IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大建工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-玄関収納システム 図1
  • 特開-玄関収納システム 図2
  • 特開-玄関収納システム 図3
  • 特開-玄関収納システム 図4
  • 特開-玄関収納システム 図5
  • 特開-玄関収納システム 図6
  • 特開-玄関収納システム 図7
  • 特開-玄関収納システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103784
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】玄関収納システム
(51)【国際特許分類】
   A47B 81/00 20060101AFI20230720BHJP
   A47B 83/00 20060101ALI20230720BHJP
   A47B 57/06 20060101ALI20230720BHJP
   A47K 1/00 20060101ALI20230720BHJP
   A47B 67/02 20060101ALI20230720BHJP
   B65F 1/14 20060101ALI20230720BHJP
【FI】
A47B81/00 F
A47B83/00
A47B57/06
A47K1/00 A
A47B67/02
B65F1/14 A
B65F1/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004506
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 みさき
(72)【発明者】
【氏名】内村 恵美
【テーマコード(参考)】
3B260
3E023
【Fターム(参考)】
3B260AB00
3B260AB04
3B260AB05
3E023AA08
3E023GA05
3E023GB02
3E023KA04
3E023LA02
3E023MC02
(57)【要約】
【課題】美観を損なうことなく、玄関スペースにゴミ箱を設置する。
【解決手段】ゴミ投入孔Mを有する箱型のゴミ箱ユニット20aと、ゴミ箱ユニット20aに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニットとを備えた玄関収納システムであって、ゴミ箱ユニット20aは、第1側板11及び第2側板12と、底板10と、背板13と、前扉14aと、天板15aと、可動棚板16と、第1側板11に設けられた第1ゴミ袋取付具17と、第2側板12に設けられた第2ゴミ袋取付具18とを備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴミ投入孔を有する箱型のゴミ箱ユニットと、
上記ゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニットとを備えた玄関収納システムであって、
上記ゴミ箱ユニットは、
互いに対向するように設けられた第1側板及び第2側板と、
上記第1側板及び上記第2側板の各下端部に配置するように設けられた底板と、
上記第1側板及び上記第2側板の各背面側に配置するように設けられた背板と、
上記第1側板及び上記第2側板の各前面側に配置するように設けられた前扉と、
上記第1側板、上記第2側板及び上記背板の各上端部に配置するように設けられた天板と、
上記第1側板及び上記第2側板の間に上記底板に対向するように高さ調整可能に設けられた可動棚板と、
上記第1側板の上記可動棚板よりも上側で上記第2側板側の表面に設けられた第1ゴミ袋取付具と、
上記第2側板の上記可動棚板よりも上側で上記第1側板側の表面に設けられた第2ゴミ袋取付具とを備えていることを特徴とする玄関収納システム。
【請求項2】
請求項1に記載された玄関収納システムにおいて、
上記ゴミ箱ユニット及び上記収納ユニットは、互いに高さが揃っていることを特徴とする玄関収納システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された玄関収納システムにおいて、
上記ゴミ投入孔は、上記天板に設けられていることを特徴とする玄関収納システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載された玄関収納システムにおいて、
上記前扉及び上記天板の間には、空間が設けられ、該空間が上記ゴミ投入孔になっていることを特徴とする玄関収納システム。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1つに記載された玄関収納システムにおいて、
上記ゴミ箱ユニットの上記収納ユニットと反対側に該ゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた箱型の洗面ユニットを備えていることを特徴とする玄関収納システム。
【請求項6】
請求項5に記載された玄関収納システムにおいて、
