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特開2023-103849防犯カメラ、および、アタッチメントが組み込まれた防犯カメラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103849
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】防犯カメラ、および、アタッチメントが組み込まれた防犯カメラ
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20230720BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20230720BHJP
   F21V 11/02 20060101ALI20230720BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20230720BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20230720BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20230720BHJP
   G03B 15/03 20210101ALI20230720BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230720BHJP
【FI】
G03B17/56 A
F21V33/00 400
F21V11/02
F21S8/02 400
H04N5/225 100
G03B15/02 T
G03B15/03 P
G03B17/56 D
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004613
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】508136205
【氏名又は名称】浜井電球工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129159
【弁理士】
【氏名又は名称】黒沼 吉行
(72)【発明者】
【氏名】濱 井 重 吏
(72)【発明者】
【氏名】冨 澤 健 二
(72)【発明者】
【氏名】星 野 雅 章
【テーマコード(参考)】
2H105
3K014
5C122
【Fターム(参考)】
2H105AA02
2H105AA06
2H105BB01
3K014AA01
3K014RB00
5C122DA11
5C122EA57
5C122FB08
5C122GD01
5C122GE01
5C122GE03
5C122GE11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】照明器具に対し部品交換などを要さずとも容易に取付けることができ、照明器具に組み込まれない場合にも、煩雑な施工工事を要さずとも建築物の天井に容易に設置できる新たな防犯カメラ技術を提供する。
【解決手段】照明器具LLに設置可能な形状とされ、取付け機構20が設けられた該架台2には、マウント機構3を介し筐体4が着脱可能に結合され、該筐体4には、鏡筒部LBの対物端およびスロットSTが露出するよう設けられ、同筐体4内には、該鏡筒部LBの内端に対峙された撮像部MG、および画像処理部MPを備えたカメラ制御部CCを有したカメラユニットCU、さらに、中央制御部CP、同中央制御部CPおよび無線通信部WC、該スロットSTの内がわに対応する記憶部リーダー/ライターLWおよびそれに挿脱自在に装填されたmicroSDカードMCを有したメインユニットMUが設けられてなる防犯カメラ1である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられた架台を有し、該架台に対しマウント機構を介し筐体が着脱可能に結合され、該筐体には、鏡筒部の対物端、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、同筐体内には、該鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および、画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニット、さらに、中央制御部、無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSD(登録商標)カードを有したメインユニットが設けられてなることを特徴とする防犯カメラ。
【請求項2】
複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられた架台を有し、該架台に対しマウント機構を介し筐体が着脱可能に結合され、該筐体には、鏡筒部の対物端、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、同筐体内には、該鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および、画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニット、さらに、中央制御部、無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSD(登録商標)カードを有したメインユニットが設けられ、既存の照明器具の一部または全部の何れをも撤去することなく、同照明器具の光源用取付け部に対して搭載可能なものとされたことを特徴とする防犯カメラ。
【請求項3】
建築物のシステム天井の天井ボードに設置された天井埋込型であってLEDベースライトを有し、複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられた架台を有し、該架台に対しマウント機構を介し筐体が結合され、該架台には該マウント機構の一部をなす被マウント部が設けられ、該筐体は、該架台の被マウント部に対して着脱可能に結合される該マウント機構の他部をなすマウント部が設けられたベース筐、および、同ベース筐に対しカメラ筐回動機構を介して垂直軸心回りに回動自在に搭載されたカメラ筐からなり、当該ベース筐には、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、中央制御部、同中央制御部および後記外部アンテナに接続された無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSD(登録商標)カードを有したメインユニットが内蔵され、当該カメラ筐には、鏡筒部の対物端、同鏡筒部用の回動操作ダイヤル、外部アンテナ、および、アンテナ回動機構の一部が外部に露出するよう設けられ、さらに、当該鏡筒部と回動操作ダイヤルとを連動する鏡筒回動機構、同鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニットが内蔵されてなることを特徴とする防犯カメラ。
【請求項4】
