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特開2023-103417複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信調整
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103417
(43)【公開日】2023-07-26
(54)【発明の名称】複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信調整
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/242 20110101AFI20230719BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20230719BHJP
   H04N 21/262 20110101ALI20230719BHJP
【FI】
H04N21/242
H04N21/24
H04N21/262
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023081999
(22)【出願日】2023-05-18
(62)【分割の表示】P 2021531672の分割
【原出願日】2019-12-16
(31)【優先権主張番号】16/270,467
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504399716
【氏名又は名称】ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】コミート キース
(72)【発明者】
【氏名】レフラー ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ コリガン-コルヴィル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】システム100は、第1のメディアコンテンツをプレイしている第1のメディアプレイヤー130aから第1の状態メッセージを受信し、かつ、第1のメディアコンテンツと同じメディアコンテンツである第2のメディアコンテンツをプレイしている第2のメディアプレイヤー130bから第2の状態メッセージを受信し、受信した第1の状態メッセージ及び第2の状態メッセージの少なくとも一方に基づいて、第1のメディアコンテンツ及び第2のメディアコンテンツのプレイアウトに対する調整状態を決定し、調整状態を含む第1のコンテンツ調整メッセージを第1のメディアプレイヤーに送信するとともに、調整状態を含む第2のコンテンツ調整メッセージを第2のメディアプレヤーに送信して、両メディアコンテンツのプレイアウトを同期させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアコンテンツのプレイアウトを同期させるシステムであって、前記システムが、
ハードウェアプロセッサと、ソフトウェアコードを記憶しているシステムメモリとを含
んでいるコンピューティングプラットフォームを具えており、
前記ハードウェアプロセッサは、前記ソフトウェアコードを実行して、
第1のメディアコンテンツをプレイしている第1のメディアプレイヤーから第1の状
態メッセージを受信し、
前記第1のメディアコンテンツと同じメディアコンテンツである第2のメディアコン
テンツをプレイしている第2のメディアプレイヤーから第2の状態メッセージを受信し、
前記第1の状態メッセージ及び前記第2の状態メッセージの少なくとも一方に基づい
て、前記第1のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2の
メディアプレイヤーによる前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトに対する調整状
態を決定し、且つ
前記調整状態を含む第1のコンテンツ調整メッセージを前記第1のメディアプレイヤ
ーに送信するとともに、前記調整状態を含む第2のコンテンツ調整メッセージを前記第2
のメディアプレイヤーに送信して、前記調整状態を用いて、それぞれ前記第1のメディア
プレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び
前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトを同期させる
ように構成されている、システム。
【請求項2】
前記第1の状態メッセージ及び前記第2の状態メッセージの少なくとも一方が、前記第
1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーのそれぞれのメディアプレイ
ヤーのユーザーによるアクションに対応するユーザーアクティビティデータを含んでいる
、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ハードウェアプロセッサは更に、前記ソフトウェアコードを実行して、
前記第1の状態メッセージを受信することに応答してタイマーを始動させ、
予め決定されたタイム間隔内に前記第2のメディアプレイヤー及び前記第1のメディ
アプレイヤーからの何れかの状態メッセージを含む複数の状態メッセージの何れか1つを
受信することに応答して前記タイマーをリセットさせ、
前記タイマーが前記予め決定されたタイム間隔に達して終了した際に、前記第1の状
態メッセージ及び前記複数の状態メッセージのうちの少なくとも1つの状態メッセージに
基づいて前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアコンテンツのプレイアウ
トに対する前記調整状態を決定する
ように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のコンテンツ調整メッセージにより、前記第1のメディアプレイヤーが前記第
1のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更させる、請求項1に記載のシステム
【請求項5】
前記第1のコンテンツ調整メッセージにより、前記第1のメディアプレイヤーが前記第
1のコンテンツのタイムコード及びフレームナンバーの一方に対する前記第1のメディア
プレイヤーのプレイヘッド位置を変更させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のコンテンツ調整メッセージが更に、前記コンピューティングプラットフォー
ムと前記第1のメディアプレイヤーとの間の通信用の第1の待ち時間の推定値を有してい
る、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の待ち時間の推定値は、前記第1のメディアプレイヤーに対し測定された複数
のテスト待ち時間値の重み付けローリング平均に基づいて決定される、請求項6に記載の
システム。
【請求項8】
前記複数のテスト待ち時間値の各々に適用される重みは、各テスト待ち時間値がどの程
度最近に測定されたかに基づく、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のテスト待ち時間値の各々に適用される重みは、前記複数のテスト待ち時間値
の標準の平均からのこれらテスト待ち時間値の各々の偏差に基づく、請求項7に記載のシ
ステム。
【請求項10】
前記ハードウェアプロセッサは更に、前記ソフトウェアコードを実行して、周期的に、
前記第1の状態メッセージを受信し、前記第2の状態メッセージを受信し、前記調整状態
を決定し、且つ前記調整状態を前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプ
レイヤーに送信して、それぞれ前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプ
レイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアコンテンツのプレ
イアウトの同期を保つように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
ハードウェアプロセッサと、ソフトウェアコードを記憶しているシステムメモリとを有
するコンピューティングプラットフォームを含む、メディアコンテンツのプレイアウトを
同期させるシステムによって使用される方法であって、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、第1の
メディアコンテンツをプレイしている第1のメディアプレイヤーから第1の状態メッセー
ジを受信するステップと、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記第
1のメディアコンテンツと同じメディアコンテンツである第2のメディアコンテンツをプ
レイしている第2のメディアプレイヤーから第2の状態メッセージを受信するステップと

前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記第
1の状態メッセージ及び前記第2の状態メッセージの少なくとも一方に基づいて、前記第
1のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアプ
レイヤーによる前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトに対する調整状態を決定す
るステップと、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記調
整状態を含む第1のコンテンツ調整メッセージを前記第1のメディアプレイヤーに送信す
るとともに、前記調整状態を含む第2のコンテンツ調整メッセージを前記第2のメディア
プレイヤーに送信して、前記調整状態を用いて、それぞれ前記第1のメディアプレイヤー
及び前記第2のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2の
メディアコンテンツのプレイアウトを同期させるステップと、
を具えている、方法。
【請求項12】
前記第1の状態メッセージ及び前記第2の状態メッセージの少なくとも一方が、前記第
1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーのそれぞれのメディアプレイ
ヤーのユーザーによるアクションに対応するユーザーアクティビティデータを含んでいる
、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記第
1の状態メッセージを受信することに応答してタイマーを始動させるステップと、
予め決定されたタイム間隔内に前記第2のメディアプレイヤー及び前記第1のメディア
プレイヤーからの何れかの状態メッセージを含む複数の状態メッセージの何れか1つを受
信することに応答して、前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェア
コードにより、前記タイマーをリセットさせるステップと、
前記タイマーが前記予め決定されたタイム間隔に達して終了した際に、前記ハードウェ
アプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記第1の状態メッセー
ジ及び前記複数の状態メッセージのうちの少なくとも1つの状態メッセージに基づいて前
記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトに対する
前記調整状態を決定するステップと、
を更に具えている、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のコンテンツ調整メッセージにより、前記第1のメディアプレイヤーが前記第
1のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更させる、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のコンテンツ調整メッセージにより、前記第1のメディアプレイヤーが前記第
1のメディアコンテンツのタイムコード及びフレームナンバーの一方に対する前記第1の
メディアプレイヤーのプレイヘッド位置を変更させる、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記コンピューティングプラットフォームと前記第1のメディアプレイヤーとの間の通
信用の第1の待ち時間の推定値を決定するステップを更に具えている、請求項11に記載
の方法。
【請求項17】
前記第1の待ち時間の推定値は、前記第1のメディアプレイヤーに対し測定された複数
のテスト待ち時間値の重み付けローリング平均に基づいて決定される、請求項16に記載
の方法。
【請求項18】
前記複数のテスト待ち時間値の各々に適用される重みは、各テスト待ち時間値がどの程
度最近に測定されたかに基づく、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のテスト待ち時間値の各々に適用される重みは、前記複数のテスト待ち時間値
の標準の平均からのこれらテスト待ち時間値の各々の偏差に基づく、請求項17に記載の
方法。
【請求項20】
周期的に、前記第1の状態メッセージを受信し、前記第2の状態メッセージを受信し、
前記調整状態を決定し、且つ前記調整状態を前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2
のメディアプレイヤーに送信して、それぞれ前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2
のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアコン
テンツのプレイアウトの同期を保つステップを更に具えている、請求項11に記載の方法
【請求項21】
第1のメディアコンテンツのプレイアウトを、前記第1のメディアコンテンツと同じメ
ディアコンテンツである第2のメディアコンテンツの第2のメディアプレイヤーによるプ
レイアウトと同期させる第1のメディアプレイヤーによって使用される方法であって、
