IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 松山 太の特許一覧

特開2023-104019本発明は、肌身離さず持っている現代人のスマホを、「日々の排便時の臭いや音を感知しそれを分析し健康情報をフィードバックする健康機能付き携帯電話」として健康と美容に生かそうというものである。。
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104019
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】本発明は、肌身離さず持っている現代人のスマホを、「日々の排便時の臭いや音を感知しそれを分析し健康情報をフィードバックする健康機能付き携帯電話」として健康と美容に生かそうというものである。。
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20230721BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004749
(22)【出願日】2022-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】501451521
【氏名又は名称】松山 太
(72)【発明者】
【氏名】松山 太
(72)【発明者】
【氏名】デュモン デラクルーズ エリノア
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】女性のデリケートゾーンの臭いの分析と解析は未だ開発途上である。これが系統化が進み女性特有の体質、女性ホルモン、生理などと臭いの特定と数値化できるセンサーができれば、健康増進だけでなく排卵日なども特定でき妊娠しやすい日の特定や、便秘解消、美肌回復など世界の女性には必須のアイテムになることは疑いようがない。
【解決手段】トイレこそ究極のプライベート、プライバシー空間と時間であるというアイデアと、携帯電話もしくはモバイル端末だけはどこにでも持っていくという現代人の生活の気風を生かしトイレと携帯電話もしくはモバイル端末を結び付けてセンサー技術と通信インフラを生かしたメタバースAIとIOTを利用した健康、美容、医療への新しいツール。
センサー技術、半導体技術、医療技術、通信技術、IOT、AIを有する企業の参加が望ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレこそ究極のプライベート空間と時間であるというアイデアと、携帯電話もしくはモバイル端末だけはどこにでも持っていくという現代人の生活習慣と心得を生かしトイレと、携帯電話もしくはモバイル端末を結び付けセンサー技術と通信インフラを生かしたスマホ携帯(仮称トイスマ)とAIやIOTを利用した健康、美容、医療機器
【請求項2】
トイレ内で特定的に便と女性のデリケートゾーンの臭いや音を吸収または録音解析して、その情報を厳格なセキュリティーのもと、或いは個人の名前などを特定せず個人QR型コードなど暗号化した情報で送信し、専門家あるいはAIで解析し送信者に役立つ情報をフィードバックする関連機器類とアプリケーション並びにビジネスモデル
【請求項3】
トイレで排便時に便の臭いを吸引しセンサーにより臭いを解析し、情報を画面で表示し所有者の意思で発信して、その個人情報を専門家もしくはAIで解析して所有者のために役立つ健康の情報、生活情報、美容情報、食事情報、疾患予防情報としてフィードバックできる携帯電話もしくはモバイル端末並びに抗菌、消臭モバイル用のマスクとカバー
【請求項4】
トイレで使用する便やデリケートゾーンの臭いを分析し解析する携帯電話もしくはモバイル端末に接続可能なセンサー機器ならびに取り外し可能な外付け機器類
【請求項5】
トイレで利用する臭いセンサー付き情報発信機能を有する携帯電話もしくはモバイル端末とIOTネットワークならびに相談に登場する選べるVRのアバター相談員アプリ
【請求項6】
トイレで利用する臭いセンサー付き情報発信機能を有する携帯電話もしくはモバイル端末で得られる便の個人情報と女性のデリケートゾーンの個人情報を利用してプライベートな美容と健康対策に生かすアプリケーションとサプリメント類
【請求項7】
トイレから得られた多くのビッグデータを生かし分析、解析し現代人あるいは日本人の食生活、腸内環境を考察し開発した健康や美容に役立つ健康機器と健康食品並びにサプリと医薬品の類
【請求項8】
トイレ内情報発信者を秘匿するための使用される特殊な磁気とカラーのQR型コード
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は[医学][生理学]「電子工学」[半導体][通信][食品][酵素][栄養学][細菌学][感応電子]である。
【0002】
本発明の応用技術分野は[通信産業][高齢者医療][健康保険][美容医療][医薬品][健康食品][病院][住宅産業][トイレ設備][携帯電話メーカー][携帯電話センサー部品メーカー][携帯モーターメーカー][半導体][美容][VR][バーチャルリアリティー]である。
【0003】
本発明の応用製品化分野アプリケーションは、[電子工学][婦人科][醗酵学][栄養学][医療情報機器][分析機器][電器製品][連携ビジネスモデル][高齢者医学][倫理学][ホームページ作成][健康・美容コンサルタント][ネットワーク][スマホアプリ]などがある。
【背景技術】
【0004】
本発明は「トイレに必ず持ち込む電気デバイス」という点と、「トイレは究極のプライベート空間と時間」という点に着目し、現代、未来におけるそれぞれの特徴を生かし個人の健康管理と疾患予防、滋養情報、美容増進に役立てるものである。
幼稚園、小学生になればトイレは一人で行く。大便、小便に関わらず用を足すといって格別に個人的な用事として万人が生きていくうえで最低必要かつ重要な必要行動として行ってきた。今までトイレには「トイレットペーパー」「水」「ナプキン」場合によっては「おむつ」などしか持ち込まれなかった。
ところが近年、トイレに持ち込まれる機械類が現れたのである。それが携帯電話である。携帯電話は46時中、つまり寝ているとき以外「肌身離さず持っている」人が増えてきたのである。今までこのような道具はなかった。スマホの普及と5G、6Gなど通信技術の発展が生み出した新発明と言えよう。
【0005】
本発明の使用方法は、極めて簡単である。トイレで用を足した後に、携帯電話のアプリを起動し便器に近づけて「携帯電話にホンの一瞬だけ」臭いをかがせるだけである。
空間で使用し、用を足した本人も否応なくその臭いに一定時間包まれていたわけでもあり、自身の発生させた臭いそのものであるから携帯電話に臭いや汚れが付着したり汚いと感じるものではない。どうしても気になる人には「特製の携帯マスク」を装着する方法もある。
【0006】
本発明の利用には個人情報の自動発信とAIなどの解析、情報に基づいた専門家の健康アドバイス、食事アドバイス、運動アドバイス、健康チェック情報、美容アドバイス、有効なサプリメント情報などが自動的その都度フィードバックして送られ、アプリを立ち上げればVRのアバターとの会話による極めて個人的な相談も可能である。
必要であればクリニックやビューティーサロンの紹介も行う。センサーで計測化された健康情報が厳密なセキュリティー機能のもとに、自動発信され専門家やAIが判断し直ちに携帯電話所有者に健康、滋養、美容、疾患予防のアドバイスがフィードバックされるものは未だ記載がない。同時にその情報は集積され、個人の体質や食事の好み、肌や生理の状態もそれ以降のアドバイスに生かされるものとなる。
【0007】
フィードバックされる健康情報には以下のようなものが含まれる。1.摂取した方が良い食品類(野菜、海藻類、豆類、穀物類、果物、魚、肉、食物繊維の多い食品類、消化の良い食品類、タンパク質の多い食品、逆に少ない食品群、具体的なそれぞれのサプリメントなど)、2.同様に摂取を控えた方が良い食品の類である。
フィードバックされる生活情報には以下のようなものが含まれる。1.医師の診断を受けた方が良い疾患予防情報、2.腸内活動を活発にする運動や食事、3.代謝を高める運動や食事、4.肌が美しくなる腸内環境作りのための運動や食事、5デリケートゾーンの衛生環境作りのためのクリーンアップ方法、6.デリケートゾーンの現在状況と疑われる細菌の発生可能性情報、7.生理やパートナーとの営みに関するアドバイスなどがある。
【0008】
情報のニオイセンサーの仕組みとして、ニオイセンサーのガス流路には半導体でできたセンサー素子が設けられる。臭気(オナラ、ウンチ、デリケートゾーンからの臭い:以下臭気)がないときには、センサー素子に空気が当たるだけあるが、流路に臭気ガスが入ってきてセンサー素子に当たると、センサー素子の抵抗値が変化する。においセンサ―はこの抵抗値の変化を センサー数値=ニオイの強さ として表します。抵抗値の変化が大きいほど、センサーの値も変化するという仕組みである。
【0009】
臭気の数値化には金属酸化物半導体を使用する。つまりニオイセンサ―の測定原理、「臭気をどのように数値化しているか」の課題解決である。ニオイセンサーは『超高感度金属酸化物による半導体ガスセンサー』を用いた測定方式である。近年では、量販向けニオイセンサーは、この金属酸化物半導体を用いた方式が多い。本発明も基本的なセンサー部分はこのメカニズムを使用する。
【0010】
一般的な空間に漂う臭気のボリューム測定器と観測システムの測定原理とは、センサー素子を高温で温めることにより、空気中の酸素がセンサー内部の電子を表面に引き寄せて固定し、電気が流れづらい状態を作っておくことから始まる。そこに還元性電位を有する臭気成分が到来すると、酸素は臭気成分と反応して取り去られるため、センサー内の電子が自由に動くようになり、電気が流れやすくなる。この時の電圧差を読み取り、独自の計算式と設定値で数値化したものが、ニオイセンサーの測定値(PF値)であり基本的な技術である。
【0011】
臭いセンサーを使用するにあたり、測定対象の臭気成分が還元性の高い性質か否かは、大きな左右要素である。例えば、酢酸・アルコール・トルエンなどの有機物を含む臭気ガスでは、センサー数値は上昇する。一方、オゾン・塩素ガス・二酸化窒素など、空気よりも酸化力のあるガスにおいては、センサー数値は低下してしまう。
ガスの性質によってもセンサー数値の上昇・低下が左右されてしまうため、全てのセンサー数値が臭気の強さや臭気成分濃度の高さだけで上昇するわけではないという点に注意が必要である。
生き物の嗅覚とニオイセンサーによる測定は根本的に原理が異なっている。近年蛾やカイコの触角をバイオセンサーとして利用する研究者も現れているが、本発明は人間を含む生き物が有する嗅覚のすばらしさに改めて気づかされるものの再現性や普遍性を求める必要があるため本メカニズムの採用が好ましい。
他にも、センサー素子そのものが劣化してしまうガスがあったりするので、臭いをセンサーで測定する場合には、センサーの強みと弱みを理解し、測定原理を知った上でご活用することも重要である。この点は研究の進展が必要と考えられる。昆虫や、動物が人間の想像や嗅覚のはるかに及ばない臭いで命を繋ぐ相手を探したりすることを思えば、視覚、触覚に頼ってきた人間も将来は嗅覚の分野が重要になるかもしれない。
【0012】
さて臭わないとなれば、東京にある高尾山(東京都八王子市)の場合、山頂の空気をPOLFAを使って測定すると OLFA173であった。一般的な外気の基準値を200とすると、高尾山山頂の173は、きれいな空気の証明と言えるだろう。
