(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010447
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20230113BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114589
(22)【出願日】2021-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】518130990
【氏名又は名称】株式会社インフィニティエージェント
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】岡田 裕平
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB23
(57)【要約】
【課題】借り手にとって高い利便性を実現できる情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、住宅ローンの借り換えを希望する借り手3の融資に関するデータを取得する融資データ取得部23と、融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の対象住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定部24と、を備える。融資データ取得部23は、借り手の現在の住宅ローンの状況を示す現在住宅ローンデータを取得し、住宅ローン商品設定部24は、対象住宅ローン商品と前記現在住宅ローンデータに基づいて借り換えた場合の差額を算出する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅ローンの借り換えを希望する借り手の融資に関する融資データを取得する融資データ取得部と、
前記融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の対象住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記融資データ取得部は、借り手の現在の住宅ローンの状況を示す現在住宅ローンデータを取得し、
前記住宅ローン商品設定部は、前記対象住宅ローン商品と前記現在住宅ローンデータに基づいて借り換えた場合の差額を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記住宅ローンの対象である住宅を対象とする住宅設備情報を出力する住宅設備情報出力部を備える
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記住宅ローン商品設定部は、前記対象住宅ローン商品と前記住宅設備情報とに基づいて前記住宅と前記住宅設備情報を含む住宅ローンのシミュレーション結果を出力する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記融資データと前記対象住宅ローン商品の貸付条件とに基づいて借り手が前記金融機関の融資条件を満たすか否かを示す判定結果を出力する事前審査部を備える
請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記事前審査部は、事前審査を行う外部情報処理装置に前記融資データを送信し、該外部情報処理装置から受信した審査結果に基づいて前記判定結果を出力する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
貸し手の情報処理装置と、借り手の情報処理装置と、融資アドバイザの情報処理装置とを接続し、相互にコミュニケーションを行うコミュニケーション処理部を備える
請求項1から7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
住宅ローンの借り換えを希望する借り手の情報処理装置から融資に関するデータを取得する融資データ取得機能と、
融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定機能と、
を備える融資支援プログラム。
【請求項9】
住宅ローンの借り換えを希望する借り手の情報処理装置から融資に関するデータを取得する融資データ取得ステップと、
融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定ステップと、
を備える融資支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、借り手が金融機関から融資を受ける場合に、融資申込をする借り手が複数の金融機関の中から、最も有利な条件を提示する金融機関を選択して紹介するシステムが利用されている。この種の技術が記載されるものとして例えば特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるような融資仲介システムでは、確定していない融資についての返済計画が不明確であり、融資審査が金融機関によってのみ行われるため審査に時間がかかり、複数の金融機関に同時に審査をかけることが出来ない。また、リフォームのような追加融資の審査を行うのに更に時間がかかり、リフォームのような追加の融資を同一の金融機関に頼まざるを得なくなる、といった問題が生じていた。