(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103677
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】カーテンウォールの照明装置の取付構造及びカーテンウォール
(51)【国際特許分類】
E04B 2/90 20060101AFI20230720BHJP
F21V 21/02 20060101ALI20230720BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230720BHJP
【FI】
E04B2/90
F21V21/02 300
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004331
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】三宅 玲子
【テーマコード(参考)】
2E002
【Fターム(参考)】
2E002NA04
2E002NB02
2E002NB03
2E002NC01
2E002PA04
2E002PA08
2E002RA02
2E002RB02
2E002SA01
2E002SA02
2E002WA02
2E002WA03
2E002XA16
(57)【要約】
【課題】カーテンウォールのスパンドレル部に設けられる照明装置のメンテナンスを容易に行えるようにする。
【解決手段】照明装置30は、ビジョン部2Bと上下方向に隣り合うスパンドレル部2Aに設けられる。カーテンウォール1の照明装置30の取付構造3は、スパンドレル部2Aで上下方向に延びる縦材40と、スパンドレル部2Aに配置されて、照明装置30が取り付けられた照明ベース50と、縦材40に取り付けられて、照明ベース50が移動可能に連結され、照明ベース50をスパンドレル部2Aからビジョン部2Bに向かってガイドするガイド部材60と、照明ベース50をスパンドレル部2Aに保持する保持具70を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビジョン部と上下方向に隣り合うスパンドレル部に照明装置が設けられるカーテンウォールの照明装置の取付構造であって、
前記スパンドレル部で上下方向に延びる縦材と、
前記スパンドレル部に配置されて、前記照明装置が取り付けられた照明ベースと、
前記縦材に取り付けられて、前記照明ベースが移動可能に連結され、前記照明ベースを前記スパンドレル部から前記ビジョン部に向かってガイドするガイド部材と、
前記照明ベースを前記スパンドレル部に保持する保持具と、
を備えたカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記スパンドレル部は、前記ビジョン部の上側に位置し、
前記保持具は、前記照明ベースの下端部を支えて固定するカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項3】
請求項2に記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記保持具は、前記照明ベースの下端部が載置されて、前記照明ベースの下端部を下方から覆う載置部を有するカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記照明ベースは、前記照明装置から延びる配線を前記保持具まで通す配線空間を有するカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記保持具は、前記照明装置から延びる配線を室内側に向かって通す配線部を有するカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記ガイド部材は、前記スパンドレル部のみに設けられたカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記ガイド部材は、前記縦材の見込み面に取り付けられたカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれかに記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造において、
前記ガイド部材は、前記縦材の室外側の見付け面に取り付けられたカーテンウォールの照明装置の取付構造。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載されたカーテンウォールの照明装置の取付構造を備えたカーテンウォール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパンドレル部に照明装置が設けられるカーテンウォールの照明装置の取付構造、及び、カーテンウォールに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の壁部に設置されるカーテンウォールでは、照明装置がカーテンウォールの無目に設けられて、建物の外観のデザインに照明が用いられることがある。また、照明装置のメンテナンスのため、例えば、照明装置を無目の開閉可能なカバーに取り付け、或いは、照明装置よりも室内側に位置する無目の室内側の部分を着脱可能にすることがある。