その他、上記で測定した様々な生活環境での臭気は、実際に感じられるニオイの強さと相関性があると考えられる。空気には一定の臭いが含まれるという証明である。
【0013】
手のひらを「匂いセンサ」にかざしただけで感情分析ができるという説もある。人間の手のひらは、その時々の状態によって発する物質が僅かに変化するらしい。「落ち込んでいる」「気が緩んでいる」などの結果が一瞬で表示されるというものである。
一方清潔度もわかるらしい。アルコール消毒前後の清潔度を匂いで測定し「清潔度スコア」が数字で表示されるようだ。「清潔度スコア」が数字で表示される程度にまで臭いセンサーは正確である。
【0014】
またベテラン農家の方が「今が食べ頃」と説明する果物があるとする。その果物の匂いを数値化しておくことで、新人でも「このくらいが食べ頃なのか」と勉強することができるだろう。生物や食物は常に臭いを発しているのだ。
【0015】
「においの種類」のデータをAIに機械学習させて「匂いセンサ」の精度を高め発信者にフィードバックする精度を上げることも重要である。フィードバックされた情報が発信者の数日前、昨日、昨晩の食べたものや自身の体調まで言い当てたら信頼性も高まるであろう。
【0016】
空中の臭いを検出したいというニーズは、医療、セキュリティ、品質管理など多岐に渡ることから、匂いの検出や分析の技術は進んでいる。一方一般的な臭いの発生源を特定する技術はまだ確立されていない。その理由は、臭い源から発生した臭いは風や地形の影響を受け、時々刻々と匂い分布が複雑に変化するからだと考えられる。
【0017】
前述のように昆虫の嗅覚を使って匂いの発生源を探索するシステムを開発している研究もある。例えばなにかいい臭いが漂ってきたとしよう。その臭いがどこから漂ってきているのか特定するために、我々はどのような方法を用いているだろう? それが料理の匂いなら、例えば台所から臭って来ているんだろう考える。花の匂いなら、どこかにお花が咲いていないか見回して探すだろう。多くの場合、経験や視覚を使って臭いの発生場所を見つけようとする。臭いがより濃く感じられる方向に近づいていこうと考えるのが普通である。
【0018】
しかし、そのつもりだったにもかかわらず、急に臭いが薄く感じられたという経験はないだろうか? あるいは臭いに鼻が慣れてしまい、わからなくなってしまったという人もいるのではないだろうか?
このように人間にとっては、匂いを感知することはできても、匂いが漂ってくる方向を探すのは実は難しいことなのである。臭いには、光や音のような指向性がほとんどない。
発生源の近くでは強い匂いを発していても、あとは空気の流れに乗って漂うため、単純に距離と比例して匂いの濃度が濃くなると言うわけではないである。
匂いの発生源探索が難しいのは、人間にとってだけでなく、機械にとっても同じでありここにトイレの便器を使う発明性がある。トイレの便器なら空気の流れが少なく使用者が「フタをしている状態」なので漏れにくく正確な情報が得られるのである。
【0019】
医療分野では、呼気などから病気に関わる匂いを検出することで病気の早期発見が可能になり、セキュリティ分野では、爆発物や麻薬に関わる匂いを検出できれば安心安全な社会の実現につながっている。鼻のよい警察犬が麻薬や爆弾をかぎ分ける映像を誰でも見たことがあるだろう。
【0020】
カビ臭や腐敗臭を検出できれば、食品や飲料水の品質管理にも役立てることができる。臭いの検出や分析の技術が進んでも、発生源を特定する技術は現在に至るまで、確立されていない。臭い源から発生した匂いは、風や地形の影響を受けながら、時々刻々と複雑に変化しながら漂う。臭いは、『プルーム』と『フィラメント』という大きく2つの構造から成り立っている。
煙のように立ち昇った『プルーム』は、風上から風下へ流れていくが、すぐに細い『フィラメント』に分かれていく。そのため、直感的には臭いの発生源に近いほど濃度が高くなると考えがちだが、遠いところで急に濃くなる可能性があり、濃度の分布にムラが存在することとなる。トイレ内検知の合理性がここにある。
【0021】
また「酒臭い」の原因となっている主成分は、アルコール成分であるエタノールと、アルコールが代謝される過程で生成されるアセトアルデヒドである。飲み過ぎて肝臓の機能が許容量を超えてしまうと、アルコール代謝が弱まり「酒臭い」を作ってしまうのである。酒臭い原因はここにある。
【0022】
昆虫の触角をそのまま使った臭いセンサーを開発している研究者によれば、蝶や蜂は遠く離れた花を見つけて蜜を吸い、カブトムシやクワガタは真夜中の暗闇であっても樹液に集まり蜜を吸いに寄る。それが可能なのは、嗅覚が発達しているためである。
昆虫が非常に鋭い嗅覚機能を持っていることは昔から知られている。ガ類のオスは、自然環境下でも数百m先にある匂いの発生源をたどることができると言われており、その能力はエサやパートナーを探すのに役立てられている。
中でも、シルクの原料となる繭を作ることで知られるカイコガのオスは、メスから放出されるボンビコールというフェロモンを極めて高感度、高選択的に触角で感知して、メスの探索を始めることが知られている。これは触角などに発現した嗅覚受容体と呼ばれる膜タンパク質、イオンチャンネル、そこに流れる電流が作用しているのである。今後、臭いセンサー開発の大きなヒントになることは間違いないだろう。
【0023】
トイレ内の臭いとして、腸の働きが弱いときはにおいは弱くなり、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると、においが強くなる。 また、未消化たんぱくはアルカリ性のにおい、未吸収の炭水化物は発酵して酸性臭、肉食が多いときは腐敗臭、脂肪便は酸性臭、膵疾患や直腸ガンでは特に強いにおいを発する。
「用足し」には、排便回数、排便量、性状(水様、ドロ状、兎糞状)、混入物(粘液、膿、血液)、食事内容、生活態度などの要素がある。
【0024】
1.排便回数:1日3回から1週3回程度の回数なら正常範囲内で、1日1~2回。
2.便の量:食べるものの量や種類によって違ってくるが、植物性の食物を多く食べる人では量が多く軟らかい便で、肉類を多く食べる人では乾燥した少ない便をする傾向がある。
1日の量の平均は100~200gぐらいで、重さの2/3が水分、1/3は腸内細菌、セルロースや不消化物、胃や腸の分泌物や剥離した細胞からなります。脂肪の排出量は約2g程である。
3.性状:健康な便・・・黄褐色のバナナ状または半練り状でにおいが少なく、するりと出るソフトなものが多い。ドロ状、水様性・・・下痢です。水様性の場合、粘液、血液、膿などが混じると細菌性赤痢や伝染性下痢、アレルギー性などが考えられる。兎糞状の便・・・ウサギの糞のようなコロコロとした便が出る場合は、大腸のどこかがけいれんしているけいれん性便秘が考えられる。太くて硬い便・・・排便時に便柱が太くて硬い場合は、大腸の運動が低下している弛緩性便秘が考えられる。硬くて断片的な便・・・たびたび便意をこらえることによって、直腸の感受性が低下して起こる。
4.におい:食べた物や疾患によって影響されるが、においのもとは腸内細菌によってたんぱく質が分解された結果できるスカトール、インドールという物質によるものである。
腸の働きが弱いときはにおいは弱くなり、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると、においが強くなる。また、未消化たんぱくはアルカリ性のにおい、未吸収の炭水化物は発酵して酸性臭、肉食が多いときは腐敗臭、脂肪便は酸性臭、膵疾患や直腸ガンでは特に強いにおいを発することとなる。
5.色:黄褐色・・・正常な便の色調です。これは胆汁色素ビリルビンによると考えられている。黄色・・・高度の下痢便などで見られます。牛乳の多飲、ダイオウ末、センナの下剤の服用や脂肪便のときでも見られる。茶~茶褐色・・・食べ過ぎ、飲み過ぎの場合が多い。濃褐色・・・便秘の時や肉類の多い食事で見られます。また、ココアやチョコレートを大量に食べる人でもこの様な色になる。黒色・・・上部消化管の出血でコールタールに似ているため、タール便ともいう。50~75ML以上の出血で便を黒色にし、1000ML以上の出血は2~3日続いてタール便となる。また、イカ墨料理、ビスマス剤、鉄剤、薬用炭も黒色便になる。緑色・・・母乳の赤ちゃんの便や緑色を呈したクロロフィルを多く含む緑色野菜を大量に食べる人の便は、緑色になる。
赤色・・・赤色は出血した場所が肛門に近いほど新鮮血を呈する。痔核や肛門裂傷は血液そのものの新鮮血で、S状結腸や直腸よりの出血は、新鮮血と凝血した血液の固まりを含んでいる。上行結腸や横行結腸よりの出血は濃紫色、血液が便の周囲に付着しているのは直腸や肛門よりの出血と考えられる。
赤黒いゼリーのようなものは、腸重積の疑いがある。灰白色・・・胆汁の出が悪いか、胃透視時のバリウムによるものです。腸結核、膵疾患でもこの様な色になる。
【0025】
便の色に影響を及ぼす薬剤として:白色・・・透視用バリウム、銀白色・・・水酸化アルミニウム(制酸剤)などのアルミニウム塩、白色残渣・・・バルプロ酸ナトリウム徐放剤(抗てんかん剤・賦形剤の一部が溶解せず排泄されるため)、黒色・・・ビスマス塩製剤(下剤)、硫酸鉄(鉄剤)、プロトポルフィリンナトリウム(慢性肝疾患治療剤)、薬用炭(吸着剤)、緑色・・・クロロフィル配合剤(消化潰瘍治療剤)
赤色・・・セフジニル(抗生物質・粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製剤との併用で着色)、フェノバリン、赤色~黒色・・・ワルファリンカリウム(抗凝血剤・胃腸出血の徴候)、橙赤色・・・リファンピシン、リマクタン(抗結核剤)などがある。
【0026】
6.特徴ある便:米のとぎ汁のような乳白色・・・コレラ特有の便の症状です。乳幼児の場合はロタウイルスが疑われる。いちごゼリー状・・・アメーバー赤痢に特徴的である。タール便・・・上部消化管からの出血が疑われる。
【0027】
便のにおいで、自身の健康状態はわかると感じている人は多いであろう。それくらい便は大切なのである。自身で観察してみると「今日は臭いな」「今日はそうでもないかも」と、日々変化を感じるものである。
では一体、この便のにおいの正体は何なのだろう?ざっくりと判別した場合、この便の特有のにおいの主な成分は、「インドール」や「スカトール」と呼ばれるものである。
たんぱく質が悪玉菌によって分解されるときに出る物質である。これが高濃度になると、いやな臭いになってしまう。つまり、肉中心の高脂肪・高たんぱくな食事を続けていると、便が臭くなるとされる。赤ちゃんの頃はビフィズス菌などの善玉菌優位だったものが、加齢によってどんどん悪玉菌優位になり、50代ではビフィズス菌は5&#12316;8%、60代では1%と悪玉菌優位に傾いてしまう。
老年期では便の量自体も減って、便秘がちになり、便の臭いもきつくなるとされてる。善玉菌や悪玉菌の話やビフィズス菌などが多く出回るのは腸内環境の良化を謡うものが多いようである
【0028】
個人差が多いのが臭いの感覚である。ここにも臭いに客観的、科学的根拠を持ち込んだ本発明性がある。ある人には「凄く臭う」場合でも、ある人には「気にならない」「良い臭い」というのが個人差の強い「臭いに関する個人差」なのである。
もちろんアレルギー性鼻炎や、アレルギー体質、個人的記憶、なども臭い意識に大きく影響する。
【0029】
病気になると体臭が変わる? 知っておきたい体臭と病気の関係として、病気などが原因で独特の体臭が生じることもある。漢方医学ではヒトが発するさまざまな「ニオイ」もまた、診断を行ううえで大切な情報源とされている。その一方で、客観的に体臭があるわけではないのに、「自分の体臭が気になる」と悩む方もいる。
