(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103691
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 23/00 20150101AFI20230720BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230720BHJP
【FI】
F21V23/00 120
F21V23/00 170
F21S2/00 600
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004349
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻 裕也
(72)【発明者】
【氏名】衛藤 信行
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】照明器具の施工性を向上させる。
【解決手段】光源が取り付けられた底板42を有する光源ユニット1と、底板42に対向するように配置された天板41と、を備えている。天板41には、電源線が接続される電源線接続部811を有する端子台81と、光源ユニット1に電源を供給する電源回路基板22と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源が取り付けられた底板を有する光源ユニットと、
前記底板に対向するように配置された天板と、
を備え、
前記天板には、
電源線が接続される電源線接続部を有する端子台と、
前記光源ユニットに電源を供給する電源回路基板と、が設けられていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記電源線接続部は、前記底板と前記天板とが対向する方向である第1方向と異なる方向から、外部電力の供給を受ける電源線を差し込むように構成されている、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記電源回路基板と前記端子台とを収容する電源カバーをさらに備える、請求項1または2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記電源カバーには、第1開口が形成されており、
前記端子台の一部は、前記第1開口から外部に露出している、請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記電源カバーは、前記天板から前記底板に向かう方向に第2開口を有していることを特徴とする、請求項3または4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記電源回路基板は、シャーシを介して前記天板に取り付けられている、請求項1~5のいずれか1つに記載の照明器具。
【請求項7】
前記電源回路基板と前記天板との間には絶縁ケースが配置されている、請求項1~6のいずれか1つに記載の照明器具。
【請求項8】
前記電源回路基板と前記天板との間には、該電源回路基板と該天板との間の隙間を形成するためのスペーサが配置されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1つに記載の照明器具。
【請求項9】
前記スペーサは、天板と一体に形成されている、請求項8に記載の照明器具。
【請求項10】
前記スペーサは、前記電源回路基板に実装されている、請求項8に記載の照明器具。
【請求項11】
前記スペーサは、前記電源回路基板に結合されていることを特徴とする、請求項8~10のいずれか1つに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、体育館やホールなどの天井の高い建物に設置され、照明空間を上方から照明する、所謂高天井用の照明器具が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の照明器具の本体の天板には、光源に電力を供給するための点灯装置が設けられている。この点灯装置は、点灯回路と点灯回路を収納する点灯装置ケースと、点灯装置ケースに設けられた端子台とを備えている。
【0005】
特許文献1の照明器具の構成では、照明器具を組み立てる場合、点灯装置ケース内に点灯回路や端子台などを取り付けた後に、点灯装置ケースを天板に組み付けることとなる。このため、点灯装置ケースを天板に組付ける前に、予め点灯装置ケース内の点灯回路や端子台、および電源ユニット等の配線を行う必要がある。このことから、点灯装置ケースを天板に組付ける際に、配線用のケーブル等が点灯装置ケースと天板の間等に挟まる恐れがある。