上記ゴミ箱ユニットの上記天板は、上記収納ユニットの天板及び上記洗面ユニットの天板と一体に設けられていることを特徴とする玄関収納システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄関収納システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、玄関スペースに設置される玄関収納システムは、壁面収納として広く知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ゴミ箱と、そのゴミ箱を床面に接する下部に収納する収納スペースとを有し、建築物の室内の1つの壁面を覆うように設けられた壁面収納を構成する収納家具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6876782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年の衛生意識の高まりに伴い、例えば、使用済みの使い捨てマスク等を捨てるために、玄関スペースにもゴミ箱を設置することが要望されている。しかしながら、玄関スペースにゴミ箱を単に設置しても、美観を損なってしまう。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、美観を損なうことなく、玄関スペースにゴミ箱を設置することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る玄関収納システムは、ゴミ投入孔を有する箱型のゴミ箱ユニットと、上記ゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニットとを備えた玄関収納システムであって、上記ゴミ箱ユニットは、互いに対向するように設けられた第1側板及び第2側板と、上記第1側板及び上記第2側板の各下端部に配置するように設けられた底板と、上記第1側板及び上記第2側板の各背面側に配置するように設けられた背板と、上記第1側板及び上記第2側板の各前面側に配置するように設けられた前扉と、上記第1側板、上記第2側板及び上記背板の各上端部に配置するように設けられた天板と、上記第1側板及び上記第2側板の間に上記底板に対向するように高さ調整可能に設けられた可動棚板と、上記第1側板の上記可動棚板よりも上側で上記第2側板側の表面に設けられた第1ゴミ袋取付具と、上記第2側板の上記可動棚板よりも上側で上記第1側板側の表面に設けられた第2ゴミ袋取付具とを備えていることを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、第1側板及び第2側板と、底板と、背板と、前扉と、天板とを備えた箱型のゴミ箱ユニットと、そのゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニットとの形状が揃っているので、美観を損なうことなく、玄関スペースにゴミ箱(ゴミ箱ユニット)を設置することができる。
【0009】
また、ゴミ箱ユニットにおいて、互いに対向するように設けられた第1側板及び第2側板の内側の表面に第1ゴミ袋取付具及び第2ゴミ袋取付具が設けられているので、ゴミ袋の開口縁を第1ゴミ袋取付具及び第2ゴミ袋取付具に固定することができる。そして、第1側板及び第2側板の間に底板に対向するように高さ調整可能に可動棚板が設けられているので、第1ゴミ袋取付具及び第2ゴミ袋取付具に固定したゴミ袋の底部をゴミ袋の大きさに合わせて可動棚板で受けることができる。これにより、ゴミ箱ユニット内に収納したゴミ袋内に重みのあるゴミが捨てられても、第1ゴミ袋取付具及び第2ゴミ袋取付具からゴミ袋が外れたり、第1側板及び第2側板から第1ゴミ袋取付具及び第2ゴミ袋取付具自体が外れたりすることを抑制することができる。なお、底板が床面から浮いた状態のフロート施工方式の玄関収納システムでは、可動棚板がないと、ゴミの重みにより、第1ゴミ袋取付具及び第2ゴミ袋取付具からゴミ袋が外れると共に、底板が外れるおそれがある。
【0010】
上記ゴミ箱ユニット及び上記収納ユニットは、互いに高さが揃っていてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、ゴミ箱ユニットの高さと、そのゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた収納ユニットの高さとが揃っているので、いっそう美観を損なうことなく、玄関スペースにゴミ箱(ゴミ箱ユニット)を設置することができる。
【0012】
上記ゴミ投入孔は、上記天板に設けられていてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、ゴミ投入孔が天板に設けられているので、ゴミ投入孔からゴミが外れても、ゴミが床面に落ちることを抑制することができ、また、正面からゴミ投入孔が見えないため、意匠性を高めることができる。
【0014】
上記前扉及び上記天板の間には、空間が設けられ、該空間が上記ゴミ投入孔になっていてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、前扉及び天板の間の空間がゴミ投入孔になっているので、収納ユニット及びゴミ箱ユニットの天板上に置かれたものが誤ってゴミ箱ユニット内に落ちることを抑制することができ、また、立った状態の人が腕を振り下ろす等の動作をすることなく、ゴミを容易に投入することができる。
