(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023103973
(43)【公開日】2023-07-27
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20230720BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023001311
(22)【出願日】2023-01-06
(62)【分割の表示】P 2022004519の分割
【原出願日】2022-01-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和3年12月2日、ウェブサイトのアドレス:https://careyell.com/ウェブサイトへの掲載による公開、掲載日:令和3年12月14日、ウェブサイトのアドレス:(A)https://apps.apple.com/jp/app/ケアエール/id1588675471, (B)https://play.google.com/store/apps/details?id=com.careyell.app
(71)【出願人】
【識別番号】516254290
【氏名又は名称】SOMPOホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】韓 承娥
(72)【発明者】
【氏名】張 雲
(72)【発明者】
【氏名】早川 伸夫
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA11
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】被介護者等の体調に関する情報や介護を行う家族が介護中に考えていることを、
被介護者等の家族間で共有すること。
【解決手段】コンピュータに、情報表示領域と、情報表示領域に表示される情報を選択す
る選択入力を受け付ける選択領域とを有し、選択入力に応じて、複数のユーザの間で共有
される対象者の体調を示す体調情報、又は複数のユーザのうち共有ユーザの間で共有され
、体調情報に基づいて生成される共有体調情報を含む共有情報が、情報表示領域に表示さ
れる画面を表示するための画面情報を生成することと、複数のユーザのうち第1ユーザか
ら体調情報を更新するための更新情報を取得することと、更新情報に基づいて、体調情報
及び共有体調情報を更新することと、画面情報を共有ユーザに送信することと、を実行さ
せるプログラム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
情報表示領域と、前記情報表示領域に表示される情報を選択する選択入力を受け付ける
選択領域とを有し、前記選択入力に応じて、複数のユーザの間で共有される対象者の体調
を示す体調情報、又は前記複数のユーザのうち共有ユーザの間で共有され、前記体調情報
に基づいて生成される共有体調情報を含む共有情報が、前記情報表示領域に表示される画
面を表示するための画面情報を生成することと、
前記複数のユーザのうち第1ユーザから前記体調情報を更新するための更新情報を取得
することと、
前記更新情報に基づいて、前記体調情報及び前記共有体調情報を更新することと、
前記画面情報を前記共有ユーザに送信することと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
コンピュータに、
前記共有体調情報に対する見解を示す見解情報を、前記共有ユーザから取得することと
、
前記見解情報に基づいて、前記共有情報を更新することと、
をさらに実行させる、プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
コンピュータに、
前記共有体調情報が更新された場合、前記共有情報に、前記共有体調情報が更新された
ことを示す情報を含めること、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記共有体調情報は第1日付に対応する第1共有体調情報及び前記第1日付より後の第
2日付に対応する第2共有体調情報を含む、プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記共有体調情報は、前記情報表示領域内の体調表示領域に表示され、
前記共有情報は、前記第1日付において前記体調表示領域に前記第1共有体調情報を表
示し、前記第2日付において前記体調表示領域に前記第2共有体調情報を表示するための
情報である、プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムであって、
コンピュータに、
前記共有ユーザが投稿し、前記共有ユーザの間で共有される投稿情報を前記共有ユーザ
から取得すること、をさらに実行させ、
前記共有情報は、前記共有体調情報と、前記投稿情報とを表示するための情報である、
プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムであって、
前記投稿情報は、前記投稿情報が取得された時刻に応じて時系列に沿って表示される、
プログラム。
【請求項8】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記共有情報は、前記第1共有体調情報が表示される第1体調表示領域及び前記第2共
有体調情報が表示される第2体調表示領域を表示するための情報である、プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、
前記第1体調表示領域及び前記第2体調表示領域は、時系列に沿って配置される、プロ
グラム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のプログラムであって、
コンピュータに、
所定の入力項目に対応する前記体調情報の記録が所定の条件を満たすとき、前記更新情
報として取得する情報の項目を追加すること、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項11】
コンピュータが、
情報表示領域と、前記情報表示領域に表示される情報を選択する選択入力を受け付ける
選択領域とを有し、前記選択入力に応じて、複数のユーザの間で共有される対象者の体調
を示す体調情報、又は前記複数のユーザのうち共有ユーザの間で共有され、前記体調情報
に基づいて生成される共有体調情報を含む共有情報が、前記情報表示領域に表示される画
面を表示するための画面情報を生成することと、
前記複数のユーザのうち第1ユーザから前記体調情報を更新するための更新情報を取得
することと、
前記更新情報に基づいて、前記体調情報及び前記共有体調情報を更新することと、
前記画面情報を共有ユーザに送信することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項12】
