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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104038
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】振出式管状体用下栓
(51)【国際特許分類】
   A01K 87/00 20060101AFI20230721BHJP
【FI】
A01K87/00 640C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004787
(22)【出願日】2022-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉岡 正晴
【テーマコード(参考)】
2B019
【Fターム(参考)】
2B019AH02
(57)【要約】
【課題】小径管の後端を保護するとともに効率よく排水することができ、かつ、容易に製造することができる振出式管状体用下栓を提供する。
【解決手段】元管10Aに小径管(10B,10C,10D)を収納する振出式管状体10の後端に装着される振出式管状体用下栓20であって、弾性変形可能な材料で一体形成されており、元管10Aの後端に露出し、元管10Aの内径よりも大径に形成されるとともに、外部に連通する排水孔34を備えた大径部30と、大径部30に連続し、大径部30よりも小径に形成されるとともに元管10Aの後端の内周面に嵌合される小径部40と、小径部40に弾性変形可能に形成され、収納時に小径管の後端を受ける小径管受け部50と、小径部40から大径部30の排水孔34に連通する排水流路Lと、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
元管に小径管を収納する振出式管状体の後端に装着される振出式管状体用下栓であって、
弾性変形可能な材料で一体形成されており、
前記元管の後端に露出し、当該元管の内径よりも大径に形成されるとともに、外部に連通する排水孔を備えた大径部と、
前記大径部に連続し前記大径部よりも小径に形成されるとともに前記元管の後端の内周面に嵌合される小径部と、
前記小径部に弾性変形可能に形成され、収納時に前記小径管の後端を受ける小径管受け部と、
前記小径部から前記大径部の排水孔に連通する排水流路と、を備えていることを特徴とする振出式管状体用下栓。
【請求項2】
前記小径管受け部は、
前記大径部側から前記小径部側に延設された軸部と、
前記軸部から径外方向に張り出す複数の突状板部と、を備え、
前記排水流路は、前記軸部の内部に延長方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振出式管状体用下栓。
【請求項3】
前記突状板部は、前記軸部から径外方向に張り出す下板部と、前記下板部に対して前記大径部とは反対側に配置された上板部と、前記下板部と前記上板部とを連結する折返し部と、を備えていることを特徴とする請求項2に記載の振出式管状体用下栓。
【請求項4】
前記小径管受け部は、前記小径部の内周面から軸心に向けて張り出す複数の突状板部で構成されており、
前記排水流路は、複数の前記突状板部の先端側に設けられた開口部から前記排水孔に連通していることを特徴とする請求項1に記載の振出式管状体用下栓。
【請求項5】
複数の前記突状板部は、先端側に向かうにつれて前記大径部から離間する方向に傾斜していることを特徴とする請求項4に記載の振出式管状体用下栓。
【請求項6】
前記小径管受け部は、前記小径部の端面から前記元管の先端方向に斜めに立ち上がる複数の突状板部を備え、
前記排水流路は、前記端面から前記排水孔に連通する貫通孔を備えていることを特徴とする請求項1に記載の振出式管状体用下栓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振出式管状体用の下栓に関する。
【背景技術】
【0002】
釣竿、玉網等の振出式管状体の後端には、下栓が設けられている。例えば、特許文献1に記載の振出式管状体用下栓は、振出式管状体の内部に水分、ごみ、砂などの異物が付着した際、それらを排出できる排出機能を備えている。また、当該振出式管状体用下栓は、元管に順次収納される小径管(中竿管、穂先竿管)を受けるように竿受け部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-70386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の振出式管状体用下栓は、収納する際に小径管の後端を保護するために、弾性を備えた部材(板ゴム等)を接着している。振出式管状体用下栓の竿受け部に板ゴム等を接着するためには、竿受け部に大きな接着面が必要となる。このような構成であると、振出式管状体用下栓内に設ける排水孔を大きくすることができないため、振出式管状体内に水が滞留し易くなり、汚れや接着部分の劣化原因となるという問題がある。