建築物のシステム天井の吊りボルトに対し、垂直方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節自在な上部姿勢調節機構を有した上水平レール部と、該上水平レール部の一端から垂下された上垂直レール部とからなる上フレーム、および、該上垂直レール部と一体化された下垂直レール部と、同下垂直レール部の垂直板状とされた下端から水平板状に延伸された遊端寄りにカメラ結合部が設けられ、上面壁がシステム天井の天井ボードの下面壁に接合状とされる水平アーム部とからなる下フレームを有し、当該上フレームの上部姿勢調節機構を吊りボルトに対し、上下方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節された位置に固定する吊りボルト固定金具が設けられ、該下フレームの下垂直レール部の下端および水平アーム部の基端の折曲板形状部が、システム天井の天井ボードの照明器具の埋込設置孔の開口縁に接するよう配され、該下フレームのカメラ結合部に防犯カメラの架台の取付け機構が取付けられるものとされたアタッチメントが組み込まれてなる、前記請求項1ないし3何れか一記載の防犯カメラ。
【請求項5】
建築物のシステム天井の吊りボルトに対し、垂直方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節自在な上部姿勢調節機構を有した上水平レール部と、該上水平レール部の一端から垂下され、垂直調節機構の一部をなす上垂直レール孔が設けられた上垂直レール部とからなる上フレーム、および、該垂直調節機構の他部をなす下垂直レール孔が設けられた下垂直レール部と、該下垂直レール部の垂直板状とされた下端から水平板状に延伸された遊端寄りにカメラ結合部が設けられ、上面壁がシステム天井の天井ボードの下面壁に接合状とされる水平アーム部とからなり、少なくとも水平アーム部に沿ってケーブル溝が凹設されてなる下フレームを有し、当該上フレームの上部姿勢調節機構を吊りボルトに対し、上下方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節された位置に固定する吊りボルト固定金具が設けられ、該上フレームの上垂直レール部に対し、下垂直レール部が上下方向に調節された位置に、該上垂直レール孔と下垂直レール孔とを介して結合する垂直固定金具が設けられ、該下フレームの下垂直レール部の下端および水平アーム部の基端の折曲板形状部が、システム天井の天井ボードの照明器具の埋込設置孔の開口縁に接するよう配され、該水平アーム部のケーブル溝に沿って配された防犯カメラの電源配線が、同ケーブル溝と、システム天井の天井ボードの下面壁との間に配線され、該下フレームのカメラ結合部に防犯カメラの架台の取付け機構が取付けられるものとされたアタッチメントが組み込まれてなる、前記請求項1ないし3何れか一記載の防犯カメラ。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築物の天井や壁面などに設置され、周辺の画像を撮影、記録する防犯カメラの技術に関連するものであり、特に、システム天井に設置された照明器具に組み込み可能な防犯カメラ、および、システム天井の天井ボードの吊り構造ならびに照明器具用の埋込設置構造などを利用して設置することが可能とされた防犯カメラを製造、提供する分野を初め、その分野には属していないが、そこでの技術的思想の創作内容を取り入れたと同定されるような類いのものを製造、提供する分野についてまでをも含むのは勿論のこと、それらの分野に係って行う輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
システム天井は、天井裏の設備のメンテナンス性に優れ、設備の移設やレイアウトの変更などを柔軟に行うことができ、天井ボードや照明器具類、空調施設などを一平面に埋込み設置することができ、機能的な印象の外観を呈するものとなる上、部分的な改修も容易であるなどの理由から、店舗やオフィス用などの建築物に広く普及しているが、天井の全ての設備が、略一平面上に埋設されているため、防犯カメラを新たに設置しようとすると、例えば、天井ボードに電源用配線を取り出すための孔を新たに穿設し、その近傍に防犯カメラを垂下姿勢に設置した上、該電源用の孔を通じて天井ボード上から下方に導出された電源ケーブルを該防犯カメラに接続されたものとするか、または、天井ボードに防犯カメラ用の埋設孔を新たに穿設し、鏡筒部が、天井ボード下に露出するよう埋設されたものとするかの何れかの設置構造を採用することとなり、何れの場合にも天井ボードへの手作業による孔開け加工が必要となり、仕上がりにムラが生じ易く、システム天井のスッキリとした全体的印象を崩してしまう虞があった。
【0003】
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案も、これまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、無線防犯監視カメラの一端又は両端に電源供給用口金を設け、照明器具の電源ソケットに直接取り付け、該照明器具の電源ソケットの一端又は両端から電源の供給を受けるものとされ、既に屋内・屋外に設置してある照明器具の電源ソケットに直接取り付けて使用することにより、電源の配線工事をする必要がなく、直ぐに無線防犯監視カメラを長時間使用することができ、しかも映像情報を無線式映像出力装置で監視・記録可能なものとされた、口金付無線防犯監視カメラが示されている。
また、同特許文献1(2)に見られるように、システム天井に対し、面一状に設置された照明器具に設けられた多機能空間に、非常灯、スポットライト、煙感知器、スピーカーまたは/およびテレビカメラが取り付けられたシステム天井用の単位グリッドフレームが開発済みとなっている。
【0004】
そして、同特許文献1(3)に示されているように、半球状底部と、その上部に連続され、上面を平坦としてなる円筒形本体により構成され、半球状底部には撮像用のレンズと画像ピックアップ素子が備えられ、円筒形本体には所定の取付部位に取付けるための取付手段が備えられ、該円筒形本体は少なくともその底部が半球状底部の直径と略等しくされ、その中心の軸線方向に沿って第1軸が備えられると共に、上記レンズの光軸に沿う第3軸と前記第1軸とが交差し、これら第1軸と第3軸とに夫々直交する半球状底部の略中心に位置する第2軸に沿ってレンズの光軸が回転可能とされるテレビカメラにあって、半球状底部は、円筒形本体の下方に備えられるプラットフォームに相互に間隙を形成する状態で夫々固定され、外方に半球状底部を構成する曲面を備え、内方を互いに平行に対峙する弓形弦面を備えると共に、各弓形弦面の第2軸対応位置には、揺動ジョイントを備える一対の対称部と、上記対称部間に配置され、各弓形弦面に対峙する端面部を外方に備えた全体ドラム形状とされ、各端面部の中心には対向する弓形弦面に備えられる揺動ジョイントに係合するための符号ジョイントを備え、係合状態において第2軸を中心に全体が対称部間で回転可能とされると共に、内部に画像ピックアップ素子を、ドラム胴部に前記光軸に沿う第3軸に沿ってレンズを備えてなるドラム体とからなり、取付手段は天井や壁のような構造物に対し、円筒形本体を回転可能に支持することとしてなり、所定の光景を観察するために固定することが可能、あるいは他の光景を観察するためのドーム構造物を水平および垂直軸を中心に角度方向に回転させることにより、レンズ体を移動させるべく遠隔制御が可能であり、完全な光透通性の光路からなるドーム状包囲体に包囲され、また、壁面若しくは他の垂直な構造物上に、あるいは壁面若しくは他の垂直構造物内部に取り付けた際に外部から見えないようにするドーム状ケースに包囲されたものとすることができるテレビカメラが提供可能とされていることが知られている。
【0005】