情報表示領域と、前記情報表示領域に表示される情報を選択する選択入力を受け付ける
選択領域とを有し、選択入力に応じて、複数のユーザの間で共有される対象者の体調を示
す体調情報、又は前記複数のユーザのうち共有ユーザの間で共有され、前記体調情報に基
づいて生成される共有体調情報を含む共有情報が、前記情報表示領域に表示される画面を
表示するための画面情報を生成する画面情報生成部と、
前記複数のユーザのうち第1ユーザから前記体調情報を更新するための更新情報を取得
する更新情報取得部と、
前記更新情報に基づいて、前記体調情報及び前記共有体調情報を更新する更新部と、
前記画面情報を共有ユーザに送信する画面情報送信部と、
を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
介護や医療の場において、被介護者又は患者(被介護者等)は、家族や医療関係者をは
じめとする多くの関係者から、日々の生活のサポートや医療サービスの提供を受ける。多
くの関係者が存在する場合、被介護者等の容態や診療に関する情報には、関係者間で共有
されておくことが適切な情報がある。
【0003】
特許文献1には、専門分野が異なる医師や看護士等の医療、介護従事者が、被介護者等
の医療・介護情報を被介護者等のプライバシーを守りながら共有するためのシステムが示
される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
介護サービスや医療サービスの提供形態の一つに在宅介護や在宅診療がある。在宅介護
又は在宅診療では、被介護者等は、介護施設や医療施設ではなく自宅等で生活を行う。在
宅介護又は在宅診療における被介護者等の生活のサポートや体調の管理は、被介護者等の
家族によって行われることが多い。
【0006】
在宅介護では、介護を行う側の家族にも日々の生活等において負担が生じる。そのよう
な場合に、被介護者の体調や、介護を行う家族が介護中に考えていることなどを家族間で
共有することができれば、家族に一体感を与え、介護を行う家族の様々な負担を和らげる
ことが可能となる。
【0007】
そこで、本発明は、被介護者等の体調に関する情報や介護を行う家族が介護中に考えて
いることを、被介護者等の家族間で共有することを可能とするプログラム、情報処理方法
、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、情報表示領域と、情報表示領域
に表示される情報を選択する選択入力を受け付ける選択領域とを有し、選択入力に応じて
、複数のユーザの間で共有される対象者の体調を示す体調情報、又は複数のユーザのうち
共有ユーザの間で共有され、体調情報に基づいて生成される共有体調情報を含む共有情報
が、情報表示領域に表示される画面を表示するための画面情報を生成することと、複数の
ユーザのうち第1ユーザから体調情報を更新するための更新情報を取得することと、更新
情報に基づいて、体調情報及び共有体調情報を更新することと、画面情報を共有ユーザに
送信することと、を実行させる。
【0009】
上記態様において、コンピュータに、共有体調情報に対する見解を示す見解情報を、共
有ユーザから取得することと、見解情報に基づいて、共有情報を更新することと、をさら
に実行させてもよい。
【0010】
上記態様において、コンピュータに、共有体調情報が更新された場合、共有情報に、共
有体調情報が更新されたことを示す情報を含めること、をさらに実行させてもよい。
【0011】
上記態様において、共有体調情報は第1日付に対応する第1共有体調情報及び第1日付
より後の第2日付に対応する第2共有体調情報を含んでもよい。
【0012】
上記態様において、共有体調情報は、情報表示領域内の体調表示領域に表示され、共有
情報は、第1日付において体調表示領域に第1体調情報を表示し、第2日付において体調
表示領域に第2体調情報を表示するための情報であってもよい。
【0013】
上記態様において、コンピュータに、共有ユーザが投稿し、共有ユーザの間で共有され
る投稿情報を共有ユーザから取得すること、をさらに実行させ、共有情報は、共有体調情
報と、投稿情報を表示するための情報であってもよい。
【0014】
上記態様において、投稿情報は、投稿情報が取得された時刻に応じて時系列に沿って表
示される、プログラム。
【0015】
上記態様において、共有情報は、第1共有体調情報が表示される第1体調表示領域及び
第2共有体調情報が表示される第2体調表示領域を表示するための情報であってもよい。
【0016】
上記態様において、体調表示領域における第1体調表示領域及び第2体調表示領域は、
時系列に沿って配置されてもよい。
【0017】
上記態様において、コンピュータに、所定の入力項目に対応する体調情報の記録が所定
の条件を満たすとき、更新情報として取得する情報の項目を追加すること、をさらに実行
させてもよい。
【0018】
本発明の他の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、情報表示領域と、情報表示
領域に表示される情報を選択する選択入力を受け付ける選択領域とを有し、選択入力に応
じて、複数のユーザの間で共有される対象者の体調を示す体調情報、又は複数のユーザの
うち共有ユーザの間で共有され、体調情報に基づいて生成される共有体調情報を含む共有
情報が、情報表示領域に表示される画面を表示するための画面情報を生成することと、複
数のユーザのうち第1ユーザから体調情報を更新するための更新情報を取得することと、
更新情報に基づいて、体調情報及び共有体調情報を更新することと、画面情報を共有ユー
ザに送信することと、を含む。
【0019】
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、情報表示領域と、情報表示領域に表示される
情報を選択する選択入力を受け付ける選択領域とを有し、選択入力に応じて、複数のユー
ザの間で共有される対象者の体調を示す体調情報、又は複数のユーザのうち共有ユーザの
間で共有され、体調情報に基づいて生成される共有体調情報を含む共有情報が、情報表示
領域に表示される画面を表示するための画面情報を生成する画面情報生成部と、複数のユ
ーザのうち第1ユーザから体調情報を更新するための更新情報を取得する更新情報取得部
と、更新情報に基づいて、体調情報及び共有体調情報を更新する更新部と、画面情報を共
有ユーザに送信する画面情報送信部と、を備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、被介護者等の体調に関する情報や介護を行う家族が介護中に考えてい
ることを、被介護者等の家族間で共有することを可能とするプログラム、情報処理装置、
及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態に係る体調情報システムの概略を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る体調の記録及び共有を説明する図である。
【
