い長さLsm、より長い延在距離23、より大きな厚さ24、又はこれら3つの変更の任意の組み合わせを有するように作製されてもよい。
【0024】
上述したように、補強部材20は、レンズ1の剛性を増大させるように構成される。物体の剛性を考察するときの有用な特性は、物体の曲げに対する物体の抵抗を説明する本体の平面領域の慣性モーメント(「慣性モーメント」)である。一般に、慣性モーメントが大きいほど、曲げに対する抵抗が大きいこと、すなわち「より剛性の高い」物体を示す。したがって、レンズ1の剛性を増大させるために、上記のように補強部材20の寸法を変更することにより、より大きな慣性モーメントがもたらされる。慣性モーメントが大きくなると、一般に、頭部力も大きくなる(以下で更に説明する)。
【0025】
慣性モーメントは、典型的には、所望の基準軸を基準として計算される。
図11は、
図1と同様のレンズ1の実施形態の斜視図を示す。
図11は、レンズ1を含む回転体の回転中心であってもよい基準点30を示す。基準軸32は、基準点30を通る垂直軸である。基準軸32を使用して、レンズ1の慣性モーメントを計算してもよい。物体の慣性モーメントを計算することは、当該技術分野において周知であり、ここでは詳細に説明されない。補強部材20は、レンズ1と同じ特徴を共有するが、レンズ1の補強部材を含まないレンズである補強部材20を有さない同一のレンズ1と比較して、レンズ1の慣性モーメントを増加させてもよい。補強の増加は、任意の所望の量であってもよい。例えば、実施形態では、補強部材20は、補強部材を有さない他の同一のレンズと比較して、レンズ1の慣性モーメントを約2,200mm
4増加させてもよい。別の例では、実施形態では、補強部材20は、補強部材を有さない他の同一のレンズと比較して、レンズ1の慣性モーメントを約2,500mm
4増加させてもよい。別の例では、実施形態では、補強部材20は、補強部材を有さない他の同一のレンズと比較して、レンズ1の慣性モーメントを約2,800mm
4増加させてもよい。別の例では、実施形態では、補強部材20は、補強部材を有さない他の同一のレンズと比較して、レンズ1の慣性モーメントを約3,000mm
4増加させてもよい。実施形態では、補強部材20を有するレンズ1の慣性モーメントは、補強部材を有さない他の同一のレンズ1よりも、約300mm
4、600mm
4、800mm
4、又は1000mm
4大きくてもよい。
【0026】
一般に、アイウェアは、アイウェアをユーザの頭部に配置することによって使用される。上述のように、この配置は、上述の
図3及び
図2にそれぞれ示されるように、ストラップ8又はテンプル9を含む様々な構造によって達成されてもよい。
図12は、ユーザの頭部41にテンプル9を有する、フレームレスアイウェア2の上面図を示す。テンプル9は、頭部41の両側に見ることができ、示されるように、ユーザの耳42の上及び/又は後ろに配置される。テンプル9を使用するフレームレスアイウェア2のタイプは、一般に、リラックスした状態では、テンプル9の各々の間の距離が、ユーザの頭部41の耳42の間の典型的な距離よりも小さいように設計されている。これは、頭部41に配置されたときに、テンプル9が互いに対してわずかに外側に撓むように強制されることを意味する。これにより、ユーザの頭部41でのフレームレスアイウェア2の保持が向上する。テンプル9の屈曲は、レンズ1を外側に曲げる。
【0027】
そして、テンプル9が撓んだ後に中立状態に戻る傾向にあることに起因してテンプル9が頭部41に及ぼす力は、テンプル9を有するアイウェアに関連する「頭部力」と呼ばれる測定可能な性質である。したがって、頭部力40は、テンプル9が離れるように撓む必要がある総距離及びレンズ1の剛性に直接関係する。
図12に示されるように、テンプル9によって生成された頭部力40は、テンプル9によって頭部41に対して垂直に内側に向けられる。フレームは通常、レンズに構造的支持を提供するため、フレームレス構成のレンズを有するアイウェアは、フレーム構成の同じレンズを有するアイウェアよりも柔軟性が高い傾向がある。したがって、補強部材20は、既知の大きさの頭部41のための所与のフレームレスアイウェア2に所望の頭部力40を作り出すように設計することができる。アイウェアの設計目的に応じて、様々な頭部力値の範囲が望ましい場合がある。例えば、実施形態では、頭部力40は、標準的な大きさの頭部41に対して約0.20lbf
(0.89N)~約0.25lbf(1.11N)であってもよい。いくつかの実施形態では、頭部力40は、約0.15lbf(0.67N)~約0.35lbf(1.56N)であってもよい。いくつかの実施形態では、頭部力40は、約0.10lbf(0.44N)~約0.40lbf(1.78N)であってもよい。一般に、より高い頭部力40は、より大きな保持力を提供するが、あまり快適ではない可能性がある。したがって、より高い頭部力40は、典型的には、ユーザによる著しい運動(例えば、ランニング、自転車、テニスなど)を伴う運動活動に使用されるアイウェアを対象とする。頭部力40はまた、頭部が大きいほどアイウェアの偏向が大きくなるため、問題の頭部のサイズに依存する。したがって、実施形態では、例えば、標準サイズの頭部41は、耳42間の距離が約6.10インチ(155mm)であってもよい。したがって、補強部材20は、頭部力40が約0.20lbf(0.89N)~約0.25lbf(1.11N)であるように、フレームレスアイウェア2を補強するように設計されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、約0.20lbf(0.89N)の頭部力40を有するレンズ1では、補強部材20は、中点厚25(例えば0.060インチ)とほぼ等しい厚さ24、約5mmの延在距離23、及び約148mmの長さL
sm(レンズ1の総弧長Lの約100%)を有してもよい。補強部材20のこれらの実施形態は、補強部材20を有さない他の同一のレンズ1と比較して、約2500mm
