(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103747
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】金銭感覚教育装置、金銭感覚教育方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20230720BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004445
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】514090289
【氏名又は名称】株式会社ノースアイランド
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】嶋 敬介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC34
(57)【要約】 (修正有)
【課題】実際の生活に即した金銭感覚を教育させる子供向け金銭感覚教育装置、金銭感覚教育方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】金銭感覚教育装置0100は、消費対象の画像とIDを関連付けた消費対象情報を保持する消費対象情報保持部、バックグラウンドの画像とIDを関連付けたバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持部、バックグラウンド情報画像を出力するバックグラウンド情報出力部、出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像を重畳する入力を受け付ける重畳入力受付部、受け付けた画像の重畳を出力する重畳画像出力部、重畳されている情報と消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得部、合計値金額情報と比較基準金額情報とを比較した金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得部と、比較結果を出力する金額比較結果情報出力部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費対象を識別する消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持部と、
消費対象を消費するバックグラウンドを識別するバックグラウンド識別情報と、そのバックグラウンドを表す画像と、を関連付けた情報であるバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持部と、
保持されているバックグラウンド情報の画像を出力するバックグラウンド情報出力部と、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける重畳入力受付部と、
重畳入力受付部で受け付けた消費対象を表す画像の重畳を出力する重畳画像出力部と、
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて消費金額を取得するためのルールである消費金額取得ルールを保持する消費金額取得ルール保持部と、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値を示す情報である合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得部と、
合計値金額情報と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である比較基準金額情報を保持する比較基準金額情報保持部と、
合計値金額情報と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得部と、
取得された金額比較結果情報を出力する金額比較結果情報出力部と、を有する金銭感覚教育装置。
【請求項2】
バックグラウンド情報保持部は、バックグラウンド情報として、時間情報を含む時間情報付バックグラウンド情報を保持する時間情報付バックグラウンド情報保持手段を有する請求項1に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項3】
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて時間情報を取得するためのルールである時間情報取得ルールを保持する時間情報取得ルール保持部と、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている時間情報取得ルールとに基づいて時間情報の合計値を示す情報である合計値時間情報を取得する合計値時間情報取得部と、
合計値時間情報と比較するための基準となる比較基準時間を示す情報である比較基準時間情報を保持する比較基準時間情報保持部と、
合計値時間情報と、比較基準時間情報とを比較してその比較結果である時間比較結果情報を取得する時間比較結果情報取得部と、
取得された時間比較結果情報を出力する時間比較結果情報出力部と、を有する請求項2に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項4】
バックグラウンド情報保持部は、バックグラウンド情報として、場所情報を含む場所情報付バックグラウンド情報を保持する場所情報付バックグラウンド情報保手段を有する請求項1から請求項3のいずれか一に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項5】
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて場所情報を取得するためのルールである場所情報取得ルールを保持する場所情報取得ルール保持部と、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている場所情報取得ルールとに基づいて場所情報の合計値を示す情報である合計値場所情報を取得する合計値場所情報取得部と、
合計値場所情報と比較するための基準となる比較基準場所を示す情報である比較基準場所情報を保持する比較基準場所情報保持部と、
合計値場所情報と、比較基準場所情報とを比較してその比較結果である場所比較結果情報を取得する場所比較結果情報取得部と、
取得された場所比較結果情報を出力する場所比較結果情報出力部と、を有する請求項4に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項6】
消費対象を表す画像の重畳に応じて出力すべき反応情報を保持する反応情報保持部と、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力に基づいて保持されている反応情報を選択する反応情報選択部と、
選択された反応情報を出力する反応情報出力部と、 をさらに有する請求項1から請求項5のいずれか一に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項7】
バックグラウンド識別情報と、重畳入力を受け付けた消費対象識別情報とを関連付けた情報である重畳入力情報を蓄積する重畳入力情報蓄積部をさらに有する請求項1から請求項6のいずれか一に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項8】
利用者を識別する利用者識別情報を保持する利用者識別情報保持部を有し、 前記重畳入力情報蓄積部は、重畳入力情報を利用者識別情報と関連付けて保持する利用者別重畳入力蓄積手段を有する請求項7に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項9】
蓄積されている重畳入力情報を統計処理する重畳入力情報統計処理部と、
統計処理された結果である統計処理結果を出力する統計処理結果出力部と、を有する請求項7又は請求項8に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項10】
出力された統計処理結果に基づいて保持されている反応情報を更新する反応情報更新部をさらに有する請求項9に記載の金銭感覚教育装置。
【請求項11】
消費対象を識別する消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持ステップと、
消費対象を消費するバックグラウンドを識別するバックグラウンド識別情報と、そのバックグラウンドを表す画像と、を関連付けた情報であるバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持ステップと、
保持されているバックグラウンド情報の画像を出力するバックグラウンド情報出力ステップと、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける重畳入力受付ステップと、
重畳入力受付ステップで受け付けた消費対象を表す画像の重畳を出力する重畳画像出力ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて消費金額を取得するためのルールである消費金額取得ルールを保持する消費金額取得ルール保持ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値を示す情報である合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得ステップと、
合計値金額情報と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である比較基準金額情報を保持する比較基準金額情報保持ステップと、
合計値金額情報と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得ステップと、
取得された金額比較結果情報を出力する金額比較結果情報出力ステップと、を有する金銭感覚教育方法。
【請求項12】
消費対象を識別する消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持ステップと、
消費対象を消費するバックグラウンドを識別するバックグラウンド識別情報と、そのバックグラウンドを表す画像と、を関連付けた情報であるバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持ステップと、
保持されているバックグラウンド情報の画像を出力するバックグラウンド情報出力ステップと、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける重畳入力受付ステップと、
重畳入力受付ステップで受け付けた消費対象を表す画像の重畳を出力する重畳画像出力ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて消費金額を取得するためのルールである消費金額取得ルールを保持する消費金額取得ルール保持ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値を示す情報である合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得ステップと、
合計値金額情報と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である比較基準金額情報を保持する比較基準金額情報保持ステップと、
合計値金額情報と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得ステップと、
取得された金額比較結果情報を出力する金額比較結果情報出力ステップと、を有する金銭感覚教育プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実際の生活に即した金銭感覚を教育させる子供向け金銭感覚教育装置、金銭感覚教育方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、「子供用コンピュータバンキングシステム」が提案されていた。この「子供用コンピュータバンキングシステム」は子供のコンピュータゲームをオンラインバンキングサービスにリンクさせることにより、金銭管理能力を子供に教育する方法に関する子供用ソフトウエアであった(特許文献1参照。)。
【0003】
また、財務計算機を使用する方法を教える教育用教材、並びにこれを用いて財務計算機で各種財務計算を行うのに必要な事例を提示し、財務計算結果を直観的に表示することにより、財務計算機を業務に活用する者、および年金、貸出、期間収益率、隠退設計、目的資金、保障資金および隠退資金の算出を所望する者に必要なシミュレーション結果を提供する財務教育シミュレーション方法も提案されていた(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2005-524902号公報
【特許文献2】特開2012-163974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された「教育用の対話型金銭管理方法」は、オンラインバンキングの使い方を学ぶのみで、実際の生活に即したお金の使い方を学ばせるシステムではない。また、特許文献2に開示された「財務教育シミュレーション方法」は、大人向けの本格的な金融資産管理シミュレーションであり、子供向けのお金の使い方の教育を行うものではなかった。
【0006】
近年、インターネットによる各種のネット販売、ネットバンキング等も提供されているIT環境において、子供向けの金銭感覚を教育するための術が一層望まれている一方で、子供が手持ち金を用いて自ら消費行為をプラニングし実際の生活に即したお金の使い方を学ばせて金銭感覚を教育する装置等の提案は、殆どなされていないのが実情であった。また、お金の使い方は重要な素養であるにもかかわらず、義務教育では履修しないという実情もある。
【0007】
本発明は、上述した従来の課題に鑑みて創作されたものであり、実際の生活に即した金銭感覚を教育させる子供向けの金銭感覚教育システム、金銭感覚教育方法およびプログラムを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の金銭感覚教育装置は、消費対象を識別する消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持部と、
消費対象を消費するバックグラウンドを識別するバックグラウンド識別情報と、そのバックグラウンドを表す画像と、を関連付けた情報であるバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持部と、
保持されているバックグラウンド情報の画像を出力するバックグラウンド情報出力部と、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける重畳入力受付部と、
重畳入力受付部で受け付けた消費対象を表す画像の重畳を出力する重畳画像出力部と、
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて消費金額を取得するためのルールである消費金額取得ルールを保持する消費金額取得ルール保持部と、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値を示す情報である合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得部と、
合計値金額情報と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である比較基準金額情報を保持する比較基準金額情報保持部と、
合計値金額情報と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得部と、
取得された金額比較結果情報を出力する金額比較結果情報出力部と、を有する。
【0009】
また、本発明は、バックグラウンド情報保持部は、バックグラウンド情報として、時間情報を含む時間情報付バックグラウンド情報を保持する時間情報付バックグラウンド情報保持手段を有する構成も提供する。
【0010】
また、本発明は、重畳されている消費対象を表す画像に基づいて時間情報を取得するためのルールである時間情報取得ルールを保持する時間情報取得ルール保持部と、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている時間情報取得ルールとに基づいて時間情報の合計値を示す情報である合計値時間情報を取得する合計値時間情報取得部と、
合計値時間情報と比較するための基準となる比較基準時間を示す情報である比較基準時間情報を保持する比較基準時間情報保持部と、
合計値時間情報と、比較基準時間情報とを比較してその比較結果である時間比較結果情報を取得する時間比較結果情報取得部と、
取得された時間比較結果情報を出力する時間比較結果情報出力部と、を有する構成も提供する。
【0011】
また、本発明は、バックグラウンド情報保持部は、バックグラウンド情報として、場所情報を含む場所情報付バックグラウンド情報を保持する場所情報付バックグラウンド情報保手段を有する構成も提供する。
【0012】
また、本発明は、重畳されている消費対象を表す画像に基づいて場所情報を取得するためのルールである場所情報取得ルールを保持する場所情報取得ルール保持部と、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている場所情報取得ルールとに基づいて場所情報の合計値を示す情報である合計値場所情報を取得する合計値場所情報取得部と、
合計値場所情報と比較するための基準となる比較基準場所を示す情報である比較基準場所情報を保持する比較基準場所情報保持部と、
合計値場所情報と、比較基準場所情報とを比較してその比較結果である場所比較結果情報を取得する場所比較結果情報取得部と、
取得された場所比較結果情報を出力する場所比較結果情報出力部と、を有する構成も提供する。
【0013】
また、本発明は、消費対象を表す画像の重畳に応じて出力すべき反応情報を保持する反応情報保持部と、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力に基づいて保持されている反応情報を選択する反応情報選択部と、
選択された反応情報を出力する反応情報出力部と、をさらに有する構成も提供する。
【0014】
また、本発明は、バックグラウンド識別情報と、重畳入力を受け付けた消費対象識別情報とを関連付けた情報である重畳入力情報を蓄積する重畳入力情報蓄積部をさらに有する構成も提供する。
【0015】
また、本発明は、利用者を識別する利用者識別情報を保持する利用者識別情報保持部を有し、前記重畳入力情報蓄積部は、重畳入力情報を利用者識別情報と関連付けて保持する利用者別重畳入力蓄積手段を有する構成も提供する。
【0016】
また、本発明は、蓄積されている重畳入力情報を統計処理する重畳入力情報統計処理部と、
統計処理された結果である統計処理結果を出力する統計処理結果出力部と、を有する構成も提供する。そして、出力された統計処理結果に基づいて保持されている反応情報を更新する反応情報更新部をさらに有する構成も提供する。
【0017】
本発明の金銭感覚教育方法は、
消費対象を識別する消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持ステップと、
消費対象を消費するバックグラウンドを識別するバックグラウンド識別情報と、そのバックグラウンドを表す画像と、を関連付けた情報であるバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持ステップと、
保持されているバックグラウンド情報の画像を出力するバックグラウンド情報出力ステップと、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける重畳入力受付ステップと、
重畳入力受付ステップで受け付けた消費対象を表す画像の重畳を出力する重畳画像出力ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて消費金額を取得するためのルールである消費金額取得ルールを保持する消費金額取得ルール保持ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値を示す情報である合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得ステップと、
合計値金額情報と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である比較基準金額情報を保持する比較基準金額情報保持ステップと、
合計値金額情報と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得ステップと、
取得された金額比較結果情報を出力する金額比較結果情報出力ステップと、を有する。
【0018】
本発明の金銭感覚教育プログラムは、
消費対象を識別する消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持ステップと、
消費対象を消費するバックグラウンドを識別するバックグラウンド識別情報と、そのバックグラウンドを表す画像と、を関連付けた情報であるバックグラウンド情報を保持するバックグラウンド情報保持ステップと、
保持されているバックグラウンド情報の画像を出力するバックグラウンド情報出力ステップと、
出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける重畳入力受付ステップと、
重畳入力受付ステップで受け付けた消費対象を表す画像の重畳を出力する重畳画像出力ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像に基づいて消費金額を取得するためのルールである消費金額取得ルールを保持する消費金額取得ルール保持ステップと、
重畳されている消費対象を表す画像と、保持されている消費金額取得ルールとに基づいて消費金額の合計値を示す情報である合計値金額情報を取得する合計値金額情報取得ステップと、
合計値金額情報と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である比較基準金額情報を保持する比較基準金額情報保持ステップと、
合計値金額情報と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する金額比較結果情報取得ステップと、
取得された金額比較結果情報を出力する金額比較結果情報出力ステップと、を有する金銭感覚教育プログラム。