【0016】
上記ゴミ箱ユニットの上記収納ユニットと反対側に該ゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた箱型の洗面ユニットを備えていてもよい。
【0017】
上記の構成によれば、ゴミ箱ユニットに隣り合うように箱型の洗面ユニットが設けられているので、洗面ユニットで手洗いを行った後に手拭きしたペーパータオル等をすぐにゴミ箱ユニット内のゴミ袋に捨てることができる。
【0018】
上記ゴミ箱ユニットの上記天板は、上記収納ユニットの天板及び上記洗面ユニットの天板と一体に設けられていてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、ゴミ箱ユニットの天板が収納ユニットの天板及び洗面ユニットの天板と一体に設けられているので、1枚の天板(カウンター)で収納ユニット、ゴミ箱ユニット及び洗面ユニットを連続して設置することができ、洗練された美観を有する玄関収納システムを実現することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、箱型のゴミ箱ユニットの高さと、そのゴミ箱ユニットに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニットの高さとが互いに揃っているので、美観を損なうことなく、玄関スペースにゴミ箱を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1の実施形態に係る玄関収納システムの概略構成図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る玄関収納システムを構成するゴミ箱ユニットの正面図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る玄関収納システムを構成するゴミ箱ユニットの側面図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る玄関収納システムを構成するゴミ箱ユニットの上面図である。
図5】本発明の第2の実施形態に係る玄関収納システムの概略構成図であり、図1に相当する図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る玄関収納システムを構成するゴミ箱ユニットの正面図であり、図2に相当する図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る玄関収納システムを構成するゴミ箱ユニットの側面図であり、図3に相当する図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係る玄関収納システムを構成するゴミ箱ユニットの上面図であり、図4に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
【0023】
《第1の実施形態》
図1図4は、本発明に係る玄関収納システムの第1の実施形態を示している。ここで、図1は、本実施形態の玄関収納システム100aの概略構成図である。また、図2図3及び図4は、玄関収納システム100aを構成するゴミ箱ユニット20aの正面図、側面図及び上面図である。なお、図3の側面図では、後述する第2側板12の図示を省略し、図4の上面図では、後述する天板15aの図示を省略している。
【0024】
玄関収納システム100aは、図1に示すように、玄関土間ED及び玄関ホールEHを含む玄関スペースESの壁面Wにフロート施工で設置される壁面収納である。なお、玄関土間ED及び玄関ホールEHの間には、図1に示すように、上がり框EFが設けられている。また、玄関収納システム100aは、図1に示すように、玄関ホールEHに設けられたゴミ箱ユニット20a及び洗面ユニット40と、玄関土間EDに設けられた収納ユニット30、ハンガーユニット60及び天袋ユニット70とを備えている。
【0025】
ゴミ箱ユニット20aは、図1に示すように、壁面Wの下側において、玄関ホールEHの玄関土間ED側に設けられている。
【0026】
具体的にゴミ箱ユニット20aは、図2図4に示すように、底板10、第1側板11、第2側板12、背板13、前扉14a、天板15a及び可動棚板16を備え、箱型に設けられている。ここで、前扉14a及び天板15aの間には、図1図3に示すように、空間が設けられ、その空間がゴミ投入孔Mになっている。なお、底板10、第1側板11、第2側板12、背板13、前扉14a、天板15a及び可動棚板16は、矩形状に設けられ、例えば、板状のLVL(Laminated Veneer Lumber:単板積層材)、合板、板状の集成材、板状の無垢材、パーティクルボード、繊維板及びそれらの積層複合材等の厚さ15mm~30mm程度の板材により構成されている。また、底板10、天板15a及び背板13は、第1側板11及び第2側板12に対し、例えば、ダボを介して組み付けられ、接着剤で固定されている。
【0027】
底板10は、図2及び図3に示すように、第1側板11、第2側板12及び背板13の各下端部に配置するように設けられている。
【0028】