しかしながら、照明装置をカーテンウォールのスパンドレル部の上下方向の任意の位置に設けて照明を行いたいとの要望には、無目に設けられた照明装置では対応できない。これに対し、従来、照明装置により、スパンドレル部で照明を行うカーテンウォールの照明装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された従来のカーテンウォールの照明装置では、照明装置が方立に取り付けられて、照明装置により、LEDの照射光が縦や横の面内方向に放射される。ところが、従来のカーテンウォールの照明装置は、方立に一体的に設けられて、メンテナンスが困難なスパンドレル部に配置される。そのため、照明装置の方立からの取り外しや交換が容易ではなく、照明装置のメンテナンスに手間が掛かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、カーテンウォールのスパンドレル部に設けられる照明装置のメンテナンスを容易に行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ビジョン部と上下方向に隣り合うスパンドレル部に照明装置が設けられるカーテンウォールの照明装置の取付構造であって、
前記スパンドレル部で上下方向に延びる縦材と、
前記スパンドレル部に配置されて、前記照明装置が取り付けられた照明ベースと、
前記縦材に取り付けられて、前記照明ベースが移動可能に連結され、前記照明ベースを前記スパンドレル部から前記ビジョン部に向かってガイドするガイド部材と、
前記照明ベースを前記スパンドレル部に保持する保持具と、
を備えたカーテンウォールの照明装置の取付構造である。
また、本発明は、本発明のカーテンウォールの照明装置の取付構造を備えたカーテンウォールである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カーテンウォールのスパンドレル部に設けられる照明装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態のカーテンウォールを示す正面図である。
【
図2】第1実施形態のカーテンウォールを示す縦断面図である。
【
図3】第1実施形態のカーテンウォールを示す横断面図である。
【
図4】第1実施形態のカーテンウォールのスパンドレル部を示す縦断面図である。
【
図5】第1実施形態のカーテンウォールのスパンドレル部を示す横断面図である。
【
図6】第1実施形態のカーテンウォールの照明装置の取付構造を示す斜視図である。
【
図7】第1実施形態のカーテンウォールの照明装置の取付構造における照明装置のメンテナンス時の状態を示す縦断面図である。
【
図8】第2実施形態のカーテンウォールのスパンドレル部を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のカーテンウォールの照明装置の取付構造及びカーテンウォールの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のカーテンウォールの照明装置の取付構造(以下、照明取付構造という)は、照明装置を備えたカーテンウォールに設けられる。また、本実施形態のカーテンウォールは、複数のカーテンウォールユニット、及び、カーテンウォールユニットに設けられた照明取付構造を備えている。カーテンウォール及びカーテンウォールユニットは、建物の壁部で、建物の室内(屋内)と室外(屋外)の間に設置される。照明装置は、本実施形態のカーテンウォールにおける照明取付構造により、カーテンウォールユニット及びカーテンウォールに取り付けられて、建物の外観のデザインに用いられる照明を行う。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のカーテンウォール1を示す正面図であり、建物10の壁部11に設置されたカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2を室外側からみて示している。
図2は、第1実施形態のカーテンウォール1を示す縦断面図であり、建物10の一部を示している。
図3は、第1実施形態のカーテンウォール1を示す横断面図である。
【0011】
図示のように、建物10は、躯体12と、建物10の上下階の境界部分13と、建物10の各階の室内空間14を備えている。建物10の躯体12、境界部分13、及び、室内空間14は、壁部11のカーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2の室内側に設けられている。躯体12は、カーテンウォール1が取り付けられる取付部であり、境界部分13に設けられている。境界部分13は、建物10の上階と下階の間の境界に位置する部分であり、上階の室内空間14と下階の室内空間14の間に位置する。室内空間14は、建物10の使用空間であり、上下の境界部分13の間に位置する。
【0012】
なお、建物10に設置したカーテンウォール1及び照明取付構造3を正面からみたときに(
図1参照)、上下となる方向が上下方向であり、左右となる方向が左右方向である。
図1では、上下方向は鉛直方向であり、左右方向は水平方向である。室内外方向(
図2、
図3参照)は、建物10に設置したカーテンウォール1及び照明取付構造3における室内外方向(屋内外方向)である。また、室内外方向は、建物10に設置したカーテンウォール1及び照明取付構造3を正面からみたときに、前後となる方向であり、