前記第1のメディアコンテンツをプレイすることを開始するステップと、
前記第1のメディアプレイヤーが前記第1のメディアコンテンツをプレイしている間に
、前記第1のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置、メディアコンテンツのプレイアウ
トレート及びネットワーク接続状態のうちの少なくとも1つを含む第1の状態メッセージ
を調整用デバイスに送信するステップと、
前記第1のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツのプレイアウトに
対する調整状態であって、前記第1の状態メッセージと、前記第2のメディアプレイヤー
により前記調整用デバイスに送信される第2の状態メッセージとの少なくとも一方に基づ
いている調整状態を含んでいる、第1のコンテンツ調整メッセージを前記調整用デバイス
から受信するステップと、
前記第1のコンテンツ調整メッセージを用いる前記第1のメディアプレイヤーにより、
前記第1のメディアプレイヤーのプレイアウトを前記第2のメディアプレイヤーによる前
記第2のメディアコンテンツのプレイアウトと同期させるステップと、
この同期中及びその後に前記第1のメディアコンテンツのプレイアウトを続けるステッ
プと、
を具えている、方法。
【請求項22】
前記第1の状態メッセージ及び前記第2の状態メッセージの少なくとも一方が、前記第
1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーのそれぞれのメディアプレイ
ヤーのユーザーによるアクションに対応するユーザーアクティビティデータを含んでいる
、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のコンテンツ調整メッセージにより前記第1のメディアプレイヤーが前記第1
のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更させる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のコンテンツ調整メッセージにより前記第1のメディアプレイヤーが前記第1
のメディアコンテンツのタイムコード及びフレームナンバーの一方に対する前記第1のメ
ディアプレイヤーのプレイヘッド位置を変更させる、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記調整用デバイスと通信するための第1の待ち時間の推定値を決定するステップと、
前記第1の待ち時間の推定値を前記第1の状態メッセージの一部として前記調整用デバ
イスに送信するステップと、
を更に具えている、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の待ち時間の推定値は、前記第1のメディアプレイヤーにより測定された複数
のテスト待ち時間値の重み付けローリング平均に基づいて決定される、請求項25に記載
の方法。
【請求項27】
前記複数のテスト待ち時間値の各々に適用される重みは、各テスト待ち時間値がどの程
度最近に測定されたかに基づく、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記複数のテスト待ち時間値の各々に適用される重みは、前記複数のテスト待ち時間値
の標準の平均からのこれらテスト待ち時間値の各々の偏差に基づく、請求項26に記載の
方法。
【請求項29】
周期的に、前記第1の状態メッセージを送信し、前記第2の状態メッセージを受信し、
前記第1のコンテンツ調整メッセージを受信し、且つ前記第1のコンテンツ調整メッセー
ジを用いる前記第1のメディアプレイヤーにより、前記第1のメディアコンテンツのプレ
イアウトを前記第2のメディアプレイヤーによる前記第2のメディアコンテンツのプレイ
アウトと同期させるステップを更に具えている、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記調整用デバイスから第1の待ち時間の推定値を受信するステップを更に具えている
、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信調整に関する
ものである。
【背景技術】
【0002】
仕事及び学校教育の要求や、非現実的な愛着は全て、若者が大人になる際に、幼なじみ
や核家族に広まる傾向にある。その結果、しかも少なくとも部分的に長距離移動時の費用
及び不便さが原因となって、外出することなくグループによる娯楽体験を家族や友人と共
有しうるようにすることが望ましものとなる。例えば、幼児のいる夫婦は自宅で休日に映
画を視聴するとともに、この視聴体験を他の州に住んでいる子供達の祖父母と共有するこ
とを望む場合があり、又は大学の友人のグループが彼らの母校に関係するスポーツイベン
トを一緒に視聴することを望む場合がある。
【0003】
共有するメディア消費経験において遠隔グループの参加を可能にするための通常の解決
策に当っては、音声(オーディオ)/映像(ビデオ)の品質が悪いことや同期が悪いこと
を含む欠点が問題となっている。これらの従来の解決策は、幾つかのカテゴリーのうちの
1つに該当する傾向にある。これらの解決策の1つの従来のカテゴリーでは、例えば“プ
レイ(play)”を同時に押すことにより遠隔の視聴者が互いに自分たちの入力を自分たち
のメディアプレイヤーに調整することを必要としている。しかし、これらの解決策は、一
般的に、人的誤差によるプレイアウト同期の欠如、或いはフレームレート及びバッファリ
ング問題による同期のオーバータイムを経験するものである。
【0004】
これらの解決策の他の一般的なカテゴリーは、メディアコンテンツを捕捉して遠隔グル
ープのメンバーに中継放送(リブロードキャスト)する第三者のサービスに依存するもの
である。しかし、これらの一般的な解決策は、一般的に、メディアコンテンツが各々の視
聴者のデバイスにより独立してフェッチ(読み出し)されずにホストシステムから中継放
送される為に比較的劣悪な音声及び映像を生ぜしめる。更に、遠隔グループの一員が一般
的に放送を制御するホストとして作用する必要がある為、その結果のグループの経験は正
確にインターラクティブ(対話的)とはならない。
【0005】
デジタルエンターテインメントの同期の問題はマルチプレーヤーオンラインゲームにお
いても生じる。これらの環境においては、遠隔ゲーミングデバイスはゲーム環境を局所的
にするとともに、(例えば、キャラクターの移動及びアクションに関する)ユーザー入力
を中央のサーバーと通信し、同時に他のユーザーのキャラクターの移動及びアクションに
関する入力を中央のサーバーから受信するものである。待ち時間(レイテンシー)問題は
、遠隔デバイスがキャラクターの移動及びアクションを局所的に予測することにより対処
するものであり、その後これらの予測は必要に際してのみサーバーの命令により無効にさ
れる。待ち時間減少及び同期に対するこれらの解決策は音声/映像放送、ストリーミング
及び再生の環境に対しては適用しうるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するための模範的なシステムを示す本発明の一実施例による線図である。
図2図2は、図1の複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するための模範的なシステムをより詳細に示す本発明の一実施例による線図である。
図3図3は、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するための模範的なシステムを示す本発明の他の実施例による線図である。
図4図4は、図3の複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するための模範的なシステムをより詳細に示す本発明の一実施例による線図である。
図5図5は、メディアコンテンツのプレイアウトを同期させるためのシステムにより用いるための模範的な方法を示す本発明の一実施例による流れ図である。
図6図6は、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するためのシステムにより用いるためのユーザー状態データを含む例示的な状態メッセージのリストを示す本発明の一実施例による説明図である。
図7図7は、メディアコンテンツの配信の調整に関するデバウンスタイム間隔(インターバル)の影響を表すメッセージの模範的な表を示す本発明の一実施例による説明図である。
図8図8は、待ち時間推定装置に入力すべき待ち時間データの収集を表す線図である。
図9図9は、メディアプレイヤーと、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するためのシステムとの間の通信に関する待ち時間の影響を示す本発明の模範的な一実施例による線図である。
図10図10は、第1のメディアプレイヤーによるメディアコンテンツのプレイアウトを、第2のメディアプレイヤーによる同じメディアコンテンツの他のインスタンス化のプレイアウトと同期させるために用いるための模範的な方法を表す本発明の一実施例による流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明は、本明細書の開示における実施例に関する特定の情報を包含するものであ
る。当業者は、本明細書の開示をここに明示した方法とは異なる方法で実施しうることを
認識しうるであろう。本出願における図面及びこれらに付随する詳細な説明は、単に模範
的な実施例に向けたものである。特に断らない限り、図面中の同様な又は対応する要素を
同様な又は対応する参照符号により表すことができる。更に、本出願における図面及びイ
ラストは一般的に実際のものに正比例するものではなく、且つ実際の相対寸法に対応する
ことを意図するものでもない。
【0008】
本出願は、従来技術における欠点及び欠陥を克服するメディアコンテンツの配信を調整
するためのシステム及び方法を開示するものである。ここに開示するシステム及び方法に
よれば、複数のユーザーがライブコンテンツ及び記録したメディアコンテンツに適用しう
る同期コンテンツを同時に楽しむための強い解決策を提供するものである。本発明の原理
の種々の実施例によれば、各ユーザーはコンテンツ調整サービスに対する双方向及び継続
的な接続を有するメディアプレイヤーを用いる。各ユーザーは、各ユーザーにミラーリン
グされる単一のストリーミングセッションを共有するのではなく、個々にストリーミング
するか、さもなければ同じコンテンツの異なるインスタンス化をアクセスするようにしう
る。
【0009】
例えば、幾つかの実施例では、ユーザーはメディアプレイヤーメモリ又はその他のロー
カルメモリ(例えば、DVR、DVD等)に局部的に記憶された同じコンテンツのインス
タンス化を有することができる。これらの実施例では、ユーザーが同じメディアコンテン
ツをメモリから直接アクセスすることができる。他の実施例では、一人のユーザーがケー
ブル、サテライト又は無線通信のような予定の放送を通じてコンテンツを見ているその間
に、他のユーザーが同じコンテンツを、インターネットストリーミング接続を介して見て
いるか又はローカルメモリからアクセスしているようにしうる。更に他の実施例では、全
てのユーザーが同じコンテンツ(例えば、ライブ放送のスポーツイベント)のライブ放送
又はインターネットストリームをアクセスしているようにしうる。
【0010】
更に、一人のユーザーが制御用のホストとして作用するようにする必要があるのではな
く、各ユーザーがコンテンツ同期を決定する要素に影響を及ぼす能力を有するようにしう
る。それにもかかわらず、一人以上のユーザーが特定の共有メディアコンテンツ消費セッ
ションに亘ってより優れた制御を行使することが有利となる又は望ましくなるようにした
実施例では、この又はこれらのユーザーがこのセッション中にメディアコンテンツの提示
制御において一人又は複数人のホストとして作用するようにしうる。
【0011】
本出願の目的に対して規定したように、“メディアコンテンツ”及び“同じメディアコ
ンテンツ”なる表現は、実質上同じタイムコードシーケンス又はタイムラインを有する同
じ一次コンテンツを含んでいるコンテンツを相互に交換可能に参照するものであるが、補
足コンテンツ又は補助コンテンツにおける変化を含むことができることに注意されたい。
例えば、本明細書で使用する場合、コンテンツをプログラミングする映画又はテレビジョ
ン(TV)の形態での同じメディアコンテンツは、同じ配列の映像フレームを含むように
することができるが、種々に異なる言語で表される対話を伴うように、又はユーザーの嗜
好に依存する種々に異なる音声トラックを伴うようにすることができ。
【0012】
他の例としては、スポーツコンテンツの形態における同じメディアコンテンツは、種々
に異なるカメラ又は種々に異なる視点により捕捉される、或いはまた種々に異なる放送ネ
ットワークにより配布(分散)される映像から見た同じスポーツイベントを参照するよう
にすることができる。更に他の例としては、シンクロダンスパーティーの同じメディアコ
ンテンツには、種々に異なるダンサーの場面を同じ音楽に対して見せる種々に異なるカメ
ラアングルを含めることができる。
【0013】
他の例では、二人のユーザーが一次コンテンツを見うるようにすることができ、この場
合一方のユーザーの一次コンテンツは二次コンテンツにより補足されているが他方のユー
ザーの一次コンテンツは二次コンテンツにより補足されていない。このことは、例えば、
第2のユーザーが映像ストリーミングサービスに対するコマーシャルのないサブスクリプ
ションを有する場合であって他のユーザーが有しない場合に生じる可能性がある。この場
合、第1のユーザーのストリームにおけるコマーシャルが二次コンテンツを構成するが、
読者は二人のユーザーが本発明の目的のための“同じコンテンツ”を見ていることを理解
するであろう。
【0014】
更に、幾つかの実施例では、“メディアコンテンツ”及び“同じメディアコンテンツ”
が、共有するコンテンツ消費経験に反応する個々のユーザーのイメージを含むようにしう
る。例えば、インターネットに基づくチャットルームの個人のユーザーに対しローカルな
カメラが、このチャットルームの他のユーザーとのチャットルーム相互作用に応答して、
この個人のユーザーの顔の表情、体の動作又は発言をとらえ且つ送信することができる。