しかし、前者特許文献1(1)の口金付無線防犯監視カメラなどは、既存の照明器具の電源ソケットに対し、監視カメラが電球に置き換わる形で装着されるものとなっているから、同監視カメラが装着された照明器具は、照明灯としての機能を失うこととなってしまうという欠点を残すものであり、特許文献1(2)のシステム天井用の単位グリッドフレームに示されたテレビカメラが取り付けられた照明器具は、テレビカメラが設置されていない既存の照明器具に対し、新たにテレビカメラを設置する場合には、同既存の照明器具の仕切りプレートの水平面を起立面と別個独立するアダプタープレートとした上、該アダプタープレートにテレビカメラを組付けユニットとしておき、そのアダプタープレートを上記仕切りプレートの水平面と置き換えて取り付け、該テレビカメラに対する電気配線は、該上記仕切りプレートの水平面の上方に対峙する分割コーンフレームの上面開口を通じて導入するものとされているから、従前まで使用していた上記仕切りプレートの水平面が不要となり、テレビカメラが組み込まれた新たな水平面部品(アダプタープレート)を新たに準備しなければならず、経済的に負担が多く、該新たな水平面部品(アダプタープレート)を組み込むために取り外された旧部品の管理が煩雑になってしまうという難点がある。
【0006】
また、後者特許文献1(3)のテレビカメラは、垂直軸回りおよび水平軸回りにレンズ軸の向きを変えることができるものとされているが、システム天井に対して垂下状に設置される場合には、天井ボードに電源配線用の新たな孔を穿設し電源ケーブルを導引した上、ベースプレートを設置し、該ベースプレートに対してテレビカメラのカメラ本体を設置することとなるが、例えば、該テレビカメラが老朽化し、同テレビカメラを撤去する場合や、取付け構造が異なる別の型式のテレビカメラと交換する場合、または、テナントの転入や転出などに伴いテレビカメラを移設する場合などには、撤去跡や配線用の孔、ネジ穴などが残ったり、それらに起因して確りと設置できなかったりするため、新しい天井ボードに交換しなければならなくなってしまうという致命的な欠点があった。
【特許文献1】(1)特開2012-217117号公報 (2)特許第3743778号明細書 (3)特許第4312880号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種監視カメラやテレビカメラなどは、何れも建築物の天井に容易に設置することができず、既存の照明器具に組み込む場合に、外装の一部の部品をパーツ毎交換し、カメラ取付済みの交換部品に置き換えて組み込む必要があり、特にシステム天井に防犯カメラを独立して設置する場合には、天井ボードにカメラ用の電源ケーブルを導引するための孔を新設し、同天井ボードに対し、ネジ結合などによって防犯カメラを垂下状に取付ける必要があり、店舗やオフィスなどの入居者の変化や、社会ニーズの変化などに伴い防犯カメラの設置位置を変更したり撤去したりする場合に、設置跡が残るため設置部分の天井ボードも交換しなければならなくなってしまい、建築物の管理者は、その都度経済的な負担を被ることとなってしまうものであり、こうした状況に鑑みた本願出願は、システム天井に対し、防犯カメラを簡便且つより経済的に設置できる新技術の必要性を痛感するに至ったものである。
【0008】
(発明の目的)
そこで、この発明は、照明器具に対して部品交換を要さずとも容易に取付けることができる上、照明器具に組み込まれない場合にも、煩雑な施工工事を要さずとも建築物の天井に容易に設置することができる新たな防犯カメラ技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に亘、試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の防犯カメラ、および、新規な構造のアタッチメントが組み込まれた防犯カメラを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の防犯カメラは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられた架台を有し、該架台に対しマウント機構を介し筐体が着脱可能に結合され、該筐体には、鏡筒部の対物端、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、同筐体内には、該鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および、画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニット、さらに、中央制御部、無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSD(登録商標)カードを有したメインユニットが設けられてなるものとした構成を要旨とする防犯カメラである。
【0010】
この基本的な構成からなる防犯カメラは、その表現を変えて示すならば、複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられた架台を有し、該架台に対しマウント機構を介し筐体が着脱可能に結合され、該筐体には、鏡筒部の対物端、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、同筐体内には、該鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および、画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニット、さらに、中央制御部、無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSD(登録商標)カードを有したメインユニットが設けられ、既存の照明器具の一部または全部の何れをも撤去することなく、同照明器具の光源用取付け部に対し、搭載可能なものとされた構成からなる防犯カメラとなる。
【0011】
より具体的には、建築物のシステム天井の天井ボードに設置された天井埋込型であってLEDベースライトを有し、複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられた架台を有し、該架台に対しマウント機構を介し筐体が結合され、該架台には該マウント機構の一部をなす被マウント部が設けられ、該筐体は、該架台の被マウント部に対して着脱可能に結合される該マウント機構の他部をなすマウント部が設けられたベース筐、および、同ベース筐に対しカメラ筐回動機構を介して垂直軸心回りに回動自在に搭載されたカメラ筐からなり、当該ベース筐には、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、中央制御部、同中央制御部および後記外部アンテナに接続された無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSD(登録商標)カードを有したメインユニットが内蔵され、当該カメラ筐には、鏡筒部の対物端、同鏡筒部用の回動操作ダイヤル、外部アンテナ、および、アンテナ回動機構の一部が外部に露出するよう設けられ、さらに、当該鏡筒部と回動操作ダイヤルとを連動する鏡筒回動機構、同鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニットが内蔵されてなるものとした構成からなる防犯カメラとなる。
【0012】
(関連する発明)
上記した防犯カメラに関連し、この発明には、新規な構造のアタッチメントが組み込まれた防犯カメラも包含している。