4の慣性モーメントの増加をもたらしてもよい。レンズ1の約0.20lbfの同じ頭部力40及び同じ総弧長Lを有する他の実施形態では、補強部材20は、中点厚25(例えば0.060インチ)にほぼ等しい厚さ24、約10mmの延在距離23、及び(レンズ1の総弧長Lの約84%である)約125mmの長さL
smを有してもよい。補強部材20のこれらの実施形態は、約3100mm
4の慣性モーメントの増加をもたらしてもよい。他の実施形態では、レンズ1は、約198mmの総弧長L及び約0.35lbfの頭部力40を有するが、補強部材20は、中点厚25(例えば、約2mm)にほぼ等しい厚さ24、中点厚25の約3倍の延在距離23(例えば、約6mm)、及び約122mmの長さL
sm(レンズ1の総弧長Lの約62%)を有してもよい。補強部材20のこれらの実施形態は、補強部材20を有さない他の同一のレンズ1と比較して、約6300mm
4の慣性モーメントの増加をもたらしてもよい。これらの実施例は、例示的であり、補強部材20の寸法の他の可能な組み合わせは、頭部力40の同じ又は異なる値をもたらしてもよい。頭部力40の値はまた、フレームレスアイウェア2の特定の設計目標に応じて、所望に応じて増加又は減少されてもよい。
【0028】
実施形態では、補強部材20は、補強部材20の代わりに完全なアイウェアフレーム13、特に、レンズ1の上部又は眉部にわたって延在するアイウェアフレーム13を含むレンズ1の他の同一の実施形態と比較して、レンズ1の後面11上の空気流を改善するように構成されてもよい。例えば、前方、又は前若しくは外側に面した補強部材20の実施形態は、レンズ本体3の通気を改善するユーザの顔とアイウェアとの間の間隙をもたらす。このような改善は、例えば、
図5に示されるように、前面12から外側に有意な延在部を特徴とする補強部材20の実施形態に関して特に顕著であってもよい。これは、補強部材20の外側に延在する実施形態が、後面11を横切る空気をより良好に導くための漏斗又はスクープとして作用するためである。
【0029】
レンズ1は、当該技術分野において既知の任意の好適なレンズ材料から作製されてもよい。例えばアクリル、ナイロン、又はポリカーボネートなどのガラス及び/又はプラスチックを、例えば、レンズ1に使用してもよい。フレームレスアイウェアレンズ1は、当該技術分野において既知の任意の好適な方法を用いて作製されてもよい。例えば、レンズ1は、鋳造、成形、又は熱成形されてもよい。実施形態において、補強部材20は、レンズ1と同時に、及び/又は同じプロセス中に形成されてもよく、又は、継ぎ目が検出できないように、補強部材20をレンズ1と一体化する化学結合プロセスで追加されてもよい。
【0030】
発明の概要及び要約の項ではなく、発明を実施するための形態の項は、特許請求の範囲
を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者(複数可)によって考えられるように、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本発明及び添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0031】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人にも可能である、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更及び/又は適合させ、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、その結果、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0032】
本発明の広がり及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではないが、特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームレスアイウェアレンズであって、
前面及び後面を有するレンズ本体と、
前記レンズ本体の上部に配置され、前記レンズ本体の前記上部に沿って延在する補強部材と
を備え、
前記補強部材は、前記レンズ本体の一体かつモノリシック部分であり、前記レンズ本体と同じ材料で形成され、
前記補強部材の一部分は、前記レンズ本体の頂端部から前方に延在し、前記前方の方向は、前記後面に垂直であって前記後面から前記前面に延びる方向である、フレームレスアイウェアレンズ。
【請求項2】
前記補強部材の任意の垂直に配向された垂直断面は、前記断面内の対応する前記後面の前方にあり、前記断面は、前記前方の方向と同じ平面にあり、前記垂直の方向は、前記レンズ本体の前記頂端部から下端部に向かう方向として規定される、請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項3】
前記補強部材を有する前記レンズは、前記アイウェアの眉部に沿って少なくともアイウェアフレームを有する同一のレンズと比較して、前記レンズの前記後面を横切る空気流が増大するように構成される、請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項4】
前記補強部材を有する前記レンズ本体の回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの前記補強部材による前記アイウェアレンズの平面領域の慣性モーメントは、前記補強部材を有さない他の同一のフレームレスアイウェアレンズの同じ平面領域の慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きい、請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項5】
フレームレスアイウェアであって、
請求項1に記載のフレームレスアイウェアレンズと、