或いはまた、同じ娯楽(エンターテインメント)コンテンツを見ているグループの個人メ
ンバーに対しローカルなカメラが、この娯楽コンテンツを見ていることに対するこのグル
ープのメンバーの反応をとらえ且つ送信することができる。
【0015】
更に、本出願中で定義するように、用語“インスタンス化”とは上述したようにメディ
アコンテンツの明確な単位を参照するものであることに注意されたい。すなわち、同じメ
ディアコンテンツの種々に異なるインスタンス化は、同じメディアコンテンツの種々に異
なるデータストリーム、或いは同じメディアコンテンツの種々に異なるコピー又はバージ
ョンを含む種々に異なるデジタルメディアファイル、或いは同じメディアコンテンツの種
々に異なるコピー又はバージョンが記憶されている物理的なメディアの種々に異なる単位
を参照するものである。
【0016】
図1は、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するため
の模範的なシステム100を示す本発明の一実施例による線図である。この図1に示すよ
うに、このシステム100は、ハードウェアプロセッサ104とシステムメモリ106と
を有するコンピューティングプラットフォーム102を具えており、システムメモリ10
6はユーザーデータベース108とソフトウェアコード110とを記憶する非一過性の記
憶装置として構成されている。模範的な本実施例によれば、ソフトウェアコード110は
メディアプレイアウト調整モジュール112と、待ち時間補償モジュール114と、メデ
ィアプレイアウトレート及び位置制御モジュール116と、ユーザーアプリケーション1
18とを具えている。
【0017】
更に図1に示すように、システム100は、通信ネットワーク120と、コンテンツサ
ーバー124と、それぞれディスプレイ138a及び138bを有するとともにそれぞれ
ユーザー128a及び128bにより用いられるメディアプレイヤー130a及び130
bとを含む使用環境内に設けられている。更に、図1はコンピューティングプラットフォ
ーム102及びコンテンツサーバー124をメディアプレイヤー130a及び130bと
インターラクティブ(対話的)に接続するネットワーク通信リンク122を示している。
図1には、第1のメディアコンテンツ126a及び第2のメディアコンテンツ126b
と、メディアプレイヤー130aによりにより提供される状態メッセージ132aと、メ
ディアプレイヤー130bによりにより提供される状態メッセージ132bと、ソフトウ
ェアコード110によりそれぞれのメディアプレイヤー130a及び130bに出力され
るコンテンツ調整メッセージ134a及び134bとが示されている。第1のメディアコ
ンテンツ126a及び第2のメディアコンテンツ126bは同じメディアコンテンツの互
いに異なるインスタンス化126a及び126bであることに注意されたい。
【0018】
本出願は、概念上の明瞭化のためにシステムメモリ106内に記憶されているものとし
てソフトウェアコード110を参照しているが、より一般的には、システムメモリ106
は任意のコンピューター可読式の非一過性の記憶媒体の形態をとるようにしうることに注
意されたい。本出願で用いる表現“コンピューター可読式の非一過性の記憶媒体”は、命
令をコンピューティングプラットフォーム102のハードウェアプロセッサ104に供給
する搬送波又はその他の一時的な信号を除く如何なる媒体をも参照するものである。従っ
て、コンピューター可読式の非一過性の記憶媒体は、例えば、揮発性メディア及び不揮発
性メディアのような種々の型のメディアに対応しうる。揮発性メディアにはダイナミック
ランダムアクセスメモリ(ダイナミックRAM)のようなダイナミックメモリを含めるこ
とができ、一方不揮発性メモリには光記憶装置、又は磁気記憶装置、又は静電記憶装置を
含めることができる。コンピューター可読式の非一過性のメディアの一般的な形態には、
例えば、光ディスク、RAM、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可
能なPROM(EPROM)及びフラッシュメモリが含まれる。
【0019】
図1は、ユーザーデータベース108と、メディアプレイアウト調整モジュール112
、待ち時間補償モジュール114、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール
116、ユーザーアプリケーション118を具えているソフトウェアコード110とをシ
ステムメモリ106内に一緒に記憶しているものとして示しているが、この表現は単に概
念上の明瞭化に対する補助としても提供していることにも注意されたい。より一般的には
、システム100にはコンピューターサーバーのような1つ以上のコンピューティングプ
ラットフォーム102を設けることができ、例えば、複数のコンピューティングプラット
フォーム102が同一個所に共同設置されているか、又は例えばクラウド型システムのよ
うな、インターラクティブにリンクされているが配布するシステムを構成するようにしう
る。
【0020】
その結果として、ハードウェアプロセッサ104及びシステムメモリ106はシステム
100内の配布プロセッサ及びメモリリソースに対応しうる。従って、ユーザーデータベ
ース108と、ソフトウェアコード110のメディアプレイアウト調整モジュール112
、待ち時間補償モジュール114、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール
116及びユーザーアプリケーション118とは、互いに遠隔的に記憶させるとともにシ
ステム100の配布プロセッサリソースを用いて実行させることができる。
【0021】
幾つかの実施例によれば、ユーザー128a及び128bは、それぞれのメディアプレ
イヤー130a及び130bを用いて第1のメディアコンテンツ126a及び第2のメデ
ィアコンテンツ126bの共有する且つほぼ同期するメディア消費経験に参加するように
しうる。幾つかの実施例では、第1のメディアコンテンツ126a及び第2のメディアコ
ンテンツ126bはコンテンツサーバー124により提供されるメディアコンテンツの互
いに異なるデータストリームとすることができる。他の実施例では、第1のメディアコン
テンツ126a及び第2のメディアコンテンツ126bはコンテンツサーバー124によ
り提供されるデジタルメディアファイルの互いに異なるコピーとすることができる。更に
他の実施例では、第1のメディアコンテンツ126a及び第2のメディアコンテンツ12
6bはそれぞれのメディアプレイヤー130a及び130b上に局部的に記憶させること
ができる。これらの後者の実施例では、第1のメディアコンテンツ126a及び第2のメ
ディアコンテンツ126bの1つ以上をメディアプレイヤー130a及び130bの一方
又は双方のコンピューター可読式の非一過性の媒体に記憶させることができる。
【0022】
コンピューティングプラットフォーム102を含むシステム100は、ユーザー128
a及び128bがそれぞれのメディアプレイヤー130a及び130bを用いて第1のメ
ディアコンテンツ126a及び第2のメディアコンテンツ126bの共有するメディア消
費経験においてインターラクティブに参加することを可能にするメディアコンテンツ調整
サービスを提供する。このような1つの実施例では、コンピューティングプラットフォー
ム102が、例えば、インターネットのようなパケット交換ネットワークを通じてアクセ
スしうる1つ以上のウエブサービスに対応するようにしうる。或いはまた、コンピューテ
ィングプラットフォーム102が、ローカルエリアネットワーク(LAN)を支持してい
る、或いは他の型のプライベート又は制限されている配布ネットワークに含まれている1
つ以上のコンテンツサーバーに対応するようにしうる。
【0023】
図1では、メディアプレイヤー130aをデスクトップコンピューターとして示してお
り、一方メディアプレイヤー130bはスマートテレビジョン(スマートTV)として示
しているが、これらの表示は単に模範的なものであることに注意されたい。より一般的に
は、メディアプレイヤー130a及び130bは、コンピューティングプラットフォーム
102から遠く離れているとともに、ユーザーインターフェースを提供し、通信ネットワ
ーク120に対する接続を支援し、且つこれらのメディアプレイヤー130a及び130
bに帰属する機能を実行するのに充分なデータ処理を実施しうる何らかの適切なモバイル
或いは固定のコンピューティングデバイス又はシステムを用いることにより実行すること
ができる。例えば、他の実施例では、メディアプレイヤー130a及び130bの一方又
は双方を、例えば、ラップトップコンピューター、又はタブレットコンピューター、又は
スマートフォン又はゲーム機の形態にすることができる。
【0024】
更に、メディアプレイヤー130a及び130bのそれぞれのディスプレイ138a及
び138bは、液晶ディスプレイ(LCD)、又は発光ダイオード(LED)ディスプレ
イ、又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、又は光への信号の物理的変換を
行いうる他の適切なディスプレイスクリーンとして実現することができることに注意され
たい。又、幾つかの実施例では、ディスプレイ138a及び138bの一方又は双方を、
拡張現実(AR)、又は仮想現実(VR)、又はホログラフィックディスプレイとして実
現するか、或いはオーディオデバイス、又は点字デバイス、又は無効(ディスエーブル)
状態のユーザーにアクセス可能性を提供するその他の出力デバイスの形態にすることがで
きることにも注意されたい。
【0025】
幾つかの実施例では、システム100にコンピューティングプラットフォーム102を
含めることができるが、コンテンツプレイアウト調整サービスを提供するための如何なる
メディアプレイヤーをも含めることができない。すなわち、幾つかの実施例では、システ
ム100にコンピューティングプラットフォーム102を含めることができるが、メディ
アプレイヤー130a及び130bを含めることができない。しかし、他の実施例では、
システム100に、コンピューティングプラットフォーム102に加えてメディアプレイ
ヤー130a及び130bを含めるようにすることができる。
【0026】
更に、ソフトウェアコード110は、メディアプレイアウト調整モジュール112及び
ユーザーアプリケーション118に加えて待ち時間補償モジュール114とメディアプレ
イアウトレート及び位置制御モジュール116とを含めるように示してあるが、この表示
は単に模範的なものである。幾つかの他の実施例では、ソフトウェアコード110から、
待ち時間補償モジュール114とメディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール1
16とを随意省略するようにすることができる。これらの実施例では、待ち時間補償モジ
ュール114とメディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール116とのバージョ
ンをメディアプレイヤー130a及び130bに存在させることができる。
【0027】
図2は、図1の複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整す
るための模範的なシステムをより詳細に示す本発明の一実施例による線図である。この図
2に示すように、システム200は、ネットワーク通信リンク222を通じてメディアプ
レイヤー230a及び230bにインターラクティブに接続されているコンピューティン
グプラットフォーム202を含んでいる。更に図2に示すように、コンピューティングプ
ラットフォーム202はハードウェアプロセッサ204と、ユーザーデータベース208
及びソフトウェアコード210を記憶している非一過性の記憶装置として構成されている
システムメモリ206とを含んでいる。この図2に示す模範的な実施例によれば、ソフト
ウェアコード210は、メディアプレイアウト調整モジュール212と、待ち時間補償モ
ジュール214と、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール216と、ユー
ザーアプリケーション218とを含んでいる。
【0028】
図2に示すように、メディアプレイヤー230aはディスプレイ238aと、ハード
ウェアプロセッサ234aと、ユーザーアプリケーション218aを記憶しているメモリ
236aとを含んでおり、一方メディアプレイヤー230bはディスプレイ238bと、
ハードウェアプロセッサ234bと、ユーザーアプリケーション218bを記憶している
メモリ236bとを含んでいる。メディアプレイヤー230a及び230bのそれぞれの
メモリ236a及び236bは非一過性の記憶装置であることに注意されたい。この模範
的な実施例によれば、ユーザーアプリケーション218aは待ち時間補償モジュール21
4a及びメディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール216aを含んでおり、一
方ユーザーアプリケーション218bは待ち時間補償モジュール214b及びメディアプ
レイアウトレート及び位置制御モジュール216bを含んでいる。図2には、第1のメデ
ィアコンテンツ226a及び第2のメディアコンテンツ226bをも示してある。
【0029】
ネットワーク通信リンク222と、第1のメディアコンテンツ226a及び第2のメデ
ィアコンテンツ226bと、ハードウェアプロセッサ204及びシステムメモリ206を
含むコンピューティングプラットフォーム202とは、一般的に、図1におけるネットワ
ーク通信リンク122と、第1のメディアコンテンツ126a及び第2のメディアコンテ
ンツ126bと、ハードウェアプロセッサ104及びシステムメモリ106を含むコンピ
ューティングプラットフォーム102とに対応する。更に、図2における、ユーザーデー
タベース208と、メディアプレイアウト調整モジュール212、待ち時間補償モジュー
ル214、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール216、及びユーザーア
プリケーション218を含むソフトウェアコード210とは、一般的に、図1における、
ユーザーデータベース108と、メディアプレイアウト調整モジュール112、待ち時間