図1では、左右方向に直交する水平方向である。このように、カーテンウォール1及び照明取付構造3に関する方向は、建物10に設置した状態での方向で特定する。また、カーテンウォール1及び照明取付構造3に関して室内側、室外側とは、建物10に設置した状態での室内外方向における室内側、室外側である。
【0013】
カーテンウォール1は、建物10の壁部11に並べて設置される複数のカーテンウォールユニット2を備えている。カーテンウォールユニット2は、カーテンウォール1を構成するパネルユニットであり、壁部11への設置前に、予めユニットとして組み立てられる。カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2は、建物10の躯体12(
図2参照)の室外側に配置され、躯体12に取り付けられる。これにより、カーテンウォール1及びカーテンウォールユニット2は、建物10の壁部11に設置されて、建物10の壁部11(外壁部)を形成する。複数のカーテンウォールユニット2は、上下方向と左右方向に並べて設置されて、それぞれ隣り合うカーテンウォールユニット2と互いに組み合わされている。
【0014】
カーテンウォール1のカーテンウォールユニット2は、互いに上下方向に隣り合うスパンドレル部2Aとビジョン部2Bを備えている。スパンドレル部2Aとビジョン部2Bは、上下に並べてカーテンウォールユニット2に設けられて、各カーテンウォールユニット2で互いに隣り合うとともに、上下方向に隣り合うカーテンウォールユニット2の間で互いに隣り合う。また、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bは、カーテンウォール1に、上下方向に交互に設けられて、それぞれ左右方向に並べて配置される。
【0015】
スパンドレル部2Aは、カーテンウォールユニット2の上側部分であり、ビジョン部2Bの上側に位置する。ビジョン部2Bは、カーテンウォールユニット2の下側部分であり、スパンドレル部2Aの下側に位置する。また、スパンドレル部2Aは、建物10の境界部分13の室外側に位置する腰部であり、室内外方向において、境界部分13と相対する。ビジョン部2Bは、建物10の室内空間14の室外側に位置する窓部であり、室内外方向において、室内空間14と相対する。
【0016】
カーテンウォールユニット2は、ダブルスキン構造のカーテンウォールユニット(ダブルスキンカーテンウォールユニット)であり、3つのパネル体20~22(室外側パネル体20、第1室内側パネル体21、第2室内側パネル体22)と、パネル体20~22を囲む枠体4と、枠体4の開口部4Aに設けられた空間部23を備えている。複数のカーテンウォールユニット2の枠体4は、それぞれ隣り合うカーテンウォールユニット2の枠体4と互いに組み合わされている。枠体4は、開口部4Aを形成する方形状の開口枠であり、建物10の躯体12に取り付けられる。
【0017】
パネル体20~22は、方形状のパネル状部材であり、枠体4の開口部4Aに配置されて、枠体4に取り付けられている。室外側パネル体20は、枠体4の開口部4Aで室外側に配置されたアウタースキンであり、室内側パネル体21、22は、枠体4の開口部4Aで室内側に配置されるインナースキンである。室外側パネル体20は、枠体4の開口部4Aで、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bにわたって設けられて、室内側パネル体21、22の室外側に配置されている。第1室内側パネル体21は、第2室内側パネル体22の上側に位置する上室内側パネル体であり、スパンドレル部2Aに設けられている。第2室内側パネル体22は、第1室内側パネル体21の下側に位置する下室内側パネル体であり、ビジョン部2Bに設けられている。
【0018】
室内側パネル体21、22は、上下方向に隣り合い、室外側パネル体20の室内側に配置されている。室外側パネル体20と室内側パネル体21、22は、室内外方向に離隔して、室内外方向において、互いに対向して配置されている。空間部23は、室外側パネル体20と室内側パネル体21、22の間に形成された中間空気層であり、枠体4の開口部4Aで、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bにわたって形成されている。
【0019】
室外側パネル体20と第1室内側パネル体21は、固定パネル体であり、枠体4の開口部4Aに固定されている。また、室外側パネル体20は、ガラスパネル(例えば、合せガラス)であり、第1室内側パネル体21は、非ガラスパネル(例えば、耐火パネル)である。第2室内側パネル体22は、ガラスパネル(例えば、複層ガラス)を有する開閉可能な開閉パネル体であり、枠体4に開閉可能に連結されて、室内側に向かって開く。ビジョン部2Bで、第2室内側パネル体22は、室内空間14の室外側に位置して、室内空間14とカーテンウォールユニット2の空間部23の間に配置される。第2室内側パネル体22を開くことで、カーテンウォールユニット2の空間部23が室内側(室内空間14)に向かって開放される。
【0020】