即ち、建築物のシステム天井の吊りボルトに対し、垂直方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節自在な上部姿勢調節機構を有した上水平レール部と、該上水平レール部の一端から垂下された上垂直レール部とからなる上フレーム、および、該上垂直レール部と一体化された下垂直レール部と、同下垂直レール部の垂直板状とされた下端から水平板状に延伸された遊端寄りにカメラ結合部が設けられ、上面壁がシステム天井の天井ボードの下面壁に接合状とされる水平アーム部とからなる下フレームを有し、当該上フレームの上部姿勢調節機構を吊りボルトに対し、上下方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節された位置に固定する吊りボルト固定金具が設けられ、該下フレームの下垂直レール部の下端および水平アーム部の基端の折曲板形状部が、システム天井の天井ボードの照明器具の埋込設置孔の開口縁に接するよう配され、該下フレームのカメラ結合部に防犯カメラの架台の取付け機構が取付けられるものとされたアタッチメントが組み込まれてなる、前記何れか一記載の防犯カメラである。
【0013】
このアタッチメントが組み込まれた防犯カメラを、より具体的なものとして示すと、建築物のシステム天井の吊りボルトに対し、垂直方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節自在な上部姿勢調節機構を有した上水平レール部と、該上水平レール部の一端から垂下され、垂直調節機構の一部をなす上垂直レール孔が設けられた上垂直レール部とからなる上フレーム、および、該垂直調節機構の他部をなす下垂直レール孔が設けられた下垂直レール部と、該下垂直レール部の垂直板状とされた下端から水平板状に延伸された遊端寄りにカメラ結合部が設けられ、上面壁がシステム天井の天井ボードの下面壁に接合状とされる水平アーム部とからなり、少なくとも水平アーム部に沿ってケーブル溝が凹設されてなる下フレームを有し、当該上フレームの上部姿勢調節機構を吊りボルトに対し、上下方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節された位置に固定する吊りボルト固定金具が設けられ、該上フレームの上垂直レール部に対し下垂直レール部が上下方向に調節された位置に、該上垂直レール孔と下垂直レール孔とを介して結合する垂直固定金具が設けられ、該下フレームの下垂直レール部の下端および水平アーム部の基端の折曲板形状部が、システム天井の天井ボードの照明器具の埋込設置孔の開口縁に接するよう配され、該水平アーム部のケーブル溝に沿って配された防犯カメラの電源配線が、同ケーブル溝と、システム天井の天井ボードの下面壁との間に配線され、該下フレームのカメラ結合部に防犯カメラの架台の取付け機構が取付けられるものとされたアタッチメントが組み込まれてなる、前記何れか一記載の防犯カメラとなる。
【発明の効果】
【0014】
以上のとおり、この発明の防犯カメラによれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、従前までのものであれば、建築物の天井に設置孔を加工し、電源の配線工事を行い設置することとなるが、こうした煩雑な工事を不要とし、既存の照明器具に組み込む場合にも、該照明器具の一切の部品の交換や撤去などを必要とせず、既存の照明器具に対して防犯カメラを直接設置することができるものとなるから、設置工事を格段に効率化し、より経済的なものとすることができ、しかも架台に対し筐体が着脱可能に結合されたものとされているから、平面視形状や取付け機構が異なる架台と交換するだけで一つの型式の照明器具に留まらず、他の型式の照明器具や、異なる設置構造を有する様々な形状のアタッチメントを介した建築物の天井、壁、床などへの取付けが可能となり、多様な設置形態に、より柔軟に対応可能となり、より経済的に防犯カメラを設置できるものになるという秀でた特徴が得られるものである。
【0015】
加えて、この発明のアタッチメントが組み込まれた防犯カメラによれば、システム天井に防犯カメラを独立して設置する場合に、従前までであれば、天井ボードにカメラ用の電源ケーブルを導引するための孔を新設し、同天井ボードに対し、ネジ結合などによって防犯カメラを垂下状に取付ける必要があったが、システム天井の吊りボルトに対して吊下し、照明器具の埋込設置孔の開口縁に沿って該アタッチメントを天井ボード下に導出するようにして該防犯カメラを簡便に設置することができるものとなり、従前までの煩雑な設置工事を格段に効率的且つ短時間の中に完了可能なものとすることができるという効果を発揮するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
(防犯カメラ)
架台は、この発明の防犯カメラの対象物への取付けを可能とする機能を分担し、該防犯カメラの筐体を設置対象物に着脱可能に結合するものであって、複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能な取付け機構が設けられ、該筐体のマウント機構のマウント部が結合される被マウント部が設けられたものとしなければならず、取付け機構は、防犯カメラを設置対象の照明器具またはアタッチメントの何れかに対して着脱可能に設置する機能を担い、両面粘着テープ、接着剤、ボルト・ナット、または、嵌合溝と嵌合爪とからなる嵌着機構などの何れか一とすることができ、当該マウント機構は、筐体に対し、設置の対象物に応じた取付け機構および寸法に設定された異なる形状の架台を簡便に交換することが可能なものとする機能を担うものであり、架台を貫通し筐体がわに埋設されたナットに螺着されたボルトによって着脱可能に結合されたものや、架台に設けられた被嵌合凹部に対し、筐体がわに設けられた嵌合爪を着脱可能に嵌合されたジョイント結合構造などとすることが可能である。
【0017】
筐体は、この発明の防犯カメラの主たる機能部品類を収容し、保護する機能を分担しており、架台との間にマウント機構が設けられたものとし、鏡筒部の対物端、および、記憶部・リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、同筐体内には、該鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニット、さらに、中央制御部、無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部・リーダー/ライターおよび同記憶部・リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSDカードを有したメインユニットが設けられてなるものとしなければならず、後述する実施例では、防犯カメラ用の電源ユニットは、防犯カメラとは別体に設けられたものされているが、架台、筐体、ベース筐またはカメラ筐の何れかに着脱可能または着脱不能に一体化、または、内蔵されたものとすることが可能であり、例えば、架台の両端に配された取付け機構となる装着フランジ間に対し、同架台と照明器具またはアタッチメントとの間に配されるよう、該架台に設けられた嵌合着脱機構を介して電源ユニットが着脱自在に組み込まれたものとすることができ、後述する実施例にも示すように、電源挿し込み口が架台寄りとなる位置に露出状に設けられ、架台とは反対がわとなる位置に内蔵アンテナまたは外部アンテナが設けられたものとするのが良い。
【0018】
また、筐体は、架台に結合されたベース筐と、該ベース筐に設けられたカメラ筐とからなるものとすることが可能である。