【0006】
そこで、本開示は、施工性が向上した照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本開示の一実施形態に係る照明器具は、光源が取り付けられた底板を有する光源ユニットと、前記底板に対向するように配置された天板と、を備え、前記天板には、電源線が接続される電源線接続部を有する端子台と、前記光源ユニットに電源を供給する電源回路基板と、が設けられている。
【発明の効果】
【0008】
この構成によると、照明器具の施工性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る照明器具を上方から見た斜視図。
【
図2】本実施形態に係る照明器具を下方から見た斜視図。
【
図4】本実施形態に係る放熱部を上方から見た平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0011】
<照明器具の構造>
以下の説明において、照明器具の上下、左右、前後の方向を、
図1に図示されている上下、左右、前後の矢印を用いて規定して説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る照明器具は、光源ユニット1と、電源ユニット2と、放熱部3と、保持部4と、アーム6と、無線通信部7と、端子台部8と、を備えている。
【0013】
電源ユニット2は、光源ユニット1に給電する。
【0014】
放熱部3は、光源ユニット1の放熱をそれぞれ行う。
【0015】
保持部4は、光源ユニット1を保持する。保持部4は、天板41と、底板42と、一対の第1支持部43と、一対の第2支持部44とを有する。底板42には、光源ユニット1が下面に取り付けられている。一対の第1支持部43および一対の第2支持部44は、底板42の上面を、天板41の下面に対向させた状態で、天板41および底板42を支持する。
【0016】
電源ユニット2は、天板41の上面に取り付けられる。放熱部3は、底板42の上面に取り付けられる。
【0017】
無線通信部7は、無線通信を行うことができるように構成されている。例えば、無線通信部7は、外部に配置された通信装置(図示省略)に対して、無線通信により通信信号を送信や受信できるように構成されている。
【0018】
端子台部8は、外部電源(図示省略)や調光装置(図示省略)と、電気的な接続ができるように構成されている。例えば、端子台部8には、外部電源や調光装置の電源線や調光線が接続される。端子台部8は、天板41の上面に取り付けられており、電源ユニット2の後方に隣接して配置されている。
【0019】
(光源ユニット)
図2に示すように、光源ユニット1は、光源に相当するLED(Light Emitting Diode)モジュールと、カバー10と、パッキン11とを有する。
【0020】
LEDモジュールは、例えば、複数個のLEDと、実装基板12とを有する。各LEDは、例えば、従来周知であるパッケージ型の白色LEDなどである。実装基板12は、矩形平板状の樹脂基板で構成されている。実装基板12は、底板42の下面に、例えば、ねじ止めにより固定されている。
【0021】
複数個のLEDは、実装基板12の下面に、縦横に並べて実装される。また、実装基板12の下面にレセプタクルコネクタが実装される。レセプタクルコネクタは、実装基板12の下面に形成される配線用の導体を介して、各LEDの電極(カソードおよびアノード)と電気的に接続される。
【0022】
カバー10は、LEDモジュールを覆い隠すように保持部4に取り付けられる。カバー10は、ポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料により形成されている。
【0023】
カバー10は、本体部101と、フランジ部102とを有する。本体部101は、上面に開口(図示省略)を有した扁平な矩形の箱状に形成されている。フランジ部102は、本体部101の上記開口の周縁から外方に突出するように、本体部101と一体に形成されている。すなわち、カバー10を上方から見たときに、フランジ部102は、矩形枠状に形成されている。このフランジ部102が、底板42に対して、ねじ止めされることにより、カバー10は、保持部4に取り付けられている。
【0024】