消費対象識別情報と、その消費対象を表す画像(静止画に限定されず動画でも良い。以下同じ。)と、を関連付けた情報である消費対象情報を保持する消費対象情報保持ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、実際の生活に即した金銭感覚を画像を介したインターフェイスで臨場感をもって教育できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図3】実施形態1のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図4】実施形態1の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】実施形態2のハードウエア構成を示す説明図である。
【
図8】実施形態2の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】実施形態3のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図11】実施形態3の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図14】実施形態4のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図15】実施形態4の処理の流れを示すフローチャートである
【
図17】実施形態5のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図18】実施形態5の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図21】実施形態6のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図22】実施形態6の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図24】実施形態7のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図25】実施形態7の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図28】実施形態8のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図29】実施形態8の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図32】実施形態9のハードウエア構成を示す構成図である。
【
図33】実施形態9の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図35】消費対象情報としてのカードオブジェクトの例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下に記載する実施形態によって限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、以下に記載の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことが可能である。
【0022】
なお、「実施形態1」では主として「請求項1、11、12」について説明する。「実施形態2」~「実施形態8」の各々において「請求項2」~「請求項8」について主として説明する。「実施形態9」では主として「請求項9、10」について説明する。
【0023】
<ハードウエアの説明>
本発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、ソフトウエアによって実現され、ハードウエアによっても実現され、ソフトウエアとハードウエアの協働によっても実現される。本発明の各構成要件の全部または一部を実現するハードウエアでは、コンピュータの基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインターフェイス等によって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等のインターフェイス、インターネット等機器、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカ、カメラ、ビデオ、テレビ、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインターフェイス、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサー装置などが含まれる。
【0024】
また、本システムが利用し得る通信は、LANであってもWAN、Wifi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信であっても良く、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。さらに、本発明の装置の運用主体は、単数であるか複数であるかは問わない。また、本装置の他に第三者の利用する端末、さらに他の第三者の利用する端末を含む装置としても発明を構成することができる。また、これらの端末は、国境を越えて設置されていてもよい。さらに、本システムや前記端末の他に第三者の関連情報や、関連人物の登録のために利用される装置、登録の内容を記録するためのデータベースに利用される装置などが用意されてもよい。これらは、本装置に備えてもよいし、本装置外に備えてこれらの情報を利用可能に本装置を構成してもよい。
【0025】
上記の電子計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、USB、HDMI(登録商標)、LAN等の各種インターフェイス、リアルタイムクロック等からなる。これらは、オペレーティングシステム(OS)やデバイスドライバ(USB、HDMI(登録商標)等の各種インターフェイス、カメラ、マイク、スピーカまたはヘッドホン、ディスプレイ等の各種機器組込み)、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データは、これらのハードウエア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
【0026】
≪チップセット≫
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。2チップセット構成を採用する場合と、1チップセット構成を採用する場合とがある。CPUやメインメモリに近い側を「ノースブリッジ」、遠い側で比較的低速な外部I/Oとのインターフェイスの側に「サウスブリッジ」が設けられる。
【0027】
<ノースブリッジ>
「ノースブリッジ」には、CPUインターフェイス、メモリコントローラ、グラフィックインターフェイスが含まれる。従来の「ノースブリッジ」の機能の殆どをCPUに担わせてもよい。「ノースブリッジ」は、メインメモリのメモリスロットとはメモリバスを介して接続し、グラフィックカードのグラフィックカードスロットとは、ハイスピードグラフィックバス(AGP、PCI Express)で接続される。
【0028】
<サウスブリッジ>
「サウスブリッジ」には、PCIインターフェイス(PCIスロット)とはPCIバスを介して接続し、ATA(SATA)インターフェイス、USBインターフェイス、Ethernet(登録商標)インターフェイスなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、シリアルポート、パラレルポート、ISAバスをサポートする回路を組み込むことは、チップセット自体の高速化の足かせとなるため「サウスブリッジ」のチップから分離させ、スーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIに担当させることとしてもよい。CPU(MPU)と、周辺機器や各種制御部を繋ぐためにバスが用いられる。バスはチップセットによって連結される。メインメモリとの接続に利用されるメモリバスは高速化を図るために、これに代えて「チャネル構造」を採用してもよい。「バス」としては「シリアルバス」か「パラレルバス」を採用できる。「パラレルバス」は、シリアルバスが1ビットずつデータを転送するのに対して、元データそのものや元データから切り出した複数ビットをひと固まりにして、同時に複数本の通信路で伝送する。クロック信号の専用線がデータ線と平行して設けられ、受信側でのデータ復調の同期を行う。CPU(チップセット)と外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI ExpressやパラレルATAの改良版シリアルATAでは、データラインはシリアルバスでもよい。
【0029】
<<CPU>>
「CPU」は、メインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。「CPU」は計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、「CPU」は演算の中心となる「CPUコア部」と、その周辺部分とから構成され、CPU内部に「レジスタ」、「キャッシュメモリ」や、「キャッシュメモリ」と「CPUコア」とを接続する内部バス、DMAコントローラ、タイマー、ノースブリッジとの接続バスとのインターフェイスなどが含まれる。なお、「CPUコア」は一つの「CPU(チップ)」に複数備えられていてもよい。また、「CPU」に加えて、グラフィックインターフェイス(GPU)若しくはFPUによって、処理を行っても良い。なお、実施形態での説明は「2コアタイプ」のものであるが、これに限定されない。また「CPU」内にプログラムを内蔵することもできる。
【0030】
≪不揮発性メモリ≫
(HDD)
「ハードディスクドライブ(HDD)」の基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェイスは、SATA(過去ではATA)を採用することができる。高機能なコントローラ、例えばSCSIを用いて、ハードディスクドライブ間の通信をサポートする。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる。この時ホストCPUのメモリにはアクセスしない。したがってCPUの負荷を増やさないで済む。
【0031】
≪メインメモリ:揮発性メモリ≫
CPUが直接アクセスして「メインメモリ」上の各種プログラムを実行する。「メインメモリ」は揮発性のメモリでDRAMが用いられる。「メインメモリ」上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリから「メインメモリ」上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
【0032】
≪オペレーティングシステム(OS)≫
「オペレーティングシステム(OS)」は計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウエアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
【0033】
≪BIOS≫
「BIOS」は、計算機のハードウエアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウエアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開された「BIOS」によってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、「BIOS」は、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするように「BIOS」を構成してもよい。以上については、すべての実施形態でも同様である。
【0034】
本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。
【0035】
また、本発明の各実施形態において用いる装置として、タブレット装置やPC(パーソナルコンピュータ)が好適である。タブレット装置は携帯型端末装置であり、例えばiPad(登録商標)、スマートフォン等が挙げられる。タブレット装置は全体形状が薄型の板状であり、その一方の面に表示画面を有する。ユーザーが表示画面に対してタッチ操作を行うことにより、所望の操作が行われるタッチ型ディスプレイを備えている。つまり、タブレット装置は、操作部と表示装置とが兼用された構成になっている。
【0036】
<<本発明の「適用例1:遠足計画」の概要>>
適用例1においては、イベントとして「遠足」における消費計画を立案する。イベントにおける「消費対象を表す画像」としてカードオブジェクト(C1~C10)(
図35参照)が、「消費対象保持部」に保持される。バックグラウンドを表す画像は「バックグランド情報保持部」に保持される。「バックグランド情報出力部」により、バックグランドを表す画像(B1:
図36参照)が表示され、「重畳入力受付部」は、バックグランドを表す画像に重畳させるカードオブジェクトを受け付ける。「重畳画像出力部」は、受け付けたカードオブジェクトをバックグラウンド情報(B1)に重畳させる。
図36に示す例では、各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3がバックグランドを表す画像(B1)に重畳されている。
【0037】
各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3の最下部の「円」なる文字で表される数字情報に「消費金額」が表示されるという「消費金額取得ルール」が、「消費金額取得ルール保持部」に保持される。「合計値金額情報取得部」は、カードオブジェクトの「合計値金額情報」を取得する。
図16に示す例では、各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3で示される「消費金額」は各々「300円」、「200円」、「150円」、「300円」、「0円」であり、「合計値金額情報」は、「950円」となる。「金額比較結果情報取得部」は、「比較基準金額情報保持部」に保持された「比較基準金額情報(遠足時許容金額(1000円))」と「合計値金額情報(950円)」とを比較し、その比較結果である「金額比較結果情報」が「金額比較結果情報出力部」により表示出力される。
図16に示す例では、おつり情報3610(金額比較結果情報)が表示出力される。
【0038】
また、おつり情報3610(金額比較結果情報)が表示される位置に対応した下の位置に、イベント以外の目的として使用可能な「消費対象」として、「応援」、「貯金」および「寄付」の各々に対するカードオブジェクトが表示される(
図36のZ1、Z2、Z3)。各カードオブジェクトの重畳位置に対応する位置に「消費金額」を示す情報(M1、M2、M3、M4)が表示される。なお、おつり情報が「マイナス」になる場合、ユーザーに対して注意を喚起する旨の情報を表示出力する「注意喚情報起出力部」を備えても良い。
【0039】
また、各カードオブジェクトで表される「消費金額」の上部に「ふん(分)」、「じかん(時間)」なる文字で表される数字情報にはその「消費対象」の所要時間である「時間情報」が表されるという「時間情報取得ルール」が時間情報取得ルール保持部」に保持される。「合計値時間情報取得部」は、バックグラウンド情報の画像(B1)に重畳されているカードオブジェクトの「時間情報」と「時間情報取得ルール」とに基づいて「合計値時間情報」を取得する。
図36に示す例では、各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3で示される「時間情報」は各々「30分」、「2時間」、「2時間」、「0分」「1時間」であり、「合計値時間情報」は「5時間30分」となる。「時間比較結果情報取得部」は、「比較基準時間情報保持部」に保持された「比較基準時間」と「合計値時間情報(5時間30分)」とを比較し、その比較結果である「時間比較結果情報」が「時間比較結果情報出力部」により表示出力される。
【0040】
このようにして、「バックグラウンド情報保持部」が有する「時間情報付バックグラウンド情報保持手段」は、バックグラウンドを表す画像(B1)である「時間情報付バックグラウンド」を保持し、「バックグラウンド情報出力部」は、「時間情報付バックグラウンド」を表示出力する。各カードオブジェクトがバックグラウンド情報の画像(B1)に重畳される位置に対応する下方の位置にスタート時からの時間経過を示す「時計オブジェクト」を使用して「時間情報1720」を表示している。
【0041】
また、
図36に示すように、バックグラウンド情報の画像(B1)に重畳された総てのカードオブジェクトの重畳位置を取得してこれを「合計値場所情報」とし、重畳可能なカードオブジェクトの総数を示す情報である「比較基準場所情報」との差が求められ、この差を示す情報を「場所比較結果情報」として出力する。
【0042】
<<本発明の「適用例2:お使い計画」の概要>>
適用例2においては、イベントとして「カレーを料理するための具材を買うお使い」における消費計画を立案する。イベントにおける「消費対象を表す画像」として具材オブジェクト(G1~G5)(
図39B参照)が、「消費対象保持部」に保持されている。バックグラウンドを表す画像は「バックグランド情報保持部」に保持されている。「バックグランド情報出力部」により、バックグランドを表す画像(B2:
図37参照)が表示され、「重畳入力受付部」は、バックグランドを表す画像に重畳させる具材オブジェクトを受け付ける。「重畳画像出力部」は、受け付けた具材オブジェクトを、バックグラウンドを表す画像(B2)に重畳させる。
図38に示す例では、具材オブジェクトG1~G5の各々がバックグランドを表す画像(B2)に重畳されている。また、適用例2において、バックグラウンドを表す画像には、具材を購入するためのスーパーマーケットの店舗を示すスーパーマーケットSP1、スーパーマーケットSP2、スーパーマーケットSP3が表されている。各スーパーマーケットで購入された具材の具材オブジェクトは、対応するスーパーマーケットに関連付けて重畳される。
【0043】
具材オブジェクトG1~G6の各々には「消費金額」が予め関連付けて保持されている。「消費金額」が具材オブジェクトに関連付けられているという「消費金額取得ルール」が「消費金額取得ルール保持部」に保持される。「合計値金額情報取得」は、バックグラウンドを表す画像(B2)に重畳された具材オブジェクトに対する「合計値金額情報」を取得する。
図38に示す例では、スーパーマーケットSP1において、具材オブジェクト「肉」が「消費対象」とされたことが表され、スーパーマーケットSP2において、具材オブジェクトである「玉ねぎ」、「じゃがいも」および「りんご」が「消費対象」とされたことが表され、スーパーマーケットSP3において、具材オブジェクト「にんじん」、「甘口カレールー」が「消費対象」とされたことが表されている。
【0044】
具材オブジェクトG1~G6で示される「消費金額」は各々、「715円」、「210円」、「200円」、「200円」、「100円」、「305円」であり、「合計値金額情報」は、「1730円」となる。「金額比較結果情報取得部」は、「比較基準金額情報保持部」に保持された「比較基準金額情報(お使い用許容金額(1795円))」と「合計値金額情報(1730円)」とを比較しその比較結果である「金額比較結果情報」が「金額比較結果情報出力部」により表示出力される。
【0045】
図38に示す例においては、「おつり情報3810」(金額比較結果情報)が表示出力されている。また、
図39Aで示すように、各スーパーマーケットの店舗で配布されたチラシを表す「チラシ画像T1、T2、T3」がバックグラウンドを表す画像(B2)の周囲に表示されるようにしても良い。また、おつり情報が「マイナス」になる場合には、ユーザーに対して注意を喚起する旨の情報を表示出力する「注意喚情報起出力部」を備えても良い。
【0046】
また、自宅から各スーパーマーケット店舗まで行くのに要する所要時間、スーパーマーケット間の所要時間などの所要時間である「時間情報」が予め記憶されている。ユーザーが立案した消費計画における「おつかい経路」がバックグラウンド情報(B2)に重畳され、この重畳されたお使い経路に応じた所要時間が「時間情報取得ルール」として「時間情報取得ルール保持部」に保持される。「合計値時間情報取得部」は、お使い経路の「時間情報」と「時間情報取得ルール」とに基づいて「合計値時間情報」を取得する。
【0047】
図38に示す例では、自宅からスーパーマーケットSP1に行き、次いでスーパーマーケットSP1からスーパーマーケットSP2に行き(経路(1))、次いでスーパーマーケットSP2からスーパーマーケットSP3に行き(経路(2))、次いでスーパーマーケットSP3から自宅に戻る(経路(3))というお使い経路例が表示されている。経路(1)から経路(3)での所要時間である「時間情報」は各々「A分」、「B分」、「C分」とすると、「合計値時間情報」は「(A+B+C+D)分:」となる。但し「D(分)」は、自宅からスーパーマーケットSP1までの「所要時間」と、スーパーマーケットSP3から自宅までの「所要時間」の合計値である。
【0048】
「時間比較結果情報取得部」は、「比較基準時間情報保持部」に保持された「比較基準時間」と「合計値時間情報((A+B+C+D)分)」とを比較しその比較結果である「時間比較結果情報」が「時間比較結果情報出力部」により表示出力される。このようにして、「バックグラウンド情報保持部」が有する「時間情報付バックグラウンド情報保持手段」はバックグラウンドを表す画像(B2)である時間情報付バックグラウンド」を保持し、「バックグラウンド情報出力部」は「時間情報付バックグラウンド」を表示出力する。
【0049】
また、具材を購入したスーパーマーケットを「合計値場所情報」とし、具材を購入可能なスーパーマーケットSPの総数を示す情報である「比較基準場所情報」との差が求められ、この差を示す情報である「場所比較結果情報」として出力する。
【0050】
<<実施形態1:請求項1、11、12に対応>>
<実施形態1の概要>
実施形態1に係る金銭感覚教育装置0100は、表示装置にバックグラウンドを表す画像を表示出力しておき、ユーザーの操作を受け付けることにより、消費対象を表す画像をバックグランド情報の画像に重畳する。重畳されている消費対象と消費金額取得ルールとに基づいて、消費金額の合計値である「合計値金額情報」を求め、求めた「合計金額情報」と「比較基準金額情報」とを比較してその比較結果を表示装置に表示出力する。
【0051】
<実施形態1の機能構成>