図3】本実施形態に係る体調記録装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態に係るルーム情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る体調情報の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る投稿情報の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係るユーザの追加に関するフローチャートである。
【
図9】本実施形態に係るルーム作成画面の一例である。
【
図10】本実施形態に係るルーム一覧画面の一例である。
【
図11】本実施形態に係る体調情報の記録及び共有に関する処理のフローチャートである。
【
図14】本実施形態に係る共有情報の他の一例である。
【
図15】本実施形態に係る共有情報の他の一例である。
【
図16】本実施形態に係る体調表示領域の更新処理を説明するフローチャートである。
【
図17】本実施形態に係る共有情報の一例を示す図である。
【
図18】本実施形態に係る共有情報の一例を示す図である。
【
図19】本実施形態に係る入力項目の追加処理に関するフローチャートである。
【
図20】本実施形態に係る体調情報画面の他の一例を示す図である。
【
図21】本実施形態に係るカレンダー情報の一例を示す図である。
【
図22】本実施形態に係る体調情報サマリー画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において
、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0023】
図1には、体調記録システム10の概略図が示される。体調記録システム10は、体調
記録装置101、及びユーザ端末102a,102b・・・102nを備える。なお、特
に区別の必要がない場合、ユーザ端末102a~102nをユーザ端末102という。
【0024】
本実施形態では、在宅介護を例として説明し、在宅介護を受ける者を被介護者、在宅介
護を行う者を家族と呼ぶこととする。なお、在宅介護を行う者は、被介護者の家族に限ら
れない。
【0025】
体調記録システム10は、所定のプログラムを実行することによって、後述する処理を
行い、被介護者の体調を記録するサーバ等の情報処理装置である。ユーザ端末102は、
家族が操作するコンピュータやスマートフォン等の情報処理装置である。
【0026】
体調記録システム10は、ユーザ端末102とネットワークNを通じて通信可能に接続
される。ユーザは、例えば、ユーザ端末102にインストールされるプログラム(アプリ
)を通じて、体調記録装置101と通信を行う。
【0027】
図2を参照して、本実施形態に係る体調記録システム10による情報処理の概要につい
て説明する。
【0028】
体調記録システム10においては、ある被介護者について、その家族及び関係する医療
従事者(介護従事者)が所属する、ルームと呼ばれるグループが設けられる。
図2では、
被介護者Pに対してルームRが設けられ、ルームRには、家族F1,F2,F3、及び専
門職M1,M2が属する場合が示される。専門職は、例えば、看護師、訪問介護員、医師
等の、被介護者に関する介護あるいは医療における専門的知識を有する者である。家族F
1,F2,F3、及び専門職M1,M2は、それぞれユーザ端末102を通じて体調記録
装置101にアクセスする。
【0029】
各ルームに所属するユーザは、体調記録装置101において、管理者、メンバー又は専
門職としての権限を有するように管理される。例えば、
図2では、家族F1が管理者、家
族F2,F3がメンバー、医療従事者M1,M2が専門職として管理されるとする。本実
施形態では、管理者又はメンバーの権限を有するユーザを共有ユーザと呼ぶ。
【0030】
管理者は、後述するメンバーの権限に加えて、ルームの作成、ルームに追加するユーザ
の選択、各メンバーの権限の変更、記録すべき体調情報の設定等、ルームに関する各種設
定を行うことができる。
【0031】
メンバーは、被介護者のバイタル(体温、脈拍、体重等)や、体調面で気になっている
こと等、被介護者の体調に関する情報(体調情報)の記録及び閲覧、投稿情報のルームへ
の投稿、他のメンバーの投稿の閲覧等を行うことができる。ここで、投稿情報とは、例え
ば、被介護者の今後の予定の相談や、メンバー自身のスケジュールの連絡等、メンバー間
で共有されることが好ましい情報である。また、メンバーは、ユーザ端末102を通じて
、被介護者のスケジュールを、体調記録装置101に記憶させることができる。
【0032】
専門職は、管理者又はメンバーが記録した被介護者の体調情報及びスケジュールの閲覧
が可能である。また、専門職は、被介護者の体調情報及びスケジュールの記録が可能であ
る。
【0033】
家族F1,F2,F3は、日々の介護で取得される体調情報C1を、体調記録装置10
1に送信する。送信された情報は、ルームRに関連付けられて記録される。また、家族F
1,F2,F3は、投稿情報P1を体調記録装置101に送信する。送信された情報は、
ルームRに関連付けられて記録される。
【0034】
送信された体調情報C1又は投稿情報P1に基づいて、体調記録装置101によって、
体調情報C2,投稿情報P1を含む画面が生成される。ここで、体調情報C2は、例えば
、体温等の計測の都度入力される体調情報C1を一覧的に表示する情報である。生成され
た画面は、家族F1,F2,及びF3のユーザ端末102を通じて、各家族が閲覧可能で
ある。
【0035】
また、専門職M1,M2は、体調記録装置101を通じて被介護者Pの体調情報C3を
取得することができる。ここで、体調情報C3は、体調情報C1に基づく被介護者Pの体
調を、専門的な観点から把握できるように構成される情報である。なお、体調情報C3は
、体調情報C2と同様に体温等の計測の都度入力される体調情報C1を一覧的に表示する
情報であってもよい。また、専門職M1,M2は、体調記録装置101に体調情報C4を
送信することができる。体調情報C4は、家族F1,F2,及びF3が記録する体調情報
C1と同様のデータであり、体調情報C2,C3の生成に用いられる。
【0036】
体調記録装置101では、体調情報C1が記録されることに連動して、画面における体
調情報C2が更新される。よって、家族F1,F2,及びF3は、画面を閲覧することで
、被介護者Pの体調情報を共有することができる。体調情報は、介護を行う家族にとって
共通の関心事項である。画面において、被介護者Pの体調情報C2を更新して表示するこ
とで、家族は被介護者Pの最新の体調情報を適時に共有することができる。また、家族F
1,F2,及びF3それぞれで共有すべき予定等、体調情報に限られない投稿情報を共有
することができる。
【0037】
図3を参照して、体調記録装置101の各部について説明する。
図3には、体調記録装
置101のブロック図が示される。体調記録装置101は、通信部301、記憶部302