【0030】
デリケートゾーンのおりものの匂いが臭い原因として次のようなものが考えられる。1.細菌性腟症、2.カンジダ症、3.腟トリコモナス症、4.クラミジア感染症などがある。
また気になる臭いとして、5. 生臭い・イカ臭い場合にはどのような病気が考えられるのか?、6. おりものは通常どのような色をしているのか?、7.おりもののにおいは市販薬で治療できるのか?、8. おりものの色が黄緑色ですが、どのような病気が考えられのか?など一人で悩んでいる女性も多いと考えられる。
上記のような「個人で悩んでいる問題」に対してもAIがビッグデータをもとに専門家の意見も参考にしながら的確な答えを、匿名でかつ個人宛に誰にも知られることなく、納得のいく答えが得られるのも本発明の大きな進歩性、新規性であろう。
トイレの臭いから得られる情報がもたらす福音と言えよう。
【0031】
美容に寄与するフィードバック情報として、肌荒れのメカニズムなどがある。便秘になるとお肌がカサカサしたり、吹き出物やニキビができやすくなる。これは、大腸と皮膚それぞれの働きに関係している。大腸は水分を吸収する働きのほかに、吸収した栄養素を血液に取り込み全身に送り込む働きがある。一方、皮膚は汗や皮脂によって老廃物を排泄する働きがある。
便秘で大腸に長時間便が残っていると、腸内で便の腐敗が進み、悪玉菌が増えて、アンモニアなどの有害便秘で痩せづらくなることも考えられる。この有害物質、肌荒れだけではなく、ダイエットにも影響があると考えられている。
肝臓で栄養素の代謝・吸収をする際に使用されるエネルギーが、血液中の有害物質を取り除くことに浪費されてしまうため、身体の基礎代謝が低下して、痩せづらい体質になってしまう場合も考えられる。便秘は美容の大敵! 便秘を解消して、キレイを目指せることも可能である。便秘を解消する生活習慣や、食品や調理方法がフィードバックされるのも女性にとっては楽しいことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
自動排尿便処理装置 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-331279 公開 2020-148722
国際特許分類(IPC): A61F5/451 A61F5/44 A61G9/02
【0033】
人体仰臥用便器の検知システム 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-025774 公開 2009-183423
国際特許分類(IPC): A61F6/44 A61F5/451 A61G9/02
【0034】
自動排尿便処理装置 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-025772 (2008/02/05) 公開 2009-183421 (2009/08/20)
国際特許分類(IPC): A61G7/02 A61F5/451
【0035】
排泄物処理装置の排泄物処理方法 出願人: 株式会社アイ・ウェーブ
発明者: 黒川 隆, 井川 大造, 岩井 洋
出願 2008-242458 (2008/09/22) 公開 2010-069210 (2010/04/02)
国際特許分類(IPC): A61F5/451 A61F5/44 A61G9/02
【0036】
空気清浄機の汚染度感知装置及びその方法 出願人: 三星電子株式会社
Samsung Electronics Co.,Ltd.
発明者: 金 善 昇, 崔 源 宇
出願 2005-089146 (2005/03/25) 公開 2006-122644 (2006/05/18)
国際特許分類(IPC): A61L9/00 F24F7/00
【0037】
悪臭源検出排除方法及び悪臭源検出排除装置
出願人: 森泉 豊栄、石田 寛 株式会社日鉄エレックス
発明者: 森泉 豊栄, 石田 寛, 田中 純一, 末広 要三郎, 堀田 源治
出願 2003-207035 (2003/08/11) 公開 2005-061836 (2005/03/10)
国際特許分類(IPC): G01N27/04 A47L11/10 A47L11/30 A61L9/14 B25J5/00 B25J19/02
【0038】
口臭測定システム
出願人: エースエンカンパニーリミテッド ACEN CO. LTD.
発明者: ソン ヒナム, パク ムンヒ, リ ドンウ
出願 2014-559817 (2012/12/28) 公開 2015-512043 (2015/04/23)
国際特許分類(IPC): G01N33/497 G01N33/98
【0039】
センサー反応型電動歯ブラシ及びその使用法
出願人: ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
発明者: アレクセイ、ミカイロビッチ、ピニャイェフ, エリック、アルトマン、グルボーン、ジュニア, スティーブン、アンドラス、コバックス, チャンチャル、クマール、ゴーシュ
出願 2008-500690 (2005/03/09) 公開 2008-532619 (2008/08/21)
国際特許分類(IPC): A61C17/00 G01N21/64 A61N5/06
【非特許文献】
【0040】
齋藤 滋. 細菌性腟症についての最新の話題. 感染症TODAY. 2014.
性感染症診断・治療ガイドライン2016.
日本性感染症学会誌. 2016. Vol.27, No1 Supp. P77-80.
【0041】
Amsel, R., Totten, P.A., Spiegel, C.A. et al. Nonspecific vaginitis. Diagnostic criteria and microbial and epidemiologic associations. Am. J. Med. 1983. 74: 14&#8211;22.
【0042】
McGregor, J.A. and French, J.I. Bacterial vaginosis in pregnancy. Obstet. Gynecol. Surv. 2000; 55: S1&#8211;S19.
【0043】
Verstraelen, H., Verhelst, R., Vaneechoutte, M. et al. The epidemiology of bacterial vaginosis in relation to sexual behaviour. BMC Infect. Dis. 2010; 10: 81.
【0044】
Vallor, A.C., Antonio, M.A., Hawes, S.E. et al. Factors associated with acquisition of, or persistent colonization by, vaginal lactobacilli: role of hydrogen peroxide production. J. Infect. Dis. 2001; 184: 1431&#8211;1436.
【0045】
Verstraelen, H., Verhelst, R., Vaneechoutte, M. et al. The epidemiology of bacterial vaginosis in relation to sexual behaviour. BMC Infect. Dis. 2010. 10: 81.
【0046】
Liu, C.M., Hungate, B.A., Tobian, A.A.R. et al. Penile microbiota and female partner bacterial vaginosis in Rakai, Uganda. mBio. 2015; 6: e00589‐15.
【0047】
Zozaya, M., Ferris, M.J., Siren, J.D. et al. Bacterial communities in penile skin, male urethra, and vaginas of heterosexual couples with and without bacterial vaginosis. Microbiome. 2016; 4: 16.
【0048】
Evans, A.L., Scally, A.J., Wellard, S.J. et al. Prevalence of bacterial vaginosis in lesbians and heterosexual women in a community setting. Sex. Transm. Infect. 2007; 83: 470&#8211;475.
【0049】
Bradshaw, C.S., Walker, S.M., Vodstrcil, L.A. et al. The influence of behaviours and relationships on the vaginal microbiota of women and their female partners: the WOW health study. J. Infect. Dis. 2014; 209: 1562&#8211;1572.
【0050】
Vodstrcil, L.A., Walker, S.M., Hocking, J.S. et al. Incident bacterial Vaginosis (BV) in women who have sex with women is associated with behaviors that suggest sexual transmission of BV. Clin. Infect. Dis. 2015; 60: 1042&#8211;1053.
【0051】
日本産婦人科学会・日本産婦人科医会編集監修. 産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020. P19-20.
【発明の概要】
【0052】
本発明は「トイレに必ず持ち込む電気デバイス」という点と、「トイレは究極のプライベート空間と時間」という点に着目し、現代、未来におけるそれぞれの特徴を生かし個人の健康管理と疾患予防、滋養情報、美容増進に役立てるものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0053】
高齢化とやわらかく消化の良い食品が溢れ、コロナウイルスによるリモートワークなど運動不足も重なり腸内環境は悪化しがちである。一方、携帯電話を中心とする情報化社会はとどまることはない。本発明は現代社会を直視し現代人の健康をモバイルで解決しようとするものである。
図の説明
【0054】
図1/トイレットでパソコン
図2/トイレスマホ
図3/トイレは携帯電話必須のプライベートルーム
図4/トイレのない国も場所もない必須のプライベートスポット
図5/女性には特に大切なプライベートの場所と時間
図6/空気の澱むトイレットバウルはベストな情報収集チャンスでありスポット
図7/臭い感知センサー
図8/臭い感知チップス
図9/臭い分析外付けセンサー
図10/市販の匂い(臭い)感知センサーその1
図11/市販の匂い(臭い)感知センサーその2
図12/デリケートゾーンの臭いの種類
図13/臭いを電流に変えるメカニズム