枠体4は、互いに組み合わされた4つの枠5~8(上枠5、下枠6、一対の縦枠7、8)と、無目9を有し、枠5~8により、方形状の開口部4Aを形成している。枠体4の枠5~8は、枠体4を構成する枠材であり、枠体4の枠5~8と無目9は、押出成形により形成された金属製(例えば、アルミニウム合金製)の形材からなる。上枠5、下枠6、及び、左右の縦枠7、8の端部同士が接続されて、枠5~8が枠組みされている。
【0021】
上枠5と下枠6は、枠体4の上下の横枠であり、枠体4の上部と下部で左右方向(横方向)に延びる。一対の縦枠7、8(第1縦枠7、第2縦枠8)は、枠体4の左右の側部に位置する側枠であり、枠体4の側部で上下方向(縦方向)に延びる。無目9は、上枠5と下枠6の間で左右方向に延び、左右の縦枠7、8に接続されている。また、無目9は、室外側パネル体20から室内側に離隔して、室外側パネル体20及び空間部23の室内側に位置する。
【0022】
室外側パネル体20は、枠体4の枠5~8に囲まれて、枠5~8に装着されている。第1室内側パネル体21は、スパンドレル部2Aで、上枠5、左右の縦枠7、8、及び、無目9に囲まれて、上枠5、左右の縦枠7、8、及び、無目9に装着されている。第2室内側パネル体22は、ビジョン部2Bで、下枠6、左右の縦枠7、8、及び、無目9に囲まれて、下枠6、左右の縦枠7、8、及び、無目9に装着されている。無目9は、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bの間、及び、第1室内側パネル体21と第2室内側パネル体22の間に配置されている。
【0023】
カーテンウォール1(カーテンウォールユニット2)は、スパンドレル部2Aに設けられた照明装置30及び照明取付構造3を備えている(
図2参照)。照明取付構造3の照明装置30は、ビジョン部2Bと上下方向(ここでは、ビジョン部2Bの上側)に隣り合うスパンドレル部2Aに設けられて、照明取付構造3により、カーテンウォール1(カーテンウォールユニット2)のスパンドレル部2Aに設置される。照明装置30は、カーテンウォール1のスパンドレル部2Aで発光して照明を行う。
【0024】
図4は、第1実施形態のカーテンウォール1のスパンドレル部2Aを示す縦断面図であり、
図2のスパンドレル部2Aを含む部分を拡大して示している。
図5は、第1実施形態のカーテンウォール1のスパンドレル部2Aを示す横断面図であり、2つのカーテンウォールユニット2の縦枠7、8側の部分を拡大して示している。
図6は、第1実施形態のカーテンウォール1の照明取付構造3を示す斜視図であり、照明取付構造3の下端部を含む部分を模式的に示している。
【0025】
図示のように、左右方向に隣り合う2つのカーテンウォールユニット2において、一方のカーテンウォールユニット2の第1縦枠7と他方のカーテンウォールユニット2の第2縦枠8は、左右方向において互いに対向して、左右に隣接して配置されている。また、カーテンウォールユニット2のそれぞれで、スパンドレル部2Aは、一対の縦枠7、8の上側部分を含み、ビジョン部2Bは、一対の縦枠7、8の下側部分を含む。縦枠7、8は、室外側パネル体20を保持する室外側保持部7A、8Aと、第1室内側パネル体21を保持する室内側保持部7B、8Bと、室外側保持部7A、8Aと室内側保持部7B、8Bの間に位置する板状の見込み部7C、8Cを有している。見込み部7C、8Cは、縦枠7、8の見込み方向(室内外方向)に沿って配置されて、枠体4の開口部4A及びカーテンウォールユニット2の空間部23を区画する。
【0026】
カーテンウォール1は、カーテンウォールユニット2のそれぞれに、少なくともスパンドレル部2Aで上下方向(縦方向)に延びる縦材40を備えている。ここでは、縦材40は、一対の縦枠7、8であり、カーテンウォールユニット2のスパンドレル部2A及びビジョン部2Bに配置されて、スパンドレル部2Aからビジョン部2Bまで上下方向に延びる。縦材40(縦枠7、8)は、枠体4の開口部4A側(空間部23側)に位置する開口側部41及び見込み面42を有している。縦材40の開口側部41は、縦材40における枠体4の開口部4A(空間部23)を区画する部分(縦枠7、8の見込み部7C、8C)であり、縦材40の見込み面42は、縦材40における枠体4の開口部4A(空間部23)を区画する面(縦枠7、8の見込み面)である。
【0027】
照明取付構造3は、縦材40の一例である一対の縦枠7、8のうちの一方又は両方の縦枠(ここでは、一方の第1縦枠7)に設けられて、スパンドレル部2Aに配置されている。照明取付構造3は、スパンドレル部2Aで、縦材40(第1縦枠7)の開口側部41及び見込み面42に設けられて、枠体4の開口部4A及び空間部23に配置される。また、照明取付構造3は、スパンドレル部2Aに配置された照明ベース50と、照明ベース50に着脱可能に取り付けられた照明装置30と、照明ベース50をガイドするガイド部材60と、照明ベース50を保持する着脱可能な保持具70を備えている。
【0028】
枠体4の開口部4A及び空間部23で、照明取付構造3及び照明取付構造3の各部30、50、60、70は、室外側パネル体20の室内側、及び、第1室内側パネル体21の室外側に配置されて、室外側パネル体20と第1室内側パネル体21の間に位置している。また、照明取付構造3、照明ベース50、及び、ガイド部材60は、縦材40の開口側部41及び見込み面42に沿って上下方向(縦材40の長手方向)に延びる。室内外方向において、照明装置30、照明ベース50、及び、ガイド部材60は、第1室内側パネル体21よりも室外側パネル体20に近い位置に配置され、照明装置30及び照明ベース50は、室外側パネル体20の室内側面と対向して配置される。