また、振出式管状体用下栓を複数の部材で構成すると、部品点数が増加するとともに、製造工程も煩雑となるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、小径管の後端を保護するとともに効率よく排水することができ、かつ、容易に製造することができる振出式管状体用下栓を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、元管に小径管を収納する振出式管状体の後端に装着される振出式管状体用下栓であって、弾性変形可能な材料で一体形成されており、前記元管の後端に露出し、当該元管の内径よりも大径に形成されるとともに、外部に連通する排水孔を備えた大径部と、前記大径部に連続し前記大径部よりも小径に形成されるとともに前記元管の後端の内周面に嵌合される小径部と、前記小径部に弾性変形可能に形成され、収納時に前記小径管の後端を受ける小径管受け部と、前記小径部から前記大径部の排水孔に連通する排水流路と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、小径管受け部が弾性変形可能に形成されているため、収納する際に小径管の後端を保護することができる。また、小径部から大径部の排水孔に連通する排水流路を備えるため、振出式管状体内に滞留した水等を効率的に排出することができる。また、一体形成されているため、容易に製造することができる。
【0008】
また、前記小径管受け部は、前記大径部側から前記小径部側に延設された軸部と、前記軸部から径外方向に張り出す複数の突状板部と、を備え、前記排水流路は、前記軸部の内部に延長方向に沿って形成されていることが好ましい。
【0009】
本発明によれば、小径管受け部を容易に構成することができる。
【0010】
また、前記突状板部は、前記軸部から径外方向に張り出す下板部と、前記下板部に対して前記大径部とは反対側に配置された上板部と、前記下板部と前記上板部とを連結する折返し部と、を備えていることが好ましい。
【0011】
本発明によれば、簡易な構成で小径管受け部の弾性を高めることができる。
【0012】
また、前記小径管受け部は、前記小径部の内周面から軸心に向けて張り出す複数の突状板部で構成されており、前記排水流路は、複数の前記突状板部の先端側に設けられた開口部から前記排水孔に連通していることが好ましい。
【0013】
本発明によれば、小径管受け部を容易に構成することができる。
【0014】
また、複数の前記突状板部は、先端側に向かうにつれて前記大径部から離間する方向に傾斜していることが好ましい。
【0015】
本発明によれば、小径管受け部の耐久性を高めることができる。
【0016】
また、前記小径管受け部は、前記小径部の端面から前記元管の先端方向に斜めに立ち上がる複数の突状板部を備え、前記排水流路は、前記端面から前記排水孔に連通する貫通孔を備えていることが好ましい。
【0017】
本発明によれば、小径管受け部を容易に構成することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る振出式管状体用下栓によれば、小径管の後端を保護するとともに効率よく排水することができ、かつ、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る下栓が装着される釣り竿を示す側面図である。
図2】第一実施形態に係る下栓を示す斜視図である。
図3】第一実施形態に係る下栓を示す断面図である。
図4】第二実施形態に係る下栓を示す断面図である。
図5】第三実施形態に係る下栓を示す斜視図である。
図6】第三実施形態に係る下栓を示す断面図である。
図7】第四実施形態に係る下栓を示す斜視図である。
図8】第四実施形態に係る下栓を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第一実施形態>
以下、添付した図面を参照し、本発明の振出式管状体用下栓(以下、単に「下栓」とも言う。)に係る第一実施形態について説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は、適宜省略する。また、各実施形態の構成は、他の実施形態に適宜組み合わせて適用することもできる。
【0021】
図1に示すように、本実施形態の釣竿1は、振出式管状体10と、下栓20と、を備えている。振出式管状体10は、元管10Aと、中管(小径管)10Bと、先管(小径管)10Cと、穂先(小径管)10Dと、を備える振出式の管状体である。元管10Aの後端に、下栓20が装着されている。元管10A、中管10B、先管10C及び穂先10Dは、いずれも筒状を呈し、例えば、繊維強化樹脂で形成されている。なお、小径管の本数については1本以上であれば何本であってもよい。また、本実施形態の振出式管状体10は、釣竿を例に説明するがこれに限定されず、例えば、玉の柄等の振出式の管状体であってもよい。
【0022】
図2図3に示すように、本実施形態の下栓20は、大径部30と、小径部40と、小径管受け部50と、排水流路Lと、を備えている。本実施形態の下栓20は、大径部30、小径部40及び小径管受け部50が弾性変形可能な樹脂等で一体形成されている。本実施形態の下栓20は、例えば、3Dプリンタを用いて形成することができる。
【0023】
図3に示すように大径部30は、下栓20を元管10Aの後端に取り付けた状態で外部に露出する部位であり、元管10Aの内径よりも大径に形成されている。大径部30は、大径部本体31と、受け部32と、大径端部33と、排水孔34と、大径底部35と、を備えている。
【0024】
大径部本体31は、略円筒形状を呈しており、元管10A側には小径部40が連続して形成され、反対側は大径端部33によって閉塞されている。大径部本体31の外周面にはデザインや凹凸等を施してもよい。受け部32は、小径部40の基端から径外方向に垂直に張り出す段差である。受け部32は、元管10Aの基端が当接する部位である。受け部32の外径は、元管10Aの外径と概ね同一になっている。