図面1


図面2


図面3


図面4


図面5


図面6


図面7


図面8


図面9


図面10


図面11

図面12

図面13





【手続補正書】
【提出日】2022-03-23
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】追加
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、1.今日、殆どの人々はトイレにスマホを持ち込むのが習慣となっている、2.トイレ内こそ究極のプライベート時間であり空間である、3.洋式トイレは流すまで一定時間臭いを溜めることが可能である、4.便は食道、胃、小腸、大腸など消化器官の情報が満載され、5.尿は血液、腎臓、膀胱情報が凝集され、6.女性においては生理、膣、子宮など女性器官の重要な情報など、全ての個人的健康情報がワンパックにされているのがトイレの排泄時であり、この総合情報を個人宛にフィードバックして美容へのアドバイスと健康な生活を守ろうとするものである。
【0002】
本発明の応用技術分野は、1.臭いセンサー技術、2.センサー小型化と高度化、3.AIが臭いから健康情報を分析しアドバイスするソフト開発、4.同意のもとにビッグデータの集積、5.個人においては経年変化や生活習慣による体調変化がグラフ化して比較検証が可能、6.病気の予防や改善すべき食生活や生活習慣のAIアドバイスなどである。
【0003】
本発明の応用製品化分野は、1.センサーの高度化、小型化、2.AIによる臭いの解析技術ソフト、3.AIによるビッグデータの解析技術とネット技術による究極の個人情報の保護技術、4.臭いからその人に必要な食品、飲料など、5.その状態に適した美容製品と食品ならびに生活習慣のアドバイス技術、6.各変化の前後の体調変化のグラフ表示のソフト技術などである。
【背景技術】
【0004】
本発明は「トイレに必ず持ち込む電気デバイス」という点と、「トイレは究極のプライベート空間と時間」という点に着目し、現代、未来におけるそれぞれの特徴を生かし個人の健康管理と疾患予防、滋養情報、美容増進に役立てるものである。
幼稚園、小学生になればトイレは一人で行く。大便、小便に関わらず用を足すといって格別に個人的な用事として万人が生きていくうえで最低必要かつ重要な必要行動として行ってきた。今までトイレには「トイレットペーパー」「水」「ナプキン」場合によっては「おむつ」などしか持ち込まれなかった。
ところが近年、トイレに持ち込まれる機械類が現れたのである。それが携帯電話である。携帯電話は46時中、つまり寝ているとき以外「肌身離さず持っている」人が増えてきたのである。今までこのような道具はなかった。スマホの普及と5G、6Gなど通信技術の発展が生み出した新発明と言えよう。
【0005】
本発明の使用方法は、極めて簡単である。トイレで用を足した後に、携帯電話のアプリを起動し便器に近づけて「携帯電話にホンの一瞬だけ」臭いをかがせるだけである。
空間で使用し、用を足した本人も否応なくその臭いに一定時間包まれていたわけでもあり、自身の発生させた臭いそのものであるから携帯電話に臭いや汚れが付着したり汚いと感じるものではない。どうしても気になる人には「特製の携帯マスク」を装着する方法もある。
【0006】
本発明の利用には個人情報の自動発信とAIなどの解析、情報に基づいた専門家の健康アドバイス、食事アドバイス、運動アドバイス、健康チェック情報、美容アドバイス、有効なサプリメント情報などが自動的その都度フィードバックして送られ、アプリを立ち上げればVRのアバターとの会話による極めて個人的な相談も可能である。
必要であればクリニックやビューティーサロンの紹介も行う。センサーで計測化された健康情報が厳密なセキュリティー機能のもとに、自動発信され専門家やAIが判断し直ちに携帯電話所有者に健康、滋養、美容、疾患予防のアドバイスがフィードバックされるものは未だ記載がない。同時にその情報は集積され、個人の体質や食事の好み、肌や生理の状態もそれ以降のアドバイスに生かされるものとなる。
【0007】
フィードバックされる健康情報には以下のようなものが含まれる。1.摂取した方が良い食品類(野菜、海藻類、豆類、穀物類、果物、魚、肉、食物繊維の多い食品類、消化の良い食品類、タンパク質の多い食品、逆に少ない食品群、具体的なそれぞれのサプリメントなど)、2.同様に摂取を控えた方が良い食品の類である。
フィードバックされる生活情報には以下のようなものが含まれる。1.医師の診断を受けた方が良い疾患予防情報、2.腸内活動を活発にする運動や食事、3.代謝を高める運動や食事、4.肌が美しくなる腸内環境作りのための運動や食事、5デリケートゾーンの衛生環境作りのためのクリーンアップ方法、6.デリケートゾーンの現在状況と疑われる細菌の発生可能性情報、7.生理やパートナーとの営みに関するアドバイスなどがある。
【0008】
情報のニオイセンサーの仕組みとして、ニオイセンサーのガス流路には半導体でできたセンサー素子が設けられる。臭気(オナラ、ウンチ、デリケートゾーンからの臭い:以下臭気)がないときには、センサー素子に空気が当たるだけあるが、流路に臭気ガスが入ってきてセンサー素子に当たると、センサー素子の抵抗値が変化する。においセンサ―はこの抵抗値の変化を センサー数値=ニオイの強さ として表します。抵抗値の変化が大きいほど、センサーの値も変化するという仕組みである。
【0009】
臭気の数値化には金属酸化物半導体を使用する。つまりニオイセンサ―の測定原理、「臭気をどのように数値化しているか」の課題解決である。ニオイセンサーは『超高感度金属酸化物による半導体ガスセンサー』を用いた測定方式である。近年では、量販向けニオイセンサーは、この金属酸化物半導体を用いた方式が多い。本発明も基本的なセンサー部分はこのメカニズムを使用する。
【0010】
一般的な空間に漂う臭気のボリューム測定器と観測システムの測定原理とは、センサー素子を高温で温めることにより、空気中の酸素がセンサー内部の電子を表面に引き寄せて固定し、電気が流れづらい状態を作っておくことから始まる。そこに還元性電位を有する臭気成分が到来すると、酸素は臭気成分と反応して取り去られるため、センサー内の電子が自由に動くようになり、電気が流れやすくなる。この時の電圧差を読み取り、独自の計算式と設定値で数値化したものが、ニオイセンサーの測定値(PF値)であり基本的な技術である。
【0011】
臭いセンサーを使用するにあたり、測定対象の臭気成分が還元性の高い性質か否かは、大きな左右要素である。例えば、酢酸・アルコール・トルエンなどの有機物を含む臭気ガスでは、センサー数値は上昇する。一方、オゾン・塩素ガス・二酸化窒素など、空気よりも酸化力のあるガスにおいては、センサー数値は低下してしまう。
ガスの性質によってもセンサー数値の上昇・低下が左右されてしまうため、全てのセンサー数値が臭気の強さや臭気成分濃度の高さだけで上昇するわけではないという点に注意が必要である。
生き物の嗅覚とニオイセンサーによる測定は根本的に原理が異なっている。近年蛾やカイコの触角をバイオセンサーとして利用する研究者も現れているが、本発明は人間を含む生き物が有する嗅覚のすばらしさに改めて気づかされるものの再現性や普遍性を求める必要があるため本メカニズムの採用が好ましい。
他にも、センサー素子そのものが劣化してしまうガスがあったりするので、臭いをセンサーで測定する場合には、センサーの強みと弱みを理解し、測定原理を知った上でご活用することも重要である。この点は研究の進展が必要と考えられる。昆虫や、動物が人間の想像や嗅覚のはるかに及ばない臭いで命を繋ぐ相手を探したりすることを思えば、視覚、触覚に頼ってきた人間も将来は嗅覚の分野が重要になるかもしれない。
【0012】
さて臭わないとなれば、東京にある高尾山(東京都八王子市)の場合、山頂の空気をPOLFAを使って測定すると OLFA173であった。一般的な外気の基準値を200とすると、高尾山山頂の173は、きれいな空気の証明と言えるだろう。
その他、上記で測定した様々な生活環境での臭気は、実際に感じられるニオイの強さと相関性があると考えられる。空気には一定の臭いが含まれるという証明である。
【0013】
手のひらを「匂いセンサ」にかざしただけで感情分析ができるという説もある。人間の手のひらは、その時々の状態によって発する物質が僅かに変化するらしい。「落ち込んでいる」「気が緩んでいる」などの結果が一瞬で表示されるというものである。
一方清潔度もわかるらしい。アルコール消毒前後の清潔度を匂いで測定し「清潔度スコア」が数字で表示されるようだ。「清潔度スコア」が数字で表示される程度にまで臭いセンサーは正確である。
【0014】
またベテラン農家の方が「今が食べ頃」と説明する果物があるとする。その果物の匂いを数値化しておくことで、新人でも「このくらいが食べ頃なのか」と勉強することができるだろう。生物や食物は常に臭いを発しているのだ。
【0015】
「においの種類」のデータをAIに機械学習させて「匂いセンサ」の精度を高め発信者にフィードバックする精度を上げることも重要である。フィードバックされた情報が発信者の数日前、昨日、昨晩の食べたものや自身の体調まで言い当てたら信頼性も高まるであろう。
【0016】
空中の臭いを検出したいというニーズは、医療、セキュリティ、品質管理など多岐に渡ることから、匂いの検出や分析の技術は進んでいる。一方一般的な臭いの発生源を特定する技術はまだ確立されていない。その理由は、臭い源から発生した臭いは風や地形の影響を受け、時々刻々と匂い分布が複雑に変化するからだと考えられる。
【0017】
前述のように昆虫の嗅覚を使って匂いの発生源を探索するシステムを開発している研究もある。例えばなにかいい臭いが漂ってきたとしよう。その臭いがどこから漂ってきているのか特定するために、我々はどのような方法を用いているだろう? それが料理の匂いなら、例えば台所から臭って来ているんだろう考える。花の匂いなら、どこかにお花が咲いていないか見回して探すだろう。多くの場合、経験や視覚を使って臭いの発生場所を見つけようとする。臭いがより濃く感じられる方向に近づいていこうと考えるのが普通である。
【0018】
しかし、そのつもりだったにもかかわらず、急に臭いが薄く感じられたという経験はないだろうか? あるいは臭いに鼻が慣れてしまい、わからなくなってしまったという人もいるのではないだろうか?
このように人間にとっては、匂いを感知することはできても、匂いが漂ってくる方向を探すのは実は難しいことなのである。臭いには、光や音のような指向性がほとんどない。
発生源の近くでは強い匂いを発していても、あとは空気の流れに乗って漂うため、単純に距離と比例して匂いの濃度が濃くなると言うわけではないである。
匂いの発生源探索が難しいのは、人間にとってだけでなく、機械にとっても同じでありここにトイレの便器を使う発明性がある。トイレの便器なら空気の流れが少なく使用者が「フタをしている状態」なので漏れにくく正確な情報が得られるのである。
【0019】
医療分野では、呼気などから病気に関わる匂いを検出することで病気の早期発見が可能になり、セキュリティ分野では、爆発物や麻薬に関わる匂いを検出できれば安心安全な社会の実現につながっている。鼻のよい警察犬が麻薬や爆弾をかぎ分ける映像を誰でも見たことがあるだろう。
【0020】
カビ臭や腐敗臭を検出できれば、食品や飲料水の品質管理にも役立てることができる。臭いの検出や分析の技術が進んでも、発生源を特定する技術は現在に至るまで、確立されていない。臭い源から発生した匂いは、風や地形の影響を受けながら、時々刻々と複雑に変化しながら漂う。臭いは、『プルーム』と『フィラメント』という大きく2つの構造から成り立っている。
煙のように立ち昇った『プルーム』は、風上から風下へ流れていくが、すぐに細い『フィラメント』に分かれていく。そのため、直感的には臭いの発生源に近いほど濃度が高くなると考えがちだが、遠いところで急に濃くなる可能性があり、濃度の分布にムラが存在することとなる。トイレ内検知の合理性がここにある。
【0021】
また「酒臭い」の原因となっている主成分は、アルコール成分であるエタノールと、アルコールが代謝される過程で生成されるアセトアルデヒドである。飲み過ぎて肝臓の機能が許容量を超えてしまうと、アルコール代謝が弱まり「酒臭い」を作ってしまうのである。酒臭い原因はここにある。
【0022】
昆虫の触角をそのまま使った臭いセンサーを開発している研究者によれば、蝶や蜂は遠く離れた花を見つけて蜜を吸い、カブトムシやクワガタは真夜中の暗闇であっても樹液に集まり蜜を吸いに寄る。それが可能なのは、嗅覚が発達しているためである。
昆虫が非常に鋭い嗅覚機能を持っていることは昔から知られている。ガ類のオスは、自然環境下でも数百m先にある匂いの発生源をたどることができると言われており、その能力はエサやパートナーを探すのに役立てられている。
中でも、シルクの原料となる繭を作ることで知られるカイコガのオスは、メスから放出されるボンビコールというフェロモンを極めて高感度、高選択的に触角で感知して、メスの探索を始めることが知られている。これは触角などに発現した嗅覚受容体と呼ばれる膜タンパク質、イオンチャンネル、そこに流れる電流が作用しているのである。今後、臭いセンサー開発の大きなヒントになることは間違いないだろう。