第1側板11及び第2側板12は、図2及び図4に示すように、互いに対向するように設けられている。ここで、第1側板11の第2側板12側の表面には、図2図4に示すように、可動棚板16よりも上側でゴミ投入孔Mよりも下側の位置に第1ゴミ袋取付具として第1取り付けバー17が設けられている。また、第2側板12の第1側板11側の表面には、図2及び図4に示すように、可動棚板16よりも上側でゴミ投入孔Mよりも下側の位置に第2ゴミ袋取付具として第2取り付けバー18が設けられている。なお、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18は、例えば、ねじ止め等により、その両端部が第1側板11及び第2側板12の表面にそれぞれ固定され、その両端部から屈曲した両端部以外の部分が第1側板11及び第2側板12の表面と離間するようにそれぞれ設けられている。また、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18は、例えば、スチール、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属材料や樹脂材料により構成されている。
【0029】
背板13は、図3及び図4に示すように、第1側板11、第2側板12、底板10及び天板15aの各背面側に配置するように設けられている。
【0030】
前扉14aは、図2図4に示すように、第1側板11及び第2側板12の各前面側に配置するように設けられ、第1側板11にヒンジHを介して開閉可能に固定されている。
【0031】
天板15aは、図2及び図3に示すように、第1側板11、第2側板12及び背板13の各上端部に配置するように設けられている。
【0032】
可動棚板16は、図2図4に示すように、第1側板11及び第2側板12の間に底板10に対向するように高さ調整可能に設けられている。ここで、第1側板11の第2側板12側の表面及び第2側板12の第1側板11側の表面には、図3に示すように、縦に2列のダボ穴がそれぞれ設けられ、任意の同じ高さ位置の4つのダボ穴にダボを挿入して、それらの挿入された4つのダボが可動棚板16を支持することにより、可動棚板16は、高さ調整可能になっている。
【0033】
上記構成のゴミ箱ユニット20aは、例えば、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18の各両端部の内側にゴミ袋の開口縁をそれぞれ括り付けることにより、第1側板11、第2側板12、背板13、前扉14a、天板15a及び可動棚板16に囲まれた空間にゴミ袋を収納し、ゴミ袋の底部を可動棚板16の上面で受けるようになっている。
【0034】
収納ユニット30は、図1に示すように、壁面Wの下側において、玄関土間EDの玄関ホールEH側にゴミ箱ユニット20aに隣り合うようにゴミ箱ユニット20aと同じ高さで且つ奥行き方向の長さが同じに箱型に設けられている。ここで、収納ユニット30は、複数の板材を組み合わせてなり、例えば、一対の側板と、底板と、天板31(図1参照)と、背板と、前扉と、複数の棚板とを備え、靴等の履物を内部に収容するように構成されている。
【0035】
洗面ユニット40は、図1に示すように、壁面Wの下側において、玄関ホールEHの室内側(図中の右側)にゴミ箱ユニット20aに隣り合うようにゴミ箱ユニット20aと同じ高さで且つ奥行き方向の長さが同じに箱型に設けられている。ここで、洗面ユニット40は、複数の板材を組み合わせてなり、例えば、一対の側板と、底板と、洗面器が設けられた天板41(図1参照)と、背板と、左右一対の前扉とを備え、物品(衛生用品等)を内部に収納するように構成されている。なお、洗面ユニット40の天板41、ゴミ箱ユニット20aの天板15a、及び収納ユニット30の天板31は、1枚の板材により一体に設けられていてもよい。また、洗面器には、器具に触れることなく手を差し出すだけで水の出し止めができるようにセンサーが設けられていてもよい。
【0036】
ハンガーユニット60は、図1に示すように、壁面Wの下側及び中上部において、収納ユニット30の玄関口EN側に隣り合うようにゴミ箱ユニット20aの2.5~3倍程度の高さで前面側が開口したオープン式の箱型に設けられている。ここで、ハンガーユニット60は、図1に示すように、一対の側板51及び52と、底板53と、固定棚板54と、可動棚板55と、ハンガーパイプ56と、天板(不図示)と、背板58とを備え、ハンガー57に掛けたコート等をハンガーパイプ56に吊り下げるように構成されている。なお、ハンガーユニット60の奥行き方向の長さは、ゴミ箱ユニット20aの奥行き方向の長さと同じになっている。
【0037】
天袋ユニット70は、図1に示すように、壁面Wの上側において、その玄関口EN側がハンガーユニット60上に載るように箱型に設けられている。ここで、天袋ユニット70は、複数の板材を組み合わせてなり、例えば、一対の側板と、底板と、天板と、背板と、左右一対の前扉と、複数の棚板とを備え、使用頻度の低い物品を内部に収納するように構成されている。なお、天袋ユニット70の奥行き方向の長さは、ゴミ箱ユニット20aの奥行き方向の長さと同じになっている。
【0038】