パッキン11は、フランジ部102と略同形で、上方から見たときに矩形枠状である。パッキン11は、例えばゴム材料または樹脂材料により形成されている。パッキン11は、カバー10のフランジ部102と保持部4の底板42との間に介在する。パッキン11は、塵または水滴などがカバー10内に侵入することを防止する。
【0025】
(放熱部)
図1~
図4に示すように、放熱部3は、複数の放熱フィン31から構成されている。複数の放熱フィン31は、底板42の上面に固定されている。複数の放熱フィン31は、上方から見たときに、放射状になるように並んで配置されている(
図4参照)。
【0026】
各放熱フィン31は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの熱伝導性に優れた材料から形成されている。各放熱フィン31は、矩形板状の1枚のアルミ板に折り曲げ加工を施すことにより、略U字状に形成されている。具体的に、各放熱フィン31は、ベース部311と、一対の放熱板312とを有する。一対の放熱板312は、ベース部311の左右方向における両端縁からそれぞれ上方に延びるように形成されている。
【0027】
ベース部311は、略台形板状となるように形成されている。また、ベース部311には、厚み方向に貫通する複数のボス孔が設けられている。複数のボス孔は、ベース部311の長手方向に沿って設けられている。また、保持部4の底板42は、ベース部311の複数のボス孔313にそれぞれ対応するように、複数のボスを有する。各放熱フィン31は、底板42の複数のボスがベース部311の複数のボス孔313に挿入された状態で、底板42のボスをかしめることにより、底板42に固定されている。
【0028】
このように、放熱部3は、各放熱フィン31が1つ1つ折り曲げ加工により形成され、また底板42に対してかしめにより固定されている。そのため、例えば放熱部3全体がアルミダイカストによって一体に形成される場合に比べて、放熱部3の小型化および軽量化を図ることができる。
【0029】
(保持部)
保持部4は、上述したように、天板41と、底板42と、一対の第1支持部43と、一対の第2支持部44とを有する。
【0030】
天板41は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属板により、略矩形板状に形成されている。天板41には、前側中央および後側中央に連結部41aが形成されており、右側中央および左側中央に連結部41bが形成されている。
【0031】
底板42は、それぞれ、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの熱伝導性に優れた金属板により、略矩形板状に形成されている。底面42には、前側中央および後側中央に連結部42aが形成されており、右側中央および左側中央に連結部42bが形成されている。
【0032】
第1支持部43および第2支持部44は、例えば、亜鉛鋼板などの1枚の金属板に折り曲げ加工を施すことにより形成されている。
【0033】
第1支持部43は、上下両端部に、連結部43a,43bが形成されている。連結部43a,43bは、第1支持部43の上下両端部に折り曲げ加工を施すことにより形成される。一対の第1支持部43は、前後方向において互いに対向するように配置されている。第1支持部43は、ねじなどにより、連結部43aが天板41の連結部41aと連結され、連結部43bが底板42の連結部42aと連結される。
【0034】
第2支持部44は、上下両端部に、連結部44a,44bが形成されている。連結部44a,44bは、第2支持部44の上下両端部に折り曲げ加工を施すことにより形成される。一対の第2支持部44は、左右方向において互いに対向するように配置されている。第2支持部44は、ねじなどにより、連結部44aが天板41の連結部41bと連結され、連結部44bが底板42の連結部42bと連結される。
【0035】
この一対の第1支持部43および一対の第2支持部44により、天板41および底板42が固定されている。
【0036】
(アーム)
図1に示すように、アーム6は、亜鉛鋼板などの長尺の金属板が長手方向における両端で同一方向に略直角に曲げられてU字状に形成されている。
【0037】
アーム6は、長手方向の両端部が、一対の第2支持部44に取り付けられている。具体的には、アーム6の長手方向の両端部には、貫通孔61およびスリット62が形成されている。また、一対の第2支持部44は、貫通孔61およびスリット62に対応する位置に、ねじ穴(図示省略)が形成されている。この貫通孔61およびスリット62を介して、第2支持部44に形成された各ねじ穴に、ねじ52,53をそれぞれ締結することにより、アーム6と第2支持部44とを固定することができる。