【0023】
トイレ内の臭いとして、腸の働きが弱いときはにおいは弱くなり、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると、においが強くなる。 また、未消化たんぱくはアルカリ性のにおい、未吸収の炭水化物は発酵して酸性臭、肉食が多いときは腐敗臭、脂肪便は酸性臭、膵疾患や直腸ガンでは特に強いにおいを発する。
「用足し」には、排便回数、排便量、性状(水様、ドロ状、兎糞状)、混入物(粘液、膿、血液)、食事内容、生活態度などの要素がある。
【0024】
1.排便回数:1日3回から1週3回程度の回数なら正常範囲内で、1日1~2回。
2.便の量:食べるものの量や種類によって違ってくるが、植物性の食物を多く食べる人では量が多く軟らかい便で、肉類を多く食べる人では乾燥した少ない便をする傾向がある。
1日の量の平均は100~200gぐらいで、重さの2/3が水分、1/3は腸内細菌、セルロースや不消化物、胃や腸の分泌物や剥離した細胞からなります。脂肪の排出量は約2g程である。
3.性状:健康な便・・・黄褐色のバナナ状または半練り状でにおいが少なく、するりと出るソフトなものが多い。ドロ状、水様性・・・下痢です。水様性の場合、粘液、血液、膿などが混じると細菌性赤痢や伝染性下痢、アレルギー性などが考えられる。兎糞状の便・・・ウサギの糞のようなコロコロとした便が出る場合は、大腸のどこかがけいれんしているけいれん性便秘が考えられる。太くて硬い便・・・排便時に便柱が太くて硬い場合は、大腸の運動が低下している弛緩性便秘が考えられる。硬くて断片的な便・・・たびたび便意をこらえることによって、直腸の感受性が低下して起こる。
4.におい:食べた物や疾患によって影響されるが、においのもとは腸内細菌によってたんぱく質が分解された結果できるスカトール、インドールという物質によるものである。
腸の働きが弱いときはにおいは弱くなり、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると、においが強くなる。また、未消化たんぱくはアルカリ性のにおい、未吸収の炭水化物は発酵して酸性臭、肉食が多いときは腐敗臭、脂肪便は酸性臭、膵疾患や直腸ガンでは特に強いにおいを発することとなる。
5.色:黄褐色・・・正常な便の色調です。これは胆汁色素ビリルビンによると考えられている。黄色・・・高度の下痢便などで見られます。牛乳の多飲、ダイオウ末、センナの下剤の服用や脂肪便のときでも見られる。茶~茶褐色・・・食べ過ぎ、飲み過ぎの場合が多い。濃褐色・・・便秘の時や肉類の多い食事で見られます。また、ココアやチョコレートを大量に食べる人でもこの様な色になる。黒色・・・上部消化管の出血でコールタールに似ているため、タール便ともいう。50~75ML以上の出血で便を黒色にし、1000ML以上の出血は2~3日続いてタール便となる。また、イカ墨料理、ビスマス剤、鉄剤、薬用炭も黒色便になる。緑色・・・母乳の赤ちゃんの便や緑色を呈したクロロフィルを多く含む緑色野菜を大量に食べる人の便は、緑色になる。
赤色・・・赤色は出血した場所が肛門に近いほど新鮮血を呈する。痔核や肛門裂傷は血液そのものの新鮮血で、S状結腸や直腸よりの出血は、新鮮血と凝血した血液の固まりを含んでいる。上行結腸や横行結腸よりの出血は濃紫色、血液が便の周囲に付着しているのは直腸や肛門よりの出血と考えられる。
赤黒いゼリーのようなものは、腸重積の疑いがある。灰白色・・・胆汁の出が悪いか、胃透視時のバリウムによるものです。腸結核、膵疾患でもこの様な色になる。
【0025】
便の色に影響を及ぼす薬剤として:白色・・・透視用バリウム、銀白色・・・水酸化アルミニウム(制酸剤)などのアルミニウム塩、白色残渣・・・バルプロ酸ナトリウム徐放剤(抗てんかん剤・賦形剤の一部が溶解せず排泄されるため)、黒色・・・ビスマス塩製剤(下剤)、硫酸鉄(鉄剤)、プロトポルフィリンナトリウム(慢性肝疾患治療剤)、薬用炭(吸着剤)、緑色・・・クロロフィル配合剤(消化潰瘍治療剤)
赤色・・・セフジニル(抗生物質・粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製剤との併用で着色)、フェノバリン、赤色~黒色・・・ワルファリンカリウム(抗凝血剤・胃腸出血の徴候)、橙赤色・・・リファンピシン、リマクタン(抗結核剤)などがある。
【0026】
6.特徴ある便:米のとぎ汁のような乳白色・・・コレラ特有の便の症状です。乳幼児の場合はロタウイルスが疑われる。いちごゼリー状・・・アメーバー赤痢に特徴的である。タール便・・・上部消化管からの出血が疑われる。
【0027】
便のにおいで、自身の健康状態はわかると感じている人は多いであろう。それくらい便は大切なのである。自身で観察してみると「今日は臭いな」「今日はそうでもないかも」と、日々変化を感じるものである。
では一体、この便のにおいの正体は何なのだろう?ざっくりと判別した場合、この便の特有のにおいの主な成分は、「インドール」や「スカトール」と呼ばれるものである。
たんぱく質が悪玉菌によって分解されるときに出る物質である。これが高濃度になると、いやな臭いになってしまう。つまり、肉中心の高脂肪・高たんぱくな食事を続けていると、便が臭くなるとされる。赤ちゃんの頃はビフィズス菌などの善玉菌優位だったものが、加齢によってどんどん悪玉菌優位になり、50代ではビフィズス菌は5&#12316;8%、60代では1%と悪玉菌優位に傾いてしまう。
老年期では便の量自体も減って、便秘がちになり、便の臭いもきつくなるとされてる。善玉菌や悪玉菌の話やビフィズス菌などが多く出回るのは腸内環境の良化を謡うものが多いようである
【0028】
個人差が多いのが臭いの感覚である。ここにも臭いに客観的、科学的根拠を持ち込んだ本発明性がある。ある人には「凄く臭う」場合でも、ある人には「気にならない」「良い臭い」というのが個人差の強い「臭いに関する個人差」なのである。
もちろんアレルギー性鼻炎や、アレルギー体質、個人的記憶、なども臭い意識に大きく影響する。
【0029】
病気になると体臭が変わる? 知っておきたい体臭と病気の関係として、病気などが原因で独特の体臭が生じることもある。漢方医学ではヒトが発するさまざまな「ニオイ」もまた、診断を行ううえで大切な情報源とされている。その一方で、客観的に体臭があるわけではないのに、「自分の体臭が気になる」と悩む方もいる。
【0030】
デリケートゾーンのおりものの匂いが臭い原因として次のようなものが考えられる。1.細菌性腟症、2.カンジダ症、3.腟トリコモナス症、4.クラミジア感染症などがある。
また気になる臭いとして、5. 生臭い・イカ臭い場合にはどのような病気が考えられるのか?、6. おりものは通常どのような色をしているのか?、7.おりもののにおいは市販薬で治療できるのか?、8. おりものの色が黄緑色ですが、どのような病気が考えられのか?など一人で悩んでいる女性も多いと考えられる。
上記のような「個人で悩んでいる問題」に対してもAIがビッグデータをもとに専門家の意見も参考にしながら的確な答えを、匿名でかつ個人宛に誰にも知られることなく、納得のいく答えが得られるのも本発明の大きな進歩性、新規性であろう。
トイレの臭いから得られる情報がもたらす福音と言えよう。
【0031】
美容に寄与するフィードバック情報として、肌荒れのメカニズムなどがある。便秘になるとお肌がカサカサしたり、吹き出物やニキビができやすくなる。これは、大腸と皮膚それぞれの働きに関係している。大腸は水分を吸収する働きのほかに、吸収した栄養素を血液に取り込み全身に送り込む働きがある。一方、皮膚は汗や皮脂によって老廃物を排泄する働きがある。
便秘で大腸に長時間便が残っていると、腸内で便の腐敗が進み、悪玉菌が増えて、アンモニアなどの有害便秘で痩せづらくなることも考えられる。この有害物質、肌荒れだけではなく、ダイエットにも影響があると考えられている。
肝臓で栄養素の代謝・吸収をする際に使用されるエネルギーが、血液中の有害物質を取り除くことに浪費されてしまうため、身体の基礎代謝が低下して、痩せづらい体質になってしまう場合も考えられる。便秘は美容の大敵! 便秘を解消して、キレイを目指せることも可能である。便秘を解消する生活習慣や、食品や調理方法がフィードバックされるのも女性にとっては楽しいことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
自動排尿便処理装置 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-331279 公開 2020-148722
国際特許分類(IPC): A61F5/451 A61F5/44 A61G9/02
【0033】
人体仰臥用便器の検知システム 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-025774 公開 2009-183423
国際特許分類(IPC): A61F6/44 A61F5/451 A61G9/02
【0034】
自動排尿便処理装置 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-025772 (2008/02/05) 公開 2009-183421 (2009/08/20)
国際特許分類(IPC): A61G7/02 A61F5/451
【0035】
排泄物処理装置の排泄物処理方法 出願人: 株式会社アイ・ウェーブ
発明者: 黒川 隆, 井川 大造, 岩井 洋
出願 2008-242458 (2008/09/22) 公開 2010-069210 (2010/04/02)
国際特許分類(IPC): A61F5/451 A61F5/44 A61G9/02
【0036】
空気清浄機の汚染度感知装置及びその方法 出願人: 三星電子株式会社
Samsung Electronics Co.,Ltd.
発明者: 金 善 昇, 崔 源 宇
出願 2005-089146 (2005/03/25) 公開 2006-122644 (2006/05/18)
国際特許分類(IPC): A61L9/00 F24F7/00
【0037】
悪臭源検出排除方法及び悪臭源検出排除装置
出願人: 森泉 豊栄、石田 寛 株式会社日鉄エレックス
発明者: 森泉 豊栄, 石田 寛, 田中 純一, 末広 要三郎, 堀田 源治
出願 2003-207035 (2003/08/11) 公開 2005-061836 (2005/03/10)
国際特許分類(IPC): G01N27/04 A47L11/10 A47L11/30 A61L9/14 B25J5/00 B25J19/02
【0038】
口臭測定システム
出願人: エースエンカンパニーリミテッド ACEN CO. LTD.
発明者: ソン ヒナム, パク ムンヒ, リ ドンウ
出願 2014-559817 (2012/12/28) 公開 2015-512043 (2015/04/23)
国際特許分類(IPC): G01N33/497 G01N33/98
【0039】
センサー反応型電動歯ブラシ及びその使用法
出願人: ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
発明者: アレクセイ、ミカイロビッチ、ピニャイェフ, エリック、アルトマン、グルボーン、ジュニア, スティーブン、アンドラス、コバックス, チャンチャル、クマール、ゴーシュ
出願 2008-500690 (2005/03/09) 公開 2008-532619 (2008/08/21)
国際特許分類(IPC): A61C17/00 G01N21/64 A61N5/06
【非特許文献】
【0040】
齋藤 滋. 細菌性腟症についての最新の話題. 感染症TODAY. 2014.
性感染症診断・治療ガイドライン2016.
日本性感染症学会誌. 2016. Vol.27, No1 Supp. P77-80.
【0041】
Amsel, R., Totten, P.A., Spiegel, C.A. et al. Nonspecific vaginitis. Diagnostic criteria and microbial and epidemiologic associations. Am. J. Med. 1983. 74: 14&#8211;22.
【0042】
McGregor, J.A. and French, J.I. Bacterial vaginosis in pregnancy. Obstet. Gynecol. Surv. 2000; 55: S1&#8211;S19.
【0043】
Verstraelen, H., Verhelst, R., Vaneechoutte, M. et al. The epidemiology of bacterial vaginosis in relation to sexual behaviour. BMC Infect. Dis. 2010; 10: 81.