ベース筐は、架台に対しカメラ筐を連結すると共に、該カメラ筐に設けられる機能部品類以外の機能部品類を収容する機能を分担し、複数枚の平行ルーバーが配されたルーバータイプの照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、架台の被マウント部に対して着脱可能に結合される該マウント機構のマウント部が設けられたものとしなければならず、記憶部リーダー/ライター用のスロットが外部に露出するよう設けられ、中央制御部、無線通信部、当該スロットの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターおよび同記憶部リーダー/ライターに挿脱自在に装填されたmicroSDカードを有したメインユニットが内蔵されたものとすべきであり、後述する実施例にも示しているように、電源挿し込み口が架台寄りとなる位置に露出状に設けられたものとするのが良い。
【0019】
カメラ筐は、撮像に関連する部品および通信用のアンテナに関連する部品類を主として収容する機能を分担していて、鏡筒部の対物端、同鏡筒部用の回動操作ダイヤル、外部アンテナが設けられたものの場合には外部アンテナ、および、アンテナ回動機構の一部が外部に露出するよう設けられ、さらに、当該鏡筒部と回動操作ダイヤルとを連動する鏡筒回動機構、同鏡筒部の内端に対峙された撮像部、および画像処理部を備えたカメラ制御部を有したカメラユニットが内蔵されてなるものとすべきであり、アンテナは、筐体、または、ベース筐またはカメラ筐の何れか一方に内蔵されたものとすることができる外、筐体、または、ベース筐またはカメラ筐の何れか一方に外装されたものとすることが可能であり、後述する実施例にも示しているとおり、当該カメラ筐は、照明器具の該平行ルーバーの隣接間隔内よりも下方に露出された位置に設置可能とされ、ベース筐とカメラ筐との間にはカメラ筐回動機構が設けられ、ベース筐に対してカメラ筐が垂直軸心回りに回動自在に搭載されたものとすることができる。
【0020】
カメラユニットは、この発明の防犯カメラのカメラ機能の主要な構成部品をなす機能を分担し、撮像部、鏡筒部、カメラ制御部および画像処理部を有するものとすべきであり、後述する実施例にも示すように、鏡筒部が固定タイプの場合には、広角レンズを備えたものとするのが望ましく、鏡筒部に鏡筒回動機構および回動操作ダイヤルが設けられ、回動操作ダイヤルを操作して鏡筒部の向きを変更し、撮像範囲の設定を調節可能なものとすることができる外、鏡筒部から操作レバーが延伸され、該操作レバーを操作して鏡筒部の傾きを調節したり、操作レバーなどを有さず鏡筒部の外周壁を直接掴み鏡筒部の傾きを調節したりすることができるものとすることが可能である。
【0021】
メインユニットは、カメラユニット以外のこの発明の防犯カメラに必要とされる機能を分担しており、中央制御部、Wi-Fi(登録商標、以降省略する。)モジュールやブルートゥース(登録商標、以降省略する。)などの無線通信部、microSDカード、記憶部リーダー/ライターを備えたものとすべきであり、また、microSDカードは、USB(登録商標、以降省略する。)メモリーやその他のリムーバブルメディア(Removable media)に置き換えられたものとすることができる。
そして、防犯カメラ用の電源ユニットは、外部から供給される電力を防犯カメラの動作に適する電圧および電流に変換したり、交流電流を直流電流に変換したりする機能を分担するものであり、防犯カメラに内蔵されたものとすることが可能である外、後述する実施例にも示しているように、防犯カメラとは別体のものとすることができる。
【0022】
(アタッチメントが組み込まれた防犯カメラ)
アタッチメントは、防犯カメラが照明器具に対して組み込まれない場合であって、しかもシステム天井に設置された照明器具に近接する位置に防犯カメラを単独で設置可能とする機能を分担し、システム天井に設置された、照明器具の埋込設置孔、または、空調器具、その他の天井の埋込設置孔に設置された何れかの器具類に近接する位置に防犯カメラを単独で設置可能とする機能を分担し、上フレームと下フレームとが一体化されたものとしなければならず、より具体的には、後述する実施例にも示しているが、側面視L字形の上フレームと下フレームとがボルト・ナットなどによって側面視概略Z字形に結合されたものとすることができる外、上フレームと下フレームとが予め側面視概略Z字形に一体のものとして製造されたものとすることができる。
【0023】
上フレームは、下フレームの水平アーム部(防犯カメラの架台の取付け機構)を、システム天井の取付け対象となる吊りボルトに対し、垂直方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節可能に結合可能とする機能を分担し、上部姿勢調節機構を有した上水平レール部と、該上水平レール部の一端から垂下された上垂直レール部とからなるものとしなければならず、該上フレームの上部姿勢調節機構を吊りボルトに対し、上下方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節された位置に固定する吊りボルト固定金具が設けられたものとするのが良く、上フレームと下フレームとが別体のものとされ、上垂直レール部と下垂直レール部との間に、上フレームに対する下フレームの垂直方向の吊下位置を調節および固定可能に連結する垂直調節機構が設けられたものとすることができ、該垂直調節機構は、上垂直レール部の上下方向に沿って複数配設された嵌合孔、下垂直レール部に設けられ該複数の嵌合孔の何れかに選択的に嵌合可能な嵌合フック、および、該嵌合フックの脱落を防止可能とする固定金具を有するものとすることができる。
【0024】
吊りボルト固定金具は、後述する実施例にも示しているように、吊りボルトに螺着された上下一対のナットからなる上下間締め付けナットとするのが望ましく、また、垂直調節機構は、上フレームの上垂直レール部と、下フレームの下垂直レール部との間に、上垂直レール孔、下垂直レール孔、および、それら上垂直レール孔と下垂直レール孔とに水平方向に挿し通され、該上垂直レール部に対し、上下位置を調節された下垂直レール部を結合する垂直固定ボルト・ナットからなるものとすることができる。
【0025】
下フレームは、防犯カメラを上フレームに連結し、該防犯カメラをシステム天井の天井ボードに設置可能とする機能を担い、上垂直レール部と一体化された下垂直レール部と、同下垂直レール部の水平板状とされた下端から水平板状に延伸された遊端寄りにカメラ結合部が設けられ、上面壁がシステム天井の天井ボードの下面壁に接合状とされる水平アーム部とからなるものとしなければならず、後述する実施例にも示しているように、少なくとも水平アーム部の天井ボードに接合される上面壁の基端から遊端に至る範囲に、防犯カメラ用の電源配線を該天井ボードとの間に隠蔽状に配線可能なケーブル溝が凹設されたものとし、下垂直レール部の下端と水平アーム部の基端とが直角に交差される折曲板形状部には、該ケーブル溝に対応する部分に、配線逃がし開口が穿設され、ケーブル溝の膨出形状が切り欠かれた形状とされ、照明器具の埋込設置孔の開口縁に沿って設置された場合に、照明器具の外周縁との干渉を緩和可能なものとするのが良く、下垂直レール部の上フレームの上垂直レール部に接合される面壁には、該上垂直レール部との間に防犯カメラ用の電源配線が配線されるケーブル溝が凹設され、下フレームの全長に亘ってケーブル溝(配線逃がし開口を含む)が設けられたものすることができる。
【0026】
また、下フレームの水平アーム部に設けられたカメラ結合部は、防犯カメラの架台に設けられた装着フランジに嵌着するよう互いに対峙する一対の嵌着用鈎爪部とし、該水平アーム部に沿って架台をスライドさせるよう操作して嵌着されるものとすることができる外、後述する実施例にも示すとおり、照明器具の、光源用取付け部の抑え金具の結合用の複数のボルトの配置と一致する配置関係となるよう穿設された複数のネジ孔とするのが望ましく、それら複数のネジ孔は、該抑え金具の結合用のボルトと同一の呼び径に設定されたものとするのが望ましい。