、ユーザ管理部303、画面情報生成部3041、更新情報取得部3042、更新部30
43、画面情報送信部3044、見解情報取得部3045、及び投稿情報取得部3046
を備える。
【0038】
体調記録装置101の各部における情報処理は、例えば、体調記録装置101において
、メモリ等の記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されたプログラムをプロセッサが実行
したりすることによって、実現することができる。
【0039】
通信部301は、体調記録装置101によるネットワークNを通じた200を含む外部
の端末等との間の通信を制御する。
【0040】
記憶部302は、体調記録装置101での処理に用いられる各種の情報を記憶する。通
信部301は、ユーザDB3021、及び共有情報DB3022を有する。
【0041】
ユーザDB3021には、
図4に示されるように、体調記録装置101を利用して体調
情報の記録を行うユーザ情報が記録される。ユーザ情報は「ユーザ名」及び「ユーザID
」の項目を有する。「ユーザ名」の項目はユーザの氏名であり、「ユーザID」は体調記
録装置101において、各ユーザを識別するための情報である。ここでは、「山田太郎」
の家族である「山田春子」、「山田一郎」、「山田夏子」、及び介護支援者である「山川
秋子」のユーザ情報が例示される。
【0042】
共有情報DB3022には、
図5に示されるような、各被介護者に対して設けられるル
ーム情報が記録される。ルーム情報は、「被介護者名」、「ルームID」、「要介護度」
、「病名」、「病状」、「入力項目」、「記録ユーザ」、「ユーザ属性」、及び「郵便番
号」の項目を有する。
【0043】
「被介護者名」の項目には、ルームによる体調情報の対象となるユーザの名前が記憶さ
れる。なお、この項目は被介護者のユーザIDに置き換えてもよい。「ルームID」の項
目には、各ルームを識別するための情報が記録される。「要介護度」の項目には、被介護
者の要介護度が記憶される。「病名」の項目には、被介護者の病名が記憶される。「病状
」の項目には、被介護者の病状が記録される。「入力項目」には、メンバーが記録する体
調情報の入力項目が記憶される。「記録ユーザ」の項目には、ルームに所属するユーザの
ユーザ名が記憶される。なお、説明のためにユーザ名を記憶するように記載しているが、
各ユーザはユーザIDによって管理されてもよい。「ユーザ属性」の項目には、各ユーザ
がルームにおいてどの権限を有するのかを示す情報が記憶される。「郵便番号」の項目に
は、介護を行う場所、つまり被介護者の自宅などの郵便番号の情報が記憶される。
【0044】
図5の例では、被介護者「山田太郎」について、ルームID「RM001」のルームが
作成されて記憶されている。また、病名は「がん、糖尿病」であり、病状は「頭が痛い」
、「食欲がない」である。入力項目は「体温」、「脈拍」、「体重」、「気になること」
である。「気になること」とは、例えば、介護を行う家族が、介護をしていて気になった
ことを説明する情報であり、例えば、文書や写真であったりする。所属ユーザは、「山田
春子」、「山田一郎」、「山田夏子」、「山川秋子」である。ユーザ属性は、「山田春子
」が「管理者」、「山田一郎」、「山田夏子」が「メンバー」、「山川秋子」が「専門職
」である。また、郵便番号「XXX-XXXX」が記憶される。
【0045】
なお、病名、病状、入力項目の内容は
図5のものに限られない。例えば、病名は、高血
圧症、脂質異常症、心疾患、膿血障害、精神神経疾患、認知症等であり得る。また、病名
を適宜入力することができる。病状は、他の例として、足腰が痛む、物忘れが多い、食欲
がない、食べ物を飲み込みづらい、便秘になりやすい、眠りにくい、感染症の既往歴があ
る等であり得る。また、病状を適宜入力することができる。入力項目は、他の例として、
水分量、食事量、血圧、服薬、入浴等があり得る。また、入力項目は、例えば、「管理者
」の権限を有するユーザからの入力に基づいて、適宜設定することができる。
入力項目は、病名又は病状と記録すべき項目とが関連付けられて記憶部302に記憶さ
れ、病名又は病状に基づいて設定されてもよい。例えば、体調記録装置101は、入力さ
れた病名又は病状に対応する入力項目をルーム情報に関連付ける。また、体調記録装置1
01は、入力された病名又は病状に対応する入力項目のうち、一部の入力項目をルーム情
報に関連付ける。このようにすることで、体調情報を記録するユーザが、記録当初から多
数の入力項目について記録をする負担を低減させ、継続した記録が可能となる。体調記録
装置101は、体調情報の記録経過に応じて、入力項目を設定することができる。
どの入力項目について記録を行うかは、例えば、病名又は病状がユーザから入力された
場合に、体調記録装置101が入力項目のリストをユーザ端末102に表示させ、ユーザ
による選択を示す情報を受け付けることで設定されてもよい。ここで、体調記録装置10
1は、病名又は病状に対応する入力項目をリスト上で、強調表示させる又は予め選択され
た状態として表示させることができる。
【0046】
ルーム情報に関連付けられた「郵便番号」の情報は。地域包括支援センターの情報の検
索に用いられる。例えば、体調記録装置101は、地域包括支援センターが所管する地域
を示すデータベースを参照し、ルーム情報の「郵便番号」が対応する地域包括支援センタ
ーの情報を検索する。検索された地域包括支援センターの情報を検索可能とすることで、
家族が介護において困った場合の問い合わせ先を、体調記録装置101を通じて家族に提
供できるようになる。また、体調記録装置101において、各地域包括支援センターをユ
ーザとして登録し、各地域包括支援センターが作成したルーム(公式ルーム)に、対象の
家族を関連付けてもよい。公式ルームと家族との関連付けは、例えば、体調記録装置10
1がルーム情報の「郵便番号」に基づいて検索した地域包括支援センターの公式ルームの
情報を家族に送信し、家族の操作によって、公式ルームに家族のユーザIDを関連付ける
ことで行われる。ここで、公式ルームとは、地域包括支援センターが情報発信を行うため
のルームであり、投稿情報の送信が可能なルームである。公式ルームのメンバーは、投稿
情報を閲覧することで、在宅介護に有益な情報を入手可能となる。
【0047】
また、共有情報DB3022には、体調情報DB30221及び投稿情報DB3022
2が含まれる。
【0048】
体調情報DB30221には、各ルームにおける被介護者の体調情報が記憶される。体
調情報DB30221に記憶される情報は、
図6に示されるように、「ルームID」、「
記録日」、「入力項目」、「入力内容」、「入力時刻」、「入力ユーザID」、及び「異
常値判定」の項目を有する。
【0049】
「記録日」の項目には、体調情報が記録された日が記憶される。「入力項目」には、各
ルームの「入力項目」と共通の内容が記憶される。「入力内容」の項目には、各入力項目