【0044】
Vallor, A.C., Antonio, M.A., Hawes, S.E. et al. Factors associated with acquisition of, or persistent colonization by, vaginal lactobacilli: role of hydrogen peroxide production. J. Infect. Dis. 2001; 184: 1431&#8211;1436.
【0045】
Verstraelen, H., Verhelst, R., Vaneechoutte, M. et al. The epidemiology of bacterial vaginosis in relation to sexual behaviour. BMC Infect. Dis. 2010. 10: 81.
【0046】
Liu, C.M., Hungate, B.A., Tobian, A.A.R. et al. Penile microbiota and female partner bacterial vaginosis in Rakai, Uganda. mBio. 2015; 6: e00589‐15.
【0047】
Zozaya, M., Ferris, M.J., Siren, J.D. et al. Bacterial communities in penile skin, male urethra, and vaginas of heterosexual couples with and without bacterial vaginosis. Microbiome. 2016; 4: 16.
【0048】
Evans, A.L., Scally, A.J., Wellard, S.J. et al. Prevalence of bacterial vaginosis in lesbians and heterosexual women in a community setting. Sex. Transm. Infect. 2007; 83: 470&#8211;475.
【0049】
Bradshaw, C.S., Walker, S.M., Vodstrcil, L.A. et al. The influence of behaviours and relationships on the vaginal microbiota of women and their female partners: the WOW health study. J. Infect. Dis. 2014; 209: 1562&#8211;1572.
【0050】
Vodstrcil, L.A., Walker, S.M., Hocking, J.S. et al. Incident bacterial Vaginosis (BV) in women who have sex with women is associated with behaviors that suggest sexual transmission of BV. Clin. Infect. Dis. 2015; 60: 1042&#8211;1053.
【0051】
日本産婦人科学会・日本産婦人科医会編集監修. 産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020. P19-20.
【発明の概要】
【0052】
本発明は「トイレに必ず持ち込む電気デバイス」という点と、「トイレは究極のプライベート空間と時間」という点に着目し、現代、未来におけるそれぞれの特徴を生かし個人の健康管理と疾患予防、滋養情報、美容増進に役立てるものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0053】
高齢化とやわらかく消化の良い食品が溢れ、コロナウイルスによるリモートワークなど運動不足も重なり腸内環境は悪化しがちである。一方、携帯電話を中心とする情報化社会はとどまることはない。本発明は現代社会を直視し現代人の健康をモバイルで解決しようとするものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1/トイレットでパソコン
図2/トイレスマホ
図3/トイレは携帯電話必須のプライベートルーム
図4/トイレのない国も場所もない必須のプライベートスポット
図5/女性には特に大切なプライベートの場所と時間
図6/空気の澱むトイレットバウルはベストな情報収集チャンスでありスポット
図7/臭い感知センサー
図8/臭い感知チップス
図9/臭い分析外付けセンサー
図10/市販の匂い(臭い)感知センサーその1
図11/市販の匂い(臭い)感知センサーその2
図12/デリケートゾーンの臭いの種類
図13/臭いを電流に変えるメカニズム
【手続補正書】
【提出日】2022-04-23
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「携帯電話だけはどこにでも持っていく」という現代人の特徴を最大限に生かし、「最大かつ不可侵なプライベート時間、つまりトイレットの中」を結び付け、真の個人情報を他人の手を借りることなく情報収集し、AIや専門家の意見、ビッグデータなどを生かし、万全のアプリ・セキュリティーのもと健康、疾患予防、滋養、サプリ、美容情報などをフィードバックし生活の充実に役立てようとするものである。
本発明の技術分野として、[医学][生理学]「電子工学」[半導体][通信][食品][酵素][栄養学][細菌学][感応電子]である。
【0002】
本発明の応用技術分野は[通信産業][高齢者医療][健康保険][美容医療][医薬品][健康食品][病院][住宅産業][トイレ設備][携帯電話メーカー][携帯電話センサー部品メーカー][携帯モーターメーカー][半導体][美容][VR][バーチャルリアリティー]である。
【0003】
本発明の応用製品化分野アプリケーションは、[電子工学][婦人科][醗酵学][栄養学][医療情報機器][分析機器][電器製品][連携ビジネスモデル][高齢者医学][倫理学][ホームページ作成][健康・美容コンサルタント][ネットワーク][スマホアプリ]などがある。
【背景技術】
【0004】
本発明は「トイレに必ず持ち込む電気デバイス」という点と、「トイレは究極のプライベート空間と時間」という点に着目し、現代、未来におけるそれぞれの特徴を生かし個人の健康管理と疾患予防、滋養情報、美容増進に役立てるものである。
幼稚園、小学生になればトイレは一人で行く。大便、小便に関わらず用を足すといって格別に個人的な用事として万人が生きていくうえで最低必要かつ重要な必要行動として行ってきた。今までトイレには「トイレットペーパー」「水」「ナプキン」場合によっては「おむつ」などしか持ち込まれなかった。
ところが近年、トイレに持ち込まれる機械類が現れたのである。それが携帯電話である。携帯電話は46時中、つまり寝ているとき以外「肌身離さず持っている」人が増えてきたのである。今までこのような道具はなかった。スマホの普及と5G、6Gなど通信技術の発展が生み出した新発明と言えよう。
【0005】
本発明の使用方法は、極めて簡単である。トイレで用を足した後に、携帯電話のアプリを起動し便器に近づけて「携帯電話にホンの一瞬だけ」臭いをかがせるだけである。
空間で使用し、用を足した本人も否応なくその臭いに一定時間包まれていたわけでもあり、自身の発生させた臭いそのものであるから携帯電話に臭いや汚れが付着したり汚いと感じるものではない。どうしても気になる人には「特製の携帯マスク」を装着する方法もある。
【0006】
本発明の利用には個人情報の自動発信とAIなどの解析、情報に基づいた専門家の健康アドバイス、食事アドバイス、運動アドバイス、健康チェック情報、美容アドバイス、有効なサプリメント情報などが自動的その都度フィードバックして送られ、アプリを立ち上げればVRのアバターとの会話による極めて個人的な相談も可能である。
必要であればクリニックやビューティーサロンの紹介も行う。センサーで計測化された健康情報が厳密なセキュリティー機能のもとに、自動発信され専門家やAIが判断し直ちに携帯電話所有者に健康、滋養、美容、疾患予防のアドバイスがフィードバックされるものは未だ記載がない。同時にその情報は集積され、個人の体質や食事の好み、肌や生理の状態もそれ以降のアドバイスに生かされるものとなる。
【0007】
フィードバックされる健康情報には以下のようなものが含まれる。1.摂取した方が良い食品類(野菜、海藻類、豆類、穀物類、果物、魚、肉、食物繊維の多い食品類、消化の良い食品類、タンパク質の多い食品、逆に少ない食品群、具体的なそれぞれのサプリメントなど)、2.同様に摂取を控えた方が良い食品の類である。
フィードバックされる生活情報には以下のようなものが含まれる。1.医師の診断を受けた方が良い疾患予防情報、2.腸内活動を活発にする運動や食事、3.代謝を高める運動や食事、4.肌が美しくなる腸内環境作りのための運動や食事、5デリケートゾーンの衛生環境作りのためのクリーンアップ方法、6.デリケートゾーンの現在状況と疑われる細菌の発生可能性情報、7.生理やパートナーとの営みに関するアドバイスなどがある。
【0008】
情報のニオイセンサーの仕組みとして、ニオイセンサーのガス流路には半導体でできたセンサー素子が設けられる。臭気(オナラ、ウンチ、デリケートゾーンからの臭い:以下臭気)がないときには、センサー素子に空気が当たるだけあるが、流路に臭気ガスが入ってきてセンサー素子に当たると、センサー素子の抵抗値が変化する。においセンサ―はこの抵抗値の変化を センサー数値=ニオイの強さ として表します。抵抗値の変化が大きいほど、センサーの値も変化するという仕組みである。
【0009】
臭気の数値化には金属酸化物半導体を使用する。つまりニオイセンサ―の測定原理、「臭気をどのように数値化しているか」の課題解決である。ニオイセンサーは『超高感度金属酸化物による半導体ガスセンサー』を用いた測定方式である。近年では、量販向けニオイセンサーは、この金属酸化物半導体を用いた方式が多い。本発明も基本的なセンサー部分はこのメカニズムを使用する。
【0010】
一般的な空間に漂う臭気のボリューム測定器と観測システムの測定原理とは、センサー素子を高温で温めることにより、空気中の酸素がセンサー内部の電子を表面に引き寄せて固定し、電気が流れづらい状態を作っておくことから始まる。そこに還元性電位を有する臭気成分が到来すると、酸素は臭気成分と反応して取り去られるため、センサー内の電子が自由に動くようになり、電気が流れやすくなる。この時の電圧差を読み取り、独自の計算式と設定値で数値化したものが、ニオイセンサーの測定値(PF値)であり基本的な技術である。
【0011】
臭いセンサーを使用するにあたり、測定対象の臭気成分が還元性の高い性質か否かは、大きな左右要素である。例えば、酢酸・アルコール・トルエンなどの有機物を含む臭気ガスでは、センサー数値は上昇する。一方、オゾン・塩素ガス・二酸化窒素など、空気よりも酸化力のあるガスにおいては、センサー数値は低下してしまう。
ガスの性質によってもセンサー数値の上昇・低下が左右されてしまうため、全てのセンサー数値が臭気の強さや臭気成分濃度の高さだけで上昇するわけではないという点に注意が必要である。
生き物の嗅覚とニオイセンサーによる測定は根本的に原理が異なっている。近年蛾やカイコの触角をバイオセンサーとして利用する研究者も現れているが、本発明は人間を含む生き物が有する嗅覚のすばらしさに改めて気づかされるものの再現性や普遍性を求める必要があるため本メカニズムの採用が好ましい。
他にも、センサー素子そのものが劣化してしまうガスがあったりするので、臭いをセンサーで測定する場合には、センサーの強みと弱みを理解し、測定原理を知った上でご活用することも重要である。この点は研究の進展が必要と考えられる。昆虫や、動物が人間の想像や嗅覚のはるかに及ばない臭いで命を繋ぐ相手を探したりすることを思えば、視覚、触覚に頼ってきた人間も将来は嗅覚の分野が重要になるかもしれない。
【0012】
さて臭わないとなれば、東京にある高尾山(東京都八王子市)の場合、山頂の空気をPOLFAを使って測定すると OLFA173であった。一般的な外気の基準値を200とすると、高尾山山頂の173は、きれいな空気の証明と言えるだろう。
その他、上記で測定した様々な生活環境での臭気は、実際に感じられるニオイの強さと相関性があると考えられる。空気には一定の臭いが含まれるという証明である。
【0013】
手のひらを「匂いセンサ」にかざしただけで感情分析ができるという説もある。人間の手のひらは、その時々の状態によって発する物質が僅かに変化するらしい。「落ち込んでいる」「気が緩んでいる」などの結果が一瞬で表示されるというものである。
一方清潔度もわかるらしい。アルコール消毒前後の清潔度を匂いで測定し「清潔度スコア」が数字で表示されるようだ。「清潔度スコア」が数字で表示される程度にまで臭いセンサーは正確である。