前記レンズの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられ、ユーザの頭部に前記レンズを保持するように構成された、第1のテンプル及び第2のテンプルと
を備える、フレームレスアイウェア。
【請求項6】
フレームレスアイウェアレンズであって、
前面及び後面を有するレンズ本体と、
前記レンズ本体の上部に配置され、前記レンズ本体の前記上部に沿って延在する補強部材と
を備え、
前記補強部材は前記レンズ本体の一体かつモノリシック部分であり、前記レンズ本体と同じ材料で形成され、
前記補強部材を有する前記レンズ本体の回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの前記補強部材による前記アイウェアレンズの平面領域の慣性モーメントは、前記補強部材を有さない同一のフレームレスアイウェアレンズの同じ平面領域の慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きく、
前記補強部材の一部分は、前記レンズ本体の頂端部から前方に延在し、前記前方の方向は、前記後面に垂直であって前記後面から前記前面に延びる方向である、フレームレスアイウェアレンズ。
【請求項7】
前記補強部材の任意の垂直に配向された垂直断面は、前記断面内の対応する前記後面の前方にあり、前記断面は、前記前方の方向と同じ平面にあり、前記垂直の方向は、前記レンズ本体の前記頂端部から下端部に向かう方向として規定される、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項8】
前記補強部材を有する前記レンズは、前記上部にわたって延在するアイウェアフレームを有する同一のレンズと比較して、前記レンズの前記後面を横切る空気流が増大する、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項9】
前記アイウェアレンズは、ナイロン及びポリカーボネートのうちの少なくとも1つから作製される、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項10】
前記補強部材の一部分は、前記上部に沿って、前記前方の方向に測定したレンズ中心厚の2~4倍の延在距離を有し、
前記補強部材の厚さは、レンズ中点厚の95%~105%である、請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項11】
前記延在距離は5mmである、請求項10に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項12】
フレームレスアイウェアであって、
請求項6に記載のフレームレスアイウェアレンズと、
前記レンズの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられ、ユーザの頭部に前記レンズを保持するように構成された、第1のテンプル及び第2のテンプルと
を備える、フレームレスアイウェア。
【請求項13】
前記補強部材は、前記レンズの前記上部の全長の少なくとも60%に沿って延在し、
前記補強部材は、前記上部に沿って6mmの延在距離を有し、
前記補強部材は、前記レンズの中点厚と等しい厚さを有する、請求項12に記載のフレームレスアイウェア。
【請求項14】
前記テンプル片は、前記ユーザによって着用されたときに、前記ユーザの前記頭部に少なくとも0.200lbfの頭部力を作り出す、請求項13に記載のフレームレスアイウェア。
【請求項15】
フレームレスアイウェアレンズであって、
前面及び後面を有するレンズ本体と、
前記レンズ本体の上部に配置され、前記レンズ本体の前記上部に沿って延在し、前記レンズ本体の一体かつモノリシック部分であり、前記レンズ本体と同じ材料で形成された補強部材と
を備え、
前記補強部材の厚さは、前記レンズの中点におけるレンズ厚の90%~110%であり、
前記補強部材の一部分は、前記レンズ厚の少なくとも2倍の前記後面から測定された延在距離を有し、
前記補強部材の一部分は、前記レンズ本体の頂端部から前方に延在し、前記前方の方向は、前記後面に垂直であって前記後面から前記前面に延びる方向である、フレームレスアイウェアレンズ。
【請求項16】
前記補強部材の任意の垂直に配向された垂直断面は、前記断面内の対応する前記後面の前方にあり、前記断面は、前記前方の方向と同じ平面にあり、前記垂直の方向は、前記レンズ本体の前記頂端部から下端部に向かう方向として規定される、請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項17】
前記補強部材は、前記上部の弧長の少なくとも60%にわたって延在する、請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項18】
前記補強部材を有する前記レンズ本体の回転した幾何学形状の中心を通って垂直軸を中心にして測定したときの前記補強部材による前記アイウェアレンズの平面領域の慣性モーメントは、前記補強部材を有さない同一のフレームレスアイウェアレンズで得られた同じ平面領域の慣性モーメントよりも少なくとも2,200mm4大きい、請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項19】
前記補強部材は、前記上部にわたって少なくとも5mm延在する、請求項17に記載のフレームレスアイウェアレンズ。
【請求項20】
フレームレスアイウェアであって、
請求項15に記載のフレームレスアイウェアレンズと、
前記レンズの第1の端部及び第2の端部にそれぞれ取り付けられ、ユーザの頭部に前記レンズを保持するように構成された、第1のテンプル及び第2のテンプルと
を備える、フレームレスアイウェア。
【請求項21】
前記テンプルは、前記ユーザによって着用されたときに、前記ユーザの前記頭部に少なくとも0.200lbfの頭部力を作り出す、請求項20に記載のフレームレスアイウェア。