図1は金銭感覚教育装置100の機能構成図である。金銭感覚教育装置100は、「消費対象情報保持部(0102)」と、「バックグラウンド情報保持部(0104)」と、「バックグラウンド情報出力部(0106)」と、「重畳入力受付部(0108)」と、「重畳画像出力部(0110)」と、「消費金額取得ルール保持部0112」と、「合計値金額情報取得部(0114)」と、「比較基準金額情報取得部(0116)」と、「金額比較対結果情報取得部(0118)」と、「金額比較結果出力部(0120)」とを有する。
【0052】
<消費対象情報保持部(0102):実施形態1>
「消費対象情報保持部(0102)」は、「消費対象識別情報(消費対象ID)」と、その消費対象を表す「画像(消費対象画像)」とを関連付けた情報である「消費対象情報」を保持する。「消費対象識別情報(消費対象ID)」とは「消費対象」を識別するための情報である。「消費対象情報」とは「消費対象」を示す情報である。「消費対象」とは、お金の使い方を教育する際にそのお金を消費する対象をいう。「有形物」であるか「無形物」であるかを問わない。但し、一般には学習者は義務教育を受けている年齢層が想定されるためにその年齢層で消費が具体的にイメージできるものやサービスが適している。
【0053】
「消費対象」が「有形物」である場合、食料品、菓子類、おもちゃ、ゲーム、被服類、本、雑誌、文房具、子供向けグッズ、ペット、音楽媒体、映像媒体等が挙げられる。「無形物」である場合には、遊園地等のアトラクション、交通手段による移動、映画鑑賞、音楽鑑賞、コンサート会場でのコンサートの視聴、演劇の視聴、キャラクター、アイドル等の音楽や画像、映像のダウンロード等が挙げられる。
【0054】
「消費対象を表す画像」は、コンピュータのインターフェイス(ディスプレイ)に画像として出力可能なものであればどのようなものであっても構わない。つまり、画像情報のフォーマットは限定されないし、画像の質も漫画であるか実写(写真画像、ムービー画像)であるかは問わない。比較的低学年の年齢層の場合には分かり易い漫画やアニメが適しているし、比較的高学年の年齢層の場合には実写の画像を利用するとよい。画像のディスプレイ上でのサイズは後述するバックグラウンドに複数重畳できる程度のサイズが好ましい。バックグラウンドの画像サイズに対して「0.01倍」から「0.1倍」程度の画像面積のものが適している。動画の場合には、バックグラウンドに重畳した段階から動くように構成する。
【0055】
また、「消費対象情報保持部(0102)」に保持されている「消費対象を表す画像」は、マンマシンインターフェイスによって学習者が「ピックアップ」できる状態にディスプレイ上に表示されるように構成されていることが好ましい。従って。「消費対象を表す示す画像」が複数の「ピックアップ可能領域」に表示されるように構成することが好ましい。「ピックアップ可能領域」は、スクロールすることによって全体を見渡せるように構成することが可能である。あるいは、ページを更新して全体を見渡せるように構成することも可能である。「ピックアップ可能領域」に「消費対象を表す画像」として動画の画像が表示されている場合には、その領域に表示されている期間は静止画とし、カーソル、マウスなどのインターフェイス部品が触った時のみ動くように構成することもできるし、ピックアップ領域に配置されている間で目視可能な状態に置かれている間は常に動くように構成してもよい。
【0056】
なお、「ピックアップ可能領域」に同じ「消費対象を表す画像」を複数配置するように構成することもできる。その場合には一の「消費対象を表す画像」をピックアップした場合には、そのピックアップされた「消費対象を表す画像」は、ピックアップ可能領域から削除されるように構成することが臨場感をもって操作できるので好ましい。但し、同じ「消費対象を表す画像」は一つとして、複数回ピックアップできるように構成することもできる。また、ピックアップに合わせて音声を出力するように構成してもよい。音声には機械的音声の他にメロディーを伴ったものであってもよい。
【0057】
図2は、「消費対象保持部(0102)」が保持するテーブル0200の説明図である。テーブル0200は、「消費対象ID」と「消費対象画像」とを関連付けて不揮発的に記憶する。「適用例1」においては、
図35に示すカードオブジェクトC1からC10の各々に対して、「001」から「010」までの「消費対象ID」が関連付けて記憶される。「適用例2」においては、
図39Bに示す具材オブジェクトG1からG6の各々に対して、「001」から「006」までの「消費対象ID」が関連付けて記憶されている。
【0058】
<バックグラウンド情報保持部(0104):実施形態1>
「バックグラウンド情報保持部(0104)」は、消費対象を消費するバックグラウンドを識別する「バックグラウンド識別情報(バックグランドID)」と、そのバックグラウンドを表す「画像(バックグラウンド画像)」とを関連付けた情報を保持する。具体的には、「適用例1」における「B1(
図36参照)」、「適用例2」における「B2(
図37参照)」の各々がバックグラウンドIDと関連付けられて保持されている。
【0059】
「バックグラウンド」とは、消費対象を消費する空間を表す情報をいう。例えば、地理的な情報であったり、建築物の内部の情報であったり、ディズニーランド(登録商標)やディズニーシー(登録商標)などのプレイグラウンドの情報であったり、あるいは、情報ダウンロードによって消費対象を消費する場合にはコンピュータ等のディスプレイ面であったり、その他、消費対象を消費することを連想できるものであれば特に限定はされない。
【0060】
本発明に係る金銭感覚教育装置においては、各種の「バックグラウンド」が保持されていることが好ましく、「バックグランド」を何にするかは、被教育者や教育者が選択できるように構成することができる。また、この選択は、金銭感覚教育のストーリーに応じて選択できるようにし、「バックグラウンド選択部」は、目次としてストーリーを表示し、まずストーリーから選択させて、その選択されたストーリーに含まれる「バックグラウンド」の情報の画像を「アイコン」として選択できるように構成してもよい。この「アイコン」は実際に教育を行う際にディスプレイに表示される画像の縮小版でも良いし、別途用意された「アイコン」であってもよい。また、「バックグラウンド」の情報の画像は「静止画」でも「動画」であってもよい。
【0061】
「バックグラウンド」の選択の際に表示される「アイコン」も「動画」であっても「静止画」であってもよい。「消費対象を表す画像」と同様に、バックグラウンド選択のための画面においてカーソルやマウスのポインターを接触するなどのインターフェイス部品の接触に応じて「動画」が動くように構成してもよい。なお、「バックグラウンド」の選択と、「バックグラウンド」の消費行為に対する属性を示す「消費属性情報」を関連付けて保持する構成としても良い。「バックグラウンド」での消費行為に対する「消費属性情報」は、例えば、購入した食料品の消費期限であったり、商品の値上げ、値下げのタイミングであったり、購入した商品の耐久性や故障率などであったりする。さらに一つのバックグラウンドに対して複数の「消費属性情報」を関連付けておき、「消費属性情報」をも選択可能に準備するように構成することもできる。
【0062】
さらに、「バックグラウンド」に時間に関する要素が含まれている場合には、時間の進行速度を調整できるように構成してもよい。また、「バックグラウンド」が特に地理的な情報である場合には、時間の経過とともに朝、昼、晩、夜のように背景などが変化するように構成してもよい。
【0063】
<バックグラウンド情報出力部(0106):実施形態1>
「バックグラウンド情報出力部(0106)」は、「バックグラウンド情報保持部(0104)」に保持されているバックグラウンド情報の画像を出力する。バックグランド情報の画像出力の典型的な態様としてはディスプレイ画面に出力する。ディスプレイ画面に出力することによって被教育者の視覚に訴えることができ、学習効果が向上される。なお、「バックグラウンド」の例示は上述した通りである。具体的例示としては、「バックグラウンド情報出力部(0106)」は、本発明の「適用例1」においては「B1(
図36参照)」を出力し、本発明の「適用例2」において「B2(
図37参照)」を表示装置に表示する。「バックグラウンド情報」の出力は、利用者が保持されているバックグラウンド情報の中から複数選択し、選択されたものが組み合わされて出力されるように構成することもできる。例えば地理的な背景を示すバックグランド情報を複数選択してパズルのように組み合わせることで自由なバックグラウンドを作り出すように構成することができる。
【0064】
<重畳入力受付部(0108):実施形態1>
「重畳入力受付部(0108)」は、出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力を受け付ける。また消費対象情報画像のピックアップは、例えば「バックグランド情報」の周囲に配置されている消費対象情報画像をバックグラウンド情報にマウスなどを利用して重ねることが出来るようにすることもできる。より具体的には、バックグラウンド情報の上部、下部、右部、左部等に表示されていることである。選択可能に配置されている態様は、横方向に1以上の行で配列されても良いし、縦方向に1以上の列に配列されていても良いし、斜め方向に1以上配列されても良いし、またバックグラウンド情報の周囲を囲むように配列されていても良い。その際には、「バックグランド情報」の内部に小さなアイコン状に配置する態様が挙げられる。また「重畳」とは、ディスプレイ画面上で重なることを指す。例えば、「バックグラウンド情報」に設けられた重畳領域に「消費対象情報画像」が重なることを指す。重畳された消費対象情報の画像の位置は原初はディスプレイ上での座標位置や、座標で特定される領域の情報としてコンピュータ上では取得されるが、最終的には、バックグラウンド情報で示される画像の領域や、座標との関係を示す情報に変換される。この関係を示す情報が消費金額取得ルールによって利用されて消費金額を示す情報となる。
【0065】
この場合には「消費対象情報画像」が重ねられた部分に関しては「バックグラウンド情報」の画像は視認できなくなる。しかし、文字などの重要な情報がそこに存在していた場合には、その文字だけが「消費対象情報画像」の横方向に移動するように構成することができる。さらに「重畳」の効果として、「消費対象情報画像」の説明が出力されたり、「消費対象情報画像」が変化したりするように構成することもできる。また「消費対象情報画像」の重畳位置に応じて画像の説明に変化があったり、「消費対象情報画像」が変化したりするように構成することもできる。さらに「消費対象情報画像」を重畳することによって音声や音楽が出力されるように構成することもできる。この音声や音楽も重畳される「バックグラウンドの画像」中における位置に応じて変化させることもできる。また「消費対象情報画像」の重畳によって重畳された「バックグラウンド情報」の画像の周辺部分が変化するように構成することもできる。例えば、池に泳いでいる魚がいて、その池に「消費対象情報画像」として釣りの竿をかざした場合にはその竿の糸の針についている餌を魚がたべにくるようにバックグラウンド情報の画像を変化するように構成することができる。
【0066】
「重畳するための入力」の操作は、被教育者が自らの意思によって「消費対象情報画像」をバックグランドの重畳領域まで移動させる操作を行う。「重畳入力受付部(0108)」の典型的な態様は、ユーザーにより入力デバイス(マウス等)を使用しての「消費対象情報画像」のドラッグアンドドロップ操作やユーザーにより「消費対象情報画像」に対するタッチ操作等を受け付ける。ドラッグアンドドロップの他には、ディスプレイがタッチパネルになっている場合には指で直接的に動かすように構成してもよいし、指ではじくようにして移動させるように構成することもできる。あるいは音声で「釣りを池で始める。」と発声したら、「消費対象情報画像」がその通りの映像になる様に構成することもできる。「重畳するための入力」は、ネットワークにつながっている複数の端末から複数の入力を受け付けるように構成してもよい。これは、グループで一つの「バックグラウンド情報の画像」に「消費対象情報画像」を共同作業で重畳していくものである。なお、一旦重畳するための入力を行ったのちでもそれをキャンセルできる機能が金銭感覚教育装置に備わっていてもよい。例えば、そのために重畳確定入力操作を受付ける重畳確定入力操作受付部を設け、その確定入力があるまでは何度でも重畳入力のやり直しができるように個性することもできる。なお、実施形態6で後述する反応情報は、確定入力前に出力されるように構成することができる。
【0067】
この場合には、グループ単位で金銭の使い方に関する教育を受けることができ、グループの構成員間でのコミュニケーションなどのスキルも向上させることができる。また、構成員の一部を人工知能などとして、これらを相手にして「消費対象情報画像」の重畳を受け付けるように構成することもできる。なお、このように複数人で協働作業させる場合には端末間でのコミュニケーションを図るための手段を設けるように構成することが好ましい。コミュニケーションの手段としては、「バックグラウンド情報の画像」の周辺部に参加者の「アバター」を配置してその「アバター」が話すように構成することができる。「アバター」が話している様子は、テキストで表示してもよいし、「アバター」の口や表情が変化して本人の音声が出力されるように構成してもよい。さらに登場人物の中には先生役を設けて、先生役が子供たちに対して補助的なアドバイスをするように構成することもできる。
【0068】
<重畳画像出力部(0110);実施形態1>
「重畳画像出力部(0110)」は、「重畳入力受付部(0108)」で受け付けた画像の重畳を出力する。「重畳を出力する」とは、「バックグランド情報」に「消費対象情報画像」を重ねてディスプレイ画面に表示することを指す。「重畳出力」されても、その部分の「バックグランド情報」が見えなくなる必要は無い。つまり、半透明な「消費対象情報画像」を介して「バックグランド情報」が微かに見えるようにする構成としても良い。典型的な操作態様としては、ユーザーが入力デバイス(マウス等)を使用して消費対象情報の「画像」のドラッグアンドドロップ操作したドロップ位置に当該画像を表示出力する。「重畳画像の出力」に関してはすでに説明したが、「画像の重畳」に応じて「消費対象情報画像」で重畳されたものに関するデータを見に行くための「データ閲覧ファイル」をいつでもアクセス可能に準備しておくことが考えられる。例えば、「消費対象情報」の「属性」などが説明の情報として挙げられるが、他の「消費対象情報」との関係性や、「消費対象情報」が示す「消費対象情報」の欠点(壊れやすいので山道での持ち運びに注意、腐りやすいので運搬に注意)、利点(頑丈なので多少のショックを与えても壊れない。暑さに強いので保冷の必要なし)などが説明として挙げられていてもよい。
【0069】
<消費金額取得ルール保持部(0112):実施形態1>
「消費金額取得ルール保持部(0112)」は、重畳されている情報に基づいて「消費金額」を取得するためのルールである「消費金額取得ルール」を保持する。「重畳されている情報」とは、先に説明した重畳操作により重畳された「消費対象画像」等を指す。「消費金額取得ルール」とは、重畳された「消費対象情報の画像」の示す消費対象に対する「消費金額」を求めるルールを指す。「消費金額取得ルール」の具体的な一例は、本発明の「適用例1」に示すように、
図35に示す各カードオブジェクトC1~C10の下部に「円」なる文字で表されている数字情報を「消費金額」として取得するというルールである。なお、カードオブジェクトに数字情報が複数表されている場合には、その合計額がそのカードオブジェクトの「消費金額」となる。
【0070】
また、重畳対象となるオブジェクト(消費対象を表す画像)と消費金額とを関連付けて登録したテーブルを用意しておけば、重畳されたオブジェクト(消費対象を表す画像)に対応する消費金額を、当該テーブルを検索して取得することを「消費金額取得ルール」としても良い。例えば、本発明の「適用例2」における「具材オブジェクト」の場合にこのルールを適用することができる。例えば、「消費対象情報」で示される消費対象が時価である場合には、その時々において値段を取得し、常に同じ値段ではないように構成することもできる。また、「消費金額取得ルール」として、「消費対象情報画像」を重畳した「バックグラウンド情報」の位置に応じてその値段を変えるようなものを採用することもできる。例えば、自動販売機のジュースは町で購入した場合には110円であるが、高尾山の山頂で購入した場合には200円というようにその場所に応じて変化させることも可能である。
【0071】
さらに、まとめ買いした場合には、ばらで購入するよりも値段を安く設定したり、賞味期限が近いものを購入する場合には十分に賞味期限があるものよりも値段を安く設定したりすることもできる。また場合によっては、「消費対象情報」で示される「消費対象」を利用して自身が商売し、一旦消費した金額が戻ってくるように構成することもできる。例えば、お弁当をグループの人数分買ってきてそのお弁当をグループの構成員に販売することで一旦消費したお金が戻る様に構成することもできる。時価のような消費金額が変動するものとして外国為替の影響を受けるように「消費金額取得ルール」を構成することもできる。この場合には輸出入に関する金銭の使い方を学習することができる。最近はインターネットによって海外の商品を容易に購入することが出来るようになっているために比較的年齢が若い人たちでもこのようなシーンに遭遇する可能性があるからである。
【0072】
<合計値金額情報取得部(0114):実施形態1>
「合計値金額情報取得部(0114)」は、重畳されている情報と、消費金額取得ルール保持部(0112)に保持されている「消費金額取得ルール」とに基づいて消費金額の合計値を示す情報である「合計値金額情報」を取得する。「重畳されている情報」とは例えば「消費対象を表す情報」を指す。「消費金額取得ルール」は上述した通りである。「合計金額情報」とは合計金額の情報を指す。この「合計金額情報」は、重畳された総ての「消費対象を表す画像」の総額を求めることである。例えば、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳された総ての「カードオブジェクト(消費対象を表す画像)」で表される「消費金額」の合計を求めて「合計値金額情報」を取得する。また、本発明の「適用例2」においては、重畳対象となる「具材オブジェクト(消費対象を表す画像)」と消費金額とを関連付けて登録したテーブルを用意しておき、実際に重畳された総ての「具材オブジェクト」の各々に対応する「消費金額」を当該テーブルを検索して求め「消費金額」の合計を求めて「合計値金額情報」を取得する。
【0073】
この「合計値金額情報」は、このゲームを進行している間中常時視認可能に構成することもできるし、常時視認することが出来ないようにして利用者の肌感覚でどれくらい消費したか感じさせるようにすることもできる。近年においてはスマートフォンなどで買い物もできるようになっているが自身がいくら消費したかが肌感覚でつかめずに無駄遣いをするようなケースも目立っており、常時視認することが出来ないようにする「モード」と、常時視認することが出来るようにする「モード」とが切り替え可能に構成されていることが好ましい。例えば、常時視認することができる「モード」でドリルを数回行い、その後常時視認することができない「モード」で試験を行うように構成することもできる。
【0074】
この複数回のドリルと、最後の試験とは、一連の練習問題と結果試験として「バックグラウンド情報」やそこで選択可能に構成されている「消費対象情報」で示される「消費対象」がグルーピングされているように構成することができる。そして、各グルーピングにはそのトレーニングの目的が示されていて、そのトレーニングの目的を達成するために子供たちなどに問題を解かせるように構成することができる。また、ある目的を達成できた場合には、さらに高次の目的を準備しておき、利用者に対してその目的を提示してさらに先に進ませるように構成することもできる。また、繰り返し同じ過ちをする場合には、利用者の識別情報である「利用者識別情報」に関連付けて、誤りやすい行動を保持するようにすることができる。これは「利用者別教育履歴」として「利用者別教育履歴情報保持部」を設けて保持するようにし、この「利用者別教育履歴情報」に応じて適切な問題が選択できるように構成することができる。
【0075】
<比較基準金額情報保持部(0116):実施形態1>
「比較基準金額情報保持部(0116)」は、「合計値金額情報」と比較するための基準となる「比較基準金額を示す情報」である「比較基準金額情報」を保持する。「比較基準金額情報」は、若年者の金銭の正しいあるいは適切な使用の程度を判断するために利用される情報であり原則的に金額を示す情報である。ただし、それ以外の情報を含んでいてもよく、金銭の使用の適切性を判断するための情報として、例えば、金銭の消費の決断に費やした時間、金銭の消費のキャンセルの程度などの基準となる情報を含んでいてもよい。金銭の消費に費やした時間の基準としては最低時間と最大時間で限定されている時間内であるか、キャンセルの程度に関しては何回までキャンセルが許容されるかなどである。「比較基準金額情報」は、管理者によって管理されていてよく、管理者が編集することできるように構成されていることが好ましい。また「比較基準金額情報」は、「バックグラウンド情報」や、その教育を受ける若年者の年齢や学年等と関連付けられて保持されていることが好ましい。
【0076】
また、「バックグラウンド情報」と対になる金銭教育のテーマと関連付けられていることが好ましい。例えば、「バックグラウンド情報」が山登りで、テーマが山登りで途中にあるお店で購入するお菓子や飲み物である場合でかつ学年が小学3年生である場合には、購入に使用できる「比較基準金額情報」として「800円」などが関連付けられて保持されるように構成する。このように、「比較基準金額情報」は、「バックグラウンド情報」、教育を受ける若年者の年齢や学年、あるいは「バックグラウンド情報」に関連付けられている学習テーマ、場合によっては、一緒に随伴する相談者やアドバイザーに関連付けられて保持されていることが好ましい。「比較基準金額情報」とは「合計金額情報」との比較基準となる情報である。「比較基準金額情報」は、例えばイベントにおいて許容される所持金等であり消費行為での最大の合計値金額を示す情報である。本発明の「適用例1」においては、イベント「遠足時」に許容される所持金を示す所持金情報を保持する。また、本発明の「適用例2」においては、イベント「お使い時」に渡される所持金を示す所持金情報を保持する。
【0077】
<金額比較結果情報取得部(0118):実施形態1>