【0038】
また、アーム6は、ねじ53を外した状態において、ねじ52を中心に、スリット62に沿って、前後方向に回動可能となっている。具体的には、ねじ52を貫通孔61に締結した状態で、本照明器具の照射方向を調整し、本照明器具の照射方向が定まった後に、スリット62を介してねじ53を締結することで、アーム6と第2支持部51とを固定することができる。
【0039】
上述したように、アーム6は、ねじ52,53によって、第2支持部44に連結される。第1支持部43は、連結部43aが天板41の前側中央および後側中央に形成された連結部41aと連結され、連結部43bが底板42の前側中央および後側中央に形成された連結部42aと連結される。第2支持部44は、貫通孔44aを介して天板41の左側中央および右側中央に形成された連結部41bと連結され、連結部44bが底板42の左側中央および右側中央に形成された連結部42bと連結される。この構成により、本照明器具の荷重のバランスが安定する。
【0040】
本実施形態の照明器具は、アーム6のボルト挿通孔に挿通される一対の吊りボルトにナットが締め付けられることで建物の天井に設置される。ただし、本実施形態の照明器具は、アーム6が吊りボルトから外れたとしても照明器具が落下しないように、ワイヤなどでさらに支持されていることが好ましい。
【0041】
(無線通信部)
無線通信部7は、アンテナ部と、受光素子と、を有する。アンテナ部、受光素子は、回路基板上に形成されている。回路基板は、例えば、プリント配線基板などである。
【0042】
アンテナ部は、例えば、回路基板上に形成された所定形状の配線パターンである。アンテナ部は、電波を媒体として無線通信を行う、具体的には、アンテナ部は、電波の送受信が可能なように構成されている。アンテナ部は、外部に配置された通信装置(図示省略)から、電波による通信信号を受信する。また、アンテナ部は、外部に配置された通信装置に対して、電波による通信信号を送信する。
【0043】
受光素子は、赤外線を受光する受光素子(フォトダイオードやフォトトランジスタなど)である。受光素子は、赤外線を媒体として赤外線通信を行う。具体的には、アンテナ部は、外部に配置された通信装置から、赤外線による通信信号を受信する。
【0044】
なお、上記通信装置として、当該照明器具の調光などを制御する調光装置や、人感センサなどの各種センサなどが挙げられる。
【0045】
図1~
図3に示すように、無線通信部7は、第1支持部43の外側に配置されている。具体的には、無線通信部7は、上下方向において、第1支持部43の中央部に配置されている。
【0046】
(電源ユニット)
図5に示すように、電源ユニット2は、電源ブロック21を内部に収容する電源カバー20とを有する。電源カバー20は、下側に開口201(第2開口)を有する矩形の箱状に形成されている。この電源カバー20は、例えば亜鉛鋼板などの金属板に折り曲げ加工を施すことにより形成されている。なお、以下に示す
図5~
図8では、電源ユニット2の構造を説明するために、適宜、部材や構成を省略して図示している。
【0047】
(電源ブロック)
図6は、電源カバー20を取り外した状態の電源ユニット2を示す。電源ブロック21は電源回路基板22上に実装され、外部電源から供給される電力(例えば、商用電源から供給される交流電力)を光源ユニット1に必要とされる電力に変換する電力変換回路を有している。この電力変換回路は、例えば全波整流器、力率改善回路(昇圧チョッパ回路)、およびDC/DCコンバータ(降圧チョッパ回路)などを有している。電源ブロック21は、例えば電源回路基板22の表面には、電力変換回路を構成する多数の回路部品が実装され、これにより構成されている。また、電源ブロック21は先端にプラグコネクタが設けられた出力ケーブルを有している。
【0048】
図7は、電源カバー20および電源ブロック21を取り外した状態の電源ユニット2を示す。電源ブロック21の下側の電源回路基板22の下方には、絶縁ケース23が設けられている。絶縁ケース23は、例えば白色透明のルミラーなどのプラチック等の電気絶縁材料から形成されている。絶縁ケース23は矩形状の絶縁面231と、絶縁面231の各辺端部から上側に向けて立ち上がるように形成された立上部232とを有している。この絶縁ケース23により、電源ブロック21と天板41とが絶縁されている。従って、高電圧の電源ブロック21と天板41との短絡を防ぐことができる。