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、借り手にとって高い利便性を実現できる情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様である、情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法は、住宅ローンの借り換えを希望する借り手の融資に関するデータを取得する融資データ取得部と、融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の対象住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法によれば、借り手にとって高い利便性が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る融資支援システムの構成例を示す模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理装置が提供するサイトの一例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理装置によって借り手端末に表示される融資条件及び返済額等の一例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置によって借り手端末に表示される住宅ローン商品を説明する画面の例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置によって借り手端末に表示される住宅設備情報を説明する画面の例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置によって借り換えが支援される流れを示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置において借り換えが支援され、情報処理装置により事前審査が行われる場合の流れを示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る融資支援システムによってリフォームを含めて支援される構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1に示すように、本実施形態の情報処理装置10は、インターネット2を介して借り手情報処理装置31に対して融資支援に関するサービスを提供する。但し、インターネット2は、電子情報を交換できれば良く、イントラネットワーク、専用回線等であっても良い。
【0011】
情報処理装置10は、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な汎用のパーソナルコンピュータであっても良いし、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。情報処理装置10は、入出力部11と接続されており、適宜制御される。但し、入出力部11は、情報処理装置10の一部であっても良い。
【0012】
借り手情報処理装置31は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等の借り手が所有するコンピュータである。情報処理装置10に接続される借り手情報処理装置31の台数n台(nは、任意の自然数)は、情報処理装置10の通信能力及び管理能力等によって最大接続数を設定しても良いが、特に制限はない。
【0013】
以下の説明において、n台のうちの1つである借り手情報処理装置31を説明する場合には、符号の末尾の数字又はnが省略され、単に「借り手情報処理装置31」と称される。n台のうちの第nの借り手情報処理装置31を説明する場合には、例えば、「第1の借り手情報処理装置31-1」のように称する。
【0014】
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0015】
図2に示すように、情報処理装置10は、制御部20を備え、プロセッサ13と、ROM(Read Only Memory)14と、RAM(Random Access Memory)15と、入出力部11と、通信部12と、入出力インターフェース17とを有する。
【0016】
プロセッサ13は、各種演算及び処理を行う。プロセッサ13は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)等である。或いは、プロセッサ13は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサ13は、これらにハードウェアアクセラレーター等を組み合わせたものあっても良い。
【0017】
プロセッサ13、ROM14及びRAM15は、バス16を介して相互に接続されている。プロセッサ13は、ROM14に記録されているプログラム又はRAM15にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。プログラムの一部又は全部は、プロセッサ13の回路内に組み込まれていても良い。
【0018】
バス16は入出力インターフェース17にも接続される。入出力インターフェース17には、入出力部11と、通信部12と、が接続されている。
【0019】