に対応する情報が記憶される。「入力時刻」の項目には、各入力内容が記録された時刻が
記憶される。「入力ユーザID」の項目には、各入力内容を記録したユーザのユーザID
が記憶される。「異常値判定」の項目には、各入力内容が、健康上注意すべき値である等
の異常値であるか否かを示す情報が記憶される。例えば、入力内容が、各入力項目に対応
して予め設けられる閾値を上回った場合異常値と判定され、「1」が記憶される。異常が
無い場合は「0」が記憶される。
【0050】
図6では、ルームID「RM001」のルームについて、記録日「2021/11/2
6」及び「2021/11/27」にて記録された情報が示される。入力項目は、ルーム
情報において、ルームID「RM001」に関連付けられる入力項目である、「体温」、
「脈拍」、「体重」、及び「気になること」である。記憶される情報は、「体温」、「脈
拍」、「体重」については数値であり、「気になること」については文字列である。
【0051】
ここで、記録日「2021/11/26」の入力項目「体温」の、入力時刻「19時」
における情報を見ると、異常値判定が「1」となっている。つまり、当該時刻において、
被介護者は発熱していることが示される。これに伴って、入力項目「気になっていること
」について、入力時刻「20時」における入力内容に「今日は熱っぽく…」というように
発熱を懸念する情報が記録されていることが示される。
【0052】
投稿情報DB30222には、各ルームにおいて、「管理者」又は「メンバー」の権限
を有するユーザから投稿された投稿情報が記憶される。投稿情報は、
図7に示されるよう
に、「ルームID」、「投稿ユーザID」、「投稿内容」、「投稿時刻」の項目を有する
。
【0053】
「投稿ユーザID」の項目には、投稿情報を送信したユーザのユーザIDが記憶される
。「投稿内容」の項目には、具体的な投稿内容が記憶される。投稿内容として記憶される
情報は、文字、画像、音声、動画等の形式を取り得る。「投稿時刻」の項目には、投稿情
報が送信された時刻が記憶される。
【0054】
ユーザ管理部303は、各ルームへのユーザの追加や権限の変更、及びルームの作成を
管理する処理を行う。
【0055】
図8から
図10を参照して、ユーザ管理部303による処理について説明する。
図8の
ステップS801において、ユーザ管理部303は、あるユーザ端末102aからルーム
作成リクエストを取得する。
【0056】
ステップS802において、ユーザ管理部303は、ルーム作成画面をユーザ端末10
2aに表示するための情報を生成し、ユーザ端末102aに送信する。
【0057】
図9には、ルーム作成画面901の一例が示される。ルーム作成画面901は、入力欄
9011。9012,9013,9014,9015,9016,9017,9018,
9019及びボタン9020を有する。
【0058】
ルーム作成画面901を通じて、ユーザ端末102aを操作するユーザは、被介護者の
基本情報を入力する。例えば、入力欄9011,9012には山田太郎の姓名が入力され
る。また、入力欄9013,9014,9015,9016,9017,及び9018に
は生年月日、性別、要介護度、病名、病状、郵便番号がそれぞれ入力される。ここで、要
介護度,病名,病状等は、予め設けられたリストをポップアップ表示し、ユーザによって
リストの項目が選択されることによって入力されてもよい。
【0059】
また、ルーム情報における入力項目は、ルーム作成画面901において入力欄9019
に入力項目のリストが表示され、ユーザからの選択を示す情報に基づいて入力項目が設定
されるようにできる。ここでは、「体温」、「脈拍」、「体重」及び「気になること」が
選択される例が示される。なお、「気になること」の項目は病名や病状に関係なくリスト
に表示されるようにできる。あるいは、「気になること」の項目は病名や病状に関係なく
入力項目として設定されるようにできる。また、病名又は病状に基づいて、体調記録装置
101が入力項目を自動で設定してもよい。
【0060】
ユーザがボタン9020を例えばタップ操作によって選択することで、ルーム作成情報
が、ユーザ端末102aから体調記録装置101に送信される(ステップS803)。
【0061】
ステップS804において、ルーム作成情報に基づいて、体調記録装置101は、共有
情報DB3022を更新し、新たにルームを生成する。このとき、ルーム作成情報を送信
したユーザは、「管理者」の権限を有する。
【0062】
ステップS805において、ユーザ端末102aは、体調記録装置101にユーザ追加
リクエストを送信する。
【0063】
ステップS806において、ユーザ管理部303は、ユーザ追加情報を生成する。ユー
ザ追加情報とは、例えば、一意に生成されるウェブサイト等のアドレスである。ステップ
S807において、ユーザ管理部303はユーザ追加情報をユーザ端末102aに送信す
る。
【0064】
ステップS808において、ユーザ端末102aからユーザ端末102bにユーザ追加
情報が送信される。ユーザ端末102bは、ルームに追加されるメンバーが操作する端末
である。
【0065】
追加されるメンバーは、ユーザ端末102bを操作し、例えば、ユーザ端末102aか
ら送信されたウェブサイトにアクセスする。アクセス後、対象のルームに所属するユーザ
に自身が追加されるためのユーザ更新情報が、ユーザ端末102bから、体調記録装置1
01に送信される(ステップS809)。
【0066】
ステップS810において、ユーザ管理部303は、共有情報DB3022を更新し、
対象のルームに、ユーザを所属させる。このとき、ユーザ更新情報を送信したユーザは、
「メンバー」の権限を有する。なお、ルームに追加されるユーザの権限は、ステップS8
05におけるユーザ追加リクエストの送信時に合わせて、ルーム管理者によって設定され
てもよい。
【0067】
ルームに追加されたユーザは、自身のアカウントによって体調記録装置101にアクセ
スし、例えば、
図10に示されるような、ルーム一覧画面1001を確認することができ
る。ルーム一覧画面1001は、ユーザ管理部303によって生成され、ユーザ端末10
2に送信される。ユーザ名表示欄1002には、ユーザ名が表示される。ルーム表示欄1
0031,10032には、ユーザ名表示欄1002に表示されるユーザが関連付けられ
たルームの情報が表示される。
図10に示されるように、一人のユーザが複数のルームに
所属することが可能である。
【0068】
画面情報生成部3041は、情報表示領域と、情報表示領域に表示される情報を選択す
る選択入力を受け付ける選択領域とを有する画面を生成する。画面情報生成部3041が
生成する画面では、ユーザ間で共有される被介護者の体調情報又は、「管理者」及び「メ
ンバー」の権限を有するユーザ間で共有され、体調情報に基づいて生成される共有体調情
報及び投稿情報を表示するための共有情報が情報表示領域に表示される。画面情報生成部
3041から投稿情報取得部3046までの各部による処理の詳細は後述する。
【0069】