【0014】
またベテラン農家の方が「今が食べ頃」と説明する果物があるとする。その果物の匂いを数値化しておくことで、新人でも「このくらいが食べ頃なのか」と勉強することができるだろう。生物や食物は常に臭いを発しているのだ。
【0015】
「においの種類」のデータをAIに機械学習させて「匂いセンサ」の精度を高め発信者にフィードバックする精度を上げることも重要である。フィードバックされた情報が発信者の数日前、昨日、昨晩の食べたものや自身の体調まで言い当てたら信頼性も高まるであろう。
【0016】
空中の臭いを検出したいというニーズは、医療、セキュリティ、品質管理など多岐に渡ることから、匂いの検出や分析の技術は進んでいる。一方一般的な臭いの発生源を特定する技術はまだ確立されていない。その理由は、臭い源から発生した臭いは風や地形の影響を受け、時々刻々と匂い分布が複雑に変化するからだと考えられる。
【0017】
前述のように昆虫の嗅覚を使って匂いの発生源を探索するシステムを開発している研究もある。例えばなにかいい臭いが漂ってきたとしよう。その臭いがどこから漂ってきているのか特定するために、我々はどのような方法を用いているだろう? それが料理の匂いなら、例えば台所から臭って来ているんだろう考える。花の匂いなら、どこかにお花が咲いていないか見回して探すだろう。多くの場合、経験や視覚を使って臭いの発生場所を見つけようとする。臭いがより濃く感じられる方向に近づいていこうと考えるのが普通である。
【0018】
しかし、そのつもりだったにもかかわらず、急に臭いが薄く感じられたという経験はないだろうか? あるいは臭いに鼻が慣れてしまい、わからなくなってしまったという人もいるのではないだろうか?
このように人間にとっては、匂いを感知することはできても、匂いが漂ってくる方向を探すのは実は難しいことなのである。臭いには、光や音のような指向性がほとんどない。
発生源の近くでは強い匂いを発していても、あとは空気の流れに乗って漂うため、単純に距離と比例して匂いの濃度が濃くなると言うわけではないである。
匂いの発生源探索が難しいのは、人間にとってだけでなく、機械にとっても同じでありここにトイレの便器を使う発明性がある。トイレの便器なら空気の流れが少なく使用者が「フタをしている状態」なので漏れにくく正確な情報が得られるのである。
【0019】
医療分野では、呼気などから病気に関わる匂いを検出することで病気の早期発見が可能になり、セキュリティ分野では、爆発物や麻薬に関わる匂いを検出できれば安心安全な社会の実現につながっている。鼻のよい警察犬が麻薬や爆弾をかぎ分ける映像を誰でも見たことがあるだろう。
【0020】
カビ臭や腐敗臭を検出できれば、食品や飲料水の品質管理にも役立てることができる。臭いの検出や分析の技術が進んでも、発生源を特定する技術は現在に至るまで、確立されていない。臭い源から発生した匂いは、風や地形の影響を受けながら、時々刻々と複雑に変化しながら漂う。臭いは、『プルーム』と『フィラメント』という大きく2つの構造から成り立っている。
煙のように立ち昇った『プルーム』は、風上から風下へ流れていくが、すぐに細い『フィラメント』に分かれていく。そのため、直感的には臭いの発生源に近いほど濃度が高くなると考えがちだが、遠いところで急に濃くなる可能性があり、濃度の分布にムラが存在することとなる。トイレ内検知の合理性がここにある。
【0021】
また「酒臭い」の原因となっている主成分は、アルコール成分であるエタノールと、アルコールが代謝される過程で生成されるアセトアルデヒドである。飲み過ぎて肝臓の機能が許容量を超えてしまうと、アルコール代謝が弱まり「酒臭い」を作ってしまうのである。酒臭い原因はここにある。
【0022】
昆虫の触角をそのまま使った臭いセンサーを開発している研究者によれば、蝶や蜂は遠く離れた花を見つけて蜜を吸い、カブトムシやクワガタは真夜中の暗闇であっても樹液に集まり蜜を吸いに寄る。それが可能なのは、嗅覚が発達しているためである。
昆虫が非常に鋭い嗅覚機能を持っていることは昔から知られている。ガ類のオスは、自然環境下でも数百m先にある匂いの発生源をたどることができると言われており、その能力はエサやパートナーを探すのに役立てられている。
中でも、シルクの原料となる繭を作ることで知られるカイコガのオスは、メスから放出されるボンビコールというフェロモンを極めて高感度、高選択的に触角で感知して、メスの探索を始めることが知られている。これは触角などに発現した嗅覚受容体と呼ばれる膜タンパク質、イオンチャンネル、そこに流れる電流が作用しているのである。今後、臭いセンサー開発の大きなヒントになることは間違いないだろう。
【0023】
トイレ内の臭いとして、腸の働きが弱いときはにおいは弱くなり、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると、においが強くなる。 また、未消化たんぱくはアルカリ性のにおい、未吸収の炭水化物は発酵して酸性臭、肉食が多いときは腐敗臭、脂肪便は酸性臭、膵疾患や直腸ガンでは特に強いにおいを発する。
「用足し」には、排便回数、排便量、性状(水様、ドロ状、兎糞状)、混入物(粘液、膿、血液)、食事内容、生活態度などの要素がある。
【0024】
1.排便回数:1日3回から1週3回程度の回数なら正常範囲内で、1日1~2回。
2.便の量:食べるものの量や種類によって違ってくるが、植物性の食物を多く食べる人では量が多く軟らかい便で、肉類を多く食べる人では乾燥した少ない便をする傾向がある。
1日の量の平均は100~200gぐらいで、重さの2/3が水分、1/3は腸内細菌、セルロースや不消化物、胃や腸の分泌物や剥離した細胞からなります。脂肪の排出量は約2g程である。
3.性状:健康な便・・・黄褐色のバナナ状または半練り状でにおいが少なく、するりと出るソフトなものが多い。ドロ状、水様性・・・下痢です。水様性の場合、粘液、血液、膿などが混じると細菌性赤痢や伝染性下痢、アレルギー性などが考えられる。兎糞状の便・・・ウサギの糞のようなコロコロとした便が出る場合は、大腸のどこかがけいれんしているけいれん性便秘が考えられる。太くて硬い便・・・排便時に便柱が太くて硬い場合は、大腸の運動が低下している弛緩性便秘が考えられる。硬くて断片的な便・・・たびたび便意をこらえることによって、直腸の感受性が低下して起こる。
4.におい:食べた物や疾患によって影響されるが、においのもとは腸内細菌によってたんぱく質が分解された結果できるスカトール、インドールという物質によるものである。腸の働きが弱いときはにおいは弱くなり、便秘などで腸内の滞留時間が長くなると、においが強くなる。また、未消化たんぱくはアルカリ性のにおい、未吸収の炭水化物は発酵して酸性臭、肉食が多いときは腐敗臭、脂肪便は酸性臭、膵疾患や直腸ガンでは特に強いにおいを発することとなる。
5.色:黄褐色・・・正常な便の色調です。これは胆汁色素ビリルビンによると考えられている。黄色・・・高度の下痢便などで見られます。牛乳の多飲、ダイオウ末、センナの下剤の服用や脂肪便のときでも見られる。茶~茶褐色・・・食べ過ぎ、飲み過ぎの場合が多い。濃褐色・・・便秘の時や肉類の多い食事で見られます。また、ココアやチョコレートを大量に食べる人でもこの様な色になる。黒色・・・上部消化管の出血でコールタールに似ているため、タール便ともいう。50~75ML以上の出血で便を黒色にし、1000ML以上の出血は2~3日続いてタール便となる。また、イカ墨料理、ビスマス剤、鉄剤、薬用炭も黒色便になる。緑色・・・母乳の赤ちゃんの便や緑色を呈したクロロフィルを多く含む緑色野菜を大量に食べる人の便は、緑色になる。
赤色・・・赤色は出血した場所が肛門に近いほど新鮮血を呈する。痔核や肛門裂傷は血液そのものの新鮮血で、S状結腸や直腸よりの出血は、新鮮血と凝血した血液の固まりを含んでいる。上行結腸や横行結腸よりの出血は濃紫色、血液が便の周囲に付着しているのは直腸や肛門よりの出血と考えられる。
赤黒いゼリーのようなものは、腸重積の疑いがある。灰白色・・・胆汁の出が悪いか、胃透視時のバリウムによるものです。腸結核、膵疾患でもこの様な色になる。
【0025】
便の色に影響を及ぼす薬剤として:白色・・・透視用バリウム、銀白色・・・水酸化アルミニウム(制酸剤)などのアルミニウム塩、白色残渣・・・バルプロ酸ナトリウム徐放剤(抗てんかん剤・賦形剤の一部が溶解せず排泄されるため)、黒色・・・ビスマス塩製剤(下剤)、硫酸鉄(鉄剤)、プロトポルフィリンナトリウム(慢性肝疾患治療剤)、薬用炭(吸着剤)、緑色・・・クロロフィル配合剤(消化潰瘍治療剤)
赤色・・・セフジニル(抗生物質・粉ミルク、経腸栄養剤など鉄添加製剤との併用で着色)、フェノバリン、赤色~黒色・・・ワルファリンカリウム(抗凝血剤・胃腸出血の徴候)、橙赤色・・・リファンピシン、リマクタン(抗結核剤)などがある。
【0026】
6.特徴ある便:米のとぎ汁のような乳白色・・・コレラ特有の便の症状です。乳幼児の場合はロタウイルスが疑われる。いちごゼリー状・・・アメーバー赤痢に特徴的である。タール便・・・上部消化管からの出血が疑われる。
【0027】
便のにおいで、自身の健康状態はわかると感じている人は多いであろう。それくらい便は大切なのである。自身で観察してみると「今日は臭いな」「今日はそうでもないかも」と、日々変化を感じるものである。
では一体、この便のにおいの正体は何なのだろう?ざっくりと判別した場合、この便の特有のにおいの主な成分は、「インドール」や「スカトール」と呼ばれるものである。
たんぱく質が悪玉菌によって分解されるときに出る物質である。これが高濃度になると、いやな臭いになってしまう。つまり、肉中心の高脂肪・高たんぱくな食事を続けていると、便が臭くなるとされる。赤ちゃんの頃はビフィズス菌などの善玉菌優位だったものが、加齢によってどんどん悪玉菌優位になり、50代ではビフィズス菌は5&#12316;8%、60代では1%と悪玉菌優位に傾いてしまう。
老年期では便の量自体も減って、便秘がちになり、便の臭いもきつくなるとされてる。善玉菌や悪玉菌の話やビフィズス菌などが多く出回るのは腸内環境の良化を謡うものが多いようである
【0028】
個人差が多いのが臭いの感覚である。ここにも臭いに客観的、科学的根拠を持ち込んだ本発明性がある。ある人には「凄く臭う」場合でも、ある人には「気にならない」「良い臭い」というのが個人差の強い「臭いに関する個人差」なのである。
もちろんアレルギー性鼻炎や、アレルギー体質、個人的記憶、なども臭い意識に大きく影響する。
【0029】
病気になると体臭が変わる? 知っておきたい体臭と病気の関係として、病気などが原因で独特の体臭が生じることもある。漢方医学ではヒトが発するさまざまな「ニオイ」もまた、診断を行ううえで大切な情報源とされている。その一方で、客観的に体臭があるわけではないのに、「自分の体臭が気になる」と悩む方もいる。
【0030】
デリケートゾーンのおりものの匂いが臭い原因として次のようなものが考えられる。1.細菌性腟症、2.カンジダ症、3.腟トリコモナス症、4.クラミジア感染症などがある。
また気になる臭いとして、5. 生臭い・イカ臭い場合にはどのような病気が考えられるのか?、6. おりものは通常どのような色をしているのか?、7.おりもののにおいは市販薬で治療できるのか?、8. おりものの色が黄緑色ですが、どのような病気が考えられのか?など一人で悩んでいる女性も多いと考えられる。
上記のような「個人で悩んでいる問題」に対してもAIがビッグデータをもとに専門家の意見も参考にしながら的確な答えを、匿名でかつ個人宛に誰にも知られることなく、納得のいく答えが得られるのも本発明の大きな進歩性、新規性であろう。
トイレの臭いから得られる情報がもたらす福音と言えよう。
【0031】
美容に寄与するフィードバック情報として、肌荒れのメカニズムなどがある。便秘になるとお肌がカサカサしたり、吹き出物やニキビができやすくなる。これは、大腸と皮膚それぞれの働きに関係している。大腸は水分を吸収する働きのほかに、吸収した栄養素を血液に取り込み全身に送り込む働きがある。一方、皮膚は汗や皮脂によって老廃物を排泄する働きがある。
便秘で大腸に長時間便が残っていると、腸内で便の腐敗が進み、悪玉菌が増えて、アンモニアなどの有害便秘で痩せづらくなることも考えられる。この有害物質、肌荒れだけではなく、ダイエットにも影響があると考えられている。
肝臓で栄養素の代謝・吸収をする際に使用されるエネルギーが、血液中の有害物質を取り除くことに浪費されてしまうため、身体の基礎代謝が低下して、痩せづらい体質になってしまう場合も考えられる。便秘は美容の大敵! 便秘を解消して、キレイを目指せることも可能である。便秘を解消する生活習慣や、食品や調理方法がフィードバックされるのも女性にとっては楽しいことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
自動排尿便処理装置 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-331279 公開 2020-148722