補償モジュール114、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール116及び
ユーザーアプリケーション118を含むソフトウェアコード110とに対応する。換言す
ると、ソフトウェア210は本明細書の開示により対応するソフトウェアコード110に
起因する特徴の何れをも共有することができ、その逆も可能である。
【0030】
ディスプレイ238a及び238bをそれぞれ有するメディアプレイヤー230a及び
230bは、一般的に、図1においてディスプレイ138a及び138bをそれぞれ有す
るメディアプレイヤー130a及び130bにそれぞれ対応する。換言すると、メディア
プレイヤー230a及び230bと、ディスプレイ238a及び238bとは、本明細書
の開示により対応する、メディアプレイヤー130a及び130bと、ディスプレイ13
8a及び138bとに起因する特徴の何れをも共有することができ、その逆も可能である
。従って、図1には示されていないが、メディアプレイヤー130aは、ハードウェアプ
ロセッサ234aと、ユーザーアプリケーション218a及び第1のメディアコンテンツ
226aを記憶しているメモリ236aとに対応する特徴を含むことができ、一方メディ
アプレイヤー130bは、ハードウェアプロセッサ234bと、ユーザーアプリケーショ
ン218b及び第2のメディアコンテンツ226bを記憶しているメモリ236bとに対
応する特徴を含むことができる。
【0031】
幾つかの実施例では、ユーザーアプリケーション218a及び218bには、それぞれ
待ち時間補償モジュール214a及び214bの一方又は双方とメディアプレイアウトレ
ート及び位置制御モジュール216a及び216bの一方又は双方とを含めることができ
ることに注意されたい。しかし、他の実施例では、ユーザーアプリケーション218a及
び218bでは待ち時間補償モジュール214a及び214bの一方又は双方とメディア
プレイアウトレート及び位置制御モジュール216a及び216bの一方又は双方とを随
意省略するようにすることができる。
【0032】
図2に示す模範的な実施例によれば、メディアプレイヤー130a/230aのメモリ
236a内にユーザーアプリケーション218aを位置させ、メディアプレイヤー130
b/230bのメモリ236b内にユーザーアプリケーション218bを位置させ、これ
らユーザーアプリケーション218a及び218bはコンピュータープラットフォーム1
02/202から通信ネットワーク120及びネットワーク通信リンク122/222を
介して受信するものとする。一実施例では、ネットワーク通信リンク122/222は、
例えば、パケット交換ネットワークを通じるユーザーアプリケーション118a/218
a及び118b/218bの転送に対応するものである。例えば、ネットワーク通信リン
ク122/222を通じてダウンロードされることにより一旦転送されると、ユーザーア
プリケーション118a/218a及び118b/218bはそれぞれメモリ236a及
び236b内に持続的に記憶されとともに、それぞれハードウェアプロセッサ234a及
び234bによりそれぞれメディアプレイヤー130a/230a及び130b/230
b上で局部的に実行されるようにしうる。
【0033】
ハードウェアプロセッサ234a及び234bは、例えば、それぞれメディアプレイヤ
ー130a/230a及び130b/230bに対する中央処理装置(CPU)とするこ
とができ、その役割においてハードウェアプロセッサ234a及び234bはそれぞれメ
ディアプレイヤー130a/230a及び130b/230bに対するオペレーティング
システムを実行するとともに、それぞれユーザーアプリケーション218a及び218b
を実行する。上述したように、ディスプレイ238a及び238bは、液晶のLCD、L
EDディスプレイ、OLEDディスプレイか又は光への信号の物理的変換を実行する何ら
かの適切なディスプレイスクリーンの形態をとることができる。
【0034】
図3は、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整するため
の模範的なシステム300の本発明の他の実施例による線図を示している。この図3に示
すように、システム300は、ピアツーピア(P2P)ネットワーク350及びネットワ
ーク通信リンク352を通じてインターラクティブに接続されるリモートメディアプレー
ヤー330a、330b及び330cを含んでいる。更に、図3は、ユーザー328a、
328b及び328cと、メディアプレイヤー330a、330b及び330cのそれぞ
れのディスプレイ338a、338b及び338cとを示している。又図3には、メディ
アプレイヤー330aにより提供される状態メッセージ332aと、メディアプレイヤー
330bにより提供される状態メッセージ332bと、メディアプレイヤー330cによ
りメディアプレイヤー330a及び330bにそれぞれ出力されるコンテンツ調整メッセ
ージ334a及び334bとが示されている。
【0035】
図3に示す実施例によれば、ユーザー328a、328b及び328cが、それぞれメ
ディアプレイヤー330a、330b及び330cを利用して同じメディアコンテンツの
異なるインスタンス化の共有する且つ実質的に同期するコンテンツ消費経験に参加するこ
とができる。しかし、図1及び2に示す実施例とは対照的に、メディアプレイヤー330
cはユーザー328a、328b及び328cがそれぞれメディアプレイヤー330a、
330b及び330cを用いて共有するメディア消費経験にインターラクティブに参加す
ることを可能にするプレイアウト調整サービスを提供する。
【0036】
メディアプレイヤー330aはデスクトップコンピューターとして示しており、一方メ
ディアプレイヤー330bはスマートTVとして示しているとともにメディアプレイヤー
330cはスマートフォンとして示しているが、これらの表示は単に模範的なものである
ことに注意されたい。より一般的には、メディアプレイヤー330a、330b及び33
0cは、ユーザーインターフェースを提供し、P2Pネットワーク350に対する接続を
支援し、これらのメディアプレイヤー330a、330b及び330cに対して帰属する
機能を実行するのに充分なデータ処理を実施しうる何らかの適切なモバイル或いは固定の
コンピューティングデバイス又はシステムを用いることにより実行することができる。例
えば、他の実施例では、メディアプレイヤー330a、330b及び330cの1つ以上
を、例えば、ラップトップコンピューター、又はタブレットコンピューター、又はゲーム
機の形態にすることができる。
【0037】
更に、メディアプレイヤー330a、330b及び330cのそれぞれのディスプレイ
338a、338b及び338cは、LCD、又はLEDディスプレイ、又はOLEDデ
ィスプレイ、又は光への信号の物理的変換を行いうる他の適切なディスプレイスクリーン
として実現することができることに注意されたい。又、幾つかの実施例では、ディスプレ
イ338a、338b及び338cの1つ以上を、AR、又はVR、又はホログラフィッ
クディスプレイとして実現するか、或いはオーディオデバイス、又は点字デバイス、又は
無効状態のユーザーにアクセス可能性を提供するその他の出力デバイスの形態にすること
ができることにも注意されたい。
【0038】
図4は、図3の複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を調整す
るための模範的なシステムをより詳細に示す本発明の一実施例による線図である。この図
4に示すように、システム400はネットワーク通信リンク452を通じてメディアプレ
イヤー430a及び430bにインターラクティブに接続されているメディアプレイヤー
430cを含んでいる。更に図4に示すように、メディアプレイヤー430cはディスプ
レイ438cと、ハードウェアプロセッサ434cと、ユーザーアプリケーション418
cを記憶している非一過性の記憶装置として構成されているメモリ436cとを含んでい
る。この図4に示す模範的な実施例によれば、ユーザーアプリケーション418cは、ユ
ーザーデータベース408cと、メディアプレイアウト調整モジュール412cと、待ち
時間補償モジュール414cと、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール4
16cとを含んでいる。
【0039】
図4に示すように、メディアプレイヤー430aは、ディスプレイ438aと、ハー
ドウェアプロセッサ434aと、ユーザーアプリケーション418aを記憶しているメモ
リ436aとを含んでおり、一方メディアプレイヤー430bはディスプレイ438bと
、ハードウェアプロセッサ434bと、ユーザーアプリケーション418bを記憶してい
るメモリ436bとを含んでいる。メディアプレイヤー430a及び430bのそれぞれ
のメモリ436a及び436bは非一過性の記憶装置であることに注意されたい。この模
範的な実施例によれば、ユーザーアプリケーション418aはユーザーデータベース40
8aと、メディアプレイアウト調整モジュール412aと、待ち時間補償モジュール41
4aと、メディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール416aとを含んでおり、
一方ユーザーアプリケーション418bはユーザーデータベース408bと、メディアプ
レイアウト調整モジュール412bと、待ち時間補償モジュール414bと、メディアプ
レイアウトレート及び位置制御モジュール416bとを含んでいる。図4には、それぞれ
同じコンテンツである第1のメディアコンテンツ426aと、第2のメディアコンテンツ
426bと、第3のメディアコンテンツ426cとをも示してある。
【0040】
ネットワーク通信リンク452と、それぞれディスプレイ438a、438b及び43
8cを有するメディアプレイヤー430a、430b及び430cとは、それぞれ一般的
に、図3におけるネットワーク通信リンク352と、それぞれディスプレイ338a、3
38b及び338cを有するメディアプレイヤー330a、330b及び330cと対応
する。換言すれば、メディアプレイヤー330a、330b及び330c並びにディスプ
レイ338a、338b及び338cは本明細書の開示により対応するメディアプレイヤ
ー430a、430b及び430c並びにディスプレイ438a、438b及び438c
に起因する特徴の何れをも共有することができ、その逆も可能である。従って、図3には
示されていないが、メディアプレイヤー330cは、ハードウェアプロセッサ434cと
、ユーザーアプリケーション418c及び第3のメディアコンテンツ426cを記憶して
いるメモリ436cとに対応する特徴を含むことができる。更に、メディアプレイヤー3
30aは、ハードウェアプロセッサ434aと、ユーザーアプリケーション418a及び
第1のメディアコンテンツ426aを記憶しているメモリ436aとに対応する特徴を含
むことができ、一方メディアプレイヤー330bは、ハードウェアプロセッサ434bと
、ユーザーアプリケーション418b及び第2のメディアコンテンツ426bを記憶して
いるメモリ436bとに対応する特徴を含むことができる。
【0041】
図4に示す模範的な実施例によれば、ユーザーアプリケーション418a、418b及
び418cの各々に、それぞれユーザーデータベース408a、408b及び408cと
、メディアプレイアウト調整モジュール412a、412b及び412cと、待ち時間補
償モジュール414a、414b及び414cと、メディアプレイアウトレート及び位置
制御モジュール416a、416b及び416cとを含めることができる。しかし、メデ
ィアプレイヤー330a/430a、330b/430b及び330c/430cのうち
の1つのみ(すなわち、メディアプレイヤー330c/430c)がユーザー328a、
338b及び328cにより楽しんでいる調整済みのコンテンツ消費経験に対する制御用
のホストとして作用する。
【0042】
図3を参照して上述したように、図1及び2により示している実施例とは対照的に、メ
ディアプレイヤー330c/430cは、ユーザー328a、338b及び328cがそ
れぞれのメディアプレイヤー330a/430a、330b/430b及び330c/4
30cを用いる共有のメディア消費経験においてインターラクティブに参加することを可
能にするプレイアウト調整サービスを提供する。従って、図3及び4に示す実施例におい
て、第1のメディアコンテンツ426a、第2のメディアコンテンツ426b及び第3の
メディアコンテンツ426cに対するコンテンツ消費サービスを提供するコンピューティ
ングプラットフォーム102/202が第3のメディアコンテンツ426cを実行するメ
ディアプレイヤー330c/430cと一体化されるものである。
【0043】
更に、図3及び4に示す実施例においては、ソフトウェアコード110/210がユー
ザーアプリケーション418a、418b及び418cの何れか1つの形態をとる。すな
わち、メディアプレイヤー330c/430cがメディアプレイヤー330a/430a
及び330b/430bに対してプレイアウト調整サービスを提供する模範的な使用事例
によれば、メディアプレイヤー330c/430cに存在するユーザーアプリケーション
418cは可能になったソフトウェアコード110/210の特徴及び機能の全てを有す
るようにしうる。更に、この模範的な使用事例においては、ユーザーアプリケーション4
18a及び418bは、メディアプレイヤー330c/430cと通信するとともにそれ
ぞれのコンテンツ調整メッセージ334a及び334b内に含まれるコンテンツ調整状態
を実施するためのクライアントアプリケーションとして機能しうる。
【0044】
システム100/200/300/400の機能を図1、2、3及び4(以後“図1
4”と称する)と組み合わせた図5を参照することにより更に説明する。図5は、メディ
アコンテンツのプレイアウトを同期させるためのシステムにより用いるための模範的な方
法を示す本発明の一実施例による流れ図560を示す。この図5において概説する方法に
関しては、本出願における発明上の特徴の説明を不明瞭としないためにある種の細部及び
特徴を流れ図560から省略していることに注意されたい。
【0045】