更新情報取得部3042は、ルームに関連付けられた複数のユーザから体調情報を更新
するための更新情報を取得する。
【0070】
更新部3043は、更新情報に基づいて、体調情報及び共有体調情報を更新する。
【0071】
画面情報送信部3044は、「管理者」及び「メンバー」の権限を有するユーザのユー
ザ端末102に画面情報生成部3041が生成した画面情報を送信する。
【0072】
見解情報取得部3045は、ユーザ端末102に表示される画面を通じて、共有情報つ
まり体調情報又は投稿情報に対するユーザの見解情報をユーザ端末102から取得する。
見解情報とは、共有情報上の体調情報や投稿情報に関連付けられる、リアクションのこと
であり、コメントやボタン選択による同意などを示す情報である。見解情報取得部304
5は、見解情報に基づいて、共有情報を更新する。
【0073】
投稿情報取得部3046は、ユーザ端末102から投稿情報を取得する。
【0074】
図11から
図15を参照して、画面情報生成部3041から投稿情報取得部3046ま
での各部による処理について説明する。
【0075】
ステップS1101において、画面情報生成部3041は、画面情報を生成する。ステ
ップS1102において、画面情報生成部3041は、画面情報をユーザ端末102に送
信する。ステップS1103において、ユーザ端末102に画面が表示される。
【0076】
図12には、ユーザ端末102のディスプレイに表示される画面Dの一例が示される。
画面Dは、トークタブT1、体調タブT2、及びカレンダータブT3を有する選択領域S
Aと、情報表示領域IAを有する。また、画面Dには、体調情報が記録される被介護者を
示すルーム対象者欄R1が表示される。
【0077】
ユーザが、選択領域SAのタブをタップ操作等によって選択することで、選択入力がユ
ーザ端末102から体調記録装置101に送信される。体調記録装置101が取得した選
択入力に応じて、情報表示領域IAに体調情報、又は家族の間で共有される共有体調情報
を表示するための共有情報が表示される。
図12では、体調タブT2が選択され、情報表
示領域IAに体調情報1201が表示されている例が示される。
【0078】
ステップS1104において、ユーザ端末102aから、体調記録装置101に体調情
報のリクエストが送信される。体調情報のリクエストは、ユーザ端末102の画面Dにお
いて、体調タブT2が選択されることで送信される。
【0079】
ステップS1105において、画面情報生成部3041は、体調情報が表示される画面
情報を生成する。ステップS1106において、画面情報生成部3041は、ユーザ端末
102aに画面情報を送信する。ステップS1107において、ユーザ端末102aに体
調情報が表示される画面が表示される。
【0080】
図12の体調情報1201では、ルーム情報に基づいて、入力欄1202,1203、
記録ボタン1204、文章入力欄1205、画像添付ボタン1206、及び体調情報表示
欄1207が表示される。
図12の体調情報1201は、
図5のルームID「RM001
」のルーム情報に基づいて生成される。
【0081】
入力欄1202には、入力時刻が入力される。なお、ここでは何時という情報のみが記
録され何分かという情報は記録されていないが、何分の情報が加えて記録されてもよい。
入力欄1203には、各項目に対応する具体的な数値が入力される。文章入力欄1205
には文字情報を入力することができる。画像添付ボタン1206をユーザが選択すると、
画像をアップロードすることが可能となる。記録ボタン1204をユーザがタップ操作等
によって選択することで、対応する入力欄1202,1203、文章入力欄1205又は
画像添付ボタン1206を通じて入力された情報が更新情報として、体調記録装置101
に送信される(ステップS1108)。
【0082】
ステップS1109において、更新部3043は、更新情報に基づいて、体調情報DB
30221に記憶されている情報を更新する。これにより、体調情報表示欄1207に、
過去に入力された情報が表示される。また、更新部3043は、更新情報に基づいて、後
述の共有体調情報を更新する。
【0083】
ステップS1110において、ユーザ端末102aは、体調記録装置101に共有情報
リクエストを送信する。共有情報のリクエストは、ユーザ端末102の画面Dにおいて、
トークタブT1が選択されることで送信される。ここで、共有情報を表示することがトー
クタブT1によって選択されることは、家族間での情報共有をトーク(会話)と見立てた
ことによるものである。ステップS1111において、ユーザ端末102bは、体調記録
装置101に共有情報リクエストを送信する。ユーザ端末102bからのリクエストの送
信は、ユーザ端末102aからのリクエストの送信と同様に、ユーザ端末102bに表示
される画面を通じて行われる。
【0084】
ステップS1112において、画面情報生成部3041は、共有情報が表示される画面
情報を生成する。ステップS1113において、画面情報送信部3044は、ユーザ端末
102aに画面情報を送信する。ステップS1114において、ユーザ端末102aに共
有情報が表示される画面が表示される。
【0085】
ステップS1115において、画面情報送信部3044は、102bに画面情報を送信
する。ステップS1114において、102bに共有情報が表示される画面が表示される
。
【0086】
図13には、共有情報1301の一例が示される。なお、
図13以降の画面例では、ユ
ーザ端末102の図示は省略している。共有情報1301には、情報表示領域IAに体調
表示領域1302を表示する情報が含まれる。体調表示領域1302には、被介護者の体
調情報が表示される。体調表示領域1302は、体調表示欄13021,13022,1
3023,13024、コメント入力ボタン13025、ピン留めアイコン13026及
びリアクションアイコンI2を有する。体調表示領域1302には、体調情報に基づいて
生成される共有体調情報が表示される。
【0087】
体調表示欄13021,13022,13023,13024には、共有情報1301
の生成時点において体調情報DB30221に記憶されている、それぞれの入力項目に対
応する入力時刻及び入力内容が表示される。
図13の場合は、8時の計測によって記憶さ
れた体調情報が表示されている。例えば、ユーザが、11月26日の9時頃に共有情報を
取得した場合は、
図13の共有情報1301が表示される。
【0088】
コメント入力ボタン13025をユーザが選択すると、当該日付における体調情報につ
いてコメントを入力することが可能となる。コメントは例えば、ポップアップ表示された
り、別画面に表示されるなどして他の家族が閲覧可能である。また、ユーザはリアクショ
ンアイコンI2を選択することで、内容を確認した旨などを他の家族に知らせることがで
きる。
【0089】
ピン留めアイコン13026をユーザが選択すると、共有情報1301における体調表
示領域1302の表示位置を所定の位置に設定することができる。ピン留めアイコン13
