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▶ 有限会社かみやまの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103924
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】茹で蕎麦の解凍方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20230720BHJP
【FI】
A23L7/109 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022014516
(22)【出願日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】522043769
【氏名又は名称】有限会社かみやま
(72)【発明者】
【氏名】神山 永治
【テーマコード(参考)】
4B046
【Fターム(参考)】
4B046LA04
4B046LB04
4B046LB10
4B046LC02
4B046LP64
4B046LP69
4B046LP80
(57)【要約】
【課題】冷凍茹で蕎麦を解凍しても、蕎麦の食感の一つであるコシを維持する方法。
【解決手段】冷凍麺を、容器から取り出し、電子レンジにて加熱し、冷水でさらすことで、解凍するという構成を採用した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍した茹で蕎麦の解凍方法であって、
冷凍麺を、容器から取り出し、電子レンジにて加熱し、冷水でさらすことで、解凍することを特徴とする茹で麺の解凍方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
冷凍した茹で蕎麦の解凍方法であって、より詳しくは、解凍時の食感の向上に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蕎麦、又は蕎麦以外の麺について、茹で麺を冷凍し、冷凍食品として販売することは、多々行われている。しかしながら、冷凍した茹で蕎麦を単純に、解凍すると、蕎麦本来のコシが出ず、蕎麦の食感を低下させることが多かった。
そこで、冷凍した茹で蕎麦を解凍しても、蕎麦の食感の一つであるコシを維持する方法が求められていた。
また、茹で麺を冷凍する技術として、冷凍前に、加熱、冷却する方法が開示されている(特許文献1)。より詳しくは、茹でた麺を、冷却し、その後、加温し、急速冷却するものである。
しかしながら、この方法は、一般的な麺を茹で、冷凍する際のものであり、解凍時の茹で麺のコシ等の食感を向上させるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5660933号
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の解凍方法では、茹で蕎麦のコシが出ないという問題に鑑み、冷凍した茹で麺を電子レンジで解凍し、水でさらすことによって課題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、冷凍麺を、容器から取り出し、電子レンジにて加熱し、冷水でさらすことで、解凍することを手段とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の方法によれば、冷凍した茹で麺を解凍しても、蕎麦本来のコシ等の食感を維持することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明である茹で蕎麦解凍方法は、電子レンジを用いることで、容易に、蕎麦本来のコシ・香りを損なわず解凍ができることを最大の特徴とする。以下、実施例を説明する。
なお、本実施例で示される数値、温度等は、下記に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる数値、温度の範囲内で変更することができるものである。
【実施例0009】
発明者は、蕎麦の生麺を冷凍した製品を販売していたが、より手軽に蕎麦を食してもらうために、冷凍茹で麺を解凍する技術を検討した。検討の結果、より食感を維持した解凍方法を開発した。
【0010】
以下、本発明による茹で麺の解凍方法を説明する。
【0011】
(解凍工程1)
冷凍された茹で麺を、袋から取り出す。そのまま、凍った麺を皿に乗せ、ラップをせず、電子レンジで加熱する。
一般的には、冷凍食品の解凍には、自然解凍を用いるが、茹で蕎麦を自然解凍してしまうと、解凍時の水分によって、麺自体がふやけてしまい、蕎麦本来のコシが無くなってしまうので、不適当である。
加熱時間は、蕎麦の大半が解凍しつつ、一部においても、高温となることが無い程度の加熱量が適当である。例えば、一人前であれば、500Wで1分40秒程度が適当である
加熱時間が短いと、麺の大半が凍ったままとなり、不適当である。逆に加熱時間が長いと、麺の一部が高温となり、茹ですぎに近い状態となり不適当である。
【0012】
(解凍工程2)
冷水で軽くさらす。さらす時間は、約10~15秒程度である。冷水は、水温5~10度程度が適当である。
冷水でさらすことによって、電子レンジで加熱する際に生じた麺全体としてみた場合の温度差、解凍状態の差を均一にすることが出来る。
軽く水切りを行い、完成する。
【0013】
この作業によって、冷凍でありながら、蕎麦本来のコシ・香りを維持した食感としての質の高い麺を提供することが出来る。
【0014】
また、一般的な冷凍食品では、個人が購入し解凍することになる。その場合には、袋又は容器に電子レンジで所定の時間で解凍し、その後、水でさらすことを表記することによって、一般個人も適切な解凍を行うことが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0015】
茹で麺の冷凍、解凍方法であり、麺の食感に関する質を高める技術として産業上の利用可能性は大きいと解する。