【0029】
照明ベース50は、照明装置30を保持する上下方向に長尺なベース部材(保持部材)である。照明装置30は、照明ベース50の上下方向の任意の位置に取り付け可能であり、照明ベース50に室外側に向けて取り付けられる。また、照明装置30は、光源(例えば、発光ダイオード(LED)、電球、発光素子)を含む光照射部(照明部)であり、室外側(室外側パネル体20)に向けて配置されている。照明装置30は、照明ベース50から室外側(室外側パネル体20)に向かって光を照射して照明を行う。
【0030】
照明ベース50は、ガイド部材60に連結される連結部51と、照明装置30を収容する凹状の収容部52と、中空形状に形成された中空部53と、中空部53内に形成された配線空間54と、配線空間54の室外側に位置する壁部55と、収容部52に取り付けられた遮光材56を有している。照明ベース50の各部51~56は、上下方向(照明ベース50の長手方向)に延びる。連結部51は、ガイド部材60に係合する係合部57を有し、係合部57により、ガイド部材60に上下方向にスライド可能に係合して連結される。係合部57は、上下方向に延びる溝状の凹部(係合溝部)であり、連結部51の室内外方向に離隔した2箇所に形成されている。
【0031】
照明ベース50は、スパンドレル部2Aで、連結部51の2つの係合部57により、ガイド部材60に上下方向に移動可能(スライド可能)に連結される。収容部52、中空部53、及び、配線空間54は、左右方向において、連結部51に対して枠体4の開口部4A(空間部23)の内方側に位置している。収容部52は、上下方向に延びる溝状の凹部(収容溝部)であり、室外側に向かって開放されている。照明装置30は、収容部52の上下方向の任意の位置に配置されて、収容部52の内部に収容され、収容部52に取り付けられている。遮光材56は、収容部52及び照明ベース50から室外側に向かって突出して、室外側パネル体20の室内側面と接触する。遮光材56は、照明ベース50と室外側パネル体20の間の隙間を塞いで遮光し、照明装置30から照射された光が漏れるのを防ぐ。
【0032】
中空部53及び配線空間54は、収容部52の室内側に位置している。壁部55は、配線空間54の室外側の部分を区画する中空部53の室外側の壁部(区画壁部)であり、収容部52(照明装置30)と配線空間54の間に位置している。配線空間54は、中空部53及び照明ベース50の内部空間であり、照明装置30から延びる配線31を保持具70まで通す。配線31は、電気配線用のケーブルであり、照明装置30からカーテンウォール1よりも室内側に位置する建物10側の接続部(例えば、照明装置30の制御部、電源)に向かって延び、照明装置30と建物10側の接続部とに接続する。また、配線31は、壁部55に形成された挿通部(図示せず)を挿通して、照明装置30から室内側の配線空間54まで配置され、配線空間54で上下方向に延びる。配線31は、配線空間54に収容されて、照明装置30よりも下方に位置する保持具70まで下方に延びる。
【0033】
ガイド部材60は、上下方向に長尺なレール(ガイドレール)であり、少なくともスパンドレル部2A(スパンドレル部2A、又は、スパンドレル部2Aとビジョン部2B)に設けられる。少なくともスパンドレル部2Aで、ガイド部材60は、縦材40(第1縦枠7)に取り付けられて、縦材40に沿って上下方向に延びる。ここでは、ガイド部材60及び照明ベース50は、ビジョン部2Bには設けられずに、スパンドレル部2Aのみに設けられる。また、ガイド部材60は、縦材40の見込み面42に取り付けられている。
【0034】
左右方向において、ガイド部材60、照明ベース50、照明装置30、及び、保持具70は、縦材40の見込み面42に対して枠体4の開口部4A側(空間部23側)に位置している。また、照明ベース50及び保持具70は、縦材40の見込み面42から枠体4の開口部4A側(空間部23側)に突出して配置されている。
【0035】
ガイド部材60は、照明ベース50と係合するレール部61を有している。レール部61は、上下方向(ガイド部材60の長手方向)に延びる突部(係合突部)であり、ガイド部材60の室内外方向に離隔した2箇所に形成されて、それぞれ照明ベース50の係合部57と係合する。ガイド部材60は、2つのレール部61により、係合部57及び照明ベース50と係合して連結される。照明ベース50の係合部57は、ガイド部材60のレール部61に沿って上下方向にスライドして移動する。照明ベース50は、係合部57を介して、ガイド部材60(レール部61)により、上下方向にガイドされて、ガイド部材60に沿って上下方向にスライドして移動する。
【0036】
照明ベース50は、スパンドレル部2Aで、ガイド部材60に上下方向に移動可能に連結される。保持具70を外した状態(保持具70による照明ベース50の保持を解除した状態)で、ガイド部材60は、照明ベース50をスパンドレル部2Aからビジョン部2Bに向かってガイドする。照明ベース50は、スパンドレル部2Aからビジョン部2Bまでガイド部材60によりガイドされて移動するとともに、ビジョン部2Bからスパンドレル部2Aまでガイド部材60によりガイドされて移動する。これにより、照明ベース50は、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bのそれぞれに移動して、スパンドレル部2Aとビジョン部2Bのそれぞれに配置される。