【0025】
大径端部33の中心には、外部に連通する排水孔34が形成されている。本実施形態の大径端部33は平坦面となっているが、これに限定されるものではない。例えば、元管10Aから離間する方向に膨らむように丸みを帯びていてもよい。大径底部35は、径外方向から径内方向に向けて下り傾斜となり、すり鉢状に傾斜している。
【0026】
小径部40は、大径部30に連続して形成され、元管10Aの内周面に嵌合される部位である。小径部40は円筒形状を呈し、小径部40外径は、大径部30の外径よりも小さくなっている。小径部40は、中空の筒部41と、元管10A側に開口する開口部42とを備えている。筒部41の外周面には、微細な複数の溝(凸凹)が施されている。これにより、元管10Aに圧入する際の圧入抵抗を低減することができる。
【0027】
図1図3に示すように、小径管受け部50は、元管10Aに順次収納される小径管(中管10B、先管10C及び穂先10D)の後端縁を受ける部位である。小径管受け部50は、軸部51と、複数の突状板部52とを備えている。
【0028】
図3に示すように、軸部51は、大径部30の大径底部35から小径部40側に延設された柱状の部位である。軸部51は、分割構成されており、突状板部52の数に合わせて形成されている。本実施形態では、突状板部52が8枚で構成されているため、軸部51は同形状で8分割になっている。軸部51の内部には、延長方向に貫通するとともに、排水孔34に連通する貫通孔が形成されている。
【0029】
突状板部52は、軸部51から径外方向に張り出しており、平面視して略三角形状を呈している。突状板部52は小径部40の内周に複数形成されており、隣り合う突状板部52同士は隙間Sをあけて離間している。複数の突状板部52の先端側には、小径管受け部排水孔54が形成されている。小径管受け部排水孔54と、軸部51の貫通孔とで排水流路Lが形成されている。排水流路Lは、排水孔34に連通している。
【0030】
突状板部52は、軸部51から径外方向に張り出す下板部52aと、下板部52aに対して大径部30とは反対側に配置された上板部52bと、下板部52aと上板部52bとを連結する折返し部52cと、を備えている。下板部52aと上板部52bとはいずれも板状部であって、上下方向にわずかな隙間をあけて対向している。また、上板部52bの上面は、軸心Oから離間するにつれてわずかに下るように傾斜している。また、折返し部52cと小径部40の内周面とはわずかな隙間S1をあけて離間している。なお、突状板部52は、折り返し構造としたが、折り返さず一枚の板状構造としてもよい。
【0031】
排水流路Lに流入した水は、排水孔34から外部に排出されるようになっている。また、上板部52b上の水は、隙間S又は隙間S1から小径部40の内周面、軸部51又は大径底部35につたって流下し、軸部51に設けられた連通路(図示省略)を介して排水孔34から外部に排出されるようになっている。
【0032】
以上説明した本実施形態の下栓20によれば、小径管受け部50が弾性変形可能に形成されているため、収納する際に小径管(中管10B、先管10C及び穂先10D)の後端を保護することができる。また、小径部40から大径部30の排水孔34に連通する排水流路Lを備えるため、振出式管状体内に滞留した水等を効率的に排出することができる。また、小径管受け部50には隙間S,S1及び小径管受け部排水孔54が形成されているため、水を排水流路Lへと導きやすい構造となっており、排水効率を高めることができる。また、下栓20は、一体形成されているため、容易に製造することができる。
【0033】
また、小径管受け部50は、大径部30側から小径部40側に延設された軸部51と、軸部51から径外方向に張り出す複数の突状板部52と、を備えている。これにより、小径管受け部50を容易に構成することができる。また、軸部51の内部に延長方向に沿って形成される排水流路Lを備えているため、振出式管状体10の水は突状板部52をつたって排水流路Lへと流れ、排水孔34から外部へと排出することができる。また、大径底部35も下り傾斜(すり鉢状)になっているため、水を排水孔34へ導きやすくなっている。
【0034】
また、突状板部52は、下板部52aと、上板部52bと、下板部52aと上板部52bとを連結する折返し部52cと、を備えている。これにより、突状板部52の弾性力をより高めることができ、下板部52aと上板部52bとの隙間で小径管との衝撃を吸収することができる。また、下栓20の内部が中空になっているため、軽量化を図ることができる。
【0035】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る下栓について説明する。図4に示すように、第二実施形態では小径管受け部50Bの構成が第一実施形態と相違する。第二実施形態に係る下栓20Bでは、第一実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0036】
本実施機形態の小径管受け部50Bの突状板部52Bは、高さ方向に四段連続で形成されている。突状板部52Bは、下板部52Baと、上板部52Bbと、下板部52Baと上板部52Bbとを連結する折返し部52Bcと、を備えている。本実施形態では、一つの軸部51Bに対して突状板部52Bを4つ(四段)設ける構成としたが、3つ以下でもよいし、5つ以上としてもよい。
【0037】
以上説明した下栓20Bによっても第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、突状板部52Bの数を高さ方向に増やすことで、小径管受け部50Bの弾性をより高めることができる。