「金額比較結果情報取得部(0118)」は、「合計値金額情報取得部(0114)」で取得された「合計値金額情報」と、「比較基準金額情報」とを比較してその比較結果である「金額比較結果情報」を取得する。「比較してその比較結果である「金額比較結果情報」を取得する」とは、具体的には、「合計金額情報」と「比較金額基準情報」との差を「金額比較結果情報」として求めることである。「合計値金額情報」と、「比較基準金額情報」とを比較してその比較結果である「金額比較結果情報」を取得することには以下の3態様がある。つまり、「合計金額情報」が「比較金額基準情報」より大きくなる比較結果を取得する場合、「合計金額情報」が「比較金額基準情報」より小さくなる比較結果を取得する場合、「合計金額情報」と「比較金額基準情報」とが同一値になる比較結果を取得する場合である。
【0078】
本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳された総てのカードオブジェクトで表される「消費金額」の「合計値金額情報」と、「遠足時」に許容される所持金情報とを比較してその比較結果である「金額比較結果情報」を取得する。また、本発明の「適用例2」においては、各スーパーマーケットで購入したものを示す具材オブジェクトに対応する「消費金額」の「合計値金額情報」と「お使い時」に渡される所持金情報と比較してその比較結果である「金額比較結果情報」を取得する。「金額比較結果情報」は、以上述べたように大小、同一を取得す他に乖離度や、許容範囲内であるか、許容範囲外であるかなどの情報であってもよい。つまり、定性的な情報を含むものであってもよいし、定性的な情報のみからなるものであってもよい。さらに、「比較結果」は、同じバックグラウンド情報や、さらにこれを用いた同じ学習テーマのもとで学習をしている若年者のグループ内での相対的な位置や、過去の同じバックグラウンドと学習テーマで学習した他の若年者との比較結果などの定量的、定性的な情報を含むものであってもよい。
【0079】
さらに、この「金額比較結果情報」を同じ「バックグラウンド情報」や同じ学習テーマごとに統計処理して、「金額比較結果情報」を更新するように構成することもできる。一例としてはディープラーニングの技術を使用して「金額比較結果情報」が常識的かつ最適と計算される範囲に常時更新されるように構成することができる。なお、「比較基準金額情報」と比較すべき「合計値金額情報」は、必ずしもバックグラウンド情報や、学習テーマの最終段階のものに限定されるものでなく、学習途上の合計金額と比較するように構成されていてもよい。学習途上の「合計値金額情報」とは、例えば、遠足の途中で飲食物やお菓子を購入するテーマの学習の場合には、遠足の終了前の途中段階で比較するように構成することができる。途中段階で比較する場合には、途中段階で比較する「比較基準金額情報」であってもよいし、途中段階での「合計値金額情報」と最終的な比較基準金額を示す「比較基準金額情報」であってもよい。
【0080】
<金額比較結果情報出力部(0120):実施形態1>
「金額比較結果情報出力部(0120)」は、取得された「金額比較結果情報」を出力する。「金額比較結果情報」は上述した通りである。出力される態様は以下の3態様がある。「合計金額情報」が「比較金額基準情報」より大きくなることが出力される場合、「合計金額情報」が「比較金額基準情報」より小さくなることが出力される場合、「合計金額情報」と「比較金額基準情報」とが同一になることが出力される場合である。具体例には、設定された「所持金情報」と「合計値金額情報」との差額をディスプレイ画面に表示する。「金額比較結果情報」のディスプレイ画面内での表示態様は様々なものが挙げられる。例えば、バックグラウンド情報の内部または外部の表示すること、その表示をバックグラウンド情報とは異なる模様や色、大きな文字等で強調表示すること等が挙げられる。また、表示とともに音声通知するようにしても良い。
【0081】
本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳された総てのカードオブジェクトで表される「消費金額」の「合計値金額情報」と「遠足時」に許容される「所持金情報」の差を求め、「おつり」が有る場合には、
図36に示すように「おつり情報3610」を表示する。また、本発明の「適用例2」においては、各スーパーマーケットで購入したものを示す具材オブジェクトに対応する「消費金額」の「合計値金額情報」と「お使い時」に渡される所持金情報との差を求め、「おつり」が有る場合には、
図38に示すように「おつり情報3810」を表示する。
【0082】
なお、いずれの適用例においても、「おつり情報」が「負(マイナス)」である場合には、ユーザーに対して消費計画立案の再度の検討を促す旨のメッセージ等の注意喚起情報をバックグランドの画像(B1、B2)において表示する「注意喚起情報出力部」を備えた構成にしておけば、ユーザーは再度の消費計画立案を行うことになって金銭感覚を一層教育させることが可能になる。「金額比較結果情報」は、前述のとおり過不足や、大小関係であってもよいがこれに限定されることなく、定性的な情報であったり、文字情報でなく画像、例えば、アニメの登場人物やキャラクターの顔の画像や音声の情報、例えば先生の声や、アニメキャラクターの声であってもよいし、グラフや表の形式の情報であってもよい。また、複数の学習者の中での偏差値や、その学習者の位置づけ、例えば順位等であってもよい。また前述のように学習の途中段階で「比較基準金額情報」と比較した結果を出力するような場合には、例えば途中悔過として適切であるかなどを示す情報を出力するように構成することができる。例えば「このままだと、お昼ご飯代がなくなるよ!」、「お小遣いがだいぶ余っちゃうね。」などのアドバイスを「金額比較結果情報」として出力するように構成することができる。「金額比較結果情報」は、消費金額合計値と比較基準金額との数値の比較結果に基づいて取得されるように構成されていればよく、例えば取得される比較結果は、数値の比較結果に関連付けて各種のアドバイスが保持されており、関連付けられたアドバイスが出力されるように構成することができる。
【0083】
<実施形態1のハードウエア構成>
図3は、実施形態1のハードウエアの構成図である。バス0315には、CPU0300と、不揮発メモリ0310と、揮発性メモリ0320と、入力デバイス0330と、出力デバイス0340とが接続されており、各構成要素はバス0315を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0084】
入力デバイス0330は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス0340は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、印刷装置等である。タッチパネル型のディスプレイでは、入力デバイス0330と出力デバイス0340とが兼用されて一体化されている。
【0085】
不揮発性メモリ0310には、入力デバイス0330や出力デバイス0340のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ0310には、
図2で示したテーブル0200等のテーブル群が不揮発的に記憶され、CPU0300のプログラム実行時には、テーブル群が揮発性メモリ0320にコピーされる。また、不揮発性メモリ0310には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ0320には処理過程で必要なデータが一時的に記憶される。
【0086】
CPU0300は、不揮発性メモリ0310に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ0320に展開して実行することにより本装置0100の各機能が実現される。つまり、CPU0300が、「消費対象情報保持プログラム」と、「バックグラウンド情報保持プログラム」と、「バックグラウンド情報出力プログラム」と、「重畳入力受付プログラム」と、「重畳画像出力プログラム」と、「消費金額取得ルール保持プログラム」と、「合計値金額情報取得プログラム」と、「比較基準金額情報取得プログラム」と、「金額比較対結果情報取得プログラム」と、「金額比較結果出力プログラム」とを実行することによって、
図1に示す各部が実現される。
【0087】
<実施形態1:処理の流れ>
次に、
図4を参照して処理の流れを説明する。まず、ステップS402において、「消費対象情報保持部(0102)」は、「消費対象識別情報(消費対象ID)」と、その消費対象画像とを関連付けた情報である「消費対象情報」を保持する。つまり、テーブル0200に、「消費対象ID」と「消費対象画像」とを関連付けて「消費対象情報」を不揮発的に記憶させる。本発明の「適用例1」においては、カードオブジェクトC1~C10の各々に対して、「001」から「010」までの「消費対象ID」が関連付けて記憶される。本発明の「適用例2」においては、
図39Bに示す具材オブジェクトG1~G6の各々に対して、「001」から「006」までの「消費対象ID」が関連付けて記憶される。
【0088】
次に、ステップS404において、「バックグラウンド情報保持部(0104)」は、消費対象を消費するバックグラウンドを識別する「バックグラウンド識別情報(バックグランドID)」と、そのバックグラウンドを表す「画像」とを関連付けた情報である「バックグラウンド情報」を保持する。本発明の「適用例1」、「適用例2」におけるB1、B2(
図36、
図37参照)のような「バックグランド情報」の各々に対して、「001」から「002」までの「バックグラウンドID」が関連付けて記憶される。
【0089】
次に、ステップS406において、「バックグラウンド情報出力部(0106)」は、保持されているバックグラウンド情報の画像を出力する。本発明の「適用例1」、「適用例2」においては、「バックグラウンド情報出力部(0106)」により、
図36における「B1」や
図37における「B2」が表示装置に表示される。
【0090】
次に、ステップ408において、「重畳入力受付部(0108)」は、出力されたバックグラウンド情報に消費対象情報の「画像」を重畳するための入力を受け付ける。具体的には、ユーザーによる入力デバイス(マウス等)を使用して消費対象情報の「画像」のドラッグアンドドロップ操作やユーザーによる消費対象情報の「画像」に対するタッチ操作等を受け付ける。
【0091】
次に、ステップS410において、「重畳画像出力部(0110)」により、「重畳入力受付部(0108)」で受け付けた画像の重畳が表示出力される。この処理により、例えば、ユーザーによる入力デバイス(マウス等)を使用して消費対象情報の「画像」のドラッグアンドドロップ操作したドロップ位置に当該画像が表示出力される。
【0092】
次に、ステップS412において、「消費金額取得ルール保持部(0112)」は、重畳されている情報に基づいて消費金額を取得するためのルールである「消費金額取得ルール」を保持する。具体的な一例として、「適用例1」においては、
図35に示す各カードオブジェクトC1~C10の下部に「円」なる文字で表されている数字情報を「消費金額」として取得するというルールを保持する。なお、1つのカードオブジェクトに複数の「消費金額」が表されている場合には各々の「消費金額」の合計金額がそのカードオブジェクトの「消費金額」になる。また、「適用例2」においては、重畳対象となる具材オブジェクトと消費金額とを関連付けて登録した「金額テーブル」を用意しておけば、当該テーブルを検索して重畳された具材オブジェクトに対応する消費金額を取得することを「消費金額取得ルール」として保持することができる。
【0093】
次に、ステップS414において、「合計値金額情報取得部(0114)」は、重畳されている情報と、保持されている「消費金額取得ルール」とに基づいて消費金額の合計値を示す情報である「合計値金額情報」を取得する。この処理により、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳された総てのカードオブジェクトで表される「消費金額」の合計を求めて「合計値金額情報」を取得する。また、本発明の「適用例2」においては、先に説明した「金額テーブル」を記憶させておき、当該テーブルを検索して実際に重畳された総ての具材オブジェクトの各々に対応する「消費金額」を求めて、「消費金額」の合計を求め「合計値金額情報」を取得する。
【0094】
次に、ステップS416において、「比較基準金額情報保持部(0116)」は、「合計値金額情報」と比較するための基準となる比較基準金額を示す情報である「比較基準金額情報」を保持する。この処理により、本発明の「適用例1」においては、イベント「遠足時」に許容される所持金を示す所持金情報が保持される。また、本発明の「適用例2」においては、イベント「お使い時」に渡される所持金を示す所持金情報が保持される。
【0095】
次に、ステップS418において、「金額比較結果情報取得部(0118)」は、「合計値金額情報取得部(0114)」で取得された「合計値金額情報」と、比較基準金額情報とを比較してその比較結果である金額比較結果情報を取得する。この処理により、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳された総てのカードオブジェクトで表される「消費金額」の「合計値金額情報」と、「遠足時」に許容される所持金情報とを比較してその比較結果である「金額比較結果情報」が取得される。また、本発明の「適応例2」においては、各スーパーマーケットで購入したものを示す具材オブジェクトに対応する「消費金額」の「合計値金額情報」と、「お使い時」に渡される所持金情報とを比較してその比較結果である「金額比較結果情報」が取得される。
【0096】
そして、ステップS420において、「金額比較結果情報出力部(0120)」は、取得された「金額比較結果情報」を出力する。この処理により、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳された総てのカードオブジェクトで表される「消費金額」の「合計値金額情報」と「遠足時」に許容される「所持金情報」との差が求められ、「おつり」が有る場合には、
図36示すように「おつり情報3610」が表示される。また、本発明の「適用例2」においては、各スーパーマーケットで購入したものを示す具材オブジェクトに対応する「消費金額」の「合計値金額情報」と「お使い時」に渡される「所持金情報」との差が求められ、「おつり」が有る場合には、
図38に示すように「おつり情報3810」が表示される。
【0097】
<実施形態1:効果>
ユーザーが或るイベントに対して所持金を示す所持金情報の範囲内で複数種類の消費対象を如何に使用するかという消費計画立案を視覚に訴えた態様で行うことが可能になり、「おつり情報」が「負(マイナス)」になる場合には、再度の消費計画立案を促すことにより金銭感覚を教育させることが可能になる。
【0098】
<<実施形態2:請求項2に対応>>
<実施形態2の概要>
実施形態2は、実施形態1を基本としてさらに以下の特徴点を有する。実施形態2は、「バックグラウンド情報保持部」が備える「時間情報付バックグランド情報保持手段」が、バックグラウンド情報として、時間情報を含む時間情報付バックグラウンド情報を保持する点に特徴がある。これにより、ユーザーは時間情報を意識しながら消費計画を立案することが可能になる。
【0099】
<実施形態2の機能構成>
図5は金銭感覚教育装置500の機能構成図である。実施形態2に係る金銭感覚教育装置500は、
図1の構成をベースとして「バックグラウンド情報保持部(0504)」に「時間情報付バックグランド情報保持手段(0505)」を備えている。
【0100】
なお、「消費対象情報保持部(0502)」、「バックグラウンド情報出力部(0506)」、「重畳入力受付部(0508)」、「重畳画像出力部(0510」、「消費金額取得ルール保持部0512」、「合計値金額情報取得部(0514)」、「比較基準金額情報取得部(0516)」、「金額比較対結果情報取得部(0518)」、および、「金額比較結果出力部(0520)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0101】
<バックグラウンド情報保持部:実施形態2>
「バックグラウンド情報保持部(0504)」は、バックグラウンド情報として、時間情報を含む「時間情報付バックグラウンド情報」を保持する「時間情報付バックグラウンド情報保持手段(0505)」を有する。「時間情報付バックグラウンド情報」は、バックグランドに「時間に関する情報」が表されているバックグランド情報である。「時間情報付」とは、時間に関する情報が付属されていることを指す。「時間に関する情報」とは、単に時刻を表すものや、消費計画立案時(スタート時)からの経過時間を表すもの、消費計画において必要とされる時間経過を表すもの等が挙げられる。単に時刻を表すもとしては、例えばバックグラウンド情報の内部または外部に時計などを模したもの画像で表す。また、消費計画立案(スタート時)からの経過時間を表すものとしては、バックグラウンドの内部または外部に時計などを模した画像を表す。消費計画における時間経過を表すものとしては、バックグランドの内部または外部に消費行為情報に要する時間を表すものが挙げられる。
【0102】
要するに、バックグラウンドの内部または外部において、何らかの時刻や或る起点からの時間経過を示す情報が表されていれば良い。時刻または時間経過は、例えば時計を模した表示物が表される。表示画面上の或る位置から伸びるバー表示により、そのバーが時間経過とともに伸びるようにして時間経過を表すことも可能である。時間経過を表すものはこの例に限られず、被学習者の視覚に訴える形式の表示態様であれば良い。また、音声通知により或る起点からの時間経過等の時間情報を通知する態様によっても良い。また、「バックグラウンド情報」にて表示される「バックグラウンド」の画像が動画の場合には、時間経過に応じて変化するバックグラウンド情報であってもよい。
【0103】
時間経過に応じて変化する「バックグラウンド情報」としては、例えば朝日が昇り徐々に明るくなってゆく風景が最初にあり、その後太陽が輝く昼の時間帯があり、その後、夕日が沈む時間帯や、星が輝く時間帯などが「バックグラウンド情報」として保持されていてもよい。また、昼夜のみでなく、駅のホームが「バックグラウンド情報」である場合には、電車の時刻表に応じて電車がホームに入ってきたり、ドアが開いて乗り降りがあったり、ドアが閉まって電車が出てゆくなどでもよい。例えばホームにはキオスクがあって、お菓子や、漫画などが販売されており、決められた電車にのって遠足の目的地である山に行くような設定を有する「バックグラウンド情報」も想定される。
【0104】
このように「時間情報」が「バックグラウンド情報」に付加されていると、単に時間をかけてゆっくりと金銭の消費についての考えを巡らせるだけではすまず、適切な時間を区切って金銭の消費に対する判断をする学習ができる。例えば、込み合っているフードショップに入り、カウンターで自分の注文の順番が来た際に、自分の後ろにたくさんの人が行列しているにもかかわらずいつまでたっても自分の注文を決められない、などという問題に対しても適切な対応を学習できる、というメリットがある。
【0105】
<時間情報付バックグラウンド情報保持手段(0505)>
「時間情報付バックグラウンド情報保持手段(0505)」は、バックグラウンド情報として、時間情報を含む「時間情報付バックグラウンド情報」を保持する。「時間情報付バックグラウンド情報」は上述した通りである。
【0106】
一例として、
図6は、「時間情報付バックグラウンド情報保持手段(0505)により保持されるテーブル0600である。テーブル0600は、「バックグラウンドID」と「時間情報付バックグランド情報」とを関連付けて不揮発的に記憶される。「バックグラウンドID」は、「時間情報付バックグラウンド情報」を識別するための情報である。「時間情報付バックグランド情報」は、上述した通りである。具体例として、テーブル300は、「001」から「002」までの「バックグラウンドID」と、
図36のB1、
図37のB2のような「時間情報付バックグランド情報」とを関連付けて記憶する。
【0107】
<実施形態2のハードウエア構成>
図7は、実施形態2のハードウエアの構成図である。バス0715には、CPU0700と、不揮発メモリ0710と、揮発性メモリ0720と、入力デバイス0730と、出力デバイス0740とが接続されており、各構成要素はバス0715を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0108】
入力デバイス0730は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス0740は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、印刷装置等である。タッチパネル型のディスプレイでは、入力デバイス0730と出力デバイス0740とが兼用されて一体化されている。
【0109】
不揮発性メモリ0710には、入力デバイス0730や出力デバイス0740のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ0710には、
図6で示したテーブル0600等のテーブル群が不揮発的に記憶され、CPU0700のプログラム実行時には、テーブル群が揮発性メモリ0720にコピーされる。また、不揮発性メモリ0710には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ0720には処理過程で必要なデータが一時的に記憶される。
【0110】
CPU0700は、不揮発性メモリ0710に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ0720に展開して実行することにより本装置0500の各機能が実現される。つまり、CPU0700が、「消費対象情報保持プログラム」と、「バックグラウンド情報保持プログラム」と、「バックグラウンド情報出力プログラム」と、「重畳入力受付プログラム」と、「重畳画像出力プログラム」と、「消費金額取得ルール保持プログラム」と、「合計値金額情報取得プログラム」と、「比較基準金額情報取得プログラム」と、「金額比較対結果情報取得プログラム」と、「金額比較結果出力プログラム」とを実行することによって、
図5に示す各部が実現される。
【0111】
<実施形態2:処理の流れ>
次に、
図8を参照して実施形態2の特徴的な処理の流れを説明する。
図8に示すように、ステップS800において、時間情報付バックグランド情報保持処理が実行される。この処理により、「時間情報付バックグラウンド情報保持手段(0505)」は、バックグラウンドとして、時間情報を含む「時間情報付バックグラウンド情報」を保持する
【0112】
<実施形態2:効果>
ユーザーは消費計画立案時には時間情報を意識しながら消費計画を立案することが可能になる。
【0113】
<<実施形態3:請求項3に対応>>
<実施形態3の概要>