入出力部11は、有線又は無線により電気的に入出力インターフェース17に接続される。入出力部11は例えばキーボード及びマウス等の入力部と画像を表示するディスプレイ及び音声を拡声するスピーカ等の出力部とによって構成される。なお、入出力部11はタッチパネルのように表示機能と入力機能が一体的な構成であっても良い。
【0020】
通信部12は、プロセッサ13が、インターネット2を介して他の装置(例えば、借り手情報処理装置31)との間で通信を行う装置である。
【0021】
ここで示したハードウェア構成は、あくまで一例であり、特にこの構成に限定されるわけではない。シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA(Field‐Programmable Gate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものをプロセッサとして機能的構成を実現するものとして採用しても良い。
【0022】
なお、本実施形態において、借り手情報処理装置31も、情報処理装置10と同様のハードウェア構成を備える。
【0023】
図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置10の機能的構成のうち、融資支援を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0024】
本実施形態における融資支援を実現する機能は、演算処理を実行するプロセッサ13によって実現される制御部20によって実行される。
【0025】
本実施形態の制御部20は、通信処理部21と、表示処理部22と、融資データ取得部23と、住宅ローン商品設定部24と、住宅設備情報出力部25、事前審査部26と、住宅設備業者選定部27と、コミュニケーション処理部28と、記憶部29とを機能的構成として有する。以下、各機能的構成について説明する。
【0026】
初めに各部の機能の概要を説明する。
【0027】
通信処理部21は、通信部12を介して借り手情報処理装置31とインターネット2を介して通信するための処理を実行する。
【0028】
表示処理部22は、情報処理装置10に接続されている入出力部11、及び、通信部12を介して接続される借り手情報処理装置31に対して融資支援に関する機能を示す画像を表示するための処理を実行する。
【0029】
融資データ取得部23は、貸し手4の融資データを取得する。貸し手4からの融資データは、例えば、インターネット2を介して、或いは直接スタッフによる入出力部11からの入力により取得される。
【0030】
融資データ取得部23は、通信処理部21によって外部の借り手3との通信が確立された状態で、借り手3から融資に関するデータを取得するための処理を実行する。取得された融資データは、記憶部29に格納される。
【0031】
融資データは、借り手3の借り入れ希望額、年収、職業、年齢等の与信に関するデータ等であり、貸し手4の商品の利率、固定金利変動金利の別、融資条件等である。
【0032】
住宅ローン商品設定部24は、貸し手4の利率、融資条件の厳しさと、借り手3の借り入れ希望額、年齢、年収等を総合的に判断し、貸し手4の商品の候補を絞り込み、融資内容、返済計画等を作成する。
【0033】
住宅設備情報出力部25は、リフォームを含めた住宅設備で住宅ローンに組み入れることができる物件の情報を出力する。
【0034】
事前審査部26は、住宅ローン商品設定部24の作成した融資提案に対して、選択された貸し手4になり代わって、事前審査を行う。リフォームを含めた住宅設備の導入が合わせて行われる場合には、住宅設備の導入を含めた融資提案に対して事前審査を行う。
【0035】
住宅設備業者選定部27は、借り換えの実施により余裕の出来た資金を元手に住宅設備の導入、例えばリフォーム、をするに際して、登録されている住宅設備業者6に相見積もりを提出させる等して、借り手3と相談の上、住宅設備業者6を選定する。ここで、住宅の増築を行うに際しての業者も含めて住宅設備業者6と称する。
【0036】
コミュニケーション処理部28は、借り手3、貸し手4、融資アドバイザ5、住宅設備業者6のそれぞれの情報処理装置を適宜接続し、相互にコミュニケーションを行う。
【0037】
記憶部29は、データ処理におけるデータの記憶を行う。
【0038】
図4は情報処理装置10を運用するスタッフ100に向けてのWEB上のサイトの構成を示す。
【0039】
借り手3向けサイト18は、アカウント作成部181、住宅融資プラン部182、チャット部183、入退会部184、ログイン/認証部185、貸し手情報部186、借り手情報部187、スケジュール管理部188等の各部からなり、ライブラリー189と接続されている。
【0040】
アカウント作成部181は、入会に際してアカウントを作成する。住宅融資プラン部182は住宅融資の入金出金に関するプランを作成する。チャット部183は、チャットによりコミュニケーションを行う。入退会部184は入退会処理を行う。ログイン/認証部185は、借り手3向けサイトへのアクセスに対して許諾否認の判断を行う。貸し手情報部186は、貸し手4である銀行等の情報を提供する。借り手情報部187は、借り手3の情報を提供する。スケジュール管理部188は、融資の認諾のスケジュール、手続きスケジュールを管理する。
【0041】