【0038】
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態に係る下栓について説明する。図5図6に示すように、第三実施形態では下栓20Cの内部構造が第一実施形態と相違する。第三実施形態に係る下栓20Cでは、第一実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0039】
図6に示すように、下栓20Cは、大径部30と、小径部40と、小径管受け部50Cと、排水流路L1と、を備えている。小径管受け部50Cは、小径部40の内周面から軸心Oに向けて張り出す複数の突状板部52Cで構成されている。各突状板部52Cは、略三角形状を呈し、先端側が自由端になっている。突状板部52Cは、先端に向かうにつれて前端側(大径部30から離間する側)に向けて傾斜している。隣り合う突状板部52Cは隙間S2をあけて離間している。複数の突状板部52Cの先端側には、略円形の突状板開口部(開口部)54Cが形成されている。
【0040】
図6に示すように、大径部30及び小径部40の内部には、傾斜部51Cが形成されている。傾斜部51Cは、第一傾斜部51Caと、第二傾斜部51Cbとで構成されている。第一傾斜部51Caは、筒状を呈し後端は排水孔34に連通し、前端は前端側に開放されている。第一傾斜部51Caは、後端に向かうにつれて縮径するように傾斜している。第二傾斜部51Cbは、第一傾斜部51Caの前端と小径部40の内周面とを連結して傾斜している。第二傾斜部51Cbは、後端に向かうにつれて縮径するように傾斜している。第二傾斜部51Cbの傾斜角度は、第一傾斜部51Caの傾斜角度よりも緩くなっている。大径部30及び小径部40の内部には、第二傾斜部51Cbと大径底部35とを連結する筒状の補強部53Cが形成されている。
【0041】
突状板開口部(開口部)54Cと傾斜部51Cとで排水流路L1が形成されている。排水流路L1に流入した水は、排水孔34から外部に排出されるようになっている。また、突状板部52C上の水は、隙間S2から傾斜部51Cに沿って流下し、排水孔34から排出されるようになっている。
【0042】
以上説明した下栓20Cによっても第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、複数の突状板部52Cを小径部40の内周面から軸心Oに向けて延在させた構成とすることで、小径管受け部50Cを容易に構成することができる。また、排水流路L1を設けることで、排水効率を高めることができる。
【0043】
また、突状板部52Cは、小径管を収納していない状態で、先端側に向かうにつれて大径部30から離間する方向に傾斜しているため、耐久性を高めることができる。さらに、補強部53Cを備えるため、下栓20Cの強度を高めることができる。
【0044】
第三実施形態においては、小径管受け部50Cを複数の突状板部で構成したが、小径管受け部50Cを単一の突状板部で構成してもよい。また、突状板部52Cは、軸心Oに対して垂直となるように形成してもよい。
【0045】
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態に係る下栓について説明する。図7図8に示すように、第四実施形態では、小径管受け部50Dの構成が第一実施形態と相違する。第四実施形態に係る下栓20Dでは、第一実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0046】
図7に示すように、小径管受け部50Dは、端面51Dと、突状板部52Dと、貫通孔54Dと、を備えている。端面51Dは、小径部40の前端を覆うように形成されている。端面51Dの中心には貫通孔54Dが形成され、大径部30の排水孔34(図3参照)に連通している。本実施形態の端面51Dは、平坦面であるが、貫通孔54Dに向けて下方に傾斜する傾斜面としてもよい。
【0047】
突状板部52Dは、端面51Dから元管10Aの先端方向に斜め上方に立ち上がるように形成されている。つまり、突状板部52Dの基端は端面51Dに連続し、突状板部52Dの先端は自由端になっている。各突状板部52Dは、同じ形状を呈し、同じ向きで90度ずつ位相して配置されている。突状板部52Dは本実施形態では4枚としているが、2枚以上で適宜設定すればよい。
【0048】
以上説明した第四実施形態においても、第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。各突状板部52Dは小径管の後端が当接した際に、概ね均等に撓むため衝突を吸収することができる。
【0049】
以上、本願発明に係る実施形態について説明した。本発明は、前述の実施形態に限らず各構成要素については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、突状板部に排水用の孔又は溝を設けてその孔又は溝から排水流路へと水を導くような構成としてもよい。また、突状板部の補強のためにリブを設けてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 釣竿
10 振出式管状体
20 下栓
30 大径部
40 小径部
50 小径管受け部
51 軸部
52 突状板部
L 排水流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8