026のユーザが選択状態を示す情報は、ユーザ端末102から体調記録装置101に送
信される。なお、
図13ではピン留めアイコン13026は未選択の状態であり、体調表
示領域1302の表示位置は共有情報1301内で移動可能である。
【0090】
また、共有情報が表示されている場合、情報表示領域IAには投稿ボタンPが設けられ
る。ユーザは、投稿ボタンPを選択することで、投稿情報の入力を可能とする画面が画面
Dポップアップ表示される又は別画面で表示される。ユーザは表示された画面を通じて投
稿情報を入力する。
【0091】
図14は、
図13の共有情報1301が表示される時刻より時間が経過した場合の共有
情報1401の一例である。
【0092】
例えば、ユーザ端末102bにおいて、
図13の共有情報1301での体調情報に対す
るユーザの見解情報が、コメント入力やリアクションアイコンI2の選択として入力され
る(ステップS1117)。ステップS1118において、見解情報取得部3045は、
ユーザ端末102bから見解情報を取得する。
【0093】
ステップS1119において、見解情報取得部3045は、共有情報を更新する。
【0094】
ステップS1120において、ユーザ端末102aはユーザから投稿情報を取得する。
ステップS1121において、投稿情報取得部3046は、投稿情報をユーザ端末102
aから取得する。ステップS1122において、画面情報生成部3041は投稿情報を含
む共有情報を生成する。
【0095】
図14には、
図13の共有情報1301が表示されたタイミングより後に生成された
共有情報1401の例が示される。共有情報1401は、11月26日を記録日とする、
図6の体調情報及び
図7の投稿情報の全てに基づいて生成されている。
【0096】
共有情報1301と共有情報1401とは、体調表示領域1302に表示される情報、
及び情報表示領域IAにおける投稿表示欄1402,1403の有無の点で相違する。
【0097】
時間の経過に伴い、新しい体調情報がユーザ端末102から送信され、体調情報DB3
0221が更新される。は、最新の体調情報に基づいて体調表示欄13021,1302
2,13023,13024における表示を生成する。
【0098】
共有情報1401に含まれる体調表示欄13021では、体温の記録が3件分表示され
ている。ここで、19時の体温は、
図6に示されるように、異常値であると判定されてい
る。よって、19時の体温には、警告アイコン14021が表示されている。このように
、異常値があることを表示することで、家族は被介護者の状態をより適切に知ることが可
能となる。
【0099】
また、共有情報1401では、コメント入力ボタン13025を通じて入力されたコメ
ントのコメント数や、リアクションアイコンI2の選択数などの情報が表示されてもよい
。
【0100】
また、共有情報1401では、体調表示領域1302に、体調情報が更新されたことを
示す情報が、例えば、「更新あり」という文言等によって表示されてもよい。
【0101】
共有情報1401は、体調表示領域1302の体調情報に加えて、投稿表示欄1402
,1403に表示される家族からの投稿情報を含む。
【0102】
投稿表示欄1402,1403は、それぞれの投稿情報が取得された時刻に応じて時系
列に沿って配置される形式(タイムライン形式)で表示される。例えば、
図14では、投
稿時間がより新しい情報が共有情報1401のより上方に表示されるように投稿情報が配
置される。
図14でも、ピン留めアイコン13026は未選択の状態であり、体調表示領
域1302の表示位置は共有情報1301内で移動可能であるので、体調表示領域130
2は、投稿表示欄1402,1403の表示に伴って、情報表示領域IAの下方にずれる
。今後、他の投稿情報が表示されていく場合、体調表示領域1302はより下方に表示さ
れる。体調表示領域1302がより下方に表示される場合、ユーザは画面Dをスクロール
することによって、体調表示領域1302を見る必要がある。
【0103】
図15には、体調表示領域1302のピン留めアイコン13026が選択済みの状態で
ある、つまり体調表示領域1302の表示位置が共有情報1301内で所定の位置となる
場合の共有情報1501の例が示される。
【0104】
被介護者の体調に関する情報は、家族にとって非常に重要な情報である。
図14のよう
に体調表示領域1302が下方に移動すると、体調表示領域1302が投稿情報に埋もれ
てしまうことがある。そのような場合に対処するために、例えば、ピン留めアイコン13
026の選択時には、体調表示領域1302は、情報表示領域IAの最上方に表示される
ようにしてもよい。
【0105】
ピン留めアイコン13026が選択されているとき、画面情報生成部3041は、投稿
表示欄1502,1503が、情報表示領域IAの下方に表示されるよう共有情報を生成
する。また、以降に追加される投稿情報も、情報表示領域IAの下方に表示されるように
共有情報が生成される。つまり、画面情報生成部3041は、ピン留めアイコン1302
6が選択されている場合、体調表示領域1302と、
図15の破線より下部にある、投稿
情報が表示される投稿表示領域1504を含む共有情報1501を生成する。これにより
、体調表示領域1302が投稿情報に埋もれてしまうことを回避し、体調情報を家族間で
適切に共有することが可能となる。
【0106】
また、ピン留めアイコン13026の選択状態は、ルーム内の家族において共通であっ
てもよい。この場合、どの家族のユーザ端末102に表示される共有情報においても体調
表示領域1302が所定の位置に表示されるようになる。なお、ピン留めアイコン130
26の選択の切り替えは「管理者」の権限を有する家族のみが行えるようにしてもよい。
また、そのような制限を設けず、ピン留めアイコン13026の選択の切り替えは「管理
者」及び「メンバー」が可能であるとしてもよい。また、個々の家族別にピン留めアイコ
ン13026の選択状態が記憶され、その選択状態に応じて、個々の共有情報が生成され
てもよい。
【0107】
記録日が次の日になると、画面情報生成部3041は、次の記録日に対応する体調表示
領域を生成する。この場合、体調表示領域1302が共有情報1501においてピン留め
されている場合とそうでない場合において、画面情報生成部3041の処理が異なる。こ
れを
図16から
図18を参照して説明する。
【0108】
図16は、記録日が次の日になったタイミングにおいて、画面情報生成部3041が行
う処理のフローチャートである。ステップS1601において、画面情報生成部3041
はピン留めアイコン13026の選択状態を、例えば、記憶部302から取得する。ステ
ップS1602において、は、体調表示領域1302が所定の位置に表示されることが選
択されているか否かを判断する。
【0109】
ステップS1603で肯定判断された場合、画面情報生成部3041は、体調表示領域
を更新し、共有情報を生成する。例えば、画面情報生成部3041は、
図15に示される