スタッフ100向けサイト19は、ログイン/認証部191、オフィス管理部192、貸し手管理部193、オプション管理部194、スタッフ管理部195、借り手管理部196、住宅融資プラン部197、スケジュール管理部198、メールテンプレート部199、テナント管理部1910、ログ管理部1911、ユーザー情報部1912の各部からなり、データベース1913と接続されている。ログイン/認証部191は、スタッフ100がスタッフ100向けサイトにログインするために本人確認の認証を行う。オフィス管理部192はスケジュール管理等オフィス管理に関するタスクを担う。貸し手管理部193は、貸し手4である銀行等の情報を管理する。オプション管理部194は、貸借に関連した特別項目であるオプションを管理する。スタッフ管理部195は、スタッフ100の顧客対応等を行う。借り手管理部196は、借り手3の借金情報、借金返済状況、年齢、年収、職業等を管理する。住宅融資プラン部197は、住宅融資について、変動か固定か、利息、借入期間、抱き合わせ条件等、プランを作成する。スケジュール管理部198は、借金の申し込みから、借入審査、頭金の支払い、等のスケジュールを管理する。メールテンプレート部199は、電子メール及び実メールの雛形であるテンプレートを作成保管する。テナント管理部1910は、本システムを利用するテナント管理を行う。ログ管理部1911は、スタッフ100が情報処理装置を操作した履歴・ログを管理する。ユーザー情報部1912は、貸し手4及び借り手3の情報を記憶する。
【0042】
本発明の一実施形態である情報処理装置10のチャット部183は、借り手情報処理装置31と融資アドバイザ5或いは住宅ローンアドバイザの情報処理装置とを接続してのチャット機能を有する。
【0043】
情報処理装置10は、住宅ローン金利等の幾つかの質問に対する借り手3の回答に基づいて、シミュレーションを行い最適なプランを選択する。そして、プロの融資アドバイザ5或いは住宅ローンアドバイザが随時チャットでサポートしつつ融資或いは借り換え融資を進行していく。
【0044】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、
図3に示すように融資データ取得部23を有する。融資データ取得部23は、住宅ローンの借り換えに際し、750行以上の全ての金融機関の融資商品或いは住宅ローン商品に関する情報を取得する。更に、本発明の一実施形態である情報処理装置10はAI(Artificial Interigence:人口知能)シミュレーション機能を有し、住宅ローン商品設定部24を通して、
図5に示すように借り換えプランをピックアップする。貸し手4の情報は、情報処理装置10を管理するスタッフ100により入力することも好ましい。
【0045】
借り手3の情報が貸し手4に伝わることなく、借り手3は貸し手4の融資商品或いは融資条件を検討することが出来る。
【0046】
図5は情報処理装置10が取得した貸し手4の住宅ローン商品の例である。現状は、借入残額が2000万円、ボーナス時返済額が1000万円、返済期間20年、金利は固定金利1.5%である。固定金利が1.5%と比較的低いものの、返済をより楽にする、或いは、返済総額をより少なくする目的で、変動金利にて借り換えを行うものである。
【0047】
借入金額、ボーナス時返済額、返済期間と金利とを元に、分割返済における毎月返済額及びボーナス時返済額とが情報処理装置10の情報処理装置10によりシミュレーション計算される。
【0048】
A銀行では金利は変動で0.428%と最低水準であり、返済期間は変更なく20年である。毎月の返済額は43482円と少ない。
【0049】
本発明の一実施形態である情報処理装置10の有するAIプログラムには、借り換え相談によるノウハウが組み込まれている。借り換えでどのくらいメリットが出るかを診断すると共に、顧客の現在の借入状況及び属性から借り換え後はどのくらいメリットが出るか自動診断し、顧客にとって最適なプランを提案する。
【0050】
図6は、本発明の一実施形態である情報処理装置10が借り手3に対して住宅ローン商品を紹介する画面の例である。ここでは、支払い総額が500万円から350万円と、150万円少なくなる例が示されている。金利のタイプ、団体信用特約の内容も示され、詳細を確認するためのページにアクセスするためのアイコンが用意されている。
【0051】
図7は、本発明の一実施形態である情報処理装置10が借り手3に対して、住宅ローンに組み込むことができる住宅設備の例を示す画面の例である。太陽電池、蓄電池、外壁塗装が挙げられている。オプションとして選択することが出来る。オプション価格が示され、詳細を確認するためのページにアクセスするためのアイコンが用意されている。
【0052】
ここまで各部の概要を説明した。以下、各部相互の連携、効果等について更に説明を加える。
【0053】
図1に示すように、本発明の一実施形態である情報処理装置10は、借り手情報処理装置31と接続されている。情報処理装置10は、貸し手4の融資情報を取得している。貸し手4は、ダイレクトメール及び特集ページ等で既存の借り手3にアプローチするだけで済み、その後のやりとりは、全て情報処理装置10を通して住宅ローンの専門家が最適なプランの提案をし、銀行打診から決済までの全ての業務を代行する。既存顧客にリフォーム及び借り換え等のアプローチをするために人員のリソースを避けない状況でも、本発明の一実施形態である情報処理装置10を使用することで、テクノロジー及び人を駆使して、人員コストを割かずに売上に貢献することが可能である。
【0054】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、オンラインでの書類回収から融資実行までサポートする。そして、フォームから入力された借り手3の個人情報が一覧化される。そして、案件の現進行状況も確認できる。