実施形態3は、実施形態1又は実施形態2を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態3に係る金銭感覚教育装置0900は、時間情報を加味した金銭感覚を養うために、重畳表示された消費対象情報が示す消費行為に要する時間を考慮した時間経過を示す情報を表示出力する。本発明の「適用例1」においては、重畳されたカードオブジェクトで表される「時間情報」の合計である「合計値時間情報」を取得し、取得された「合計時間情報」と「遠足時の消費計画」における許容時間を示す情報である「比較基準時間情報」とを比較しその差を示す情報である「時間比較結果情報」を取得し、取得された「時間比較結果情報」を出力する。
【0114】
本発明の「適用例2」においては、「お使い時」に使用する「経路(1)、経路(2)、経路(3)」に対してメモリに不揮発的に記憶されている「時間情報」の合計を示す情報である「合計値時間情報」を取得し、取得された「合計値時間情報」と「お使い時の消費計画」における許容時間を示す情報である「比較基準時間情報」とを比較しその差を示す情報である「時間比較結果情報」を取得し、取得された「時間比較結果情報」を表示出力する。いずれの適用例において、バックグランドを示す画像の所要の位置に時間経過情報を「時計オブジェクト」により模式的に表示させる。
【0115】
<実施形態3の機能構成>
図9は金銭感覚教育装置900の機能構成図である。実施形態3に係る金銭感覚教育装置900は、
図1に示す構成をベースとして「時間情報取得ルール保持部(0922)」と、「合計値時間情報取得部(0924)」と、「比較基準時間情報保持部(0926)」と、「時間比較結果情報取得部(0928)」と、「時間比較結果情報出力部(0930)」とを備える。
【0116】
「消費対象情報保持部(0902)」、「消費対象情報保持部(0902)」、「バックグラウンド情報保持部(0904)」、「バックグラウンド情報出力部(0906)」、「重畳入力受付部(0908)」、「重畳画像出力部(0910)」、「消費金額取得ルール保持部(0912)」、「合計値金額情報取得部(0914)」、「比較基準金額情報取得部(0916)」、「金額比較対結果情報取得部(0918)」、および、「金額比較結果出力部(0920)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0117】
<時間情報取得ルール保持部(0922);実施形態3>
「時間情報取得ルール保持部(0922)」は、重畳されている情報に基づいて時間情報を取得するためのルールである「時間情報取得ルール」を保持する。「重畳されている情報」とは、先に説明した重畳操作により重畳された「消費対象を表す画像」又は/及び、「その消費対象が重畳されている「バックグラウンド情報」の画像中の位置」をいう。「時間情報取得ルール」とは、重畳されている情報に基づいて時間情報を取得するためのルールであるが、この時間情報とは、例えば遠足の途中でお店によってアイスクリームを食べたとすると、そのアイスクリームを食べるために費やした時間、あるいは遊園地でアトラクションに乗った場合には、そのアトラクションで費やす時間、あるいは、「バックグラウンド情報」の画像中で本人がある一定の距離移動した場合には、その移動に費やす時間、などである。
【0118】
つまり、「バックグラウンド情報」で示される画像や、さらにそこに重畳される消費対象情報で示される消費対象などに応じてどのように時間を消費するかを示すルールが「時間情報取得ルール」である。「時間情報取得ルール」は、学習過程のシチュエーションに応じて各種のルールを取得できるように構成することができる。例えば一人で行動している場合と、複数人で行動している場合とでは、取得する「時間情報取得ルール」が異なるものであってよい。また、レストランに入店して食事をとる場合でも、レストランで注文したものがドリンクであるのか食事であるのかに応じて時間情報取得ルールが異なっていてよい。基本的には「時間情報取得ルール」は、重畳された「消費対象を表す画像」で示さる消費行為における必要とされるに「時間」を求めるルールを指す。「時間情報取得ルール保持部(0922)」は当該ルールを保持する。
【0119】
具体的な一例として、本発明の「適用例1」においては、「時間情報取得ルール保持部(0922)」は、バックグランド情報の画像に重畳されるカードオブジェクト(消費対象情報)の下部に表される「時間」、「分」の付く文字で示される数字情報を「時間情報」として取得する「時間情報取得ルール」を保持する。なお、1つのカードオブジェクトに複数の「時間情報」が表されている場合には、各々の「時間情報」の合計時間がそのカードオブジェクトの「時間情報」になる。本発明の「適用例2」においては、「時間情報取得ルール保持部(0922)」は、以下のような「時間情報取得ルール」を保持する。つまり、自宅から各スーパーマーケットまで行くのに要する所要時間、スーパーマーケット間の所要時間等の所要時間である「時間情報」が予め記憶されおり、選択された経路に応じて、記憶された所要時間を検索して求めて取得する「時間情報取得ルール」を保持する。なお、例示した「時間情報取得ルール」以外のルールも保持可能である。
【0120】
<合計値時間情報取得部(0924):実施形態3>
「合計値時間情報取得部(0924)」は、重畳されている情報と、保持されている「時間情報取得ルール」とに基づいて時間情報の合計値を示す情報である「合計値時間情報」を取得する。「重畳されている情報」とは例えば「消費対象を表す画像」(消費対象情報)を指す。「時間情報取得ルール」は上述した通りである。「合計値時間情報」とは、合計時間の情報を指す。この「合計時間情報」は、重畳された総ての「消費対象を表す画像」についての所要時間を求めることである。
【0121】
例えば、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳される総てのカードオブジェクトの「時間情報」を合計して「合計値時間情報」を取得する。本発明の「適用例2」においては、「(a)自宅~スーパーマーケットSP1間の所要時間」、「(b)自宅~スーパーマーケットSP2間の所要時間」、「(c)自宅~スーパーマーケットSP3間の所要時間」、「(d)スーパーマーケットSP1~スーパーマーケットSP2間の所要時間」、「(e)スーパーマーケットSP2~スーパーマーケットSP3間の所要時間」、「(f)スーパーマーケットSP1~スーパーマーケットSP3間の所要時間」の6種類の「所要時間」がメモリに予め記憶されており、選択された経路に対応して記憶された「所要時間」を求めてその合計値を取得する。なお、選択された経路は、バックグラウンドの画像に表示される(
図19の(丸1)、(丸2)、(丸3)参照)。なお、「合計値時間情報」は、金銭感覚教育装置でのゲームが最終段階に至った場合にのみ算出するように構成してもよいが、途中段階で算出されるように構成することもできる。またその場合には後述する「比較基準時間情報」も、途中段階で比較できる基準時間を保持するように構成することもできる。
【0122】
<比較基準時間情報保持部(0926):実施形態3>
「比較基準時間情報保持部(0626)」は、合計値時間情報と比較するための基準となる比較基準時間を示す情報である「比較基準時間情報」を保持する。「比較基準時間情報」とは「合計時間情報」との比較基準となる情報である。本発明の「適用例1」においては、イベント「遠足時」に許容される時間を示す時間情報を「比較基準時間情報」として保持する。また、本発明の「適用例2」においては、イベント「お使い時」に許容される時間を示す時間情報を「比較基準時間情報」として保持する。なお、「比較基準時間情報」は、最終的な比較のみならず、学習の途中段階での時間比較に用いられる「比較基準時間情報」であってもよい。「比較基準時間情報」は。デフォルトの値を保持するように構成すると良いが、デフォルトの値を選択可能に構成したり、自由に「比較基準時間情報」を設定できるように構成したりしても良い。「比較基準時間情報」を編集するインターフェイスを有していてもよく、バックグラウンド情報の画像が表示されたディスプレイ上で自由に場所と場所との間に「比較基準時間情報」を設定できるように構成してもよい。また、「比較基準時間情報」は、多数の利用者の平均的な消費時間に基づいて設定されるようにしてもよい。この場合には、利用者の属性に応じて「比較基準時間情報」がデフォルトで準備されるように構成することもできる。
【0123】
<時間比較結果情報取得部(0928):実施形態3>
「時間比較結果情報取得部(0928)」は、「合計値時間情報」と、「比較基準時間情報」とを比較してその比較結果である「時間比較結果情報」を取得する。「比較してその比較結果である「時間比較結果情報」を取得する」とは、例えば「合計時間情報」と「比較時間基準情報」との差を「時間比較結果情報」として求めることである。「合計値時間情報」と、「比較基準金時間情報」を比較した「時間比較結果情報」を取得する態様は以下の3態様がある。「合計時間情報」が「比較時間基準情報」より大きくなる「時間比較結果情報」を取得する場合、「合計時間情報」が「比較時間基準情報」より小さくなる「時間比較結果情報」を取得する場合、「合計時間情報」と「比較時間基準情報」とが同一となる「時間比較結果情報」を取得する場合である。
【0124】
本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳される総てのカードオブジェクトの「時間情報」を合計した「合計値時間情報」と「遠足時」の「許容時間情報」とを比較してその比較結果を「時間比較結果情報」として取得する。より具体的には、「合計値時間情報」と「遠足時」の許容時間情報との差を求めることである。本発明の「適用例2」においては、選択された経路に応じて記憶された「所要時間」を求めて合計した「合計時間情報」と「お使い時」の「許容時間情報」とを比較してその比較結果を「時間比較結果情報」として取得する。より具体的には、「合計値時間情報」と「お使い時」の許容時間情報との差を求めることである。
【0125】
<時間比較結果情報出力部(0930):実施形態3>
「時間比較結果情報出力部(0930)」は、取得された「時間比較結果情報」を出力する。出力される態様は以下の3態様がある。「合計時間情報」が「比較時間基準情報」より大きくなることが出力される場合、「合計時間情報」が「比較時間基準情報」より小さくなることが出力される場合、「合計時間情報」と「比較時間基準情報」とが同一となることが出力される場合である。「時間比較結果情報」のディスプレイ画面内での表示態様は様々なものが挙げられる。例えば、バックグラウンド情報の内部または外部の表示すること、その表示をバックグラウンド情報とは異なる模様や色、大きな文字等で強調表示すること等が挙げられる。また、表示とともに音声通知するようにしても良い。また出力の態様は、単に時間の比較結果が合格であるか、不合格であるかなどの定性的な出力のみでなく、グラフ表示や、表形式の表示を用いた結果の出力であってもよい。また、仮に問題点があるとすれば、どの点に問題があったのかを示したり、コメントを合わせて出力するように構成したりすることもできる。さらに音声での出力が可能であってもよい。また利用者自身が端末を有している場合には、その端末に対して結果を出力してその端末内において結果を保持できるように構成することもできる。また、結果の出力は、例えば同じ属性の利用者の平均値と比較したり、同じ属性の利用者の中での統計的な位置情報を合わせて示すようしたりして構成しても良い。例えば偏差値ではどのあたりに位置するかなどである。
【0126】
本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳される総てのカードオブジェクトの「時間情報」を合計した「合計値時間情報」と「遠足時」の「許容時間情報」との差を示す「時間比較結果情報」を表示出力する。また、本発明の「適用例2」においては、選択された経路に対応して記憶された「所要時間」を求めて合計した「合計値時間情報」と「お使い時」の許容時間情報との差を示す「時間比較結果情報」を表示出力する。
【0127】
いずれの適用例においても、「合計値時間情報」が許容時間情報に収まらない場合にはユーザーに対して、消費計画立案の再度の検討を促す旨のメッセージ等の再検討情報を表示する「再検討情報出力部」を備えた構成にしておけば、ユーザーは再度の消費計画立案を行うことになって、時間感覚をも加味した金銭感覚を教育させることが可能になる。なお、ゲームの途中において利用者ごとにゲームの進行予想を行い今後発生すると見込まれる問題点を指摘したり、今後発生すると見込まれる問題点を回避するためのアドバイスを出力したりするように構成することも考えられる。
【0128】
<実施形態3:ハードウエア構成>
図10は実施形態2のハードウエアの構成図である。バス1015には、CPU1000と、不揮発メモリ1010と、揮発性メモリ1020と、入力デバイス1030と、出力デバイス1040とが接続されており、各構成要素はバス1015を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0129】
入力デバイス1030は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス1040は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等である。タッチパネル型のディスプレイは、入力デバイス1030と出力デバイス1040とが兼用されて一体化されている。
【0130】
不揮発性メモリ1010には、入力デバイス1030や出力デバイス1040のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ1010には、上述したテーブル等のテーブル群が記憶され、CPU1000のプログラム実行時にはテーブル群が揮発性メモリ0720にコピーされる。また、不揮発性メモリ0710には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ1020には処理過程で必要なデータが記憶される。
【0131】
CPU0700は、不揮発性メモリ1010に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ1020に展開して実行することにより本装置の各機能が実現される。つまり、CPU1000が、「時間情報取得ルール保持プログラム」と、「合計値時間情報取得プログラム」と、「比較基準金額情報保持プログラム」と、「時間比較結果情報取得プログラム」と、「時間比較結果情報出力プログラム」とを実行することによって、
図1に示す構成をベースとして「時間情報取得ルール保持部(0922)」と、「合計値時間情報取得部(0924)」と、「比較基準情報保持部(0926)」と、「時間比較結果情報取得部(0928)」と、「時間比較結果情報出力部(0930)」とが実現される。
【0132】
<実施形態3の処理の流れ>
図11を参照して実施形態2の特徴的な処理の流れについて説明する。まず、ステップS1100において、「時間情報取得ルール保持部(0922)」により、重畳されている情報に基づいて時間情報を取得するためのルールである「時間情報取得ルール」が保持される。具体例として、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳されるカードオブジェクトの下部に表される「時間」、「分」の付く文字で示される数字情報を「時間情報」として取得された「時間情報取得ルール」が不揮発的に保持される。本発明の「適用例2」においては、自宅から各スーパーマーケットまで行くのに要する所要時間、スーパーマーケット間の所要時間等の所要時間である「時間情報」が予め記憶されおり、選択された経路に対応して記憶された所要時間を検索して求めて取得する「ルール」が不揮発的に保持される。
【0133】
次に、ステップS1102において、「合計値時間情報取得部(0924)」により、重畳されている情報と、保持されている「時間情報取得ルール」とに基づいて時間情報の合計値を示す情報である「合計値時間情報」が取得される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳される総てのカードオブジェクトの「時間情報」を合計した「合計値時間情報」が取得される。本発明の「適用例2」においては、自宅から各スーパーマーケットまで行くのに要する所要時間、スーパーマーケット間の所要時間等の所要時間である「時間情報」が予め記憶されおり、選択された経路に対応して記憶された「所要時間」が求められ、合計された「合計値時間情報」が取得される。
【0134】
次に、ステップS1104において、「比較基準時間情報保持部(0926)」は、合計値時間情報と比較するための基準となる比較基準時間を示す情報である「比較基準時間情報」を保持する。この処理により、本発明の「適用例1」においては「遠足時」に許容される時間を示す許容時間情報が「比較基準時間」として保持され、本発明の「適用例2」においては「お使い時」に許容される時間を示す情報である許容時間情報が「比較基準時間」として保持される。
【0135】
次に、ステップS1106において、「時間比較結果情報取得部(0928)」により、「合計値時間情報」と、「比較基準時間情報」とを比較してその比較結果である「時間比較結果情報」が取得される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳される総てのカードオブジェクトの「時間情報」を合計した「合計値時間情報」と「遠足時」の許容時間情報とが比較されその比較結果である「時間比較結果情報」が取得される。より具体的には、「合計値時間情報」と「遠足時」の許容時間との差が求められる。また、本発明の「適用例2」においては、選択された経路に対応して記憶された「所要時間」を求めて合計した「合計値時間情報」と「お使い時」の許容時間とが比較されその比較結果である「時間比較結果情報」が取得される。より具体的には、「合計値時間情報」と「お使い時」の許容時間との差が求められる。
【0136】
そして、ステップS1108において、「時間比較結果情報出力部(0930)」により取得された時間比較結果情報が表示出力される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、バックグランド情報の画像に重畳される総てのカードオブジェクトの「時間情報」を合計した「合計値時間情報」と「遠足時」の許容時間との差を示す「時間比較結果情報」が表示出力される。また、本発明の「適用例2」においては、選択された経路に対応して記憶された「所要時間」を求めて合計した「合計値時間情報」と「お使い時」の許容時間との差を示す「時間比較結果情報」が表示出力される。
【0137】
<実施形態3の効果>
ユーザーは消費計画立案に際して時間感覚をも加味した金銭感覚を養うことが可能になる。
【0138】
<<実施形態3の変形例>>
実施形態3においては「合計時間情報」を求めているが、スタート時から計画される消費行為に要する時間経過を「時計オブジェク」に表示させても良い。例えば、「適用例1」において、バックグラウンドを示す画像B1の左方向から右方向に時間が経過する。そして、カードオブジェクトが重畳された位置の下方の位置に、当該カードオブジェクトの消費行為に要する時間情報だけ時計を進めた状態の「時計オブジェクト」を表示する処理を重畳された総てのカードオブジェクトに対して実行する。
図36の「時間情報」は、この処理を実行させて時計オブジェクトを利用して時間経過を表している。
【0139】
<<実施形態4:請求項4に対応>>
<実施形態4の概要>
実施形態4は、実施形態1乃至実施形態3のいずれか一を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態4は、「バックグラウンド情報保持部」が備える「場所情報付バックグランド情報保持手段」が、バックグラウンド情報として、場所情報を含む場所情報付バックグラウンド情報を保持する点に特徴がある。これにより、ユーザーは場所情報を意識しながら消費計画を立案することが可能になる。
【0140】
<実施形態4の機能構成>
図12は金銭感覚教育装置1200の機能構成図である。実施形態4に係る金銭感覚教育装置500は、
図1の構成をベースとして、バックグラウンド情報保持部(1204)」に「場所情報付バックグランド情報保持手段(1205)」を備えている。
【0141】
なお、「消費対象情報保持部(1202)」、「バックグラウンド情報出力部(1206)」、「重畳入力受付部(1208)」、「重畳画像出力部(1210」、「消費金額取得ルール保持部1212」、「合計値金額情報取得部(1214)」、「比較基準金額情報取得部(1216)」、「金額比較対結果情報取得部(1218)」、および、「金額比較結果出力部(1220)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0142】
<バックグラウンド情報保持部:実施形態4>
「バックグラウンド情報保持部(1204)」は、バックグラウンド情報として、場所情報を含む「場所情報付バックグラウンド情報」を保持する「場所情報付バックグラウンド情報保持手段(1205)」を有する。「場所情報付バックグラウンド情報」は、バックグランドに「場所情報」が表されていることを指す。「場所情報」とは「場所に関する情報」が付属されていることを指す。「場所に関する情報」とは、バックグラウンド自体を地図状にしたもの、バックグラウンドの周囲に場所情報を表したもの、バックグラウンド全体を場所に模したもの等が挙げられる。要するに、バックグラウンドの内部または外部に何らかの場所を示す情報が表されていることやバックグラウンド自体が場所を表すような模式的形状にされていれば良い。
【0143】
「場所情報」の一例としては、例えばバックグラウンドの画面が遊園地であったり、遠足先の山や川であったり、住宅街の絵であったり、百貨店の店内であったり、商店街であったり、レストランの店内であったり、お菓子屋さんの店内であったりする。また場所情報は必ずしも静止画である必要はなく、動画であってもよい。例えば、遊園地では、移動に従ってアトラクションが現れては隠れたり、園内のレストランが現れては消えて行ったりしてもよい。場面の切り替えがスムーズにスクロールするように構成されたり、ページの切り替えで交代したりしてもよい。さらに、これに音声が伴っていてもよい。音声としてはお店の店員の「いらっしゃいませ。」「お待たせいたしました。」などの会話であったり、山に住んでいる小鳥のさえずりであったり、あたりを通過する電車の音であったりしてもよい。臨場感がまして面白くなる。さらに画像はアイコンをクリックすることで次の場面に進行するように構成することもできる。例えば繁華街に面している百貨店に入る場合には、百貨店のアイコンをクリックさせ、このアイコンがクリックされることで百貨店の店内を示す画面に遷移するように構成することもできる。場所の情報を階層的に構成することでより深みのあるバックグラウンドの探索が可能となる。