【0037】
保持具70は、スパンドレル部2Aのビジョン部2B側(下側)の端部(下端部)に配置されて、ボルト71により、縦材40に着脱可能に取り付けられる。また、保持具70は、スパンドレル部2Aに位置する照明ベース50及びガイド部材60の下側に配置されて、照明ベース50をガイド部材60に連結された状態でスパンドレル部2Aに保持する。具体的には、保持具70は、縦材40の開口側部41及び見込み面42に取り付けられて、照明ベース50のビジョン部2B側の端部(下端部58)を保持する。保持具70は、照明ベース50の下端部58の下側で、照明ベース50の下端部58を支えて保持する。保持具70は、照明ベース50を固定する固定具であり、照明ベース50の下端部58を固定するとともに、照明ベース50をスパンドレル部2Aに固定する。
【0038】
保持具70は、照明ベース50の下端部58が載置される載置部72と、配線31が配置される配線部73と、配線部73に蓋をする蓋部74を有している。保持具70の載置部72は、照明ベース50の下端部58の下側に位置する板状の支え部及びカバー部である。照明ベース50の下端部58は、載置部72に上方から載置されて、支え部である載置部72により、下方から支えられて保持される。また、照明ベース50の下端部58は、カバー部である載置部72により、下方から覆われて、ビジョン部2B側で遮蔽される。
【0039】
保持具70の配線部73は、保持具70の配線経路に位置する配線用の空間部(配線経路部)であり、照明ベース50及び配線空間54の室内側に位置して、照明ベース50及び配線空間54から室内側に向かって配置されている。保持具70の配線部73と照明ベース50の配線空間54は、配線31が挿通する挿通口(図示せず)により、互いに繋がる。配線31は、照明装置30から配線空間54を通って配線部73まで延び、配線部73に収容される。配線部73は、照明装置30から延びる配線31を室内側に向かって通す。配線31は、配線部73を通って保持具70及びカーテンウォール1の室内側に向かって延びる。また、配線31は、配線部73から建物10側の接続部に向かって延び、建物10側の接続部に接続する。
【0040】
保持具70の蓋部74は、配線部73に着脱可能に取り付けられて、配線部73内の配線31及びボルト71を遮蔽する。保持具70の取り付け時には、蓋部74を配線部73から取り外した状態で、ボルト71を配線部73の内部に入れて、ボルト71により、配線部73及び保持具70を縦材40に取り付ける。続いて、蓋部74を配線部73に取り付ける。また、保持具70の取り外し時には、蓋部74を配線部73から取り外し、ボルト71を外して、保持具70を縦材40から取り外す。
【0041】
図7は、第1実施形態の照明取付構造3における照明装置30のメンテナンス時の状態を示す縦断面図である。
図7では、開いた状態の第2室内側パネル体22を模式的に二点鎖線で示している。
図示のように、照明装置30のメンテナンスを行うときには、建物10の室内空間14で、第2室内側パネル体22を開いて、ビジョン部2Bに位置するカーテンウォールユニット2の空間部23を開放する。次に、空間部23(枠体4の開口部4A)で、保持具70を縦材40から取り外して、保持具70による照明ベース50の保持を解除する。続いて、照明ベース50を空間部23内でガイド部材60に沿ってスパンドレル部2Aからビジョン部2Bまで下方に移動させる。その際、照明ベース50は、ガイド部材60により、スパンドレル部2Aからビジョン部2Bにガイドされ、スパンドレル部2Aから出て、ビジョン部2Bに移動する。
【0042】
照明ベース50の移動に伴い、配線31は、例えば、建物10の境界部分13から室外側に向かって引き出されてビジョン部2Bまで延びるように配置される。或いは、配線31の接続箇所を保持具70の配線部73内に配置し、保持具70を縦材40から取り外す前に、配線部73内で配線31の接続箇所を外す。照明ベース50は、ガイド部材60によりガイドされつつ、ビジョン部2Bに位置するカーテンウォールユニット2の空間部23に移動する。続いて、照明ベース50を室内側(室内空間14)に移動させて、照明装置30のメンテナンス(例えば、照明装置30の照明ベース50からの取り外し、照明装置30の修理、照明装置30の交換)を行う。
【0043】
照明装置30のメンテナンスが終了した後、照明ベース50を空間部23内でガイド部材60に沿ってビジョン部2Bからスパンドレル部2Aまで上方に移動させる。その際、照明ベース50は、ガイド部材60により、ビジョン部2Bからスパンドレル部2Aにガイドされて、スパンドレル部2Aに配置される。続いて、空間部23で、保持具70を縦材40に取り付けて、保持具70により照明ベース50をスパンドレル部2Aに保持する。次に、第2室内側パネル体22を閉じて、ビジョン部2Bに位置するカーテンウォールユニット2の空間部23を閉鎖する。
【0044】
以上説明したように、第1実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3では、照明ベース50をスパンドレル部2Aからビジョン部2Bに移動できるため、カーテンウォール1のスパンドレル部2Aに設けられる照明装置30のメンテナンスを容易に行うことができる。また、照明装置30を照明ベース50の長手方向の任意の位置に取り付けることで、スパンドレル部2Aで、照明装置30を上下方向の任意の位置に設置することができる。