上記構成の玄関収納システム100aは、例えば、帰宅した人が玄関土間EDでコート等を脱ぎ、そのコート等をハンガー57に掛けてハンガーユニット60に収納し、上がり框EFで靴等を脱ぎ、その靴等を収納ユニット30に収納し、玄関ホールEHに上がって手洗いユニット40で手洗いを行った後に、手拭きしたペーパータオル等をゴミ箱ユニット20a内に捨てるようになっている。なお、玄関収納システム100aにおいては、例えば、手洗いユニット40で手洗いを行う前に、装着して来た使い捨てマスクを外して、その使い捨てマスクをゴミ箱ユニット20a内に捨てたり、ポストに投函されていた不要な郵便物等を後ゴミ箱ユニット20a内に捨てたりした後に、手洗いユニット40で手洗い及びうがいを行ってもよい。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の玄関収納システム100aによれば、第1側板11及び第2側板12と、底板10と、背板13と、前扉14aと、天板15aとを備えた箱型のゴミ箱ユニット20aの高さ及び奥行き方向の長さと、ゴミ箱ユニット20aに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニット30の高さ及び奥行き方向の長さとが揃っているので、美観を損なうことなく、玄関スペースESにゴミ箱(ゴミ箱ユニット20a)を設置することができる。
【0040】
また、本実施形態の玄関収納システム100aによれば、ゴミ箱ユニット20aにおいて、互いに対向するように設けられた第1側板11及び第2側板12の内側の表面に第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18が設けられているので、ゴミ袋の開口縁を第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18に固定することができる。そして、第1側板11及び第2側板12の間に底板10に対向するように高さ調整可能に可動棚板16が設けられているので、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18に固定したゴミ袋の底部をゴミ袋の大きさに合わせて可動棚板16で受けることができる。これにより、ゴミ箱ユニット20a内に収納したゴミ袋内に重みのあるゴミが捨てられても、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18からゴミ袋が外れたり、第1側板11及び第2側板12から第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18が外れたりすることを抑制することができる。さらに、フロート施工方式により底板10が床面から浮いた状態であっても、可動棚板16が底板10の上部に配置されているので、例えば、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18へのゴミ袋の固定が甘いために、仮に、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18からゴミ袋が外れても、ゴミ袋の重みで底板10が外れることを抑制することができる。
【0041】
また、本実施形態の玄関収納システム100aによれば、ゴミ箱ユニット20aにおいて、前扉14a及び天板15aの間の空間がゴミ投入孔Mになっているので、収納ユニット30の天板31及びゴミ箱ユニット20aの天板15a上に置かれたものが誤ってゴミ箱ユニット20a内に落ちることを抑制することができ、また、立った状態の人が腕を振り下ろす等の動作をすることなく、ゴミを容易に投入することができる。
【0042】
また、本実施形態の玄関収納システム100aによれば、ゴミ箱ユニット20aに隣り合うように箱型の洗面ユニット40が設けられているので、洗面ユニット40で手洗いを行った後に手拭きしたペーパータオル等をすぐにゴミ箱ユニット20a内のゴミ袋に捨てることができる。
【0043】
また、本実施形態の玄関収納システム100aによれば、ゴミ箱ユニット20aの天板15aが収納ユニット30の天板31及び洗面ユニット40の天板41と一体に設けられている場合には、1枚の天板(カウンター)で収納ユニット30、ゴミ箱ユニット20a及び洗面ユニット40を連続して設置することができるので、洗練された美観を有する玄関収納システムを実現することができる。
【0044】
《第2の実施形態》
図5図8は、本発明に係る玄関収納システムの第2の実施形態を示している。ここで、図5は、本実施形態の玄関収納システム100bの概略構成図であり、上記第1の実施形態で説明した図1に相当する図である。また、図6図7及び図8は、玄関収納システム100bを構成するゴミ箱ユニット20bの正面図、側面図及び上面図であり、上記第1の実施形態で説明した図2図3及び図4に相当する図である。そして、図7の側面図では、図3と同様に第2側板12の図示を省略しており、図8の上面図では、図4と異なり、天板15bを図示している。なお、以下の各実施形態において、図1図4と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0045】