【0144】
<場所情報付バックグラウンド情報保持手段(1205)>
「場所情報付バックグラウンド情報保持手段(1205)」は、バックグラウンド情報として、場所情報を含む「場所情報付バックグラウンド情報」を保持する。「場所情報付バックグラウンド情報」は上述した通りである。なお、「場所情報付バックグラウンド情報」は、パズルのようにして構成するようにしてもよい。「場所情報付バックグラウンド情報保持手段」には、「場所情報付バックグラウンド情報」を構成するためのピースが保持されており、インターフェイスを通してこれらのピースを組み合わせることで利用者が「場所情報付バックグラウンド情報」を組み立てるように構成することもできる。また、既に完成して保持されている「場所情報付バックグラウンド情報」を編集することができるように構成されていてもよい。例えば「場所情報付バックグラウンド情報」の編集手段や編集部が備えられていても良い。さらに、実施形態3で述べた「時間情報」と併せて編集することが出来るように構成されていてもよい。例えばデフォルトの「バックグラウンド情報」には、百貨店が無ければ百貨店をピースとして埋め込み、さらに百貨店での消費時間を30分などに設定してもよい。
【0145】
一例として、
図13は、「場所情報付バックグラウンド情報保持手段(1205)により保持されるテーブル1300である。テーブル1300は、「バックグラウンドID」と「場所情報付バックグランド情報」とを関連付けて不揮発的に記憶される。「バックグラウンドID」とは、「場所情報付バックグランド情報」を識別するための情報である。具体的には、テーブル1300は、「001」から「002」までの「バックグラウンドID」と、
図36のB1、
図37のB2のような「場所情報付バックグランド情報」とを関連付けて記憶する。「場所付情報」の例示として、
図37のB2に示すようにバックグラウンドの画像にスーパーマーケットの場所が表されている。
【0146】
<実施形態4のハードウエア構成>
図14は、実施形態4のハードウエアの構成図である。バス1415には、CPU1400と、不揮発メモリ1410と、揮発性メモリ1420と、入力デバイス1430と、出力デバイス1440とが接続されており、各構成要素はバス1415を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0147】
入力デバイス1430は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス1440は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、印刷装置等である。タッチパネル型のディスプレイでは、入力デバイス1430と出力デバイス1440とが兼用されて一体化されている。
【0148】
不揮発性メモリ1410には、入力デバイス1430や出力デバイス1440のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ1410には、上述したテーブル1300等のテーブル群が不揮発的に記憶され、CPU1400のプログラム実行時には、テーブル群が揮発性メモリ1420にコピーされる。また、不揮発性メモリ1410には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ1420には処理過程で必要なデータが一時的に記憶される。
【0149】
CPU1400は、不揮発性メモリ1410に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ1420に展開して実行することにより本装置1200の各機能が実現される。つまり、CPU0700が、「消費対象情報保持プログラム」と、「バックグラウンド情報保持プログラム」と、「バックグラウンド情報出力プログラム」と、「重畳入力受付プログラム」と、「重畳画像出力プログラム」と、「消費金額取得ルール保持プログラム」と、「合計値金額情報取得プログラム」と、「比較基準金額情報取得プログラム」と、「金額比較対結果情報取得プログラム」と、「金額比較結果出力プログラム」とを実行することによって、
図12に示す各部が実現される。
【0150】
<実施形態4:処理の流れ>
次に、
図15を参照して実施形態2の特徴的な処理を説明する。
図15に示すように、ステップS1500において、場所情報付バックグランド情報保持処理が実行される。この処理により、「場所情報付バックグラウンド情報保持手段(1205)」は、バックグラウンドとして、場所情報を含む「場所情報付バックグラウンド情報」を保持する。
【0151】
本発明の「適用例2」において「場所情報付」とは例えば
図37のB2の「スーパーマーケットSP1、SP2、SP3」のように消費対象が存在する場所が表されていることである。本発明の「適用例1」においては、
図36に示す「B1」をイベント「遠足」を開催する「場所情報付バックグラウンド情報」として保持する。本発明の「適用例2」においては、
図37に示すように消費行為を行うためのスーパーマーケットSP1、SP2、SP3が表されたバックグランド情報B2を「場所情報付バックグラウンド情報」として保持する。
【0152】
<実施形態4:効果>
ユーザーは、消費計画立案時に場所情報を意識しながら消費計画を立案することが可能になる。
【0153】
<<実施形態5:請求項5に対応>>
<実施形態5の概要>
実施形態5は、実施形態1乃至実施形態4のいずれか一を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態5に係る金銭感覚教育装置1600は、各消費行為が行われた場所の合計値である「合計値場所情報」を取得して「比較基準場所」との比較結果である「場所比較結果情報」を出力する。本発明の「適用例1」においては、バックグラウンドを表す画像に重畳されたカードオブジェクトの数が「合計値場所情報」となり、重畳されたカードオブジェクトの合計数である「合計値場所情報」と「比較基準場所」との比較結果である「場所比較結果情報」を出力する。また、本発明の「適用例2」においては、「カレーライス」を調理するために、いずれのスーパーマーケットでいずれの具材を購入するかを各スーパーマーケットSP1、SP2、SP3におけるチラシオブジェクトT1、T2、T3(
図20A参照)等を参考にして「お使い時」の消費計画を立案する。この際、具材購入のために訪れたスーパーマーケットが何か所であるかを合計して「合計値場所情報」を取得して、「比較基準場所」との比較結果である「場所比較結果情報」を出力する。例えば、できるだけ多くの場所を回ってお買い物をできることを目指すような使い方ができる。
【0154】
<実施形態5の機能構成>
図16は金銭感覚教育1600の機能構成図である。
図1の構成をベースとして「場所情報取得ルール保持部(1622)」と、「合計値場所情報取得部(1624)」と、「比較基準場所情報保持部(1626)」と、「場所比較結果情報取得部(1628)」と、「場所比較結果情報出力部(1630)」とを備える。
【0155】
「消費対象情報保持部(1602)」、「バックグラウンド情報保持部(1604)」、「バックグラウンド情報出力部(1606)」、「重畳入力受付部(1608)」、「重畳画像出力部(1610)」、「消費金額取得ルール保持部(1612)」、「合計値金額情報取得部(1614)」、「比較基準金額情報取得部(1616)」、「金額比較対結果情報取得部(1618)」、および、「金額比較結果出力部(1620)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0156】
<場所情報取得ルール保持部(1622):実施形態5>
「場所情報取得ルール保持部(1622)」は、重畳されている情報に基づいて場所情報を取得するためのルールである「場所情報取得ルール」を保持する。「場所情報取得ルール保持部(0922)」は、重畳されている情報に基づいて場所情報を取得するためのルールである「場所情報取得ルール」を保持する。「重畳されている情報」とは、先に説明した重畳操作により重畳された「消費対象を表す画像」を指す。「場所情報取得ルール」とは、重畳された「消費対象を表す画像」で示さる消費行為を行う「場所情報」を求めるルールを指す。「場所情報取得ルール保持部(0922)」は、当該ルールを保持する。
【0157】
本発明の「適用例1」においては、例えばカードオブジェクトを重畳させた位置を求めることを「場所情報取得ルール」とする。本発明の「適用例2」における「場所情報取得ルール」は、例えば、具材オブジェクトが対応して重畳されているスーパーマーケット(SP1、SP2、SP3)の数を計数するというルールである。なお、消費対象を表す画像を重畳することによって、バックグラウンドに示された場所情報の画像などに変化が生じるように構成することができる。例えば、あるスーパーマーケットで野菜を購入すべく野菜の画像をそこに重畳すると、そのスーパーマーケットの画像が点滅するように構成したり、そのスーパーマーケットの配色が変更したり、あるいは、スーパーマーケットから吹き出しができて「ありがとうございました!」と表示するようなことが考えられる。さらに、重畳操作によって音声が出力されるように構成してもよい。音声としてはそのバックグラウンドの場所にちなんだ音声である。なお、これらの変化や音声などはバックグラウンド情報編集部を設けて利用者が編集したり設定したりすることもできる。
【0158】
<合計値場所情報取得部(1624):実施形態5>
「合計値場所情報取得部(1624)」は、重畳されている情報と、保持されている「場所情報取得ルール」とに基づいて場所情報の合計値を示す情報である「合計値場所情報」を取得する。「重畳されている情報」とは「消費対象を表す情報」を指す。「場所情報取得ルール」は上述した通りである。「合計値場所情報」とは合計した場所の情報を指す。「合計値場所情報」は、重畳された総ての「消費対象を表す画像」に対して消費行為が行われる場所情報の合計を示す情報である。なお、「合計値場所情報」は、ゲームの進行途上で「合計値場所情報」を算出するように構成することもできる。そして、合計値を利用者にゲームの途上で表示するように構成することもできる。「合計値場所情報」は何か所というものであってもよいし、場所に点数が関連付けられており、その場所の合計値であってもよいし、あるいは面積を表す値が関連付けられており、合計の面積値であってもよい。すなわち、場所となんらかの関係性を有する値であれば特に限定はされない。
【0159】
本発明の「適用例1」においては、重畳されたカードオブジェクトの総数を「合計値場所情報」として取得する。
図36に示す例では、重畳されたカードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3の5個のカードオブジェクトが重畳されているので「合計値場所情報」として「5」を取得する。本発明の「適用例2」においては、例えば
図38に示すように、各スーパーマーケットに対応させて少なくとも1個の具材を購入したことが示す具材オブジェクトが表示されているので「合計値場所情報」として「3」を取得する。
【0160】
<比較基準場所情報保持部(1626):実施形態5>
「比較基準場所情報保持部(1626)」は、「合計値場所情報」と比較するための基準となる比較基準場所を示す情報である「比較基準場所情報」を保持する。「比較基準場所情報」とは「合計場所時間情報」との比較基準となる情報である。本発明の「適用例1」においては、カードオブジェクトの総数「10」を「比較基準場所情報」として保持する(
図35参照)。各カードオブジェクトが消費対象の場所を表すからである。本発明の「適用例2」においては、スーパーマーケットSPの総数「3」を「比較基準場所情報」として保持する。被教育者が「お使い時」における消費計画立案時に具材を購入する場所がスーパーマーケットSPであり、その総数が「3」であるからである。なお、「比較基準場所情報」は、ゲームの最終段階で比較するものに限定されず、途中段階で比較するものであってもよい。また途中段階は、ゲームの開始からの時間で判断してもよいし、ゲームの開始からの利用者が獲得した「合計値場所情報」の値でもよい。これらも設計により各種の設定が可能である。
【0161】
<場所比較結果情報取得部(1628:実施形態5>
「場所比較結果情報取得部(1628)」は、「合計値場所情報」と「比較基準場所情報」とを比較してその比較結果である「場所比較結果情報」を取得する。「比較してその比較結果である「金額比較結果情報」を取得する」とは、具体例として、「合計場所情報」と「比較場所基準情報」との差を「場所比較結果情報」として求めることである。「合計値場所情報」と、「比較基準場所情報」を比較した「場所比較結果情報」の取得には、以下の3態様がある。「合計場所情報」が「比較場所基準情報」より大きくなる「場所比較結果情報」を取得する場合、「合計場所情報」が「比較場所基準情報」より小さくなる「場所比較結果情報」を取得する場合、「合計場所情報」と「比較場所基準情報」とが同一となる「場所比較結果情報」を取得する場合である。
【0162】
本発明の「適用例1」においては、「場所比較結果情報」は、「合計値場所情報」である「5」と「比較基準場所情報」である「10」との差「5」を取得する。本発明の「適用例2」においては、「場所比較結果情報」は、「合計値場所情報」である「3」と「比較基準場所情報」である「3」との差「0」を取得する。
【0163】
<場所比較結果情報出力部(1630):実施形態5>
「場所比較結果情報出力部(1630)」は、取得された「場所比較結果情報」を出力する。出力される態様は以下の3態様がある。「合計場所情報」が「比較場所基準情報」より大きくなることが出力される場合、「合計場所情報」が「比較場所基準情報」より小さくなることが出力される場合、「合計場所情報」と「比較場所基準情報」とが同一となることが出力される場合である。「場所比較結果情報」のディスプレイ画面内の表示態様は様々なものが挙げられる。例えば、バックグラウンド情報の内部または外部に表示すること、その表示をバックグラウンド情報とは異なる模様や色、大きな文字等で強調表示すること等が挙げられる。また、表示とともに音声通知するようにしても良い。
【0164】
本発明の「適用例1」においては「場所比較結果情報」として「5か所」が表示出力する。本発明の「適用例2」においては「場所比較結果情報」として「0か所」を表示出力する。
【0165】
<実施形態5のハードウエア構成>
図17は実施形態5のハードウエアの構成図である。バス1715には、CPU170と、不揮発メモリ1710と、揮発性メモリ1720と、入力デバイス1730と、出力デバイス1740とが接続されており、各構成要素はバス1715を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0166】
入力デバイス1730は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス1740は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等である。タッチパネル型のディスプレイは、入力デバイス1730と出力デバイス1740とが兼用されて一体化されている。
【0167】
不揮発性メモリ1710には、入力デバイス1730や出力デバイス1740のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ1710には、上述したテーブル等のテーブル群が記憶され、CPU1700のプログラム実行時にはテーブル群が揮発性メモリ1720にコピーされる。また、不揮発性メモリ1710には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ1720には処理過程で必要なデータが記憶される。
【0168】
CPU1700は、不揮発性メモリ1710に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ1720に展開して実行することにより本装置の各機能が実現される。つまり、CPU1700が「場所情報取得ルール保持プログラム」と、「合計値場所情報取得プログラム」と、「比較基準場所情報保持プログラム」と、「場所比較結果情報取得プログラム」と、「場所比較結果情報出力プログラム」とを実行することによって、
図1に示す構成をベースとして「場所情報取得ルール保持部(1622)」と、「合計値場所情報取得部(1624)」と、「比較基準場所情報保持部(1626)」と、「場所比較結果情報取得部(1628)」と、「時間比較結果情報出力部(1630)」とが実現される。
【0169】
<実施形態5の処理の流れ>
図18を参照して実施形態5の特徴的な処理の流れについて説明する。まず、ステップS1802において、「場所情報取得ルール保持部(1622)」に、重畳されている情報に基づいて場所情報を取得するためのルールである「場所情報取得ルール」が保持される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、カードオブジェクトを重畳させた位置を求めることが「場所情報取得ルール」として保持される。本発明の「適用例2」における「場所情報取得ルール」の一例として、具材オブジェクトが対応して重畳されているスーパーマーケット(SP1、SP2、SP3)の数を計数するというルールが保持される。
【0170】
次に、ステップS804において、「合計値場所情報取得部(1624)」により、重畳されている情報と、保持されている「場所情報取得ルール」とに基づいて場所情報の合計値を示す情報である「合計値場所情報」が取得される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、
図36に示すように、重畳されたカードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3の各々の位置の総数「5」が取得される。本発明の「適用例2」においては、例えば
図38に示すように、各スーパーマーケットに対応させて少なくとも1個の具材を購入したことが具材オブジェクトで表示されているので「合計値場所情報」として計数結果「3」が求められる。
【0171】
次に、ステップS1806において、「比較基準場所情報保持部(1626)」に、「合計値場所情報」と比較するための基準となる比較基準場所を示す情報である「比較基準場所情報」が保持される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、カードオブジェクトの総数「10」が「比較基準場所情報」として保持される。本発明の「適用例2」においては、スーパーマーケットSPの総数である「3」が「比較基準場所情報」として保持される。
【0172】
次に、ステップS1108において、「場所比較結果情報取得部(1628)」により、「合計値場所情報」と、「比較基準場所情報」とが比較されその比較結果である「場所比較結果情報」が取得される。より具体的には「場所比較結果情報」として、「合計値場所情報」と「比較基準場所情報」の差が取得される。この処理により、本発明の「適用例1」においては、「場所比較結果情報」は、「合計値場所情報」である「5」と「比較基準場所情報」である「10」との差「5」が「場所比較結果情報」として取得される。本発明の「適用例2」においては、「合計値場所情報」である「3」と「比較基準場所情報」である「3」の差「0」が「場所比較結果情報」として取得される。
【0173】
そして、ステップS1810において、「場所比較結果情報出力部(1630)」により、取得された「場所比較結果情報」が出力される。この処理により、本発明「適用例1」においては「場所比較結果情報」として「5か所」が表示出力される。本発明「適用例2」においては「場所比較結果情報」として「3か所」が表示出力される。
【0174】
<実施形態5の効果>
ユーザーは、消費計画立案に際して消費行為を行う消費場所数も考慮して金銭感覚を養うことが可能になる。
【0175】
<<実施形態6:請求項6に対応>>
(実施形態6の概要)
実施形態6は、実施形態1乃至実施形態5のいずれか一を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態6に係る金銭感覚教育装置1900は、「消費対象」の画像の重畳入力操作に応じて反応情報(例えばメッセージ)を表示出力する点に特徴がある。
【0176】
<実施形態6の機能構成>
図19は金銭感覚教育1200の機能構成図である。
図1の構成をベースとして「反応情報保持部(1922)」と、「反応情報選択部(1924)」と、「反応情報出力部(1926」とを備える。
【0177】
「消費対象情報保持部(1902)」、「バックグラウンド情報保持部(1904)」、「バックグラウンド情報出力部(1906)」、「重畳入力受付部(1908)」、「重畳画像出力部(1910)」、「消費金額取得ルール保持部(1912)」、「合計値金額情報取得部(1914)」、「比較基準金額情報取得部(1916)」、「金額比較対結果情報取得部(1918)」、および、「金額比較結果出力部(1920)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0178】
<反応情報保持部(1922):実施形態6>
「反応情報保持部(1922)」は、「消費対象を表す情報」の画像の重畳に応じて出力すべき「反応情報」を保持する。「反応情報保持部(1922)」は、例えば
図20に示すテーブル2000を保持する。テーブル2000は、「消費対象ID」と「カードオブジェクト」と「メッセージ」とを関連付けて記憶保持している。ここで「消費対象ID」は消費対象を識別する情報である。「反応情報」としてはメッセージの他に「反応情報用の画像」でも良い。また、「反応情報」として表示に代えてまたは表示とともに音声情報であっても良い。反応情報の示す属性としては、例えば、「さわやかさ」「明るさ」「若さ」「透明感」「クールさ」「熱さ」「エネルギッシュ」「躍動感」「静けさ」「新鮮」「老練」「未熟感」「成功」「勝利」「落ち着き」「気高さ」「気品」「輝き」「重厚」「軽やかさ」「俊敏」「なだらか」「雄大さ」「深遠感」「母性」「父性」「威厳」「厳格さ」「温かさ」「ぬくもり」「やさしさ」「厳しさ」「達成感」「満足感」「清潔感」「成熟感」「流浪」「滞留」「嵐」「雨」「曇り」「快晴」「進化」「進歩」「グリーン」「エコ」「リサイクル」「シャープ」「マイルド」「ビッグ」「無限」「永遠」「平和」「安心」「安全」「豊か」「高速」「厳選」「かわいい」「おしゃれ」「かっこいい」「強い」「柔らかい」などの感情や状況を示すような属性などが考えられる。また選択された消費対象情報と関連性のある情報であってもよい。これは消費対象情報で示される消費対象の属性を示す情報であったり、消費対象情報で示される消費対象の消費行動に関連付けられた情報であったりすることなどが考えられる。消費行動に関連付けられた情報としては食料品の場合には、その味に関する情報であったり、アトラクションの場合にはそのアトラクションで感じる感情に関する情報、言葉であったりする。また消費対象情報で示される消費対象を提供する者が発するような言葉であってもよい。例えば、「お買い上げ、ありがとうございます。」「お待たせいたしました。」「ごゆっくりお過ごしください。」等であってもよい。