国際特許分類(IPC): A61F5/451 A61F5/44 A61G9/02
【0033】
人体仰臥用便器の検知システム 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-025774 公開 2009-183423
国際特許分類(IPC): A61F6/44 A61F5/451 A61G9/02
【0034】
自動排尿便処理装置 出願人: 中村 稔 株式会社サンヨーテック
発明者: 中村 稔, 金 容河, 都 鉉玉
出願 2008-025772 (2008/02/05) 公開 2009-183421 (2009/08/20)
国際特許分類(IPC): A61G7/02 A61F5/451
【0035】
排泄物処理装置の排泄物処理方法 出願人: 株式会社アイ・ウェーブ
発明者: 黒川 隆, 井川 大造, 岩井 洋
出願 2008-242458 (2008/09/22) 公開 2010-069210 (2010/04/02)
国際特許分類(IPC): A61F5/451 A61F5/44 A61G9/02
【0036】
空気清浄機の汚染度感知装置及びその方法 出願人: 三星電子株式会社
Samsung Electronics Co.,Ltd.
発明者: 金 善 昇, 崔 源 宇
出願 2005-089146 (2005/03/25) 公開 2006-122644 (2006/05/18)
国際特許分類(IPC): A61L9/00 F24F7/00
【0037】
悪臭源検出排除方法及び悪臭源検出排除装置
出願人: 森泉 豊栄、石田 寛 株式会社日鉄エレックス
発明者: 森泉 豊栄, 石田 寛, 田中 純一, 末広 要三郎, 堀田 源治
出願 2003-207035 (2003/08/11) 公開 2005-061836 (2005/03/10)
国際特許分類(IPC): G01N27/04 A47L11/10 A47L11/30 A61L9/14 B25J5/00 B25J19/02
【0038】
口臭測定システム
出願人: エースエンカンパニーリミテッド ACEN CO. LTD.
発明者: ソン ヒナム, パク ムンヒ, リ ドンウ
出願 2014-559817 (2012/12/28) 公開 2015-512043 (2015/04/23)
国際特許分類(IPC): G01N33/497 G01N33/98
【0039】
センサー反応型電動歯ブラシ及びその使用法
出願人: ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
発明者: アレクセイ、ミカイロビッチ、ピニャイェフ, エリック、アルトマン、グルボーン、ジュニア, スティーブン、アンドラス、コバックス, チャンチャル、クマール、ゴーシュ
出願 2008-500690 (2005/03/09) 公開 2008-532619 (2008/08/21)
国際特許分類(IPC): A61C17/00 G01N21/64 A61N5/06
【非特許文献】
【0040】
齋藤 滋. 細菌性腟症についての最新の話題. 感染症TODAY. 2014.
性感染症診断・治療ガイドライン2016.
日本性感染症学会誌. 2016. Vol.27, No1 Supp. P77-80.
【0041】
Amsel, R., Totten, P.A., Spiegel, C.A. et al. Nonspecific vaginitis. Diagnostic
criteria and microbial and epidemiologic associations. Am. J. Med. 1983. 74: 14&#8211;22.
【0042】
McGregor, J.A. and French, J.I. Bacterial vaginosis in pregnancy. Obstet. Gynecol. Surv. 2000; 55: S1&#8211;S19.
【0043】
Verstraelen, H., Verhelst, R., Vaneechoutte, M. et al. The epidemiology of bacterial vaginosis in relation to sexual behaviour. BMC Infect. Dis. 2010; 10: 81.
【0044】
Vallor, A.C., Antonio, M.A., Hawes, S.E. et al. Factors associated with acquisition of, or persistent colonization by, vaginal lactobacilli: role of hydrogen peroxide production. J. Infect. Dis. 2001; 184: 1431&#8211;1436.
【0045】
Verstraelen, H., Verhelst, R., Vaneechoutte, M. et al. The epidemiology of bacterial vaginosis in relation to sexual behaviour. BMC Infect. Dis. 2010. 10: 81.
【0046】
Liu, C.M., Hungate, B.A., Tobian, A.A.R. et al. Penile microbiota and female partner bacterial vaginosis in Rakai, Uganda. mBio. 2015; 6: e00589‐15.
【0047】
Zozaya, M., Ferris, M.J., Siren, J.D. et al. Bacterial communities in penile skin, male urethra, and vaginas of heterosexual couples with and without bacterial vaginosis. Microbiome. 2016; 4: 16.
【0048】
Evans, A.L., Scally, A.J., Wellard, S.J. et al. Prevalence of bacterial vaginosis in lesbians and heterosexual women in a community setting. Sex. Transm. Infect. 2007; 83: 470&#8211;475.
【0049】
Bradshaw, C.S., Walker, S.M., Vodstrcil, L.A. et al. The influence of behaviours
and relationships on the vaginal microbiota of women and their female partners:
the WOW health study. J. Infect. Dis. 2014; 209: 1562&#8211;1572.
【0050】
Vodstrcil, L.A., Walker, S.M., Hocking, J.S. et al. Incident bacterial Vaginosis
(BV) in women who have sex with women is associated with behaviors that suggest
sexual transmission of BV. Clin. Infect. Dis. 2015; 60: 1042&#8211;1053.
【0051】
日本産婦人科学会・日本産婦人科医会編集監修. 産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020. P19-20.
【発明の概要】
【0052】
本発明は「トイレに必ず持ち込む電気デバイス」という点と、「トイレは究極のプライベート空間と時間」という点に着目し、現代、未来におけるそれぞれの特徴を生かし個人の健康管理と疾患予防、滋養情報、美容増進に役立てるものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0053】
高齢化とやわらかく消化の良い食品が溢れ、コロナウイルスによるリモートワークなど運動不足も重なり腸内環境は悪化しがちである。一方、携帯電話を中心とする情報化社会はとどまることはない。本発明は現代社会を直視し現代人の健康をモバイルで解決しようとするものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】トイレットでパソコン
図2】トイレスマホ
図3】トイレは携帯電話必須のプライベートルーム
図4】トイレのない国も場所もない必須のプライベートスポット
図5】女性には特に大切なプライベートの場所と時間
図6】空気の澱むトイレットバウルはベストな情報収集チャンスでありスポット
図7】臭い感知センサー
図8】臭い感知チップス
図9】臭い分析外付けセンサー
図10】市販の匂い(臭い)感知センサーその1
図11】市販の匂い(臭い)感知センサーその2
図12】デリケートゾーンの臭いの種類
図13】臭いを電流に変えるメカニズム
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-03-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排便、排尿、生理は、食べることと同様に重要である。同時に、得るべき美容と健康情報が満載された、生けるものだけに与えられた贈り物でもある。著しく進歩したスマホの臭いセンサー技術を生かして、用を足した後の「洋式トイレ便器の臭い」を自分でスマホで1秒でキャッチして送信するか、あるいは便器に設置されたセンサーが臭いを自動検知し、用を足した人のスマホへデータを送信、そのスマホは持ち主の意志により消去されるか、厳重な秘密管理の下、臭い分析管理センターへ送られAIが解析し、美容と健康の分かりやすい情報としてスマホの持ち主へフィードバックされる。その際、用を足した人のスマホと自動交信は、個人情報として秘密が守れるように個人のQRコードを読ませるか、アクセスコードの入力など個人の秘密を守れるように、その人の選択に応じて直接にその人、あるいは臭い分析管理センターが全ての一人一人別にカスタマイズされた美容・健康情報をスマホ使用者にフィードバックして自身の美容と健康の情報が送受信できるセンサーが内蔵され、アプリケーションが選択できる臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項2】
請求項1の従属項として、チップス型のセンサーを内蔵し分析ができる半導体を組み込んだ臭い感知センサーを内蔵しその情報発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項3】
請求項1の従属項として、便座に座っただけで利用者のスマホと情報交換し、洋式便器に残った用足し後の臭いを感知し、利用者のスマホ、もしくは秘密情報管理の下に臭い集積管理分析センターに送り、利用者の美容と健康管理に役立つ情報としてフィードバックする臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項4】
請求項1の従属項として、自分の用足したトイレの臭い情報をAIが解析し美容・健康情報として利用するか選択できる臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項5】
請求項1の従属項として、自分の用足し情報がスマートフォンの個人の秘密情報として管理できる個人QRがインストールされている臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項6】
請求項1の従属項として、利用者の選択と意志に従い、利用者のスマホと便器のセンサーが自動交信し生理の臭いを分析し、記憶しユーザーのレギュラー、イレギュラー情報をフィードバックする臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項7】
請求項1の従属項として、トイレで得られた情報を他人に知らせることなく、自分のスマートフォンだけで処理し、同時に個人用に教えて欲しい情報をカスタマイズして美容、化粧品、摂取した方が良い食品、睡眠時間、お勧めの運動、休日の過ごし方、リラックスできる音楽どの情報をフィードバックしてくれる臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項8】
請求項1の従属項として、本体や、スイッチ、カバーにも抗菌加工が施された臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン
【請求項9】
請求項1従属項として、臭いから身体の異常がある可能性が発見された場合、病院、かかりつけ医、専門医の受診を勧めてくれる臭い感知センサーを内蔵しその情報を発信が可能なトイレスマートフォン