玄関収納システム100bは、図5に示すように、玄関土間ED及び玄関ホールEHを含む玄関スペースESの壁面Wに台輪80による台輪施工で設置される壁面収納である。また、玄関収納システム100bは、図5に示すように、玄関ホールEHに設けられたゴミ箱ユニット20b及び洗面ユニット40と、玄関土間EDに設けられた収納ユニット30、ハンガーユニット60及び天袋ユニット70とを備えている。ここで、台輪80は、図5に示すように、ゴミ箱ユニット20b、収納ユニット30、洗面ユニット40及びハンガーユニット60が載るように枠状に設けられた本体部81と、本体部81の玄関口EN側で下方に突出して玄関土間EDに接することにより本体部81を支持するように設けられた脚部82とを備えている。
【0046】
ゴミ箱ユニット20bは、図5に示すように、壁面Wの下側において、玄関ホールEHの玄関土間ED側に設けられている。
【0047】
具体的にゴミ箱ユニット20bは、図6図8に示すように、底板10、第1側板11、第2側板12、背板13、前扉14b、天板15b及び可動棚板16を備え、箱型に設けられている。なお、前扉14b及び天板15bは、矩形状に設けられ、例えば、板状のLVL、合板、板状の集成材、板状の無垢材、パーティクルボード、繊維板及びそれらの積層複合材等の厚さ15mm~30mm程度の板材により構成されている。また、底板10、天板15b及び背板13は、第1側板11及び第2側板12に対し、例えば、ダボを介して組み付けられ、接着剤で固定されている。
【0048】
底板10は、上記第1の実施形態と同様に、図6及び図7に示すように、第1側板11、第2側板12及び背板13の各下端部に配置するように設けられている。
【0049】
第1側板11及び第2側板12は、上記第1の実施形態と同様に、図6及び図8に示すように、互いに対向するように設けられている。ここで、第1側板11の第2側板12側の表面には、上記第1の実施形態と同様に、図6図8に示すように、可動棚板16よりも上側の位置に第1ゴミ袋取付具として第1取り付けバー17が設けられている。また、第2側板12の第2側板11側の表面には、図6及び図8に示すように、可動棚板16よりも上側の位置に第2ゴミ袋取付具として第2取り付けバー18が設けられている。
【0050】
背板13は、上記第1の実施形態と同様に、図7及び図8に示すように、第1側板11、第2側板12、底板10及び天板15bの各背面側に配置するように設けられている。
【0051】
前扉14bは、上記第1の実施形態の前扉14aと同様に、図6図8に示すように、第1側板11及び第2側板12の各前面側に配置するように設けられ、第1側板11にヒンジHを介して開閉可能に固定されている。
【0052】
天板15bは、上記第1の実施形態の天板15aと同様に、図6図8に示すように、第1側板11、第2側板12及び背板13の各上端部に配置するように設けられている。ここで、天板15bには、図5図8に示すように、ゴミ投入孔Mが矩形状に設けられている。なお、本実施形態では、矩形状のゴミ投入孔Mが設けられた天板15bを例示したが、ゴミ投入孔Mは、例えば、円形等の形状であってもよく、ゴミ投入孔Mの縁には、枠状のキャップ部材が嵌め込められていてもよい。
【0053】
可動棚板16は、上記第1の実施形態と同様に、図6図8に示すように、第1側板11及び第2側板12の間に底板10に対向するように高さ調整可能に設けられている。ここで、第1側板11の第2側板12側の表面及び第2側板12の第1側板11側の表面には、上記第1の実施形態と同様に、図7に示すように、縦に2列のダボ穴がそれぞれ設けられ、任意の同じ高さ位置の4つのダボ穴にダボを挿入して、それらの挿入された4つのダボが可動棚板16を支持することにより、可動棚板16は、高さ調整可能になっている。
【0054】
上記構成のゴミ箱ユニット20bは、例えば、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18の各両端部の内側にゴミ袋の開口縁をそれぞれ括り付けることにより、第1側板11、第2側板12、背板13、前扉14b、天板15b及び可動棚板16に囲まれた空間にゴミ袋を収納し、ゴミ袋の底部を可動棚板16の上面で受けるようになっている。
【0055】
収納ユニット30及び洗面ユニット40は、上記第1の実施形態と同様に、図5に示すように、壁面Wの下側において、ゴミ箱ユニット20bに隣り合うようにゴミ箱ユニット20bと同じ高さで且つ奥行き方向の長さが同じに箱型に設けられている。なお、ゴミ箱ユニット20bの天板15b、収納ユニット30の天板31、及び洗面ユニット40の天板41は、1枚の板材により一体に設けられていてもよい。
【0056】
上記構成の玄関収納システム100bは、例えば、帰宅した人が玄関土間EDでコート等を脱ぎ、そのコート等をハンガー57に掛けてハンガーユニット60内に収納し、上がり框EFで靴等を脱ぎ、その靴等を収納ユニット30に収納し、玄関ホールEHに上がって手洗いユニット40で手洗いを行った後に、手拭きしたペーパータオル等をゴミ箱ユニット20b内に捨てるようになっている。なお、玄関収納システム100bにおいては、例えば、手洗いユニット40で手洗いを行う前に、装着して来た使い捨てマスクを外して、その使い捨てマスクをゴミ箱ユニット20b内に捨てたり、ポストに投函されていた不要な郵便物等を後ゴミ箱ユニット20b内に捨てたりした後に、手洗いユニット40で手洗い及びうがいを行ってもよい。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の玄関収納システム100bによれば、第1側板11及び第2側板12と、底板10と、背板13と、前扉14bと、天板15bとを備えた箱型のゴミ箱ユニット20bの高さ及び奥行き方向の長さと、ゴミ箱ユニット20bに隣り合うように設けられた箱型の収納ユニット30の高さ及び奥行き方向の長さとが揃っているので、美観を損なうことなく、玄関スペースESにゴミ箱(ゴミ箱ユニット20b)を設置することができる。