図1~4と一緒に図5を参照するに、流れ図560はメディアプレイヤー130a/2
30a/330a/430a又は130b/230b/330b/430bのうちの1つ
から第1の状態メッセージ132a/332a又は132b/332bを受信することか
ら開始する(アクション561)。概念上の明瞭化のために、状態メッセージ132a/
332aを“第1の状態メッセージ132a/332a”と称し、一方メディアプレイヤ
ー130a/230a/330a/430aを以後“第1のメディアプレイヤー130a
/230a/330a/430a”と称することに注意されたい。従って、アクション5
61は第1のメディアコンテンツ126a/226a/426aをプレイしている第1の
メディアプレイヤー130a/230a/330a/430aから第1の状態メッセージ
132a/332aを受信することに対応する。更に、メディアプレイヤー130b/2
30b/330b/430bを以後“第2のメディアプレイヤー130b/230b/3
30b/430b”と称し、状態メッセージ132b/332bを“第2の状態メッセー
ジ132b/332b”と称する。しかし、メディアプレイヤー130a/230a/3
30a/430aを“第1のメディアプレイヤー”と表示し、メディアプレイヤー130
b/230b/330b/430bを“第2のメディアプレイヤー”と表示するのは単に
任意的なものであり、他の実施例ではこれらの役割を逆にすることができる。
【0046】
幾つかの実施例では、第1のメディアコンテンツ126a/226a/426aと第2
のメディアコンテンツ126b/226b/426bとをライブコンテンツとすることが
できる。例えば、第1のメディアコンテンツ126a/226a/426aを、コンテン
ツサーバー124から第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430
aにストリーミングされたライブビデオフィードとすることができる。
【0047】
他の実施例では、第1のメディアコンテンツ126a/226a/426aと第2のメ
ディアコンテンツ126b/226b/426bとは記録されているメディアコンテンツ
とすることができる。例えば、第1のメディアコンテンツ126a/226a/426a
は、例えば、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aにより
コンテンツサーバー124から受信した動画コンテンツ又はテレビジョンプログラミング
コンテンツのデータストリームとすることができる。或いはまた、幾つかの実施例では、
第1のメディアコンテンツ126a/226a/426aを、例えば、第1のメディアプ
レイヤー130a/230a/330a/430aに局部的に記憶した動画コンテンツ又
はテレビジョンプログラミングコンテンツのデジタルメディアファイルとすることができ
る。
【0048】
第1の状態メッセージ132a/332aは、複数のユーザーの再生セッションに対す
る第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aの状態(state)
又は第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aの状況(condit
ion)、或いは映像の再生に対するユーザーによるアクションに関する情報を含んでいる
。第1の状態メッセージ132a/332aや、第2の状態メッセージ132b/332
bに包含されるデータの例には、“ユーザーがセッションを作成する”又は“ユーザーが
セッションに参加する”のようなセッション関連のユーザーアクションや、“ユーザーが
メディアプレイをトリガする”又は“ユーザーがメディアポーズをトリガする”又は“ユ
ーザーがプレイヘッド位置Xに対するメディアを探す”のようなユーザーの再生アクショ
ンを記述しているユーザーアクティビティデータが含まれる。ユーザーアクティビティデ
ータの他の例や、付随するメタデータを図6に示してある。ユーザーアクティビティデー
タは関連するメタデータと一緒に、第1のメディアプレイヤー130a/230a/33
0a/430aにより生ぜしめられる第1の状態メッセージ132a/332a内に含め
ることができる。種々の実施例では、第1の状態メッセージ132a/332a及び第2
の状態メッセージ132b/332bを単一のユーザーアクションに、又は進行中で累積
するユーザーアクションに対応させることができる。
【0049】
例えば、単一のユーザーアクションに対応させる場合、第1の状態メッセージ132a
/332a及び第2の状態メッセージ132b/332bが、例えば、開始のプレイアウ
ト、ポーズのプレイアウト、再開のプレイアウトのような種々のユーザーアクションのう
ちの何れか1つを説明するか、或いは第1のメディアプレイヤー130a/230a/3
30a/430a及び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430
bのオペレーティング状態又は接続性状態に対して説明するようにしうる。進行中のユー
ザーアクションに対応させる場合、第1の状態メッセージ132a/332a及び第2の
状態メッセージ132b/332bが、第1のメディアコンテンツ126a/226a/
426a及び第2のメディアコンテンツの消費に関するユーザーアクションの全て、又は
そのサブセット(部分集合)を説明するようにしうる。図6はユーザーアクティビティデ
ータ及びメタデータを含む模範的な状態メッセージのリスト600を示している。第1の
状態メッセージ132a/332a及び第2の状態メッセージ132b/332bには、
図6に与えているメタデータの説明に加えて、使用しているネットワーク接続の種類、例
えば、Wi-Fi又はセルラーや、メディアプレイヤーを含むデバイスの種類、例えば、
スマートフォン、タブレット型コンピューター又はスマートTVを含めることができる。
【0050】
第1の状態メッセージ132a/332aは、図6に含まれる模範的な状態メッセージ
により示されるようなユーザー128a/328aにより取られるアクションに応答して
第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aから受信されるよう
にしうる。更に、幾つかの実施例では、ユーザー128a/328aによるアクションが
存在しない場合でも、第1の状態メッセージ132a/332aをスケジュールに基づい
て第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aから受信するよう
にしうる。すなわち、幾つかの実施例では、第1の状態メッセージ132a/332aを
、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aにより周期的に提
供される“状態メッセージのハートビート”の形態で第1のメディアプレイヤー130a
/230a/330a/430aから受信するようにしうる。本明細書で用いる場合、用
語“状態メッセージのハートビート”は、例えば、肯定的なユーザーアクションのような
、他のトリガ事象が存在しない際に自動的に生じる周期的な状態メッセージを意味するも
のであることに注意されたい。
【0051】
図1及び2に示す実施例では、コンピューティングプラットフォーム102/202の
ハードウェアプロセッサ104/204により且つメディアプレイアウト調整モジュール
112/212を用いて実行されるソフトウェアコード110/210により第1の状態
メッセージ132aを受信することができる。しかし、図3及び4に示す実施例によれば
、メディアプレイヤー330c/430cのハードウェアプロセッサ434cにより且つ
メディアプレイアウト調整モジュール412cを用いて実行されるユーザーアプリケーシ
ョン418cにより第1の状態メッセージ332aを受信することができる。
【0052】
ユーザー328a、328b及び328cにより楽しんでいる調整済みのコンテンツ消
費経験に対する制御用のホストとしてメディアプレイヤー330c/430cを指定する
ことは単に任意的なものであることを強調する。システム300/400の他の実施例で
は、アクション561や、以下に説明するアクション562、563及び564を、それ
ぞれのハードウェアプロセッサ434a及び434bにより遂行されるユーザーアプリケ
ーション418a又は418bの何れかにより実行することができる。
【0053】
流れ図560は、第2のメディアコンテンツ126b/226b/426bをプレイし
ている第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bから第2の状
態メッセージ132b/332bを受信する段階に進み、この場合第1のメディアコンテ
ンツ126a/226a/426aと第2のメディアコンテンツ126b/226b/4
26bとは同じメディアコンテンツとする(アクション562)。第2の状態メッセージ
132b/332b内に含まれているユーザーアクティビティデータ及びメタデータを有
するデータの種類の例を、第1の状態メッセージ132a/332a及び図6を参照する
ことにより上述したものである。
【0054】
図1及び2に示す実施例では、コンピューティングプラットフォーム102/202の
ハードウェアプロセッサ104/204により且つメディアプレイアウト調整モジュール
112/212を用いて実行されるソフトウェアコード110/210により第2の状態
メッセージ132bを受信することができる。しかし、図3及び4に示す実施例によれば
、メディアプレイヤー330c/430cのハードウェアプロセッサ434cにより且つ
メディアプレイアウト調整モジュール412cを用いて実行されるユーザーアプリケーシ
ョン418cにより第2の状態メッセージ332bを受信することができる。
【0055】
流れ図560は、第1の状態メッセージ132a/332a及び第2の状態メッセージ
132b/332bのうちの1つ以上に基づいて、第1のメディアプレイヤー130a/
230a/330a/430aにより第1のメディアコンテンツ126a/226a/4
26aの且つ第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bにより
第2のメディアコンテンツ126b/226b/426bのプレイアウトに対し調整状態
(以後“所望の調整状態”とも称する)を決定する段階に進む(アクション563)。幾
つかの実施例では、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a
及び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bに対する所望の
調整状態を、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a又は第
2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bの何れかから受信され
るごく最近の状態メッセージに基づいて決定することができる。しかし、他の実施例では
、所望の調整状態を決定するのに他の基準を用いることができる。
【0056】
例えば、図3及び4を参照するに、投票システムを用いて第1の330a/430a、
第2のメディアプレイヤー330b/430b及び330c/430cのうちの1つ以上
から受信される状態メッセージに基づいて所望の調整状態を決定することができる。特定
の例としては、第1のメディアプレイヤー330a/430a、第2のメディアプレイヤ
ー330b/430b及び330c/430cのうちの1つがプレイヘッド位置を新たな
プレイヘッド位置に変更させるのを開始すると、コンピューティングプラットフォーム1
02/202により提供されるコンテンツ調整サービスが全ての他のメディアプレイヤー
に変更及び探求(シーキング)の承認又は不承認を表すメッセージを送信するようにしう
る。他のメディアプレイヤーのユーザーの大部分が又は他の予め決定された複数のユーザ
ーが同意する場合には、新たなプレイヘッド位置が所望の調整状態となる。他のメディア
プレイヤーのユーザーの大部分が又は他の予め決定された複数のユーザーが同意しない場
合には、調整状態における変更は存在しない。
【0057】
他の例としては、第1のメディアプレイヤー330a/430a、第2のメディアプレ
イヤー330b/430b及びメディアプレイヤー330c/430cのうちの1つ以上
には、同じコンテンツの配信又はプレイアウトを調整する際に、例えば、それぞれのユー
ザー328a、328b及び328cの予め決定された階層(例えば、リーダー/主権者
、ロイヤリティ状態、等)に基づいてより高い優先度を割り当てることができる。これら
の実施例のうちのあるものでは、状態メッセージを第1のメディアプレイヤー330a/
430a、第2のメディアプレイヤー330b/430b及びメディアプレイヤー330
c/430cから受信する順序にかかわらず、より高い優先度を有するものとして(例え
ば、ユーザーIDに基づいて)識別したメディアプレイヤーから受信した状態メッセージ
を選択することにより所望の調整状態を決定することができる。
【0058】
更に他の例としては、幾つかのユースケース(使用事例)において、一人以上のユーザ
ーから受信した状態メッセージを、ユーザー特定の又はセッション特定の何れかの根拠で
無視することができる。例えば、共有するメディアコンテンツ消費セッション中に破壊的
な行動に携わっているユーザーは、このセッションの残りに対する所望の調整状態を決定
する際に、自身の状態メッセージを考慮から除外することができる。このような悪い行動
に一貫して携わっているユーザーは、将来の全てのセッション中に所望の調整状態を決定
する際に自身の状態メッセージを永続的に考慮から除外することができる。
【0059】
図1及び2に示す実施例では、コンピューティングプラットフォーム102/202の
ハードウェアプロセッサ104/204により実行されるとともにメディアプレイアウト
レート及び位置制御モジュール116/216を用いるソフトウェアコード110/21
0により所望の調整状態を決定することができる。しかし、図3及び4に示す実施例によ
れば、メディアプレイヤー430cのハードウェアプロセッサ434cにより実行される
とともにメディアプレイアウトレート及び位置制御モジュール416cを用いるユーザー