【0027】
防犯カメラの設置対象となる照明器具は、灯具本体フレームに配されたLEDベースライトの下部にランプシェードおよび複数枚の平行ルーバーが配設されてなるようなルーバータイプのものとしなければならず、該防犯カメラは、該平行ルーバーの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、架台の取付け機構が、該照明器具の光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能なものとされなければならず、さらに、該照明器具は、建築物のシステム天井の天井ボードに設置された天井埋込型のものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図面は、この発明の防犯カメラ、および、アタッチメントが組み込まれた防犯カメラの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
図1】架台2とベース筐5およびカメラ筐6からなる筐体4とを備えた防犯カメラ1を示す斜視図である。
図2】建築物のシステム天井PFと照明器具LLとを示す斜視図である。
図3】中央ボードCBを外した照明器具LLを示す斜視図である。
図4】DINレールDRが取り付けられる照明器具LLを示す斜視図である。
図5】用電源ユニット7および防犯カメラ1が設置される照明器具LLを示す斜視図である。
図6】防犯カメラ1の設置を完了した照明器具LLを示す斜視図である。
図7】カメラ筐6を垂直軸心まわりに姿勢調節された防犯カメラ1を示す斜視図である。
図8】アタッチメント8の上フレームUFを示す斜視図である。
図9】アタッチメント8の下フレームAFを示す斜視図である。を示す斜視図である。
図10】アタッチメント8に取り付けられた防犯カメラ1を示す斜視図である。
図11】アタッチメント8に取り付けられた防犯カメラ1を示す斜視図である。
図12】システム天井PFにアタッチメント8を介して設置された防犯カメラ1を示す斜視図である。
図13】システム天井PFにアタッチメント8を介して設置された防犯カメラ1を示す正面図である。
図14】照明器具LLの埋込設置孔EHから垂下するアタッチメント8に設置された防犯カメラ1を示す斜視図である。
図15】アタッチメント8を介した設置が完了した防犯カメラ1を示す斜視図である。
図16】ダウンライトDLの埋込設置孔EHから垂下するよう設置された防犯カメラ1を示す斜視図である。
【実施例0029】
図1ないし図7に示す事例は、建築物のシステム天井PFに設置された照明器具LLの平行ルーバーPLの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具LLに対し結合可能な取付け機構20としての装着フランジ20が設けられた架台2を有し、該架台2には、筐体4が結合される被マウント部31が設けられ、該筐体4には、鏡筒部LBの対物端、および、記憶部リーダー/ライターLW用のスロットSTが外部に露出するよう設けられ、同筐体4の内部には、該鏡筒部LBの内端に対峙された撮像部MG、および画像処理部MPを備えたカメラ制御部CCを有したカメラユニットCU、さらに、中央制御部CP、無線通信部WC、当該スロットSTの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターLWと同記憶部リーダー/ライターLWに挿脱自在に装填されたmicroSDカードMCを有したメインユニットMUが設けられてなるものとされた、この発明の防犯カメラにおける代表的な一実施例を示すものである。
【0030】
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の防犯カメラ1は、その設置の対象となる照明器具LLが、店舗やオフィスなどの建築物のシステム天井PFの天井ボードGBに設置された天井埋込型であって、矩形状の灯具本体フレームLA内の中間仕切り枠LFによって仕切られた左右空間RSの夫々に、基板上に複数個のLEDが配設されたLEDベースライトを有し、それら左右のLEDベースライトの下がわ夫々にランプシェードSAが装着され、同ランプシェードSAの下がわより、LEDベースライトを灯具本体フレームLAの上壁に結合するよう、抑え金具MFおよびボルトBTからなる光源用取付け部LMによって固定され、該ランプシェードSAの下方には、複数枚の平行ルーバーPLが配され、該左右空間RSの間に位置する中央空間CSの下がわ開口には中央ボードCBが装着されたルーバータイプの照明器具LL(例えば、パナソニック(株)製のシステム天井用照明器具「グリッドシリーズ」)である。
【0031】
当該防犯カメラ1は、架台2と、該架台2に対し着脱可能に結合されたベース筐5および同ベース筐5に対し垂直軸心回りに回動自在に搭載されたカメラ筐6からなる筐体4とを有しており、該架台2およびベース筐5が、照明器具LLの具本体フレームLA内の中間仕切り枠LFによって仕切られた左右空間RSの平行ルーバーPLで区画された矩形状の空間内に装着可能な外郭寸法の矩形状に設定されており、該架台2の水平方向の両端寄りには、当該光源用取付け部LMの抑え金具MFに対し、同抑え金具MFを固定するボルトBTによって共締めされる取付け機構20としての装着フランジ20,20が、夫々に垂直方向に穿設された取付け孔21,21を有したものとして設けられ、同架台2の下壁には、該ベース筐5の上壁の後述するマウント機構3のネジ装着孔または嵌合爪などのマウント部30に対峙することとなるマウント機構3のネジ穴または被嵌合溝などからなり、該マウント部30が着脱可能に結合する被マウント部31が設けられたものとなっている。
【0032】
ベース筐5は、その上壁に、架台2のマウント機構3のネジ穴または被嵌合溝などの被マウント部31に結合される、前述のマウント機構3のネジ装着孔または嵌合爪などのマウント部30が設けられ、同ベース筐5の下壁には、カメラ筐6の上壁に突設されたカメラ筐回動機構HRの垂直軸VXが軸着される、同カメラ筐回動機構HRの垂直軸受けVBが凹設され、さらに、同垂直軸受けVBの周囲には、垂直軸VXの回転動に節度感を与える節度発生部CRの凹凸溝が配設され、該カメラ筐6の垂直軸VXの該凹凸溝に対峙する外周囲には、それら凹凸溝に対し、弾発力を持って当接する該節度発生部CRの弾発爪が係合され、該ベース筐5に対し、カメラ筐6が回動操作された場合に、節度感をもって回動操作されるものとなっており、加えて、該ベース筐5の垂直軸受けVBには、該カメラ筐6の垂直軸VXの垂直軸心回りの回動を、例えば180°の回動角度範囲に制限する規制凸部が設けられ、また、該カメラ筐6の垂直軸VXの該規制凸部に対峙する位置には、該規制凸部に嵌合する被規制凸部が設けられ、該垂直軸受けVBに対する垂直軸VXの回動角度範囲が、120°ないし360°、より具体的には、例えば180°に制限されたものとされている。
【0033】
ベース筐5は、その外壁の上下端間の中央に記憶部リーダー/ライターLWのスロットST、および、架台2寄りとなる外壁に電源挿し込み口PTが夫々開口されており、同ベース筐5内には、中央制御部CP、同中央制御部CPおよび後記外部アンテナEAに接続された無線通信部WCとしてのWi-Fi用モジュールWC、当該スロットSTの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターLWと同記憶部リーダー/ライターLWに挿脱自在に装填されたmicroSDカードMCとを有したメインユニットMUが設けられている。
【0034】