【0049】
絶縁ケース23の絶縁面231の上側面には、サーコンと呼ばれる2枚の矩形板状の放熱シート24が配置されている。この放熱シート24を電源ブロック21の下側面に貼ることにより、電源ブロック21と絶縁ケース23との隙間が埋められている。これにより、電源ブロック21の発する熱が放熱シート24を介して絶縁ケース23に伝熱される。
【0050】
図8は、電源カバー20、電源ブロック21および絶縁ケース23を取り外した状態の電源ユニット2を示す。絶縁ケース23の下側には、シャーシ25が設けられている。このシャーシ25は、例えば鉄またはアルミニウム等の熱電導性に優れた0.5mm厚の金属板により形成されている。シャーシ25に対して、電源ブロック21、絶縁ケース23および放熱シート24がねじ止めにより取付られる。電源ブロック21、絶縁ケース、放熱シート24がシャーシ25に取付られた状態で、シャーシ25が天板41にねじ止めされる。これにより、電源ブロック21が天板41上に配置される。
【0051】
上述のように、電源ブロック21の発する熱は、絶縁ケース23およびシャーシ25を介して天板41に伝熱される。これにより、表面積の大きい天板41を放熱部材として利用することができるため、電源ブロック21の放熱性能を向上させることができる。
【0052】
電源ブロック21の出力ケーブルは、電源カバー20の下側の開口201から天板41の中央に設けられた貫通孔(図示省略)および底板42の中央に開けられた貫通孔(図示省略)を経由して、光源ユニット1内に引き込まれている。すなわち、電源ブロック21の出力ケーブルは、電源カバー20の下側の開口201から光源ユニット1に向かって略直線状に下方へ延びている。そして、電源ブロック21の出力ケーブルは、光源ユニット1のレセプタクルコネクタに電気的に接続される。これらの出力ケーブルとレセプタクルコネクタとは、直接または別の電線ケーブルを介すことにより接続されている。
【0053】
(端子台)
図5および
図6に示すように、端子台部8は、電源端子台8および調光端子台82と、電源端子台8および調光端子台82を内部に収容する端子台カバー83とを有する。電源端子台81と調光端子台82とが、天板41上に左右方向に間隔を空けて設けられている。
【0054】
電源端子台81は、3つの電源線接続部811が設けられている。各電源線接続部811は、外部電源からの電力の供給を受けるための電源線(図示省略)を後方から差し込むように形成されている。電源線接続部811が電源線を上方からではなく、後方から差し込むように形成されていることにより、電源線接続部811に水や塵等が入ることを防ぐことができる。各電源線接続部811の上部には、接続解除部812が設けられている。この接続解除部812に、例えばマイナスドライバー等を差し込むことにより、電源線接続部811と電源線との接続が解除される。
【0055】
調光端子台82は、2つの信号線接続部821が設けられている。この信号線接続部821は、外部装置などからの調光制御用の信号を入力するための信号線(図示省略)を後方から差し込むように形成されている。信号線接続部821が信号線を上方からではなく、後方から差し込むように形成されていることにより、信号線接続部821に水や塵等が入ることを防ぐことができる。調光端子台82の信号線接続部821の上部には、接続解除ボタン822が設けられている。この接続解除ボタン822を押しこむことにより、信号線接続部821と信号線との接続を解除することができる。
【0056】
電源端子台81と調光端子台82とは、端子台カバー83に覆われている。端子台カバー83は、前面と下面とに開口を有する略矩形箱状に形成されている。
【0057】
(電源カバーおよび端子台カバー)
上述したように、電源カバー20は電源ブロック21を収容し、端子台カバー83は電源端子台81および調光端子台82を収容する(
図5~
図8参照)。なお、電源カバー20も電源端子台81および調光端子台82の一部(具体的には、電源端子台81および調光端子台82の前端部)を収容する。
【0058】
電源カバー20の左右両側の下端夫々には、前後方向に間隔を空けてフランジ202が2か所に形成されている。このフランジを天板41の上面にネジ止めすることにより、電源カバー20が天板41に固定されている。
【0059】
電源カバー20の後側には、電源端子台開口203および調光端子台開口204(第1開口)の2つの開口が形成されている。具体的には、電源カバー20の後側には、右側に電源端子台開口203が形成され、左側に調光端子台開口204が形成されている(