アプリケーション418cにより所望の調整状態を決定することができる。
【0060】
流れ図560は、所望の調整状態を含む第1のコンテンツ調整メッセージ134a/3
34aを第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aに送信する
とともに、所望の調整状態を含む第2のコンテンツ調整メッセージ134b/334bを
も第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bに送信し、所望の
調整状態を用いて第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及
び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bによりそれぞれ第
1のメディアコンテンツ126a/226a/426a及び第2のメディアコンテンツ1
26b/226b/426bのプレイアウトを実質的に同期させるようにする(アクショ
ン564)ことで終わらせることができる。
【0061】
第1のコンテンツ調整メッセージ134a/334a及び第2のコンテンツ調整メッセ
ージ134b/334bは、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/
430a及び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bに情報
を提供するようにフォーマットされているデータを含んでおり、このデータがこれらメデ
ィアプレイヤーにより用いられてコンテンツの再生を調節するアクションを講じ、これに
より再生を複数のメディアプレイヤーのユーザーに対して同期しうるようにする。幾つか
の実施例では、第1のコンテンツ調整メッセージ134a/334a及び第2のコンテン
ツ調整メッセージ134b/334bによれば、メディアプレイヤーにより局所的に解釈
される基本的なデータを再生命令内に含めるようにすることができ、一方他の実施例では
、第1のコンテンツ調整メッセージ134a/334a及び第2のコンテンツ調整メッセ
ージ134b/334bがコンピューティングプラットフォーム102/202によりメ
ディアプレイヤーの命令内に組織化されるとともに、メディアプレイヤーに配信されるよ
うにする。
【0062】
上述したように、第1のコンテンツ調整メッセージ134a/334a及び第2のコン
テンツ調整メッセージ134b/334bはシステム100/200/300/400に
より提供されて、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及
び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bによりそれぞれ第
1のメディアコンテンツ126a/226a/426a及び第2のメディアコンテンツ1
26b/226b/426bのプレイアウトを実質的に同期させるようにする。従って、
且つ第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及び第2のメデ
ィアプレイヤー130b/230b/330b/430bのコンテンツプレイアウト状態
が互いに依存することにより、第1のコンテンツ調整メッセージ134a/334a及び
第2のコンテンツ調整メッセージ134b/334bにより、第1のメディアプレイヤー
130a/230a/330a/430a及び第2のメディアプレイヤー130b/23
0b/330b/430bの一方又は双方がメディアコンテンツのプレイアウトレートを
増大又は減少させるか又はそのプレイヘッド位置を完全に変更させるようにしうる。第1
のコンテンツ調整メッセージ134a/334a及び第2のコンテンツ調整メッセージ1
34b/334bの1つ以上がプレイヘッド位置の変更をもたらすユースケースにおいて
は、このようなプレイヘッド位置の変更はコンテンツのタイムコード又はフレームナンバ
ーに対するようにしうる。
【0063】
図1及び2に示す実施例では、コンテンツ調整メッセージ134a及び134bは、コ
ンピューティングプラットフォーム102/202のハードウェアプロセッサ104/2
04により実行され且つ通信ネットワーク120を用いるソフトウェアコード110/2
10により第1のメディアプレイヤー130a/230a及び第2のメディアプレイヤー
130b/230bにそれぞれ出力させることができる。しかし、図3及び4に示す実施
例によれば、コンテンツ調整メッセージ334a及び334bを、メディアプレイヤー4
30cのハードウェアプロセッサ434cにより実行され且つP2Pネットワーク350
を用いるユーザーアプリケーション418cにより、第1のメディアプレイヤー330a
/430a及び第2のメディアプレイヤー330b/430bにそれぞれ出力させること
ができる。
【0064】
更に、図1及び2に示す実施例によれば、幾つかのユースケースにおいて、ハードウェ
アプロセッサ104/204によりソフトウェアコード110/210を実行して、第1
の状態メッセージ132a及び第2の状態メッセージ132bを周期的に受信し、所望の
調整状態を決定し、この所望の調整状態を第1のメディアプレイヤー130a/230a
及び第2のメディアプレイヤー130b/230bに送信して、第1のメディアプレイヤ
ー130a/230a及び第2のメディアプレイヤー130b/230bによりそれぞれ
第1のメディアコンテンツ126a/226a及び第2のメディアコンテンツ126b/
226bのプレイアウトの同期を保つようにすることができる。同様に、図3及び4に示
す実施例によれば、幾つかのユースケースにおいて、ハードウェアプロセッサ434cに
よりユーザーアプリケーション418cを実行して、第1の状態メッセージ332a及び
第2の状態メッセージ332bを周期的に受信し、所望の調整状態を決定し、この所望の
調整状態を第1のメディアプレイヤー330a/430a及び第2のメディアプレイヤー
330b/430bに送信して、第1のメディアプレイヤー330a/430a及び第2
のメディアプレイヤー330b/430bによりそれぞれ第1のメディアコンテンツ42
6a及び第2のメディアコンテンツ426bのプレイアウトの同期を保つようにすること
ができる。
【0065】
ほぼ13パーセントよりも少ないプレイアウトレートにおける変更、すなわちプレイア
ウトレートの増大又は減少はユーザーにとって殆ど感知できない可能性がある。従って、
第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及び第2のメディア
プレイヤー130b/230b/330b/430b間の非同期化を、第1のメディアプ
レイヤー130a/230a/330a/430a及び第2のメディアプレイヤー130
b/230b/330b/430bの何れか又は双方の13パーセントよりも少ないプレ
イアウトレートにおける変更によって改善しうる場合、第1のメディアプレイヤー130
a/230a/330a/430a及び第2のメディアプレイヤー130b/230b/
330b/430bのプレイアウトレートを変更することを好ましい選択肢とすることが
できる。しかし、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及
び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bの同期にプレイア
ウトレートにおけるより大きい変更を必要とするユースケースでは、第1のメディアプレ
イヤー130a/230a/330a/430a及び第2のメディアプレイヤー130b
/230b/330b/430bの一方又は双方のプレイヘッド位置を変更させることが
有利となりうる。
【0066】
又、当該技術分野で周知のように、個々のメディアプレイヤーは、代表的に、本明細書
に記載したシステムのようなメディア配布システムによりアクセスしうるプレイアウトレ
ートレート制御用の自身のプロトコルを有する。従って、プレイアウトレートを調整する
のに用いる特定の技術はメディアプレイヤーのそれぞれ異なる種類に応じて変更しうる。
例えば、ある場合に、特定のメディアプレイヤーはプレイアウトレートをフレームドロッ
ピングにより増大させるか、又はフレームダブリングにより減少させることができる。す
なわち、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及び第2の
メディアプレイヤー130b/230b/330b/430bの各々は、第1のコンテン
ツ調整メッセージ134a/334a及び第2のコンテンツ調整メッセージ134b/3
34bに含まれる所望の調整状態に応答して、この所望の調整状態と比べた際のそれ自体
の現在の局所状態に基づいてそれ自体のプレイアウトレートを調節することができる。
【0067】
流れ図560には含まれていないが、幾つかの実施例では、第1の状態メッセージ13
2a/332aが受信されるのに応答してタイマーを始動させることをこの方法に含める
ことができる。例としては、アクション561において第1の状態メッセージ132a/
332aが受信されると、コンピューティングプラットフォーム102/202又はメデ
ィアプレイヤー330c/430cによりデバウンスタイマーを開始させて、第1の状態
メッセージ132a/332a及び第2の状態メッセージ132b/332bのうちの複
数が矢継ぎ早に受信されている状態を適切に対処するようにしうる。第1の状態メッセー
ジ132a/332aが受信される、コンピューティングプラットフォーム102/20
2又はメディアプレイヤー330c/430cによりタイマーを始動させ、これのトラッ
クを以下のようにして保つようにしうる。タイマーが予め決定されたデバウンスタイム間
隔に達する前に、第1の状態メッセージ132a/332a又は第2の状態メッセージ1
32b/332bとは別のメッセージが第1のメディアプレイヤー130a/230a/
330a/430a又は第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/43
0bの1つから受信されると、タイマーをリセットさせることができる。
【0068】
図1及び2に示す実施例では、コンピューティングプラットフォーム102/202の
ハードウェアプロセッサ104/204により実行され且つメディアプレイアウト調整モ
ジュール112/212を用いるソフトウェアコード110/210により、タイマーを
始動させるとともにリセットさせることができる。しかし、図3及び4に示す実施例によ
れば、メディアプレイヤー330c/430cのハードウェアプロセッサ434cにより
実行され且つメディアプレイアウト調整モジュール412cを用いるユーザーアプリケー
ション418cにより、タイマーを始動させるとともにリセットさせることができる。
【0069】
図7は、コンピューティングプラットフォーム102/202又はメディアプレイヤー
330c/430cと、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/43
0a及び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bとの間で交
換されるとともに、上述したデバウンスタイム間隔の影響を表すメッセージの模範的な表
700を示している。パターン化していない(白抜き)ボタン770は、コンピューティ
ングプラットフォーム102/202又はメディアプレイヤー330c/430cから第
1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及び第2のメディアプ
レイヤー130b/230b/330b/430bに送信されるメッセージを表している
。パターン化した(ラインを付した)ボタン772は、コンピューティングプラットフォ
ーム102/202又はメディアプレイヤー330c/430cによる第1の状態メッセ
ージ132a/332a又は第2の状態メッセージ132b/332bの矢継ぎ早の受信
を表している、すなわち、第1の状態メッセージ132a/332a又は第2の状態メッ
セージ132b/332bの幾つかの例がデバウンスタイム間隔中に受信されることを表
している。デバウンスタイム間隔の終了後には、ハードウェアプロセッサ104/204
によりソフトウェアコード110/210を実行するか、又はハードウェアプロセッサ4
24cによりユーザーアプリケーション418cを実行して、第1のメディアプレイヤー
130a/230a/330a/430aによる第1のメディアコンテンツ126a/2
26a/426aのプレイアウトレートを、第2のメディアプレイヤー130b/230
b/330b/430bによる第2のメディアコンテンツ126b/226b/426b
のプレイアウトレートと同期させるための所望の調整状態を決定するようにしうる。
【0070】
特定の例として、且つ図7を参照することに続けるに、コンピューティングプラットフ
ォーム102/202又はメディアプレイヤー330c/430cにより提供されるコン
テンツ調整サービスが表700のステップ10、12及び14により示されているように
デバウンス待ちモード内にある場合には、ステップ9、11及び13のメッセージにおい
て受信される第1の状態メッセージ132a/332a又は第2の状態メッセージ132
b/332bが組み合わさって前の状態から前進させるための所望の調整状態を決定する
(ステップ8)。この機能は、デバウンス間隔が経過する前に第1の状態メッセージ13
2a/332a又は第2の状態メッセージ132b/332bのうちの幾つの例が受信さ
れたかにかかわらず適用しうるものである(例えば、ステップ6、7及び8を参照された
い)。
【0071】
更に流れ図560に含まれていないが、幾つかの実施例では、コンピューティングプラ
ットフォーム102/202と第1のメディアプレイヤー130a/230a及び第2の
メディアプレイヤー130b/230bの各々との間の通信と関連する待ち時間、又はメ
ディアプレイヤー330c/430cと第1のメディアプレイヤー330a/430a及
び第2のメディアプレイヤー330b/430bの各々との間の通信と関連する待ち時間
を決定するのが有利又は望ましい場合がある。
【0072】
図1及び2に示す実施例に関しては、コンピューティングプラットフォーム102/2