【0045】
保持具70により、照明ベース50を下方から支えて、スパンドレル部2Aに照明ベース50を安定して保持することができる。また、保持具70の載置部72により、照明ベース50の下端部58を安定して支えつつ、照明ベース50の下端部58のビジョン部2B側への露出を抑制することができる。
【0046】
照明装置30の配線31を照明ベース50の配線空間54を通して保持具70まですっきりと配線することができる。また、照明装置30の配線31を保持具70の配線部73を通して室内側に向かってすっきりと配線することができる。これらにより、照明取付構造3の見栄えをよくして、照明取付構造3の意匠性を向上することができる。
【0047】
ガイド部材60をスパンドレル部2Aのみに設けることで、ガイド部材60のビジョン部2B側への露出を抑制して、照明取付構造3の意匠性を高めることができる。ガイド部材60は、縦材40の見込み面42に取り付けられる。これにより、縦材40の見込み面42に照明装置30を連結して、照明装置30により、縦材40の見込み面42から照明を行うことができる。
【0048】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3について説明する。第2実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3では、第1実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3と同じ事項の説明は省略し、第1実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3と相違する事項について主に説明する。また、第2実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3に関し、第1実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3の構成に相当する構成には、第1実施形態のカーテンウォール1及び照明取付構造3の構成と同じ名称を用いる。
【0049】
図8は、第2実施形態のカーテンウォール1のスパンドレル部2Aを示す横断面図であり、
図5と同様に、カーテンウォールユニット2の一部を拡大して示している。
図示のように、カーテンウォール1のカーテンウォールユニット2は、少なくともスパンドレル部2Aに配置された中骨80を備えている。中骨80は、左右の縦枠7、8の間で上下方向に延び、上枠5と無目9に接続されている。また、中骨80は、室外側パネル体20から室内側に離隔して、室外側パネル体20及び空間部23の室内側に位置する。第1室内側パネル体21は、左右方向に分割されて、中骨80の左右の両側に配置されて、中骨80に装着されている。中骨80は、左右の第1室内側パネル体21の間に配置されて、左右の第1室内側パネル体21を保持する。
【0050】
照明取付構造3は、中骨80である縦材90に設けられている。縦材90(中骨80)は、枠体4の開口部4A側(空間部23側)に位置する開口側部91及び見付け面92を有している。縦材90の開口側部91は、縦材90における枠体4の開口部4A(空間部23)に面する部分である。縦材90の見付け面92は、縦材90の室外側(空間部23側)の正面に位置する室外側面であり、室外側に向けて配置されて、室内外方向において、室外側パネル体20の室内側面と対向する。スパンドレル部2Aで、照明取付構造3は、縦材90の開口側部91及び見付け面92に設けられて、枠体4の開口部4A及び空間部23に配置される。
【0051】
枠体4の開口部4A及び空間部23で、照明取付構造3及び照明取付構造3の各部30、50、60、70は、縦材90の見付け面92の室外側に配置されて、室外側パネル体20と縦材90の見付け面92の間に位置している。また、照明取付構造3及び照明取付構造3の各部30、50、60、70は、室内外方向において、室外側パネル体20から室内側に離隔して配置されている。照明取付構造3、照明ベース50、及び、ガイド部材60は、縦材90の開口側部91及び見付け面92に沿って上下方向(縦材90の長手方向)に延びる。
【0052】
照明ベース50は、遮光材56を有しておらず、照明ベース50の係合部57は、連結部51の左右方向に離隔した2箇所に形成されている。照明ベース50の収容部52、中空部53、及び、配線空間54は、連結部51に対して室外側に位置している。ガイド部材60は、縦材90の室外側の見付け面92に取り付けられており、ガイド部材60のレール部61は、ガイド部材60の左右方向に離隔した2箇所に形成されている。保持具70(
図8では、図示せず)及び照明ベース50は、縦材90の見付け面92から室外側に突出して配置されている。保持具70は、縦材90の開口側部91及び見付け面92に取り付けられ、保持具70の配線部73は、照明ベース50及び配線空間54の下側に位置している。
【0053】
ガイド部材60を縦材90の見付け面92に取り付けることで、縦材90の見付け面92に照明装置30を連結して、照明装置30により、縦材90の見付け面92から照明を行うことができる。