【0055】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、
図1に示すように、インターネット2を介して借り手3及び貸し手4の有する情報処理装置と接続されている。そして、取引に必要な書類は全てアップロード及びダウンロードで完結する。申請に必要な書類は情報処理装置10の上に借り手3及び貸し手4が自らアップロードすることが可能である。このため、住宅ローンについてアドバイする融資アドバイザ5が書類回収の時間を取られない。
【0056】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、画像認識部を有していることが好ましい。借り手3及び貸し手4はスマートフォン等で撮影した画像を添付するだけで手続きが済む。更に、クラウドサインを導入しているので実印が不要である。
【0057】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、
図3に示すように、書類の提出及び借り換えの審査状況が確認できる表示処理部22を有する。情報処理装置10は借り手3との連携ツールとしても使用することが出来る。履歴を共有できる契約までのタスクが一覧表示で見えるため、借り手3もスタッフ100も共通認識をもって進めることが可能である。このことは、トラブル防止につながる。
【0058】
借り手3、貸し手4、スタッフ100の3者間での伝え漏れ及び認識違いを防止することが出来る。また、契約までの進捗状況が確認できるので、3者は共通認識をもって手続きを進められる。
【0059】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、
図4に示すように、チャット機能を含むチャット部183を有する。チャット部183は、融資アドバイザ5の情報処理装置51と借り手情報処理装置31と貸し手4の貸し手情報処理装置41とを接続してのチャット機能を有する。情報処理装置10は専門の融資アドバイザ5の情報処理装置51とインターネット2を通して接続されている。専門の融資アドバイザ5が借り換え実行まで借り手3をサポートする。チャット部183の有するチャット機能を通して、融資アドバイザ5、借り手3、貸し手4の3者間でやり取りが可能である。融資アドバイザ5が徹底的にバックアップを行い、やり取りは随時確認できる。このため、融資アドバイザ5は、借り手3及び貸し手4のリアルな状況を常に把握することが可能である。
【0060】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、住宅ローンの借り換えを目的としている借り手3向けではあるが、これに加えて、借り換えにより生じる返済総額の減額を利用したリフォーム等住環境のグレードアップ、及び、太陽光発電システム等の住宅設備の購入を借り手3が見込める可能性がある。
【0061】
情報処理装置10は、
図3に示すように、住宅設備業者選定部27と事前審査部26とを有し、見直しした金利差でリフォームを借り換えに組み込むことができる。住宅設備業者選定部27は、借り換え後の総返済額の差額を活用する形で、住宅設備業者6を選定し、リフォーム商材を購入できる機能を有している。事前審査部26は住宅ローンの中にリフォームにかかる費用を入れてローンを組み、事前審査を行う。単体でローンを組むよりも安価にリフォームを実行することが出来る。リフォーム事業の中で、費用が5から300万円ほどの中核になる一般リフォーム及び住宅設備機器の交換が事業ドメインとなる。
【0062】
本発明の一実施形態である情報処理装置10では、WEB上で完結して借り手3に対する最適な提案をAI及び融資アドバイザ5が作成する。このため、住宅ローンに対する知識が不足しがちな住宅設備業者6においても、人員への教育が不要、或いは、人員の知識が不要な形で、リフォーム及び住宅ローンの借り換えを提案することが可能となる。更に、情報処理装置10においては、WEB上で全ての手続きが完結する他、手続きについて住宅ローンの融資アドバイザ5がサポート対応する。このため、住宅設備業者6において、社内の人員へ教育コストを掛ける必要がない。
【0063】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、
図1に示すように、インターネット2を通して、借り手3の有する第一の借り手情報処理装置31-1及び貸し手4の有する図示されていない貸し手情報処理装置等と接続されている。そして、借り手向けサイト18のスケジュール管理部188及びスタッフ100向けサイト19のスケジュール管理部198により、貸し手4及び借り手3及び融資アドバイザ5の3者はいつ何をするかが把握できる。スケジュールはタスクの期限設定と連携しており、いつまでに何を進めるべきかが把握でき、計画通りスムーズに進行することが可能である。また、アナログで管理していたスケジュールも追加して共有することが出来る。書類回収及び融資実行部をスケジュール共有ができる。
【0064】
本発明の一実施形態である情報処理装置10においては、WEB上で全ての手続きが完結する。このため、リフォーム及び住宅ローン借り換えに割く人員リソースが貸し手にない場合でも、住宅設備業者6は、営業人員の手間を割くことなく、追加の収益を見込める。情報処理装置10及び融資アドバイザ5に住宅ローン借り換え手続きを任せることで、住宅設備業者6の営業担当者はリフォームの提案に専念することが出来、リフォーム売り上げが増える。