、11月26日に対応する体調表示領域1302を、
図17に示される、11月27日に
対応する体調表示領域1702に更新する。このとき、ピン留めアイコン13026の選
択状態は維持され、画面情報生成部3041は、投稿表示欄1502,1503が、体調
表示領域1702の下方に表示されるよう共有情報を生成する。
【0110】
ステップS1603で否定判断された場合、画面情報生成部3041は、新たな体調表
示領域を含む共有情報を生成する。例えば、画面情報生成部3041は、
図18に示され
るように、11月27日に対応する体調表示領域1802を含む共有情報1801を生成
する。
図14の共有情報1401から
図18の共有情報1801への更新が行われる場合
、体調表示領域1302の書き換えは行われない。つまり、体調表示領域1802は最新
の情報であるとして、体調表示領域1802が情報表示領域IAの最上方に設けられる。
投稿表示欄1402,1403、及び体調表示領域1302は、情報表示領域IAの下方
へとずれるように設けられる。
【0111】
体調記録装置101を通じて、家族が体調情報を継続的に実行できるようになった場合
、入力項目を増やしてもよい。この場合の例を、
図19,20を参照して説明する。
【0112】
図19は画面情報生成部3041が行う処理のフローチャートである。ステップS19
01において、画面情報生成部3041は、あるルームについて、体調情報DB3022
1に記録された体調情報を参照する。
【0113】
ステップS1902において、画面情報生成部3041は所定の日数以上、継続して体
調が記録されているか否かを判断する。なお、判断基準は所定の日数に限られず、所定の
回数や頻度等であってもよい。
【0114】
ステップS1902において肯定判断された場合、画面情報生成部3041は、例えば
記憶部302に記憶されている、追加入力項目を選定する。ステップS1903において
、画面情報生成部3041は、「管理者」の権限を有する家族のユーザ端末102から、
追加入力項目の使用の要否を示す情報を取得する。これは、例えば、画面情報生成部30
41が、画面上にポップアップ形式でリマインダを表示することによって実現される。
【0115】
ステップS1905において、画面情報生成部3041は取得した情報に基づいて、追
加入力項目の使用を判断する。肯定判断された場合、ステップS1906において、画面
情報生成部3041は、追加入力項目を含む体調情報が表示される画面情報を生成する。
【0116】
なお、ステップS1902で否定判断された場合、画面情報生成部3041は、追加入
力項目を含まない体調情報が表示される画面情報を生成する。
【0117】
図20には、
図12の体調情報1201に入力項目が追加された更新情報2001が示
される。
図20では「食事量」及び「心の天気」の入力項目が追加された場合が示される
。食事量は、入力欄2002を通じて、食事の時刻が入力され、入力欄2003に設けら
れる入力補助アイコン20031が選択されることで、簡易な形式で入力される。入力補
助アイコン20031は、例えば、食事量が、少ない、ふつう、又は多いという3つの段
階を視覚的に表すものである。このように、入力補助アイコン20031を設けて、体調
を簡単に記録可能にすることで、家族の入力負担を軽減させ、継続的な記録を助けること
ができる。
【0118】
また、「心の天気」の入力項目については、入力補助アイコン2005及び文章入力欄
2006を用いて入力が行われる。心の天気とは、介護を行う家族の心境を天気に模して
表現する情報である。例えば入力補助アイコンは、気分が良い:晴れ、気分があまり良く
ない:曇り、気分がとても良くない:雨、のように対応している。入力補助アイコン20
05だけでは表現できない情報については、文章入力欄2006を用いて感情の記録が可
能である。このように、家族の感情を合わせて記録し、家族間で共有することで、家族の
連帯感を生じさせることができる。
【0119】
なお、追加入力項目の使用の要否の選択は、画面情報の生成の度に行われる必要はない
。画面情報生成部3041は、体調情報DB30221の入力項目の情報を更新すること
で、追加入力項目の使用の要否を記憶部302に記憶しておくことができる。
【0120】
最後に、体調記録装置101における、体調情報DB30221に記録された体調情報
に基づく、カレンダー画面及び体調情報サマリー画面の生成について説明する。
【0121】
図21は、体調記録装置101が生成し、ユーザ端末102に表示されるカレンダー情
報2101の一例である。カレンダー情報は画面Dの情報表示領域IAに表示される。カ
レンダー情報2101は、被介護者の予定を家族が管理するために用いられる。カレンダ
ー情報2101は、画面DのカレンダータブT3がユーザによって選択されることで表示
される。例えば、11月27日は通院の予定があることがユーザからの入力によって記憶
部302に記憶され、その情報に基づいて、カレンダー情報2101が生成される。また
、カレンダー情報2101には、体調情報DB30221の体調情報に基づいて、例えば
、家族が「気になること」を記録した場合に、アイコン2102が表示されるようにして
もよい。また家族がアイコン2102を選択した場合、その日付の体調記録を示す画面が
ユーザ端末102に表示されるようにしてもよい。これによりユーザの利便性が向上する
。
【0122】
図22は、体調記録装置101が生成し、ユーザ端末102に表示される体調情報サマ
リー画面の一例である。体調記録装置101は、所定の期間の体調情報から体調情報のサ
マリーを生成する。体調記録装置101はサマリーとして、例えば、バイタル情報欄22
02に表示されるような体温の推移を示すグラフを生成する。また、体調記録装置101
はサマリーとして、生活情報欄2203に表示されるような「気になること」のリストを
生成する。なお、バイタル情報欄2202に表示される情報及び生活情報欄2203に表
示される項目は、
図22の例に限られない。体調記録装置101が、体調情報サマリー画
面を生成することで、例えば、専門職のユーザが、体調の変化を把握することが容易にな
る。
【0123】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定
して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状
及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。ま
た、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能であ
る。
【符号の説明】
【0124】
10…体調記録システム101…体調記録装置、102…ユーザ端末、3041…画面
情報生成部、3042…更新情報取得部、3043…更新部、3044…画面情報送信部
、3045…見解情報取得部、3046…投稿情報取得部、D…画面、IA…情報表示領
域、SA…選択領域