このカメラ筐6には、鏡筒部LBの対物端、同鏡筒部LB用の回動操作ダイヤルDL、外部アンテナEA、および、アンテナ回動機構ARの一部が外部に露出するよう設けられ、さらに、当該鏡筒部LBと回動操作ダイヤルDLとを連動する鏡筒回動機構60、同鏡筒部LBの内端に対峙された撮像部MG、および画像処理部MPを備えたカメラ制御部CCを有したカメラユニットCUが内蔵されたものとなっている。
ベース筐5の垂直軸受けVBに軸着された該カメラ筐6の垂直軸VXの内部には、配線用の縦貫孔が穿設されており、該縦貫孔を通じてメインユニットMUとカメラユニットCUおよび外部アンテナEAとが、互いに連動可能となるよう接続されたものとなっている。
【0035】
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の防犯カメラ1は、図1ないし図7に示すように、店舗やオフィスなどの建築物のシステム天井PFの天井ボードGBに設置された天井埋込型の照明器具LLに対し、以下のようにして簡便に設置される。
図3ないし図5に示すように、該ルーバータイプの既存の照明器具LLの中央ボードCBを取り外し、開口された中央空間CS内の上部に露出状となった灯具本体フレームLAに対し、DINレールDRを平行ルーバーPLに直交する方向に向けて架け渡し状となるようボルト結合した上、該DINレールDRの一端寄りとなる位置に、防犯カメラ1用の電源ユニット7(DC5V、1.5A以上出力)をネジ結合などによって固着し、同電源ユニット7の電源ケーブル(電源配線)PWのACケーブル(電源端)PEがわを、該中央空間CSの上壁がわから灯具本体フレームLAの外がわに導出し、建築物がわのコンセントか、または、該照明器具LLの電源入力部かの何れか一方に接続し、同電源ユニット7の電源ケーブル(電源配線)PWのDCケーブル(給電端)FEは、中間仕切り枠LFの配線孔WPを通じて左右空間RSの何れか一方の角に配された平行ルーバーPLと灯具本体フレームLAと中間仕切り枠LFとによって囲まれた該平行ルーバーPLの隣接間隔に相当する寸法、形状の区画であって、しかもLEDベースライトおよびランプシェードSA用の抑え金具MFの固定用のボルトBTが配された区画内に引き入れ、同DCケーブル(給電端)FEのDCジャックを防犯カメラ1の電源挿し込み口PTに接続する。
【0036】
図5および図6に示すように、左右空間RSの何れか一方の角に配された平行ルーバーPLと灯具本体フレームLAと中間仕切り枠LFとによって囲まれ、LEDベースライトおよびランプシェードSA用の抑え金具MFの固定用のボルトBTが配された区画であって、当該電源ユニット7の電源ケーブル(電源配線)PWのDCケーブル(給電端)FEが引き込まれた区画の、該ボルトBTを一時的に取り外し、同平行ルーバーPLの隣接間隔に相当する寸法、形状の区画内に防犯カメラ1を配し、架台2の装着フランジ20,20(取付け機構21,21)を、LEDベースライト、ランプシェードSAおよび抑え金具MFと共締めするよう、該灯具本体フレームLAに対して該ボルトBTを締め付けて固定した上、該中央空間CSの下がわ開口に中央ボードCBを元とおりに装着し該防犯カメラ1の設置を完了する。
【0037】
図1および図7に示すように、当該照明器具LLに組み込まれた該防犯カメラ1は、架台2およびベース筐5が、平行ルーバーPLと灯具本体フレームLAと中間仕切り枠LFとに囲まれ、カメラ筐6が、平行ルーバーPLの隣接間隔内から下方に垂下、露出されたものとされていて、カメラ筐回動機構HRを介して該ベース筐5下に垂下されたものとなっていることから、手動操作によって該カメラ筐6を把持し、該カメラ筐回動機構HRの垂直軸VXを中心に回動操作することで、鏡筒部LBの向きを自在に調節可能であり、その回動操作は、当該節度発生部CRによって調節後の角度が容易に変化しないよう一定の角度毎に節度感をもって調節することができ、調節後は仮固状に姿勢維持されるものとなり、さらに、回動角度規制部ACがカメラ筐6のベース筐5に対する回動許容角度範囲に制限を与え、複数周に亘る過剰な回転操作を阻止し、内部配線などの破損を防止するものとなる。
【0038】
さらに、図1に示しているように、鏡筒回動機構60の回動操作ダイヤルDLを回動操作し、鏡筒部LBを水平軸心回りに回動させ、撮影角度(鏡筒部LBの光軸の角度)を調節することが可能であり、また、当該外部アンテナEAを把持し、送受信の状況を確認しながらアンテナ回動機構ARを介して回動および起倒操作し、該外部アンテナEAの向きを調節することが可能であり、以上のように設置された、この発明の防犯カメラ1は、電力供給を受ける間に亘、自動的且つ連続的に録画し、当該microSDカードMCに関連情報と共に一定期間毎に上書き録画を繰り返し、該外部アンテナEAを通じて各種端末やサーバーなどと遠隔的に通信し、リアルタイム映像や、録画情報などのデータを無線出力可能なものとされている。
【実施例0039】
図8ないし図16に示す事例は、上フレームUFおよび下フレームAFからなる防犯カメラ1用のアタッチメント8であり、図10ないし図13に示すように、この発明の防犯カメラ1には、架台2と、それに結合された筐体4(実施例1のベース筐5とカメラ筐6とが一体化されたもの)とからなるものが有る。
この防犯カメラ1は、建築物のシステム天井PFの天井ボードGBに設置された天井埋込型であってLEDベースライトを有し、複数枚の平行ルーバーPLが配されたルーバータイプの照明器具LLの該平行ルーバーPLの隣接間隔内に設置可能な平面視形状に設定され、該照明器具LLの光源用取付け部に対し、着脱可能に共締め結合可能となるよう、取付け孔21,21が穿設された取付け機構20としての装着フランジ20,20が設けられた架台2を有し、該架台2には、筐体4のマウント機構3のマウント部30が着脱可能に結合される被マウント部31が設けられ、該筐体4には、広角レンズを備えた鏡筒部LBの対物端、記憶部リーダー/ライターLW用のスロットST、外部アンテナEA、および、アンテナ回動機構ARの一部が外部に露出するよう設けられ、同筐体4内には、該鏡筒部LBの内端に対峙された撮像部MG、および画像処理部MPを備えたカメラ制御部CCを有したカメラユニットCU、さらに、中央制御部CP、同中央制御部CPおよび当該外部アンテナEAに接続された無線通信部WCとしてのWi-Fi用モジュールWC、当該スロットSTの内がわに対峙された記憶部リーダー/ライターLWおよび同記憶部リーダー/ライターLWに挿脱自在に装填されたmicroSDカードMCを有したメインユニットMUが設けられたものとなっている。
【0040】
そして、図8ないし図14に示すように、アタッチメント8は、建築物のシステム天井PFの吊りボルトBSに対し、垂直方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節自在な上部姿勢調節機構HZとしての水平直線状の上水平レール孔HZを有した上水平レール部UPと、該上水平レール部UPの一端から垂下され、垂直調節機構VAの一部をなす垂直平行直線状の一対の上垂直レール孔VT,VTが設けられた上垂直レール部VPとからなる上フレームUF、および、該垂直調節機構VAの他部をなす垂直平行直線状の一対の下垂直レール孔VR,VRが設けられた下垂直レール部LRと、該下垂直レール部LRの下端から水平板状に延伸された遊端寄りの、当該防犯カメラ1の架台2の取付け機構20としての装着フランジ20,20の取付け孔21,21に対応する箇所には、カメラ結合部CJとしてのネジ孔CJ,CJが穿設され、上面壁がシステム天井PFの天井ボードGBの下面壁に接合状とされる水平アーム部HSとからなり、該下垂直レール部LRと水平アーム部HSとに沿ってケーブル溝CGが凹設されてなる下フレームAFを有し、該下垂直レール部LRの下端と水平アーム部HSの基端とが直角に一体化された結合角部のケーブル溝CGに対応する範囲には、防犯カメラ1用の電源ケーブル(電源配線)PWのDCケーブル(給電端)FEがわを挿通可能な配線逃がし開口WEが穿設されたものとされている。