【0065】
本発明の一実施形態である情報処理装置10は、複雑で面倒な住宅ローンの借り換えを簡単に楽に行うことを可能とし、生活を軽くする。世の中の住宅ローン金利が最適化され、借り手3に大きなメリットが提供される。
【0066】
本発明の一実施形態である情報処理装置10における融資実行までの基本的な流れは
図8に示すよう、借り手3の借金及び属性等からなる借り手情報が収集され(ステップS101)、次にリフォーム及び住宅設備を含めた住宅情報が収集され(ステップS102)、審査が行われ(ステップS103)、融資が実行される(ステップS104)。審査については、事前審査が貸し手4による本審査の前に行われる。事前審査は、事前審査を行う外部情報処理装置に融資データを送信し、外部情報処理装置から受信した審査結果に基づいて判定結果を出す。
【0067】
本発明の一実施形態である情報処理装置10がAI機能を有し、事前審査を独自に行うことが好ましい。情報処理装置10が
図3に示すように有する事前審査部26は、独自の審査基準のもとに融資&借り換えの審査を行う。貸し手4が1つに絞り込まれ貸し手4による本審査が行われる前に、この事前審査部26は融資実行の可能性について審査をAI機能により行う。複数の銀行の審査の厳しさ、顧客の財政状況、属性、過去の融資データを加味して借り手3の信用性が数値化され、審査が行われる。本発明の一実施形態である情報処理装置10は日本情報信用機構等の信用情報を参照しつつ独自の基準を設定し審査を行う。自動学習により情報が蓄積される。このため、まさに、顧客個別の最良の銀行及びローン商品が提案されることとなる。
図9はこの場合の処理の流れを示す。
【0068】
情報処理装置10の動作がスタートすると、融資データ取得部23により、借り手情報部187を通して、借り手3の現在の返済状況、年収、年齢、家族構成等の借り手情報が収集される(ステップS201)。次に、融資データ取得部23により、貸し手情報部186を通し、自己資本比率、利率、審査の厳しさ等の貸し手情報が収集される(ステップS202)。これをもとに借り手3と貸し手4の融資商品とを絞り込み、住宅ローン商品設定部24が返済シミュレーションを行う(ステップS203)。
【0069】
そして、特に貸し手4の審査基準と過去の例を加味して情報処理装置10の事前審査部26が事前審査を行う(ステップS204)。事前審査においては、例えば系列の関係、融資と直接には関係のない事情等も勘案される。
【0070】
事前審査が不合格の場合(ステップS204:No)には、貸し手紹介(ステップS202)に戻る。事前審査が合格の場合(ステップS204:Yes)には、コミュニケーション処理部28により、書類の回収及び貸し手4に対しての融資の申し込み等の手続きが行われる(ステップS205)。借り換え審査の本審査が貸し手4により行われる(ステップS206)。本審査が不合格の場合(ステップS206:No)には貸し手紹介(ステップS202)に戻る。本審査が合格の場合(ステップS206:Yes)には、貸し手4より借り手3に対して融資が実行され(ステップS207)、全体手続きは終了する(ステップEND)。
【0071】
リフォーム等を含めた住宅設備の導入を同時に行うかの情報がステップS201で収集されることが好ましい。リフォーム等を含めた住宅設備の導入を行う場合には、住宅設備の導入を含めて返済シミュレーションが行われる(ステップS203)。住宅設備の導入を含めてのローンについて、事前審査が行われる(ステップS204)。事前審査が合格の場合(ステップS204:Yes)には、コミュニケーション処理部28により、書類の回収及び貸し手4に対しての融資の申し込み等の手続きが行われる(ステップS205)。借り換え審査の本審査が貸し手4により行われる(ステップS206)。本審査が不合格の場合(ステップS206:No)には貸し手紹介(ステップS202)に戻る。本審査が合格の場合(ステップS206:Yes)には、貸し手4より借り手3に対して融資が実行され(ステップS207)、全体手続きは終了する(ステップEND)。
【0072】
情報処理装置10は、
図1においては、スタッフ100の用いる入出力部11と借り手3の有する端末とのみインターネットを通じて接続されている。しかしながら、
図10に示すように、借り手情報処理装置31、貸し手情報処理装置41、融資アドバイザ5の情報処理装置51、及び、住宅設備業者6の情報処理装置61と図示していないインターネットを介して接続されていることも好ましい。全てが接続されている場合も、一部が接続されている場合も好ましい。貸し手4の情報は別途、入出力部11から入力されることも好ましい。
【0073】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、情報処理装置としての情報処理装置10が、通信処理部21、表示処理部22、融資データ取得部23、住宅ローン商品設定部24、住宅設備情報出力部25、事前審査部26、住宅設備業者選定部27、コミュニケーション処理部28、記憶部29等の機能部の全てを備える構成を例示したが、物理的に離れた2個以上のコンピュータに機能部を分散配置したシステムによって本発明の情報処理装置を構成しても良い。また、機能部の一部を省略したり、別の機能部を追加したりする等、情報処理装置が有する機能部の構成は適宜変更することができる。例えば、事前審査部26を省略することもできる。