【0054】
なお、照明取付構造3及び照明取付構造3の各部30、50、60、70は、室外側パネル体20から室内側に離隔させずに配置してもよい。また、縦材90は、枠体4の開口部4Aで、左右方向の1箇所に設けてもよく、左右方向の複数箇所に設けてもよい。縦材90が複数箇所に設けられるときには、照明取付構造3は、複数の縦材90のうちのいずれか1つ又は2つ以上に設けてもよく、全ての縦材90に設けてもよい。保持具70は、縦材40、90に取り付けられるボルトであってもよい。ボルトは、例えば、照明ベース50の挿通孔を挿通して縦材40、90に取り付けられる。ボルトにより、照明ベース50は、縦材40、90に固定されて、スパンドレル部2Aに保持される。これに対し、縦材40、90に取り付けられたボルトにより、照明ベース50の下端部58を受けるようにしてもよい。
【0055】
本発明は、カーテンウォールユニット2を備えたカーテンウォール1における照明取付構造3に限定されず、種々のカーテンウォール(例えば、方立と無目を備えたカーテンウォール)における照明取付構造に適用することができる。従って、照明取付構造は、縦枠7、8又は中骨80に限定されず、種々のカーテンウォールの縦材に設けることができる。また、スパンドレル部2Aは、ビジョン部2Bの上側に位置していてもよく、ビジョン部2Bの下側に位置していてもよい。
【0056】
以上のとおり、カーテンウォールの照明装置の取付構造は、
ビジョン部と上下方向に隣り合うスパンドレル部に照明装置が設けられるカーテンウォールの照明装置の取付構造であって、
前記スパンドレル部で上下方向に延びる縦材と、
前記スパンドレル部に配置されて、前記照明装置が取り付けられた照明ベースと、
前記縦材に取り付けられて、前記照明ベースが移動可能に連結され、前記照明ベースを前記スパンドレル部から前記ビジョン部に向かってガイドするガイド部材と、
前記照明ベースを前記スパンドレル部に保持する保持具と、
を備えたカーテンウォールの照明装置の取付構造である。
従って、照明ベースをスパンドレル部からビジョン部に移動できるため、カーテンウォールのスパンドレル部に設けられる照明装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0057】
前記スパンドレル部は、前記ビジョン部の上側に位置し、
前記保持具は、前記照明ベースの下端部を支えて固定する。
従って、保持具により、照明ベースを下方から支えて、スパンドレル部に照明ベースを安定して保持することができる。
【0058】
前記保持具は、前記照明ベースの下端部が載置されて、前記照明ベースの下端部を下方から覆う載置部を有する。
従って、保持具の載置部により、照明ベースの下端部を安定して支えつつ、照明ベースの下端部のビジョン部側への露出を抑制することができる。
【0059】
前記照明ベースは、前記照明装置から延びる配線を前記保持具まで通す配線空間を有する。
従って、照明装置の配線を照明ベースの配線空間を通して保持具まですっきりと配線することができる。
【0060】
前記保持具は、前記照明装置から延びる配線を室内側に向かって通す配線部を有する。
従って、照明装置の配線を保持具の配線部を通して室内側に向かってすっきりと配線することができる。
【0061】
前記ガイド部材は、前記スパンドレル部のみに設けられる。
従って、ガイド部材のビジョン部側への露出を抑制して、カーテンウォールの照明装置の取付構造の意匠性を高めることができる。
【0062】
前記ガイド部材は、前記縦材の見込み面に取り付けられる。
従って、縦材の見込み面に照明装置を連結して、照明装置により、縦材の見込み面から照明を行うことができる。
【0063】
前記ガイド部材は、前記縦材の室外側の見付け面に取り付けられる。
従って、縦材の室外側の見付け面に照明装置を連結して、照明装置により、縦材の室外側の見付け面から照明を行うことができる。
【0064】
カーテンウォールは、カーテンウォールの照明装置の取付構造を備えたカーテンウォールである。
従って、カーテンウォールのスパンドレル部に設けられる照明装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0065】
1・・・カーテンウォール、2・・・カーテンウォールユニット、2A・・・スパンドレル部、2B・・・ビジョン部、3・・・照明取付構造、4・・・枠体、4A・・・開口部、5・・・上枠、6・・・下枠、7・・・第1縦枠、7A・・・室外側保持部、7B・・・室内側保持部、7C・・・見込み部、8・・・第2縦枠、8A・・・室外側保持部、8B・・・室内側保持部、8C・・・見込み部、9・・・無目、10・・・建物、11・・・壁部、12・・・躯体、13・・・境界部分、14・・・室内空間、20・・・室外側パネル体、21・・・第1室内側パネル体、22・・・第2室内側パネル体、23・・・空間部、30・・・照明装置、31・・・配線、40・・・縦材、41・・・開口側部、42・・・見込み面、50・・・照明ベース、51・・・連結部、52・・・収容部、53・・・中空部、54・・・配線空間、55・・・壁部、56・・・遮光材、57・・・係合部、58・・・下端部、60・・・ガイド部材、61・・・レール部、70・・・保持具、71・・・ボルト、72・・・載置部、73・・・配線部、74・・・蓋部、80・・・中骨、90・・・縦材、91・・・開口側部、92・・・見付け面。