【0179】
本発明の「適用例1」においては、各カードオブジェクトには、「反応情報」として「メッセージM1~メッセージM10」が関連付けて記憶保持されている。メッセージの具体例としては「このまま、遠足の消費計画を立てよう!」、「その値段で大丈夫?」、「遠足消費計画GO!!」等が挙げられる。
【0180】
<反応情報選択部(1924):実施形態6>
「反応情報選択部(1924)」は、出力されたバックグラウンド情報の画像に対して複数種類の消費対象情報の画像の少なくとも一部を重畳するための入力に基づいて保持されている反応情報を選択する。「反応情報」の選択は、「消費対象情報」の画像の「重畳操作開始時」、「重畳操作中」、「重畳操作後」のいずれのタイミングにおいても行われうる。「重畳開始時」、換言すれば「消費対象情報の画像」にマウスポインタを当てた際(またはタッチ操作された際)に「反応情報の選択」が行われると消費計画立案におけるガイダンスとしての機能の効果は高い。また、「重畳操作後」、換言すれば「消費対象情報の画像」をマウスでドロップ等した際に「反応情報の選択」が行われると被教育者は、消費計画立案を時間を掛けて熟考することができるので、この場合にあっても、金銭感覚の教育効果が高い。
【0181】
また、そのバックグラウンドで狙われる教育目標に反するないしはフィットしない消費対象の選択に対しては、その選択を適正化するためのアドバイスなどが反応情報として選択されるように構成することができる。被教育者の最初の重畳操作において重畳される「消費対象情報」で消費される金額情報が高い場合には、注意喚起を行うメッセージを選択することも可能である。例えば、許容所持金額「1000円」以内の消費計画立案において、最初からその半分を超える消費金額の「消費行為」が行われる場合には「最初から大丈夫ですか?」等の注意を喚起するメッセージを選択することが好ましい。なお、本発明の「適用例1」においては、バックグラウンド情報に対して「消費対象情報」の画像としてカードオブジェクトが重畳指示されると、テーブル2000を参照して、対応するメッセージが「反応情報保持部(1924)」により選択される。
【0182】
<反応情報出力部(1926):実施形態6>
「反応情報出力部(1926)」は、選択された「反応情報」を出力する。「反応情報」の出力態様は、「反応情報」を表示画面に表示することが挙げられる。この際、被教育者の視覚に訴えるように目立たせた点滅表示や、バックグラウンドの画像等とは異なる文字フォント、色等により強調表示する構成とすることができる。また、キャラクタオブジェクトを表示画面に登場させ、キャラクタオブジェクトが「メッセージ」内容を被教育者に語りかけようにキャラクタオブジェクトを表示出力することもできる。また「反応情報」は表示されるものに限られず、音声出力により被教育者に語りかけるものとしても良い。例えば、本発明に「適用例1」においては選択されたメッセージがメッセージ表示エリア3630(
図36参照)に表示出力される。
【0183】
<実施形態6のハードウエア構成>
図21は実施形態4のハードウエアの構成図である。バス2115には、CPU2100と、不揮発メモリ2110と、揮発性メモリ2120と、入力デバイス2130と、出力デバイス2140とが接続されており、各構成要素はバス2115を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0184】
入力デバイス2130は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス2140は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等である。タッチパネル型のディスプレイは、入力デバイス2130と出力デバイス2140とが兼用されて一体化されている。
【0185】
不揮発性メモリ2110には、入力デバイス2130や出力デバイス2140のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ2110には上述したテーブル等のテーブル群が記憶され、CPU2100のプログラム実行時にはテーブル群が揮発性メモリ2120にコピーされる。また、不揮発性メモリ2110には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ2420には処理過程で必要なデータが記憶される。
【0186】
CPU2100は、不揮発性メモリ2110に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ2120に展開して実行することにより本装置の各機能が実現される。つまり、CPU2100が、「反応情報保持プログラム」、「反応情報選択プログラム」と、「反応情報出力プログラム」とを実行することによって、
図1に示す構成をベースとして「反応情報保持部(1222)」と、「反応情報選択部(1224)」と、「反応情報出力部(1226)」とが実現される。
【0187】
<実施形態6の処理の流れ>
図22を参照して実施形態5の特徴的な処理の流れについて説明する。まず、ステップS2200において、「反応情報保持部(1222)」は、「消費対象情報」の画像の重畳に応じて出力すべき「反応情報」を保持する。この処理により、
図20に示すように、「消費者ID」と「カードオブジェクト」と「メッセージ」とを関連付けたテーブル2000が構築される。
【0188】
次に、ステップS2204において、「反応情報選択部(1224)」は、出力されたバックグラウンド情報に「消費対象情報」の画像を重畳するための入力に基づいて、保持されている「反応情報」を選択する。例えば、バックグラウンド情報に「消費対象情報」の画像としてカードオブジェクトが重畳指示されると、対応するメッセージが選択される。
【0189】
次いで、ステップS2206において、「反応情報出力部」は、選択された反応情報を出力する。例えば、選択されたメッセージがメッセージ表示エリア3630(
図36参照)に表示出力される。
【0190】
<実施形態6の効果>
ユーザーは、「消費対象」の画像の重畳入力操作に応じてメッセージ(反応情報)が表示出力されるのでイベントの消費計画立案時にガイダンスが表示され消費計画立案時を楽しみながら行うことができる。
【0191】
<<実施形態7:請求項7に対応>>
(実施形態7の概要)
実施形態7は、実施形態1乃至実施形態6のいずれか一を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態7の金銭感覚教育装置2300は、バックグラウンド識別情報(バックグラウンドID)と、重畳入力を受け付けた消費対象識別情報(消費対象ID)とを関連付けた情報である「重畳入力情報」を蓄積する点に特徴がある。
【0192】
<実施形態7の機能構成>
図23は金銭感覚教育2300の機能構成図である。
図1の構成をベースとして「重畳入力情報蓄積部(2322)」を備える。
【0193】
「消費対象情報保持部(2302)」、「バックグラウンド情報保持部(2304)」、「バックグラウンド情報出力部(2306)」、「重畳入力受付部(2308)」、「重畳画像出力部(2310)」、「消費金額取得ルール保持部(2312)」、「合計値金額情報取得部(2314)」、「比較基準金額情報取得部(2316)」、「金額比較対結果情報取得部(2318)」、および、「金額比較結果出力部(2320)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0194】
<「重畳入力情報蓄積部(2322)」:実施形態7に対応>
「重畳入力情報蓄積部(2322)」は、「バックグラウンド識別情報(バックグラウンドID)」と、重畳入力を受け付けた「消費対象識別情報(消費対象ID)」とを関連付けた情報である「重畳入力情報」を蓄積する。「バックグラウンド識別情報(バックグラウンドID)」は、「バックグラウンド」を識別する情報である。また、「消費対象識別情報(消費対象ID)」は、「消費対象」を識別する情報である。「重畳入力情報蓄積部(2322)」により、「バックグラウンド識別情報(バックグラウンドID)」と「消費対象識別情報(消費対象ID)」とを関連付けた「重畳入力情報」が蓄積されていく。つまり、「バックグラウンドID」と「消費対象ID」とが関連付けられた「重畳入力情報」が蓄積されて行くことになる。この蓄積は被教育者単位で蓄積されるように構成することもできるし、複数の被教育者の情報を大量に蓄積するように構成することもできる。また、「バックグラウンド識別情報」と関連付けて蓄積される「消費対象識別情報」は、ゲームの開始からの時間情報と関連付けられて蓄積されるように構成してもよい。さらに時間のみでなく、時刻が関連付けられていてもよい。もちろん、関連付けられる「消費対象識別情報」は、さらにその「消費対象識別情報」を選択した被教育者を識別する「被教育者識別情報」とそれぞれ関連付けられていてもよい。全実施形態について以下の記述は共通とする。
【0195】
すなわち、「被教育者識別情報」は、金銭感覚教育ゲームの開始時点で入力され、バックグラウンド識別情報と関連付けられて保持されるとともに蓄積される。また「被教育者識別情報」は、被教育者の教育履歴(金銭感覚教育ゲームを行った「バックグラウンド識別情報」を含む。全実施形態で同じ。)や、その時の成績(成績を判定する成績判定ルールに基づいて判定される。全実施形態で同じ。)と関連付けて保持され、蓄積さるように構成することができ、さらに「被教育者識別情報」は、その人の属性情報と関連付けられて保持されるように構成されていることが好ましい。属性情報とは、年齢や性別、氏名、住所、マイナンバーカード情報、家族構成、国籍、使用言語、所属学校、過去の所属学校などである。さらに、「被教育者識別情報」は「階層構造」を持ち、その「階層構造」によって、「被教育者識別情報」をグルーピングできるように構成されていてもよい。
【0196】
「バックグラウンドID」と「消費対象ID)」との関連付けにより「重畳入力情報」が蓄積される例示が
図26に示すようなテーブル2600である。テーブル2600は、「バックグラウンドID」と、「回数(計画立案回数)」と、「消費対象ID」とが関連付けて記憶されるものである。テーブル2600において、「重畳入力情報」が構築されていくことになる。
【0197】
<実施形態7のハードウエア構成>
図24は実施形態7のハードウエアの構成図である。バス2415には、CPU2400と、不揮発メモリ2410と、揮発性メモリ2420と、入力デバイス2430と、出力デバイス2440とが接続されており、各構成要素はバス2415を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0198】
入力デバイス2430は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス2440は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等である。タッチパネル型のディスプレイは、入力デバイス2430と出力デバイス2440とが兼用されて一体化されている。
【0199】
不揮発性メモリ2410には、入力デバイス2430や出力デバイス2440のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ2410には上述したテーブル等のテーブル群が記憶され、CPU2400のプログラム実行時にはテーブル群が揮発性メモリ2420にコピーされる。また、不揮発性メモリ2410には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ2420には処理過程で必要なデータが記憶される。
【0200】
CPU2400は、不揮発性メモリ2410に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ2420に展開して実行することにより本装置の各機能が実現される。つまり、CPU2400が、「重畳入力情報蓄積プログラム」を実行することによって、
図1に示す構成をベースとして「重畳入力情報蓄積部(2322)」が実現される。
【0201】
<実施形態7の処理の流れ>
図22は実施形態7の特徴的な処理の説明図である。ステップS2500において、「重畳入力情報蓄積部(2322)」により、重畳入力情報蓄積処理が実行される。この処理により、例えば
図26に示すようなテーブル2600が構築されていく。テーブル2600に記憶された一例によれば次の事が示される。バックグランドIDが「01」のバックグランドを表す画像(
図36のB1)が表示される「遠足時の消費計画」の1回目の「消費計画立案」が完了した場合(回数「1」)、当該立案された消費計画では、「消費対象ID」として「002」、「005」「006」、「007」、「003」が記憶されている。
【0202】
「消費対象ID」が「002」、「005」「006」、「007」、「003」の各々は、「カードオブジェクトC2」、「カードオブジェクトC5」、「カードオブジェクトC6」、「カードオブジェクトC7」、「カードオブジェクトC3」に対応する。つまり、
図36に示すような遠足における消費計画が立案されたことを示す。このように、ユーザーが「遠足時」の消費計画を立案する度にテーブル2600が構築されていき、「重畳入力情報」が蓄積されていくことになる。
【0203】
<実施形態7の効果>
ユーザーの消費計画立案に対して「重畳入力情報」が蓄積されて行くので、例えば「重畳入力情報」を利用して前述した「反応情報」の更新等を行ってより良いアプリケーションを提供することが可能となる。また、ベンダー側は、当該装置の開発に寄与する有効な情報を得ることが可能になる。
【0204】
<<実施形態8:請求項8に対応>>
(実施形態8の概要)
実施形態8は、実施形態1乃至実施形態7のいずれか一を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態8の金銭感覚教育装置2700は、重畳入力情報を利用者識別情報(利用者ID)に関連付けて保持する点に特徴がある。
【0205】
<実施形態8の機能構成>
図27は金銭感覚教育2700の機能構成図である。
図1の構成をベースとして「利用者別重畳入力蓄積手段(2721)」を備える「重畳入力情報蓄積部(2722)」と、「利用者識別情報保持部(2724)」とを備える。
【0206】
「消費対象情報保持部(2702)」、「バックグラウンド情報保持部(2704)」、「バックグラウンド情報出力部(2706)」、「重畳入力受付部(2708)」、「重畳画像出力部(2710)」、「消費金額取得ルール保持部(2712)」、「合計値金額情報取得部(2714)」、「比較基準金額情報取得部(2716)」、「金額比較対結果情報取得部(2718)」、および、「金額比較結果出力部(2720)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0207】
<「利用者識別情報保持部(2724)」:実施形態8に対応>
「利用者識別情報保持部(2724)」は、利用者を識別する利用者識別情報(利用者ID)を保持する。「利用者識別情報保持部(2724)」により、被教育者を識別するための利用者IDが保持される。これにより、本発明に係る金銭感覚教育装置を使用したユーザーの情報が蓄積されていくことになり、これを利用して例えばベンダー等が装置の改良等を行うことができる。なお、「利用者識別情報」は、「被教育者識別情報」を含むものであるのが前提となるが、「被教育者識別情報」の他に、指導的立場でゲームに参加する教育者や指導者などを識別するための「教育者識別情報」を含むものであってもよい。また、被教育者の家族を識別する「家族識別情報」を含む概念であってもよい。
【0208】
<「利用者別重畳入力蓄積手段(2721):実施形態8に対応>
「利用者別重畳入力蓄積手段(2721)」は、「重畳入力情報蓄積部(2722)」が備える手段であり、「重畳入力情報」を「利用者識別情報(利用者ID)」と関連付けて保持する。「利用者識別情報保持部(2724)」、「利用者別重畳入力蓄積手段(2721)」により、「重畳入力情報」には新たに「利用者ID」が関連付けられる。「重畳入力情報」に新たに「利用者ID」が関連付けられることにより、これを利用して例えばベンダー等が装置の一層の改良等を行うことができる。
【0209】
「利用者別重畳入力蓄積手段(2721)」が「重畳入力情報」を「利用者識別情報(利用者ID)」と関連付けて保持することにより、例えば、
図30に示すようなテーブル3000が構築されていくことになる。テーブル3000は、「バックグラウンドID」と、「回数(計画立案回数)」と、「消費対象ID」と、「利用者ID」とが関連付けて記憶するものである。したがって、「バックグラウンドID」、「計画立案回数」、「消費対象ID」および「利用者ID」を一組の情報として、被教育者が金銭感覚教育装置での消費計画立案を行う度に、この組情報が蓄積されていくことになる。
【0210】
<実施形態8のハードウエア構成>
図28は実施形態8のハードウエアの構成図である。バス2815には、CPU2800と、不揮発メモリ2810と、揮発性メモリ2820と、入力デバイス2830と、出力デバイス2840とが接続されており、各構成要素はバス2815を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0211】
入力デバイス2830は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス2840は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等である。タッチパネル型のディスプレイは、入力デバイス2830と出力デバイス2840とが兼用されて一体化されている。
【0212】
不揮発性メモリ2810には、入力デバイス2830や出力デバイス2840のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ2810には上述したテーブル等のテーブル群が記憶され、CPU2800のプログラム実行時にはテーブル群が揮発性メモリ2820にコピーされる。また、不揮発性メモリ2810には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ2820には処理過程で必要なデータが記憶される。
【0213】
CPU2800は、不揮発性メモリ2810に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ2820に展開して実行することにより本装置の各機能が実現される。つまり、CPU2800が、「利用者識別情報保持プログラム」、「利用者別畳入力蓄積プログラム」を実行することによって、
図1に示す構成をベースとして「利用者識別情報保持部(2724)」と「利用者別重畳入力蓄積手段(2721)」を備えた重畳入力情報蓄積部(2322)」が実現される。
【0214】
<実施形態8の処理の流れ>
図29は実施形態8の特徴的な処理の説明図である。まず、ステップS2900において、「利用者識別情報保持部(2724)」により、利用者を識別する利用者識別情報(利用者ID)が保持される。
【0215】
そして、ステップS2902において、「利用者別重畳入力蓄積手段(2721)」により、重畳入力情報を利用者識別情報(利用者ID)と関連付けて保持すされる。ステップS2900、ステップS2902の処理により、例えば
図30に示すようなテーブル3000が構築されていく。
【0216】
テーブル3000に記憶された一例によれば次の事が示される。バックグランドIDが「01」のバックグランドを表す画像(
図36のB1)が表示される「遠足時の消費計画」の1回目の「消費計画立案」が完了した場合(回数「1」)、当該立案された消費計画では、「消費対象ID」として「002」、「005」「006」、「007」、「003」が記憶されていて、この消費計画を立案したユーザーは「N1」なる「利用者ID」を有する。
【0217】
「消費対象ID」が「002」、「005」「006」、「007」、「003」の各々は、「カードオブジェクトC2」、「カードオブジェクトC5」、「カードオブジェクトC6」、「カードオブジェクトC7」、「カードオブジェクトC3」に対応する。つまり、
図36に示すような遠足における消費計画が立案されたことを示す。このように、ユーザーが「遠足時」の消費計画を立案する度にテーブル2600が構築されていき、「重畳入力情報」が「利用者ID」とも関連付けて蓄積されていくことになる。
【0218】
<実施形態8の効果>
ユーザーの消費計画立案に対して「利用者ID」も関連付けされた「重畳入力情報」が蓄積されて行くので、例えば「重畳入力情報」を利用して前述した「反応情報」の更新等を行って一層良いアプリケーションを提供することが可能となる。
【0219】
<<実施形態9:請求項9、10に対応>>
(実施形態9の概要)
実施形態9は、実施形態1乃至実施形態8のいずれか一を基本として、さらに以下の特徴点を有する。実施形態9の金銭感覚教育装置3100は、蓄積した「重畳入力情報」に関する統計処理を行って統計処理結果に基づいて「反応情報(例えばメッセージ)」を更新する点に特徴がある。
【0220】
<実施形態9の機能構成>
図31は金銭感覚教育3100の機能構成図である。
図1の構成をベースとして「重畳入力情報統計処理部(3122)」と、「統計処理結果出力部(3124)」と、「反応情報更新部(3126)」とを備える。
【0221】
「消費対象情報保持部(3102)」、「バックグラウンド情報保持部(3104)」、「バックグラウンド情報出力部(3106)」、「重畳入力受付部(3108)」、「重畳画像出力部(3110)」、「消費金額取得ルール保持部(3112)」、「合計値金額情報取得部(3114)」、「比較基準金額情報取得部(3116)」、「金額比較対結果情報取得部(3118)」、および、「金額比較結果出力部(3120)」は、
図1の構成における同一名称の各部と同一機能を有するので重複説明を省略する。
【0222】
<「重畳入力情報統計処理部(3122)」:実施形態9に対応>