【0074】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワーク及び記録媒体からインストールされる。このようなプログラムを含む記録媒体は、借り手にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で借り手に提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu-ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態で借り手に提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているプログラムメモリ及びハードディスク等で構成される。
【0075】
以上説明した実施形態にかかる情報処理装置、融資支援プログラム及び融資支援方法によれば以下のような効果が奏される。
【0076】
情報処理装置10は、住宅ローンの借り換えを希望する借り手3の融資に関するデータを取得する融資データ取得部23と、融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の対象住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定部24と、を備える。
【0077】
これにより借り手3は、貸し手4に依拠することなく返済に関する情報を得ることができ、高い利便性を得ることが出来る。
【0078】
情報処理装置10において、融資データ取得部23は、借り手3の現在の住宅ローンの状況を示す現在住宅ローンデータを取得し、住宅ローン商品設定部24は、対象住宅ローン商品と現在住宅ローンデータに基づいて借り換えた場合の差額を算出する。
【0079】
借り手3は、総支払額がどれだけ減額されるかを、知ることができ、減額分について使い道を検討することが出来る。
【0080】
情報処理装置10は、住宅ローンの対象である住宅を対象とする住宅設備情報を出力する住宅設備情報出力部25を備える。
【0081】
具体的な住宅設備情報の提示により、借り手3を、追加融資を受ける形に誘導することが出来る。借り手3は、具体的に住宅リフォームに誘導され、より快適な人生設計をすることが出来る。
【0082】
情報処理装置10において、住宅ローン商品設定部24は、対象住宅ローン商品と住宅設備情報とに基づいて住宅と住宅設備情報を含む住宅ローンのシミュレーション結果を出力する。
【0083】
借り替え融資の場合、通常は借り手3の立場が弱く、貸し手4の比較検討が難しい。結果、借り手3は、当初の貸し手4例えば同一の金融機関に頼まざるを得なくなる。本発明においては、情報処理装置10が複数の貸し手4を紹介する時点で、貸し手4には借り手3の情報は提供されてはいない。このため、借り手3は、複数の貸し手4の融資条件を貸し手4にとらわれずに比較検討することができる。
【0084】
情報処理装置は、融資データと対象住宅ローン商品の貸付条件とに基づいて借り手が金融機関の融資条件を満たすか否かを示す判定結果を出力する事前審査部を備える。
【0085】
貸し手4による本審査を経ることなく、借り手3は複数の貸し手4の融資商品を同時に検討することが出来、借り手3にとって貸し手4の選択自由度が高くなる。結果、借り手3は、より金利の安い有益な融資商品にて融資契約をすることが出来る。審査が通ると考えられる貸し手4に借り手3が融資を申し込むことから、貸し手4である金融機関の本審査の時間が短くてすむ。
【0086】
情報処理装置10において、事前審査部26は、事前審査を行う外部情報処理装置に融資データを送信し、外部情報処理装置から受信した審査結果に基づいて判定結果を出力する。
【0087】
外部情報処理装置の有する審査機能を活用することが出来る。外部情報処理装置の有する審査機能を用いることで、第3者的な審査結果を得ることが出来る。
【0088】
情報処理装置10は、貸し手情報処理装置41と、借り手情報処理装置31と、融資アドバイザ情報処理装置51とを接続し、相互にコミュニケーションを行うコミュニケーション処理部を備える。
【0089】
借り手3と貸し手4と融資アドバイザ5とが同時に情報を共有することで融資がスムーズに進み、行き違いの発生することを防止することが出来る。
【0090】
融資支援プログラムは、住宅ローンの借り換えを希望する借り手3の情報処理装置31から融資に関するデータを取得する融資データ取得機能と、融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定機能を備える。
【0091】
これにより借り手3は、貸し手4に依拠することなく返済に関する情報を得ることができ、高い利便性を得ることが出来る。
【0092】
融資支援方法は、住宅ローンの借り換えを希望する借り手の情報処理装置31から融資に関するデータを取得する融資データ取得ステップと、 融資データに基づいて借り換え対象の金融機関の住宅ローン商品を選択する住宅ローン商品設定ステップとを備える。
【0093】
これにより借り手3は、貸し手4に依拠することなく返済に関する情報を得ることができ、高い利便性を得ることが出来る。
【符号の説明】
【0094】
10 情報処理装置、21 通信処理部、22 表示処理部、23 融資データ取得部、24 住宅ローン商品設定部、25 住宅設備情報出力部、26 事前審査部、27 住宅設備業者選定部、28 コミュニケーション処理部、29 記憶部