【0058】
また、本実施形態の玄関収納システム100bによれば、ゴミ箱ユニット20bにおいて、互いに対向するように設けられた第1側板11及び第2側板12の内側の表面に第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18が設けられているので、ゴミ袋の開口縁を第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18に固定することができる。そして、第1側板11及び第2側板12の間に底板10に対向するように高さ調整可能に可動棚板16が設けられているので、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18に固定したゴミ袋の底部をゴミ袋の大きさに合わせて可動棚板16で受けることができる。これにより、ゴミ箱ユニット20b内に収納したゴミ袋内に重みのあるゴミが捨てられても、第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18からゴミ袋が外れたり、第1側板11及び第2側板12から第1取り付けバー17及び第2取り付けバー18が外れたりすることを抑制することができる。
【0059】
また、本実施形態の玄関収納システム100bによれば、ゴミ箱ユニット20aにおいて、ゴミ投入孔Mが天板15bに設けられているので、ゴミ投入孔Mからゴミが外れても、ゴミが床面に落ちることを抑制することができ、また、正面からゴミ投入孔Mが見えないため、意匠性を高めることができる。
【0060】
また、本実施形態の玄関収納システム100bによれば、ゴミ箱ユニット20bに隣り合うように箱型の洗面ユニット40が設けられているので、洗面ユニット40で手洗いを行った後に手拭きしたペーパータオル等をすぐにゴミ箱ユニット20b内のゴミ袋に捨てることができる。
【0061】
また、本実施形態の玄関収納システム100bによれば、ゴミ箱ユニット20bの天板15bが収納ユニット30の天板31及び洗面ユニット40の天板41と一体に設けられている場合には、1枚の天板(カウンター)で収納ユニット30、ゴミ箱ユニット20b及び洗面ユニット40を連続して設置することができるので、洗練された美観を有する玄関収納システムを実現することができる。
【0062】
《その他の実施形態》
上記第1の実施形態では、ゴミ投入孔が前面に配置されたゴミ箱ユニットを備えたフロート施工方式の玄関収納システムを例示し、上記第2の実施形態では、ゴミ投入孔が上面に配置されたゴミ箱ユニットを備えた台輪施工方式の玄関収納システムを例示したが、本発明は、上記第1の実施形態の玄関収納システムと上記第2の実施形態の玄関収納システムとを組み替えた玄関収納システム、すなわち、ゴミ投入孔が前面に配置されたゴミ箱ユニットを備えた台輪施工方式の玄関収納システムやゴミ投入孔が上面に配置されたゴミ箱ユニットを備えたフロート施工方式の玄関収納システム等にも適用することができる。
【0063】
上記各実施形態では、背板を有するゴミ箱ユニットを備えた玄関収納システムを例示したが、本発明は、背板を有しないゴミ箱ユニットを備えた玄関収納システムにも適用することができる。
【0064】
上記各実施形態では、ゴミ箱ユニット、収納ユニット、洗面ユニット、ハンガーユニット及び天袋ユニットを備えた玄関収納システムを例示したが、本発明は、洗面ユニット、ハンガーユニット及び天袋ユニットの少なくとも1つを備えない玄関収納システムにも適用することができる。
【0065】
上記各実施形態では、ゴミ箱ユニットが玄関ホールに設けられた玄関収納システムを例示したが、本発明は、ゴミ箱ユニットが玄関土間に設けられた玄関収納システムにも適用することができる。
【0066】
上記各実施形態では、玄関に設けられた玄関収納システムを例示したが、本発明の玄関収納システムは、例えば、玄関横のシューズインクローク内に設けられていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上説明したように、本発明は、美観を損なうことなく、玄関スペースにゴミ箱を設置することができるので、極めて有用である。
【符号の説明】
【0068】
M ゴミ投入孔
10 底板
11 第1側板
12 第2側板
13 背板
14a,14b 前扉
15a,15b,31,41 天板
16 可動棚板
17 第1取り付けバー(第1ゴミ袋取付具)
18 第2取り付けバー(第2ゴミ袋取付具)
20a,20b ゴミ箱ユニット
30 収納ユニット
40 洗面ユニット
100a、100b 玄関収納ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8