02と第1のメディアプレイヤー130a/230a及び第2のメディアプレイヤー13
0b/230bの各々との間の待ち時間は、例えば、ソフトウェアコード110/210
の待ち時間補償モジュール114/214を用いるコンピューティングプラットフォーム
102/202により、又はユーザーアプリケーション218a及び218bのそれぞれ
の待ち時間補償モジュール114a及び214bをそれぞれ用いる第1のメディアプレイ
ヤー130a/230a及び第2のメディアプレイヤー130b/230bの各々により
推定又は決定することができる。すなわち、幾つかの実施例では、ハードウェアプロセッ
サ104/204によりソフトウェアコード110/210を実行して第1のメディアプ
レイヤー130a/230aから第1の待ち時間の推定値を且つ第2のメディアプレイヤ
ー130b/230bから第2の待ち時間の推定値を受信するようにしうる。
【0073】
類推するに、メディアプレイヤー330c/430cと第1のメディアプレイヤー33
0a/430a及び第2のメディアプレイヤー330b/430bの各々との間の待ち時
間の決定は、例えば、ユーザーアプリケーション418cの待ち時間補償モジュール41
4cを用いるメディアプレイヤー330c/430cにより、又はユーザーアプリケーシ
ョン418a及び418bのそれぞれの待ち時間補償モジュール414a及び414bを
それぞれ用いる第1のメディアプレイヤー330a/430a及び第2のメディアプレイ
ヤー330b/430bの各々により推定又は決定することができる。従って、幾つかの
実施例では、ハードウェアプロセッサ434cによりユーザーアプリケーション418c
を実行して、第1のメディアプレイヤー330a/430aから第1の待ち時間の推定値
を且つ第2のメディアプレイヤー330b/430bから第2の待ち時間の推定値を受信
するようにしうる。
【0074】
如何にして待ち時間を決定しうるかの例としては、第1のメディアプレイヤー130a
/230aがそのコンピューティングプラットフォーム102/202との通信の待ち時
間を決定する特定の実施例が考えられるであろう。しかし、以下に説明する処理が、コン
ピューティングプラットフォーム102/202により又はメディアプレイヤー130b
/230bと、330a/430aと、330b/430bと、330c/430cとの
何れかにより用いるのに容易に適合されることに注意されたい。図8は待ち時間推定装置
に入力すべき待ち時間データの収集を表す線図800を示す。
【0075】
一実施例において、第1のメディアプレイヤー130a/230a、通信ネットワーク
120及びコンピューティングプラットフォーム102/202を特に参照するに、コン
ピューティングプラットフォーム102/202がメッセージを第1のメディアプレイヤ
ー130a/230aに送信するか又は第1のメディアプレイヤー130a/230aが
メッセージをコンピューティングプラットフォーム102/202に送信するたびに、メ
ッセージを送信する時とメッセージを受信する時との間に待ち時間の時間差が生じる。実
質的なプレイヘッドの同期を達成するための現在の解決策の精度を改善するには、各メッ
セージに対するこの待ち時間の予想量を決定するとともに、同期補正を以下に説明するよ
うに適用することが好ましい。
【0076】
図8に示すように、第1のメディアプレイヤー130a/230aは、通信のラウンド
トリップに対して経過する時間を決定するために、コンピューティングプラットフォーム
102/202に対するピング(ping)要求を周期的に行うことができる。各ピングのラ
ウンドトリップの持続時間に基づく待ち時間値(以後“テスト待ち時間値”とも称する)
は、“N”個のごく最近に記憶されるテスト待ち時間値のトラックを保つサーキュラー(
循環)ドリフトバッファ内に記憶することができるものであり、ここでNはこの場合の模
範的な待ち時間決定処理の構成パラメータである。従って、ドリフトバッファ内のテスト
待ち時間値を用いて、例えば、重み付けローリング平均又は指数関数のローリング平均と
しうるローリング平均を計算することができる。
【0077】
例えば、一実施例には、ドリフトバッファ内のテスト待ち時間値のローリング平均を計
算し、ドリフトバッファ内の各テスト待ち時間値をどのくらい最近であるかによって重み
付けし、より最近の値にはより大きい重みが与えられるようにする。加えて又は代わりに
、ドリフトバッファ内の各待ち時間値に適用される重み付けは、そのドリフトバッファ値
の現在の標準平均、すなわちドリフトバッファ内のテスト待ち時間値の平均又は中間値か
らの偏差に基づくようにしうる。すなわち、待ち時間の決定に関する外れ値の影響を減少
させるためには、標準の平均又は中間値からの偏差がより大きいテスト待ち時間値には、
より低い重みを与えることができる。
【0078】
上述した場合の特定の例として、最も古い値を最初に記載するとともに最も新しい値を
最後に記載した10要素(10エレメント)のドリフトバッファ内の以下のテスト待ち時
間値、すなわち0.053、0.048、0,017、0.012、0.047、0.0
49、0.044、0.028、0.61、0.034を仮定する。本例において用いた
模範的なテスト待ち時間値は図8に示した模範的なテスト待ち時間とは異なっていること
に注意されたい。この場合のテスト待ち時間の各々に対しては、テスト待ち時間値が如何
に最近であるかのリニアマッピング(線形写像)に基づくリーセンシーの重みを、[0,
要素の総数-1]のドメインから[0.5,1.0]の範囲までで計算し、最も新しいテ
スト待ち時間値を1.0にマッピングし、最も古いテスト待ち時間値を0.5にマッピン
グするようにする。例えば、上述した設定では、“0.61”のテスト待ち時間値に1.
0に近いリーセンシーの重みが割り当てられるであろう。その理由は、この値が2番目に
最も新しいテスト待ち時間値である為である。
【0079】
又、これらのテスト待ち時間値の各々に対し、[0.0,最大偏差]から[0.0,1
.0]の範囲までで各テスト待ち時間値が標準平均からどのくらい逸脱しているかの指数
関数のマッピングに基づいて偏差の重みを計算し、最大に逸脱しているテスト待ち時間値
を0.0にマッピングするようにすることができる。本明細書で使用する場合、表現“指
数関数のマッピング”は二乗にしたリニアマッピング、すなわち(リニアマッピング)2
を参照できることに注意されたい。更に、指数関数のマッピングをこの例で用いることに
より、大きな外れ値を重みにおいて著しく減少させることに注意されたい。例えば、上述
した設定では、“0.61”のテスト待ち時間値に0.0に近い極めて低い偏差の重みが
割り当てられるであろう。その理由は、このテスト待ち時間値が、ドリフトバッファにお
ける他の如何なるテスト待ち時間値よりも、全てのテスト待ち時間値の標準の平均、すな
わち0.0952からはるかに多く逸脱している為である。
【0080】
この場合、ドリフトバッフアの各要素に対し、2つの重みを乗法により“合成重み”と
して識別される各要素に対する複合重み値に合成することができる。例えば、上述した設
定では、“0.61”のテスト待ち時間値が0.0に近い極めて低い合成重みを有するで
あろう。その理由は、そのリーセンシーの重みは高い(上記を参照されたい)一方、その
偏差の重みは極めて低い(上記を参照されたい)為である。
【0081】
上記に基づくに、ドリフトバッフアの要素の重み付けローリング平均は次のように計算
しうる。
[数1]
(SUM(ドリフト値・ドリフト値の合成重み))/(SUM(ドリフト値の合成重み)

注意:上述したサンプル設定の場合、この重み付けした平均はほぼ0.0372であり標
準の平均、すなわち、0.0952とは対照的である。
【0082】
この場合、ローリング平均を第1のメディアプレイヤー130a/230aとコンピュ
ーティングプラットフォーム102/202との間の送信及び通信処理中に考慮して、プ
レイヘッドの同期を改善するようにしうる。例えば、第1のメディアプレイヤー130a
/230aのプレイヘッドがプレイしている状態にあり、且つ第1のメディアプレイヤー
130a/230aが新たなプレイヘッドタイム“X”を探す場合、第1のメディアプレ
イヤー130a/230aによりコンピューティングプラットフォーム102/202に
送信される第1の状態メッセージ132a/332aが上記の計算結果のローリング平均
から得られたXにオフセットを加えるであろう。更に、第1のメディアプレイヤー130
a/230aはこのオフセットを用いて、コンピューティングプラットフォーム102/
202のソフトウェアコード110/210により第1のメディアプレイヤー130a/
230aに出力された第1のコンテンツ調整メッセージ134a/334aの待ち時間を
決定するようにしうる。
【0083】
殆ど途切れないコンテンツ同期経験を更に促進させるために、例えば、コンピューティ
ングプラットフォーム102/202と第1のメディアプレイヤー130a/230aと
の間の通信と関連する待ち時間を、第1のコンテンツ調整メッセージ134aがアクショ
ン565に応答して第1のメディアプレイヤー130a/230aにより如何に適用され
るかにおいて考慮することができる。例えば、一実施例では、第1のメディアプレイヤー
130a/230aのプレイヘッド位置が、待ち時間に対し調節された第1のコンテンツ
調整メッセージ134a内に特定された所望の調整状態からの予め決定されたしきい値差
内にある場合には、メディアプレイヤー130a/230aのプレイヘッド位置に対し変
更が行われない。
【0084】
第1のコンテンツ調整メッセージ134a内に特定され、上述した予め決定されたしき
い値距離よりも大きいが他の予め決定されたしきい値距離よりも小さいことにより待ち時
間に対し調節された所望の調整状態とは第1のメディアプレイヤー130a/230aの
プレイヘッド位置が相違するユースケースでは、他の同期戦略を採用しうる。例えば、第
1のメディアプレイヤー130a/230aのプレイアウトレートを、上述したように、
計算したタイム間隔に対して僅かな割合だけ変更して、第1のメディアプレイヤー130
a/230aのプレイヘッドが、例えば、ハートビート間隔としうるタイム間隔の終了時
に適切な同期に達するようにすることができる。
【0085】
特定の例としては、すなわち、第1のメディアプレイヤー130a/230aのプレイ
ヘッド位置がより遅いプレーヤーよりも0.3秒だけ前である場合には、第1のメディア
プレイヤー130a/230aのプレイアウトレートを0.3秒の持続時間に対し10パ
ーセントだけ下方調節することができる。第1のメディアプレイヤー130a/230a
のプレイアウトレートは、この持続時間の最後に、又は次のコンテンツ調整メッセージ1
34aが受信される際に、デフォルトプレイアウトレートに戻される。上述したように、
プレイアウトレートを変更する割合は、この変更が第1のメディアプレイヤー130a/
230aのユーザー128aにとって殆ど感知できないように選択することができる。
【0086】
第1のメディアプレイヤー130a/230aにおいて特定され、待ち時間に対し2つ
よりも多い上述した予め決定されたしきい値差だけ調節した所望の調整状態とは第1のメ
ディアプレイヤー130a/230aのプレイヘッド位置が相違するユースケースにおい
ては、第1のメディアプレイヤー130a/230aのプレイアウトレートが変更されな
い場合がある。その代わり、第1のメディアプレイヤー130a/230aのプレイヘッ
ドを、(例えば、第1のコンテンツ調整メッセージ134内に含まれる“スキッピング”
又は“シーキング”命令を介して)所望の調整状態のプレイヘッド位置に直接移動させる
ことができる。
【0087】
上述した予め決定されたしきい値差は、この手法の設定可能なパラメータであることに
注意されたい。待ち時間がコンピューティングプラットフォーム102/202と第1の
メディアプレイヤー130a/230aとの間のメッセージの交換及び処理に如何に影響
するかの例を図9により示している。更に、コンピューティングプラットフォーム102
/202と第1のメディアプレイヤー130a/230aとの間の待ち時間がコンピュー
ティングプラットフォーム102/202により決定される実施例では、第1のコンテン
ツ調整メッセージ134aにコンピューティングプラットフォーム102/202と第1
のメディアプレイヤー130a/230aとの間の通信に対する第1の待ち時間の推定値
を含めることができることに注意されたい。
【0088】
図10は、第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430aにより
第1のメディアコンテンツ126a/226a/426aのプレイアウトを、第2のメデ
ィアプレイヤー130b/230b/330b/430bによる第2のメディアコンテン
ツ126b/226b/426bのプレイアウトと同期させるために用いるための模範的
な方法を表す本発明の一実施例による流れ図1080を示す。概念上の明瞭化のために、
流れ図1080により概説する方法を、図1及び2により示す模範的な実施例を参照して
説明することに注意されたい。それにもかかわらず、この方法は図3及び4に示す実施例
にも同様に適用しうることを強調しておく。更に、コンピューティングプラットフォーム
102/202は以下の説明において“調整用デバイス”と称することに注意されたい。
【0089】
流れ図1080は、各々が同じメディアコンテンツをプレイしている複数のメディアプ
レイヤーのうちの第1のメディアプレイヤーによりメディアコンテンツをプレイすること
を開始することから始まる(アクション1081)。例えば、図1及び2を参加するに、
第1のメディアプレイヤー130a/230aは第1のメディアコンテンツ126a/2
26aをプレイすることから開始しうる。流れ図1080は、複数のメディアプレイヤー
によるメディアコンテンツのプレイアウトのために調整用デバイスに状態メッセージを送
信する段階に進む(アクション1082)。図1及び2を参加することに続いて、第1の
メディアプレイヤー130a/230aが第1のメディアコンテンツ126a/226a
をプレイしている間に、第1のメディアプレイヤー130a/230aにより第1の状態
メッセージ132aを調整用デバイスに送信することができる。第1の状態メッセージ1