「重畳入力情報統計処理部(3122)」は、蓄積されている重畳入力情報を統計処理する。「重畳入力情報の統計処理」には様々なものが挙げられる。例えば、「利用者毎」の装置を使用しての消費計画立案回数を求めること、消費対象ID毎に使用回数を求めること、1回の消費計画立案において用いられる消費対象IDの回数を多い順番(または少ない順番)に求めること等が挙げられる。
【0223】
本発明の適用例1において、例えば「重畳入力情報統計処理部(3122)」は、合計「100回」の「遠足時の消費計画」が立案されたタイミングで、100回の全計画立案回数に関連して記憶されている「消費対象ID」毎の「使用回数」を求める等の統計処理を実行する。これによって頻繁に使用される「消費対象ID」を把握することができるとともに使用頻度が最もすくない「消費対象ID」を把握することができる。これにより、使用頻度の最も少ない「消費対象ID」に対応するカードオブジェクトを削除して新たなカードオブジェクトを「ピックアップ領域(カードオブジェクトがピックアップ可能に表示される表示エリア)」に出現する構成とすることができる。
【0224】
<「統計処理結果出力部(3124)」:実施形態9に対応>
「統計処理結果出力部(3124)」は、統計処理された結果である統計処理結果を出力する。「統計処理結果出力部(1234)」は、例えば表示画面内に統計処理結果を表示出力する。また、表示出力に加えて、または、表示出力に代えて音声情報により被教育者に音声通知することもできる。また、「計処理結果」を印刷出力することや、着脱可能なメモリに保存させておくこともできる。なお、ベンダーにより装置改良のために敢えて「統計処理結果」を表示出力しない構成とすることもできる。この場合、被教育者が分からない態様で、例えば装置内部のメモリに「統計処理結果」を記憶させることもできる。また、「統計処理結果」をベンダーのサーバー装置に送信する構成としも良い。
【0225】
本発明の「適用例1」に即した例示では「消費対象ID」毎の「使用回数」を表示出力する。これにより、「遠足時の消費計画立案」において、使用するカードオブジェクト毎に「使用回数」が表示出力される。なお統計処理例はこれに限られない。
【0226】
<「反応情報更新部(3126)」:実施形態9に対応>
「反応情報更新部(3126)」は、出力された統計処理結果に基づいて保持されている「反応情報」を更新する。「反応情報更新部(3126)」により、「反応情報」は、出力された統計処理結果に基づいて更新される。例えば、「反応情報更新部(3126)」は、最も使用回数の少ないカードオブジェクトに対応するメッセージを(反応情報)を不図示の「予備メッセージ」から選択して、これを当該オブジェクトの重畳入力に対するメッセージに変更して更新する。この際、例えば、「1」~「10」までの数で成る乱数を生成し、生成された乱数「1」~「10」の各々に対して予備メッセージYM1~YM10が新たに更新の対象とするようにしても良い。また「反応情報」の更新の他の例としては、初期のゲーム設計段階では、その選択が少数派であると推測されていた「消費対象識別情報」が選択された場合には、「え、それを選ぶの?」などと疑問を呈する「反応情報」が準備されていたが、統計処理の結果、その「消費対象識別情報」で識別される消費対象が選択される頻度が大きいことが判明すると、「反応情報」を更新して「それ、みんなよく選ぶんだ!」とするようなことが考えられる。統計処理によって被教育者の行動性向を把握し、その行動性向に応じて反応情報を最適化するようなことが考えられる。
【0227】
<実施形態9のハードウエア構成>
図32は実施形態8のハードウエアの構成図である。バス3215には、CPU3200と、不揮発メモリ3210と、揮発性メモリ3220と、入力デバイス3230と、出力デバイス3240とが接続されており、各構成要素はバス3215を介して相互に所要の情報を送受信可能になっている。
【0228】
入力デ3イス3230は例えばマウス、キーボード、タッチパネル等である。出力デバイス3240は例えば液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等である。タッチパネル型のディスプレイは、入力デバイス2830と出力デバイス2840とが兼用されて一体化されている。
【0229】
不揮発性メモリ3210には、入力デバイス3230や出力デバイス3240のためのデバイスドライバがインストールされている。また、不揮発性メモリ3210には上述したテーブル等のテーブル群が記憶され、CPU3200のプログラム実行時にはテーブル群が揮発性メモリ3220にコピーされる。また、不揮発性メモリ3210には必要なデータも不揮発的に記憶されており、揮発性メモリ3220には処理過程で必要なデータが記憶される。
【0230】
CPU3200は、不揮発性メモリ3210に記憶されているOSの管理下で各種のプログラムを揮発性メモリ3220に展開して実行することにより本装置の各機能が実現される。つまり、CPU3200が、「重畳入力情報統計処理プログラム」、「統計処理結果出力プログラム」、「反応情報更新プログラム」を実行することによって、
図1に示す構成をベースとして「重畳入力情報統計処理部(3122)」と「統計処理結果出力部(3124)」と「反応情報更新部(3126)」とが実現される。
【0231】
<実施形態9の処理の流れ>
図33は実施形態9の特徴的な処理の説明図である。まず、ステップS3300において、「重畳入力情報統計処理部(3122)」は、蓄積されている「重畳入力情報」を統計処理する。「重畳入力情報統計処理部(3122)」は、例えば、
図30で示すテーブル3000を参照して、「100回」の「遠足時の消費計画」が立案された時点において、全回数に関連して記憶されている「消費対象ID」毎の「使用回数」を求める。
【0232】
次に、ステップS3302において、「統計処理結果出力部(3124)」は、統計処理された結果である統計処理結果を出力する。統計処理結果出力部(3124)」は、例えば、テーブル3000を参照して、「消費対象ID」毎の「使用回数」を表示出力する。これにより、「遠足時の消費計画立案」において使用するカードオブジェクト毎に「使用回数」が表示出力される。
【0233】
そして、ステップS3304において、「反応情報更新部(3126)」は、出力された統計処理結果に基づいて保持されている「反応情報」を更新する。「反応情報更新部(3126)」は、例えば、最も使用回数の少ないカードオブジェクトに対応するメッセージ(反応情報)を不図示の「予備メッセージ」から選択して、これを当該オブジェクトの重畳入力に対するメッセージとして変更して更新する。
【0234】
<実施形態9の効果>
蓄積した「重畳入力情報」に関する統計処理を行って統計処理結果に基づいてメッセージを変更して更新するので、よりユーザフレンドリーなメッセージの表示出力が行われる。
【0235】
<<変形例>>
<変形例1 反応情報選択部:乱数利用>
この変形例においては、「反応情報選択部(1924)」は、メッセージ(反応情報)」を選択する際、「消費対象ID」に固定的に関連付けられている「メッセージ」を選択することに換えて、「乱数生成部」により生成された「数」に対応するメッセージを選択する。例えば、「乱数生成部」は、「1」~「10」までのランダムな整数を生成出力する。
図19に示す「反応情報選択部(1924)」は、メッセージの選択時に「乱数生成部」により生成されたランダム整数「1」~「10」の場合に応じて、「メッセージM1」~「メッセージM10」を選択するものとする。
【0236】
<変形例2 反応情報選択部:機械学習モデルの利用>
反応情報を出力した後に被教育者に再反応を入力させたり、選択させるように構成してもよい。つまり、消費対象を表す画像をバックグラウンド情報が表す画像中に重畳入力すると、本金銭感覚教育装置は、どの位置、ないしは、どの領域に重畳されたかを検知して、その結果、反応情報を音声や、画像、映像等で出力するが、その出力に対して被教育者がする再反応を受付けるように構成する。例えば再反応入力部や、再反応選択部と命名してよい。再反応の入力は自由形式のテキスト情報で入力させてもよいし、選択させてもよいが、その再反応を評価するように構成する。例えば再反応評価部を設ける。再反応評価部での評価の一つとして、金銭感覚教育装置の反応がその被教育者に対して正しいものであったかを数値評価するように構成する。この数値評価は再反応評価ルールを再反応評価ルール保持部に保持させて、そのルールを用いて被教育者の再反応を評価する。そして、その評価結果に応じて、消費対象情報が示す画像の重畳行為に対して金銭感覚教育装置が選択した反応情報が適切であったかを判断し、より適切な判断となる様に機械学習をするように構成する。この機械学習部を設けるように構成してもよい。
<変形例2 機械学習モデルの利用:再反応入力部>
「再反応入力部」は、反応情報の出力に対する被教育者の反応を再反応情報として取得する。
再反応入力部の一例として、マイクにより被教育者の音声を取得することが考えられる。この取得した音声より、被教育者が盛り上がったのか、無反応なのか、「なんで」といった批判的な反応であるかにより被教育者の感情を判断するようにしても良い。また、アイコンを表示し、「怒った顔」、「泣いた顔」、「笑った顔」、「なんでといった顔」などを表示し、被教育者に選択させるようにしても良い。
【0237】
<変形例2 機械学習モデルの利用:再反応評価ルール保持部>
「再反応評価ルール保持部」被教育者の再反応情報から、出力した反応情報が適切かを判断するためのルールである再反応評価ルールを保持する。
「再反応評価ルール」は、反応情報であるメッセージに対して、被教育者が抱いた感情が適切であったかどうかを判定するためのルールであり、一例として反応情報に関連付けて、再反応情報として取得した被教育者の感情が、正しい反応であった場合と、間違ってはいない場合と、間違っていた場合とで分類するようにすることが考えられる。例えば、「わくわく」が期待した反応に分類されている場合、「にっこり」等の笑った反応は間違いではないに分類されるが、「泣く」や「怒る」といった反応は間違っていると分類される。
以上のような再反応評価ルールを、再反応評価ルール保持部は、不揮発性メモリに保持する。
【0238】
<変形例2 機械学習モデルの利用:再反応評価部>
「再反応評価部」は、反応情報と、再反応情報とから、再反応評価ルールに基づいて、反応情報が妥当であったかを評価し、評価結果を反応情報選択部に出力する。
再反応評価部は、再反応評価ルール保持部から反応情報に基づいて、再反応の評価値にあたる数値を取得し、取得した再反応情報に対応する評価値を、反応情報選択部に出力する。
【0239】
以上のべたように、反応情報として出力したメッセージに対する被教育者の応答を、機械学習モデルとして構成された、反応情報選択部にフィードバックすると機械学習モデルは、高い評価値の反応情報が選択されるように。これは、反応情報としてのメッセージを追加された場合も、特別な手順を必要とせず、適した反応情報が徐々に選択されるように変化していくことを意味している。
【0240】
図34は、反応情報選択部を機械学習モデルとして構成した場合一例であり、周辺部を含めた機能の構成を示すブロック図である。
機械学習モデルで構成された反応情報選択部3401と、再反応入力部3402と、再反応評価部3403と、再反応評価ルール保持部3404と、で構成されている。
反応情報選択部3401は、重畳入力情報(C1からC10)の入力に対して、反応情報選択部は、機械学習により学習した最適と推定されるメッセージ(M1からM10)を反応情報として表示する。反応情報により被教育者が示した反応を再反応情報として再反応入力部で取得する。再反応評価部は、反応情報に対応する再反応評価ルールを、再反応評価ルール保持部から取得し、再反応入力部より取得した再反応情報に対応する評価値を、反応情報選択部に出力する。反応情報取得部は、取得した評価値に基づいて機械学習を行う。
【0241】
<変形例2:効果>
以上述べてきたように、変形例2によれば、機械学習により、被教育者の反応次第で応答メッセセージが変化していくので、被教育者に適した会話に変化していく。
また、
図34中の反応情報M1からM10の各反応情報は、1つのメッセージに限定されるものではない。同じ意味で言い回しの違うメッセージを複数持っていても良い。機械学習により、そのメッセージ群が選択されるとそのメッセージ群の中からランダムに選択するようにしても良いし、メッセージ群の中から最も適したメッセージを機械学習で選択するようにしても良い。このように構成することで、同じ意味のメッセージでも、毎回異なった言い回しとなり、実際に会話している様な感覚を与えることができる。
【0242】
<<「適用例1」の説明>>
以上説明してきた各実施形態を考慮して、
図36を参照して「遠足時の消費計画立案」について再度説明する。「バックグラウンド情報出力部(0106)」は、バックグラウンドを示す画像(B1)を表示出力する。ユーザーによる重畳表示の入力操作を「重畳入力受付部(0108)」が受け付け、受け付け結果は「重畳画像出力部(0110)」により表示出力される。「重畳画像出力部(0110)」により、バックグラウンドを示す画像(B1)にカードオブジェクトを重畳させて表示出力される。
図36は、重畳出力例としてカードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3がバックグラウンドを示す画像(B1)に重畳表示出力された場合である。各カードオブジェクトは、「消費対象情報保持部(0102)」に保持された「消費対象情報」の画像例である。
【0243】
「合計値金額情報取得部(0114)」は、各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3で表される「消費金額」の合計である「合計値金額情報」を取得する。「金額比較結果情報取得部(0118)」は、取得された「合計値金額情報」と「遠足時の許容金額」を示す情報である「比較基準金額情報」とを比較しその差を示す情報を「金額比較結果情報」として取得する。「金額比較情報出力部(0120)」は、「金額比較結果情報」として「おつり情報(金額比較結果情報)3610」を表示出力する。また、カードオブジェクトの「消費金額」が、カードオブジェクトに対応する位置に表示される(M1、M2、M3、M5)。また、各カードオブジェクトにおいては、その下部に「消費金額」が表示されているのでその「消費金額」を取得するという「消費金額取得ルール」が「消費金額取得ルール保持部(0112)」に保持されている。
【0244】
また、「合計値時間情報取得部(0924)」は、各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3で表される「時間情報」の合計である「合計値時間情報」を取得する。「時間比較結果情報取得部(0928)」は、取得された「合計時間情報」と「遠足時の消費計画」における許容時間を示す情報である「比較基準時間情報」とを比較しその差を示す情報である「時間比較結果情報」を取得する。「時間比較結果情報出力部(0930)」は、取得された「時間比較結果情報」を出力する。「時間情報取得ルール保持部(0922)」に保持される「時間情報取得ルール」は、カードオブジェクトに表された「時間」、「分」で示される「時間情報」を取得するというルールである。また、スタート時刻からの経過時間を各カードオブジェクトで表される「時間情報」だけ進めて、各カードオブジェクトの重畳位置の下方の位置にその進めた時間情報を「時計オブジェクト」により模式的に表示させて時間情報(3620)として表している。
【0245】
また、「合計値場所情報取得部(1624)」は、各カードオブジェクトC2、C5、C6、C7、C3の重畳位置の数の合計数を「合計値場所情報」として取得する。「場所比較結果情報取得部(1628)」は、取得されえた「合計値場所情報」とカードオブジェクトの総数(「10」)を示す情報である「比較基準場所情報」とを比較してその差である「場所数」を示す「場所比較結果情報」を取得する。「場所比較結果情報出力部(1630)」は、取得された「場所比較結果情報」を表示出力する(不図示)。また、カードオブジェクトが重畳される度に対応するメッセージ(反応情報)がメッセージ表示エリア1730に表示される。なお、各カードオブジェクトはバックグラウンドを示す画像(B1)の周囲に表示されて重畳入力操作が可能にされている。
【0246】
<<「適用例2」の説明>>
以上説明してきた各実施形態を考慮して、
図38を参照して「お使い時の消費計画立案」について再度説明する。「バックグラウンド情報出力部(0106)」は、バックグラウンドを示す画像(B2)を表示出力する。ユーザーによる重畳表示の入力操作を「重畳入力受付部(0108)」が受け付け、受け付け結果は「重畳画像出力部(0110)」により表示出力される。「重畳画像出力部(0110)」により、バックグラウンドを示す画像(B2)に購入された具材の具材ブジェクトを重畳させて表示出力される。
図19は、重畳出力例として各スーパーマーケットSP1、SP2、SP3で購入した具材を表す具材オブジェクトG1~G5を購入場所のスーパーマーケットSPに対応させて重畳表示されている。「合計値金額情報取得部(0114)」は、各具材オブジェクトG1~G5に関連付けられている各々の「消費金額」の合計を示す情報である「合計値金額情報」を取得する。なお、同じ具材であっても、購入するスーパーマーケットSPが異なれば、その「消費金額」が異なるようにすることを考慮して、スーパーマーケット毎に、各具材とその具材の消費金額を関連付けたテーブルを予め用意しておけば良い。
【0247】
「金額比較結果情報取得部(0118)」は、取得された「合計値金額情報」と「お使い時の許容金額」を示す情報である「比較基準金額情報」とを比較しその差を示す情報を「金額比較結果情報」として取得する。「金額比較情報出力部(0120)」は、「金額比較結果情報」として「おつり情報3810」を表示出力する。各具材オブジェクトは、「消費対象情報保持部(0102)」に保持された「消費対象情報」の画像例である。また、各スーパーマーケットSPでの「消費金額」が、当該スーパーマーケットSPに対応する位置表示される(M6、M7、M8)。なお、バックグラウンドを示す画像(B2)には、各スーパーマーケットSP1、SP2、SP3で配布されるチラシを示すチラシオブジェクト(
図39AのT1、T2、T3)が表示される。また、スーパーマーケットSPを表すスーパーマーケット(SP1~SP3)をマウス等の入力デバイスでクリックすると、対応するチラシオブジェクト(
図39AのT1、T2、T3)が表示されるようにしても良い。
【0248】
また、「合計値時間情報取得部(0924)」は、「お使い時」に使用する「経路(1)、経路(2)、経路(3)」に対してメモリに不揮発的に記憶されている「時間情報」の合計を示す情報である「合計値時間情報」を取得する。「時間比較結果情報取得部(0928)」は、取得された「合計値時間情報」と「お使い時の消費計画」における許容時間を示す情報である「比較基準時間情報」とを比較しその差を示す情報である「時間比較結果情報」を取得する。「時間比較結果情報出力部(0930)」は、取得された「時間比較結果情報」を表示出力する。また、「時間情報取得ルール保持部(0922)」に保持される「時間情報取得ルール」は、「お使い時」に採用した総ての経路の各々に対してメモリに不揮発的に記憶されている「時間情報」を検索して求めて取得するというルールである。また、スタート時刻から「合計値時間情報」だけの経過時間を進めて、バックグランドを示す画像(B2)の右側の位置にその進めた時間情報を「時計オブジェクト」により模式的に表示させて時間経過(3820)として表している。
【0249】
また、「合計値場所情報取得部(1624)」は、具材を購入したスーパーマーケットSPの場所情報の合計数を示す情報を「合計値場所情報」として取得する。「場所比較結果情報取得部(1628)」は、取得された「合計値場所情報」とスーパーマーケットの総数(「3」)を示す情報である「比較基準場所情報」とを比較してその差を示す情報を「場所比較結果情報」として取得する。「場所比較結果情報出力部(1630)」は、取得された「場所比較結果情報」を表示出力する(不図示)。また、具材オブジェクトが重畳される度に対応するメッセージ(反応情報)が不図示のメッセージ表示エリアに表示されるようにしても良い。なお、各具材オブジェクトはバックグラウンドを示す画像(B2)の周囲に表示されて、重畳入力操作が可能にされている。
【0250】
<<効果のまとめ>>
「実施形態1乃至実施形態9」によれば、ユーザーが或るイベントに対して所持金情報の範囲内で複数種類の消費対象を如何に使用するかという消費計画立案を視覚に訴えた態様で行うことが可能になり、「おつり情報」が「負(マイナス)」になる場合には、再度の消費計画立案を促すことにより金銭感覚を教育させることが可能になる。また、時間情報を表示することにより、ユーザーは消費計画立案に際して時間感覚をも加味した金銭感覚を養うことが可能になる。
【0251】
さらに、場所情報を表示することにより、ユーザーが或るイベントに対して、消費可能な場所数をより少ない数として複数種類の消費対象を如何に使用するかの消費計画立案を行うことも可能になり、消費計画立案に際して消費場所数も考慮して金銭感覚を養うことが可能になる。そして、ユーザーは、「消費対象」の画像の重畳入力操作に応じてメッセージ(反応情報)が表示出力されるのでイベントの消費計画立案時にガイダンスが表示されて消費計画立案を楽しみながら行うことができる。またメッセージが表示出力される度に「重畳入力情報」を蓄積して行き、蓄積した「重畳入力情報」に関する統計処理を行って統計処理結果に基づいてメッセージを変更、更新するのでよりユーザフレンドリーなメッセージの表示出力が行われる。
【0252】
以上の次第であるので、本発明の各実施形態を総合すれば、実際の生活に即した金銭感覚を教育させる子供向けの金銭感覚教育装置、方法およびプログラを実現することができる。
【0253】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。また、本発明は、プログラムを記録した非一時的な記録媒体も提供することができる。プログラムを記録する記録媒体としては、ROM等の半導体デバイス、CD、DVD等の光学デバイス、磁気ディスク等の磁性デバイス等が挙げられる。記録媒体にはプログラムを記憶しておき、この記憶しておいたプログラムを読み取り手段によって読み取ることによって、コンピュータ上で実行可能となればその種類等は問われない。また、本発明は、1以上の機能をASIC等のハードウエアで実現する事も可能である。
【符号の説明】
【0254】
0102 消費対象情報保持部
0104 バックグラウンド保持部
0106 バックグラウンド情報出力部
0105 時間情報付バックグランド情報保持手段
0108 重畳入力受付部
0110 重畳画像出力部
0112 消費金額取得ルール保持部
0114 合計値金額情報取得部
0116 比較基準金額情報取得部
0118 金額比較対結果情報取得部
0120 金額比較結果情報出力部