図5など参照)。電源カバー20を天板41に取り付けたとき、電源端子台開口203からは電源端子台81の後部が露出している。また、調光端子台開口204からは調光端子台82の後部が露出している。
【0060】
図3に示すように、電源カバー20の後方には、後側に突出する端子台カバー83が設けられている。端子台カバー83は、例えば亜鉛鋼板などの金属板に折り曲げ加工を施すことにより形成されている。端子台カバー83の上側面と左側面には、ネジ止めフランジ831が設けられている。このネジ止めフランジ831が、電源カバー20にねじ止めされている。これにより、端子台カバー831が電源カバー20に取り付けられている。
【0061】
以上に説明したように、本実施形態に係る照明器具は、光源が取り付けられた底板42を有する光源ユニット1と、底板42に対向するように配置された天板41とを備え、天板41には、電源線が接続される電源線接続部811を有する電源端子台81(端子台)と、光源ユニット1に電源を供給する電源回路基板22と、が設けられている。
【0062】
上記構成によると、天板41に電源端子台81と電源回路基板22とが設けられている。このため、天板41に電源端子台81および電源回路基板22を取り付けてから、電源端子台81、電源回路基板22および光源ユニット1等の配線を行うことができる。また、電源端子台81、電源回路基板22および光源ユニット1等への配線作業を行った後、電源カバー20および端子台カバー83が天板41に取り付けられる。このため、電源カバー20を天板41に取り付ける際に、配線等が移動しなくなり、配線等を電源カバー20および端子台カバー83と天板41との間などに挟み込むことを抑止することができる。したがって、電源端子台81、電源回路基板22および光源ユニット1等への配線作業および電源カバー20の取り付けを容易に行うことができるため、照明器具の施工性が向上する。
【0063】
また、電源線接続部811は、後方(底板42と天板41とが対向する上下方向(第1方向)と異なる方向)から、外部電力の供給を受ける電源線を差し込むように、設けられている。このように、電源線を上方からではなく、後方から差し込むように形成されていることにより、電源線接続部811に水や塵等が入ることを防ぐことができる。
【0064】
また、電源カバー20には、電源端子台開口203および調光端子台開口204(第1開口)が形成されている。電源端子台81および調光端子台82の後部(電源端子台81の一部)は、電源端子台開口203および調光端子台開口204からそれぞれ外部に露出している。これにより、電源端子台81および調光端子台82の後部に電源線および調光信号線を接続する接続部をそれぞれ形成することで、電源ブロック内に信号および電力を供給することができる。
【0065】
また、電源カバー20は、下方(天板41から底板42に向かう方向)に開口201(第2開口)を有している。このようにすれば、電源カバー20を上方から被せるだけで電源カバー20により電源ブロック21、電源端子台81および調光端子台82を覆うことができる。
【0066】
また、電源回路基板22は、シャーシ25を介して天板41に取り付けられている。このようにすれば、シャーシ25に電源回路基板22を取り付けてから、シャーシ25を天板41に取り付けることができる。これにより、シャーシ25を介して、電源回路基板22の熱を外部へ放出することができる。
【0067】
また、電源回路基板22と天板41との間には絶縁ケース23が配置されている。このようにすれば、電源回路基板22と天板41との短絡を防ぐことができる。
【0068】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0069】
例えば、シャーシ25の代わりまたはシャーシ25と一緒に、電源回路基板22と天板41との間に距離をとるためのスペーサが配置されていてもよい。このスペーサは、天板41を部分的に折り曲げる等することにより天板41と一体に形成することができる。また、このスペーサは天板41との一体形成に限らず、電源回路基板22に実装およびまたは結合されていてもよい。このようにすれば、スペーサを配置することによって、電源回路基板22と天板41との絶縁距離を取ることができる。
【符号の説明】
【0070】
1 光源ユニット
2 電源ユニット
21 電源ブロック
22 電源回路基板
3 放熱部
4 保持部
6 アーム
81 電源端子台
82 調光端子台
83 端子台カバー