【0041】
図10に示すように、防犯カメラ1は、その上フレームUFの上水平レール部UPの上部姿勢調節機構HZとしての上水平レール孔HZが、同上水平レール部UPの遊端がわに開放され、吊りボルトBSの中途部に水平方向から装着可能とされた上水平レール溝孔HZに置き換えられたものとすることができる。
さらに、図10ないし図13に示すように、アタッチメント8の上フレームUFの上水平レール孔HZを吊りボルトBSに対し、上下方向、水平方向および垂直軸心回り方向に調節された位置に固定する吊りボルト固定金具HFとしての上下間締め付けナットTB,TBが設けられ、また、該上フレームUFの上垂直レール部VPの一対の上垂直レール孔VT,VT(垂直調節機構VA)と、当該下フレームAFの下垂直レール部LRの一対の下垂直レール孔VR,VR(垂直調節機構VA)とを上下方向に調節された位置に結合する垂直固定金具VFとしての一対の垂直固定ボルト・ナットVF,VFが設けられ、さらに、水平アーム部HSのネジ孔CJには、防犯カメラ1取付け用のボルトBTが螺着されたものとなっている。
【0042】
(実施例2の作用・効果)
この発明のアタッチメント8が組み込まれてなる防犯カメラ1は、図8ないし図16に示すように、建築物のシステム天井PFに設置する場合に、該システム天井PFに埋込設置された照明器具LLを一旦取り外し、該照明器具LLの埋込設置孔EHを通じて設置作業を行い、(充分な空間が有る場合には、該システム天井PFの屋根裏がわに登り設置作業することも可能である。)該システム天井PFの吊りボルトBSに上下間締め付けナットTBの上ナットTBを、上フレームUFの設置高さに合わせて螺着し、同吊りボルトBSに、該アタッチメント8の上フレームUFの上水平レール部UPの上水平レール孔HZを装着し、同上フレームUFの該吊りボルトBSの軸心回り方向の角度姿勢、および、上垂直レール部VPが該埋込設置孔EHの開口縁の直上に対応する水平方向の位置に位置決めした上、該吊りボルトBSに上下間締め付けナットTBの下ナットTBを締め付け、該上下の下間締め付けナットTB,TBが、上水平レール部UPを上下から挟み込むよう確りと結合されたものとする。
【0043】
そして、下フレームAFの水平アーム部HSの下壁のカメラ結合部CJとしてのネジ孔CJ,CJには、当該防犯カメラ1の架台2の取付け機構20としての装着フランジ20,20の取付け孔21,21を対応させ、ボルトBT,BTにて締め付け、該下フレームAFの水平アーム部HSに対し該防犯カメラ1を吊下姿勢に確りと結合されたものとした上、システム天井PFの天井裏のコンセントまたは照明器具LLの電源に接続された図示しない電源ユニットから延伸された電源配線(DCケーブル)PWを、下フレームAFのケーブル溝CGに沿って水平アーム部HSの遊端まで配線し、そのDCケーブル(給電端)FEのDCジャックを防犯カメラ1の電源挿し込み口PTに接続する。
【0044】
さらに、下フレームAFの水平アーム部HSの上壁が、ケーブル溝CGに沿って配された電源配線(DCケーブル)PWを隠蔽するようシステム天井PFの天井ボードGBの下面壁に接合し、下垂直レール部LRと水平アーム部HSとの折曲板形状部WEが、埋込設置孔EHの開口縁に接合され、しかも下垂直レール部LRが、上フレームUFの上垂直レール部VPに重なり合うよう配置し、上垂直レール孔VT,VTおよび下垂直レール孔VR,VRとを重ね合わせ、垂直固定金具VFとしての垂直固定ボルト・ナットVF,VFにて上下位置決めおよび結合されたものとする。
【0045】
図13ないし図15に示すように、埋込設置孔EHに照明器具LLを元とおりに設置すると、該照明器具LLに隣接する位置に防犯カメラ1が吊下設置されたものとなる。該防犯カメラ1の電源挿し込み口PTが、水平アーム部HSの折曲板形状部WE寄りの位置に配されたものの場合には、電源配線(DCケーブル)PWのDCケーブル(給電端)FEのDCジャック該配線逃がし開口WEを通じて導出し接続することが可能である。また、当該アタッチメント8が組み込まれた防犯カメラ1は、図16に示すように、天井埋込型のダウンライトDLが設置されたシステム天井PFに対しても同様に設置することが可能である。
【0046】
(結 び)
叙述の如く、この発明の防犯カメラ、および、アタッチメントが組み込まれた防犯カメラは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの防犯カメラの設置技術に比較して格段に設置作業を効率化し、工事費用を削減して遥かに経済的なものとすることができる上、部品点数も最小限に留め、在庫管理やメンテナンスの工数を大幅に改善し得るものとなることから、従前までは防犯カメラの設置および設置位置の変更などを容易に行えず、不便を感じていた店舗やオフィスなどの管理者および不動産業界はもとより、こうしたニーズに経済的に対応することが困難であった建設・設備業界および防犯カメラ業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【符号の説明】
【0047】
1 防犯カメラ
2 架台
20 同 装着フランジ(取付け機構)
21 同 取付け孔
3 マウント機構
30 同 マウント部
31 同 被マウント部
4 筐体
5 ベース筐
VB 同 垂直軸受け
PT 同 電源挿し込み口
HR 同 カメラ筐回動機構垂直軸
VB 同 垂直軸受け
CR 同 節度発生部
AC 同 回動角度規制部
6 カメラ筐
60 同 鏡筒回動機構
DL 同 回動操作ダイヤル
7 防犯カメラ1用電源ユニット
PW 同 電源ケーブル(電源配線)
PE 同 ACケーブル(電源端)
FE 同 DCケーブル(給電端)
CU カメラユニット
MG 同 撮像部
LB 同 鏡筒部
CC 同 カメラ制御部
MP 同 画像処理部
MU メインユニット
CP 同 中央制御部
WC 同 Wi-Fiモジュール(無線通信部)
EA 同 外部アンテナ
AR 同 アンテナ回動機構
MC 同 microSD(登録商標)カード
LW 同 記憶部リーダー/ライター
ST 同 スロット
8 防犯カメラ1用のアタッチメント
UF 上フレーム
UP 同 上水平レール部
HZ 同 上水平レール孔(上部姿勢調節機構)
VP 同 上垂直レール部
VA 垂直調節機構
VT 同 上垂直レール孔
VR 同 下垂直レール孔
HF 吊りボルト固定金具
TB 同 吊りボルトBS用の上下間締め付けナット
AF 下フレーム
LR 同 下垂直レール部
HS 同 水平アーム部
CJ 同 ネジ孔CJ(カメラ結合部)
CG 同 ケーブル溝
WE 同 配線逃がし開口(折曲板形状部)
VF 同 垂直固定ボルト・ナット(垂直固定金具)
LL 照明器具(天井埋込型)
DL ダウンライト(天井埋込型)
LA 同 灯具本体フレーム
LF 同 中間仕切り枠
RS 同 左右空間
PL 同 平行ルーバー
SA 同 ランプシェード
LM 同 光源用取付け部
MF 同 抑え金具
BT 同 ボルト
CS 同 中央空間
CB 同 中央ボード
DR 同 DINレール(電源ユニット7取り付け用)
WP 同 配線孔
PF 建築物のシステム天井
BS 同 吊りボルト
BC 同 野縁受け
GB 同 天井ボード
EH 同 照明器具LLの埋込設置孔
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