32aには、プレイヘッド位置の1つ以上と、メディアコンテンツのプレイアウトレート
と、第1のメディアプレイヤー130a/230aのネットワーク接続状態とを含めるこ
とができる。
【0090】
流れ図1080は、調整用デバイスからコンテンツ調整メッセージを受信する段階に進
み、この場合このコンテンツ調整メッセージは、アクション1082において送信された
状態メッセージと、メディアコンテンツをプレイしている他のメディアプレイヤーにより
調整用デバイスに送信された他の状態メッセージとの一方又は双方により決定されたメデ
ィアコンテンツのプレイアウトに対する調整状態を含んでいる(アクション1083)。
例えば、第1のメディアプレイヤー130a/230aは調整用デバイス102/202
から第1のコンテンツ調整メッセージ134aを受信することができ、この第1のコンテ
ンツ調整メッセージ134aは第1のメディアプレイヤー130a/230aによる第1
のメディアコンテンツ126a/226aのプレイアウトに対する所望の調整状態を含ん
でおり、この調整状態は、第1の状態メッセージ132aと第2のメディアプレイヤー1
30b/230bにより調整用デバイス102/202に送信された第2の状態メッセー
ジ132bとの一方又は双方に基づいている。
【0091】
流れ図1080は更に、第1のメディアプレイヤーによるメディアコンテンツのプレイ
アウトを、コンテンツ調整状態を用いている他のメディアプレイヤーによるメディアコン
テンツのプレイアウトと同期させる段階に進む(アクション1084)。すなわち、第1
のメディアプレイヤー130a/230aによる第1のメディアコンテンツ126a/2
26aのプレイアウトを、コンテンツ調整メッセージ134a内に含まれるコンテンツ調
整状態を用いている第2のメディアプレイヤー130b/230bによる第2のメディア
コンテンツ126b/226bのプレイアウトと同期させることができる。図10におい
て概説する模範的な方法によれば、流れ図1080は、同期中及びその後にメディアコン
テンツをプレイアウトすることに続けることにより終わらせることができる(アクション
1085)。従って、第1のメディアコンテンツ126a/226aは、アクション10
85中及びその後に第1のメディアプレイヤー130a/230aによりプレイアウトす
ることに続くものである。
【0092】
流れ図1080には含まれていないが、幾つかの実施例では、この方法に、第1のメデ
ィアプレイヤー130a/230aにより調整用デバイス102/202と通信するため
の第1の待ち時間の推定値を決定する段階を含めることができる。これらの実施例では、
更にこの方法に、第1のメディアプレイヤー130a/230aにより第1の待ち時間の
推定値を第1の状態メッセージ132aの一部として調整用デバイス102/202に送
信する段階を含めることができる。これに代わって又は加えて、この方法には更に、第1
のメディアプレイヤー130a/230aにより調整用デバイス102/202から第1
の待ち時間の推定値を受信する段階を含めることができる。更に、幾つかの実施例では、
第1のメディアプレイヤー130a/230aにより、第1の状態メッセージ132aを
周期的に送信し、第2の状態メッセージ132bを受信し、且つ第1のコンテンツ調整メ
ッセージ134aを用いて第2のメディアプレイヤー130b/230bにより第1のメ
ディアコンテンツ126a/226aのプレイアウトを第2のメディアコンテンツ126
b/226bのプレイアウトと同期させるようにすることができる。
【0093】
従って、本出願には、複数のメディアプレイヤーに対するメディアコンテンツの配信を
調整するためのシステム及び方法を開示するものである。ここに開示するシステム及び方
法は、複数のメディアプレイヤーがライブコンテンツ及び記録したメディアコンテンツに
適用しうるコンテンツを同時にほぼ同期状態にする強力な解決策を提供するものである。
本発明の原理の種々の実施例によれば、各メディアプレイヤーはコンテンツ調整サービス
に対する双方向の且つ持続的な接続を有する。各メディアプレイヤーは、各メディアプレ
イヤーにミラーリングされる単一のストリーミングセッションを共有するのではなく、同
じメディアコンテンツの異なるインスタンス化を個別にストリームするか、さもなければ
アクセスする。
【0094】
上述した記載から明らかなように、本出願において記載した概念をその範囲から逸脱す
ることなく実施するのに種々の技術を用いることができる。更に、これらの概念はある実
施例を具体的に言及して説明したが、当業者は、これらの概念の範囲から逸脱することな
く形態及び細部において変更を行いうることを認識するであろう。従って、上述した実施
例は、あらゆる点で実例的なものであり、限定的なものではない。又、本出願はここに記
載した特定の実施例に限定されず、多くの再配列、変形及び置換が本開示の範囲を逸脱す
ることなく可能であることを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアコンテンツのプレイアウトを同期するためのコンピューターサーバーであって、このコンピューターサーバーが、
ソフトウェアコードを記憶しているシステムメモリと、
ハードウェアプロセッサであって、前記ソフトウェアコードを実行して、
第1のメディアコンテンツをプレイしている第1のメディアプレイヤーから第1の状態メッセージを受信し、
前記第1のメディアコンテンツと同じメディアコンテンツである第2のメディアコンテンツをプレイしている第2のメディアプレイヤーから第2の状態メッセージを受信し、
前記第1の状態メッセージ又は前記第2の状態メッセージの少なくとも一方に基づいて、前記第1のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツのプレイアウト及び前記第2のメディアプレイヤーによる前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトに対する調整状態を決定し、且つ
前記調整状態を含む第1のコンテンツ調整メッセージを前記第1のメディアプレイヤーに送信するとともに、前記調整状態を含む第2のコンテンツ調整メッセージを前記第2のメディアプレイヤーに送信して、前記調整状態を用い、それぞれ前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトを同期させるように構成されている、ハードウェアプロセッサと、
を具え、
前記第1のコンテンツ調整メッセージは、前記第1のメディアプレイヤーに、前記調整状態を用い、前記第1のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更するか、或いは前記第1のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置を変更して、前記第1のメディアコンテンツのプレイアウトをポーズするように前記第1のメディアプレイヤーに指示することなく、前記第1のメディアコンテンツをプレイアウトするように命令し、
前記第2のコンテンツ調整メッセージは、前記第2のメディアプレイヤーに、前記調整状態を用い、前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更するか、或いは前記第2のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置を変更して、前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトをポーズするように前記第2のメディアプレイヤーに指示することなく、前記第2のメディアコンテンツをプレイアウトするように命令する、コンピューターサーバー。
【請求項2】
請求項に記載のコンピューターサーバーにおいて、前記第1のコンテンツ調整メッセージは、前記第1のメディアプレイヤーに、前記調整状態を用い、前記第1のメディアコンテンツのタイムコード又はフレームナンバーの一方に対して前記第1のメディアプレイヤーの前記プレイヘッド位置を変更するように命令する、コンピューターサーバー。
【請求項3】
請求項に記載のコンピューターサーバーにおいて、前記第1の状態メッセージは、前記第1のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置、メディアコンテンツのプレイアウトレート及びネットワーク接続状態を含む、コンピューターサーバー。
【請求項4】
請求項に記載のコンピューターサーバーにおいて、前記第1の状態メッセージを受信すること、前記第2の状態メッセージを受信すること、前記調整状態を決定すること、並びに前記調整状態を前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーに送信することは、全て周期的に繰り返される、コンピューターサーバー。
【請求項5】
ハードウェアプロセッサと、ソフトウェアコードを記憶しているシステムメモリとを含むコンピューターサーバーによる、メディアコンテンツのプレイアウトを同期させるための使用方法であって、この使用方法が、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、第1のメディアコンテンツをプレイしている第1のメディアプレイヤーから第1の状態メッセージを受信するステップと、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記第1のメディアコンテンツと同じメディアコンテンツである第2のメディアコンテンツをプレイしている第2のメディアプレイヤーから第2の状態メッセージを受信するステップと、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記第1の状態メッセージ又は前記第2の状態メッセージの少なくとも一方に基づいて、前記第1のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアプレイヤーによる前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトに対する調整状態を決定するステップと、
前記ハードウェアプロセッサにより実行された前記ソフトウェアコードにより、前記調整状態を含む第1のコンテンツ調整メッセージを前記第1のメディアプレイヤーに送信するとともに、前記調整状態を含む第2のコンテンツ調整メッセージを前記第2のメディアプレイヤーに送信して、前記調整状態を用い、それぞれ前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーによる前記第1のメディアコンテンツ及び前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトを同期させるステップと
を具え、
前記第1のコンテンツ調整メッセージは、前記第1のメディアプレイヤーに、前記調整状態を用い、前記第1のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更するか、或いは前記第1のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置を変更して、前記第1のメディアコンテンツのプレイアウトをポーズするように前記第1のメディアプレイヤーに指示することなく、前記第1のメディアコンテンツをプレイアウトするように命令し、
前記第2のコンテンツ調整メッセージは、前記第2のメディアプレイヤーに、前記調整状態を用い、前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトレートを変更するか、或いは前記第2のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置を変更して、前記第2のメディアコンテンツのプレイアウトをポーズするように前記第2のメディアプレイヤーに指示することなく、前記第2のメディアコンテンツをプレイアウトするように命令する、使用方法。
【請求項6】
請求項に記載の使用方法において、前記第1のコンテンツ調整メッセージは、前記第1のメディアプレイヤーに、前記調整状態を用い、前記第1のメディアコンテンツのタイムコード又はフレームナンバーの一方に対して前記第1のメディアプレイヤーの前記プレイヘッド位置を変更するように命令する、使用方法。
【請求項7】
請求項に記載の使用方法において、前記第1の状態メッセージは、前記第1のメディアプレイヤーのプレイヘッド位置、メディアコンテンツのプレイアウトレート及びネットワーク接続状態を含む、使用方法。
【請求項8】
請求項に記載の使用方法において、前記第1の状態メッセージを受信するステップ、前記第2の状態メッセージを受信するステップ、前記調整状態を決定するステップ、並びに前記調整状態を前記第1のメディアプレイヤー及び前記第2のメディアプレイヤーに送信するステップは、全て周期的に繰り返される、使用方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
例えば、単一のユーザーアクションに対応させる場合、第1の状態メッセージ132a/332a及び第2の状態メッセージ132b/332bが、例えば、プレイアウトの開始プレイアウトのポーズプレイアウトの再開のような種々のユーザーアクションのうちの何れか1つを説明するか、或いは第1のメディアプレイヤー130a/230a/330a/430a及び第2のメディアプレイヤー130b/230b/330b/430bのオペレーティング状態又は接続性状態に対して説明するようにしうる。進行中のユーザーアクションに対応させる場合、第1の状態メッセージ132a/332a及び第2の状態メッセージ132b/332bが、第1のメディアコンテンツ126a/226a/426a及び第2のメディアコンテンツの消費に関するユーザーアクションの全て、又はそのサブセット(部分集合)を説明するようにしうる。図6はユーザーアクティビティデータ及びメタデータを含む模範的な状態メッセージのリスト600を示している。第1の状態メッセージ132a/332a及び第2の状態メッセージ132b/332bには、図6に与えているメタデータの説明に加えて、使用しているネットワーク接続の種類、例えば、Wi-Fi又はセルラーや、メディアプレイヤーを含むデバイスの種類、例えば、スマートフォン、タブレット型コンピューター又はスマートTVを含めることができる。
【外国語明細書】